JP4235965B2 - 合成樹脂製注出キャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壜体の口筒に組付けられ、内容液の注出口を開設したキャップ本体と、このキャップ本体の注出口を開閉する外キャップ体とから構成され、廃棄時に分別回収が有利であるように構成した、不正開封防止機能付き合成樹脂製注出キャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製壜容器の再利用を効率よく実施できるようにするために、廃棄される合成樹脂製品を分別回収することが求められており、その一つとして、壜容器の壜口筒に組付けられて注出口を形成する注出キャップを、壜容器の破棄時に、壜容器から簡単に分離できるようにした従来技術として、特開平11−255251号公報に開示された技術がある。
【0003】
この従来技術は、壜口筒に、外嵌して乗り越え係止する組付き筒を有し、密嵌装して注出口を形成するキャップ本体と、このキャップ本体に着脱自在に螺合して、キャップ本体の注出口を開閉する外キャップ体とから構成され、キャップ本体の組付き筒の、複数の縦割溝を下端部に設けた、壜口筒との係止機能部分の外周に第1係止部となる係止凹嵌部とを一体に形成し、この組付き筒に外嵌する外キャップ体の外装筒の下端に、複数の破断片を介して、組付き筒の係止凹嵌部に、上方に抜け出し不能に、かつ引き下げ操作により下方に乗り越え可能に係止する第2係止部を有する係止筒を連設して構成されている。
【0004】
この従来技術にあっては、外キャップ体の外装筒からの係止筒の分離により、不正開封防止作用を発揮するようにし、組付き筒の下端部に対する係止筒の係止により、キャップ本体の壜口筒に対する組付きを強固に維持し、組付き筒の下端部から係止筒が、下方に離脱することにより、キャップ本体の壜口筒からの離脱を容易に達成できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術にあっては、キャップ本体の組付き筒の下端が露出した状態となっているので、ドライバー等の硬質物の先端部分を、この組付き筒と壜口筒との間に差し込んで、こじり開け状にキャップ本体を壜口筒から分離させることが簡単にできてしまう、と云う問題があった。
【0006】
また、キャップ本体の組付き筒下端部に、壜口筒に対する係止機能部分と、外キャップ体の第2係止部を嵌合させて係止筒の上昇を阻止するとともに、係止筒の自由移動を阻止して強制移動を許容する第1係止部となる係止凹部とを、一体に形成する必要があり、構造が複雑になる、と云う問題があった。
【0007】
さらに、破断片の破断後も、係止筒の組付き筒下端部に対する組付きに変化がないので、破断片の破断前と後とで、組付き筒に対する係合筒の組付き位置に大きな変化がなく、このため外観から破断片の破断を認識することが難しく、不正開封防止効果が発揮され難い場合がある、と云う問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、硬質物を使用した不正なこじり開けを不能とすると共に、構造を簡単にし、さらに不正開封防止効果を明確に発揮できるようにすることを技術的課題とし、もって商品としての安全性を高めると共に、製造コストの低減を無理なく達成することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項1記載の発明の手段は、壜口筒に、外嵌して乗り越え係止する組付き筒を有すると共に、密嵌装して注出口を形成するキャップ本体を有すること、このキャップ本体に着脱自在に螺合して、キャップ本体の注出口を開閉する有頂筒形状の外キャップ体を有すること、キャップ本体の組付き筒の、壜口筒の係止機能部分に対向する部分の外周面箇所に、第1係止部を形成すること、閉状態で、キャップ本体の組付き筒に外装する外キャップ体の外装筒の下端に、壜口筒のネックリングの下位まで下降変位可能にこのネックリングの外径よりも大きい内径を有し、第1係止部に下方から係止する第2係止部を設けた係止筒を、複数の破断片を介して一体に連設すること、
前記係止筒のネックリングの下位までの下降変位により、組付き筒が拡径方向に撓み変形可能に、係止筒の上端が組付き筒の下端より下位まで下降変位可能な構成とすること、
壜口筒に対するキャップ本体の組付き強度を、内容液のウオーターハンマーの力で外れることがないと共に、壜口筒に対して空回りすることがない範囲で、人手によるもぎ取り状の取り外しが可能に設定すること、にある。
【0010】
注出キャップを壜口筒に組付けた状態では、キャップ本体の注出口を、このキャップ本体に螺合組付きした外キャップ体が密閉し、またキャップ本体の組付き筒に外嵌した外キャップ体の係止筒が、その第2係止部を、キャップ本体の組付き筒の外周面に形成された第1係止部に、下方から係止させている。
