JP4228414B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板にトレンチ分離溝を形成して素子間分離を行う半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばSOI基板にトレンチ分離溝を形成して素子間分離を行う半導体装置の製造方法の一例として、図19に示す方法が知られている。この方法では、まず図19(a)に示すように、シリコン基板1の表面に絶縁膜2を形成し、このシリコン基板1に対して、図19(b)に示すように、他のシリコン基板3を絶縁膜2を介して接合することにより、SOI基板4を形成している。そして、図19(c)に示すように、上記SOI基板4の一方の主面(図19中上面)から絶縁膜2に達するまでのトレンチ分離溝5を形成した後、熱酸化等により分離溝5の内壁面を含むSOI基板4の表面に絶縁被膜6を形成している。
【0003】
続いて、図19(d)に示すように、充填材としての多結晶シリコン7を分離溝5内に埋め込んでいる。更に、図19(e)に示すように、不要な多結晶シリコン7をドライエッチングで除去した後、図19(f)に示すように、表面の絶縁被膜6を除去している。これにより、各素子領域8が基板1から電気的に分離されると共に、各素子領域8間が電気的に分離される構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構成では、分離溝5内に充填された多結晶シリコン7の上部7aがSOI基板4の表面から上方へ向けてかなり突出した(具体的には、0.7〜0.8μm程度突出した)構成となる。このため、基板4の表面に段差が生じて平坦性が悪くなり、後の工程で形成する多結晶シリコン配線やAl配線に切断が起こったり、ショートが発生したりするという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、素子間分離用の溝内に充填する充填材の上部が基板の表面から突出することを極力防止し得て、基板の表面の平坦性を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、素子間分離用の溝内に多結晶シリコンを充填した後、多結晶シリコンを酸化することにより、多結晶シリコンの酸化した部分の最下面の位置がシリコン窒化膜の上面よりも高くなるように構成したので、多結晶シリコンの酸化した部分とシリコン酸化膜とをHFにより除去するときに、HFが溝内にしみ込むこと防止できて、平坦性を向上させることができる。
【0007】
請求項2の発明によれば、多結晶シリコンを酸化する工程において、多結晶シリコンの酸化した部分の最下面の位置をシリコン窒化膜の上面に近接するように構成したので、基板の表面の平坦性をより一層向上させることができる。
【0008】
請求項3の発明においては、多結晶シリコンを充填する工程の後に、シリコン酸化膜の上面に堆積した多結晶シリコンを除去することにより、シリコン酸化膜を露出させるように構成した。この構成の場合、この後、実行する多結晶シリコンの酸化工程において、酸化量を少なくすることができると共に、多結晶シリコンの酸化した部分の最下面の平坦性、即ち、多結晶シリコンの上面の平坦性をより一層向上させることができる。
【0009】
更に、請求項4の発明によれば、シリコン酸化膜を露出させる工程において、CMP処理することにより多結晶シリコンを除去するように構成したので、シリコン酸化膜の表面に多結晶シリコンが凸状部となって残ることを極力防止できる。また、請求項5の発明によれば、シリコン酸化膜を露出させる工程において、ドライエッチング処理することにより多結晶シリコンを除去するように構成したので、シリコン酸化膜の表面に存在する凹部に多結晶シリコンが残ることを極力防止できる。
【0010】
請求項6の発明によれば、HFを用いた処理により多結晶シリコンの酸化した部分とシリコン酸化膜を除去するように構成したので、多結晶シリコンの酸化した部分とシリコン酸化膜を簡単に且つ十分に除去することができる。そして、請求項7の発明のように、半導体基板をSOI基板で構成することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施例について、図1ないし図10を参照しながら説明する。まず、半導体基板として、例えば、図1に示すような構成のSOI基板11を用意する。このSOI基板11は、第1のシリコン基板12と、第2のシリコン基板13と、これら2つのシリコン基板12、13間に介在された絶縁膜14とから構成されている。
