JP2002005010A - 可変容量圧縮機 - Google Patents

可変容量圧縮機

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JP2002005010A
JP2002005010A JP2000182840A JP2000182840A JP2002005010A JP 2002005010 A JP2002005010 A JP 2002005010A JP 2000182840 A JP2000182840 A JP 2000182840A JP 2000182840 A JP2000182840 A JP 2000182840A JP 2002005010 A JP2002005010 A JP 2002005010A
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chamber
crank chamber
housing
suction
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JP2000182840A
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Hisaya Yokomachi
尚也 横町
Takayuki Imai
崇行 今井
Tatsuya Koide
達也 小出
Satoshi Yagi
聖史 八木
Toshiro Fujii
俊郎 藤井
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動軸のハウジングからの突出端側に設けら
れた軸封装置の収容部への潤滑油を適量供給し、軸封装
置及びその近傍に設けられたベアリングの潤滑を良好に
行う。 【解決手段】 フロントハウジング12に吸入室19及び吐
出室20が形成され、駆動軸18は吸入室19を貫通してフロ
ントハウジング12から突出するように配設されている。
駆動軸18には吸入室19とクランク室17とを連通する経路
を構成する連通孔60が、入口60aが第2ラジアルベアリ
ング25よりリヤ側に、出口60bが第1ラジアルベアリン
グ24よりリヤ側に位置するように形成されている。吸入
室19とクランク室17との間に設けられたシールリング63
に駆動軸18の回転に伴って潤滑油をクランク室17側へ戻
す作用をなす螺旋溝が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両等の
空調装置に使用される片頭ピストンを備えた可変容量圧
縮機に係り、詳しくはピストンを駆動する駆動軸(回転
軸)のシール部等への潤滑油の供給に特徴を有する可変
容量圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の可変容量圧縮機では、一般に図
6に示すように、ハウジングは互いに接合固定されたフ
ロントハウジング71、シリンダブロック72及びリヤ
ハウジング73で構成されている。駆動軸74は第1端
部がフロントハウジング71から突出するように、第1
端部側及び第2端部側において一対のラジアルベアリン
グ75,76を介してハウジングに回転可能に支持され
ている。ハウジングには第1ラジアルベアリング75よ
り駆動軸74の第1端部寄りに、冷媒ガスがクランク室
77から大気へ洩れるのを防止する軸封装置78が配設
されている。
【0003】圧縮機ではベアリング等の摺動部の潤滑
は、冷媒ガス中にミスト状で存在する潤滑油によって行
われる。また、近年フロンに代えて二酸化炭素(C
2 )等、冷媒の臨界温度を超えた超臨界域で冷媒を冷
却する場合を含む熱交換を行う冷凍回路に使用される圧
縮機も提案されている。このような冷媒を使用した場合
は、冷媒圧力がフロンを用いた場合の圧力よりも10倍
以上となり、ベアリングや軸封装置への負荷が大きくな
るため、特に潤滑を良好に行う必要がある。
【0004】特開平11−241681号公報に記載さ
れた圧縮機では図6に示すように、駆動軸74に減圧通
路79が形成されている。減圧通路79の入口79a
が、第1ラジアルベアリング75より駆動軸74の第1
端部側の、軸封装置78が収容されている隔離室80と
対応する位置に開口しており、減圧通路79の出口79
bが駆動軸74の第2端部端面に開口している。駆動軸
74の第2端部にはファン81が嵌合止着されている。
そして、ファン81が駆動軸74と一体的に回転する
と、減圧通路79内の冷媒が出口79b側へ汲み出され
る。出口79b側へ汲み出された冷媒はラジアルベアリ
ング76の隙間からクランク室77へ流出する。
【0005】隔離室80は、ラジアルベアリング75内
の隙間及びスラストベアリング82の隙間を介して、ク
ランク室77に連通されている。ラジアルベアリング7
5内の隙間及びスラストベアリング82内の隙間は潤滑
油供給通路として機能する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平11−2416
