JP4249357B2 - 都市環境における物体侵入型の静電容量センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電容量センサセンサに関し、特に、都市環境における物体侵入型の静電容量センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2の検出電極の静電容量差を検出する静電容量センサ回路が日本国実用新案出願公告公報第63−36246号に開示されている。この回路は、パルス信号発生回路と、可変抵抗と、第1可変遅延回路と、第2可変遅延回路と、位相弁別手段とを備え、検出電極は、第1可変遅延回路へ、また、基準電極は、第2可変遅延回路へ接続されている。
【0003】
パルス信号発生回路から出力されたパルス信号は、可変抵抗を介して第1可変遅延回路と、第2可変遅延回路へ分枝される。両可変遅延回路は、検出領域に被検出物が存在する場合の検出電極とアース間の静電容量(以下、「検出電極静電容量」とする。)、基準電極とアース間の静電容量(以下、「基準電極静電容量」とする。)の大きさに応じ、入力されたパルス信号を遅延させ、比較手段である位相弁別手段へ各パルス信号を出力する。
【0004】
位相弁別手段は、入力された各パルス信号の位相を比較し、その位相のずれが、所定閾値以上である場合には、検出信号を出力する。尚、検出領域内に検出物が存在しない場合の検出電極とアース間の静電容量(以下、「検出電極基礎容量」とする。)と基準電極とアース間の静電容量(以下、「基準電極基礎容量」とする。)との相違は、可変抵抗を手動で調整していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の都市環境における物体侵入型の静電容量センサは、電極周囲の環境、即ち、温度や湿度、あるいは、ノイズ等の影響により検出電極基礎容量、または、基準電極基礎容量の何れかが変動した場合、その両基礎容量の相違による遅延パルス信号の位相差が所定の閾値以上であれば、検出領域内に被検出物が存在しない場合でも検出信号を出力する。即ち、誤動作する。
【0006】
上記の検出電極基礎容量と基準電極基礎容量の相違による上記の誤動作を防止するためは、上記の閾値を大きく設定すれば回避できる。しかし、閾値を大きく設定すると、所定の電荷量を有する被検出物を検出する場合、その被検出物が、検出電極により接近あるいは接触しなければ検出することができなくなる。即ち、検出感度を低下させなければならないという問題点があった。
【0007】
また、上記の都市環境における物体侵入型の静電容量センサは、検出電極の領域内に物体が接近し、閾値を超えた状態で静止してしまうと、検出電極の電荷量は増大した状態のままであるため、他の物体が新たに検出領域内に侵入しても検出することができないという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記の都市環境における物体侵入型の静電容量センサの問題点を解決し、環境変化による検出電極基礎容量と基準電極基礎容量バランスが損なわれても誤動作等が発生せず、また、検出電極等の周囲のノイズ等の影響をほとんど排除できる静電容量センサ回路を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一の検出電極6と他の検出電極7との夫々の静電容量に対応する所定時間の間に取得されるデータに基づいて決定される検出データを生成する検出データ生成手段と、該一の検出電極6と他の検出電極7との夫々の静電容量に対応する該所定時間よりも長時間の間に取得されるデータに基づいて決定される基準値を生成する基準値生成手段と、この基準値生成手段及び前記検出データ生成手段と電気的に接続し、かつ所定個数のデータを大小順に並べかえるメディアンフィルタ並びに前記所定個数のデータを平均化する平均フィルタを格納するCPU100を有し、該CPUは前記基準値に基づいて算出される閾値を前記検出データが越えた場合に検出信号の出力により検出状態を告知する都市環境における物体侵入型の静電容量センサであって、前記基準値は、前記両検出電極6、7が設けられた周囲(検出領域内)に電荷を有する物体が侵入した場合の前記都市環境の変化に対応して変化すること、また、前記検出状態の告知は、前記検出データが前記閾値を越えた状態にある場合連続して実行されると共に、該閾値は前記電荷を有する物体が前記周囲に侵入した場合には検出感度が上昇し、該被検出物が検出領域内から離脱した場合には検出感度が復帰し、さらに、該閾値は前記検出データの所定時間の最大データ値と最小データ値の差と定数とから算出されると共に、前記基準値に対し所定の検出幅をもって該基準値よりも大きな値又は小さな値に決定され、かつ常時変化し得ることを特徴とする
【0010】
付言すると、本発明は、検出データ及び基準値の両者が変動することを前提に構成されている。即ち、検出データと基準値を決定するに際して、検出電極の静電容量に対応して取得されるデータの取得時間に差を設けることにより、基準値を検出データに対して変動の比較的小さなものとし、検出データの変化により検出状態を告知することができる。
【0011】
