JP4236564B2 - 音声放送受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アナログ音声放送の特定の周波数帯域内(チャネル)の電波を受信すると同時に、当該周波数帯域内で並行して送信される地上波ディジタル放送等のディジタル音声放送の電波を受信して復調処理することにより、目的とする音声情報(音声データ)を取り出すための音声放送受信装置および受信方法に関する。
北米では、現行のアナログ音声放送(例えば、AM(amplitude modulation:振幅変調)ラジオ放送およびFM(frequency modulation:周波数変調)ラジオ放送で特定の周波数帯域内のアナログ変調波を含む電波を送信しながら、同じ周波数帯域内で並行して、直交周波数分割多重(通常、OFDM(orthogonal frequency division multiplex )と呼ばれる)方式等を利用したディジタル音声放送のディジタル変調波を含む電波を重畳して送信することができるようなIBOC(in-band on-channel)方式が現在採用されている。
特に、本発明は、ユーザが希望するチャネルの放送局と当該放送局に隣接するチャネルの放送局との間で混信が発生するのを抑止しつつ、例えば上記のIBOC方式を使用して同時に送信されるアナログ音声放送およびディジタル音声放送を安定に受信するための一手法について言及するものである。
図7は、北米の地上波ディジタル放送に使用されるIBOC方式の概要を説明するための模式図である。ただし、ここでは、北米で現在採用されているIBOC方式であって、現行のFMラジオ放送の特定の周波数帯域(スペクトラムマスク)内の電波を送信しながら、同じ周波数帯域内で地上波ディジタル放送の電波を重畳して送信する場合のIBOC方式の概要を説明することとする。このようなIBOC方式においては、一般に、複数のチャネル中のある一つのチャネルの周波数帯域内で現行のFMラジオ放送のアナログ変調波を送信しながら、同じ周波数帯域内で地上波ディジタル放送等のディジタル音声放送のディジタル変調波を同時に送信するようになっている。
さらに詳しくいえば、図7に示すように、一つの周波数帯域内の中央部のバンドMBにおいてFMラジオ放送のアナログ変調波を送信すると同時に、当該周波数帯域内の下側および上側のサイドバンドSBにおいてディジタル音声放送のディジタル変調波を送信するようになっている。これらのアナログ変調波およびディジタル変調波の送信電力Psや周波数帯域幅等は、米国連邦通信委員会(federal communications commission :通常、FCCと略記する)で予め規格化されているスペクトラムマスクSMにより制限される。
より具体的には、ある一つのチャネルの周波数帯域幅(図7の横軸の周波数f参照)は、スペクトラムマスクSMに基づいて約440kHz(中心チャネルから±220kHz)に設定されている。さらに、FMラジオ放送のアナログ変調波の周波数帯域幅は、スペクトラムマスクSMに基づいて、中央部のバンドMBで約220kHz(中心チャネルから約±110kHz)に設定されている。また一方で、ディジタル音声放送のディジタル変調波の周波数帯域幅は、スペクトラムマスクSMに基づいて、下側および上側のサイドバンドSBの各々で約90kHz(下側のサイドバンドで中心チャネルから約130〜220kHz低い側、上側のサイドバンドで中心チャネルから約130〜220kHz高い側)に設定されている。
さらに、図7のIBOC方式において、ディジタル音声放送のディジタル変調波は、スペクトラムマスクSMに基づいて、FMラジオ放送のアナログ変調波よりも約22dB(−2.5dB/kHz)小さい電力で送信される。
ここで、ある一つのチャネルの放送局と当該放送局に隣接するチャネルの放送局との周波数間隔は、200kHzに設定されている。実際の音声放送受信装置においては、隣接するチャネルの影響をできる限り少なくするために、帯域フィルタ(後述の図8および図10参照)を使用して、約400kHz以内(中心チャネルから約±199kHz)の周波数帯域内に存在するアナログ変調波およびディジタル変調波を選択的に通過させるようにしている。
図7の下側および上側のサイドバンドSBの各々で送信されるディジタル音声放送には、FMラジオ放送に含まれるアナログ音声情報と同一内容のディジタル音声情報が含まれている。さらに、ディジタル音声放送では、当該ディジタル音声情報以外に、放送局名(放送チャネル名)や天気予報等の少量のテキストデータ(静止画の送信も検討中)が送信される。
図8は、従来のIBOC方式による音声放送受信装置の構成を示すブロック図、図9は、従来のIBOC方式による音声放送受信装置の受信特性を示す受信特性図、そして、図10は、図8の帯域フィルタの周波数特性を示す周波数特性図である。
ただし、図8では、従来のIBOC方式による音声放送受信装置の構成を簡略化して示す。このIBOC方式による音声放送受信装置により受信されるアナログ音声放送として、FMラジオ放送(搬送周波数88〜108MHz)およびAMラジオ放送(搬送周波数530〜1700kHz)が考えられるが、ここでは、FMラジオ放送を受信する場合を代表して示す。
図8に示す音声放送受信装置は、IBOC方式を使用して送信されたFMラジオ放送のアナログ変調波およびディジタル音声放送のディジタル変調波を同時に受信するチューナ部100と、このチューナ部100にて受信された受信信号Srを復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部550とを備えている。
さらに詳しく説明すると、図8の音声放送受信装置において、チューナ部100は、アンテナATを通して受信されたFMラジオ放送の複数のチャネルの中から、特定のチャネルの周波数帯域内のアナログ変調波およびディジタル変調波を選択的に取り出すチャネル選局処理部と、当該チャネルの周波数帯域内のアナログ変調波およびディジタル変調波(高周波信号)を中間周波信号に変換するための高周波信号/中間周波信号変換部とを含む。この中間周波信号の中間周波数の値は、例えば10.7MHzに設定される。
チューナ部100内の高周波信号/中間周波信号変換部から取り出された中間周波信号(受信信号Sr)は、中間周波信号用の帯域フィルタ(以下、IF帯域フィルタと略記する)200を通過させることによって、特定のチャネルの約400kHzの周波数帯域内に存在するアナログ変調波およびディジタル変調波を含む中間周波信号Sfとして選択的に取り出される。さらに、このIF帯域フィルタ200から取り出された中間周波信号Sfは、中間周波増幅器(以下、IF増幅器と略記する)300によって所定のレベルになるように増幅され、復調部550に入力される。
IF増幅器300から出力される出力信号である中間周波信号Sgは、中間周波自動利得制御部(以下、IF AGCと略記する)400に入力され、IF増幅器300にフィードバックされる。このIF AGC400は、中間周波信号Sgのレベルに応じて、IF増幅器300の利得(増幅度)を自動的に制御する機能を有する。なお、後述のアナログIF信号処理部500に供給される中間周波信号をIF AGC400に入力することによっても、IF増幅器300の利得を自動的に制御することが可能である。
上記のIF帯域フィルタ200、IF増幅器300およびこのIF AGC400では、特定のチャネルの約400kHzの周波数帯域内に存在するアナログ変調波およびディジタル変調波を含む中間周波信号が取り出され、このアナログ変調波およびディジタル変調波を含む中間周波信号の出力レベルが自動的に調整されることになる。
また一方で、図8の音声放送受信装置において、復調部550は、IF増幅器300から出力される中間周波信号Sgに含まれるアナログ変調波をディジタル形式の中間周波信号Sdiに一旦変換する中間周波信号用アナログ/ディジタル変換部(以下、IF A/Dと略記する)350と、このディジタル形式の中間周波信号Sdiの復調処理を行ってアナログ音声信号Saaを取り出すアナログ中間周波信号処理部(以下、アナログIF信号処理部と略記する)500と、IF増幅器300から出力される中間周波信号Sgに含まれるディジタル変調波を復調処理し、サンプリング速度変換部660を介してディジタル音声信号Sdaを取り出すディジタル中間周波信号処理部(以下、ディジタルIF信号処理部と略記する)600とを備えている。このディジタルIF信号処理部600はまた、チューナ部100にて選択されたチャネルを解読し、チャネルデコード信号Schとして音声信号混合部700に送出する。
ここで、上記中間周波信号Sgに含まれるディジタル変調波は、IF A/D350およびアナログIF信号処理部500をそのまま通過し、I軸(時間軸)方向およびQ軸(周波数軸)方向にデータが配置されたOFDM方式の直交変調信号としてディジタルIF信号処理部600に入力される点に注意すべきである。
さらに、図8の音声放送受信装置において、復調部550は、アナログIF信号処理部500から取り出されたアナログ音声信号SaaとディジタルIF信号処理部600から取り出されたディジタル音声信号Sdaとをブレンド(blend )操作により混合する音声信号混合部700と、この音声信号混合部700にて混合された混合音声信号Sbに対し、ディジタルフィルタ等によるフィルタ処理を施して目的とする音声を含む音声情報Sdpを生成する音声信号処理部800とを備えている。音声信号混合部700および音声信号処理部800は、通常、ディジタル信号処理用のディジタル信号プロセッサ(通常、DSP(digital signal processor)と略記される)により構成される。
ここで、ディジタルIF信号処理部600では、約1MHzのサンプリング速度(サンプリング周波数)で直交変調信号の復調処理が行われる。これに対し、アナログIF信号処理部500では、約44kHzのサンプリング速度で中間周波信号の復調処理が行われる。それゆえに、音声信号混合部700によりブレンド操作を行う前に、ディジタルIF信号処理部600から取り出された復調処理信号Spaのサンプリング速度を、アナログIF信号処理部500から取り出されたアナログ音声信号Saaのサンプリング速度に合せる必要がある。このために、ディジタルIF信号処理部600から取り出された復調処理信号Spaは、サンプリング速度変換部660によりダウンサンプリング処理が施された後に、アナログ音声信号Saaと同程度のサンプリング速度を有するディジタル音声信号Sdaとして音声信号混合部700に入力される。
