JP2004141613A - 医療衛生用基材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の医療衛生用基材は、紫外線透過率が20%以下であることを特徴とするものである。また本発明の第2の医療衛生用基材は、350nm以下の波長の紫外線透過率が15%以下であることを特徴とするものである。本発明によれば従来の基材よりも紫外線防止効果が高いために、薬剤を含む粘着剤を塗布して貼付薬用基材として用いる際に、光線過敏症の発症の可能性を低減する。さらにこの医療衛生用基材は、薬剤を含まない粘着材を塗布したり、包帯状、サポーター状などに加工して貼付薬使用後の使用部位に対する紫外線遮断部材として用いることが出来る。
Description
【発明の属する分野】
この出願発明は、医療衛生用基材に関する。特に光線過敏症の発症の可能性を低減する貼付薬用基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、種種の疾患に治療の目的で使用した薬剤が原因となって、光線照射によって誘発され、皮膚疾患を発症したり、悪化したりする可能性があることが報じられている。これは光線過敏症と呼ばれていて、多くの機序が関与しているとされ、紫外線もその一因と考えられている。また、光線過敏症は薬剤の使用をやめたあとでも、患部への日光暴露により誘発される可能性もあるとされている。従来、貼付薬においては、不織布、織物、編物等の貼付薬用基材が用いられていたが、これらの基材において、貼付部への光線照射を防止する機能を付与した基材は存在しなかった。
【0003】
現状におけるこれら症状への対策としては、患部への日光曝露をできるだけ避けること、発疹等が現れた場合には薬の使用を中止することなどとされており、薬剤の添付文書(使用上の注意)に上記内容などを記載し、注意喚起を促している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、薬剤を患部に使用する時に、光により薬剤の変質を生じる可能性を低減し、光線過敏症の発症の可能性を低減するために工夫された、紫外線防止効果に優れた医療衛生用基材を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の医療衛生用基材(以下、単に基材ということがある)は、請求項1記載のとおり、紫外線透過率が20%以下であることを特徴とするものである。本基材は従来の基材よりも紫外線防止効果が高いので、薬剤を含む粘着剤を塗布して貼付薬用基材として用いる際には紫外線によって薬剤が変質を生じる可能性を低減し、光線過敏症の発症の可能性を低減する。さらにこの医療衛生用基材は、薬剤を含まない粘着材を塗布したり、包帯状、サポーター状などに加工して貼付薬使用後の使用部位に対する紫外線遮断部材として用いることが出来る。
【0006】
特に本発明の基材において、該基材を構成する材料に酸化鉄の粉体が練りこまれたものであれば、紫外線防止効果が高いうえ、酸化鉄が褐色であるために、基材の色調を肌に近い色に着色でき、使用時に目立たず、特に好適である。また該粉体は練りこまれているので脱落や飛散のおそれがなく安定した紫外線防止効果が期待できる。特に酸化鉄の粉体の粒径が0.02〜2μmであると紫外線防止効果が高く、0.02〜1μmであれば特に紫外線防止効果が高いが、粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると0.1μm以上の粒径のものを使用するのが適当である。
【0007】
また、本発明の基材において、該基材を構成する材料に紫外線吸収剤が練りこまれたものであれば、紫外線防止効果が高いうえ、基材の色調は材料そのままの色や、白色、あるいは他の自由な色に着色することができるので好適である。紫外線吸収剤は練りこまれているので脱落や飛散のおそれがなく安定した紫外線防止効果が期待できる。前記紫外線吸収剤としては紫外線を吸収する効果のある各種化学物質が使用できるが、特にベンゾトリアゾール系及びトリアジン系の紫外線吸収材であれば、紫外線吸収領域が広範であるので好適である。なお紫外線吸収剤は単独でも練りこむことができるし、前記酸化鉄の粉体と併用することもできる。併用の場合は、基材を構成する1つの材料に共に練りこんでもよいし、別々に練りこんだ2以上の材料を組み合わせて用いても良い。併用によって紫外線防止効果が高まるので好ましい。
【0008】
また基材に酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維や、紫外線吸収剤を練りこんだ繊維や、酸化鉄の粉体と紫外線吸収剤を共に練りこんだ繊維が含まれていれば繊維表面もしくは繊維内部を紫外線が通過する際の乱反射又は吸収によって、更に紫外線防止効果が高まるので好ましい。酸化鉄の粉体と紫外線吸収剤を共に練りこんだ繊維は、特に紫外線防止効果が高いので好ましい。
【0009】
