JP4248213B2 - 鞘管推進工法における耐震管継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鞘管推進工法における耐震管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
一方の管の端部に形成された受口の内部に他方の管の端部に形成された挿口が挿入される管継手の一種として、いわゆる耐震構造の管継手がある。
【0003】
これは、受口からの挿口の離脱を防止するとともに、一定範囲内の受口挿口間の伸縮を許容したもので、このような耐震構造の管継手として、たとえば受口の内周にロックリングを装着するとともに、挿口の外周に突部を形成して、この突部が受口の奥側からロックリングに係り合うようにし、ロックリングと突部との間および挿口先端と受口奥端との間にそれぞれ距離をおいて受口に挿口を挿入し接続したものである。
【0004】
このような構成であると、挿口の先端部が受口の奥端部に当たる位置まで受口内への挿口の入り込みが可能であるとともに、挿口の突部が受口のロックリングに係り合うまで受口からの挿口の抜け出しが可能である。すなわち一定範囲の伸縮用空間を有する。
【0005】
ところで、管路の敷設工法の一種として、推進工法がある。これは、たとえば地中での管路の敷設経路における第一の位置と、この第一の位置から距離をおいた第二の位置とに、それぞれ地表から発進坑と到達坑とを開削し、発進坑から到達坑に向けて管体を、地中に直接推進させ、または予め地中に掘進させた鞘管や既設の老朽管内に推進させることによって管路を敷設するものである。
【0006】
この推進工法用の管では、その管継手における受口挿口間で管軸方向の推進力が伝達される。
このため、推進工法用管に用いられる管継手としては、たとえば挿口外面にフランジを形成し、受口の内部に挿口を挿入すると共に前記フランジを受口開口端に当接させることで、これら挿口と受口との間で推進力を伝達できるようにしたものがある(例えば特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−233173号公報(図1、図4)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の推進工法によって管路を敷設すると、敷設完了状態においては、推進坑から到達坑まで敷設された管路における複数の管継手のすべてについて、挿口のフランジが受口開口端に当接した状態とならざるを得ない。
【0009】
従って、上述のような管継手では、敷設完了時に、受口奥端へ向けてそれ以上挿口が入り込む状態にすることは出来ず、前述した伸縮自在な耐震構造の管継手を有する管路を推進工法で敷設することは実際上不可能となる問題点がある。
【0010】
そこで本発明は、このような問題点を解決して、耐震構造の管継手を有する管路を推進工法で敷設できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、挿口先端から受口奥端までの間に押込用空間を残して受口に挿口を挿入した管継手と、受口端に取付けられたフランジ状の推力伝達用の受板部材と、前記受口端から前記押込用空間に相当する長さ分以上隔てた挿口外面位置に取り付けられたバンド部材及び該バンド部材表面に前記挿口の径方向へ立設された支持板から前記受板部材へ伸び、先端が前記受板部材に接触する板状体とからなる推力伝達部材と、前記バンド部材外面に径方向に突出支持され、鞘管内面に沿って摺動または転動する案内部材を備え、前記受板部材の前記推力伝達部材と接する部分の強度が、管の推進力には耐えるが、地震時の大きな外力には耐えられない強度とされてなり、前記バンド部材は周方向の分割部を有し、前記分割部の両端には周方向に互いに対向しあう径方向延出片が立設され、前記相互の径方向延出片は締結部材で連結固定可能とされ、前記受板部材は前記径方向延出片間の管底部に対応する部分の外周部分が直線状に切除されたものである鞘管推進工法における耐震管継手である。
【0012】
