JP4258282B2 - 容量可変型斜板式圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は容量可変型斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な容量可変型斜板式圧縮機として、内部にシリンダボアを形成するシリンダブロックと、このシリンダブロックと接合され、内部にクランク室、吸入室及び吐出室を形成するハウジングとを備えたものが知られている。吸入室及び吐出室は、凝縮器、膨張弁及び蒸発器等からなる冷凍回路に接続される。シリンダボア内にはピストンが往復動可能に収容されており、このピストンはシリンダボア内に圧縮室を区画している。また、シリンダブロック及びハウジングには駆動軸が回転可能に支承されており、この駆動軸は車両のエンジン等の外部駆動源により駆動されるようになっている。クランク室内にはその駆動軸に対して同期回転かつ傾動可能に斜板が支承されており、この斜板はシューやピストンロッド等を介してピストンを往復従動させるようになっている。また、クランク室は、制御機構によって圧力が制御されるようになっている。
【0003】
制御機構としては、クランク室と吸入室とを斜板の傾角にかかわらない一定の内径で常時連通する抽気通路を有する一方、吐出室とクランク室との間の給気通路の開度を制御弁によって調整する入れ側制御機構と、抽気通路の開度を制御弁によって調整する抜き側制御機構と、給気通路の開度と抽気通路の開度とを共に制御弁によって調整する三方弁制御機構とがある。
【0004】
この圧縮機では、外部駆動源によって駆動軸が駆動されれば、斜板が駆動軸と同期回転し、斜板の傾角に応じてピストンがシリンダボア内を往復動する。このため、冷媒ガスが吸入室から圧縮室に吸入され、圧縮された後に吐出室に吐出される。このため、圧縮室への吐出容量によって冷凍回路で冷凍能力が発揮される。この際、制御機構によってクランク室内の圧力が制御されるため、斜板の傾角が制御されてピストンストロークが変更され、ピストンの往復動による圧縮室から吐出室への吐出容量が変更される。
【0005】
また、制御機構において、クランク室内にはシリンダボアとピストンとの間隙を経て圧縮室から漏れる冷媒ガスであるブローバイガスも供給される。給気通路を有する制御機構では、吐出室から高圧の冷媒ガスがクランク室に供給される。一方、抽気通路を有する制御機構では、クランク室内の冷媒ガスが吸入室に排出される。これら冷媒ガスは潤滑油を含んでいるため、クランク室内にはその潤滑油が貯留され、斜板とシュー等との摺動部分はこの潤滑油によって潤滑される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の容量可変型斜板式圧縮機では、制御機構の種類によって、最大容量運転時にクランク室内に潤滑油を過剰に貯留してしまう場合がある。この場合には、圧縮機の耐久性と圧縮効率との両立が困難になってしまう。
【0007】
すなわち、制御機構が入れ側制御機構である圧縮機では、制御弁によって給気通路を開いて吐出容量を小さくしようとする可変容量運転時にクランク室の圧力を高めることができるよう、抽気通路の内径は細くされている。また、この圧縮機では、クランク室の圧力が低い最大容量運転時には、制御弁によって給気通路が閉じられており、吐出室内の高圧の冷媒ガスはクランク室に供給されない。このため、この圧縮機では、その最大容量運転時において、クランク室内に貯留される潤滑油が冷媒ガスによって抽気通路内に押出されないため、クランク室内に潤滑油が過剰に貯留されやすい。
【0008】
また、制御機構が三方弁制御機構である圧縮機では、クランク室の圧力を高めて吐出容量を小さくしようとする際には、制御弁によって給気通路を開くとともに抽気通路を閉じる一方、クランク室の圧力を低めて吐出容量を大きくしようとする際には、制御弁によって給気通路を閉じるとともに抽気通路を開ける。このため、この圧縮機では、制御弁によって最大容量運転時に最大とされる抽気通路の開度がさほど大きくない。また、この圧縮機では、最大容量運転時には、給気通路が閉じられており、吐出室内の高圧の冷媒ガスはやはりクランク室に供給されない。このため、やはりこの圧縮機においても、最大容量運転時において、クランク室内に貯留される潤滑油が冷媒ガスによって抽気通路内に押出され難く、クランク室内に潤滑油が過剰に貯留されやすい。三方弁制御機構が抽気通路を有していても、その抽気通路は内径が細いことから同様である。
【0009】
他方、制御機構が抜き側制御機構である圧縮機では、常時供給されるブローバイガスや給気通路で常時供給される高圧の冷媒ガスによってクランク室内の昇圧を行っているため、最大容量運転時には抽気通路の開度が大きくされている。このため、この圧縮機においては、最大容量運転時にクランク室内に過剰の潤滑油が貯留されることは生じ難い。
【0010】
こうして、制御機構が入れ側制御機構であったり、三方弁制御機構であったりする場合、最大容量運転時にクランク室内に潤滑油を過剰に貯留してしまうことから、冷凍回路内の冷媒ガス中の潤滑油の割合が減少し、潤滑油をあまり含まない冷媒ガスが吸入室から圧縮室に吸入されることとなる。このため、シリンダボア内のピストンの摺動性に悪影響を生じるおそれがあり、耐久性が懸念される。
【0011】
この不具合を解決すべく、冷媒ガス中の潤滑油の割合をやや高くすることも考えられる。しかしながら、この圧縮機では、クランク室の圧力が高い容量可変運転時において、制御弁によって給気通路が開けられて高圧の冷媒ガスがクランク室に供給され、クランク室内に貯留された潤滑油が高圧の冷媒ガスによって抽気通路内に押出されやすいという特性も有している。このため、冷媒ガス中の潤滑油の割合を高くすれば、容量可変運転時に大量に押出される潤滑油が冷凍回路内の冷媒ガスに混じり、冷凍回路内の冷媒ガス中の潤滑油の割合が過剰に高くなり、圧縮効率の低下を生じてしまう。
