JP4233711B2 - センサ閾値回路 - Google Patents
センサ閾値回路 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4233711B2 JP4233711B2 JP28603599A JP28603599A JP4233711B2 JP 4233711 B2 JP4233711 B2 JP 4233711B2 JP 28603599 A JP28603599 A JP 28603599A JP 28603599 A JP28603599 A JP 28603599A JP 4233711 B2 JP4233711 B2 JP 4233711B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sensor
- circuit
- bias current
- current
- terminal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種センサに適用可能なセンサ閾値回路に関し、特にセンサ出力インピーダンスとバイアス電流の積によりセンサ出力のデジタル出力化のための閾値を決めるセンサ閾値回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子工業では各種類のセンサが幅広く使われている。低消費、低コスト、高信頼性、高速動作やセンサ出力のディジタル出力化など、顧客のシステムに使用しやすいセンサが顧客から強く求められてきた。更に近年は、バッテリ動作する民生の携帯機器にもセンサがいろいろな用途で使われており、上記要求に加えて更なる低消費、低電圧動作の要求が高まっている。
【0003】
各種センサの中でも、4端子型の回路構成あるいは等価回路を考えることができるホール素子、磁気抵抗素子、歪みセンサ、圧力センサ、温度センサ、加速度センサなどは、重要なセンサであって、そのセンサ出力電圧がセンサ駆動電圧と磁気、圧力、温度などセンサ入力に比例、あるいは関数となるセンサである。この種のセンサは通常アナログ出力であるので、マイクロコンピュータ(マイコン)などの制御回路とセンサの接続性から、そのセンサ出力をある閾値以上で1、閾値以下で0となるディジタル出力に変換してマイコンとインターフェイスし、閾値には外来ノイズによる誤動作を避けるためにヒステリシスを同時に付けて構成したセンサ閾値回路が一般的に使われている。
【0004】
図4はこのような従来のセンサ閾値回路の構成例を示す。この従来回路は、4端子型センサ10と電圧比較器20とセンサバイアス電流発生回路30とバイアス電流IBの切り替え回路40を有し、4端子型センサ10の出力端子にバイアス電流IBを流し、これによりセンサ10の出力インピーダンスROUTとIBの積IB*ROUTの電圧ドロップを利用して、センサ入力Sに対しヒステリシス特性を持ったディジタル出力を得ている。後述するように、センサ10の出力インピーダンスROUTは、図4の回路の場合、VP端子では抵抗R1と抵抗R2の並列接続により与えられ、VN端子では抵抗R3と抵抗R4の並列接続により与えられる。
【0005】
バイアス電流IBによりヒステリシスを作ることができるということを理解する為に、4端子型センサ10とバイアス電流切り替え回路40のスイッチSW2が導通し、スイッチSW1が開放したときのバイアス電流IBだけを取り出した回路を図5に示す。バイアス電流IBがセンサ10の出力端子に流れ込んでいる場合を考えるが、流れ出る方向であっても考え方に、および機能に変わりはない。また、スイッチSW1が導通し、スイッチSW2が開放したときの状態は、以下の解析において抵抗R1、R2と抵抗R3、R4を入れ替え、出力端子の電圧VPとVNを入れ替えて考えれば良い。
【0006】
図5に示すように電流を定めると、次の式(1a)〜(1c)が成り立つ。
【0007】
【数1】
I1=(VCC−VP)/R1 …(1a)
I2=VCC/(R3+R4) …(1b)
VP/R2=I1+IB …(1c)
これをVPについて解くと
【0008】
【数2】
VP=(VCC/R1+IB)/(1/R1+1/R2)…(2)
となる。
【0009】
電圧比較器20は、VP=VNとなる電圧でスイッチするので、次の式が成り立つ。
【0010】
【数3】
(VCC/R1+IB)/(1/R1+1/R2)
=R4*VCC/(R3+R4) …(3)
ここで、R1=R4=R+ΔR、R2=R3=R−ΔRとし、上式(3)に代入すると
【0011】
【数4】
(VCC/(R+ΔR)+IB)/(1/(R+ΔR)+1/(R−ΔR))
=(R+ΔR)*VCC/(R−ΔR+R+ΔR) …(4)
と成る。上式(4)が成り立つΔR/Rを求めると
【0012】
【数5】
ΔR/R=VCC/(R*IB)*(SQRT(1+(R*IB/VCC)**2)−1)
≒VCC/(R*IB)*(1+(R*IB/VCC)/2−1)
=R*IB/(2*VCC) …(5)
となる。
【0013】
センサ10の出力VOUTは、通常数百μVから数十mVの出力範囲で、センサの駆動電圧VCCは、1Vから5V程度であり、R*IBは、大きくても数十mVであるので、上式(5)のR*IB/VCCの項は1よりも十分に小さいとして近似したものである。以上により解析的に閾値点が求まった。
【0014】