また、基材が伸縮性を有するものであれば、使用時に身体の動きに対し基材の追従性が良好であるため、快適に使用できるとともに貼付薬用基材として用いた場合は剥離しにくいという効果がある。したがって不慮の剥離により貼付部位が紫外線に暴露される危険が少ない。特に基材のたて又はよこの少なくとも一方向において、50%伸長時応力が11N/50mm以下、好ましくは7N/50mm以下、更に好ましくは5N/50mm以下、であるものは身体の動きに対し抵抗が少なく、快適に使用できる。
【0010】
また基材のたて又はよこの少なくとも一方向において、50%伸長後弾性回復率が50%以上、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上であると、身体の動きに対し基材の追従性が高いので快適に使用できるとともに剥離しにくいという効果が高い。
【0011】
該基材が潜在捲縮性繊維を含み、該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している絡合不織布からなるものであれば、前記の伸長時応力及び伸長後弾性回復率を示す伸縮性を容易に達成することができる。また潜在捲縮性繊維を含むウエブを絡合したのち捲縮を発現した絡合不織布は、伸縮性があるとともに捲縮発現時に不織布が緻密になるため、紫外線防止効果が高まり、適度なクッション性を有するうえ、貼付薬用基材として用いた場合は薬剤の滲み出しがないので使用感がよい。
【0012】
さらに前記潜在捲縮性繊維として、酸化鉄の粉体を練りこんだ潜在捲縮性繊維、紫外線吸収剤を練りこんだ潜在捲縮性繊維、酸化鉄の粉体と紫外線吸収剤とを共に練りこんだ潜在捲縮性繊維の中から任意に選択しうる1種類の繊維、又は2種類以上の繊維を組み合わせて、用いるのであれば、伸縮性を付与すると同時に紫外線防止効果をも付与できるので、好適である。
【0013】
さらにまた、該基材の見かけ密度が、0.10〜0.25g/cm3であると紫外線防止効果が高まる。
【0014】
また、本発明の別の医療衛生用基材は、請求項13記載のとおり、UV−B(280〜320nm)、UV−C(280nm未満)に代表されるような特に有害性が予測される350nm以下の波長の紫外線透過率が15%以下であることを特徴とすることにより、光線過敏症の発症の可能性を低減するものである。(以下、第2基材と称する。)。前記医療衛生用基材と同様にこの第2基材も、薬剤を含まない粘着材を塗布したり、包帯状、サポーター状などに加工して貼付薬使用後の使用部位に対する紫外線遮断部材として用いることが出来る。
【0015】
さらにこの第2基材を構成する材料に紫外線吸収剤が練りこまれたものであれば、紫外線防止効果が高いうえ、第2基材の色調は材料そのままの色や、白色、あるいは他の自由な色に着色することができるので好適である。紫外線吸収剤は練りこまれているので脱落や飛散のおそれがなく安定した紫外線防止効果が期待できる。前記紫外線吸収剤は350nm以下の波長範囲について紫外線を吸収する効果のある各種化学物質が使用できるが、特にベンゾトリアゾール系及びトリアジン系の紫外線吸収材が紫外線吸収領域が広範であるので好適である。さらにまたこの第2基材に紫外線吸収剤を練りこんだ繊維が含まれていれば繊維表面もしくは繊維内部を紫外線が通過する際の紫外線吸収剤の分子内共役二重結合による吸収によって、更に紫外線防止効果が高まるので好ましい。また前記のような潜在捲縮性繊維を含み、該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している絡合不織布からなり、該潜在捲縮性繊維に紫外線吸収剤が練りこまれたものであれば、皮膚への追従性が好適な伸縮性を付与すると同時に紫外線防止効果をも付与できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、具体的に本発明の医療衛生用基材の実施の形態を説明する。本発明の医療衛生用基材は、紫外線透過率が20%以下である。この紫外線透過率は、基材に波長400nm以下の光線を当てたときの透過率であり、具体的には分光光度計(島津 UV―3100S、積分球使用、スキャンスピード中速、スリット巾5.0nm)を用いて、220.0nm〜800nmの範囲で、0.5nmきざみで透過率を測定することによって求められる。本発明の基材の紫外線透過率は、400nm以下の各波長において20%以下であり、望ましくは15%以下、10%以下の順に望ましい。
【0017】
本発明の医療衛生用基材は前記の紫外線透過率を有するものであれば特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、ポリエチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ナイロン、ポリウレタン、ポリビニルアセタール、アクリル、などの合成樹脂からなるフィルム、並びにポリエステル繊維、 アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ビニリデン繊維、ポリクラール繊維などの合成繊維、天然繊維、再生繊維、及び/又は半合成繊維からなる、不織布、織物、編物及びこれらを適宜組み合わせた複合体などのシート状物を用いることができる。なかでもポリエステル繊維からなる不織布は風合いも良く、通気性が良いため好ましい。
