JP4259388B2 - 化粧シート及びその製造方法及び床材 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅等の建築物における内装床材の表面化粧用として好適な化粧シートとその製造方法並びに当該化粧シートを用いた床材に関する。
従来、住宅等の建築物における内装用の床材としては、合板等の下地基材の表面に突板を貼着し、その表面に木工機械により縦横に目地状の溝加工を施して、溝部を着色塗料により着色した後、全面に紫外線硬化型塗料等による表面保護層を形成してなる、いわゆる木質系フローリング材が最も一般的である。しかし、この床材は、突板が天然素材である為、1枚1枚の色のばらつきが大きく、壁や天井、家具等との色調の調和も困難であることなどの問題があった。
所望の色調の床材を安定した品質で大量生産可能な方法として、予め合成樹脂フィルムに印刷等による絵柄を施してなる化粧シートを用意しておき、これを合板等の下地基材の表面に貼着する方法も提案されている(特許文献1)。化粧シートの貼着後、前記木質系フローリング材の目地を模した溝加工を施し、その溝に着色塗料による着色を施せば、木質系フローリング材に近似した意匠感を有する床材が得られる。但し、この方法では製造工程が煩雑で生産性も低い上、溝加工により形成した目地部に合板等の下地基材が露出するため、目地部の耐水性が劣る欠点がある。そこで、予め表面にエンボス加工やワイピング処理を施した化粧シート(特許文献2)を用意しておく方法も考えられ、この方法によれば、該化粧シートを下地基材の表面に貼着するだけで、木質系フローリング材に匹敵する優れた意匠を有し、目地部の耐水性にも優れた床材が、簡便に得られる利点がある。
しかし、木質系フローリング材の目地は、長方形の床材の長手方向のみならず、長手方向と直交方向にも形成されるのが一般的であるが、これを模したエンボス・ワイピング化粧シートを作製しようとすると、ワイピング処理工程において、ワイピング処理方向(化粧シートの長手方向)と直交方向の目地状溝には、着色剤を良好な状態で充填することが難しく、目地部の意匠感が不十分となり易いという問題点があった。
本発明者らはこの問題点を解決するために、先に特願2003−401183号にて従来の木質系フローリング材に匹敵する十分な目地状溝の意匠感を確保しつつ安定的に製造可能な化粧シートとその製造方法並びに該化粧シートを用いた床材として、長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を少なくとも含むパターン状溝が形成されており、該パターン状溝には着色剤が充填されてなる化粧シートであって、前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが50〜80μm、開口幅が0.7〜1.2mmとした特許を出願した。
しかしながら、この発明においては目地状溝の開口部の大きさに制約があり、ワイピングによりインキが掻き取られやすいので、開口部の大きさを小さくする必要があった。開口部を小さくすることでワイピングで掻き取られても残るようにはなるが、開口部を大きく(1.2mm以上)とするとインキが残らず、またインキが残ったとしても均一ではなかった。
実用新案登録第3051531号公報 特開平8−230113号公報
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものでありその課題とするところは、開口部が大きな場合でも安定してインキ残りがきれいな化粧シートを提供することにある。
本発明はこの課題を解決するため、すなわち請求項1記載の発明は、長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を少なくとも含むパターン状溝が形成されており、該パターン状溝には着色剤が充填されてなる化粧シートであって、前記目地状溝の底部に5〜25μmの深さで微細な凹凸パターンが施され、パターン凹部の面積がパターン凸部の面積より広いことを特徴とする化粧シートである。
また、請求項2記載の発明は、前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが40〜80μm、開口幅が0.5〜3.0mmであることを特徴とする請求項1記載の化粧シートである。
また、請求項3記載の発明は、長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向に深さ40〜80μm、開口幅が0.5〜3.0mmの目地状溝を少なくとも含むパターン状溝を形成し、前記目地状溝の底部に5〜25μmの深さで微細な凹凸パターンを形成し、前記パターン状溝にワイピング法により着色剤を充填してなることを特徴とする化粧シートの製造方法である。
