JP4027864B2 - Ibocデジタルラジオ放送受信機 - Google Patents

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Description

本発明はイン・バンド・オン・チャンネル((In Band On Channel)(IBOC))デジタルラジオ放送受信機に関する。
IBOCデジタルラジオ放送は、米国ではアイビキュイテイ・デジタル・コーポレーション(iBiquity社)がHDラジオとして本放送する予定のデジタルラジオ放送である(例えば特許文献1参照)。
特表2002−529955号公報
IBOCデジタルラジオ放送は、図4のFMIBOCデジタルラジオ方式のスペクトラムに示すように、および図5のAMIBOCデジタルラジオ方式のスペクトラムに示すように、既存のアナログラジオの帯域内の空いている部分に、デジタル放送信号を挿入し、アナログ放送とのサイマル放送およびデータ放送を行う方式である。
IBOCデジタルラジオ放送では、図4および図5に示すように、アナログ変調信号の電力に比較してデジタル変調信号の電力は約25dB低い信号をアナログ放送波の送信所とほぼ同じ所から送信することで、受信状態もほぼ同じ状態にすることにより、従来のアナログ専用の受信機に対して妨害を与えることを無くするようにしている。また、IBOCデジタルラジオ放送受信機では受信状態がよいときにはデジタル放送波を受信し、受信状態が悪くなるとアナログ放送波の受信に切り換えることができるようにすることで、従来にアナログ専用の受信機と同じサービスエリアを確保しつつ、受信状態が良いときには高音質のデジタル放送を受信することができるようにしている。
この方式の放送は図4および図5に示すように、周波数帯域幅等、若干の相違はあるもののFM/AM両方の放送で放送される。
一方、図6に示すような、RF増幅器12、AGC回路24、ローカル発振器14、ミキサ16、IFフィルタ18、IF増幅器20、AGC回路26、復調器22からなる一般的なラジオ放送受信機では、アンテナから入力された信号は、ある程度図示しないRFフィルタで帯域制限された後、RF増幅器12で増幅される。このとき受信したい希望波のみでなく隣接チャンネルなどの妨害波も同時に増幅される。RF増幅された信号はローカル発振器14と共働するミキサ16でIF周波数の信号に変換されるが、ミキサ16において信号が歪んで、混変調などが発生しないようにAGC回路24によってRF増幅器12のゲイン調整がなされる。
RF増幅12のゲイン調整、すなわちミキサ16の入力レベルの調整は、例えば図7に示す構成のAGC回路24によって、RF増幅器12からの出力である希望波と隣接チャンネル妨害波のトータル信号電力を検波回路28にて検波し、検波出力電圧とミキサ16で歪まない信号レベルに相当する予め定めた基準電圧とを比較回路30にて比較し、比較結果に基づく差電圧を直流増幅器32にて増幅し、出力をRF増幅器12のゲイン制御信号として前記差電圧が0になるようにRF増幅器12のゲインを制御することによってなされる。
ミキサ16で周波数変換されたIF周波数の信号は、IFフィルタ18で希望信号だけに帯域制限され、さらにIF増幅器20で増幅され、復調器22入力されて復調される。この場合に、復調器22に入力される入力信号のレベルが最適なレベルになるように、図7の構成と同様に構成されたAGC回路26によってIF増幅器20のゲイン調整がなされる。この場合のゲイン調整において、比較回路30に入力される基準信号は復調器22へ供給する最適な信号レベルに設定されており、直流増幅器32の出力はIF増幅器20のゲイン制御信号としてIF増幅器20へ供給され、比較回路30から出力される差電圧が0になるようにIF増幅器20のゲインを制御することによってなされる。
ここで、IFフィルタ18の通過帯域幅が、希望信号の帯域よりも広く帯域制限が十分でない場合は、隣接チャンネル妨害波がIF増幅器20以降に漏れ込み、AGC回路26も希望波と漏れ込んだ隣接チャンネル妨害波とのトータル信号電力でIF増幅器20のゲインが制御されるために、復調器22に入力される希望波のレベルが相対的に下がってしまい、復調出力の品質に悪影響を与える。たとえ隣接チャンネル妨害波がなくても、IFフィルタ18の通過帯域幅が広いとそれだけ雑音信号も多く、復調器22に入力されるために、復調出力の品質に悪影響を与える。