【0018】
これらシート状物に紫外線防止効果を付与する手段としては、例えば前記の合成樹脂や繊維などに対して、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム及びその他の無機化合物などの紫外線を散乱する効果のある粉体、及び/又は紫外線吸収剤を練りこむ方法がある。基材が繊維からなる場合には、繊維からなる基材を公知の染色法で染色する方法や、繊維の断面形状が多角形の繊維を用いて乱反射をさせる方法、分割繊維などを用いて不織布、織物、編物を作成した後に分割操作を行なって基材を緻密にする方法なども適用でき、いずれも紫外線透過率を下げる効果がある。このような紫外線防止手段は複数組み合わせてもよい。こうして得られる紫外線防止効果を有するシート状物をそのまま基材として用いても良いし、他のシート状物をさらに積層したり、複合して基材を構成してもよい。
【0019】
前記紫外線を散乱する効果のある粉体を基材に練りこむ方法は粉体の脱落や飛散のおそれがなく、安定した紫外線防止効果が期待でき、特に望ましい。該粉体は所定の紫外線防止効果が得られればよく、粉体の練りこみ量は特に規定するものではない。また、該粉体の粒径は小さいほど紫外線防止効果が高い。基材に練りこむ該粉体は1種類に限らず、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
該粉体として、特に酸化鉄の粉体を用いると紫外線防止効果が高く、基材の色調を肌に近い色に着色することができる。酸化鉄の粉体の粒径は小さいほど紫外線防止効果が高く、0.02〜2μmが好ましく、0.02〜1μmであれば更に紫外線防止効果が高いが、粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると0.1μm以上の粒径のものを使用するのが好ましい。また、酸化鉄の粉体の練りこみ量は特に限定しないが、基材全体に対して0.01重量%〜4.0重量%程度が望ましい。
【0021】
特に酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維から基材を構成すれば、繊維表面もしくは繊維内部を光線が通過する際の乱反射によって更に紫外線防止効果が高まるので好適である。酸化鉄の粉体の粒径は小さいほど紫外線防止効果が高く、0.02〜2μmが好ましく、0.02〜1μmであれば更に紫外線防止効果が高いが、粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると0.1μm以上の粒径のものを使用するのが好ましい。酸化鉄粉体の配合量は特に限定しないが、繊維に対して0.01重量%〜4.0重量%程度が望ましい。このような酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維のみから基材を構成してもよいし、通常の繊維を混合して用いてもよい。
【0022】
また、前記紫外線吸収剤を基材に練りこむ方法も安定した紫外線防止効果が期待できるので望ましい。該紫外線吸収剤は所定の紫外線防止効果が得られればよく、紫外線吸収剤の練りこみ量は特に規定するものではない。基材に練りこむ該紫外線吸収剤は1種類に限らず、複数種類を組み合わせて用いてもよい。紫外線吸収剤と前記酸化鉄の粉体とを共に基材に練りこんでもよいし、別々に練りこんだシート状物を組み合わせて基材としても良い。
【0023】
特に紫外線吸収剤を練りこんだ繊維から基材を構成すれば、繊維表面もしくは繊維内部を光線が通過する際の紫外線吸収剤の分子内共役二重結合による吸収によって更に紫外線防止効果が高まるので好適である。紫外線吸収剤の配合量は特に限定しないが、繊維に対して0.01重量%以上、望ましくは0.1〜4.0重量%程度であるとよい。このような紫外線吸収剤を練りこんだ繊維のみから基材を構成してもよいし、酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維や、紫外線吸収剤と酸化鉄の粉体を共に練り込んだ繊維や通常の繊維を混合して用いてもよい。
【0024】
前記紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系(たとえば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチルー1−フェニルエチル)フェノール、2−[クロロ(2H)−ベンゾトリアゾールー2−イル]−4−メチルー6−(tert−ブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾールー2−イル)−4,6−ジーtert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾールー2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール etc.)や、トリアジン系(たとえば、2−(4,6−ジフェニルー1,3,5−トリアジンー2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール)や、パラアミノ安息香酸系(たとえば、パラアミノ安息香酸エステル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、パラアミノ安息香酸エチルなど)や、ケイ皮酸系(たとえば、P−メトキシ桂皮酸−2−エトキシエチル、ジパラメトキシ桂皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジイソプロピル桂皮酸メチル)や、ベンゾフェノン系(たとえば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルフォン酸ナトリウム、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなど)や、サリチル酸系(たとえば、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸ジプロピレングリコールなど)などを用いることができる。なかでも、紫外線吸収領域が広範であるという点でベンゾトリアゾール系やトリアジン系の紫外線吸収剤が特に好適である。
【0025】
特に、本発明において酸化鉄と紫外線吸収剤とを併用すれば、遮蔽できる紫外線の波長領域が拡大し、さらに効果的に紫外線が遮断されるので、好適である。
【0026】
本発明の基材は、伸縮性があることが望ましい。伸縮性がある基材は使用時に身体の動きに対し基材の追従性が良好であるため、快適に使用できるとともに貼付薬用基材として用いた場合は剥離しにくいという効果がある。このため不慮の剥離により貼付部位が紫外線に暴露される危険が少ない。
【0027】
本明細書において、基材におけるたて方向とは、基材の生産時の流れ方向であり、よこ方向とは基材の生産時の巾方向のことをいう。本発明の伸縮性の基材は、伸長時の応力が低いことが望ましく、基材のたて又はよこの少なくとも一方向において後述する方法で測定される50%伸長時応力が、11N/50mm以下、好ましくは7N/50mm以下、更に好ましくは5N/50mm以下、であると、適用部位を動かす際に抵抗が少なく、特に快適に使用できる。たてとよこの両方向で、この50%伸長時応力が11N/50mm以下であればより好ましく、7N/50mm以下であればより好ましい。
【0028】
本発明にかかる50%伸長時応力は、下記の条件下で測定される。まず基材から250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製 テンシロン)をつかみ間隔200mmにして、長手方向の両端をセットし、引っ張り速度500mm/分で引っ張り、50%伸張位置すなわちつかみ間隔300mmの位置のときにかかる応力を50%伸長時応力とする。基材のたて方向が長手になる試料片とよこ方向が長手になる試料片とを測定する。
【0029】
また本発明の伸縮性の基材は、伸長後の弾性回復率が高いことが望ましく、基材のたて又はよこの少なくとも一方向において後述する方法で測定される50%伸長後弾性回復率が50%以上、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上であることが好ましい。このような基材であると、適用部位の動きに対し基材の追従性が高いので快適に使用できるとともに剥離しにくいという効果が特に高い。
【0030】
本発明にかかる50%伸長後弾性回復率は、下記の条件下で測定される。基材から250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製テンシロン)をつかみ間隔200mmにして長手方向の両端をセットする。このつかみ間隔200mmの位置を始点とし(伸張長さL0は0)、50%伸張位置すなわちつかみ間隔300mmの位置(伸張長さL50は100)まで、速度500mm/分で引っ張り、すぐに同速度で始点まで戻す。このとき試料の引張応力がゼロになったときのつかみの位置の始点からの距離を伸張長さLnとした時、次の式より算出されるものを50%伸張後弾性回復率とする。基材のたて方向が長手になる試料片とよこ方向が長手になる試料片とを測定する。
(式)
50%伸長後弾性回復率(%)=[(L50−Ln)/(L50−L0)]×100=(100−Ln)
【0031】
本発明の基材に伸縮性を付与する手段は特に限定しないが、例えば潜在捲縮性繊維を含み該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している不織布、伸縮性糸からなる織物、メリヤスなど伸縮性の高い編物、伸縮性を示すプラスチックフィルム、及びこれらを適宜組み合わせた複合体などを用いることができる。紫外線防止処理と伸縮性付与とのどちらを先に行なっても良い。また、紫外線防止効果のあるシート状物と、伸縮性のあるシート状物を別々に作成して、積層又は複合しても良い。
【0032】
特に、潜在捲縮性繊維を含む繊維ウエブ、好ましくは繊維シート状物全体に対して潜在捲縮性繊維を50mass%以上、より好ましくは80mass%〜100mass%配合した繊維ウエブを、ニードルパンチ法や水流絡合法などの通常の絡合手段で絡合不織布とし、捲縮を発現させた伸縮性のある絡合不織布は、伸縮性があるとともに捲縮発現時に不織布が緻密になるため、紫外線防止効果が高まり、適度なクッション性を有するうえ、貼付薬用基材として用いた場合は薬剤の滲み出しがないので使用感がよい。潜在捲縮繊維は繊度1dtex〜3dtexが望ましく、1.5〜2.5dtexが更に望ましい。また繊維長は特に限定しないが、30〜60mmのものがウエブを作成しやすい。
【0033】
前記潜在捲縮性繊維が前記酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維であれば、紫外線防止効果と同時に伸縮性を高めることができるので特に好ましい。潜在捲縮性繊維は通常サイドバイサイド型、偏心型など2成分以上の樹脂からなる複合繊維であるが、酸化鉄の粉体はすべての樹脂成分に練りこんでも良いし、少なくとも1つの成分に練りこんでも良い。酸化鉄の粉体の粒径は小さいほど紫外線防止効果が高く、0.02〜2μmが好ましく、0.02〜1μmであれば更に紫外線防止効果が高いが、粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると0.1μm以上の粒径のものを使用するのが好ましい。練りこみ量は特に限定するものではないが、潜在捲縮繊維の0.01〜4.0重量%程度であれば捲縮発現への影響が少ないので好適である。
【0034】
また、前記潜在捲縮性繊維に前記紫外線吸収剤を練りこんだ繊維であれば、紫外線防止効果と同時に伸縮性を高めることができるので特に好ましい。潜在捲縮性繊維は通常サイドバイサイド型、偏心型など2成分以上の樹脂からなる複合繊維であるが、紫外線吸収剤はすべての樹脂成分に練りこんでも良いし、少なくとも1つの成分に練りこんでも良い。前記酸化鉄の粉体とあわせて練りこんでもよいし、酸化鉄の粉体を練りこんだ樹脂成分とは別の樹脂成分に練りこんでもよい。練りこみ量は特に限定するものではないが、潜在捲縮繊維の0.01重量%以上、好ましくは0.1〜4.0重量%程度であれば捲縮発現への影響が少ないので好適である。
【0035】
本発明の基材が繊維からなるものである場合、その見かけ密度が高いほど紫外線防止効果が高く、望ましくは、0.10〜0.25g/cm3であると、緻密な繊維によって紫外線透過率を低下させることができる。
【0036】
以下、本発明の第2基材の実施の形態を説明する。本発明の第2基材は、特に皮膚に有害な350nm以下の波長の有害紫外線について顕著な遮蔽効果を有しており、前記医療衛生用基材と同じ測定方法で、350nm以下の各波長において透過率が15%以下であり、望ましくは10%以下、8%以下の順に望ましい。本発明の第2基材は前記の紫外線透過率を有するものであれば特に制限はなく、前記医療衛生用基材に用いるのと同じ合成樹脂からなるフィルム、不織布、織物、編物及びこれらを適宜組み合わせた複合体などのシート状物を用いることができる。なかでもポリエステル繊維からなる不織布は風合いも良く、通気性が良いため好ましい。前記シート状物に紫外線防止効果を付与する手段としては、前記医療衛生用基材に用いるのと同じ手段を適用することができるが、特にシート状物の材料に前記のような紫外線吸収剤を練りこむ方法は、紫外線吸収剤の選定によって波長範囲を設計しやすく、有害紫外線を防ぐことができ、基材の色調材料そのままの色や、白色、あるいは他の自由な色に着色することができるので好適である。基材に練りこむ紫外線吸収剤は1種類に限らず、複数種類を組み合わせて用いてもよい。具体的にはベンゾトリアゾール系及びトリアジン系の紫外線吸収材であれば、350nm以下の波長範囲について紫外線吸収効果があるので好適である。
【0037】