また、請求項4記載の発明は、前記長尺シート状基材は、少なくとも表面部に前記パターン状深さよりも厚い熱可塑性樹脂層を備えてなり、前記パターン状溝は、該熱可塑性樹脂層の溶融押出成形時に、溶融状態の熱可塑性樹脂層の片面に冷却エンボスロールを押し当てることにより形成することを特徴とする請求項3記載の化粧シートの製造方法である。
また、請求項5記載の発明は、請求項1〜4記載の前記化粧シートを下地基材に貼り合わせてなることを特徴とする床材である。
本発明の請求項1記載の発明によれば、目地状溝底部に微細な凹凸パターンを設けることにより、ワイピング法による着色剤充填後のブレードの侵入による着色剤の掻き出し量を抑え、十分な濃度の着色を確保して、長手方向と直交方向Bの目地状溝にも目地としての十分な意匠感を備えた化粧シートの提供が可能となる。
本発明の請求項2記載の発明によれば、長手方向と直交方向Bの目地状溝12aの深さを50〜80μmとし、且つ開口幅を0.7〜1.2mmとすることによって、目地として認識されるに十分な幅を確保することが可能となる。
本発明の請求項3記載の発明によれば、ワイピング法により着色剤を充填してなることにより、着色剤が満遍なく必要な箇所に侵入し、不要な箇所は掻き出されるため、目地としての意匠をはっきり表現することが可能となる。
本発明の請求項4記載の発明によれば、少なくとも表面部に前記パターン状深さよりも厚い熱可塑性樹脂層を備えることにより、パターン溝の加工による凹凸が裏抜けすることがなく、長尺シートの裏面への凹凸発生が抑えられ、ワイピング加工時の掻き取りムラや掻き残し等の問題を回避することが可能となる。
本発明の請求項5記載の発明によれば、目地状溝内を十分に着色可能であり、しかも目地状溝として認識されるに十分な開口幅を有しているので、従来の木質系フローリング材に匹敵する目地状溝の意匠感を有する床材を容易にかつ安価で得ることが可能となる。
図1に本発明の化粧シートの一実施例の外観の構造を示す。図2に本発明の床材の一実施例の断面の構造を示す。化粧シート1の長手方向をA、長手方向と直交方向をB
とする。パターン状溝12は少なくともBの方向の目地状溝12bを有するものであり、この底部に微細なパターン4が設けられてなり、着色剤13が充填されてなる。
本発明の化粧シート1における長尺シート状基材11は、表面にパターン状溝12の形成が可能な長尺シート体であれば、任意の素材からなるものが使用可能である。例えば、紙、合成樹脂フィルム、金属箔等、或いはそれらの積層体等である。パターン状溝12の形成は、通例、エンボス加工法によって行われるので、長尺シート状基材11の少なくとも表面部は、エンボス加工適性に優れた熱可塑性樹脂層からなっていることが好ましい。
長尺シート状基材11の表面には、長手方向と直交方向Bの目地状溝12bを少なくとも含むパターン状溝12が形成される。但し、ここで言う長手方向と直交方向Bとは、長尺シート状基材11の長手方向Aに対して正確に90度の方向である必要は必ずしもなく、見た目が大体直交方向と感じられる角度であれば意匠上は許容され、数度程度の誤差があっても良い。また、長手方向と直交方向Bの目地状溝12bは、長尺シート状基材11の全幅に及ぶ長さのものであっても良いが、図1に示す様に、全幅の一部分に相当する長さのものであっても良く、両者が混在していても良い。
パターン状溝12としては、長手方向と直交方向Bの目地状溝12bのほか、長手方向Aの目地状溝12aを設けることもできる。一般的には、従来の木質系フローリング材の意匠を模して、図1に示す様に、長手方向Aに連続した目地状溝12aが所定幅で複数条設けられ、その相互間に、隣接する長手方向Aの目地状溝12aを結ぶ長手方向と直交方向Bの目地状溝12bが、互い違いの位置関係で多数設けられる場合が多い。これらの目地状溝12a、12bの断面形状は、例えばV字状、U字状、R面状等任意である。
本発明においては、長手方向と直交方向Bの目地状溝12bの底面に、目地状溝12a、12bよりも微細な凹凸パターン15を形成してなる。これは図3に示すような格子状でも万線状でもよく、凹部の面積が凸部の面積より大きければよい。
この凹凸パターン15の凹部の内部には、着色剤13が充填されて着色される。この着色剤13の充填方法としては、凸条ロールを用いたロール塗装法やインクジェット法なども考えられるが、任意のパターン状溝12に対応可能で作業も簡便な方法として、長尺シート状基材の表面全面に着色剤13を塗布した後、パターン状溝12以外の凸部表面上の着色剤13をブレードで掻き取って除去する、いわゆるワイピング法によることが好ましい。