このように、検出データは、被検出物が検出領域内に侵入又は離脱を検出する比較的短時間の静電容量の変化を検出するために用いられ、一方、基準値は、検出電極周囲の環境の比較的長時間における静電容量の変化、即ち、環境追随のために用いられる。
【0012】
本発明に係る都市環境における物体侵入型の静電容量センサの他の技術的特徴は、請求項2及び請求項3に記載されており、詳しくは、後述する実施の形態に説明されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1を参照しつつ本発明に係る実施の形態の都市環境における物体侵入型の静電容量センサ(以下、「本回路」という。)を説明する。本回路は、入力端子1、2から順に、高周波除去トランス5、サージ吸収ダイオード11、電源周波数ノイズ除去用のフィルター回路12と、比較回路20と、波形整形回路40と、フリップフロップ回路50と、CPU100を一連に接続して成り、さらに、波形整形回路40には遅延回路30が、また、比較回路20にはD/A変換回路60が接続されている。
【0014】
さらに、本回路は、安定化電源回路110、リセット回路120、テスト出力端子130、感度設定用ディプスイッチ140、応答時間設定ディプスイッチ150、検出信号出力部160、CPUクロック170を備えている。尚、このリセット回路120は、電源投入後にCPU100への供給電圧が所定の作動可能電圧になるまで、CPU100の動作を停止しリセット状態を保持するものである。
【0015】
入力端子1には、第1検出電極6が接続されており、この第1検出電極は、アース電極8と対向して配設されている。また、入力端子2には、第2検出電極7が接続されており、アース電極9と対向して配設されている。本実施の形態においては、この第1検出電極6とアース電極8間の基礎静電容量と、第2検出電極7とアース電極9との基礎静電容量は同一に調整されているが、必ずしも同一である必要はない。
【0016】
1/2DUTYの2KHzのパルス信号P1を供給するCPU100のポート60は、電流増幅を行うバッファ回路10を経由し分枝され、夫々、増幅抵抗3、4を介し、サージ吸収ダイオード11の直前に接続される。尚、パルス信号P1の周波数は、上記周波数に限定されるものではない。
【0017】
増幅抵抗3と、第1検出電極6及びアース電極8との間で形成されるコンデンサとにより構成された積分回路により、パルス信号P1は、第1積分波形信号P2に変換される。この立ち上がり縁の傾斜は、増幅抵抗3と、第1検出電極6及びアース電極8との間で形成されるコンデンサとの時定数により決定される。また、増幅抵抗4と第2検出電極7及びアース電極9との間で形成されるコンデンサとにより構成された積分回路により、パルス信号P1は、第2積分波形信号P3に変換される。
【0018】
この第1及び第2積分波形信号P2、P3は、ハイパスフィルターであるフィルター回路12において、約1.5KHz以下の低周波が除去される。このため、電源周波数である50乃至60Hzのノイズが略完全に除去される。尚、このフィルター回路は必ずしも必要ではなく、また、他の回路又は素子等により代替可能である。
【0019】
比較回路20は、第1積分波形信号P2を遅延させた第1遅延パルス信号P4を形成する第1コンパレータ22と、第2積分波形信号P3を遅延させた第2遅延パルス信号P5を形成する第2コンパレータ23を備えている。この第1コンパレータ22のプラス極221には、第1積分波形信号P2が入力され、マイナス極222には、抵抗24により2.25Vに固定された直流電圧が供給されている。尚、コンデンサ25、27は平滑用のデカップリングコンデンサであり、抵抗26は分圧用の抵抗である。
【0020】
一方、第2コンパレータ23のプラス極231には、第2積分波形信号P3が入力され、マイナス極232には、後述するD/A変換回路60からの可変制御された直流電圧が供給される。尚、両コンパレータ22、23は、オープンコレクタであるため、各出力端子223、233には、プルアップ抵抗28、29を介して、直流電圧が供給されている。
【0021】
波形整形回路40は、第1ノット回路41と、第2ノット回路42と、第3ノット回路43とを備えている。この第1ノット回路41は、第1遅延パルス信号P4を位相反転すると共に、クロック信号P6へ波形整形し、また、第2ノット回路42は、第2遅延パルス信号P5を位相反転すると共に、第1データ信号P7へ波形整形する。
【0022】
第3ノット回路43は、第2コンパレータ23の出力端子233の直後に分枝された第2遅延パルス信号P5を、遅延回路30により遅延し、さらに位相反転し、第2データ信号P8へ波形整形する。
【0023】
フリップフロップ回路50は、遅延型のフリップフロップ回路である第1フリップフロップ回路及び第2フリップフロップ回路を備えている。第1フリップフロップ回路のデータ入力端子511には、第1データ信号P7を、また、クロック入力端子512には、クロック信号P6を入力する。第1フリップフロップ回路51は、クロック信号P6の立ち上がり縁のタイミングにおける第1データ信号P7の信号レベルを反転した上、出力端子513から第1FF出力信号P9をCPU100のポート11へ出力する。
