JP2004014769A - 抵抗素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗体に形成される酸化膜を抵抗値の変動を生じさせずに適正に除去することができるとともに、抵抗体の有機膜側からの酸化を有効に防止することができ、設計時に予定された所望の抵抗値を得ることができる抵抗素子およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】抵抗体3が、基板2上に積層された比抵抗の異なる複数の抵抗層3a,3bからなるとともに各抵抗層3a,3bのうち比抵抗の大きな抵抗層3aが上層側に形成されてなり、有機膜8と抵抗体3との間に、この抵抗体3の酸化を防止する酸化防止層15,21が形成されてなること。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、抵抗素子およびその製造方法に係り、特に、基板上に、この基板の表面を平滑化するための有機膜が形成され、その上に、少なくとも抵抗体およびこの抵抗体と導通された電極が形成された抵抗素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、抵抗素子を形成する際には、例えば、回路を形成する基材上に、スパッタ法によって抵抗体を形成し、その上に電極をスパッタ法やメッキ法で形成する、いわゆる薄膜法が採用されていた。
【0003】
例えば、従来から、高周波回路で用いられる抵抗素子としては、抵抗値の周波数依存性が弱く、抵抗温度係数(TCR)が大きくない等の利点から、窒化タンタル(TaN)系の抵抗薄膜が採用されていた。
【0004】
ここで、TaN膜の比抵抗は、200乃至300μΩcm程度であるので、数十μmの抵抗長で所望の数キロΩの抵抗値を得ようとすると、抵抗体の厚さを数nm乃至数十nmと薄くする必要がある。より具体的には、TaN膜の比抵抗を200μΩcm、抵抗値を1KΩとし、抵抗長を100μm、幅を20μmとする場合、厚さを10nmにする必要がある。
【0005】
このような抵抗素子を形成するには、まず、真空槽内を真空引きした状態で、真空槽内に設置したセラミック等からなる基板上に、例えばスパッタ法を用いて前述したTaNの薄膜を形成する。この薄膜の成膜時間は通常1分程度である。そして、スパッタ後には、感光性レジストを基板上にスピンコートし、続いて、前記薄膜を所望の形状にエッチングするための露光パターンをマスクを通して露光し、現像を行う。そして、現像後に、RIE法等によってエッチングを行った後、レジストを除去する。更に、その上に、電極となるアルミニウムをスパッタ法で形成し、レジストをパターニングしてリン酸等でエッチングを行う。なお、電極として、アルミニウムをスパッタする他に、銅、ニッケルからなるメッキを形成する場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような抵抗素子においては、真空中におけるスパッタ法の際や、その後の工程中に、抵抗体の表面が酸化してしまう結果、抵抗値が設計当初に予定されていた値と異なってしまうといった問題が生じていた。
【0007】
例えば、前述したTaN膜の場合、抵抗体の表面に形成される酸化膜の厚さは5乃至8nm程度ある。この酸化膜の厚さが常に一定なら、酸化膜による抵抗を予め考慮しつつ抵抗素子の設計を行うことも可能であるが、酸化膜の厚さは素子によってばらつきがあるため、抵抗値が安定しない。
【0008】
かかる不具合を解消すべく、例えば、電極をスパッタ法で形成する前に、イオンエッチングやスパッタエッチング等の酸化膜の除去処理を行うことが考えられる。
【0009】
しかしながら、酸化膜をすべて除去するためには、酸化膜が形成された抵抗体の表面側の所定厚み部分を酸化膜とともに除去してしまう、いわゆるオーバーエッチングをする場合がある。このような場合において、前述した厚さが10nmのTaN膜のように抵抗体の厚さを薄く形成する場合には、オーバーエッチングによって抵抗体自体をすべて除去してしまう虞がある。
【0010】
なお、抵抗体の上に電極以外の薄膜を形成する場合においても、抵抗体の形成後に抵抗体の表面が露出して空気に晒されていれば、特に、以降の工程おいて前記抵抗体に対して加熱をともなう処理を行う場合、抵抗体に酸化が生じやすく、抵抗素子の抵抗値が変化しやすい。
【0011】
さらに、前記基板としては、従来から酸化アルミニウムAl2 3 が用いられることがあったが、酸化アルミニウムの性質上、基板の表面に凹凸が生じてしまい、この結果、基板上に抵抗体を直接形成する場合は抵抗体に断線等の欠陥が生じてしまう虞があった。
【0012】