このワイピング法において問題となるのが、長尺シート状基材11の長手方向と直交方向Bの目地状溝12bである。すなわち、ワイピング法における過剰な着色剤13の除去のためのブレードは、長尺シート状基材11に対して相対的にその長手方向Aに走行するので、長手方向と直交方向Bの目地状溝12bがあると、ブレードがこの目地状溝12bの内部に侵入し、そこに塗布された着色剤13を掻き出してしまうため、目地状溝12bの内部に十分に着色剤13を充填することができない場合がある。目地状溝12bの幅を極く狭くすれば、ブレードの侵入は防止できるが、目地としての意匠感が出なくなってしまう。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、前記目地状溝底部に微細な凹凸パターンを設けることにより、ワイピング法による着色剤充填後のブレードの侵入による着色剤の掻き出し量を抑え、十分な濃度の着色を確保して、長手方向と直交方向Bの目地状溝にも目地としての十分な意匠感を備えた化粧シートの提供が可能となる。
長尺シート状基材11の表面部を構成する熱可塑性樹脂層は、少なくとも上記パターン状溝12の深さ(最大深さ)よりも厚く設けることが好ましい。そうでないと、パターン状溝12のエンボス加工による凹凸が裏抜けして、長尺シート状基材11の裏面に凹凸が発生する結果、ワイピング加工時の掻き取りムラや掻き残し等の原因となる場合があるからである。
上記熱可塑性樹脂層にパターン状溝12を形成する方法としては、既にフィルムないしシート状に成形され冷却固化された熱可塑性樹脂層に対して熱圧エンボス加工を施す方法もある。しかし、この方法によると、エンボス版の凸部が樹脂層中に押し込まれた際に、該凸部の両側に樹脂が押しやられることにより、パターン状溝12の輪郭部に盛り上がり部が発生し易く、この盛り上がり部が後述するワイピング加工の際に着色剤13の掻き残しの原因となり易い。
特に、パターン状溝12が長尺シート状基材11の長手方向と直交方向Bの目地状溝12bを含む場合には、目地状溝12bの下流側輪郭部の盛り上がり部によってブレードが跳ね上がり、該盛り上がり部の下流側にパターン状溝12と平行な線状に掻き残しが発生する場合が多い。この掻き残しを解消するために、ブレードの押圧力を増すと、目地状溝12bの内部へのブレードの侵入量が増して、着色剤13の充填不足を招く結果となり易い。
この問題を解決するためには、既にフィルムないしシート状に成形された熱可塑性樹脂層を使用する代わりに、該熱可塑性樹脂層の溶融押出成形時に、溶融状態の熱可塑性樹脂層の片面に冷却エンボスロールを押し当てることによりエンボス加工を行う、溶融押出同時エンボス加工法によることが最も好ましい。この方法によれば、いわば樹脂を溶融状態で型に流し込むのと同様の成形方法であるから、その表面形状はエンボス版の表面形状が忠実に再現されたものとなり、パターン状溝12の輪郭部に盛り上がり部が形成されることがないので、上記した様な掻き残し問題を発生することがない。
また、上記溶融押出同時エンボス加工法によれば、エンボス加工による凹凸形状が熱可塑性樹脂層の裏面に現れる裏抜け現象も殆ど発生せず、裏面の平滑な長尺シート状基材11が得られるので、長尺シート状基材11の裏面の凹凸に起因するワイピング加工時の掻き取りムラや掻き残し等の防止にも有効である。
図2に示した例では、長尺シート状基材11は、表面側から順に、透明熱可塑性樹脂層11a、接着性樹脂層12b、アンカー剤層11c、絵柄層11d、着色熱可塑性樹脂層11e、易接着層11fから構成されている。この長尺シート状基材11は、着色熱可塑性樹脂層11eの表面に絵柄層11dを印刷し、さらにアンカー剤層11cを塗布し、該アンカー剤層11c面に、接着性樹脂層12b及び透明熱可塑性樹脂層11aを溶融押出積層し、該透明熱可塑性樹脂層11aの表面にパターン状溝12のエンボス加工を施して得ることができる。このパターン状溝12に着色剤13が充填され、さらに全面に表面保護層14が形成されて、化粧シート1が構成されている。
透明熱可塑性樹脂層11a及び着色熱可塑性樹脂層11eに使用する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂等や、これらの混合物、共重合体、積層体等を任意に使用することができる。さらに必要に応じて、着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤等の各種の添加剤が添加されていてもよい。着色熱可塑性樹脂層11eの厚みは50〜150μm程度、透明熱可塑性樹脂層11aの厚み(但し、接着性樹脂層12bを共押出する場合はその厚みとの合計厚みとして)は80〜120μm程度とすることが好ましい。
