JP4250469B2 - 熱処理装置及び熱処理方法 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱処理装置及び熱処理方法に関する。より詳細には、本発明は、処理中に基板温度を変化させることができる熱処理装置及び熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話を始めとするモバイル機器の普及と共に、それらの機器において使用される高周波電子部品の高性能化、低損失化への要請が高まっている。そのような高周波電子部品には、圧電基板の圧電特性を利用したSAW(Surface Acoustic Wave)デバイスと呼ばれるものがあり、このSAWデバイスの特性によってモバイル機器の性能が大きく左右される。
【0003】
そのSAWデバイスを作製する際には、金属膜等をパターニングするときのマスクとなるレジストパターンを形成するために、金属膜の上にフォトレジストが塗布される。塗布後、フォトレジスト中の溶媒成分を蒸発させるためのベークが施されるが、そのベーク時の基板温度があまりに急激に変化すると、圧電基板に静電気が誘発され、その静電気が圧電基板の表面に蓄積されしまう。こうなると、静電気によって金属膜が破壊されたり、パーティクルが圧電基板に付着し易くなるといった不都合が生じる。
【0004】
このような不都合を回避するため、従来は、次のような手順でフォトレジストのベークを行っている。
【0005】
まず、図1に示すように、圧電基板101上のフォトレジスト(不図示)をベークするための三つの第1〜第3ベークユニット102、103、104を用意する。各ベークユニット102〜104内には、基板101の裏面と密着することにより基板101を加熱するためのベーク板(不図示)が設けられる。
【0006】
そのベーク板は、各ユニット内で異なる温度、例えばA℃、B℃、A℃に予め保持されており、特に、圧電基板101が最初に通る第1ベークユニット102のベーク板は、次の第2ベークユニット103における温度B℃よりも低いA℃に設定される。
【0007】
圧電基板101は、上記の第1〜第3ベークユニット102〜104にこの順に通され、各ユニット102〜104内でX秒間加熱されることにより、基板101上のフォトレジストがベークされることになる。
【0008】
このようなベークによれば、図1に示すように、ベークの温度履歴がステップ状となるので、圧電基板101の温度が急激に変化しなくなり、急激な温度変化に伴う静電気の発生が防止される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の方法では、各ベークユニット102〜104間で圧電基板101を搬送する必要があるので、せっかく加熱した圧電基板101が搬送中に冷却されたり、搬送に必要な時間だけベーク工程のスループットが低下したりする。
【0010】
しかも、ベークの温度履歴を更に滑らかにする場合は、3つよりも更に多くのベークユニットを用意し、各ユニット間の温度差を小さくする必要があるが、これではベークユニットの数が多くなり、クリーンルーム内においてベークユニットが占有する面積が大きくなるという不都合を招いてしまう。
【0011】
本発明は係る従来例の問題点に鑑みて創作されたものであり、処理中に基板温度を所望の昇温レート又は降温レートで変化させる処理を一つの装置内で行うことができる熱処理装置及び熱処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、フォトレジストが塗布された基板を、熱処理によってベークする熱処理装置であって、処理室と、前記処理室内に設けられた加熱体と、前記処理室内に入れられた基板を支持する基板支持体と、前記基板支持体を動かすことにより、前記基板と前記加熱体との距離を変える可変機構と、前記可変機構を制御する制御部とを有し、前記制御部の制御下において、前記基板と前記加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理し、前記制御部は、前記基板と前記加熱体との距離、及び前記基板を前記距離に置いた時点で得られる該基板の昇温レートにより構成される距離−昇温レートカーブが格納される記憶部を有し、前記距離−昇温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して、所望の昇温レートで前記基板を熱処理することを特徴とする熱処理装置が提供される。
本発明の一観点によれば、基板と予め加熱された加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理する熱処理方法であって、