【0012】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、クランク室と吸入室とを連通する抽気通路によってクランク室内の圧力を減少させる制御機構を採用している可変容量型斜板式圧縮機において、最大容量運転時にクランク室内に潤滑油を貯留し過ぎることなく、優れた耐久性と圧縮効率の維持とを両立可能にすることを解決すべき課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の容量可変型斜板式圧縮機は、内部にシリンダボアを形成するシリンダブロックと、該シリンダブロックと接合され、内部にクランク室、吸入室及び吐出室を形成するハウジングと、該シリンダボア内に往復動可能に収容されて該シリンダボア内に圧縮室を区画するピストンと、外部駆動源により駆動され、該シリンダブロック及び該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、該クランク室内で該駆動軸に対して同期回転かつ傾動可能に支承され、該ピストンを往復従動させる斜板と、該クランク室内の圧力を制御する制御機構とを備え、該制御機構によって該斜板の傾角に基づく該ピストンの往復動による該圧縮室から該吐出室への吐出容量を変更可能な容量可変型斜板式圧縮機において、
【0014】
前記制御機構は前記クランク室と前記吸入室とを連通する抽気通路によって該クランク室内の圧力を減少させ、
該クランク室内に貯留される潤滑油は、前記斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつ前記ピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけは該クランク室と前記圧縮室とを連通する連通路によって該圧縮室内に排出されるように構成され、
該連通路は該クランク室側の端部が他の部分よりも大きな断面積を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の圧縮機は、抽気通路によってクランク室内の圧力を減少させる制御機構を備えている。つまり、本発明の圧縮機の制御機構は、入れ側制御機構又は三方弁制御機構である。抜き側制御機構は、常時供給されるブローバイガスや給気通路で常時供給される高圧の冷媒ガスによってクランク室内の昇圧を行っており、その抽気通路は閉じることによってクランク室内の圧力を上昇させるものである。入れ側制御機構又は三方弁制御機構を採用した本発明の圧縮機は、最大容量運転時にクランク室内に潤滑油を過剰に貯留しやすいのであるが、こうしてクランク室内に貯留される潤滑油は、斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけはクランク室と圧縮室とを連通する連通路によって圧縮室内に排出される。こうして、この圧縮機では、冷凍回路内の冷媒ガス中の潤滑油の割合が減少し難く、潤滑油を適度に含んだ冷媒ガスが吸入室から圧縮室に吸入されることとなる。このため、この圧縮機では、シリンダボア内のピストンの摺動性には悪影響を生じず、優れた耐久性を発揮する。また、冷媒ガス中の潤滑油の割合を敢えて高くする必要がないため、圧縮効率を維持できる。
【0016】
したがって、本発明の圧縮機では、最大容量運転時にクランク室内に潤滑油を貯留し過ぎることがなく、優れた耐久性と圧縮効率の維持とを両立することができる。
【0017】
斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜している間以外にもクランク室内に貯留された潤滑油が排出されるとすれば、クランク室内に潤滑油が貯留されにくくなり、斜板とシュー等との潤滑部分の潤滑性が損なわれやすい。
【0018】
クランク室内に貯留される潤滑油は圧縮室内に排出される。
【0019】
本発明の圧縮機は、制御機構がクランク室と吸入室とを斜板の傾角にかかわらない一定の内径で常時連通する抽気通路を有し、吐出室とクランク室との間の給気通路の開度を制御弁によって調整する入れ側制御機構である場合、顕著な効果を奏する。
【0020】
本発明の圧縮機は、外部駆動源の駆動中、常に駆動軸が駆動されるものであることが好ましい。すなわち、外部駆動源の駆動中、電磁クラッチによって駆動軸の駆動と停止とが操作されるものでなく、電磁クラッチを有さないクラッチレスの圧縮機の場合、外部駆動源の駆動中は常にその駆動軸が駆動される。このクラッチレスの圧縮機の場合、従来のように最大容量運転時にクランク室内に潤滑油が過剰に貯留され、最小容量運転時にクランク室内に比較的大量の潤滑油が未だ貯留されているとすれば、クランク室内で斜板等が潤滑油を攪拌し、潤滑油がせん断によって発熱してしまう。この場合、圧縮機が異常に高温になり、シール部材が劣化して、圧縮機の耐久性が損なわれやすい。この点、本発明のクラッチレスの圧縮機では、潤滑油がクランク室内に過剰に貯留されないため、シール部材に劣化を生じ難く、優れた耐久性を発揮することができる。
【0021】
本発明の圧縮機は、斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけ、クランク室と圧縮室とが連通路により連通するように構成される。こうであれば、ピストンが圧縮行程に入れば、圧縮室内の冷媒ガスが連通路を経てクランク室に流出することはない。連通路は、1本でもよく、複数本でもよい。ピストンが下死点及びこの近傍に位置しておれば、ピストンが最もクランク室内側に露出していることとなり、クランク室と圧縮室とを連通路により連通しやすい。また、最大容量運転時と最小容量運転時とで上死点の位置がほぼ変わらないように設計された圧縮機では、斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストンが下死点及びこの近傍に位置しておれば、最大容量運転時だけクランク室内の潤滑油を排出し、他の時にはクランク室内に適度の潤滑油を確保することができる。圧縮室内に排出された潤滑油はシリンダボアとピストンとの摺動性を高める。
【0022】
ピストンが下死点に位置している間とは、斜板が最大傾角で傾斜している間にピストンが位置している間をいう。また、ピストンが下死点の近傍に位置している間とは、斜板が最大傾角の近傍で傾斜している間にピストンが位置している間をいう。斜板が最大傾角で傾斜している間、または最大傾角の近傍で傾斜している間以外の傾角で斜板が傾斜している間にもクランク室内に貯留された潤滑油が排出されるとすれば、クランク室内に潤滑油が貯留されにくくなり、斜板とシュー等との摺動部分の潤滑性が損なわれやすい。
【0023】
斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけ、クランク室と圧縮室とが連通路により連通するように構成するためには、以下の手段を採用することができる。
【0024】