さらに、図8の音声放送受信装置において、音声信号処理部800から取り出されたディジタル形式の音声情報Sdpは、ディジタル/アナログ変換部(図8では、A/Dと略記して示す)820によりアナログ形式の音声情報Adに変換される。ディジタル/アナログ変換部820から取り出されたアナログ形式の音声情報Adは、最終的にスピーカ840に入力され、ユーザが希望する放送局のアナログ音声放送およびディジタル音声放送の音声がスピーカ840から出力される。
さらに、図8の音声放送受信装置においては、各種の制御信号Scoに基づいて、音声放送受信装置110内の各構成要素の一連の動作を制御する制御部900が設けられている。この制御部900は、通常、中央演算処理装置(通常、CPU(central processing unit )と略記される)により実現される。
ついで、図9の受信特性図を参照しながら、図8の従来の音声放送受信装置を使用してFMラジオ放送等のアナログ音声放送のアナログ変調波(必要に応じて、アナログ波と略記する)とディジタル音声放送のディジタル変調波(必要に応じて、ディジタル波と略記する)とを同時に受信する場合の受信特性について説明する。
図9では、ユーザが希望する放送局からの距離と、従来の音声放送受信装置により受信された受信音声の音質との関係を示すグラフが図示されている。図9のグラフから明らかなように、ディジタル音声信号を含むディジタル波に関していえば、ユーザが希望する放送局からの距離が近い場合には、比較的良好な音質でディジタル波を受信することができるが、当該放送局からの距離が所定の値より大きくなると、その音質が急激に劣化してディジタル波を受信することができなくなる。また一方で、アナログ音声信号を含むアナログ波に関していえば、ユーザが希望する放送局からの距離が遠くなるにつれて、受信したアナログ波の音質が緩やかに低下していく。
換言すれば、当該放送局からの距離が近い場合の中電界以上の電界では、比較的良好な音質のディジタル音声信号を受信することが可能であり、当該放送局からの距離が遠い場合の弱電界以下の電界では、アナログ音声信号を受信することが可能である。
音声信号混合部700のブレンド処理によって、上記のような受信特性を有するアナログ音声信号およびディジタル音声信号を混合する場合、中電界以上の電界では、アナログ音声信号よりも良好な音質を有するディジタル音声信号(図9のユーザメリットの領域を参照のこと)を優先して取り出すことによって音声信号のディジタル化を行う。これによって、中電界以上の電界での音質が向上する。また一方で、弱電界以下の電界では、ディジタル音声信号が受信できなくなってアナログ音声信号に自動的に切り替わるので、サービスエリアは一般のFMラジオ放送およびAMラジオ放送の場合と変わらない。
さらに、図10を参照しながら、図8のIF帯域フィルタ200の周波数特性について説明する。図10の(a)に示すように、FMラジオ放送の特定のチャネルにおける周波数帯域内のバンドMBに存在するアナログ波のみを選択的に通過させる場合、IF帯域フィルタの帯域幅を約200kHzに設定すればよい。しかしながら、従来のIBOC方式による音声放送受信装置では、当該チャネルにおける周波数帯域内のバンドMBに存在するアナログ波のみでなく、下側および上側のサイドバンドSBに存在するディジタル波もIF帯域フィルタにより通過させる必要がある。それゆえに、図10の(b)に示すように、IF帯域フィルタの帯域幅を約400kHzに設定する必要がある。
このため、アナログ波のみを通過させる場合よりもIF帯域フィルタの帯域幅を広帯域にする必要が生じてくる。前述のように、ある一つのチャネルの放送局と当該放送局に隣接するチャネルの放送局との周波数間隔は、たった200kHzしかない。この結果、ユーザが希望するチャネルの放送局(必要に応じて、希望局と略記する)と当該放送局に隣接するチャネルの放送局(必要に応じて、隣接局を略記する)との間で混信が発生するおそれが生じる。
図11および図12は、従来技術の問題点を説明するための模式図のその1およびその2である。図11および図12の模式図を参照しながら、従来のIBOC方式による音声放送受信装置を使用して希望局のアナログ波およびディジタル波を受信する場合の問題点を説明する。
図11および図12の(a)に示すように、希望局S−0のチャネルの周波数帯域内(チャネルの中心周波数fd)で送信されるIBOC方式のアナログ音声放送およびディジタル音声放送を移動体C内で受信している最中に、希望局S−0の周波数帯域内の上側のサイドバンド(チャネルの中心周波数fd+200kHz)に隣接する隣接局(すなわち、上側の隣接局)S−1に近づいている場合を想定する(状況(1))。ここで、上側の隣接局S−1では、アナログ音声放送のみを送信しているものとする。
移動体Cが上側の隣接局S−1に近づくにつれて、上側の隣接局S−1における周波数帯域内の中央部のバンドMB−1のアナログ波の受信強度が強くなり、また一方で、移動体Cが希望局S−0から遠ざかるにつれて(建物Hの影響等もある)、希望局S−0における周波数帯域内の上側のサイドバンドSB−0のディジタル波の受信電界強度が弱くなっていく。それゆえに、希望局S−0の上側のサイドバンドSB−0のディジタル波を受信する際に、上側の隣接局S−1のバンドMB−1のアナログ波が一緒に受信され、希望局S−0のディジタル波の受信を妨害するようになる。この上側の隣接局S−1の妨害によって、希望局S−0と上側の隣接局S−1との間で混信が発生し、希望局S−0のディジタル音声放送のディジタル波を受信することが不可能になるという問題が生じてくる。
さらに、上側の隣接局S−1のアナログ波は、希望局S−0の上側のサイドバンドSB−0の周波数帯域部分にノイズとして入り込むので、IF AGC400(図8参照)によりIF増幅器300(図8参照)の利得が自動的に低くなるように調整される。この結果、希望局S−0のバンドMB−1のアナログ波の受信強度が弱くなり、希望局S−0のアナログ音声放送のアナログ波も受信することが難しくなる。その上、上側の隣接局S−1のバンドMB−1のアナログ波と希望局S−0のバンドMB−0のアナログ波との間で相互変調が発生し、希望局S−0のアナログ音声放送のアナログ波も受信することが不可能になるという問題も生じてくる。
また一方で、図11および図12の(b)に示すように、希望局S−0のチャネルの周波数帯域内(チャネルの中心周波数fd)で送信されるIBOC方式のアナログ音声放送およびディジタル音声放送を移動体C内で受信している最中に、希望局S−0の周波数帯域内の下側のサイドバンド(チャネルの中心周波数fd−200kHz)に隣接する隣接局(すなわち、下側の隣接局)S−2に近づいている場合を想定する(状況(2))。ここで、下側の隣接局S−2では、IBOC方式のアナログ音声放送およびディジタル音声放送を送信しているものとする。
移動体Cが下側の隣接局S−2に近づくにつれて、下側の隣接局S−2における周波数帯域内の上側のサイドバンドSB−2のディジタル波の受信強度が強くなり、また一方で、希望局S−0における周波数帯域内の下側のサイドバンドSB−0のディジタル波の受信電界強度が弱くなっていく。それゆえに、希望局S−0の下側のサイドバンドSB−0のディジタル波を受信する際に、下側の隣接局S−2の上側のサイドバンドSB−2のディジタル波が一緒に受信され、希望局S−0のディジタル波の受信を妨害するようになる。この下側の隣接局S−2の妨害によって、希望局S−0と下側の隣接局S−2との間で混信が発生し、希望局S−0のディジタル音声放送のディジタル波を受信することが不可能になるという問題が生じてくる。
さらに、下側の隣接局S−2の妨害によって、下側の隣接局S−2のバンドMB−2のアナログ波と希望局S−0のバンドMB−0のアナログ波との間で相互変調が発生し、希望局S−0のアナログ音声放送のアナログ波も受信することが不可能になるという問題も生じてくる。
上記のとおり、従来のIBOC方式による音声放送受信装置では、隣接局でアナログ音声放送のみを送信している場合であっても、IBOC方式のアナログ音声放送およびディジタル音声放送を同時に送信している場合であっても、希望局と隣接局との間で混信や相互変調が発生して希望局のIBOC方式のアナログ音声放送およびディジタル音声放送を安定に受信することが不可能になるという問題が生じる。
ここで、参考のため、IF帯域フィルタを備えた音声放送受信装置に関連した技術内容が記載された3つの特許文献(特許文献1〜3)を呈示する。
特許文献1(実開平5−18135号公報)では、PLL検波回路のロックレンジを帯域制限回路でIF帯域幅より狭くなるように制限し、IF帯域で除去できない隣接妨害信号を除去するようにしたFM受信機の構成が開示されている。特許文献2(特開平5−199134号公報)では、IF帯域増幅部の切り替えにより隣接妨害によるノイズを除去するようにしたFM受信機の構成が開示されている。特許文献3(特開平7−193518号公報)では、広帯域IFフィルタと狭帯域IFフィルタの割合を変えて加算した出力信号を中間周波信号として使用するようなAM受信機の構成が開示されている。
ただし、特許文献1〜3のいずれにおいても、IBOC方式による音声放送受信装置の構成に関しては一切言及しておらず、本発明とは目的および構成が異なっている。さらに、特許文献3では、後述の本発明の音声放送受信装置のように、2種類の広帯域IFフィルタおよび狭帯域IFフィルタをそれぞれ独立して動作させるような構成にはなっていない。
実開平5−18135号公報 特開平5−199134号公報 特開平7−193518号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザが希望する放送局と当該放送局に隣接する放送局との間で混信や相互変調が発生するのを抑止することによって、ユーザが希望する放送局の例えばIBOC方式のアナログ音声放送およびディジタル音声放送を安定に受信することが可能な音声放送受信装置および受信方法を提供することを目的とするものである。