次に、センサ10の出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積IB*ROUTの電圧ドロップを利用し、閾値点を決めるという考え方を検証する為の解析を行なう。センサ10の出力端末の電圧VPから見たセンサ10の出力インピーダンスROUTは、抵抗R1と抵抗R2の並列接続により次式(6)で与えられる。
【0015】
【数6】
ROUT=R1*R2/(R1+R2) …(6)
ここで、R1=R+ΔR、R2=R−ΔRとすると
【0016】
【数7】
ROUT=(R+ΔR)*(R−ΔR)/(R+ΔR+R−ΔR)
=(R/2)*(1−(ΔR/R)**2) …(7)
と成る。ΔR/Rは、普通0.1以下と考えて良いので、2次の項を無視すると
【0017】
【数8】
ROUT=R/2 …(8)
と成る。
【0018】
センサ出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積は、R*IB/2と成る。
【0019】
センサ出力電圧VOUTは、センサ出力端子の電圧VNとVPの差であるので、次式(9)のように成る。
【0020】
【数9】
VOUT=VCC*R4/(R3+R4)−VCC*R2/(R1+R2)…(9)
前述と同じく、R1=R4=R+ΔR、R2=R3=R−ΔRとすると
【0021】
【数10】
VOUT=VCC*(R+ΔR)/(R−ΔR+R+ΔR)−VCC*(R−ΔR)/(R+ΔR+R−ΔR)=VCC*ΔR/R…(10)
と成る。
【0022】
電圧比較器20は、VP=VNとなる電圧でスイッチするので、次の式(11)が成り立つ。
【0023】
【数11】
VCC*ΔR/R=R*IB/2 …(11)
したがって、
【0024】
【数12】
ΔR/R=R*IB/(2*VCC) …(12)
と成る。
【0025】
上式(5)および(12)で示されるように、解析的においても、あるいは、センサ出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積から考えた場合においても同じ結果が得られた。
【0026】
これまでの解析において、考えやすくする為に、R1=R4=R+ΔR、R2=R3=R−ΔRと成るようなセンサ抵抗を仮定したが、R1、R2、R3、R4のままでも一般性を失わない。また、抵抗値が変化せずに内部に電圧を発生するようなホール素子などにおいても、センサ出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積により閾値を決めるという考え方は、そのまま適用できる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
求められた上記式(5)、(12)において重要なことは、従来のセンサ閾値回路では、その閾値電圧がセンサの内部の抵抗R、バイアス電流IB及びセンサ駆動電圧VCCの値により変化する、ということを示していることである。
【0028】
上記のように、閾値電圧がセンサの内部の抵抗値に依存するということは、まず第1に、その製造バラツキに依存することを意味することであり、製造上の収率を考慮する必要があり、バラツキが大きく収率が低い場合には、コストの高い製品を製造することになる。第2に、前述のように、センサ抵抗値は温度に対して非常に大きく変化する場合が多いので、センサの閾値が温度により大きく変化する可能性がある。その温度変化が仕様として許容できず、補正回路などを付けざるを得ない場合には、補正回路を付け足すことによりチップコスト、消費電力の上昇などが発生する。第3に、抵抗値が経時変化する場合には、それによりセンサ閾値が経時的に変化することであり、信頼性的な問題が発生する。
【0029】
また、上記のように、閾値電圧がセンサ駆動電圧VCCの値に依存するということは、電圧VCCを安定化する回路が必要であることを意味し、そのためのVCC安定化回路を内蔵する場合には、回路を付け足すことによるチップコスト、消費電力の上昇などが発生する。
【0030】
また、上記のように、閾値電圧がバイアス電流IBに依存するということも、センサ駆動電圧VCCと同種の解決すべき課題が存在する。
【0031】
そこで、本発明の目的は、上述の点に鑑み、センサの製造バラツキやセンサ駆動電圧、バイアス電流に依存しないヒステリシス特性を与えることを可能にしたセンサ閾値回路を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、センサの出力インピーダンスとバイアス電流の積によりセンサ出力のデジタル化のための閾値を決めるセンサ閾値回路において、前記センサの駆動電流を検出するセンサ駆動電流検出回路と、該センサ駆動電流検出回路で検出されたセンサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流を発生するセンサバイアス電流発生回路とを具備することを特徴とする。
【0033】
ここで、前記センサ駆動電流検出回路は第1の抵抗を用いてセンサ駆動電流を検出し、前記センサバイアス電流発生回路は前記第1の抵抗と第2の抵抗と演算増幅器の組み合わせでK対1の電流ミラー回路を構成することでセンサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流を発生することを特徴とすることができる。