まず、連通路としては、シリンダボアに凹設された連通溝を採用することができる。また、連通路として、ピストンに凹設された連通溝を採用することもできる。これら連通溝によりクランク室内の潤滑油を圧縮室に排出することができる。これら連通溝は、シリンダボアやピストンを加工することによって容易に得られる。連通溝の両側面、つまり連通溝の周方向側には面取りを形成することが好ましい。シリンダボア内を往復動するピストンが周方向に微小にローリングする場合、ピストンやシリンダボアの摩耗を防止し、耐久性を維持するためである。また、連通溝の圧縮室側の縁部には面取りを形成することが好ましい。ピストンやシリンダボアの摩耗を防止するとともに、摺動性に支障を来さないようにするためである。また、連通溝の圧縮室側の縁部に面取りを形成した方が連通溝内の潤滑油が圧縮室内に排出されやすい。
【0025】
シリンダボアに凹設される連通溝が単純に軸方向に延びるものである場合、ピストンの斜板側の周縁は周方向のほぼ同一位置でその連通溝と摺動することとなり、ピストンの摩耗が懸念される。ピストンの表面に摺動性を上げる摺動膜が形成されている場合には、その摺動膜が剥離するおそれを生じる。このため、シリンダボアに凹設される連通溝は、平面視した場合、クランク室側が幅広であり、圧縮室側が幅狭の扇形状をなし、上死点時のピストンの斜板側の周縁が位置する導入部を有することが好ましい。こうであれば、ピストンの斜板側の周縁が周方向の異なる位置で連通溝の導入部と摺動することとなり、ピストンの摩耗を防止することができる。ピストンの表面に摺動性を上げる摺動膜が形成されている場合にも、その摺動膜の剥離を防止することができる。この連通溝は、そのような導入部と、その導入部の圧縮室側に形成され、軸方向に延びる直溝部とからなることが好ましい。直溝部の大きさを調整することによって、導入部を経て圧縮室側に取り込まれる潤滑油の量を調節することができるからである。
【0026】
このような導入部をもつ連通溝は、圧縮機の全てのシリンダボアに凹設されていても、一部のシリンダボアに凹設されていてもよい。また、このような連通溝は、シリンダボアの周方向のどの位置に凹設されていてもよいが、シリンダボアの軸芯側に凹設されていることが好ましい。片側のみがヘッドをなす片頭ピストンを採用した圧縮機では、駆動中、圧縮反力及び吸入反力により、シリンダボアに対してヘッド側が軸芯から遠ざかるように片頭ピストンが傾斜するサイドフォースが片頭ピストンに作用する。このため、このような圧縮機では、片頭ピストンの斜板側の周縁がシリンダボアの軸芯側に押圧されやすい。このため、シリンダボアの軸芯側にそのような連通溝が凹設されておれば、ピストンの摩耗をより確実に防止することができるのである。
【0027】
また、連通路として、シリンダブロックに貫設された連通孔を採用することもできる。連通孔でもクランク室内の潤滑油を圧縮室に排出することができる。連通孔の圧縮室側の開口には面取りを形成することが好ましい。ピストンの摩耗を防止するとともに、摺動性に支障を来さないようにするためである。また、連通孔の圧縮室側の開口に面取りを形成した方が連通孔内の潤滑油が圧縮室内に排出されやすい。
【0028】
連通路は、圧縮機が車両等に搭載される状態で上方に位置する圧縮室に連通していることが好ましい。この状態の圧縮機では、上方に位置する圧縮室内で潤滑油が自重により下方に移動して不足がちになりやすいが、こうした連通路が設けられておれば、連通路を経て供給される潤滑油によりその位置の圧縮室内の摺動性が確保される。
【0029】
本発明の圧縮機では、連通路はクランク室側の端部が駆動軸に近い内周域に位置していることができる。内周域とは、各シリンダボアの中心線を互いに結んだ円よりも内周側であることを意味する。クランク室内の潤滑油は、自重により下方に存在しやすいとともに、斜板等の回転による遠心力によって駆動軸から遠い外周域にも存在しやすい。このため、連通路のクランク室側の端部が内周域に位置しておれば、クランク室内の潤滑油を少しづつ減らすことができる。他方、連通路はクランク室側の端部が駆動軸から遠い外周域に位置していることもできる。外周域とは、各シリンダボアの中心線を互いに結んだ円よりも外周側であることを意味する。こうであれば、クランク室内の潤滑油を多量に減らすことができる。こうして、連通路のクランク室側の端部の位置を調整したり、連通路の数を調整したりすることにより、クランク室内の潤滑油の量を適度に調整することができる。
【0030】
また、本発明の圧縮機では、連通路はクランク室側の端部が他の部分よりも大きな断面積を有する。こうであれば、クランク室内の潤滑油を連通路内に取り込みやすい。
【0031】
本発明の圧縮機が吸入行程時に吸入室と圧縮室とを連通する回転弁を備えたものである場合、回転弁の周面に凹設された連通溝を連通路とすることもできる。
この場合、本発明の圧縮機は、内部にシリンダボアを形成するシリンダブロックと、該シリンダブロックと接合され、内部にクランク室、吸入室及び吐出室を形成するハウジングと、該シリンダボア内に往復動可能に収容されて該シリンダボア内に圧縮室を区画するピストンと、外部駆動源により駆動され、該シリンダブロック及び該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、該クランク室内で該駆動軸に対して同期回転かつ傾動可能に支承され、該ピストンを往復従動させる斜板と、該クランク室内の圧力を制御する制御機構とを備え、該制御機構によって該斜板の傾角に基づく該ピストンの往復動による該圧縮室から該吐出室への吐出容量を変更可能な容量可変型斜板式圧縮機において、
前記制御機構は前記クランク室と前記吸入室とを連通する抽気通路によって該クランク室内の圧力を減少させ、
該クランク室内に貯留される潤滑油は、前記斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつ前記ピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけは該クランク室と前記圧縮室とを連通する連通路によって該圧縮室内に排出されるように構成され、
前記ハウジングは、前記駆動軸の後端側に位置し、内域に前記吸入室が形成され、外域に該吸入室と隔離された前記吐出室が形成されたリアハウジングを有し、
該駆動軸の後端には、前記シリンダブロックの軸孔内に位置し、該吸入室と吸入行程時にある前記圧縮室とを連通する回転弁が設けられ、
前記連通路は該回転弁の周面に凹設された連通溝を有することを特徴とする。
【0032】
