JP4225332B2 - 車両用ドア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ドア装置に係り、特に、車体側部に車両前後方向に並んで配置された一対のドアにおいて、前方衝突等による荷重によって一方のドアが他方のドアにかみ込まれることを防止する構成を備えた車両用ドア装置に関する。
従来、この種の車両用ドア装置としては、次のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、特許文献1には、車両用ドアの衝突後の開扉性確保装置の例が開示されている。この特許文献1に記載の例では、フロントドアの後端部とセンタピラーとの間にシーソー部材が配置されている。そして、前方衝突時にフロントドアに対して荷重が作用してフロントドアがシーソー部材の前方腕部を押すと、シーソー部材が回転してフロントドアの後端部がシーソー部材の側方腕部により車両幅方向外側に押し出され、フロントドアのリアドアへのかみ込みが防止されるようになっている。
特開平10−152069号公報
しかしながら、特許文献1に記載の例では、前方衝突時等にフロントドアのリアドアへのかみ込みを防止するためには、フロントドアの後端部が車両幅方向外側に押し出される必要があり、このためには、例えば次の如く種々の制約がある。
つまり、フロントドアの後端部が車両幅方向外側に押し出されるためには、シーソー部材が回転される必要があり、このためには、前方衝突等に伴ってフロントドアが車両後方へ移動されてシーソー部材の前方腕部を押すことが必要となる。
また、上述の如く前方衝突時等にフロントドアを車両後方へ移動可能とするためには、フロントドアの見切り端末部とリアドアの見切り端末部とが干渉しないように、フロントドアの見切り端末部とリアドアの見切り端末部との隙間を予め広く確保しておく必要がある。
さらに、フロントドアの後端部が車両幅方向外側に押し出されるためには、シーソー部材のフロントドアに対する押出力が、フロントドアと車体とを固定保持するドアロックの保持荷重よりも強い必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、種々の制約を生じさせることなく、例えば前方衝突時等には一方のドアが他方のドアにかみ込まれることを確実に防止することが可能な車両用ドア装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車両用ドア装置は、車体側部に車両前後方向に並んで配置されると共に、互いの側に車両上下方向に延在する見切り端末部をそれぞれ有して構成され、且つ、前記一対の見切り端末部が車両前後方向に対向する第一態様と、前記一対の見切り端末部の一方が他方よりも車両幅方向外側に位置する第二態様とを取り得る一対のドアと、前記一対のドアを前記第一態様から前記第二態様に切り替えるための駆動手段と、車両の衝突を予知したことに応じて衝突予知信号を出力すると共に、車両の衝突を検知したことに応じて衝突検知信号を出力可能に構成された衝突検知手段と、前記衝突予知信号を検出したことに応じて前記一対のドアが前記第一態様から前記第二態様に切り替えられるように前記駆動手段を制御する一方で、前記衝突予知信号を検出してから予め定められた時間が経過しても前記衝突検知信号を検出しなかった場合には、前記一対のドアが前記第二態様から前記第一態様に切り替えられるように前記駆動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
なお、この場合の見切り端末部とは、ドアの外面部の縁部のことである。
請求項1に記載の車両用ドア装置において、一対のドアは、車体側部に車両前後方向に並んで配置されており、例えば車両に前方衝突等が発生していない通常時には、互いの側に設けられた一対の車両上下方向に延在する見切り端末部が車両前後方向に対向する第一態様とされる。
一方、衝突検知手段により車両の衝突の予知がなされると、この車両の衝突の予知に応じて衝突検知手段より衝突予知信号が出力される。そして、この衝突予知信号が制御手段により検出されると、制御手段が駆動手段を制御する。これにより、一対のドアが駆動手段によって上述の第一態様から第二態様に切り替えられ、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置される。
なお、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置されるためには、一対のドアのうち一方のドアが車両幅方向外側に移動されても良く、一対のドアのうち他方のドアが車両幅方向内側に移動されても良い。また、一対のドアのうち一方のドアが車両幅方向外側に移動されると共に、一対のドアのうち他方のドアが車両幅方向内側に移動されても良い。つまり、一対のドアの少なくともいずれかが相対的に移動されても良い。
このように、請求項1に記載の車両用ドア装置によれば、車両の衝突の予知がなされたときには、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置される。従って、例えば、前方衝突等によって、一方のドアが他方のドア側へ移動されても、一方のドアが他方のドアにかみ込まれることを確実に防止することができる。
しかも、請求項1に記載の車両用ドア装置によれば、上述の如く、前方衝突等に伴って一方のドアが他方のドア側へ移動されることに依存されずに、一方のドアの見切り端末部を他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置させることができる。このため、一対のドアのうち一方のドアと車体側部との間に部材(例えば、シーソー部材やカムなど)の追加が不要であり、ドアと車体側部との間の形状の自由度が向上する。
また、これに加えて、請求項1に記載の車両用ドア装置によれば、一方のドアの見切り端末部と他方のドアの見切り端末部との隙間を予め広く確保しておく必要も無く、一方のドアの見切り端末部と他方のドアの見切り端末部とを互いに近づけて配置しておくことが可能である。従って、一方のドアの見切り端末部と他方のドアの見切り端末部との隙間を狭めて一対のドアの見栄えを確保することも可能である。
また、衝突検知手段は、車両の衝突の予知後に車両の衝突を検知した場合には、衝突検知信号を出力するが、車両の衝突回避等により車両の衝突の予知後に車両の衝突を検知しなかった場合には、衝突検知信号を出力しない。
このときには、上述の如く一対のドアが第一態様から第二態様に切り替えられた場合でも、制御手段は、上述の衝突予知信号を検出してから予め定められた時間が経過しても衝突検知信号を検出しないので、この場合には、一対のドアが上述の第二態様から第一態様に切り替えられるように駆動手段を制御する。これにより、互いの側に設けられた一対の見切り端末部が車両前後方向に対向した状態に復帰する。
このように、請求項1に記載の車両用ドア装置によれば、車両の衝突の予知により一対のドアが第一態様から第二態様に切り替えられた場合でも、車両の衝突の予知が検知されてから予め定められた時間が経過しても車両の衝突が検知されなかった場合には、一対のドアが上述の第二態様から第一態様に復帰される。これにより、車両に前方衝突等が発生していないにもかかわらず、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置されたままになることを防止できる。
請求項2に記載の車両用ドア装置は、請求項1に記載の車両用ドア装置において、前記一対のドアのうち少なくとも前記一対の見切り端末部の他方が設けられたドアは、一端側が前記車体側部に回動自在に連結されたリンクアームの他端側が回動自在に連結されて、前記リンクアームの揺動を伴ってスライドされるスライドドアとされていることを特徴とする。
請求項2に記載の車両用ドア装置において、一対のドアのうち少なくとも一対の見切り端末部の他方が設けられたドアは、一端側が車体側部に回動自在に連結されたリンクアームの他端側が回動自在に連結されて、このリンクアームの揺動を伴ってスライドされるスライドドアとされている。ここで、この種のリンクアーム式のスライドドアにおける見切り端末部のスライド軌跡は、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。
従って、このように、一対のドアのうち少なくとも一対の見切り端末部の他方が設けられたドアがリンクアーム式のスライドドアとされた場合には、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、この他方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向内側に引き込むことが可能である。また、一対のドアが共にリンクアーム式のスライドドアとされた場合には、同様に、一方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向外側に押し出すと共に、他方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向内側に引き込むことが可能である。
そして、車両に例えば前方衝突等が発生したときには、上述の如く、例えば、他方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向内側に引き込むか、若しくは、一方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向外側に押し出すと共に、他方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向内側に引き込むことにより、一方のドアの見切り端末部を他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に確実に位置させることができる。
請求項3に記載の車両用ドア装置は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア装置において、前記駆動手段は、前記一対のドアの少なくとも一方を前記見切り端末部側の部分にて前記車体側部に支持しながら車両幅方向に移動可能な支持部と、前記支持部を車両幅方向に移動させるための駆動部と、を備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の車両用ドア装置では、駆動手段が車両幅方向に移動可能な支持部を有して構成されており、一対のドアの少なくとも一方は、この支持部により見切り端末部側の部分にて車体側部に支持されている。そして、上述の如く、衝突信号が制御手段により検出されて制御手段が駆動手段のうちの駆動部を制御すると、駆動部が支持部を車両幅方向に移動させる。
すなわち、例えば、一対のドアのうち一方のドアが支持部により見切り端末部側の部分にて車体側部に支持されている場合には、駆動部が支持部を車両幅方向外側に移動させる。また、一対のドアが異なる支持部により各見切り端末部側の部分にてそれぞれ車体側部に支持されている場合には、駆動部が一方のドアの支持部を車両幅方向外側に移動させ、他方のドアの支持部を車両幅方向内側に移動させる。これにより、一対のドアが上述の第一態様から第二態様に切り替えられて、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置される。
なお、支持部の車両幅方向の移動方向とドアの見切り端末部側の移動方向とを一致させる必要は無く、例えば、支持部が車両幅方向外側に移動したことの反力を利用してドアの見切り端末部側の部分が車両幅方向内側に移動されるようにしても良い。
また、請求項3に記載の車両用ドア装置によれば、支持部は、ドアを車体側部に支持しながら車両幅方向に移動可能な構成とされている。従って、例えば、上述の如く一方のドアを車体側部に支持するための支持部が車両幅方向外側に移動された場合でも、この支持部によって一方のドアの見切り端末部側の部分を車体側部に支持した状態に維持できる。
なお、一対のドアのうち一方のドアが支持部により見切り端末部側の部分にて車体側部に支持されている場合、支持部が車両幅方向外側に移動することで一方のドアの見切り端末部側の部分が車両幅方向外側に押し出されても良く、また、支持部が車両幅方向外側に移動することで一方のドアの見切り端末部側の部分の車両幅方向外側への移動が許容された状態となり、このときに、一方のドアの見切り端末部側の部分に例えばウェザストリップ等の付勢力が作用することで、一方のドアの見切り端末部側の部分が車両幅方向外側に押し出されても良い。
請求項4に記載の車両用ドア装置は、請求項3に記載の車両用ドア装置において、前記一対のドアのうち前記一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、前記支持部により前記車体側部に支持されると共に、前記車体側部との間に配置された付勢手段により前記見切り端末部側の部分を前記見切り端末部に沿って車両幅方向外側に付勢されていることを特徴とする。
請求項4に記載の車両用ドア装置では、一対のドアのうち一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、上述の支持部により車体側部に支持されており、このドアと車体側部との間には、付勢手段が設けられている。そして、車両の衝突の予知又は検知がなされたことに伴って、支持部が車両幅方向外側に移動されたときには、付勢手段の付勢力によりドアの見切り端末部側の部分が車両上下方向に延在された見切り端末部に沿って車両幅方向外側に付勢される。従って、一方のドアの見切り端末部側の部分に上下に付勢力が偏って作用することが抑制されるので、一方のドアの上下で車両幅方向外側への移動量にバラつきが生じることを抑制できる。これにより、一方のドアの一部が他方のドアに局所的にかみ込まれることを防止できる。
