JP4227453B2 - 貼付薬用基材 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
この出願発明は、貼付薬基材に関する。特に光線過敏症の発症の可能性を低減する貼付薬用基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、種種の疾患に治療の目的で使用した薬剤が原因となって、光線照射によって誘発され、皮膚疾患を発症したり、悪化したりする可能性があることが報じられている。これは光線過敏症と呼ばれていて、多くの機序が関与しているとされ、紫外線もその一因と考えられている。また、光線過敏症は薬剤の使用をやめたあとでも、患部への日光暴露により誘発される可能性もあるとされている。従来、貼付薬においては、不織布、織物、編物など(たとえば、特許文献1)が基材として用いられていたが、従来の基材において貼付部への光線照射を防止する機能を付与したものは存在しなかった。
【0003】
現状におけるこれら症状への対策としては、患部への日光曝露をできるだけ避けること、発疹等が現れた場合には薬の使用を中止することなどとされており、薬剤の添付文書(使用上の注意)に上記内容などを記載し、注意喚起を促している。
【特許文献1】
特開平2000−110058号公報(特に[0002])
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、薬剤を患部に使用する時に、光により薬剤の変質を生じる可能性を低減し、光線過敏症の発症の可能性を低減するために工夫された、紫外線防止効果に優れた貼付薬基材を提供する事を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の貼付薬基材(以下、単に基材ということがある)は、請求項1記載のとおり、酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が粉体量0.5重量%以上練りこまれている潜在捲縮性繊維を少なくとも80重量%以上含む貼付薬用基材であって、前記潜在捲縮性繊維は、絡合しかつ捲縮を発現し、サイドバイサイド型又は偏芯型の2成分以上の樹脂からなる複合繊維であり、さらに前記粉体は、前記潜在捲縮性繊維の中で偏在して練りこまれ、1つの樹脂成分中の粉体量が他の樹脂成分中の粉体量よりも多い状態で偏在していることを特徴とするものである。潜在捲縮性繊維とは、通常2成分以上の樹脂成分からなる複合繊維であり、加熱などの処理によって捲縮を発現する繊維であるが、本基材は、酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体を練りこんだ潜在捲縮性繊維が絡合しておりかつ捲縮を発現しているので紫外線防止効果とともに伸縮性に優れており、使用時に身体の動きに対し基材の追従性が良好であるため、快適に使用できるとともに剥離しにくく、不慮の剥離により貼付部位が紫外線に暴露される危険が少ない。また、潜在捲縮性繊維を含むウエブから絡合不織布を作成し、捲縮を発現させて得られる基材であれば、絡合不織布が捲縮発現時に緻密になるため紫外線防止効果が高く、かつ薬剤が滲み出しにくく、しかも通気性と適度なクッション性とを有するので貼付薬を快適に使用できる。
【0006】
本発明の基材の潜在捲縮性繊維には酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が粉体量0.5重量%以上練りこまれている。粉体量とは練りこんだ粉体の総量を意味し、酸化チタンのみ練りこんだ場合はその量、酸化亜鉛のみ練りこんだ場合はその量、両方をあわせて練りこんだ場合は酸化チタンと酸化亜鉛との合計量が、潜在捲縮性繊維に対して0.5重量%以上となっているということである。酸化チタンと酸化亜鉛はいずれも白色の無機化合物であって、紫外線防止効果が高いうえ繊維に練りこんでいるため基材の色調を清潔感のある白にすることができる。(以下、特に断りの無い限りこれらを総称して単に粉体ということがある。)粉体は繊維中に練りこまれているので脱落や飛散のおそれがなく、安定した紫外線防止効果が期待できる。粉体は潜在捲縮性繊維を構成する複数の樹脂成分のうち、1つの樹脂成分のみに練りこんでもよいし、2つ以上の樹脂成分に練りこんでもよい。また、1つの樹脂成分には酸化チタン粉体を、別の1つの樹脂成分には酸化亜鉛の粉体を練りこむという方法で2種類の粉体を併用してもよい。
【0007】
また、本発明の基材において酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が潜在捲縮性繊維の中で偏在して練りこまれていることが望ましい。偏在とは、潜在捲縮性繊維内で全体的に均一に粉体が分散しているのではなく、粉体量の多い部分と少ない部分とが生じている状態をいう。特に潜在捲縮性繊維を構成する複数の樹脂成分ごとに粉体量が異なる状態が望ましく、1つの樹脂成分の粉体量が他より多い状態が望ましい。このように粉体が偏在している潜在捲縮性繊維は、全体的に均一に粉体が練りこまれたものよりも捲縮発現性が良好となるため、貼付薬基材の伸縮性が優れる。