81号公報に開示の装置では、駆動軸74に設けられた
ファン81の作用によってクランク室77内の冷媒ガス
の一部が第1ラジアルベアリング75あるいはスラスト
ベアリング82の隙間を経て減圧通路79へ導入され、
第2ラジアルベアリング76の隙間を経てクランク室7
7へ戻る流れが発生し、両ラジアルベアリング75,7
6や軸封装置78の潤滑が良好になる。しかし、減圧通
路79への流れを生じさせるためのファン81が必要と
なり、構造が複雑になる。
【0007】また、従来の可変容量圧縮機では、フロン
トハウジング71に形成された駆動軸74が貫挿される
孔を介してのクランク室77と、軸封装置78が収容さ
れた隔離室80との連通を、シール機構を設けて積極的
に阻止する構成は取られていない。むしろ前記孔及び第
1ラジアルベアリング75の隙間を通してクランク室7
7内の冷媒ガスの一部を隔離室80側へ供給するのに利
用していた。しかし、可変容量圧縮機では、斜板(カム
プレート)83の傾斜角は、ピストン84に作用するク
ランク室77内の圧力と吸入圧力との差の大きさによっ
て変化し、クランク室77内の圧力を制御することでピ
ストン84のストローク量、即ち圧縮機の吐出容量が変
更される。従って、クランク室77と隔離室80とを駆
動軸74が貫挿される孔を介して連通状態に保持するの
は容量制御の観点からは好ましくない。特に冷媒として
二酸化炭素のように従来のフロン冷媒に比較して圧力が
高くなるものを使用する場合は問題となる。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、駆動軸のハウジングからの突
出端側に設けられた軸封装置の収容空間と、クランク室
との間にシール機構が設けられた可変容量圧縮機におい
て、軸封装置及びその近傍に設けられたベアリングの潤
滑を良好に行うことができる可変容量圧縮機を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、吸入室及び吐出室を
備えたハウジングと、前記ハウジングに区画形成された
クランク室と、第1端部が前記ハウジングから突出する
ように前記ハウジングに回転可能に支持された駆動軸
と、前記駆動軸及びハウジング間に介在されて前記ハウ
ジング内と大気側とのシール作用をなす軸封装置と、前
記ハウジングに形成されたシリンダボア内に往復動可能
に収容された片頭型のピストンと、前記クランク室内に
収容され、前記駆動軸の回転運動を前記ピストンの往復
運動に変換するため前記ピストンと作動連結されたカム
プレートと、前記クランク室内の圧力を制御することに
より前記カムプレートの傾角を制御して前記ピストンの
往復動に伴う前記シリンダボアから前記吐出室への吐出
容量を変化させる傾角制御手段とを備えた可変容量圧縮
機であって、前記軸封装置を吸入圧領域に設けるととも
に、該吸入圧領域と前記クランク室との間のシール作用
をなすシール機構を設け、該シール機構を構成するシー
ルリング及び前記駆動軸の摺接面の一方に、駆動軸の回
転に伴って潤滑油の流れを生じさせる螺旋溝を形成し、
前記シール機構を介しての潤滑油の流れを制御するよう
にした。なお、カムプレートの傾角とは駆動軸に直交す
る仮想平面とカムプレートとが成す角度を意味する。
【0010】この発明においては、駆動軸の回転運動が
カムプレートを介してピストンの往復運動に変換されて
冷媒ガスの圧縮動作が行われる。傾角制御手段によりカ
ムプレートの傾角が変更されてピストンのストロークが
変更される。駆動軸の軸封装置を収容する吸入圧領域と
クランク室との間はシール機構によりシールが確保され
る。従って、クランク室の圧力を調整して傾角制御手段
によりカムプレートの傾角を変更する際の制御が精度良
く円滑に行われる。シール機構を構成するシールリング
及び駆動軸の摺接面の一方に螺旋溝が形成されているた
め、駆動軸の回転に伴ってシール機構部分においてクラ
ンク室側から吸入圧領域側又は吸入圧領域側からクラン
ク室側への潤滑油の流れが生じる。潤滑油の流れの方向
は、駆動軸の回転方向と螺旋溝が右巻か左巻かとで決ま
る。吸入圧領域への潤滑油の供給が不足しがちの構造の
場合は、潤滑油を吸入圧領域側へ送り込む流れが生じる
ように螺旋溝が形成され、吸入圧領域への潤滑油の供給
が過剰になりがちの構造の場合は、潤滑油をクランク室
側へ送り込む流れが生じるように螺旋溝が形成される。
従って、吸入圧領域に収容された軸封装置の潤滑が良好
に行われる。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記吸入圧領域は吸入室である。従
って、この発明では、軸封装置の雰囲気温度がクランク
室の温度より低温となり、軸封装置の耐久性が向上す
る。また、軸封装置を収容するために特別に吸入圧領域
を設ける必要がなく、構造が簡単になる。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記吸入室及び吐出室