上記問題点を解決するために、本発明の音声放送受信装置(本発明の第1の実施態様に係る音声放送受信装置)は、アナログ音声放送の特定の周波数帯域内の電波、および、上記特定の周波数帯域内で並行して送信されるディジタル音声放送の電波を同時に受信するチューナ部と、このチューナ部にて受信された受信信号(例えば、中間周波信号)を復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部とを有しており、上記アナログ音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させるアナログ受信信号用の帯域フィルタと、上記アナログ受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力するアナログ受信信号用の増幅器と、上記ディジタル音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させるディジタル受信信号用の帯域フィルタと、上記ディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力するディジタル受信信号用の増幅器とをそれぞれ別々に設け、上記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記アナログ受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能と、上記ディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能とをそれぞれ独立して持たせる。
好ましくは、本発明の第1の実施態様に係る音声放送受信装置において、上記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルが、上記アナログ受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルよりも低い値に設定される。
さらに、好ましくは、本発明の第1の実施態様に係る音声放送受信装置において、上記ディジタル音声放送の電波が実際に送信されていない場合は、上記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルは、上記ディジタル音声放送の電波が送信されている場合よりもさらに低い値に設定される。
さらに、好ましくは、本発明の第1の実施態様に係る音声放送受信装置において、上記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号と、上記ディジタル受信信号用の増幅器の出力信号とを加算する加算部を設け、この加算部による加算結果を上記復調部に供給するようにしている。
また一方で、本発明の音声放送受信装置(本発明の第2の実施態様に係る音声放送受信装置)は、アナログ音声放送の特定の周波数帯域内の電波、および、上記特定の周波数帯域内の下側の帯域と上側の帯域で並行して送信されるディジタル音声放送の電波を同時に受信するチューナ部と、このチューナ部にて受信された受信信号を復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部とを有しており、上記アナログ音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させるアナログ受信信号用の帯域フィルタと、上記アナログ受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力するアナログ受信信号用の増幅器と、上記ディジタル音声放送の上記下側の帯域の電波に対応する受信信号を選択的に通過させる第1のディジタル受信信号用の帯域フィルタと、上記第1のディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力する第1のディジタル受信信号用の増幅器と、上記ディジタル音声放送の上記上側の帯域の電波に対応する受信信号を選択的に通過させる第2のディジタル受信信号用の帯域フィルタと、上記第2のディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力する第2のディジタル受信信号用の増幅器とをそれぞれ別々に設け、上記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記アナログ受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能と、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能と、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能とをそれぞれ独立して持たせる。
好ましくは、本発明の第2の実施態様に係る音声放送受信装置において、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベル、および、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルの各々が、上記アナログ受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルよりも低い値に設定される。
さらに、好ましくは、本発明の第2の実施態様に係る音声放送受信装置において、上記ディジタル音声放送の電波が実際に送信されていない場合は、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベル、および、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルの各々は、上記ディジタル音声放送の電波が送信されている場合よりもさらに低い値に設定される。
さらに、好ましくは、本発明の第2の実施態様に係る音声放送受信装置において、上記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号と、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号と、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号とを加算する加算部を設け、この加算部による加算結果を上記復調部に供給するようにしている。
また一方で、本発明の音声放送受信方法は、アナログ音声放送の特定の周波数帯域内の電波、および、上記特定の周波数帯域内で並行して送信されるディジタル音声放送の電波をチューナ部により同時に受信し、このチューナ部にて受信された受信信号を復調部により復調処理して目的とする音声情報を取り出す場合に、アナログ受信信号用の帯域フィルタにより、上記アナログ音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させ、さらに、アナログ受信信号用の増幅器により、上記アナログ受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力し、ディジタル受信信号用の帯域フィルタにより、上記ディジタル音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させ、さらに、ディジタル受信信号用の増幅器により、上記ディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力し、上記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記アナログ受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する動作と、上記ディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する動作とをそれぞれ独立して実行する。
代替的に、本発明の音声放送受信方法は、アナログ音声放送の特定の周波数帯域内の電波、および、上記特定の周波数帯域内で並行して送信されるディジタル音声放送の電波をチューナ部により同時に受信し、このチューナ部にて受信された受信信号を復調部により復調処理して目的とする音声情報を取り出す場合に、アナログ受信信号用の帯域フィルタにより、上記アナログ音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させ、さらに、アナログ受信信号用の増幅器により、上記アナログ受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力し、第1のディジタル受信信号用の帯域フィルタにより、上記ディジタル音声放送の上記下側の帯域の電波に対応する受信信号を選択的に通過させ、さらに、第1のディジタル受信信号用の増幅器により、上記第1のディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力し、第2のディジタル受信信号用の帯域フィルタにより、上記ディジタル音声放送の上記上側の帯域の電波に対応する受信信号を選択的に通過させ、さらに、第2のディジタル受信信号用の増幅器により、上記第2のディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して上記復調部に入力し、上記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記アナログ受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する動作と、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する動作と、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、上記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する動作とをそれぞれ独立して実行する。
