JP2000230074A - 新規な部分親水性微多孔膜および製造法 - Google Patents

新規な部分親水性微多孔膜および製造法

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JP2000230074A JP11034533A JP3453399A JP2000230074A JP 2000230074 A JP2000230074 A JP 2000230074A JP 11034533 A JP11034533 A JP 11034533A JP 3453399 A JP3453399 A JP 3453399A JP 2000230074 A JP2000230074 A JP 2000230074A
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permeability
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孝文 山水
Takahiko Kondo
孝彦 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高性能な密閉型アルカリ二次電池を実現する
ためにセパレータに要求される特性すなわち電解液を十
分に保液することによる高いイオン透過性(低い電気抵
抗)、充電時に正極で発生する酸素ガスを電池の内圧を
上げずに負極側に透過できる高いガス透過性、電極の膨
張収縮に対応できるスムーズな電解液の透液性のそれぞ
れ相反する3つの特性を同時に具備する微多孔膜を提供
する。 【解決手段】 親水性部と疎水性部が共に存在し、含水
状態で水の透過係数が2.0×10-9ml・cm/(c
2 ・秒・cmHg)以上で同時に空気の透 過係数が
1.0×10-6ml・cm/(cm2 ・秒・cmHg)
以上を満たし、かつ、電解液(比重1.31(25℃)
の苛性カリ)の含浸状態で電気抵抗率が100Ω・cm
以下である微多孔膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な部分親水性
微多孔膜とその製造法、及び、それを用いたアルカリ電
池用セパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ニッケル・カドミウム(NiC
d)電池、ニッケル・水素(NiMH)電池等のアルカ
リ二次電池ではスルホン化反応のような親水化反応を全
体に施した親水性ポリオレフィン不織布が主としてセパ
レータに使用されてきた。密閉型アルカリ二次電池のセ
パレータでは、内部に電解液を保持することでイオン導
電性を保つために親水性が必要とされるとともに充電時
に正極で発生する酸素ガスを負極側に透過するガス透過
性が不可欠である。
【0003】現行の不織布セパレータでは、疎水性のポ
リオレフィン不織布を基材として親水化によって電解液
の保液性を良くすると共に電解液量のコントロールによ
ってガスを透過する工夫をしている。すなわち、不織布
は繊維の集合体からできており孔径分布が非常に大きい
ことから、電解液量が少なければ孔径の大きな部分では
液の満ちていない空孔が残るためその部分を通じてガス
を透過させることができる。しかし、この様な方法では
セパレータのイオン導電性を高めて電池性能を十分に発
揮させるには問題があった。
【0004】これに対して公開特許公報平4−3484
2では、疎水性不織布の一部に親水性材料を添加して島
状に保液性部分を形成することで改善する例が示されて
いる。また、公開特許公報WO92/12544では、
不織布に変えて疎水性微多孔膜を用い一部の孔にイオン
透過性樹脂を充填して部分的に親水化することにより電
解液の保液性を持たせると共に疎水性部を残すことによ
りガス透過性を有するセパレータを提案している。