請求項5に記載の車両用ドア装置は、請求項1乃至請求項4に記載の車両用ドア装置において、前記一対のドアを前記各見切り端末部側且つ車両上下方向中間部にて前記車体側部に支持するドア固定支持手段を備え、前記一対のドアのうち前記一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、前記見切り端末部よりも車両幅方向内側に前記見切り端末部に沿って形成されると共に車両幅方向に延在する車両幅方向面を有して構成され、前記車両幅方向面は、前記一対の見切り端末部の他方との車両前後方向における距離が、前記ドア固定支持手段から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の車両用ドア装置では、車両において例えば前方衝突等が予知されると、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置されて、例えば、一方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向内側に形成された車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部と車両前後方向に対向するように配置される。
そして、車両に例えば前方衝突が発生すると、一方のドアに前方衝突荷重が作用し、一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触する(突き当たる)。
ここで、車両に前方衝突が発生すると、このときの衝突荷重(衝突エネルギ)は、主にルーフ部、ロッカ部(ドア開口下縁部)、ベルトライン部の三方向に伝わる。また、一対のドアは、ドア固定支持手段によって各見切り端末部側且つ車両上下方向中間部にて車体側部にそれぞれ支持されている。従って、例えば、一対のドアのうち一方のドアが車両前側に配置された場合、この一方のドアにおいては、ドア固定手段により車体側部に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなる。
しかしながら、請求項5に記載の車両用ドア装置では、一方のドアに形成された車両幅方向面は、他方のドアの見切り端末部との車両前後方向における距離が、ドア固定支持手段から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されている。
従って、上述の如く、一方のドアにおいて、ドア固定手段により車体側部に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなっても、一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触するタイミングを上下に亘って略同一にできる。これにより、一方のドアの車両幅方向面に他方のドアの見切り端末部の荷重が集中することを抑制でき、一方のドアが他方のドアにかみ込まれることをより確実に防止できる。
請求項6に記載の車両用ドア装置は、請求項5に記載の車両用ドア装置において、前記車両幅方向面は、車両幅方向内側から外側に向かうに従って前記一対の見切り端末部の他方側に向かうように傾斜して形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の車両用ドア装置では、上述の一方のドアに形成された車両幅方向面が、車両幅方向内側から外側に向かうに従って一対の見切り端末部の他方側に向かうように傾斜して形成されている。従って、上述の如く、例えば前方衝突等に伴って一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触したときには、車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部を滑ることにより、一方のドアの見切り端末部側の部分に車両幅方向外側に分力が作用する。これにより、一方のドアの見切り端末部側の部分がさらに車両幅方向外側に押し出されて、一方のドアが他方のドアにかみ込まれることをさらにより確実に防止できる。
また、前記課題を解決するために、請求項に記載の車両用ドア装置は、車体側部に車両前後方向に並んで配置されると共に、互いの側に車両上下方向に延在する見切り端末部をそれぞれ有して構成され、且つ、前記一対の見切り端末部が車両前後方向に対向する一対のドアと、前記一対のドアを前記各見切り端末部側且つ車両上下方向中間部にて前記車体側部に支持するドア固定支持手段と、を備え、前記一対のドアのうち前記一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、前記見切り端末部よりも車両幅方向内側に前記見切り端末部に沿って形成されると共に車両幅方向に延在する車両幅方向面を有して構成され、前記車両幅方向面は、前記一対の見切り端末部の他方との車両前後方向における距離が、前記ドア固定支持手段から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の車両用ドア装置では、車両に例えば前方衝突等が発生し、一方のドアの見切り端末部が他方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向外側に位置されると、例えば、一方のドアの見切り端末部よりも車両幅方向内側に形成された車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部と車両前後方向に対向するように配置される。また、このとき、一方のドアに前方衝突荷重が作用すると、一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触する(突き当たる)。
ここで、車両に前方衝突が発生すると、このときの衝突荷重(衝突エネルギ)は、主にルーフ部、ロッカ部(ドア開口下縁部)、ベルトライン部の三方向に伝わる。また、一対のドアは、ドア固定支持手段によって各見切り端末部側且つ車両上下方向中間部にて車体側部にそれぞれ支持されている。従って、例えば、一対のドアのうち一方のドアが車両前側に配置された場合、この一方のドアにおいては、ドア固定手段により車体側部に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなる。
しかしながら、請求項に記載の車両用ドア装置では、一方のドアに形成された車両幅方向面は、他方のドアの見切り端末部との車両前後方向における距離が、ドア固定支持手段から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されている。
従って、上述の如く、一方のドアにおいて、ドア固定手段により車体側部に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなっても、一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触するタイミングを上下に亘って略同一にできる。これにより、一方のドアの車両幅方向面に他方のドアの見切り端末部の荷重が集中することを抑制でき、一方のドアが他方のドアにかみ込まれることをより確実に防止できる。
請求項に記載の車両用ドア装置は、請求項に記載の車両用ドア装置において、前記車両幅方向面は、車両幅方向内側から外側に向かうに従って前記一対の見切り端末部の他方側に向かうように傾斜して形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の車両用ドア装置では、上述の一方のドアに形成された車両幅方向面が、車両幅方向内側から外側に向かうに従って一対の見切り端末部の他方側に向かうように傾斜して形成されている。従って、上述の如く、例えば前方衝突等に伴って一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触したときには、車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部を滑ることにより、一方のドアの見切り端末部側の部分に車両幅方向外側に分力が作用する。これにより、一方のドアの見切り端末部側の部分がさらに車両幅方向外側に押し出されて、一方のドアが他方のドアにかみ込まれることをさらにより確実に防止できる。
請求項に記載の車両用ドア装置は、請求項又は請求項に記載の車両用ドア装置において、前記一対のドアのうち少なくとも前記一対の見切り端末部の他方が設けられたドアは、一端側が前記車体側部に回動自在に連結されたリンクアームの他端側が回動自在に連結されて、前記リンクアームの揺動を伴ってスライドされるスライドドアとされていることを特徴とする。
請求項に記載の車両用ドア装置において、一対のドアのうち少なくとも一対の見切り端末部の他方が設けられたドアは、一端側が車体側部に回動自在に連結されたリンクアームの他端側が回動自在に連結されて、このリンクアームの揺動を伴ってスライドされるスライドドアとされている。ここで、この種のリンクアーム式のスライドドアにおける見切り端末部のスライド軌跡は、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。
従って、例えば、上述の如く、例えば前方衝突等に伴って一方のドアの車両幅方向面が他方のドアの見切り端末部に接触したことによって、一方のドアの見切り端末部側の部分に車両幅方向外側に分力が作用したときには、一対のドアのうち他方のドアがリンクアーム式のスライドドアとされた場合、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、この他方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向内側に押し込むことが可能である。また、一対のドアが共にリンクアーム式のスライドドアとされた場合、同様に、一方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向外側に押し出すと共に、他方のドアの見切り端末部側の部分を車両幅方向内側に押し込むことが可能である。
以上詳述したように、本発明によれば、種々の制約を生じさせることなく、例えば前方衝突時等には一方のドアが他方のドアにかみ込まれることを確実に防止することができる。
[第一実施形態]
以下、図1乃至図8を参照しながら、本発明の第一実施形態について説明する。
図1乃至図8は、本発明の第一実施形態を示す図であり、図1は、車両用ドア装置10が適用された車両12の右側面部の平面図、図2は、この車両12の要部拡大平面断面図、図3は、車両用ドア装置10の電気的な接続構成を示すブロック図、図4は、車両用ドア装置10の制御の流れを示すフローチャート、図5乃至図8は、車両用ドア装置10の変形例を示す図である。なお、これらの図において示される矢印Up、矢印Fr、矢印Outは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
はじめに、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10が適用された車両12の構成について説明する。
図1に示されるように、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10は、例えば、ミニバン等の車両12に好適に搭載されるものである。この車両用ドア装置10が適用された車両12では、車体側部14に車両前後方向に並んでフロントドア16及びリアドア18が配置されている。
フロントドア16は、その前端側がフロントピラー20にドアヒンジ22を介して接続されており、車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されている。
また、フロントドア16は、その後端側にラッチ部材24を有して構成されたドアロック(図示省略)を備えて構成されている。そして、フロントドア16は、このドアロックのラッチ部材24がセンタピラー26に設けられたストライカ部材28に係合されることで車体側部14にドア閉状態で固定支持されるようになっている。
一方、リアドア18には、一端側が車体側部14(より具体的にはロッカ部)にヒンジベース30を介して回動自在に連結されたリンクアーム32の他端側がドアヒンジ34を介して回動自在に連結されている。そして、リアドア18は、このリンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されている。
また、リアドア18は、その前後側にラッチ部材36を有して構成されたドアロック、及び、その後端側にラッチ部材38を有して構成されたドアロック(いずれも図示省略)をそれぞれ備えて構成されている。そして、リアドア18は、前側のドアロックのラッチ部材36がセンタピラー26に設けられたストライカ部材40に、また、後側のドアロックのラッチ部材38がリアピラー44に設けられたストライカ部材42にそれぞれ係合されることで車体側部14にドア閉状態で固定支持されるようになっている。
図2に示されるように、フロントドア16は、車両幅方向内側に配置されたドアインナパネル46と、車両幅方向外側に配置されたドアアウタパネル48とを有して構成されている。このドアインナパネル46とドアアウタパネル48とは、互いの外周縁部にてヘミング加工により結合されている。