【0024】
第2フリップフロップ回路のデータ入力端子521には、第2データ信号P8を、また、クロック入力端子522には、クロック信号P6を入力する。第2フリップフロップ回路は、クロック信号P6の立ち上がり縁のタイミングにおける第2データ信号P8の信号レベルを反転せずに出力端子523から第2FF出力信号としてCPU100のポート10へ出力する。
【0025】
D/A変換回路60は、梯子型D/A変換回路であり、CPU100のポートに接続した抵抗61乃至75及びこれら抵抗と直列に接続された抵抗76乃至89から構成され、これらポートからの15ビットデジタル2進データ信号を直流電圧に変換する。そして、第2コンパレータ23のマイナス極232に、1.69乃至2.72Vまでの直流電圧を32,767段階に可変制御し供給する。尚、本実施の形態においては、15ビットデジタル2進データを用いたが、本発明に係る回路は、当該ビット数に限定されるものではない。
【0026】
次に、図2及び図3に示すタイミングチャートにより、本実施の形態の回路の動作を説明する。最初に、本回路の電源をONにした直後の状態であるイニシャルモードS1を図2を参照しつつ説明する。
【0027】
本回路の電源をONにすると、リセット回路120の作動の後、CPU100のポート60から出力されたパルス信号P1は、分枝された上、上記各積分回路により、第1積分波形信号P2及び第2積分波形信号P3に変換される。
【0028】
第1積分波形信号P2は、第1コンパレータ22に供給されている2.25Vの直流電圧の閾値を越えたタイミングt1に立ち下がり縁を有する第1遅延パルス信号P4に変換される。一方、第2積分波形信号P3は、第2コンパレータ23に供給されている可変直流電圧の閾値を越えたタイミングt2に立ち下がり縁を有する第2遅延パルス信号P5に変換される。
【0029】
図2に示すタイミングチャートにおいて、第2コンパレータ23のマイナス極232に供給されている可変直流電圧は、最低値の1.69Vであるため、第1遅延パルス信号P4のタイミングt1は、第2遅延パルス信号P5のタイミングt2よりも進んでいる。
【0030】
第1遅延パルス信号P4は、第1ノット回路41に入力され、クロック信号P6として出力され、第1フリップフロップ回路51及び第2フリップフロップ回路52の各クロック入力端子512、522に供給される。
【0031】
分枝された第2遅延パルス信号P5は、第2ノット回路42に入力され、第1データ信号P7として第1フリップフロップ回路51へ入力される。また、分枝された他の第2遅延パルス信号P5は、遅延回路30により、所定時間遅延された上、第3ノット回路43に入力され、第2データ信号P8として第2フリップフロップ回路52へ入力される。従って、この第2データ信号P8の立ち上がり縁のタイミングt3は、タイミングt2よりもさらに遅延する。
【0032】
クロック信号P6の立ち上がり縁のタイミングt1において、第1データ信号P7は、LOWレベルであるため、反転出力される第1FF出力信号P9は、HIGHレベル信号になる。一方、第2データ信号P8は、LOWレベルであるため、そのまま出力される第2FF出力信号P10は、LOWレベル信号になる。
【0033】
ここで、CPU100は、第1FF出力信号が、LOWレベルになるまで、第2コンパレータ23のマイナス極232に供給されている可変直流電圧を1.69Vから2.72Vの範囲で変化させて行く。
【0034】
特定の電圧値において、第1FF出力信号がHIGHレベルからLOWレベルへ変化した場合、この特定の電圧値における15ビットデジタル2進コード信号を第1データとして、PORT11を介してCPU100へ入力し、該CPU内部のメモリに記憶する。
【0035】
さらに、CPU100は、図3に示すように、第2FF出力信号がLOWレベルからHIGHレベルへ変化するまで、第2コンパレータ23のマイナス極232に供給されている可変直流電圧を変化させる。図3において、この電圧は、仮に2.5Vとして表示されている。そして、2.5Vの電圧における15ビットデジタル2進コード信号を第2データとして、PORT10を介してCPU100へ入力し、該CPUの内部のメモリに記憶する。
【0036】
上記のように、第2コンパレータ23のマイナス極232に供給されている可変直流電圧は、最低値の1.69Vから最高値の2.72Vの間で32,767段階に制御されている。しかし、この最低値から最高値まで、15ビットデジタル2進コード信号を+1づつ加算して可変直流電圧を上昇させてゆくと、走査に必要な時間が長くなる。このため、本実施の形態においては、ある程度のビット間隔を隔てたコード信号を、高い電圧値、低い電圧、やや高い電圧値、やや低い電圧値という順で出力してゆくことで走査時間の短縮を達成している。従って、最長でも、15回のコード信号の出力を行えば、走査が完了する。
【0037】
上記走査は1秒間に66回行われ、PORT11へ入力された256回分の第1データ信号を平均化し、第1平均データを得る。尚、この走査回数や平均化回数は、他の回数を選択することができる。また、PORT10へ入力された256回分のデータ信号を平均化し、第2平均データを得る。従って、第1及び第2平均データの各1データ単位を取得するためには、約4秒間必要となる。
