JPH06255031A - 立体化粧板及びその製造方法 - Google Patents

立体化粧板及びその製造方法

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JPH06255031A
JPH06255031A JP7500793A JP7500793A JPH06255031A JP H06255031 A JPH06255031 A JP H06255031A JP 7500793 A JP7500793 A JP 7500793A JP 7500793 A JP7500793 A JP 7500793A JP H06255031 A JPH06255031 A JP H06255031A
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JP
Japan
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protective film
sheet
groove
decorative sheet
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JP7500793A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsubara
弘 松原
Akiyoshi Tsukimori
明美 月森
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溝部塗工塗料により化粧シートの意匠性を損
なうことなく、かつ溝部塗工作業が効率的、安定的に行
われ、天然の板を組み合わせ貼合わせたような、立体的
な意匠性を有する化粧板及びその製造方法を提供する。 【構成】 繊維方向が少なくとも2ケ所以上存在する木
目模様印刷層と隠蔽ベタ層を透明なプラスチックシート
の裏面に設け、該シートの表面にシートの全面を覆う艶
調整トップコート層と、該木目模様印刷層と同調した艶
消しインキによる導管印刷層が設けられた化粧シートを
木質基板に貼付け、更に該化粧シートの表面に保護フイ
ルムを圧着した後、ルーターによつて所望の溝を設け、
該溝部に塗料を塗工した立体化粧板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅、店舗等の内装用
のドア、収納家具等の表面材用途の化粧板及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の化粧板としては、木目繊維方向を
垂直方向又は直角方向の一方向のみに印刷された化粧シ
ートを貼合せた後、繊維方向と同方向の一方向のみに溝
を設け、該溝部を着色したもの、又は木目繊維方向二方
向を印刷した化粧シートを貼合せただけの化粧板が知ら
れておる。
【0003】しかし、上記のような従来技術において
は、前者の場合は単に1方向にのみ溝が設けられている
ものであつて、板を一方向にのみ貼合わせた感じを出さ
せる目的に使用されており、後者の場合は表面が平滑で
立体感がなく、共に意匠性に乏しい。
【0004】更に溝部に着色塗料を塗工する場合に、塗
工の方法としてロールコーター、ナイフコーターにて塗
装後、溝部以外の化粧シート表面をドクターブレードあ
るいはワイピングペーパーでかきとることにより、表面
凸部に付着した塗料を除去し溝部のみ着色する方法が用
いられたが、凸部に付着した塗料を完全に除去すること
は困難で残留塗料により意匠性を損なうという欠点があ
る。従って溝部以外の面に塗料が飛散付着して化粧シー
トを汚染することを防ぐために、タッチアップペンやロ
ーラーを用いる方法がとられているが、作業能率が極め
て悪く、また溝部を均一、美麗に塗工することが困難で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであって、溝部塗工塗料の飛散付
着、または残留による化粧シートの意匠性を損なうこと
なく、かつ溝部塗工作業が効率的、安定的に行われ、化
粧板の木目模様の繊維方向が二方向以上あり、しかも表
面に二方向以上の溝加工が施され、該溝部が塗料によっ
て着色された、立体的で意匠性に優れた化粧板及びその
化粧板の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の立体化粧板は木質系基板の表層に化粧シ
ートを積層した後、更に保護フイルムを圧着し、該保護
フイルムの上からルーターを用いて所望の形状に溝を穿
設せしめ、該溝部に塗料を塗工せしむることを特徴とす
る。
【0007】更に、前記化粧シートは透明なプラスチッ
クシートの裏面に繊維方向領域が少なくとも2ケ以上存
在する木目模様印刷層と隠蔽ベタ層を設け、該シートの
表面にシートの全面を覆う艶調整インキ層と、該木目模
様印刷層と同調した艶消インキによる導管印刷柄が設け
られており、該化粧シートを木質系の板に積層した後、
保護フイルムを圧着し、少なくとも該木目模様印刷柄の
繊維方向の継ぎ部にルーターにより穿設せしめた溝部が
加工され、塗料が塗工されたことを特徴とするものであ
る。
【0008】本発明の立体化粧板の製造方法は、木質系
基板の表層に接着剤を介して、化粧シートを積層した
後、更に保護フイルムを圧着し、該保護フイルムの上か
らルーターを用いて所望の形状に溝を穿設せしめ、該溝