【0011】
この状態から外キャップ体を螺脱回動させると、上昇変位する外キャップ体の本体筒と外装筒の組合せ物に対して、係止筒は、第1係止部と第2係止部との係止により、上昇変位不能となっているので、破断片が破断される。
【0012】
破断片が破断されると、係止筒は、自重により下方に落下変位して、破断片の破断前とその位置が大きく変化するので、この係止筒の大きな位置変化により、破断片の破断を明確に認識することができ、不正開封防止機能が確実に発揮されることになる。
【0013】
この際、係止筒の内径がネックリングの外径よりも大きいので、係止筒の落下変位動作がネックリングにより邪魔されることがなく、係止筒は確実に、かつ円滑に落下変位する。
【0014】
注出キャップを、壜口筒から分別して回収するに際しては、キャップ本体を掴んで、そのままもぎ取り力を作用させて、組付き筒を拡径方向に撓み変形させることにより、壜口筒から強引にもぎ取る。
【0015】
この際、壜口筒に組付いているキャップ本体に、外キャップ体の本体筒と外装筒との組合せ物を螺合組付けしておくと、手による注出キャップの掴みが、良好な状態で達成される。
【0016】
キャップ本体を壜口筒からもぎ取ったならば、係止筒を壜口筒から引き上げ離脱させて、注出キャップの壜口筒からの分別を完了する。
【0017】
なお、破断片の破断前においては、キャップ本体の組付き筒に外キャップ体の係止筒が外嵌しているので、組付き筒はその拡径変形を阻止された状態となっており、このためキャップ本体の壜口筒に対する嵌装組付きが安定して確保されることになる。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、壜口筒に対するキャップ本体の組付き強度の設定手段を、キャップ本体の組付き筒の肉厚としたこと、を加えたものである。
【0019】
この請求項2記載の発明にあっては、キャップ本体の組付き筒の肉厚を薄くすると、外力による拡径方向への撓み変形しやすくなり、逆に厚くすると変形しにくくなるので、この肉厚を適正に設定することにより、壜体筒に対するキャップ本体の組付き強度を適正な範囲に設定することが、特別な構造を付加することなく達成される。
【0020】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、壜口筒に対するキャップ本体の組付き強度の設定手段を、キャップ本体の組付き筒の少なくとも下端部に割溝を設けることとしたこと、を加えたものである。
【0021】
請求項3記載の発明にあっては、割溝の個数や、溝長さ等の形状により、外力による組付き筒の拡径方向への撓み変形程度を設定し、壜口筒に対するキャップ本体の組付き強度を適正な範囲に精度高く設定することができる。
【0022】
請求項4記載の発明は、請求項1、2又は3記載の発明の構成に、外キャップ体の係止筒を、キャップ本体の組付き筒の第1係止部から壜口筒のネックリングまでの高さ幅としたこと、を加えたものである。
【0023】
請求項4記載の発明にあっては、キャップ体の係止筒が、組付き筒の下端縁とネックリングとの間に形成される隙間を覆い隠すことになり、これにより組付き筒の下端縁とネックリングとの間に形成される隙間にドライバー等の硬質物を差し込んで、注出キャップを壜口筒から不正にこじ開け分離させるのを防止できる。
【0024】
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の発明の構成に、第2係止部を、第1係止部を乗り越え可能に、外キャップ体の係止筒の内方に突設した周突条としたこと、を加えたものである。
【0025】
請求項5記載の発明にあっては、第2係止部を単純形状である周突条としたため、第2係止部の構造が簡単なものとなり、壜口筒、キャップ本体及び外キャップ体の相互組付を精度良くするために、精密に形成する必要がある外キャップ体の形成が容易となる。
【0026】
請求項6記載の発明は、請求項1、2、4又は5記載の発明の構成に、キャップ本体の第1係止部又は外キャップ体の第2係止部のどちらか一方若しくは双方を、断続した周突条状構造としたこと、を加えたものである。
【0027】
請求項6記載の発明にあっては、第1係止部又は第2係止部のどちらか一方又は双方が断続した周突条状構造となっていると、肉厚となっている第1係止部又は第2係止部が、拡径し易くなり、外キャップ体を組付けた状態のキャップ本体の壜口筒への組付けが容易となる。
【0028】
なお、断続した周突条状構造とは、対向する二箇所、または等間隔の複数箇所に、周突条が除去されて、途切れた部分を有する周突条状構造をいう。
