JP4258106B2 - 酸化物薄膜素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化物薄膜を機能膜として利用するキャパシタ、超電導体等の酸化物薄膜素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な物理的特性を持つ金属酸化物が新たな材料として見直されている。それらの薄膜をシリコン(以下Siと記す)基板上に製膜すれば、特異な機能をSiデバイスに付与できる可能性があり、Si単結晶基板を用いた酸化物薄膜研究が世界中で進められている。以下、酸化物誘電体薄膜を機能膜として利用しているキャパシタを例に説明する。
【0003】
酸化物単結晶の特性をSi基板上の薄膜で発現させるためには、エピタキシャルな高品質の薄膜を作製しなければならない。しかし、Si基板表面には、大気中にて数nmの厚さの自然酸化膜( 以下SiO2 膜と記す)が生じており、そのSiO2 膜はアモルファス形態をなしているため、良質なエピタキシャル膜を成長させるには、まず清浄なSi基板表面を露出させる必要がある。
【0004】
そのプロセスとしては、通常次のような方法がおこなわれる。
まず、過酸化水素溶液を使用するいわゆるRCA法を用いて、自然SiO2 膜、金属不純物濃、パーティクル等を除去する。次に洗浄したSi基板を超高真空製膜室に入れ、基板温度をおよそ800℃以上に加熱して、洗浄工程、製膜室搬入工程で発生するSiO2 膜を気化させて除去する〔例えば、 Ishizaka,A. andShiraki,Y. ジャーナルオブエレクトロケミカルソサイエティ誌, 133 巻, 666 頁,(1986年) 参照〕。
【0005】
清浄化したSi基板表面に、金属酸化膜を製膜する際にも、表面に再びSiO2 膜を成長させないための工夫が必要となる。例えば、Siより酸化され易い金属の酸化物を、目的の酸化物薄膜とSi基板との間にバッファー層として、低い酸素分圧にて製膜することにより達成される。そのような金属酸化膜として、酸化セリウム(CeO2 )、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化イットリウム(Y2 O3 )、イットリウム安定化酸化ジルコニウム(YSZ)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化マグネシウムアルミニウム(MgAl2 O4 )などがSi基板上にエピタキシャル成長可能であると報告されている〔 Harada Keizo, Nakanishi Hidenori, Itozaki Hideo and Yazu Shuji,ジャパニーズジャーナルオブアプライドフィジックス誌, 30巻, 934-938 頁,(1991年) 、Inoue Tomoyasu他, 同誌, 32 巻, 1765-1767 頁,(1993年) 、Fukumoto Hirofunmi , Imura Takeshi and Osaka Yukio, アプライドフィジックスレターズ誌, 55巻, 360-361 頁,(1989年) 、Fork, D. K., Fenner,D. B., Connell, G. A. N., Phillips, J. M. and Geballe, T. H., 同誌, 57巻, 1137-1139 頁,(1990年) 参照〕。
【0006】
但し、上記のバッファー層用金属酸化膜は、いずれも絶縁体的な電気伝導度を示すために、Si基板と目的の金属酸化物薄膜との電気的な導通は途絶えてしまう。従って、Si基板自体を下部電極として用いることはできない。
最近、Si基板上にバッファー層無しで、しかもSiO2 膜を生じさせずに強誘電体であるチタン酸ストロンチウム(SrTiO3 、以下STOと記す)膜を直接成長させる技術が報告された〔 McKee, R. A., Walker, F. J. and Chisholm, M. F., フィジカルレビューレターズ誌, 81巻, 3014-3017 頁,(1998年) 参照〕。
【0007】
その方法は、プロセスが難しいという問題の他に、後工程で酸素雰囲気中の熱処理をする際、STO膜が酸素を透過し、STO膜とSi基板との間にSiO2 膜を生じてしまうという難点がある。
一方、バッファー層として窒化チタン(以下TiNと記す)膜を用いる方法が提案されている。TiN膜は導電性があり、代表的な強誘電体酸化物であるペロブスカイト形酸化物の平均的な格子定数(約0.4nm)に近い格子定数0.424nmの立方晶をなすことから、多くの研究がなされている。
