JP4260533B2 - エンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車(自動二輪車,自動三輪車を含む広い概念をいう)、小型滑走艇、作業車両等のエンジンとして好適なドライサンプ式の4サイクルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
車両に搭載した状態でエンジンの重心位置を低くするべく、エンジン全高を低くする目的で、あるいはエンジン本体をコンパクトにする目的で、高出力エンジンを中心にドライサンプ式の4サイクルエンジン(以下、単にエンジンという)が用いられている。
【0003】
このドライサンプ式のエンジンで、最もオーソドックスな形態のエンジンの場合、エンジン下部のクランクケース底部等にスカベンジポンプを配置して、エンジン各部からクランクケースに戻ってきたオイルを、該クランクケースと別室に形成されているオイルタンク側へ戻し、このオイルタンクに設けられたフィードポンプによって、該オイルタンク内のオイルをエンジンの各部に供給するよう構成されている。
【0004】
しかし、前記構成のエンジンでは、スカベンジポンプを駆動するための動力が別途必要となり、この動力に見合う、エンジンの出力ロスを甘受しなけれぱならない。
【0005】
なお、同様の目的に照らして、クランクケースの下方にオイルタンクを配置するとともに、該クランクケースの下端部にオイルタンクに連通する連通穴を形成し、該連通穴に、クランクケース内の圧力の高い状態で開く、リード弁を配置したものが提供されている(特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−87714号公報。
【0007】
しかしながら、前記リード弁を具備したドライサンプ式のエンジンの場合、部品点数が増加するとともに、リード弁の開閉圧力の設定が難しく、且つ、このリード弁の配置に起因する潤滑系の機械損失が発生する。しかも、何よりも、リード弁の位置がオイルタンク内のオイルの油面より必ず高い位置に配置されなければならず、結果的に、オイルタンクを低い位置に配置することが強いられる。かかる場合、オイルタンクを含めたエンジン全高が、高くなってしまうという不都合がある。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれたもので、エンジンの出力ロスを低減したドライサンプ式の4サイクルエンジンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエンジンは、クランクケースと別室になるよう形成されたオイルタンクを具備し、前記クランクケースに前記オイルタンクに連通する連通口が形成され、途中に少なくとも一つの膨張室と終端部に前記オイルタンクにオイルを吐出するオイル吐出口とを備えた連通路が、前記連通口に接続され、クランクケース内からオイルタンクにオイルを排出するよう構成されたドライサンプ式の4サイクルエンジンであって、
前記膨張室として第1の膨張室と第2の膨張室が設けられており、
前記第1の膨張室が、前記連通口を包み込むような状態で設けられているとともに、該第1の膨張室に連続して前記第2の膨張室が設けられ、
前記第1の膨張室と第2の膨張室との間に、これら二つの膨張室を連通させるように通路断面積が狭くなった開口部を備えた仕切壁が設けられ、
前記連通路の終端部に前記吐出口が配置され、
前記連通口が前記クランクケースの周壁部に該クランクケースの径方向に段差を設けることによって形成されている、
ことを特徴とする。
【0010】
しかして、このように構成されたエンジンによると、クランクケース内のミスト状のオイルは、クランクウェブの回転によってクランクケース内で連れ回されることによって、また、燃焼室からのブローバイガスに起因するクランクケース内の昇圧と、連通口から吐出口までの膨張室を備えた連通路内での脈動的に変化する圧力の収束化とによって、前記クランクケース内のオイルは、該連通路を経て、該クランクケース内よりオイルタンク側に排出される。従って、クランクケース内からオイルタンク側へのオイルの排出は、可動部分の動作を用いずおこなうことが可能となる。この結果、オイルの排出のためのエネルギーロスがエンジン出力の低下という形態で影響を及ぼすことがない。
