JP4244806B2 - ポリプロピレン系樹脂成形体及びその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂成形体及びその製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、耐衝撃性に優れ、特にIZOD衝撃強度が著しく高い、結晶性ポリプロピレン系樹脂成形体及びその製造方法に関するものである。
背景技術
結晶性ポリプロピレンは、近年その優れた機械的性質及びリサイクル性から各種成形材料として幅広く使用されている。結晶性ポリプロピレンには、α、β、γの各種変態があり、このうちβ変態(以下「β晶」と略記する。)は、通常得られるα晶に比べて融点が低い、熱変形温度が高い、耐衝撃性に優れる等の興味深い特性を有することが広く知られている(高分子化学、30、694−698、(1978))。
かかるβ晶を優先的に生成させるβ晶核剤としては、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドを含むいくつかのアミド系化合物が特開平5−310665において提案されている。かかるアミド系化合物を結晶性ポリプロピレンに配合することにより、β晶を多く含むポリプロピレン系樹脂成形体の製造が可能となった。
発明の開示
しかしながら得られる成形体の特性、特に耐衝撃性については性能がバラツキ易く、また衝撃強度も必ずしも満足できるものではなかった。更に、衝撃試験の方法により、その評価結果もまちまちであり、具体的にはDu−Pont法衝撃試験等の面衝撃試験では高い耐衝撃性を示すが、シャルピー衝撃試験やIZOD衝撃試験等の線衝撃試験では、逆に耐衝撃性が悪化する場合もあり、かかる耐衝撃性能の安定化が強く望まれていた。
本発明は、かかる問題点を解消し、耐衝撃性に優れ、特にIZOD衝撃強度が著しく高い、結晶性ポリプロピレン系樹脂成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題を達成すべく鋭意検討を行った結果、特定のアミド系化合物を特定量配合した結晶性ポリプロピレン系樹脂組成物を特定の条件下で成形することにより、無配向状態のポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶が形成されること、そのために得られる成形体のIZOD衝撃値を飛躍的に向上させることができることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであり、下記の結晶性ポリプロピレン系樹脂成形体及びその製造方法を提供するものである。
項1 ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、β晶核剤である下記一般式(1)で表されるアミド系化合物の少なくとも1種を0.01〜0.1重量部の割合で含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなり、ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶が無配向であることを特徴とする耐衝撃性に優れたポリプロピレン系樹脂成形体。
Figure 0004244806
[式中、Rは、炭素数1〜24の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基又は炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数3〜18のシクロアルキル基、一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表わし、
Figure 0004244806
上記各式中、Rは、水素原子、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキル基又はフェニル基を表す。Rは炭素数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表し、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。]
項2 一般式(1)において、Rが、炭素数4〜28の飽和もしくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基又は炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基であり、R及びRが、同一又は異なって、炭素数3〜18のシクロアルキル基、一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基である上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
項3 一般式(1)において、Rが、炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基であり、R及びRが、同一又は異なって、炭素数3〜18のシクロアルキル基又は一般式(b)で示される基である上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
項4 アミド系化合物が、融点200℃以上のものである上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
項5 アミド系化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドである上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
項6 熱処理により成形体中のβ晶をα晶に結晶転移させた後、該熱処理成形体に対してX線ディフラクトメーターを用いた広角X線回折測定をTHROUGH、EDGE及びENDの3方向から行った際の回折プロファイルにおける、結晶格子(110)面と(040)面の回折ピーク強度が、下記の式(A)を満たすものである上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
Figure 0004244806