この鞘管推進工法における耐震管継手によれば、管の推進時は案内部材によって少ない抵抗で管を推進でき、バンド部材に設けられた推力伝達部材によって管が推進され、敷設後に地震などによる異常外力が加わった時は、受板部材が破壊され、その結果挿口が受口内へ押込用空間分の長さだけ移動可能となるので耐震性が付与される。
【0013】
なお、上記案内部材としては、ローラまたはソリなどがある。
請求項2の発明は、請求項1の鞘管推進工法における耐震管継手において、挿口外面に取り付けられたバンド部材が周方向四つ割り構造とされ、それぞれの分割部の両端には周方向に互いに対向しあう径方向延出片が立設され、該径方向延出片間にローラが着脱自在に軸支されていると共に、前記相互の径方向延出片は締結部材で連結固定可能とされ、該径方向延出片の受口側面に推力伝達部材が設けられてなるものである。
【0014】
バンド部材を周方向四つ割り構造とすることで、環状に締結した際の管外周に対する巻き付き力が例えば二つ割り構造のものに対して均等に分布させることができ、推力伝達能が向上する。
【0015】
また、バンド部材の径方向延出片間に、推進時の抵抗を軽減するローラを軸支するようにしたので、分割時のバンド部材の形状が小型化され、運搬なども容易となる。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は2の鞘管推進工法における耐震管継手において、挿口外面位置に取り付けられたバンド部材と挿口外面との間にゴムシートが介挿されてなるものである。
【0017】
このゴムシートの弾性により、外径に公差のあるダクタイル管と推力伝達部材との間の隙間が吸収され、両者の接触面積を大きくすることができ、推力伝達性能が向上する。また、過大な力により挿口が受口内にすべり移動した時、推力伝達部材を巻きつけた挿口外周に傷が付くのも防止される。
【0018】
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれかの鞘管推進工法における耐震管継手において、受口端に取付けられたフランジ状の推力伝達用の受板部材が受口端面から受口外面にかけての外周角部に取付けられ、支持板から前記受板部材へ伸び、先端が前記受板部材に接触する板状体の先端が、前記受板部材の管受口端面に対応する位置に当接され、前記板状体の座屈強度が管の推進力には耐えるが、地震時の大きな外力には耐えられない強度とされてなるものである。
【0019】
従って、推力を伝達する場合、板状体の先端が受板部材の管受口端面に対応する位置に当接され、その位置で推力伝達するので、受板部材は、裏面から受口端面で確実に支持され、推力によって受板部材に曲げ力が作用しにくくなる。
【0020】
従って、確実に推力が伝達可能になる。なお、この場合受板部材は受口端面で支持されるので、管の推進力以上の力が加わった時、板状体が座屈変形するので、挿口が受口内へ押込用空間分の長さだけ移動可能となり、管継手に耐震性が付与される。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の推進治具付き推進工法用耐震管継手の実施の形態について説明する。
実施の形態1
図1は、この発明の実施の形態の鞘管推進工法における耐震管継手の側面図、図2は図1のX−X線断面図、図3は耐震管継手の接合状態を示す要部拡大断面図である。
【0022】
図1において、2は挿口を示し、推進工法に使用される管1aの一端をなし、他の管1bの他端に形成された受口3に挿入される。
挿口2外面と受口3内面との間には図3に示すように、シール用ゴム輪4が収納され、締めつけボルト5aの締め付けにより、押輪5、割り輪5bを介し圧縮され、挿口2外面と受口3内面との間をシールしている。
【0023】
シール用ゴム輪4より奥方には、バックアップリング7が配設され、挿口2の先端2aの外周に形成した突部2bと係合して抜け出しを防止するロックリング6が収納溝8に収納されている。
【0024】
また、上記挿口2は受口3内の略中間位置の深さに挿入され、挿口先端2aと受口奥端3cとの間には押込用空間Sが設けられている。
なお、この押込用空間Sを有した挿入深さとするため挿口2の外面には目印(図示せず)などが付される。
【0025】
9は、受口3開口端に押輪5の締結ボルト5aを利用して取付けられたフランジ状の推力伝達用の受板部材を示し、押輪5を取りつける前に受口3の開口端に配置される。