同様に、リアドア18は、車両幅方向内側に配置されたドアインナパネル50と、車両幅方向外側に配置されたドアアウタパネル52とを有して構成されている。このドアインナパネル50とドアアウタパネル52とは、互いの外周縁部にてヘミング加工により結合されている。
本実施形態において、フロントドア16の後端縁部は、車両上下方向に延びる見切り端末部54とされており、リアドア18の前端縁部は、車両上下方向に延びる見切り端末部56とされている。そして、図2に示される如く、フロントドア16及びリアドア18が閉じた状態とされたときには、上述の互いの側に設けられた見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置されるようになっている。なお、この場合の見切り端末部とは、各ドアの外面部の縁部のことである。
また、フロントドア16の周縁部には、ドア開口64の縁部との間にウェザストリップ72が設けられている。そして、図2に示される如く、フロントドア16が閉じた状態とされているときには、ウェザストリップ72がドア開口64の縁部に対してフロントドア16全体を車両幅方向外側に付勢する構成とされている。
特に、ウェザストリップ72の後端部72Aは、見切り端末部54に沿って車両上下方向に延在されており、フロントドア16の見切り端末部54側の部分を車両上下方向に延在する見切り端末部54に沿って車両幅方向外側に付勢する構成とされている。
また、このフロントドア16に設けられたラッチ部材24は、ストライカ部材28の棒状の係合部29と係合される凹状の被係合部25を備えた正面視概略U字状に構成されており、車両前後方向に延びる軸線を回転軸として回動可能とされている。また、このラッチ部材24の被係合部25は、ストライカ部材28の係合部29よりも大径に構成されている。
そして、図2に示される如く、フロントドア16が閉じた状態とされているときには、上述の如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分がウェザストリップ72の後端部72Aによって車両幅方向外側に付勢される。このため、上述のラッチ部材24においては、被係合部25の壁部25A,25Bのうち車両幅方向内側の壁部25Aがストライカ部材28の係合部29に係合されるようになっている。
また、本実施形態において、上述のラッチ部材24と係合されるストライカ部材28は、センタピラー26に対し車両幅方向(X方向)に移動自在とされている。そして、このストライカ部材28が設けられたセンタピラー26には、ストライカ駆動モータ74が内蔵されている。
ストライカ駆動モータ74は、例えば、リニア駆動モータ等により構成されており、上述のストライカ部材28に接続されて、このストライカ部材28を車両幅方向(X方向)に移動させることができるように構成されている。
図3に示されるように、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10には、上述のストライカ駆動モータ74に加え、前方衝突予知センサ76、前方衝突検知センサ78、カーテシスイッチ80、制御ECU82(エレクトロニック・コントロール・ユニット)が電気的な構成として備えられている。
前方衝突予知センサ76及び前方衝突検知センサ78は、車両12の前方部などの適宜箇所に設けられている。前方衝突予知センサ76は、車両12の前方衝突を予知したことに応じてセンサオンとなって制御ECU82に衝突予知信号を出力し、前方衝突検知センサ78は、車両12の前方衝突を検知したことに応じてセンサオンとなって制御ECU82に衝突検知信号を出力することができるようにそれぞれ構成されている。なお、この前方衝突予知センサ76及び前方衝突検知センサ78は、例えば、車両12に備えられたエアバッグセンサや加速度センサ等が用いられていても良い。
カーテシスイッチ80は、例えばセンタピラー26に設けられ、フロントドア16が車体側部14に閉じているときにスイッチオンとなって制御ECU82にドア閉検出信号を出力することができるように構成されている。
制御ECU82は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する電気回路を備え、上述の前方衝突予知センサ76、前方衝突検知センサ78、カーテシスイッチ80からの各出力信号に基づいて、ストライカ駆動モータ74を制御するように構成されている。なお、この制御ECU82の動作については以下の作用及び効果と併せて説明する。
次に、図4に示されるフローチャートを適宜参照しながら、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10の動作と併せてその作用及び効果について説明する。
図3に示される制御ECU82は、車両12のイグニッションスイッチがスイッチオンとされると作動し、図4のフローチャートで示されるプログラム処理を開始する。
そして、制御ECU82は、図4のフローチャートで示されるプログラム処理を開始すると、先ず、図3に示される前方衝突予知センサ76からの出力信号を検出し、前方衝突予知センサ76がセンサオンとなっているか否か、すなわち、車両12の前方衝突が予知されたか否かを判断する(ステップS1)。
ここで、前方衝突予知センサ76は、車両12の走行に伴い車両12の前方衝突を予知していないときには、制御ECU82に衝突予知信号を出力しない。従って、この場合、制御ECU82は、車両12の前方衝突が予知されていないと判断し(ステップS1:NO)、リターンする。
これに対し、前方衝突予知センサ76は、車両12の走行に伴い車両12の前方衝突を予知したときにはセンサオンとなって制御ECU82に衝突予知信号を出力する。従って、この場合、制御ECU82は、車両12の前方衝突が予知されたと判断する(ステップS1:YES)。
続いて、制御ECU82は、図3に示されるカーテシスイッチ80からの出力信号を検出し、カーテシスイッチ80がスイッチオンとなっているか否か、すなわち、フロントドア16が車体側部14に閉じているか否かを判断する(ステップS2)。
ここで、カーテシスイッチ80は、図1に示されるフロントドア16が開いているときには、制御ECU82にドア閉検出信号を出力しない。従って、この場合、制御ECU82は、フロントドア16が車体側部14に閉じていないと判断し(ステップS2:NO)、リターンする。
これに対し、カーテシスイッチ80は、フロントドア16が車体側部14に閉じているときにはスイッチオンとなって制御ECU82にドア閉検出信号を出力する。従って、この場合、制御ECU82は、フロントドア16が車体側部14に閉じていると判断する(ステップS2:YES)。
そして、制御ECU82は、図2,図3に示されるストライカ駆動モータ74に作動信号を出力する(ステップS3)。ストライカ駆動モータ74は、制御ECU82からの作動信号を入力すると作動し、図2の二点鎖線L1で示される如く、ストライカ部材28を車両幅方向外側に移動させる。なお、このときのストライカ部材28の移動量は、ストライカ部材28の係合部29とラッチ部材24の被係合部25との距離Aと等しく設定されている。
これにより、フロントドア16は、ストライカ部材28の係合部29とラッチ部材24の被係合部25との距離Aだけ、ドアヒンジ22を回動軸として車両幅方向外側への回動が許容された状態となる。また、このときには、ウェザストリップ72の後端部72Aが、フロントドア16の見切り端末部54側の部分を車両上下方向に延在する見切り端末部54に沿って車両幅方向外側に付勢する。従って、結果的に、ラッチ部材24の被係合部25の壁部25Aがストライカ部材28の係合部29に係合された状態で、このストライカ部材28の車両幅方向外側への移動に伴って、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出される。
そして、このようにして、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出された状態では、図2の二点鎖線L2で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部54よりも車両幅方向外側に配置された状態となる。なお、車両12の前方衝突の予知後に上述のストライカ駆動モータ74の駆動は直ちに行われて完了される。
このように、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10では、前方衝突予知センサ76が車両12の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16及びリアドア18の互いの側に設けられた一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)から、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。
そして、制御ECU82は、上述の如く、ストライカ駆動モータ74に作動信号を出力した後、タイマをスタートさせる(ステップS4)。続いて、制御ECU82は、前方衝突検知センサ78からの出力信号を検出し、前方衝突検知センサ78がセンサオンとなっているか否か、すなわち、車両12の前方衝突が検知されたか否かを判断する(ステップS5)。
ここで、前方衝突検知センサ78は、車両12の走行に伴い車両12の前方衝突を検知したときにはセンサオンとなって制御ECU82に衝突検知信号を出力する。従って、この場合、制御ECU82は、車両12の前方衝突が検知されたと判断し(ステップS5:YES)、リターンする。なお、この場合、制御ECU82は、一連のプログラム処理を終了しても良い。
そして、この場合、図2の二点鎖線L2で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に維持される。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことが確実に防止される。
一方、前方衝突検知センサ78は、車両12の走行に伴い車両12の前方衝突を検知していないときには、制御ECU82に衝突検知信号を出力しない。従って、この場合、制御ECU82は、車両12の前方衝突が検知されていないと判断する(ステップS5:NO)。
そして、制御ECU82は、タイマのカウント値を検出してカウント値が予め定められた値を超えているか否か、すなわち、タイムアップしたか否かを判断する(ステップS6)。そして、制御ECU82は、タイムアップしていないと判断した場合(ステップS6:NO)には、上述のステップS5の処理に戻って車両12の前方衝突が検知されたか否かを再び判断する(ステップS5)。
このとき、前方衝突予知センサ76が車両12の前方衝突を予知したが、その後、車両12が前方衝突を回避等した場合には、制御ECU82に衝突検知信号が出力されない。従って、制御ECU82が上述のステップS5〜ステップS6の処理を繰り返し行う間、タイマのカウント値が予め定められた値を超える。そして、タイマのカウント値が予め定められた値を超えた場合には、制御ECU82は、タイムアップしたと判断する(ステップS6:YES)。
続いて、制御ECU82は、ストライカ駆動モータ74に復帰信号を出力する(ステップS7)。ストライカ駆動モータ74は、制御ECU82からの復帰信号を入力すると反転駆動し、ストライカ部材28を図2の二点鎖線L1で示される位置から車両幅方向内側に移動させる。これにより、ラッチ部材24がストライカ部材28によって車両幅方向内側へ引き込まれ、フロントドア16が車体側部14に閉じた状態とされる。
そして、この前方衝突等が発生していない通常時には、フロントドア16及びリアドア18の互いの側に設けられた一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態とされる。
このように、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10では、前方衝突予知センサ76が車両12の前方衝突を予知したが、その後、車両12が前方衝突を回避等した場合には、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)から、この一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)に復帰される。そして、このときには、フロントドア16の見切り端末部54とリアドア18の見切り端末部56との隙間が狭められて、このフロントドア16及びリアドア18の見栄えが確保される。
以上詳述したように、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10によれば、前方衝突予知センサ76が車両12の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことを確実に防止することができる。これにより、フロントドア16の開動作をリアドア18に阻害されることなく確保できる。