【0008】
Si基板上に酸化物強誘電体薄膜をエピタキシャル成長させる場合、まずRCA法等の方法でSi表面の自然酸化膜(SiO2 )を除去し、Siの清浄表面を形成する。ところが、製膜装置内に残留炭素原子が存在すると、一旦清浄な面が形成されたSi表面に炭素原子が吸着し、最表面に炭化珪素(SiC)膜を形成し易いことが報告されている[例えば Yoshimoto M., Nagata H., Tsukahara T. and Koinuma H., ジャパニーズジャーナルオブアプライドフィジックス誌, 29巻, L1199 頁(1990 年) 参照]。
【0009】
Siの清浄表面が再び炭素で汚染されないようにするには、製膜装置を十分に空焼きし、炭素源を枯らすことが必要である。そのためには基板温度が800℃の場合、およそ1×10-6Paより高真空に製膜装置を維持しなければならない。また、Siの洗浄工程の最後にふっ酸(HF)で洗浄し、Si表面のダングリングボンドを水素終端化することが良くおこなわれている。それにより、800℃程度の高温にすることなく、Si表面にSiO2 膜が生成されない状態をしばらく(30分程度かそれ以上)保つことができるといわれている[例えば Morita M., Ohmi T., Hasegawa E., Kawakami M. and Suma K., アプライドフィジックスレターズ誌, 55巻, 562 頁(1989 年) 参照]。
【0010】
この方法は、ダングリングボンドを持った活性なSi表面を他の原子で終端化してやり、表面を安定化させていると考えられる。この様にSi表面を安定化させて、良質の薄膜を形成する試みには、Si表面のテルル(Te)終端化が試みられた報告もある[例えば 樋口, 中西, 1990年応用物理学会講演予講集, 28a-T-6 参照]。他に、知京らはSi表面の砒素(As)終端化をおこなっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこれらの方法にも問題点が幾つかある。まず、TiN膜はその上に酸化膜を製膜する際に十分な酸素バリアにならないことである。そのため酸素がTiN膜を透過し、Si基板表面に達すると、絶縁体であるSiO2 膜を生じ、電気伝導性を損なってしまう。
【0012】
この問題に対する解決策としてYanase、Sanoらは、TiN膜の酸素バリア性を高めるためにTiNにアルミニウム(Al)を添加したTi1-x Alx N膜を用いた〔 Yanase Naoko, Sano Kenya, Abe Kazuhide and Kawakubo Takashi, ジャパニーズジャーナルオブアプライドフィジックス誌, 37巻, L151-L153 頁,(1998年) 参照〕。しかし、その論文中に示されているように、Ti1-x Alx N膜/Si基板界面は、原子の並びの乱れたアモルファス層をなしており、良質のエピタキシャル層を成長することができなかった。その原因は、論文によるとTi1-x Alx N膜とSi基板との22% を超す程大きい格子定数の相違のためとされている。
【0013】
もう一つの問題点は、Siの窒化物の生成ギブスエネルギーが、Tiの窒化物の生成ギブスエネルギーよりも小さく、Siの窒化物の方が安定なことである。298°K で比較すると、TiNの生成ギブスエネルギーが、−309.6KJ/molであるのに対し、Si3 N4 のそれは−642.7KJ/molである。そのために、Si基板表面が窒化されてシリコン窒化物(SiNx )を生じ、界面にアモルファス層ができてしまう。
【0014】
実はSiの窒化物の生成ギブスエネルギーは、他のほとんどの金属のそれに比べ相当に低く、Si基板上に何かの金属の窒化膜を形成しようとすると、ほとんどの場合、界面へのSiNX の生成を回避できないと考えられる。
その他のバッファー層として弗化ストロンチウム(SrF2 )や弗化カルシウム(CaF2 )のような弗化物を用いる試みもなされている〔例えば Moon, B. K. and Ishihara, H., マテリアルズリサーチソサエティシンポジウムプロシーディング, 341 巻, 113-118 頁,(1994年)参照〕。しかし、窒化物と同様にSiの弗化物の生成ギブスエネルギーもかなり低いために、良いバッファー層にはなりえない。
【0015】
硫化物をバッファー層に用いる場合、それらのSi表面の水素終端法や砒素終端法は適切でない。水素終端化や砒素終端化されたSi表面は、数百℃で水素や砒素を放してしまうと言われている。そうすると、600℃以上の基板温度での製膜の際に、炭素のSi表面への吸着は起こってしまうと考えられる。