【0026】
10は推力伝達部材を示し挿口2の外周に固定されている。そして推力伝達部材10は、図2に示すように半割りとされたバンド部材10aを挿口2外周に互いに囲むように配置し、押輪5の締結ボルト5aの先端から挿入用空間S隔たった位置に配置して、バンド部材10aの周方向両端に形成した径方向延出片10b、10bにボルトナット10cを締結することにより、固定されている。
【0027】
なお、このバンド部材10aと挿口2の外周面との間に図4に示すようにゴムシート10dを介挿しても良い。
このゴムシート10dはあまり分厚いと、弾性変形を起こすので好ましくないが、このような推力伝達に影響のないごく薄いゴムシートを用いれば、管外面とバンド部材内面との間の公差による隙間が吸収され、バンド部材10aと挿口2外面との密着性がよくなり、かえって推力伝達性能がよくなる。
【0028】
上記バンド部材10aからは径方向に突出する補強板11、11が複数突設され、この補強板11に受口端3b方向へ向け伸びる板状体12が設けられて推力伝達部材10が構成されている。
【0029】
そして、前記推力伝達用の受板部材9の強度が、鞘管20内における推進工法の管推進力には耐えるが地震時に加わる大きな外力には破壊される程度のせん断強度とされている。すなわち、板状体12の当接される受板部材9部分は、図3の拡大図に示すように段状の切欠部9aが設けられ、上記の要件を満たす強度とされている。なお、段状部9aは板状体12先端の位置決め用段部としても機能するように構成されている。
【0030】
さらに、バンド部材10a表面には補強板11より周方向に隔てた位置に図5に示したようにローラ13が支持部材14の頂部に軸支され、推進抵抗を低減させると共に、鞘管20内部で推進中に管1a、1bに軸心まわりのローリングが生じても安定した状態で管1a、1bを推進させることができるようにされている。
【0031】
なお、鞘管20内面に滑らかに接する案内部材として上記ローラ13に代え、図示は省略するがソリを設けても良い。
また、上記実施の形態において、補強板11、案内部材としてのローラ12、12などの径方向突出量はできるだけ少なくされ、鞘管20内に推進される管1a、1bの径ができるだけ大きくなるようにされている。
【0032】
次に、この実施の形態の推進治具付き推進工法用耐震管継手の使用状態について説明する。
まず、ロックリング6を装着し、かつ挿口2が挿入出来るようにロックリング6を拡大器(図示せず)で拡径し、受板部材9、押輪5、シール用ゴムリング4、バックアップリング7などを外面にたくした挿口2を受口3内に挿入し、ロックリング6部分を挿口2の突部2bが越えて挿入されれば、前記拡大器(図示せず)を外し、ロックリング6を挿口外面に抱きつかせ、かつ挿口先端2aと受口奥端3cとの間がSとなるように挿口2の挿入深さを調節する。
【0033】
次いで、受口3内面と挿口2の外面との間にバックアップリング7、シール用ゴムリング4及び割輪5bを配置し、ボルト5aを押輪5及び受板部材9に挿通して締結し押輪5を適当な締め付け力で締付けることによって継手を接続する。
【0034】
次いで、挿口2外面に半割とされたバンド部材10a、10aを挿口2をくるむように被せ、推力伝達部材10先端の板状体12を受板部材9の切欠き段部9aに当接するように位置合わせした後、耳部10b、10bにボルトナット10cを挿通し締結して固定する。
【0035】
次いで管1aに推進力を与えて図1に矢印Pで示すように管を推進させる。
このとき、管の推進力は挿口1a外面から推力伝達部材10のバンド部材10aから板状体12を介して受口3の受板部材9へと伝達されて管が推進されていく。
【0036】
受板部材9の強度は鞘管20内への推進力に耐え得る強度とされているため、挿口先端2aと受口奥端3cとの間に押込用空間Sが存在していても推進が可能となる。
【0037】
また、推力伝達部材10には、支持部材14の先端にローラ13が軸支されているので、鞘管20内面に沿って推進していく場合の推進抵抗が小さくなり、また、推進中に管1a、1bに軸心まわりのローリングが生じても安定した状態で管を推進させることができる。