また、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10によれば、車両12の衝突の予知がなされたことに伴って、ストライカ部材28が車両幅方向外側に移動されたときには、ウェザストリップ72の後端部72Aの付勢力によりフロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両上下方向に延在された見切り端末部54に沿って車両幅方向外側に付勢される。従って、フロントドア16の見切り端末部54側の部分に上下に付勢力が偏って作用することが抑制されるので、フロントドア16の上下で車両幅方向外側への移動量にバラつきが生じることを抑制できる。これにより、フロントドア16の一部がリアドア18に局所的にかみ込まれること、すなわち、フロントドア16の後端ヘミング部60の上下いずれかの部分がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10によれば、車両12の衝突の予知がなされたことに伴って、ストライカ部材28が車両幅方向外側に移動されたときでも、ストライカ部材28とラッチ部材24の係合状態が維持される。従って、車両12に前方衝突等が発生した場合でも、フロントドア16の見切り端末部54側の部分を車体側部14に支持した状態に維持できる。
しかも、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10によれば、前方衝突等に伴ってフロントドア16がリアドア18側(車両後側)へ移動されることに依存されずに、フロントドア16の見切り端末部54をリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に位置させることができる。このため、フロントドア16と例えばセンタピラー26との間に部材(例えば、シーソー部材やカムなど)の追加が不要であり、フロントドア16とセンタピラー26との間の形状の自由度が向上する。
また、これに加えて、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10によれば、フロントドア16の見切り端末部54とリアドア18の見切り端末部56との隙間を予め広く確保しておく必要も無く、フロントドア16の見切り端末部54とリアドア18の見切り端末部56とを互いに近づけて配置しておくことが可能である。従って、フロントドア16の見切り端末部54とリアドア18の見切り端末部56との隙間を狭めてフロントドア16及びリアドア18の見栄えを確保することも可能である。
また、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10によれば、前方衝突予知センサ76が車両12の前方衝突を予知したが、その後、車両12が前方衝突を回避等した場合には、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)から、この一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)に復帰される。これにより、車両12に前方衝突等が発生していないにもかかわらず、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に位置されたままになることを防止できる。
次に、本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10の変形例について説明する。
上記実施形態では、リアドア18がリンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていたが、例えば、図5に示されるように、リアドア18は、その前端側がセンタピラー26にドアヒンジ34を介して接続され、車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていても良い。
そして、車両12の前方衝突が予知されたときには、ストライカ部材28の車両幅方向外側への移動に伴って、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されて、このフロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様;図2参照)に切り替えられるように構成されていても良い。
また、この場合に、図6に示されるように、リアドア18の前端部に所謂「段付きヘム構造」が採用されても良い。つまり、リアドア18のドアアウタパネル52の前端側の外周縁部は、段差部88が設けられることにより外面部86よりも車両幅方向内側にオフセットされており、ドアインナパネル50の外周縁部とヘミング加工により結合されている。また、この変形例では、図6に示される如く、フロントドア16及びリアドア18が閉じた状態とされたときには、互いの側に設けられた見切り端末部54,56が車両前後方向に対向するように構成されている。
そして、車両12の前方衝突が予知されたときには、図6の二点鎖線L2で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に切り替えられるように構成されていても良い。
このようにすれば、例えば、前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端の段差部88に突き当たってしまうことを確実に防止することができる。これにより、フロントドア16の開動作をリアドア18に阻害されることなく確保できる。
また、上記実施形態では、制御ECU82が、ステップS3の処理においてストライカ駆動モータ74に作動信号を出力した後に、タイマをスタートさせると共に衝突検知センサからの出力信号を検出するように構成されていたが、制御ECU82は、図7に示されるように、ステップS3の処理でストライカ駆動モータ74に作動信号を出力した後にリターンするように構成されていても良い。
また、上記実施形態では、制御ECU82が、ステップS2の処理で、カーテシスイッチ80からの出力信号を検出し、カーテシスイッチ80がスイッチオンとなっているか否か、すなわち、フロントドア16が車体側部14に閉じているか否かを判断するように構成されていたが、制御ECU82は、このステップS2の処理を省いたプログラム処理を行うように構成されていても良い。すなわち、フロントドアが車体側部14に閉じていることを条件としてストライカ部材28が車両幅方向外側に移動されることに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、前方衝突予知センサ76及び前方衝突検知センサ78からの出力信号に基づいて車両12の前方衝突の予知及び検知を判断するように構成されていたが、前方衝突予知センサ76及び前方衝突検知センサ78からの出力信号に加えて車両12に設けられたエアバッグセンサや加速度センサ等からの出力信号を組み合わせることで、車両12の前方衝突の予知及び検知を総合的に判断するように構成されていても良い。
また、上記実施形態では、前方衝突予知センサ76からの衝突予知信号を検出することで、ストライカ部材28を車両幅方向外側に移動するように構成されていたが、前方衝突検知センサ78からの衝突検知信号を検出することで、ストライカ部材28を車両幅方向外側に移動するように構成されていても良い。
また、上記実施形態では、フロントドア16が車体側部14に閉じられてカーテシスイッチ80がスイッチオンとなっている場合にストライカ部材28が車両幅方向外側に移動されるように構成されていたが、その他にも、例えば、フロント座席に乗員が着座しているときにセンサオンとなる着座センサを設け、この着座センサがセンサオンでカーテシスイッチ80がスイッチオンの場合(AND条件)、若しくは、着座センサがセンサオン又はカーテシスイッチ80がスイッチオンの場合(OR条件)にストライカ部材28が車両幅方向外側に移動されるように構成されていても良い。
また、上記実施形態では、ストライカ部材28が車両幅方向外側に移動することで、フロントドア16がドアヒンジ22を回動軸として車両幅方向外側への回動が許容された状態となり、このときにウェザストリップ72の後端部72Aがフロントドア16の見切り端末部54側の部分を見切り端末部54に沿って車両幅方向外側に付勢することで、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出される構成とされていたが、次のように構成されていても良い。
すなわち、図8に示される変形例では、フロントドア16に設けられたドアロック66にストッパゴム21及びスライドロック23が設けられている。なお、符号19はラッチ部材24の回転を阻止するためのポールである。そして、このドアロック66では、フロントドア16が閉じた状態とされたときには、図8(a)に示されるように、ストッパゴム21がストライカ部材28の係合部29に突き当たってストライカ部材28を車両幅方向内側に押圧すると共に、スライドロック23がストライカ部材28の係合部29に突き当たってその傾斜面によってストライカ部材28を車両上下方向上側へ押圧する。これにより、ストライカ部材28の係合部29は、ラッチ部材24の被係合部25の壁部25A,25Bのうち車両幅方向内側の壁部25Aに係合されてガタつきが抑えられた状態となる。
この状態から、上述の如く、前方衝突予知センサ76が車両12の前方衝突を予知したことにより、ストライカ部材28が車両幅方向外側に移動すると、図8(b)に示されるように、ストライカ部材28の係合部29によってストッパゴム21が車両幅方向外側に押され、これにより、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出される。このように、ストライカ部材28が車両幅方向外側に移動する力でフロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されても良い。
[第二実施形態]
以下、図9乃至図15を参照しながら、本発明の第二実施形態について説明する。
図9乃至図15は、本発明の第二実施形態を示す図であり、図9は、車両用ドア装置100が適用された車両102の右側面部の平面図、図10は、この車両102の要部拡大平面断面図、図11は、車両用ドア装置100の電気的な接続構成を示すブロック図、図12は、車両用ドア装置100の制御の流れを示すフローチャート、図13乃至図15は、車両用ドア装置100の変形例を示す図である。なお、これらの図において示される矢印Fr、矢印Outは、車両前後方向前側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
はじめに、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100が適用された車両102の構成について説明する。
本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100は、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10に対し、以下の点に変更を加えたものである。なお、以下に説明する以外の構成については、上述の本発明の第一実施形態の構成と同一であるので、この同一の構成については上記第一実施形態と同一の符号を用いることとしてその詳細な説明を省略する。
図9に示される本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100が適用された車両102において、リアドア18の前側に設けられたラッチ部材36と係合されるストライカ部材40は、図10に示されるように、センタピラー26に対し車両幅方向(X方向)に移動自在とされている。そして、このストライカ部材40が設けられたセンタピラー26には、ストライカ駆動モータ124が内蔵されている。
ストライカ駆動モータ124は、例えば、リニア駆動モータ等により構成されており、上述のストライカ部材40に接続されて、このストライカ部材40を車両幅方向(X方向)に移動させることができるように構成されている。
また、リアドア18の周縁部には、図10に示されるように、ドア開口114の縁部との間にウェザストリップ122が設けられている。そして、図10に示される如く、フロントドア16が閉じた状態とされているときには、ウェザストリップ122がドア開口114の縁部に対してリアドア18全体を車両幅方向外側に付勢する構成とされている。
図11に示されるように、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100には、上述のリアドア18用のストライカ駆動モータ124に加え、前方衝突予知センサ76、前方衝突検知センサ78、カーテシスイッチ80、フロントドア16用のストライカ駆動モータ74、制御ECU132(エレクトロニック・コントロール・ユニット)が電気的な構成として備えられている。
制御ECU132は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する電気回路を備え、上述の前方衝突予知センサ76、前方衝突検知センサ78、カーテシスイッチ80からの各出力信号に基づいて、フロントドア16用のストライカ駆動モータ74及びリアドア18用のストライカ駆動モータ124を制御するように構成されている。なお、この制御ECU132の動作については以下の作用及び効果と併せて説明する。
次に、図12に示されるフローチャートを適宜参照しながら、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100の動作と併せてその作用及び効果について説明する。
本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100では、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10に対し、次に説明する如く、以下の処理(ステップS3B、ステップS7B)が追加されている。なお、本発明の第二実施形態において、上述の本発明の第一実施形態と同一の処理については上記第一実施形態と同一の符号を用いることとしてその詳細な説明を省略する。