特に、本発明は、クランクケース内の圧力が、理論的に、ブローバイガスの流入分だけ高くなることに着目し、この差圧がクランクケースとオイルタンクとの間で有効に生じるように、途中に前記膨張室を具備した連通路を設けることによって、可動部分の動作を無くして、クランクケース内のオイルをオイルタンク側へ排出している。
そして、オイルを排出するための可動部分、例えば、スカベンジポンプあるいはリード弁等がないため、その微妙な設定が不要となり、しかも、エンジンの低騒音化が図れるとともに、エンジンの信頼性および耐久性の向上が図れる。
また、従来のオイルポンプ(スカベンジポンプ)を無くすことができ、エンジンの重量を低減することができることから、単位重量当たり高いエンジン出力が求められ且つコンパクトさが要求される自動車(特に、自動車のうちの自動二輪車)や小型滑走艇等にとって、好ましいエンジンとなる。
また、作業車両のように、構造をシンプルに且つメンテナンス箇所を少なくしたい車両にとって、好ましいエンジンとなる。
さらに、前述のようにクランクケース内のオイルを、クランクウェブの回転による連れ回りと、クランクケースとオイルタンクの各室内の差圧を利用して排出するよう構成しているため、オイルタンクを、必ずしもクランクケースより下方に設ける必要がない。つまり、オイルタンクはクランクケースの側方あるいは排出能力の範囲内でクランクケースより上方に設けることができる。従って、オイルタンクを含むエンジンの全高を低くすることも可能となる。
【0011】
前記エンジンにおいて、連通口が、クランクケースの周壁部に該クランクケースの径方向の段差を設けることによって形成され、この段差が、前記クランクウェブの回転方向前方側でクランクシャフト中心に近接し、前記回転方向後方側でクランクシャフト中心から離間した段差であると、クランクウェブの回転によるオイルの連れ回り作用に起因して、クランクケースからオイルタンクへのオイルの排出効率を高めることができる構成となる。
【0012】
前記エンジンにおいて、該エンジンが多気筒エンジンであって、クランクシャフトの回転角が相互に所定角度異なる気筒の各連通口に接続されている前記膨張室が接続通路により連通していると、相互に所定角度異なる一方の気筒のピストンと他方の気筒のピストンのシリンダ内における位置が異なるため、各気筒のピストンの上下動による各膨張室の脈動的な圧力変動を、該膨張室において、有効に緩和することができる。この結果、クランケース内の圧力変動に起因する膨張室内の圧力変動へ与える影響が緩和でき、膨張室自体に起因する圧力の脈動的変動の緩和作用と相まって、前記差圧を連続的に顕在化せしめ、よりポンプ機能を向上させることが可能となる。
【0013】
前記エンジンにおいて、前記所定角度が180度であることが特に好ましく、かかる構成であると、一方の気筒のピストンが上昇しているときには、他方の気筒のピストンが下降するため、ピストンの上下動による各膨張室の脈動的な圧力変動を、該膨張室において、より有効に緩和することができる。
この結果、さらに前記差圧を連続的に顕在化せしめ、より一層ポンプ機能を向上させることが可能となる。
【0014】
前記エンジンが、各気筒毎にクランクケース内部が仕切り壁で仕切られている多気筒エンジンであって、クランクシャフトの回転角が相互に所定角度異なる気筒の各クランクケース間を仕切る仕切り壁に連通手段が設けられて、該連通手段によって、該所定角度異なる気筒の各クランクケース内部が相互に連通していると、一方の気筒のピストンと他方の気筒のピストンのシリンダ内における位置が異なるため、各気筒のピストンの上下動によるそれらのクランクケース内の圧力変動を緩和することができる。この結果、ピストンの昇降動作に起因する前記クランクケース内の圧力変動が低減され、膨張室自身の圧力の脈動的変動の緩和作用と相まって、クランクケースとオイルタンクとの差圧が連続的に顕在化して、よりポンプ機能が向上する。
【0015】
