JP4054235B2 - センターピラーレス車両のドア連結装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はセンターピラーレス車両のドア連結装置に係り、特に、自動車等の車両の側部に前後のドアを有するセンターピラーレス車両のドア連結装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の側部に前後のドアを有するセンターピラーレス車両のドア連結装置においては、その一例が特開2000−280746号公報に示されている。
【0003】
図8に示される如く、このセンターピラーレス車両のドア連結装置100では、フロントサイドドア102の前端部102Aを車体104に開閉可能に連結する前ヒンジ106の回転中心106Aを車両前方に可動にし、フロントサイドドア102を前方に移動した位置で開閉することで、観音開きタイプのドア構造において、フロントサイドドア102とリヤサイドドアの開閉の自由度を高めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このセンターピラーレス車両のドア連結装置においては、前後のドアがスイングドアであり、且つ開閉順序を持たないようにするために複雑なヒンジ機構を用いることを強いられている。また、図示を省略したが、フロントサイドドアにおける後端部の上下方向中央部と、リヤサイドドアにおける前端部の上下方向中央部とのドア連結装置が、連結孔に連結ピンを挿入する、所謂、かんぬき構造であるため、側突時にフロントサイドドアとリヤサイドドアが車両前後方向に離間し易く、連結性能が低い。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、ヒンジ機構が複雑でなく、フロントサイドドアとリヤサイドドアの開閉自由度が高く、且つ側突時の連結性能を向上できるセンターピラーレス車両のドア連結装置を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、車両側部における前後のドアのうち、一方がスイングドアで他方がスライドドアであるセンターピラーレス車両のドア連結装置において、
前記スイングドアに配設されたフック及びストライカと、
前記スライドドアに配設されたフック及びストライカと、
前記スイングドアのドアハンドル操作によって、前記スイングドアのフックと前記スライドドアのストライカとの連結状態を解除するスイングドア連結解除手段と、
前記スライドドアのドアハンドル操作によって、前記スライドドアのフックと前記スイングドアのストライカとの連結状態を解除するスライドドア連結解除手段と、
を有し、連結状態にある前記スイングドアのフックと前記スライドドアのストライカとの間に前記スライドドアの開方向に沿った隙間が形成されており、連結状態にある前記スライドドアのフックと前記スイングドアのストライカとの間に前記スイングドアの開方向に沿った隙間が形成されていることを特徴とする。
【0007】
従って、スイングドアのフックとスライドドアのストライカとが連結状態となり、スライドドアのフックとスイングドアのストライカとが連結状態となるため、側突時にフロントサイドドアとリヤサイドドアが車両前後方向に離間し難く、側突時の連結性能を向上できる。
【0008】
一方、スイングドアのドアハンドル操作によって、スイングドア連結解除手段がスイングドアのフックとスライドドアのストライカとの連結状態を解除すると、スライドドアのフックとスイングドアのストライカとが連結状態にあっても(スライドドアが閉じていても)、連結状態にあるスライドドアのフックとスイングドアのストライカとの間にスイングドアの開方向に沿った隙間が形成されているため、スイングドアのみを開閉できる。
【0009】
また、スライドのドアハンドル操作によって、スライドドア連結解除手段がスライドドアのフックとスイングドアのストライカとの連結状態を解除すると、スイングドアのフックとスライドドアのストライカとが連結状態にあっても(スイングドアが閉じていても)、連結状態にあるスイングドアのフックとスライドドアのストライカとの間にスライドドアの開方向に沿った隙間が形成されているため、スライドドアのみを開閉できる。
【0010】
この結果、ヒンジ機構が複雑でなく、フロントサイドドアとリヤサイドドアの開閉自由度が高く、且つ側突時の連結性能を向上できる。
【0011】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のセンターピラーレス車両のドア連結装置において、前記スイングドア連結解除手段と前記スライドドア連結解除手段とがリンク機構であることを特徴とする。
【0012】
従って、請求項1記載の内容に加えて、スイングドア連結解除手段とスライドドア連結解除手段とがリンク機構であるため、電気系統が故障した場合にも、機械的にフックとストライカとの連結状態を解除することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明におけるセンターピラーレス車両のドア連結装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0014】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0015】
図1に示される如く、本実施形態の車両10は、センターピラーのないセンターピラーレス車両となっており、車両側部における前後のドアのうち、フロントサイドドア12がスイングドアで、リヤサイドドア14がスライドドアで構成されている。
【0016】