[但し、I040,th及びI110,thはそれぞれTHROUGH方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I040,ed及びI110,edはそれぞれEDGE方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I110,en及びI040,enはそれぞれEND方向の回折プロファイルにおける(110)面及び(040)面の回折ピーク強度である。]
項7 ポリプロピレン系樹脂及び上記項1に記載の一般式(1)で表されるアミド系化合物の少なくとも1種を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を射出及び/又は押出工程を有する成形法により成形してポリプロピレン系樹脂成形体を製造する方法であって、該ポリプロピレン系樹脂組成物が、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、該アミド系化合物の少なくとも1種を0.01〜0.1重量部の割合で含有しており、該ポリプロピレン系樹脂組成物を、該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度以上の温度にて、該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解するまで混練し、該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解した状態で、上記射出及び/又は押出工程に供することを特徴とする上記項1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
結晶性ポリプロピレン系樹脂
本発明に用いられる結晶性ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体、或いはプロピレンを主要な構成成分としてなる共重合体であって、具体的には、プロピレンホモポリマー及びプロピレンを主体としたエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ドデセンなどの炭素数2又は4〜12の1−アルケンとのコポリマー(ランダム、ブロックのいずれをも含む。)が例示される。これらコポリマーにおいて、プロピレン含量は、70重量%以上、特に80重量%以上100重量%未満であるのが好ましい。
更には、前記ポリプロピレン系樹脂(即ち、プロピレンの単独重合体、或いはプロピレンを主要な構成成分としてなる共重合体)と少量の熱可塑性樹脂、例えば高密度ポリエチレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1等とのブレンドポリマーが例示される。これらブレンドポリマーにおいて、熱可塑性樹脂の含量は30重量%以下、特に20重量%以下とするのが好ましい。
本発明においては、β晶核剤としてのアミド系化合物のプロピレンホモポリマーに対する効果は、プロピレンを主体とするコポリマーやブレンドポリマーに対する効果に比べて高い。また、本発明の成形法を採用すると得られる成形体のIZOD衝撃値は、本発明の成形法を適用しない場合と比べて、実に約2〜6倍又はそれ以上も向上する。
かかるポリプロピレン系樹脂は、従来公知の製造方法で製造することができる。該製造に用いられる触媒は特に限定されないが、例えば三塩化チタン、四塩化チタン等のチタンのハロゲン化物を塩化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウムを主成分とする担体に担持してなる触媒とトリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド等のアルキルアルミニウム化合物とを組み合わせてなる触媒系を用いて製造される。また、これらの触媒系以外にカミンスキー触媒といわれるメタロセン系触媒も使用することができる。
かかるポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(以下「MFR」と略記する。ASTM D1238)は、その適用する成形方法により適宜選択されるが、MFRが小さいものほど、本発明の耐衝撃性改善効果は大きい。通常、MFR0.01〜100g/10分程度、好ましくは0.01〜50g/10分程度、更に好ましくは0.01〜10g/10分程度である。
β晶核剤
本発明に用いられるβ晶核剤としては、下記一般式(1)で表される少なくとも1種のアミド系化合物である。
Figure 0004244806
[式中、Rは、炭素数1〜24の飽和若しくは不飽和の脂肪族ジカルボン酸残基、炭素数4〜28の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基又は炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基を表す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数3〜18のシクロアルキル基、一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基を表わし、
Figure 0004244806
上記各式中、Rは、水素原子、炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数6〜10のシクロアルキル基又はフェニル基を表す。Rは、炭素数1〜12の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を表す。]
上記一般式(1)において、脂肪族ジカルボン酸残基は、脂肪族ジカルボン酸から二つのカルボキシル基を除いて得られる残基である。かかる脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数3〜26、好ましくは3〜14の飽和又は不飽和の脂肪族ジカルボン酸が例示され、より具体的には、マロン酸、ジフェニルマロン酸、コハク酸、フェニルコハク酸、ジフェニルコハク酸、グルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸が例示される。
上記一般式(1)において、脂環族ジカルボン酸残基は、脂環族ジカルボン酸から二つのカルボキシル基を除いて得られる残基である。かかる脂環族ジカルボン酸としては、炭素数6〜30、好ましくは8〜12の脂環族ジカルボン酸が例示され、より具体的には、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ酢酸が例示される。