【0038】
尚、第1データ信号を取得するための上記走査は、検出回路がONの状態の間継続して行われる。一方、第2データ信号を取得するための上記走査は、後述するイニシャライズ段階でのみ実行されれば足り、必ずしも、検出回路がONの状態の間継続して行われる必要はない。
【0039】
上記第2平均データは、後述する検知幅を決定するための検知幅データを生成するために用いられる。本実施の形態においては、遅延回路30のコンデンサ32の容量値と抵抗31の抵抗値との時定数によって、検出信号を出力する検出感度が設定されている。例えば、最高感度は、第1検出電極6とアース電極8の間の基礎容量と、第2検出電極7とアース電極9の間の基礎容量が、夫々、20,000pFである場合であって、何れかの基礎容量に4pF以上の増減があると検出信号を出力する検出感度に設定されている。
【0040】
この検出感度は、感度設定用ディプスイッチ140により、数段階に設定することが可能であり、例えば、第1検出電極6とアース電極8の間の基礎容量と、第2検出電極7とアース電極9の間の基礎容量が、夫々、40,000pFである場合であって、何れかの基礎容量に8pF以上の増減があると検出信号を出力する検出感度に変更することも可能である。
【0041】
図4は、平均的な都市環境において、CPU100に入力された上記第1平均データの分布を示している。この図4のY軸は、0乃至32,767のデータ値を示し、また、そのX軸は、時間軸となっている。第1平均データの分布は、環境中の様々なノイズの影響を受けるため、図4に示すように分散しており、このままでは、第1検出電極6とアース電極8の間の静電容量と、第2検出電極7とアース電極9の間の静電容量との相対的な変化を知ることが困難である。
【0042】
このため、CPU100では、CPU100に予め記憶されているソフトウェアとしてのフィルタを用い、当該第1平均データの処理を行う。このフィルタは、大きくメディアンフィルタと平均フィルタの2種類に分類され、かつ組み合わせて用いられる。
【0043】
最初に、メディアンフィルタについて説明する。このメディアンフィルタの原理は、例えば、時間的に連続して取得された15個の第1平均データをメモリに記憶し、各第1平均データのデータ値を小さいものから順に並び替え、その中間に位置する第1平均データ、即ち、データ値の小さいものから7番目に位置する第1平均データを抽出し、これをメディアンデータとするものである。このメディアンデータは、後述するように検出データとして用いることも可能である。当該メディアンフィルタを純粋メディアンフィルタと定義する。
【0044】
この純粋メディアンフィルタは、ノイズ除去能力に優れている。上記の例で15個の第1平均データの内、比較的大きなデータ値を有する少なくとも8個の第1平均データが存在しなければこの比較的大きなデータ値がメディアンデータに反映されないからである。
【0045】
上記、純粋メディアンフィルタは、上記のように中間に位置する第1平均データを単純にメディアンデータとするため、例えば、上記の例において、連続して取得された15個の第1平均データの内、7個がすべてのデータ値が12000であり、他の8個がすべてのデータ値が20000である場合、メディアンデータの番地は、7番目に位置する第1平均データのデータ値である20000となり、その中間のデータ値、即ち、16000をメディアンデータとして取得することができない。
【0046】
このような問題点を解決するために、時間的に連続する1番目の第1平均データと2番目の第1平均データとの中間値を算出し、同様に、3番目と4番目、5番目と6番目・・・、というように14個の中間値データを生成する。そして、15個の第1平均データにこの14個の中間値データを加えた29個のデータの中間に位置する第1平均データ若しくは中間値データ、即ち、データ値の小さいものから15番目に位置する第1平均データ若しくは中間値データを抽出し、これをメディアンデータとする。当該メディアンフィルタを補間メディアンフィルタと定義する。
【0047】
上記の純粋メディアンフィルタと補間メディアンフィルタは、共に、1つのメディアンデータを取得するために、15個の第1平均データを必要とする。このため、各メディアンデータ間の時間、即ち、検出回路の応答速度は、時間的に連続した第1平均データがCPU100へ15個入力されるに必要な時間となる。
【0048】
この応答速度を向上するために、単に、1つのメディアンデータを取得するために必要な第1平均データの数を減少すると、メディアンフィルタのノイズ除去能力が低下してしまう。
【0049】
そこで、第1平均データの1番目乃至15番目から第1メディアンデータを取得した後、2番目乃至16番目から第2メディアンデータを取得する。この場合、応答速度、即ち、一つのメディアンデータが取得されるに必要な時間は、一つの第1平均データがCPU100に入力されるに必要な時間に短縮される。1つのメディアンデータを取得する範囲が第1平均データの1個分づつ移動してゆくことから、当該メディアンフィルタを移動メディアンフィルタと定義し、純粋メディアンフィルタに移動メディアンフィルタを適用する場合には、移動純粋メディアンフィルタと定義し、また、補間メディアンフィルタに移動メディアンフィルタを適用する場合には、移動補間メディアンフィルタと定義する。