【0005】しかし、これらの公報では親水性部に親水
性高分子を使用しているものの電解液は親水性高分子の
ポリマーマトリックス内に保持された状態となってい
る。このような状態では電池の充電及び放電に伴って生
じる電極の膨張収縮に対応した電解液の移動が生じにく
いためセパレータと電極の界面で液枯れが生じ易く電極
が劣化する問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高性
能な密閉型アルカリ二次電池を実現するためにセパレー
タに要求される特性すなわち電解液を十分に保液するこ
とによる高いイオン透過性(低い電気抵抗)、充電時に
正極で発生する酸素ガスを電池の内圧を上げずに負極側
に透過できる高いガス透過性、電極の膨張収縮に対応で
きるスムーズな電解液の透液性のそれぞれ相反する3つ
の特性を同時に具備する微多孔膜を提供しようとするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題に対
して鋭意研究を重ねた結果、疎水性微多孔膜の一部を疎
水性のまま残した状態で他の部分の親水化処理を行う際
に、従来のような空孔を親水性高分子で充填する方法を
行わず、空孔内の表面層のみを親水化して親水性の空孔
を形成することによって、従来の方法では実現不可能で
あった低い電気抵抗、高いガス透過性及び高い透液性の
3つの特性を同時に満たす微多孔膜が作成しうることを
見出し本発明をなすに至った。
【0008】すなわち本発明は、(1)親水性部と疎水
性部が共に存在し、含水状態で水の透過係数が2.0×
10-9ml・cm/(cm2・秒・cmHg)以上で同
時に空気の透過係数が1.0×10-6ml・cm/(c
2・秒・cmHg)以上を満たし、かつ、電解液(比
重1.31(25℃)の苛性カリ)の含浸状態で電気抵
抗率が100Ω・cm以下である微多孔膜、(2)膜厚
10から200μmで平均孔径が1μm以下である、
(1)記載の微多孔膜、(3)基材が疎水性微多孔膜で
あり、基材と化学的に結合した親水基、あるいは基材に
アルカリ性水溶液に不溶な状態で固着した親水性高分子
が膜の表面層の一部、及びそれに続く空孔内壁表面層に
存在していることを特徴とする(1)または(2)記載
の微多孔膜、(4)(1)ないし(3)記載の微多孔膜
を用いたアルカリ電池用セパレータ。及びその製造法に
関する。ここで、親水性部と疎水性部とは微多孔膜を水
に浸漬した状態で水が浸透する部分が親水性部であり水
が浸透しない部分を疎水性部としている。含水状態とは
乾燥した膜をそのまま、前処理なしで水に浸漬し膜の含
水率が一定値に到達した状態をいう。
【0009】水及び空気の透過係数は含水状態の部分親
水性膜を一定の条件下で透過する水及び空気の透過量か
ら算出され、高性能な密閉型アルカリ二次電池用セパレ
ータとして使用される部分親水化微多孔膜としては、水
の透過係数(単位はml・cm/cm2・秒・cmHg)
は少なくとも2.0×10-9以上好ましくは4.0×1
-9以上である。空気の透過係数(単位はml・cm/
cm2・秒・cmHg)は少なくとも1.0×10-6以上
好ましくは2.0×10-6以上である。また、電解液
(比重1.31(25℃)の苛性カリ)含浸状態で電気
抵抗率は大きくとも100Ω・cm以下であり、好まし
くは50Ω・cm以下である。
【0010】電池セパレータとして使用する場合、膜厚
は、電極間隔離の信頼性を充分確保するために、好まし
くは、10μm以上、より好ましくは、20μm以上で
あり、電池セパレータの体積が過大となり、一定体積に
充填できる電極活物質量が少なくなって電池容量が低下
してしまうのを防ぐため、好ましくは、200μ以下、
より好ましくは、150μm以下である。
【0011】また、このときの、膜の平均孔径は、電池
内の電気化学反応副生成物による膜の目詰まりを防ぎ、