前記エンジンにおいて、前記所定角度が180度であることが特に好ましく、かかる構成であると、一方の気筒のピストンが上昇しているときには、他方の気筒のピストンが下降するため、ピストンの上下動によるそれらのクランクケース内の圧力変動を緩和することができる。この結果、ピストンの昇降動作に起因する前記クランクケース内の圧力変動がさらに低減され、前記差圧がさらに連続的に顕在化して、よりポンプ機能が向上する。
【0016】
前記エンジンにおいて、連通路に複数の膨張室が形成されていると、膨張室に起因する圧力の脈動的変動がさらに緩和され、その結果、前記クランクケースとオイルタンクとの差圧がより連続的に顕在化し、さらにポンプ機能を向上させることが可能となる。
【0017】
前記エンジンにおいて、連通口の開口寸法が、クランクケースの内径の略1/3〜略1/5であると、実施形態として好ましい構成となる。
【0018】
また、前記エンジンにおいて、膨張室の連通断面積は、前記連通口の連通断面積の略1.5倍〜5倍程度であると、実施形態として好ましい構成となる。特に、前記膨張室の連通断面積が、前記連通口の連通断面積の略2〜3倍程度であると、好ましい構成となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明にかかるエンジンの実施形態を、小型滑走艇用のエンジン(小型エンジン)を例に挙げて説明する。
【0020】
図1は本発明の実施形態にかかる小型滑走艇用のエンジンをシリンダヘッド部分を省いてクランクシャフトに直交する面で断面した断面図、図2は図1のクランクケース底部とそこに設けられた連通路部分の部分拡大図、図3は図1,図2に示すエンジンのクランクシャフトの長手方向に沿って断面し各気筒毎にその下方に設けられた連通路を表す断面図、図4はクランクケース底部に設けられた連通路部分を示す図であって図2のIV−IV矢視で一部断面した部分拡大図、図5は図3に示すエンジンをモデル化して要部の構成とエンジンのオイルの流れ等を示した模式図、図6はクランク室,第1膨張室、第2膨張室部分でのそれぞれの圧力の変動状態の変化状況(変動の低減状態)を示す図である。
【0021】
図1〜3に図示するエンジンEは、ドライサンプ式の4サイクルの多気筒(この実施形態では4気筒)エンジンである。
このエンジンEは、図1,図2に図示するように、クランクケース20の周壁20Nに外部(オイルタンク3)へオイルを排出するための連通口1が形成されている。この実施形態の場合、前記連通口1は、クランクケース20の周壁20Nのうちの底部20Bに形成されている。しかし、この連通口1のクランクケース20における形成部位は、底部20Bに限定されるものでなく、例えば、図7に図示するように、クランクケース20の側部20Sに設けてもよい。つまり、基本的には、クランクケース20の周壁(外壁)20Nのどこかの位置に設ければよい。しかし、クランクケース20内のオイルを外部に排出する目的と、オイルに作用する重力とを考慮すると、図1,図2に図示するように、クランクケース20の底部20Bに設けるのが好ましい。なお、図7において、図1と対応する主な構成について、同じ参照番号を付して説明を省略する。
【0022】
そして、この連通口1に、クランクケース20内からオイルタンク3側へオイルを戻す連通路2の始端(上端)が接続され、この連通路2の終端(先端)の吐出口2Fは、この実施例の場合、オイルタンク3内へ開放されている。
【0023】
ところで、このオイルタンク3は、エンジンEのクランクケース(クランク室)20に対して別室になるよう形成され、この実施形態の場合には、図1(あるいは図7),図3に図示するように、オイルタンク3が、クランクケース20の両側部と底部を外方から包み込む(取り囲む)ような状態で形成されている。
【0024】
この実施形態の場合、前記連通路2は、図3に図示するように、エンジンEの各気筒(シリンダ)毎にその下方部位にそれぞれ形成されている。そして、図4に連通路2部分を拡大して示すように、エンジンEの第1気筒C1と、該第1気筒C1に対してクランクシャフトの回転角が相互に180度異なる第2気筒C2との各連通路2は、一部断面して示すように、接続通路30を介して、それらの第1の膨張室2Aの部分で相互に連通している。同様に、エンジンEの第3気筒C3と、該第3気筒C3に対してクランクシャフト22の回転角が相互に180度異なる第4気筒C4の各連通路2は、一部断面して示すように、接続通路30を介して、該各連通路2の第1の膨張室2Aの部分で相互に連通している。そして、前記第2気筒C2と第3気筒C3との間の各第1の膨張室2Aの間は隔壁2Pによって隔壁されている。