【0012】
ここで、上記SOI基板11を形成する方法について簡単に説明する。まず、第1の単結晶シリコン基板12の一方の主面に鏡面研磨を施した後、熱酸化を施すことにより所定の膜厚の例えばSiOからなる絶縁膜14を形成する。続いて、上記第1のシリコン基板12の表面の絶縁膜14側に、鏡面研磨された主面を有する第2の単結晶シリコン基板13を十分に清浄な雰囲気下で密着させて加熱することにより、2つのシリコン基板12、13を、絶縁膜14を挟むようにして一体に接合する。これにより、SOI基板11が作製される。
【0013】
次に、上記SOI基板11の第2のシリコン基板13の表面に、熱酸化により例えば40〜50nm程度の膜厚のSiO膜15を形成する。そして、このSiO膜15の表面に、例えばCVD法等により100〜200nm程度の膜厚のSi膜16とSiO膜17を順次堆積して形成する。これにより、図2に示すような構成が得られる。この構成の場合、Si膜16が第1の層を構成し、SiO膜17が第2の層を構成している。
【0014】
続いて、上記3つのSiO膜17、Si膜16及びSiO膜15に対して例えばフォトエッチングを施すことにより、図3に示すような開口18を形成する。ここで、上記開口18を形成する処理について、簡単に説明する。この場合、まず、SiO膜17の表面にレジスト(図示しない)を堆積した後、公知のフォトリソグラフィ処理とエッチングガスとしてCF、CHF系ガスを用いたR.I.E処理を施す。これにより、SiO膜17の表面のレジストをマスクとして、SiO膜17、Si膜16及びSiO膜15が第1のシリコン基板13の表面に達するまで選択的にエッチングされて、開口18が形成される。尚、図3はレジスト剥離後の状態を示している。
【0015】
そして、SiO膜17(並びにSi膜16及びSiO膜15)をマスクとして、第1のシリコン基板13に対する選択的なエッチングをSOI基板11内部の絶縁膜14に達するまで実行する。これにより、SOI基板11内部にトレンチ分離用の溝19が形成される。上記エッチング処理としては、例えばエッチングガスとしてHBr系ガスを用いたR.I.E処理が実行される。また、この場合、SiO膜17とシリコン基板13とのエッチング選択比により良好に溝19が絶縁膜14に達するように、前工程におけるSiO膜17の堆積厚が決定されるように構成されている。
【0016】
続いて、図4に示す状態で、酸化及びHF(ふっ酸)によるエッチングを数回行うことにより、溝19の内壁面を酸化し(即ち、内壁面SiO膜15aを形成し)、図5に示す構成を得る。この構成の場合、図5に示すように、Si膜16の開口部の開口幅をAとし、SiO膜17の開口部の開口幅をBとしたときに、A<Bの関係が成り立つように、上記した酸化及びHFによるエッチングが実行されるように構成されている。
【0017】
次に、SiO膜17の表面に例えばLP−CVD法により多結晶シリコン20を堆積することにより、溝19(及び開口18)内に上記多結晶シリコン20を充填し、溝19(及び開口18)内を多結晶シリコン20で完全に埋める。これにより、図6に示す構成を得る。この場合、多結晶シリコン20が充填材を構成している。続いて、例えばCMP(Chemical MechanicalPolishing)法により、SiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去し、図7に示す構成を得る。
【0018】
更に、図7に示す状態で、SiO膜17の開口18内に充填されている多結晶シリコン20を酸化させる処理を実行する。この場合、図8に示すように、多結晶シリコン20の酸化した部分21の最下面の位置がSi16の上面よりも若干高くなるように、即ち、酸化した部分21の最下面の位置がSi16の上面より高い位置であってSi16の上面にできる限り近接するように、酸化深さを制御している。このように酸化深さを設定する理由は、図9に示すように、多結晶シリコン20のうちのSi16の上面よりも上の部分22の厚さ寸法Tが、0よりも大きく(T>0)、しかも、できる限り0に近付くようにする(T→0)ためである。
【0019】