本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100において、図11に示される制御ECU132は、ステップS1の処理において、車両102の前方衝突が予知されたと判断し(ステップS1:YES)、且つ、ステップS2の処理において、フロントドア16が車体側部14に閉じていると判断する(ステップS2:YES)と、図10に示されるフロントドア16用のストライカ駆動モータ74に作動信号を出力し(ステップS3A)、続けて、リアドア18用のストライカ駆動モータ124に作動信号を出力する(ステップS3B)。
フロントドア16用のストライカ駆動モータ74は、制御ECU132からの作動信号を入力すると作動し、図10の二点鎖線L1で示される如く、ストライカ部材28を車両幅方向外側に移動させる。これにより、ラッチ部材24がストライカ部材28に係合された状態で、このストライカ部材28の車両幅方向外側への移動に伴って、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出される。
また、リアドア18用のストライカ駆動モータ124は、制御ECU132からの作動信号を入力すると作動し、図10の二点鎖線L3で示される如く、ストライカ部材40を車両幅方向内側に移動させる。これにより、ラッチ部材36がストライカ部材40に係合された状態で、このストライカ部材40の車両幅方向内側への移動に伴って、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれる。
そして、このようにして、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれた状態では、図10の二点鎖線L2,L4で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態となる。なお、車両102の前方衝突の予知後に上述のフロントドア16用のストライカ駆動モータ74及びリアドア18用のストライカ駆動モータ124の駆動は直ちに行われて完了される。
このように、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100では、前方衝突予知センサ76が車両102の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16及びリアドア18の互いの側に設けられた一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)から、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。
そして、制御ECU132は、ステップS5の処理において、車両102の前方衝突が検知されたと判断した場合(ステップS5:YES)には、リターンする。なお、この場合、制御ECU132は、一連のプログラム処理を終了しても良い。
そして、この場合、図10の二点鎖線L2,L4で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に維持される。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことが確実に防止される。
一方、制御ECU132は、ステップS5の処理において、車両102の前方衝突が検知されていないと判断した場合(ステップS5:NO)には、タイマのカウント値を検出してカウント値が予め定められた値を超えているか否か、すなわち、タイムアップしたか否かを判断する(ステップS6)。
そして、前方衝突予知センサ76が車両102の前方衝突を予知したが、その後、車両102が前方衝突を回避等した場合には、制御ECU132がステップS5〜ステップS6の処理を繰り返し行う間、タイマのカウント値が予め定められた値を超えるので、この場合には、制御ECU132は、タイムアップしたと判断する(ステップS6:YES)。
続いて、制御ECU132は、フロントドア16用のストライカ駆動モータ74に復帰信号を出力し(ステップS7A)、続いて、リアドア18用のストライカ駆動モータ124に復帰信号を出力する(ステップS7B)。
ストライカ駆動モータ74は、制御ECU132からの復帰信号を入力すると反転駆動し、ストライカ部材28を図10の二点鎖線L2で示される位置から車両幅方向内側に移動させる。これにより、ラッチ部材24がストライカ部材28によって車両幅方向内側へ引き込まれ、フロントドア16が車体側部14に閉じた状態とされる。
また、リアドア18用のストライカ駆動モータ124は、制御ECU132からの復帰信号を入力すると反転駆動し、ストライカ部材40を図10の二点鎖線L4で示される位置から車両幅方向外側に移動させる。このときには、ウェザストリップ122の前端部122Aが、リアドア18の見切り端末部56側の部分を見切り端末部56に沿って車両幅方向外側に付勢する。従って、ラッチ部材36がストライカ部材40に係合された状態で、このストライカ部材40の車両幅方向外側への移動に伴って、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向外側に押し出される。
そして、この前方衝突等が発生していない通常時には、フロントドア16及びリアドア18の互いの側に設けられた一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態とされる。
このように、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100では、前方衝突予知センサ76が車両の前方衝突を予知したが、その後、車両102が前方衝突を回避等した場合には、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)から、この一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)に復帰される。そして、このときには、フロントドア16の見切り端末部54とリアドア18の見切り端末部56との隙間が狭められて、このフロントドア16及びリアドア18の見栄えが確保される。
以上詳述したように、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100によれば、前方衝突予知センサ76が車両102の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことを確実に防止することができる。これにより、フロントドア16の開動作をリアドア18に阻害されることなく確保できる。
特に、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100によれば、車両102の前方衝突が予知された場合には、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれる。従って、フロントドア16の後端の見切り端末部54とリアドア18の前端の見切り端末部56との車両幅方向における離間距離を長く確保できる。これにより、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことをより確実に防止することができる。
また、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100によれば、リアドア18は、リンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとされている。また、リンクアーム式のスライドドアにおける見切り端末部のスライド軌跡Laは、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。従って、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、上述の如く、ストライカ部材40の車両幅方向内側への移動に伴ってリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に引き込むことが可能である。
そして、車両102に例えば前方衝突等が発生したときには、上述の如く、ストライカ部材40の車両幅方向内側への移動に伴ってリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に引き込むことにより、フロントドア16の見切り端末部54をリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に確実に位置させることができる。
また、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100によれば、前方衝突予知センサ76が車両102の前方衝突を予知したが、その後、車両102が前方衝突を回避等した場合には、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)から、この一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)に復帰される。これにより、車両102に前方衝突等が発生していないにもかかわらず、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に位置されたままになることを防止できる。
次に、本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置100の変形例について説明する。
上記実施形態では、リアドア18がリンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていたが、例えば、図13に示されるように、リアドア18は、その後端側がリアピラー44にドアヒンジ134を介して接続され、車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていても良い。
そして、車両102の前方衝突が予知されたときには、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれて、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様;図10参照)に切り替えられるように構成されていても良い。
このように、ヒンジ式のスイングドアにおける見切り端末部のスイング軌跡Lbは、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。従って、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、上述の如く、リアドア18を前端側が開放端とされるヒンジ式のスイングドアとして構成した場合でも、ストライカ部材40の車両幅方向内側への移動に伴ってリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に引き込むことが可能である。
また、上記実施形態では、フロントドア16が車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていたが、例えば、図14に示されるように、フロントドア16は、一端側が車体側部14にヒンジベース136を介して回動自在に連結されたリンクアーム138の他端側がドアヒンジ140を介して回動自在に連結され、このリンクアーム138の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていても良い。
そして、車両102の前方衝突が予知されたときには、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれて、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様;図10参照)に切り替えられるように構成されていても良い。
このように、リンクアーム式のスライドドアにおける見切り端末部のスライド軌跡Laは、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。従って、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、上述の如く、フロントドア16をリンクアーム式のスライドドアとして構成した場合でも、ストライカ部材28の車両幅方向外側への移動に伴ってフロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分を車両幅方向外側に押し出すことが可能である。
また、上記実施形態では、制御ECU132が、ステップS3Bの処理においてストライカ駆動モータ124に作動信号を出力した後に、タイマをスタートさせると共に前方衝突検知センサ78からの出力信号を検出するように構成されていたが、制御ECU132は、図14に示されるように、ステップS3Bの処理でストライカ駆動モータ124に作動信号を出力した後にリターンするように構成されていても良い。
また、本発明の第二実施形態において、フロントドア16及びリアドア18のドアロックは、例えば、上述の第一実施形態の変形例(図8参照)において示したドアロック66と同様な構成とされていても良い。