上記一般式(1)において、芳香族ジカルボン酸残基は、芳香族ジカルボン酸から二つのカルボキシル基を除いて得られる残基である。かかる芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜30、好ましくは8〜22の芳香族ジカルボン酸が例示され、より具体的には、p−フェニレンジ酢酸、p−フェニレンジエタン酸、フタル酸、4−tert−ブチルフタル酸、イソフタル酸、5−tert−ブチルイソフタル酸、テレフタル酸、1,8−ナフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビナフチルジカルボン酸、ビス(3−カルボキシフェニル)メタン、ビス(4−カルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、3,3’−スルホニルジ安息香酸、4,4’−スルホニルジ安息香酸、3,3’−オキシジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、3,3’−カルボニルジ安息香酸、4,4’−カルボニルジ安息香酸、3,3’−チオジ安息香酸、4,4’−チオジ安息香酸、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジ安息香酸、4,4’−イソフタロイルジ安息香酸、4,4’−テレフタロイルジ安息香酸、ジチオサリチル酸などの芳香族二塩基酸が例示される。
上記一般式(1)のアミド系化合物は、上記ジカルボン酸と脂環族モノアミン及び/又は芳香族モノアミンとを公知の方法、例えば、特開平7−309821号公報に記載の方法に従ってアミド化反応させて得られるものである。
上記脂環族モノアミンとしては、炭素数3〜18のシクロアルキルアミン、一般式(2)
Figure 0004244806
[式中、Rは前記のRと同義である。]
又は一般式(3)
Figure 0004244806
[式中、Rは前記のRと同義である。]
で表される化合物が例示され、より具体的には、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−エチルシクロヘキシルアミン、4−エチルシクロヘキシルアミン、2−プロピルシクロヘキシルアミン、2−イソプロピルシクロヘキシルアミン、4−プロピルシクロヘキシルアミン、4−イソプロピルシクロヘキシルアミン、2−tert−ブチルシクロヘキシルアミン、4−n−ブチルシクロヘキシルアミン、4−イソブチルシクロヘキシルアミン、4−sec−ブチルシクロヘキシルアミン、4−tert−ブチルシクロヘキシルアミン、4−n−アミルシクロヘキシルアミン、4−イソアミルシクロヘキシルアミン、4−sec−アミルシクロヘキシルアミン、4−tert−アミルシクロヘキシルアミン、4−ヘキシルシクロヘキシルアミン、4−ヘプチルシクロヘキシルアミン、4−オクチルシクロヘキシルアミン、4−ノニルシクロヘキシルアミン、4−デシルシクロヘキシルアミン、4−ウンデシルシクロヘキシルアミン、4−ドデシルシクロヘキシルアミン、4−シクロヘキシルシクロヘキシルアミン、4−フェニルシクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロドデシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、α−シクロヘキシルエチルアミン、β−シクロヘキシルエチルアミン、α−シクロヘキシルプロピルアミン、β−シクロヘキシルプロピルアミン、γ−シクロヘキシルプロピルアミンが例示される。
芳香族モノアミンとしては、一般式(4)
Figure 0004244806
[式中、R10は前記のRと同義である。]
又は一般式(5)
Figure 0004244806
[式中、R11は前記のRと同義である。]
で表される化合物が例示され、より具体的には、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−エチルアニリン、p−エチルアニリン、o−プロピルアニリン、m−プロピルアニリン、p−プロピルアニリン、o−クミジン、m−クミジン、p−クミジン、o−tert−ブチルアニリン、p−n−ブチルアニリン、p−イソブチルアニリン、p−sec−ブチルアニリン、p−tert−ブチルアニリン、p−n−アミルアニリン、p−イソアミルアニリン、p−sec−アミルアニリン、p−tert−アミルアニリン、p−ヘキシルアニリン、p−ヘプチルアニリン、p−オクチルアニリン、p−ノニルアニリン、p−デシルアニリン、p−ウンデシルアニリン、p−ドデシルアニリン、p−シクロヘキシルアニリン、o−アミノジフェニル、m−アミノジフェニル、p−アミノジフェニル、ベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、β−フェニルエチルアミン、α−フェニルプロピルアミン、β−フェニルプロピルアミン、γ−フェニルプロピルアミンが例示される。
一般式(1)で表されるアミド系化合物のうち、Rが、炭素数4〜28の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基又は炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基であり、R及びRが、同一又は異なって、炭素数3〜18のシクロアルキル基、一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基である一般式(1)で表される化合物が好ましい。
更に、一般式(1)で表されるアミド系化合物のうち、Rが、炭素数6〜10の飽和若しくは不飽和の脂環族ジカルボン酸残基又は炭素数6〜20の芳香族ジカルボン酸残基であり、R及びRが、同一又は異なって、炭素数6〜10のシクロアルキル基、一般式(a)、一般式(b)、一般式(c)又は一般式(d)で示される基[各式中、Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、炭素数6〜8のシクロアルキル基又はフェニル基を表す。Rは、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜2の直鎖状アルキレン基を表す。]である一般式(1)で表される化合物が好ましい。