ここで、上記多結晶シリコン20の酸化深さの設定の方法について、具体的に説明する。まず、酸化により形成されたシリコン酸化膜(SiO膜)の膜厚のうちの44%の部分が、酸化前の多結晶シリコンの膜厚である。また、Si16上のSiO膜17の膜厚が0.5μmであったとすると、Si16の上面よりも上に位置する多結晶シリコン20の膜厚も0.5μmとなる。そして、図9に示す、多結晶シリコン20の部分22の厚さ寸法Tが、例えば0.05μmになるように酸化することを目標とする。この目標を達成するためには、次の式で求められる膜厚のシリコン酸化膜を形成するような条件で酸化すれば良い。
【0020】
100[%]/44[%]×(0.5[μm]−0.05[μm])=1.0[μm]
即ち、シリコン酸化膜の膜厚が1.0μmとなるように、多結晶シリコン20を酸化すれば良い。
【0021】
この後、上述した多結晶シリコン20の酸化処理が完了したら、HF(ふっ酸)によるウエットエッチング処理により、酸化した多結晶シリコン21とSi16の上のSiO膜17とを除去する。このとき、Si16と、酸化されなかった多結晶シリコン20の部分22とがエッチングストッパとして作用することから、SiO膜15及び絶縁膜14がエッチングされることがないようになっている。これにより、図9に示す構成が得られる。この構成の場合、多結晶シリコン20のうちのSi16の上面よりも上の部分22の厚さ寸法Tが、T>0であると共に、T→0となる。具体的には、上述したように、シリコン酸化膜の膜厚が1.0μmとなるように、多結晶シリコン20を酸化した場合には、T=0.05μmとなる。
【0022】
この結果、素子間分離用の溝19内に充填する多結晶シリコン20の上部の部分22がSOI基板11の表面から突出することを極力防止することができる。これにより、従来構成(図19(f)参照)に比べて、SOI基板11の表面の平坦性を大幅に向上させることができる。従って、後の工程で形成する多結晶シリコン配線やAl配線に切断が起こったり、ショートが発生したりすることを極力防止することができる。
【0023】
尚、前述したCMP法により、SiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去して、図7に示す構成を得る工程においては、図10に示すように、多結晶シリコンの除去残り23が発生するという事情がある。この除去残り23が発生する理由は、SiO膜17の上面に凹部17aが存在すると共に、この凹部17aの中に多結晶シリコン20が埋め込まれ、更に、CMP法では上記凹部17a内の多結晶シリコン20(即ち、除去残り23)を除去できないためである。そして、上記除去残り23が存在すると、HFによりSiO膜17を除去するときに、上記除去残り23がマスクとなってしまい、その下のSiOが残ってしまうという不具合が発生する。
【0024】
これに対して、上記実施例によれば、CMP法によりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去したときに、多結晶シリコン20の除去残り23が発生したとしても、図8に示すように、多結晶シリコン20を酸化するときに、上記除去残り23を酸化することができる。この結果、次の工程(図9参照)において、HFによって、酸化した多結晶シリコン21とSi16の上のSiO膜17とを除去するときに、上述されたように酸化された多結晶シリコンの除去残り23を除去することができる。
【0025】
また、上記実施例では、CMP法によりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去するように構成したが、これに代えて、例えばドライエッチングによりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去するように構成しても良い。尚、この構成の場合には、図11に示すように、ドライエッチングした後、SiO膜17の表面に凸部状をなす多結晶シリコンの除去残り24が発生することが多い。これは、ドライエッチングの除去量ばらつきが約20%と大きいためである。
【0026】
これに対して、上記構成の場合、ドライエッチングを行った後、多結晶シリコン20を酸化するときに(図8参照)、上記多結晶シリコン20の除去残り24を酸化することができる。この結果、次の工程(図9参照)において、HFによって、酸化した多結晶シリコン21とSi16の上のSiO膜17とを除去するときに、上記したように酸化された多結晶シリコンの除去残り24を除去することができる。
