JP4230754B2 - 部品実装状態検出方法及び電子機器組立体 - Google Patents

部品実装状態検出方法及び電子機器組立体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上における電気部品の実装状態を検出するための方法に関する。なお、本願では、基板上に電気部品が実装されているか否か、基板上に実装されている電気部品が元来の部品(例えば真正品)かそれとも代替品(例えば不正交換品)か等の区別をさして、「実装状態」と称する。但し、便宜上、真正なる部品が基板に実装されていることをさして「実装状態」と記載している箇所もある。文脈に即して判読されたい。
【0002】
【従来の技術】
法令又はそれに準ずる規約上で機能制限が課せられている装置や、使用者が享受する損益・娯楽がその装置の動作によって左右される装置や、個人情報・企業内部情報等を取り扱う装置においては、通常、違法的・脱法的な改変・交換を防止するための措置が講ぜられる。例えば下記特許文献1記載の装置では、パチンコ台等の遊技機のカバーが開かれるとそのことが赤外線センサ等により検知され、警備会社に自動的に通報される。特許文献2及び3記載の装置では、部品或いは基板を収納したパッケージが、接着剤(特許文献2)又は機械的ロック機構(特許文献3)により、容易には取り外せないように遊技機内に固定される。
【0003】
また、特許文献2及び3においては、従来技術として、パッケージに封印シールを貼ることによってパッケージの開蓋・内部改変を防ぐという技術も、開示されている。この技術は、基板からの電気部品の取り外しを防止し又は検知するための技術として、応用することができる。例えば図1に示すように、基板1上に電気部品2を実装した後、基板1の表面及びランド並びに電気部品2の本体及びリードにまたがり密着するよう、封印シール20を貼る。半田ごて等により電気部品2を強引に取り外すとこの封印シール20は破断或いは変形する。従って、封印シール20の状態を看取することにより、当初の電気部品2が他のもの例えば不正目的の部品に交換されたかどうかを、容易に知ることができる。また、封印シール20を破断も変形もさせることなく電気部品2を取り外すことは困難であるから、封印シール20を貼ることには、交換察知の容易化という効果だけでなく、部品の取り外しや交換が行われることそれ自体を防ぐ効果即ちその種の行為を断念するよう不心得者に働きかける効果もある。封印シール20を破れやすいものにすること或いは封印シール20が剥がれにくいような貼り付け方をすることによって、これらの効果は更に高まる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−15207号公報
【特許文献2】
特開平10−249024号公報
【特許文献3】
特開平10−249025号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電気部品2の(不正)交換品を基板1上に実装する際に、元々の電気部品2を取り外したとき破断等してしまった封印シール20に代えて、封印シール20の模造・偽造品を貼り付ける、という手口がある。この手口が採られた場合、模造・偽造品のできばえによっては、元々の封印シール20ではないことを見抜けず、結果として電気部品2の(不正)交換を発見できない可能性がある。また、不心得者の中には、大抵の封印シール20を剥がすことができ、剥がした封印シール20を元通りに張り直すことができるという巧みな技能を有する熟練者もある。かかる熟練者の手にかかると、電気部品2の(不正)交換品に貼られている封印シール20が元々の電気部品2に貼られていた真正な品であることに欺瞞され、電気部品2の(不正)交換を発見できない可能性がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、基板上に実装されている部品が元々の品であるかそれとも交換品であるか等を含め、基板上における部品の実装状態を容易かつ正確に検出できるようにすることを、その目的の一つとしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板上における電気部品の実装状態を検出する方法であって、前記電気部品の導体部分と電気的に接続するために基板上に設けられた複数個の検出電極を直列接続する回路状態及び該複数個の検出電極間を並列接続する回路状態の両者を選択的に採りうる検出装置を用いて、各回路状態における合成抵抗値を検出し、該合成抵抗値に基づいて、(1)前記電気部品が基板にまだ実装されていない状態、(2)前記電気部品がすでに実装され、かつ、該電気部品が取り外されていない状態、(3)前記電気部品が取り外された状態、(4)前記電気部品が取り外された後に交換品が取り付けられた状態、のいずれかであるかを検出することを特徴とする。また、本発明の好適な実施形態は、(4)前記電気部品が取り外された後に交換品が取り付けられた状態を検出する際に、前記合成抵抗値に基づいて前記検出電極の損壊箇所を推定することを特徴とする。また、本発明の別の態様に係る電子機器組立体は、複数個の検出電極が設けられた基板と、前記複数個の検出電極に電気的に接続する検出装置とを有し、前記検出装置は、前記複数個の検出電極を直列接続する回路状態と該複数個の検出電極間を並列接続する回路状態とを切り替える切換スイッチを有し、各回路状態における合成抵抗値を検出し、該合成抵抗値に基づいて、(1)前記基板に実装される電気部品がまだ実装されていない状態、(2)前記電気部品がすでに実装され、かつ、該電気部品が取り外されていない状態、(3)前記電気部品が取り外された状態、(4)前記電気部品が取り外された後に交換品が取り付けられた状態、のいずれかであるかを検出することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態に関し図面に基づき説明する。
【0009】
図2及び図3に、本発明の一実施形態における基板1と電気部品2の関係を示す。まず、図2(A)に示すように、本実施形態における電気部品2は、左右各5本合計10本のリード5を側面から引き出した構造を有している。電気部品2を基板1上又は基板1外にある他の部品又は回路に電気的に接続するため、基板1の表面にはリード5の接続先導体であるランド3が設けられている。ランド3は、基板1表面のパターン化された導体や、基板1を貫通するスルーホール18や、基板1の内層導体に届くビアホール(図示せず)等によって、表層導体又は内層導体を介し、基板1上又は基板1外にある他の部品又は回路に導通している。ランド3に対するリード5の固定及び電気的接続は、半田や導電性接着剤等、従来公知の各種の手法により行う。
【0010】
また、本実施形態では、ランド3と並んで検出電極4−(1),4−(2)が設けられている。即ち、本実施形態における電気部品2のリード5の中には、ランド3ではなく検出電極4−(1),4−(2)に固定・接続されるものもある。検出導体4−(1),4−(2)は、特に図3(A)に明示されているように、互いに電気的には接続されていない細く蛇行した導体であり、図3(B)に示すようにその各所各所にくびれが設けられている。検出電極4−(1),4−(2)は、単一のリード5によって橋絡できる程度の間隔で、基板1上に並んで設けられている。本実施形態では2個を並べているが、3個以上を並べてもよい。電気部品2を基板1上に実装する際には、図3(A)に示すように、これら相並んでいる検出電極4−(1),4−(2)の上に、検出電極4−(1)の直上から検出電極4−(2)の直上にまたがるように、シルクスクリーン印刷等の手法によりクリーム半田10が塗布される。リード5は、同図に示すように、クリーム半田10の塗布位置と概ね一致するよう基板1に対して位置決めされる。この状態でリフロー工程を実施すると、リード5が検出電極4−(1),4−(2)に半田により固定され且つ電気的に接続される。検出電極4−(1),4−(2)間はこの半田及びリード5により短絡される。
【0011】
基板1への電気部品2の実装に先立ち検出電極4−(1),4−(2)を細い導体によって形成するのは、実装後において電気部品2を基板1の表面から取り外す際、加熱例えば半田ごてにより接着力が弱まり検出電極4−(1),4−(2)が容易に損壊(破断即ち断線や剥離等を含む)するようにするためである。即ち、導体が細ければ、接着力及び導体強度も弱くなるため、導体単位長当たり損壊確率は高くなる。検出電極4−(1),4−(2)の各所各所にくびれを入れるのは、取り外し時の力がいずれかのくびれに局部的に加わるようにして、損壊しやすくするためである。検出電極4−(1),4−(2)を蛇行させるのは、検出電極4−(1),4−(2)を構成する導体を長くするためである。導体損壊確率は、導体の細さやくびれによって決まる導体単位長当たり損壊確率に、導体長を乗じた値であるので、導体長が大きければ大きいほど損壊しやすいといえる。
【0012】
更に、基板1の表面に対する導体層の接着力・接着強度を低くすれば、電気部品2を基板1の表面から取り外す際に、検出電極4−(1),4−(2)が基板1の表面から剥離しやすくなる。これも、部品取り外しにおける導体損壊確率を向上させる上で、有効である。但し、基板1の表面には、検出電極4−(1),4−(2)の他に、上述のランド3や、パターン導体等も、表層導体の一部として形成されている。従って、基板1の表面に対する導体層の接着力・接着強度を単純に低くするのみでは、パターン導体等の接着力が弱まり、振動衝撃等による剥離断線が生じる可能性が高まる。そのため、導体層接着力を弱めるのであれば、スルーホール18の使用、内層導体利用等の工夫を併用するのが望ましい。即ち、図2(B)に示すスルーホール18は、もちろん基板1の背面導体との電気的接続という機能も奏しうるけれども、本実施形態では、基板1の表面からランド3が剥離することを防ぐ役割も果たしている。また、基板1の表面に設けるパターン導体の量を減らす、という考え方もある。例えば、基板1を多層導体とし、内層導体を実装部品間の電気的配線に用いるようにすれば、基板1の表面に実装部品間接続用のパターン導体を設ける必要性がなり、上掲の衝撃等による剥離といった問題は解決される。なお、スルーホールによる接続以外にも、例えばビルドアップによる接続等の手法を、採ることができる。
【0013】
更に、図4に示すように、クリーム半田10と耐熱性接着剤19を併用することにより、電気部品2を基板1上から取り外す際の検出電極損壊確率が更に高まる。ここで用いている耐熱性接着剤19は、電気部品2を基板1上から取り外すための加熱例えば半田ごてによる加熱程度では接着力を保つ接着剤であり、また、金属対樹脂の接続よりは金属対金属の接続に適したものである。即ち、耐熱性接着剤19は、電気部品2を基板1上から取り外すときリード5に検出電極4−(1),4−(2)又はその一部が付着して基板1から剥離するよう、金属であるリード5を、同じく金属である検出電極4−(1),4−(2)に対して、比較的強力に接着する。検出電極4−(1),4−(2)を構成する細い導体同士の隙間において、ガラスエポキシ等の樹脂系材料から形成された基板1の表面に耐熱性接着剤19が直接のっているけれども、この部位においては、相手が樹脂系であるため耐熱性接着剤19によるリード5の接着力はさほど強くなく、その剥離を妨げない。従って、耐熱性接着剤19を併用することにより、検出電極の剥離を確実にしつつ、損壊確率を向上させることができる。なお、例えば、耐熱性接着剤19は、クリーム半田10の加熱・硬化前にディスペンサーによって塗布・付着させる。電気部品2はクリーム半田10及び耐熱性接着剤19が双方とも未硬化の段階で基板1上にのせ、その上で両者を硬化させる。また、検出電極4−(1),4−(2)とリード5との接着箇所だけでなく、通常のランド3とリード5との接続部位にも同種の耐熱性接着剤を外見上類似した形態で塗布使用することによって、当該接続部位における接続強度の増強、電気部品2の取り外しの困難化等の効果に加え、検出電極4−(1),4−(2)の位置を欺瞞できるという効果即ち取り外しを企図している者の目を欺けるという効果も得られる。
【0014】
図3,図4の何れの構成においても、検出電極4−(1),4−(2)の一端にはスルーホール6−(1),6−(2)を介して接続電極8−(1),8−(2)が、他端にはスルーホール7−(1),7−(2)を介して接続電極9−(1),9−(2)が、それぞれ接続されている。検出電極4−(1)側を例として図3(C),図4(C)に示すように、各接続電極は、基板1の背面即ち電気部品2が実装されている側とは逆の面に、形成されている。発見を困難にするため小さな径のスルーホールとしてはいるものの、スルーホール6−(1),6−(2),7−(1),7−(2)を用いているため、基板1の表面に対する導体層の接着力を弱めているにもかかわらず、接続電極8−(1),8−(2),9−(1),9−(2)が衝撃等で剥離する危険は抑えられている。これら、接続電極8−(1),8−(2),9−(1),9−(2)は、それぞれ、図5に示すテスタ15の接続端子11−(1),11−(2),12−(1),12−(2)が接触等する導体であり、それに都合のよい形状、寸法及び位置にて設けられている。
【0015】
図5に示すように、本実施形態に係る基板1における電気部品2の実装状態を検出するには、4個の接続端子11−(1),11−(2),12−(1),12−(2)をそれぞれ抵抗13−(1),13−(2),14−(1),14−(2)を介してテスタ15に接続した構成を有する検出装置21を用いる。実装状態検出時には、接続端子11−(1),11−(2),12−(1),12−(2)をそれぞれ接続電極8−(1),8−(2),9−(1),9−(2)のうち対応するものに接触等させる。検出電極4−(1),4−(2)が損壊していない限り、これによって、抵抗13−(1)と抵抗14−(1)を検出電極4−(1)を介して接続する第1の導通経路と、抵抗13−(2)と抵抗14−(2)を検出電極4−(2)を介して接続する第2の導通経路とが、形成される。
【0016】
テスタ15は、使用者からの指示に応じて又は所定のシーケンスに従って自動的に、切換スイッチ16の2個の接点を(a),(b)のいずれかの側に接続することによって、第1の導通経路と第2の導通経路の関係を、直列接続状態から並列接続状態へ、又はその逆へと切り換える。即ち、図5に示すように、切換スイッチ16の接点のうち一つは、抵抗13−(1)と抵抗13−(2)及びテスタ15との間に設けられており、他の一つは、抵抗14−(2)と抵抗14−(1)及びテスタ15との間に設けられている。各接点は(a)及び(b)の2状態を採りうる接点であり、検出電極4−(1),4−(2)が双方とも導通している状態で両接点が(a)側に接続されると、第1の導通経路と第2の導通経路が直列接続されその両端がテスタ15に接続される回路が形成され、(b)側に接続されると、第1の導通経路と第2の導通経路が並列接続されその両端がテスタ15に接続される回路が形成されるよう、これらの接点は設けられている。
【0017】
テスタ15は、使用者からの指示に応じて又は所定のシーケンスに従って自動的に、上掲の抵抗等を含む回路全体の合成抵抗値を計測して、その結果やシーケンス進行状況等を表示器17により表示させる。テスタ15による抵抗値の計測結果は、次の表
【表1】
Figure 0004230754
に示すように、切換スイッチ16が(a)側か(b)側かによって、異なる結果となる。即ち、各抵抗、各導体間の接続関係を切り換えると合成抵抗値は変わる。また、抵抗値測定結果は、電気部品2がまだ実装されていない「部品未実装」状態(例えば製造仕掛段階)、電気部品2が既に実装されており不正な交換等はまだ行われていない「部品実装」状態(例えば出荷直後)、元々の電気部品2が取り外され或いは更に不正交換品等が取り付けられた「部品取り外しによる切断」状態の何れであるかによって、異なる結果となる。更に、抵抗値測定結果は、元々の電気部品2が取り外された後に更に不正交換品等が取り付けられたのか(表1中の「再取付」)それともこの再取付はまだなのかによっても、異なる結果となる。なお、表1では、解説の単純化のため抵抗13−(1),13−(2),14−(1),14−(2)の抵抗値を全てRとし、検出電極4−(1),4−(2)等を含め各種の導体や配線の抵抗値を0とし、4Rに比べて顕著に大きい抵抗値を無限大と表記している。また、表1で参照している図6中、Aはリード5及びそれに付随する半田による短絡部位と抵抗13−(1)との間に属する箇所、Bは当該短絡部位と抵抗14−(1)との間に属する箇所、Cは当該短絡部位と抵抗13−(2)との間に属する箇所、Bは当該短絡部位と抵抗14−(2)との間に属する箇所である。
【0018】
状態毎に見ると、まず「部品未実装」状態では、切換スイッチ16を(a)側にしたときの回路状態は図6(a)(1)に示す状態に、また(b)側にしたときの回路状態は図6(b)(1)に示す状態になる。図6(a)(1)に示す状態では、4個の抵抗13−(1),13−(2),14−(1),14−(2)が直列接続された回路の両端の抵抗をテスタ15により計測することとなるため、計測結果としては4Rという抵抗値が得られる。図6(b)(1)に示す状態では2個の抵抗13−(1),14−(1)の直列回路と他の2個の抵抗13−(2),14−(2)の直列回路とが並列接続された回路の両端の抵抗をテスタ15により計測することとなるため、計測結果としてはRという抵抗値が得られる。
【0019】
次に、「部品実装」状態では、切換スイッチ16を(a)側にしたときの回路状態は図6(a)(2)に示す状態に、また(b)側にしたときの回路状態は図6(b)(2)に示す状態になる。図6(a)(2)に示す状態では、抵抗13−(1),14−(2)の直列回路の両端がリード5及び半田によって短絡されるため、テスタ15による計測結果は抵抗13−(2),14−(1)の直列抵抗値=2Rとなる。図6(b)(2)に示す状態では、2個の抵抗13−(1),13−(2)の並列回路と他の2個の抵抗14−(1),14−(2)の並列回路とがリード5及び半田によって直列接続され、その回路の両端の抵抗をテスタ15により計測することとなるため、計測結果としてはRという抵抗値が得られる。
【0020】
電気部品2の取り外しに伴い検出抵抗4−(1),4−(2)のいずれかの1カ所でも損壊すると、図6(a)(3)又は(b)(3)に示されている導通経路は大抵の場合断線状態となるため、「部品取り外しによる切断」状態のうちの「取り外し」状態では、テスタ15による計測結果は、多くの場合、抵抗値=無限大即ち開放、となる。但し、損壊箇所が1カ所である場合、A及びBの2カ所である場合並びにC及びDの2カ所である場合には、図6(b)(3)に示されている前述の第1及び第2の導通経路のうち一方のみが開放状態になるにすぎず、他方は導通しているため、抵抗値計測結果は2Rとなる。
【0021】
また、取り外し後代替の部品例えば不正な交換品が取り付けられても、表1中の「再取付」の欄に示されるように、多くの場合は、リード5や半田による接続回復はなく、計測される抵抗値は無限大のままである。但し、損壊箇所がAのみである場合、Dのみである場合並びにA及びDのみである場合には、図6(a)(4)に示す通り、リード5やその接続のための半田による短絡の結果、損壊箇所がテスタ15による抵抗値計測対象回路から切り離されるため、計測結果として抵抗値=2Rが得られる。また、損壊箇所が1カ所のみである場合は、図6(b)(4)から読みとれるように、2個の抵抗の並列回路と1個の抵抗との直列回路の抵抗をテスタ15で計測することとなるため、1.5Rという計測結果が得られる。損壊箇所がA又はCとB又はDの2カ所である場合も、図6(b)(4)から読みとれるように、2個の抵抗の直列回路の抵抗をテスタ15で計測することとなるため、2Rという計測結果が得られる。
【0022】
このように、本実施形態によれば、切換スイッチ16が(a)側であるときの抵抗値計測結果と(b)側であるときの抵抗値計測結果とを個別に判定しまた適宜照合することにより、電気部品2の基板1上への実装状態を、検出、判別することができる。例えば、(b)側接続時の計測結果がRであるなら、「部品未実装」か「部品実装」である、本来の電気部品2の「取り外し」や代替品の「再取付」は行われていない、と判別・判断できる。(b)側接続時の計測結果がRである場合、(a)側接続時の計測結果が4Rなのか2Rなのかを調べることによって、「部品未実装」か「部品実装」かを判別できる。(b)側接続時の計測結果がRでない場合、(a)側接続時の計測結果が2Rであるか(b)側接続時の計測結果が1.5Rなら、「再取付」が行われたものと推定できる。また、(b)側接続時の計測結果がRでない場合、(a)側接続時の計測結果が2Rになる損壊箇所の組み合わせは3通りしかなく、(b)側接続時の計測結果が1.5Rになる損壊箇所の組み合わせは4通りしかなく、(a)側接続時及び(b)側接続時の計測結果が双方とも2Rになる損壊箇所の組み合わせに至っては1通りしかない等の論理に従い、損壊箇所を推定的に絞り込むこともできる。
【0023】
なお、本発明は、リード型部品のみを対象として実施しうるものではなく、BGA等のように半田バンプ等により基板上に接続・固定される部品に関しても本発明を適用できる。また、検出電極に固定及び接続するのは電気部品の一部分であれば足り、リード等の導体に限られるものではない。更に、上掲の実施形態特に表1では、抵抗値の計測を行い得られた抵抗値の比較を行う例を示したが、より単純に無限大かそれとも有限値かをチェックするのみでも、「部品取り外しによる切断」の有無をチェックすることができる。即ち、抵抗値等の回路定数をチェックすることは本発明の実施に当たって必須ではなく、いわば導通状態をチェックするのみの実施形態もあり得る。更に、封印シール20を併用することによって、本発明に係る措置が施されていることを隠す、或いは部品取り外しをたくらむ者の目を欺瞞することも、有効である。