【0050】
次に、平均フィルタについて説明する。平均フィルタは、所定個数の第1平均データのデータ値を足しあげた後、当該所定個数で除算することにより、平均値のデータ値を平均フィルタデータとするものである。このフィルタは、所定個数の第1平均データを平均化してしまうため、突発的なノイズを完全に除去する点においては、上記のメディアンフィルタよりも除去能力は劣るが、連続的に変化する平均的なデータを得られる点でメディアンフィルタよりも優れている。
【0051】
さらに、上記移動メディアンフィルタと同様に、例えば、第1平均データの1番目乃至15番目から第1平均フィルタデータを取得した後、2番目乃至16番目から第2平均フィルタデータを取得するようにし、応答速度を一つの第1平均データがCPU100に入力されるに必要な時間に短縮し、応答速度を上昇させることもできる。当該平均フィルタを移動平均フィルタと定義する。
【0052】
さらに、CPU100のメモリの記憶容量を節約するために、第1平均データの1番目乃至15番目から第1平均フィルタデータを取得した後、16番目の第1平均データのデータ値から当該第1平均フィルタデータのデータ値を減算して15で除算し、これを第1平均フィルタデータに加算して第2検出データを取得する。例えば、第5平均フィルタデータは、(19番目の第1平均データ−第4平均フィルタデータ)÷15+第4平均フィルタデータ、という式により算出することができる。直前の平均フィルタデータを重ねて利用することから、当該平均フィルタを重移動平均フィルタと定義する。
【0053】
この重移動平均フィルタは、直前の平均フィルタデータを利用するため、比較的大きな、又は、比較的小さなデータ値を有する平均フィルタデータが発生した場合、その平均フィルタデータに後続する平均フィルタデータにも影響が生じる。このため、平均フィルタデータの変化は、漸増的あるいは漸減的な変化になる傾向があり、平均フィルタデータの連続的変化を捉えやすくなる。
【0054】
CPU100のソフトウェアフィルタは、上記の移動補間メディアンフィルタと重移動平均フィルタとが用いられている。応答時間設定ディプスイッチ150は、3段階に応答時間を調整するものであり、この応答時間は、上記の2種類のフィルタの組み合わせを変更することにより調整される。そして、この応答時間を長く設定すると、後述するようにノイズ除去能力を高めることができる。
【0055】
応答時間設定ディプスイッチ150の応答時間設定を最高速度に設定すると、CPU100のフィルタ構成は、15個の第1平均データを処理する移動補間メディアンフィルタのみとなる。このフィルタ構成では、応答時間は、約128msとなる。
【0056】
次に、応答時間設定ディプスイッチ150の応答時間設定を中間速度に設定すると、CPU100のフィルタ構成は、15個の第1平均データを処理する移動補間メディアンフィルタを初段とし、16個のメディアンデータを平均化する重移動平均フィルタを次段とする2段構成となる。このため、ノイズ除去能力に優れた移動補間メディアンフィルタの特性を生かしつつ、重移動平均フィルタによりメディアンデータの連続的な変化を捉えやすくなる。
【0057】
上記の平均フィルタの説明においては、第1平均データを平均化し平均フィルタデータを生成したが、当該フィルタ構成の重移動平均フィルタでは、移動補間メディアンフィルタのメディアンデータを平均化する。このフィルタ構成においては、応答時間は、約512msとなる。
【0058】
次に、応答時間設定ディプスイッチ150の応答時間設定を最低速度に設定すると、CPU100のフィルタ構成は、15個の第1平均データを処理する移動補間メディアンフィルタを初段とし、該メディアンフィルタから出力された32個のメディアンデータを平均化する重移動平均フィルタを次段とする2段構成となる。当該フィルタ構成では、応答速度が約1024msと低下するものの、上記の中間速度のフィルタ構成よりもさらに平均化されたデータを取得することができる。
【0059】
この応答時間設定ディプスイッチ150の応答時間設定を最低速度に設定した場合、当該フィルタ構成の重移動平均フィルタから最終的に出力される検出データを図5に示す。
【0060】
次に、図10を参照しつつ本実施の形態の検出回路のフロチャートを説明する。このフロチャートは、イニシャライズ、イニシャルセンシング、センシングの3つのモードから構成されている。
【0061】
最初にイニシャライズのモードを説明する。電源をONにすると、第1平均データと第2平均データを用い検知幅を設定する当該モードが開始する(S1)。まず、CPU100は、上記の3種類のフィルタ構成の内、応答時間設定ディプスイッチ150の応答時間の設定状態に対応した一の第1フィルタを形成すると共に、環境順応用に構成された第2フィルタを形成する(S2)。
【0062】
この第1フィルタは、検出データを得るためのものであり、また、第2フィルタは、基準値データ及び検出幅を得るためのものである。
【0063】