更に、一般式(1)において、Rが、炭素数6〜28の芳香族ジカルボン酸残基であり、R及びRが、同一又は異なって、炭素数3〜18のシクロアルキル基又は一般式(b)で示される基である化合物がより好ましい。
上記一般式(1)で表されるアミド系化合物のうちでも、融点が200℃以上、特に240℃以上であるものを使用するのが有利である。
特に好ましい一般式(1)で表されるアミド系化合物としては、N,N’−ジシクロヘキシル−4,4’−ビフェニルジカルボキサミド、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミド、N,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミド等が挙げられ、これらの中でも、特に好ましいものとして、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドが挙げられる。
本発明では、成形時にβ晶核剤である該アミド系化合物を、溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解させる必要がある。従って、溶解速度を増すために該アミド系化合物の粒径は小さい方が好ましく、20μm以下、より好ましくは10μm以下、更に好ましくは5μm以下である。
本発明にかかるβ晶核剤の適用量としては、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し0.01〜0.1重量部が推奨され、より好ましくは、0.02〜0.08重量部、更に好ましくは0.04〜0.06重量部である。0.01重量部未満では、十分な量のβ晶が生成しにくく、耐衝撃性に対する改質効果も乏しい。また、0.1重量部を越えて配合すると、成形品の耐衝撃値は大きく低下する傾向を示し、機能的にも経済的にも不利である。
本発明において十分な耐衝撃性改善効果を発現させるには、該アミド系化合物の適用量を0.01〜0.1重量部と比較的狭い範囲に規制する必要がある。適用量が本発明の範囲から外れた場合、耐衝撃性に対する十分な改善効果は望めない。
他の改質剤
本発明にかかるポリプロピレン系樹脂には、使用目的やその用途に応じて適宜、従来公知のポリオレフィン用改質剤を本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。
かかるポリオレフィン用改質剤としては、例えば、ポリオレフィン等衛生協議会編「ポジティブリストの添加剤要覧 改訂第2版」(1995年1月)に記載されている各種添加剤が挙げられ、より具体的には、安定剤(金属化合物、エポキシ化合物、窒素化合物、燐化合物、硫黄化合物など)、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物など)、酸化防止剤(フェノール系化合物、亜リン酸エステル系化合物、イオウ系化合物など)、界面活性剤、滑剤(パラフィン、ワックスなどの脂肪族炭化水素、炭素数8〜22の高級脂肪酸、炭素数8〜22の高級脂肪酸金属(Al、Ca、Mg、Zn)塩、炭素数8〜18の脂肪酸、炭素数8〜22の脂肪族アルコール、ポリグリコール、炭素数4〜22の高級脂肪酸と炭素数4〜18の脂肪族1価アルコールとのエステル、炭素数8〜22の高級脂肪酸アマイド、シリコーン油、ロジン誘導体など)、充填剤(タルク、ハイドロタルサイト、マイカ、ゼオライト、パーライト、珪藻土、炭酸カルシウム、ガラス繊維など)、発泡剤、発泡助剤、ポリマー添加剤の他、可塑剤、架橋剤、架橋促進剤、帯電防止剤、中和剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、ポリマーアロイ成分(ブロックSBR若しくはランダムSBR及びそれらの水素化物などのゴム類やポリスチレンなど)、難燃剤、分散剤、有機又は無機の顔料又は染料、加工助剤などの各種添加剤が例示される。
前記一般式(1)で表されるβ晶核剤及び必要に応じて使用される上記ポリオレフィン改質剤は、あらかじめポリプロピレン系樹脂の調製時に配合してもよいし、別途調製した樹脂に混合する際に添加してもよい。
ポリプロピレン系樹脂組成物の調製
本発明にかかるポリプロピレン系樹脂組成物を製造するには、ポリプロピレン系樹脂、β晶核剤としての該アミド系化合物、及び必要に応じて上記の改質剤からなる混合物を慣用されている方法、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、バンバリミキサー等の従来公知の混合装置を用いてドライブレンドし、一軸又は二軸の押出機等で溶融混練し、冷却、ペレット化して、ポリプロピレン系樹脂組成物とする。
この場合、ドライブレンド時の混合温度は通常室温〜100℃程度であり、混合時間は、装置の回転速度などにもよるが、一般に1〜20分間程度である。また、溶融混練時の温度としては、220℃〜300℃、好ましくは220〜280℃、より好ましくは240〜260℃である。220℃未満では、樹脂中で該アミド系化合物の分散性不良を生じやすく好ましくない。また、300℃を越えると樹脂の劣化が顕著となるので好ましくない。
尚、220℃未満で混合し、樹脂中で該アミド系化合物の分散性不良が生じても、引き続く成形工程で樹脂組成物中のアミド系化合物をその溶解温度以上で加熱し且つ溶融ポリプロピレン系樹脂に完全に溶解するまで混練する場合は、特に問題はない。
同様に、成形工程でその溶解温度以上で加熱し且つ樹脂組成物中のアミド系化合物を溶融ポリプロピレン系樹脂に完全に溶解するまで混練する場合は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、一軸又は二軸押出機等で溶融混練することなく、単にポリプロピレン系樹脂と該アミド系化合物とをドライブレンドして得られるドライブレンド物であってもよい。