要約すれば、本発明では、アナログ受信信号(例えば、アナログ中間周波信号)専用の帯域フィルタと、アナログ受信信号専用の増幅器と、ディジタル受信信号(例えば、ディジタル中間周波信号)専用の帯域フィルタと、ディジタル受信信号専用の増幅器とをそれぞれ別々に設けることによって、アナログ受信信号専用の増幅器の利得を自動的に制御する動作と、ディジタル受信信号専用の増幅器の利得を自動的に制御する動作とをそれぞれ独立して実行することができるようになる。これによって、ユーザが希望する放送局と当該放送局に隣接する放送局との間で混信や相互変調が発生しなくなり、ユーザが希望する放送局のアナログ音声放送およびディジタル音声放送の受信特性が大幅に改善される。
また一方で、本発明では、アナログ受信信号専用の帯域フィルタおよび増幅器と、ディジタル音声放送の下側の帯域の受信信号に使用される第1のディジタル受信信号専用の帯域フィルタおよび増幅器と、ディジタル音声放送の上側の帯域の受信信号に使用される第2のディジタル受信信号専用の帯域フィルタおよび増幅器とをそれぞれ別々に設けることによって、アナログ受信信号専用の増幅器の利得を自動的に制御する動作と、第1のディジタル受信信号専用の増幅器の利得を自動的に制御する動作と、第2のディジタル受信信号専用の増幅器の利得を自動的に制御する動作とをそれぞれ独立して実行することが可能になる。これによって、ユーザが希望する放送局のアナログ音声放送およびディジタル音声放送の受信特性がさらに改善される。
さらに、本発明では、例えばIBOC方式による音声放送受信装置の中で、アナログ受信信号専用の帯域フィルタおよび増幅器やディジタル受信信号専用の帯域フィルタおよび増幅器等のほんの一部の構成要素をそれぞれ別々に設けるようにしているのみなので、アナログ受信信号専用の音声放送受信装置とアナログ受信信号専用の音声放送受信装置とを互いに独立して構成した場合よりも装置構成が簡単になる。
以下、添付図面(図1〜図6)を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図である。ただし、ここでは、本発明の第1の実施例に係るIBOC方式の音声放送受信装置10の構成を簡略化して示す。このIBOC方式の音声放送受信装置により受信されるアナログ音声放送の代表例として、FMラジオ放送(搬送周波数88〜108MHz)およびAMラジオ放送(搬送周波数530〜1700kHz)が挙げられ、ディジタル音声放送の代表例として、地上波ディジタル放送が挙げられる。なお、これ以降、前述した構成要素と同様のものについては、同一の参照番号を付して表すこととする。
図1に示す音声放送受信装置は、IBOC方式を使用して送信されたアナログ音声放送のアナログ変調波およびディジタル音声放送のディジタル変調波を同時に受信するチューナ部1と、このチューナ部1にて受信された受信信号Srを復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部55とを備えている。
さらに詳しく説明すると、図1の音声放送受信装置において、チューナ部1は、アンテナATを通して受信されたFMラジオ放送の複数のチャネルの中から、特定のチャネルの周波数帯域内のアナログ変調波およびディジタル変調波を選択的に取り出すチャネル選局処理部と、当該チャネルの周波数帯域内のアナログ変調波およびディジタル変調波(高周波信号)を中間周波信号に変換するための高周波信号/中間周波信号変換部とを含む。この中間周波信号の中間周波数の値は、例えば10.7MHzに設定される。上記のチューナ部1は、前述の従来の音声放送受信装置(図8参照)のチューナ部100にほぼ対応するものである。
さらに、図1の音声放送受信装置は、チューナ部1から取り出されたアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号を選択的に通過させるアナログ中間周波信号用の帯域フィルタ(以下、アナログIF帯域フィルタと略記する)2aと、このアナログIF帯域フィルタ2aを通過したアナログ中間周波信号Sfaを増幅するアナログ中間周波信号用の増幅器(以下、アナログIF増幅器と略記する)3aとを備えている。
さらに、図1の音声放送受信装置は、チューナ部1から取り出されたディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号を選択的に通過させるディジタル中間周波信号用の帯域フィルタ(以下、ディジタルIF帯域フィルタと略記する)2dと、このディジタルIF帯域フィルタ2dを通過したディジタル中間周波信号Sfdを増幅するディジタル中間周波信号用の増幅器(以下、ディジタルIF増幅器と略記する)3dとを備えている。
上記のアナログIF帯域フィルタ2a、アナログIF増幅器3a、ディジタルIF帯域フィルタ2d、およびディジタルIF増幅器3dは、それぞれ別々に設けられる。
さらに、図1の音声放送受信装置においては、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaのレベルに応じて、アナログIF増幅器3aの利得を自動的に制御するアナログ中間周波自動利得制御部(以下、アナログIF AGCと略記する)4aと、ディジタルIF増幅器3dの出力信号Sgdのレベルに応じて、ディジタルIF増幅器3dの利得を自動的に制御するディジタル中間周波自動利得制御部(以下、ディジタルIF AGCと略記する)4dとが、それぞれ別々に設けられている。さらに、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaと、ディジタルIF増幅器3dの出力信号Sgdとを加算する加算部40を設けている。この加算部40による加算結果Ssが、復調部55に供給される。
図1の音声放送受信装置では、チューナ部1から取り出された受信信号Sr(中間周波信号)中のアナログ中間周波信号は、アナログIF帯域フィルタ2aを通過させることによって、特定のチャネルの約200kHzの周波数帯域内に存在するアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号Sfaとして選択的に取り出される。さらに、このアナログIF帯域フィルタ2aから取り出されたアナログ中間周波信号Sfaは、アナログIF増幅器3aによって所定のレベルになるように増幅される。
アナログIF増幅器3aから出力される出力信号Sgaは、アナログIF AGC4aに入力され、アナログIF増幅器3aにフィードバックされる。このアナログIF AGC4aにより、出力信号Sgaのレベルに応じて、アナログIF増幅器3aの利得を自動的に調整することが可能になる。
また一方で、図1の音声放送受信装置では、チューナ部1から取り出された受信信号Sr中のディジタル中間周波信号は、ディジタルIF帯域フィルタ2dを通過させることによって、特定のチャネルの周波数帯域内のサイドバンド(400KHzより狭い)に存在するディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号Sfdとして選択的に取り出される。さらに、このディジタルIF帯域フィルタ2dから取り出されたディジタル中間周波信号Sfdは、ディジタルIF増幅器3dによって所定のレベルになるように増幅される。
ディジタルIF増幅器3dから出力される出力信号Sgdは、ディジタルIF AGC4dに入力され、ディジタルIF増幅器3dにフィードバックされる。このディジタルIF AGC4dにより、出力信号Sgdのレベルに応じて、ディジタルIF増幅器3dの利得を自動的に調整することが可能になる。
上記のとおり、図1の音声放送受信装置においては、アナログ中間周波信号を処理するためのアナログIF帯域フィルタ2a、アナログIF増幅器3aおよびアナログIF AGC4aと、ディジタル信号を処理するためのディジタルIF帯域フィルタ2d、ディジタルIF増幅器3dおよびディジタルIF AGC4dとをそれぞれ別々に設けることによって、アナログIF増幅器3aの利得を制御する動作と、ディジタルIF増幅器3dの利得を制御する動作とを互いに独立して実行することができる。さらに、アナログIF帯域フィルタ2aは、アナログ中間周波信号のみを選択的に通過させればよいし、ディジタルIF帯域フィルタ2dは、ディジタル中間周波信号のみを選択的に通過させればよいので、アナログIF帯域フィルタおよびディジタルIF帯域フィルタの各々の帯域幅を従来の音声放送受信装置の場合よりも狭くすることができる。
これによって、隣接局のアナログ変調波およびディジタル変調波が、希望局のチャネルの周波数帯域内にノイズとして入り込むおそれが少なくなる。ここで、隣接局の妨害による影響を受けてディジタル中間周波信号が受信できなくなる場合もあるが、その場合でも、アナログIF帯域フィルタ2aを選択的に通過したアナログ中間周波信号は隣接局の妨害の影響を受けないので、このアナログ中間周波信号を受信することができる。
それゆえに、図1の音声放送受信装置では、希望局と隣接局との間で混信や相互変調が発生するのを抑止することができるようになり、ユーザが希望する放送局のアナログ音声放送およびディジタル音声放送の受信特性が大幅に改善される。
IBOC方式においては、図7の模式図で説明したように、ディジタル音声放送のディジタル変調波は、アナログ音声放送のアナログ変調波よりも小さい電力で送信される。アナログ音声放送のアナログ変調波とディジタル音声放送のディジタル変調波を受信して復調処理する場合、送信時のアナログ変調波およびアナログ変調波の電力レベルの関係を再現することが要求される。したがって、ディジタルIF増幅器3dの利得は、アナログIF増幅器3aの利得よりも低い値に設定しなければならない。
この観点より、ディジタルIF増幅器3dの利得を制御する際に使用される当該ディジタルIF増幅器の出力信号Sgdの基準レベルVbは、アナログIF増幅器3aの利得を制御する際に使用される当該アナログIF増幅器の出力信号Sgaの基準レベルVaよりも低い値に設定することが望ましい。
さらに、希望局からディジタル音声放送のディジタル変調波が実際に送信されておらず、アナログ音声放送のアナログ変調波のみが送信されている場合、送信時のディジタル変調波の電力レベルは0になる。この場合には、ディジタルIF増幅器3dの出力信号Sgdの基準レベルVbを、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaの基準レベルVaよりもはるかに低い値(すなわち、ディジタル音声放送のディジタル変調波が送信されている場合よりも低い値)に設定することが望ましい。