【0034】
また、前記センサ駆動電流検出回路は第1のトランジスタを用いてセンサ駆動電流を検出し、前記センサバイアス電流発生回路は前記第1のトランジスタと第2のトランジスタの組み合わせでK対1の電流ミラー回路を構成することでセンサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流を発生することを特徴とすることができる。
【0035】
また、前記センサは4端子型センサであり、該4端子型センサと電圧比較器と前記センサ駆動電流検出回路と前記センサバイアス電流発生回路とバイアス電流切り替え回路を有し、前記バイアス電流切り替え回路は、前記電圧比較器のデジタル出力に基づいて、前記電圧比較器の入力端子に接続される前記4端子型センサの2つの出力端子のどちらか一方に、前記センサバイアス電流発生回路で発生したバイアス電流を流し、前記4端子型センサの出力インピーダンスとバイアス電流の積の電圧ドロップを利用して、センサ入力に対しヒステリシス特性を持った前記デジタル出力を得ることを特徴とすることができる。
【0036】
また、前記センサは、4端子型の回路構成あるいは等価回路を考えることができるホール素子、磁気抵抗素子、歪みセンサ、圧力センサ、温度センサ、加速度センサなどのセンサであることを特徴とすることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態の構成)
図1は本発明の第1の実施形態におけるセンサ閾値回路の構成を示す。同図に示すように、この回路は、4端子型センサ10と電圧比較器20とセンサ駆動電流検出回路160とセンサバイアス電流発生回路130とバイアス電流切り替え回路40を有し、バイアス電流切り替え回路40は、電圧比較器20のデジタル出力に基づいて、電圧比較器20の入力端子に接続される4端子型センサ10の2つの出力端子のどちらか一方に、センサバイアス電流発生回路130で発生したバイアス電流IBを流し、センサ10の出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積IB*ROUTの電圧ドロップを利用して、センサ入力Sに対しヒステリシス特性を持ったディジタル出力を得る為の回路である。
【0038】
センサバイアス電流発生回路130は、演算増幅器(オペアンプ)131、PMOSトランジスタ133およびセンサ駆動電圧VCCが印加された抵抗RBとから構成され、センサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流IBを発生する。演算増幅器131のプラス入力端子はセンサ駆動電流検出回路160のセンサ駆動電圧VCCが印加された抵抗RSと4端子型センサ10の入力端子間に接続し、演算増幅器131のマイナス入力端子はPMOSトランジスタ133のソースと抵抗RB間に接続し、演算増幅器131の出力端子はPMOSトランジスタ133のゲートに接続し、バイアス電流IBを発生するPMOSトランジスタ133のドレインはバイアス電流切り替え回路40のスイッチSW1,SW2を介して4端子型センサ10の出力端子に接続する。なお、4端子型センサ10と電圧比較器20とバイアス電流切り替え回路40の構成は図4で説明した従来例と同様である。
【0039】
本実施形態のセンサ閾値回路では、抵抗RSを用いてセンサ駆動電流を検出し、抵抗RSと抵抗RBと演算増幅器131の組み合わせでK対1の電流ミラー回路を構成することで、センサ駆動電流の1/Kのセンサバイアス電流IBを発生する。
(第2の実施形態の構成)
図2は本発明の第2の実施形態におけるセンサ閾値回路の構成を示す。この回路は、4端子型センサ10と電圧比較器20とセンサ駆動電流検出回路260とセンサバイアス電流発生回路230とバイアス電流切り替え回路40を有し、バイアス電流切り替え回路40は、電圧比較器20のデジタル出力に基づいて、電圧比較器20の入力端子に接続される4端子型センサ10の2つの出力端子のどちらか一方に、バイアス電流IBを流し、センサの出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積IB*ROUTの電圧ドロップを利用し、センサ入力Sに対しヒステリシス特性を持ったディジタル出力を得る為の回路である。
【0040】
センサバイアス電流発生回路230はソースにセンサ駆動電圧VCCが印加されたPMOSトランジスタMBを有し、センサ駆動電流検出回路260はドレインにセンサ駆動電圧VCCが印加されたPMOSトランジスタMSを有する。センサバイアス電流発生回路230のPMOSトランジスタMBのゲートはセンサ駆動電流検出回路260のPMOSトランジスタMSのゲートとドレインに接続し、そのPMOSトランジスタMSのドレインは、4端子型センサ10の入力端子に接続する。センサ駆動電流検出回路260のPMOSトランジスタMBのドレインはバイアス電流切り替え回路40のスイッチSW1,SW2を介して4端子型センサ10の出力端子に接続する。なお、4端子型センサ10と電圧比較器20とバイアス電流切り替え回路40の構成は図4で説明した従来例と同様である。
【0041】
本実施形態のセンサ閾値回路では、センサ駆動電流検出回路260のPMOSトランジスタMSを用いてセンサ駆動電流を検出し、PMOSトランジスタMSとPMOSトランジスタMBとでK対1の電流ミラー回路を構成することで、センサ駆動電流の1/K倍のセンサバイアス電流IBを発生する。
