JP4236529B2 - オルガノポリシロキサン被覆粉体及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、粉体表面にオルガノポリシロキサンが均一にコーティングされたオルガノポリシロキサン被覆粉体に関し、特に、樹脂中への分散性に優れた、難燃性とハンドリング性に優れたオルガノポリシロキサン被覆粉体及びその製造方法に関するものである。
従来から、粉体は様々な添加剤として使用されているが、その使用に際しては、粉塵による作業員の呼吸器官の障害(ここで述べる粉塵とは、気体中に浮遊する微小な粉体のことを意味する)や粉塵爆発の危険性があるだけでなく、粉体が計量容器や輸送管等の壁面に付着し易い為、除去清掃に時間や手間がかかるという欠点があった。また、一般に、遊離珪酸を含むほとんどの粉体は人体に対して有害である為に、粉塵の許容濃度が規定されている。
一方、オルガノポリシロキサンは、低分子量のものはオイル状であるが、重合度が3,000以上と高重合度のものになるとガム状を呈し、多量に添加することが作業上困難である上、均一に分散させることも難しい。そこで、ガム状の高重合度オルガノポリシロキサンは、通常低分子オルガノポリシロキサンや相溶性のある有機溶媒に溶解させた溶解物として、或いは界面活性剤を含有する水に分散させたエマルジョンとして、更には、樹脂に高濃度で混合分散させたマスターペレットや、シリカ等の粉体に全重量における30重量%以上の高濃度量を配合したゴムコンパウンドとして使用されている。
粉体とオルガノポリシロキサンを同時に大量に使用する用途としては、ノンハロゲン難燃剤としての用途が挙げられる。特に、電線やケーブルの絶縁体又はシースとして使用されるポリオレフィン系樹脂の難燃処方に対しては、近年、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物粉体を用いた様々な技術が提案されており、金属水酸化物と高重合度のオルガノポリシロキサンを併用添加した場合に難燃性が大きく向上することが知られている(例えば特許文献1〜8参照)。しかしながら、従来行なわれている通常の混練方法(樹脂とシリコーンガムのマスターペレットを作製したり、粉体と樹脂ペレットを2軸押出機で混練後成型する方法)では、オルガノポリシロキサンが均一に分散しきれないため、十分な効果は発揮されない。
最近では、(A)JIS−K2410規定の25℃における動粘度が5,000センチストークス以上のポリマー用添加剤と、(B)平均粒子径が0.001〜1000μmであって250℃では溶融しない粉体とからなることを特徴とするマスターバッチ(例えば特許文献9参照)が提案されている。この文献に記載の発明は、以前から使用されているシリコーンゴムコンパウンドに相当するものであり、オルガノポリシロキサンを樹脂中に均一に分散させることは、上述の樹脂とシリコーンガムのマスターペレットを使用する場合よりも困難である。又、この文献には、後述する本願発明の特徴となる、一定量のオルガノポリシロキサンを被覆処理した粉体についてまったく記載されていない。
特公昭59‐30178号 特公昭58‐55181号 特公平01‐13730号 特公平01‐20652号 特公平06‐76524号 特公平05‐64656号 特開昭62−81435号 特開昭62−236838号各公報) 特開平2001−64403号公報
上記の如く、オルガノポリシロキサンの分散向上及びそれに伴われる高難燃化を達成すると共に、粉体とオルガノポリシロキサンのハンドリング上の欠点を解決することの出来る方法は未だ知られていない。そこで、本発明者は様々な混合材料を作製して検討を進めた結果、オルガノポリシロキサンは通常の製造方法では樹脂中に均一に分散させることができないが、粉体とオルガノポリシロキサンの配合比率と処理方法を選択することにより、各粉体表面に均一にオルガノポリシロキサンを被覆することが可能であること、及び、得られたオルガノポリシロキサン被覆粉体は粉塵を発生させることが少なくなるだけでなく、計量機や輸送装置の壁面への付着がなくなること、並びに、この粉体を添加することによって簡単にオルガノポリシロキサンを添加することが可能となることを見出すと共に、このオルガノポリシロキサン被覆粉体を樹脂中に添加すると、難燃性が大きく向上することを確認し、本発明に到達した。尚、金属水酸化物にオルガノポリシロキサンを表面処理した粉体状マスターバッチを用いた難燃材料に関する報告は未だ知られていない。