[第三実施形態]
以下、図16乃至図22を参照しながら、本発明の第三実施形態について説明する。
図16乃至図22は、本発明の第三実施形態を示す図であり、図16は、車両用ドア装置150が適用された車両152の右側面部の平面図、図17は、この車両152の要部拡大平面断面図、図18は、車両用ドア装置150に設けられたドアロック68の構成を示す斜視図、図19は、車両用ドア装置150の電気的な接続構成を示すブロック図、図20は、車両用ドア装置150の制御の流れを示すフローチャート、図21,図22は、車両用ドア装置150の変形例を示す図である。なお、これらの図において示される矢印Up、矢印Fr、矢印Outは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
はじめに、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150が適用された車両152の構成について説明する。
本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150は、上述の本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置150に対し、以下の点に変更を加えたものである。なお、以下に説明する以外の構成については、上述の本発明の第二実施形態の構成と同一であるので、この同一の構成については上記第二実施形態と同一の符号を用いることとしてその詳細な説明を省略する。
図16に示される本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150が適用された車両152において、リアドア18用の前側のストライカ部材40は、センタピラー26に固設されている。また、リアドア18には、図17に示されるように、その前端側にドアロック68が備えられている。
ドアロック68には、ラッチ部材36と、クローザモータ69とが備えられている。ラッチ部材36は、図18に示されるように、ストライカ部材40の棒状の係合部39と係合される凹状の被係合部37を備えた正面視概略U字状に構成されており、クローザモータ69の出力軸69Aに接続されている。被係合部37は、ラッチ部材36の回転軸となる出力軸69Aから径方向に離れた位置に設けられており、ラッチ部材36が出力軸69Aを回転軸として回転したときには、車両幅方向に移動されるようになっている。
クローザモータ69は、例えば、出力軸69Aを回転駆動可能な構成とされており、この出力軸69Aを回転させることで、上述のラッチ部材36を双方向に回動させるように構成されている。
また、図17に示されるように、リアドア18の周縁部には、ドア開口114の縁部との間にウェザストリップ122が設けられている。そして、図17に示される如く、リアドア18が閉じた状態とされているときには、ウェザストリップ122がドア開口114の縁部に対してリアドア18全体を車両幅方向外側に付勢する構成とされている。
図19に示されるように、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150には、上述のリアドア18のフロントドアロック用のクローザモータ69に加え、前方衝突予知センサ76、前方衝突検知センサ78、カーテシスイッチ80、フロントドア16用のストライカ駆動モータ74、リアドア18のリアドアロック用のクローザモータ71、制御ECU162(エレクトロニック・コントロール・ユニット)が電気的な構成として備えられている。
制御ECU162は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する電気回路を備え、上述の前方衝突予知センサ76、前方衝突検知センサ78、カーテシスイッチ80からの各出力信号に基づいて、フロントドア16用のストライカ駆動モータ74及びリアドア18用のクローザモータ69を制御するように構成されている。なお、この制御ECU162の動作については以下の作用及び効果と併せて説明する。
次に、図20に示されるフローチャートを適宜参照しながら、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150の動作と併せてその作用及び効果について説明する。
本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150では、上述の本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置150に対し、次に説明する如く、以下の処理(ステップS3B、ステップS7B)に変更が加えられている。なお、本発明の第三実施形態において、上述の本発明の第二実施形態と同一の処理については上記第二実施形態と同一の符号を用いることとしてその詳細な説明を省略する。
本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150において、図19に示される制御ECU162は、ステップS1の処理において、車両152の前方衝突が予知されたと判断し(ステップS1:YES)、且つ、ステップS2の処理において、フロントドア16が車体側部14に閉じていると判断する(ステップS2:YES)と、図17に示されるフロントドア16用のストライカ駆動モータ74に作動信号を出力し(ステップS3A)、続けて、リアドア18用のクローザモータ69に作動信号を出力する(ステップS3B)。
フロントドア16用のストライカ駆動モータ74は、制御ECU162からの作動信号を入力すると作動し、図17の二点鎖線L2で示される如く、ストライカ部材28を車両幅方向外側に移動させる。これにより、ラッチ部材24がストライカ部材28に係合された状態で、このストライカ部材28の車両幅方向外側への移動に伴って、フロントドア16の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出される。
また、リアドア18用のクローザモータ69は、制御ECU162からの作動信号を入力すると作動し、図18(a)に示される如く、ラッチ部材36をR1側(被係合部37を平面視において車両幅方向外側に移動させる方向)に回転させる。そして、ラッチ部材36がストライカ部材40に係合された状態で回転することで、図18(b)に示される如く、被係合部37が平面視において車両幅方向外側(X2側)に移動し、この反力によって、図16に示されるリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれる。
そして、このようにして、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれた状態では、図17の二点鎖線L2,L4で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態となる。なお、車両152の前方衝突の予知後に上述のフロントドア16用のストライカ駆動モータ74及びリアドア18用のクローザモータ69の駆動は直ちに行われて完了される。
このように、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150では、前方衝突予知センサ76が車両152の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16及びリアドア18の互いの側に設けられた一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)から、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。
そして、制御ECU162は、ステップS5の処理において、車両152の前方衝突が検知されたと判断した場合(ステップS5:YES)には、リターンする。なお、この場合、制御ECU162は、一連のプログラム処理を終了しても良い。
そして、この場合、図17の二点鎖線L2,L4で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に維持される。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことが確実に防止される。
一方、制御ECU162は、ステップS5の処理において、車両152の前方衝突が検知されていないと判断した場合(ステップS5:NO)には、タイマのカウント値を検出してカウント値が予め定められた値を超えているか否か、すなわち、タイムアップしたか否かを判断する(ステップS6)。
そして、前方衝突予知センサ76が車両152の前方衝突を予知したが、その後、車両152が前方衝突を回避等した場合には、制御ECU162がステップS5〜ステップS6の処理を繰り返し行う間、タイマのカウント値が予め定められた値を超えるので、この場合には、制御ECU162は、タイムアップしたと判断する(ステップS6:YES)。
続いて、制御ECU162は、フロントドア16用のストライカ駆動モータ74に復帰信号を出力し(ステップS7A)、続いて、リアドア18用のクローザモータ69に復帰信号を出力する(ステップS7B)。
ストライカ駆動モータ74は、制御ECU162からの復帰信号を入力すると反転駆動し、ストライカ部材28を図17の二点鎖線L1で示される位置から車両幅方向内側に移動させる。これにより、ラッチ部材24がストライカ部材28によって車両幅方向内側へ引き込まれ、フロントドア16が車体側部14に閉じた状態とされる。
また、リアドア18用のクローザモータ69は、制御ECU162からの復帰信号を入力すると反転駆動し、図18(b)に示される如く、ラッチ部材36をR2側(被係合部37を平面視において車両幅方向内側に移動させる方向)に回転させる。そして、ラッチ部材36がストライカ部材40に係合された状態で回転することで、図18(a)に示される如く、被係合部37が平面視において車両幅方向内側(X1側)に移動し、このときには、図17に示されるウェザストリップ122の前端部122Aが、リアドア18の見切り端末部56側の部分を見切り端末部56に沿って車両幅方向外側に付勢する。従って、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向外側に押し出される。
そして、この前方衝突等が発生していない通常時には、フロントドア16及びリアドア18の互いの側に設けられた一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態とされる。
このように、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150では、前方衝突予知センサ76が車両152の前方衝突を予知したが、その後、車両152が前方衝突を回避等した場合には、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)から、この一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)に復帰される。そして、このときには、フロントドア16の見切り端末部54とリアドア18の見切り端末部56との隙間が狭められて、このフロントドア16及びリアドア18の見栄えが確保される。
以上詳述したように、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150によれば、前方衝突予知センサ76が車両152の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことを確実に防止することができる。これにより、フロントドア16の開動作をリアドア18に阻害されることなく確保できる。
特に、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150によれば、車両152の前方衝突が予知された場合には、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれる。従って、フロントドア16の後端の見切り端末部54とリアドア18の前端の見切り端末部56との車両幅方向における離間距離を長く確保できる。これにより、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことをより確実に防止することができる。
また、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150によれば、リアドア18は、リンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとされている。また、リンクアーム式のスライドドアにおける見切り端末部のスライド軌跡Laは、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。従って、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、上述の如く、ラッチ部材36の回転に伴ってリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に引き込むことが可能である。
そして、車両152に例えば前方衝突等が発生したときには、上述の如く、ラッチ部材36の回転に伴ってリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に引き込むことにより、フロントドア16の見切り端末部54をリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に確実に位置させることができる。