この圧縮機では、駆動軸と同期して回転弁が回転し、回転弁は吸入室と吸入行程時にある圧縮室とを順次連通する。これにより、一般的な吸入弁を省略することができ、吸入弁の吸入抵抗による圧縮効率の低下を防止することができる。
【0033】
また、回転弁の周面に凹設された連通溝は、斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストンが下死点及びこの近傍に位置している間、クランク室とその圧縮室とを連通する。このため、この圧縮機であっても同様の効果を発揮することができる。
【0034】
なお、圧縮機において、クランク室と圧縮室とを連通する連通路は、特開昭56−162281号公報、特開平7−35037号公報及び特開2001−107847号公報及びWO96/39581に開示されている。
【0035】
しかし、特開昭56−162281号公報開示の圧縮機は、斜板が駆動軸に固定されて傾動しないものであり、吐出容量を変更するためにクランク室内の圧力を制御するような制御機構を備えていないものである。この圧縮機は、このような固定容量型斜板式圧縮機において、斜板室であるクランク室と圧縮室とを連通路で連通することにより体積効率の向上を図ったものに過ぎないのである。このため、この圧縮機は、構成が本発明の圧縮機と大きく異なり、本発明の作用効果を生じない。
【0036】
また、特開平7−35037号公報開示の圧縮機は、クランク室と圧縮室とを連通する連通路により、クランク室内の冷媒ガスを圧縮室内に吸入させるものであり、最大容量運転時にクランク室内に貯留される潤滑油を圧縮室内に排出するものではない。また、この圧縮機は、クランク室と吸入室とを連通する連通路が吸入室からクランク室への冷媒ガスの移動のみを許容するものであり、この連通路は本発明における制御機構の抽気通路のようにクランク室内の圧力を減少させるものではない。このため、この圧縮機も、構成が本発明の圧縮機と大きく異なり、連通路の作用も異なるため、本発明の作用効果を生じない。
【0037】
さらに、特開2001−107847号公報開示の圧縮機は、クランク室と圧縮室とを連通する連通路がブローバイガスの通路として作用するだけのものであり、最大容量運転時にクランク室内に貯留される潤滑油を圧縮室内に排出するものではない。このため、この圧縮機も、構成が本発明の圧縮機と大きく異なり、連通路の作用も異なるため、本発明の作用効果を生じない。
【0038】
また、特開2001−20863号公報及びWO96/39581には、ピストンの周面に溝が凹設された圧縮機が開示されている。しかし、特開2001−20863号公報開示の圧縮機は、溝がクランク室と圧縮室とを連通させるものではなく、溝によって流体軸受としての機能を奏するものに過ぎず、構成が本発明の圧縮機と大きく異なり、本発明の作用効果を生じない。また、WO96/39581公報開示の圧縮機も、溝がクランク室と圧縮室とを連通させるものではなく、溝がシリンダボア内の潤滑油を貯留するものに過ぎず、構成が本発明の圧縮機と大きく異なり、本発明の作用効果を生じない。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の容量可変型斜板式圧縮機を具体化した実施形態1〜12を図面を参照しつつ説明する。
【0040】
(実施形態1)
実施形態1の圧縮機では、図1に示すように、7個のシリンダボア1aと軸孔1bとマフラ室1cと吸入口1dとが形成されたシリンダブロック1の前端にカップ状のフロントハウジング2が接合され、シリンダブロック1の後端には吸入弁3、弁板4、吐出弁5及びリテーナ6を挟持してリアハウジング7が接合されている。フロントハウジング2及びリアハウジング7がハウジングである。
【0041】
フロントハウジング2にも軸孔2aが形成され、シリンダブロック1の前端とフロントハウジング2とで形成されるクランク室8内には、軸孔2aに軸封装置9及びラジアル軸受10を介し、かつ軸孔1bにラジアル軸受11を介して駆動軸12が回転可能に支承されている。
【0042】
クランク室8内では、フロントハウジング2との間にスラスト軸受13を介して駆動軸12にラグプレート14が固定されている。ラグプレート14には後方に向かって一対のアーム15が突設されており、各アーム15には円筒状の内面をもつガイド孔15aが貫設されている。また、駆動軸12は斜板16の貫通孔16aを挿通しており、斜板16とラグプレート14との間には傾角減少バネ17が設けられている。また、駆動軸12の斜板16よりやや後方にはサークリップ25により復帰バネ26が設けられている。シリンダブロック1の軸孔1b内では駆動軸12の後端にスラスト軸受27が設けられ、スラスト軸受27と吸入弁3との間にはばね29が設けられている。
【0043】
斜板16の前端には各アーム15に向かって一対のガイドピン16bが突設されており、各ガイドピン16bの先端にはガイド孔15a内を摺動しつつ回動可能な球状の外面をもつガイド部16cが設けられている。また、斜板16の前後周縁にはそれぞれ対をなすシュー18を介して中空状の片頭ピストン19が設けられており、各ピストン19は各シリンダボア1a内に収容されている。各ピストン19の外周面には、ポリアミドイミド製のバインダ樹脂中にPTFE等の固体潤滑剤が分散されてなる摺動膜がコーティングされている。この圧縮機では、最大容量運転時と最小容量運転時とでピストン19のピストンヘッドの位置がほぼ変わらないように設計されている。シリンダボア1aとピストン19とにより圧縮室30が区画されている。
【0044】
フロントハウジング2から前方に突出した駆動軸12にはボルト23によりプーリ22が固定されており、このプーリ22はフロントハウジング2との間で玉軸受24により支承されている。プーリ22には外部駆動源としてのエンジンEGと接続されたベルトが巻きかけられている。
【0045】
また、リアハウジング7内にはシリンダブロック1の吸入口1dに図示しない吸入通路により連通する吸入室7aが形成され、この吸入室7aはリテーナ6、吐出弁5及び弁板4に貫設された吸入ポート31により各シリンダボア1aと連通している。吸入口1dは冷凍回路の蒸発器EVに配管により接続され、蒸発器EVは配管により膨張弁Vを介して凝縮器COに接続されている。また、リアハウジング7内には吸入室7aより外側に吐出室7bが形成されている。吐出室7bとシリンダブロック1のマフラ室1cとはリテーナ6、吐出弁5、弁板4及び吸入弁3を貫通する吐出通路7dにより連通されている。マフラ室1cは冷凍回路の凝縮器COに配管により接続されている。吐出室7bは弁板4及び吸入弁3に貫設された吐出ポート32により各シリンダボア1aと連通している。