従って本発明の第1の目的は、分散性、難燃性を達成することが出来ると共に、ハンドリング性の改善されたオルガノポリシロキサン被覆粉体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、分散性、難燃性及びハンドリング性に優れたオルガノポリシロキサン被覆粉体の製造方法を提供することにある。
本発明の上記の諸目的は、水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムからなる核粉体の周りに、平均組成式がRSiO(4−a)/2で表されるオルガノポリシロキサンを被覆してなるオルガノポリシロキサン被覆粉体であって、該オルガノポリシロキサンと該核粉体との合計量に対する該オルガノポリシロキサンの割合が0.1〜15重量%であり、該オルガノポリシロキサン被覆粉体の平均粒子径が前記核粉体の平均粒子径の1〜10倍であると共に、該核粉体の平均粒子径が0.01〜10μmであり、0.1MPa〜10MPaの加圧条件下で前記オルガノポリシロキサンと前記核粉体とが混練されていることを特徴とするオルガノポリシロキサン被覆粉体、及びその製造方法によって達成された。
本発明のオルガノポリシロキサン被覆粉体及びその製造方法によれば、分散性、難燃性及びハンドリング性に優れたオルガノポリシロキサン被覆粉体を得ることができる。
本発明で使用する核粉体としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム挙げられる



















特に、難燃材料用粉体である金属水酸化物が核粉体として優れており好ましいが、中でも水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムが好ましい。また、上記した各種の核粉体は、未処理のものであっても、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、チタネートカップリング剤、シランカップリング剤、アルミネート系カップリング剤、アミノ系カップリング剤、シリコーンオリゴマー、反応性シリコーンオイル、熱可塑性樹脂等の表面処理剤で処理されているものであっても良い。
本発明で使用する核粉体は、平均粒子径が0.01μm〜10μmのものが好ましく、特に0.01μm〜5μm、最も好ましくは0.01μm〜2μmである。粒子径が細かい粉体程、処理による粉塵防止効果は大きくなる。また、現状では粒子径が0.01μm以下の粉体は知られていない。
本発明で使用するオルガノポリシロキサンは、平均組成式がRSiO(4−a)/2で表されるものである。上式中のRは、炭素原子数が1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基である。その具体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子、シアノ基等で置換されたクロロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等の置換炭化水素基が例示される。これらの置換基Rは、全部が同一の基であってもよいし、また互いに異なる基であっても良いが、粉体の、軽量機や輸送装置の壁面への付着性、及び成型加工時の流動性の観点から、全R基の内、98モル%以上が炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましく、特にメチル基であることが好ましい。
また、このオルガノポリシロキサンの分子構造は直鎖状であることが好適であるが、分岐鎖状の分子構造を一部含んでいても良い。従って本発明で使用するオルガノポリシロキサンは、上記平均組成式中のaが1.95〜2.05の範囲の数であることが好ましい。