また、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150によれば、前方衝突予知センサ76が車両152の前方衝突を予知したが、その後、車両152が前方衝突を回避等した場合には、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)から、この一対の見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置された状態(第一態様)に復帰される。これにより、車両152に前方衝突等が発生していないにもかかわらず、フロントドア16の見切り端末部54がリアドア18の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に位置されたままになることを防止できる。
次に、本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置150の変形例について説明する。
上記実施形態では、リアドア18がリンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていたが、例えば、図21に示されるように、リアドア18は、その後端側がリアピラー44にドアヒンジ134を介して接続され、車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていても良い。
そして、車両152の前方衝突が予知されたときには、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出されると共に、リアドア18の前端の見切り端末部56側の部分が車両幅方向内側に引き込まれて、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様;図17参照)に切り替えられるように構成されていても良い。
このように、ヒンジ式のスイングドアにおける見切り端末部のスイング軌跡Lbは、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。従って、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、上述の如く、リアドア18を前端側が開放端とされるヒンジ式のスイングドアとして構成した場合でも、ラッチ部材36の回転に伴ってリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に引き込むことが可能である。
また、上記実施形態では、フロントドア16が車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていたが、フロントドア16は、一端側が車体側部14にヒンジベース136を介して回動自在に連結されたリンクアーム138の他端側がドアヒンジ140を介して回動自在に連結され、このリンクアーム138の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていても良い(図14参照)。
また、上記実施形態では、制御ECU162が、ステップS3Bの処理においてクローザモータ69に作動信号を出力した後に、タイマをスタートさせると共に前方衝突検知センサ78からの出力信号を検出するように構成されていたが、制御ECU162は、図22に示されるように、ステップS3Bの処理でクローザモータ69に作動信号を出力した後にリターンするように構成されていても良い。
また、本発明の第三実施形態において、フロントドア16及びリアドア18のドアロックは、例えば、上述の第一実施形態の変形例(図8参照)において示したドアロック66と同様な構成とされていても良い。
[第四実施形態]
以下、図23乃至図25を参照しながら、本発明の第四実施形態について説明する。
図23乃至図25は、本発明の第四実施形態を示す図であり、図23は、車両用ドア装置200が適用された車両202の左側面図、図24は、この車両202の要部拡大平面断面図、図25は、車両202において前方衝突が発生したときの要部拡大平面断面図である。なお、これらの図において示される矢印Up、矢印Fr、矢印Outは、車両上下方向上側、車両前後方向前側、車両幅方向外側をそれぞれ示している。
はじめに、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200が適用された車両202の構成について説明する。
本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200は、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置10に対し、以下の点に変更を加えたものである。なお、以下に説明する以外の構成については、上述の本発明の第一実施形態の構成と同一であるので、この同一の構成については上記第一実施形態と同一の符号を用いることとしてその詳細な説明を省略する。
図23に示されるように、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200が適用された車両202において、フロントドア16は、その前端側が車体に上下一対のドアヒンジ22を介して接続されており、車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されている。
また、フロントドア16は、その後端側の上下中央部にドアロック66を備えて構成されている。そして、フロントドア16は、このドアロック66のラッチ部材が車体に設けられたストライカ部材に係合されることで車体側部14にドア閉状態で固定支持されるようになっている。
一方、リアドア18には、その上下部に一端側が車体に回動自在に連結されたリンクアーム32の他端側が回動自在にそれぞれ連結されている。そして、リアドア18は、この上下部に設けられたリンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されている。
また、リアドア18は、その前後端側の上下中央部にラッチ部材を有して構成されたドアロック68,70をそれぞれ備えて構成されている。そして、リアドア18は、各ドアロック68,70のラッチ部材が車体に設けられたストライカ部材にそれぞれ係合されることで車体側部14にドア閉状態で固定支持されるようになっている。
そして、図24に示される如く、フロントドア16及びリアドア18が閉じた状態とされたときには、互いの側に設けられた見切り端末部54,56が車両前後方向に対向して配置されるようになっている。
また、フロントドア16には、見切り端末部54よりも車両幅方向内側に車両幅方向に延在する車両幅方向面58が形成されている。この車両幅方向面58は、より具体的には、車両幅方向内側から外側に向かうに従ってリアドア18の前端の見切り端末部56側に向かうように傾斜して形成されている。また、この車両幅方向面58は、見切り端末部54に沿って車両上下方向に延在されている。
さらに、この車両幅方向面58は、リアドア18の前端の見切り端末部56を通過し車両幅方向に延びる車両幅方向仮想線L5との距離が、上述のドアロック66,68を結ぶ仮想線L6(図23参照)から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されている。
つまり、図24(a)には、図23のドアロック66,68を結ぶ仮想線L6上(ドア上下中央部)に位置するA−A線の断面が示されており、図24(b)には、図23のドアロック66,68を結ぶ仮想線L6から上下に離れたB−B線(D−D線)の断面が示されており、図24(c)には、図23のB−B線よりもさらに上下に離れたC−C線(E−E線)の断面が示されている。
そして、図24(a)〜(c)の各断面図において、車両幅方向面58の立ち上がりポイント58A(後端ヘミング部60と車両幅方向面58との接続部)と、リアドア18の前端の見切り端末部56を通過し車両幅方向に延びる車両幅方向仮想線L5との距離をそれぞれ距離A1,A2,A3とすると、この距離A1,A2,A3は、距離A1>距離A2>距離A3に設定されている。
次に、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200の作用及び効果について説明する。
本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200では、車両202において前方衝突が予知されると、フロントドア16用のストライカ部材28がストライカ駆動モータ74によって車両幅方向外側に移動され、これに伴い、図24の二点鎖線L2で示される如く、フロントドア16の後端の見切り端末部54側の部分が車両幅方向外側に押し出される。そして、フロントドア16の後端の見切り端末部54よりも車両幅方向内側に形成された車両幅方向面58が、リアドア18の前端の見切り端末部54と車両前後方向に対向するように配置される。
そして、車両202に前方衝突が発生すると、フロントドア16に前方衝突荷重が作用する。これにより、フロントドア16は、ドアロック66がセンタピラー26に底付くことで車両後方への移動を拘束されつつ車両後方へ移動する。そして、図25に示されるように、フロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触する(突き当たる)。
ここで、車両202に前方衝突が発生すると、このときの衝突荷重(衝突エネルギ)Fは、図23に示されるように、主にルーフ部204、ロッカ部206(ドア開口下縁部)、ベルトライン部208の三方向にF1,F2,F3に分散されて伝わる。また、フロントドア16及びリアドア18は、ドアロック66,68によって各見切り端末部54,56側且つ上下中央部にて車体側部14にそれぞれ支持されている。従って、フロントドア16の後端の見切り端末部54は、図23の二点鎖線L7で示される如く変形する。
つまり、フロントドア16においては、ドアロック66により車体側部14に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなる。これは、図24(a)に示されるように、フロントドア16の上下中央部は、ドアロック66がセンタピラー26に底付くことで車両後方への移動が拘束されるが、図24(b),(c)に示されるように、このドアロック66よりも上下の部分は、車体によって車両後方への移動が拘束されないためである。
しかしながら、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200では、図24に示されるように、フロントドア16に形成された車両幅方向面58は、リアドア18の前端の見切り端末部56を通過し車両幅方向に延びる車両幅方向仮想線L5との距離が、上述のドアロック66,68を結ぶ仮想線L6から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されている。
従って、上述の如く、フロントドア16において、ドアロック66により車体側部14に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなっても、図25に示される如く、フロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触するタイミングが上下に亘って略同一となる。
また、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200では、上述のフロントドア16に形成された車両幅方向面58が、車両幅方向内側から外側に向かうに従ってリアドア18の前端の見切り端末部56に向かうように傾斜して形成されている。従って、上述の如く、例えば前方衝突等に伴ってフロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触した(突き当たった)ときには、車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56を滑ることにより、フロントドア16の見切り端末部54側の部分に車両幅方向外側に分力が作用する。これにより、フロントドア16の見切り端末部54側の部分がさらに車両幅方向外側に押し出される。
また、このとき、より具体的には、リアドア18は、前後一対のドアロック68,70により支持されており、ドアロック68,70を結んだ直線が上下中央部に位置し、且つ、その上下部は図示しないウェザストリップによる反力で姿勢が維持されているだけなので、ドアロック68,70を結んだ直線を境にその上下部は車両幅方向内側へ回転切り替えられる。従って、フロントドア16の後端の見切り端末部54とリアドア18の前端の見切り端末部56との車両幅方向における離間距離がより確保される。
以上詳述したように、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200によれば、前方衝突予知センサ76が車両202の前方衝突を予知した場合には、フロントドア16の後端の見切り端末部54がリアドア18の前端の見切り端末部56よりも車両幅方向外側に配置された状態(第二態様)に直ちに切り替えられる。従って、例えば、この前方衝突予知後に発生した前方衝突等によって、フロントドア16がリアドア18側(車両後方)へ移動されても、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれること、特に、フロントドア16の後端ヘミング部60がリアドア18の前端ヘミング部62よりも車両幅方向内側に入り込んでしまうことを確実に防止することができる。これにより、フロントドア16の開動作をリアドア18に阻害されることなく確保できる。