は前記クランク室に対して前記駆動軸の突出側に設けら
れ、前記螺旋溝は前記駆動軸の回転に伴って潤滑油を前
記吸入圧領域側へ送る作用をなすように形成されてい
る。
【0013】この発明においては、駆動軸の回転に伴っ
てクランク室側から吸入圧領域側への潤滑油の流れが生
じる。従って、吸入圧領域の構造が軸封装置の潤滑油が
不足しがちな状態であっても、潤滑油の供給が円滑に行
われる。また、駆動軸にピストンの圧縮反力が作用する
とともに、第2端部にクランク室の圧力が作用する。そ
して、後者の力が圧縮反力と逆方向に作用するため、前
記両者の作用方向が同じであった従来の圧縮機に比較し
て駆動軸を駆動するための動力が大幅に低減される。ま
た、ハウジングから突出する駆動軸とハウジングとの間
をシールする軸封装置は吸入室と外気との差圧に耐える
シール力を確保すればよい。従って、吸入室より圧力の
高いクランク室と外気との差圧に耐えるシール力を必要
とする従来の圧縮機に比較して、軸封装置の寿命を伸ば
すことができるとともに軸シールの信頼性が向上する。
このことは、冷媒としてCO2 を使用した場合のように
クランク室内の圧力がフロン冷媒に比較して大幅に高く
なる場合に特に有効となる。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記吸入室及び吐出室
は前記クランク室に対して前記駆動軸の突出側に設けら
れ、前記駆動軸には前記吸入圧領域と前記クランク室と
を連通する経路の一部を構成する連通孔が、入口が前記
駆動軸の第2端部側を支持するラジアルベアリングより
第2端部側に、出口が前記シールリングより前記吸入圧
領域側に位置するように形成され、前記螺旋溝は前記駆
動軸の回転に伴って潤滑油を前記クランク室側へ戻す作
用をなすように形成されている。
【0015】この発明においては、吸入圧領域には、ク
ランク室内の圧力と、吸入圧領域の圧力との差圧に基づ
いて、クランク室内の冷媒ガスが駆動軸に形成された連
通孔を介して流入する。この冷媒ガスとともに潤滑油が
吸入圧領域に供給される。潤滑油が吸入圧領域に過剰に
供給されると、前記螺旋溝の作用により潤滑油の一部が
クランク室側へ戻される。従って、仮に吸入圧領域に潤
滑油が過剰に供給された場合でも、潤滑油が軸封装置か
らハウジング外へ漏洩するのを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両用空調装置の
可変容量圧縮機に具体化した一実施の形態を図1及び図
2に従って説明する。
【0017】図1に示すように、圧縮機10のハウジン
グ11を構成するフロントハウジング12、シリンダブ
ロック13及びリヤハウジング14は、ハウジング11
の第1端部側(図1の左側)から順に配置され、複数の
通しボルト(1本のみ図示)15によって相互に接合固
定されている。弁・ポート形成体16はフロントハウジ
ング12とシリンダブロック13との間に介装されてい
る。クランク室17は、シリンダブロック13とリヤハ
ウジング14とで囲まれた領域に区画されている。
【0018】駆動軸18は、弁・ポート形成体16に形
成された孔を遊貫するとともに、第1端部がフロントハ
ウジング12から突出し、第2端部がクランク室17内
に配置された状態でハウジング11に回転可能に支承さ
れている。フロントハウジング12には駆動軸18の第
1端部寄りと対応する位置に吸入圧領域としての吸入室
19が形成され、吸入室19を取り囲むようにほぼ環状
の吐出室20が区画形成されている。フロントハウジン
グ12内の吸入室19には弁・ポート形成体16と対向
する側に収容凹部21が形成されている。シリンダブロ
ック13にはクランク室17と吸入室19とを連通する
ように軸孔22が形成されている。リヤハウジング14
にはクランク室17側に収容凹部23が形成されてい
る。収容凹部23はクランク室17の一部を構成する。
【0019】駆動軸18は軸孔22、吸入室19、収容
凹部21及びフロントハウジング12に形成された挿通
孔を貫通した状態で、中間部が軸孔22内に配設された
第1ラジアルベアリング24を介して、第2端部が収容
凹部23内に配設された第2ラジアルベアリング25を
介してシリンダブロック13及びリヤハウジング14に
回転可能に支持されている。
【0020】吸入室19内には軸封装置26が配設され
ている。軸封装置26にはメカニカルシールやリップシ
ールが使用される。この実施の形態ではメカニカルシー
ルが使用されている。
【0021】複数(図面には一つのみ示す)のシリンダ
ボア33は、駆動軸18を等角度間隔にて取り囲むよう
にしてシリンダブロック13に形成されている。片頭型
のピストン34は、各シリンダボア33に往復動可能に
収容されている。シリンダボア33の前後開口は、弁・
ポート形成体16及びピストン34によって閉塞されて
おり、シリンダボア33内にはピストン34の往復動に
応じて体積変化する圧縮室35が区画されている。
【0022】回転支持体としてのラグプレート36は、