(第1、第2実施形態の作用)
本発明の要点は、従来技術において与えられるバイアス電流IBをセンサ駆動電流ISの1/K倍としたことである。ここで、K>1である。
【0042】
本発明を理解する為に、4端子型センサ10とバイアス電流IBだけを取り出した回路を図3に示す。その場合、まず、解析しやすくする為、センサ駆動電流ISを検出する抵抗の抵抗値をセンサ抵抗Rの抵抗値に比べて非常に小さいと考え、それによりセンサ10の駆動端子電圧VCC2はVCCに等しいとした。後で導かれる結果から、センサ駆動電圧VCCに閾値点が依存しないことが分かるので、一般的にはセンサ駆動電流検出抵抗の抵抗値は、任意の値で構わない。
【0043】
図3のように電流を定めると、次の式(13a)〜(13c)が成り立つ。
【0044】
【数13】
I1=(VCC−VP)/R1 …(13a)
I2=VCC/(R3+R4) …(13b)
VP/R2=I1+(I1+I2)/K …(13c)
VPについて解くと
【0045】
【数14】
VP=((1+1/K)/R1+1/(K*(R3+R4)))*VCC/(1/R2+(1+1/K)/R1) …(14)
となる。
【0046】
電圧比較器20は、VP=VNとなる電圧でスイッチするので、次の式(15)が成り立つ。
【0047】
【数15】
((1+1/K)/R1+1/(K*(R3+R4)))*VCC/(1/R2+(1+1/K)/R1)=R4*VCC/(R3+R4)…(15)
R1=R4=R+ΔR、R2=R3=R−ΔRとすると
【0048】
【数16】
((1+1/K)/(R+ΔR)+1/(K*(R−ΔR+R+ΔR)))/(1/(R−ΔR)+(1+1/K)/(R+ΔR))
=(R+ΔR)/(R−ΔR+R+ΔR) …(16)
上式(16)が成り立つΔR/Rを求める。
【0049】
【数17】
ΔR/R=1/(2*K*(1+1/(2*K))
≒1/(2*K) …(17)
次に、センサ10の出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積IB*ROUTの電圧ドロップを利用し、閾値点を決めるという考え方から求める。VP端子から見たセンサ出力インピーダンスROUTは、図5の従来例で説明したと同じくROUT=R/2と成る。
【0050】
センサ駆動電流ISは、
【0051】
【数18】
IS=VCC/(R1+R2)+VCC/(R3+R4)
=VCC/R …(18)
と成る。センサ出力端子に、センサ駆動電流ISの1/K倍を戻すことにより、センサ駆動電流ISが変化するが、今考えている範囲ではKが十分大きいので、戻す電流によるセンサ自身の駆動電流の変化分を無視できるとした。
【0052】
センサ出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積は、(R/2)*VCC/(R*K)と成る。
【0053】
センサ出力電圧VOUTは、VNとVPの差であるので、図5の従来例で説明したのと同じく次のように成る。
【0054】
【数19】
VOUT=VCC*ΔR/R …(19)
と成る。
【0055】
電圧比較器20は、VP=VNとなる電圧でスイッチするので、次の式(20)が成り立つ。
【0056】
【数20】
VCC*ΔR/R=(R/2)*VCC/(R*K)…(20)
したがって、
【0057】
【数21】
ΔR/R=1/(2*K) …(21)
上式(17)および(21)に示されているように、解析的においても、あるいは、センサ出力インピーダンスROUTとバイアス電流IBの積から考えた場合においても、同じ結果が得られた。
【0058】
本実施形態で、求められた上式(17)および(21)において重要なことは、閾値電圧が定数Kにのみ依存し変化するということである。また、これから式から、センサ駆動電圧VCCに閾値点が依存しないことが分かるので、図1のセンサ駆動電流検出抵抗の抵抗値は、任意の値で構わないし、この抵抗の代わりに図2のようにトランジスタのような能動素子であっても構わない。
【0059】
上記の定数Kは、本発明の一実施の形態の場合、抵抗比あるいはトランジスタのミラー比により与えられるので、Kが決定されれば、閾値電圧は、ひとつの値に決まり、バラツキや温度変動、経時変化が無い。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、バイアス電流IBをセンサ駆動電流ISの1/K倍とし、この定数Kは、抵抗比あるいはトランジスタのミラー比等により与えられるので、Kが決定されれば、閾値電圧は、ひとつの値に決まり、バラツキや温度変動、経時変化が無い。
【0061】
従って、本発明によれば、センサの製造バラツキやセンサ駆動電圧、バイアス電流に依存しないヒステリシス特性を与えることを可能にしたセンサ閾値回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるセンサ閾値回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態におけるセンサ閾値回路の構成を示す回路図である。
【図3】図1または図2の4端子型センサとバイアス電流IBだけを取り出した回路構成を示す回路図である。