前記基板と前記加熱体との距離、及び前記基板を前記距離に置いた時点で得られる該基板の昇温レートにより構成される距離−昇温レートカーブが格納される記憶部における前記距離−昇温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して、所望の昇温レート前記基板を熱処理することを特徴とする熱処理方法が提供される。
【0013】
本発明によれば、基板と加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、加熱体からの輻射熱によって基板を熱処理するので、基板が加熱体から受ける熱輻射の量も段階的若しくは連続的に変化し、基板温度が段階的又は連続的に変化する熱処理を一つの熱処理装置だけで行うことができる。
【0014】
しかも、基板温度が上記のように段階的又は連続的に変化し、急激が温度変化が伴わない熱処理によれば、基板温度の急激な変化に伴って圧電基板に静電気が発生するのが防止されるので、上記の熱処理装置は、圧電基板を用いるSAWデバイスに対して特に有用である。
【0015】
そして、基板と加熱体との距離、及び基板を該距離に十分長い時間置いた場合の該基板の収束温度により構成される距離−温度カーブを記憶部に格納し、上記制御部にこの距離−温度カーブを参照させながら上記可変機構を制御させることにより、所望の収束温度で基板が熱処理される。
【0016】
また、基板と加熱体との距離、及び基板を該距離に置いた時点で得られる該基板の昇温レートにより構成される距離−昇温レートカーブを記憶部に格納し、上記制御部にこの距離−昇温レートカーブを参照させながら上記可変機構を制御させることにより、所望の昇温レートで基板が熱処理される。
【0017】
更に、基板と加熱体との距離、及び基板を該距離に置いた時点で得られる該基板の降温レートにより構成される距離−降温レートカーブを記憶部に格納し、上記制御部にこの距離−降温レートカーブを参照させながら上記可変機構を制御させることにより、所望の降温レートで基板が熱処理される。
【0018】
上記のような熱処理装置は、基板温度が150℃を超えないようなフォトレジストのベークに対して特に有用である。
【0019】
また、本発明の別の観点によれば、基板と予め加熱された加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理することを特徴とする熱処理方法が提供される。
【0020】
この場合、上記熱処理の開始時に基板を加熱体に近づけ、次いで基板を加熱体から離すことにより、熱処理の開始時における昇温レートを調節することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図2は、本実施形態に係るヒータユニット(熱処理装置)の構成図である。
【0023】
図2に示すように、このヒータユニットは、フォトレジストが塗布された圧電基板Wを収容するだけの大きさのステンレス製(又はアルミニウム製)のチャンバ(処理室)1を有し、そのチャンバ1の上部には、不図示のシリンダやモータ等によって開閉自在となっているカバー1を有する。
【0024】
このチャンバ1の中には、主面2bが鉛直上方を向いた状態のベーク板(加熱体)2が設けられるが、このベーク板2には不図示のニクロム線ヒータ等の抵抗加熱体が埋め込まれており、これによりベーク板2が所望の温度に加熱される。ベーク板2は、特に限定されないが、例えばアルミニウムよりなる
また、ベーク板2の熱によってチャンバ1が加熱されるのを防ぐため、ベーク板2は、チャンバ1の内壁に直に取り付けられるのではなく、断熱性の部品を介してチャンバ1に取り付けるのが好ましい。
【0025】
そのベーク板2には鉛直方向に貫通する複数の第1貫通孔2aが設けられ、この第1貫通孔2aに重なる第2貫通孔1aがチャンバ1の底面に形成される。そして、各貫通孔1a、2aには、例えば先端がセラゾール等の非金属よりなるピン(基板支持体)3が共通に通され、その先端に圧電基板Wが載せられる。
【0026】
各ピン3の基端部はベース板4に共通に固定されており、このベース板4は、モータスライダ(可変機構)5のシャフト5aに連結され、モータスライダ5の動きによって上限に可動となっている。なお、モータスライダ5に代えてシリンダを使用してもよい。
【0027】
圧電基板Wの裏面は、ベーク板2の主面2bからの輻射熱によって加熱されるが、その加熱温度や昇温レート等は、圧電基板Wの裏面とベーク板2の主面2bとの距離dを0mm〜100mmの範囲で変えることにより制御される。その制御の仕方は特に限定されないが、例えば、図3のシステム構成図に示されるように、制御部としてパソコン6を使用するのが簡便で好適である。
