JP4258836B2 - 機能制御装置およびその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーザからの操作を受け入れて機能を実行させる機能制御装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コピー複写機などのオフィス機器、乗車切符自動販売機などの券売機、および、公共の場に置かれている情報案内機器などには、現在、タッチパネル・キースイッチと表示装置とが組み合わされたユーザインタフェース装置が応用されている。
このようなユーザインターフェース装置では、操作する機能が多かったり、表示する情報の種類が多いなどの理由で、操作用のボタンを表示する位置、および、ボタンと機能との対応付けが変更可能とされることがある。
【0003】
ここで、上記オフィス機器などの操作を、視覚障害者にとっても容易にしたいという社会的要請がある。
例えば、米国においては、「アクセシビリティに関する法律(508条)により、機械的な操作が伴うキーを触覚により識別可能にすることが求められる。
【0004】
このような要請に応える方法として、例えば、「特開平5−324987号公報」(文献1)は、タッチパネルとは別に、視覚障害者用のキーをまとめたセットトップボックスを設け、両者を切りかえる方法を開示する。
しかしながら、文献1に開示された方法によると、セットトップボックスのキーがプログラマブルではないため、操作可能な機能が限定されしまうので、機能の追加・変更のたびに、新たにセットトップボックスを製作する必要がある。
【0005】
また、「特開平5−158607号公報」(文献2)は、発熱体、あるいは、機械的可動部分により、能動的に点字を形成する方法を開示する。
しかしながら、文献2に開示された発明を実現するための機構は、複雑で高価になってしまう。
また、点字を知らないユーザは、この方法を用いた装置を使用できない。
【0006】
また、「特開平7−319623号公報」・「特開平9−265352号公報」(文献3,4)は、タッチパネルに表示されるキーに対応付けて凹凸を設ける方法を開示する。
しかしながら、タッチパネルのキーのレイアウトは機種により異なるので、文献3,4に開示された方法によると、機種ごとに異なるタッチパネルが必要とされ、タッチパネルのコストが高くなる。
また、例えば、弱視者のために文字やキーを拡大して表示すると、タッチパネルの凹凸と表示とがずれてしまうので、これらの凹凸を利用した操作案内ができなくなってしまう。
【0007】
また、「特開平8−297542号公報」(文献5)は、タッチパネルの操作面に格子線状の凹凸を設け、操作面上の位置を触覚により識別可能にし、さらに、音声ガイダンスを行う方法を開示する。
しかしながら、文献5に開示された方式では、ユーザは音声により案内された座標を記憶し、格子線を辿らなくてはならない。
従って、この方法によると、操作に時間がかかる上に、案内の内容を忘れてしまうと操作ができなくなってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、異なる種類の装置それぞれに対して容易に適用することができる機能制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、視覚障害者にとっても操作が簡単な機能制御装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
[機能制御装置]
上記目的を達成するために、本発明に係る機能制御装置は、外部からの操作が受け入れられる操作面において、1つ以上の第1の操作それぞれがなされた1つ以上の第1の操作位置それぞれを検出する操作位置検出手段と、前記検出された第1の操作位置の1つ以上それぞれと、1つ以上の所定の機能それぞれとを対応付ける機能対応付け手段と、前記第1の操作位置の1つ以上それぞれに対する第2の操作を検出する操作検出手段と、前記第2の操作がなされた前記第1の操作位置の1つ以上に対応付けられた機能の実行を制御する機能実行制御手段とを有する。
【0010】
好適には、前記操作面を介して操作を受け入れるタッチパネルを有する。
【0011】
好適には、前記タッチパネルには、前記タッチパネルの操作面上の1つ以上の位置それぞれを、触覚によりそれぞれ表示する1つ以上の位置表示手段が設けられる。
【0012】
好適には、前記第1の操作は、前記操作面の1つ以上の位置をポインティングする操作であって、前記操作位置検出手段は、前記ポインティングされた操作面の1つ以上の位置それぞれを、前記第1の操作位置それぞれとして検出する。
【0013】
好適には、前記第2の操作は、前記第1の位置の1つ以上それぞれに対して所定の時間以上、継続して行われる。
【0014】
好適には、前記第2の操作は、前記第1の位置のいずれか1つ以上に対するポインティングを止めることにより行われる。
【0015】
好適には、前記第2の操作は、前記第1の操作の後に、前記第1の位置をポインティングすることにより行われる。
【0016】
好適には、前記第2の操作は、前記第1の位置のいずれかに対して1回以上、行われ、前記操作検出手段は、前記第2の操作の回数をさらに検出し、前記機能実行制御手段は、前記第2の操作がなされた前記第1の操作位置と、前記検出された第2の操作の回数とに基づいて、前記機能の実行を制御する。
【0017】
好適には、前記第2の操作は、前記第1の位置のいずれかに対して1回以上、行われ、前記操作検出手段は、前記第2の操作の回数をさらに検出し、前記機能実行制御手段は、前記第2の操作がなされた前記第1の操作位置に対応する機能の状態を、前記第2の操作の回数に応じて変更して実行するように制御する。
【0018】
好適には、前記操作面に対しては、前記第2の操作と組み合わされて、前記第1の操作位置の1つ以上それぞれに対して行われる第3の操作がさらに行われ、前記操作検出手段は、前記第3の操作をさらに検出し、前記機能実行制御手段は、前記検出された第3の操作に応じて、前記第3の操作に組み合わされて実行される機能を開始または終了させる。
【0019】
好適には、前記操作面の1つ以上の位置をポインティングする第1の操作は、前記操作面の複数の位置を、複数の指で同時に触れる操作であって、前記操作位置検出手段は、前記複数の指それぞれが触れた領域およびその周囲またはこれらのいずれかそれぞれを、前記第1の操作位置それぞれとして検出する。
【0020】
好適には、前記操作位置検出手段は、さらに、前記第1の操作位置の位置関係に基づいて、前記第1の操作位置それぞれと、親指、人差し指、中指、薬指および小指の内の1つ以上それぞれとを対応付ける。
【0021】
好適には、前記第1の操作位置に対応付けられた指の名称を用いて音声ガイダンスを行う第1の音声ガイダンス手段をさらに有する。
【0022】
好適には、前記操作面に対する操作を音声ガイダンスする第2の音声ガイダンス手段をさらに有する。
【0023】
好適には、前記操作面に対する操作に応じて、所定の音声を出力する音声出力手段をさらに有する。
【0024】
好適には、1つ以上の前記第2の操作の組み合わせを登録する操作登録手段をさらに有し、前記機能実行制御手段は、前記登録された第2の操作の組み合わせがなされる前記第1の操作位置に対応付けられた機能の実行を制御する。
【0025】
好適には、前記操作登録手段は、前記第2の操作の組み合わせ1つ以上を登録し、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを示す前記第2の操作に応じて、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを選択し、前記機能実行制御手段は、前記選択された第2の操作の組み合わせがなされる前記第1の操作位置に対応付けられた機能の実行を制御する。
【0026】
好適には、前記操作登録手段は、前記第2の操作を行うユーザの識別子1つ以上を受け入れ、前記受け入られた識別子それぞれに対応付けて、前記第2の操作の組み合わせ1つ以上を登録し、前記受け入れられた識別子と、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを示す第2の操作とに応じて、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを選択し、前記機能実行制御手段は、前記選択された第2の操作の組み合わせがなされる前記第1の操作位置に対応付けられた機能の実行をさらに制御する。
【0027】
好適には、前記選択された第2の操作の組み合わせを音声表示する第3の音声ガイダンス手段をさらに有する。
【0028】
好適には、前記検出された第1の操作位置それぞれに、これらの第1の操作位置それぞれに対応付けられた機能を示す画像を表示する画像表示手段をさらに有する。
【0029】
好適には、前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、前記第1の操作位置またはその近傍に表示する。
好適には、前記画像表示手段は、前記機能により設定された設定値を、前記第1の操作位置またはその近傍にさらに表示する。
【0030】
好適には、前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、これらの機能を指定するためのハードウエア的なボタンと、実質的に、同一または縦横任意倍率の相似な形状で表示する。
【0031】
好適には、前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、これらの機能を指定するためのハードウエア的なボタンと、実質的に、同一の色彩で表示する。
【0032】
好適には、前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、機能ごとに変更して表示する。
【0033】
好適には、前記画像表示手段は、前記機能を示す文字情報を、前記第1の操作位置またはその近傍にさらに表示する。
【0034】
好適には、前記操作検出手段は、前記第1の操作位置の1つ以上それぞれに対する第2の操作のタイミングを検出し、前記機能実行制御手段は、前記第1の操作位置の1つ以上それぞれと、前記検出された第2の操作のタイミングとに対応付けられた機能の実行を制御する。
【0035】
好適には、前記タイミングは、複数の前記第2の操作の間の時間間隔である。
【0036】
好適には、前記タイミングは、前記第2の操作の継続時間である。
【0037】
好適には、前記タイミングは、前記複数の前記第2の操作の間の時間間隔、および、前記第2の操作の継続時間の組み合わせである。
【0038】
また、本発明に係る第2の機能制御装置は、上記いずれかの機能制御装置と、操作を受け入れて機能の実行を制御する他の機能制御装置と、操作に応じて、前記機能制御装置および前記他の機能制御装置のいずれかを選択的に起動する選択手段とを有する。
【0039】
[画像形成装置]
また、本発明に係る画像形成装置は、上記いずれかの機能制御装置を有する。
【0040】
[情報処理装置]
また、本発明に係る情報処理装置は、上記いずれかの機能制御装置を有する。
【0041】
[機能制御方法]
また、本発明に係る機能制御方法は、外部からの操作が受け入れられる操作面において、1つ以上の第1の操作それぞれがなされた1つ以上の第1の操作位置それぞれを検出し、前記検出された第1の操作位置の1つ以上それぞれと、1つ以上の所定の機能それぞれとを対応付け、前記第1の操作位置の1つ以上それぞれに対する第2の操作を検出し、前記第2の操作がなされた前記第1の操作位置の1つ以上に対応付けられた機能の実行を制御する。
