JPH10119187A - 造作部材 - Google Patents
造作部材Info
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- JPH10119187A JPH10119187A JP27370096A JP27370096A JPH10119187A JP H10119187 A JPH10119187 A JP H10119187A JP 27370096 A JP27370096 A JP 27370096A JP 27370096 A JP27370096 A JP 27370096A JP H10119187 A JPH10119187 A JP H10119187A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐汚染性や耐溶剤性、耐水性等の表面物性に優
れ、然も基材の木質感が生かされた優れた意匠性をも有
する造作部材を提供する。 【解決手段】木質系基材の表面に、少なくとも最表面に
フッ素系樹脂層を有する透明または半透明の化粧シート
が貼付されてなる造作部材。
れ、然も基材の木質感が生かされた優れた意匠性をも有
する造作部材を提供する。 【解決手段】木質系基材の表面に、少なくとも最表面に
フッ素系樹脂層を有する透明または半透明の化粧シート
が貼付されてなる造作部材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に住宅等の内装
用の造作部材に関するものである。さらに詳しくは、特
に耐汚染性を要求されるキッチン等で使用する為の造作
部材に関するものである。
用の造作部材に関するものである。さらに詳しくは、特
に耐汚染性を要求されるキッチン等で使用する為の造作
部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅等の内装用の造作部材として
は、高価な天然木無垢材を代替する安価な製品として、
例えば合板や集成材、中密度繊維板(MDF)、パーテ
ィクルボード等の木質系基材の表面に、ポリ塩化ビニル
樹脂フィルムに絵柄の印刷を施した化粧シートを貼付し
てなる、所謂塩ビ化粧部材が広く用いられている。
は、高価な天然木無垢材を代替する安価な製品として、
例えば合板や集成材、中密度繊維板(MDF)、パーテ
ィクルボード等の木質系基材の表面に、ポリ塩化ビニル
樹脂フィルムに絵柄の印刷を施した化粧シートを貼付し
てなる、所謂塩ビ化粧部材が広く用いられている。
【0003】ポリ塩化ビニル樹脂系の化粧シートを使用
した造作部材は、印刷による美麗な意匠の付与が容易で
あり、基材等への貼付適性やラッピング適性、Vカット
適性等の後加工性にも優れ、しかも安価であるので、内
装用の造作部材としては最も広く使用されている。しか
しながら、こうした塩ビ化粧部材は、表面の耐溶剤性や
耐汚染性が不十分であるので、キッチン等の汚染の著し
い部位での使用には不向きであった。
した造作部材は、印刷による美麗な意匠の付与が容易で
あり、基材等への貼付適性やラッピング適性、Vカット
適性等の後加工性にも優れ、しかも安価であるので、内
装用の造作部材としては最も広く使用されている。しか
しながら、こうした塩ビ化粧部材は、表面の耐溶剤性や
耐汚染性が不十分であるので、キッチン等の汚染の著し
い部位での使用には不向きであった。
【0004】内装用の造作部材としては、上記した塩ビ
化粧部材の他、紙基材に木目等の絵柄を施した印刷紙の
表面に合成樹脂のトップコートを施してなるコート紙を
表面材としたものもあった。これは、上記トップコート
としては通常硬化型の樹脂が使用されるので、耐溶剤性
の点では塩ビ化粧部材よりも改善されているが、紙基材
である為に耐水性や強度の面で劣る他、耐汚染性の面で
もなお不十分なものであった。
化粧部材の他、紙基材に木目等の絵柄を施した印刷紙の
表面に合成樹脂のトップコートを施してなるコート紙を
表面材としたものもあった。これは、上記トップコート
としては通常硬化型の樹脂が使用されるので、耐溶剤性
の点では塩ビ化粧部材よりも改善されているが、紙基材
である為に耐水性や強度の面で劣る他、耐汚染性の面で
もなお不十分なものであった。
【0005】近年、これらに対し、表面に十分な耐汚染
性を付与する目的で、フッ素系樹脂を最表面層とした化
粧シートも種々提案されている。例えば、着色不透明ポ