IBOCデジタルラジオ放送受信機では、アナログ放送波の受信とデジタル放送波の受信とを切り換える場合、どちらかの放送波復調信号をオーディオ信号として出力をするかを決定するため、常に、アナログ放送波の受信状態とデジタル放送波の受信状態とを検出し、モニタしている必要がある。例えば、デジタル放送波の受信誤り率をモニタし、受信誤り率(以下、単に誤り率と記す)が悪いときはアナログ放送波のオーディオ信号を出力するように受信機を制御する。
この場合のIBOCデジタルラジオ放送受信機を、図6に示すIFフィルタ18に代わって図8に示すように、デジタル放送波用のIFフィルタ34とアナログ放送受信用のIFフィルタ36とその一方を選択する選択スイッチ38および40とを設け、IF増幅器20の出力をデジタル放送波用の復調器42およびアナログ放送波用の復調器44に供給して、復調器42においてデジタル放送波の復調をし、復調器44においてアナログ放送波の復調を行い、復調器42の出力から誤り率を誤り率判定回路46にて判定し、誤り率が予め定めた値を超えていないときは切換器48にて復調器42の出力を選択すると共に、切換制御器50の制御の下に選択スイッチ38および40を切り換えてデジタル放送波用のIFフィルタ34を選択し、誤り率が予め定めた値を超えているときは切換器48にて復調器44の出力を選択すると共に、切換制御器50の制御の下に選択スイッチ38および40を切り換えてアナログ放送波用のIFフィルタ36を選択する、復調器以前の回路を一系統にした、IF切換方式とすることが可能である。
しかし、図8に示すように構成したIF切換方式のIBOCデジタルラジオ放送受信機では、アナログ放送波の受信時にIFフィルタ36の通過帯域幅を最適通過帯域幅になるようにすると、フィルタの通過帯域幅が狭いためにデジタル放送波が通過できなくなり受信状態を復調器42でモニタすることができなくなる。このために、IFフィルタ34および36は常にデジタル放送波が通過することができる広帯域のIFフィルタを使用しなければならない。
この結果、アナログ放送波の受信時は、IFフィルタ36の通過帯域幅が広いため、雑音や隣接チャンネル妨害波の漏れが復調器42および44に侵入し、受信性能が劣化し、サービスエリアが従来のアナログ放送波の場合よりも狭くなってしまうという問題があった。
また、アナログ放送波の受信時はIFフィルタを狭帯域にし、デジタル放送波の受信時にはIFフィルタを広帯域に切り換える場合においては、アナログ放送波の受信中はデジタル放送波が存在するIBOCの信号か否かが判断できないため、一時的にデジタル放送波を受信することができるようにIFフィルタを広帯域に切り換える必要がある。しかしこの間上記と同一の理由により雑音が多いオーディオ信号が出力されたり、最悪の場合に音切れが生じてしまったりするという問題がある。また、デジタル放送波の復調には時間がかかるため、切り換えてすぐにはオーディオ信号が出力されないため、音切れが生ずるという問題がある。
そこで、常にアナログ放送波受信状態とデジタル放送波受信状態を検出し、いつでもどちらかのオーディオ信号を出力することができるようにするためには、アナログ放送波とデジタル放送波の両方を最適な状態で復調しておく必要がある。このために、それぞれの放送波を受信するための受信回路を持ち、それぞれのオーディオ信号出力を誤り率などで判定し、判定結果により切り換える2チューナ方式のIBOCデジタルラジオ放送受信機が考えられる。
その場合の一例は図9に示すごとく、2チューナ方式のIBOCデジタルラジオ放送受信機がこれである。2チューナ方式のIBOCデジタルラジオ放送受信機は、RF増幅器12、AGC回路24、ローカル発振器14、ミキサ16、IFフィルタ34、IF増幅器20、AGC回路26、デジタル放送波受信用の復調器42からなる第1受信系統と、RF増幅器13、AGC回路25、ローカル発振器15、ミキサ17、IFフィルタ36、IF増幅器21、AGC回路27、アナログ放送波受信用の復調器44からなる第2受信系統と、復調器42の出力信号を受けて誤り率を判定する誤り率判定回路26と、誤り率判定回路26において判定した誤り率に基づいて復調器42の出力信号と復調器44の出力信号の一方を選択する切換器48を備えている。