【図4】従来例におけるセンサ閾値回路の構成を示す回路図である。
【図5】図4の4端子型センサとバイアス電流IBだけを取り出した回路構成を示す回路図である。
【符号の説明】
10 4端子型センサ
20 電圧比較器
30、130,230 センサバイアス電流発生回路
40 バイアス電流切り替え回路
41 インバータ
50 センサ駆動電圧源
131 演算増幅器(オペアンプ)
133 PMOSトランジスタ
160、260 センサ駆動電流検出回路
SW1,SW2 スイッチ
MB,MS PMOS トランジスタ
RB,RS、R1,R2,R3,R4 抵抗
Claims (5)
- センサの出力インピーダンスとバイアス電流の積によりセンサ出力のデジタル化のための閾値を決めるセンサ閾値回路において、
前記センサの駆動電流を検出するセンサ駆動電流検出回路と、
該センサ駆動電流検出回路で検出されたセンサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流を発生するセンサバイアス電流発生回路と
を具備することを特徴とするセンサ閾値回路。 - 前記センサ駆動電流検出回路は第1の抵抗を用いてセンサ駆動電流を検出し、前記センサバイアス電流発生回路は前記第1の抵抗と第2の抵抗と演算増幅器の組み合わせでK対1の電流ミラー回路を構成することでセンサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流を発生することを特徴とする請求項1に記載のセンサ閾値回路。
- 前記センサ駆動電流検出回路は第1のトランジスタを用いてセンサ駆動電流を検出し、前記センサバイアス電流発生回路は前記第1のトランジスタと第2のトランジスタの組み合わせでK対1の電流ミラー回路を構成することでセンサ駆動電流の1/K倍のバイアス電流を発生することを特徴とする請求項1に記載のセンサ閾値回路。
- 前記センサは4端子型センサであり、該4端子型センサと電圧比較器と前記センサ駆動電流検出回路と前記センサバイアス電流発生回路とバイアス電流切り替え回路を有し、
前記バイアス電流切り替え回路は、前記電圧比較器のデジタル出力に基づいて、前記電圧比較器の入力端子に接続される前記4端子型センサの2つの出力端子のどちらか一方に、前記センサバイアス電流発生回路で発生したバイアス電流を流し、
前記4端子型センサの出力インピーダンスとバイアス電流の積の電圧ドロップを利用して、センサ入力に対しヒステリシス特性を持った前記デジタル出力を得ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のセンサ閾値回路。 - 前記センサは、4端子型の回路構成あるいは等価回路を考えることができるホール素子、磁気抵抗素子、歪みセンサ、圧力センサ、温度センサ、加速度センサなどのセンサであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のセンサ閾値回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28603599A JP4233711B2 (ja) | 1999-10-06 | 1999-10-06 | センサ閾値回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28603599A JP4233711B2 (ja) | 1999-10-06 | 1999-10-06 | センサ閾値回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001108480A JP2001108480A (ja) | 2001-04-20 |
JP4233711B2 true JP4233711B2 (ja) | 2009-03-04 |
Family
ID=17699142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28603599A Expired - Lifetime JP4233711B2 (ja) | 1999-10-06 | 1999-10-06 | センサ閾値回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4233711B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4976882B2 (ja) * | 2007-02-22 | 2012-07-18 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | センサ閾値回路 |
JP4976881B2 (ja) * | 2007-02-22 | 2012-07-18 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | センサ閾値回路 |
US8054093B2 (en) | 2007-09-28 | 2011-11-08 | Asahi Kasei Microdevices Corporation | Sensor threshold circuit |
JP5129302B2 (ja) * | 2010-07-27 | 2013-01-30 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | センサ閾値決定回路 |
