JP2001139818A - 熱伝導性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

熱伝導性シリコーンゴム組成物

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JP2001139818A
JP2001139818A JP32241399A JP32241399A JP2001139818A JP 2001139818 A JP2001139818 A JP 2001139818A JP 32241399 A JP32241399 A JP 32241399A JP 32241399 A JP32241399 A JP 32241399A JP 2001139818 A JP2001139818 A JP 2001139818A
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silicone rubber
thermally conductive
rubber composition
group
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JP32241399A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Enami
博司 江南
Masayuki Onishi
正之 大西
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高熱伝導性のシリコーンゴムを得るために、
熱伝導性充填剤を多量に含有しても、取扱性および成形
性が良好である熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供す
る。 【解決手段】 (A)一分子中に平均0.1個以上のケイ
素原子結合アルケニル基を含有するオルガノポリシロキ
サン、(B)一分子中に平均2個以上のケイ素原子結合水
素原子を含有するオルガノポリシロキサン、(C)熱伝導
性充填剤、および(D)白金系触媒からなる熱伝導性シリ
コーンゴム組成物であって、前記(C)成分の表面が、
(E)一般式:R12 aSi(OR3)(3-a)(式中、R1は炭
素数4〜20のアルキル基であり、R2はフェニル基ま
たは炭素数1〜3のアルキル基であり、R3は炭素数1
〜3のアルキル基であり、aは0〜2の整数である。)
で表されるアルキルアルコキシシラン、もしくはその部
分加水分解物で処理されてなることを特徴とする熱伝導
性シリコーンゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導性シリコー
ンゴム組成物に関し、詳しくは、高熱伝導性のシリコー
ンゴムを得るために、熱伝導性充填剤を多量に含有して
も、取扱性および成形性が良好である熱伝導性シリコー
ンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、トランジスター、IC、メモリー
素子等の電子部品を登載したプリント回路基板やハイブ
リッドICの高密度・高集積化にともなって、これらを
効率よく放熱するために各種の熱伝導性シリコーンゴム
組成物が使用されている。このような熱伝導性シリコー
ンゴム組成物としては、ビニル基を含有するオルガノポ
リシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン、熱伝導性充填剤、アミノシラン、エポキシシランお
よびアルキルチタネートから選択される接着付与剤、お
よび白金系触媒からなる熱伝導性シリコーンゴム組成物
(特開昭61−157569号公報参照)、一分子中に
平均2個のアルケニル基を含有するオルガノポリシロキ
サン、一分子中に平均3個以上のケイ素原子結合水素原
子を含有するオルガノポリシロキサン、酸化亜鉛と酸化
マグネシウムからなる熱伝導性充填剤、充填剤処理剤、
および白金系触媒からなる熱伝導性シリコーンゴム組成
物(特開昭62−184058号公報参照)、一分子中
に少なくとも0.1モル%のアルケニル基を含有するオ
ルガノポリシロキサン、一分子中に少なくとも2個のケ
イ素原子結合水素原子を含有するオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサン、平均粒径が10〜50μmである球
状アルミナ粉末と平均粒径が10μm未満である球状ま
たは非球状アルミナ粉末、および白金または白金系化合
物からなる熱伝導性シリコーンゴム組成物(特開昭63
−251466号公報参照)、アルケニル基含有オルガ
ノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキ
サン、平均粒径が0.1〜5μmである無定型アルミナ
粉末と平均粒径が5〜50μmである球状アルミナ粉