【0042】
[プログラム]
また、本発明に係るプログラムは、外部からの操作が受け入れられる操作面において、1つ以上の第1の操作それぞれがなされた1つ以上の第1の操作位置それぞれを検出するステップと、前記検出された第1の操作位置の1つ以上それぞれと、1つ以上の所定の機能それぞれとを対応付けるステップと、前記第1の操作位置の1つ以上それぞれに対する第2の操作を検出するステップと、前記第2の操作がなされた前記第1の操作位置の1つ以上に対応付けられた機能の実行を制御するステップとをコンピュータに実行させる。
【0043】
【発明の実施の形態】
[概要]
まず、本発明の概要を説明する。
本発明にかかる機能制御方法は、例えば、タッチパネルを用いて印刷部数などの設定を行うコピー複合機に適用される。
本発明にかかる機能制御方法は、タッチパネルにおいて、ユーザの指が触れている部分を、機能などを選択するためのボタンとして用いる。
【0044】
さらに具体的に説明する。
まず、ユーザがタッチパネル上にユーザが指を置くと、本発明にかかる機能制御方法が適用される装置は、タッチパネルに置かれた指の数と位置関係とを検出する。
例えば、(人差し指または薬指)、指2本がタッチパネルに置かれたときには、2本の指がそれぞれ置かれた位置、および、置かれた2本の指のいずれが右側の指であり、いずれが左側の指であるかを認識する。
また、例えば、本発明にかかる機能制御方法が適用される装置は、指5本がタッチパネルに置かれたときには、5本の指それぞれが置かれた位置、および、5つの位置のいずれに1番目の指(親指または小指)が置かれているか、2番目の指(人差し指または薬指)が置かれているか、3番目の指(中指)が置かれているか、4番目の指(薬指または人差し指)が置かれているか、5番目の指(小指または親指)が置かれているかを認識する。
【0045】
このようにタッチパネルにおいて、指が置かれている位置を検出し、また、いずれの指がいずれの位置に置かれているかを検出することにより、本発明にかかる機能制御方法が適用される装置は、指が置かれた位置それぞれと、実行制御の対象となる機能とを対応付けて、ユーザに、指を置いた位置それぞれをボタンのように用いて操作を行える環境を提供する。
つまり、本発明にかかる機能制御方法は、固定した位置に置いたボタンに固定的に機能を対応付け、ボタンの位置をユーザに憶えさせるという従来の発想を、ユーザが指を置いた位置に機能を対応づけ、ボタンとして用いるという発想に全面的に切り替えたものであり、ユーザの指の位置に機能を自動的に対応付けて操作を受け入れる。
【0046】
さらに、例えば、右手の5本の指がタッチパネルに置かれるときには、上述のように、一番右の位置には親指が置かれ、中央の位置には中指が置かれているなどと認識することができる。
このようにタッチパネル上の各指と音声ガイダンスとを組み合わせると、より操作性を向上することができる。
つまり、例えば、音声ガイダンスにより、「親指で、コピー、ファックス、スキャンのいずれかの機能を選択してください。」あるいは「中指をつかって、コピー部数を指定してください」などと操作の案内を行うことにより、装置の操作性をより向上させることができる。
【0047】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明にかかるプリンタシステム1のハードウェア構成を、制御装置10を中心として示す図である。
図1に示すように、プリンタシステム1は、CPU102およびメモリ104などを含む制御装置10、通信装置120、プリンタ装置本体122、記録装置14、表示装置16、第1のタッチパネル180(または図16,図17を参照して後述する第2のタッチパネル190)、キーボード182およびコピー枚数管理用のカードリーダ184などを含む入力装置18から構成される。
【0048】
通信装置120は、ネットワーク(図示せず)を介してコンピュータなどの他のノードとの通信を行う。
プリンタ装置本体122は、コピー複合機として必要な構成部分(プリントエンジン、スキャナなど;図示せず)を含む。
ユーザがプリンタ装置本体122に対して実行を指定することができる機能には、通常の印刷またはコピー(以下、単に「印刷」あるいは「コピー」とも記し、必要がない限り、これらを厳密に区別しない)、両面印刷およびNアップ印刷などがあり、ユーザがプリンタ装置本体122に対してすることができる設定には、印刷の濃度、部数、倍率およびFAX番号の登録などがありうる。
【0049】
記録装置14は、HD・FD・CDなどの記録媒体140に対してデータを記録・再生する。
表示装置16は、CRT・LCDなどのディスプレイおよびスピーカ(SP)などを含む。
【0050】
入力装置18は、タッチパネル180およびキーボード182等の入力装置から構成される。
つまり、プリンタシステム1は、ネットワークを介して伝送されてくる画像データを印刷するネットワークプリンタ、あるいは、コピー装置、FAX装置およびスキャナ装置としての機能を含むコピー複合機としての構成部分を有する。
【0051】
図2は、図1に示したタッチパネル180の構成を示す図である。
図3は、図1,図2に示したタッチパネル180の操作面をユーザが指で触れる様子を示す図である。
タッチパネル180は、操作面から操作を受け入れる。
タッチパネル180の操作面には、図2に示すように、縦方向に伸びる複数の電極186と横方向に伸びる複数の電極184とが格子状に配設されている。
図3に示すように、ユーザの指などにより操作面が押下されたり、スタイラスなどにより操作面がポインティングされると、押下あるいはポインティングされた部分の格子点(図2においては丸印が付されて示されている)で電極184,186が接する。
なお、ここで示したポインティングとは、指などによる接触、あるいは、スタイラス等による接触を意味する。
【0052】
制御装置10からは、タッチパネル180(図2)の横方向に伸びる電極184に順次、電圧を印加し、横方向に伸びる電極184への電圧印加に同期して、縦方向に伸びる電極186の出力電圧を操作することにより、いずれの格子点のそれぞれにおいて電極184,186が接しているかを判定することができる。
【0053】
本発明にかかる機能制御方法においては、タッチパネル180の操作面に対しては、ユーザは、指で操作を行うことも、スタイラスなどを用いて操作を行うこともできるが、以下、説明の簡略化・具体化のために、ユーザがタッチパネル180の操作面に対して指で操作を行う場合を例とする。
【0054】
[UIプログラム20]
図4は、図1に示した制御装置10において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第1の視覚障害者用UIプログラム20の構成を示す図である。
図4に示すように、UIプログラム20は、押下位置検出部200(操作位置検出手段)、指位置検出部202、操作検出部204(操作検出手段)、操作判定部206(機能対応付け手段)から構成される。
【0055】
UIプログラム20は、記録媒体140などを介して制御装置10に供給され、メモリ104にロードされ、実行される。
UIプログラム20は、これらの構成部分により、ユーザがタッチパネル180(図1,図2)の操作面に置いた1本以上の指の位置を検出して機能を対応付けて、機能の選択を受け入れるいわゆる「ボタン」とし、これらのボタンに対する操作を受け入れて機能実行制御部3に通知し、プリンタ装置本体122の機能の実行を制御させ、あるいは、プリンタ装置本体122に対する設定を行わせる。
【0056】
[押下位置検出部200]
押下位置検出部200は、タッチパネル180(図1,図2)の操作面のいずれの部分が押下されているかを検出する。
つまり、押下位置検出部200は、横方向に伸びる電極184に順次、電圧信号を加え、縦方向に伸びる電極186から出力される出力信号を読み取ることにより、タッチパネル180の格子点(図2)のいずれにおいて電極184,186が接触しているかを検出する。
押下位置検出部200は、検出した押下の位置を、指位置検出部202および操作検出部204に対して出力する。
【0057】
[指位置検出部202]
図5は、ユーザが、図3に示したようにタッチパネル180の操作面を右手の5本の指で押下したときにはに、図4に示した押下位置検出部200による押下の検出、および、指位置検出部202による指の位置の検出が行われる領域を例示する図である。
指位置検出部202は、押下位置検出部200から入力される押下の位置に基づいて、ユーザの指の位置を検出し、タッチパネル180の操作面において指が検出された位置に、機能の選択などのために用いられるボタンを設ける。
【0058】
つまり、ユーザが、ボタンの位置を定めるために、図3に示したように、タッチパネル180の操作面に右手の5本の指(親指・人差し指・中指・薬指・小指)を置き、押下位置検出部200が、5本の指により押下された位置を検出すると、指位置検出部202は、押下が検出された格子点を適宜、クラスタリングし、クラスタリングにより得られた格子点の範囲A〜Eを、指が置かれた位置として検出する。
さらに、指位置検出部202は、必要に応じて、図5に例示したように検出されたユーザの指の範囲A〜Eの位置関係、および、ユーザが左右いずれの手をタッチパネル180の操作面に置いたかなどに基づいて、範囲A〜Eそれぞれが、ユーザのいずれの指(親指・人差し指・中指・薬指・小指)に対応するかを判定する。
【0059】
従って、図3に例示したようにユーザがタッチパネル180の操作面に右手の指を置いたときには、図5に示した範囲A〜Eそれぞれは、親指、人差し指、中指、薬指、小指それぞれに対応付けられる。
また、ユーザがタッチパネル180の操作面に左手の指を置いたときには、図5に示した範囲A〜Eそれぞれは、指位置検出部202により、小指、薬指、中指、人差し指、親指それぞれに対応付けられる。
【0060】
なお、検出した範囲と指との対応が必要な場合であって、ボタンの数が4個以下でよいときには、指位置検出部202は、必要なボタン数に応じて、検出した範囲と指との対応付けを、以下に例示するように変更する。
つまり、ユーザが、音声ガイダンス(図7,図8を参照して後述)やマニュアルなどに従って、タッチパネル180の操作面に、必要とされるボタンの数に対応する1本の指を置いたときには、指位置検出部202により1つの範囲(図示せず)が検出される。
また、同様に、ユーザが、タッチパネル180の操作面に2本の指を置いたときには、指位置検出部202により2つの範囲(図示せず)が検出され、指位置検出部202により、必要に応じて、これらの2つの範囲は、例えば、右側の指および左側の指それぞれに対応付けられる。
【0061】
また、同様に、ユーザがタッチパネル180の操作面に3本の指を置いたときには、指位置検出部202により3つの範囲(図示せず)が検出され、指位置検出部202により、これらの3つの範囲は、必要に応じて、例えば、右側の指、真ん中の指および左側の指それぞれに対応付けられる。
また、同様に、ユーザがタッチパネル180の操作面に4本の指を置いたときには、指位置検出部202により4つの範囲(図示せず)が検出され、指位置検出部202により、必要に応じて、これらの4つの範囲は、例えば、右側から1〜4番目の指それぞれに対応付けられる。