しかしながら図9に示した2チューナ方式のIBOCデジタルラジオ放送受信機によるときは、受信のために2つの受信系統を必要とし、回路が大型化し、さらに部品点数の増加から構成が複雑になると共に、コストが増加するという問題のほかに、ローカル発振器がそれぞれに必要なためにビートが発生し、これがオーディオ信号の品質を劣化させる原因となるという問題が生ずる。さらに、AGC回路の数が増加し、AGC回路の一部を構成する検波回路を多く必要とし、検波回路は一般的に温度特性を補正する必要があるほか、さらに素子のばらつきなどを補正するため回路や調整を多く必要とするという問題も生ずる。
そこで、IF周波数に変換した後をデジタル放送受信系とアナログ放送受信系との2系統に分割したIBOCデジタルラジオ放送受信機も考えられる。
IF周波数に変換した後をデジタル放送受信系とアナログ放送受信系との2系統に分割したIBOCデジタルラジオ放送受信機の一例を、図10に示す。この例は図10に示すように、RF増幅器12、AGC回路24、ローカル発振器14およびミキサ16を共通にし、IFフィルタ34、IF増幅器20、AGC回路26、デジタル放送波受信用の復調器42からなる一系統と、ミキサ16の出力を受けるIFフィルタ36、IF増幅器21、AGC回路27、アナログ放送波受信用の復調器44からなる一系統と、復調器42の出力信号を受けて誤り率を判定する誤り率判定回路26、誤り率判定回路26において判定した誤り率に基づいて復調器42の出力信号と復調器44の出力信号の一方を選択する切換器48を備えて、IF増幅器により復調器に最適なレベルの信号を供給すると共に、一方の復調器の出力を選択する。
IF周波数に変換した後をデジタル放送受信系とアナログ放送受信系との2系統に分割したIBOCデジタルラジオ放送受信機のこの方式であれば、ローカル発振器は一つですみ、ビートの問題は解消し、回路規模も小さくなるが、AGC回路の数は依然として多く、AGC回路の一部を構成する検波回路を多く必要とし、検波回路は一般的に温度特性を補正する必要とするほか、さらに素子のばらつきなどを補正するため回路や調整を多く必要とするという問題が依然として残っている。
本発明は、AGC回路の数を減少させて回路規模の簡略化とコストの低減を図ったIBOCデジタルラジオ放送受信機を提供することを目的とする。
本発明にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機は、受信信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換手段と、前記周波数変換手段により変換された中間周波数の信号を入力とする狭帯域IFフィルタと、前記周波数変換手段により変換された中間周波数の信号を入力とする広帯域IFフィルタと、狭帯域IFフィルタの出力を増幅する第1のIF増幅器と、広帯域IFフィルタの出力を増幅する第2のIF増幅器と、第1の増幅器の出力信号を入力として復調するアナログ放送波用の第1の復調器と、第2の増幅器の出力信号を入力として復調するデジタル放送波用の第2の復調器と、第2の復調器から出力される復調出力の誤りを判定し判定結果に基づいて第1の復調器から出力される復調出力と第2の復調器から出力される復調出力との一方を選択して出力する選択手段と、第1のIF増幅器の出力信号レベルを制御するAGC回路と、該AGC回路から出力される第1のIF増幅器のゲイン制御信号を増幅して第2のIF増幅器のゲイン制御信号とし、第2のIF増幅器のゲイン制御信号によるゲイン制御の下に第2のIF増幅器の出力信号レベルを、第2の復調器において希望信号を復調することができる最低限のレベルに制御する直流増幅器とを備えたことを特徴とする。
本発明にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機によれば、周波数変換手段によって変換された中間周波数の信号中に隣接チャンネル妨害信号が存在する場合でも、狭帯域IFフィルタによって隣接チャンネル妨害信号が除去され、かつAGC回路によってゲインが制御された第1のIF増幅器によって増幅された中間周波数の信号が第1の復調器に供給されることになって、隣接チャンネル妨害信号の影響を受けずにアナログ放送波を受信をすることができることになる。