末、および白金系触媒からなる熱伝導性シリコーンゴム
組成物(特開平2−41362号公報参照)、一分子中
に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を含有
するオルガノポリシロキサン、一分子中に少なくとも3
個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノハイド
ロジェンポリシロキサン、平均粒径が5〜20μmの熱
伝導性充填剤、接着助剤、および白金および白金系化合
物からなる熱伝導性シリコーンゴム組成物(特開平2−
97559号公報参照)等の付加反応で硬化する熱伝導
性シリコーンゴム組成物が提案されている。
【0003】しかしながら、このような熱伝導性シリコ
ーンゴム組成物において、これを硬化して得られるシリ
コーンゴムの熱伝導率を向上させるためには、この組成
物中の熱伝導性充填剤の含有量を多くしなければならな
いが、得られるシリコーンゴム組成物の取扱性および成
形性が悪くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は上記の課題
について鋭意検討した結果、本発明に達した。すなわ
ち、本発明の目的は、高熱伝導性のシリコーンゴムを得
るために、熱伝導性充填剤を多量に含有しても、取扱性
および成形性が良好である熱伝導性シリコーンゴム組成
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (A)25℃における粘度が50〜100,000mPa・sであり、一分子中に平均0 .1個以上のケイ素原子結合アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)25℃における粘度が1〜100,000mPa・sであり、一分子中に平均2個 以上のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサン{(A)成分中 のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素 原子が0.1〜1.5モルとなる量}、 (C)熱伝導性充填剤 500〜2,500重量部、 および (D)白金系触媒{(A)成分と(B)成分の合計重量に対し
て本成分中の白金金属が重量単位で0.01〜1,000
ppmとなる量}からなる熱伝導性シリコーンゴム組成物
であって、前記(C)成分の表面が、 (E)一般式: R12 aSi(OR3)(3-a) (式中、R1は炭素数4〜20のアルキル基であり、R2
はフェニル基または炭素数1〜3のアルキル基であり、
3は炭素数1〜3のアルキル基であり、aは0〜2の
整数である。)で表されるアルキルアルコキシシラン、
もしくはその部分加水分解物で処理されていることを特
徴とする熱伝導性シリコーンゴム組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の熱伝導性シリコーンゴム
組成物を詳細に説明する。 (A)成分のオルガノポリシロキサンは本組成物の主剤で
あり、一分子中に平均0.1個以上のケイ素原子結合ア
ルケニル基を有し、好ましくは、一分子中に平均0.5
個以上のケイ素原子結合アルケニル基を有し、特に好ま
しくは、一分子中に平均0.8個以上のケイ素原子結合
アルケニル基を有することを特徴とする。これは、一分
子中のケイ素原子結合アルケニル基の平均値が上記範囲
の下限未満であると、得られる組成物が十分に硬化しな
くなるからである。(A)成分中のケイ素原子結合アルケ
ニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニ
ル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が挙げられ、好まし
くは、ビニル基である。また、(A)成分中のアルケニル
基以外のケイ素原子結合有機基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチ
ル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフロロプロピ
ル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基
が挙げられ、好ましくは、アルキル基、アリール基であ
り、特に好ましくは、メチル基、フェニル基である。ま
た、(A)成分の25℃における粘度は50〜100,0
00mPa・sであり、好ましくは、100〜50,000mP
a・sである。これは、25℃における粘度が上記範囲の
下限未満であると、得られるシリコーンゴムの物理的特
性が著しく低下する傾向があるからであり、一方、上記
範囲の上限を超えると、得られるシリコーンゴム組成物
の取扱作業性が著しく低下する傾向があるからである。