リ塩化ビニル樹脂フィルムの表面に木目等の絵柄の印刷
を施し、その上にフッ素系樹脂フィルムをラミネートし
てなる化粧シートを表面材としてなるものや、トップコ
ートとしてフッ素系硬化型樹脂を使用したコート紙を表
面材としてなるもの等が知られている。
性を付与する目的で、フッ素系樹脂を最表面層とした化
粧シートも種々提案されている。例えば、着色不透明ポ
リ塩化ビニル樹脂フィルムの表面に木目等の絵柄の印刷
を施し、その上にフッ素系樹脂フィルムをラミネートし
てなる化粧シートを表面材としてなるものや、トップコ
ートとしてフッ素系硬化型樹脂を使用したコート紙を表
面材としてなるもの等が知られている。
【0006】しかしこれらは、絵柄の意匠は印刷による
ので、木目等の木質感においてはやはり天然木材系材料
に劣るものであった。また、天然木材系材料に表面保護
層として透明の塗装を施したものもあったが、これらは
天然木質感という観点では最も優れるものの、基材表面
の微細な凹凸が塗装層の表面にある程度残るので、耐汚
染性の面で不満足なものであり、また基材表面の浸透性
の差等によって塗装ムラを発生し易く、耐汚染性と意匠
性との両面で満足なものは必ずしも得られていなかっ
た。
ので、木目等の木質感においてはやはり天然木材系材料
に劣るものであった。また、天然木材系材料に表面保護
層として透明の塗装を施したものもあったが、これらは
天然木質感という観点では最も優れるものの、基材表面
の微細な凹凸が塗装層の表面にある程度残るので、耐汚
染性の面で不満足なものであり、また基材表面の浸透性
の差等によって塗装ムラを発生し易く、耐汚染性と意匠
性との両面で満足なものは必ずしも得られていなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記した問題点を解決する目的でなされたもので
あって、耐汚染性や耐溶剤性、耐水性等の表面物性に優
れ、然も基材の木質感が生かされた優れた意匠性をも有
する造作部材を提供しようとするものである。
おける上記した問題点を解決する目的でなされたもので
あって、耐汚染性や耐溶剤性、耐水性等の表面物性に優
れ、然も基材の木質感が生かされた優れた意匠性をも有
する造作部材を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の造作部材は、木
質系基材の表面に、少なくとも最表面にフッ素系樹脂層
を有する透明または半透明の化粧シートが貼付されてな
ることを特徴とするものである。
質系基材の表面に、少なくとも最表面にフッ素系樹脂層
を有する透明または半透明の化粧シートが貼付されてな
ることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の造作部材は、例えば図1
に示す様に、透明または半透明のフッ素系樹脂フィルム
からなるフッ素系樹脂層2の裏面に、透明または半透明
の絵柄層3を設けてなる、透明または半透明の化粧シー
ト1が、木質系基材4の表面に貼付されてなるものであ
る。
に示す様に、透明または半透明のフッ素系樹脂フィルム
からなるフッ素系樹脂層2の裏面に、透明または半透明
の絵柄層3を設けてなる、透明または半透明の化粧シー
ト1が、木質系基材4の表面に貼付されてなるものであ
る。
【0010】上記透明または半透明のフッ素系樹脂層2
としては、例えばポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、エチレ
ン−テトラフロロエチレン共重合体樹脂、テトラフロロ
エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体
樹脂、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン
共重合体樹脂等、またはそれらの混合物、積層体等から
なる樹脂フィルムを使用することができ、透明性ないし
半透明性を失わない程度に着色されていても良い。また
その厚さは、10〜500μm程度の範囲であることが
好ましい。
としては、例えばポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、エチレ
ン−テトラフロロエチレン共重合体樹脂、テトラフロロ
エチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体