さらに、図1の音声放送受信装置において、復調部55は、加算器40から出力される加算結果Ssに相当する信号をディジタル形式の中間周波信号Sdiに一旦変換する中間周波信号用アナログ/ディジタル変換部(以下、IF A/Dと略記する)45と、このディジタル形式の中間周波信号Sdiの復調処理を行ってアナログ音声信号Saaを取り出すアナログ中間周波信号処理部(以下、アナログIF信号処理部と略記する)5と、加算器40から出力される信号に含まれるディジタル中間周波信号を復調処理し、サンプリング速度変換部66を介してディジタル音声信号Sdaを取り出すディジタル中間周波信号処理部(以下、ディジタルIF信号処理部と略記する)6とを備えている。このディジタルIF信号処理部6はまた、チューナ部1にて選択されたチャネルを解読し、チャネルデコード信号Schとして音声信号混合部7に送出する。
上記のIF A/D45、アナログIF信号処理部5、ディジタルIF信号処理部6、およびサンプリング速度変換部66は、それぞれ、前述の従来の音声放送受信装置(図8参照)のIF A/D350、アナログIF信号処理部500、ディジタルIF信号処理部600、およびサンプリング速度変換部660にほぼ対応するものである。
ここで、加算結果Ssに相当する信号に含まれるディジタル中間周波信号は、IF A/D45およびアナログIF信号処理部5をそのまま通過し、I軸方向およびQ軸方向にデータが配置されたOFDM方式の直交変調信号としてディジタルIF信号処理部6に入力される点に注意すべきである。
さらに、図1の音声放送受信装置において、復調部55は、アナログIF信号処理部5から取り出されたアナログ音声信号SaaとディジタルIF信号処理部6から取り出されたディジタル音声信号Sdaとをブレンド操作により混合する音声信号混合部7と、この音声信号混合部7にて混合された混合音声信号Sbに対し、ディジタルフィルタ等によるフィルタ処理を施して目的とする音声を含む音声情報Sdpを生成する音声信号処理部8とを備えている。ここで、音声信号混合部7および音声信号処理部8は、好ましくは、ディジタル信号処理用のDSP(ディジタル信号プロセッサ)により構成される。上記の音声信号混合部7および音声信号処理部8は、それぞれ、前述の従来の音声放送受信装置(図8参照)の音声信号混合部700および音声信号処理部800にほぼ対応するものである。
ここで、ディジタルIF信号処理部6では、約1MHzのサンプリング速度(サンプリング周波数)で直交変調信号の復調処理が行われる。これに対し、アナログIF信号処理部5では、約44kHzのサンプリング速度で中間周波信号の復調処理が行われる。それゆえに、音声信号混合部7によりブレンド操作を行う前に、ディジタルIF信号処理部6から取り出された復調処理信号Spaのサンプリング速度を、アナログIF信号処理部5から取り出されたアナログ音声信号Saaのサンプリング速度に合せる必要がある。このために、ディジタルIF信号処理部6から取り出された復調処理信号Spaは、サンプリング速度変換部66によりダウンサンプリング処理が施された後に、アナログ音声信号Saaと同程度のサンプリング速度を有するディジタル音声信号Sdaとして音声信号混合部7に入力される。
さらに、図1の音声放送受信装置において、音声信号処理部8から取り出されたディジタル形式の音声情報Sdpは、ディジタル/アナログ変換部(図8では、A/Dと略記して示す)82によりアナログ形式の音声情報Adに変換される。ディジタル/アナログ変換部82から取り出されたアナログ形式の音声情報Adは、最終的にスピーカ等の音声出力部84に入力され、希望局のアナログ音声放送およびディジタル音声放送の音声がスピーカ84から出力される。
さらに、図1の音声放送受信装置においては、各種の制御信号Scoに基づいて、音声放送受信装置10内の各構成要素の一連の動作を制御する制御部9が設けられている。この制御部9は、好ましくは、CPU(中央演算処理装置)により実現される。
このCPU9による制御動作に基づいて、アナログIF帯域フィルタによりアナログ中間周波信号を選択的に通過させ、さらに、アナログIF増幅器により、アナログIF帯域フィルタを通過したアナログ中間周波信号を増幅して復調部に入力し、また一方で、ディジタルIF帯域フィルタによりディジタル中間周波信号を選択的に通過させ、さらに、ディジタルIF増幅器により、ディジタルIF帯域フィルタを通過したディジタル中間周波信号を増幅して復調部に入力し、アナログIF増幅器の出力信号のレベルに応じて、アナログIF増幅器の利得を自動的に制御する動作と、ディジタルIF増幅器の出力信号のレベルに応じて、ディジタルIF増幅器の利得を自動的に制御する動作とをそれぞれ独立して実行するような、本発明の第1の実施例に係る音声放送受信方法が遂行される。
図1の実施例に係る音声放送受信装置では、IBOC方式による音声放送受信装置の中で、アナログ中間周波信号を処理するためのIF帯域フィルタおよびIF増幅器やディジタル中間周波信号を処理するためのIF帯域フィルタおよびIF増幅器等のほんの一部の構成要素をそれぞれ別々に設けるようにしているので、アナログ変調波受信用の音声放送受信装置とディジタル変調波受信用の音声放送受信装置とを互いに独立して構成した場合よりも装置構成が簡単になる。
図2は、本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図である。ただし、ここでも、本発明の第2の実施例に係るIBOC方式の音声放送受信装置11の構成を簡略化して示す。
図2に示す音声放送受信装置は、IBOC方式を使用して送信されたアナログ音声放送のアナログ変調波、ディジタル音声放送の下側の帯域のディジタル変調波、および当該ディジタル音声放送の上側の帯域のディジタル変調波を同時に受信するチューナ部1と、このチューナ部1にて受信された受信信号Srを復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部55とを備えている。このチューナ部1の構成と復調部55の各構成要素の構成は、前述の図1の実施例の場合と同じなので、ここでは再度の説明を省略する。
さらに、図2に示す音声放送受信装置は、前述の図1の実施例の場合と同様に、チューナ部1から取り出されたアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号を選択的に通過させるアナログIF帯域フィルタ2aと、このアナログIF帯域フィルタ2aを通過したアナログ中間周波信号Sfaを増幅するアナログIF増幅器3aとを備えている。
さらに、図1の音声放送受信装置は、チューナ部1から取り出された下側の帯域のディジタル変調波を含む第1のディジタル中間周波信号を選択的に通過させる第1のディジタル中間周波信号用の帯域フィルタ(以下、第1のディジタルIF帯域フィルタと略記する)2d−1と、この第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1を通過した第1のディジタル中間周波信号Sfd−1を増幅する第1のディジタル中間周波信号用の増幅器(以下、第1のディジタルIF増幅器と略記する)3d−1とを備えている。
さらに、図2の音声放送受信装置は、チューナ部1から取り出された上側の帯域のディジタル変調波を含む第2のディジタル中間周波信号を選択的に通過させる第2のディジタル中間周波信号用の帯域フィルタ(以下、第2のディジタルIF帯域フィルタと略記する)2d−2と、この第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2を通過した第2のディジタル中間周波信号Sfd−2を増幅する第2のディジタル中間周波信号用の増幅器(以下、第2のディジタルIF増幅器と略記する)3d−2とを備えている。
上記のアナログIF帯域フィルタ2a、アナログIF増幅器3a、第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1、第1のディジタルIF増幅器3d−1、第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2、および第2のディジタルIF増幅器3d−2は、それぞれ別々に設けられる。
さらに、図2の音声放送受信装置においては、前述の図1の実施例の場合と同様に、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaのレベルに応じて、アナログIF増幅器3aの利得を自動的に制御するアナログIF AGC4aを備えている。
さらに、図2の音声放送受信装置においては、第1のディジタルIF増幅器3d−1の第1のディジタル出力信号Sgd−1のレベルに応じて、第1のディジタルIF増幅器3d−1の利得を自動的に制御する第1のディジタル中間周波自動利得制御部(以下、第1のディジタルIF AGCと略記する)4d−1とを備えている。
さらに、図2の音声放送受信装置においては、第2のディジタルIF増幅器3d−2の第2のディジタル出力信号Sgd−2のレベルに応じて、第2のディジタルIF増幅器3d−2の利得を自動的に制御する第2のディジタル中間周波自動利得制御部(以下、第2のディジタルIF AGCと略記する)4d−2とを備えている。
上記のアナログIF AGC4a、第1のディジタルIF AGC4d−1、および第2のディジタルIF AGC4d−2は、それぞれ別々に設けられる。さらに、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaと、第1のディジタルIF増幅器3d−1の第1のディジタル出力信号Sgd−1と、第2のディジタルIF増幅器3d−2の第2のディジタル出力信号Sgd−2とを加算する加算部40を設けている。この加算部40による加算結果Ssが、復調部55に供給される。
チューナ部1から取り出された受信信号Sr(中間周波信号)中のアナログ中間周波信号は、前述の図1の実施例の場合と同様に、アナログIF帯域フィルタ2aを通過させることによって、特定のチャネルの約200kHzの周波数帯域内に存在するアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号Sfaとして選択的に取り出される。さらに、このアナログIF帯域フィルタ2aから取り出されたアナログ中間周波信号Sfaは、アナログIF増幅器3aによって所定のレベルになるように増幅される。