このような観点から、従来から、基板の表面に有機材料からなる薄膜である有機膜を形成して表面を平滑化することが行われている。なお、有機材料としては、ポリイミド、ソルダーレジスト、シリコーン樹脂またはノボラック樹脂等がある。 しかし、前記有機膜を基板上に形成する場合においては、この有機膜上に前記抵抗体が形成されることになるところ、前記有機膜と前記抵抗体との間で酸素の授受が生じてしまい、この結果、抵抗体の有機膜側の表面についても酸化が生じてしまうといった問題が生じていた。
【0013】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、抵抗体に形成される酸化膜を抵抗値の変動を生じさせずに適正に除去することができるとともに、抵抗体の有機膜側からの酸化を有効に防止することができ、設計時に予定された所望の抵抗値を得ることができる抵抗素子およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明に係る抵抗素子の特徴は、前記抵抗体が、前記基板上に積層された比抵抗の異なる複数の抵抗層からなるとともに各抵抗層のうち比抵抗の大きな抵抗層が上層側に形成されてなり、前記有機膜と前記抵抗体との間に、この抵抗体の酸化を防止する酸化防止層が形成されてなる点にある。
【0015】
そして、このような構成を採用したことにより、比抵抗の大きな上層側の抵抗層に酸化膜が形成されるため、この酸化膜を除去する際に前記上層側の抵抗層における表面側の所定厚み部分が酸化膜とともに除去されることになっても、抵抗素子全体の抵抗値に大きな変動が生じることを回避することができ、さらに、前記有機膜と前記抵抗体との間に形成された酸化防止層によって、酸素が有機膜側から抵抗体へ供給されることを防止することができるため、抵抗体における有機膜側の表面の酸化をも有効に防止することができる。
【0016】
また、本発明に係る抵抗素子の特徴は、前記酸化防止層が、無機材料または少なくとも前記酸化防止膜の上層に位置する下層側の抵抗層よりも比抵抗が大きな抵抗からなる点にある。
【0017】
そして、このような構成を採用したことにより、酸化防止層の材料として無機材料を選択した場合は、有機膜側から抵抗体側への酸素の供給を遮断して抵抗体の酸化を適正に防止することができ、一方、酸化防止膜の材料として比抵抗の大きな抵抗を選択した場合は、この酸化防止膜が実質的に前記抵抗体とともに抵抗素子の抵抗値を決定する抵抗として機能しても、この酸化防止膜が酸化することによる抵抗素子全体の抵抗値の変動にほとんど影響を及ぼすことはなく、その上、抵抗素子全体の抵抗値を大きく左右させる比抵抗の小さな前記抵抗体の下層側の抵抗層の酸化を確実に防止することができる。
【0018】
さらに、本発明に係る抵抗素子の特徴は、上層側の抵抗層の比抵抗が下層側の抵抗層の比抵抗の10倍以上とされてなる点にある。
【0019】
そして、このような構成を採用したことにより、酸化膜除去の際に上層側の抵抗層における表面側の所定厚み部分が除去される場合における抵抗素子全体の抵抗値の変動をさらに有効に抑制することができる。
【0020】
さらにまた、本発明に係る抵抗素子の特徴は、前記複数の抵抗層が、同一工程にて連続的にエッチングできる材料からなる点にある。
【0021】
そして、このような構成を採用したことにより、同一工程におけるエッチングに適した成膜材料同士を選択することができるため、抵抗体の形成を効率的に行うことができ、ひいては抵抗素子の製造効率を向上することができる。
【0022】
また、本発明に係る抵抗素子の特徴は、複数の抵抗層のうち、少なくとも一つの抵抗層はTaNからなり、他の抵抗層はTaSiO2 からなる点にある。
【0023】
そして、このような構成を採用したことにより、前記抵抗素子の製造効率の向上を確実に達成することができる。
【0024】
さらに、本発明に係る抵抗素子の製造方法の特徴は、有機膜上に酸化防止層を形成した後、この酸化防止層の上に、比抵抗の異なる複数の抵抗層を上層側の抵抗層の比抵抗が下層側の抵抗層の比抵抗よりも大きくなるように形成することによって抵抗体を形成し、上層側の抵抗層の表面に酸化膜の除去処理を施す点にある。
【0025】
そして、このような方法を採用したことにより、比抵抗の大きな上層側の抵抗層に酸化膜が形成されるため、この酸化膜の除去処理の際に前記上層側の抵抗層における表面側の所定厚み部分が酸化膜とともに除去されることになっても、抵抗素子全体の抵抗値に大きな変動が生じることを回避することができ、さらに、前記有機膜上に形成された酸化防止層によって、酸素が有機膜側から抵抗体へ供給されることを防止することができるため、抵抗体における有機膜側の表面の酸化をも有効に防止することができる。
【0026】