【0046】
また、リアハウジング7には制御弁34が収納されている。この制御弁34は、図2(a)に示すように、吐出室7bとクランク室8とを連通する給気通路36の途中に設けられており、吸入室7a内の吸入圧力Ps等によって給気通路36の開度を調整することができるようになっている。クランク室8と吸入室7aとは一定の内径の固定絞り35aを有する抽気通路35によって連通されている。また、図1に示すピストン19はシリンダボア1aとの間に間隙を有しており、この間隙によってクランク室8内には圧縮室30から漏れる冷媒ガスであるブローバイガスが供給されるようになっている。この圧縮機では、これら給気通路36、制御弁34、抽気通路35及びピストン19とシリンダボア1aとの間の間隙により、入れ側制御機構が構成されている。
【0047】
この圧縮機の特徴的な構成として、図3及び図4に示すように、一つのシリンダボア1aに対して凹設されることにより、クランク室8と圧縮室30とを連通する1本の連通溝50が連通路として形成されている。この連通溝50は、シリンダボア1aのクランク室8側から軸方向に吸入弁3側に延び、斜板16が最大傾角及びその近傍まで傾斜したときのピストン19を跨ぐ長さを有している。このため、ピストン19が圧縮行程に入れば、圧縮室30内の冷媒ガスが連通溝50を経てクランク室8に流出することはない。また、この連通溝50は、図4に示すように、各シリンダボア1aの中心線を互いに結んだ円Cよりも内周側である駆動軸12に近い内周域に位置しており、すなわちシリンダボア1aの軸芯側に凹設されている。図5に示すように、この連通溝50の両側面には円弧状の面取り50a、50bが形成され、図1及び図3に示すように、連通溝50の圧縮室30側の縁部にも円弧状の面取り50cが形成されている。この連通溝50は、シリンダブロック1に加工を加えるだけで比較的容易に形成される。
【0048】
上記のように構成された圧縮機では、図1に示すように、エンジンEGが駆動されている間、ベルトでプーリ22が回転し、常に駆動軸12が駆動される。これにより、斜板16が揺動運動し、ピストン19がシリンダボア1a内を往復動する。このため、冷凍回路の蒸発器EVの冷媒ガスが吸入口1dを経て吸入室7a内に吸入され、圧縮室30内で圧縮された後、吐出室7b内に吐出される。吐出室7b内の冷媒ガスはマフラ室1cを経て凝縮器COに吐出される。
【0049】
この間、クランク室8内にはシリンダボア1aとピストン19との間隙を経て圧縮室30からブローバイガスが供給される。また、制御弁34は、吸入室7a内の吸入圧力Ps等によって、図2(a)に示すように、給気通路36の開度を調整する。このため、給気通路36が開かれれば、吐出室7b内の吐出圧力Pdの冷媒ガスが給気通路36を経てクランク室8に供給される。一方、クランク室8内の冷媒ガスが抽気通路35を経て吸入室7aに排出される。このため、クランク室8の圧力Pcが加減され、これにより、図1に示すピストン19に作用する背圧が変化するため、斜板16の傾角が変化し、実質的に0%から100%まで吐出容量を変化させることができる。また、冷媒ガスは潤滑油を含んでいるため、クランク室8内にはその潤滑油が貯留され、斜板16とシュー18等との摺動部分はこの潤滑油によって潤滑される。
【0050】
ここで、この圧縮機では、制御弁34によって給気通路36を開いて吐出容量を小さくしようとする可変容量運転時にクランク室8の圧力Pcを高めることができるよう、抽気通路35は固定絞り35aの内径が細くされている。また、この圧縮機では、クランク室8の圧力Pcが低い最大容量運転時には、制御弁34によって給気通路36が閉じられており、吐出室7b内の吐出圧力Pdの冷媒ガスがクランク室8に供給されない。このため、この圧縮機では、その最大容量運転時において、クランク室8内に貯留される潤滑油が高圧の冷媒ガスによって抽気通路35内に押出されないため、クランク室8内に潤滑油が過剰に貯留されやすい。
【0051】
この斜板16が最大傾角及びこの近傍で傾斜している状態である最大容量運転時、この圧縮機では、図3に示すように、ピストン19が下死点及びこの近傍に位置している間だけ、クランク室8と圧縮室30とが連通溝50により連通する。このため、クランク室8内に貯留される潤滑油は最大容量運転時に圧縮室30内に排出される。特に、この圧縮機では、最大容量運転時と最小容量運転時とでピストン19のピストンヘッドの位置がほぼ変わらないように設計されているため、最大容量運転時だけクランク室8内の潤滑油を排出し、他の時にはクランク室8内に適度の潤滑油を確保することができる。こうして、この連通溝50によりクランク室8内の潤滑油を圧縮室30内に排出しやすい。圧縮室30内に排出された潤滑油はシリンダボア1aとピストン19との摺動性を高める。また、この圧縮機では、連通溝50の両側面及び圧縮室30側の縁部に円弧状の面取り50a〜50cを形成しているため、シリンダボア1a内を往復動するピストン19が周方向に微小にローリングしても、ピストン19の摩耗を防止し、耐久性を維持することができるとともに、優れた摺動性を発揮することができる。さらに、この圧縮機では、図4に示すように、連通溝50が駆動軸12に近い内周域に位置しているため、クランク室8内の潤滑油を少しづつ減らすことができる。また、この圧縮機では、サイドフォースがピストン19に作用するのであるが、連通溝50がシリンダボア1aの軸芯側に凹設されているため、ピストン19の摩耗、特に摺動膜の摩耗をより確実に防止することができる。
【0052】
こうして、この圧縮機では、冷凍回路内の冷媒ガス中の潤滑油の割合が減少し難く、潤滑油を適度に含んだ冷媒ガスが吸入口1dを経て吸入室7aから圧縮室30に吸入されることとなる。このため、この圧縮機では、シリンダボア1a内のピストン19の摺動性に悪影響を生じず、優れた耐久性を発揮する。また、冷媒ガス中の潤滑油の割合を敢えて高くする必要がないため、圧縮効率を維持できる。
【0053】
したがって、この圧縮機では、最大容量運転時にクランク室8内に潤滑油を貯留し過ぎることがなく、優れた耐久性と圧縮効率の維持とを両立することができる。
【0054】
また、この圧縮機は、エンジンEGの駆動中、常に駆動軸12が駆動されるクラッチレスのものであり、潤滑油がクランク室8内に過剰に貯留されないことから、前述の様に軸封装置9や図示しないOリング等のシール部材に劣化を生じ難く、優れた耐久性を発揮することができる。