【0028】
図3の例では、ベーク板2に埋め込まれたニクロム線ヒータへの電流量を制御するためのヒータ制御線8がベーク板2に接続されると共に、モータスライダ5のスライド量を制御するためのモータスライダ制御線9がモータスライダ5に接続される。
【0029】
そして、パソコン6からの出力信号は、ケーブル7を通った後、インターフェイス10によって信号形式が所定のフォーマットに変更され、上記の各制御線8、9に出力される。
【0030】
パソコン6のハードディスク(記憶部)には、例えば、図4に示されるような距離−温度カーブや、図5に示されるような距離−昇温レートカーブ、更には図6に示されるような距離−降温レートカーブ等が予め格納されている。
【0031】
これらのカーブのうち、図4の距離−温度カーブは、基板Wの裏面とヒータ板2の主面との距離dを横軸に有し、基板Wをその距離に十分長い時間置いた場合の基板Wの収束温度を縦軸に有する。
【0032】
一方、図5の距離−昇温レートカーブは、横軸に上記の距離dを有し、基板Wをその距離dに置いた時点で得られる基板Wの昇温レートを縦軸に有する。
【0033】
また、図6の距離−降温レートカーブは、横軸に上記の距離dを有し、基板Wをその距離dに置いた時点で得られる基板Wの降温レートを縦軸に有する。
【0034】
ヒータユニット稼動時には、これらのカーブがパソコン6内のメモリ(不図示)上に展開され、CPUが各カーブを参照しながらモータスライダ5を制御して距離dを変化させる。これにより、圧電基板Wは、その収束温度が距離−温度カーブに基づいて制御されると共に、昇温レートが距離−昇温レートカーブに基づいて制御されながら加熱されることになる。また、基板温度を下げる場合には、CPUが距離−降温レートカーブを参照しながら距離dを変化させ、所望の降温レートが得られるようにする。
【0035】
次に、上記のベークユニットを使用したフォトレジストのベーク方法について説明する。
【0036】
このベークユニットは、SAWデバイスの製造工程において特に有用なので、以下では、SAWデバイスの一種であるSAWフィルタの製造工程を追いながら説明する。
【0037】
まず、図7(a)の断面図に示すように、LiTaO3やLiNbO3等よりなる圧電基板W上に、導電膜11としてアルミニウム膜をスパッタ法や真空蒸着法により所定の厚さに形成する。この導電膜11は、後でパターニングされて、櫛型電極や反射器等になる。
【0038】
次に、図7(b)に示すように、圧電基板Wを不図示のコータ内に入れて回転数2000〜5000rpmで回転させ、ポジ型のフォトレジストを導電膜11上に約1〜5cc滴下することにより、ポジ型のフォトレジスト12を導電膜11上に塗布する。なお、コータにおける塗布条件はこれに限定されず、種々に最適化してよい。
【0039】
その後に、このフォトレジスト12中の溶媒成分を蒸発させ、フォトレジスト12を安定化させるために、圧電基板Wを図2のベークユニットに搬送し、ピン3の先端に圧電基板Wを載せる。なお、圧電基板Wの搬送には不図示の搬送ロボットが使用される。そして、搬送ロボットとピン3との間で圧電基板Wの受け渡しを行う際にはカバー7が開き、受け渡しが終了するとカバー7が閉まってチャンバ1内が気密にされる。
【0040】
また、チャンバ1内でベークを行っているか否かにか関わらず、ベーク板2の温度を約150℃に常に安定させるために、ベーク板2が内蔵するニクロム線ヒータには常に電流が供給されており、その電流量がパソコン6(図2参照)によって制御される。
【0041】
次に、図8に示されるように、圧電基板Wの裏面とベーク板2の主面との距離(以下、単に圧電基板Wとベーク板2との距離と言う)をaに保ち、ベーク板2からの輻射熱によって圧電基板Wを裏面側から加熱し、フォトレジスト12のプリベークを開始する。なお、距離aは特に限定されないが、本実施形態では約30mmとする。
【0042】
また、このプリベークの最中、チャンバ1内は大気圧、又は大気圧から数mmAq引かれた圧力に保持され、フォトレジスト12から脱ガスした溶媒成分がチャンバ1内の雰囲気に含まれることになる。
【0043】
図8の温度履歴に示すように、プリベークの開始直後では、上昇角度αで基板温度が上昇するが、ある程度の時間が経つと基板温度は一定値に収束する。その上昇角度αは、距離aを変えることにより所望の値にすることができる。
【0044】
上記のような状態を例えば60秒間保持し、第1ベーク温度である80℃程度に基板温度が収束したところで、フォトレジスト12中の溶媒成分を完全に飛ばすのに必要な温度に基板温度を高めるため、圧電基板Wとベーク板2との距離を上記のaからbに詰める。その距離bは、特に限定されないが、例えば約0.2mmである。
