JP4248353B2 - スルーホールの充填方法 - Google Patents
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Description
かかるヴィアの形成方法には、例えば、基板を貫通する円筒状のスルーホール内にめっきによって金属を充填して形成する方法がある。この方法を図5に示す。図5に示す方法は、いわゆるセミアディティブ法と称される方法であって、先ず、図5(a)に示す様に、絶縁材料から成る基板100に円筒状のスルーホール102を形成した後、図5(b)に示す様に、スルーホール102の内壁面を含む基板100の表面に無電解めっきによって薄膜金属層104を形成する。
更に、スルーホール102を含む薄膜金属層104を覆うように塗布したレジスト110にパターニングを施し、スルーホール102及び配線パターンを形成する部分の薄膜金属層104を露出する[図5(b)]。
次いで、薄膜金属層104を給電層とする電解めっきを施し、スルーホール102の内壁面及び薄膜金属層104の露出面上にめっき金属層106を形成する。このめっき金属層106は、図5(c)に示す様に、スルーホール102の開口部の角部に形成された部分が、スルーホール102の内側部に形成された部分よりも厚くなる。
更に、電解めっきを継続すると、図5(d)に示す様に、スルーホール102を金属で充填してヴィアに形成できると共に、めっき金属層106を所望の厚さとすることができる。
その後、レジスト110を除去し、露出した薄膜金属層104を除去することによって、基板100の両面の各々に所望の配線パターンを形成でき、かかる配線パターンに両端の各々が接続されて成るヴィアが形成された配線基板を得ることができる。
しかし、形成されたヴィア内には、図5(d)に示す如く、内部にボイド108が形成され易い。
この様に、図5に示す方法では、スルーホール102内にめっきによって金属を充填して形成したヴィアには、ボイド等の欠陥が存在することが多かった。
図6に示す方法は、いわゆるサブトラクティブ法と称されている方法であって、先ず、樹脂層200の両面に銅箔202,202が形成された銅付き樹脂板の両面の各所定箇所をエッチングして、底面が樹脂層200の樹脂面から成る凹部204,204を形成[図6(a)、図6(b)]した後、凹部204,204の底面を形成する各樹脂面にレーザを照射し、中途部が最狭部208に形成された鼓状のスルーホール206を形成する[図6(c)]。
次いで、かかるスルーホール206の内壁面を含む樹脂板の全面にフィルドめっきとしての電解めっきを施す。この電解めっきによって、スルーホール206の内壁面を含む樹脂板の全面にめっき層210が形成される[図6(d)]。形成されたにめっき層210により、スルーホール206の中途部の最狭部208が閉塞され、スルーホール206は凹部214、214に形成される。
更に、電解めっきを施すことによって、凹部214、214を金属で充填して、ヴィア216を形成できる[図6(e)]。
その後、樹脂板の面に形成されためっき層210及び銅箔202.202にパターニングを施すことによって、ヴィア216に一端が接続された所望パターンの導電パターンを形成できる。
また、多数個の鼓状のスルーホール206を樹脂板に形成する場合にも、各スルーホール206を個々にレーザによって形成する。このため、樹脂板に形成したスルーホール206の各最狭部208の形成位置を、同一箇所に形成することは極めて困難であり、最狭部208の形成位置が異なるスルーホール206が併存する。
この様に、最狭部208の形成位置が異なる複数個のスルーホール206が併存する樹脂板にフィルドめっきを施すと、深さが異なる凹部214が形成され、フィルドめっきを終了したとき、未充填の凹部214が存在するおそれがある。
図7に示す方法は、図5に示す方法と同様なセミアディティブ法と称される方法であって、先ず、樹脂基板300に円筒状のスルーホール302を形成した後、スルーホール302の内壁面を含む樹脂基板300の全面に、無電解銅めっきによって薄膜銅層304を形成する[図7(a)、図7(b)]。
更に、スルーホール302を含む薄膜金属層304を覆うように塗布したレジスト310にパターニングを施し、スルーホール302及び配線パターンを形成する部分の薄膜金属層304を露出する[図7(b)]。