Te終端法はどの程度技術的に確立されているかは不明であるが、仮にSi基板上に高温で吸着されたままであるとすると、硫化物の成長の邪魔になると考えられる。
【0016】
このような状況に鑑み本発明の目的は、バッファー層/Si基板界面にアモルファス層をなさず、導電性で、しかもバッファー層製膜後の酸素雰囲気中での熱処理の際にも、酸素バリアとして働いてSiO2 膜の生成を防ぐようなバッファー層を備えた金属酸化物薄膜素子およびその製造方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明ではバッファー層に、Siと格子定数が近く、Siよりも硫化され易い金属の硫化物を用いる。
すなわち、Si単結晶基板上に酸化物薄膜を製膜した酸化物薄膜素子において、Si単結晶基板直上に、Siの硫化物よりも安定な金属硫化物を介在させて酸化物薄膜をエピタキシャル成長させるものとする。
【0018】
Siの硫化物をつくる生成ギブスエネルギーは比較的低いが、それより安定な金属硫化物をバッファー層として介在させて酸化物薄膜をエピタキシャル成長させれば、酸化物薄膜がアモルファス状態とならずにエピタキシャル成長することができる。
特に、硫化物としてインジウム(In)を含む金属硫化物を用いると良い。
【0019】
例えばMを金属元素、Sを硫黄とするとき、(MX In1-X )2 S3 型の金属硫化物の一つである硫化インジウム(In2 S3 )の生成ギブスエネルギーは−412.5kJ/molであり、Siの硫化物のそれ(−206.5kJ/mol)に比べて低く、安定である。また、In2 S3 の結晶型は欠陥スピネル型の立方晶(Fd3m)であり、その格子定数は1.0734nmである。その半分とSiのそれ(0.5430nm)とは僅かに、−1.25% のミスマッチであって、エピタキシャル成長に適している。
【0020】
In2 S3 のIn原子の一つ或いは一部を別の金属原子で置きかえた(MX In1-X )2 S3 型の硫化物をバッファー層として用いることもできる。
In2 S3 は、二つの等価なIn原子を含むため結晶の対称性に関する自由度か大きく、前記の欠陥スピネル型の立方晶以外に、斜方晶、正方晶、六方晶と様々な結晶型を取りうる。単結晶シリコン基板上にエピタキシャル成長させるときは、シリコン基板の原子配列に整合して立方晶をとると考えられるが、その薄膜成長条件が狭いことが懸念される。
【0021】
(MX In1-X )2 S3 型の硫化物とすることによって、自由度を低下させることが可能になり、欠陥スピネル型の立方晶が得られ易くなって、構造的に安定で、In2 S3 よりもエピタキシャル成長が起きやすいバッファー層とすることができる。
特にMがアルミニウム、セシウム、ランタンのいずれかであることが良い。
【0022】
シリコンより硫化物がをつくる生成ギブスエネルギーが低い、すなわち生成ギブスエネルギーが負で、その絶対値が大きく、安定な硫化物を作る元素は、アルミニウム(Al)、バリウム(Ba)、ベリリウム(Be)、カルシウム(Ca)、セリウム(Ce)、インジウム(In)、ランタン(La)、リチウム(Li)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、ナトリウム(Na)、ストロンチウム(Sr)、タンタル(Ta)、ジルコニウム(Zr)である。
【0023】
これらの元素中でInに置き代わって欠陥スピネル構造をとり、Si基板の格子定数に近い化合物を作るのは、Al、CeとLaである。
Al、Ceの硫化物の生成ギブスエネルギーは、それぞれ−714kJ/mol、−451.5kJ/molである。Laの硫化物の生成ギブスエネルギーは、−1000kJ/molより低いと考えられる。これらの値は、Inの硫化物の生成ギブスエネルギー−412.5kJ/molより低く、勿論、Siが硫化物をつくる生成ギブスエネルギー−206.5kJ/molよりはるかに低いため、バッファー層/Si界面において硫黄原子がSiの方に拡散していく可能性は低い。
【0024】
Siより硫黄との結合エネルギーの大きい上記の元素の金属原子で、In2 S3 のIn原子の一つ或いは一部を置きかえた硫化物、具体的には、硫化インジウムアルミニウム(Alx In1-x )2 S3 、硫化インジウムセリウム(CeInS3 )、硫化インジウムランタン(LaInS3 )をバッファー層に利用する。(Alx In1-x )2 S3 、CeInS3 、LaInS3 は、In2 S3 と同じ欠陥スピネル構造を持つ立方晶で、格子定数はそれぞれ、1.07426nm(x=0.22)、1.0839nm、1.0881nmであり、その半分はSi基板の格子定数0.5341nmとの差は、それぞれ−1.1% 、−0.2% 、+0.2% であり、非常に小さい。このように格子定数の一致が良いことから、エピタキシャル成長したバッファー層を形成する上で有利である。
