JP4877103B2 - セレン含有排水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

セレン含有排水の処理方法及び処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4877103B2
JP4877103B2 JP2007175381A JP2007175381A JP4877103B2 JP 4877103 B2 JP4877103 B2 JP 4877103B2 JP 2007175381 A JP2007175381 A JP 2007175381A JP 2007175381 A JP2007175381 A JP 2007175381A JP 4877103 B2 JP4877103 B2 JP 4877103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
selenium
containing wastewater
titanium
treating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007175381A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009011914A (ja
Inventor
良弘 恵藤
裕之 朝田
有 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd, Kurita Water Industries Ltd filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP2007175381A priority Critical patent/JP4877103B2/ja
Publication of JP2009011914A publication Critical patent/JP2009011914A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4877103B2 publication Critical patent/JP4877103B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、セレン含有排水の処理方法及び処理装置に係り、さらに詳しくは、セレン含有排水を金属チタンと他の金属との混合物を用いて還元処理して、効果的にセレンを除去することができるセレン含有排水の処理方法及び処理装置に関する。
石炭火力発電所の排煙脱硫排水や非鉄金属精錬工場排水にはセレンを含有する場合がある。排水中にセレンが高濃度で含有されることはまれであるが、数mg/L程度のセレン濃度であっても、環境保全のために、排水中からセレンを除去する必要がある。
従来、セレン含有排水のセレンを除去する方法として、2価鉄を用いる方法、金属鉄を用いる方法、アルミニウム塩または金属アルミニウムを用いる方法などが知られている。
2価鉄を用いる方法は、セレン含有排水に酸と2価鉄との塩を添加し、pHを8.5〜10に調整して反応させたのち固液分離する(たとえば、特許文献1)。
金属鉄を用いる方法は、セレン含有排水をpH5以下に調整して金属鉄と接触させてセレンを還元した後、凝集処理および固液分離する(特許文献2)。
金属アルミニウムを用いる方法は、セレン含有排水にpH6以下に調整して銅イオンか鉄イオンを溶存させ、次いで金属例えば金属鉄、金属アルミニウムを添加してORPを−350mV以下にし、その後pH8〜10に調整して固液分離する(特許文献3)。
しかし、2価鉄または金属鉄を用いる方法では、分離した汚泥が着色しているので、汚泥処分に制限があり、また、金属アルミニウムを用いる方法では、排水を酸性に調整して金属アルミニウムと接触させてもアルミニウムの溶出は容易でなく、期待するほど還元効果は得られない。
特開平6−79286号公報 特開平9−187778号公報 特開平8−224585号公報
本発明は、金属を用いてセレンを還元処理する際に、必要な金属の溶出量を得ることができ、それによってセレンを安定して、確実に還元し、除去できるセレン含有排水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。また、本発明は、その一態様において、汚泥が発生する場合に、汚泥が白色であるようにすることができるセレン含有排水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のセレン含有排水の処理方法は、セレン含有排水を、金属チタンと他の金属との混合物と接触させ、該他の金属の一部を溶出させることによりセレンを還元するセレン含有排水の処理方法であって、前記他の金属は、アルミニウム、亜鉛及びスズより選ばれる少なくとも1種であり、該金属チタンの粒径が4mm以下であり、該他の金属の粒径が1mm以上であることを特徴とする。
請求項2のセレン含有排水の処理方法は、請求項1において、前記金属チタンの粒径が0.2〜4mmであり、前記他の金属の粒径が1〜7mmであり、該金属チタンの平均粒径Aと該他の金属の平均粒径Bとの比A/Bが0.1〜2であることを特徴とする。
請求項3のセレン含有排水の処理方法は、請求項1又は2において、前記金属チタンがスポンジチタンであり、前記金属チタンの粒径とは、該スポンジチタンの長径のことであることを特徴とする。
請求項4のセレン含有排水の処理方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記他の金属は線材をカットしたものであり、前記他の金属の粒径とは、このカットした線材の長径のことであることを特徴とする。
請求項5のセレン含有排水の処理方法は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記セレン含有排水を前記混合物と接触させる際に、該セレン含有排水に酸を添加することを特徴とする。
請求項6のセレン含有排水の処理方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、セレンを還元した後、溶出した金属をpH調整して析出させ、析出した金属を固液分離することを特徴とする
求項のセレン含有排水の処理方法は、請求項1ないしのいずれか1項において、セレンの少なくとも一部が、6価セレンであることを特徴とする。
請求項のセレン含有排水の処理方法は、請求項1ないしのいずれか1項において、前記セレン含有排水が排煙脱硫排水であることを特徴とする。
請求項のセレン含有排水の処理方法は、請求項1ないしのいずれか1項において、前記セレン含有排水がフッ素又は/及びホウ素を含有するとともに、前記他の金属がアルミニウムであることを特徴とする。
本発明(請求項10)のセレン含有排水の処理装置は、金属チタンと他の金属との混合物が存在し、セレン含有排水が導入されて排水中のセレンを還元処理する還元反応器と、該還元反応器から流出する還元処理水が導入される凝集反応槽と、凝集反応槽のpHを調整するpH調整剤添加手段と、凝集反応処理水を固液分離する固液分離装置とを有するセレン含有排水の処理装置であって、前記他の金属は、アルミニウム、亜鉛及びスズより選ばれる少なくとも1種であり、該金属チタンの粒径が4mm以下であり、該他の金属の粒径が1mm以上であることを特徴とする。
本発明のセレン含有排水の処理方法及び装置によれば、金属チタンと金属チタン以外の他の金属との混合物と排水とを接触させるので、他の金属単独又は金属チタン単独の場合に比べて還元能力が向上し、少量の金属溶出量でセレンを還元処理できる。特に、6価セレンを含む排水の処理に有効であり、セレンは0価まで還元されて混合物の金属表面に析出し、あるいは4価以下の低価のセレンに還元されて析出し易い形態になる。
また、本発明では、金属チタンの粒径が4mm以下であり、他の金属の粒径が1mm以上であるため、セレンを良好に還元処理することができる。即ち、他の金属の溶解により生じた電子は、金属チタンに移動し、チタン表面でセレンが還元されると考えられる。本発明では金属チタンの粒径が4mm以下であり、他の金属の粒径が1mm以上であるため、金属チタンの表面積が大きく、かつ他の金属が金属チタンの表面を覆ったり、混合物が塊りとなってしまうことが防止される。これにより、金属チタン表面でセレンが良好に還元され、混合物の還元性能が高くなる。
請求項2によれば、金属チタンの粒径が0.2〜4mmであり、他の金属の粒径が1〜7mmであり、該金属チタンの平均粒径Aと該他の金属の平均粒径Bとの比A/Bが0.1〜2であるため、セレンをより良好に還元処理することができる。
請求項3では、金属チタンとして長径4mm以下のスポンジチタンを用いている。このスポンジチタンは単位充填容量当りの表面積が大きいため、水中のセレンと十分に接触し、セレンをより良好に還元処理することができる。
請求項4によれば、他の金属として線材を長径1mm以上にカットしたものを用いるため、製造が容易である。
請求項5によれば、酸の添加により、金属チタンと共存する他の金属の溶出が促進され、セレン還元に必要な金属溶出量を得ることができる。
請求項6によれば、還元処理水を、溶出金属が析出するようにpH調整し、次いで固液分離することにより、金属が析出する際、還元処理水中に残留する低価のセレンの一部が金属と共沈現象で析出し、固液分離によって処理水から分離されて、セレン及び金属が除去された処理水を得ることができる。
本発明によれば、金属チタンとともに共存する金属として、アルミニウム、亜鉛又はスズを用いるので、所望の金属溶出量を得ることができる。また、溶出後pH調整して生成した汚泥は、鉄の場合の着色汚泥ではなく、白色であり、石灰石膏法で排煙脱硫を行っている事業場では、回収石膏と混合して汚泥を回収できる。
請求項によれば、セレン含有排水のセレンとして6価セレンを含有するが、十分な金属溶出量を得ることができ、還元力が高いので、6価セレンを還元することができる。6価セレンは、2価鉄塩、ヒドラジンなど通常の還元剤では低価のセレンへの還元は容易でないが、本発明によれば6価セレンも還元可能である。
請求項によれば、排煙脱硫排水の処理を本発明によって効果的に行うことができる。排煙脱硫排水にはセレンが含有されるが、本発明によって還元除去される。そして、請求項7のように、他の金属としてアルミニウム、亜鉛又はスズを使用すれば生成する汚泥は白色のものとなり、排煙脱硫排水が発生する排煙脱硫装置において多量に発生する石膏と混合することが可能となり、汚泥処理が軽減できる。
請求項によれば、セレン含有排水にフッ素及び/又はホウ素が共存している場合、溶出アルミニウムでセレンを還元するとともに、溶出アルミニウムの析出にともない、セレンもフッ素もホウ素も同時に不溶化できる。したがって、フッ素除去、ホウ素除去のために別途水処理装置を設けなくてもよい。
なお、本発明(請求項10)のセレン含有排水の処理装置によれば、金属チタンと金属チタン以外の他の金属との混合物に排水を接触させるので、他の金属単独又は金属チタン単独の場合に比べて還元能力が向上し、少量の金属溶出量でセレンを還元処理できる。特に、6価セレンを含む排水の処理に有効であり、セレンは0価まで還元されて混合物の金属表面に析出し、あるいは4価以下の低価のセレンに還元されて析出し易い形態になる。そして、還元処理水を、溶出金属が析出するようにpH調整し、次いで固液分離することにより、金属が析出する際、還元処理水中に残留する低価のセレンの一部が金属と共沈現象で析出し、固液分離によって処理水から分離されて、セレン及び金属が除去された処理水を得ることができる。
以下に本発明のセレン含有排水の処理方法および処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
本発明において処理対象となるセレン含有排水は、セレンとしてセレン酸のような6価セレン、亜セレン酸のような4価セレンを含むものであり、例えば、非鉄金属の精錬工程からの精錬排水、石炭燃焼ガスの排煙脱硫工程からの排煙脱硫排水、セレンを原材料、添加材として使用する工場からの各種工場排水などがあげられる。
また、セレン含有排水はフッ素及び/又はホウ素を含有していてもよく、このような排水として排煙脱硫排水が例示できる。
本発明においては、セレン含有排水を、金属チタンと他の金属との混合物と接触させ、該他の金属の一部を溶出させることによりセレンを還元する。還元されたセレンは大部分金属表面に析出するので還元処理水を処理水とすることもできるが、必要に応じ、還元処理後、pH調整して溶出金属を析出させ、固液分離して析出金属を除去し、処理水とする。
この還元処理では、金属チタンと、金属チタン以外の他の金属との混合物を使用する。金属チタンと混合する金属は、金属溶出後のpH調整により生成する水酸化物からなる汚泥が白色を呈する金属であることが好ましい。汚泥が白色であると、褐色などに着色している場合に比べて、汚泥の処分が容易である。白色の汚泥を生成する金属としては、アルミニウム、亜鉛、スズ、銅などがあり、使用できる。特に、アルミニウム、亜鉛、スズは溶解性の面でも優れており、本発明では好適に使用できる。金属チタン以外の他の金属としては、1種金属のみでもよいが、2種以上の複数金属の混合物であってもよい。
本発明では、金属チタンと他の金属とを、混合物として使用する。粉状物、粒状物、繊維状物などの形態の金属チタンと、粉状物、粒状物、繊維状物などの形態の他の金属とを、同種の形態を混合して、または、異種の形態を混合して混合物とすることができる。
セレン含有排水を、チタンと他の金属との混合物と接触させる方法に制限はなく、任意の形式の還元反応器で接触させることができる。還元反応器として、例えば、反応槽にセレン含有排水を導入するとともに粉状、細粒状の混合物を添加するようにした還元反応槽であってもよく、粒状、繊維状などの混合物を充填し、充填層に排水を通水する充填塔であってもよい。
セレン含有排水を金属チタンと他の金属との混合物と接触させると、排水中に他の金属が溶出し、溶解する。金属が溶出してイオンになる際に、強い還元作用が生じ、排水中のセレンは還元される。この金属の溶出は中性では長時間を要するために、セレン含有排水に酸を添加して金属の溶出を促進することが好ましい。添加する酸としては、例えば、塩酸、硫酸などを挙げることができる。酸の添加量は、溶出させる金属の量に応じて設定することが好ましい。金属の溶出量は概ね酸の添加量と比例関係にあり、予め実験によって求めた関係式により、酸の添加量を定めることができる。また、金属の溶出量は、還元処理すべき6価セレン濃度に応じて設定することができる。
セレン含有排水中に溶出したセレン以外の金属、例えば、アルミニウム、亜鉛は、セレン酸イオンと下式のように反応して、セレンを還元すると考えられる。
2Al+SeO 2−+8H→2Al3++Se+4H
3Zn+SeO 2−+8H→3Zn2++Se+4H
本発明において金属チタンと他の金属との混合による共存状態下で排水と接触させると、金属チタンまたは他の金属の単独接触による処理に比べ、大幅にセレン還元処理性能が向上する。その理由として、アルミニウム、亜鉛などのチタン以外の金属が溶解して、酸が存在してもほとんど溶解しないチタンを通して電子が移動し、チタン表面でセレンが還元される。その際に何らかの電気的効果が発現している可能性が考えられる。
本発明では、金属チタンの粒径は4mm以下であり、他の金属の粒径は1mm以上である。これにより、セレンを良好に還元処理することができる。
即ち、他の金属の粒径が小さすぎると、他の金属が金属チタン表面を覆ってしまい、金属チタン表面でのセレンの還元を阻害する。また、他の金属粒子同士が付着して塊りをつくる結果、混合物への通水が困難になるという問題がある。本発明者らは試験検討した結果、他の金属の粒径を1mm以上とすることにより、かかる問題が解消され、良好な還元処理を行うことができることを見出した。
一方、金属チタンの粒径が大きすぎると、単位充填容量当りの表面積が小さくなり、該金属チタンの表面と水中のセレンとの接触面積が不十分となる結果、還元処理性能が悪くなる。また、他の金属と水中のセレンとの接触面積も小さくなるため、局部電池効果が小さくなり、他の金属の溶出量も小さくなると考えられる。本発明者らは試験検討した結果、金属チタンの粒径を4mm以下とすることにより、前記の問題が解消され、良好な還元処理を行うことができることを見出した。
この金属チタンの粒径は0.2〜4mm特に0.2〜2mmであることが好ましい。この他の金属の粒径は1〜7mm特に1.5〜7mmであることが好ましい。この金属チタンの平均粒径Aと他の金属の平均粒径Bとの比A/Bは0.1〜2であることが好ましい。
金属チタンとしては、スポンジチタンを用いることが好ましい。このスポンジチタンは多孔質であるため、単位充填容量当りの表面積が大きい。このため、水中のセレンはスポンジチタンと十分に接触し、良好に還元される。
このスポンジチタンは、長径4mm以下、特に0.2〜4mmとりわけ0.2〜2mmであることが好ましい。
他の金属としては、針状のもの、例えば線材をカットしたものが好ましい。このカットした線材は、製造が容易である。
このカットした線材の長径は1mm以上、特に1〜7mm、とりわけ1.5〜7mmであることが好ましい。
金属チタンの容積Tと他の金属の容積Mとの比T/Mは、1/3以上、特に1/2以上であることが好ましい。この比T/Mが1/3以上であるとセレン還元処理性能が良好になる。この理由は、金属チタンの割合が高いため、他の金属の溶解の際に生じた電子が金属チタンの表面に移動する量が増加し、該金属チタンの表面で還元されるセレンの量が増加するためであると考えられる。これに対し、この比T/Mが1/3未満であると、金属チタンの割合が低いため、他の金属の溶解の際に生じた電子のうち、該他の金属の表面で放出されてしまう電子の量が増加すると共に、金属チタン表面まで移動してセレンの還元に寄与する電子の量が減少するために、セレン還元処理性能が低下するものと考えられる。
なお、他の金属の充填容量を一定とし、かつこの比T/Mを大きくする場合、良好な還元処理性能が維持されるものの、多量の金属チタンが必要になると共に、これら他の金属及び金属チタンを充填する装置の容積を大きくする必要がある。このため、この比T/Mは3/1以下、特に1/1以下であることが好ましい。より好ましくは、この比T/Mは1/3〜3/1、特に1/2〜1/1である。
本発明では、他の金属はアルミニウムが好適である。また、金属チタンの容積をTとし、アルミニウムの容積をAとした場合、T/Aが1/3〜3/1特に1/2〜2/1であると、きわめて効率よくセレンを除去することができる。
還元されたセレン、例えば、6価セレンは大部分が0価のセレンとなり、混合物のチタン表面に析出して、排水から除去される。残余のセレンは6価から低価数例えば、4価のセレンに還元され、凝集処理により沈殿しやすい形態となる。
本発明においては、セレン含有排水を還元処理後、還元処理水を凝集処理するのが好ましい。凝集処理は、還元処理水のpHを調整して、溶出した金属を水酸化物などの不溶性化合物として析出させ、析出した金属化合物を固液分離することによって行われる。
還元処理水のpH調整は、通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、消石灰などのアルカリを添加しておこなう。金属チタンとともに使用した金属がアルミニウムのときは、還元処理水にアルカリを添加し、溶解アルミニウムを水酸化アルミニウムとして析出させる。アルカリの添加によりpHを5〜8に調整するのがよく、pH4以下またはpH9以上では水酸化アルミニウムは溶解するので、不適である。金属チタンとともに使用した金属が亜鉛のときはpHを9〜10、スズのときは8前後にpH調整することにより、水酸化物として析出する。
pH調整によって金属化合物を析出させる際、有機凝集剤、無機凝集剤を添加し、固液分離性を向上させることができる。
析出した金属化合物を水中から分離するために、固液分離操作を行う。固液分離は、通常用いられる任意の方法を採用でき、沈殿、濾過、遠心分離、膜分離などにより、処理水と不溶性金属化合物からなる汚泥とに分離する。
還元処理水のpH調整、固液分離により、還元処理時に溶出した金属が不溶化され、水中から分離され、金属を含まない処理水として排出することができる。また、この溶出金属が不溶性化合物、例えば、水酸化アルミニウムとして析出する際、水中に残留する還元された低価のセレンも水酸化アルミニウムのフロックに吸着され、共沈現象により析出する。
また、セレン含有排水にフッ素及び又はホウ素が共存している場合、金属チタンとともに使用する金属としてアルミニウムを採用すると、還元処理後、pH調整により水酸化アルミニウムが析出する際、フッ素及び/又はホウ素も共沈現象により析出する。
本発明において、溶解アルミニウムを析出させる別の好ましい方法は、アルミン酸カルシウムとして析出させる方法であり、還元処理水にカルシウム化合物を添加し、pH9以上に調整して凝集処理する。添加するカルシウム化合物としては、たとえば、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、塩化カルシウムがある。水酸化カルシウムを用いると、カルシウム源になるとともにpH調整のアルカリとしても働き、好ましい。他のカルシウム化合物を用いるときは、任意のアルカリを添加し、pH調整する。pHは9以上、好ましくは9〜12に調整する。pHが9より低いとアルミン酸カルシウムの生成が困難である。
このようにして、溶解アルミニウムがアルミン酸カルシウムとして析出する際、水中の還元された低価のセレンもアルミン酸カルシウムのフロックに吸着され、共沈現象により析出する。
この凝集沈殿では、次の反応が行われていると想定される。
2Al(OH)+Ca(OH)+Se→CaAl・Se↓+4H
アルミン酸カルシウムとの共沈によるセレン除去は、水酸化アルミニウムによる場合よりセレン除去効果が優れている。この理由は明らかでないが、還元が不十分なセレンもアルミン酸カルシウムにより除去されているものと推定する。
加えて、セレン含有排水にフッ素やホウ素が含まれている場合、アルミン酸カルシウムが析出する際、フッ素もホウ素も同時に析出する。このため、セレンと共にフッ素およびホウ素を含有する排水、例えば、排煙脱硫排水にアルミン酸カルシウムによる析出方法を適用することは、極めて好ましい。
本発明において、還元処理、pH調整による金属析出、固液分離の工程を経て、処理水と、析出した金属化合物、セレン、場合により、フッ素、ホウ素を含有する汚泥とに分離する。金属チタンとともに使用する金属を選択することにより、固液分離して生じた汚泥は、白色であるので、排煙脱硫装置で発生する石膏と混合して、回収することができ、汚泥処分が軽減される。
以下に、本発明のセレン含有排水の処理装置について説明する。
図1に、本発明のセレン含有排水の処理装置の実施の形態の一例を示す。符号1は還元反応器、2は凝集反応槽、3は固液分離装置であり、4は還元反応器にセレン含有排水を導入するための排水供給管、5は酸添加装置、6はpH調整剤添加手段である。
還元反応器1は内部に金属チタンと他の金属との混合物を充填した充填塔であり、塔内の下方部に支持板が配置され、支持板上に前記混合物の粒子が充填され、金属充填層11が形成されている。支持板は、水の流通は可能であるが、金属粒子の通過は阻止される構造であり、多孔板やストレーナーが用いられる。前述の通り、金属チタンの粒径は4mm以下、他の金属の粒径は1mm以上である。
支持板の下方は排水流入室12であり、該排水流入室12には排水供給管4が開口している。金属充填層11の上方は還元処理水室であり、還元処理水を次段へ移送する管路が開口している。充填層の上表面付近に上部支持板を設けてもよい。
酸添加装置5は排水供給管4に接続されており、排水への酸の注入が可能となっている。なお、酸添加装置は、排水供給管4ではなく排水流入室12に酸を添加するように設けられてもよい。
還元反応器1は、反応器内で生じる還元反応を還元雰囲気下で行わせることができるようにするために、大気遮断可能な反応容器とすることが好ましい。
還元反応器1には、任意の位置、たとえば、反応器の上部壁に開閉可能な金属混合物の投入口が設けられ、随時該混合物を反応器内に充填可能とされている。
還元反応器1または排水供給管4の排水を加温するための加熱手段を配置しておくことが好ましい。たとえば、蒸気注入管、加温ジャケットまたはヒーターを任意の位置に設けるか、熱交換器を排水供給管に設けることができる。
凝集反応槽2は通常用いられる凝集反応槽でよい。この凝集反応槽2には、還元反応器1から流出する還元処理水を導入する管路や、pH調整剤を導入するpH調整剤添加手段6が連絡している。反応槽2内には、均一な凝集反応が生じるように撹拌装置が設けられている。反応槽2には、凝集処理水を固液分離装置3へ移送する管路が接続されている。