クランク室17において駆動軸18の第2端部側に一体
回転可能に固定されている。ラグプレート36は第1の
スラストベアリング37を介してリヤハウジング14の
内壁面14aに当接している。内壁面14aはピストン
34の圧縮反力による軸荷重を支承し、駆動軸18の軸
方向位置を規制する規制面として機能する。
【0023】カムプレートとしての斜板38は、貫通孔
38aに駆動軸18が貫通された状態でクランク室17
内に配設されている。ヒンジ機構39は、ラグプレート
36と斜板38との間に介在されている。ヒンジ機構3
9は、ラグプレート36のフロント面から突設された2
本の支持アーム40(1本のみ図示)と、各支持アーム
40に形成されたガイド孔41と、斜板38に固定され
た2本のガイドピン(一本のみ図示)42とから構成さ
れている。各ガイドピン42は先端にガイド孔41と係
合する球状部42aを備えている。そして、斜板38
は、ヒンジ機構39を介したラグプレート36との間で
のヒンジ連結及び駆動軸18の支持により、ラグプレー
ト36及び駆動軸18と同期回転可能で、かつ駆動軸1
8の軸線方向へのスライド移動を伴いながら駆動軸18
に対し傾動可能となっている。ラグプレート36及びヒ
ンジ機構39は傾角制御手段を構成する。なお、斜板3
8には、駆動軸18を挟んでヒンジ機構39と反対側に
カウンタウェイト部38bが一体に形成されている。
【0024】駆動軸18には軸孔22のクランク室17
寄りの大径部22aと対応する位置に係止リング(例え
ばサークリップ)43が固着されている。大径部22a
内には第2のスラストベアリング44が駆動軸18に挿
通された状態で収容され、係止リング43とスラストベ
アリング44との間の駆動軸18上には付勢手段として
の第1コイルバネ45が巻装されている。このコイルバ
ネ45は少なくとも圧縮機10の運転停止時に駆動軸1
8を、駆動軸18の軸方向位置を規制する前記規制面
(内壁面14a)に向けて付勢する。
【0025】ラグプレート36と斜板38との間におい
て駆動軸18上には、傾角減少バネとしての第2コイル
バネ46が巻装されている。このコイルバネ46は斜板
38をシリンダブロック13に接近する方向(即ち傾角
減少方向)に付勢する。
【0026】また、斜板38と係止リング43との間に
おいて駆動軸18上には、復帰バネとしての第3コイル
バネ47が設けられている。斜板38が大傾角状態にあ
るとき(例えば図1に実線で示す位置にあるとき)に
は、第3コイルバネ47は、自然長のまま駆動軸18の
周囲に単に存在するのみで斜板38やその他の部材に対
していかなる付勢作用も及ぼさない。他方、図1に鎖線
で示すように斜板38が小傾角状態に移行すると、第3
コイルバネ47は斜板38と係止リング43との間に挟
まれて収縮されると共に、係止リング43を支座として
コイルの収縮の程度に応じて斜板38をシリンダブロッ
ク13から離間する方向(即ち傾角増大方向)に付勢す
る。
【0027】ピストン34はシュー48を介して斜板3
8の周縁部に係留されている。従って、駆動軸18の回
転に伴う斜板38の回転運動が、シュー48を介してピ
ストン34の往復運動に変換される。斜板38及びシュ
ー48は共に鉄系金属製で、斜板38のシュー48との
摺接部には焼付き防止のための表面処理、例えば、アル
ミニウム系金属の溶射や摩擦圧接等の処理が施されてい
る。
【0028】駆動軸18は、動力伝達機構49を介して
駆動源としてのエンジン50に作動連結されている。動
力伝達機構49は、外部からの電気制御によって動力の
伝達/遮断を選択可能なクラッチ機構(例えば電磁クラ
ッチ)であってもよく、又は、そのようなクラッチ機構
を持たない常時伝達型のクラッチレス機構(例えばベル
ト/プーリの組合せ)であってもよい。なお、本実施形
態では、クラッチレスタイプの動力伝達機構49が採用
されている。
【0029】弁・ポート形成体16には各シリンダボア
33に対応して、吸入ポート51、同ポート51を開閉
する吸入弁52、吐出ポート53、及び同ポート53を
開閉する吐出弁54が形成されている。吸入ポート51
を介して吸入室19と各シリンダボア33とが連通さ
れ、吐出ポート53を介して各シリンダボア33と吐出
室20とが連通される。
【0030】シリンダブロック13及びリヤハウジング
14にはクランク室17と吐出室20とを連通する給気
通路55が設けられ、給気通路55の途中には、傾角制
御手段を構成する制御弁56が設けられている。給気通
路55の出口55aは第1のスラストベアリング37の
上方に形成されている。制御弁56は公知の電磁弁より
なり、弁室が給気通路55上に形成され、ソレノイドの
励磁により給気通路55が開放され、ソレノイドの消磁
により給気通路55が閉塞されるようになっている。ま
た、ソレノイドの励磁電流の大きさにより開度が調整可
能となっている。
【0031】吸入室19と吐出室20とは外部冷媒回路
57で接続されている。外部冷媒回路57と前記構成の