【0045】
これにより、基板温度が再び昇温して約150℃程度の第2ベーク温度となり、フォトレジスト12の溶媒成分が蒸発するのが加速される。
【0046】
そして、この状態を60秒程度保持して溶媒成分が十分に蒸発したところで、上記の距離a、bよりも長い距離cに圧電基板Wを引き上げる。その後、60秒程度の時間が経過して基板温度が70℃程度の第3ベーク温度に下がったところで、搬送ロボットにより圧電基板Wをチャンバ1から取り出し、一連のプリベークを終了する。
【0047】
上記のようにフォトレジストのベークを行う場合、150℃を超える温度に基板温度を設定する必要は無い。
【0048】
次に、ステッパ等の露光装置内に圧電基板Wを搬送し、その露光装置内でフォトレジスト12を露光する。なお、フォトレジスト12として化学増幅型レジストを使用する場合は、露光後にPEB(Post Exposure Baking)を行う。そのPEBも本実施形態に係るベークユニットで行うことが可能である。
【0049】
次いで、不図示の現像装置内でフォトレジスト12を現像することにより、図7(c)に示すように、フォトレジストの感光部を除去すると共に、非感光部をレジストパターン12aとして残す。
【0050】
その後、レジストパターン12aを完全に架橋させるために、不図示のホットプレート上に圧電基板Wを搬送し、そこで紫外線を照射しながらレジストパターン12aを加熱してキュアする。
【0051】
続いて、図7(d)に示すように、レジストパターン12aをエッチングマスクとして使用して導電膜11をエッチングし、これにより残った導電膜11を櫛型電極11a、第1反射器11b、及び第2反射器12c等のデバイスパターンとする。
【0052】
その後に、例えば酸素雰囲気中のアッシングによりレジストパターン12aを灰化して除去する。
【0053】
以上により、図9の平面図に示されるようなSAWフィルタの基本構造が完成する。なお、先の図7(d)は、図9のI-I線に沿う断面図に相当する。
【0054】
このSAWフィルタにおいては、互いに組み合わされた一対の櫛型電極11a間に信号電圧を印加すると、信号電圧の周波数によって定まる波長の表面波が圧電基板Wの表面に誘起される。そして、特定の波長の表面波のみが反射器11b、11cによってブラッグ反射され櫛型電極11aの下に戻される。これにより、一対の櫛型電極11a間のインピーダンスを、特定の周波数の信号電圧に対してのみ小さくすることが可能となる。
【0055】
上記した実施形態によれば、図8の温度履歴に示したように、圧電基板Wとベーク板2との距離をステップ状に(段階的に)に変えるようにしたので、圧電基板Wがベーク板2から受ける熱輻射の量もステップ状に変化し、基板温度がステップ状に変化するベークを一つのベークユニットだけで行うことができる。
【0056】
これにより、従来のようにベークの各ステップ用にベークユニットを用意する必要が無くなるので、ベークユニットによって占有される面積が小さくなり、装置の省スペース化を図ることが可能となる。更に、複数のベークユニットに圧電基板Wを搬送する必要も無くなるので、ベーク中に基板温度が低下しないと共に、従来搬送に要していた時間だけベーク時間を短縮することができ、ベーク工程のスループットを向上させることができる。
【0057】
しかも、ベークの温度履歴はパソコン6によって任意に設定することができるので、今までに無い温度履歴のベークを新規のプロセスにおいてを行う場合でも、ベークユニットの設計を変更すること無しに、パソコン6の制御下でそのベークをソフト的に簡単に実行することができる。
【0058】
また、基板温度が上記のようにステップ的に変化し、急激な温度変化が伴わないベークによれば、基板温度の急激な変化に伴って圧電基板Wに静電気が発生するのが防止されるので、上記のベークユニットは、圧電基板を用いるSAWデバイスに対して特に有用である。
【0059】
(第2実施形態)
第1実施形態では、ベークの三つのステップにおいて、圧電基板Wとベーク板2との距離をそれぞれa、b、cに固定していた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、ベークの各ステップにおいて圧電基板Wとベーク板2との距離を変化させてもよい。以下では、ベークの開始時において、上記の距離を変える場合について説明する。
【0060】
まず、図10に示されるように、ベークを開始する時点では、圧電基板Wとベーク板2との距離を第1実施形態のaよりも短いbに設定する。そして、ベークの開始と共にピン3を上昇させ、上記の距離を徐々に長くし、最終的にはその距離をcにする。