また、ペレット製造時の溶融混練時の樹脂温度を該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン樹脂に対する溶解温度以上に設定すると共に該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解するまで混練した後に冷却すると、該アミド系化合物は柱状の結晶から、より微細な針状結晶へと再結晶化する。該針状結晶と柱状結晶の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度は同じであるが、針状結晶は比表面積が大きいため溶融ポリプロピレン樹脂に対する溶解速度が柱状結晶に比べて速い。従って、混練工程で該アミド系化合物を針状結晶に変化させておくことで、続く成形工程では、該アミド系化合物を溶解温度以上の温度において、素早く溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解せしめることができる。一方、柱状結晶は、溶解速度が遅いために、該アミド系化合物の溶解温度以上に設定した場合でも未溶解結晶が残り、十分な物性改質に至らない場合がある。その場合は、成形工程におけるポリプロピレン系樹脂の溶融滞留時間を延長する、押出機のスクリュー回転数を上げる、又は樹脂温度を更に上げる等の処置が必要である。
ここで調製されるポリプロピレン系樹脂組成物中の該アミド系化合物の含有量は特に制限されないが、本発明のアミド系化合物の適用量である0.01〜0.1重量部の範囲で調製した場合、次の成形過程で希釈すること無く直接用いることができる。一方、本発明の適用量を超えて該アミド系化合物の高含量マスターバッチとした場合は、別途調製したポリプロピレン系樹脂により、かかるマスターバッチを希釈して、成形時に全体の該アミド系化合物の濃度を0.01〜0.1重量部に調整する必要がある。
以上より、本発明で使用できる樹脂組成物は、前記一般式(1)で表されるアミド系化合物を上記特定量含有するポリプロピレン系樹脂組成物であって、(a)該アミド系化合物とポリプロピレン系樹脂とをドライブレンドし、一軸又は二軸の押出機等で溶融混練してアミド系化合物を完全溶解した後、冷却、ペレット化したもの(アミド系化合物が再結晶して針状結晶となっている)、(b)該アミド系化合物とポリプロピレン系樹脂とをドライブレンドし、一軸又は二軸の押出機等で溶融混練してアミド系化合物を不完全に溶解した後、冷却、ペレット化したもの(アミド系化合物は主として柱状結晶である)、又は、(c)該アミド系化合物(柱状結晶)とポリプロピレン系樹脂とのドライブレンド物である。これらのうちでも上記(a)が好ましい。
成形方法
本発明に係る成形方法としては、射出及び/又は押出工程を有する成形法が広く使用できる。本発明では、例えば、射出成形、押出成形、射出ブロー成形、射出押出ブロー成形、射出圧縮成形、押出ブロー成形、押出サーモフォーム成形等の各種成形法を採用することができる。
本発明の成形法は、該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度以上の温度に樹脂温度を設定すると共に該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に熔解するまで混練し、該アミド系化合物を溶融ポリプロピレン系樹脂中に溶解させた状態で射出及び/又は押出工程に供することを特徴とするものであって、これにより優れた耐衝撃性を成形品に付与することができる。
該アミド系化合物は、一般に融点が180℃〜380℃程度の高融点であるから、ポリプロピレン系樹脂の融点(一般に130〜185℃程度)よりも高いので、両者を一緒に加熱すると、ポリプロピレン系樹脂が先に溶融し、次いで該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解する。両者の融点が近い場合は、該アミド系化合物は溶解又は溶融するが、溶解であるか溶融であるかは判然としない場合もある。
従って、本明細書において、一般式(1)で表される該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂への「溶解温度」は、光学顕微鏡下で、該アミド系化合物を含むポリプロピレン系樹脂組成物(ペレット又はドライブレンド物)を加熱し、溶融ポリプロピレン系樹脂に該アミド系化合物が溶解及び/又は溶融して固体が観察されなくなった時点の温度である。
また、該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解しているかどうかは、射出成形の場合、加熱シリンダーのノズル先端から出てくる溶融樹脂組成物を目視観察することにより容易に判断できる。即ち、該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解し終わっておらず、固体が若干でも残留していると、溶融樹脂組成物は濁っているが、完全に溶解及び/又は溶融していると濁りはなく、透明である。同様に、押し出し成形の場合も、ダイから吐出される溶融樹脂の透明性を目視観察することにより完全に溶解しているかどうかが確認できる。他の成形法の場合も射出及び/又は押出工程においてシリンダノズル又はダイから吐出された溶融樹脂の透明性を目視観察することにより完全に溶解しているかどうかが確認できる。
本発明とは逆に、上記アミド系化合物の結晶を含有するポリプロピレン系樹脂ペレットを、該アミド系化合物の溶解温度未満で成形することにより、成形体の力学特性を改善しようとする成形方法が特開平8−134227や特開平8−197640において提案されている。しかしながら、これらの方法においては、曲げ弾性率はある程度向上するものの、耐衝撃性は逆に低下する傾向があり、成形体は脆いものとなる。成形体が脆くなる原因は、特開平8−197640で示されているようにポリプロピレン系樹脂のβ晶の結晶層が高度に配向するためと考えられている。
これら従来法を、図1を参照して説明すると次の通りである。まず、一般式(1)で表されるアミド系化合物結晶の柱状結晶1及び固化したポリプロピレン系樹脂2を含有するポリプロピレン系樹脂ペレット(A−1)又は該アミド系化合物の針状結晶11と固化したポリプロピレン系樹脂2を含有するポリプロピレン系樹脂ペレット(A−2)を、該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度以下の温度で加熱溶融する。すると、加熱時にアミド系化合物結晶1又は11が溶解しないまま溶融ポリプロピレン系樹脂3中に存在し(B−1、B−2)、射出成形又は押出成形等の成形時の流れによりアミド系化合物結晶1又は11が溶融ポリプロピレン系樹脂3の中で配向する(C−1、C−2)。次いで、成形金型等において冷却すると、ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶4がアミド系化合物の結晶1又は11に沿って析出するため、ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶層4が高度に配向する(D−1、D−2)。
これに対して、本発明では、成形時に該アミド系化合物を溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解させて無定形化することにより、かかるβ晶結晶層の配向を出来る限り抑制することを特徴とするものである。
本発明の成形法を図2を参照して説明する。まず、該アミド系化合物の柱状結晶1又は針状結晶11と固化したポリプロピレン系樹脂2を含むポリプロピレン系樹脂ペレット(A−1、A−2)又はポリプロピレン樹脂粉末と該アミド系化合物とのドライブレンド物(図示せず)を、成形機において、該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度以上の温度で加熱し、且つ、固体状のアミド系化合物が認められなくなるまで混練して該アミド系化合物を溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解させることにより、アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂3に溶解している溶融物を得る(B−3)。次いで、該溶融物を、前記成形法の射出及び/又は押出工程に供するが、この時点では図2の(C−3)に示すように、アミド系化合物は溶融ポリプロピレン樹脂中に溶解した状態である。次いで、冷却・結晶化工程において、溶融ポリプロピレン系樹脂3中に該アミド系化合物の針状結晶111が配向することなく無配向状態で析出する(D−3a)。次いで、ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶4が該アミド系化合物の針状結晶111に沿って析出する結果、ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶4の層が無配向状態で存在する成形体が得られる(D−3b)。
上記のように、一般式(1)で表されるアミド系化合物を溶融ポリプロピレン系樹脂中に溶解するには、該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度以上で加熱すること、及び、固相の該アミド系化合物が存在しなくなるまで混練することが必要である。
上記溶解温度は該アミド系化合物の種類とその適用量及びポリプロピレン系樹脂の種類に依存して変化するが、本発明の該アミド系化合物の適用量0.01〜0.1重量部の範囲では、いずれも300℃未満である。また該アミド系化合物の適用量が増加すると、かかる溶解温度は上昇する。例えば、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドを本発明のβ晶核剤としてポリプロピレンホモポリマーに適用した場合の溶解温度は、適用量が0.04、0.05、0.06、0.1及び0.2重量部へと増加するにつれ、それぞれ約235℃、約240℃、約245℃、約260℃及び約280℃へと上昇する。従って、該アミド系化合物の適用量が例えば0.04重量部の場合は、成形温度を少なくとも235℃以上に設定する必要がある。
また、固相の該アミド系化合物が存在しなくなるように混練するには、加熱時の滞留時間、スクリュー回転速度等を調節することにより行うことができる。
次いで、この溶解状態を維持したまま、射出及び/又は押出工程に供し、次いで冷却・結晶化させる。なお、冷却時の温度は、β晶を生成させる上で高い方が好ましく、40〜80℃程度、特に60〜80℃程度とするのが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂成形体
本発明で得られる成形体は、無配向性のポリプロピレン系樹脂のβ晶を含有しており、耐熱剛性及び耐衝撃性に優れ、特にそのIZOD衝撃値が著しく高いという特徴を有する。
本発明の成形体におけるポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶相の無配向の度合いは、次の様にして、評価することができる。
即ち、ポリプロピレン系樹脂のβ晶は六方晶に属し、その主要な結晶格子面として(300)面と(301)面を有するが、X線回折装置の一つであるディフラクトメーターを用いた測定で得られる回折プロファイルから、該β晶の配向度を求めることは困難であった。そこで本発明者らは、β晶を特定の温度条件下で熱処理すると、元の配向度をほぼ維持した状態で、β晶はα晶へと結晶転移すること、更に、かかるα晶のX線回折プロファイルから元の成形体の配向度を求めることが出来ることを見出した。
かかる熱処理の温度条件は、ポリプロピレン系樹脂の種類に依存する。ポリプロピレンホモポリマー及びポリプロピレンブロックコポリマーの場合、その温度は153℃であった。また、ポリプロピレンランダムコポリマーの場合は130℃であった。かかる温度に設定したオーブン中で30分〜1時間成形体を熱処理することで、β晶はα晶に結晶転移するのである。
配向度は次の手順で求めた。X線ディフラクトメーターを用いて熱処理した成形体の広角X線回折測定をTHROUGH、EDGE及びENDの3方向から行い、得られた回折プロファイルからポリプロピレンのα晶に由来する結晶格子面、(110)面と(040)面の回折ピーク高さを回折強度として求めた。次に、THROUGH、EDGE及びENDの3方向について、それぞれ(110)面と(040)面の回折強度比を求め、更にそれらの積を配向度として下記の式(A)から算出した。
Figure 0004244806
[但し、I040,th及びI110,thはそれぞれTHROUGH方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I040,ed及びI110,edはそれぞれEDGE方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I110,en及びI040,enはそれぞれEND方向の回折プロファイルにおける(110)面及び(040)面の回折ピーク強度である。]
熱処理前の元の成形体の配向度が小さいほど、かかる積は1に近づく。逆に配向度が大きいと、かかる積は1から外れていく。本発明に係る無配向な成形体は、一般式(A)から求めた配向度が0.8〜1.2、特に0.9〜1.1であることを特徴とする。