フロントサイドドア12は、前端部12Aが上下一対の構成が簡単な周知のヒンジ15、16によって、フロントピラー18に取付けられており、閉塞位置と開放位置との間をスイング可能となっている。なお、フロントサイドドア12は、図3に示される閉位置から開く場合に、ヒンジ15、16を中心に車幅方向外方(図3の矢印R方向)に回転するようになっている。
【0017】
一方、リヤサイドドア14には、周知のスライド機構としてのローラ(図示省略)が配設されており、これらのローラと車体10側に配設した周知のスライド機構としてのレール(図示省略)によって、閉塞位置と開放位置との間をスライド可能となっている。なお、リヤサイドドア14は、図3に示される閉位置から開く場合には、先ず、車両斜め後方外側(図3の矢印S方向)に移動するようになっている。
【0018】
図1に示される如く、フロントサイドドア12のドアコントローラ20は、フロントサイドドアハンドル22のアウトサイドハンドルとインサイドハンドルと、ドアロック装置24、26との間に介在されており、ロック状態の時には、フロントサイドドアハンドル22のアウトサイドハンドルとインサイドハンドルを操作しても、ドアが開かないように(無効に)すると共に、アンロック状態の時には、フロントサイドドアハンドル22のアウトサイドハンドルとインサイドハンドルを操作した場合に、ドアが開くように(有効に)する。
【0019】
なお、ドアロック装置24は、フロントサイドドア12の後端上部12Bに配設されており、ドアロック装置26は、フロントサイドドア12の後端下部12Cに配設されている。
【0020】
リヤサイドドア14のコントローラ30は、リヤサイドドアハンドル32のアウトサイドハンドルとインサイドハンドルと、ドアロック装置34との間に介在されており、ロック状態の時には、リヤサイドドアハンドル32のアウトサイドハンドルとインサイドハンドルを操作しても、ドアが開かないように(無効に)すると共に、アンロック状態の時には、リヤサイドドアハンドル32のアウトサイドハンドルとインサイドハンドルを操作した場合に、ドアが開くように(有効に)する。
【0021】
なお、ドアロック装置34は、リヤサイドドア14の後端部における上下方向中央部14Aに配設されている。
【0022】
図1に示される如く、フロントサイドドア12の後端部における上下方向中間部12Dには、スイングドア連結解除手段としてのリンク機構40が配設されており、リヤサイドドア14の前端部における上下方向中間部14Bには、ストライカ42が配設されている。
【0023】
図2に示される如く、リンク機構40の一方の端部40Aは、フロントサイドドアハンドル22に連結されており、他方の端部40Bにはフック44が連結されている。フック44は回転軸46に回転可能に軸支されており、フック44はコイルスプリング等の付勢手段48によって、ストライカ42と連結連結状態になる方向(図2の矢印A方向)に付勢されている。従って、フロントサイドドアハンドル22を開操作した場合には、リンク機構40の矢印B方向の移動により、フック44が付勢手段48の付勢力に抗して、ストライカ42との連結状態を解除する方向(図2の矢印C方向)に回転するようになっている。
【0024】
図1に示される如く、リヤサイドドア14の前端部における上下方向中間部14Bには、スライドドア連結解除手段としてのリンク機構50が配設されており、フロントサイドドア12の後端部における上下方向中間部12Dには、ストライカ52が配設されている。
【0025】
図2に示される如く、リンク機構50の一方の端部50Aは、リヤサイドドアハンドル32に連結されており、他方の端部50Bにはフック54が連結されている。フック54は回転軸56に回転可能に軸支されている。また、フック54はコイルスプリング等の付勢手段58によって、ストライカ52と連結連結状態になる方向(図2の矢印D方向)に付勢されている。従って、リヤサイドドアハンドル32を開操作した場合には、リンク機構50の矢印E方向の移動により、フック54が付勢手段58の付勢力に抗して、ストライカ52との連結状態を解除する方向(図2の矢印F方向)に回転するようになっている。
【0026】
図3において実線で示される如く、連結状態にあるフロントサイドドア12のフック44と、リヤサイドドア14のストライカ42との間には、リヤサイドドア14の開方向(図3の矢印S方向)に沿った隙間L1が形成されている。即ち、リヤサイドドア14の開方向から(車両斜め後方外側から)見える隙間L1が形成されている。従って、リヤサイドドア14が矢印S方向及び矢印Sと反対方向へ移動する際に、ストライカ42とフック44とが干渉しないようになっている。
【0027】
また、連結状態にあるリヤサイドドア14のフック54と、フロントサイドドア12のストライカ52との間には、フロントサイドドア12の開方向(図3の矢印R方向)に沿った隙間L2が形成されている。即ち、フロントサイドドア12の開方向(車幅方向外方)から見える隙間L2が形成されている。従って、フロントサイドドア12が矢印R方向及び矢印Rと反対方向へ移動する際に、ストライカ52とフック54とが干渉しないようになっている。
【0028】
図5に示される如く、フロントサイドドア12のフック44の車幅方向内側面44Aは、車両前方内側から車両後方外側に向う傾斜面となっており、フロントサイドドア12が開位置から閉位置方向(図5の矢印G方向)へ移動すると、二点鎖線で示すように、フック44の車幅方向内側面44Aがリヤサイドドア14のストライカ42と当接し、フック44に車幅方向外側前方に向う力F1が作用するようになっている。また、フック44は、この力F1の分力によって、付勢手段48の付勢力に抗して矢印C方向に回転し、その後、付勢手段48の付勢力によって、実線で示す連結位置に戻るようになっている。
【0029】