このエンジンEの場合、エンジンEの点火順序は、各気筒毎にクランクシャフト22の回転角が180度づつずれて、第1気筒C1,第3気筒C3,第4気筒C4,第2気筒C2となっている。
そして、図1,図2に図示するように、この連通路2は、前記連通口1の下方に、該連通口1を下方から包み込むような状態で、前記第1の膨張室2Aを具備し、その下方に第2の膨張室2Bをさらに具備している。そして、前記第1の膨張室2Aと第2の膨張室2Bとの間には、これらの第1と第2の膨張室2A,2Bを区画する仕切り壁2Hが形成され、この仕切り壁2Hには、該第1と第2の膨張室2A,2Bを連通させる開口部2Eが形成されている。
そして、図1,図2において、前記第2の膨張室2Bの左側方には、前記第2の膨張室2Bのオイルをオイルタンク3側へ吐出する吐出口2Fが、オイルタンク3内へ突出するような状態で形成されている。
この実施形態の場合、前記クランクケース20の連通口1の下方から、カバー5で覆うことによって、クランクケース20の下方部位に、前記第1の膨張室2A、第2の膨張室2B、吐出口2Fを具備した連通路1が形成されている。前記第1の膨張室2Aは、クランクケース20の底部20Bの外壁の一部を該第1の膨張室2Aとクランクケース20との隔壁の一部として利用することによって、形成されている。しかし、図示しないが前記カバー自体で、前記第1の膨張室を形成してもよい。
【0025】
そして、この実施形態の場合、図1,図2に図示するように、前記連通口1は、クランクケース20の底部の周壁20Nに、該連通口1の両側の縁20a,20bの間に上下方向の段差20Aを設けることによって、該段差20Aの間に、形成されている。この段差20Aは、前記クランクケース20内をクランクシャフト22と共に一体に回転しているクランクウェブ24の回転方向(図において時計回り)R1の前方(図1において回転方向の左)側の縁20aにおいてクランクシャフト22の回転中心Oaに近接し、上記回転方向R1の後方(図1において回転方向の右)側の縁20bにおいてクランクシャフト22の回転中心Oaから離間したような、段差となっている。また、クランクケース20から第1の膨張室2Aへのオイルの排出効率を良好にするために、前記前方側の縁20aは、回転方向後方側でクランクシャフト22の回転中心Oaに近接するよう、図1において上方に屈曲されている。一方、前記後方側の縁20bは、回転方向後方側でクランクシャフト22の回転中心Oaから離間するよう、図1において下方に屈曲されている。
【0026】
また、図2に拡大して図示するように、前記第1の膨張室2Aは深さ(図1,図2において上下方向の寸法)的に浅く横方向に大きな寸法を有する形態を有する。前記第2の膨張室2Bは、図1,図2に図示するように、この実施例では、断面視において円形、三次元的には該円形が紙面奥方あるいは手前方に延びた「略円筒形」となっている。
さらに、図1,図2に図示するように、前記第2の膨張室2Bから左横方向に離間した位置に前記吐出口2Fがオイルタンク3内に突出するような状態で形成されている。そして、この「左横方向」は、前記クランクウェブ24の回転方向R1に略沿った方向である。つまり、第1の膨張室2Aと第2の膨張室2Bを通過したオイルは、左横方向に導かれて、オイルタンク3内に排出されるよう構成されている。
【0027】
そして、前記連通口1には、メッシュ式のオイルフィルター7が配設され、このオイルフィルター7を通過して、クランクケース20内のオイルが連通路2内に入るよう構成されている。しかし、このオイルフィルター7は、メッシュタイプでなく、図9に図示するように、前記連通口1から第1の膨張室2Aへの整流を促進するような、フィン18が多数並設されたような形式のものがより好ましい。なお、図9において、オイルフィルター7の上方がクランクケース20で、下方が第1の膨張室2Aである。また、破線の矢印R7は、オイルの流れを示している。
【0028】
また、前記連通口1、第1の膨張室2A、第2の膨張室2B等の好ましい各連通断面積について説明すると、以下のとおりである。つまり、図2に図示するように、