【0027】
尚、上記ドライエッチングによりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去する方法と、前記CMP法によりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去する方法を比較したところ、CMP法により発生する除去残り23の方が、ドライエッチングにより発生する除去残り24よりも量が少ないことがわかった。従って、CMP法を用いる方法の方が好ましいといえる。
【0028】
一方、CMP法(またはドライエッチング)によりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去した後、HFによりSiO膜17を除去し、そして、多結晶シリコン40のうちのSi膜16の表面から上方へ突出した凸部分を、ドライエッチングすることにより、その高さ(図9のTに相当する高さ)を低くする方法を、本発明者は考えた。しかし、この方法の場合、ドライエッチングの除去量ばらつきが約20%と大きいため、上記多結晶シリコンの凸部分の高さTをあまり低くすることができなかった。具体的には、多結晶シリコンの凸部分の高さTを0.1〜0.2μm程度にするのが精一杯であった。このため、SOI基板11の表面の平坦性が十分であるとはいえなかった。
【0029】
これに対して、上記第1の実施例によれば、CMP法(またはドライエッチング)によりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去した後、多結晶シリコン20を酸化させることにより、図8に示すように、酸化した部分21の最下面の位置がSi16の上面より高い位置であってSi16の上面にできる限り近接するように、酸化深さを制御した。この場合、酸化深さのばらつきは、上記ドライエッチングの除去量ばらつきに比べて大幅に小さいため、図9に示す、多結晶シリコン20の部分22の厚さ寸法Tが例えば0.05μmになるように、多結晶シリコン20を酸化させることが用意に可能である。この結果、SOI基板11の表面の平坦性を十分に向上させることができる。
【0030】
ところで、図6に示すように、溝19内に多結晶シリコン20を充填する場合、次のような問題点がある。即ち、溝19内に多結晶シリコン20を堆積して埋め込む場合、図12に示すように、数回に分けて実行している。このため、堆積後の多結晶シリコン20の表面が大気にさらされたときに、多結晶シリコン20の表面に酸化層が形成される。この結果、溝19内に埋め込まれた多結晶シリコン20の内部に、SiOのスリット25が存在するようになる。
【0031】
この状態のSOI基板11をCMP処理することにより、SiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去した後、更に、HFによりSiO膜17を除去すると、図13に示すような構成が得られる。この図13に示す構成の場合、溝19内に埋め込まれた多結晶シリコン20の内部に、縦方向に延びるSiOのスリット25が存在している。
【0032】
ここで、上記縦方向のスリット25が存在する多結晶シリコン20のうちのSi膜16の表面から上方へ突出した凸部分26を、例えばドライエッチングすることにより、該凸部分26の高さを低くする方法が考えられる。この場合、多結晶シリコン20のエッチレート(除去速度)とスリット25のエッチレート(除去速度)とがかなり異なるため、図14に示すように、多結晶シリコン20の上面部に、スリット25部分が山となるようなうねり(凹凸)が発生するという不具合があった。
【0033】
これに対して、上記第1の実施例においては、図8及び図9に示すように、多結晶シリコン20を酸化した後、この酸化した部分(SiO)とSiO膜17とをHFにより一緒に除去するように構成した。このため、除去対象部材がSiOだけとなるから、上記図14に示すような凹凸が発生しなくなり、多結晶シリコン20の上面部の平坦性がより一層向上する。
【0034】