【0025】
Mがアルミニウム(Al)のときは、(Alx In1-x )2 S3 のxが0<x<0.33であるものとする。
xの増大とともに(Alx In1-x )2 S3 の格子定数は小さくなる。x>0.33であると、その格子定数の半分とSi基板の格子定数との差が−1.5% 以上になって、エピタキシャル成長が困難になる。
【0026】
上に記したようにIn2 S3 の結晶格子は、欠陥スピネル型で格子定数は1.0724nmの立方晶である。(Alx In1-x )2 S3 、CeInS3 、LaInS3 も同じ欠陥スピネル型の構造をもつ。
本来のスピネル型格子構造の単位格子の原子配置を図3(a)に示す。一般のスピネル型分子はAB2 O4 (A、Bはそれぞれ金属元素を示す)と表記され、図3(a)の単位格子は、この分子を8分子分含有している。また一般のスピネル型分子での金属元素と六価元素との原子比は3:4である。
【0027】
In2 S3 の場合、A金属元素、B金属元素が同じIn元素で、酸素原子の替わりに硫黄原子が配置され、単位格子から2つと2/3個のInが抜けて、Inを21と1/3個、Sを32個含有した、InとSの元素比が2:3の構造、すなわち欠陥スピネル構造を持つ。(Alx In1-x )2 S3 、CeInS3 、LaInS3 の場合は、In2 S3 のInの一部が、それぞれAl、Ce、Laに置き換わった構造である。
【0028】
In2 S3 の結晶において、どの位置にあるInが欠損するかは不定である。また、(Alx In1-x )2 S3 、CeInS3 、LaInS3 も同様である。従って欠陥スピネル構造は、その欠陥を有するが故にエピタキシャル成長する薄膜成長条件が狭くて不都合を生じることが懸念される。また、その上に酸化物を成長させる際に、欠陥を伝って酸素が深くまで浸透する可能性があり、酸素バリア性からも問題を生じる恐れがある。
【0029】
そこで本発明では、バッファー層に、欠陥の無いスピネル構造の硫化物を用いることを考えた。すなわち、バッファー層をMを金属元素、Sを硫黄とするとき、MIn2 S4 型の金属硫化物とするものとする。特にMがカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、バリウム(Ba)のいずれかであることが良い。
【0030】
Siよりも硫化され易い金属を含むスピネル構造のMIn2 S4 型の硫化物で、しかもSiとのミスマッチが小さいものとしては、硫化インジウムカルシウム(以下CaIn2 S4 と記す)または硫化インジウムマグネシウム(以下MgIn2 S4 と記す)または硫化インジウムマンガン(以下MnIn2 S4 と記す)が挙げられる。
【0031】
CaIn2 S4 はスピネル型の格子定数が1.0774nmの立方晶である。その格子定数の半分はSiの0.5431nmに比べ、−0.8% と大変良く一致し、In2 S3 のそれ(−1.3% )よりも良い。MgIn2 S4 もスピネル型の格子構造を持ち、格子定数が1.0687nmの立方晶である。その格子定数の半分はSiのそれに比べ、−1.6% であり、比較的良い。MnIn2 S4 もスピネル型の格子構造を持ち、格子定数が1.0694nmの立方晶である。その格子定数の半分はSiのそれに比べ、−1.5% であり、比較的良い。
【0032】
BaIn2 S4 はスピネル型ではないが、PbGa2 Se4 型の斜方晶でありその格子定数は、1.084nm、0.6556nm、1.0885nmである。a軸、c軸の格子定数の半分とSiとのミスマッチは小さく、特に単位格子のac面の面積は、Siの2×2の格子の面積との差は0.01% より小さい。
Ca、Mg、Mn、Baが硫化物をつくる生成ギブスエネルギーは、それぞれ−477.4kJ/mol、−341.8kJ/mol、−218.4kJ/mol、−456kJ/molと、それぞれSiのそれよりも低いため、バッファー層/Si界面において硫黄原子はSiの方に拡散していく可能性は低い。また、格子定数の一致が良いことからエピタキシャル成長したバッファー層を形成する上で有利である。CaIn2 S4 、MgIn2 S4 、MnIn2 S4 は欠陥の無いスピネル構造を取るのでエピタキシャル成長する薄成長条件が広くなる。工業的には容易に高品質薄膜が得られ易くなる利点がある。