前記連通口1の開口断面積を決める開口寸法L1は、クランクケース20の内径Lrの略1/4以下の寸法にすることが望ましい。しかし、寸法的な範囲としては、前記1/4に限定されるものでなく、1/3〜1/5程度の範囲であれば、同様の機能を奏する。
そして、前記連通路2の下方部位に位置する前記第1の膨張室2Aの連通断面の寸法L2は、この実施例の場合、前記連通口1の前記寸法L1の約2倍程度に形成されている。しかし、少なくとも第1の膨張室2Aの連通断面の寸法L2は、この実施例の場合、前記連通口1の前記連通断面の寸法L1より大きければ、この2倍に限定されるものでなく、1.5倍〜5倍程度であってもよい。しかし、1.8〜2.5倍程度が特に好ましい実施例となる。
さらに、前記第2の膨張室2Bの連通断面の寸法L3は、前記第1の膨張室2Aの連通断面の寸法L2とほぼ同じになっている。また、前記第1の膨張室2Aと第2の膨張室2Bとを連通する開口部2Eの寸法L5は、前記連通部分の寸法L2,L3の略1/2程度に構成されている。しかし、前記開口部2Eの寸法L5は、前記連通部分の寸法L2,L3の略1/3〜2/3程度であればよい。
また、前記開口部2Fの連通断面の寸法L4は、前記第1の膨張室2A、第2の膨張室2Bの各連通部分の寸法L2,L3の略1/2程度になっている。
また、この第2の膨張室2Bは、前記第1の膨張室2Aより容積的にやや大きく構成されている。この実施形態では、該第2の膨張室2Bの容積は、第1の膨張室2Aの容積の略1.1〜1.2倍程度の容積を有する。しかし、これらの容積はほぼ同じ容積であってよい。
なお、この実施形態では、前記連通路2は、連通口1から吐出口2F手前まで均一の幅に形成されている。つまり、図1に図示する断面のものが、クランクシャフト22の長手方向(図1において紙面手前および奥行方向)に沿って、図3,図4に図示するように、延設されている。
従って、前記連通路2の各部位の連通断面積としては、図2に図示される寸法L1,L2,L3,L4の寸法割合に比例した値となる。
【0029】
また、この実施形態にかかるエンジンでは、図3あるいは図5に図示するように、前記オイルタンク3からセパレータ9に、該オイルタンク3の上部とセパレータ9内部を連通するブリーザパイプ25が配設され、オイルタンク3の上部に溜まった幾分オイル分を含んだガスをセパレータ9に導いてここで気液分離するよう構成されている。また、セパレータ9からオイルタンク3に、該セパレータ9で気液分離したオイル分を戻す戻りための、パイプ27が配設されている。このパイプ27の先端は、オイルタンク3内のオイルの油面より下に接続されている。
さらに、前記セパレータ9からエンジンEのシリンダヘッド28のサクションバルブ部分28aに、気液分離したガス分を供給するための、パイプ26が配設されている。なお、このサクションバルブ部分28aは、排気管路(図示せず)を介して大気側に連通している。
【0030】
前述のように構成されたドライサンプ式の4サイクルエンジンによれば、以下のように、クランクケース20内のオイルをオイルタンク3側へ効率よく排出することができる。つまり、
図3,図5に図示するように、エンジンEの所要箇所にフィードポンプP(図5参照)によって加圧供給されたオイルは、該所要箇所を潤滑および冷却して、エンジンEのシリンダブロック等の壁内に設けられたオイル戻り通路40から、クランクケース20へ戻る。
このようにクランクケース20内に戻ったオイルは、図1,図2に図示するように、該クランクケース20内ではクランクウェブ24の回転によって概略霧状になっており、この概略霧状のオイルは、該クランクウェブ24の回転による連れ回り作用と該連れ回り作用によって生じるオイル自身の遠心力に起因して、該クランクケース20底部20Bに設けられた連通口1から、連通路2へ排出される。また、一部のオイルは、オイル自体の自重によって、クランクケース20内壁を伝って前記連通口1から連通路2へ排出される。
【0031】
さらに、連通路2内に排出されたオイルは、該クランクケース20とオイルタンク3内の圧力差によって、連通路2(クランクケース20)側からオイルタンク3側に排出される。
【0032】