【0061】
このようにすると、図9の温度履歴に示されるように、基板温度の上昇角度が第1実施形態のαよりも大きいβになると共に、基板温度の最終的な収束温度を第1実施形態と同じ80℃にすることができる。
【0062】
なお、次の二番目と三番目のステップは、第1実施形態と同じ条件で行われるので、その詳細については省略する。
【0063】
上記した本実施形態によれば、ベークの開始時に圧電基板Wをベーク板2に近づけ、次いで圧電基板Wをベーク板2から離すようにしたので、ベークの開始時における圧電基板W昇温レートを調節することができる。
【0064】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、第1実施形態では、ピン3をステップ的に動かすことにより圧電基板Wとベーク板2との距離を段階的に変えるようにしたが、これに代えて、ピン3を連続的に動かし、上記の距離を連続的に変え、基板温度を連続的に変化させてもよい。
【0065】
更に、上記実施形態では、フォトレジストのベークを中心にして説明したが、ベークの他に、段階的若しくは連続的に基板温度を上昇させる必要がある熱処理にも本発明を適用できる。
【0066】
また、既述のように、本発明は、静電気の発生を防止できるという利点から圧電基板に対して特に有用であるが、この利点を得る必要が無い場合は、半導体基板や絶縁基板に対しても本発明を適用できる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基板と加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、加熱体からの輻射熱によって基板を熱処理するようにしたので、基板温度が段階的又は連続的に変化する熱処理を一つの熱処理装置だけで行うことができる。
【0068】
しかも、この熱処理によれば、基板温度が急激に変化しないので、基板温度の急激な変化に伴って圧電基板に静電気が発生するのを防止することができる。従って、上記の熱処理装置は、圧電基板を使用するSAWデバイスに対して特に有用である。
【0069】
特に請求項1記載の発明によれば、基板と加熱体との距離、及び基板を距離に置いた時点で得られる該基板の昇温レートにより構成される距離−昇温レートカーブが格納される記憶部を有し、この距離−昇温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して基板と加熱体との距離を変化させて熱処理を行うので、所望の昇温レートで前記基板を熱処理することができる。また、請求項2記載の発明によれば、基板と加熱体との距離、及び基板を距離に置いた時点で得られる該基板の降温レートにより構成される距離−降温レートカーブが格納される記憶部を有し、この距離−降温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して基板と加熱体との距離を変化させて熱処理を行うので、所望の降温レートで前記基板を処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来例に係るフォトレジストのベーク方法を示す図である。
【図2】 図2は、本発明の各実施形態で使用されるヒータユニットの構成図である。
【図3】 図3は、本発明の各実施形態にいおいて、制御部としてパソコンを使用した場合のシステム構成図である。
【図4】 図4は、本発明の各実施形態において、パソコンのハードディスクに格納される距離−温度カーブである。
【図5】 図5は、本発明の各実施形態において、パソコンのハードディスクに格納される距離−昇温レートカーブである。
【図6】 図6は、本発明の各実施形態において、パソコンのハードディスクに格納される距離−降温レートカーブである。
【図7】 図7(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係る熱処理方法について示す断面図である。
【図8】 図8は、本発明の第1の実施の形態に係る熱処理方法における熱履歴を示すグラフである。
【図9】 図9は、本発明の各実施形態で作製されるSAWフィルタの平面図である。
【図10】 図10は、本発明の第2の実施の形態に係る熱処理方法における熱履歴を示すグラフである。
【符号の説明】
1…チャンバ、1a…第2貫通孔、2…ベーク板、2a…第1貫通孔、2b…主面、3…ピン、4…ベース板、5…モータスライダ、5a…シャフト、6…パソコン、7…ケーブル、8…ヒータ制御線、9…モータスライダ制御線、10…インターフェイス、11…導電膜、12…フォトレジスト、12a…レジストパターン、11a…櫛型電極、11b…第1反射器、11c…第2反射器、W…圧電基板。