次いで、薄膜銅層304を給電層とする電解銅めっきを施し、スルーホール302の内壁面及び薄膜金属層304の露出面上に均一厚さのめっき銅層306を形成する[図7(c)]。このめっき銅層306を形成する電解銅めっきとしては、周期的に電極極性を逆転するPPR電解銅めっきが採用される。
かかるPPR電解銅めっきでは、硫酸銅、硫酸、塩化物イオン、硫黄化合物、界面活性剤を含む硫酸銅めっき液を用い、逆電解を0.1〜1A/dm2の電流密度範囲で行って、樹脂基板300の薄膜銅層304に吸着される硫黄化合物のうち、スルーホール302の入口付近の硫黄化合物を剥離することによって、正電解時のスルーホール302内の分極抵抗を入口付近よりも低く保ち、スルーホール302内に均一厚さのめっき銅層306を形成できる。
更に、このPPR電解銅めっきを続行することによって、スルーホール302を銅で充填し、ヴィア308を形成できる。
ところで、図7に示す方法では、スルーホール302の内壁面が凹凸の極めて少ない平滑面であることを要する。スルーホール302の内壁面が、凹凸の多い粗面に形成されていると、PPR電解銅めっきによって銅層306がスルーホール302の内壁面の凹凸に沿って形成され、スルーホール302を銅で充填してヴィア308を形成したとき、スルーホール302の内壁面の凹部が空洞として残留するからである。
しかし、スルーホール302は、通常、ドリルで形成されるため、スルーホール302の内壁面が粗面に形成されることがある。
一方、樹脂基板300に形成した多数個のスルーホール302について、その各内面の状況をチェックすることは、事実上不可能である。
そこで、本発明の課題は、基板を貫通するスルーホールのストレート状の内壁面が粗面であっても、確実に電解めっきによってスルーホール内に金属を充填し得るスルーホールの充填方法を提供することにある。
すなわち、第1の本発明は、絶縁材料から成る基板を貫通するスルーホールのストレート状の内壁面を含む基板全面に薄膜金属層を形成した後、前記基板を電解めっき液内に浸漬し、前記薄膜金属層を給電層とする電解めっきを施して、前記スルーホール内に金属を充填する際に、該電解めっきを施す電解めっき液として、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となって、前記基板に電解めっきを施したとき、前記スルーホール内の金属析出速度が、前記基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用い、前記電解めっき液を攪拌して施した電解めっきによって、前記スルーホール内の中途部近傍に最狭部を形成するように、前記スルーホールの開口部近傍の金属層よりも厚い金属層をスルーホールの中途部近傍に形成した後、前記中途部近傍の金属層を更に厚くする電解めっきによって、前記最狭部を閉塞して、前記基板の両面の各々に開口する凹部を形成し、次いで、前記凹部の各々に電解めっきによって金属を充填することを特徴とするスルーホールの充填方法にある。
かかる第1の本発明において、電解めっき液として、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となって、前記スルーホールの内壁面を含む基板全面に薄膜金属層が形成された基板に電解めっきを施したとき、前記スルーホール内の金属析出速度が、前記基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用い、前記電解めっき液を攪拌しつつ、スルーホール内に形成した最狭部を閉塞する電解めっき及び前記最狭部を閉塞して形成した前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきを施すことによって、形成された凹部を確実に閉塞できる。
