JP4230592B2 - 部分親水化ポリオレフィン微多孔膜 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はセパレータに最適な部分親水化ポリオレフィン微多孔膜、およびそれを用いた密閉型アルカリ二次電池セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ニッケル亜鉛蓄電池、ニッケル水素蓄電池などアルカリ二次電池用のセパレータは、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系不織布を親水化して使用されている。オレフィン不織布の親水化としては、特開平4−34842などに開示されている。
【0003】
近年、ますます電池の高容量化、高出力化の要請が強まるにつれて、できるだけ薄くて信頼性の高いセパレータを使用したいとの要望が高まっており、不織布の薄物化が試みられている。不織布の製造法には乾式法、湿式法、メルトブロー法、スパンボンド法等があり、特に湿式方は薄くて均一な不織布を製造するのに適した方法ではあるが、この方法においても厚さが120μ以下の不織布では均一で目隙がない不織布を製造することは困難であり、目隙部分から電極活物質が突き抜けて電極間接触を発生させる可能性が高くなる。また薄くすると強度が低くなり、電池製造工程で破断しやすい。さらには不織布は孔径がおおきいために薄くすると電解液を保持しにくくなり、使用中に液がれが生じて電池性能が低下しやすいなどの問題がある。こうした点から不織布セパレータでは上記要請への対応が困難な状況にある。
【0004】
一方、従来からリチウムイオン二次電池には、上記、不織布の欠点のない薄くて高強度のポリオレフィン微多孔膜が用いられることが広く知られている。しかるにポリオレフィン微多孔膜は、リチウムイオン電池に使用されている非水系電解液には良く濡れて、セパレータとしての機能を果たすが、アルカリ電解液など水系電解液には濡れ性がなく、このままでは使用できない。
【0005】
この欠点を克服するため、特開昭55−83159や特開昭57−83159等には、ニッケル亜鉛電池などのアルカリ電池セパレータに、ポリオレフィン微多孔膜を親水化して使用する試みが開示されている。しかしながら膜全体に全面親水化されたポリオレフィン微多孔膜をニッケル亜鉛蓄電池やニッケル水素二次電池のセパレータとして使用した場合、過充電時に正極から発生する酸素ガスがセパレータを介して負極に透過できなくなり、密閉系では電池内圧が上がるため、実用上不都合であった。又、ガス透過が不十分な場合、電池容量の低下も著しく、その寿命が短くなるため、電池性能上も好ましくない。
【0006】
これに対して本出願人らは、微多孔膜を部分的に親水化して一部疎水性孔を残したセパレータを特開平05−205719に開示した。このセパレータにおいては、電解液中でも疎水性孔には電解液が浸透せず、この疎水性孔を通じて、発生した酸素が系外に排出されることにより、膜のガス透過性が維持される。またWO92−12544では親水性孔がイオン透過性樹脂等の親水性ポリマーで充填された部分親水化膜が開示され、ガス透過性、導伝性、デンドライト防止の3つの効果を実現させる試みが開示された。しかし、これらの微多孔膜は何れも親水部分と疎水部分の具体的な形態が開示されておらず、こうした成り行き的な形態のセパレータを使用しても、効率よく酸素ガスを透過させて過充電時の電池内部圧力の上昇を防止しながら、且つ優れた電池特性を有するアルカリ蓄電池、特にニッケル水素二次電池を得ることは困難であった。これは、セパレータに親水性孔と疎水性孔が共存するだけでは、それぞれの機能は十分には働かず、真の問題解決がなされていないことを示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、薄くて高強度、かつアルカリ電解液保持性に優れた部分親水化ポリオレフィン微多孔膜に関し、高いエネルギー密度と高出力密度を有し、かつ過充電状態でも電池内で発生する酸素ガスによって電池内圧力上昇することがなく、性能信頼性に優れる、長寿命の密閉型アルカリ二次電池用セパレータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、厚さ20μm以上120μm以下、MD引っ張り破断強度100kg/cm2以上、気孔率30%以上、平均孔径0.01μm以上1μm以下のポリオレフィン微多孔膜を、部分的に親水化して得られる部分親水化膜であって、親水性孔数と疎水性孔数の比率は70:30〜95:5の範囲にあり、膜表面に存するいずれの孔からであっても5mm以内の距離に、その孔とは親(疎)水性について反対の性質を有する孔が必ず存在するとき、そのような膜の部分親水化ポリオレフィン微多孔膜がセパレータから、最も優れた電気特性を有する密閉型アルカリ二次電池、特にニッケル水素二次電池が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本発明の基材膜の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィンを単独あるいは混合して使用できる。