樹脂、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン
共重合体樹脂等、またはそれらの混合物、積層体等から
なる樹脂フィルムを使用することができ、透明性ないし
半透明性を失わない程度に着色されていても良い。また
その厚さは、10〜500μm程度の範囲であることが
好ましい。
【0011】上記透明または半透明の絵柄層3として
は、透明または半透明の染料または顔料等の着色剤を、
透明または半透明の結着剤樹脂中に分散してなる、任意
の印刷インキまたはコーティング剤等を使用することが
できる。また不透明のインキを使用しても、例えば微細
なストライプ状や格子状、ドット状等の不連続なパター
ン状に設けることによって、実質的に半透明状態とする
ことも可能であるる。その絵柄は特に限定されず、例え
ば木目柄、石目柄、抽象柄等、任意の絵柄とすることが
でき、単なる着色を目的とする場合には、単色ベタであ
っても良い。また、前記したフッ素系樹脂層2の着色で
足りる場合には、絵柄層3を省略しても良い。
は、透明または半透明の染料または顔料等の着色剤を、
透明または半透明の結着剤樹脂中に分散してなる、任意
の印刷インキまたはコーティング剤等を使用することが
できる。また不透明のインキを使用しても、例えば微細
なストライプ状や格子状、ドット状等の不連続なパター
ン状に設けることによって、実質的に半透明状態とする
ことも可能であるる。その絵柄は特に限定されず、例え
ば木目柄、石目柄、抽象柄等、任意の絵柄とすることが
でき、単なる着色を目的とする場合には、単色ベタであ
っても良い。また、前記したフッ素系樹脂層2の着色で
足りる場合には、絵柄層3を省略しても良い。
【0012】絵柄層3の形成方法としては、例えばグラ
ビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フ
レキソ印刷法、凸版印刷法、ドライオフセット印刷法等
の各種印刷方法や、グラビアコーティング法、マイクロ
グラビアコーティング法、ロールコーティング法、フロ
ーコーティング法、ダイコーティング法、キスコーティ
ング法、ナイフコーティング法、エアーナイフコーティ
ング法、スプレーコーティング法、ディップコーティン
グ法等の各種コーティング方法、転写法、静電塗装法、
真空蒸着法等、従来公知の任意の方法を使用することが
できる。
ビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フ
レキソ印刷法、凸版印刷法、ドライオフセット印刷法等
の各種印刷方法や、グラビアコーティング法、マイクロ
グラビアコーティング法、ロールコーティング法、フロ
ーコーティング法、ダイコーティング法、キスコーティ
ング法、ナイフコーティング法、エアーナイフコーティ
ング法、スプレーコーティング法、ディップコーティン
グ法等の各種コーティング方法、転写法、静電塗装法、
真空蒸着法等、従来公知の任意の方法を使用することが
できる。
【0013】但し、フッ素系樹脂層フィルムは一般に接
着性に乏しいので、その表面に絵柄層3を設ける際に
は、表面にコロナ放電処理またはフレーム処理、アンカ
ー処理等を施して接着性を向上させておくことが好まし
い。また、使用するインキやコーティング剤も、フッ素
系樹脂フィルムに対する密着性に優れたものを使用する
ことが好ましい。具体的には、例えばアルキド系樹脂、
アクリル系樹脂、繊維素誘導体、ポリオール系樹脂、、
ポリカルボン酸樹脂、フッ素系樹脂等をバインダーとす
るインキやコーティング剤を使用することが好ましい。
また必要に応じて、イソシアネート化合物やエポキシ化
合物等を硬化剤として配合した硬化型のインキやコーテ
ィング剤を使用しても良い。
着性に乏しいので、その表面に絵柄層3を設ける際に
は、表面にコロナ放電処理またはフレーム処理、アンカ
ー処理等を施して接着性を向上させておくことが好まし
い。また、使用するインキやコーティング剤も、フッ素
系樹脂フィルムに対する密着性に優れたものを使用する
ことが好ましい。具体的には、例えばアルキド系樹脂、
アクリル系樹脂、繊維素誘導体、ポリオール系樹脂、、
ポリカルボン酸樹脂、フッ素系樹脂等をバインダーとす
るインキやコーティング剤を使用することが好ましい。
また必要に応じて、イソシアネート化合物やエポキシ化