また、AGC回路による第1のIF増幅器のゲイン制御信号が直流増幅器によって増幅され、直流増幅器の出力信号が第2のIF増幅器のゲイン制御信号と第2のIF増幅器のゲインが制御されて、直流増幅器のゲインを調整することによって第2のIF増幅器から第2の復調器へ、デジタル放送波を復調する第2の復調器で希望信号が復調できる最低レベルの中間周波数の信号が供給されることになって、隣接チャンネル妨害信号も少なく、第2の復調器が大レベルの妨害信号で影響を受けて、復調出力信号が歪まされたり第2の復調器が飽和したりすることなく、第2の復調器の内部のフィルタで妨害信号が除去されて、正常に復調が行われることになる。
また本発明にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機において、AGC回路は第1のIF増幅器の出力信号レベルを第1の復調器による復調に最適なレベルに制御するようにしてもよい。
以下、本発明にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機を実施の形態によって説明する。
図1は本発明の実施の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機60は、図1に示すように、RF増幅器12、AGC回路24、ローカル発振器14およびミキサ16からなる周波数変換手段をアナログ放送波受信側およびデジタル放送波受信側に対して共通にして中間周波数の信号に変換する。したがって、アンテナから入力された信号は、ある程度図示しないRFフィルタで帯域制限された後、RF増幅器12で増幅される。このとき受信したい希望波のみでなく隣接チャンネルなどの妨害波も同時に増幅される。RF増幅された信号はローカル発振器14と共働するミキサ16でIF周波数の信号に変換されるが、ミキサ16において信号が歪んで、混変調などが発生しないようにAGC回路24によってRF増幅器12のゲイン調整がなされる。
ミキサ16からの出力信号はデジタル放送波用の広帯域のIFフィルタ34に供給され、IFフィルタ34によって帯域制限されたIFフィルタ34からの出力はIF増幅器20に供給されて増幅され、デジタル放送波受信用の復調器42に供給されて復調される。同様に、ミキサ16からの出力信号はアナログ放送波用の狭帯域のIFフィルタ36に供給され、IFフィルタ36によって帯域制限されたIFフィルタ36からの出力はIF増幅器21に供給されて増幅され、アナログ放送波受信用の復調器44に供給されて復調される。復調器42の復調出力信号は誤り率を判定する誤り率判定回路46に供給されて、誤り率判定回路46において判定した誤り率に基づいて復調器42の出力信号と復調器44の出力信号の一方が切換器48にて選択されて、切換器48から送出される。
復調器42に入力されるIF増幅器21の出力信号は、図7に示す構成と同様に構成されたAGC回路27に供給されて、AGC回路27によってIF増幅器21のゲイン調整がなされる。この場合、比較回路30(図7参照)に入力される基準信号は復調器44にとって最適な信号レベルに設定されており、直流増幅器32(図7参照)の出力はIF増幅器21のゲイン制御信号として比較回路30から出力される差電圧が0になるようにIF増幅器21のゲインが制御される。したがって、復調器44の入力信号レベルは復調器44にとって復調に最適な信号レベルとなる。さらに、AGC回路27から出力されるIF増幅器21のゲイン制御信号は直流増幅器52にも供給されて増幅され、直流増幅器52の増幅出力はゲイン制御信号としてIF増幅器20に供給され、IF増幅20の出力である希望信号を復調器42にて復調することができる最低限のレベルに制御されて復調器42に供給され、復調される。