アナログIF増幅器3aから出力される出力信号Sgaは、前述の図1の実施例の場合と同様に、アナログIF AGC4aに入力され、アナログIF増幅器3aにフィードバックされる。このアナログIF AGC4aにより、出力信号Sgaのレベルに応じて、アナログIF増幅器3aの利得を自動的に調整することが可能になる。
また一方で、図2の音声放送受信装置では、チューナ部1から取り出された受信信号Sr中の第2のディジタル中間周波信号は、第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1を通過させることによって、特定のチャネルの下側の周波数帯域内(200kHzより狭い)に存在する帯域のディジタル変調波を含む第1のディジタル中間周波信号Sfd−1として選択的に取り出される。さらに、この第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1から取り出された第1のディジタル中間周波信号Sfd−1は、第1のディジタルIF増幅器3d−1によって所定のレベルになるように増幅される。
第1のディジタルIF増幅器3d−1から出力される第1のディジタル出力信号Sgd−1は、第1のディジタルIF AGC4d−1に入力され、第1のディジタルIF増幅器3d−1にフィードバックされる。この第1のディジタルIF AGC4d−1により、第1のディジタル出力信号Sgd−1のレベルに応じて、第1のディジタルIF増幅器3d−1の利得を自動的に調整することが可能になる。
また一方で、図2の音声放送受信装置では、チューナ部1から取り出された受信信号Sr中の第2のディジタル中間周波信号は、第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2を通過させることによって、特定のチャネルの上側の周波数帯域内(200kHzより狭い)に存在するディジタル変調波を含む第2のディジタル中間周波信号Sfd−2として選択的に取り出される。さらに、この第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2から取り出された第2のディジタル中間周波信号Sfd−2は、第2のディジタルIF増幅器3d−2によって所定のレベルになるように増幅される。
第2のディジタルIF増幅器3d−2から出力される第2のディジタル出力信号Sgd−2は、第2のディジタルIF AGC4d−2に入力され、第2のディジタルIF増幅器3d−2にフィードバックされる。この第2のディジタルIF AGC4d−2により、第2のディジタル出力信号Sgd−2のレベルに応じて、第2のディジタルIF増幅器3d−2の利得を自動的に調整することが可能になる。
上記のとおり、図2の音声放送受信装置においては、アナログ中間周波信号を処理するためのアナログIF帯域フィルタ2a、アナログIF増幅器3aおよびアナログIF AGC4aと、第1のディジタル中間周波信号を処理するための第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1、第1のディジタルIF増幅器3d−1および第1のディジタルIF AGC4a−1と、第2のディジタル中間周波信号を処理するための第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2、第2のディジタルIF増幅器3d−2および第2のディジタルIF AGC4a−2とをそれぞれ別々に設けることによって、アナログIF増幅器3aの利得を制御する動作と、第1のディジタルIF増幅器3d−1の利得を制御する動作と、第2のディジタルIF増幅器3d−2の利得を制御する動作を互いに独立して実行することができる。
ここで、アナログIF帯域フィルタ2aは、アナログ中間周波信号のみを選択的に通過させればよいので、このアナログIF帯域フィルタの帯域幅を従来の音声放送受信装置の場合よりも狭くすることができる。さらに、第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1および第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2の各々は、それぞれ、下側の帯域のディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号と上側の帯域のディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号とを、選択的に通過させればよいので、第1および第2のディジタルIF帯域フィルタの帯域幅を前述の図1の実施例の場合よりも狭くすることができる。これによって、隣接局のアナログ変調波およびディジタル変調波が、希望局のチャネルの周波数帯域内にノイズとして入り込む可能性は、前述の図1の実施例の場合よりもさらに少なくなる。
それゆえに、図2の音声放送受信装置では、希望局と隣接局との間で混信や相互変調が発生するのをより確実に抑止することができるようになり、ユーザが希望する放送局のアナログ音声放送およびディジタル音声放送の受信特性がさらに改善される。
図1の実施例にて説明したように、IBOC方式においては、第1のディジタルIF増幅器3d−1および第2のディジタルIF増幅器3d−2の各々の利得は、アナログIF増幅器4aの利得よりも低い値に設定することが要求される。
それゆえに、第1のディジタルIF増幅器3d−1の利得を制御する際に使用される当該第1のディジタルIF増幅器の第1のディジタル出力信号Sgd−1の基準レベルVb、および、第2のディジタルIF増幅器3d−2の利得を制御する際に使用される当該第2のディジタルIF増幅器の第2のディジタル出力信号Sgd−2の基準レベルVcの各々は、アナログIF増幅器3aの利得を制御する際に使用される当該アナログIF増幅器の出力信号Sgaの基準レベルVaよりも低い値に設定することが望ましい。
さらに、希望局からディジタル音声放送のディジタル変調波が実際に送信されておらず、アナログ音声放送のアナログ変調波のみが送信されている場合、送信時のディジタル変調波の電力レベルは0になる。この場合には、第1のディジタルIF増幅器3d−1の第1のディジタル出力信号Sgd−1の基準レベルVb、および、第2のディジタルIF増幅器3d−2の第2のディジタル出力信号Sgd−2の基準レベルVcの各々を、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaの基準レベルVaよりもはるかに低い値(すなわち、ディジタル音声放送のディジタル変調波が送信されている場合よりも低い値)に設定することが望ましい。
さらに、図2の音声放送受信装置においては、各種の制御信号Scoに基づいて、音声放送受信装置11内の各構成要素の一連の動作を制御する制御部9が設けられている。この制御部9は、好ましくは、CPU(中央演算処理装置)により実現される。
このCPU9による制御動作に基づいて、アナログIF帯域フィルタによりアナログ中間周波信号を選択的に通過させ、さらに、アナログIF増幅器により、アナログIF帯域フィルタを通過したアナログ中間周波信号を増幅して復調部に入力し、また一方で、第1のディジタルIF帯域フィルタにより、下側の帯域のディジタル変調波を含む第1のディジタル中間周波信号を選択的に通過させ、さらに、第1のディジタルIF増幅器により、第1のディジタルIF帯域フィルタを通過した第1のディジタル中間周波信号を増幅して復調部に入力し、また一方で、第2のディジタルIF帯域フィルタにより、上側の帯域のディジタル変調波を含む第2のディジタル中間周波信号を選択的に通過させ、さらに、第2のディジタルIF増幅器により、第2のディジタルIF帯域フィルタを通過した第2のディジタル中間周波信号を増幅して復調部に入力し、アナログIF増幅器の出力信号のレベルに応じて、アナログIF増幅器の利得を自動的に制御する動作と、第1のディジタルIF増幅器の第1のディジタル出力信号のレベルに応じて、第1のディジタルIF増幅器の利得を自動的に制御する動作と、第2のディジタルIF増幅器の第2のディジタル出力信号のレベルに応じて、第2のディジタルIF増幅器の利得を自動的に制御する動作とをそれぞれ独立して実行するような、本発明の第2の実施例に係る音声放送受信方法が遂行される。
図2の実施例に係る音声放送受信装置では、IBOC方式による音声放送受信装置の中で、アナログ中間周波信号を処理するためのIF帯域フィルタおよびIF増幅器や、第1のディジタル中間周波信号を処理するためのIF帯域フィルタおよびIF増幅器や、第2のディジタル中間周波信号を処理するためのIF帯域フィルタおよびIF増幅器等のほんの一部の構成要素をそれぞれ別々に設けるようにしているので、アナログ変調波受信用の音声放送受信装置とディジタル変調波受信用の音声放送受信装置とを互いに独立して構成した場合よりも装置構成が簡単になる。
図3は、図1の実施例の具体的構成を示すブロック図である。ここでは、主として、図1の実施例のチューナ部1およびディジタルIF信号処理部6の具体的な構成を示す。
図3に示すチューナ部1は、アンテナATを通して受信された高周波信号のアナログ変調波およびディジタル変調波を選択的に増幅する高周波増幅器(以下、RF増幅器と略記する)1−1と、このRF増幅器1−1から取り出されたアナログ変調波およびディジタル変調波を中間周波信号に変換するための高周波信号/中間周波信号変換器(以下、RF/IF変換器と略記する)1−2とを備えている。
ここで、高周波増幅器1−1は、IBOC方式で送信されるFMラジオ放送の複数のチャネルの中から、特定のチャネルの周波数帯域内のアナログ変調波およびディジタル変調波を同調動作により選択して増幅する機能を有する。このような高周波増幅器1−1のチャネル選局動作は、CPU等の制御部9により制御される。高周波増幅器1−1から取り出されたアナログ変調波およびディジタル変調波は、通常の復調処理による復調処理が困難な高周波信号であるため、上記復調処理が容易に行えるような周波数(例えば、中間周波数10.7MHz)の中間周波信号に変換する必要がある。