合物等を硬化剤として配合した硬化型のインキやコーテ
ィング剤を使用しても良い。
【0014】木質系基材4としては、例えば天然木無垢
材を始め、合板、集成材、単板積層材、中密度繊維板、
パーティクルボード等を使用することができる。好まし
くは表面に木目の意匠を有するものが良いが、木目のな
い中密度繊維板等であっても、その表面には木質系材料
に特有の木質感や照り感があるので、これを生かした意
匠とすることが可能である。この他、中密度繊維板やパ
ーティクルボード等の安価で品質の安定した材料の表面
に木材突板を貼付して木目の意匠を施した木質系基材4
を使用することも可能である。また、必要に応じて表面
に耐水性向上のためのシーラー剤等を塗工しても良い。
材を始め、合板、集成材、単板積層材、中密度繊維板、
パーティクルボード等を使用することができる。好まし
くは表面に木目の意匠を有するものが良いが、木目のな
い中密度繊維板等であっても、その表面には木質系材料
に特有の木質感や照り感があるので、これを生かした意
匠とすることが可能である。この他、中密度繊維板やパ
ーティクルボード等の安価で品質の安定した材料の表面
に木材突板を貼付して木目の意匠を施した木質系基材4
を使用することも可能である。また、必要に応じて表面
に耐水性向上のためのシーラー剤等を塗工しても良い。
【0015】上記した化粧シート1と木質系基材4との
貼付方法としては、フッ素系樹脂層2または絵柄層3が
木質系基材4との接着性を有する場合には、例えば熱ラ
ミネート法等により直接貼付することも可能である。し
かし、木質系基材4の表面は本質的に多孔質であり、こ
うした固体同士での直接積層は不適当な場合が多いの
で、接着剤層5を介して貼付するのが一般的である。そ
の場合には、接着剤層5としては、透明または半透明の
接着剤を使用する必要がある。
貼付方法としては、フッ素系樹脂層2または絵柄層3が
木質系基材4との接着性を有する場合には、例えば熱ラ
ミネート法等により直接貼付することも可能である。し
かし、木質系基材4の表面は本質的に多孔質であり、こ
うした固体同士での直接積層は不適当な場合が多いの
で、接着剤層5を介して貼付するのが一般的である。そ
の場合には、接着剤層5としては、透明または半透明の
接着剤を使用する必要がある。
【0016】上記接着剤としては、例えばポリエステル
系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポ
キシ系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、塩化ビニル系接着
剤、繊維素系接着剤、ゴム系接着剤、ポリアミド系接着
剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤等、硬化機構
等で言えば溶剤型接着剤、水性エマルジョン型接着剤、
ホットメルト型接着剤、1液または2液の常温硬化型接
着剤、熱硬化型接着剤、湿気硬化型接着剤、紫外線硬化
型接着剤、電子線硬化型接着剤等、従来公知の任意の接
着剤を使用することができる。
系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、エポ
キシ系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、塩化ビニル系接着
剤、繊維素系接着剤、ゴム系接着剤、ポリアミド系接着
剤、シリコーン系接着剤、フッ素系接着剤等、硬化機構
等で言えば溶剤型接着剤、水性エマルジョン型接着剤、
ホットメルト型接着剤、1液または2液の常温硬化型接
着剤、熱硬化型接着剤、湿気硬化型接着剤、紫外線硬化
型接着剤、電子線硬化型接着剤等、従来公知の任意の接
着剤を使用することができる。
【0017】上記透明または半透明の化粧シート1は、
下地の木質系基材4の木目等の意匠性を最大限に活かす
為には、透明であることが好ましい。しかし、これを半
透明とすることによって、下地の木質系基材4の木目が
ぼかして表現された新たな意匠性を実現することができ
る他、例えば集成材等にあっては、木材単板の継ぎ目に
おける木目の不連続やフィンガージョイント等を目立ち
にくくすることも可能である。
下地の木質系基材4の木目等の意匠性を最大限に活かす
為には、透明であることが好ましい。しかし、これを半
透明とすることによって、下地の木質系基材4の木目が