そして、管敷設後、地震時の大きな外力が加わり管軸方向に図7に矢印Qで示すように圧縮力が作用すると、その力は、推力伝達部材10の板状体12を介して受板部材9に直接作用するが、受板部材9の強度が上記大きな外力に対しては耐え得ない強度とされているので、この力でせん断破壊され、その結果、図示のように押込用空間S分だけ挿口2が移動し、地盤の変動に応じた管継手部の伸縮が行われ、管継手部の破壊が防がれる。
【0038】
なお、矢印Rで示すように引抜方向への力が加わった場合は、そのまま引き抜き方向への動きが許容される。
また、押込用空間Sを持たせるための推力伝達部材10のバンド部材10aは管1外面に取り付けられているので、管敷設後そのまま放置しておいても支障はない。
実施の形態2
図8は、この発明の実施の形態2の鞘管推進工法における耐震管継手に用いられる推力伝達部材を構成するバンド部材の正面図、図9は図8のA矢視上面図、図10は図8のB矢視側面図である。
【0039】
この実施の形態2における耐震管継手は、図1に示した推力伝達部材10としてのバンド部材10を四つ割りにした点が相違するだけであるので、その相違した部分のみを説明する。
【0040】
図8において、推力伝達部材10は図示のように周方向四つ割りとされ、四つ割りとされたバンド部材10a…の両端には互いに対向しあうように径方向延出片10b、10bが形成されている。
【0041】
向き合った径方向延出片10b、10bは、締結ボルト10c、10cで互いに締結され、これによって四つ割りとされたバンド部材10aが環状に連結されるようにされている。
【0042】
そして、さらに径方向延出片10b、10b間には、回転軸13aが架設固定され、この回転軸13aにローラ13が回転自在に軸支されている。
径方向延出片10bとバンド部材10aの周方向外面との間には、補強板11、11が取り付けられ、この補強板11に受口開口端3b(図1参照)方向へ向けて板状体12が設けられて推力伝達部材10が構成されている。
【0043】
そして、この実施の形態2である鞘管推進工法における耐震管継手で推進工法を実施する場合、まず、四つ割りにしたバンド部材10aを挿口2外面に当てがい、それぞれ対向する径方向延出片10b、10bが垂直水平軸に対し45°の姿勢になるように配置し、締結ボルト10c、10cを締結することで連結していく。次いで、ローラ13を径方向延出片10b、10b間に配置し、軸13aを挿通し、径方向延出片10b、10b間に架設固定して軸支する。
【0044】
このようにしてバンド部材10aを環状に連結し、さらに必要な締め付け力となるように各締結ボルト10c…を均等に締め付けていく。
この締め付け時、バンド部材10aに作用する締め付け力は図11(a)に矢印Pで示すように周囲四箇所での締め付け力によって、周囲全体にわたって均等な締め付け力となり、図11(b)に示すように二つ割りのバンド部材を締結したときに比べ図11(b)に範囲Hで示すような接線方向への締め付け力と、それ以外の径方向への締め付け力とがそれぞれ局部的に偏在してしまうということがない。
【0045】
また、各バンド部材10a…の径方向延出片10b…を利用してローラ13を取り付けるので、施工までは部材を最小単位まで分解して運ぶことができ、運搬が容易となる。
【0046】
なお、この実施の形態においても、図4に示したようにバンド部材10aと挿口2外面との間に薄いゴムシートを介挿して締め付けるようにし、挿口2外面の公差による隙間を充填するようにしても良い。
実施の形態3
図12は、実施の形態3の鞘管推進工法における耐震管継手の要部拡大断面図である。
【0047】
この実施の形態3における耐震管継手は、図1に示した推力伝達部材10から推力を受ける受板部材9の受口3に対する係り合いと、この受板部材9に対する推力伝達部材10の板状体12先端の当接部に特徴があるので、その特徴とする部分のみを説明する。
【0048】
図12において、受板部材9は、受口3の端面3bと側面3cに沿う段状面9aを有し、この部分9aを受口3に当接して取り付けられている。
そして推力伝達部材からの推力を伝達する板状体12の先端が受板部材9の受口端面3bに対応する位置、あるいはごく近傍に当接するようにされている。
【0049】