また、図3,図4では、図の左右にクランク部が現れるように検出電極4−(1),4−(2)を蛇行させているが、図の上下にクランク部が現れるように蛇行させてもよい。また、「蛇行」に限られるものでもなく、検出電極長を確保する上で有効な限りにおいて、他の形状・配置を採用することもできる。特に、検出電極に接続するリード5を他のリード5よりも太く(幅広に)することによって、検出電極形成スペースを広げることができるため、各工程の低精度化という効果と併せて、検出電極形状・配置の設計自由度増大という効果も得られる。更に、図3,図4では検出電極4−(1)の形成エリアと検出電極4−(2)の形成エリアがいずれも単純な長方形であるが、両形成エリアを互いに入り組ませた複雑な配置とし、印刷回路基板それ自体の模造・偽造を困難にする等の措置を採ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来における部品封印形態の一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明の好適な実施形態における(A)電気部品周辺部の外観を示す斜視図及び(B)ランド形状を示す拡大図である。
【図3】 本発明の好適な実施形態における(A)検出電極とそれを被覆する部材の関係を示す平面図、(B)検出電極の細部形状を示す部分破断拡大図及び(C)A−A断面図である。
【図4】 本発明の更に好適な実施形態における(A)検出電極とそれを被覆する部材の関係を示す平面図、(B)検出電極の細部形状を示す部分破断拡大図及び(C)A−A断面図である。
【図5】 本発明の好適な実施形態における部品実装状態検出時の回路状態を示す回路図である。
【図6】 本発明の好適な実施形態における回路状態を分類する図であり、特に(a)は切換スイッチが(a)側で抵抗が直列接続された状態を、(b)は切換スイッチが(b)側で抵抗が並列接続された状態を、(1)は部品がまだ実装されていない状態を、(2)は部品が実装された状態を、(3)は部品が取り外された状態を、(4)は(不正)交換品が取り付けられた状態を、それぞれ示す回路図である。
【符号の説明】
1 基板、2 電気部品、3 ランド、4−(1),4−(2) 検出電極、5 リード、6−(1),6−(2),7−(1),7−(2),18 スルーホール、8−(1),8−(2),9−(1),9−(2) 接続電極、10 クリーム半田、11−(1),11−(2),12−(1),12−(2) 接続端子、13−(1),13−(2),14−(1),14−(2) 抵抗、15 テスタ、16 切換スイッチ、17 表示器、19 耐熱性接着剤、21 検出装置。

Claims (3)

  1. 基板上における電気部品の実装状態を検出する方法であって、
    前記電気部品の導体部分と電気的に接続するために基板上に設けられた複数個の検出電極を直列接続する回路状態及び該複数個の検出電極間を並列接続する回路状態の両者を選択的に採りうる検出装置を用いて、各回路状態における合成抵抗値を検出し、該合成抵抗値に基づいて、(1)前記電気部品が基板にまだ実装されていない状態、(2)前記電気部品がすでに実装され、かつ、該電気部品が取り外されていない状態、(3)前記電気部品が取り外された状態、(4)前記電気部品が取り外された後に交換品が取り付けられた状態、のいずれかであるかを検出する方法。
  2. (4)前記電気部品が取り外された後に交換品が取り付けられた状態を検出する際に、前記合成抵抗値に基づいて前記検出電極の損壊箇所を推定することを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 複数個の検出電極が設けられた基板と、
    前記複数個の検出電極に電気的に接続する検出装置とを有し、
    前記検出装置は、前記複数個の検出電極を直列接続する回路状態と該複数個の検出電極間を並列接続する回路状態とを切り替える切換スイッチを有し、各回路状態における合成抵抗値を検出し、該合成抵抗値に基づいて、(1)前記基板に実装される電気部品がまだ実装されていない状態、(2)前記電気部品がすでに実装され、かつ、該電気部品が取り外されていない状態、(3)前記電気部品が取り外された状態、(4)前記電気部品が取り外された後に交換品が取り付けられた状態、のいずれかであるかを検出することを特徴とする電子機器組立体。
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