次に、上記第1の実施例において、多結晶シリコン20の上部の部分22の厚み寸法T(図9参照)を、0よりも大きく(T>0)している理由について説明する。ここで、上記Tが0に等しく(T=0)、または、0より小さく(T<0)なるように、多結晶シリコン20を酸化したとする。すると、酸化した部分(SiO)とSiO膜17とをHFにより除去するときに、HFが溝19内にしみ込むことがあり、この場合には、図15に示すように、しみ込んだHFにより溝19の内壁部の酸化膜(SiO膜)15aがエッチングされてしまい、空洞27が生ずるという不具合があった。そこで、上記第1の実施例では、T>0とすると共に、Tを0にできる限り近付けるように構成した。これにより、HFのしみ込みを防止できると共に、平坦性を向上させることができる。
【0035】
さて、図16は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例の構成と同一部分には、同一符号を付している。上記第2の実施例では、図1に示す工程から図6に示す工程(溝19内に多結晶シリコン20を充填する工程)までは、第1の実施例と同じである。
【0036】
この後、第2の実施例では、CMP処理を行わずに、図16に示すように、多結晶シリコン20を酸化する。この場合、多結晶シリコン20の酸化した部分21の最下面の位置がSi16の上面よりも若干高くなるように、即ち、酸化した部分21の最下面の位置がSi16の上面より高い位置であってSi16の上面にできる限り近接するように、酸化深さを制御している。
【0037】
ここで、上記多結晶シリコン20の酸化深さの設定の方法について、具体的に説明する。まず、酸化により形成されたシリコン酸化膜(SiO膜)の膜厚のうちの44%の部分が、酸化前の多結晶シリコンの膜厚である。また、Si16上のSiO膜17の膜厚が0.5μmであったとすると、Si16の上面よりも上に位置する多結晶シリコン20の膜厚も0.5μmとなる。また、SiO膜17の上に堆積された多結晶シリコン20の膜厚を1.0μmとする。そして、多結晶シリコン20の上部の部分22の厚さ寸法T(図9参照)が、例えば0.05μmになるように酸化することを目標とする。この目標を達成するためには、次の式で求められる膜厚のシリコン酸化膜を形成するような条件で酸化すれば良い。
【0038】
100[%]/44[%]×(0.5[μm]+1.0[μm]−0.05[μm])=3.3[μm]
即ち、シリコン酸化膜の膜厚が3.3μmとなるように、多結晶シリコン20を酸化すれば良い。
【0039】
この後、上述した多結晶シリコン20の酸化処理が完了したら、HF(ふっ酸)によるウエットエッチング処理により、酸化した多結晶シリコン20とSi16の上のSiO膜17とを一緒に除去する。これにより、図9に示す構成とほぼ同じ構成を得ることができる。
【0040】
さて、上記構成の場合、図6に示す多結晶シリコン20の表面には、溝19に対応して凹凸が存在する。この凹凸は、多結晶シリコン20を酸化すると、その酸化量に応じて緩和される。この緩和される様子を、図17(a)、(b)、(c)及び図18(a)、(b)に示す。従って、多結晶シリコン20の酸化した部分21の最下面、即ち、多結晶シリコン20の上部の部分22の上面は、ほぼ均一な高さで平坦な形状となる。
【0041】
尚、上述した以外の第2の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従って、第2の実施例においても、第1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。特に、第2の実施例によれば、CMP法(またはドライエッチング)によりSiO膜17上の余分な多結晶シリコン20を除去する工程を省略することができるから、製造工程数を低減することができる。
【0042】
また、上記各実施例においては、素子分離用の溝19の幅が1〜2μm、溝19の深さが10μm程度で、Si16上のSiO膜17の膜厚が0.5μm程度の構成を製造する加工工程に適用することを想定している。これに対して、素子分離用の溝の幅を縮小することにより、埋め込み多結晶シリコンの膜厚の薄膜化及びSi16上のSiO膜17の薄膜化を行うと、除去する不要な多結晶シリコンの膜厚の薄膜化も進む。このような構成の場合には、上記した第2の実施例を適用すると、加工効率を大幅に向上させることができる。
【0043】
尚、上記各実施例では、本発明をSOI基板の分離溝に適用する例について示したが、これに限られるものではなく、例えば単なるシリコン基板のトレンチキャパシタやトレンチアイソレーションに適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すものであり、SOI基板の断面図