以上説明した指位置検出部202の処理結果は、操作検出部204および操作判定部206に対して出力される。
【0062】
[操作検出部204]
操作検出部204は、指位置検出部202により、タッチパネル180の操作面にボタンが設けられた後に、設けられたボタンに対する操作を検出し、操作検出部204に対して出力する。
ボタンに対する操作としては、以下のようなものが考えられる。
タッチパネル180に設けられた全てのボタンに指を触れた状態から、選択したい機能などに対応するボタンに触れた指だけを離す(操作1;第2の操作)。タッチパネル180に設けられた全てのボタンから指を離した状態から、選択したい機能などに対応するボタンだけに指を触れる(操作2;第2の操作)。
【0063】
コピー部数を設定する場合などに、設定したい数に対応する回数だけ、設定用のボタンから指が離れた状態から指を触れ、再び指を離すという動作を繰り返す(カウントアップ操作;第2の操作)。
コピー用紙を設定する場合などに、所望の設定となるまで設定用のボタンから指が離れた状態から指を触れ、再び指を離すという動作を繰り返す(トグル操作;第2の操作)。
設定されたボタンに対する操作を開始する場合、全ての設定が終了した場合、および、UIプログラム20の動作を終了させる場合などに、これらの場合それぞれについてそれぞれ定められた特定の方法でボタンに触れる(特定操作;第3の操作)。
【0064】
[操作判定部206]
操作判定部206は、上述のように設定されたボタンそれぞれ、および、指の種類それぞれと、制御装置10およびプリンタ装置本体122において、実行制御の対象となる機能とを対応付ける。
また、操作判定部206は、操作検出部204が操作を検出した場合に、検出された操作が、いずれの機能を選択するかを判定し、判定結果を機能実行制御部3に対して出力する。
【0065】
[機能実行制御部3]
機能実行制御部3は、操作判定206の判定結果に応じて、制御装置10あるいはプリンタ装置本体122の各構成部分を制御し、機能を実行させる。
以下、通常コピーの開始、部数の設定、用紙の選択、設定のクリア、印刷の停止(ストップ)およびその他の情報の設定を、機能実行制御部3が実行を制御する機能の具体例として説明する。
【0066】
[UIプログラム20の動作]
以下、UIプログラム20(図4)の動作を説明する。
図6は、プリンタシステム1におけるボタンの設定処理(S10)を示すフローチャートである。
図6に示すように、ステップ100(S100)において、UIプログラム20の押下位置検出部200は、タッチパネル180(図1,図2)に対する操作(第1の操作)があったか否かを判断する。
操作があったときには、押下位置検出部200は押下された位置を検出してS102の処理に進み、これ以外のときにはS100の処理に留まる。
【0067】
ステップ102(S102)において、押下位置検出部200および指位置検出部202は協働して、タッチパネル180の操作面におけるユーザの指の位置(操作位置)を検出する。
【0068】
ステップ104(S104)において、指位置検出部202は、一定の位置で一定時間(例えば5秒)、継続して操作位置が検出されたか否かを判断する。
一定時間継続して操作位置が検出されたときには、UIプログラム20はS108の処理に進み、これ以外のときにはS108の処理に進む。
【0069】
ステップ106(S106)において、押下位置検出部200および指位置検出部202は、ユーザによるタッチパネル180の操作面に対する操作がなされているか否かを判断する。
操作がなされていないときには、UIプログラム20はS102の処理に進み、これ以外のときにはS100の処理に戻る。
【0070】
ステップ108(S108)において、指位置検出部202は、S102の処理において、必要な数(m)の操作位置が検出されたか否かを判断する。
必要な数の操作位置が検出されたときには、UIプログラム20はS110の処理に進み、これ以外のときにはS102の処理に進む。
【0071】
ステップ110(S110)において、指位置検出部202は、検出された操作位置をクラスタリングして記憶し、これらにボタンを設定する。
また、指位置検出部202は、必要に応じて、例えば、検出された操作位置それぞれと、親指〜小指とを対応付ける。
【0072】
ステップ112(S112)において、操作判定部206は、S110の処理において設定されたボタンそれぞれ、および、指の種類それぞれと、制御装置10およびプリンタ装置本体122において、実行制御の対象となる機能とを対応付ける。
以上説明したS10の処理により、タッチパネル180の操作面において、ユーザの指が触れた位置に、機能を選択するためなどに用いられるボタンが設定される。
【0073】
図7は、プリンタシステム1における第1の機能制御処理(S12)を示すフローチャートである。
図7を参照した説明においては、指位置検出部202により、図5に例示した範囲A〜Eそれぞれに、ボタンA〜Eが設定され、操作判定部206により、ボタンAにはコピー開始などの機能が対応付けられ、ボタンBにはコピー部数設定の機能が対応付けられ、ボタンCには用紙サイズの選択機能が対応付けられ、ボタンDには情報確定が対応付けられ、ボタンEにはそれまで設定された情報のクリアおよびコピーの停止(ストップ)などの機能が対応付けられている場合を具体例とする。
【0074】
図7に示すように、ステップ120(S120)において、押下位置検出部200および操作検出部204は協働して、ボタンに対する操作を検出する。
ステップ122(S122)において、押下位置検出部200および操作検出部204は協働して、S10の処理により設定されたボタンに対する操作があったか否かを判断する。
ボタンに対する操作があったときには、UIプログラム20はS124の処理に進み、これ以外のときにはS120の処理に戻る。
【0075】
ステップ124(S124)において、操作検出部204は、検出した操作が、S10の処理によりタッチパネル180の操作面に設定されたボタンに対する操作を開始するための操作(上記特定操作の一種)であるか否かを判断する。
検出された操作が捜査開始のための操作であるときには、UIプログラム20はS126の処理に進み、これ以外のときにはS128の処理に進む。
【0076】
ステップ126(S126)において、操作判定部206は、機能の実行制御に用いる変数を初期設定する。
つまり、例えば、操作判定部206は、コピー部数を示す変数Nの数を、初期値の1に設定するなどの初期化処理を行う。
【0077】
ステップ128(S128)において、操作検出部204は、ボタンAに対する操作(例えば、上記操作例1,2)があったか否かを判断する。
ボタンAに対する操作があったときには、ステップ130(S130)において、操作判定部206は、機能実行制御部3に対して、機能開始が選択されたことを通知する。
通知を受けた機能実行制御部3は、操作判定部206からの通知に従って、プリンタ装置本体122および制御装置10の各校成分を制御し、コピーなどの機能を開始させる。
【0078】
ステップ132(S132)において、操作検出部204は、ボタンBに対する操作(例えば、上記カウントアップ操作)があったか否かを判断する。
ボタンBに対する操作があったときには、ステップ134(S134)において、操作判定部206は、機能実行制御部3に対して、コピー部数のカウントアップが選択されたことを通知する。
通知を受けた機能実行制御部3は、操作判定部206からの通知に従って、プリンタ装置本体122および制御装置10の各構成部分を制御し、コピー部数をカウントアップ(N=N+1)させる。
【0079】
ステップ136(S136)において、操作検出部204は、ボタンCに対する操作(例えば、上記トグル操作)があったか否かを判断する。
ボタンCに対する操作があったときには、ステップ138(S138)において、操作判定部206は、機能実行制御部3に対して、用紙サイズの変更が選択されたことを通知する。
通知を受けた機能実行制御部3は、操作判定部206からの通知に従って、プリンタ装置本体122および制御装置10の各校成分を制御し、用紙サイズを変更させる。
【0080】
ステップ140(S140)において、操作検出部204は、ボタンDに対する操作(例えば、上記トグル操作)があったか否かを判断する。
ボタンDに対する操作があったときには、ステップ142(S142)において、操作判定部206は、S134,S138などの処理において選択されたコピー部数および用紙サイズなどを確定する。
【0081】
ステップ144(S144)において、操作検出部204は、ボタンEに対する操作(例えば、上記操作例1,2)があったか否かを判断する。
ボタンEに対する操作があったときには、ステップ146(S146)において、操作判定部206は、機能実行制御部3に対して、それまでの設定のクリアあるいは現在実行中のコピーなどの機能の停止(ストップ)が選択されたことを通知する。
通知を受けた機能実行制御部3は、操作判定部206からの通知に従って、それまでの設定をクリアし、あるいは、実行中の機能を停止する。
【0082】
ステップ148(S148)において、操作検出部204は、ボタンA〜Eに対して同時に操作(上記特定操作の一種)があったか否かを判断する。
ボタンA〜Eに対して同時に操作があったときには、ステップ150(S150)において、機能実行制御部3は、それまでの設定値を記憶し、UIプログラム20は、その他の設定(例えばFAX番号の設定)を行うための処理を行う。
【0083】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態を説明する。
図8は、図1に示した制御装置10において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第2の視覚障害者用UIプログラム22の構成を示す図である。
なお、図8においては、図4に示した第1のUIプログラム20と同じ構成部分には、同一の符号が付してある。
図8に示すように、第2のUIプログラム22は、第1のUIプログラム20および機能実行制御部3に、音声案内部220(音声ガイダンス手段)を付加した構成を採る。
第2のUIプログラム22は、これらの構成部分により、第1のUIプログラム20と同様なユーザインターフェースを提供し、また、行うべき操作を音声により案内するようにして、視覚障害者にとっての操作性を、さらに向上させている。
【0084】
音声案内部220は、操作判定部206により判定された操作、および、機能実行制御部3によるプリンタシステム1各構成部分への制御の内容に基づいて、ユーザに対して操作を教示する音声を発生して表示装置16のスピーカ(図1)を介して出力する。
【0085】
音声案内部220が音声出力する操作案内の内容は、以下の通りである。
なお、以下に示す各操作案内(1)〜(8)の(1)〜(8)は、図7に付した操作案内のタイミング(1)〜(8)に対応する。
・「人差し指でコピー部数を入力してください。1回のクリックが1部です。;操作案内(1)」。
・「1部。よろしければ薬指で確定してください。;操作案内(2)」
・「2部。よろしければ薬指で確定してください。;操作案内(3)」
・「3部。よろしければ薬指で確定してください。;操作案内(4)」
・「中指で用紙を切り替えてください。現在はA4サイズです。よろしければ薬指で確定して下さい。;操作案内(5)」