つまり、前記クランクケース20からオイルタンク3側へのオイルの排出の詳しいメカニズムについて説明すると、以下のとおりである。
図1に図示するように、ピストン23とシリンダ(シリンダライナを含む)29との隙間を通過して、燃焼室21の燃焼ガスが下方のクランクケース20内に僅かに流入する所謂「ブローバイガス」によって、その流入した燃焼ガスの分だけ、クランクケース20内の圧力は、オイルタンク3内の圧力に比べて高くなっている。特に、前述のように、オイルタンク3がセパレータ9とブリーザパイプ25等を介して大気側へ連通して、オイルタンク3内の圧力が適宜セパレータ9側に圧抜きされるよう構成しているため、クランクケース20内の圧力がオイルタンク3内の圧力よりより高くなる。従って、この圧力差、つまり差圧によって、クランクケース20から連通路2を介してオイルタンク3にオイルが排出される。
即ち、前記クランクケース20と第1の膨張室2A,第2の膨張室2Bの圧力変動状態を表した図6(a)〜(c)に基づいて、さらに具体的に説明すると、以下のとおりである。つまり、図6(a)に図示するように、各気筒毎に他の気筒と隔壁されたクランクケース20内では、その気筒のピストン23(図1参照)の昇降動作によって、所定の時間的間隔の圧力変動(脈動)が生じる。この図6(a)において、実線の直線50は、クランクケース20内の平均圧力を示し、二点鎖線の直線52は、オイルタンク3内の平均圧力を示す。
この図6(a)において、クランクケース20内の圧力の値を示す線55で表される前記脈動のうち、オイルタンク3内の圧力の値を示す直線52より上方に位置する状態のとき(図6(a)においてハッチングで示す領域)は、クランクケース20からオイルタンク3側へそれらの圧力の差(差圧)によって、オイルを排出することができる。また、逆に、直線52より下方に位置する状態のときには、逆の差圧になるため、差圧によっては、クランクケース20からオイルタンク3側へ、オイルを排出することができないことになる。
【0033】
ところで、図4に図示するように、第1気筒C1に付設された連通路2の第1の膨張室2Aと、それとクランクシャフト22の回転角において180度異なる第2気筒C2のクランクケース20に付設された連通路2の第1の膨張室2Aとは、接続通路30を介して、相互に連通している。このため、これらの第1気筒C1と第2気筒C2においてそれらの気筒のピストン23が昇降することによるそれらのクランクケース20内の容積の変動は、接続通路30を介した連通によって、緩和される。この結果、これら第1気筒C1と第2気筒C2の各第1の膨張室2Aでは、図6(b)に図示するように、ピストン23の昇降に起因する第1の膨張室2A内の圧力の値を示す線56で表される圧力変動(脈動)は、効果的に緩和(平滑化)される。つまり、この第1の膨張室2Aでは、前記オイルタンク3内の圧力を示す直線52より上方に位置する状態のとき(図6(b)においてハッチングで示す領域)がほぼ殆どを占めて、略全ての時間にわたって、クランクケース20側からオイルタンク3側へ、差圧によって、オイルを排出することができるように、前記圧力変動が平滑化される。
加えて、この連通路2に設けられた第1の膨張室2Aと前記第2の膨張室2Bの存在に起因して、クランクケース20側からの概略霧状のオイルは、通過する部分の容積の変化に従って「収縮」と「膨張」とを繰り返して、前記脈動はさらに緩和され、第2の膨張室2Bでは、図6(c)に示すように、脈動(図6(c)の線57参照)は一段と平滑化され、該脈動を示す線57が前記オイルタンク3内の圧力を示す直線52より上方に位置する状態(図6(c)においてハッチングで示す領域)が全てを占める。このことは、常時、クランクケース20側からオイルタンク3側へ、該クランクケース20とオイルタンク3間の差圧によって、オイルを排出することができることを意味する。
【0034】
この結果、前記脈動がほぼ平滑化されて、前記クランクケース20とオイルタンク3との圧力差が顕在化する。つまり、常にクランクケース20内の圧力がオイルタンク3の圧力より高くなる。その結果、オイルは連続的にクランクケース20側からオイルタンク3側へ排出される状態となる。
【0035】