【0033】
金属硫化物が導電性であると良い。
これらの材料電気伝導性を有するかどうかは不明であるが、導電性であれば、Si基板を酸化物薄膜素子の電極の一部として利用することができる。
金属硫化物(MX In1-X )2 S3 またはMIn3 S4 に錫をドープするものとする。
【0034】
Inが錫(Sn)と周期律表において隣合わせで原子半径が似通っていることから、SnをドープしてInと置換し導電性を向上させることが可能である。Si基板を酸化物薄膜素子の電極の一部として利用する場合、錫をジープした導電性のバッファー層を用いることができる。
他に、硫化マグネシウム(MgS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化マンガン(MnS)を用いても良い。
【0035】
MgSの生成ギブスエネルギーは−341.8kJ/molと低く、また、その格子定数は、立方晶で0.5200nmである。Siの格子定数とのミスマッチは、−4.4% である。CaSの場合は、生成ギブスエネルギーは−477.8kJ/molと低く、また、その格子定数は、立方晶で0.5695nmである。Siの格子定数とのミスマッチは+4.9% である。MnSの生成ギブスエネルギーは−218.4kJ/molと低く、また、その格子定数は、立方晶で0.5224nmである。Siの格子定数とのミスマッチは、−3.8% である。
【0036】
上記の硫化物はいずれも格子定数がSiのそれに近く、ミスマッチが小さいので、Si界面にアモルファス層を形成しない。そのため、それらの硫化物をバッファー層として介在させ、その上にエピタキシャル成長をさせることが可能となる。また、酸化物の生成ギブスエネルギーの方が、硫化物のそれよりも低いため、酸化雰囲気中ではそれら自身が酸化を受ける。よって硫化物のバッファー層は酸素バリアーとしても作用する。
【0037】
Si基板上に形成した金属硫化物からなるバッファー層上に白金族の金属の単層膜もしくは複層膜をエピタキシャル成長させると良い。具体的には、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)が適する。
それらの金属は、白金族に属する貴金属でみな酸化されにくく、硫化もされにくいと考えられる。またそれらの金属は、面心立方格子の構造をとり、格子定数はそれぞれ0.38031nm、0.3839nm、0.3890nm、0.3923nmである。それらの格子定数は、Siの格子定数の√1/2(0.3840nm)に大変近い。硫化物のバッファー層をSiの格子定数と近くなるように選んだ場合、硫化物とそれら金属の格子定数のマッチングを良くすることができる。よって、Si基板上にエピタキシャル成長した硫化物バッファー層上にそれら金属薄膜をエピタキシャル成長させることができる。その直上に酸化物層を形成すれば、酸化物層の下地の界面は安定する。また、代表的なペロブスカイト型酸化物は、0.39nmの格子定数を持つ。それに対してもこれら金属の格子定数は良いマッチングを示すので、エピタキシャル酸化物薄膜を製造することができる。
【0038】
金属薄膜上に酸化物層を成長させる際、酸素を導入するために金属薄膜を越えて硫化物のバッファー層にまで酸素が達する可能性がある。しかし、硫化物のバッフアー層自身が酸化され、その下のSi基板にまでは酸素が達しないので、絶縁性のSiO2 層の発生が防がれる。また、硫化物のバッファー層が酸化され、格子が乱されても金属薄膜は既にエピタキシャル成長し、単結晶化しているので、酸化物層の結晶性に影響は及ぼさない。
【0039】
シリコン単結晶基板上に金属硫化物からなるバッファー層を介在させて酸化物薄膜をエピタキシャル成長させた酸化物薄膜素子の製造方法としては、シリコン単結晶基板表面のシリコン原子のダングリングボンドを硫黄原子で終端処理した後、金属硫化物からなるバッファー層を形成するものとする。
具体的な方法としては、Si表面の清浄化をおこなった後、Si表面を10-5〜10-4Pa程度の硫黄の蒸気にさらすものとする。
【0040】
そのようにすればSi表面が、硫黄で終端化され、炭素の吸着を防止できる。前に述べたRCA法や水素終端の方法でSi清浄表面を形成する。引き続き硫黄の蒸気が10-5〜10-4Pa程度充満している硫化物薄膜成長槽にSi基板を移送する。その槽に1分間放置するとSi表面は、1単原子層の硫黄原子で覆われる。その後、硫化物のバッファー層を形成する。