可変容量型圧縮機とで、車両空調装置の冷凍回路が構成
されている。
【0032】駆動軸18には吸入室19とクランク室1
7とを連通する経路の一部を構成する連通孔60が形成
されている。連通孔60は、入口60aが第2ラジアル
ベアリング25より第2端部側に、出口60bが第1ラ
ジアルベアリング24より第2端部側に位置するように
形成されている。連通孔60の途中には絞り部61が設
けられている。絞り部61は所定の小径の孔が形成され
た別部材を連通孔60内に嵌合固定することで形成され
ている。
【0033】駆動軸18の第2端部には連通孔の入口6
0aにフィルタ62が一体回転可能に固定されている。
フィルタ62は、例えば網、多数の孔が形成された板あ
るいは多孔質プレートで形成されている。連通孔60は
クランク室17と吸入室19とを連通する抽気通路を構
成する。
【0034】軸孔22内において駆動軸18の外周面と
シリンダブロック13内面との間には、シール機構を構
成するシールリング63が出口60bより第2のスラス
トベアリング44側に設けられている。シールリング6
3は、軸孔22を介してクランク室17内の圧力が吸入
室19に洩れるのを防止する。従って、クランク室17
と吸入室19とを連通する経路は連通孔60だけとな
る。
【0035】シールリング63は例えばゴム材やフッ素
樹脂で形成され、断面形状はU字形状に形成されてい
る。シールリング63には駆動軸18との摺接面に、駆
動軸18の回転に伴って潤滑油をクランク室17側へ戻
す作用をなす螺旋溝64(図2に図示)が形成されてい
る。
【0036】次に前記のように構成された圧縮機の作用
を説明する。駆動軸18の回転に伴いラグプレート36
及びヒンジ機構39を介して斜板38が一体回転され、
斜板38の回転運動がシュー48を介して各ピストン3
4の往復運動に変換される。この駆動の継続によって圧
縮室35では、冷媒の吸入、圧縮及び吐出が順次繰り返
される。外部冷媒回路57から吸入室19に供給された
冷媒は、吸入ポート51を介して圧縮室35に吸入さ
れ、ピストン34の移動による圧縮作用を受けた後、吐
出ポート53を介して吐出室20に吐出される。吐出室
20に吐出された冷媒は吐出通路を経て外部冷媒回路5
7に送り出される。
【0037】そして、図示しない制御装置により、制御
弁56の開度、即ち給気通路55の開度が冷房負荷に応
じて調整され、吐出室20とクランク室17との連通状
態が変更される。
【0038】冷房負荷が大きい場合は給気通路55の開
度が減少され、吐出室20からクランク室17に供給さ
れる冷媒ガスの流量が減少する。クランク室17に供給
される冷媒ガスの量が減少すると、連通孔(抽気通路)
60を介した吸入室19への冷媒ガスの逃がしにより、
クランク室17の圧力が次第に低下する。その結果、ク
ランク室17の圧力とシリンダボア33の圧力とのピス
トン34を介した差が小さくなるため、斜板38が最大
傾斜角側に変位される。従って、ピストン34のストロ
ーク量が増大し、吐出容量が増大される。
【0039】逆に、冷房負荷が小さくなると、制御弁5
6の開度が増大され、吐出室20からクランク室17に
供給される冷媒ガスの流量が増大する。クランク室17
に供給される冷媒ガスの量が、連通孔60を介した吸入
室19への冷媒ガスの逃がし量を上回ると、クランク室
17の圧力が次第に上昇していく。その結果、クランク
室17の圧力とシリンダボア33の圧力とのピストン3
4を介した差が大きくなるため、斜板38が最小傾斜角
側に変位される。従って、ピストン34のストローク量
が減少し、吐出容量が減少される。
【0040】ピストン34が冷媒ガスの圧縮動作を行う
際、駆動軸18にはピストン34の圧縮反力F1がシュ
ー48、ヒンジ機構39及びラグプレート36を介して
リヤハウジング14側に向かうように作用する。また、
駆動軸18の第2端部にはクランク室17の圧力Pcが
圧縮反力と逆向きに作用するとともに、第1端部にはク
ランク室17の圧力Pcより低圧雰囲気にある外気圧
(大気圧Pa)が圧縮反力と同じ向きに作用する。即
ち、クランク室17の圧力Pcと外気圧(大気圧Pa)
との差圧にクランク室17内における駆動軸18のシー
ルリング63と対応する部分の断面積Sを掛け合わせた
力F2=(Pc−Pa)・Sが前記圧縮反力と逆向きに
駆動軸18に作用する。従来は、圧縮反力F1及び力F
2の作用方向が同じであったのに対して、本発明では後
者の力F2が圧縮反力F1と逆方向に作用する。従っ
て、駆動軸18を駆動するための動力が低減される。
【0041】また、クラッチレスタイプの場合は空調装
置の運転を停止した状態においても駆動軸18にエンジ
ン50の回転が伝達される。このとき、斜板38の傾角
は最小に保持されるが、ピストン34の圧縮動作が行わ
れ(圧縮機のオフ運転)、駆動軸18に圧縮反力が作用
する。しかし、前記のように駆動軸18にクランク圧P
cと大気圧Paとの差圧に基づく力が圧縮反力を打ち消
す方向に作用するため、圧縮機10のオフ運転時の動力
消費が低減される。