すなわち、第2の本発明は、絶縁材料から成る基板を貫通するスルーホールのストレート状の内壁面を含む基板全面に薄膜金属層を形成した後、前記基板を電解めっき液内に浸漬し、前記薄膜金属層を給電層とする電解めっきを施して、前記スルーホール内に金属を充填する際に、該電解めっきによって前記基板面及びスルーホールの内壁面に形成した所定厚さの金属層に、前記スルーホールの開口部を形成する角部近傍の金属層及び前記スルーホールの内壁面の粗面に倣って金属層に形成された凹凸部の凸部を選択的にエッチングする陽極電解を施して、前記開口部近傍の金属層をスルーホール内の中途部近傍の金属層よりも薄くし、前記スルーホール内の中途部近傍に最狭部を形成した後、電解めっき液として、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となって、前記スルーホールの内壁面を含む基板全面に薄膜金属層が形成された基板に電解めっきを施したとき、前記スルーホール内の金属析出速度が、前記基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用い、前記電解めっき液を攪拌しつつ、前記スルーホール内に形成した最狭部を閉塞する電解めっき及び前記最狭部を閉塞して形成した前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきを施すことを特徴とするスルーホールの充填方法にある。
かかる第2の本発明において、基板面及びスルーホールの内壁面に形成した所定厚さの金属層は、周期的に電極極性を逆転するPPR電解めっきによって容易に形成できる。
更に、スルーホール内の最狭部を閉塞して形成された前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきとしても、周期的に電極極性を逆転するPPR電解めっきを用いることによって、形成された凹部を確実に金属で充填できる。
また、スルーホール内の最狭部を閉塞して形成された前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきとしては、電極極性が一定に保持された直流電解めっきを用いることもできる。
尚、第1の本発明及び第2の本発明における「スルーホールのストレート状の内壁面」とは、スルーホールの内壁面に突出部等が形成されていないことをいい、中心軸に直交する任意の複数面で切断した横断面の形状及び面積が互いに等しいスルーホールの内壁面をいう。
その後、更に電解めっきを継続して、スルーホール内の中途部近傍の最狭部を閉塞して形成した、基板の両面の各々に開口する凹部を金属で充填することによって、スルーホール内にボイド等の欠陥のない充填層を形成できる。
ここで、スルーホールの内壁面が粗面であって、この内壁面に形成した所定厚さの金属層に凹凸部が形成されていても、陽極電解によるエッチングの際に、スルーホールの開口部近傍の金属層及び凸部に電流が集中して選択的にエッチングされ易い。このため、スルーホールの中途部近傍の金属層を開口部近傍の金属層よりも厚くできる。
その後、更に電解めっきを金属層に施すことによって、スルーホール内の中途部近傍の最狭部を閉塞して形成した、基板の両面の各々に開口する凹部を金属で充填することによって、スルーホール内にボイド等の欠陥のない充填層を形成できる。
更に、スルーホール12を含む薄膜金属層14を覆うように塗布したレジスト24にパターニングを施し、スルーホール12及び配線パターンを形成する部分の薄膜金属層14を露出する[図1(b)]。
次いで、薄膜金属層14を給電層とする電解めっきを施し、スルーホール12の内壁面及び薄膜金属層14の露出面上にめっき金属層16を形成する。この電解めっきでは、攪拌を施しつつ樹脂基板10に電解めっきを施したとき、スルーホール12内のストレート状の内壁面に対する金属析出速度が、樹脂基板10の基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用いる。
かかる電解めっき液としては、図2に示す様に、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となる電解めっき液Aを好適に使用できる。
一方、図2に示す電解めっき液Bは、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して正側となる電解めっき液である。かかる電解めっき液Bは、攪拌を施しつつ樹脂基板10に電解めっきを施したとき、スルーホール12内のストレート状の内壁面に対する金属析出速度が、樹脂基板10の基板面の金属析出速度よりも遅い電解めっき液である。この電解めっき液Bを用いて、樹脂基板10に電解めっきを施すと、図5(c)に示す如く、スルーホール12の内壁面に形成された金属層の形状は、スルーホール12の開口部の角部に形成された金属層の部分が、スルーホール12の内側部に形成された金属層の部分よりも厚く形成され易い。