特に紫外線吸収剤を練りこんだ繊維から第2基材を構成すれば繊維表面もしくは繊維内部を紫外線が通過する際の紫外線吸収剤の分子内共役二重結合による吸収によって、更に紫外線防止効果が高まるので好ましい。紫外線吸収剤の配合量は特に限定しないが、繊維に対して0.01重量%以上、望ましくは0.1〜4.0重量%程度であるとよい。また前記のような潜在捲縮性繊維を含み、該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している絡合不織布からなり、該潜在捲縮性繊維に紫外線吸収剤が練りこまれたものであれば、皮膚への追従性が好適な伸縮性を付与すると同時に紫外線防止効果をも付与できる。潜在捲縮性繊維は通常サイドバイサイド型、偏心型など2成分以上の樹脂からなる複合繊維であるが、紫外線吸収剤はすべての樹脂成分に練りこんでも良いし、少なくとも1つの成分に練りこんでも良い。練りこみ量は特に限定するものではないが、潜在捲縮繊維の0.01重量%以上、好ましくは0.1〜4.0重量%程度であれば捲縮発現への影響が少ないので好適である。なお本発明の第2基材が繊維からなるものである場合、その見かけ密度が高いほど紫外線防止効果が高く、望ましくは、0.10〜0.25g/cm3であると、緻密な繊維によって紫外線透過率を低下させることができる。
【0038】
【実施例】
以下、この出願発明の医療衛生用基材および第2の基材について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の条件にのみ限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で設計変更及び変形を行ない得る。
(実施例1)
紫外線防止繊維として、粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮繊維の、高粘度側のポリエステルに粒径0.2ミクロンの酸化鉄粉体を繊維重量の0.5重量%練りこんだ、複合ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長38mm)を準備した。この紫外線防止繊維100mass%からなるウエブを、水流により絡合したのち、乾燥し、その後160℃で熱処理を施して潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて、面密度100g/m2の不織布を作成した。
(実施例2)
紫外線防止繊維として、粒径0.2ミクロンの酸化鉄粉体を繊維重量の0.5重量%練りこんだ、太さ84dtexのポリエステル製マルチフィラメント糸を素材とし、丸編機にて三段両面組織に編成し切開して巻き取りテンション100に対しオーバーフィードを120にて熱加工を施して、面密度118g/m2のメリヤスを作成した。
(比較例1)
特になにも練りこまない、粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮繊維であるポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長38mm)を用いて、実施例1と同じ方法で面密度100g/m2の伸縮性のある不織布を作成した。
(紫外線透過率の評価)
実施例1〜3及び比較例1の基材の紫外線透過率を、島津分光光度計UV−3100Sを用いて測定した。測定にあたっては、積分球を用い、スキャンスピードを中速とし、スリット巾5.0nm、サンプリング間隔0.5nmで、220.0nm〜800.0nmの波長について、透過率を測定した。測定結果を図1に示した。
(50%伸長時応力の測定)
実施例1〜3及び比較例1の基材から、250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製 テンシロン)をつかみ間隔200mmにして、長手方向の両端をセットし引っ張り速度500mm/分で引っ張り、つかみ間隔300mmの位置のときにかかる応力を測定した。なお、試料片は、基材のたて方向が長手方向になるもの3枚と基材のよこ方向が長手方向になるもの3枚を測定し、それぞれの平均値を求めて結果を表1に示した。
(50%伸張後弾性回復率の測定)
基材から250mm×50mmの試料片を採取し、引張試験機(オリエンテック社製 テンシロン)をつかみ間隔200mmにして長手方向の両端をセットした。このつかみ間隔200mmの位置を始点とし(伸張長さL0は0)、50%伸張位置すなわちつかみ間隔300mmの位置(伸張長さL50は100)まで、速度500mm/分で引っ張り、すぐに同速度で始点まで戻した。このとき試料の引張応力がゼロになったときのつかみの位置の伸張長さをLnとした時、下記の式より算出されるものを50%伸張後弾性回復率とした。
(式)
50%伸長後弾性回復率(%)=[(L50−Ln)/(L50−L0)]*100=(100−Ln)
なお、試料片は、基材のたて方向が長手方向になるもの3枚と基材のよこ方向が長手方向になるもの3枚を測定し、それぞれの平均値を求めて結果を表1に示した。
(評価)
【表1】
実施例1〜2の基材は紫外線透過率が20%以下という、比較例に対して優れた紫外線防止効果を有するものであり、たて方向およびよこ方向のいずれにおいても、50%伸長時応力が11N/50mm以下であるとともに50%伸長弾性回復率が50%以上であるという伸縮性に優れたものであった。
(実施例3)