【0055】
なお、上記実施形態1では、図2(a)に示すように、制御機構として入れ側制御機構を採用したが、図2(b)に示すように、三方弁制御機構を採用することもできる。この三方弁制御機構では、吐出室7bとクランク室8とを連通する給気通路36の途中と、クランク室8と吸入室7aとを連通する抽気通路35の途中とに跨って制御弁37が設けられている。この制御弁37は、吸入室7a内の吸入圧力Ps等によって給気通路36の開度と抽気通路35の開度とを共に調整するものである。この圧縮機では、これら給気通路36、制御弁37、抽気通路35及びピストン19とシリンダボア1aとの間の間隙により、三方弁制御機構が構成されている。この圧縮機は、制御機構が三方弁制御機構であるが、連通溝50によって、上記実施形態1の圧縮機と同様の作用効果を奏することができる。
【0056】
また、この圧縮機の駆動軸12にプーリ22等を直接設けず、電磁クラッチを設けることも可能である。
【0057】
(実施形態2)
実施形態2の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図6に示す連通溝51を連通路としている。この連通溝51は、クランク室8側が圧縮室30側よりも深くされた台形形状をなしており、これによりクランク室8側が圧縮室30側よりも大きな断面積を有している。他の構成は実施形態1の圧縮機と同様である。
【0058】
この圧縮機では、最大容量運転時にクランク室8内の潤滑油を連通溝51内に取り込みやすく、本発明の効果をより効果的に奏することができる。
【0059】
(実施形態3)
実施形態3の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図7に示す連通溝52を連通路としている。この連通溝52は、クランク室8側が駆動軸12側に屈曲されており、これによりクランク室8側が圧縮室30側よりも大きな断面積を有している。他の構成は実施形態1の圧縮機と同様である。
【0060】
この圧縮機においても、実施形態2の圧縮機と同様の作用効果を奏することができる。
【0061】
(実施形態4)
実施形態4の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図8に示す連通孔53を連通路としている。この連通孔53は、シリンダブロック1に貫設されている。他の構成は実施形態1の圧縮機と同様である。
【0062】
この圧縮機においても、実施形態1の圧縮機と同様の作用効果を奏することができる。
【0063】
(実施形態5)
実施形態5の圧縮機では、図9に示すように、車両等に搭載された状態の水平線lより上側に位置する3個のシリンダボア1aに実施形態1と同様の連通溝50が形成されている。他の構成は実施形態1の圧縮機と同様である。
【0064】
この圧縮機では、自重により潤滑油が不足がちな3個のシリンダボア1a内に潤滑油を供給しやすい。他の作用効果は実施形態1と同様である。こうして、連通溝50の位置を調整したり、その数を調整したりすることにより、クランク室8内の潤滑油の量を調整することができる。また、連通溝50に代え、連通溝51、52又は連通孔53を採用することもできる。
【0065】
(実施形態6)
実施形態6の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図10に示す連通溝54を連通路としている。この連通溝54はフロントハウジング2及びシリンダブロック1に凹設されている。また、この連通溝54は、図11に示すように、各シリンダボア1aの中心線を互いに結んだ円Cよりも外周側であって、駆動軸12から遠い外周域に位置している。他の構成は実施形態1と同様である。
【0066】
この圧縮機では、斜板16等の回転による遠心力によってクランク室8内の潤滑油を多量に減らすことができる。他の作用効果は実施形態1と同様である。
【0067】
(実施形態7)
実施形態7の圧縮機では、図12に示すように、連通溝54が全てのシリンダボア1aに形成されている。他の構成は実施形態1と同様である。
【0068】
この圧縮機では、すべてのシリンダボア1a内に潤滑油を供給することができる。
【0069】
(実施形態8)
実施形態8の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図13及び図14に示す連通溝55を連通路としている。この連通溝55は、ピストン19のピストンヘッド側に凹設されて軸方向の吸入弁3側に延び、圧縮室30まで延在している。他の構成は実施形態1と同様である。
【0070】
この圧縮機においても、実施形態1の圧縮機と同様の作用効果を奏することができる。
【0071】
(実施形態9)
実施形態9の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図15に示す連通溝56を連通路としている。この連通溝56は、クランク室8側が圧縮室30側よりも深くされた台形形状をなしており、これによりクランク室8側が圧縮室30側よりも大きな断面積を有している。他の構成は実施形態1の圧縮機と同様である。
【0072】
この圧縮機においても、最大容量運転時にクランク室8内の潤滑油を連通溝56内に取り込みやすく、本発明の効果をより効果的に奏することができる。
【0073】
(実施形態10)
実施形態10の圧縮機では、実施形態1の連通溝50に代えて、図16に示す連通溝57を連通路としている。この連通溝57は、平面視した場合、図17に示すように、クランク室8側が幅広であり、圧縮室30側が幅狭の扇形状をなす導入部57aからなる。導入部57aには、上死点時のピストン19の斜板16側の周縁Eが位置する。他の構成は実施形態1の圧縮機と同様である。
【0074】
この圧縮機においても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。特に、この圧縮機では、ピストン19の斜板16側の周縁Eが周方向の異なる位置で連通溝57の導入部57aと摺動することとなり、ピストン19の摩耗、特に摺動膜の摩耗を防止することができる。
【0075】
(実施形態11)