部に塗料を塗工、乾燥することを特徴とする。
【0009】
【作用】上述の構成からなる立体化粧板では、化粧シー
トの表面に積層された保護フイルムが、溝塗工時の塗料
飛散による化粧シート面の汚染を防止する役目を果た
し、保護フイルムを施工時まで貼付けていることによ
り、後加工中の傷つきや汚れの付着をも防止する。ま
た、木目模様の繊維方向領域が二方向以上有り、しかも
木目模様と導管柄が同調しており、該繊維方向の継ぎ部
分に溝加工を設け、且つ溝部が塗料によって塗工着色さ
れているので、意匠的に立体感を高めるように作用す
る。
【0010】
【実施例】以下、実施例について図面を参照して説明す
る。
【0011】図1は本発明の製造方法によって作られた
立体化粧板の平面図、図2〜7は本発明の製造方法にお
ける各工程の状態を示す断面図、図8は本発明の製造方
法によって作られた化粧シートの平面図で有り、これら
の図から分かるように立体化粧板1は、化粧シート2、
保護フイルム8、基板9、溝部10、着色塗料11から
なる。
【0012】図2、8に示す化粧シート2は基材フイル
ム5の表面に艶調整トップコート4と導管印刷3を設け
裏面に木目模様印刷6及び隠蔽ベタ層7より形成されて
おり、木目模様印刷6、導管印刷3の繊維方向が框部6
1では立体化粧板1の垂直方向に、中央部62では立体
化粧板1の直角方向に設けられ継ぎ部63に於いて繊維
方向が交叉し、しかも木目模様印刷6と導管印刷3が同
調している。
【0013】基材フイルム5としては、ポリ塩化ビニル
樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂などの透明
フイルムが使用でき、とくにポリ塩化ビニルが適してお
り、フイルムの厚さは、強度や印刷作業及び後加工のし
やすさを考えると、0.08〜0.3mmの範囲がよい。
【0014】木目模様印刷6、隠蔽ベタ層7は既存の印
刷インキを用いて基材フイルム5の裏面に常用の印刷法
で設ければよく、又艶調整トップコート4と導管印刷3
を印刷するインキも常用のもので良いが、たとえば導管
印刷3の場合は色調としては黒乃至焦茶系濃色インキが
用いられ、光沢は艶調整トップコート4よりも艶消し効
果が高いことが好ましい。
【0015】艶調整トップコート4はウレタン系の樹脂
よりなり、艶の調整は、適量の艶消し材を分散させて行
う、使用できる艶消し材は、シリカ、炭酸カルシウム、
ケイ砂、シラスバルーンなどの無機質充填材である。
【0016】保護フイルム8として用いる粘着フイルム
としては、特に限定されるものではなく、従来より利用
されてきたポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂など
の透明フイルムに、アクリル系やゴム系の粘着剤を塗布
したものを用いることができ、図4に示すように基板に
貼付けられた化粧シートの上面に圧着される。ただし、
溝部塗装に用いられる塗料、インキの組成、また保護フ
イルムの使用目的からすれば、ポリエチレン樹脂フイル
ムにアクリル系粘着剤を塗布したものを用いることが好
ましい。
【0017】本発明で使用する基板9は、合板、中密度
繊維板、パーチクルボードなどの木質系、石膏ボード、
石綿パーライト板、ケイ酸カルシウム板などの無機質系
の板状のものからなり、これらを用いて得た化粧板はた
だちに内装ドアー、収納家具の表面構造材として使用で
きる。
【0018】本発明に於いて穿設させる溝10の巾と深
さは、縦溝と横溝ともに巾が2〜6mm、深さは1.5〜
3mmとすることが好ましい、このような寸法に穿設する
とき縦横の溝によって囲まれる部分は立体的に浮き上が
って、あたかも天然木板を貼り合わせた状態に見える。
【0019】更にNCルーターの錐刃によって穿設する
様になしたため、縦溝と横溝の交叉部に切り込み部が残
るようなことがなく綺麗な交叉溝を穿設する事が出来
る。又溝を木目繊維方向の交叉部に穿設するために、も
し印刷時に木目模様柄と導管柄の同調が少しずれた場合
でも溝巾の範囲内であれば削除されて目立たなくなる。
【0020】次に溝部に塗工される着色塗料11として
は、天然樹脂又はその変性樹脂、セルロース誘導体、ポ
リ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂等をベヒクルと
し、着色顔料、艶消し顔料、可塑剤などを有機溶剤、ま
たは水に混練、分散させて成り、その色調は木目柄によ
り若干濃色にしたり、また反対に淡彩色にする。光沢は
同じく木目面よりも更に低めに調整したのが望ましい。
【0021】塗工の方法としては、化粧シート面の意匠
性の劣化を防ぐために保護フイルムの表面より施され
る。従って塗装の均一性、作業性の向上がはかれるスプ
レー塗装方式が実用的であり、なかでも塗料の飛散の少
ない温風低圧塗装タイプのスプレーガンの使用が好まし
い。図6に示すように塗工後の状態では保護フイルム8
の上面に着色塗料11が飛散付着しているが、保護フイ
ルム8を剥離することにより美麗な化粧板を得ることが
できる。
【0022】また本発明に用いられた保護フイルム8の
剥離は、溝部に塗工された塗料の乾燥後行われてもよい
し、後工程または運搬中での製品の傷つきや汚れ防止の
ため最終施工後剥離してもよい。
【0023】実施例1 厚さ0.12mmの透明ポリ塩化ビニルフイルム(理研ビ
ニル、Rタイプ)の裏面に塩化ビニル樹脂系インキ(昭
和インク、化X)でH型ドアーの木目模様柄を印刷し、