図6に示される如く、リヤサイドドア14のフック54の車体前側面54Aは、車両前方内側から車両後方外側に向う傾斜面となっており、リヤサイドドア14が開位置から閉位置方向(図6の矢印H方向)へ移動すると、二点鎖線で示すように、フック54の車体前側面54Aがフロントサイドドア12のストライカ52と当接し、フック54に車幅方向内側後方に向う力F2が作用するようになっている。また、フック54は、この力F2の分力によって、付勢手段58の付勢力に抗して矢印F方向に回転し、その後、付勢手段58の付勢力によって、実線で示す連結位置に戻るようになっている。
【0030】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0031】
本実施形態では、フロントサイドドア12とリヤサイドドア14との双方を閉じた状態では、図3に実線で示される如く、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42とが連結状態となっており、リヤサイドドア14のみが側突を受けた場合に、フロントサイドドア12のフック44がリヤサイドドア14のストライカ42に引っ掛かり、リヤサイドドア14の車両内側への侵入量を減少させることができる。また、側突時、フロント席の乗員によりフロントサイドドア12が車室内側から押された場合にも、本連結によりフロントサイドドア12の外側への変形量を低減させることができる。
【0032】
また、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52とが連結状態となっており、フロントサイドドア12のみが側突を受けた場合に、リヤサイドドア14のフック54がフロントサイドドア12のストライカ52に引っ掛かり、フロントサイドドア12の車両内側への侵入量を減少させることができる。また、側突時、リヤ席の乗員によりリヤサイドドア14が車室内側から押された場合にも、本連結によりリヤサイドドア14の外側への変形量を低減させることができる。更に、フロントサイドドア12とリヤサイドドア14が車両前後方向に連結しているため、側突時にフロントサイドドア12とリヤサイドドア14が車両前後方向及び車幅方向に離間し難く、側突時の連結性能を向上できる。
【0033】
一方、フロントサイドドアハンドル22を開操作した場合には、リンク機構40の図2に示される矢印B方向の移動により、フック44が付勢手段48の付勢力に抗して、ストライカ42との連結状態を解除する方向(図2の矢印C方向)に回転し、図3に二点鎖線で示す解除位置になる。この時、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52とは連結状態にあっても(リヤサイドドア14が閉じていても)、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52との間にフロントサイドドア12の開方向に沿った隙間L2が形成されている。この結果、フロントサイドドア12が開方向へ移動しても、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52とが干渉しないため、フロントサイドドア12のみを開くことができる。
【0034】
また、リヤサイドドアハンドル32を開操作した場合には、図2に示されるリンク機構50の矢印E方向の移動により、フック54が付勢手段58の付勢力に抗して、ストライカ52との連結状態を解除する方向(図2の矢印F方向)に回転し、図4に二点鎖線で示す解除位置になる。この時、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42とは連結状態にあっても(フロントサイドドア12が閉じていても)、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42との間にリヤサイドドア14の開方向に沿った隙間L1が形成されている。この結果、リヤサイドドア14が開方向へ移動しても、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42とが干渉しないため、リヤサイドドア14のみを開くことができる。
【0035】
また、フロントサイドドアハンドル22を閉操作した場合には、フロントサイドドア12が開位置から閉位置方向(図5の矢印G方向)へ移動し、図5に二点鎖線で示すように、フック44の車幅方向内側面44Aがリヤサイドドア14のストライカ42と当接し、フック44に車幅方向外側前方に向う力F1が作用する。この結果、フック44は、この力F1の分力によって、付勢手段48の付勢力に抗して矢印C方向に回転し、その後、付勢手段48の付勢力によって、実線で示す連結位置に戻る。このため、リヤサイドドア14が閉じた状態でも、フロントサイドドア12を閉じることができる。
【0036】
また、リヤサイドドアハンドル32を閉操作した場合には、リヤサイドドアハンドル32が開位置から閉位置方向(図6の矢印H方向)へ移動し、図6に二点鎖線で示すように、フック54の車体前側面54Aがフロントサイドドア12のストライカ5と当接し、フック54に車幅方向内側後方に向う力F2が作用する。この結果、フック54は、この力F2の分力によって、付勢手段58の付勢力に抗して矢印F方向に回転し、その後、付勢手段58の付勢力によって、実線で示す連結位置に戻る。このため、フロントサイドドア12が閉じた状態でも、リヤサイドドア14を閉じることができる。
【0037】
従って、本実施形態では、ヒンジ機構が複雑でなく、フロントサイドドア12とリヤサイドドア14の開閉自由度が高く、且つ側突時の連結性能を向上できる。
【0038】