【0042】クランク室17と吸入室19とが駆動軸1
8に形成された連通孔60を介して連通され、連通孔6
0の出口60bよりクランク室17側にはシールリング
63が設けられている。従って、クランク室17と吸入
室19とを連通する経路は、第1のスラストベアリング
37の隙間、ラグプレート36とリヤハウジング14の
内壁面14aとの隙間、第2ラジアルベアリング25の
隙間、収容凹部23、連通孔60及び第1ラジアルベア
リング24の隙間を通る経路のみとなる。その結果、ク
ランク室17の圧力Pcと吸入室19の圧力Psとの差
圧に基づいてクランク室17から吸入室19へ移動する
冷媒ガスの流れは、第1のスラストベアリング37、第
2ラジアルベアリング25及び第1ラジアルベアリング
24を必ず通過し、各ベアリング37,25,24が冷
媒ガス中の潤滑油によって確実に潤滑される。また、軸
封装置26が収容された吸入室19に絶えず冷媒ガスが
流入するため、軸封装置26の潤滑も良好に行われる。
【0043】駆動軸18が回転すると、シールリング6
3に形成された螺旋溝64の作用により、シールリング
63と駆動軸18との摺動面に存在する潤滑油がクラン
ク室17側へと送り出される。その結果、吸入室19に
潤滑油が過剰に供給されて、軸封装置26からハウジン
グ11外へ漏れ出す虞がない。
【0044】この実施の形態は以下に示す効果を有す
る。 (1) 駆動軸18の軸封装置26を収容する吸入圧領
域(吸入室19)とクランク室17との間はシール機構
によりシールが確保される。従って、軸孔22を介して
のクランク室17からの冷媒ガスの漏洩が防止され、ク
ランク室17の圧力を調整して傾角制御手段によりカム
プレートの傾角を変更する際の制御が精度良く円滑に行
われる。この効果は、冷媒としてフロンに代えてCO2
を使用した場合、クランク室内の圧力がフロン冷媒を使
用した場合に比較して大幅に増加するため顕著になる。
【0045】(2) シール機構を構成するシールリン
グ63に、駆動軸18の回転に伴って潤滑油に吸入室1
9からクランク室17側に向かう流れを生じさせる螺旋
溝64が形成されている。従って、連通孔60を介して
積極的に冷媒ガスをクランク室17から吸入室19に導
入しても、吸入室19内に潤滑油が過剰に溜まって軸封
装置26側からハウジング11外に漏洩する虞がない。
また、クランク室17側に戻される潤滑油により第2の
スラストベアリング44の潤滑も良好に行われるととも
に、クランク室17内に必要な量の潤滑油を確保でき
る。
【0046】(3) クランク室17内の冷媒ガスが駆
動軸18に形成された連通孔60を介して吸入圧領域へ
導入される際、冷媒ガスが第1のスラストベアリング3
7及び第2ラジアルベアリング25を通過するため、両
ベアリング37,25の潤滑が良好に行われる。
【0047】(4) 吸入室19が軸封装置26を収容
する吸入圧領域を構成するため、吸入圧領域を別に配設
する必要がなく、構造が簡単になる。また、軸封装置2
6の雰囲気温度が従来の構成に比べて低くなり、耐久性
が向上する。
【0048】(5) 吸入室19及び吐出室20はクラ
ンク室17に対して駆動軸18の突出側に設けられ、軸
封装置26は吸入室19内に配置されている。従って、
吸入室より圧力の高いクランク室と外気との差圧に耐え
るシール力を必要とする従来の圧縮機に比較して、軸封
装置26の寿命を伸ばすことができるとともに軸シール
の信頼性が向上する。このことは、冷媒としてCO2
使用した場合のようにクランク室17内の圧力がフロン
冷媒に比較して大幅に高くなる場合に特に有効となる。
【0049】(6) 駆動軸18に対してクランク室1
7の圧力と外気(大気)との差圧に比例した力が、駆動
軸18に作用する圧縮反力と逆方向に作用する。従っ
て、前記両者の作用方向が同じである従来の圧縮機に比
較して駆動軸18を駆動するための動力を大幅に低減で
きる。また、スラストベアリング37の耐久性が向上す
る。これらの効果は、冷媒としてフロンに代えてCO2
を使用した場合に顕著になる。
【0050】(7) 駆動軸18に形成された連通孔6
0が抽気通路の役割を果たし、連通孔60の途中に絞り
部61が形成されている。冷媒としてクランク室17内
が高圧になるCO2 を使用する際には、抽気通路の径の
僅かな違いで吸入室19への抽気量が大きく変化し、容
量制御を正確に行うのが難しくなる。抽気通路としての
連通孔60を一定径で形成する場合は加工がし難いが、
途中に絞り部61を設けることにより、加工が簡単にな
る。
【0051】(8) 駆動軸18の第1端部側を支持す
るラジアルベアリング(第1ラジアルベアリング24)
が軸封装置26とシール機構の間に配設されているた
め、軸封装置26と同様にラジアルベアリングの潤滑が
良好に行われる。
【0052】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば次のように構成してもよい。 ○ シール機構に設ける螺旋溝64をシールリング63