このために、RF増幅器1−1の出力側にRF/IF変換器1−2が設けられている。このRF/IF変換器1−2は、RF増幅器1−1から取り出された高周波信号と局部発振器1−3から供給される基準信号とを混合して中間周波数10.7MHzの中間周波信号を生成する機能を有する。このような中間周波信号を正確に生成するために、PLL(phase locked loop :位相同期ループ)回路1−4を動作させることによって、RF増幅器1−1からの高周波信号と局部発振器1−3からの基準信号との位相を同期させるようにしている。
図3の音声放送受信装置は、図1の実施例で説明したように、RF/IF変換器1−2から取り出されたアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号(受信信号Sr)を選択的に通過させるアナログIF帯域フィルタ2aと、このアナログIF帯域フィルタ2aを通過したアナログ中間周波信号Sfaを増幅するアナログIF増幅器3aとを備えている。
さらに、図3の音声放送受信装置は、図1の実施例で説明したように、チューナ部1から取り出されたディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号を選択的に通過させるディジタルIF帯域フィルタ2dと、このディジタルIF帯域フィルタ2dを通過したディジタル中間周波信号Sfdを増幅するディジタルIF増幅器3dとを備えている。
さらに、図3の音声放送受信装置は、図1の実施例で説明したように、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaと、ディジタルIF増幅器3dの出力信号Sgdとを加算する加算部40を設けている。この加算部40による加算結果Ssが、復調部55に供給される。
さらに、図3に示すディジタルIF信号処理部6は、加算器40から出力される信号に含まれるディジタル中間周波信号のダウンサンプリング処理を行うダウンサンプリング処理部6−1と、このダウンサンプリング処理部6−1から取り出されたディジタル中間周波信号をもとに、チューナ1にて選択されたチャネルを解読するチャネルデコーダ6−3と、PAC(perceptual audio coder )方式で圧縮された音声情報を含むディジタル中間周波信号をデコードしてディジタル音声信号を取り出すPAC圧縮音声デコーダ6−4と、PAC圧縮音声デコーダ6−4にてデコードされたディジタル音声信号に関連したデータを一時的に記憶するRAM(random access memory:ランダムアクセスメモリ)6−5とを備えている。チャネルデコーダ6−3により解読されたチャネルの情報は、チャネルデコード信号Schとして音声信号混合部7に供給される。
ここで、ダウンサンプリング処理部6−1は、加算器40から出力される信号に含まれるディジタル中間周波信号のサンプリングによる復調処理を容易にするために、ディジタル中間周波信号のダウンサンプリング処理を行ってサンプリング速度を1MHz程度まで下げる機能を有する。このダウンサンプリング処理を正確に行うために、PLL回路6−2を動作させることによって、ディジタル中間周波信号の位相の同期をとるようにしている。
これまで述べたチューナ部1およびディジタルIF信号処理部6以外の各構成要素は、図1の実施例で既に説明しているので、ここでは再度の説明を省略する。
図4は、図3の2つの帯域フィルタの周波数特性を示す周波数特性図である。ただし、ここでは、図3の音声放送受信装置によりIBOC方式のFMラジオ放送およびディジタル音声放送を受信する際のアナログIF帯域フィルタおよびディジタルIF帯域フィルタの周波数特性を示す。
一般に、IBOC方式においては、図7で説明したように、一つの周波数帯域内の中央部のバンド(アナログ波のバンド)MBにおいてFMラジオ放送のアナログ変調波を送信すると同時に、当該周波数帯域内の下側および上側のサイドバンド(ディジタル波のサイドバンド)SBにおいてディジタル音声放送のディジタル変調波を送信するようになっている。
さらに、IBOC方式においては、図7で説明したように、ある一つのチャネルの周波数帯域幅は、約440kHz(中心チャネルから±220kHz)に設定されている。さらに、FMラジオ放送のアナログ変調波の周波数帯域幅は、スペクトラムマスクSMに基づいて、中央部のバンドMBで約220kHz(中心チャネルから約±110kHz)に設定されている。また一方で、ディジタル音声放送のディジタル変調波の周波数帯域幅は、下側および上側のサイドバンドSBの各々で約90kHzに設定されている。ある一つのチャネルの放送局と当該放送局に隣接するチャネルの放送局との周波数間隔は、200kHzに設定されている。
図4に示すように、アナログIF帯域フィルタは、特定のチャネルの約200kHzの周波数帯域内に存在するアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号を通過させることによって、当該アナログ変調波を選択的に取り出す。
また一方で、ディジタルIF帯域フィルタは、特定のチャネルの周波数帯域内の両側のサイドバンドSBに存在するディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号を通過させることによって、当該ディジタル変調波を選択的に取り出す。
図3の音声放送受信装置においては、アナログ中間周波信号を通過させるアナログIF帯域フィルタと、ディジタル中間周波信号を通過させるディジタルIF帯域フィルタとを別々に設けている。換言すれば、アナログIF帯域フィルタは、アナログ中間周波信号のみを選択的に通過させればよいし、ディジタルIF帯域フィルタは、ディジタル中間周波信号のみを選択的に通過させればよいので、アナログIF帯域フィルタおよびディジタルIF帯域フィルタの各々の帯域幅を従来の場合(図10参照)よりも狭くすることができる。これによって、隣接局のアナログ変調波およびディジタル変調波が、希望局のチャネルの周波数帯域内にノイズとして入り込むおそれが少なくなる。
ここで、隣接局の妨害による影響を受けてディジタル中間周波信号が受信できなくなる場合もあるが、その場合でも、アナログIF帯域フィルタを選択的に通過したアナログ中間周波信号は隣接局の妨害の影響を受けないので、このアナログ中間周波信号を受信することができる。
図5は、図2の実施例の具体的構成を示すブロック図である。ここでは、主として、図2の実施例のチューナ部1およびディジタルIF信号処理部6の具体的な構成を示す。
ただし、図5のチューナ部1およびディジタルIF信号処理部6の具体的な構成は、前述の図3の第1の実施例の場合と同じなので、ここでは再度の説明を省略する。
図5の音声放送受信装置は、図2の実施例で説明したように、RF/IF変換器1−2から取り出されたアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号(受信信号Sr)を選択的に通過させるアナログIF帯域フィルタ2aと、このアナログIF帯域フィルタ2aを通過したアナログ中間周波信号Sfaを増幅するアナログIF増幅器3aとを備えている。
さらに、図5の音声放送受信装置は、図2の実施例で説明したように、チューナ部1から取り出された下側の帯域のディジタル変調波を含む第1のディジタル中間周波信号を選択的に通過させる第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1と、この第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1を通過した第1のディジタル中間周波信号Sfd−1を増幅する第1のディジタルIF増幅器3d−1とを備えている。
さらに、図5の音声放送受信装置は、図2の実施例で説明したように、アナログIF増幅器3aの出力信号Sgaと、第1のディジタルIF増幅器3d−1の第1のディジタル出力信号Sgd−1と、第2のディジタルIF増幅器3d−2の第2のディジタル出力信号Sgd−2とを加算する加算部40を設けている。この加算部40による加算結果Ssが、復調部55に供給される。
図5の音声放送受信装置のアナログIF帯域フィルタ2a、アナログIF増幅器3a、アナログIF AGC4a、第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1、第1のディジタルIF増幅器3d−1、第1のディジタルIF AGC4d−1、第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2、第2のディジタルIF増幅器3d−2、および第2のディジタルIF AGC4d−2以外の各構成要素は、図3の第1の実施例の場合と同じなので、その詳細な説明を省略する。
図6は、図5の3つの帯域フィルタの周波数特性を示す周波数特性図である。ただし、ここでは、図5の音声放送受信装置によりIBOC方式のFMラジオ放送およびディジタル音声放送を受信する際のアナログIF帯域フィルタ、第1のディジタルIF帯域フィルタおよび第2のディジタルIF帯域フィルタの周波数特性を示す。
一般に、IBOC方式においては、図4および図7で説明したように、一つの周波数帯域内の中央部のバンドMBにおいてFMラジオ放送のアナログ変調波を送信すると同時に、当該周波数帯域内の下側および上側のサイドバンドSBにおいてディジタル音声放送のディジタル変調波を送信するようになっている。
図6に示すように、アナログIF帯域フィルタは、特定のチャネルの約200kHzの周波数帯域内に存在するアナログ変調波を含むアナログ中間周波信号を通過させることによって、当該アナログ変調波を選択的に取り出す。
また一方で、第1のディジタルIF帯域フィルタは、特定のチャネルの周波数帯域内の下側のサイドバンドSBに存在するディジタル変調波を含む第1のディジタル中間周波信号を通過させることによって、当該ディジタル変調波を選択的に取り出す。
さらに、第2のディジタルIF帯域フィルタは、特定のチャネルの周波数帯域内の上側のサイドバンドSBに存在するディジタル変調波を含む第2のディジタル中間周波信号を通過させることによって、当該ディジタル変調波を選択的に取り出す。