この第2フィルタは、15個の第1平均データを処理する移動補間メディアンフィルタを初段とし、該メディアンフィルタから出力された65,536個のメディアンデータを平均化する重移動平均フィルタを次段とする2段構成のフィルタである。当該フィルタ構成は、重移動平均フィルタの処理するメディアンデータが極めて多数であるため、当該環境における第1検出電極6とアース電極8の間の基礎容量と、第2検出電極7とアース電極9の間の基礎容量の長時間に渡る連続的な変化を検出することができる。
【0064】
次に、予め設定されている時間、例えば4秒間、第1平均データが取得される(S3)。尚、この時間は、データの取得個数に依存する。次に、予め設定されている時間、例えば4秒間、第2平均データが取得される(S3)。この第1平均データ及び第2平均データは、第2フィルタにより処理される。
【0065】
上記のように、第2フィルタは、65,536個の移動補間メディアンフィルタのメディアンデータを必要とするため、4秒間程度の時間で取得された第1平均データや第2平均データでは、フィルタ処理1回分の算出処理を行うことができない。しかし、暫定的に、この限られた少ない第1及び第2平均データを用い、夫々、第1平均データから暫定基準値データを得(S4)、また、第1及び第2平均データから検知幅データを得る(S5)。
【0066】
上記のようにして得られた基準値データは、これを暫定基準値としてメモリする。さらに、上記検知幅データから、基準値データを減算し、検知幅を算出する。この際、CPU100は、感度設定用ディプスイッチ140で設定された検出感度を対応させる。例えば、基準値データの値が16,000であり、検知幅データの値が16,400である場合には、データ値の差は、400となる。
【0067】
一方、上記データ値の差は、最低感度の8pFに相当するように予め定義されているため、上記ディプスイッチ140により、検出感度を4pFと設定した場合、4pFは8pFの1/2であるから、上記400のデータ値の1/2である200というデータ値が検出幅となる。そして、この検出幅は、図6に示すように、この差を基準値データの上下に100番地づつの幅の検知幅を割り当て(S5)、CPU100が検出信号を出力するか否かを決定する閾値を設定する。以上のステップを完了するとイニシャライズのモードが終了する(S7)。なお、上記の検出幅の算出方法は、乗算だけでなく定数の加減除算により算出することができる。
【0068】
次に、イニシャルセンシングモードが開始する(S7)。このイニシャルセンシングは、第1フィルタによる第1回目の検出データを得るために必要である。即ち、重移動平均フィルタが移動補間メディアンフィルタの16個のメディアンデータが必要とするため、センシングのモードを開始する前にこの16個のメディアンデータを取得しなければならないからである。このため、重移動平均フィルタを用いない場合には、必ずしもこのイニシャルセンシングモードを必要としない。上記16個のメディアンデータを取得した後(S8)、イニシャルセンシングモードは終了する(S9)。
【0069】
次に、センシングモードが開始する(S10)。最初に、基準値について説明する。イニシャライズモードで決定されメモリされた暫定基準値をもとに、基準値が算出される(S11)。この基準値は、常に更新され変動する。n番目の基準値(n)は、基準値(n-1)+(第1フィルタの検出データ(n)−基準値(n-1))/65,536という式により求められる。即ち、上記暫定基準値は、1番目の基準値(1)を求めるために基準値(0)として用いられる。
【0070】
上記のように、基準値(n)を基準値(n-1)から求めることにより、メモリの記憶容量を節減できる。即ち、移動補間メディアンフィルタの出力する65,536個のデータ毎に基準値を更新した場合には、基準値の変化が段階状(階段状)となり、本実施の形態よりも基準値の実質的な変化が反映されにくくなる。
【0071】
基準値が変動した場合、上記の検出幅は基準値から算出されるため、図7に示すように検出幅も基準値の変動に追随する。このため、両検出電極周囲の環境、例えば、電界や湿度等の影響により、両検出電極の基礎容量値が漸増的若しくは漸減的に変動した場合であっても、検出回路は、検出信号を出力しない。
【0072】
両電極の何れかに被検出物が接近すると、以下のデータ値の変化生じる。即ち、検出電極6に被検出物が接近するとデータ値が増大し、検出電極7に被検出物が接近するとデータ値が減少する。例えば、被検出物が検出電極6に接近すると、第1フィルタの検出データが上記検出幅の閾値を超える。この場合、第2フィルタの基準値データは、瞬間的な第1平均データの増大によっては、影響をほとんど受けないため、基準値は変動しない。
【0073】
CPU100は、検出データが検出幅の閾値を超えた場合、検知判定を行い(S12)、直ちに検出信号を検出信号出力部160から出力する。この出力信号は、図8に示す第1パルス波である。
【0074】
この図8は、検出電極の上に物体を置き、さらに、その物体を手で持ち上げ持ち去った場合を示している。検出信号が出力されると、環境順応用の第2フィルタの重移動平均フィルタにより取得されるメディアンデータの個数が65,536個から600個へ減少するように設定の変更がなされる(S13)。このため、比較的短時間で基準値データが上昇し、検出データに追随する。
