JP4251049B2 - 加湿通路の接続用ジョイント - Google Patents

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この発明は、加湿通路の接続用ジョイントに関し、特に加湿装置の加湿通路等の配管を接続する加湿通路の接続用ジョイントに関する。
従来、室外から加湿通路を介して室内に加湿空気を供給する加湿運転を行う加湿装置を備えた空気調和機がある(例えば、特開2002−54826号公報(特許文献1)参照)。
ところで、上記空気調和機では、室外の加湿装置と室内を接続するための加湿通路を壁に設けた穴に通している。この場合、壁面に対して直角に通した加湿通路を室外側の壁面に沿って配設しようとする場合、穴を出てから直角に曲げようとしても加湿通路に用いられるホースの最小曲げ半径が大きいために壁面から加湿通路が離れて固定しにくいという問題や、加湿通路を化粧ダクトで覆うなどができず、外観のよい施工ができないという問題がある。
そこで、この加湿通路の屈曲箇所において、ジョイントを用いて直線状の加湿通路同士を略直角に接続することが考えられる。しかしながら、このジョイントは、一般にインジェクション成形により形成されるために内側のコーナーに角部があり、この内側コーナーの角部によって加湿空気の流れが乱れて、圧力損失や騒音が大きくなると共に、圧力変動により結露が生じ易くなるという問題がある。
特開2002−54826号公報
そこで、この発明の目的は、圧力損失や圧力変動を低減でき、騒音,振動を低減できると共に、特に加湿空気を搬送する加湿通路の接続する用途において結露の発生を効果的に防止できる加湿通路の接続用ジョイントを提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の加湿通路の接続用ジョイントは、第1の直管部と、上記第1の直管部の一端に一端が連なり、略90度に曲がった曲管部と、上記曲管部の他端に一端が連なり、上記第1の直管部の軸と軸が略直交する第2の直管部と、上記曲管部を覆い、上記曲管部が略90度に曲がった状態に見える正面視側から見た形状が扇状の断熱部とを備え、上記曲管部の外周側かつ上記曲管部が略90度に曲がった状態に見える正面視側のみに、上記断熱部を位置決めするためのリブまたは溝を設けると共に、上記第1,第2の直管部および上記曲管部は、上記リブまたは上記溝と共にブロー成型により一体に形成されていることを特徴とする。
上記構成の加湿通路の接続用ジョイントによれば、上記略90度に曲がった曲管部は、内側に滑らかに曲がる通路を有するので、この加湿通路の接続用ジョイント内に導かれた流体の流れがスムーズになって剥離等の乱れが生じるのを抑制して、圧力損失や騒音を低減できる。また、上記曲管部が略90度に曲がった状態に見える正面視側から見た形状が扇状の断熱部によって、内部に結露が生じやすい領域である曲管部を覆って断熱することによって、特にこの加湿通路の接続用ジョイントを用いた場合に圧力変動に起因する結露の発生を効果的に防止できる。
また、上記曲管部の外周側かつ曲管部が略90度に曲がった状態に見える正面視側に設けられた位置決めするためのリブまたは溝によって、上記断熱部を容易に位置決めすることができる。
さらに、上記第1,第2の直管部および曲管部をブロー成型により一体に形成することによって、内側がより滑らかに曲がる通路が得られる。
以上より明らかなように、この発明の加湿通路の接続用ジョイントによれば、圧力損失や圧力変動を低減でき、騒音,振動および結露の発生を低減できる。
以下、この発明の加湿通路の接続用ジョイントを図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の一形態の接続用ジョイントの略90度に曲がった状態に見える正面視図を示し、図2は図1のII−II線から見た図を示している。
この接続用ジョイントは、図1,図2に示すように、第1の直管部1と、上記第1の直管部1の一端に一端が連なり、略90度に曲がった曲管部2と、上記曲管部2の他端に一端が連なり、第1の直管部1の軸と軸が略直交する第2の直管3と、上記曲管部2を覆い、上記曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側から見た形状が扇状の断熱部4とを備えている。また、上記断熱部4は、曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側から見た形状が扇状をしている。上記直管部1,3および曲管部2は、塩化ビニール等の合成樹脂を用いてブロー成型により一体に形成されており、内側がより滑らかに曲がる通路が形成されている。また、上記断熱部4はポリエチレンシートや発泡スチロール等からなる。