・「現在はB4(A3)サイズです。よろしければ薬指で確定して下さい。;操作案内(6)」
・「小指で設定をクリアできます。親指でコピーをスタートできます。;操作案内(7)」
・「コピーが終了しました。;操作案内(8)」
【0086】
以下、再び図7を参照して、UIプログラム22の動作を説明する。
なお、上述した音声案内部220による操作案内(1)〜(8)に関する説明を除き、図7に示す第2のUIプログラム22の処理は、第1の実施形態おいて説明した第1のUIプログラム20の対応する処理と同じである。
【0087】
図7に示すように、S126の処理が終わると、音声案内部220は、上述した操作案内(1),(5),(7)の音声を出力する。
【0088】
ステップ132(S132)の処理により、ボタンBに対する操作が検出されると、音声案内部220は、指定されたコピー部数に応じて、上述した操作案内(2),(3),(4)などのいずれかの音声を出力する。
【0089】
ステップ136(S136)の処理により、ボタンCに対する操作が検出されると、音声案内部220は、指定された用紙サイズに応じて、上述した操作案内(6)の音声を出力する。
【0090】
ステップ130(S130)において開始された機能の実行が終了すると、音声案内部220は、上述した(8)の音声を出力する。
【0091】
[第3実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態を説明する。
図9は、図1に示した制御装置10において、本発明にかかる機能制御方法を実現する視覚障害者・晴眼者共用の第3のUIプログラム24の構成を示す図である。
図9に示すように、UIプログラム24は、UIプログラム20,22(図4,図8)に、モード切替部240(選択手段)および晴眼者用UIプログラム242(他の機能制御装置)から構成される。
UIプログラム24は、視覚障害者用の第1および第2のUIプログラム20,22と、晴眼者用のUIプログラム242とを切り替えられるようにして、視覚障害者にも晴眼者にも操作性が良いユーザインターフェースを提供する。
【0092】
図10は、図9に示した晴眼者用UIプログラム242が表示装置16・タッチパネル180に表示するUI画像を例示する図である。
晴眼者用UIプログラム242は、表示装置16あるいはタッチパネル180(図1)に、図10に例示するような操作用の画像(UI画像)を表示し、表示した画像に対する操作に応じて、機能実行制御部3に機能の実行などを行わせる。
つまり、UIプログラム242は、晴眼者が用いる一般的なUI環境を提供する。
【0093】
モード切替部240は、タッチパネル180およびキーボード182(図1)などから入力される選択操作に応じて、UIプログラム20,22およびUIプログラム242のいずれかを起動する。
【0094】
以下、UIプログラム24の動作を説明する。
図11は、図9に示したUIプログラム24の処理(S16)を示すフローチャートである。
図11に示すように、ステップ160(S160)において、モード切替部240は、図6に示したボタンの設定処理(S10)がなされているか否かを判断する。
S10の処理がなされているときにはUIプログラム24はS162の処理に進み、これ以外のときにはS168の処理に進む。
【0095】
ステップ162(S162)において、モード切替部240は、UIプログラム20,22を起動する。
【0096】
ステップ164(S164)において、モード切替部240は、一定時間、UIプログラム20,22の利用があったかいなかを判断し、利用があったときにはS164の処理に留まり、これ以外のときにはS166の処理に進む。
【0097】
ステップ166(S166)において、モード切替部240は、UIプログラム20,22を終了させる。
【0098】
ステップ168(S168)において、モード切替部240は、UIプログラム242を起動する。
【0099】
[第4実施形態]
例えば、あるユーザが、プリンタシステム1(図1)を用いて印刷するときには、A4のコピー用紙を使い、同じ部署に属するメンバーに1部ずつ行き渡る一定部数の印刷を行うための設定、あるいは、A4のコピー用紙を使い、1部だけ印刷する設定をプリンタシステム1に対して行うことがほとんどであるといったように、ユーザがプリンタシステム1に対して頻度高く行う設定は、定型的なことが多い。
これらのような定型的操作を、予めプリンタシステム1に登録できるようにしておき、既に説明したように、タッチパネル180上の指の位置と動きで、定型的な指定し、プリンタシステム1に印刷を行わせることができるようにすると便利である。
この定型的な設定の他の例としては、ユーザが、「A4のコピー用紙に、フルカラーで、一部、印刷する設定(第1の設定)」、「B4のコピー用紙に、白黒で、1部印刷する設定(第1の設定)」などを挙げることができる。
【0100】
これらのような定型的な設定を行うための操作(定型操作)を、例えば、タッチパネル180上で検出された各指の位置(図5)それぞれに対応付け、タッチパネル180に触れた人差し指が離れた後に再度、触れたときに、上記第1の設定を行うための操作が行われたとプリンタシステム1が解釈し、あるいは、タッチパネル180に触れた中指が同様な動きをしたときに、上記第2の設定を行うための操作が行われたとプリンタシステム1が解釈し、ユーザの操作に応じた設定で印刷を行うことができるようにすると、ここまでに、第1〜第3の実施形態に示したユーザインターフェースの操作性をさらに向上させることができる。
以下に説明する本発明の第4の実施形態は、このような機能を提供し、ユーザに対してさらに便利なプリンタシステム1のユーザインターフェースを提供するためになされたものである。
【0101】
[第4の視覚障害者用UIプログラム26]
図12は、図1に示した制御装置10において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第4の視覚障害者用UIプログラム26の構成を示す図である。
なお、第4の視覚障害者用UIプログラム26の構成の内、第1〜第3の視覚障害者用UIプログラム20〜24(図4,図8,図9)の構成部分と実質的に同じものには、同じ符号が付されている、
図12に示すように、第4の視覚障害者用UIプログラム26は、図8に示した第2の視覚障害者用UIプログラム22に、定型操作設定部260を付加した構成を採る。
視覚障害者用UIプログラム26も、視覚障害者用UIプログラム20〜24と同様にプリンタシステム1のメモリ102にロードされて実行され、上述したように、定型的操作の利便性を高めたユーザインターフェースをプリンタシステム1のユーザに提供する。
【0102】
[定型操作設定部260]
図13は、第4の実施形態において、図12に示した定型操作設定部260が作成する第1の定型操作テーブルを例示する図である。
定型操作設定部260は、タッチパネル180(図1)に対するユーザの操作に従って、ユーザがプリンタシステム1に対して定型的に行う操作(定型操作)を示す定型操作テーブル(図13)を作成し、保持する。
【0103】
また、定型操作設定部260は、ユーザの操作による定型操作番号の指定を受けて定型操作テーブルを検索し、指定された定型操作番号に対応する定型操作を示す定型操作データを、操作判定部206に対して出力する。
なお、図13に具体例を示すように、定型操作データそれぞれは、ユーザがプリンタシステム1に対して設定するコピー枚数、用紙サイズ、カラー印刷・白黒印刷の別、印刷濃度およびソートなどの後処理などの組み合わせと、これらの組み合わせそれぞれを識別するための定型操作番号とから構成される。
【0104】
図14は、プリンタシステム1における第2の機能制御処理(S18)を示すフローチャートである。
なお、図14に示した各処理の内、図7に示した各処理と実質的に同じものには同じ符号が付してある。
つまり、図14に示した第2の機能制御処理(S18)は、図7に示した第1の機能制御処理(S12)のS130,S142,S146の処理それぞれを、後述するS180,S182,S184で置換したものである。
【0105】
図14を参照した説明においては、指位置検出部202により、図5に例示した範囲A〜Eそれぞれに、ボタンA〜Eが設定され、操作判定部206により、ボタンAには登録された定型操作を呼び出すための機能が対応付けられ、ボタンBにはコピー部数設定の機能が対応付けられ、ボタンCには用紙サイズの選択機能が対応付けられ、ボタンDには定型操作番号の設定のための機能が対応付けられ、ボタンEにはそれまでの操作により設定された定型操作を確定し、登録するための機能が対応付けられている場合を具体例とする。
【0106】
図14に示すステップ120〜S126(S120〜S126)の処理は、図7を参照して既に説明した通りである。
ステップ128(S128)において、操作検出部204は、ボタンAに対する操作があったか否かを判断する。
ボタンAに対する操作があったときには、第4の視覚障害者用UIプログラム26はS180の処理に進み、これ以外のときにはS132の処理に進む。
【0107】
ステップ132〜138(S132〜S138)の処理は、図7を参照して既に説明した通りである。
ステップ140(S140)において、操作検出部204は、ボタンDに対する操作があったか否かを判断する。
第4の視覚障害者用UIプログラム26は、ボタンDに対する操作があったときにはS182の処理に進み、これ以外のときにはS144の処理に進む。
【0108】
ステップ144(S144)において、操作検出部204は、ボタンEに対する操作があったか否かを判断する。
第4の視覚障害者用UIプログラム26は、ボタンEに対する操作があったときにはS184の処理に進み、これ以外のときにはS148の処理に進む。
ステップ148,150(S148,S150)の処理は、図7を参照して既に説明した通りである。
【0109】
ステップ180(S180)において、操作検出部204は、定型操作番号の設定のための操作が行われたことを、定型操作設定部260に通知する。
定型操作設定部260は、S182の処理により得られた定型操作番号Tに対応する定型操作データ(図13)を、操作検出部204に対して出力する。
操作検出部204は、定型操作設定部260から入力された定型操作データが示す操作がなされた旨を、機能実行制御部3に対して通知する。
機能実行制御部3は、この通知に従ってプリンタシステム1の各構成部分に対する設定を行い、印刷を行わせる。
【0110】
ステップ182(S182)において、操作検出部204は、定型操作番号Tをカウントアップする。
【0111】
ステップ184(S184)において、操作検出部204は、定型操作設定部260に、定型操作データを登録するための操作が行われたことを通知する。
定型操作設定部260は、この通知を受けて、定型操作テーブル(図13)のS182の処理により得られた定型操作番号Tが示すエントリに、S134,S138の処理により得られたコピー部数Nおよびコピー用紙サイズを、定型操作データとして記憶させる。
なお、定型操作設定部260は、定型操作番号Tが定型操作テーブルに存在しないときには、定型操作番号T用の新たなエントリを作成する。
【0112】
なお、S180の処理において、実際にプリンタシステム1による印刷が開始される前に、定型操作設定部260が、音声案内部220に、選択された定型操作データの内容を音声案内させてもよい。