側に形成する代わりに駆動軸18側に形成してもよい。
この場合もシールリング63側に形成したものと同様な
効果を奏する。
【0053】○ 抽気通路を兼ねた連通孔60を駆動軸
18に形成せず、抽気通路(図示せず)をシリンダブロ
ック13に形成する。そして、クランク室17と吸入室
19間のシールを行うシール機構を構成するシールリン
グ63及び駆動軸18の摺接面の一方に、駆動軸18の
回転に伴って、潤滑油を吸入室19側へ送る作用をなす
螺旋溝を形成する。例えば、図3に示すように駆動軸1
8側に螺旋溝65を形成する。この場合、シール機構を
介して潤滑油がクランク室17側から吸入室19側へ送
られる。従って、駆動軸18の第1端部側を支持する第
1ラジアルベアリング24が軸封装置26より第2端部
側に配置された構成において、駆動軸18に連通孔60
を形成することなく第1ラジアルベアリング24の潤滑
も円滑に行われる。
【0054】○ 軸封装置26は必ずしも吸入室19内
に配設する必要はなく、図4に示すように、軸封装置2
6が収容される吸入圧領域としての室66を環状の吸入
室19の内側に環状の区画壁67により区画形成し、吸
入室19と室66とを孔67aで連通した構成としても
よい。そして、他の構成を駆動軸18に連通孔60を設
けた前記実施の形態と同様にすれば、前記実施の形態の
(1)、(3)、(5)〜(8)の効果を有する。
【0055】○ 軸封装置26を収容する吸入圧領域を
吸入室19と独立させた構成の場合は、吸入室19を吐
出室20の外側に配置して吸入圧領域と吸入室19を連
通する通路を設けてもよい。
【0056】○ 図5に示すように、吸入室19及び吐
出室20をリヤハウジング14に、即ち駆動軸18の突
出側と反対側に設ける構成の圧縮機10に適用してもよ
い。この圧縮機10では、収容凹部23の周壁と駆動軸
18との間にシールリング68が介装され、駆動軸18
の連通孔60の入口60aと対向する空間がクランク室
17に対して密閉されている。クランク室17と吸入室
19とは図示しない抽気通路で連通されている。空間は
シリンダブロック13及び弁・ポート形成体16に形成
された通路69を介して吸入室19に連通されている。
駆動軸18の第1端部は電磁クラッチ70を構成する支
持リング70aに支持されている。シールリング63を
含むシール機構に設けられる螺旋溝(図示せず)の向き
は、設計思想によって潤滑油をクランク室17側から軸
封装置26が収容された吸入圧領域側へ送る向きと、吸
入圧領域側からクランク室17側へ送る向きとのいずれ
か一方が選択される。即ち、連通孔60を介しての潤滑
油の供給が多くなされる構造の場合は、シール機構では
潤滑油をクランク室17側へ送る構成となり、潤滑油の
供給が少ない構造の場合は、潤滑油を吸入圧領域側へ送
る構成となる。この場合、軸封装置26の潤滑が良好に
行われるとともに、クランク室17の圧力調整が精度良
く円滑に行われる。また、シール機構の螺旋溝の向きに
対応して、前記と同様な効果が得られる。
【0057】○ 抽気通路を兼ねる連通孔60の絞り部
61をなくして、連通孔60を一定径に形成してもよ
い。しかし、絞り部61を嵌合固定して設ける方が加工
が簡単になる。
【0058】○ カムプレート(斜板38)が駆動軸1
8と一体回転する構成に代えて、カムプレートが駆動軸
に対して相対回転可能に支承されて揺動するワッブルタ
イプの圧縮機に適用してもよい。
【0059】○ 給気通路の開度を調整する制御弁56
は電磁制御弁に限らず、例えば、特開平6−12328
1号公報に開示された制御弁のように、吸入圧力を検知
して変位するダイアフラムと、ダイアフラムの変位によ
り給気通路の開度を制御する弁機構を備えた、所謂内部
制御弁であってもよい。しかし、クラッチレスタイプの
圧縮機においては、外部から制御可能な電磁弁が好まし
い。
【0060】○ 駆動源はエンジン50に限らず、モー
タとしてもよい。この場合、電気自動車に装備できる。
前記各実施の形態から把握される請求項記載以外の技術
的思想について、以下に記載する。
【0061】(1) 請求項4に記載の発明において、
前記連通孔は前記クランク室の圧力を吸入室へ放出する
抽気通路を兼用し、その途中に絞り部が形成されてい
る。 (2) 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発
明において、前記駆動軸の第1端部側を支持するラジア
ルベアリングが前記軸封装置と前記シール機構の間に配
設されている。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
4に記載の発明によれば、駆動軸のハウジングからの突
出端側に設けられた軸封装置及びその近傍に設けられた
ベアリングの潤滑を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の圧縮機の断面図。
【図2】 シール機構付近の部分拡大断面図。
【図3】 別の実施の形態の部分断面図。