さらにまた、本発明に係る抵抗素子の製造方法の特徴は、複数の抵抗層を真空槽内において真空状態を維持しつつ連続的に形成する点にある。
【0027】
そして、このような方法を採用したことにより、抵抗体の形成を効率的に行うことができ、ひいては抵抗素子の製造効率を向上することができる。
【0028】
また、本発明に係る抵抗素子の製造方法の特徴は、酸化防止層と複数の抵抗層とを真空槽内において真空状態を維持しつつ連続的に形成する点にある。
【0029】
そして、このような方法を採用したことにより、抵抗素子の製造効率の向上を確実に達成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る抵抗素子の第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。
【0031】
図1および図2は本発明に係る抵抗素子1の第1実施形態を示したもので、本実施形態における抵抗素子1は、酸化アルミニウムAl2 3 等からなる基板2の表面に、平滑化のための有機膜8が形成され、この有機膜8の上に抵抗体3が形成されている点において従来と同様である。
【0032】
ただ、本実施形態においては、有機膜8と抵抗体3との間に酸化防止層15が形成されている点において従来と特徴的な差異を有している。これにより、有機膜8の側から抵抗体3の側への酸素の移動を前記酸化防止層15によって遮断することができるようになっている。
【0033】
また、本実施形態においては、前記抵抗体3が、前記有機膜8が形成された基板2の上に図1における上下に積層された複数(図1において2層)の抵抗層3a,3bからなる点において従来と異なる。
【0034】
前記2層の抵抗層3a,3bのうち、図1において上層側となる一方の抵抗層3aは、抵抗体3の形成後に酸化膜4が形成され得る酸化膜側抵抗層3aとされ、下層側となる他方の抵抗層3bは、基板側抵抗層3bとされている。
【0035】
そして、本実施形態において、前記酸化膜側抵抗層3aの比抵抗は、前記基板側抵抗層3bの比抵抗よりも大きくされている。好ましくは、前記酸化膜側抵抗層3aの比抵抗は、前記基板側抵抗層3bの比抵抗の10倍以上とされ、より好ましくは、100倍以上とされている。これにより、抵抗素子1全体の抵抗値と、抵抗温度係数および高周波特性を、比抵抗の低い基板側抵抗層3bの特性によって支配することができるようになっている。
【0036】
すなわち、本実施形態において、前記抵抗素子1は、酸化膜側抵抗層3aと基板側抵抗層3bとの並列接続と考えることができる。かかる前提の下で、酸化膜側抵抗層3aの比抵抗をρ1 、断面積をS1 、抵抗長をLとすると、酸化膜側抵抗層3aの抵抗値は、ρ1 L/S1 となる。一方、基板側抵抗層3bの比抵抗をρ2 、断面積をS2 、抵抗長を便宜上Lとすると、基板側抵抗層3bの抵抗値はρ2 L/S2 となる。これより、両抵抗層3a,3bの合成抵抗、すなわち抵抗素子1全体の抵抗値Rは、並列接続の合成抵抗の一般式より、R=ρ1 ρ2 L/(ρ1 2 +ρ2 1 )となる。ここで、右辺の分母のうち、ρ1 2 は不動であるが、ρ2 1 は、S1 が変化する場合があるため、すなわち、オーバーエッチングによって酸化膜側抵抗層3aにおける表面側の所定厚み部分が除去される場合があるため変動を生ずる。しかしながら、前記ρ2 1 のうち、基板側抵抗層3bの比抵抗であるρ2 は、酸化膜側抵抗層3aの比抵抗であるρ1 に比べて1/10以下であるため、結局抵抗素子1の抵抗値に大きな変動をもたらさないのである。
【0037】
従って、前記酸化膜側抵抗層3aに形成された酸化膜4を除去する際に、オーバーエッチングによって前記酸化膜側抵抗層3aにおける表面側の所定厚み部分が酸化膜4とともに除去されたとしても、酸化膜側抵抗層3aは比抵抗値が大きいため、抵抗素子1全体の抵抗値に大きな変動を生じさせないようになっている。
【0038】
さらに、本実施形態において、前記酸化防止層15は、無機材料から形成されている。従って、有機膜8の側から抵抗体3の側への酸素の移動をより適正に遮断することができるようになっいている。なお、無機材料としては、例えば、TaSiOやSiO等を用いるようにしてもよい。
【0039】
また、前記酸化膜側抵抗層3aおよび基板側抵抗層3bは、成膜の際に真空槽内の真空状態を維持したまま連続的に積層形成されている。
【0040】
従って、抵抗体3の形成過程において、前記基板側抵抗層3bの表面に酸化膜4が形成されてしまうことを確実に防止することができるとともに、抵抗体3を効率的に形成することができるようになっている。
【0041】