【0041】
Siの硫化物をつくる生成ギブスエネルギーは、−206.5kJ/molであり、Siが炭素と結びつき炭化珪素(以下SiCと記す)を形成する生成ギブスエネルギーの約−60kJ/molよりも低い。よってSi表面は炭素より硫黄と結合し易い。すなわち、真空装置に僅かに炭素が残っていたとしても、Si表面はそれよりも結合力の強い硫黄と結合するため、先に述べた真空度まで製膜装置を維持する必要は無くなり、SiOの蒸発する1×10-4Pa程度にすれば良くなる。この圧力はおよそ1L (ラングミュア)と呼ばれ、ガスの吸着係数を1とすれば、基板表面は約1秒間にガス原子の単一層で覆われてしまう圧力である。よって、10-5〜10-4Pa程度の硫黄雰囲気にSi基板を晒すことにより、1分間程度でSiの硫黄終端が形成される。表面のSiが硫黄と結合しても、硫黄がその下のSi原子にまで拡散するにはもつと時間がかかるので、表面には単一層だけ生成し、それ以上のシリコン硫化物(SiS2 )は生成しない。Si表面は1単原子層の硫黄原子で覆われた後に硫化物のバッファー層を形成すると、バッファー層結晶粒界の発生を抑える作用もある。
【0042】
例えば、スピネル型の硫化物を例にとって説明する。図3(b)は、スピネル型の硫化物の単位格子を(001)面に平行な8層に分けて見た原子配列図である。下から第2、第4、第6、第8層目は硫黄が8個含まれる。Si(100)面上の同一領域内にも最表面にSiが8個存在する。そして最表面のSiは、ダングリングボンドをそれぞれ2つずつ持つ。
【0043】
硫黄原子も結合手を2本持つので、スピネル構造の硫黄原子は丁度、Siのダングリングボンドを終端することができる。ただし、Si原子の配列には、90度ずれて異なる2種類がある。よって、それにより第2、第6層目がSi最表面の直上に来るのか、第4、第8層目がSi最表面の直上に来るのかが決まる。仮に第2、或いは第6層目から成長するとする。そのどちらから成長するのかは、2つが結晶学的に等価であるためにそこまでは決まらない。しかし、8層ある内の2層まで最初の成長面が決まることにより、成長面の違うもの同士の結晶島がぶつかりあうために発生する結晶粒界の発生を抑える作用が幾分あると考えられる。
特に酸化物薄膜がペロブスカイト構造の酸化物であれば、強誘電体特性等の特異な特性をもち、酸化物薄膜素子として有用なものが多い。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明の実施の形態を具体的に説明する。
[実施例1]
図1は、本発明の一実施例である強誘電体キャパシタの模式的断面図である。
Si基板1上に、バッファー層2として1% の錫を含む硫化インジウム〔(In0.99Sn0.01)2 S3 〕、導電層3として白金(以下Ptと記す)、格子調整層4としてルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO3 、以下SROと記す)、強誘電体層5としてチタン酸バリウムストロンチウム〔(Ba0.5 Sr0.5 )TiO3 、以下BSTOと記す〕、上部電極6としてSROが、この順に積層されている。バッファー層2、導電層3、格子調整層4、強誘電体層5、上部電極6の厚さはいずれも約100nmである。
【0045】
格子調整層4のSROは導電性であり、また、擬ペロブスカイト立方晶とすると、その格子定数は0.3928nmであり、0.3923nmのPtと0.3952nmのBSTOSとを連続的に接続させる作用をする。
図1の強誘電体キャパシタの製造方法を以下に詳しく述べる。
まず、Si基板1を通常のRCA法で洗浄する。具体的には硫酸(H2 SO4 )と過酸化水素水(H2 O2 )との混合液、希弗酸(HF)、アンモニア水(NH4 OH)と過酸化水素水(H2 O2 )との混合液、塩酸(HCl)と過酸化水素水(H2 O2 )との混合液を用いて順次処理し、水洗する。
【0046】
処理後のSi基板1を、スパッタ製膜装置のチャンバーに入れ、1×10-6Paの真空度のもとでSi基板1を約850℃に加熱する。その後、基板温度を600℃に下げ、前記組成のバッファー層2を厚さ100nm製膜する。1% 錫(Sn)に置換されたIn2 S3 は低抵抗となる。
引き続きスパッタ製膜装置内で、導電層3のPtを厚さ100nm製膜する。Ptの格子定数は、0.3928nmであり、前記In2 S3 の格子定数1.0724nmの1/2の更に1/√2にほぼ相当する。すなわちPtの〔100〕方向がIn2 S3 の〔110〕方向に平行な原子配列をとるエピタキシャル成長をする。また、PtをIn2 S3 の上に製膜することで、続く格子調整層4、強誘電体層5の酸化物薄膜の製膜においてもエピタキシャル成長を可能にする。