図5の音声放送受信装置においては、アナログ中間周波信号を通過させるアナログIF帯域フィルタと、第1のディジタル中間周波信号を通過させる第1のディジタルIF帯域フィルタと、第2のディジタル中間周波信号を通過させる第2のディジタルIF帯域フィルタとを別々に設けている。換言すれば、アナログIF帯域フィルタは、アナログ中間周波信号のみを選択的に通過させればよいので、このアナログIF帯域フィルタの帯域幅を従来の場合(図10参照)よりも狭くすることができる。さらに、第1のディジタルIF帯域フィルタ2d−1および第2のディジタルIF帯域フィルタ2d−2の各々は、それぞれ、下側の帯域のディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号と上側の帯域のディジタル変調波を含むディジタル中間周波信号とを、選択的に通過させればよいので、これらの第1および第2のディジタルIF帯域フィルタの帯域幅を前述の図4の実施例の場合よりも狭くすることができる。これによって、隣接局のアナログ変調波およびディジタル変調波が、希望局のチャネルの周波数帯域内にノイズとして入り込む可能性は、前述の図4の実施例の場合よりもさらに少なくなる。
ここで、隣接局の妨害が希望局に対して下側の周波数帯域に存在する場合と、上側の周波数帯域に存在する場合とが考えられる。しかしながら、図5および図6の音声放送受信装置では、どちらの側の周波数帯域に高いレベルで妨害が存在している場合でも、どちらかの側の周波数帯域のディジタル中間周波信号が受信可能であれば、どちらかの側のサイドバンドに存在するディジタル中間周波信号を受信することが可能である。
本発明は、移動体内でFMラジオ放送等のアナログ音声放送を受信しながら、地上波ディジタル放送等のディジタル音声放送を同時に受信することができるようなIBOC方式の音声放送受信機に適用することが可能である。
本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施例の構成を示すブロック図である。 図1の実施例の具体的構成を示すブロック図である。 図3の2つの帯域フィルタの周波数特性を示す周波数特性図である。 図2の実施例の具体的構成を示すブロック図である。 図5の3つの帯域フィルタの周波数特性を示す周波数特性図である。 北米の地上波ディジタル放送に使用されるIBOC方式の概要を説明するための模式図である。 従来のIBOC方式による音声放送受信装置の構成を示すブロック図である。 従来のIBOC方式による音声放送受信装置の受信特性を示す受信特性図である。 図8の帯域フィルタの周波数特性を示す周波数特性図である。 従来技術の問題点を説明するための模式図(その1)である。 従来技術の問題点を説明するための模式図(その2)である。
符号の説明
1…チューナ部
1−1…RF増幅器
1−2…RF/IF変換器
1−3…局部発振器
1−4…PLL回路
2a…アナログIF帯域フィルタ
2d…ディジタルIF帯域フィルタ
2d−1…第1のディジタルIF帯域フィルタ
2d−2…第2のディジタルIF帯域フィルタ
3a…アナログIF増幅器
3d…ディジタルIF増幅器
3d−1…第1のディジタルIF増幅器
3d−2…第2のディジタルIF増幅器
4a…アナログ中間周波自動利得制御部(アナログIF AGC)
4d…ディジタル中間周波自動利得制御部(ディジタルIF AGC)
4d−1…第1のディジタル中間周波自動利得制御部(第1のディジタルIF AGC)
4d−2…第2のディジタル中間周波自動利得制御部(第2のディジタルIF AGC)
5…アナログIF信号処理部
6…ディジタルIF信号処理部
6−1…ダウンサンプリング処理部
6−2…PLL回路
6−3…チャネルデコーダ
6−4…PAC方式圧縮音声デコーダ
6−5…RAM
7…音声混合部
8…音声信号処理部
9…制御部
10…音声放送受信装置
11…音声放送受信装置
40…加算部
45…IFアナログ/ディジタル変換部(IF A/D)
55…復調部
66…サンプリング速度変換部
82…ディジタル/アナログ変換部(D/A)
84…音声出力部
100…チューナ部
110…音声放送受信装置
200…IF帯域フィルタ
300…IF増幅器
350…IFアナログ/ディジタル変換部(IF A/D)
400…中間周波自動利得制御部(IF AGC)
500…アナログIF信号処理部
550…復調部
600…ディジタルIF信号処理部
660…サンプリング速度変換部
700…音声混合部
800…音声信号処理部
820…ディジタル/アナログ変換部(D/A)
840…スピーカ
900…CPU

Claims (3)

  1. アナログ音声放送の特定の周波数帯域内の電波、および、前記特定の周波数帯域内で並行して送信されるディジタル放送の電波を同時に受信するチューナ部と、該チューナ部にて受信された受信信号を復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部とを有する音声放送受信装置において、
    前記アナログ音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させるアナログ受信信号用の帯域フィルタと、
    前記アナログ受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して前記復調部に入力するアナログ受信信号用の増幅器と、
    前記ディジタル音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させるディジタル受信信号用の帯域フィルタと、
    前記ディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して前記復調部に入力するディジタル受信信号用の増幅器とをそれぞれ別々に設け、
    前記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、前記アナログ受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能と、前記ディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、前記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能とをそれぞれ独立して持たせ、
    前記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルが、前記アナログ受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルよりも低い値に設定され、
    前記ディジタル放送の電波が実際に送信されていない場合は、前記ディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベル、前記ディジタル放送の電波が送信されている場合よりもさらに低い値に設定されることを特徴とする音声放送受信装置。
  2. アナログ音声放送の特定の周波数帯域内の電波、および、前記特定の周波数帯域内の下側の帯域と上側の帯域で並行して送信されるディジタル放送の電波を同時に受信するチューナ部と、該チューナ部にて受信された受信信号を復調処理して目的とする音声情報を取り出すための復調部とを有する音声放送受信装置において、
    前記アナログ音声放送の電波に対応する受信信号を選択的に通過させるアナログ受信信号用の帯域フィルタと、
    前記アナログ受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して前記復調部に入力するアナログ受信信号用の増幅器と、
    前記ディジタル音声放送の前記下側の帯域の電波に対応する受信信号を選択的に通過させる第1のディジタル受信信号用の帯域フィルタと、
    前記第1のディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して前記復調部に入力する第1のディジタル受信信号用の増幅器と、
    前記ディジタル音声放送の前記上側の帯域の電波に対応する受信信号を選択的に通過させる第2のディジタル受信信号用の帯域フィルタと、
    前記第2のディジタル受信信号用の帯域フィルタを通過した受信信号を増幅して前記復調部に入力する第2のディジタル受信信号用の増幅器とをそれぞれ別々に設け、
    前記アナログ受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、前記アナログ受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能と、前記第1のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、前記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能と、前記第2のディジタル受信信号用の増幅器の出力信号のレベルに応じて、前記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を自動的に制御する機能とをそれぞれ独立して持たせ、
    前記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベル、および、前記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルの各々が、前記アナログ受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルよりも低い値に設定されることを特徴とする音声放送受信装置。
  3. 前記ディジタル放送の電波が実際に送信されていない場合は、前記第1のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベル、および、前記第2のディジタル受信信号用の増幅器の利得を制御する際に使用される当該増幅器の出力信号の基準レベルの各々が、前記ディジタル放送の電波が送信されている場合よりもさらに低い値に設定されていることを特徴とする請求項記載の音声放送受信装置。
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