【0075】
次に、物体を持ち上げるために物体に手を接触させると、さらに検出データのデータ値が上昇する。この際、検出データのデータ値が閾値を超えるため、第2パルス波が出力される。最後に物体を手で持ち上げると検出データのデータ値が急激に減少するため、第3パルス波が出力される。
【0076】
このように、検出信号であるパルス波の出力後に第2フィルタの設定を変更し基準値データの検出データに対する追随の程度を上昇させることで、環境の変化と被検出物の状態の変化の双方に適応することができる。最後に、本回路をOFFにすると、センシングが終了する(S14)。
【0077】
上記実施の形態の検出回路は、検出データが検出幅の閾値を越える度にパルス波の検出信号を出力する。しかし、他の実施の形態として、検出電極に被検出物が接近又は接触している間、検出信号を出力し続けるように検出回路を設定することもできる。以下、図9及び図11を参照しつつ説明する。
【0078】
本実施の形態の回路では、上記実施の形態の回路の「検知幅の算出と割当」(S5)の次に、後述するヒステリシスを検知幅の閾値に持たせるためにヒステリシスデータが算出されるステップ(S6)が設けられている。このステップでは、CPU100のメモリに記憶されている定数、例えば、0.1が上記検出幅のデータ値100に乗算され、ヒステリシスのデータ値10が算出される。なお、この算出は定数の加減除算によって求めてもよい。
【0079】
上記の実施の形態の回路と同様に、イニシャルセンシング(S8乃至S10)の次に、センシングモードが開始し(S11)、基準値が算出される(S12)。
そして、両電極の何れかに被検出物が接近すると、以下のデータ値の変化生じる。即ち、検出電極6に被検出物が接近するとデータ値が増大し、検出電極7に被検出物が接近するとデータ値が減少する。そして、CPU100は、検出データが検出幅の閾値を超えた場合、検知判定を行う(S13)。
【0080】
検知判定がなされると、基準値が固定される(S14)と共に、閾値にヒステリシスを生じさせる(S15)。例えば、所定の電荷を有する物体がいずれかの電極6,7の表面から10cm離間した位置に存在する場合に、検出回路が検出信号を出力する場合、この10cmの領域近辺に当該物体がとどまると検出信号のチャタリングが生じる。
【0081】
このチャタリングを回避するために、上記のヒステリシスデータに基づき、検知幅の閾値が変更される。図9に示すように、例えば、物体が検出電極6に接近すると検出データが検出幅の閾値を越えて増大する。この場合は、上記の検出幅のデータ値100からヒステリシスのデータ値10を減算し、検出幅のデータ値を90にし、検出回路の検出感度を上昇させる。このため、上記の例で検出電極の表面から10cmの位置で物体が留まっている場合でもチャタリングは生じない。尚、物体が検出電極7に接近し検出データが閾値以下になった場合には、ヒステリシスのデータ値は加算される(図9参照)。
【0082】
上記基準値の固定(S14)は、環境順応用に構成された第2フィルタを停止することにより行う。このため、基準値は、検出信号の出力開始時点の基準値データに固定される。これは、検出領域内に被検出物が留まった場合、基準値が徐々に変化してゆくと、検出データが検出幅の閾値内に含まれ、検出信号の出力が停止してしまうことを回避するためである。
【0083】
次に、この物体がいずれかの検出電極の検出領域内から離脱する場合、検出データが検出幅の閾値を越えて減少した場合には、上記の変更された検出幅のデータ値90にヒステリシスのデータ値10を加算し、検出幅のデータ値を100にし、検出回路の検出感度を元の状態に戻す(S16)。
【0084】
検出領域内から被検出物が離脱すると、非検知判定(S17)がなされ、検出信号の出力が停止する。同時に、環境順応用の第2フィルタが作動を再開し、基準値を環境にあわせて変化させて行く。最後に、本回路をOFFにすると、センシングが終了する(S18)。
【0085】
上記の各実施の形態において、メディアンフィルタと平均フィルタを2段に組合わせたが、例えば、メディアンフィルタ又は平均フィルタだけの1段構成としても良いし、また、第1メディアンフィルタを初段とし、第1メディアンフィルタのメディアンデータを処理する第2メディアンフィルタを2段目とし、さらに第2メディアンフィルタのメディアンデータを処理する平均フィルタを3段目とした3段構成としても良く、フィルタを構成するフィルタの種類や、段数等は限定されない。
【0086】
上記の各実施の形態において、CPU100のソフトウェアフィルタに検出データのデータ値の上限を画するデータリミッターを設けることも可能である。このデータリミッターは、検出データのデータ値が所定値以上であれば、この所定値をデータ値に変換するものである。
【0087】
このデータリミッターにより、突発的なノイズ等により極端に大きなデータ値を有する検出データが取得された場合に長期に渡り平均フィルタがその影響を受けることを防止することができる。上記データリミッターの所定値は、例えば、基準値を中心に、基準値のプラス側及びマイナス側に各検出幅の2倍程度となるデータ値を選択する。