セパレータ寿命をのばすためには、0.001μm以上
が好ましく、電極間の短絡を抑えるためには、1μm以
下が好ましい。基材となる疎水性微多孔膜の素材として
は、アルカリ電池セパレータとして使用可能な耐アルカ
リ性を有する高分子であれば良いが、ポリエチレン系、
ポリプロピレン系などのポリオレフィン系高分子やポリ
フッ化ビニリデン系、テトラフルオロエチレン系などの
フッ素系高分子あるいはこれらを組み合わせた系からな
る高分子が素材として好ましく、中でもポリオレフィン
系高分子が特に好ましい。
【0012】基材となる疎水性微多孔膜の製法には特に
制限がないが、例えば、上記の素材を用いて可塑剤及び
必要に応じて無機微粉体等加え混合し成形後抽出及び乾
燥さらに延伸等を施す手段により得ることができる。化
学的に結合した親水基とは、親水性を有する官能基が化
学結合を介して基材となる疎水性微多孔膜を構成する高
分子化合物に結合している状態を意味し、より具体的に
は、無水硫酸ガスを用いて膜高分子の一部を直接スルホ
ン化したり、グラフト重合により、親水性官能基を有す
る比較的短い炭化水素鎖を膜構成高分子の側鎖として導
入するなどの方法により実現できる。親水性を有する官
能基としては、スルホン酸基、カルボキシル基、水酸
基、アミノ基等が代表的であるが、中でもスルホン酸基
及びカルボキシル基がその高いイオン伝導性の故に好ま
しい。
【0013】親水性高分子としては水との相互作用の強
い極性原子団を含む高分子で耐アルカリ性を有すれば良
く、スルホン基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基等
を有する高分子や共重合体及びポリビニルピロリドンな
どがあげられる。中でもスルホン化ポリスチレンやスル
ホン化イソプレン−スチレン共重合体に代表されるスル
ホン化共重合体及びポリビニルアルコールやポリビニル
ピロリドン等が好ましい。
【0014】本発明では、上記親水基、または親水性高
分子を膜の親水化処理により、膜の一部、及び一部の空
孔の内壁表面に選択的に導入する。より具体的には、疎
水性微多孔膜のうち疎水性部として残したい空孔をあら
かじめ固形パラフィン等で埋めた後、例えば無水硫酸ガ
スを用いたスルホン化に代表されるような化学反応や、
親水性モノマーのグラフト重合等の一般的な親水化処理
を行い、その後に固形パラフィン等を溶剤で抽出除去し
て疎水性の空孔部を再生する方法がある。
【0015】このとき、グラフト重合で親水化処理を行
うのであれば、重合で生じるポリマーで空孔が埋まって
しまうのを防ぐため、重合時にモノマーの供給量を制御
して空孔内の表面層のみを親水化するようにすることが
できる。また、膜上の親水性部を導入したい部分にのみ
グラビアコートに代表される印刷法によって親水性高分
子を塗布する方法もある。この場合、基材の疎水性微多
孔膜の空孔に浸入する親水性高分子溶液は、空孔が親水
性高分子で充填されてしまうこと無く、空孔内の表面を
親水性高分子で薄く被覆できるよう、固形分濃度や界面
活性剤等の添加剤及び溶剤の種類や乾燥条件等を選定す
る。
【0016】上記の方法により、基材の疎水性微多孔膜
の空孔内に導入された親水性高分子は、溶媒の乾燥及び
洗浄を行った後アルカリ性水溶液にさらしても、通常、
アルカリ性水溶液により溶出されることはないが、必要
に応じて、更に架橋や加熱処理等の後処理を施すこと
で、親水性高分子をより強固に基材に固着させてもよ
い。
【0017】
【発明の実施形態】以下、本発明を実施例に基づいて説
明するが、本発明がこれによって限定されるものではな
い。尚、実施例における試験方法は次の通りである。 (1)膜厚 ダイヤルゲージ(尾崎製作所:PEACOCKNo.2
5)にて測定した。 (2)平均孔径 水銀圧入法装置による測定:島津製作所製ポアサイザー
9320型を用いて、サンプル重量0.02mg〜0.