このような(A)成分の分子構造は限定されず、例えば、
直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状、樹枝状が
挙げられ、好ましくは、直鎖状、一部分岐を有する直鎖
状である。また、(A)成分はこれらの分子構造を有する
単一の重合体、これらの分子構造からなる共重合体、ま
たはこれらの重合体の混合物である。
【0007】(B)成分のオルガノポリシロキサンは本組
成物の架橋剤であり、一分子中に平均2個以上のケイ素
原子結合水素原子を有する。(B)成分中のケイ素原子結
合有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキ
ル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のア
リール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル
基;3,3,3−トリフロロプロピル基、3−クロロプ
ロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられ、好まし
くは、アルキル基、アリール基であり、特に好ましく
は、メチル基、フェニル基である。また、(B)成分の2
5℃における粘度は1〜100,000mPa・sであり、好
ましくは、1〜5,000mPa・sである。このような(B)
成分の分子構造は限定されず、例えば、直鎖状、分岐鎖
状、一部分岐を有する直鎖状、環状、樹枝状が挙げられ
る。(B)成分はこれらの分子構造を有する単一重合体、
これらの分子構造からなる共重合体、またはこれらの混
合物である。
【0008】(B)成分の含有量は、(A)成分中のケイ素
原子結合アルケニル基1モルに対して、本成分中のケイ
素原子結合水素原子が0.1〜1.5モルとなる量であ
る。これは(B)成分の含有量が上記範囲の下限未満とな
る量であると、得られるシリコーンゴム組成物が十分に
硬化しなくなるからであり、一方、上記範囲の上限を超
えると、得られるシリコーンゴムが非常に硬質となり、
表面に多数のクラックを生じたりするからである。
【0009】(C)成分の熱伝導性充填剤は、得られるシ
リコーンゴムに熱伝導性を付与するための成分であり、
アルミニウム粉末、銅粉末、ニッケル粉末等の金属系粉
末;アルミナ粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化ベリリ
ウム粉末、酸化クロム粉末、酸化チタン粉末等の金属酸
化物系粉末;窒化ホウ素粉末、窒化アルミニウム粉末等
の金属窒化物系粉末;炭化ホウ素粉末、炭化チタン粉
末、炭化珪素粉末等の金属炭化物系粉末が例示され、特
に、得られるシリコーンゴムに電気絶縁性が必要な場合
は、金属酸化物系粉末、金属窒化物系粉末、または金属
炭化物系粉末が好ましく、特に、アルミナ粉末が好まし
い。(C)成分の熱伝導性充填剤として、前記のような粉
末を1種用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。(C)成分の平均粒径は限定されないが、
好ましくは、0.1〜100μmである。また、(C)成
分の熱伝導性充填剤としてアルミナ粉末を用いる場合に
は、(C−1)平均粒径が5〜50μmである球状のアル
ミナ粉末と(C−2)平均粒径が0.1〜5μmである球
状もしくは不定形状のアルミナ粉末との混合物を用いる
ことが好ましく、特に、前記の(C−1)成分30〜90
重量%と前記の(C−2)成分10〜60重量%からなる
混合物であることが好ましい。
【0010】(C)成分の含有量は、(A)成分100重量
部に対して500〜2,500重量部であり、好ましく
は、500〜2,000重量部であり、より好ましく
は、800〜2,000重量部であり、特に好ましく
は、1,000〜2,000重量部である。これは、(C)
成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる
シリコーンゴム組成物を長期間保存したときに熱伝導性
充填剤が沈降分離したり、得られるシリコーンゴムの熱
伝導性が不十分となるおそれがあるからであり、一方、
上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーンゴム組
成物中に熱伝導性充填剤を均一に分散できなくなるおそ
れがあるからである。
【0011】(D)成分の白金系触媒は本組成物の硬化を
促進するための触媒であり、例えば、塩化白金酸、塩化
白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金
のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体が
挙げられる。