また、さらに、S180の処理において、この音声案内に対する確認操作(例えば、ボタンEの連続押下など)があったときに、操作検出部204が、定型操作データを機能実行制御部3に対して出力し、印刷を開始させるようにしてもよい。
【0113】
[典型的な操作例]
以下、第4の視覚障害者用UIプログラム26が適応されたプリンタシステム1に対する典型的な操作を、具体例を挙げて説明する。
まず、プリンタシステム1に、定型操作を登録するための操作を説明する。
まず、ユーザは、右手の全ての指をタッチパネル上に置く。
次に、ユーザは、右手の人差し指をコピー部数と同じ回数だけ上下させる。
例えば、3部のコピーを望むなら、ユーザは、右手の人差し指を3回、上下させ、定型操作登録ボタン上の薬指を1回、上下させる。
【0114】
次に、ユーザが中指を上下させると、用紙サイズが、A4→B4→A3→A4というようにトグルされ、選択される。
つまり、例えば、用紙サイズをB4とするときには、ユーザは、中指を2回、上下させる。
ここまでに行った操作が正しければ、ユーザは、例えば、定型操作番号ボタン上の薬指を1回、上下させ、定型操作番号Tを1とする。
あるいは、ユーザは、定型操作番号ボタン上の薬指をもう1回、上下させて、定操作定番号Tを2とする。
以上の操作の後、ユーザが、定型操作登録ボタン上の小指を1回、上下させると、設定値(コピー部数3部、用紙サイズB4)が、定型操作番号1または定型操作番号2の定型操作データとして、定型操作設定部260に記憶される。
【0115】
次に、既に定型操作設定部260に登録された定型操作が示す設定に従って、プリンタシステム1を動作させるための操作を説明する。
まず、ユーザは、右手の全ての指をタッチパネル180上に置く。
次に、ユーザは、定型操作番号ボタン上の薬指を1回、上下させ、例えば、定型操作番号1を選択する。
あるいは、ユーザは、薬指を2回、上下させ、定型操作番号2を選択する。
所望の定型操作番号を選択した後、ユーザが、定型操作設定ボタン上の親指を1回、上下させると、定型操作番号1または定型操作番号2が示す定型操作に対応する設定がプリンタシステム1に対して行われ、プリンタシステム1は、この設定に従って印刷を行う。
【0116】
[第5実施形態]
以下、本発明の第5の実施形態を説明する。
図1に示したように、プリンタシステム1には、コピー枚数の管理などの目的のために、カードリーダ184が付加されていることがある。
プリンタシステム1の制御装置10(図1)は、カードリーダ184から、磁気カード(図示せず)に記憶されたユーザIDなど読み出すことができる。
あるいは、プリンタシステム1にカードリーダ184が付加されていないときであっても、制御装置10は、必要に応じて、ユーザに対してユーザIDの入力を要求し、これに対してタッチパネル180あるいはキーボード182から入力されるユーザIDを受け入れることができる。
【0117】
ここまで説明した本発明に係るユーザインターフェースは、ユーザの少なくとも片手の全部の指に障害がないことを前提としたが、例えば、プリンタシステム1のユーザの中には、その指の一部に障害を負っている人が含まれていると、その人に対して充分に便利な操作性を提供できない可能性もある。
これに対し、カードリーダ184などを用いてユーザを特定し、さらに、図12に示した第4の視覚障害者用UIプログラム26の動作を改良して、ユーザごとに固有で最適なユーザインターフェースを提供することができるようにすると、さらに便利なユーザインターフェースを提供したり、上述のような不具合を解消することができる。
本発明の第5の実施形態は、このような背景からなされたものである。
【0118】
図15は、第5の実施形態において、図12に示した定型操作設定部260が作成する第2の定型操作テーブルを例示する図である。
定型操作設定部260は、図15に示すように、プリンタシステム1(図1)のユーザごとに、図13に示した定型操作テーブルを作成し、ユーザIDに対応付けて保持する。
また、定型操作設定部260は、図15に示すように、プリンタシステム1(図1)の全てのユーザに共通の定型操作テーブルを作成し、保持する。
また、定型操作設定部260は、カードリーダ184などから入力されたユーザIDと、ユーザの操作により指定された定型操作番号とに基づいて、あるいは、ユーザの操作により指定された定型操作番号のみに基づいて、定型操作テーブルを検索し、指定された定型操作番号に対応する各ユーザに固有の定型操作を示す定型操作データ、あるいは、全ユーザに共通の定型操作データを、操作判定部206に対して出力する。
【0119】
図16は、プリンタシステム1における第3の機能制御処理(S20)を示すフローチャートである。
なお、図16に示した各処理の内、図7,図14に示した各処理と実質的に同じものには同じ符号が付してある。
つまり、図16に示した第2の機能制御処理(S18)は、図7に示した第1の機能制御処理(S12)のS130,S142,S146の処理それぞれを、後述するS204,S182,S206で置換して第2の機能制御処理(S14)とし、さらに、後述するS200,S202の処理を付加したものである。
図16を参照した説明における範囲A〜EとボタンA〜Eとの対応付け、および、各ボタンに対する機能の設定は、図14を参照して説明した具体例の通りである。
【0120】
図16に示すように、ステップ120(S120)において、押下位置検出部200および操作検出部204は協働して、ボタンに対する操作を検出する。
ステップ122(S122)において、押下位置検出部200および操作検出部204は協働して、S10の処理により設定されたボタンに対する操作があったか否かを判断する。
ボタンに対する操作があったときには、UIプログラム20はS200の処理に進み、これ以外のときにはS120の処理に戻る。
【0121】
ステップ200(S200)において、定型操作設定部260は、カードリーダ184(図1)などに対してユーザIDの設定があったか否かを判断する。
視覚障害者用UIプログラム26(図12)は、ユーザIDの設定があったときにはS202の処理に進み、これ以外のときにはS124の処理に進む。
ステップ202(S202)において、定型操作設定部260は、設定されたユーザIDを記憶する。
なお、S200の処理においてユーザIDの設定があったときには、定型操作設定部260は、図15に示した定型操作テーブルの内、設定されたユーザIDが示す定型操作データについての処理を行い、S200の処理においてユーザIDの設定がなかったときには、図15に示した定型操作テーブルの内、全ユーザに共通の定型操作データについての処理を行うことになる。
【0122】
ステップ124,S126(S124,S126)の処理は、既に図7を参照して説明した通りである。
ステップ128(S128)において、操作検出部204は、ボタンAに対する操作があったか否かを判断する。
ボタンAに対する操作があったときには、第4の視覚障害者用UIプログラム26はS204の処理に進み、これ以外のときにはS132の処理に進む。
【0123】
ステップ132〜140,180(S132〜S140,S180)の処理は、既に図14を参照して説明した通りである。
ステップ144(S144)において、操作検出部204は、ボタンEに対する操作があったか否かを判断する。
第4の視覚障害者用UIプログラム26は、ボタンEに対する操作があったときにはS206の処理に進み、これ以外のときにはS148の処理に進む。
【0124】
ステップ148(S148)において、操作検出部204は、ボタンA〜Eに対して同時に操作があったか否かを判断する。
ボタンA〜Eに対して同時に操作があったときには、ステップ150(S150)において、機能実行制御部3は、それまでの設定値を記憶し、UIプログラム20は、その他の設定を行うための処理を行う。
【0125】
ステップ204(S204)において、操作検出部204は、定型操作番号の設定のための操作が行われたことを、定型操作設定部260に通知する。
S200においてユーザIDが設定されたと判断されたときには、定型操作設定部260は、S202の処理において記憶されたユーザID、および、S182の処理により得られた定型操作番号Tに対応する定型操作データ(図15)を、操作検出部204に対して出力する。
【0126】
あるいは、S200においてユーザIDが設定されたと判断されなかったときには、定型操作設定部260は、全ユーザに共通の定型操作データの内、S182の処理により得られた定型操作番号Tに対応するいずれかを、操作検出部204に対して出力する。
操作検出部204は、定型操作設定部260から入力された定型操作データが示す操作がなされた旨を、機能実行制御部3に対して通知する。
機能実行制御部3は、この通知に従ってプリンタシステム1の各構成部分に対する設定を行い、印刷を行わせる。
【0127】
ステップ182(S182)において、操作検出部204は、定型操作番号Tをカウントアップする。
【0128】
ステップ206(S206)において、操作検出部204は、定型操作設定部260に、定型操作データを登録するための操作が行われたことを通知する。
S200においてユーザIDが設定されたと判断されたときには、定型操作設定部260は、この通知を受けて、設定されたユーザIDおよび定型操作テーブル(図15)のS182の処理により得られた定型操作番号Tが示すエントリに、S134,S138の処理により得られたコピー部数Nおよびコピー用紙サイズを、定型操作データとして記憶させる。
【0129】
S200においてユーザIDが設定されたと判断されなかったときには、定型操作設定部260は、この通知を受けて、定型操作テーブル(図15)の全ユーザに共通のエントリの内、S182の処理により得られた定型操作番号Tが示すエントリに、S134,S138の処理により得られたコピー部数Nおよびコピー用紙サイズを、定型操作データとして記憶させる。
なお、定型操作設定部260は、ユーザIDおよび定型操作番号Tが示すエントリ、あるいは、全ユーザに共通の定型操作データのエントリの内、定型操作番号Tが示すエントリが存在しないときには、新たなエントリを作成する。
なお、第5の実施形態におけるユーザの典型的な操作は、操作の前に、カードリーダ184に対して磁気カードを挿入するなど、ユーザIDを設定する操作を行うこと以外は、第4の実施形態において説明した操作と同様である。
【0130】
[第6実施形態]
ここまでに、第1〜第5の実施形態として説明した本発明に係るユーザインターフェースは、ユーザが視覚障害者である場合を具体例とした。
しかしながら、タッチパネル180に、各指の検出位置(図5)に対応付けられたボタンが表示されないと、視覚に障害がない聴覚障害者あるいは晴眼者にとっては、本発明に係るユーザインタフェースの使い勝手が、あまり良くないものとなりかねない。
本発明の第6の実施形態は、このような背景からなされたものであって、各指の検出位置に対応付けられたボタンを、タッチパネル180に液晶表示装置192を付加した第2のタッチパネル190(図18を参照して後述)に表示し、視覚障害者の使い勝手だけでなく、聴覚障害者や晴眼者の使い勝手も良くするように工夫されている。
【0131】
図17は、図1に示した制御装置10において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第5の視覚障害者用UIプログラム28の構成を示す図である。