特に、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200によれば、上述の如く、フロントドア16において、ドアロック66により車体側部14に支持された部位よりもその上下部にて車両後方への変位量が大きくなっても、図25に示される如く、フロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触するタイミングを上下に亘って略同一にできる。これにより、フロントドア16の車両幅方向面58にリアドア18の見切り端末部56の荷重が集中することを抑制でき、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれることをより確実に防止できる。
また、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200によれば、例えば前方衝突等に伴ってフロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触した(突き当たった)ときには、車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56を滑ることにより、フロントドア16の見切り端末部54側の部分に車両幅方向外側に分力が作用し、フロントドア16の見切り端末部54側の部分を車両幅方向外側に押し出すことができる。
また、さらに、このときには、リアドア18のドアロック68,70を結んだ直線L11を境にその上下部が車両内側へ回転切り替えられるので、フロントドア16の後端の見切り端末部54とリアドア18の前端の見切り端末部56との車両幅方向における離間距離をより確保できる。これにより、フロントドア16がリアドア18にかみ込まれることをさらにより確実に防止できる。
また、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200によれば、リアドア18は、リンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとされている。また、リンクアーム式のスライドドアにおける見切り端末部のスライド軌跡Laは、全閉位置付近においては車両幅方向とされる。
従って、上述の如く、前方衝突等に伴ってフロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触した(突き当たった)ことによって、フロントドア16の見切り端末部54側の部分に車両幅方向外側に分力が作用したときには、このリンクアーム式のスライドドアの特有のドア軌跡により、リアドア18の見切り端末部56側の部分を車両幅方向内側に押し込むことが可能である。
次に、本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置200の変形例について説明する。
上記実施形態では、リアドア18がリンクアーム32の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていたが、例えば、リアドア18は、その後端側がリアピラー44にドアヒンジ134を介して接続され、車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていても良い(図13参照)。
また、上記実施形態では、フロントドア16が車体側部14に対して回動するヒンジ式のスイングドアとして構成されていたが、フロントドア16は、一端側が車体側部14にヒンジベース136を介して回動自在に連結されたリンクアーム138の他端側がドアヒンジ140を介して回動自在に連結され、このリンクアーム138の揺動を伴ってスライドされるリンクアーム式のスライドドアとして構成されていても良い(図14参照)。
また、上述のように、リアドア18がリンクアーム式のスライドドアとして構成された場合や、その前端側を開放端とするヒンジ式のスイングドアとして構成された場合(図13参照)に、このリアドア18の前端の見切り端末部56側の部分を、ストライカ駆動モータ124によるストライカ部材40の車両幅方向内側への移動や、クローザモータ69によるラッチ部材36の回転等によって、車両幅方向内側に引き込むように構成されていても良い。
また、上述のように、前方衝突等に伴ってフロントドア16の車両幅方向面58がリアドア18の見切り端末部56に接触した(突き当たった)ときには、リアドア18の見切り端末部56側の部分に車両幅方向内側に分力が作用するが、このときに、このリンクアーム式のスライドドアとして構成されたリアドア18が車両幅方向内側に押し込まれるように構成されていても良い。
本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の右側面部の平面図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の要部拡大平面断面図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置の電気的な接続構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置の制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の右側面部の平面図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の要部拡大平面断面図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置の電気的な接続構成を示すブロック図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置の制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の右側面部の平面図である。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の要部拡大平面断面図である。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置に設けられたドアロックの構成を示す斜視図である。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置の電気的な接続構成を示すブロック図である。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置の制御の流れを示すフローチャートである。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る車両用ドア装置の変形例を示す図である。 本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の左側面図である。 本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両の要部拡大平面断面図である。 本発明の第四実施形態に係る車両用ドア装置が適用された車両において前方衝突が発生したときの要部拡大平面断面図である。
符号の説明
10,100,150,200 車両用ドア装置
14 車体側部
16 フロントドア(一対のドアの一方)
18 リアドア(一対のドアの他方)
28 ストライカ部材(駆動手段の一部、支持部)
32 リンクアーム
36 ラッチ部材
37 被係合部(駆動手段の一部、支持部)
40 ストライカ部材(駆動手段の一部、支持部)
54 見切り端末部(一対の見切り端末部の一方)
56 見切り端末部(一対の見切り端末部の他方)
58 車両幅方向面
66,68 ドアロック(ドア固定支持手段)
69 クローザモータ(駆動手段の一部、駆動部)
72 ウェザストリップ(付勢手段)
74 ストライカ駆動モータ(駆動手段の一部、駆動部)
76 前方衝突予知センサ(衝突予知手段)
78 前方衝突検知センサ(衝突検知手段)
82,132,162 制御ECU(制御手段)
124 ストライカ駆動モータ(駆動手段の一部、駆動部)

Claims (9)

  1. 車体側部に車両前後方向に並んで配置されると共に、互いの側に車両上下方向に延在する見切り端末部をそれぞれ有して構成され、且つ、前記一対の見切り端末部が車両前後方向に対向する第一態様と、前記一対の見切り端末部の一方が他方よりも車両幅方向外側に位置する第二態様とを取り得る一対のドアと、
    前記一対のドアを前記第一態様から前記第二態様に切り替えるための駆動手段と、
    車両の衝突を予知したことに応じて衝突予知信号を出力すると共に、車両の衝突を検知したことに応じて衝突検知信号を出力可能に構成された衝突検知手段と、
    前記衝突予知信号を検出したことに応じて前記一対のドアが前記第一態様から前記第二態様に切り替えられるように前記駆動手段を制御する一方で、前記衝突予知信号を検出してから予め定められた時間が経過しても前記衝突検知信号を検出しなかった場合には、前記一対のドアが前記第二態様から前記第一態様に切り替えられるように前記駆動手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用ドア装置。
  2. 前記一対のドアのうち少なくとも前記一対の見切り端末部の他方が設けられたドアは、一端側が前記車体側部に回動自在に連結されたリンクアームの他端側が回動自在に連結されて、前記リンクアームの揺動を伴ってスライドされるスライドドアとされていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドア装置。
  3. 前記駆動手段は、
    前記一対のドアの少なくとも一方を前記見切り端末部側の部分にて前記車体側部に支持しながら車両幅方向に移動可能な支持部と、
    前記支持部を車両幅方向に移動させるための駆動部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア装置。
  4. 前記一対のドアのうち前記一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、前記支持部により前記車体側部に支持されると共に、前記車体側部との間に配置された付勢手段により前記見切り端末部側の部分を前記見切り端末部に沿って車両幅方向外側に付勢されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用ドア装置。
  5. 前記一対のドアを前記各見切り端末部側且つ車両上下方向中間部にて前記車体側部に支持するドア固定支持手段を備え、
    前記一対のドアのうち前記一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、前記見切り端末部よりも車両幅方向内側に前記見切り端末部に沿って形成されると共に車両幅方向に延在する車両幅方向面を有して構成され、
    前記車両幅方向面は、前記一対の見切り端末部の他方との車両前後方向における距離が、前記ドア固定支持手段から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の車両用ドア装置。
  6. 前記車両幅方向面は、車両幅方向内側から外側に向かうに従って前記一対の見切り端末部の他方側に向かうように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用ドア装置。
  7. 車体側部に車両前後方向に並んで配置されると共に、互いの側に車両上下方向に延在する見切り端末部をそれぞれ有して構成され、且つ、前記一対の見切り端末部が車両前後方向に対向する一対のドアと、
    前記一対のドアを前記各見切り端末部側且つ車両上下方向中間部にて前記車体側部に支持するドア固定支持手段と、を備え、
    前記一対のドアのうち前記一対の見切り端末部の一方が設けられたドアは、前記見切り端末部よりも車両幅方向内側に前記見切り端末部に沿って形成されると共に車両幅方向に延在する車両幅方向面を有して構成され、
    前記車両幅方向面は、前記一対の見切り端末部の他方との車両前後方向における距離が、前記ドア固定支持手段から車両上下方向に離れるに従って長くなるように構成されていることを特徴とする車両用ドア装置。
  8. 前記車両幅方向面は、車両幅方向内側から外側に向かうに従って前記一対の見切り端末部の他方側に向かうように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用ドア装置。
  9. 前記一対のドアのうち少なくとも前記一対の見切り端末部の他方が設けられたドアは、一端側が前記車体側部に回動自在に連結されたリンクアームの他端側が回動自在に連結されて、前記リンクアームの揺動を伴ってスライドされるスライドドアとされていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の車両用ドア装置。
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