上記のように構成されたIBOCデジタルラジオ受信機60において、隣接チャンネル妨害信号が存在する場合でも、アナログ放送波を復調する系統の回路では、ミキサ16からの出力信号は狭帯域のIFフィルタ36によって隣接チャンネル妨害信号が除去され、かつAGC回路27によってゲインが制御されたIF増幅器21によって増幅され、IF増幅器21から復調器44による復調に最適なレベルの信号が復調器44に供給されることになって、隣接チャンネル妨害信号の影響を受けずに受信をすることができる。
一方、デジタル放送波を復調する系統の回路では、ミキサ16からの出力信号は広帯域のIFフィルタ36によって帯域制限され、かつAGC回路27からのゲイン制御信号を直流増幅器52によって増幅した信号によってゲイン制御されたIF増幅器20によって、復調器42の入力信号が得られる。ゲインが調整された直流増幅器52の増幅出力信号によりゲイン制御されたIF増幅器20からは、希望信号が復調できる最低レベルの中間周波数の信号が得られ、この中間周波数の信号が復調器42に供給されることになって、隣接チャンネル妨害信号も少なく、復調器42が大レベルの妨害信号で影響を受けて、復調出力信号が歪まされたり復調器42が飽和したりすることなく、復調器42の内部のフィルタで妨害信号が除去されて、正常に復調が行われる。
ここで、AGC回路27および直流増幅器52による制御作用について、横軸に入力信号レベルを、縦軸に出力信号レベルおよびゲイン制御信号レベルを示した、図2に基づいて説明する。
図2において曲線aは入力信号に対するAGC回路27から出力されるIF増幅器21のゲイン制御信号を示し、このゲイン制御信号aを直流増幅器52による増幅によって入力信号対ゲイン制御信号の傾きが緩やかに制御された破線bに示す信号を得て、この信号bをゲイン制御信号としてIF増幅器20のゲインを制御することにより、曲線cに示すIF増幅器20の出力信号が曲線dに示すIF増幅21の出力信号に対して常に同じ割合だけ低下したレベルとなるように直流増幅器52のゲインを調整する。
直流増幅器52のゲインを上記のように調整することによって、IF増幅器20の出力信号は隣接チャンネル妨害信号の影響を受けずに、常に必要な品質のオーディオ復調出力を復調器42にて得ることができるS/Nの信号レベルにIF増幅器20によって制御されることになる。
この結果、前記したように、隣接チャンネル妨害信号が存在する場合でも、ミキサ16からの出力信号は狭帯域のIFフィルタ36によって隣接チャンネル妨害信号が除去され、かつAGC回路27によってゲインが制御されたIF増幅器21によって得られた復調のために最適な中間周波数の信号が復調器44に供給されることになって、隣接チャンネル妨害信号の影響を受けずに受信をすることができることになる。
また、デジタル放送波を復調する復調器42では、希望信号が復調できる最低レベルの中間周波数の信号がIF増幅器21から供給されることになって、隣接チャンネル妨害信号も少なく、復調器42が大レベルの妨害信号で影響を受けて、復調出力信号が歪まされたり復調器42が飽和したりすることなく、復調器42の内部のフィルタで妨害信号が除去されて、正常に復調が行われることは前記の通りである。
上記に対してIBOCデジタルラジオ放送受信機60において、デジタル放送波用のAGC回路26における検波回路の出力を用いたゲイン制御信号(図10参照)またはアナログ放送波用のAGC回路27における検波出力を用いたゲイン制御信号(図10参照)のいずれか一方で、IF増幅器20のゲインおよびIF増幅器21の両方のゲインを制御することも考えられる。
しかしこの場合に、例えば、隣接チャンネル妨害信号が存在する状態でAGC回路27の検波回路の出力に基づいてIF増幅器20のゲインおよびIF増幅器21のゲインを制御しようとすると、AGC回路27における検波回路はIFフィルタ36で隣接チャンネル妨害信号を除去した信号を検波しているので、IF増幅器21の出力信号は復調器44の最適入力レベルの信号レベルに増幅される。しかしこの場合は、AGC回路27における検波回路の出力に基づいてIF増幅器20のゲインが制御されており、かつIFフィルタ34では隣接チャンネル妨害信号を通過させてくるので、隣接チャンネル妨害信号のレベルによってはIF増幅器20や復調器42において信号が歪んで、デジタル放送波の復調が困難となる。