絵柄層11dは、有機又は無機の着色顔料を樹脂バインダー中に分散してなる公知の印刷インキを使用して、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法等の公知の印刷方法で形成すればよい。絵柄の種類にも制限はなく、例えば木目柄、石目柄、抽象柄等、所望により任意である。
アンカー剤層11cは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等のポリオール系樹脂と、イソシアネート系硬化剤とからなる2液硬化型ウレタン系樹脂等を主成分とするアンカー剤を、乾燥後の厚み1〜5μm程度に塗布して形成することができる。
接着性樹脂層11bは、透明熱可塑性樹脂層11aを溶融押出積層法により着色熱可塑性樹脂層11e上に積層する際に、層間密着強度を向上させるために、透明熱可塑性樹脂層11aとの共押出により積層を行うものであり、マレイン酸等の不飽和カルボン酸をグラフト共重合したポリエチレン又はポリプロピレン等の酸変性ポリオレフィン系樹脂等を好ましく使用することができる。厚みは通例、10〜50μm程度である。
易接着層11fは、後述する下地基材2との貼り合わせの際に、貼り合わせ用の汎用接着剤3との接着性を向上させるためのもので、例えばウレタン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂等を主成分とし、必要に応じてブロッキング防止のためのシリカ粉末等の添加剤が添加されたプライマー剤を使用することができる。厚みは通例、0.5〜5μm程度である。
パターン状溝12に充填する着色剤13は、絵柄層11dに使用する印刷インキと同様、有機又は無機の着色顔料を樹脂バインダー中に分散してなる塗料を使用することができるが、耐久性の面からは硬化型樹脂系のものを使用することが好ましく、例えば1液硬化型又は2液硬化型のウレタン系樹脂をバインダーとする塗料等を使用することが好ましい。
表面保護層14は、化粧シート1の表面に耐摩耗性、耐傷性、耐溶剤性、耐候性等の表面物性を付与するためのものであるから、硬化型樹脂を使用することが好ましく、例えば2液硬化型ウレタン系樹脂や、自己架橋型アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノアルキド系樹脂等の熱硬化型樹脂や、(メタ)アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系等の紫外線又は電子線の照射により硬化する電離放射線硬化型樹脂等を使用することが好ましい。
表面保護層14には、例えば着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、減摩剤、滑剤、抗菌剤、帯電防止剤、防滑用骨材等の添加剤を任意に添加してもよい。表面保護層14の厚みは、通例、1〜50μm程度であり、特に、床材の表面材としての耐傷性及び下地基材2へのラミネート等の後加工性を考慮すれば、6〜15μm程度とすることが最も好ましい。
以上に説明した本発明の化粧シートを、適宜の下地基材2の表面に貼り合わせることにより、本発明の床材4が得られる。下地基材2は、従来の床材におけるそれと同様のものを使用することができ、例えば日本農林規格に規定される普通合板や、木質繊維板、木質合成樹脂板(木粉等の木質系充填剤を合成樹脂に配合して板状に成形したもの)等を使用することができる。厚みは通例、3〜30mm程度である。
下地基材2と化粧シート1の貼り合わせに使用する接着剤3は汎用のもので良く、例えば1液酢酸ビニル樹脂エマルジョン系接着剤や、2液ウレタン変性ビニル樹脂水性接着剤等を使用することができる。このほか、2液ウレタン系溶剤型接着剤や、湿気硬化型ウレタン系ホットメルト接着剤等の使用も可能である。塗布量は通例、30〜100g/m(wet)程度である。
紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、無機顔料及び有機顔料からなる不透明顔料を添加した厚み70μmのホモポリプロピレン樹脂フィルムの表面に、公知の不透明な無機顔料及び有機顔料を含む2液ウレタン樹脂系グラビアインキで木目柄を印刷し、2液ウレタン系樹脂を乾燥後の厚み1μmに塗工してアンカー剤層を形成し、該アンカー剤層面に、マレイン酸変性ポリプロピレン系接着性樹脂と、紫外線吸収剤、光安定剤及び熱安定剤を添加した透明なホモポリプロピレン−ランダムポリプロピレン混合樹脂とを、厚みがそれぞれ15μm及び85μmとなる様に溶融押出し、その接着性樹脂面にオゾンガスを吹き付けながらラミネートすると同時に、冷却エンボスロールを使用してパターン状溝のエンボスを施した。なお、このパターン状溝は、長手方向及びそれと直交方向の目地状溝と、溝の底部の微細な凹凸パターンから構成されており、目地状溝の深さは60μm、開口幅は1.5mm、溝底部に格子状(格子内の凹部の四角の一辺が159μm、格子部の凸部の幅が10μm、凹部の面積は凸部の面積より広い)のパターンを凹凸差25μmで施した。