実施形態11の圧縮機では、実施形態10の連通溝57に代えて、図18に示す連通溝58を連通路としている。この連通溝58は、実施形態10の連通溝57の導入部57aと同様の導入部58aと、導入部58aの圧縮室30側に形成され、軸方向に延びる直溝部58bとからなる。特に、図19に示すように、シリンダボア1aの直径をB、導入部58aの仮想した頂点Pと斜板16が最大傾角であって下死点時のピストン19の先端面Hとの距離をLとした場合、直溝部58bの幅xと導入部58aの中心角θとは、図20に示す領域αの範囲内にある。つまり、その幅xが0〜0.47Bの範囲内にあり、その中心角θが2〜2tan-1(0.63B/2/(12+L))の範囲内にある。他の構成は実施形態10の圧縮機と同様である。
【0076】
この圧縮機においても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。特に、この圧縮機では、直溝部58bの大きさを調整することによって、導入部58bを経て圧縮室30側に取り込まれる潤滑油の量を調節することができる。
【0077】
(実施形態12)
実施形態12の圧縮機では、図21に示すように、シリンダブロック1の軸孔1b内に回転弁60が収納されており、この回転弁60は駆動軸12の後端に固定されている。軸孔1b内には各圧縮室30に連通する導入孔1dが放射方向に形成されている。回転弁60内には吸入室7aと連通する導入室60aが形成され、導入室60aは放射方向に形成された吸入路60bにより吸入行程時にある圧縮室30と連通する導入孔1dと連通するようになっている。
【0078】
また、ピストン19の周面には軸方向に延びる第1連通溝59aが凹設されている。第1連通溝59aのクランク室8側は、斜板16が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストン19が下死点及びこの近傍に位置している間だけクランク室8に開くようになっている。シリンダボア1aには、斜板16が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストン19が下死点及びこの近傍に位置している間だけ、第1連通溝59aの圧縮室30側と軸孔1bとを連通する連通孔59bが貫設されている。そして、回転弁60の周面には、軸方向に延びて吸入路60bと連通する第2連通溝59cが凹設されている。この第2連通溝59cは、斜板16が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストン19が下死点及びこの近傍に位置している間だけ、連通孔59bと連通するようになっている。他の構成は実施形態1と同様である。
【0079】
この圧縮機では、駆動軸12と同期して回転弁60が回転し、回転弁60は、導入室60a、吸入路60b及び導入孔1dにより、吸入室7aと吸入行程時にある圧縮室30とを順次連通する。これにより、図1に示す一般的な吸入弁3を省略することができ、その吸入弁3の吸入抵抗による圧縮効率の低下を防止することができる。
【0080】
また、回転弁60の周面に凹設された第2連通溝59cは、斜板16が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつピストン19が下死点及びこの近傍に位置している間だけ、連通孔59b及び第1連通溝59aと吸入路60bとを連通させるため、クランク室8とその圧縮室30とが連通路としての第1連通溝59a、連通孔59b、第2連通溝59c、吸入路60b及び導入孔1dにより連通することとなる。このため、この圧縮機であっても実施形態1と同様の効果を発揮することができる。さらに、回転弁60を使用した実施形態12においては、回転弁60の吸入路60bの大きさや位置を変更し、冷媒をシリンダボア1aに吸入させるタイミングを適宜設計変更することにより、クランク室8からシリンダボア1aへのオイル流出量の調整が容易にできるようになる。
【0081】
また、実施形態12では、回転弁60にも連通路の一部である第2連通溝59cを形成していたが、回転弁60に連通路を形成せず、他の実施形態と同様にシリンダボア1a、ピストン19、シリンダブロック1、フロントハウジング2のいずれか1つ又は複数にのみ連通路を形成することも可能である。このようにしても同様の効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係り、圧縮機の全体縦断面図である。
【図2】実施形態1の圧縮機における制御機構を示し、図(a)は入れ側制御機構の構成図、図(b)は三方弁制御機構の構成図である。
【図3】実施形態1に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図4】実施形態1に係り、図1のA−A矢視断面図である。
【図5】実施形態1に係り、圧縮機の一部を拡大した横断面図である。
【図6】実施形態2に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図7】実施形態3に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図8】実施形態4に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図9】実施形態5に係り、図4と同様の断面図である。
【図10】実施形態6に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図11】実施形態6に係り、図4と同様の断面図である。
【図12】実施形態7に係り、図4と同様の断面図である。
【図13】実施形態8に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図14】実施形態8に係り、図4と同様の断面図である。
【図15】実施形態9に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図16】実施形態10に係り、圧縮機の一部を拡大した縦断面図である。
【図17】実施形態10に係り、図16の要部平面図である。
【図18】実施形態11に係り、図17と同様の要部平面図である。
【図19】実施形態11に係り、図18の説明図である。
【図20】実施形態11に係り、直溝部の幅と導入部の中心角との関係を示すグラフである。
【図21】実施形態12に係り、圧縮機の全体縦断面図である。
【符号の説明】
1a…シリンダボア
1…シリンダブロック
8…クランク室
7a…吸入室
7b…吐出室
2、7…ハウジング(2…フロントハウジング、7…リアハウジング)
30…圧縮室
19…ピストン
EG…外部駆動源(エンジン)
12…駆動軸
16…斜板