【0012】(D)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分
の合計重量に対して本成分中の白金金属が重量単位で
0.01〜1,000ppmとなる量であり、好ましくは、
0.1〜500ppmとなる量である。これは、(D)成分の
含有量が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコ
ーンゴム組成物が十分に硬化しなくなるからであり、一
方、上記範囲の上限を超える量を配合しても得られるシ
リコーンゴム組成物の硬化速度は向上しないからであ
る。
【0013】本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物
は、上記の(A)成分〜(D)成分からなり、上記(C)成分
の表面が(E)成分のアルコキシシラン、もしくはその部
分加水分解物により処理されてなることを特徴とする。
この(E)成分は高熱伝導性のシリコーンゴムを得るため
に、(C)成分の熱伝導性充填剤を多量に含有しても、取
扱性および成形性が良好であるという本組成物の特徴を
付与する成分であり、一般式: R12 aSi(OR3)(3-a) で表されるアルキルアルコキシシラン、もしくはその部
分加水分解物である。上式中のR1は炭素数4〜20の
アルキル基であるが、これは炭素数が4未満のアルキル
基であると、熱伝導性充填剤を多量に含有した場合に、
得られるシリコーンゴム組成物の成形性が低下したり、
得られるシリコーンゴム組成物の貯蔵中に熱伝導性充填
剤が沈降分離しやすくなるからであり、一方、炭素数が
20を超えると、熱伝導性充填剤の分散性を向上させる
ため、シラン類の含有量を増やさねばならず、得られる
シリコーンゴムの物理的強度が低下するおそれがあるか
らである。このR1のアルキル基としては、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、ドデシル基、オクタデシル基が例示される。ま
た、上式中のR2はフェニル基または炭素数1〜3のア
ルキル基であり、R2のアルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基が例示される。また、上式中
のR3は炭素数1〜3のアルキル基であり、メチル基、
エチル基、プロピル基が例示される。また、上式中のa
は0〜2の整数である。
【0014】このような(E)成分のアルキルアルコキシ
シラン類としては、例えば、n−デシルトリメトキシシ
ラン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチル
トリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシ
ラン、i−オクチルトリエトキシシラン、n−オクタデ
シルジメチルメトキシシラン、およびこれらの2種以上
の混合物が挙げられる。
【0015】(E)成分は、(C)成分の表面を処理して、
得られる熱伝導性シリコーンゴム組成物中への分散性を
向上できる量であれば特に限定されないが、好ましく
は、(C)成分100重量部に対して0.1〜10重量部
であり、特に好ましくは、0.1〜5重量部である。こ
れは、(E)成分の含有量が上記範囲の下限未満である
と、熱伝導性充填剤を多量に含有した場合に、得られる
シリコーンゴム組成物の成形性が低下したり、得られる
シリコーンゴム組成物の貯蔵中に熱伝導性充填剤が沈降
分離しやすくなるからであり、一方、上記範囲の上限を
超えると、得られるシリコーンゴムの物理的強度が低下
するおそれがあるからである。
【0016】(C)成分の表面を(E)成分で処理する方法
としては、例えば、(C)成分と(E)成分を混合して、
(C)成分の表面を予め(E)成分で処理する方法、(A)成
分と(C)成分を混合した後、(E)成分を混合して、(A)
成分中で(C)成分の表面を(E)成分で処理する方法が挙
げられる。このようにして得られた本組成物中には、
(E)成分は(C)成分の表面を処理した状態で含有される
が、(E)成分が単に含有されていてもよい。
【0017】さらに、本組成物には、本発明の目的を損
なわない限り、その他任意の成分として、例えば、ヒュ
ームドシリカ、沈降性シリカ、ヒュームド酸化チタン等
の充填剤、この充填剤の表面を有機ケイ素化合物により
疎水化処理した充填剤;アセチレン系化合物、ヒドラジ
ン系化合物、フォスフィン系化合物、メルカプタン系化
合物等の付加反応抑制剤;その他、顔料、染料、蛍光染
料、耐熱添加剤、トリアゾール系化合物以外の難燃性付
与剤、可塑剤、接着付与剤を含有してもよい。
【0018】本組成物を硬化させる方法は限定されず、
例えば、本組成物を成形後、室温で放置する方法、本組
成物を成形後、50〜200℃に加熱する方法が挙げら
れる。また、このようにして得られるシリコーンゴムの
性状は限定されないが、例えば、高硬度のゴム状から低
硬度のゴム状、すなわちゲル状が挙げられ、得られるシ
リコーンゴムを放熱材料として部材に十分に密着させる
ことができ、また、取扱性が良好であることから、JI
S K 6253に規定のタイプEデュロメータ硬さが
5〜90の範囲内であるものが好ましい。
【0019】
【実施例】本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物を実
施例により詳細に説明する。実施例、および比較例の熱
伝導性シリコーンゴム組成物は、下記の成分を表1に示
した組成(重量部)により調製した。なお、表1中のSi
H/SiCH=CH2は、熱伝導性シリコーンゴム組成
物中の(A)成分に相当する成分中のアルケニル基1モル
に対する、(B)成分に相当する成分中のケイ素原子結合
水素原子のモル数を示している。 (A)成分として 成分a−1:粘度が800mPa・sであり、式:(CH3)2
SiO2/2で表されるシロキサン単位93.50モル%、
式:CH3SiO3/2で表されるシロキサン単位3.30
モル%、式:(CH3)3SiO1/2で表されるシロキサン
単位2.60モル%、および式:(CH3)2(CH2=CH)
SiO1/2で表されるシロキサン単位0.60モル%から
なるオルガノポリシロキサン(ビニル基の含有量=0.2
2重量%) 成分a−2:粘度が930mPa・sであり、分子鎖末端の
ジメチルビニルシロキシ基とトリメチルシロキシ基で封
鎖された、一分子中に平均1個のケイ素原子結合ビニル
基を有するジメチルポリシロキサン(ビニル基の含有量
=0.11重量%) 成分a−3:粘度が360mPa・sである分子鎖両末端ジ
メチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
(ビニル基の含有量=0.48重量%) (B)成分として 成分b−1:粘度が16mPa・sである分子鎖両末端ジメ
チルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキ
サン(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.13重量
%) 成分b−2:粘度が4mPa・sである分子鎖両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイド
ロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子
の含有量=0.78重量%) (C)成分として 成分c−1:平均粒径が10μmである真球状のアルミ
ナ粉末 成分c−2:平均粒径が2.2μmである不定形状のア
ルミナ粉末 (D)成分として 成分d:白金含有量が0.5重量%である白金の1,3
−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン錯体 (E)成分として 成分e−1:n−C1021Si(OCH3)3 成分e−2:n−C49Si(OCH3)3 成分e−3:n−C1837Si(CH3)(OCH3)2 成分e−4:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン 成分e−5:メチルトリメトキシシラン 成分e−6:(CH3)3SiO[(CH3)2SiO]3Si(C
3)3
【0020】また、実施例中の特性は25℃において測
定した値である。また、熱伝導性シリコーンゴム組成物
の特性は次のようにして測定して、それらの結果を表1
に示した。 [熱伝導性シリコーンゴム組成物のちょう度]50mlの
ガラス製ビーカーに熱伝導性シリコーンゴム組成物を注
入した後、この組成物の1/4ちょう度をJIS K
2220に規定の方法により測定した。なお、ちょう度
の値が大きいということは、熱伝導性シリコーンゴム組
成物の可塑性が大きく、取扱性が優れることを意味す
る。 [熱伝導性シリコーンゴム組成物の成形性]熱伝導性シ
リコーンゴム組成物を厚さ1mmとなるように50μmの
PET(ポリエチレンテレフタレート)製フィルムの間に
挟み込み、100℃×30分間加熱硬化させた。その
後、PETフィルムを剥がし取り、シリコーンゴムシー
トを成形できたかどうかを観察し、シートを問題無く成
形できた場合を、○:成形性良好、一部分凝集破壊した
もののシートに成形できた部分があった場合を、△:成
形性やや不良、大部分が凝集破壊してシートに成形でき
なかった場合を、×:成形性不良、として評価した。 [シリコーンゴムの熱伝導率]シリコーンゴムの熱伝導
率をJIS R 2616に規定の熱線法に従って、京
都電子工業株式会社製の迅速熱伝導率計 QTM−50
0により測定した。 [シリコーンゴムの硬さ]シリコーンゴムの硬さを、J
IS K 6253に規定のタイプEデュロメータによ
り測定した。