但し、硫酸銅、硫酸、塩化物イオン、硫黄化合物及び界面活性剤を含む電解銅めっき液であっても、建浴後に陽極に用いる含燐銅板を浸漬させて17時間放置した電解銅めっき液は、電解めっき液Bの挙動を呈するものとなる。
ここで、スルーホール12の内壁面が粗面であっても、電解めっき液として、攪拌を施しつつ樹脂基板10に電解めっきを施したとき、スルーホール12内の金属析出速度が、樹脂基板10の基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用いるため、スルーホール12の内壁面の金属層表面に多少の凹凸が存在していても、開口部近傍の金属層16よりも厚い金属層18をスルーホール12の中途部近傍に形成できる。
引き続いて電解めっきを継続することにより、樹脂基板10に形成された凹部20,20の各々に金属を充填し、ボイド等の欠陥のない充填層22を形成できる。
尚、レジスト24を除去し、露出した薄膜金属層14を除去することによって、基板10の両面の各々に所望の配線パターンを形成でき、かかる配線パターンに両端の各々が接続されて成るヴィアが形成された配線基板を得ることができる。
唯、図2に示す電解めっき液Aは、電極の浸漬等によって特性が経時変化し、不安定である。
一方、樹脂基板10に電解めっきを施したとき、スルーホール12内の金属析出速度が、樹脂基板10の基板面の金属析出速度よりも遅い、図2に示す電解めっき液Bは、電極を浸漬等しても、その特性が経時変化せず安定している。
このため、図1に示す方法において、スルーホール12内に形成した最狭部12aを閉塞する電解めっき[図1(c)]及び最狭部12aを閉塞して形成された樹脂基板10の両面の各々に開口する凹部20,20内に金属を充填する電解めっき[図1(d)]の各々に、図2に示す電解めっき液Bを用い、周期的に電極極性を逆転するPPR電解めっきを採用することによって、最狭部12aの閉塞及び凹部20,20の充填を確実に行うことができる。
尚、最狭部12aを閉塞して形成された樹脂基板10の両面の各々に開口する凹部20,20内に金属を充填する電解めっき[図1(d)]としては、電極極性が一定に保持された直流電解めっきを用いることもできる。
最適な逆電解時の電流密度は0.1〜0.5A/dm2で、最適な電解時間は1〜10秒程度である。この逆電解時、前半の逆電解を高い電流密度とし、後半の逆電解を前半時よりも低い電流密度で行う2段階の逆電解を行うことが、効果的である。
正電解時の電流密度は、1.5A/dm2程度であって、電解時間は50〜200秒程度が良好である(かかる電流密度や電解時間は、めっきの付き回り性等をみて適宜調整できる)。
この点、図4に示す方法によれば、電解めっき液として、電極の浸漬等によって特性が経時変化しない図2に示す電解めっき液Bを用いて、スルーホール12の開口部近傍の金属層よりも厚い金属層18をスルーホール12の中途部近傍に形成できる。
かかる図4に示す方法でも、図1に示す方法と同様に、先ず、図1(a)に示す様に、絶縁材料である樹脂から成る樹脂基板10にドリルによって円筒状のスルーホール12を形成した後、図1(b)に示す様に、スルーホール12の内壁面を含む樹脂基板10の表面に無電解めっきによって薄膜金属層14を形成する。
更に、スルーホール12を含む薄膜金属層14を覆うように塗布したレジスト24にパターニングを施し、スルーホール12及び配線パターンを形成する部分の薄膜金属層14を露出する。
次いで、図4(a)に示す様に、薄膜金属層14を給電層とする電解めっきを施して、
薄膜金属層14の露出面上及びスルーホール12の内壁面に形成した所定厚さの金属層30を形成する。この電解めっきでは、前述した図2に示す電解めっき液Bを用いた、周期的に電極極性を逆転するPPR電解めっきを採用することによって、均一厚さで且つ所定厚さの金属層30を形成できる。かかるPPR電解めっきとしては、図1に示す方法で述べたPPR電解めっきを採用できる。
ここで、スルーホール12の内壁面が粗面であって、この内壁面に形成した所定厚さの金属層30に凹凸部が形成されていても、陽極電解の際に、金属層30の凸部に電流が集中してエッチングされ易く、スルーホール12の中途部近傍に、その開口部近傍の金属層30よりも厚い金属層32を形成できる。
引き続いて電解めっきを継続することにより、樹脂基板10に形成された凹部36,36の各々に金属を充填し、ボイド等の欠陥のない充填層38を形成できる[図4(d)]。
尚、レジスト24を除去し、露出した薄膜金属層14を除去することによって、基板10の両面の各々に所望の配線パターンを形成でき、かかる配線パターンに両端の各々が接続されて成るヴィアが形成された配線基板を得ることができる。
更に、この樹脂基板10を、40℃の酸性クリーナーFR(商品名)に5分間浸漬して酸性脱脂処理を施した後、室温下で10%硫酸中に1分間浸漬する酸浸漬処理を施した。
次いで、樹脂基板10に電解めっきを施した。この電解めっきでは、電解めっき液として、硫酸;200g/リットル、硫酸銅(五水和物);150g/リットル、SPS[Bis(3-sulfopropyl)disulfidedisodium];1ppm、ポリエチレングリコール(PEG)4000;2g/リットル、塩化物イオン;50ppmから成る電解銅めっき液Iを用いた。この電解銅めっき液Iは、建浴直後のものであり、図2に示す電解めっき液Aに該当するものである。
かかる電解銅めっき液Iに浸漬した樹脂基板10の薄膜銅層を陰極とし、含燐銅板を陽
極として、電流密度1A/dm2で90分間の電解銅めっきを施した。この電解銅めっきを施した樹脂基板10の縦断面を顕微鏡観察すると、図1(c)に示す様に、スルーホール12の開口部近傍の金属層よりも厚い金属層18をスルーホール12の中途部近傍に形成でき、スルーホール12内の中途部近傍に最狭部12aが形成されていた。
この電解銅めっきは、周期的に電極極性を逆転するPPR電解銅めっきであって、カソード電流密度を1.5A/dm2で120秒間とし、アノード電流密度を0.5A/dm2で10秒間とした。かかるPPR電解銅めっきを90分間行った。
PPR電解銅めっきを施した樹脂基板10の縦断面を顕微鏡観察すると、図1(d)に示す様に、最狭部12aが閉塞されて、樹脂基板10の両面の各々に開口する凹部20,20が形成されていた。
かかる電解銅めっきを施した樹脂基板10の縦断面を顕微鏡観察すると、図1(c)に示す様に、凹部20,20が銅によって充填されて、ボイド等の欠陥のない充填層22が形成されていた。
かかる処理を施した樹脂基板10には、実施例1で用いた電解銅めっき液IIを用いて、
PPR電解銅めっきを施した。このPPR電解銅めっきは、カソード電流密度を1.5A/dm2で120秒間とし、アノード電流密度を0.5A/dm2で10秒間とした。かかるPPR電解銅めっきを100分間行った。このPPR電解銅めっきを施した樹脂基板10の縦断面を顕微鏡観察すると、図4(a)に示す様に、樹脂基板10の基板面及びスルーホール12の内壁面に、均一厚さで且つ所定厚さの金属層30が形成されていた。
更に、水洗した樹脂基板10に、電解銅めっき液IIを用いて、PPR電解銅めっきを施
した。このPPR電解銅めっきは、カソード電流密度を1.5A/dm2で120秒間とし、アノード電流密度を0.5A/dm2で10秒間とした。かかるPPR電解銅めっきを150分間行った。このPPR電解銅めっきを施した樹脂基板10の縦断面を顕微鏡観察すると、図4(d)に示す様に、ボイド等の欠陥のない充填層38が形成されていた。
次いで、樹脂基板10に対し、実施例1で用いた電解銅めっき液Iを用い、電流密度1
A/dm2で150分間の電解銅めっきを施した。この電解銅めっきを施した樹脂基板10の縦横断面を顕微鏡観察すると、図4(d)に示す様に、ボイド等の欠陥のない充填層38が形成されていた。
12 スルーホール
12a 最狭部
14 薄膜金属層
16,30 金属層
18,32 厚い金属層
20,36 凹部
22,38 充填層
Claims (9)
- 絶縁材料から成る基板を貫通するスルーホールのストレート状の内壁面を含む基板全面に薄膜金属層を形成した後、
前記基板を電解めっき液内に浸漬し、前記薄膜金属層を給電層とする電解めっきを施して、前記スルーホール内に金属を充填する際に、