本発明で使用するオルガノポリシロキサンは、重合度が3,000〜30,000であることが好ましく、特に分散性の面からは4,000〜10,000の範囲のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。重合度が3,000未満のものを使用した場合には、樹脂成型物の機械的性質が低下することがある。また、オルガノポリシロキサンが成型加工時の流動性に優れているとは言っても、重合度が30,000以上では混合が困難となる。オルガノポリシロキサンは低分子シロキサン(空気中に揮散しやすい低沸点シロキサンを意味し、750以下の分子量のものが該当する)を含んでいるため、電気製品類の接点障害を起こすことが知られている。接点障害を防ぐためには最終製品中に含まれる低分子シロキサン総量を5000ppm以下にすることが好ましい。
本発明において、核粉体に分散させられるオルガノポリシロキサンの量は、核粉体とオルガノポリシロキサン総重量の合計量に対して0.1〜15重量%である必要がある。0.1重量%未満だと難燃性の向上が少なく、また粉塵の発生を抑えることが困難であるのみならず、軽量機や輸送装置の壁面への付着に対するハンドリング性等の改善効果が少なくなる。15重量%を超えると平均粒子径が核粉体の平均粒子径の10倍を超え、見かけ密度(g/ml)が小さくなってかさばってくるため、次工程におけるシリコーン被覆粉体の分散が悪くなることがあり、難燃性の低下が見られることがある。
即ち、平均粒子径が10μm未満である核粉体の周りにオルガノポリシロキサンを被覆したオルガノポリシロキサン被覆粉体の平均粒子径は、核粉体の平均粒子径の1倍〜10倍であることが必要である。これは10倍を超えるとオルガノポリシロキサンの分散性が低下し、難燃性が低下する場合があるためである。
本発明のオルガノポリシロキサン被覆粉体には、粉体形状を保持できる範囲内であれば、熱可塑性樹脂粉体、熱硬化性樹脂原料粉体やオイル状オルガノポリシロキサンを添加したり混合することも可能である。熱可塑性樹脂の中でも、オレフィン系樹脂や合成ゴムを使用することが好ましい。具体的には、低密度ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、エチレン酢酸ビニル共重合体パウダー、エチレン−アクリル酸共重合体パウダー、エチレン−アクリル酸メチル共重合体パウダー、エチレン−アクリル酸エチル共重合体パウダー、エチレン−ビニルアルコール共重合体パウダー、エチレン−メタクリル酸共重合体パウダー、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体パウダー、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体パウダー、エチレン無水マレイン酸共重合体、ABS樹脂パウダー、ポリスチレンパウダー、アイオノマー等の熱可塑性エラストマー粉砕物、エチレンプロピレンゴム粉砕物、ブチルゴム粉砕物、SBR粉砕物、NBR粉砕物、アクリルゴム粉砕物、シリコーンゴムパウダー等を挙げることが出来るが、本発明はこれらの場合に限定されるものではない。また、これらは単独で用いても2種以上を併用しても良い。
本発明のオルガノポリシロキサン被覆粉体物の製造方法としては、加圧条件下で混練を行なうことができる加圧型ミキサー、加圧ニーダーを用いて混合分散する方法が挙げられる。加圧力は0.1MPa以上であることが好ましく、0.5MPa以上であることがさらに好ましい。0.1MPa以下の加圧条件では、1時間以上混練を行なってもオルガノポリシロキサンの塊が残るだけでなく、平均粒子径も核粉体の平均粒子径の10倍以下にすることが困難である。従って、このようにして得られた被覆粉体を樹脂に添加しても、得られた成型物の特性(難燃性)や、オルガノポリシロキサンの成型物中における分散が充分ではない。また、強力な加圧条件下で製造した場合、オルガノポリシロキサンの一部が核粉体と結合する場合があり、性能上特に問題はないが、10MPa以上の加圧条件下では粉体の凝集が起こる場合があり、取り扱いにくくなる場合がある。