【0008】
また、本発明の基材において該基材の紫外線透過率の積分値(以下、単に積分値ということがある)が1500以下であれば、光線過敏症の発症の可能性をより低減する効果がある。紫外線透過率とは基材に波長400nm以下の光線を当てたときの透過率であるが、本発明においては紫外域の各波長において透過率が低いことが望ましいため、220nm〜400nmの波長範囲での紫外線透過率から積分値を求め、紫外線量の目安とする。具体的には分光光度計(島津 UV―3100S、積分球使用、スキャンスピード中速、スリット巾5.0nm)を用いて、220nm〜400nmの範囲で、0.5nmきざみで透過率を測定したデータを積分して、積分値とする。積分値が低い場合は紫外域全体での紫外線防止効果が高いことを示し、1500以下、さらに1000以下であることが順に望ましい。
【0009】
本発明の基材は伸縮性に優れているが、基材のたて又はよこの少なくとも一方向における50%伸長時応力が7N/50mm以下、好ましくは5N/50mm以下、更に好ましくは3N/50mm以下であるものは身体の動きに対し抵抗が少なく、快適に使用できるとともに剥離しにくい。
【0010】
また基材のたて又はよこの少なくとも一方向における50%伸長後弾性回復率が50%以上、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上であると、身体の動きに対し基材の追従性が高いので快適に使用できるとともに剥離しにくいという効果が高い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、具体的に本発明の貼付薬基材の実施の形態を説明する。
【0012】
本発明の基材は酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が粉体量0.5重量%以上練りこまれた潜在捲縮性繊維を含む。潜在捲縮性繊維は通常サイドバイサイド型、偏心型など2成分以上の樹脂からなる複合繊維であり、樹脂成分としてポリエステル/変性ポリエステル、ポリアミド/変性ポリアミド、ポリアミド/ポリエステル、ポリプロピレン/変性ポリプロピレンなどの組合せの潜在捲縮性繊維を使用できる。なかでもポリエステル/変性ポリエステルの2成分からなる潜在捲縮性繊維を用いると基材として風合いが良く、通気性が良いため好ましい。特に粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮性繊維が捲縮発現性に優れているので好ましい。酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体はすべての樹脂成分に練りこまれていてもよいし、一部の樹脂成分に練りこまれていてもよい。潜在捲縮性繊維の繊度は特に限定しないが、繊度1dtex〜3dtexが望ましく、1.5〜2.5dtexが更に望ましい。また繊維長は特に限定しないが、30〜70mmのものがウエブを作成しやすい。本発明の基材には酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が粉体量0.5重量%以上練りこまれた潜在捲縮性繊維を80重量%以上、より好ましくは100重量%含むが、それ以外に配合できる繊維としては特に制限は無く、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ビニリデン繊維、ポリクラール繊維などの単一の樹脂成分からなる合成繊維、天然繊維、再生繊維、及び/又は半合成繊維を用いることができる。
【0013】
本基材の潜在捲縮性繊維に練りこむ粉体は酸化チタンのみでも、酸化亜鉛のみでもよく、両方を混合して併用することもでき、潜在捲縮性繊維を構成する1つの樹脂成分には酸化チタン粉体のみを、別の樹脂成分には酸化亜鉛粉体のみを練りこむという方法で併用することもできる。粉体量とは練りこんだ粉体の総量を意味し、酸化チタンのみ練りこんだ場合はその量、酸化亜鉛のみ練りこんだ場合はその量、両方をあわせて練りこんだ場合は酸化チタンと酸化亜鉛との合計量が、潜在捲縮性繊維に対して0.5重量%以上となるように練りこめば紫外線防止効果が発揮される。粉体量の上限は多いほど紫外線防止効果が高いが、極端に多量の粉体を練りこむと繊維形成が困難になったり捲縮発現性が悪化して基材の伸縮性が低くなる場合があるので、4.0重量%以下、好適には2.0重量%以下の練りこみ量であるとよい。
【0014】