該電解めっきを施す電解めっき液として、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となって、前記基板に電解めっきを施したとき、前記スルーホール内の金属析出速度が、前記基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用い、
前記電解めっき液を攪拌して施した電解めっきによって、前記スルーホール内の中途部近傍に最狭部を形成するように、前記スルーホールの開口部近傍の金属層よりも厚い金属層をスルーホールの中途部近傍に形成した後、
前記中途部近傍の金属層を更に厚くする電解めっきによって、前記最狭部を閉塞して、前記基板の両面の各々に開口する凹部を形成し、
次いで、前記凹部の各々に電解めっきによって金属を充填することを特徴とするスルーホールの充填方法。 - 電解めっき液として、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となって、前記スルーホールの内壁面を含む基板全面に薄膜金属層が形成された基板に電解めっきを施したとき、前記スルーホール内の金属析出速度が、前記基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用い、前記電解めっき液を攪拌しつつ、スルーホール内に形成した最狭部を閉塞する電解めっき及び前記最狭部を閉塞して形成した前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきを施す請求項1記載のスルーホールの充填方法。
- 絶縁材料から成る基板を貫通するスルーホールのストレート状の内壁面を含む基板全面に薄膜金属層を形成した後、
前記基板を電解めっき液内に浸漬し、前記薄膜金属層を給電層とする電解めっきを施して、前記スルーホール内に金属を充填する際に、
該電解めっきによって前記基板面及びスルーホールの内壁面に形成した所定厚さの金属層に、前記スルーホールの開口部を形成する角部近傍の金属層及び前記スルーホールの内壁面の粗面に倣って金属層に形成された凹凸部の凸部を選択的にエッチングする陽極電解を施して、前記開口部近傍の金属層をスルーホール内の中途部近傍の金属層よりも薄くし、前記スルーホール内の中途部近傍に最狭部を形成した後、
電解めっき液として、攪拌を施した電解めっき液の定電流電解時の電位が、攪拌を施さなかった場合に比較して負側となって、前記スルーホールの内壁面を含む基板全面に薄膜金属層が形成された基板に電解めっきを施したとき、前記スルーホール内の金属析出速度が、前記基板面の金属析出速度よりも速い電解めっき液を用い、前記電解めっき液を攪拌しつつ、前記スルーホール内に形成した最狭部を閉塞する電解めっき及び前記最狭部を閉塞して形成した前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきを施すことを特徴とするスルーホールの充填方法。 - 基板面及びスルーホールの内壁面に形成した所定厚さの金属層を、周期的に電極特性を逆転するPPR電解めっきによって形成する請求項3記載のスルーホールの充填方法。
- スルーホール内に形成した最狭部を閉塞する電解めっきとして、周期的に電極極性を逆転するPPR電解めっきを用いる請求項1〜4のいずれか一項記載のスルーホールの充填方法。
- 最狭部を閉塞して形成された前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきとして、周期的に電極極性を逆転するPPR電解めっきを用いる請求項1〜5のいずれか一項記載のスルーホールの充填方法。
- 最狭部を閉塞して形成された前記基板の両面の各々に開口する凹部内に金属を充填する電解めっきとして、電極極性が一定に保持された直流電解めっきを用いる請求項1〜5のいずれか一項記載のスルーホールの充填方法。
- 電解めっきとして、電解銅めっきを用いる請求項1〜7のいずれか一項記載のスルーホールの充填方法。
- 電解銅めっき液として、硫酸銅、硫酸、塩化物イオン、硫黄化合物及び界面活性剤を含む電解銅めっき液を用いる請求項8記載のスルーホールの充填方法。
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