JP5944669B2 (ja) * | 2012-01-18 | 2016-07-05 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | センサ閾値決定回路 |
JP6034575B2 (ja) * | 2012-03-05 | 2016-11-30 | 株式会社デンソー | センサ信号生成装置 |
JP5978686B2 (ja) * | 2012-03-22 | 2016-08-24 | 株式会社村田製作所 | 磁気センサ |
JP6339388B2 (ja) * | 2014-03-12 | 2018-06-06 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | センサ閾値決定回路 |
KR101889766B1 (ko) * | 2016-08-30 | 2018-08-20 | 에스케이하이닉스 주식회사 | 보정 기능을 가지는 온도 센서 회로 |
-
1999
- 1999-10-06 JP JP28603599A patent/JP4233711B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001108480A (ja) | 2001-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4937865B2 (ja) | 定電圧回路 | |
JP4809472B2 (ja) | センサ閾値回路 | |
US7956598B2 (en) | Voltage dividing circuit and magnetic sensor circuit | |
JP4233711B2 (ja) | センサ閾値回路 | |
KR102105034B1 (ko) | 자기 센서 회로 | |
WO2023041030A1 (zh) | 压阻式压力传感器的检测电路、检测方法和电子设备 | |
JP5278114B2 (ja) | センサ装置 | |
US9664753B2 (en) | Hall-effect-based magnetic field sensor having an improved output bandwidth | |
US7449896B2 (en) | Current sensor using level shift circuit | |
JP5129302B2 (ja) | センサ閾値決定回路 | |
CN112781752A (zh) | 温度检测电路及芯片 | |
US7057445B2 (en) | Bias voltage generating circuit and differential amplifier | |
US9116028B2 (en) | Thermal flow sensor and method of generating flow rate detection signal by the thermal flow sensor | |
US11378598B2 (en) | Semiconductor integrated circuit device and current detection circuit | |
JP4976882B2 (ja) | センサ閾値回路 | |
JP4976881B2 (ja) | センサ閾値回路 | |
JP5856557B2 (ja) | センサ閾値決定回路 | |
JP6110639B2 (ja) | センサ閾値決定回路 | |
KR20170104941A (ko) | 자기 센서 및 자기 센서 장치 | |
JP5944669B2 (ja) | センサ閾値決定回路 | |
JP6339388B2 (ja) | センサ閾値決定回路 | |
JP2012145476A (ja) | 電流センサ | |
JP2009033059A (ja) | 半導体装置 | |
JPH03118434A (ja) | サーミスタ温度検出回路 | |
JP2003149273A (ja) | 電流検出器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060414 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20070402 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070426 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080813 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080902 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081128 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081210 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4233711 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |