JP4231934B2 - 排水中のセレンの除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
排水中のセレン、特に、室温で6価セレンをも排水基準値である0.1mg/l以下にまで除去可能な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排水中のセレンを除去する方法として、鉄粉置換処理方法、水酸化鉄(3価)を用いた吸着処理方法などが知られている。
上記、従来法の鉄粉置換処理法でも、SeO32− :亜セレン酸イオン(以下、4価セレンという)に関しては、ほぼ完全(0.1mg/l以下)に除去可能であったが、一方、SeO42− :セレン酸イオン(以下、6価セレンという)の除去に関しては、除去能力が乏しいという問題があった。
【0003】
また、水酸化鉄(3価)の凝集フロックにセレンを吸着させて除去する吸着処理方法では、吸着可能な微量濃度でのみ適用可能な方法であり、したがって上述のような従来法においては、いずれも比較的濃度が高い6価セレン(数mg/l〜数十mg/l以上)を含有する排水処理に問題があった。また例えば、特開平6−79286号公報には、排水にセレン量に見合う多量の硫酸第一鉄塩を加えた後、中和剤を添加し、セレンを凝集する水酸化鉄(2価)に吸着させて除去する方法が開示されている。しかし、この方法は6価セレンの除去効率が悪く、また、コストがかかるという問題があった。
【0004】
さらに、特開平8−132074号公報には、排水を、塩化第一鉄等遷移金属化合物の存在下で、pH9以上かつ温度70℃以上に保持してセレンを殿物として除去する方法が開示されている。しかしこの方法においては実質的に液温を80℃以上に昇温させないと6価セレンの効率的な除去ができないので、昇温のためのコストがかかり、また、排水が高温となる点に問題があった。
【0005】
また、特開平10−34168号公報には、排水をpH3以下として鉄粉等鉄金属を充填したカラムに通水し、水中のセレン酸を還元させ、カラムからの流出水のpHを7以上とし、凝集する水酸化鉄のフロックにセレンを吸着させて除去するようにした方法が開示されている。しかし、この方法においては、鉄金属カラムを使用するので、排水のセレン濃度が高い場合、直接対応し難く、またセレン濃度が低い場合においては大量の排水が問題となる。さらにカラムの通過速度、カラムの寿命や異物の詰まり等を考慮すると、複数基のカラムを必要とし、関連設備が大規模になる等コストが大で経済性に問題があった。
【0006】
一方、本発明者等が提案した技術として、特開平8−267076号公報に開示された方法がある。この方法は、セレンを含有する排水に2価鉄イオンを溶存させ、大気中で液温を30℃以上に加温維持しつつ、アルカリ剤を添加してpH8〜10に中和し、固液分離して殿物を除くか、または空気遮断下、好ましくは室温以上に加温維持しつつアルカリ剤を添加してpH8〜10に中和した後、固液分離して殿物を除くことにより排水中のセレン量を0.1mg/l以下にまで低下させる方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法は6価セレンをも容易に0.1mg/l以下にまで除去が可能であったが、前記特開平8−132074号公報の発明の場合程の高温度ではないが、液の加温処理が必要である等作業性や経済性に問題があった。
【0008】
以上の状況に鑑み、本発明は、前記の特開平8−267076号公報の技術をさらに発展させ、その反応性を飛躍的に向上させることにより、室温でも容易に6価セレンを水質汚濁防止法における排水基準値である0.1mg/l以下にまで除去できるような効率性かつ経済性の高いセレン含有排水の処理方法の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究したところ、セレン含有排水中において2価鉄イオンを中和し、析出する水酸化鉄によるセレンの還元処理を行うに先立ち、該排水中に存在する溶存酸素を除去することが反応性の飛躍的な向上に密接に関与する事実を見出した。また、本発明は、全工程を大気雰囲気下で実施できるが、好ましくは非酸化性雰囲気下において実施する方がより高濃度のセレン含有量まで対応可能となる。
【0010】
溶存酸素の除去は、被処理水をpHが7以下で金属と接触させる手段、被処理水に溶存酸素除去試薬を添加する手段、被処理水を非酸化性ガスでバブリングする手段、また、非酸化性雰囲気中で被処理水を減圧処理する手段等が挙げられるが、それ以外の非酸化性雰囲気中で溶存酸素を除去する処理手段も当然本発明に含まれるものであり、これらの手段は1つまたは2つ以上に組合わせて利用されるものである。
【0011】
すなわち、本発明は、第1に、セレンを含有する排水に含まれる溶存酸素を除去する溶存酸素除去工程と、得られた被処理排水に2価鉄塩を添加する鉄塩添加工程と、次いでアルカリ剤を添加してpHを8〜10に中和し、セレンを水酸化第一鉄と共沈させるセレン共沈工程と、得られた殿物を分離して清浄排水を得る固液分離工程とからなることを特徴とする排水中のセレンの除去方法0、第2に、セレンを含有する排水に2価鉄塩を添加する鉄塩添加工程と、次いで、溶存酸素を除去する溶存酸素除去工程と、得られた被処理排水にアルカリ剤を添加してpHを8〜10に中和し、セレンを水酸化第一鉄と共沈させるセレン共沈工程と、得られた殿物を分離して清浄排水を得る固液分離工程とからなることを特徴とする排水中のセレンの除去方法を、第3に、セレンを含有する排水に含まれる溶存酸素を除去する溶存酸素除去工程と、得られた被処理排水に2価鉄塩を添加する鉄塩添加工程と、次いでアルカリ剤を添加してpHを8〜9に中和し、セレンを水酸化第一鉄と共沈させるセレン共沈工程と、引き続きアルカリ剤を添加してpHを9〜11に中和して水酸化第一鉄を沈殿させる水酸化鉄沈殿工程と、得られた殿物を分離して清浄排水を得る固液分離工程とからなることを特徴とする排水中のセレンの除去方法を、第4に、セレンを含有する排水に2価鉄塩を添加する鉄塩添加工程と、次いで溶存酸素を除去する溶存酸素除去工程と、得られた被処理排水にアルカリ剤を添加してpHを8〜9に中和し、セレンを水酸化第一鉄と共沈させるセレン共沈工程と、引き続きアルカリ剤を添加してpHを9〜10に中和して水酸化第一鉄を沈殿させる水酸化鉄沈殿工程と、得られた殿物を分離して清浄排水を得る固液分離工程とからなることを特徴とする排水中のセレンの除去方法を、第5に、前記溶存酸素除去工程が、被処理排水を、pHが7以下で金属と接触させる手段を含むことを特徴とする前記第1〜第4のいずれかに記載の方法を、第6に、前記溶存酸素除去工程が、被処理排水に溶存酸素除去薬剤を添加する手段を含むことを特徴とする前記第1〜第4のいずれかに記載の方法を、第7に、前記溶存酸素除去工程が、被処理排水を非酸化性ガスでバブリングする手段を含むことを特徴とする前記第1〜第4のいずれかに記載の方法を、第8に、前記溶存酸素除去工程が、被処理排水を減圧処理する手段を含むことを特徴とする前記第1〜第4のいずれかに記載の方法を、第9に、前記溶存酸素除去工程が、少なくとも、非酸化性雰囲気中で被処理排水を減圧処理する手段を含むことを特徴とする前記第1〜第8のいずれかに記載の方法を、第10に、前記鉄塩添加工程と前記セレン共沈工程が非酸化性雰囲気中で行われることを特徴とする前記第1〜第9のいずれかに記載の方法を、第11に、前記水酸化鉄沈殿工程が、非酸化性雰囲気で行われることを特徴とする前記第3〜第10のいずれかに記載の方法を、第12に、前記金属が鉄粉であることを特徴とする前記第5に記載の方法を、第13に、前記水酸化鉄沈殿工程における殿物を含有する被処理排水から磁気選別により前記鉄粉を回収し、該鉄粉を再度前記溶存酸素除去工程に供することを特徴とする前記第12に記載の方法を、第14に、前記鉄粉を磁気選別により回収した後、前記殿物を含有する被処理排水を固液分離し、得られた殿物をpHが4以下の酸性液で溶解して不溶解物を濾別し、得られた濾過液を2価鉄源として再度前記鉄塩添加工程に供することを特徴とする前記第13に記載の方法であり、第15に、前記水酸化鉄沈殿工程における殿物を含有する被処理排水を固液分離し、得られた殿物を、pHが4以下の酸性液で溶解した後、溶解液中にある鉄粉を磁気選別により回収し、再度前記溶存酸素除去工程に供すると共に、さらに、鉄粉を除いた溶解液を濾過し、不溶解物を濾別した濾過液を2価鉄源として再度前記鉄塩添加工程に供することを特徴とする前記第12に記載の方法であり、第16に、前記溶存酸素の除去を被処理水の溶存酸素が0.5mg/l以下になるまで行うことを特徴とする前記第1〜15のいずれかに記載の排水中のセレンの除去方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明では、基本的に、セレン含有排水から溶存酸素を除去し、この処理液に2価鉄塩を添加してpH8〜10に中和させることにより、溶存する6価セレンを還元すると共に水酸化第一鉄の凝集フロックに吸着させて共沈させることにより除去するものである。
【0013】
溶存酸素を0.5mg/l以下まで低減することで、前記水酸化第一鉄を安定化させ、処理排水のセレンを排水基準値の0.1mg/l以下にまで低減させることが可能となる。
【0014】
溶存酸素を除去するには、(1) pH7以下の酸性域において鉄粉等金属と接触させる手段、(2) 2価鉄塩を溶解して中和する手段や亜硫酸ソーダ等溶存酸素除去試薬(還元剤)を添加する手段、(3) 非酸化性雰囲気中で、かつ、N2 ガス等非酸化性ガスで被処理水をバブリングする手段、(4) 非酸化性雰囲気中で、かつ、被処理水を減圧処理する手段等がある。
【0015】
非酸化性雰囲気は、反応槽に被処理水を入れた後、その液槽の上部空間にN2等非酸化性ガスを流入させて空気と置換させ、被処理水を上部シールすることで得られる。非酸化性ガスは、N2ガス以外にアルゴン、ヘリウム等の不活性ガス等用いることができるが、N2ガスがコスト的に有用である。N2ガス等非酸化性ガスによるバブリング処理の場合は、ふた付反応槽を用いて行うことにより、実質的に上部空間は置換状況、すなわち、非酸化性雰囲気状況となるので、バブリング処理時は上部シールを行う必要はない。
【0016】
溶存酸素の除去がセレンの除去におよぼす効果は顕著であり、例えば、純水に試薬を添加して6価セレンを34mg/lの高濃度とした液300mlを用い、スターラー攪拌で500mg/lのFe2+存在下、pH=9のアルカリ域で30分反応させて水酸化第一鉄を凝集させた場合において、溶存酸素の除去処理を行わずに液温25℃としたものは、液残留セレン濃度は20mg/lであったのに対し、同じ液温25℃で、液槽底部からN2ガスをバブリングさせて溶存酸素を除去した場合、セレン濃度は1.9mg/lとなった。また、液温が45℃で、液槽をN2ガスで上部シールした場合、セレン濃度は2.0mg/lであった(特開平8−267076号の方法)。すなわち、溶存酸素を除去する本発明は常温反応で十分な脱セレン効果を得ることができる。
【0017】
前記したように、被処理排水の溶存酸素と処理排水のセレン濃度とは密接に関連しており、溶存酸素の除去は6価セレンの還元、水酸化第一鉄の安定とその吸着性等に顕著な影響力を及ぼしている。
【0018】
さらに、塩類の少ない排水に比べて、6価セレンを2.2mg/l含有すると共に、カルシウム、塩素等を多量に含み6価セレンが除去し難い高塩濃度排水を元液として溶存酸素の影響力を調査したところによれば、すなわち、元液900mlを反応容器にとり、液温25℃、設定溶存酸素になるまでN2ガスバブリングを続け、その後、容器のN2ガス上部置換を行い、スターラー攪拌で、Fe2+500mg/lの存在下、pH=9で30分の凝集反応を行わせたところによれば、
(a) 前記のバブリングによる溶存酸素の除去処理を行わない場合では、溶存酸素は6.1〜7.4mg/lで、処理後のセレン濃度は0.72mg/lとなったのに対し、
前記のバブリングによる酸素除去を行って、
(b) 溶存酸素を2mg/lとしたものは、セレン濃度は0.41mg/l、
(c) 溶存酸素を1mg/lとしたものは、セレン濃度は0.22mg/l、
(d) 溶存酸素を0.5mg/lとしたものは、セレン濃度は0.10mg/l、
(e) 溶存酸素を0.1mg/l以下としたものは、セレン濃度は0.08mg/lにそれぞれ低減した。
したがって、6価セレンが除去し難い高塩濃度排水を対象とする場合においても、常温で処理排水のセレンを排水基準の0.1mg/l以下とするには、被処理水の溶存酸素を0.5mg/l以下にまで低減すればよい。
【0019】
この溶存酸素除去工程を含めて全工程を非酸化性雰囲気下で処理するのが好ましい。また、溶存酸素除去用鉄塩として2価鉄塩を利用することができ、2価鉄塩の使用はセレンの水酸化鉄共沈処理の場合との2段階使用になる。
【0020】
また、本発明では、6価セレンの還元と水酸化第一鉄の凝集フロックへのセレンの吸着のため、2価鉄塩を添加する。したがって、セレンの共沈のための好適なpH=9前後におけるセレンの除去後も、鉄がその排出基準10mg/l以下を若干上回る量で残留する場合がある。この時は過剰量の残留鉄イオンの除去のため、本発明では、セレンの共沈反応後、さらにpH値を高めて新たな水酸化鉄の凝集反応を行わせることもできる。
【0021】
6価セレンを1.1mg/l含有する高塩濃度排水を元液としてpH値と残留セレンと残留鉄との関係を調査したところによれば、すなわち、元液900mlを反応容器にとり、N2ガスバブリングによる溶存酸素の除去を行った後、容器上部のN2ガス置換を行って非酸化性雰囲気とし、スターラー攪拌で、FeSO4 ・7H2Oの添加によるFe2+500mg/l存在下で、pH=9に設定し、30分間の処理で、水酸化鉄の一次凝集を行ってセレンを共沈させ、次いで、殿物除去を行うことなく、攪拌下でパルプ状液をNaOHでpH=9〜11に再設定して水酸化鉄の二次凝集を行わせ、その濾液を調査したところによれば、
(a) 再度pH=9に調整した場合、残留したセレン量は0.02mg/l、鉄量は12mg/l、
(b) pH=9.5に調整した場合、セレン量は0.04mg/l、鉄量は0.06mg/l、
(c) pH=10に調整した場合、セレン量は0.10mg/l、鉄量は0.08mg/l、
(d) pH=10.5に調整した場合、セレン量は0.07mg/l、鉄量は0.06mg/l、
(e) pH=11に調整した場合、セレン量は0.09mg/l、鉄量は0.06mg/lであり、pH=9以上で残留鉄量は急速に低減した。しかし、pH=10以上では殿物中のセレンが再溶解する傾向をみせた。したがって、前工程でpH=8〜9,好ましくは約9で効率的にセレンを共沈させた後、殿物含有処理水のままpH=9〜11好ましくは約10に再調整し、水酸化鉄の二次凝集処理を行うことにより、セレンと鉄を共に排水基準値以下に抑えることができる。また、同時に排水中に残存する微量のカドミウム、アンチモン、水銀、鉛等の重金属をも排水基準値以下に抑えることもできる。
【0022】
以下、図1の工程図により本発明の具体例を説明する。
工場排水等のセレン含有排水は、一般に、pH=7の室温液の状態にあり、このまま反応槽に供給する。反応槽は完全密閉である必要はないが、非酸化性雰囲気とすることが可能で、ガス供給管および薬剤等の投入口と共に攪拌装置を具備する蓋体を備えることが好ましい。
【0023】
セレン含有排水即ち被処理水を反応槽に供給した後、反応槽上部の空間に、非酸化性ガスとしてN2ガスを一定の供給速度で供給して空気と置換させ、被処理水をシール状態とする。次いで、該被処理水を塩酸等酸性剤によりpH=3程度の酸性域に保持し、鉄粉を例えば0.3〜1.0g/l供給し、攪拌機により強く攪拌する。鉄粉は少量が溶けて液中の酸素と反応し、0.1mg/l以下にまで溶存酸素を低減することができる。
【0024】
溶存酸素計により、0.5mg/l、好ましくは0.1mg/l以下にまで、溶存酸素が低減したことを確認した後、引き続き非酸化性雰囲気中で、被処理水にFeCl2 、FeSO4 等2価鉄塩をFe2+として500mg/l程度を投入し、攪拌して溶解させた後、NaOH等アルカリ剤を添加し、pH=8〜9とし、このpHを維持したまま中和反応させることにより、2価の鉄イオン(Fe2+)はFe(OH)2となり凝集(一次凝集)し、液中のセレンはこの凝集Fe(OH)2 に還元され、吸着されて共沈する。30分程度でセレンは殆ど沈殿となるが、液中に残存するFe2+が多く鉄分の排水基準値を越える場合、さらに、NaOH等アルカリ剤によりpH=9〜10程度に上げ、Fe(OH)2の二次凝集を促進させる。この時、凝集剤と共に、沈降濾過助剤と して珪藻土を添加するのが好ましい。得られたパルプ状の殿物含有処理水は沈降装置、フィルタープレス等の手段で殿物と清浄排水とに固液分離する。これによって、セレンが容易に0.1mg/l以下に低減した清浄排水を得ることができる。
なお、水酸化第一鉄Fe(OH)2 の二次凝集の際、前記したように、pHを10以上にしても、Fe(OH)2 の沈殿量は増えず、一方、吸着セレンが若干再溶解する傾向がみられるので、pHは10以下に止める。
【0025】
また、上記のように溶存酸素の除去に還元剤として鉄粉を使用する場合、作業効率の点から、必要量の数倍を超える過剰量の鉄粉が添加されるが、反応終了後、殿物含有処理水から磁気選別等により鉄粉が回収でき、再度上記溶存酸素の除去処理に供することができる。さらに、鉄粉を磁気選別した後、殿物含有処理水を固液分離し、得られた殿物をpH1以上4以下、好ましくは2以上4以下の酸性液で溶解し、不溶解物を濾別し、得られた濾過水を2価鉄源として再度上記2価鉄塩の添加処理に供することができる。酸性液がpH1より低いとセレンが微量溶け出すことがあり、pH4より高いと鉄塩の溶解が不十分である。
【0026】
さらにまた、上記反応終了後、殿物含有処理水を固液分離し、得られた殿物を、pH4以下の酸性液で溶解した後、溶解液中にある鉄粉を磁気選別で回収し、再度上記溶存酸素の除去処理に供すると共に、さらに鉄粉を除いた溶解液を濾過し不溶解物を濾別し、得られた濾過液を2価の鉄源として再度上記2価鉄塩の添加工程に供することもできる。
【0027】
本発明の別の具体例を図2の工程図により説明する。
工場排水等pH7の6価セレン含有排水を被処理水として、図1の場合と同様に攪拌装置等を具備する反応槽に供給し、この被処理水中に、槽底に設けた給気管をとおしてN2ガス等非酸化性ガスを吹き込んでバブリングを行うことにより、被処理排水中の溶存酸素を非酸化性ガスに同伴させる状態で、0.1mg/l以下にまで低減することができる。この場合、非酸化性ガスが反応槽の上部空間を充満する状態となるので、特には、図1の場合のように、上部空間におけるガス置換は必要ではない。ただし、溶存酸素の除去後における中和工程やセレン共沈工程は、非酸化性雰囲気中で行う方が好ましく、バブリング処理後、反応槽の上部空間に少量のN2等非酸化性ガスを吹き込むシール手段を施すとより効果的である。
【0028】
上記のバブリングによる溶存酸素除去処理の終了後、N2ガスによる上部シールを行い、次いで、被処理水にFeCl2、FeSO4等の2価の鉄塩をFe2+として500mg/lの割合で添加し、さらに、NaOH等アルカリ剤を添加し、pH=8〜9好ましくは9に調整し、攪拌しながら、30分程度pHをそのまま保持するようにすることで、液中のFe2+はFe(OH)2となって 凝集し、還元されたセレンは吸着されて共沈する。この約30分の共沈処理後、さらにNaOH等アルカリ剤によりpH=9〜10に調整し、残存Fe2+について水酸化鉄二次凝集を行わせる。この二次凝集時、好ましくは珪藻土を沈降濾過助剤として添加する。水酸化鉄二次凝集処理を10分程で終了させた後、殿物含有処理水は沈降あるいは濾過手段により固液分離を行い、殿物を回収する、以上により、セレンおよび鉄を、それぞれ排水基準以下にまで低減した清浄排水を得ることができる。
【0029】
本発明のまた別の具体例を図3の工程図によって説明する。
この具体例では、水酸化鉄の凝集は3段階に行われる。
工場排水等pH7の6価のセレンの含有排水を被処理水として、攪拌装置を具備する反応槽に供給し、空気を巻き込まない程度の攪拌を行う。この攪拌は反応終了まで継続する。液温は好ましくは25〜30℃とする。反応槽を大気開放下におき、被処理水にFeSO4 ・7H2 O等2価鉄塩をFe2+として400mg/l程度を投入し、NaOH等アルカリ剤によりpHを8〜9好ましくは9程度に調整して15分間程度保持させ、水酸化鉄(Fe(OH)2 )の生成を図ることにより(一次凝集)、溶存酸素を低減させることができる。この時凝集する水酸化鉄により、液中のセレンもある程度共沈する。
【0030】
次いで、塩酸等酸性液によりpHを7に調整し、再度FeSO4 ・7H2 O等2価鉄塩をFe2+として400mg/l程度添加しNaOH等アルカリ剤によりpHを8〜9好ましくは9に調整し、15〜30分間好ましくは約30分間保持することにより、水酸化鉄を凝集させ(二次凝集)、セレンを吸着・共沈させることができ、液中のセレンは0.1mg/l以下にまで十分に除去される。
【0031】
次ぎに、液中に残存する鉄イオンを除去するため、水酸化鉄殿物を除去することなく、被処理水をNaOH等アルカリ剤でpH9〜11好ましくはpH10に調整し約10分間保持させることにより新たな水酸化鉄の凝集を図る(三次凝集)。10分経過後、凝集剤と沈降濾過助剤として珪藻土を添加し、凝集物を十分に沈降させた後、固液分離し、セレン共沈殿物を回収する。
以上の処理により、セレンおよび鉄をそれぞれ排水基準以下にまで低減した清浄排水を得ることができる。
【0032】
【実施例】
[実施例1](金属接触手段による溶存酸素の除去)
Ca 1.3g/l、Cl 40g/l等塩類を多量に含んだ工場排水を対象とし、6価セレン濃度が1.1mg/lの液を元液として処理試験を行った(図1参照)。
【0033】
この元液900mlを1lビーカーにとり、蓋をして上部空間にN2ガスを 500ml/minの割合で流し、上部シール状態とした、蓋に付属させたテフロン2枚羽根を備える攪拌装置により攪拌し、反応液温度を25℃に保持した。次いで、塩酸液によりpHを3に調整した後、鉄粉を0.5g/lの割合で添加し、溶存酸素の除去処理をした。
【0034】
溶存酸素計により、被処理水の溶存酸素が0.1mg/l以下となったことを確認した後、FeSO4・7H2O を2.3g(Fe2+として500mg/l)を添加して4分間攪拌して溶解させた。次いで、NaOH溶液の添加によりpHを9に調整し、30分間このpHを保持し、セレンを凝集Fe(OH)2と共沈させた。このパルプ液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところ、セレンは0.04mg/lであった。
【0035】
[実施例2](薬剤添加手段による溶存酸素の除去)
実施例1と同様の6価セレン濃度が1.1mg/lの元液300mlをビーカーにとり、その上部空間にN2ガスを500ml/minの割合で流し、上部をシールした。元液をスターラー攪拌を行い、反応温度を常温の25℃に保持すると共に、pHを7に調整した。この元液300mlに対して溶存酸素除去薬剤としてNa2SO3 2.75g/50ml溶液を1ml添加して(これはNa2SO3の55mg分に相当する)、溶存酸素の除去を行わせた。
【0036】
5分間の攪拌で溶存酸素計により溶存酸素が0.1mg/l以下となったことを確認した後、2価鉄塩としてFeSO4・7H2Oを0.77g(Fe2+として500mg/l分を添加し、4分間攪拌して溶解させた。次いで、NaOHでpHを9に調整し、そのpHを保持しながら30分間反応させ、セレンを凝集Fe(OH)2に吸着させて共沈させた。得られたパルプ状液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところ、セレン濃度は、0.08mg/lであった。
【0037】
[実施例3](大気雰囲気下、薬剤添加手段による溶存酸素の除去)
実施例1と同一の工場排水を対象とし、6価セレンの濃度を1.2mg/lとして4回の同一処理試験を行った。その際、大気雰囲気下で溶存酸素の除去処理を行い、その後、セレンの共沈処理を実施した。
すなわち、元液900mlずつを各ビーカにとり、それぞれ、空気を巻き込まない程度のスターラー攪拌を行うと共に、反応温度として30℃を保持するようにした。
次いで、元液をpH7に調整した後、Fe2+として400mg/l相当のFeSO4 ・7H2O を添加し、その後、NaOHでpH9に調整保持して溶存酸素を0.1mg/l以下にまで除去させた。処理液は引き続き、pH9に15分間保持させた。
【0038】
その後、被処理水を塩酸でpH7に調整した。さらに、再び、Fe2+として400mg/l相当のFeSO4 溶液を添加し、次いで、NaOHでpH9に調整し、15分間反応させ、生成する水酸化鉄Fe(OH)2 により、セレンを還元させ、吸着・共沈させた。
得られたパルプ状液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところ、セレン濃度はそれぞれ、0.02mg/l、0.02mg/l、0.02mg/lおよび0.01mg/lであった。
【0039】
[実施例4](非酸化性雰囲気下、薬剤添加手段による溶存酸素の除去)
実施例1と同一の工場排水を対象とし、6価セレン濃度を1.6mg/lとした液を元液として処理試験を行った。1lビーカーに元液を900ml取り、上部空間にN2ガスを500ml/minの割合で流し、ガスシールした。この元液をスターラーで攪拌し、反応温度は常温の25℃に保持するようにした。
【0040】
さらに、この元液のpHを7とした後、溶存酸素除去用鉄塩としてFeSO4 ・7H2Oを0.46g(Fe2+として100mg/lに相当)を添加し、4分 間攪拌して溶解させた。次いで、NaOHでpHを9に調整し、3分間このpH=9を保持することにより、凝集水酸化鉄により溶存酸素を0.1mg/l以下にまで除去させた。
【0041】
その後、被処理水を塩酸でpH=7に調整した。さらに、再び、鉄塩として、FeSO4・7H2Oを2.30g(Fe2+として500mg/l相当)を添加し、4分間攪拌して溶解させた。次いで、NaOHでpH=9に調整し30分間反応させ、水酸化鉄の凝集を行わせた。
得られたパルプ状液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところ、セレンの濃度は0.04mg/lであった。
【0042】
[実施例5](非酸化性ガスのバブリングによる溶存酸素の除去)
実施例1と同一の工場排水を対象とし、6価セレン濃度を0.98mg/lとした液を元液として処理試験を行った。
元液を900mlをビーカーに取り、スターラーで攪拌をした。反応温度は常温の25℃とした。
次いで、N2ガスをビーカー内の底部から元液中に吹き込み、N2ガス500ml/minでバブリングを行わせた。10分間のN2ガスバブリングにより 、液中の溶存酸素が0.1mg/l以下となったことが確認された。
【0043】
N2ガスバブリングの後、被処理液をpH=7に調整し、ビーカー容器の上 部空間をN2ガスでシールさせた。ついで、2価鉄塩として、FeSO4・7H2Oを2.30g(Fe2+として500mg/l相当)を添加し、4分間攪拌して溶解させた。
次いで、NaOHでpH=9に調整保持し、30分間反応させ、Fe(OH)2を凝集させ、セレンを吸着共沈させた。
得られたパルプ状液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところセレン濃度は0.05mg/lであった。
【0044】
[実施例6](非酸化性ガスのバブリング手段による溶存酸素の除去)
実施例1と同一の工場排水を対象として、6価セレン濃度を1.1mg/l、水銀0.1mg/l、カドミウム1.0mg/l、砒素0.1mg/l、鉛2.2mg/l、亜鉛1.0mg/l、アンチモン0.5mg/lとなるようにそれぞれの重金属を添加した液を元液として処理試験を行った(図2参照)。
元液を900mlビーカーにとり、スターラーで攪拌を行い、反応温度は25℃に保持するようにした。ビーカー内の元液にN2ガスを底部から500m l/minの割合で吹き込み、バブリング処理を行った。10分間のバブリング処理で、液中の溶存酸素が0.1mg/l以下となったことが確認された。
【0045】
次いで、液をpH=7に調整してビーカー内上部空間にN2ガスを供給し、N2上部シールを行った後、2価鉄塩として試薬FeSO4・7H2Oを2.30g(Fe2+として500mg/l相当)を添加し、4分間攪拌して溶解させた。
次いで、NaOHでpH=9に調整保持して30分間反応させ、Fe(OH)2によるセレン共沈処理(水酸化鉄一次凝集処理)を行った。その反応終了後、殿物を除去することなく、被処理液をNaOHによりpH=9.5に調整保持して10分間反応させ、Fe(OH)2の二次凝集を行わせた。
反応終了後、得られたパルプ液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところ、セレン濃度は、0.04mg/lで、処理後のFeも0.13mg/lに低下した。また、処理後の重金属濃度も水銀0.0005mg/l、カドミウム0.01mg/l以下、砒素0.005mg/l、鉛0.005mg/l以下、亜鉛0.02mg/l、アンチモン0.008mg/lに低下し、セレンと同時に排水中から除去されたことが確認できた。
【0046】
[比較例1]
実施例1と同一の工場排水を対象とし、6価セレンの濃度を0.98mg/lとした液を元液として2回の同一処理試験を行った。ただし、いずれも溶存酸素の除去処理を行うことなく、大気開放下で処理を行った。
すなわち、元液900mlづつを各ビーカーにとり、それぞれ、空気を巻き込まない程度のスターラー攪拌を行うと共に、反応温度として25℃に保持するようにした。
【0047】
次いで、液をpH=7に調整した後、2価鉄塩として、試薬FeSO4・7H2Oを2.30g(Fe2+として500mg/lに相当)を添加し、4分間 攪拌し、溶解させた。その後、NaOHでpH=9に調整保持し30分間反応させ、Fe(OH)2の凝集によるセレン共沈処理を実施した。
得られたパルプ状液をブフナーで吸引濾過し、その濾液を分析したところ、セレンの濃度は、それぞれ、0.28mg/lおよび0.34mg/lであった。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、予め、被処理水の溶存酸素を除去する本発明のセレン除去方法によれば、工場排水等6価セレンを含有する高塩排水を処理して、室温でも容易に6価セレンを排水基準値である0.1mg/l以下にまで低減でき、同時に、鉄分の含有を排水基準以下にまで十分低減することも容易に可能であり、かつ他の重金属もあわせて除去できるという効果を奏する。また、作業性がよく、被処理水を室温で処理できるので、液の加温設備を必要とせず、設備コストも安く、経済性が高いという効果が得られる。
【0049】
被処理水の溶存酸素の除去手段として、鉄粉を用いる手段は鉄粉が安価で、溶存酸素除去薬剤と共に取扱い性がよいという効果を有し、バブリングや減圧手段によるものは、作業効率がよいという効果を有する。
また、溶存酸素除去において、特に鉄粉を用いた場合にあっては、そのリサイクル処置を講ずることができ、材料費等の節減が図れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例を示す工程図である。
【図2】本発明の別の具体例を示す工程図である。
【図3】本発明のまた別の具体例を示す工程図である。
Claims (14)
- セレンを含有する排水に含まれる溶存酸素を除去する溶存酸素除去工程と、得られた被処理排水に2価鉄塩を添加する鉄塩添加工程と、次いでアルカリ剤を添加してpHを8〜9に中和し、セレンを水酸化第一鉄と共沈させるセレン共沈工程と、引き続きアルカリ剤を添加してpHを9 . 5〜11に中和して水酸化第一鉄を沈殿させる水酸化鉄沈殿工程と、得られた殿物を分離して清浄排水を得る固液分離工程とからなることを特徴とする排水中のセレンの除去方法。
- セレンを含有する排水に2価鉄塩を添加する鉄塩添加工程と、次いで溶存酸素を除去する溶存酸素除去工程と、得られた被処理排水にアルカリ剤を添加してpHを8〜9に中和し、セレンを水酸化第一鉄と共沈させるセレン共沈工程と、引き続きアルカリ剤を添加してpHを9 . 5〜11に中和して水酸化第一鉄を沈殿させる水酸化鉄沈殿工程と、得られた殿物を分離して清浄排水を得る固液分離工程とからなることを特徴とする排水中のセレンの除去方法。
- 前記溶存酸素除去工程が、被処理排水をpHが7以下で金属と接触させる手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記溶存酸素除去工程が、被処理排水に溶存酸素除去薬剤を添加する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記溶存酸素除去工程が、被処理排水を非酸化性ガスでバブリングする手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記溶存酸素除去工程が、被処理排水を減圧処理する手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記溶存酸素除去工程が、非酸化性雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記鉄塩添加工程と前記セレン共沈工程が非酸化性雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記水酸化鉄沈殿工程が、非酸化性雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記金属が鉄粉であることを特徴とする請求項3記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記水酸化鉄沈殿工程からの殿物を含有する被処理排水から磁気選別により鉄粉を回収し、該鉄粉を再度前記溶存酸素除去工程に供することを特徴とする請求項10記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記鉄粉を磁気選別により回収した後、前記殿物を含有する被処理排水を固液分離し、得られた殿物をpHが4以下の酸性液で溶解して不溶解物を濾別し、得られた濾過液を2価鉄源として、再度前記鉄塩添加工程に供することを特徴とする請求項11記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記水酸化鉄沈殿工程からの殿物を含有する被処理排水を固液分離し、得られた殿物を、pHが4以下の酸性液で溶解した後、溶解液中にある鉄粉を磁気選別により回収し、再度前記溶存酸素除去工程に供すると共に、さらに、鉄粉を除いた溶解液を濾過し、不純物を濾別した濾過液を2価鉄源として再度前記鉄塩添加工程に供することを特徴とする請求項10記載の排水中のセレンの除去方法。
- 前記溶存酸素除去工程における溶存酸素の除去を被処理排水の溶存酸素が0.5mg/l以下になるまで行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の排水中のセレンの除去方法。
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