なお、第5の視覚障害者用UIプログラム28の構成の内、第1〜第4の視覚障害者用UIプログラム20〜26(図4,図8,図9,図12)の構成部分と実質的に同じものには、同じ符号が付されている、
図17に示すように、第5の視覚障害者用UIプログラム28は、図12に示した第4の視覚障害者用UIプログラム26に、ボタン表示部280を付加した構成を採る。
視覚障害者用UIプログラム26も、視覚障害者用UIプログラム20〜26と同様にプリンタシステム1のメモリ102にロードされて実行され、上述したように、視覚障害者だけでなく、聴覚障害者や晴眼者の利便性を高めたユーザインターフェースをプリンタシステム1のユーザに提供する。
【0132】
[ボタン表示部280]
図18は、図17に示した第5の視覚障害者用UIプログラム28のボタン表示部280により、タッチパネル190に表示される各種ボタンを例示する図である。
図19は、図18に示したタッチパネル190の操作面をユーザが指で触れる様子を示す図である。
ボタン表示部280は、図6に示したボタンの設定処理(S10)により設定された各種ボタンを、図18,図19に例示するように、タッチパネル190(図18)の液晶表示装置192に画像表示する。
【0133】
なお、図18,図19には、図5に示した範囲Aに、ボタンAとしてスタートボタンが割り当てられて、このボタンを示す図形(例えば二重の矩形・緑色)が表示され、範囲Bに、ボタンBとしてコピー部数の選択のためのボタンが割り当てられ、このボタンを示す図形(例えば矩形・白)が表示され、範囲Cに、ボタンCとしてコピー用紙サイズの選択のためのボタンが割り当てられ、このボタンを示すための図形(例えば矩形・白)が表示され、範囲Dに、印刷の中止などのために用いられるストップボタンが割り当てられ、このボタンを示す図形(例えば二重丸・黄色)が表示され、範囲Eには、ボタンがなにも割り当てられない場合が、具体例として示されている。
また、範囲BのボタンBの近傍の指で隠れない位置には、ボタンBで選択したコピー部数の表示がなされる(例えば、図19に示す「3部」の表示)。
また、範囲CのボタンCの近傍の指で隠れない位置には、ボタンCで選択したコピー用紙サイズの表示がなされる(例えば、図19に示す「A4」の表示)。
【0134】
つまり、この具体例においては、ボタンA〜Dとして、従来からコピー複合機のボタンに用いられている形状と相似な図形、あるいは、従来からコピー複合機のボタンに用いられている形状を想起させるような図形が表示される。
さらに、この具体例においては、図18,図19に示すように、ボタンA〜Dに対応する図形の近傍に、必要に応じて、各ボタンの機能を示す文字が表示される。
好ましくは、プリンタシステム1(図1)のキーボード182に、スタート用ボタンおよびストップボタンなど(いずれも図示せず)があるときには、これらのボタンA〜Dの図形を、これらキーボード182のボタンと同じ形状にしたり、縦横任意倍率に縮小・拡大した形状とするとよい。
【0135】
以下、第5の視覚障害者用UIプログラム28の動作を説明する。
図20は、第6の実施形態におけるプリンタシステム1のボタン設定・表示および機能制御処理(S22)を示すフローチャートである。
図21は、図20に示したS24の処理(プリンタシステム1における第4の機能制御処理)を示すフローチャートである。
なお、図21に示した各処理の内、図7,図14,図16に示した各処理と実質的に同じものには、同じ符号が付してある。
つまり、S24の処理は、図7に示した第1の機能制御処理(S12)から、ボタンEに関する処理(S144,S146)を除き、S130,S142の処理を、S240,S242の処理に置換したものである。
【0136】
図20に示すように、第5の視覚障害者用UIプログラム28(図17)は、まず、図6に示したボタン設定の処理(S10)を行う。
ステップ220(S220)において、第5の視覚障害者用UIプログラム28のボタン表示部280は、図18,図19に例示したように、タッチパネル190の液晶表示装置192に、S10の処理により検出された範囲A〜Dあるいはその近傍に、各ボタンを示す図形を表示する。
【0137】
ステップ222(S222)において、押下位置検出部200および操作検出部204は協働して、ボタンに対する操作を検出し、S10の処理により設定されたボタンに対する操作があったか否かを判断する。
なお、S222の処理は、図21を参照して後述するS24の処理に含まれるS120,S122の処理に対応し、図示の都合上、これらの処理と重複して図示されたものである。
なお、ボタンBの操作で選択されたコピー部数の表示、および、ボタンCの操作で選択されたコピー用紙サイズの表示が行われるときには、ユーザによるこれらのボタンB,Cに対する操作により設定される設定値(例えば、図19に示した「3部」・「A4」の表示)が、図21に示すS24のS134,S138の処理により、範囲B,Cまたはこれらの範囲の近傍に表示される。
【0138】
ステップ24(S24)において、視覚障害者用UIプログラム28は、図21を参照して後述する第4の機能制御処理を行う。
ステップ224(S224)において、ボタン表示部280は、必要に応じてタッチパネル190のボタン表示の内容を変更する。
【0139】
例えば、押下位置検出部200および操作検出部204は、ユーザによる操作を終了させるための操作(例えば、ストップボタン(図18,図19)の連打)があったとき、あるいは、一定時間、何らの操作も行われなかったときに、全ての操作が終了したと判断する。
ステップ226(S226)において、押下位置検出部200および操作検出部204は、ここで例示したように、全ての操作が終了したか否かを判断する。視覚障害者用UIプログラム28は、全ての操作が終了したときにはS228の処理に進み、これ以外のときにはS24の処理に戻る。
ステップ228(S228)において、ボタン表示部280は、タッチパネル19上のボタンの表示をクリアする。
【0140】
図21に示すステップ120〜126(S120〜S126)は、既に図7を参照して説明した通りである。
ステップ128(S128)において、操作検出部204は、ボタンAに対する操作(例えば、上記操作例1,2)があったか否かを判断する。
ボタンAに対する操作があったときには、ステップ240(S240)において、操作判定部206は、機能実行制御部3に対して、コピーなどの開始が選択されたことを通知する。
通知を受けた機能実行制御部3は、操作判定部206からの通知に従って、プリンタ装置本体122および制御装置10の各校成分を制御し、コピーなどを開始させる。
【0141】
ステップ132〜138(S132〜S138)の処理は、既に図14を参照して説明した通りである。
なお、コピー枚数および用紙サイズの表示が行われるときには、S134,S138の処理において、ユーザにより設定されたコピー枚数および用紙サイズが、図19に例示したように、ボタンB,Cまたはその近傍に表示される。
ステップ140(S140)において、操作検出部204は、ボタンDに対する操作(例えば、上記トグル操作)があったか否かを判断する。
ボタンDに対する操作があったときには、ステップ142(S142)において、操作判定部206は、機能実行制御部3に対して、その時点で実行されているコピーの中止、あるいは、それまでに入力されたコピー枚数およびコピー用紙サイズの選択がクリアされたことを通知する。
通知を受けた機能実行制御部3は、操作判定部206からの通知に従って、コピーなどを中止したり、それまでに設定されたコピー枚数などをクリアする。
ステップ148,150(S148,S150)の処理は、既に図7を参照して説明した通りである。
【0142】
以上説明したように、タッチパネル190上に割り当てられたボタンを表示することにより、聴覚障害者や晴眼者に対して、従来と同様な感覚のプリンタシステム1のユーザインターフェースを提供することができ、その操作効率を高めることができる。
なお、ボタン表示部280(図17)は、図18,図19に示したボタンの他、例えば、ボタンAとして、コピー、ファックスおよびスキャンのいずれかの機能を選択するためのボタンなど、S10の処理により対応付けられた他の種類のボタンを表示してもよい。
また、ボタン表示部280は、タッチパネル190において、ユーザの親指が触れている位置にではなく、その少し上にボタンを表示するなど、ボタンの図形を、さらに聴覚障害者や晴眼者のユーザが視認しやすいように表示してもよい。
【0143】
[第7実施形態]
例えば、ユーザが、タッチパネル180,190(図1,図18)上に置いた指の動きのリズムの違いで、その指に対応するボタンに割り当てる機能を切り替えることができると、プリンタシステム1の操作に必要な指の数を、さらに減らすことができる。
このリズムには、例えば、ユーザが、タッチパネル180,190から指を離してから再び触れさせるまでの時間、この時間を同一にするか、異なる時間長の組み合わせにするかなどが含まれる。
従って、多種多様なリズムが定義されうる。
【0144】
ユーザの指の動きに応じた機能割り当ての変更の具体例を以下に示す。
(1)タッチパネル180,190に触れた指を、離したのち、1秒未満で再度タッチパネルに触れるようなリズムで、ユーザが人指し指を動かしたときには、人差し指に対応するボタンに、コピー部数Nを設定する機能を割り当てる。
(2)タッチパネル180,190に触れた指を、離したのち、1秒以上3秒未満で再度タッチパネルに触れるようなリズムで、ユーザが人指し指を動かしたときには、人差し指に対応するボタンに、用紙サイズを設定する機能を割り当てる。
(3)タッチパネル180,190に触れた指を、離したのち、3秒以上で再度タッチパネルに触れるようなリズムで、ユーザが人指し指を動かしたときには、人差し指に対応するボタンに、定型操作番号を設定する機能を割り当てる。
【0145】
図22は、プリンタシステム1における第5の機能制御処理(S26)を示すフローチャートである。
図23は、図22に示したS28の処理を示す図である。
上述したユーザの指の動きのリズムに応じた機能割り当ての変更は、例えば、図17に示した第5の視覚障害者用UIプログラム28の動作を変更することにより実現されうる。
なお、図22に示した各処理の内、図7,図14,図16,図21に示した各処理と実質的に同じものには、同じ符号が付してある。
【0146】
つまり、S26の処理は、図7に示した第1の機能制御処理(S12)から、ボタンEに関する処理(S144,S146)を除き、S130,S134,S142の処理を、S240,S28,S242の処理に置換したものである。
図22を参照した説明においては、指位置検出部202により、図5に例示した範囲A〜Eそれぞれに、ボタンA〜Eが設定され、操作判定部206により、ボタンAにはコピー開始などの機能が対応付けられ、ボタンBにはユーザの指のリズムに応じた機能が対応付けられ、ボタンCには設定を確定する機能が対応付けられ、ボタンDにはクリア/ストップ機能が対応付けられている場合を具体例とする。
【0147】
図22に示すステップ120〜S128,240(S120〜S128,S240)の処理は、図21を参照して説明した通りである。
ステップ132(S132)において、操作検出部204は、ボタンBに対する操作があったか否かを判断する。
視覚障害者用UIプログラム28は、ボタンBに対する操作があったときにはS28の処理に進み、これ以外のときにはS136の処理に進む。
【0148】
ステップ136(S136)において、操作検出部204は、ボタンCに対する操作があったか否かを判断する。