実施例1の酸化鉄粉体の代わりに、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤を繊維重量の1.0重量%練りこんだ紫外線防止繊維を準備し、実施例1と同じ方法で面密度100g/m2の不織布を作成した。
(実施例4)
実施例1の酸化鉄粉体の代わりに、トリアジン系の紫外線吸収剤を繊維重量の1.0重量%練りこんだ紫外線防止繊維を準備し、実施例1と同じ方法で面密度100g/m2の不織布を作成した。
(実施例5)
紫外線防止繊維として、粘度の異なる2種類のポリエステルがサイドバイサイド型になった潜在捲縮繊維の、高粘度側のポリエステルに、粒径0.2ミクロンの酸化鉄粉体を繊維重量の0.25重量%、並びにトリアジン系の紫外線吸収剤を繊維重量の0.5重量%練りこんだ、複合ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長38mm)を準備した。この紫外線防止繊維を用いた以外は実施例1と同じ方法で面密度100g/m2の不織布を作成した。
(比較例2)
特になにも練りこまない、太さ84dtexのポリエステル製マルチフィラメント糸を素材とし、実施例5と同じ方法で面密度115g/m2のメリヤスを作成した。
実施例1〜5及び比較例1〜2の基材について前記と同じ方法で紫外線透過率、50%伸張時応力および50%伸張後弾性回復率を測定し、表2に示した。
(評価)
【表2】
実施例1〜5の基材は350nm以下の波長の紫外線透過率がともに15%以下という、比較例1、2に対して優れた紫外線防止効果を有するものであり、たて方向およびよこ方向のいずれにおいても、50%伸長時応力が11N/50mm以下であるとともに50%伸長弾性回復率が50%以上であるという伸縮性に優れたものであった。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の医療衛生用基材は紫外線透過率が20%以下であり、従来の基材よりも紫外線防止効果が高いので、薬剤を含む粘着剤を塗布して貼付薬用基材として用いる際には薬剤が紫外線によって変質を生じる可能性を低減し、光線過敏症の発症の可能性を低減する。特に本発明の基材を構成する材料に酸化鉄の粉体を練りこむと、紫外線防止効果が高いうえ、酸化鉄が褐色であるために、基材の色調を肌に近い色に着色でき、使用時に目立たず、特に好適である。また該粉体は練りこまれているので脱落や飛散のおそれがなく安定した紫外線防止効果が期待できる。酸化鉄の粉体の粒径は小さいほど紫外線防止効果が高く、0.02〜2μmが好ましく、0.02〜1μmであれば更に紫外線防止効果が高いが、粉体の易分散性などの工業上の利用しやすさを考慮すると0.1μm以上の粒径のものを使用するのが好ましい。特に酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維から基材を構成すれば繊維表面もしくは繊維内部を光線が通過する際の乱反射によって、更に紫外線防止効果が高まる。
【0040】
また、本発明の基材を構成する材料に紫外線吸収剤を練りこむと、紫外線防止効果が高いうえ、基材の色調を自由に設計できる。また紫外線吸収剤は練りこまれているので脱落や飛散のおそれがなく安定した紫外線防止効果が期待できる。紫外線吸収剤は単独で、または前記酸化鉄の粉体と併用して練りこむことができ、併用の場合は、基材を構成する1つの材料に共に練りこんでもよいし、別々に練りこんだ2以上の材料を組み合わせて用いても良い。前記紫外線吸収剤としては紫外線を吸収する効果のある各種化学物質が使用できるが、特にベンゾトリアゾール系及びトリアジン系の紫外線吸収材が紫外線吸収領域が広いので好ましい。特に紫外線吸収剤を練りこんだ繊維から基材を構成すれば繊維表面もしくは繊維内部を光線が通過する際の紫外線吸収剤の分子内共役二重結合による吸収によって、更に紫外線防止効果が高まる。特に本発明において酸化鉄と紫外線吸収剤とを併用すれば、遮断される紫外線の波長範囲が拡大して紫外線防止効果が高まる。
【0041】
また、基材が伸縮性を有するものであれば、使用時に身体の動きに対し基材の追従性が良好であるため、快適に使用できるとともに貼付薬用基材として用いた場合は剥離しにくく不慮の剥離により貼付部位が紫外線に暴露される危険が少ない。特に基材のたて又はよこの少なくとも一方向において、50%伸長時応力が11N/50mm以下、好ましくは7N/50mm以下、更に好ましくは5N/50mm以下、であるものは適用部位を動かす際に抵抗が少なく、快適に使用できる。また基材のたて又はよこの少なくとも一方向において、50%伸長後弾性回復率が50%以上、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上であると、適用部位の動きに対し基材の追従性が高いので快適に使用できるとともに剥離しにくいという効果が高い。
【0042】