Claims (7)

  1. フォトレジストが塗布された基板を、熱処理によってベークする熱処理装置であって、
    処理室と、
    前記処理室内に設けられた加熱体と、
    前記処理室内に入れられた基板を支持する基板支持体と、
    前記基板支持体を動かすことにより、前記基板と前記加熱体との距離を変える可変機構と、
    前記可変機構を制御する制御部とを有し、
    前記制御部の制御下において、前記基板と前記加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理し、
    前記制御部は、前記基板と前記加熱体との距離、及び前記基板を前記距離に置いた時点で得られる該基板の昇温レートにより構成される距離−昇温レートカーブが格納される記憶部を有し、前記距離−昇温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して、所望の昇温レートで前記基板を熱処理することを特徴とする熱処理装置。
  2. フォトレジストが塗布された基板を、熱処理によってベークする熱処理装置であって、
    処理室と、
    前記処理室内に設けられた加熱体と、
    前記処理室内に入れられた基板を支持する基板支持体と、
    前記基板支持体を動かすことにより、前記基板と前記加熱体との距離を変える可変機構と、
    前記可変機構を制御する制御部とを有し、
    前記制御部の制御下において、前記基板と前記加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理し、
    前記制御部は、前記基板と前記加熱体との距離、及び前記基板を前記距離に置いた時点で得られる該基板の温レートにより構成される距離−温レートカーブが格納される記憶部を有し、前記距離−温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して、所望の温レートで前記基板を降温処理することを特徴とする熱処理装置。
  3. 前記加熱体は、主面が鉛直上方を向いた状態で前記処理室内に設けられた板であり、
    前記板は、鉛直方向に貫通する複数の第1貫通孔を有し、
    前記処理室は、前記第1貫通孔に重なる複数の第2貫通孔を底面に有し、
    前記基板支持体は、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とに共通に通された複数
    のピンであり、
    前記基板は、前記複数のピンの先端に載せられて支持されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱処理装置。
  4. 前記基板と前記加熱体との距離は、0mm以上100mm以下の範囲で変えられることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一に記載の熱処理装置。
  5. 基板と予め加熱された加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理する熱処理方法であって、
    前記基板と前記加熱体との距離、及び前記基板を前記距離に置いた時点で得られる該基板の昇温レートにより構成される距離−昇温レートカーブが格納される記憶部における前記距離−昇温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して、所望の昇温レートで前記基板を熱処理することを特徴とする熱処理方法。
  6. 基板と予め加熱された加熱体との距離を段階的又は連続的に変えながら、前記加熱体からの輻射熱によって前記基板を熱処理する熱処理方法であって、
    前記基板と前記加熱体との距離、及び前記基板を前記距離に置いた時点で得られる該基板の降温レートにより構成される距離−降温レートカーブが格納される記憶部における前記距離−降温レートカーブを参照しながら前記可変機構を制御して、所望の降温レートで前記基板を降温処理することを特徴とする熱処理方法。
  7. 前記熱処理は、フォトレジストが塗布された基板を、ベークする熱処理であって、
    前記熱処理を行う前に、前記基板の上に膜を形成する工程と、前記膜の上にフォトレジストを塗布する工程とを有し、前記熱処理によって前記フォトレジストがベークされることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の熱処理方法。
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