続いて、不透明な無機顔料及び有機顔料を含む2液ウレタン系着色塗料を全面に塗布し、合成樹脂製ブレードを使用して常法にてワイピング処理を施して、パターン状溝に着色塗料を充填した。しかる後、紫外線吸収剤、光安定剤、滑り止めのためのガラスビーズ等が添加された2液ウレタン系樹脂を、乾燥後の塗布量10g/mに塗布して表面保護層を形成し、裏面にはシリカ粉末を添加した2液ウレタン系樹脂を乾燥後の塗布量約1.5g/mに塗布して易接着層を形成して、本発明の化粧シートを作製した。
また、上記化粧シートを、厚さ15mmのラワン系積層合板の表面に、ウレタン変性ビニル樹脂水性接着剤(コニシ株式会社製、CVC555:架橋剤v=100:5、塗布量60g/m(wet))にて貼り合わせて、本発明の床材を作製した。
目地状溝の深さを60μm、開口幅を2.5mm、溝底部に格子状(格子内の凹部の四角の一辺が95μm、格子部の凸部の幅が74μm、凹部の面積は凸部の面積より広い)のパターンを凹凸差18μmで施した以外は実施例1と同様にして化粧シート、床材を作成した。
目地状溝の深さを60μm、開口幅を1.5mm、溝底部に万線状(凹部幅234μm、凸部幅20μm、凹部の面積は凸部の面積より広い)のパターンを凹凸差25μmで施した以外は実施例1と同様にして化粧シート、床材を作成した。
目地状溝の深さを60μm、開口幅を2.5μm、溝底部に万線状(凹部幅140μm、凸部幅114μm、凹部の面積は凸部の面積より広い)のパターンを凹凸差18μmで施した以外は実施例1と同様にして化粧シート、床材を作成した。
<比較例1>
溝底部にパターンを付与しなかった以外は実施例1と同様にして化粧シート、床材を作成した。
<比較例2>
溝底部の万線状パターンを凹部幅114μm、凸部幅140μmとした以外は実施例3と同様にして、化粧シート、床材を作成した。
<評価>
上記実施例1、3は目地溝にも十分に着色剤が充填され、意匠性も良好であった。実施例2,4は凸部が広めのものであったが、十分に着色剤が充填された。比較例1は着色剤の充填が一部掃き取られまだら模様となり、比較例2では溝部に微細な凹凸パターンが浮き出てしまい、意匠性も悪いものとなった。
本発明の化粧シートの実施の形態を示す斜視図。 本発明の化粧シート及び床材の実施の形態を示す側断面図。 本発明の溝底部の微細凹凸パターンの例を示す概略図。
符号の説明
1……化粧シート
11……長尺シート状基材
11a…透明熱可塑性樹脂層
11b…接着性樹脂層
11c…アンカー剤層
11d…絵柄層
11e…着色熱可塑性樹脂層
11f…易接着層
12……パターン状溝
12a…長手方向の目地状溝
12b…長手方向と直交方向の目地状溝
13……着色剤
14……表面保護層
15……溝底部の微細凹凸パターン
2……下地基材
3……接着剤層
4……床材
A……長手方向
B……長手方向と直交方向

Claims (5)

  1. 長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を少なくとも含むパターン状溝が形成されており、該パターン状溝には着色剤が充填されてなる化粧シートであって、前記目地状溝の底部に5〜25μmの深さで微細な凹凸パターンが施され、パターン凹部の面積がパターン凸部の面積より広いことを特徴とする化粧シート。
  2. 前記長手方向と直交方向の目地状溝は、深さが40〜80μm、開口幅が0.5〜3.0mmであることを特徴とする請求項1記載の化粧シート。
  3. 長尺シート状基材の表面に、長手方向と直交方向の目地状溝を少なくとも含むパターン状溝を形成し、前記目地状溝の底部に5〜25μmの深さで凹部面積が凸部面積より広い微細な凹凸パターンを形成し、前記パターン状溝にワイピング法により着色剤を充填してなることを特徴とする化粧シートの製造方法。
  4. 前記長尺シート状基材は、少なくとも表面部に前記パターン状溝の深さよりも厚い熱可塑性樹脂層を備えてなり、前記パターン状溝は、前記熱可塑性樹脂層の溶融押出成形時に、溶融状態の熱可塑性樹脂層の片面に冷却エンボスロールを押し当てることにより形成することを特徴とする請求項3記載の化粧シートの製造方法。
  5. 請求項1〜4記載の前記化粧シートを下地基材に貼り合わせてなることを特徴とする床材。
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