または同種あるいは異種のポリマーからなる微多孔膜の積層品も使用できる。本発明の基材となるポリオレフィン微多孔膜は、例えば結晶配向させた樹脂膜を低温延伸して開孔する方法、樹脂に可塑剤あるいは無機微粉末と可塑剤を混合した後、押し出し機等で溶融混練製膜し、相分離させて微多孔を形成し、その後可塑剤や無機粉末を抽出する方法などによって得ることができる。
【0010】
本発明では、以上の手法により成型した厚さ20μm以上120μm以下、MD引っ張り破断強度100kg/cm2以上、気孔率30%以上、平均孔径0.01μm以上1μm以下のポリオレフィン微多孔膜を基材として使用する。基材膜の厚みが20μm以下では、電極間の絶縁信頼性に欠けるため好ましくなく、120μm以上ではイオン導伝性に劣り、有用な電池用セパレータを供するという本発明の目的からはずれ好ましくない。また微多孔膜の突き刺し強度が500g以上あることにより、先の絶縁信頼性は格段に向上する。引っ張り強度は電極の捲廻工程で重要であり、少なくともMD引っ張り破断強度100kg/cm2以上が好ましい。この引っ張り破断強度が不充分であると、捲廻工程において不良品の発生につながりやすい。基材膜の気孔率は良好な電流特性を実現するためには30%以上が好ましく、MD引っ張り破断強度100kg/cm2以上を維持できる範囲でできるだけ高いことが好ましい。基材膜の平均孔径は0.01μm以上1μ以下であることが好ましい。0.01μmより小さい場合疎水性孔のガス透過性が低下し、1μmより大きい場合親水性孔の電解液保持性が低下し、長時間の充放電の繰り返し使用により電解液がドライアウトしやすくなるため好ましくない。
【0011】
本発明で親水性孔とは、微多孔膜を水あるいは水系電解液に浸した状態で、水あるいは水系電解液が孔に浸透する孔を意味し、疎水性孔とはそれらが浸透せず、電池内で酸素ガスが発生した場合、酸素ガスを透過させることが可能な孔を意味する。本発明における微多孔は、このような親水性、疎水性を永久的に保持していなければならない。疎水性微多孔膜をアルコール等に浸したものを、そのまま水に浸した場合でも、微多孔に水が浸透するが、このような孔からは、アルコールが簡単に脱離してしまい、もとの疎水性孔に戻ってしまので、このような微多孔は本発明で言及する親水性孔ではない。
【0012】
この疎水性孔を親水性孔に変換するための一般的な親水化方法としては、界面活性剤や親水性ポリマーによる表面処理や、グラフト処理などによる表面改質、あるいは親水性ポリマーにより微多孔を充填する方法等がある。内部が空洞の孔であっても、あるいは親水性ポリマー等で充填されていても、水系電解液に微多孔膜が浸された場合に電解液が浸透あるいは膨潤し、セパレータが良好なイオン導伝性を発現できればよい。親水性は耐久性があることが必要であり、簡単に脱落するものや、電池内で自己放電性のあるものは好ましくない。例えばスルホン基の導入による親水化や、ポリビニルピロリドン、スルホン化スチレンイソプレン共重合体、ケイ皮酸変性ポリビニルアルコール架橋体などのポリマーによる表面処理、あるいは充填処理などは好適である。
【0013】
本発明の膜では、親水孔と疎水孔が共存し、しかも、両者が膜全面に均一に分散していなければならない。電池内部において、セパレータの電気抵抗を低くし電流特性を良くするためには、親水性孔数が多いほど好ましいが、酸素ガス透過性を確保し、電池内の圧力上昇を防ぐためには、一定量以上の疎水性孔が必要である。すなわち、いかに少数の疎水性孔で効率的に酸素ガスを透過させ、電池内圧の上昇を防止するかが課題となる。そのため、親水性孔と疎水性孔は可能な限り膜全体にミクロに均一分散させ、疎水性孔の存在比が小さくても、高性能の電池を得ることができるようにする必要がある。逆に、疎水、及び親水性孔分散にむらがある場合は、電流密度の不均一化、酸素透過の不均一化を招き、電池特性上好ましくない。
【0014】