本発明で用いる酸化チタンの粉体は、紫外線防止効果が高くしかも化学的安定性が高いものである。酸化チタン粉体の粒径は粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると平均粒径0.02μm以上、好適には平均粒径0.1μm以上であることが望ましく、あまり粒径が大きいと紫外線防止効果が低くなるおそれがあるので、平均粒径2μm以下、好適には平均粒径1μm以下であれば高い紫外線防止効果がある。
【0015】
本発明で用いる酸化亜鉛の粉体も紫外線防止効果が高く、抗菌・防臭の効果も期待できるので貼付薬基材に好適である。酸化亜鉛粉体の粒径は粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると平均粒径0.02μm以上、好適には平均粒径0.1μm以上であることが望ましく、あまり粒径が大きいと紫外線防止効果が低くなるおそれがあるので、平均粒径2μm以下、好適には平均粒径1μm以下であれば高い紫外線防止効果がある。
【0016】
また、本発明の基材において酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が潜在捲縮性繊維の中で偏在して練りこまれていることが望ましい。偏在とは、潜在捲縮性繊維内で全体的に均一に粉体が分散しているのではなく、粉体量の多い部分と少ない部分とが生じている状態をいう。粉体の偏在状態は、繊維の横断面において粉体量の多い部分と少ない部分が生じていることが望ましく、横断面での偏在状態が繊維の長さ方向に連続していることが望ましい。特に、潜在捲縮性繊維を構成する複数の樹脂成分ごとに粉体量が異なる状態、すなわち、任意の2つの樹脂成分の粉体量が一致しないことが望ましい。特に1つの樹脂成分の粉体量が他より多い状態、すなわちそれ以外の樹脂成分の粉体量がそれより少ないかあるいは粉体量がゼロ(粉体を練りこまない)になっている状態であることが望ましい。たとえば、潜在捲縮性繊維が2成分からなる場合は、1つの樹脂成分だけに粉体を練りこむか、一方の樹脂成分の粉体量が、他方の樹脂成分の粉体量の2倍〜10倍程度、好適には5倍〜10倍程度になるように両成分に粉体を練りこむことが望ましい。このように粉体が偏在している潜在捲縮性繊維、特に1つの樹脂成分に粉体が偏在している潜在捲縮性繊維は、全体的に均一に粉体が練りこまれたものよりも捲縮発現性が良好となるため、貼付薬基材の伸縮性が優れる。
【0017】
本発明の潜在捲縮性繊維には前記粉体以外に、紫外線吸収剤などをあわせて練りこんでもよく、その場合は遮蔽できる紫外線の波長領域が拡大し、さらに効果的に紫外線が遮断されるので、好適である。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系(たとえば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチルー1−フェニルエチル)フェノール、2−[クロロ(2H)−ベンゾトリアゾールー2−イル]−4−メチルー6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾールー2−イル)−4,6−ジーtert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾールー2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール etc.)や、トリアジン系(たとえば、2−(4,6−ジフェニルー1,3,5−トリアジンー2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール)や、パラアミノ安息香酸系(たとえば、パラアミノ安息香酸エステル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸エチルなど)や、ケイ皮酸系(たとえば、P−メトキシ桂皮酸−2−エトキシエチル、ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジイソプロピル桂皮酸メチル)や、ベンゾフェノン系(たとえば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸ナトリウム、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなど)や、サリチル酸系(たとえば、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸ジプロピレングリコールなど)などを用いることができる。なかでも、紫外線吸収領域が広範であるという点でベンゾトリアゾール系やトリアジン系の紫外線吸収剤が特に好適である。紫外線吸収剤は潜在捲縮性繊維の1つの樹脂成分のみに練りこまれていてもよいし、2つ以上の樹脂成分に練りこまれていてもよい。前記粉体とあわせて練りこんでもよいし、粉体を練りこんだ樹脂成分とは別の樹脂成分に練りこんでもよい。練りこみ量は特に限定するものではないが、潜在捲縮性繊維の0.01重量%以上、好ましくは0.1〜4.0重量%程度であれば捲縮発現性への影響が少ないので好適である。
【0018】
本発明の基材は前記のような潜在捲縮性繊維を配合して公知のカード機などでウエブを作成した後、ニードルパンチ法や水流絡合法などの通常の絡合手段で絡合不織布とし、熱処理などで捲縮を発現させて得ることができる。この製法で得られる基材は、絡合不織布が捲縮発現時に緻密になるため紫外線防止効果が高く、かつ薬剤が滲み出しにくく、しかも通気性と適度なクッション性とを有するので貼付薬を快適に使用できる。本発明の貼付用基材の厚み、面密度等は特に限定するものではないが、厚みは0.7〜1.2mmが好ましく、面密度は70〜200g/m2が好ましい。また貼付薬基材の見かけ密度が高いほど紫外線防止効果が高く、望ましくは、0.10〜0.25g/cm3であると、紫外線透過率を低下させることができる。
【0019】
本発明の基材は、以下に説明する紫外線透過率の積分値が1500以下であれば、光線過敏症の発症の可能性をより低減する効果があるので好ましい。紫外線透過率とは基材に波長400nm以下の光線を当てたときの透過率であるが、本発明においては紫外域の各波長において透過率が低いことが望ましいため、220nm〜400nmの波長範囲での紫外線透過率から積分値を求め、紫外線量の目安とする。具体的には分光光度計(島津 UV―3100S、積分球使用、スキャンスピード中速、スリット巾5.0nm)を用いて、220nm〜400nmの範囲で、0.5nmきざみで透過率を測定したデータを積分して、積分値とする。具体的には下記の式による。
(ただしD[i]は波長i(nm)における透過率(%))
この積分値が低い場合は紫外域全体での紫外線防止効果が高いことを示し、1500以下、さらに1000以下であることが順に望ましい。本発明の基材において紫外線透過率の積分値を低くする手段としては、粉体量を増すこと、粉体の平均粒径が小さいものを用いること、潜在捲縮性繊維を十分に捲縮発現させて見かけ密度を上げること、紫外線吸収剤を併用することなどを組み合わせて行えばよい。
【0020】
本発明の基材は伸縮性があるので使用時に身体の動きに対し基材の追従性が良好であるため、快適に使用できるとともに貼付薬用基材として用いた場合は剥離しにくいという効果がある。このため不慮の剥離により貼付部位が紫外線に暴露される危険が少ない。本明細書において、基材におけるたて方向とは、基材の生産時の流れ方向であり、よこ方向とは基材の生産時の巾方向のことをいう。本発明の基材は、伸長時の応力が低いことが望ましく、基材のたて又はよこの少なくとも一方向における後述する方法で測定される50%伸長時応力が、7N/50mm以下、好ましくは5N/50mm以下、更に好ましくは3N/50mm以下、であると、適用部位を動かす際に抵抗が少なく、特に快適に使用できる。たてとよこの両方向で、この50%伸長時応力が7N/50mm以下であればより好ましく、5N/50mm以下であればより好ましい。
【0021】
本発明にかかる50%伸長時応力は、下記の条件下で測定される。まず基材から250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製 テンシロン)をつかみ間隔200mmにして、長手方向の両端をセットし、引っ張り速度500mm/分で引っ張り、50%伸張位置すなわちつかみ間隔300mmの位置のときにかかる応力を50%伸長時応力とする。基材のたて方向が長手になる試料片とよこ方向が長手になる試料片とを測定する。試料片はそれぞれ3枚以上測定して平均値を求める。
【0022】
また本発明の基材は、伸長後の弾性回復率が高いことが望ましく、基材のたて又はよこの少なくとも一方向における後述する方法で測定される50%伸長後弾性回復率が50%以上、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上であることが好ましい。このような基材であると、適用部位の動きに対し基材の追従性が高いので快適に使用できるとともに剥離しにくいという効果が特に高い。
【0023】
本発明にかかる50%伸長後弾性回復率は、下記の条件下で測定される。基材から250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製テンシロン)をつかみ間隔200mmにして長手方向の両端をセットする。このつかみ間隔200mmの位置を始点とし(伸張長さL0は0)、50%伸張位置すなわちつかみ間隔300mmの位置(伸張長さL50は100)まで、速度500mm/分で引っ張り、すぐに同速度で始点まで戻す。このとき試料の引張応力がゼロになったときのつかみの位置の始点からの距離を伸張長さLnとした時、次の式より算出されるものを50%伸張後弾性回復率とする。基材のたて方向が長手になる試料片とよこ方向が長手になる試料片とを測定する。試料片はそれぞれ3枚以上測定して平均値を求める。