該基材が潜在捲縮性繊維を含み、該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している絡合不織布からなるものであれば、前記の範囲の伸縮性を容易に達成することができる。また潜在捲縮性繊維を含むウエブを絡合したのち捲縮を発現した絡合不織布は、伸縮性があるとともに捲縮発現時に不織布が緻密になるため、紫外線防止効果が高まり、適度なクッション性を有するうえ、貼付薬用基材として用いた場合は薬剤の滲み出しがないので使用感がよい。
【0043】
さらに前記潜在捲縮性繊維として、酸化鉄の粉体を練りこんだ潜在捲縮性繊維、紫外線吸収剤を練りこんだ潜在捲縮性繊維、酸化鉄の粉体と紫外線吸収剤とを共に練りこんだ潜在捲縮性繊維の中から任意に選択しうる1種類の繊維、又は2種類以上の繊維を組み合わせて、用いるのであれば、伸縮性を付与すると同時に紫外線防止効果をも付与できるので、好適である。
【0044】
さらにまた、該基材の見かけ密度が、0.10〜0.25g/cm3であると紫外線防止効果が高まる。
【0045】
また、本発明の第2の医療衛生用基材は、350nm以下の波長の紫外線透過率が15%以下であり、特に皮膚に有害な波長範囲について紫外線防止効果が高いので、光線過敏症の発症の可能性を低減する。特に第2基材を構成する材料に紫外線吸収剤を練りこむと、前記有害紫外線を防ぐことができ、基材の色調を自由に設計できるうえ、脱落や飛散のおそれがなく安定した紫外線防止効果が期待できる。さらに紫外線吸収剤を練りこんだ繊維から第2基材を構成すれば繊維表面もしくは繊維内部を光線が通過する際の紫外線吸収剤の分子内共役二重結合による吸収によって、更に紫外線防止効果が高まる。また、潜在捲縮性繊維に紫外線吸収剤を練りこんだものを含み、該潜在捲縮請求項繊維が捲縮を発現している絡合不織布であれば、伸縮性とともに紫外線防止効果に優れるので好適である。さらにまた、第2基材の見かけ密度が、0.10〜0.25g/cm3であると紫外線防止効果が高まる。
Claims (17)
- 医療衛生材料として用いられる基材であって、紫外線透過率が20%以下であることを特徴とする医療衛生用基材
- 該基材を構成する材料に酸化鉄の粉体が練りこまれていることを特徴とする請求項1に記載の医療衛生用基材
- 該基材に酸化鉄の粉体を練りこんだ繊維が含まれていることを特徴とする請求項2に記載の医療衛生用基材
- 該基材のたて又はよこの少なくとも一方向において50%伸長時応力が11N/50mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 該基材のたて又はよこの少なくとも一方向において50%伸長後弾性回復率が50%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 該基材が潜在捲縮性繊維を含み、該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している絡合不織布からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 前記潜在捲縮性繊維に酸化鉄の粉体が練りこまれていることを特徴とする請求項6に記載の医療衛生用基材
- 前記酸化鉄の粉体の粒径が0.02〜2μmであることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 該基材を構成する材料に紫外線吸収剤が練りこまれていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 該基材に紫外線吸収剤を練りこんだ繊維が含まれていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 前記潜在捲縮性繊維に紫外線吸収剤が練りこまれていることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 該基材の見かけ密度が、0.10〜0.25g/cm3であることを特徴とする請求項3〜11のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 医療衛生材料として用いられる基材であって、350nm以下の波長の紫外線透過率が15%以下であることを特徴とする医療衛生用基材
- 該基材を構成する材料に紫外線吸収剤が練りこまれていることを特徴とする請求項13に記載の医療衛生用基材
- 該基材に紫外線吸収剤を練りこんだ繊維が含まれていることを特徴とする請求項14に記載の医療衛生用基材
- 該基材が潜在捲縮性繊維を含み、該潜在捲縮性繊維が捲縮を発現している絡合不織布からなり、該潜在捲縮性繊維に紫外線吸収剤が練りこまれていることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の医療衛生用基材
- 該基材の見かけ密度が、0.10〜0.25g/cm3であることを特徴とする請求項15〜16のいずれかに記載の医療衛生用基材
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