ここにおいて、発明者は、(イ)親水性孔数と疎水性孔数の比率が70:30〜95:5の範囲にあり、(ロ)膜表面に存する親水性、疎水性いずれの孔からであってもその孔から5mm以内の距離にその孔とは親水、又は疎水性において反対の性質を有する孔が必ず存在するときに上記課題を解決する微多孔分散状態が満足されることを見いだした。
【0015】
すなわち、疎水性孔数の比率が5以下では疎水性孔数が少なすぎて、ガス透過を十分にできなくなり好ましくなく、疎水性孔の比率が30以上では、親水性孔の比率が少なくなるため電池特性上好ましくない。
また、ある親水性孔の5mm以内の距離に、疎水性孔が全く存在しないような場合、電極部分から発生するガスの透過効率が悪くなり、内圧の上昇を起こしやすくなる。一方、ある疎水性孔の5mm以内の距離に、親水性孔が存在しないような場合、電気抵抗が上昇するなど、電池特性上好ましくない。
【0016】
図1は、上記微多孔分散状態の一例を示すものである。
なお、本発明の微多孔膜においては、それぞれ個々の孔が必ずしも独立しておらず、膜の内部で複数の孔が離合集散している事も多く、正確に孔数を数えることは困難であるので、本発明においては膜表面で観察される孔を一つの孔と定義し、親水性孔数と疎水性孔数をカウントすることとする。
【0017】
親水性孔数と疎水性孔数をカウントする方法としては、例えば膜を水溶性インク等で染色してカウントする方法、水溶性ポリマー等で親水性孔を包埋し残りの疎水性孔をカウントする方法などがあるが、簡易的には水で濡らして表面の親水性面積と疎水性面積を測定し、単位面積当たりの平均孔数を乗ずることで概算できる。
【0018】
本発明において上記、親水及び疎水性孔の均一分散を実現するには、(イ)緻密な分散形態を実現するための高度な製版技術を用いた凸版印刷法やグラビア印刷法、あるいはスクリーン印刷法等により、部分的に親水化剤を適用する方法、(ロ)膜表面で疎水性孔を残しておきたい部分をマスキングし、その状態で膜全体を親水化処理することで達成される。マスキング法として、例えば、あらかじめ疎水孔として残す部分を固形パラフィン等で充填保護した後、膜全体を親水化剤にさらしたり、あるいはグラフト反応をおこなって、非充填保護部分に親水性を導入し、その後保護物質を除去する方法、又は、光架橋性のある親水性モノマー等を膜全体に付与した後、疎水性孔を残したい部分を遮蔽した状態で光架橋硬化させた後、疎水性部分に残存した未架橋モノマーを除去する方法等がある。
【0019】
このような方法により、任意に選択された膜の特定部分のみを親水化し、親水孔、疎水孔の分布を制御することにより、両者の膜における均一分散が実現される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明がこれによって限定される物ではない。実施例において示される試験方法は次の通りである。
(1)膜厚み
ダイヤルゲージにて測定した。
(2)微多孔膜の気孔率
20cm角の試料を微多孔膜から切り取り重量測定し、試料に使用されているポリマーの比重から膜の真の体積を算出し、厚みと面積から見かけ体積を求め、気孔率を〈(見かけ体積−真の体積)/見かけ体積〉×100で算出した。
(3)MD引っ張り破断強度
JISK7113に準拠し測定した。
(4)平均孔径
島津製作所製ポアサイザー9320型を用いて、サンプル重量0.02mg〜0.04mgを前処理として真空脱気を5分間おこなった後、初期圧2.0psiaより測定した。得られた細孔分布データから試料間の空隙に対応する空孔量を除去して4μm以下での孔径分布のメディアン径を平均孔径とした。
【0021】
【実施例1】
ポリエチレン製微多孔膜(厚み100μm、MD引っ張り破断強度200kg/cm2 、気孔率50%、平均孔径0.2μm)を基材膜として使用した。これを光架橋性親水性高分子(ケイ皮酸変性ポリビニルアルコール)のアルコール溶液に含浸し乾燥した。この膜を、図1に示すように、直径0.5mmの円が、1.8mm間隔で存在する海島状のパターンを有するマスクで覆った状態で、円の外側部分のみにエキシマレーザーを照射し、ケイ皮酸変性ポリビニルアルコールの架橋を行った後、未照射部分である円の内側部分の親水性高分子を洗い流した。この結果、架橋高分子の残った円の外側部分の孔が親水性部、モノマーが洗い流された円の内側部分の孔が疎水性部である部分親水化膜が得られた。計算の結果、親水性孔と疎水性孔の比率は94:6で、親水性孔と疎水性孔の最大間隔は1mmとなる。
【0022】
【実施例2】
直径5mmの円が8.9mm間隔で存在する海島状のパターンを使用した以外は、実施例1と同様にして部分親水化膜を得た。計算の結果、親水性孔と疎水性孔の比率は75:25で、親水性孔と疎水性孔の最大間隔は3.8mmとなる。
【0023】
【実施例3】