ぼかして表現された新たな意匠性を実現することができ
る他、例えば集成材等にあっては、木材単板の継ぎ目に
おける木目の不連続やフィンガージョイント等を目立ち
にくくすることも可能である。
【0018】上記の様に、化粧シート1を半透明とする
方法としては、例えばポリテトラフロロエチレン樹脂の
様に結晶性が高く樹脂自体が半透明であるフッ素系樹脂
フィルムを使用する方法、屈折率の異なる複数種の樹脂
を分相状態で混合してなるフッ素系樹脂フィルムを使用
する方法、硫酸バリウムや炭酸バリウム、シリカ等のマ
ット剤を練り込んだフッ素系樹脂フィルムを使用する方
法、透明なフッ素系樹脂フィルムの裏面にマット剤を含
有する塗工層を設ける方法、マット剤、半透明の顔料ま
たは半透明の結着剤樹脂を含有する半透明のインキまた
はコーティング剤等を使用した絵柄層3を設ける方法
等、任意の方法が適用可能である。その他、透明の化粧
シート1を半透明の接着剤層5を介して貼付することに
よっても、同様の効果を達成することができる。
方法としては、例えばポリテトラフロロエチレン樹脂の
様に結晶性が高く樹脂自体が半透明であるフッ素系樹脂
フィルムを使用する方法、屈折率の異なる複数種の樹脂
を分相状態で混合してなるフッ素系樹脂フィルムを使用
する方法、硫酸バリウムや炭酸バリウム、シリカ等のマ
ット剤を練り込んだフッ素系樹脂フィルムを使用する方
法、透明なフッ素系樹脂フィルムの裏面にマット剤を含
有する塗工層を設ける方法、マット剤、半透明の顔料ま
たは半透明の結着剤樹脂を含有する半透明のインキまた
はコーティング剤等を使用した絵柄層3を設ける方法
等、任意の方法が適用可能である。その他、透明の化粧
シート1を半透明の接着剤層5を介して貼付することに
よっても、同様の効果を達成することができる。
【0019】上記した構成において絵柄を必要とする場
合には、フッ素系樹脂層2の裏面に絵柄層3を印刷形成
するのが普通であるが、フッ素系樹脂フィルムは一般に
インキの密着性に乏しいので、満足な意匠効果が得られ
にくい場合も多い。その様な場合には、例えば木質系基
材4の表面に絵柄層3を印刷形成する方法も考えられる
が、木質系基材4は樹脂フィルム等と比較して硬質の板
状体や三次元形状体であるので印刷適性が劣る。そこ
で、例えば図2に示す様に、フッ素系樹脂層2と木質系
基材4との間に、透明または半透明の任意の樹脂フィル
ムからなる中間樹脂層6を設け、その表面または裏面に
絵柄層3を印刷形成した構成を用いると良い。
合には、フッ素系樹脂層2の裏面に絵柄層3を印刷形成
するのが普通であるが、フッ素系樹脂フィルムは一般に
インキの密着性に乏しいので、満足な意匠効果が得られ
にくい場合も多い。その様な場合には、例えば木質系基
材4の表面に絵柄層3を印刷形成する方法も考えられる
が、木質系基材4は樹脂フィルム等と比較して硬質の板
状体や三次元形状体であるので印刷適性が劣る。そこ
で、例えば図2に示す様に、フッ素系樹脂層2と木質系
基材4との間に、透明または半透明の任意の樹脂フィル
ムからなる中間樹脂層6を設け、その表面または裏面に
絵柄層3を印刷形成した構成を用いると良い。
【0020】上記中間樹脂層6に用いる樹脂フィルムと
しては、例えばポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合
体樹脂、繊維素系樹脂等、またはそれらの混合物、積層
体等からなる、印刷適性に優れた任意の樹脂フィルムを
使用することができる。また、この樹脂フィルムをマッ
ト剤の練り込み等により半透明としても良い。
しては、例えばポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合
体樹脂、繊維素系樹脂等、またはそれらの混合物、積層
体等からなる、印刷適性に優れた任意の樹脂フィルムを
使用することができる。また、この樹脂フィルムをマッ
ト剤の練り込み等により半透明としても良い。
【0021】上記中間樹脂層6を用いる場合の造作部材
の製造方法としては、まず中間樹脂層6を構成する樹脂
フィルムに絵柄の印刷を施したものを木質系基材4の表
面に貼付し、しかる後にフッ素系樹脂層2を積層しても
良い。しかし、これとは逆に、予めフッ素系樹脂層2と
中間樹脂層6とを複合化した化粧シート1を用意し、こ
れを木質系基材4の表面に貼付する方法の方が、生産性