34〜37、35a…制御機構(35…抽気通路、36…給気通路、34、37…制御弁、35a…固定絞り)
50〜58、59a、59b、59c…連通路(50〜52、54〜58…連通溝、53、59b…連通孔、59a…第1連通溝、59c…第2連通溝)
50a、50b、50c…面取り
57a、58a…導入部
58b…直溝部
60…回転弁
Claims (16)
- 内部にシリンダボアを形成するシリンダブロックと、該シリンダブロックと接合され、内部にクランク室、吸入室及び吐出室を形成するハウジングと、該シリンダボア内に往復動可能に収容されて該シリンダボア内に圧縮室を区画するピストンと、外部駆動源により駆動され、該シリンダブロック及び該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、該クランク室内で該駆動軸に対して同期回転かつ傾動可能に支承され、該ピストンを往復従動させる斜板と、該クランク室内の圧力を制御する制御機構とを備え、該制御機構によって該斜板の傾角に基づく該ピストンの往復動による該圧縮室から該吐出室への吐出容量を変更可能な容量可変型斜板式圧縮機において、
前記制御機構は前記クランク室と前記吸入室とを連通する抽気通路によって該クランク室内の圧力を減少させ、
該クランク室内に貯留される潤滑油は、前記斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつ前記ピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけは該クランク室と前記圧縮室とを連通する連通路によって該圧縮室内に排出されるように構成され、
該連通路は該クランク室側の端部が他の部分よりも大きな断面積を有することを特徴とする容量可変型斜板式圧縮機。 - 前記制御機構は、前記クランク室と前記吸入室とを前記斜板の傾角にかかわらない一定の内径で常時連通する前記抽気通路を有し、前記吐出室と該クランク室との間の給気通路の開度を制御弁によって調整する入れ側制御機構であることを特徴とする請求項1記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記外部駆動源の駆動中、常に前記駆動軸が駆動されるものであることを特徴とする請求項1又は2記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通路は前記シリンダボアに凹設された連通溝であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通溝は、平面視した場合、前記クランク室側が幅広であり、前記圧縮室側が幅狭の扇形状をなし、上死点時の前記ピストンの前記斜板側の周縁が位置する導入部を有することを特徴とする請求項4記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通溝は、前記導入部と、該導入部の前記圧縮室側に形成され、軸方向に延びる直溝部とからなることを特徴とする請求項5記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通溝は前記シリンダボアの軸芯側に凹設されていることを特徴とする請求項5又は6記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通路は前記ピストンに凹設された連通溝であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通溝の両側面には面取りが形成されていることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通溝の前記圧縮室側の縁部には面取りが形成されていることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通路は前記シリンダブロックに貫設された連通孔であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通孔の前記圧縮室側の開口には面取りが形成されていることを特徴とする請求項11記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通路は、搭載される状態で上方に位置する前記圧縮室に連通していることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通路は前記クランク室側の端部が前記駆動軸に近い内周域に位置していることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 前記連通路は前記クランク室側の端部が前記駆動軸から遠い外周域に位置していることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項記載の容量可変型斜板式圧縮機。
- 内部にシリンダボアを形成するシリンダブロックと、該シリンダブロックと接合され、内部にクランク室、吸入室及び吐出室を形成するハウジングと、該シリンダボア内に往復動可能に収容されて該シリンダボア内に圧縮室を区画するピストンと、外部駆動源により駆動され、該シリンダブロック及び該ハウジングに回転可能に支承された駆動軸と、該クランク室内で該駆動軸に対して同期回転かつ傾動可能に支承され、該ピストンを往復従動させる斜板と、該クランク室内の圧力を制御する制御機構とを備え、該制御機構によって該斜板の傾角に基づく該ピストンの往復動による該圧縮室から該吐出室への吐出容量を変更可能な容量可変型斜板式圧縮機において、
前記制御機構は前記クランク室と前記吸入室とを連通する抽気通路によって該クランク室内の圧力を減少させ、
該クランク室内に貯留される潤滑油は、前記斜板が最大傾角及びこの近傍で傾斜し、かつ前記ピストンが下死点及びこの近傍に位置している間だけは該クランク室と前記圧縮室とを連通する連通路によって該圧縮室内に排出されるように構成され、
前記ハウジングは、前記駆動軸の後端側に位置し、内域に前記吸入室が形成され、外域に該吸入室と隔離された前記吐出室が形成されたリアハウジングを有し、
該駆動軸の後端には、前記シリンダブロックの軸孔内に位置し、該吸入室と吸入行程時にある前記圧縮室とを連通する回転弁が設けられ、
前記連通路は該回転弁の周面に凹設された連通溝を有することを特徴とする容量可変型斜板式圧縮機。
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