従って、従来、クランクケース20とオイルタンク3との間に配設し、クランクケース20内のオイルをオイルタンク3側へ圧送していた、スカベンジポンプが不要となる。
【0036】
また、かかるエンジンの場合、オイルタンク3は図1,図2に図示するようにクランクケース20下方に設けることが望ましいが、図5に概念的に構成を示すように、前記差圧によるオイル排出能力に見合って、オイルタンク3をクランクケース20から離れた平行な位置に設けることも可能となる。かかる場合、エンジンE本体の全高を低くすることができる点で好ましい実施形態となる。なお、図5において、線13a,13b,13c,13dは、前記連通路2の吐出口2Fからオイルタンク3へオイルを戻すための管路を示している。
(実施形態2)
本発明の別の実施形態として、図8に図示するように、クランクシャフト22の回転角が180度づつずれている、第1気筒と第2気筒の各クランクケース20を区画するの隔壁20d、および第3気筒と第4気筒の各クランクケース20の隔壁20dに、それぞれ連通穴20gを設けて、各クランクケース20部分で前記脈動の発生を緩和するようにすると効果的な構成となる。
【0037】
かかる場合にも、クランクケース20の底部20Bに連通口1を設け、この連通口1を下方から、カバー5で覆って、該連通口1に接続する連通路2を同様に形成する。さらに、その他の構成については、前述した実施形態と同じように構成すればよい。なお、図8において、図1と同じ構成のうち主要なものについて、同じ参照番号を付して説明を省略する。
【0038】
このように構成されたエンジンの場合にも、前述した図1等に図示した実施形態と基本的に同じ作用効果を生じ、特に脈動を発生させているクランクケース20部分に連通穴20gを形成して脈動の発生を減少させているため、発生する脈動自体が小さくなり、従って、図1のものに比べて、連通路2部分での圧力変化(脈動)が効果的に平滑化されて、オイルの排出効果の高いエンジンを実現できる。
【0039】
また、別の実施形態として、図10に図示するように、連通路2の膨張室2Aを一つだけ形成してもよく、あるいは図示しないが、3つ以上の膨張室を形成してもよい。さらに、膨張室の大きさも、前記図示した大きさより、さらに大きくすることも、連通路2内の脈動を小さくするのに有効な構成となる。なお、図10において、図1と同じ構成のうち主要なものについて、同じ参照番号を付して説明を省略する。
【0040】
さらに、前記実施形態では、クランクケースの側部から底部を外方から覆うようにオイルタンクを形成しているが、図5に図示するように、このオイルタンク3はクランクケース20から離して、つまり、エンジンE本体から離れた部位に設けてもよい。かかる場合には、連通路2の吐出口2Fにパイプ(あるいはホース)13(13a,13b,13c,13d)を介して、クランクケース20側からオイルタンク3にオイルを排出するよう構成すればよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係るドライサンプ式の4サイクルエンジンによれば、ドライサンプ式でありながらスカベンジポンプが不要となり、従って、コンパクトに且つシンプルな構成とすることができる。
【0042】
また、スカベンジポンプがないことから、エンジンの出力ロスを低減でき、加速性能あるいは高速回転域での出力の高いエンジンを提供することができる。
【0043】
さらに、エンジンの構成がシンプルになることから、信頼性が向上するとともに、軽量化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる小型滑走艇用のエンジンをシリンダヘッド部分を省いてクランクシャフトに直交する面で断面した断面図である。
【図2】 図1のクランクケース底部とそれに設けられた連通路部分の部分拡大図である。
【図3】 図1,図2に示すエンジンの、クランクシャフトの長手方向に沿って断面し各気筒毎にその下方に設けられた連通路を表す、断面図である。
【図4】 クランクケース底部に設けられた連通路部分を示す図で、図2のIV−IV矢視であり、一部断面して内部構造を示す部分拡大図である。
【図5】 図3に示すエンジンをモデル化して要部の構成とエンジンのオイルの流れ等を示した模式図である。