04mgを前処理として真空脱気を5分間行った後、初
期圧2.0psiaより測定した。得られた細孔分布デ
ータから試料間の空隙に対応する空孔量を除去して4μ
以下での孔径分布のメディアン径を平均孔径とした。 (3)電気抵抗率 JISC−2313に準拠し、評価した。
【0018】25℃の苛性カリ水溶液(25℃での比重
1.31)で測定。試料は25℃の苛性カリ水溶液に予
め10分間浸漬。JISC−2313に準拠した測定容
器を用い電流電極及び電圧測定電極ともにNi板を使用
して測定。 (4)含水状態での水の透過係数 測定試料は予め5分間精製水に浸して含水状態とする。
直径42mmのステンレス製の透液セルに測定試料をセ
ットし、2.0atmの差圧で水を濾過させ300秒間
の透水量から、単位時間、単位圧力、単位面積当たりの
透水量を計算し、膜厚を乗じることによって透過係数と
した。 (5)含水状態での空気の透過係数 測定試料は予め5分間精製水に浸して含水状態とする。
試料を精製水から取り出し膜表面の付着水を除去し、J
ISP−8117準拠の透気度計にて測定した。この透
気度から上記の計算と同様にして空気の透過係数を算出
した。
【0019】
【実施例1】微粉珪酸22重量%とジオクチルフタレー
ト44重量%をヘンシェルミキサーで混合し、これに粘
度平均分子量30万のポリエチレン樹脂34重量%を添
加し、再度ヘンシェルミキサーで混合した。該混合物を
30mmφ二軸押出機に450mm幅のTダイスを取り
付けたフィルム製造装置で厚さ160μmの平膜状に成
形した。
【0020】成形した膜を塩化メチレン中に10分間浸
漬し、ジオクチルフタレートを抽出した後乾燥し、さら
に60℃の25%苛性ソーダ中に60分間浸漬して微粉
珪酸を抽出した後水洗して乾燥した。この膜を二軸延伸
機を用いて110℃で縦2×横1.5倍に延伸すること
により膜厚80μm、気孔率50%、透気度200秒の
ポリエチレン微多孔膜を得た。
【0021】該微多孔膜に融点が58〜60℃の固形パ
ラフィンの融解液をスクリーン印刷法を用いて直径3m
mの島状に分散した状態で塗布面積が全体の20%にな
るように塗工し、固形パラフィンを微多孔膜の空孔に埋
め込んだ。この膜を50℃のガラス容器内に置き、窒素
で3%に希釈した無水硫酸ガスで10分間スルホン化反
応を行った後水洗乾燥した。最後に70℃のメチルエチ
ルケトンで固形パラフィンを抽出後乾燥することにより
部分的にスルホン化された部分親水性微多孔膜を得た。
得られた膜の物性を表1に示した。なお、表1の水およ
び空気の透過係数はそれぞれ含水状態での透過係数であ
る。
【0022】
【実施例2】実施例1と同様にして得たポリエチレン微
多孔膜を用いて、80%のプロパノール水溶液に重量平
均分子量66、000のポリビニルピロリドン(PV
P)を15重量%及びドデシルベンゼンスルホン酸ソー
ダ(DBS)を3重量%溶解した溶液をグラビア印刷法
により塗布し、溶剤を蒸発させ親水部を作成した。この
とき、残存する疎水部の形状は直径3mmの島状で疎水
部全体の面積は全体に対して20%であった。得られた
膜を90℃の20%の苛性ソーダ液中に10分間浸漬し
PVPを不溶化した後、1時間水洗を行いDBSを除去
し乾燥することにより部分親水性微多孔膜を得た。得ら
れた膜の物性を表1に示した。
【0023】
【実施例3】実施例1と同様にして得たポリエチレン微
多孔膜を用いて、イソプレン60モル%とスチレン40
モル%の共重合体でスルホン基の導入率がイソプレンに
対して15モル%のスルホン化共重合体を固形分比率1
5重量%で水中に微分散したラテックス水溶液にイソプ
ロパノールを20重量%加えた溶液をグラビア印刷法に
より塗布し、溶剤を蒸発させ親水部を作成した。このと
き、残存する疎水部の形状は直径3mmの島状で疎水部
全体の面積は全体に対して20%であった。得られた膜
を水洗、乾燥することにより部分親水性微多孔膜を得
た。得られた膜の物性を表1に示した。
【0024】
【比較例1】実施例1と同様にして得たポリエチレン微
多孔膜を用いて、50℃のガラス容器内で窒素で3%に
希釈した無水硫酸ガス中で10分間スルホン化反応を行
った後水洗乾燥した。得られた膜の物性を表1に示し
た。表1で明らかなように比較例2の膜は、含水状態で
の水の透過係数は大きいにも関わらず空気の透過係数か
非常に小さい。これは、全面的に親水化した微多孔膜で
は含水状態にすると膜のすべての細孔内に水が満ちるた
め空気を透過させるためには水を細孔から押し出すため
の大きな圧力が必要となり空気の透過係数は非常に小さ
くなってしまうためである。
【0025】
【比較例2】実施例1と同様にして得たポリエチレン微