さらに、本実施形態において、前記基板側抵抗層3bは、成膜材料としての窒化タンタル(TaN)によって形成され、前記酸化膜側抵抗層3aは、珪酸タンタル(TaSiO2 )から形成されている。これらの成膜材料は、いずれも同一工程におけるエッチングに適したものである。すなわち、CF4 +Oガスを用いるドライエッチングによって、珪酸タンタル(TaSiO2 )からなる酸化膜側抵抗層3aのエッチングを行い、その後、直ちにTaNからなる基板側抵抗層3bのエッチングを連続して行うことができる。これにより、両抵抗層3a,3bのパターニングを同一工程にて効率的に行うことができるようになっている。
【0042】
なお、以下の表1に示すように、前記基板側抵抗層3bおよび前記酸化膜側抵抗層3aは、前記の成膜材料と異なる成膜材料によっても形成することができる。
【0043】
【表1】
Figure 2004014769
【0044】
本実施形態においては、表1に例示する各材料系の中から、抵抗素子1に要求される比抵抗や抵抗温度係数(TCR)に応じて所望の材料を選択するようにしてもよい。
【0045】
前記基板側抵抗層3bおよび前記酸化膜側抵抗層3aの上層には、電極構造が形成されている。すなわち、前記酸化膜側抵抗層3aの上層には、この酸化膜側抵抗層3aよりも小さな範囲にわたってレジスト5が積層形成されている。
【0046】
そして、前記酸化膜側抵抗層3aの表面における前記レジスト5の非形成部分には、例えばスパッタエッチングやイオンエッチング等によって酸化膜4の除去処理が施されている。
【0047】
前記レジスト5の図1における左右の両端部の表面には、それぞれ、酸化膜側抵抗層3aの表面を経て前記酸化防止層15の表面に至る範囲にわたって、チタン(Ti)および銅(Cu)の薄膜からなる一対の導通部6が形成されており、各導通部6によって、抵抗体3と電極7との導通が図られるようになっている。そして、各導通部6上には、銅(Cu)およびニッケル(Ni)によるメッキ部からなる一対の電極7が形成されている。
【0048】
なお、前記抵抗層3a,3bは、酸化膜側抵抗層3aおよび基板側抵抗層3bの二層のみに限らず三層以上の構造を有するようにしてもよい。また、図1に示すレジスト5は、必要に応じて設ければよい。
【0049】
次に、前記抵抗素子1に適用される本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態について、前述した図1の他に図3乃至図10を参照しながら具体的数値を用いつつ説明する。
【0050】
本実施形態においては、まず、図3に示すように、酸化アルミニウムAl2 3 等からなる絶縁性の扁平な基板2の上に、有機材料を塗布し、これをキュアリング(焼きつけ)することによって基板2上に有機膜8を形成する。
【0051】
このときの有機膜8の厚さやキュアリングの温度は、有機材料の種類にもよるが、有機材料として例えばポリイミドを使用する場合、膜厚を10μm、キュアリングの温度を200乃至400℃にすることが好ましい。これにより、基板2の表面をより適正に平滑化することができ、基板2の上に薄膜抵抗体を精度良く形成することができる。
【0052】
そして、前記有機膜8を形成した後、この有機膜8の上に、スパッタ法等を用いて無機材料の薄膜を形成する。これにより、有機膜8が形成された基板2の上に前記無機材料からなる酸化防止層15が形成される。なお、前記無機材料は、例えば酸化アルミニウムであってもよい。また、酸化防止層15の厚さは、無機材料の種類にもよるが、例えば、無機材料として酸化アルミニウムを用いる場合は、酸化防止層15の厚さを0.1乃至5μmの厚さに形成することが好ましい。これにより、有機膜8側から抵抗体3側への酸素の移動を適正に遮断することができ、抵抗体3における有機膜8側の表面の酸化を確実に防止することができる。
【0053】
次に、図4に示すように、前記酸化防止層15の上に、基板側抵抗層3bを形成するための比抵抗が例えば200μΩcmとされた窒化タンタル(TaN)の薄膜9bをスパッタ法等によって例えば50nmの厚さに形成する。
【0054】
続いて、同図4に示すように、真空槽内の真空状態を保持したまま、前記窒化タンタルの薄膜9bの上に、酸化膜側抵抗層3aを形成するための比抵抗が例えば100mΩcmとされたTaSiO2 からなる薄膜9aを、スパッタ法等によって連続的に形成する。このとき、薄膜9aの厚さは例えば200nmとする。
【0055】
このように、基板側抵抗層3bを形成するための薄膜9bと、酸化膜側抵抗層3aを形成するための薄膜9aとを真空槽内の真空状態を保持しつつ連続的に成膜することができる結果、基板側抵抗層3bの表面に酸化膜4が形成されてしまう事態を回避することができる。また、抵抗体3を効率的に形成することができる。
【0056】