の面で優れている。
の製造方法としては、まず中間樹脂層6を構成する樹脂
フィルムに絵柄の印刷を施したものを木質系基材4の表
面に貼付し、しかる後にフッ素系樹脂層2を積層しても
良い。しかし、これとは逆に、予めフッ素系樹脂層2と
中間樹脂層6とを複合化した化粧シート1を用意し、こ
れを木質系基材4の表面に貼付する方法の方が、生産性
の面で優れている。
【0022】この様に、フッ素系樹脂層2と、中間樹脂
層6とを複合化した化粧シート1を使用すると、フッ素
系樹脂層2を例えば50μm以下の薄層としても、これ
と積層する中間樹脂層6によって、化粧シートとしての
貼付の作業適性やラッピング適性、Vカット適性等の後
加工適性に必要な厚みを確保することができるので、高
価なフッ素系樹脂を節約して安価に製造することがで
き、また中間樹脂層6の表面に設ける絵柄層3に使用す
るインキまたはコーティング剤や、化粧シート1と木質
系基材4との貼付に使用する接着剤の選択の幅を拡げる
こともでき、しかも中間樹脂層6の材質の選択により化
粧シート1の強度や伸び等の物性を広い範囲で選択する
ことも可能となるので好適である。
層6とを複合化した化粧シート1を使用すると、フッ素
系樹脂層2を例えば50μm以下の薄層としても、これ
と積層する中間樹脂層6によって、化粧シートとしての
貼付の作業適性やラッピング適性、Vカット適性等の後
加工適性に必要な厚みを確保することができるので、高
価なフッ素系樹脂を節約して安価に製造することがで
き、また中間樹脂層6の表面に設ける絵柄層3に使用す
るインキまたはコーティング剤や、化粧シート1と木質
系基材4との貼付に使用する接着剤の選択の幅を拡げる
こともでき、しかも中間樹脂層6の材質の選択により化
粧シート1の強度や伸び等の物性を広い範囲で選択する
ことも可能となるので好適である。
【0023】またその際、中間樹脂層6への絵柄層3の
形成は、フッ素系樹脂層2と中間樹脂層6との積層前で
あっても後であっても良い。また、フッ素系樹脂層2と
中間樹脂層6との積層方法としては、熱融着法や超音波
融着法等により直接積層しても良いし、適当な接着剤を
介して積層することもできる。しかし、フッ素系樹脂は
一般に接着性に乏しいので、中間樹脂層6との十分な接
着性が得られにくい場合も多い。そうした場合には、フ
ッ素系樹脂と中間樹脂層6形成用の樹脂とを共押出法に
より成形した積層フィルムを使用する方法を用いると、
フッ素系樹脂層2と中間樹脂層6との間の優れた接着性
が得られるので好適である。
形成は、フッ素系樹脂層2と中間樹脂層6との積層前で
あっても後であっても良い。また、フッ素系樹脂層2と
中間樹脂層6との積層方法としては、熱融着法や超音波
融着法等により直接積層しても良いし、適当な接着剤を
介して積層することもできる。しかし、フッ素系樹脂は
一般に接着性に乏しいので、中間樹脂層6との十分な接
着性が得られにくい場合も多い。そうした場合には、フ
ッ素系樹脂と中間樹脂層6形成用の樹脂とを共押出法に
より成形した積層フィルムを使用する方法を用いると、
フッ素系樹脂層2と中間樹脂層6との間の優れた接着性
が得られるので好適である。
【0024】
【実施例】厚さ21μmの半透明エチレン−テトラフロ
ロエチレン共重合体樹脂フィルム(東洋ポリマー株式会
社製、商品名ETFE21GNS)の裏面にコロナ放電
処理を施し、透明なウレタン−酢酸ビニル樹脂系インキ
(東洋インキ製造株式会社製、商品名ラミスター)にて
グラビア印刷法により透明な絵柄層を印刷形成し、半透
明の化粧シートを作製した。これにアクリル変性エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂系水性エマルジョン接着剤
(中央理化工業株式会社製、商品名リカボンドBA−5
8)を乾燥後の膜厚10μmに塗工し、半乾燥状態とし
た後、表面凹凸形状に切削加工されたパイン材にラッピ
ング貼付し、キッチン扉用の枠材を作製した。
ロエチレン共重合体樹脂フィルム(東洋ポリマー株式会
社製、商品名ETFE21GNS)の裏面にコロナ放電
処理を施し、透明なウレタン−酢酸ビニル樹脂系インキ
(東洋インキ製造株式会社製、商品名ラミスター)にて
グラビア印刷法により透明な絵柄層を印刷形成し、半透
明の化粧シートを作製した。これにアクリル変性エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂系水性エマルジョン接着剤