また上記とは逆に、隣接チャンネル妨害信号が存在する状態でAGC回路26における検波回路の出力に基づいてIF増幅器20のゲインおよびIF増幅器21のゲインを制御しようとすると、IF増幅器20からの出力は復調器42で信号が歪まないようなレベルの信号が復調器42に入力されるが、隣接チャンネル妨害信号のレベルが大きい場合、ほとんど隣接チャンネル妨害信号でAGC回路26が制御されることになって、IF増幅器21の希望信号レベルも小さくなって、復調器44から出力されるオーディオ信号のS/Nも悪くなってしまう。
しかるに、デジタル放送波を受信するときは、復調したデータの誤りは誤り訂正などにより訂正されるため、復調器42に入力される信号のS/Nある程度以上あればその信号の復調後のオーディオ信号の品質は一定に保たれることを利用し、また、アナログ放送波用のAGC回路27によるゲイン制御信号は狭帯域IFフィルタ36により濾波された希望信号のみの信号レベルを用いた信号で、希望信号のS/Nと比例関係にある。IBOCデジタルラジオ放送受信機60では、IF増幅器20の隣接チャンネル妨害信号のレベルとは関係なしに復調器42への入力信号レベルが必要最低限のS/Nになる信号レベルになるように、をAGC回路27の出力、つまり希望信号のレベル情報を用いて制御しているのである。
AGC回路26における検波回路の出力を用いたゲイン制御信号(図10参照)またはAGC回路27における検波出力を用いたゲイン制御信号(図10参照)のいずれか一方で、IF増幅器20のゲインおよびIF増幅器21の両方のゲインを制御する場合に生ずるような問題、すなわち復調器42において復調が困難になったり、復調器44から出力されるオーディオ信号のS/Nが悪くなるようなことは、IBOCデジタルラジオ放送受信機60では生じない。
次に、本発明の実施の他の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機について説明する。図3は本発明の実施の他の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。本発明の実施の他の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機62はフィリップス社のAM/FM用RF/IF集積回路(TEF6700)61を用いた例である。
AM/FM用RF/IF集積回路61は、RF増幅器12、ローカル発振器14、ミキサ16、AGC回路24、IF増幅器21、IF増幅器27のゲインを制御するAGC回路27、AGC回路27の出力からIF増幅器21の出力信号レベルを検出するレベル検出回路54を備えており、IF増幅器21およびAGC回路27をアナログ放送波受信用として使用する。ミキサ16により変換されたIF周波数の信号はアナログ放送波用の狭帯域のバンドパスフィルタ36を介してIF増幅器21へ供給し、IF増幅器21の増幅出力信号をアナログ放送波用の復調器44に供給して復調する。
ミキサ16により変換されたIF周波数の信号はデジタル放送波用の広帯域のバンドパスフィルタ34を介してIF増幅器20へ供給し、IF増幅器20の増幅出力信号をデジタル放送波用の復調器42に供給して復調する。復調器42の復調出力は誤り率判定回路46に供給されて、誤り率判定回路46において判定した誤り率に基づいて復調器42の出力信号と復調器44の出力信号の一方が切換器48にて選択されて、切換器48から送出される。
ここで、AGC回路27の制御の下にIF増幅器21の増幅出力信号は、復調器44における復調に最適な信号レベルに制御される。一方。レベル検出回路54によって検出されたIF増幅器21の出力信号レベルは直流増幅器56に供給されて、直流増幅器56によって増幅され、その増幅出力はレベル変換器58に供給されて、レベル変換器58によって希望信号レベルと直流増幅器56の出力信号レベルとの差が演算されて、演算結果に基づいてIF増幅器20のゲインが制御されて、復調器42に入力される希望信号レベルが復調器42で復調できる最低限の信号レベルに制御される。
IBOCデジタルラジオ放送受信機62において、IFフィルタ36、AGC回路27およびIF増幅器21を含むアナログ放送波受信用のIF回路では、IFフィルタ36による帯域制限により隣接チャンネル妨害信号は除去され、AGC回路27によるゲイン制御によりIF増幅器21から、復調器44による復調に最適なレベルの信号が復調器44に供給されることになる。