そして、板状体12の座屈強度が管の推進力には耐えるが、地震時の大きな外力には耐えられない強度とされている。
なお、以上の他の部分で、図1〜図3で示した部分と同じ部材は、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
【0050】
この実施の形態3である鞘管推進工法における耐震管継手で推進工法を実施する場合、まず挿口2を受口奥端3aとの間に押込用隙間Sを残して挿入し、ゴム輪4を挿入し、押輪5をセットして、管を接続する。
【0051】
次いで、板状体12の先端が受板部材9表面であって、受口端面3bにできるだけ近い位置に当接するように推力伝達部材10のバンド部材10aを挿口2外面に配置し、一方、受口3の端面にも受板部材9を配置する。
【0052】
そしてその状態でボルト10cを締め付け、バンド部材10を挿口外面に緊締して取り付ける。
その後、挿口2側に推進力を付加して鞘管20(図1参照)内に管を推進する。
【0053】
推力伝達部材10から推力を伝達する板状体12は管推進時の力では変形しないので、推進管は鞘管20内に順次推進されていく。
管敷設後、地震などで大きな外力が軸方向へ加わった場合、図13に示すように板状体12が座屈変形することによって管の収縮変形を許容する。
【0054】
なお、上記実施の形態において、推力伝達部材としてのバンド部材10の挿口外周に対する保持力を増し、より大きな推力を発揮させるために、図14(イ)あるいは(ロ)に示すようにバンド部材10に隣接して補強用の押輪15を取り付けてもよい。
【0055】
ここで、図14(イ)に示す押輪15は、挿口2外周に巻き締め固定される二つ割りないしは四つ割りとされ、内面に周方向凹溝17を有し、周方向凹溝17内に、挿口2外面に係合する爪片18aを有する入り込み防止部材18が収納され、セットボルト19で径方向へ締め付けることでより強力な推進力が発揮されるようにされている。
【0056】
図14(ロ)に示すものは、セットボルト19の締め付け方向を挿口2の管軸に対して傾斜させ、入り込み防止部材18内面に形成される爪片18aを二条設けることで、入り込み防止力が発揮されるようにしたものである。
【0057】
なお、他の部分で既に説明した部分は同一符号を付すことで詳細な説明は省略する。
また、上記各実施の形態における受板部材9の輪郭形状を、図15に示すように管底部に対応する部分の外周9a、すなわち径方向延出片10b、10b間の円周部分を、直線状に切除することが好ましい。
【0058】
この切除部分9aにより、図15に示すようにローラ13、13で支持された管の高さをそれだけ低くでき、その分径の大きい管を推進できるか、あるいは同一径であれば、管底部に充填されるセメントスラリーの流動性がよくなり、施工性がよくなる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の鞘管推進工法における耐震管継手によれば、パイプインパイプ工法で管を推進させて行く場合、推進工法によるにもかかわらず挿口先端と受口奥端との間に耐震用の隙間を設けて推進させていくことができる。
【0060】
また、推力伝達部材には、ローラなどの案内部材が設けられているので、推進抵抗も少なく、また、鞘管内の推進中に管に軸心まわりのローリングが生じても安定した状態で管を推進させることができ、推進工法が容易に実施できるといった効果を有する。
【0061】
請求項2の鞘管推進工法における耐震管継手によれば、バンド部材を四つ割り構造としたため、二つ割りのものに比べより均一な締め付け力が得られる。
また、ローラも分解可能な構造であるので、分割時のバンド部材の形状が小型化され、運搬なども容易となる。
【0062】
請求項3の鞘管推進工法における耐震管継手によれば、ゴムシートの弾性により、外径に公差のあるダクタイル管と推力伝達部材との間の隙間が吸収され、両者の接触面積を大きくすることができ、推力伝達性能が向上する。また、過大な力により挿口が受口内にすべり移動した時、推力伝達部材を巻きつけた挿口外周に傷が付くのも防止される。
【0063】