【図2】SOI基板に各種の膜を形成した状態を示す断面図
【図3】開口を形成した状態を示す断面図
【図4】分離用の溝を形成した状態を示す断面図
【図5】溝の内壁部に酸化膜を形成した状態を示す断面図
【図6】溝の内部に多結晶シリコンを充填した状態を示す断面図
【図7】CMP法により不要な多結晶シリコンを除去した状態を示す断面図
【図8】多結晶シリコンを酸化した状態を示す断面図
【図9】SiO膜及び酸化した多結晶シリコンを除去した状態を示す断面図
【図10】CMP処理後の多結晶シリコンの除去残りを示す断面図
【図11】ドライエッチング処理後の多結晶シリコンの除去残りを示す断面図
【図12】多結晶シリコンの内部にスリットが存在している様子を示す断面図
【図13】SiO膜を除去した後の多結晶シリコンの内部にスリットが存在している様子を示す断面図
【図14】多結晶シリコンの上部にスリットに起因するうねりが発生した様子を示す断面図
【図15】HFのしみ込みにより溝の内壁部の酸化膜に空洞が生じた様子を示す断面図
【図16】本発明の第2の実施例を示すもので、多結晶シリコンを酸化した状態を示す断面図
【図17】シリコンの表面の凹凸が酸化により緩和される様子を示す断面図(その1)
【図18】シリコンの表面の凹凸が酸化により緩和される様子を示す断面図(その2)
【図19】従来構成のSOI基板を製造する工程を説明する断面図
【符号の説明】
11はSOI基板(半導体基板)、12は第1のシリコン基板、13は第2のシリコン基板、14は絶縁膜、15はSiO膜、16はSi膜(第1の層)、17はSiO膜(第2の層)、18は開口、19は溝、20は多結晶シリコン、25はスリット、27は空洞を示す。

Claims (7)

  1. 半導体基板の主面上にシリコン窒化膜及びシリコン酸化膜を堆積する工程と、
    前記半導体基板の主面の所定部位を露出する開口を前記シリコン窒化膜及び前記シリコン酸化膜に形成する工程と、
    前記シリコン酸化膜をマスクとして前記半導体基板を前記開口を介してエッチングして溝を形成する工程と、
    前記溝の内壁面に絶縁被膜を形成する工程と、
    前記開口を介して前記溝内に多結晶シリコンを充填する工程と、
    前記多結晶シリコンを酸化することにより、前記多結晶シリコンの酸化した部分の最下面の位置が前記シリコン窒化膜の上面よりも高くなるようにする工程と、
    前記多結晶シリコンの酸化した部分と前記シリコン酸化膜を除去する工程とを備えて成る半導体装置の製造方法。
  2. 前記多結晶シリコンを酸化する工程において、前記多結晶シリコンの酸化した部分の最下面の位置を前記シリコン窒化膜の上面に近接するように構成したことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記多結晶シリコンを充填する工程の後に、前記シリコン酸化膜の上面に堆積した前記多結晶シリコンを除去することにより、前記シリコン酸化膜を露出させる工程を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記シリコン酸化膜を露出させる工程において、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理することにより前記多結晶シリコンを除去するように構成したことを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記シリコン酸化膜を露出させる工程において、ドライエッチング処理することにより前記多結晶シリコンを除去するように構成したことを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記多結晶シリコンの酸化した部分と前記シリコン酸化膜を除去する工程において、HF(ふっ酸)を用いた処理により前記多結晶シリコンの酸化した部分と前記シリコン酸化膜を除去するように構成したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記半導体基板は、SOI基板であることを特徴とする請求項1なし6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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