その上面に同じく塩化ビニル樹脂系インキ(昭和イン
ク、化XN07)で隠蔽ベタ層を施す、次いで該透明ポリ
塩化ビニルフイルムの表面にウレタン系艶調整インキ
(昭和インク、OPNO80)で艶調整層を該艶調整層の
上にアクリル系インキ(昭和インク、G&M)で木目導
管柄を前記の木目模様柄に同調してグラビア輪転印刷機
にてインラインで印刷し化粧シートを得た。
【0024】2液型接着剤CVC36(コニシ製)を大
きさ2.7x914x2134mmのの目止め加工した合
板の全面にロールコーターにて90g/m2コートし、そ
の上に上記化粧シートを隠蔽ベタ層と接着剤層が接する
ように貼合せると同時に、保護フイルム(日立化成、A
−1325)をインラインで貼付した。
【0025】次いでNCルーターを用いて巾5mm、深さ
1.5mmの溝を框部と横木目部との継ぎ部に平行に2本
と、該溝の直角な方向にある横木目部に7本を穿設し
た。溝部分に木目柄よりも若干濃色で艶消しの水性イン
ク塗料を、温風低圧塗装用スプレーガン(チロン、SG
91)を用いて塗工して立体的なH型ドアー表面材をえ
た。
【0026】
【発明の効果】本発明による立体化粧板は、以上説明し
たように構成されているので、溝塗工後保護フイルムを
剥がして使用するので、化粧シートが着色されたり、曇
りが生じたりせず、美麗な天然木の板を組み合わせ貼合
せたような意匠性と、立体感をもつ化粧板が得られ、溝
部分の塗工が効率的かつ安定して行われ、溝部以外の表
面に保護フイルムが貼付けられたままの状態で後工程に
進めれば、、後工程中、または輸送中での傷つきや汚れ
防止の効果も奏する。従って本発明の立体化粧板を建材
や家具などの製造に使用すれば、高級感のあるものが低
コストで得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって作られた立体化粧板
の平面図である。
【図2】本発明の製造方法によって作られた化粧シート
の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の製造方法において化粧シートと基板と
を積層した状態を示す断面図である。
【図4】本発明の製造方法において保護フイルムを積層
した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の製造方法においてルーターにより溝を
穿設された状態を示す断面図である。
【図6】本発明の製造方法において溝部が塗工された状
態を示す断面図である。
【図7】本発明の製造方法によって作られた立体化粧板
の断面図である。
【図8】本発明の製造方法によって作られた化粧シート
の平面図である。
【符号の説明】
1 立体化粧板 2 化粧シート 3 導管印刷 4 艶調整トップコート 5 基材フイルム 6 木目模様印刷 61框部 62中央部 63継ぎ部 7 隠蔽ベタ層 8 保護フイルム 9 基板 10溝部 11着色塗料 12接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質系基板の表層に化粧シートを積層し
    た後、更に保護フイルムを圧着し、該保護フイルムの上
    からルーターを用いて所望の形状に溝を穿設せしめ、該
    溝部に塗料を塗工せしむることを特徴とする立体化粧
    板。
  2. 【請求項2】 前記化粧シートにおいて、木目模様印刷
    の繊維方向の領域が少なくとも2ケ以上存在し、該木目
    模様印刷柄の繊維方向の継ぎ部にルーターにより穿設せ
    しめた溝部が形成されることを特徴とする請求項1記載
    の立体化粧板。
  3. 【請求項3】 前記化粧シートにおいて、木目模様印刷
    層と隠蔽ベタ層を透明なプラスチックシートの裏面に設
    け、該シートの表面にシートの全面を覆う艶調整インキ
    層と、該木目模様印刷層に同調した艶消インキによる導
    管印刷柄を設けたことを特徴とする請求項1、2記載の
    立体化粧板。
  4. 【請求項4】 木質系基板の表層に接着剤を介して、化
    粧シートを積層した後、更に保護フイルムを圧着し、該
    保護フイルムの上からルーターを用いて所望の形状に溝
    を穿設せしめ、該溝部に塗料を塗工、乾燥することを特
    徴とする立体化粧板の製造方法。
JP7500793A 1993-03-10 1993-03-10 立体化粧板及びその製造方法 Withdrawn JPH06255031A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016101663A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 株式会社トッパン・コスモ 同調グロスマット化粧シート、同調グロスマット化粧材および同調グロスマット化粧シートの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016101663A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 株式会社トッパン・コスモ 同調グロスマット化粧シート、同調グロスマット化粧材および同調グロスマット化粧シートの製造方法

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