【0088】
上記の各実施の形態において、検出感度、即ち、検出幅データの値は、感度設定用ディップスイッチ140により選択可能であるものの、当該スイッチにより選択されたデータ値に固定されてしまう。しかし、検出電極6、7の周囲のノイズ環境によっては、再設定を行わなければならなく場合がある。
【0089】
そこで、上記イニシャライズの段階で、最大データ値と最小データ値の差を測定し、当該データ値の差の約2倍を検出幅データとすることにより、検出回路6、7周囲の環境に適合した感度を自動的に設定することができる。この場合、上記感度設定用ディップスイッチ140は不要となる。上記の乗数は、1以下であってもよく、ノイズ環境の安定性によって適宜選択する。なお、上記算出は定数の加減除算によって求めてもよい。
【0090】
尚、イニシャライズの段階だけではなく、センシングの段階においても所定時間内における最大データ値と最小データ値を随時取得し続け、検出幅データを連続的に変化させることも可能である。このように、検出幅データを自動設定することにより、当該ノイズ環境において、安定した検出能力を維持することができる最高感度を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の都市環境における物体侵入型の静電容量センサの回路図である。
【図2】図1の都市環境における物体侵入型の静電容量センサの動作を示すタイミングチャートである。
【図3】図1の都市環境における物体侵入型の静電容量センサの動作を示すタイミングチャートである。
【図4】第1平均データの分布を示すグラフ図である。
【図5】基準値データと検出データを示すグラフ図である。
【図6】図5のグラフ図に、算出された閾値と検出幅を示したグラフ図である。
【図7】基準値と閾値とが長時間に渡り変化して行く様子を示したグラフ図である。
【図8】検出状態における基準値の変化を示すグラフ図である。
【図9】閾値のヒステリシスを示すグラフ図である。
【図10】図1に示す静電容量センサ回路のフロチャートである。
【図11】本発明に係る他の実施の形態の都市環境における物体侵入型の静電容量センサのフロチャートである。
【符号の説明】
1、2 入力端子
3、4 増幅抵抗
5 高周波除去トランス
6 第1検出電極
7 第2検出電極
8、9 アース電極
10 サージ吸収ダイオード
12 電源周波数除去用フィルター回路
20 比較回路
22 第1コンパレータ
23 第2コンパレータ
30 遅延回路
40 波形整形回路
41 第1ノット回路
42 第2ノット回路
43 第3ノット回路
50 フリップフロップ回路
51 第1フリップフロップ回路
52 第2フリップフロップ回路
60 D/A変換回路
100 CPU
110 安定化電源回路
120 リセット回路
130 テスト出力端子
140 感度設定用ディップスイッチ
150 応答時間設定ディップスイッチ
160 検出信号出力部
170 CPUクロック
Claims (3)
- 一の検出電極6と他の検出電極7との夫々の静電容量に対応する所定時間の間に取得されるデータに基づいて決定される検出データを生成する検出データ生成手段と、該一の検出電極6と他の検出電極7との夫々の静電容量に対応する該所定時間よりも長時間の間に取得されるデータに基づいて決定される基準値を生成する基準値生成手段と、この基準値生成手段及び前記検出データ生成手段と電気的に接続し、かつ所定個数のデータを大小順に並べかえるメディアンフィルタ並びに前記所定個数のデータを平均化する平均フィルタを格納するCPU100を有し、該CPUは前記基準値に基づいて算出される閾値を前記検出データが越えた場合に検出信号の出力により検出状態を告知する都市環境における物体侵入型の静電容量センサであって、
前記基準値は、前記両検出電極6、7が設けられた周囲(検出領域内)に電荷を有する物体が侵入した場合の前記都市環境の変化に対応して変化すること、また、前記検出状態の告知は、前記検出データが前記閾値を越えた状態にある場合連続して実行されると共に、該閾値は前記電荷を有する物体が前記周囲に侵入した場合には検出感度が上昇し、該被検出物が検出領域内から離脱した場合には検出感度が復帰し、さらに、該閾値は前記検出データの所定時間の最大データ値と最小データ値の差と定数とから算出されると共に、前記基準値に対し所定の検出幅をもって該基準値よりも大きな値又は小さな値に決定され、かつ常時変化し得ることを特徴とする都市環境における物体侵入型の静電容量センサ。 - 前記検出状態の告知は、前記検出データが前記閾値を越える毎に所定の継続時間を有するパルス波の出力として実行される請求項1記載の都市環境における物体侵入型の静電容量センサ。
- 前記検出状態の告知と同時に、前記基準値生成手段は、前記所定時間よりも長時間の間に取得されるデータに基づき基準値を決定することを中止し、前記長時間よりも短時間に取得されるデータに基づき基準値を決定する請求項2記載の都市環境における物体侵入型の静電容量センサ。
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