次に、図5に示すように、前記窒化タンタルの薄膜9bおよび前記TaSiO2 の薄膜9aに対してエッチングを施すことによって、両薄膜9a,9bが所望の形状にパターニングされ、前記酸化膜側抵抗層3aと前記基板側抵抗層3bとが形成される。
【0057】
このとき、前記基板側抵抗層3bと前記酸化膜側抵抗層3aとは、ともに同一工程におけるエッチングに適した材料同士が選択されているため、両抵抗層3a,3bを同時にパターニングすることができる。
【0058】
その後、図6に示すように、前記酸化膜側抵抗層3aの表面にレジスト5をパターニングしてキュアリングを行う。
【0059】
この時点で、前記酸化膜側抵抗層3aの表面における前記レジスト5の非形成部分には、酸化膜4が形成されている可能性があり、このままでは抵抗素子1の抵抗値に大きな変動を与える虞がある。
【0060】
そこで、図7に示す次工程において、酸化膜4の除去処理としてスパッタエッチングを行う。これによって、酸化膜4とともに、前記酸化膜側抵抗層3aの表面における前記レジスト5の非形成部分が例えば0.02μmの厚さ分だけ除去される。なお、酸化膜4の除去は、イオンエッチングによって行うようにしてもよい。
【0061】
このとき、酸化膜側抵抗層3aは、基板側抵抗層3bに比べて比抵抗が大きいため、抵抗素子1全体の抵抗率に大きな影響を与えることはない。
【0062】
そして、前記酸化膜4が除去された基板2上に、図7に示すようにチタン(Ti)および銅(Cu)を用いたスパッタリングを行う。これにより、前記酸化防止層15および前記酸化膜側抵抗層3aならびに前記レジスト5の表面に、前記導通部6を形成するための薄膜10が成膜される。
【0063】
続いて、図8に示すように前記チタンおよび銅からなる薄膜10が形成された前記レジスト5上に、電極形成用のレジスト12をパターニングする。
【0064】
そして、図9に示すように、前記電極形成用のレジスト12の周囲に、銅(Cu)およびニッケル(Ni)のメッキ部からなる電極7を形成する。
【0065】
電極7を形成後、図10に示すように、前記レジスト12を剥離し、続いて、前記レジスト12が剥離されて露出された前記チタンおよび銅からなる薄膜10の部位をエッチングすることによって前記導通部6を形成する。
【0066】
以上の工程を経ることによって、図1に示した本実施形態における抵抗素子1が完成する。
【0067】
このように、本第1実施形態によれば、抵抗素子1全体の抵抗値に影響を与えない酸化膜側抵抗層3aの表面に酸化膜4が形成されるようにするため、酸化膜4の除去処理の際の抵抗値の変動を抑制しつつ酸化膜4を適正に除去することができる。さらに、有機膜8と抵抗体3との間に形成された無機材料からなる酸化防止層15によって有機膜8の側からの抵抗体3への酸素の供給を防止することができるため、抵抗体3における有機膜8に臨む表面の酸化を有効に防止することができる。
【0068】
これにより、設計当初予定していた通りの抵抗値を適正に得ることができる。
【0069】
次に、本発明に係る抵抗素子の第2実施形態について図11を参照して説明する。なお、前記第1実施形態と基本的構成の同一もしくはこれに類する箇所については、同一の符号を用いて説明する。
【0070】
本第2実施形態における抵抗素子20は、酸化アルミニウムAl2 3 等からなる基板2の表面に、平滑化のための有機膜8が形成され、この有機膜8と抵抗体3との間に酸化防止層21が形成されている点で第1実施形態と異なるところがない。また、本第2実施形態においては、前記抵抗体3が、上層側の前記酸化膜側抵抗層3aと下層側の前記基板側抵抗層3bとからなり、酸化膜側抵抗層3aの比抵抗が基板側抵抗層3bの比抵抗よりも大きく形成されている点において第1実施形態と同様である。
【0071】
ただ、本第2実施形態においては、前記酸化防止層21が比抵抗の大きな抵抗からなる点において、前記第1実施形態と差異を有している。
【0072】
すなわち、図11に示すように、前記有機膜8の上層には、前記抵抗体3とほぼ同じ範囲にわたって前記基板側抵抗層3bよりも比抵抗の大きな抵抗からなる酸化防止層21が形成されており、この酸化防止層21は、導通部6を介して電極7と電気的に接続されている。なお、前記酸化防止層21の比抵抗は、好ましくは前記基板側抵抗層3bの10倍以上とされており、より好ましくは100倍以上とされている。
【0073】
ここで、前記酸化防止層21は、前記抵抗体3とともに抵抗素子20の抵抗値を決定する抵抗として機能し、酸化防止層21と抵抗体3とは、抵抗の並列接続と考えることができる。
【0074】
しかし、前記第1実施形態における比抵抗の大きな酸化膜側抵抗層3aと比抵抗の小さな基板側抵抗層3bとの関係からも類推できるように、比抵抗の大きな酸化防止層21は、抵抗素子20全体の抵抗値を大きく左右する比抵抗の小さな基板側抵抗層3bと異なり、抵抗値に大きな影響を及ぼさない。