多孔膜を用いて、重量平均分子量66、000のPVP
をプロパノールに30%溶解した溶液をスクリーン印刷
法を用いて塗工した。このとき、残存する疎水部の形状
は直径3mmの島状で疎水部全体の面積は全体に対して
20%であった。得られた膜を90℃の20%の苛性ソ
ーダ液中に10分間浸漬しPVPを不溶化した後、水洗
し乾燥することにより塗工法をグラビア印刷法からスク
リーン印刷法に変更した以外は、実施例2の方法に準じ
て部分親水性微多孔膜を得た。得られた膜の物性を表1
に示した。表1で明かなように比較例2の膜は、含水状
態での空気の透過係数は大きいにも関わらず水の透過係
数が非常に小さい。これは比較例2の膜では30%の高
濃度のPVP溶液(非常に高粘度のポリマー溶液)を用
いスクリーン印刷によって微多孔膜の細孔内に押し込ん
だ結果、細孔内がPVPで充填された状態になっている
ため含浸した水はPVPポリマー内保持されてしまい透
過することができないためである。これに対してスクリ
ーン印刷で残された疎水部には水は含浸しないため空気
の透過係数は大きくなっている。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の部分親水性微多孔膜は従来の微
多孔膜では達成することができなかった低い電気抵抗、
高いガス透過性、高い透液性の3つの特性を同時に満足
することができることから、高率放電特性やサイクル寿
命特性に優れた高性能な密閉型アルカリ二次電池を可能
とするセパレータとして有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F073 BA07 BA08 BA15 BA16 BB04 EA01 EA32 EA65 EA71 FA01 GA11 4F074 AA17 AA24 AA32 AA38 AA39 AA42 AA53 AB00 AC32 AC37 AD11 AG02 CA03 CB03 CB13 CB16 CC02Z CC22X CC28Z CC29Z CC32Y CC45 CD04 CD17 CE16 CE54 CE57 CE84 CE85 CE94 DA03 DA10 DA23 DA24 DA49 5H021 BB09 BB12 BB13 CC00 CC04 EE02 EE03 EE04 EE05 EE15 EE16 EE34 HH00 HH03 5H028 AA02 AA05 BB03 BB05 BB10 EE06 EE10 HH00 HH05 HH10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性部と疎水性部が共に存在し、含水
    状態で水の透過係数が2.0×10-9ml・cm/(c
    2・秒・cmHg)以上で同時に空気の透過係数が
    1.0×10-6ml・cm/(cm2・秒・cmHg)
    以上を満たし、かつ、電解液(比重1.31(25℃)
    の苛性カリ)の含浸状態で電気抵抗率が100Ω・cm
    以下である微多孔膜。
  2. 【請求項2】 膜厚10から200μmで平均孔径が1
    μm以下である、請求項1記載の微多孔膜。
  3. 【請求項3】 基材が疎水性微多孔膜であり、基材と化
    学的に結合した親水基、あるいは基材にアルカリ性水溶
    液に不溶な状態で固着した親水性高分子が膜の表面層の
    一部、及びそれに続く空孔内壁表面層に存在しているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の微多孔膜。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の微多孔膜を用い
    たアルカリ電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 疎水性微多孔膜の所定の部分の空孔を包
    埋した後、基材全体を親水化処理し、次いで、包埋物質
    を除去する請求項1ないし3記載の微多孔膜の製造法。
  6. 【請求項6】 疎水性微多孔膜の所定の部分に親水性高
    分子溶液を塗工した後、溶媒の乾燥及び後処理すること
    を特徴とする請求項1ないし3記載の微多孔膜の製造
    法。
  7. 【請求項7】 親水性高分子溶液の塗工方法としてグラ
    ビア印刷法を用いることを特徴とする請求項6記載の製
    法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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