【0029】
請求項7記載の発明は、請求項1、2、3、4、又は5記載の発明の構成に、第2係止部を、外キャップ体の係止筒の内方、かつ、斜め上方に突出する弾性変位可能な複数の弾性片としたこと、を加えたものである。
【0030】
請求項7記載の発明にあっては、弾性片である第2係止部が、無理なくキャップ本体の第1係止部を乗り越えて、破断しやすい破断片を破断することなく、下方から確実に弾性片を第1係止部に係止させることができる。
【0031】
請求項8記載の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の発明の構成に、キャップ本体の組付き筒の下端縁とネックリングとの間に、硬貨の周端部が侵入可能な間隙を形成したこと、を加えたものである。
【0032】
この請求項8記載の発明にあっては、力の弱い人でも、硬貨等の身近な硬質物を使用して、キャップ本体の壜口筒からの分離を、こじ開け状に簡単に達成することができる。
【0033】
請求項9記載の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の発明の構成に、第2係止部を含めた外キャップ体の係止筒の最小内径値を、ネックリングの外径よりも大きい値に設定したこと、を加えたものである。
【0034】
この請求項9記載の発明にあっては、破断片の破断により下降変位する係止筒の下降変位が、ネックリングに邪魔されることなく、充分な量となるので、不正開封防止機能が、より明確に発揮されることになると共に、キャップ本体の組付き筒とネックリングとの間の間隙を確実に露出させる。
【0035】
請求項10記載の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の発明の構成に、キャップ本体と外キャップ体とを異色とした、ことを加えたものである。
【0036】
この請求項10記載の発明にあっては、破断片を破断して、外キャップ体の係止筒が、下降限まで下降変位するので、外キャップ体の下側に異色のキャップ本体の組付き筒の下部が露出して目立つことになり、これにより不正開封防止機能がより効果的に発揮されることになる。
【0037】
請求項11記載の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の発明の構成に、キャップ本体に形成される注出口を、内容液の注出をガイドすべく設けた注出筒の底壁としての封止壁に、閉ループを描く破断溝により区画形成された、プルリング等を有する抜栓部の破断除去により開設される、プルオープン式の注出口とした、ことを加えたものである。
【0038】
この請求項11記載の発明にあっては、注出口の開設までの壜容器の密閉を、確実にかつ強固に達成維持することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明する。
注出キャップ1は、ポリプロピレン樹脂もしくは低密度ポリエチレン樹脂製のキャップ本体2と外キャップ体14とから構成されている。
【0040】
キャップ本体2は、壜口筒23に外嵌し、ネックリング25との間に、硬貨の周端部が侵入できる間隙を形成する高さに成形された組付き筒2の上端に、内鍔状の頂壁6を介して、外周面に螺条を刻設した螺合筒7を立設し、この螺合筒7の上端に内鍔片9を介して、上端部をラッパ状に拡径した有底筒状の注出筒10を連設し、この注出筒10の底壁である封止壁11に、閉ループ状に形成された破断溝13により区画形成された、プルリング等を有する抜栓部12を形成して構成されている。
【0041】
壜口筒23に外嵌する組付き筒3は、その内周面下端部に、壜口筒23の開口部外周に設けられた係止周条24に乗り越え係止する係止突条4を設けて、壜口筒23に対する係止機能部分を構成し、この係止突条4に隣接する上位の外周面箇所となる、係止周条24に外側から対向する部分の外周面箇所に、周突条状構造の第1係止部5を形成している。
【0042】
キャップ本体2の壜口筒23への組付き強度は、組付き筒3の肉厚により、内容液のウオーターハンマーの力で外れることがないと共に、壜口筒23に対して空周りすることがない範囲、およびプルリングを有する抜栓部12の破断除去操作により外れることがない範囲で、かつ、外キャップ体14の係止筒21が離脱した状態で、人手によるもぎ取り状の取り外しができる範囲となるように設定している。
【0043】
なお、螺合筒7を垂下状に延長設されたシール筒8は、壜口筒23に密嵌入することにより、キャップ本体2の壜口筒23に対する組付きを、充分に密になるようにしている。
【0044】