視覚障害者用UIプログラム28は、ボタンCに対する操作があったときにはS142の処理に進み、これ以外のときにはS140の処理に進む。
ステップ242(S242)の処理は、図21を参照して説明した通りであり、ステップ140,142,148,150(S140,S142,S148,S150)の処理は、図7を参照して説明した通りである。
【0149】
図23に示すように、ステップ280(S280)において、操作判定部206は、ユーザの指の動きのリズムの判定に用いられるタイマを初期化し、時間計測を開始させる。
ステップ282(S282)において、操作検出部204は、ボタンBに対する操作があったか否かを判断する。
視覚障害者用UIプログラム28は、ボタンBに対する操作があったときにはS284の処理に進み、これ以外のときにはS284の処理に進む。
【0150】
ステップ284(S284)において、操作判定部206は、S280の処理において時間計測を開始したタイマが示すタイマ値(時間)を判断し、タイマ値が、条件1,2,3のいずれに該当するかに応じて、それぞれS286,S288,S290の処理に進む。
例えば、上述のように、この条件1としては1秒未満、条件2としては1〜3秒、条件3としては3秒以上が、操作判定部206に対して設定される。
【0151】
ステップ286(S286)において、操作判定部206は、コピー部数Nをカウントアップし、機能実行制御部3に対して通知する。
ステップ288(S288)において、操作判定部206は、コピー用紙サイズのトグルを行い、選択されたコピー用紙サイズを機能実行制御部3に通知する。
ステップ290(S290)において、操作判定部206は、定型操作番号Tをカウントアップし、機能実行制御部3に通知する。
【0152】
[変形例]
音声ガイダンスを行う場合であっても、ユーザが操作に慣れた場合などには、音声ガイダンスを止めることができるようにしてもよい。
つまり、ユーザが、指の種類と操作とを対応付けて憶えてしまったようなときには、音声ガイダンス案内なしに操作が可能になるので、このようなときには、ユーザの操作などに応じて、音声ガイダンスを止めればよい。
また、難しく複雑な操作についてのみ音声ガイダンスを行い、簡単な操作については音声ガイダンスを行わないといったように、操作の内容に応じて、適応的に音声ガイダンスを行うようにしてもよい。
【0153】
また、タッチパネル180は、図2に示した接触型の構成の他、光線の遮断を検出することにより位置を検出する光結合型の構成、あるいは、抵抗膜の両端に設けられた電極の電位により位置を検出する抵抗型の構成であってもよい。
また、プリンタシステム1において、本発明にかかる機能制御方法による機能実行制御の対象は、プリンタ装置本体122である場合を例示したが、本発明にかかる機能制御方法は、印刷機、プリンタ単体、複写機単体、スキャナ単体、FAX単体、券売機、情報案内装置および病院の診察受付装置など、他の種類の装置の機能制御にも応用可能である。
【0154】
なお、タッチパネル180には、表示装置16のディスプレイに表示される画像が表示され、タッチパネル180は、表示装置としても入力装置としても用いられる。
また、タッチパネル180を透明あるいは半透明とし、表示装置16のディスプレイの表示面に貼って使用することも可能である。
【0155】
また、指位置検出部202が検出する指の位置は、押下位置検出部200により押下が検出された位置を、クラスタリングせずにそのまま用いても、クラスタリングして得られた範囲をそのまま、あるいは、周囲を広げたり、狭めたりして用いてもよい。
また、図7などにおいて説明したボタンDにより変更される情報の設定は、コピー濃度および倍率の他に、ソータの設定、片面/両面設定、FAX機能およびスキャン機能など、他の機能に関する設定であってもよい。
【0156】
また、図7などに示したボタン操作は例示であって、例えば図7のS142の処理において、操作判定部206は、ボタンB,Cに対する操作があった場合に設定を変更する情報を、例えばコピー部数からコピー濃度などへと変更し、また、用紙サイズからコピー倍率などへと変更してもよい。
【0157】
また、UIプログラム22において、例えば、音声案内部220が、ユーザの操作の応じて、上述した操作案内(1)〜(8)と、単なるピープとを切り替えて出力するようにしてもよい。
このように、音声案内部220が音声ではなく、単なるピープ音を出力すると、ユーザは、確実にボタンに対する操作ができたと確認でき、また、ユーザが操作に慣れて、音声案内を欲しなくなった場合に、不要な音声案内を止めることができて便利である。
また、音声案内部220が、ユーザの指定に応じて、音声もピープ音も出力しないようにしてもよい。
【0158】
図24は、タッチパネル180,190(図1,図18)に設けられる操作用の凹凸を例示する図である。
タッチパネル180の操作面に、に図12に例示するような格子状あるいは円状の凹凸を設けると、指を置くべき位置を触覚により認識することができるので、さらに操作性を向上させることができる。
【0159】
[効果]
本発明にかかる機能制御方法によれば、ユーザは、手をタッチパネルの上に置くだけで、視覚を用いることなしに、多くの種類の操作が可能となり、さらに、操作手順、および、操作に応じた装置の状態遷移を工夫することにより、より多くの種類の操作が可能になる。
また、本発明にかかる機能制御方法において用いられるタッチパネルは、機種ごとに仕様を変更する必要がないので、量産に向き、コストを低減しやすい。
また、本発明にかかる機能制御方法によれば、ユーザの指の位置が、機能選択などのためのボタンとして適応的に用いられるので、ユーザは、タッチパネル内に固定の位置に設けられたボタンの位置を憶えなくてすむので、操作性が向上する。
従って、本発明にかかる機能制御方法は、コンピュータなどの情報処理装置のためのユーザインターフェースとして適している。
【0160】
また、本発明にかかる機能制御方法によれば、ユーザは、特定の位置に設けられたボタンに正確にアクセスしなくても、所望の操作ができるので、操作性が向上する。
また、本発明にかかる機能制御方法は、視覚障害者にとって操作性がよいユーザーインターフェースを提供するだけでなく、例えば、ディスプレイの表示内容を視認しにくい状況においては、聴覚障害者や晴眼者にとっても操作性がよいユーザーインターフェースを提供することができる。
【0161】
また、本発明にかかる機能制御方法によれば、指に障害があるユーザの機器操作の作業効率を向上させることができる。
また、本発明にかかる機能制御方法によれば、タッチパネル上に割り当てられたボタンを画像表示することにより、視覚障害者だけでなく、聴覚障害者や晴眼者の機器操作の作業効率を向上させることができる。
【0162】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる機能制御装置およびその方法によれば、視覚障害者用のユーザインターフェースを、異なる種類の装置それぞれに対して容易に適用することができる。
また、本発明にかかる機能制御装置およびその方法は、視覚障害者にとって操作が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかるプリンタシステムのハードウェア構成を、制御装置を中心として示す図である。
【図2】図1に示したタッチパネルの構成を示す図である。
【図3】図1,図2に示したタッチパネルの操作面をユーザが指で触れる様子を示す図である。
【図4】図1に示した制御装置において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第1の視覚障害者用UIプログラムの構成を示す図である。
【図5】ユーザが、図3に示したようにタッチパネルの操作面を右手の5本の指で押下した場合に、図4に示した押下位置検出部による押下の検出、および、指位置検出部による指の位置の検出が行われる領域を例示する図である。
【図6】プリンタシステムにおけるボタンの設定処理(S10)を示すフローチャートである。
【図7】プリンタシステムにおける第1の機能制御処理(S12)を示すフローチャートである。
【図8】図1に示した制御装置において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第2の視覚障害者用UIプログラムの構成を示す図である。
【図9】図1に示した制御装置において、本発明にかかる機能制御方法を実現する視覚障害者・晴眼者共用の第3のUIプログラムの構成を示す図である。
【図10】図9に示した晴眼者用UIプログラムが表示装置・タッチパネルに表示するUI画像を例示する図である。
【図11】図9に示したUIプログラムの処理(S16)を示フローチャートである。タッチパネルに設けられる操作用の凹凸を例示する図である。
【図12】図1に示した制御装置において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第4の視覚障害者用UIプログラムの構成を示す図である。
【図13】第4の実施形態において、図12に示した定型操作設定部が作成する第1の定型操作テーブルを例示する図である。
【図14】プリンタシステムにおける第2の機能制御処理(S18)を示すフローチャートである。
【図15】第5の実施形態において、図12に示した定型操作設定部が作成する第2の定型操作テーブルを例示する図である。
【図16】プリンタシステムにおける第3の機能制御処理(S20)を示すフローチャートである。
【図17】図1に示した制御装置において、本発明にかかる機能制御方法を実現する第5の視覚障害者用UIプログラムの構成を示す図である。
【図18】図17に示した第5の視覚障害者用UIプログラムのボタン表示部により、タッチパネルに表示される各種ボタンを例示する図である。
【図19】図18に示したタッチパネルの操作面をユーザが指で触れる様子を示す図である。
【図20】第6の実施形態におけるプリンタシステムのボタン設定・表示および機能制御処理(S22)を示すフローチャートである。
【図21】図20に示したS24の処理(プリンタシステムにおける第4の機能制御処理)を示すフローチャートである。
【図22】プリンタシステムにおける第5の機能制御処理(S26)を示すフローチャートである。
【図23】図22に示したS28の処理を示すフローチャートである。
【図24】タッチパネルに設けられる操作用の凹凸を例示する図である。
【符号の説明】
1・・・プリンタシステム、
10・・・制御装置、
102・・・CPU、
104・・・メモリ、
120・・・通信装置、
122・・・プリンタ装置本体、
14・・・記録装置、
140・・・記録媒体、
16・・・表示装置、
180,190・・・タッチパネル
182・・・キーボード、
184・・・カードリーダ、
192・・・液晶表示装置、
20,22,24,26,28・・・UIプログラム、
200・・・押下位置検出部、
202・・・指位置検出部、
204・・・操作検出部、
206・・・操作判定部、
260・・・定型操作設定部、
280・・・ボタン表示部、
220・・・音声案内部、
240・・・モード切替部、
242・・・晴眼者用UIプログラム、
3・・・機能実行制御部、
Claims (35)
- 決められた位置に表示されたボタンを選択することで機能の設定や実行を行う第1のモードと、決められた位置に表示されたボタンを選択せずに機能の設定や実行を行う第2のモードとを、外部からの選択に応じて切り替えるモード切替手段と、