また、上記直管部1の外周に、開口部1a側に向かって徐々に小径になる2つの円錐面11,12を設けて、2つの段部13,14を形成している。また、上記直管部3の外周に、開口部3a側に向かって徐々に小径になる2つの円錐面31,32を設けて、2つの段部33,34を形成している。上記直管部1,3を被接続配管(図示せず)内に夫々挿入し、段部13,14および段部33,34により夫々抜けを防止する。
上記曲管部2の外周側かつ曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側に、断熱部2を位置決めするためのリブ21,22を設けている。なお、図1では、曲管部2の片側のリブ21,22を示しているが、曲管部2の対向する裏側にも同様のリブを設けている(図2参照)。上記断熱部4の両端面41,42をリブ21,22に夫々合わせて、曲管部2の外周側に断熱部4を接着して固定している。この断熱部は、略直交する直管部1,3の軸を含む平面で分割され、曲管部2を両側から挟むようにして取り付ける。
上記リブ21,22を曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側に設けることにより、ブロー成型において曲管部2のリブ形成位置の内側に凹部が形成されても、この接続用ジョイントに導かれた流体の流れに対する影響を少なくできる。
上記構成の接続用ジョイントによれば、略90度に曲がった曲管部2は、内側に滑らかに曲がった通路のコーナーが湾曲面23となっていると共に、そのコーナーに対向する外側も曲面となっているので、この接続用ジョイント内に導かれた流体がスムーズに流れて、流体に乱れが生じるのを抑制することにより、圧力損失や騒音,振動を低減することができる。また、上記曲管部2を覆う断熱部4による断熱効果によって、この接続用ジョイントを加湿空気を搬送する加湿通路の接続に用いた場合、圧力変動に起因する結露の発生を効果的に防止することができる。
また、上記曲管部2の外周側かつ曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側に設けられた位置決め用のリブ21,22によって、断熱部4を容易に位置決めすることができ、組み立ての作業性が向上する。
また、上記接続用ジョイントを、室外の加湿装置から室内に加湿空気を搬送するための加湿通路の接続に用いることで、壁面に対して直角に通した加湿通路を室外側の壁面に沿って略直角に曲げて配設することができ、加湿通路の固定が容易になると共に、加湿通路を化粧ダクトで覆うことも可能となり、外観のよい施工ができる。
上記実施の形態では、曲管部2の外周側かつ曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側に位置決め用のリブ21,22を設けたが、リブの代わりに溝を設けてもよい。また、曲管部2が略90度に曲がった状態に見える正面視側である曲管部2の両側に位置決め用のリブ21,22を設けたが、曲管部の外周側に設けたリブまたは溝は、その片側のみに設けてもよい。
図1はこの発明の実施の一形態の接続用ジョイントの正面視図である。 図2は図1のII−II線から見た図である。
符号の説明
1…第1の直管部、
2…曲管部、
1…第2の直管部、
4…断熱部、
21,22…リブ。

Claims (1)

  1. 室外から室内に加湿空気を搬送するための加湿通路の接続用ジョイントであって、
    第1の直管部(1)と、
    上記第1の直管部(1)の一端に一端が連なり、略90度に曲がった曲管部(2)と、
    上記曲管部(2)の他端に一端が連なり、上記第1の直管部(1)の軸と軸が略直交する第2の直管部(3)と、
    上記曲管部(2)を覆い、上記曲管部(2)が略90度に曲がった状態に見える正面視側から見た形状が扇状の断熱部(4)とを備え、
    上記曲管部(2)の外周側かつ上記曲管部(2)が略90度に曲がった状態に見える正面視側のみに、上記断熱部(4)を位置決めするためのリブ(21,22)または溝を設けると共に、
    上記第1,第2の直管部(1,3)および上記曲管部(2)は、上記リブ(21,22)または上記溝と共にブロー成型により一体に形成されていることを特徴とする加湿通路の接続用ジョイント。
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