(中央理化工業株式会社製、商品名リカボンドBA−5
8)を乾燥後の膜厚10μmに塗工し、半乾燥状態とし
た後、表面凹凸形状に切削加工されたパイン材にラッピ
ング貼付し、キッチン扉用の枠材を作製した。
【0025】
【発明の効果】本発明の造作部材は、木質系基材の表面
に、少なくとも最表面にフッ素系樹脂層を有する透明ま
たは半透明の化粧シートが貼付されてなるので、最表面
のフッ素系樹脂層によってキッチン用としても支障のな
い優れた耐汚染性や耐溶剤性、耐水性等の表面物性を有
し、然も木質系基材の有する木目模様や木質感、照り感
等が生かされた優れた意匠性をも有する、高度の機能性
と高級感とを併せ備えた極めて優れたものである。
に、少なくとも最表面にフッ素系樹脂層を有する透明ま
たは半透明の化粧シートが貼付されてなるので、最表面
のフッ素系樹脂層によってキッチン用としても支障のな
い優れた耐汚染性や耐溶剤性、耐水性等の表面物性を有
し、然も木質系基材の有する木目模様や木質感、照り感
等が生かされた優れた意匠性をも有する、高度の機能性
と高級感とを併せ備えた極めて優れたものである。
【図1】本発明の造作部材の実施の形態を示す側断面図
である。
である。
【図2】本発明の造作部材の実施の形態を示す側断面図
である。
である。
1‥‥化粧シート 2‥‥フッ素系樹脂層 3‥‥絵柄層 4‥‥木質系基材 5‥‥接着剤層 6‥‥中間樹脂層
Claims (1)
- 【請求項1】木質系基材の表面に、少なくとも最表面に
フッ素系樹脂層を有する透明または半透明の化粧シート
が貼付されてなることを特徴とする造作部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27370096A JPH10119187A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 造作部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27370096A JPH10119187A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 造作部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10119187A true JPH10119187A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17531343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27370096A Pending JPH10119187A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | 造作部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10119187A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001232720A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Toppan Printing Co Ltd | 木目化粧材 |
JP2009248506A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Toppan Cosmo Inc | 化粧シート及び化粧材 |
-
1996
- 1996-10-16 JP JP27370096A patent/JPH10119187A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001232720A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Toppan Printing Co Ltd | 木目化粧材 |
JP2009248506A (ja) * | 2008-04-09 | 2009-10-29 | Toppan Cosmo Inc | 化粧シート及び化粧材 |
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