【0047】
続いてスパツタ法により、格子調整層4のSRO膜を100nm製膜する。
更に、スパツタ法により、強誘電体層5のBSTO膜を100nm製膜する。
その上に、上部電極6として再びSRO膜を100nm製膜する。
製膜は、金属膜マスクを用いて選択的におこなっても良いし、或いは製膜後に適当なフォトエッチングを施してても良い。BSTO膜の上下にSRO膜を用いたのは、上記の格子整合の他に、BSTO膜の界面での酸素欠損を防ぐ目的もある。
【0048】
このようにして、BSTO膜を誘電体とするキャパシタを作製した。
Si基板1を下部電極とし、上部電極6との間に電圧を印加して測定したところ、BSTO膜の誘電率として約700の値が得られた。また、0.3MV/cm の電界強度における漏れ電流は、約1×10-6A/cm2 であった。
[実施例2]
実施例1と同様な製造方法により、バッファー層2としてIn2 S3 の代わりにInの1% の錫を含むLaIn0.99Sn0.01S3 を挟んだ、BSTO膜を誘電体とするキャパシタを作製した。
【0049】
Si基板1を下部電極とし、上部電極6との間に電圧を印加して測定したところ、BSTO膜の誘電率として約710の値が得られた。0.3MV/cm の電界強度における漏れ電流は、約5×10-7A/cm2 であった。
[実施例3]
図2は、本発明の別の実施例の強誘電体キャパシタの模式的断面図である。
【0050】
Si基板1上に、バッファー層2として1% の錫を含むCa(In0.99Sn0.01)2 S4 、導電層3としてPt、格子調整層4としてSRO、強誘電体層5としてBSTO、上部電極6としてSROが、この順に積層されている。バッファー層2、導電層3、格子調整層4、強誘電体層5、上部電極6の厚さはいずれも約100nmである。
【0051】
格子調整層4のSROは導電性であり、また、擬ペロブスカイト立方晶とすると、その格子定数は0.3928nmであり、0.3923nmのPtと0.3952nmのBSTOSとを連続的に接続させる作用をする。
図2の強誘電体キャパシタの製造方法を以下に述べる。
Si基板を実施例1と同様にRCA洗浄法で洗浄する。
【0052】
処理後のSi基板1を、スパッタ製膜装置のSi清浄表面を得るためのチャンバーに入れ、1×10-5Paの真空度のもとでSi基板1を約800℃に加熱する。次に硫化物を生成するチャンバーに移送する。1×10-5Paの硫黄蒸気でチャンバーを満たし、1分間基板温度800℃で放置する。
その後、基板温度を600℃に下げ、Ca(In0.99Sn0.01)2 S4 を厚さ100nm製膜する。1% 錫(Sn)に置換されたCa(In0.99Sn0.01)2 S4 は低抵抗となる。
【0053】
引き続きスパッタ製膜装置内で、導電層3のPtを厚さ100nm製膜する。Ptの格子定数は、0.3923nmであり、CaIn2 S4 の格子定数1.0724nmの1/2の更に1/√2にほぼ相当する。すなわちPtの〔100〕方向がCa(In0.99Sn0.01)2 S4 の〔110〕方向に平行な原子配列をとるエピタキシャル成長をする。また、PtをCa(In0.99Sn0.01)2 S4 の上に製膜することで、続く格子調整層4、強誘電体層5の酸化物薄膜の製膜においてもエピタキシャル成長を可能にする。Ca(In0.99Sn0.01)2 S4 は幾分酸化されてCa(In0.99Sn0.01)2 O4 に変化し、格子定数の変化を起こすが、Ptの結晶性には影響を及ぼさない。
【0054】
続いてスパッタ法により、格子調整層4のSRO膜を100nm製膜する。
SRO膜の格子定数は擬立方晶とすると0.3928nmであり、Ptとマッチする。更に、スパッタ法により、強誘電体層5のBSTO膜を100nm製膜する。BSTOの格子定数は0.395nmであり、これもSRO膜とマッチする。
その上に、上部電極6として再びSRO膜を100nm製膜する。BSTO膜の上下にSRO膜を用いたのは、上記の格子整合の他に、BSTO膜の界面での酸素欠損を防ぐ目的もある。
【0055】
製膜は、金属膜マスクを用いて選択的におこなっても良いし、或いは製膜後に適当なフォトエッチングを施してても良い。
このようにして、BSTO膜を誘電体とするキャパシタを作製した。