かくして得られる本発明の成形体は、無配向なポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶を多く含み、耐衝撃性に優れている。成形体中のβ晶含量は、耐衝撃性を改善する上で高い方が好ましく、後述の実施例に記載の方法により、α晶結晶とβ晶結晶との総融解熱量に対するβ晶結晶の融解熱量の比率から求めた場合に、20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上である。
ポリプロピレンホモポリマー等のポリプロピレン系樹脂に本発明を適用した場合、そのIZOD衝撃値は、本発明を適用しない場合に比べて約2〜6倍又はそれ以上に向上する。従って、耐衝撃性を特に必要とする自動車部品、機械工学部品、家電部品など幅広い分野での応用が可能である。
発明を実施するための最良の形態
以下に実施例及び比較例を掲げ、本発明を詳しく説明する。尚、β晶核剤であるアミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度、成形体の曲げ弾性率、熱変形温度、Du−Pont法衝撃強度、IZOD衝撃強度、β晶含量、配向度は各々以下の方法により求めた。
溶解温度
実施例及び比較例において、射出成形に供した樹脂ペレットを昇温装置を備えた光学顕微鏡を用いて昇温速度10℃/分の条件下で観察して、アミド系化合物の結晶がポリプロピレン系樹脂溶融物中で溶解する温度を求めた。
曲げ弾性率
ASTM D790に準拠して、射出成形で得た試験片を25℃にて測定した。
熱変形温度
JIS K 7207に準拠して、射出成形で得た試験片の荷重4.6kgf/cmにおける熱変形温度を測定した。熱変形温度が高いほど、耐熱剛性に優れている。
Du−Pont法衝撃強度
落錘衝撃試験JIS K 7211に準拠して、23℃における厚さ2mmの射出成形シートの50%破壊エネルギーを求めた。
IZOD衝撃強度
ASTM D256に準拠して、射出成形で得た試験片の23℃におけるノッチ付き及びノッチ無しの衝撃強度を求めた。
β晶含量
1.0mm厚みのポリプロピレン射出成形シートを作製し、適当な大きさに切ってサンプルとし、窒素雰囲気下、昇温速度20℃/minで示差走査熱量分析(DSC)を行い、このDSCサーモグラムから得られるα晶とβ晶の融解熱量から以下の式に従い求めた。
β晶含量(%)=100×[(Hβ/(Hα+Hβ)]
[上記式中、Hβは、β晶の融解熱量を示し、Hαは、α晶の融解熱量を示す。]
配向度
曲げ弾性率用試験片の中心部を、成形時の樹脂の流れ方向に対して垂直に切断した後、153℃に設定した温風加熱式オーブン中で、かかる切断試験片を1時間熱処理して、β晶をα晶に結晶転移させたのち、これをディフラクトメーターを用いた広角X線回折測定に供して、THROUGH、EDGE及びENDの3方向から測定を行った。
次に、得られた回折プロファイルからポリプロピレンα晶に由来する(110)面と(040)面の回折ピーク高さを回折強度として求め、THROUGH、EDGE及びENDの3方向について、それぞれ(110)面と(040)面の回折強度比を求めた。得られた回折強度比と一般式(A)から配向度を求めた。配向度が小さくなると値は1に近づき、逆に配向度が大きくなると1から外れる。図3に試験片に対するX線回折の測定面を示し、図4にX線回折プロファイル及び回折強度の算出例を示した。
Figure 0004244806
[但し、I040,th及びI110,thはそれぞれTHROUGH方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I040,ed及びI110,edはそれぞれEDGE方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I110,en及びI040,enはそれぞれEND方向の回折プロファイルにおける(110)面及び(040)面の回折ピーク強度である。]
実施例1
MFR2.0g/10分のプロピレンホモポリマー100重量部に対して、β晶核剤N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミド0.04重量部、酸化安定剤としてイルガノックス1010(商品名、チバスペシャルティケミカルズ社製)0.05重量部、及びイルガフォス168(商品名、チバスペシャルティケミカルズ社製)0.05重量部をヘンシェルミキサーで混合し、250℃で溶融混練押出した後、冷却、カットしてβ晶核剤配合樹脂ペレットを調製した。
次にこの樹脂ペレットを用いて樹脂温度250℃に設定して上記アミド系化合物を溶融プロピレンホモポリマー中に溶解させ、金型温度80℃で射出成形して試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
尚、上記アミド系化合物が溶融ポリプロピレンに完全に溶解していることは、射出成型機の加熱シリンダーのノズル先端から出る溶融樹脂が透明であることを目視観察して確認した。
実施例2
β晶核剤の配合量を0.05重量部とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
実施例3
β晶核剤の配合量を0.06重量部とした以外は実施例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
実施例4
200℃で溶融混練してペレットを調製して、樹脂温度260℃で射出成形した他は実施例1と同様にして試験片を作成し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
実施例5
β晶核剤の配合量を0.1重量部とし、成形時の樹脂温度を280℃に設定した以外は実施例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
実施例6
プロピレンホモポリマーをMFR10g/10分のプロピレンホモポリマーとした他は実施例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例1
β晶核剤を配合しなかった他は実施例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例2
成形時の樹脂温度を200℃に設定した以外は比較例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例3
成形時の樹脂温度を200℃に設定した以外は実施例1と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例4