【図4】 別の実施の形態の部分断面図。
【図5】 別の実施の形態の部分断面図。
【図6】 従来技術の可変容量圧縮機の断面図。
【符号の説明】
10…圧縮機、11…ハウジング、17…クランク室、
18…駆動軸、19…吸入圧領域としての吸入室、20
…吐出室、25…第2ラジアルベアリング、26…軸封
装置、33…シリンダボア、34…ピストン、38…カ
ムプレートとしての斜板、39…傾角制御手段を構成す
るヒンジ機構、56…同じく制御弁、60…連通孔、6
0a…入口、60b…出口、63,68…シールリン
グ、64,65…螺旋溝、66…吸入圧領域としての
室。
フロントページの続き (72)発明者 小出 達也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 八木 聖史 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 藤井 俊郎 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB17 CC12 CC17 CC36 CC68 CC72

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入室及び吐出室を備えたハウジング
    と、 前記ハウジングに区画形成されたクランク室と、 第1端部が前記ハウジングから突出するように前記ハウ
    ジングに回転可能に支持された駆動軸と、 前記駆動軸及びハウジング間に介在されて前記ハウジン
    グ内と大気側とのシール作用をなす軸封装置と、 前記ハウジングに形成されたシリンダボア内に往復動可
    能に収容された片頭型のピストンと、 前記クランク室内に収容され、前記駆動軸の回転運動を
    前記ピストンの往復運動に変換するため前記ピストンと
    作動連結されたカムプレートと、 前記クランク室内の圧力を制御することにより前記カム
    プレートの傾角を制御して前記ピストンの往復動に伴う
    前記シリンダボアから前記吐出室への吐出容量を変化さ
    せる傾角制御手段とを備えた可変容量圧縮機であって、 前記軸封装置を吸入圧領域に設けるとともに、該吸入圧
    領域と前記クランク室との間のシール作用をなすシール
    機構を設け、該シール機構を構成するシールリング及び
    前記駆動軸の摺接面の一方に、駆動軸の回転に伴って潤
    滑油の流れを生じさせる螺旋溝を形成し、前記シール機
    構を介しての潤滑油の流れを制御するようにした可変容
    量圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記吸入圧領域は吸入室である請求項1
    に記載の可変容量圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記吸入室及び吐出室は前記クランク室
    に対して前記駆動軸の突出側に設けられ、前記螺旋溝は
    前記駆動軸の回転に伴って潤滑油を前記吸入圧領域側へ
    送る作用をなすように形成されている請求項1又は請求
    項2に記載の可変容量圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記吸入室及び吐出室は前記クランク室
    に対して前記駆動軸の突出側に設けられ、前記駆動軸に
    は前記吸入圧領域と前記クランク室とを連通する経路の
    一部を構成する連通孔が、入口が前記駆動軸の第2端部
    側を支持するラジアルベアリングより第2端部側に、出
    口が前記シールリングより前記吸入圧領域側に位置する
    ように形成され、前記螺旋溝は前記駆動軸の回転に伴っ
    て潤滑油を前記クランク室側へ戻す作用をなすように形
    成されている請求項1又は請求項2に記載の可変容量圧
    縮機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055880A1 (fr) * 2001-01-15 2002-07-18 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Compresseur a came plate
JP2007198155A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Sanden Corp 圧縮機
WO2019039054A1 (ja) * 2017-08-25 2019-02-28 株式会社不二工機 可変容量型圧縮機用制御弁
WO2019039053A1 (ja) * 2017-08-25 2019-02-28 株式会社不二工機 可変容量型圧縮機用制御弁
CN113272555A (zh) * 2019-02-06 2021-08-17 三电汽车部件株式会社 压缩机

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