固液分離装置3には、固液分離によって生成した処理水を排出する処理水管と、分離汚泥を排出する汚泥排出路とが接続されている。図1に示した固液分離装置3は沈殿槽であるが、膜分離装置などその他の固液分離装置を用いてもよい。
図示していないが、反応槽2と固液分離装置との間に第2の凝集反応槽を設け、第2の凝集反応槽に高分子凝集剤を添加して、凝集反応槽2で生成した微細な凝集フロックを粗大化させてもよい。
このように構成された図1の処理装置によるセレン含有排水の処理方法について次に説明する。なお、この説明では、金属充填層11は、還元反応器1内に、粒状金属チタンと粒状金属アルミニウムとの混合物を充填したものとする。
セレン含有排水は、酸添加装置5から酸が注入、混合された後、排水供給管4を介して還元反応器1に導入される。セレン含有排水に濁質、セレン以外の重金属、有機物などの汚染物質を含有する場合には、還元反応器に導入される前に、あらかじめ排水を、たとえば、凝集装置、濾過装置、膜分離装置、活性炭吸着装置などの前処理装置(図示せず)に通水して、共存汚染物質を除去しておくことが望ましい。
還元反応器1の排水流入室12に導入された排水は、反応器1内を上向流となって流れ、金属充填層11と接触する。この際、排水に注入された酸が金属アルミニウムの溶解を促進する。金属アルミニウムは存在する酸の量に応じてアルミニウムの溶出が円滑に行われ、この溶出時に還元力が発生する。アルミニウム溶出時の還元力によって排水中のセレン、特に6価セレンは還元される。還元されたセレンは4価ないし0価まで還元される。還元された0価セレンの大部分は金属充填層11の金属チタン表面に析出していると推定される。
なお、反応温度、通水速度は特に制限はないが、温度が高いほど、通水速度が遅いほど処理水中のセレン濃度は低下する。このため、排水の温度を50〜70℃程度に加温することが望ましく、また、通水速度をSV1〜30(1/h)とするのが好ましい。
還元されたセレンの一部を含む還元処理水は、還元反応器1上部の還元処理水室から管路を経て凝集反応槽2へ移送される。凝集反応槽2に導入された還元処理水に、pH調整剤添加手段6からアルカリが供給され、撹拌混合される。アルカリの供給によって排水pHが5〜8に調整されると、溶解アルミニウムは水酸化アルミニウムとなって析出し、その際排水中のセレンを吸着、共沈して、セレンを不溶性化する。加えて、セレン含有排水にフッ素が共存していると、溶解アルミニウムがフッ素とも反応し、フッ素を不溶化し、水酸化フロックとともに析出する。
凝集反応槽2で凝集処理された凝集処理水は、好ましくは、高分子凝集剤によるフロックの粗大化を図った後、管路から固液分離装置3へ移送される。固液分離装置3である沈殿槽では、不溶化され、析出したアルミニウム化合物と共沈したセレンは、沈殿し、沈殿槽3底部の汚泥排出路から汚泥として排出され、沈殿槽上部の上澄水は処理水として処理水管から取り出される。処理水は必要に応じてpH調整、残留懸濁物の除去、残留CODの除去などの後処理を受けたのち、放流または回収される。
一方、分離された汚泥は、脱水機による脱水処理を受けた後、処分される。本発明で発生した汚泥は、他の金属としてアルミニウム、亜鉛、スズなどを用いた場合、白色であり、排煙脱硫装置において発生する排煙脱硫装置で発生する石膏スラリーと、分離された汚泥とを混合して、脱水機で脱水することにより回収することができ、汚泥処分が軽減される。
以下に、実施例および比較例をあげて本発明を説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
粒径2〜4mm、純度99%以上のスポンジチタン20ml(28.8g)と、粒径1.0mm、純度99.7%の金属アルミニウム20ml(34.8g)とを混合し、内径25mmのカラムに充填した。
セレンを1.0mg/l含む排煙脱硫排水に塩酸を1500mg/lになるように添加し、60℃に加温しながら、このカラムに600ml/hの流速で通水した。このカラム出口水に苛性ソーダを添加してpH7前後に調整し、10分間反応後、NO.5C濾紙にて濾過した。表1に、カラム出口水中のセレン濃度及びアルミニウム濃度と、処理水中のセレン濃度の測定結果を示す。
Figure 0004877103
実施例2,3及び比較例1
金属アルミニウムの量はそのままとし、金属アルミニウムの粒径を表1の通りとしたこと以外は実施例1と同一条件にて試験を行った。
表1に、カラム出口水中のセレン濃度及びアルミニウム濃度と、処理水中のセレン濃度の測定結果を示す。
実施例4
粒径0.25〜0.85mm、純度99%以上のスポンジチタン20ml(28.8g)と、粒径1.5mm、純度99.7%の金属アルミニウム20ml(34.8g)とを混合し、内径25mmのカラムに充填した。
セレンを1.3mg/l含む排煙脱硫排水に塩酸を1200mg/lになるように添加し、60℃に加温しながら、このカラムに600ml/hの流速で通水した。このカラム出口水に苛性ソーダを添加してpH7前後に調整し、10分間反応後、NO.5C濾紙にて濾過した。表2に、カラム出口水中のセレン濃度及びアルミニウム濃度と、処理水中のセレン濃度の測定結果を示す。
Figure 0004877103
実施例5,6及び比較例2,3
スポンジチタンの量はそのままとし、スポンジチタンの粒径を表2の通りとしたこと以外は実施例4と同一条件にて試験を行った。
表2に、カラム出口水中のセレン濃度及びアルミニウム濃度と、処理水中のセレン濃度の測定結果を示す。
表1,2の通り、実施例1〜6は比較例1〜3に比べてカラム出口水及び濾過水中のセレン濃度が十分に低いものとなる。
本発明のセレン含有排水の処理装置の実施の形態を示す系統図である。
1 還元反応器
2 凝集反応槽
3 固液分離装置
4 排水供給管
5 酸添加装置
6 pH調整剤添加手段
11 金属充填層
12 排水流入室

Claims (10)

  1. セレン含有排水を、金属チタンと他の金属との混合物と接触させ、該他の金属の一部を溶出させることによりセレンを還元するセレン含有排水の処理方法であって、
    前記他の金属は、アルミニウム、亜鉛及びスズより選ばれる少なくとも1種であり、
    該金属チタンの粒径が4mm以下であり、該他の金属の粒径が1mm以上であることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  2. 請求項1において、前記金属チタンの粒径が0.2〜4mmであり、前記他の金属の粒径が1〜7mmであり、該金属チタンの平均粒径Aと該他の金属の平均粒径Bとの比A/Bが0.1〜2であることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、前記金属チタンがスポンジチタンであり、前記金属チタンの粒径とは、該スポンジチタンの長径のことであることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記他の金属は線材をカットしたものであり、前記他の金属の粒径とは、このカットした線材の長径のことであることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記セレン含有排水を前記混合物と接触させる際に、該セレン含有排水に酸を添加することを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、セレンを還元した後、溶出した金属をpH調整して析出させ、析出した金属を固液分離することを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項において、セレンの少なくとも一部が、6価セレンであることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記セレン含有排水が排煙脱硫排水であることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  9. 請求項1ないしのいずれか1項において、前記セレン含有排水がフッ素又は/及びホウ素を含有するとともに、前記他の金属がアルミニウムであることを特徴とするセレン含有排水の処理方法。
  10. 金属チタンと他の金属との混合物が存在し、セレン含有排水が導入されて排水中のセレンを還元処理する還元反応器と、該還元反応器から流出する還元処理水が導入される凝集反応槽と、凝集反応槽のpHを調整するpH調整剤添加手段と、凝集反応処理水を固液分離する固液分離装置とを有するセレン含有排水の処理装置であって、
    前記他の金属は、アルミニウム、亜鉛及びスズより選ばれる少なくとも1種であり、
    該金属チタンの粒径が4mm以下であり、該他の金属の粒径が1mm以上であることを特徴とするセレン含有排水の処理装置。
JP2007175381A 2007-07-03 2007-07-03 セレン含有排水の処理方法及び処理装置 Active JP4877103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007175381A JP4877103B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 セレン含有排水の処理方法及び処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007175381A JP4877103B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 セレン含有排水の処理方法及び処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009011914A JP2009011914A (ja) 2009-01-22
JP4877103B2 true JP4877103B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=40353483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007175381A Active JP4877103B2 (ja) 2007-07-03 2007-07-03 セレン含有排水の処理方法及び処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4877103B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2927197A4 (en) * 2012-11-30 2016-04-13 Organo Corp SYSTEM FOR TREATING RESIDUAL WATER FROM GASIFICATION OF COAL, AND PROCESS FOR TREATING RESIDUAL WATER FROM GASIFICATION OF COAL
JP2015039651A (ja) * 2013-08-20 2015-03-02 栗田工業株式会社 セレン含有水の処理方法及び処理装置
JP7089345B2 (ja) * 2017-05-25 2022-06-22 株式会社 イージーエス 水処理方法及び水処理装置
CN113247998B (zh) * 2021-05-25 2023-03-24 中国人民解放军陆军勤务学院 一种三氯化钛的应用及含铼废水的处理方法
KR102561763B1 (ko) * 2023-02-20 2023-07-31 주식회사 인터퓨어 고착 슬러지 제거용 조성물의 제조방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218343A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Kurita Water Ind Ltd セレン含有排水の処理方法および処理装置
JP2007054818A (ja) * 2005-02-25 2007-03-08 Mitsubishi Materials Corp セレン含有汚染水の処理方法および水処理剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009011914A (ja) 2009-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5261950B2 (ja) セレン含有排水の処理方法及び処理装置
KR100221556B1 (ko) 배연탈황배수의 처리방법
JP2010527287A (ja) 廃水の水銀除去方法
JP4877103B2 (ja) セレン含有排水の処理方法及び処理装置
JP2000203840A (ja) 二酸化硫黄含有溶液からヒ素を除去する方法
WO2014136651A1 (ja) シリカ含有水の処理装置、水処理システム及びシリカ含有水の処理方法
JP2007326077A (ja) セレン含有水の処理方法
JP5109505B2 (ja) セレン含有排水の処理方法及び処理装置
JP6307276B2 (ja) セレン含有水の処理装置およびセレン含有水の処理方法
JP2002205077A (ja) 有機性汚水の処理方法及び装置
JP2017159194A (ja) 重金属含有水の処理装置および処理方法
CN113830850B (zh) 一种冶炼废水深度除铊捕集剂及其制备方法
JP6213044B2 (ja) セレン含有水の処理方法及び処理装置
JP2006218343A (ja) セレン含有排水の処理方法および処理装置
JP2006263703A (ja) セレン含有水の処理方法および処理装置
JP6939296B2 (ja) セレン含有水の処理方法及び処理装置
JPH10235373A (ja) 水処理方法
JP4771284B2 (ja) セレン含有排水の処理方法及び処理装置
JPH09155368A (ja) 排煙脱硫排水の処理方法
JP2015039651A (ja) セレン含有水の処理方法及び処理装置
JP2016013533A (ja) 排水処理方法及び排水処理装置
JP4576731B2 (ja) セレン及びホウ素含有水の処理方法
JP6660670B2 (ja) ジチオン酸含有水の処理方法及び処理装置
TWI531543B (zh) 含硼之排水的處理方法
JP2899697B1 (ja) モリブデン化合物及び/又はアンチモン化合物を含有する廃水の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4877103

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250