外キャップ体14は、注出筒10の開口端に密嵌入する栓筒片17を下面に垂下設した頂板15の周端縁から、螺合筒7に螺合する本体筒16を垂下設し、この本体筒16の下端に、外鍔片18を介して、組付き筒3に外嵌する外装筒19を垂下設し、この外装筒19の下端に、破断し易い複数の破断片20を介して、第1係止部5を乗り越えて下方から係止する、第2係止部22となる周突条26を内面に設けた係止筒21を連設して構成されている。
【0045】
キャップ本体2の第1係止部5の断続した周突条状構造とすると、若しくは、外キャップ体14の第2係止部22を断続した周突条26とすると、又は、キャップ本体2の第1係止部5及び外キャップ体14の第2係止部22の双方を断続した周突条状構造とすると、肉厚となるキャップ本体2の第1係止部5若しくは外キャップ体14の第2係止部22が、拡径しやすくなり、外キャップ体14を組付けた状態のキャップ本体2を壜口筒23に簡単に組付けることができる。
【0046】
係止筒21は、ネックリング25の外径よりも大きく設定した周突条26まで含めた最小内径値を有しているので、図2の開封前の状態では、周突条26を第1係止部5に下方から略当接させ、係止筒21の下端部をネックリング25の外周面に対向させることになり、破断片20の破断時には、ネックリング25に邪魔されることなく、確実に落下変位する。
【0047】
このため、係止筒21は、特に周突条26で組付き筒3を外側から押さえて、この組付き筒3の妄りな拡径変形の発生を阻止し、これによりキャップ本体2の壜口筒23に対する安定した嵌装組付きを達成維持する。
【0048】
また、係止筒21は、第1係止部5からネックリング25までの高さ幅を有して、組付き筒3とネックリング25との間に形成される間隙を覆い隠すため、キャップ本体2を直接こじ開け状に分離させようとする、不正処理を不能としている。
【0049】
破断片20が破断した際は、図3に示すように、係合筒21は、その自重により、ネックリング25の下位まで下降変位することになり、これにより第2係止部22がネックリング25に引っ掛かって、係止筒21の上端が組付き筒3の下端部に外装したままとなって、組付き筒3の拡径変形が不能となる、と云う不都合の発生を防止する。
【0050】
最初に内容液を注出使用する際には、外キャップ体14を螺脱方向に回して取り外し、プルリングを引っ張り抜栓部12を破断除去するが、この際、抜栓部12の破断除去操作により、キャップ本体2が壜口筒23から外れることがない範囲となるように、組付き筒3の肉厚を設定しているため、組付き筒3が拡径方向に大きく変形し難く、係止突条4が係止周条24を乗り越えて外れることを防止している。
【0051】
一方、壜口筒23から注出キャップ1を分別する際には、外キャップ体14を螺着させた状態でキャップ本体2に、人手によるもぎ取り力を作用させると、人手によるもぎ取り状の取り外しができる程度に設定した肉厚の組付き筒3が、拡径方向に充分に撓み変形し、力の弱い人でも簡単に注出キャップ1を取り外すことができる。
【0052】
注出キャップ1を分別する際には、外キャップ体14を螺着させた状態でキャップ本体2をもぎ取り状に分別しても良いのであるが、図3に二点鎖線で示すように、組付き筒3とネックリング25との間の間隙に、硬貨の周端部等の身近な硬質物の先端部を差し込み、これで組付き筒3を拡径方向にこじ開けることにより、注出キャップ1を簡単に分別できる。
【0053】
図4及び図5に示す、第2実施例は、壜口筒23に対するキャップ本体2の組付き強度を、キャップ本体2の組付き筒3の下端部に設けた割溝4aにより設定した構成である。キャップ本体2の第1係止部5は、割溝4aにより断続した周突条状構造となっている。割溝4aの形成にあたっては、壜口筒23に対するキャップ本体2の組付き強度が適正な範囲となり、かつ、弱いもぎ取り作用によってキャップ本体2のもぎ取りが可能となる範囲となるように、個数のみならず、長さ、幅等を、壜体容器全体の構造、使用状態を考慮しながら設計する必要がある。
【0054】
壜口筒23から注出キャップ1を分別する際は、外キャップ体14を螺着させた状態でキャップ本体2に、人手によるもぎ取り力を作用させると、弱いもぎ取り力であっても、組付き筒3が割溝4aにより拡径方向に充分に撓み変形するため、力の弱い人でも簡単に注出キャップ1を取り外すことができる。
【0055】
図6及び図7に示す、第3実施例は、外キャップ体14の係止筒21に設けた第2係止部を、係止筒21の内方、かつ、斜め上方に突設した弾性片27とした構成である。
【0056】
弾性片27は、係止筒21の下端部に、下方から上方に切り込みを形成して複数のフラップ片状としたものを、ネックリング25の高さ位置で、係止筒21の内方の斜め上方に突出するように折り曲げて形成している。なお、弾性片27は、係止筒21の内周面の下部から斜め上方に向けた複数の突片を突設したものでもよい。
【0057】
キャップ本体2に外キャップ体14を組付ける際に、図6に示すように、弾性片27が弾性変位し、係止筒21に連設されている破断し易い複数の破断片20を破断することなく、無理なく第1係止部5を乗り越えて、キャップ本体2に外キャップ体14を螺合組付けする。
【0058】
開封する際には、弾性片27が第1係止部5の下方から確実に係止し、係止筒21の上昇を阻止しているので、図7に示すように、破断片が確実に破断され、ネックリング25に邪魔されることなく、係止筒21が確実に落下変位する。
【0059】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、キャップ本体の壜口筒に対する組付き強度を、人手によるもぎ取り状の取り外しができる程度としたので、注出キャップの壜口筒からの分別を、簡単に達成することができる。
【0060】
また、キャップ本体の組付き筒の下端と壜口筒のネックリングとの間の間隙を外キャップ体の係合筒が覆い隠すので、ドライバー等の硬質物を使用しての注出キャップの不正分別を困難なものとすることができ、これにより注出キャップを組付けた壜容器の安全性を、充分にそして確実に高めることができる。
【0061】
そして、壜口筒に対する係止機能部分と、キャップ本体と外キャップ体との係止機能部分とを全く別個に形成し、かつ組付き筒を撓み変形を利用した分別が可能な単純円筒状に構成したので、その構造を簡単なものとすることができ、もって簡単にかつ安価に製造することができる。
【0062】
さらに、外キャップ体の係止筒は、破断片の破断後に、自重により下降変位することが可能であるので、この下降変位により破断片の破断を明確に認識させることができ、もって不正開封防止機能を明確に発揮することができ、壜容器の安全性を高めることができる。
【0063】
請求項2記載の発明は、キャップ本体の組付き強度の設定手段を、組付き筒の肉厚としており、特別な構造を付加することなく、組付き強度を制御することができる。
【0064】
請求項3記載の発明は、割溝を設ける方法であり、壜体容器の構造、使用方法に応じて、組付き強度を適正な範囲に精度高く設定することができる。
【0065】
請求項4記載の発明は、外キャップ体の係止筒を、第1係止部からネックリングまでの高さ幅としたので、組付き筒の下端縁とネックリングとの間を覆い隠し、組付き筒の下端縁とネックリングとの間の隙間に硬質物を差し込んで、注出キャップを壜口筒から不正にこじ開け分離させるのを防止できる。
【0066】
請求項5記載の発明にあっては、第2係止部を単純形状である周突条としたので、第2係止部の構造が簡単となり、キャップ体の形成が容易となる。
【0067】
請求項6記載の発明にあっては、第1係止部又は第2係止部のどちらか一方又は双方を断続した周突条状構造としたため、外キャップ体を組付けた状態のキャップ本体を、容易に壜口筒に組付けることができる。
【0068】
請求項7記載の発明にあっては、第2係止部を弾性片としたので、破断し易い破断片を破壊することなく、無理なく外キャップ体をキャップ本体に螺合組付けし、確実に弾性片を第1係止部に係止させることができる。
【0069】
請求項8記載の発明にあっては、硬貨等の身近な硬質物を使用して、キャップ本体の壜口筒からの分離を簡単に達成することができるので、注出キャップの分別回収を、大きな力を要することなく、簡単に行なうことができる。
【0070】
請求項9記載の発明にあっては、破断片の破断後の係止筒の下降変位が、大きな変位量で確実に行なわれるので、破断片の破断されたことが、一目で認識することができ、これにより高い不正開封防止効果が発揮されることになる。
【0071】
請求項10記載の発明にあっては、破断片の破断を、注出キャップの外観の色分布変化として現出するので、きわめて高い不正開封防止効果を発揮する。
【0072】
請求項11記載の発明にあっては、注出口開設までの壜容器の密閉を強固に確実に達成維持することができ、もってより高い安全性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、組立て前の全体斜視図。
【図2】図1に示した実施例の、外キャップ体螺脱前の半縦断面図。
【図3】図1に示した実施例の、外キャップ体螺脱後の半縦断面図。
【図4】本発明の第2実施例示す、キャップ本体の斜視図。
【図5】図4に示した実施例の、外キャップ体螺脱前の半縦断面図。
【図6】本発明の第3実施例を示す、外キャップ体螺脱前の半縦断面図。
【図7】図6に示した実施例の、外キャップ体螺脱後の半縦断面図。
【符号の説明】
1 ; 注出キャップ
2 ; キャップ本体
3 ; 組付き筒
4 ; 係止突条
4a; 割溝
5 ; 第1係止部
6 ; 頂壁
7 ; 螺合筒
8 ; シール筒
9 ; 内鍔片
10; 注出筒
11; 封止壁
12; 抜栓部
13; 破断溝
14; 外キャップ体
15; 頂板
16; 本体筒
17; 栓筒片
18; 外鍔片
19; 外装筒
20; 破断片
21; 係止筒
22; 第2係止部
23; 壜口筒
24; 係止周条
25; ネックリング
26; 周突条
27; 弾性片
Claims (11)
- 壜口筒(23)に、外嵌して乗り越え係止する組付き筒(3)を有すると共に、密嵌装して注出口を形成するキャップ本体(2)と、該キャップ本体(2)に着脱自在に螺合して、前記注出口を開閉する有頂筒形状の外キャップ体(14)とから構成され、前記組付き筒(3)の、前記壜口筒(23)の係止機能部分に対向する部分の外周面箇所に、第1係止部(5)を形成し、閉状態で前記組付き筒(3)に外装する外キャップ体(14)の外装筒(19)の下端に、前記壜口筒(23)のネックリング(25)の下位まで下降変位可能に該ネックリング(25)の外径よりも大きい内径を有し、前記第1係止部(5)に下方から係止する第2係止部(22)を設けた係止筒(21)を、複数の破断片(20)を介して一体に連設し、前記係止筒 (21) のネックリング (25) の下位までの下降変位により、前記組付き筒 (3) が拡径方向に撓み変形可能に、前記係止筒 (21) の上端が前記組付き筒 (3) の下端より下位まで下降する構成とし、さらに前記壜口筒(23)に対するキャップ本体(2)の組付き強度を、内容液のウオーターハンマーの力で外れることがないと共に、前記壜口筒(23)に対して空回りすることがない範囲で、人手によるもぎ取り状の取り外しが可能に設定した合成樹脂製注出キャップ。
- 壜口筒(23)に対するキャップ本体(2)の組付き強度の設定手段を、組付き筒(3)の肉厚とした、請求項1記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 壜口筒(23)に対するキャップ本体(2)の組付き強度の設定手段を、組付き筒(3)の少なくとも下端部に割溝(4a)を設けることとした請求項1記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 外キャップ体(14)の係止筒(21)を、キャップ本体(2)の第1係止部(5)から壜口筒(23)のネックリング(25)までの高さ幅とした、請求項1、2又は3記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 第2係止部(22)を、係止筒(21)の内面に突設した、第1係止部(5)に乗り越え可能な周突条(26)とした請求項1、2、3又は4記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 第1係止部(5)又は第2係止部(22)のどちらか一方若しくは双方を、断続した周突条状構造とした請求項1、2、4又は5記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 第2係止部(22)を、係止筒(21)の内方、かつ、斜め上方に突出した弾性変位可能な複数の弾性片(27)とした請求項1、2、3、4又は5記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 組付き筒(3)の下端縁とネックリング(25)との間に、硬貨の周端部が侵入可能な間隙を形成した請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の合成樹脂製注出キャップ。
- 第2係止部(22)を含めた係止筒(21)の最小内径値をネックリング(25)の外径よりも大きい値に設定した請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の合成樹製注出キャップ。
- キャップ本体(2)と外キャップ体(14)とを異色とした請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の合成樹脂製注出キャップ。
- キャップ本体(2)に形成される注出口を内容液の注出をガイドすべく設けた注出筒(10)の底壁である封止壁(11)に、閉ループを描く破断溝(13)により区画形成された、プルリングを有する抜栓部(12)の破断除去により開設される、プルオープン式の注出口とした請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の合成樹脂製の注出キャップ。
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