【0021】[実施例1〜2、4、比較例2〜3、6]
V−ブレンダー中に、(C)成分に相当する成分と(E)成
分に相当する成分を表1に示す重量部に添加し、次い
で、窒素ガス気流下、160℃で2時間混合して、(E)
成分により表面処理した(C)成分を調製した。次いで、
ダブルプラネタリーミキサー中に、(A)成分に相当する
成分、および上記の方法で調製された(C)成分を投入し
て室温で混合した後、さらに(B)成分に相当する成分を
表1に示す重量部で混合して、最後に(D)成分に相当す
る成分を表1に示す重量部で混合して熱伝導性シリコー
ンゴム組成物を調製した。
【0022】[実施例3、比較例1,4〜5]ダブルプ
ラネタリーミキサー中に、(A)成分に相当する成分、
(C)成分に相当する成分、および(E)成分に相当する成
分を表1に示す重量部で投入して室温で混合した後、さ
らに(B)成分に相当する成分を表1に示す重量部で混合
して、最後に(D)成分に相当する成分を表1に示す重量
部で混合して熱伝導性シリコーンゴム組成物を調製し
た。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の熱伝導性シリコーンゴム組成物
は、高熱伝導性のシリコーンゴムを得るために、熱伝導
性充填剤を多量に含有しても、取扱性および成形性が良
好であるという特徴がある。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CP04X CP13W DA076 DA086 DA096 DA117 DB016 DD077 DE066 DE076 DE096 DE136 DE146 DF016 DJ006 DK006 FA086 FB096 FD010 FD016 FD157 FD206 GQ05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)25℃における粘度が50〜100,000mPa・sであり 、一分子中に平均0.1個以上のケイ素原子結合アルケニル基を含有するオルガ ノポリシロキサン 100重量部、 (B)25℃における粘度が1〜100,000mPa・sであり、一分子中に平均2個 以上のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサン{(A)成分中 のケイ素原子結合アルケニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素 原子が0.1〜1.5モルとなる量}、 (C)熱伝導性充填剤 500〜2,500重量部、 および(D)白金系触媒{(A)成分と(B)成分の合計重量
    に対して本成分中の白金金属が重量単位で0.01〜1,
    000ppmとなる量}からなる熱伝導性シリコーンゴム
    組成物であって、前記(C)成分の表面が、(E)一般式: R12 aSi(OR3)(3-a) (式中、R1は炭素数4〜20のアルキル基であり、R2
    はフェニル基または炭素数1〜3のアルキル基であり、
    3は炭素数1〜3のアルキル基であり、aは0〜2の
    整数である。)で表されるアルキルアルコキシシラン、
    もしくはその部分加水分解物で処理されていることを特
    徴とする熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (E)成分の処理量が、(C)成分100重
    量部に対して0.1〜10重量部であることを特徴とす
    る、請求項1記載の熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分がアルミナ粉末であることを特
    徴とする、請求項1記載の熱伝導性シリコーンゴム組成
    物。
  4. 【請求項4】 (C)成分が、(C−1)平均粒径が5〜5
    0μmである球状のアルミナ粉末と(C−2)平均粒径が
    0.1〜5μmである球状もしくは不定形状のアルミナ
    粉末との混合物であることを特徴とする、請求項3記載
    の熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (C−1)成分と(C−2)成分との混合物
    が、(C−1)成分30〜90重量%と(C−2)成分10
    〜60重量%からなることを特徴とする、請求項4記載
    の熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  6. 【請求項6】 (C)成分の含有量が、(A)成分100重
    量部に対して1,000〜2,000重量部であることを
    特徴とする、請求項1記載の熱伝導性シリコーンゴム組
    成物。
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