前記モード切替手段により、前記第2のモードに切り替えられた場合、
外部からの操作が受け入れられる操作面において、1つ以上の第1の操作がなされた1つ以上の操作位置を検出する操作位置検出手段と、
前記操作位置検出手段により検出された前記1つ以上の操作位置に対し、少なくとも機能の設定のための選択と実行を対応付ける機能対応付け手段と、
前記操作位置に対する第2の操作を検出する操作検出手段と、
前記操作検出手段により第2の操作が検出された前記操作位置に対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御する機能実行制御手段と
を有する機能制御装置。 - 前記操作面を介して操作を受け入れるタッチパネル
を有する請求項1に記載の機能制御装置。 - 前記タッチパネルには、
前記タッチパネルの操作面上の1つ以上の位置それぞれを、触覚によりそれぞれ表示する1つ以上の位置表示手段
が設けられる請求項2に記載の機能制御装置。 - 前記第1の操作は、前記操作面の1つ以上の位置をポインティングする操作であって、
前記操作位置検出手段は、前記ポインティングされた操作面の1つ以上の位置それぞれを、前記操作位置それぞれとして検出する
請求項1〜3のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記第2の操作は、前記操作位置の1つ以上それぞれに対して所定の時間以上、継続して行われる
請求項4に記載の機能制御装置。 - 前記第2の操作は、前記操作位置のいずれか1つ以上に対するポインティングを止めることにより行われる
請求項4のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記第2の操作は、前記第1の操作の後に、前記操作位置をポインティングすることにより行われる
請求項4に記載の機能制御装置。 - 前記第2の操作は、前記操作位置のいずれかに対して1回以上、行われ、
前記操作検出手段は、前記第2の操作の回数をさらに検出し、
前記機能実行制御手段は、前記第2の操作がなされた前記操作位置と、前記検出された第2の操作の回数とに基づいて、前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御する
請求項1〜7のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記第2の操作は、前記操作位置のいずれかに対して1回以上、行われ、
前記操作検出手段は、前記第2の操作の回数をさらに検出し、
前記機能実行制御手段は、前記第2の操作がなされた前記操作位置に対応する機能の状態を、前記第2の操作の回数に応じて変更して実行するように制御する
請求項1〜8のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記操作面に対しては、前記第2の操作と組み合わされて、前記操作位置の1つ以上それぞれに対して行われる第3の操作がさらに行われ、
前記操作検出手段は、前記第3の操作をさらに検出し、
前記機能実行制御手段は、前記検出された第3の操作に応じて、前記第3の操作に組み合わされて実行される機能を開始または終了させる
請求項1〜9のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記操作面の1つ以上の位置をポインティングする第1の操作は、前記操作面の複数の位置を、複数の指で同時に触れる操作であって、
前記操作位置検出手段は、前記複数の指それぞれが触れた領域およびその周囲またはこれらのいずれかそれぞれを、前記操作位置それぞれとして検出する
請求項4〜7のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記操作位置検出手段は、さらに、前記操作位置の位置関係に基づいて、前記操作位置それぞれと、親指、人差し指、中指、薬指および小指の内の1つ以上それぞれとを対応付ける
請求項11に記載の機能制御装置。 - 前記操作位置に対応付けられた指の名称を用いて音声ガイダンスを行う第1の音声ガイダンス手段
をさらに有する請求項12に記載の機能制御装置。 - 前記操作面に対する操作を音声ガイダンスする第2の音声ガイダンス手段
をさらに有する請求項1〜13のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記操作面に対する操作に応じて、所定の音声を出力する音声出力手段
をさらに有する請求項1〜14のいずれかに記載の機能制御装置。 - 1つ以上の前記第2の操作の組み合わせを登録する操作登録手段
をさらに有し、
前記機能実行制御手段は、
前記登録された第2の操作の組み合わせがなされる前記操作位置に対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御する
請求項1〜7のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記操作登録手段は、
前記第2の操作の組み合わせ1つ以上を登録し、
前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを示す前記第2の操作に応じて、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを選択し、
前記機能実行制御手段は、
前記選択された第2の操作の組み合わせがなされる前記操作位置に対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御する
請求項16に記載の機能制御装置。 - 前記操作登録手段は、
前記第2の操作を行うユーザの識別子1つ以上を受け入れ、
前記受け入られた識別子それぞれに対応付けて、前記第2の操作の組み合わせ1つ以上を登録し、
前記受け入れられた識別子と、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを示す第2の操作とに応じて、前記登録された第2の操作の組み合わせのいずれかを選択し、
前記機能実行制御手段は、
前記選択された第2の操作の組み合わせがなされる前記操作位置に対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うようにさらに制御する
請求項16に記載の機能制御装置。 - 前記選択された第2の操作の組み合わせを音声表示する第3の音声ガイダンス手段
をさらに有する請求項17または18に記載の機能制御装置。 - 前記検出された操作位置それぞれに、これらの操作位置それぞれに対応付けられた機能を示す画像を表示する画像表示手段
をさらに有する請求項1〜19のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、前記操作位置またはその近傍に表示する
請求項20に記載の機能制御装置。 - 前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、これらの機能を指定するためのハードウエア的なボタンと、実質的に、同一または縦横任意倍率の相似な形状で表示する
請求項20または21に記載の機能制御装置。 - 前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、これらの機能を指定するためのハードウエア的なボタンと、実質的に、同一の色彩で表示する
請求項20〜22のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記画像表示手段は、前記機能を示す画像を、機能ごとに変更して表示する
請求項20〜23のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記画像表示手段は、前記機能を示す文字情報を、前記操作位置またはその近傍にさらに表示する
請求項20〜24のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記画像表示手段は、前記機能により設定された設定値を、前記操作位置またはその近傍にさらに表示する
請求項20〜24のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記操作検出手段は、
前記操作位置の1つ以上それぞれに対する第2の操作のタイミングを検出し、
前記機能実行制御手段は、前記操作位置の1つ以上それぞれと、前記検出された第2の操作のタイミングとに対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御する
請求項1〜7のいずれかに記載の機能制御装置。 - 前記タイミングは、複数の前記第2の操作の間の時間間隔である
請求項27に記載の機能制御装置。 - 前記タイミングは、前記第2の操作の継続時間である
請求項27に記載の機能制御装置。 - 前記タイミングは、前記複数の前記第2の操作の間の時間間隔、および、前記第2の操作の継続時間の組み合わせである
請求項27に記載の機能制御装置。 - 請求項1〜30のいずれかに記載の機能制御装置と、
操作を受け入れて機能の実行を制御する他の機能制御装置と、
操作に応じて、前記機能制御装置および前記他の機能制御装置のいずれかを選択的に起動する選択手段と
を有する機能制御装置。 - 請求項1〜31のいずれかに記載の機能制御装置
を有する画像形成装置。 - 請求項1〜31のいずれかに記載の機能制御装置
を有する情報処理装置。 - 決められた位置に表示されたボタンを選択することで機能の設定や実行を行う第1のモードと、決められた位置に表示されたボタンを選択せずに機能の設定や実行を行う第2のモードとを、外部からの選択に応じて切り替え、
前記モード切替手段により、前記第2のモードに切り替えられた場合、
外部からの操作が受け入れられる操作面において、1つ以上の第1の操作がなされた1つ以上の操作位置を検出し、
前記操作位置検出手段により検出された前記1つ以上の操作位置に対し、少なくとも機能の設定のための選択と実行を対応付け、
前記操作位置に対する第2の操作を検出し、
前記操作検出手段により第2の操作が検出された前記操作位置に対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御する
機能制御方法。 - 決められた位置に表示されたボタンを選択することで機能の設定や実行を行う第1のモードと、決められた位置に表示されたボタンを選択せずに機能の設定や実行を行う第2のモードとを、外部からの選択に応じて切り替えるステップと、
前記モード切替手段により、前記第2のモードに切り替えられた場合、
外部からの操作が受け入れられる操作面において、1つ以上の第1の操作がなされた1つ以上の操作位置を検出するステップと、
前記操作位置検出手段により検出された前記1つ以上の操作位置に対し、少なくとも機能の設定のための選択と実行を対応付けるステップと、
前記操作位置に対する第2の操作を検出するステップと、
前記操作検出手段により第2の操作が検出された前記操作位置に対応付けられた前記機能の設定のための選択または実行を行うように制御するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
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