【図6】 クランク室,第1膨張室、第2膨張室部分でのそれぞれの圧力の変動状態の変化状況(変動の低減状態)を示す図である。
【図7】 連通口がクランクケースの側部に形成された実施形態を示す部分拡大断面図である。
【図8】 クランクケースに連通穴が形成された実施形態を示すクランクシャフトに直交する面で断面した図である。
【図9】 連通口に配設されるフィルターの部分拡大断面図である。
【図10】別の実施形態にかかる、膨張室を1つ具備する連通路を有するエンジンの、クランクシャフトに直交する面で断面した図である。
【符号の説明】
1・・・連通口
2・・・連通路
2A・・・第1の膨張室
2B・・・第2の膨張室
2F・・・吐出口
20・・・クランクケース
Claims (9)
- クランクケースと別室になるよう形成されたオイルタンクを具備し、前記クランクケースに前記オイルタンクに連通する連通口が形成され、途中に少なくとも一つの膨張室と終端部に前記オイルタンクにオイルを吐出するオイル吐出口とを備えた連通路が、前記連通口に接続され、クランクケース内からオイルタンクにオイルを排出するよう構成されたドライサンプ式の4サイクルエンジンであって、
前記膨張室として第1の膨張室と第2の膨張室が設けられており、
前記第1の膨張室が、前記連通口を包み込むような状態で設けられているとともに、該第1の膨張室に連続して前記第2の膨張室が設けられ、
前記第1の膨張室と第2の膨張室との間に、これら二つの膨張室を連通させるように通路断面積が狭くなった開口部を備えた仕切壁が設けられ、
前記連通路の終端部に前記吐出口が配置され、
前記連通口が前記クランクケースの周壁部に該クランクケースの径方向に段差を設けることによって形成されている、
ことを特徴とするエンジン。 - 前記連通口が、前記クランクケースの周壁部の底部分の回転方向後方に形成され、
前記段差が、前記クランクケース内でクランクシャフトと共に一体に回転しているクランクウェブの回転方向前方側でクランクシャフトの中心方に近接し、前記回転方向後方側でクランクシャフトの中心から離間した形態の、段差であり、
前記連通口の、前記回転方向前方側の縁は、該回転方向後方側で前記クランクシャフトの回転中心に近接するように、屈曲されており、
且つ、前記連通口と、前記クランクウェブ外縁の回転軌跡との間のオイルが該クランクウェブの回転に伴ってその外周方に連れ回るように隙間が、形成されている、
ことを特徴とする請求項1記載のエンジン。 - 前記エンジンが多気筒エンジンであって、クランクシャフトの回転角が相互に所定角度異なる気筒の各連通口に接続されている前記膨張室が接続通路により連通していることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン。
- 前記所定角度が180度であることを特徴とする請求項3記載のエンジン。
- 前記エンジンが、各気筒毎にクランクケース内部が仕切り壁で仕切られている多気筒エンジンであって、クランクシャフトの回転角が相互に所定角度異なる気筒の各クランクケース間を仕切る仕切り壁に連通手段が設けられ、該連通手段によって、該所定角度異なる気筒の各クランクケース内部が相互に連通していることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン。
- 前記所定角度が180度であることを特徴とする請求項5記載のエンジン。
- 前記第1膨張室が、前記連通口を下方から包み込むように形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1の項に記載のエンジン。
- 前記連通口の開口寸法が、クランクケースの内径の略1/3〜略1/5であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1の項に記載のエンジン。
- 前記膨張室の連通断面積は、前記連通口の連通断面積の略1.5倍〜5倍程度であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1の項に記載のエンジン。
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