請求項4の鞘管推進工法における耐震管継手によれば、受板部材が受口端面で補強されるので確実な推力の伝達が可能になる。なお、管の推進力以上の力が加わった場合は、板状体が座屈変形することで管継手に耐震性が付与される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態1の鞘管推進工法における耐震管継手の側面図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】図2のA‐A線部分の拡大断面図である。
【図4】図2のC‐C線部分の拡大断面図である。
【図5】図2のB‐B線部分の拡大断面図である。
【図6】推進工法を実施している状態を示す要部断面図である。
【図7】軸方向力が加わり耐震機能が発揮された状態を示す要部断面図である。
【図8】実施の形態2である鞘管推進工法における耐震管継手の推進力伝達部材部分の正面図である。
【図9】図8のA矢視上面図である。
【図10】図8のB矢視側面図である。
【図11】バンド部材を締結した時の締め付け力分布状態を示す正面図で(a)は実施の形態2である鞘管推進工法における耐震管継手のもの、(b)は、二つ割りのものを示す。
【図12】実施の形態3である鞘管推進工法における耐震管継手の要部断面図である。
【図13】実施の形態3である鞘管推進工法における耐震管継手の耐震機能が発揮された状態を示す要部断面図である。
【図14】実施の形態1、2、3の鞘管推進工法における耐震管継手のそれぞれ他の構成例の要部断面図であり、(イ)は、セットボルトが径方向に沿ったもの、(ロ)は、セットボルトが径方向に対し傾斜したものを示す。
【図15】実施の形態1、2、3の鞘管推進工法における耐震管継手の受板部材のそれぞれ他の構成例の正面図である。
【符号の説明】
1a 管
1b 管
2 挿口
3 受口
4 シール用ゴム輪
5 押輪
5a 締めつけボルト
5b 割り輪
6 ロックリング
7 バックアップリング
8 収納溝
9 推力伝達用の受板部材
10 推力伝達部材
10a バンド部材
10b 径方向延出片
11 支持板
12 板状体
13 ローラ
14 支持部材
20 鞘管

Claims (4)

  1. 挿口先端から受口奥端までの間に押込用空間を残して受口に挿口を挿入した管継手と、受口端に取付けられたフランジ状の推力伝達用の受板部材と、前記受口端から前記押込用空間に相当する長さ分以上隔てた挿口外面位置に取り付けられたバンド部材及び該バンド部材表面に前記挿口の径方向へ立設された支持板から前記受板部材へ伸び、先端が前記受板部材に接触する板状体とからなる推力伝達部材と、前記バンド部材外面に径方向に突出支持され、鞘管内面に沿って摺動または転動する案内部材を備え、前記受板部材の前記推力伝達部材と接する部分の強度が、管の推進力には耐えるが、地震時の大きな外力には耐えられない強度とされてなり、前記バンド部材は周方向の分割部を有し、前記分割部の両端には周方向に互いに対向しあう径方向延出片が立設され、前記相互の径方向延出片は締結部材で連結固定可能とされ、前記受板部材は前記径方向延出片間の管底部に対応する部分の外周部分が直線状に切除されたものである鞘管推進工法における耐震管継手。
  2. 請求項1の鞘管推進工法における耐震管継手において、挿口外面に取り付けられたバンド部材が周方向四つ割り構造とされ、径方向延出片間にローラが着脱自在に軸支されていると共に、該径方向延出片の受口側面に推力伝達部材が設けられてなる鞘管推進工法における耐震管継手。
  3. 請求項1又は2の鞘管推進工法における耐震管継手において、挿口外面位置に取り付けられたバンド部材と挿口外面との間にゴムシートが介挿されてなる鞘管推進工法における耐震管継手。
  4. 請求項1〜3いずれかの鞘管推進工法における耐震管継手において、受口端に取付けられたフランジ状の推力伝達用の受板部材が受口端面から受口外面にかけての外周角部に取付けられ、支持板から前記受板部材へ伸び、先端が前記受板部材に接触する板状体の先端が、前記受板部材の管受口端面に対応する位置に当接され、前記板状体の座屈強度が管の推進力には耐えるが、地震時の大きな外力には耐えられない強度とされてなる鞘管推進工法における耐震管継手。
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