直径5mmの円が10mm間隔で存在する海島状のパターンを使用した以外は、実施例1と同様にして部分親水化膜を得た。計算の結果、親水性孔と疎水性孔の比率は80:20で、親水性孔と疎水性孔の最大間隔は4.5mmとなる。
【0024】
【実施例4】
スルホン化されたイソプレンとスチレンのランダム共重合体(重合平均分子量10万、スルホン酸基含量1.7mmol/g)をトルエン:イソプロパノールが8:2の溶媒に溶解し、実施例1と同様なパターンとなるよう印刷塗布した後、室温で3時間乾燥し、その後80℃で12時間真空乾燥し、部分親水化微多孔膜を作成した。
【0025】
【比較例1】
直径0.5mmの円が、2.6mm間隔で存在する海島状のパターンを使用した以外は実施例1と同様にして部分親水化膜を得た。計算の結果、親水性孔と疎水性孔の比率は97:3で、親水性孔と疎水性孔の最大間隔は1.6mmとなる。
【0026】
【比較例2】
実施例2において、円の中心間隔を12mmとなるように部分親水膜を作成した。計算の結果、親水性孔と疎水性孔の比率は86:14で、親水性孔と疎水性孔の最大間隔は6mmとなる。
【0027】
【比較例3】
実施例2において、円の中心間隔を7mmとなるように部分親水膜を作成した。計算の結果、親水性孔と疎水性孔の比率は60:40で、親水性孔と疎水性孔の最大間隔は2.4mmとなる。
(5)電池での評価
上記実施例および比較例の部分親水化微多孔膜をセパレータとし、ニッケル水素二次電池を作成した。ニッケルメッキ金属多孔体に、ポリテトラフルオロエチレンをバインダーとした水酸化ニッケル及び酸化コバルトを充填した正極と、ペースト状水素吸蔵合金をパンチドメタル集電体に塗布した負極を用い、7Nの水酸化カリウム及び1Nの水酸化リチウムを電解液として所定の方法に準じて電池を作成した。
【0028】
それぞれのセパレータを用いたニッケル水素二次電池について、高率放電利用率、サイクル寿命試験、過充電時の内圧上昇チェックを実施した。試験の詳細を下記に、試験の結果を表1に、それぞれ示す。
(a)高率放電利用率
0.2Cで6時間充電した後、0.1Cで0.8Vまで放電した時の放電容量に対し、2Cで放電したときの放電容量の比を測定し、これを高率放電利用率とした。
(b)サイクル寿命
1Cで150%充電した後、1Cで電池電圧が1.0Vに達するまで放電する充放電サイクルを繰り返し、各二次電池について放電容量が1サイクル目の放電容量の80%に低下した際のサイクル数を測定した。
(c)ガス透過性(過充電時の内圧上昇)
0.2Cで6時間充電後、0.5時間休止し、さらに5時間充電継続した。その間に内圧が1.0kg/cm2 をオーバーするかどうかの有無をチェックした。オーバーした場合は充電をストップした。内圧が1.0kg/cm2 をオーバーした場合を×、1.0kg/cm2 未満であった場合を○で評価した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
本発明になる、薄くて高強度かつ電解液保持性に優れた部分親水化ポリオレフィン微多孔膜をセパレータとして使用することにより、高いエネルギー密度と高出力密度を有し、かつ過充電状態でも電池内で発生する酸素ガスによって電池内圧力上昇することがなく、性能信頼性に優れる、長寿命の密閉型アルカリ二次電池を得ることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例、比較例中の親水性孔及び疎水性孔の膜表面における分布
Claims (4)
- 厚さ20μm以上120μm以下、MD引っ張り破断強度100kg/cm2以上、気孔率30%以上、平均孔径0.01μm以上1μm以下のポリオレフィン微多孔膜を、部分的に親水化して得られる部分親水化膜であって、親水性孔数と疎水性孔数の比率は70:30〜95:5の範囲にあり、膜表面に存するいずれの孔からであっても5mm以内の距離に、その孔とは親水又は疎水性について反対の性質を有する孔が必ず存在することを特徴とする、部分親水化ポリオレフィン微多孔膜。
- ポリオレフィンがポリプロピレンもしくはポリエチレン、またはその混合体
である請求項1に記載の部分親水化ポリオレフィン微多孔膜。 - ポリオレフィン微多孔膜が、多層膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の部分親水化ポリオレフィン微多孔膜。
- 請求項1から3のいずれかに記載の部分親水化ポリオレフィン微多孔膜を使用した密閉型アルカリ二次電池セパレータ。
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