成形時の樹脂温度を200℃に設定した以外は実施例2と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例5
成形時の樹脂温度を200℃に設定した以外は実施例3と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例6
200℃で溶融混練してペレットを調製して、樹脂温度250℃で射出成形した他は実施例1と同様にして試験片を作成し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。尚、本比較例6では、アミド系化合物が溶融ポリプロピレンに完全に溶解しておらず、シリンダーのノズル先端から出る溶融樹脂が白濁していることを目視観察して確認した。
比較例7
β晶核剤の配合量を0.2重量部とした以外は実施例5と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例8
β晶核剤を配合しなかった以外は実施例6と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
比較例9
成形時の樹脂温度を200℃に設定した以外は実施例6と同様にして試験片を作製し、各種物性を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004244806
本発明により、耐衝撃性に優れ、特にIZOD衝撃強度が著しく高い、結晶性ポリプロピレン系樹脂成形体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来の成形法を示す概念図である。
図2は、本発明の成形法を示す概念図である。
図3は、本発明における成形体の広角X線回折の測定方向を示す斜視図である。
図4は、広角X線回折法により得られたTHROUGH方向のX線回折プロファイルであり、該プロファイルにおける(110)面及び(040)面の回折強度を示す。
<符号の説明>
1 一般式(1)で表されるアミド系化合物の柱状結晶
11 一般式(1)で表されるアミド系化合物の針状結晶
111 一般式(1)で表されるアミド系化合物の無配向結晶
2 固化したポリプロピレン系樹脂
3 溶融ポリプロピレン系樹脂
4 ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶

Claims (5)

  1. ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、β晶核剤であるアミド系化合物を0.01〜0.1重量部の割合で含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなり、ポリプロピレン系樹脂のβ晶結晶が無配向であることを特徴とする耐衝撃性に優れたポリプロピレン系樹脂成形体であって、
    該ポリプロピレン系樹脂が、プロピレンホモポリマー、又はプロピレンとエチレン及び/又はブテンとのランダム若しくはブロックコポリマーであってプロピレンの含量が70重量%以上であるコポリマーであり、
    該アミド系化合物が、N,N’−ジシクロヘキシル−4,4’−ビフェニルジカルボキサミド、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミド及びN,N’−ジシクロヘキシルテレフタルアミドからなる群から選択される少なくとも1種であるポリプロピレン系樹脂成形体
  2. 前記ポリプロピレン系樹脂組成物が、前記ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、前記アミド系化合物を0.04〜0.1重量部の割合で含有している請求の範囲第1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
  3. 熱処理により成形体中のβ晶をα晶に結晶転移させた後、該熱処理成形体に対してX線ディフラクトメーターを用いた広角X線回折測定をTHROUGH、EDGE及びENDの3方向から行った際の回折プロファイルにおける、結晶格子(110)面と(040)面の回折ピーク強度が、下記の式(A)を満たすものである請求の範囲第1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体。
    0.8≦(I040,th/I110,th)×(I040,ed/I110,ed)×(I110,en/I040,en)≦1.2 (A)
    [但し、I040,th及びI110,thはそれぞれTHROUGH方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I040,ed及びI110,edはそれぞれEDGE方向の回折プロファイルにおける(040)面及び(110)面の回折ピーク強度であり、I110,en及びI040,enはそれぞれEND方向の回折プロファイルにおける(110)面及び(040)面の回折ピーク強度である。]
  4. 請求の範囲第1に記載のポリプロピレン系樹脂及びアミド系化合物を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を射出及び/又は押出工程を有する成形法により成形してポリプロピレン系樹脂成形体を製造する方法であって、該ポリプロピレン系樹脂組成物が、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、該アミド系化合物を0.01〜0.1重量部の割合で含有しており、該ポリプロピレン系樹脂組成物を、該アミド系化合物の溶融ポリプロピレン系樹脂に対する溶解温度以上の温度にて、該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解するまで混練し、該アミド系化合物が溶融ポリプロピレン系樹脂に溶解した状態で、上記射出及び/又は押出工程に供することを特徴とする請求の範囲第1に記載のポリプロピレン系樹脂成形体の製造方法。
  5. 前記ポリプロピレン系樹脂組成物が、前記ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、前記アミド系化合物を0.04〜0.1重量部の割合で含有している請求の範囲第4に記載の製造方法。
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