(式)
50%伸長後弾性回復率(%)=[(L50−Ln)/(L50−L0)]×100
=(100−Ln)
本発明の基材において50%伸長後弾性回復率を高くする手段としては、潜在捲縮性繊維の配合量を増やして90重量%以上、望ましくは100重量%にすること、潜在捲縮性繊維の捲縮発現性を阻害せずに紫外線防止効果が出るようにより平均粒径の小さい粉体を用いること、粉体を偏在させること、などを組み合わせて行えばよい。
【0024】
【実施例】
以下、この出願発明の貼付薬基材について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の条件にのみ限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で設計変更及び変形を行ない得る。
なお、この実施例に用いた酸化チタン粉体の平均粒径は0.3μm、酸化亜鉛粉体の平均粒径は0.1μmであった。
(実施例1)
粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮性繊維の、高粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の2.0重量%、低粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の0.3重量%練りこんだ、複合ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を準備した。カード機でこの繊維100重量%からなるウエブを作成し、針密度50本/cm2のニードルパンチにより絡合したのち、195℃で熱処理を施して潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて、面密度100g/m2の不織布を作成した。
(実施例2)
粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮性繊維の、高粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の0.3重量%、低粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の2.0重量%練りこんだ、複合ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を準備した。カード機でこの繊維100重量%からなるウエブを作成し、表裏面共に吐出圧力4Mpaの水流により絡合したのち、乾燥し、その後160℃で熱処理を施して潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて、面密度100g/m2の不織布を作成した。
(実施例3)
粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮性繊維の、高粘度側のポリエステルに酸化亜鉛の粉体を繊維重量の1.0重量%、低粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の0.3重量%練りこんだ複合ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を準備した。カード機でこの繊維100重量%からなるウエブを作成し、針密度50本/cm2のニードルパンチにより絡合したのち、乾燥し、その後160℃で熱処理を施して潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて、面密度100g/m2の不織布を作成した。
(比較例1)
粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮性繊維の、高粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の0.3重量%、低粘度側のポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の0.3重量%練りこんだ、複合ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を準備した。カード機でこの繊維100重量%からなるウエブを作成し、針密度50本/cm2のニードルパンチにより絡合したのち、乾燥し、その後195℃で熱処理を施して潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて、面密度100g/m2の不織布を作成した。
(比較例2)