Si基板1を下部電極とし、上部電極6との間に電圧を印加して測定したところ、BSTO膜の誘電率として約750の値が得られた。0.3MV/cm の電界強度における漏れ電流は、約2×10-7A/cm2 であった。Si基板表面の硫黄終端化処理をおこなったことにより、炭素汚染が無く良質のエピタキシャル膜が成長したためと考えられる。
酸化物薄膜素子としては、ここに記したキャパシタの他に、高温超伝導体薄膜の製膜にも有効と考えられる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、バッファー層として金属硫化物を介在させて結晶性の良い酸化物薄膜をエピタキシャル成長させることにより、シリコン単結晶基板上に酸化物薄膜素子を構成することができた。
特に、(Mx In1-x )2 S3 型やMIn2 S4 型の金属硫化物のようなインジウムを含む金属硫化物、硫化マグネシウム、硫化カルシウム、硫化マンガン等の導電性の硫化物を用いれば、入手の容易なシリコン単結晶基板を下部電極として利用でき、酸化物薄膜素子の適用範囲が格段に広がり、一層の普及を可能ならしめるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる酸化物薄膜素子の断面図。
【図2】本発明にかかる別の酸化物薄膜素子の断面図。
【図3】(a)はスピネル構造の単位格子、(b)は(001)面に平行な8層の原子配列図。
【符号の説明】
1 Si基板
2 バッファー層
3 導電層
4 格子調整層
5 強誘電体層
6 上部電極
Claims (16)
- シリコン単結晶基板上に酸化物薄膜を製膜した酸化物薄膜素子において、シリコン単結晶基板直上に金属硫化物からなるバッファー層を介在させて酸化物薄膜をエピタキシャル成長させたことを特徴とする酸化物薄膜素子。
- インジウム(In)を含む金属硫化物を用いることを特徴とする請求項1に記載の酸化物薄膜素子。
- Mを金属元素、Sを硫黄とするとき、(Mx In1-x )2 S3 型の金属硫化物であることを特徴とする請求項2に記載の酸化物薄膜素子。
- 硫化インジウム(In2 S3 )を用いることを特徴とする請求項3に記載の酸化物薄膜素子。
- Mがアルミニウム(Al)、セリウム(Ce)、ランタン(La)のいずれかであることを特徴とする請求項3に記載の酸化物薄膜素子。
- Mがアルミニウム(Al)であり、(Alx In1-x )2 S3 のxが0<x<0.33であることを特徴とする請求項3に記載の酸化物薄膜素子。
- Mを金属元素、Sを硫黄とするとき、MIn2 S4 型の金属硫化物であることを特徴とする請求項2に記載の酸化物薄膜素子。
- Mがカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、バリウム(Ba)のいずれかであることを特徴とする請求項7に記載の酸化物薄膜素子。
- 金属硫化物に錫がドープされていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の酸化物薄膜素子。
- 金属硫化物が導電性であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の酸化物薄膜素子。
- 硫化マグネシウム(MgS)、硫化カルシウム(CaS)または硫化マンガン(MnS)を用いることを特徴とする請求項1に記載の酸化物薄膜素子。
- 金属硫化物からなるバッファー層上に白金族の金属薄膜を製膜したことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の酸化物薄膜素子。
- 白金族の金属がロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)のいずれかまたはこれらの合金であり、その単層膜もしくは複数層の薄膜を製膜したことを特徴とする請求項12に記載の酸化物薄膜素子。
- シリコン単結晶基板上に金属硫化物からなるバッファー層を介在させて酸化物薄膜をエピタキシャル成長させた酸化物薄膜素子の製造方法において、シリコン単結晶基板表面のシリコン原子のダングリングボンドを硫黄原子で終端処理した後、金属硫化物からなるバッファー層を形成することを特徴とする酸化物薄膜素子の製造方法。
- シリコン単結晶基板表面を清浄化後、硫黄の蒸気にさらすことを特徴とする請求項14に記載の酸化物薄膜素子の製造方法。
- 酸化物薄膜がペロブスカイト構造の酸化物であることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の酸化物薄膜素子。
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