本発明のオルガノポリシロキサン被覆粉体には、その特性を阻害しない範囲で、その目的に応じて添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤、光安定剤、滑剤、充填剤等を挙げることができる。本発明において製造されたオルガノポリシロキサン被覆粉体は、さまざまな用途に使用することが可能である。一例として本発明の被覆粉体を熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂や生分解性樹脂へ添加することにより、オルガノポリシロキサンをこれら樹脂へ均一分散させたり、多量に添加することが可能となる。
以下、本発明を実施例、比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はそれらによって限定されるものではない。
<オルガノポリシロキサン被覆粉体の製造及び評価>
表1に示した各原料を加圧型のラボプラストミルR200ミキサー(東洋精機(株)製の商品名)に入れ、0.5MPaの加圧下及び室温下で、撹拌速度60rpmで5分間混合し、核粉体とオルガノポリシロキサンを混合分散してオルガノポリシロキサン被覆粉体を調製した。得られたオルガノポリシロキサン被覆粉体について、目視により、(1)外観(粉体状かゴム状か)、(2)シリコーンの塊の有無、及び(3)粉塵の壁面への付着状況を評価すると共に、(4)見掛け密度を測定し、(5)コールターマルチサイザーを用いて平均粒子径を測定した。結果は表1に示した通りである。
(1)外観;
○‐‐‐‐‐‐‐粉体
×‐‐‐‐‐‐‐ゴム状
(2)シリコーンの塊の有無;
○‐‐‐‐‐‐‐なし
×‐‐‐‐‐‐‐有り
(3)壁面への付着;
100mlのガラス瓶中に粉体物を10g入れ、1分間振とうした後静置し、ガラス壁面を目視によって観察した。
○‐‐‐‐‐‐‐粉あるいはシリコーンガムの付着殆ど無し
×‐‐‐‐‐‐‐粉あるいはシリコーンガムの付着有り
(4)見かけ密度;
100mlのメスシリンダーに粉体を約70〜80ml入れ、粉体重量を測定した後メスシリンダーを100回タッピングし、次いで容積を測定し、下記の式によって求めた。
見掛け密度=粉体重量÷容積(g/ml)
(5)平均粒子径;
粉体0.1重量部に対してノニオン界面活性剤0.6重量部と水20重量部を加え、超音波振動機等を用いて粉体を分散した後、コールターマルチサイザーを用いて測定を行なった。
核粉体(キスマ5B:後述)の量を94重量部とし、オルガノポリシロキサン(シリコーンガム:後述)の量を10重量部としたことの他は、実施例1とまったく同じ条件でオルガノポリシロキサン被覆粉体を調製した。
加圧混合条件として、1MPaの加圧下、撹拌速度60rpmで20分間混合したことの他は、実施例1とまったく同じ条件でオルガノポリシロキサン被覆粉体を調製した。
比較例1〜6.
前記実施例1〜3で使用したものと同じ原料を用い、配合比を変えた他は実施例と同様にして検討を行った。ただし加圧ミキサーの圧力はいずれも0.5MPaであり(撹拌速度60rpmで5分間混合)、また比較例5の場合には、加圧型ラボプラストミルではなく5Lのヘンシェルミキサーを用いてYO羽根、450回転で20分間撹拌を行なった(なお、ヘンシェルミキサは羽根の高速回転によって混合物の上下の流動を起こし、剪断を行うが、混合物はほとんど加圧されない)。評価した結果は、表2に示した通りであった。
EVA(エヴァフレックス460、三井デュポンポリケミカル)100重量部に対し、表1中の実施例1の組成物(表1のキスマ5B及びシリコーンガム)として、オルガノポリシロキサンが全重量中6重量部、核粉体(金属水酸化物)が94重量部となるように核粉体及びオルガノポリシロキサンを添加し、前記ラボプラストミルにて、140℃、2分、30rpmの条件下で混合した後、プレス成型によりサンプル片を作製し、酸素消費指数を測定して難燃性を評価した。
表1中の実施例2の組成物(表1のキスマ5B及びシリコーンガム)を用いたことの他は、実施例3とまったく同じ条件でサンプル片を作製し、酸素消費指数を測定して難燃性を評価した。オルガノポリシロキサン被覆粉体を調製した。
表1中の実施例3の組成物(表1のキスマ5B及びシリコーンガム)を用いたことの他は、実施例3とまったく同じ条件でサンプル片を作製し、酸素消費指数を測定して難燃性を評価した。オルガノポリシロキサン被覆粉体を調製した。
比較例7〜12.