【0075】
従って、仮に、前記酸化防止層21における前記有機膜8に臨む表面に酸化が生じたとしても、抵抗素子20の抵抗値を大きく変動させることはない。また、有機膜8と抵抗体3の基板側抵抗層3bとが直接接触することを防止することができるため、抵抗体3の酸化を適正に防止することができる。
【0076】
なお、前記酸化防止層21は、表1に示した酸化膜側抵抗層3aと同じ成膜材料によって形成するようにしてもよい。この場合、酸化防止層21と抵抗体3とは同一工程におけるエッチングに適したものである。すなわち、CF4 +O等のガスを用いるドライエッチングによって、珪酸タンタル(TaSiO2 )等からなる酸化防止層21のエッチングを行い、その後、直ちに前記基板側抵抗層3bおよび前記酸化膜側抵抗層3aのエッチングを連続して行うことができる。これにより、両抵抗層3a,3bのパターニングを同一工程にて効率的に行うことができるようになっている。
【0077】
また、前記酸化防止層21と前記抵抗体3とは、成膜の際に真空槽内の真空状態を維持したまま連続的に積層形成されている。
【0078】
従って、前記酸化防止層21の表面に酸化膜4が形成されてしまうことを確実に防止することができるとともに、抵抗素子20を効率的に形成することができるようになっている。
【0079】
次に、前記抵抗素子20に適用される本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態について、前述した図11の他に図12乃至図19を参照しながら説明する。
【0080】
本実施形態においては、まず、図12に示すように、真空槽内において、酸化アルミニウムAl2 3 等からなる絶縁性の扁平な基板2の上に、有機材料を塗布し、これをキュアリング(焼きつけ)することによって基板2上に有機膜8を形成する。
【0081】
このときの有機膜8の厚さやキュアリングの温度は、第1実施形態と同様である。
【0082】
有機膜8によって基板2の表面を平滑化した後、図13に示すように、前記有機膜8の上に、スパッタ法等を用いて酸化防止層21を形成するための例えばTaSiONbからなる薄膜21aを全面的に形成する。
【0083】
さらに、同図13に示すように、真空槽内の真空状態を維持したまま前記薄膜21aの上に、基板側抵抗層3bを形成するための例えば窒化タンタルからなる薄膜9bをスパッタ法等によって所定の厚さに形成する。
【0084】
このように、酸化防止層21を形成するための薄膜21aと、基板側抵抗層3bを形成するための薄膜9bとを真空を切らずに連続的に成膜できる結果、酸化防止層21の表面に酸化膜4が形成されてしまう事態を回避することができる。
【0085】
続いて、同図13に示すように、真空槽内の真空状態を維持したまま、前記窒化タンタルの薄膜9bの上に、酸化膜側抵抗層3aを形成するためのTaSiO2 Nb等からなる薄膜9aを、スパッタ法によって連続的に形成する。これにより、基板側抵抗層3bの表面に酸化膜4が形成されてしまう事態を回避することができる。
【0086】
次に、図14に示すように、酸化防止層21を形成するための薄膜21a、前記酸化膜側抵抗層3aを形成するための薄膜9aおよび前記基板側抵抗層3bを形成するための薄膜9bに対してエッチングを施すことによって、各薄膜21a,9a,9bが所望の形状にパターニングされ、前記酸化防止層21と前記酸化膜側抵抗層3aと前記基板側抵抗層3bとが形成される。
【0087】
このとき、前記酸化防止層21、基板側抵抗層3bおよび前記酸化膜側抵抗層3aは、ともに同一工程におけるエッチングに適した材料同士が選択されているため、前記酸化防止層21と前記両抵抗層3a,3bを同時にパターニングすることができる。
【0088】
その後、図15に示すように、前記酸化膜側抵抗層3aの表面にレジスト5をパターニングしてキュアリングを行う。
【0089】
この時点で、前記酸化膜側抵抗層3aの表面における前記レジスト5の非形成部分には、酸化膜4が形成されている可能性があり、このままでは抵抗素子1の抵抗値に大きな変動を与える虞がある。
【0090】
そこで、図16に示す次工程において、酸化膜4の除去処理としてスパッタエッチングを行う。これによって、酸化膜4とともに、前記酸化膜側抵抗層3aの表面における前記レジスト5の非形成部分が所定の厚さ分だけ除去される。なお、酸化膜4の除去は、イオンエッチングによって行うようにしてもよい。
【0091】
このとき、酸化膜側抵抗層3aは、基板側抵抗層3bに比べて比抵抗が大きいため、抵抗素子20全体の抵抗率に大きな影響を与えることはない。