単一成分からなるポリエステルに酸化チタンの粉体を繊維重量の2.0重量%練りこんだ繊維(繊度1.45dtex、繊維長38mm)を準備し、カード機でこの繊維100重量%からなるウエブを作成し、表裏面共に吐出圧力4Mpa水流により絡合したのち、乾燥し、面密度100g/m2の不織布を作成した。
(紫外線透過率積分値の算出)
実施例1〜3及び比較例1、2の基材の紫外線透過率を、島津分光光度計UV−3100Sを用いて測定した。測定にあたっては、積分球を用い、スキャンスピードを中速とし、スリット巾5.0nm、サンプリング間隔0.5nmで、220nm〜400.0nmの波長について、透過率を測定し、積分値を求めた。
(50%伸長時応力の測定)
実施例1〜3及び比較例1、2の基材から、250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製 テンシロン)をつかみ間隔200mmにして、長手方向の両端をセットし引っ張り速度500mm/分で引っ張り、つかみ間隔300mmの位置のときにかかる応力を測定した。なお、試料片は、基材のたて方向が長手方向になるもの3枚と基材のよこ方向が長手方向になるもの3枚を測定し、それぞれの平均値を求めて結果を表1に示した。
(50%伸張後弾性回復率の測定)
基材から250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製 テンシロン)をつかみ間隔200mmにして長手方向の両端をセットした。このつかみ間隔200mmの位置を始点とし(伸張長さL0は0)、50%伸張位置すなわちつかみ間隔300mmの位置(伸張長さL50は100)まで、速度500mm/分で引っ張り、すぐに同速度で始点まで戻した。このとき試料の引張応力がゼロになったときのつかみの位置の伸張長さをLnとした時、下記の式より算出されるものを50%伸張後弾性回復率とした。
(式)
50%伸長後弾性回復率(%)=[(L50−Ln)/(L50−L0)]*100
=(100−Ln)
なお、試料片は、基材のたて方向が長手方向になるもの3枚と基材のよこ方向が長手方向になるもの3枚を測定し、それぞれの平均値を求めて結果を表1に示した。
(評価)
【0025】
【表1】
【0026】
実施例1〜3の基材は紫外線透過率の積分率が1500以下という、優れた紫外線防止効果を有するとともに、たて又はよこの少なくとも一方向において、50%伸長時応力が7N/50mm以下でありかつ50%伸長弾性回復率が50%以上であるという、優れた伸縮性を有するものであった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の貼付薬基材は潜在捲縮性繊維に練りこまれている酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体によって紫外線を散乱する効果があるので紫外線が透過しにくく、光により薬剤が変質を生じる可能性を低減し、光線過敏症の発症の可能性を低減する。そして本基材は、粉体を練りこんだ潜在捲縮性繊維が絡合しておりかつ捲縮を発現しているので伸縮性にも優れており、使用時に身体の動きに対し抵抗が少なく、基材の追従性が良好であるため、快適に使用できるとともに剥離しにくく、不慮の剥離により貼付部位が紫外線に暴露される危険が少ない。また、潜在捲縮性繊維を含むウエブから絡合不織布を作成し、捲縮を発現させて得られる基材であれば、絡合不織布が捲縮発現時に緻密になるため紫外線防止効果が高く、かつ薬剤が滲み出しにくく、しかも通気性と適度なクッション性とを有するので貼付薬を快適に使用できる。
Claims (4)
- 酸化チタン及び/又は酸化亜鉛の粉体が粉体量0.5重量%以上練りこまれている潜在捲縮性繊維を少なくとも80重量%以上含む貼付薬用基材であって、前記潜在捲縮性繊維は、絡合しかつ捲縮を発現し、サイドバイサイド型又は偏芯型の2成分以上の樹脂からなる複合繊維であり、さらに前記粉体は、前記潜在捲縮性繊維の中で偏在して練りこまれ、1つの樹脂成分中の粉体量が他の樹脂成分中の粉体量よりも多い状態で偏在していることを特徴とする貼付薬用基材。
- 該基材の220nm〜400nmの紫外線透過率の積分値が1500以下であることを特徴とする請求項1に記載の貼付薬用基材。
- 該基材のたて又はよこの少なくとも一方向における50%伸長時応力が7N/50mm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の貼付薬用基材。
- 該基材のたて又はよこの少なくとも一方向における50%伸長後弾性回復率が50%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の貼付薬用基材。
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