表2中の比較例1〜6の組成物(表1のキスマ5B及びシリコーンガム)を用いたことの他は、実施例3とまったく同じ条件でサンプル片を作製し、酸素消費指数を測定して難燃性を評価した。オルガノポリシロキサン被覆粉体を調製した。以上の結果を表3に示す。
尚、表1〜3に示された各原料の詳細は下記の通りである。
(1)キスマ5B:脂肪酸処理水酸化マグネシウム(協和化学(株)製の商品名;平均粒子径1μm(表2の実施例1に記載されたとおり))
(2)シリコーンガム:重合度7,000のジメチルシリコーンガム(信越化学工業(株)製;前記平均組成式におけるaが2.0)
(3)EVA:エバフレックス460(三井デュポンポリケミカル(株)製の商品名)
表1〜表3の結果は本発明の有効性を実証するものである。これについて表4にまとめた。尚、実施例4〜6、比較例7〜12は、それぞれ実施例1〜3、比較例1〜6の難燃性を評価したものである。又、難燃性評価は、酸素消費指数35以上を◎、34〜35を○、30〜34を△、30未満を×とした。又、ハンドリング評価は、表1、2における外観、シリコーン残塊の有無、壁面への付着の各項目の少なくとも1つが×であれば、評価×とした。
表4から明らかなように、本実施例の場合、難燃性、ハンドリングにともに優れたものとなった。一方、比較例1、4の場合は被覆粉体に対するシリコーンガムの重量%が0.1重量%未満であり、比較例2、3の場合は被覆粉体に対するシリコーンガムの重量%が15重量%を超え、いずれも難燃性、ハンドリング性が低下した。又、比較例5の場合、キスマ5Bの平均粒子径に対するシリコーンガムの平均粒子径の比が10を超え、ハンドリング性が低下した。比較例6の場合、平均粒子径の比が10を超えるとともに、被覆粉体に対するシリコーンガムの重量%が15重量%を超え、難燃性が低下した。
以上から、シリコーンガムの平均粒子径をキスマ5Bの平均粒子の1〜10倍とし、被覆粉体に対するシリコーンガムの重量%を0.1〜15重量%とする本実施例の優位性が明らかである。

Claims (6)

  1. 水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムからなる核粉体の周りに、平均組成式がRSiO(4−a)/2で表されるオルガノポリシロキサンを被覆してなるオルガノポリシロキサン被覆粉体であって、該オルガノポリシロキサンと該核粉体との合計量に対する該オルガノポリシロキサンの割合が0.1〜15重量%であり、該オルガノポリシロキサン被覆粉体の平均粒子径が前記核粉体の平均粒子径の1〜10倍であると共に、該核粉体の平均粒子径が0.01〜10μmであり、0.1MPa〜10MPaの加圧条件下で前記オルガノポリシロキサンと前記核粉体とが混練されていることを特徴とするオルガノポリシロキサン被覆粉体。
  2. 前記オルガノポリシロキサンの平均重合度が3,000〜30,000である、請求項1に記載されたオルガノポリシロキサン被覆粉体。
  3. 前記平均組成式におけるaが1.95〜2.05である、請求項1又は2に記載されたオルガノポリシロキサン被覆粉体。
  4. 前記混練が加圧ニーダー又は加圧ミキサーからなる加圧混練機を使用して行われている請求項1〜3の何れかに記載されたオルガノポリシロキサン被覆粉体。
  5. 水酸化マグネシウム又は水酸化アルミニウムからなる核粉体の周りに平均組成式がRSiO(4−a)/2で表されるオルガノポリシロキサンを被覆してなるオルガノポリシロキサン被覆粉体の製造方法であって、前記オルガノポリシロキサンと前記核粉体の合計量に対する前記オルガノポリシロキサンの割合が0.1重量%以上15重量%未満となるように該オルガノポリシロキサンと前記核粉体とを混合し、0.1MPa〜10MPaの加圧条件下で混練することを特徴とする、オルガノポリシロキサン被覆粉体の製造方法。
  6. 前記加圧条件下での混練を、加圧ニーダー又は加圧ミキサーからなる加圧混練機を使用して行う、請求項5に記載されたオルガノポリシロキサン被覆粉体の製造方法。
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