【0092】
そして、前記酸化膜4が除去された基板2上に、図16に示すようにチタン(Ti)および銅(Cu)を用いたスパッタリングを行う。これにより、前記有機膜8および前記酸化膜側抵抗層3aならびに前記レジスト5の表面に、前記導通部6を形成するための薄膜10が成膜される。
【0093】
続いて、図17に示すように前記チタンおよび銅からなる薄膜10が形成された前記レジスト5上に、電極形成用のレジスト12をパターニングする。
【0094】
そして、図18に示すように、前記電極形成用のレジスト12の周囲に、銅(Cu)およびニッケル(Ni)のメッキ部からなる電極7を形成する。
【0095】
電極7を形成後、図19に示すように、前記レジスト12を剥離し、続いて、前記レジスト12が剥離されて露出された前記チタンおよび銅からなる薄膜10の部位をエッチングすることによって前記導通部6を形成する。
【0096】
以上の工程を経ることによって、図11に示した本第2実施形態における抵抗素子20が完成する。
【0097】
このように、本第2実施形態によれば、抵抗素子20全体の抵抗値に影響を与えない酸化膜側抵抗層3aの表面に酸化膜4が形成されるようにするため、酸化膜4の除去処理の際の抵抗値の変動を抑制しつつ酸化膜4を適正に除去することができる。さらに、有機膜8と抵抗体3との間に形成された比抵抗の大きな抵抗からなる酸化防止層21によって有機膜8の側からの抵抗体3への酸素の供給を防止することができるため、抵抗体3における有機膜8に臨む表面の酸化を有効に防止することができる。これにより、設計当初予定していた通りの抵抗値を適正に得ることができる。
【0098】
なお、本発明は前記実施形態のものに限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0099】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係る抵抗素子によれば、酸化膜の除去処理の際に抵抗体の表面側の所定厚み部分が酸化膜とともに除去されたとしても抵抗素子全体の抵抗値に大きな変動が生じることを回避することができ、かつ、抵抗体の有機膜側の表面の酸化を酸化防止層によって適正に防止することができるため、設計当初予定されていた抵抗値を適正に得ることができ、信頼性を向上することができる。
【0100】
また、本発明に係る抵抗素子によれば、抵抗体の基板側の表面における酸化をさらに有効に防止することができる。
【0101】
さらに、本発明に係る抵抗素子によれば、酸化膜除去のためのエッチングによる抵抗値の変動をさらに有効に低減することができる。
【0102】
さらにまた、本発明に係る抵抗素子によれば、さらに製造効率を向上することができ、コストの削減を図ることができる。
【0103】
また、本発明に係る抵抗素子によれば、抵抗素子の製造効率をさらに向上することができる。
【0104】
さらに、本発明に係る抵抗素子の製造方法によれば、酸化膜を適正に除去し、かつ、酸化膜除去の際に抵抗層の抵抗値が変動すること防止することができるため、設計当初予定されていた抵抗値を適正に得ることができ、信頼性を向上することができる。
【0105】
さらにまた、本発明に係る抵抗素子の製造方法によれば、抵抗素子の製造効率を向上することができる。
【0106】
また、本発明に係る抵抗素子の製造方法によれば、抵抗素子の製造効率をさらに向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る抵抗素子の第1実施形態を示す断面図
【図2】図1の平面図
【図3】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、基板上への有機膜および酸化防止層の形成工程を示す断面図
【図4】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、基板上への基板側抵抗層を形成するための薄膜および酸化膜側抵抗層を形成するための薄膜の形成工程を示す断面図
【図5】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、基板側抵抗層および酸化膜側抵抗層のパターニング工程を示す断面図
【図6】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、酸化膜側抵抗層へのレジストのパターニング工程を示す断面図
【図7】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、酸化膜の除去工程および導通部を形成するための薄膜の成膜工程を示す断面図