一方、IBOCデジタルラジオ放送受信機62において、IFフィルタ34およびIF増幅器20を含むデジタル放送波受信用のIF回路では、隣接チャンネル妨害信号が存在した場合でも、隣接チャンネル妨害信号を含む信号によってIF増幅器20のゲインが制御されるのではなく、レベル変換器58の出力によって希望信号が復調器42にて復調できる最低限のレベルになるように制御されるため、隣接チャンネル妨害信号が大きくても、復調器42が飽和して復調ができなくなるようなことはない。
また、IBOCデジタルラジオ放送受信機62において、IF増幅器20のゲインを制御するためのAGC回路を備える必要がなく、さらに、レベル検出回路54がAM/FM用RF/IF集積回路61内に設けられているため部品点数が少なくてすみ、かつ回路の動作も安定している。
本発明の実施の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機におけるAGC回路の説明図である。 本発明の実施の他の形態にかかるIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。 FMIBOCデジタルラジオ方式のスペクトラムを示す図である。 AMIBOCデジタルラジオ方式のスペクトラムを示す図である。 一般的なラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。 AGC回路の構成を示すブロック図である。 IF切換方式の従来のIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。 2チュ−ナ方式の従来のIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。 IF2系統方式の従来のIBOCデジタルラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。
符号の説明
12 RF増幅器
14 ローカル発振器
16 ミキサ
20および21 IF増幅器
24、26および27 AGC回路
34 デジタル放送波用のフィルタ
36 アナログ放送波用のフィルタ
42 デジタル放送波用の復調器
44 アナログ放送波用の復調器
46 誤り率判定回路
48 切換器
52および56 直流増幅器
54 レベル検出回路
58 レベル変換器
60および62 IBOCデジタルラジオ放送受信機


Claims (2)

  1. 受信信号を中間周波数の信号に変換する周波数変換手段と、前記周波数変換手段により変換された中間周波数の信号を入力とする狭帯域IFフィルタと、前記周波数変換手段により変換された中間周波数の信号を入力とする広帯域IFフィルタと、狭帯域IFフィルタの出力を増幅する第1のIF増幅器と、広帯域IFフィルタの出力を増幅する第2のIF増幅器と、第1の増幅器の出力信号を入力として復調するアナログ放送波用の第1の復調器と、第2の増幅器の出力信号を入力として復調するデジタル放送波用の第2の復調器と、第2の復調器から出力される復調出力の誤りを判定し判定結果に基づいて第1の復調器から出力される復調出力と第2の復調器から出力される復調出力との一方を選択して出力する選択手段と、第1のIF増幅器の出力信号レベルを制御するAGC回路と、該AGC回路から出力される第1のIF増幅器のゲイン制御信号を増幅して第2のIF増幅器のゲイン制御信号とし、第2のIF増幅器のゲイン制御信号によるゲイン制御の下に第2のIF増幅器の出力信号レベルを、第2の復調器において希望信号を復調することができる最低限のレベルに制御する直流増幅器とを備えたことを特徴とするIBOCデジタルラジオ放送受信機。
  2. 請求項1記載のIBOCデジタルラジオ放送受信機において、AGC回路は第1のIF増幅器の出力信号レベルを第1の復調器による復調に最適なレベルに制御することを特徴とするIBOCデジタルラジオ放送受信機。


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