【図8】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、電極形成用のレジストのパターニング工程を示す断面図
【図9】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、電極の形成工程を示す断面図
【図10】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第1実施形態において、レジストの除去工程を示す断面図
【図11】本発明に係る抵抗素子の実施形態を示す断面図
【図12】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、基板上への有機膜の形成工程を示す断面図
【図13】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、基板上への酸化防止層を形成するための薄膜および基板側抵抗層を形成するための薄膜ならびに酸化膜側抵抗層を形成するための薄膜の形成工程を示す断面図
【図14】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、酸化防止層および基板側抵抗層ならびに酸化膜側抵抗層のパターニング工程を示す断面図
【図15】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、酸化膜側抵抗層へのレジストのパターニング工程を示す断面図
【図16】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、酸化膜の除去工程および導通部を形成するための薄膜の成膜工程を示す断面図
【図17】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、電極形成用のレジストのパターニング工程を示す断面図
【図18】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、電極の形成工程を示す断面図
【図19】本発明に係る抵抗素子の製造方法の第2実施形態において、レジストの除去工程を示す断面図
【符号の説明】
1,20 抵抗素子
2 基板
3 抵抗体
3a 酸化膜側抵抗層
3b 基板側抵抗層
4 酸化膜
7 電極
8 有機膜
15,21 酸化防止層

Claims (8)

  1. 基板上に、この基板の表面を平滑化するための有機膜が形成され、その上に、少なくとも抵抗体およびこの抵抗体と導通された電極が形成された抵抗素子であって、
    前記抵抗体は、前記基板上に積層された比抵抗の異なる複数の抵抗層からなるとともに各抵抗層のうち比抵抗の大きな抵抗層が上層側に形成されてなり、前記有機膜と前記抵抗体との間に、この抵抗体の酸化を防止する酸化防止層が形成されてなることを特徴とする抵抗素子。
  2. 前記酸化防止層は、無機材料または少なくとも前記酸化防止膜の上層に位置する下層側の抵抗層よりも比抵抗が大きな抵抗からなることを特徴とする請求項1に記載の抵抗素子。
  3. 上層側の抵抗層の比抵抗が下層側の抵抗層の比抵抗の10倍以上とされてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の抵抗素子。
  4. 前記複数の抵抗層および前記抵抗からなる酸化防止層は、同一工程にて連続的にエッチングできる材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の抵抗素子。
  5. 複数の抵抗層のうち、少なくとも一つの抵抗層はTaNからなり、他の抵抗層はTaSiO2 からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の抵抗素子。
  6. 有機膜によって表面を平滑化した基板上に抵抗体を形成し、この抵抗体の表面に酸化膜の除去処理を施した後、電極を前記抵抗体と導通するように形成する抵抗素子の製造方法であって、
    前記有機膜上に酸化防止層を形成した後、この酸化防止層の上に、比抵抗の異なる複数の抵抗層を上層側の抵抗層の比抵抗が下層側の抵抗層の比抵抗よりも大きくなるように形成することによって前記抵抗体を形成し、上層側の抵抗層の表面に前記酸化膜の除去処理を施すことを特徴とする抵抗素子の製造方法。
  7. 前記複数の抵抗層を真空槽内において真空状態を維持しつつ連続的に形成することを特徴とする請求項6に記載の抵抗素子の製造方法。
  8. 前記酸化防止層と前記複数の抵抗層とを真空槽内において真空状態を維持しつつ連続的に形成することを特徴とする請求項7に記載の抵抗素子の製造方法。
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