また、本実施形態では、フロントサイドドア12に配設したスイングドア連結解除手段がリンク機構40であり、リヤサイドドア14に配設したスライドドア連結解除手段がリンク機構50であるため、電気系統が故障した場合にも、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42との連結状態及びリヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52との連結状態を機械的に解除することができる。
【0039】
次に、本発明におけるセンターピラーレス車両のドア連結装置の第2実施形態を図7に従って説明する。
【0040】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0041】
図7に示される如く、本実施形態では、スイングドア連結解除手段が、スイッチ60と、ソレノイド、モータ等からなる電気式アクチュエータ62とで構成されており、フロントサイドドア12のフロントサイドドアハンドル22の開操作によって、スイッチ60がオンすると、電気式アクチュエータ62が作動し、フック44が付勢手段48の付勢力に抗して、ストライカ42との連結状態を解除する方向(図7の矢印C方向)に回転するようになっている。
【0042】
また、スライドドア連結解除手段が、スイッチ64と、ソレノイド、モータ等からなる電気式アクチュエータ66とで構成されており、リヤサイドドア14のリヤサイドドアハンドル32の開操作によって、スイッチ64がオンすると、電気式アクチュエータ66が作動し、フック54が付勢手段58の付勢力に抗して、ストライカ52との連結状態を解除する方向(図7の矢印C方向)に回転するようになっている。
【0043】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0044】
本実施形態では、第1実施形態と同様に、フロントサイドドア12とリヤサイドドア14との双方を閉じた状態では、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42とが連結状態となっており、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52とが連結状態となっているため、側突時にフロントサイドドア12とリヤサイドドア14が車両前後方向及び車幅方向に離間し難く、側突時の連結性能を向上できる。
【0045】
一方、フロントサイドドアハンドル22を開操作した場合には、スイッチ60がオンし、電気式アクチュエータ62が作動するので、フック44が付勢手段48の付勢力に抗して、ストライカ42との連結状態を解除する方向(図7の矢印C方向)に回転し、連結解除位置になる。この時、リヤサイドドア14が閉じていても、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52との間には、第1実施形態と同様に、フロントサイドドア12の開方向に沿った隙間L2が形成されている。この結果、フロントサイドドア12の開方向の移動によって、リヤサイドドア14のフック54とフロントサイドドア12のストライカ52とが干渉しないため、フロントサイドドア12のみを開くことができる。
【0046】
また、リヤサイドドアハンドル32を開操作した場合には、スイッチ64がオンし、電気式アクチュエータ66が作動するので、フック54が付勢手段58の付勢力に抗して、ストライカ52との連結状態を解除する方向(図7の矢印F方向)に回転し、連結解除位置になる。この時、フロントサイドドア12が閉じていても、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42との間には、第1実施形態と同様に、リヤサイドドア14の開方向に沿った隙間L1が形成されている。この結果、リヤサイドドア14の開方向の移動によって、フロントサイドドア12のフック44とリヤサイドドア14のストライカ42とが干渉しないため、リヤサイドドア14のみを開くことができる。
【0047】
また、フロントサイドドアハンドル22を閉操作した場合には、第1実施形態と同様に、フック44の車幅方向内側面44Aがリヤサイドドア14のストライカ42と当接し、付勢手段48の付勢力に抗して矢印C方向に回転し、その後、付勢手段48の付勢力によって、実線で示す連結位置に戻る。このため、リヤサイドドア14が閉じた状態でも、フロントサイドドア12を閉じることができる。
【0048】
また、リヤサイドドアハンドル32を閉操作した場合には、第1実施形態と同様に、フック54の車体前側面54Aがフロントサイドドア12のストライカ5と当接し、付勢手段58の付勢力に抗して矢印F方向に回転し、その後、付勢手段58の付勢力によって、実線で示す連結位置に戻る。このため、フロントサイドドア12が閉じた状態でも、リヤサイドドア14を閉じることができる。
【0049】
従って、本実施形態では、ヒンジ機構が複雑でなく、フロントサイドドア12とリヤサイドドア14の開閉自由度が高く、且つ側突時の連結性能を向上できる。
【0050】
また、本実施形態では、スイングドア連結解除手段及びスライドドア連結解除手段にリンク機構を使用しないため、フロントサイドドアハンドル22とフック44との位置関係の自由度、及びリヤサイドドアハンドル32とフック54との位置関係の自由度が高くなる。
【0051】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態において、フロントサイドドア12に設けたフック44とストライカ52を一部品で構成し、リヤサイドドア14に設けたフック54とストライカ42を一部品で構成しても良い。
【0052】
また、上記実施形態では、フロントサイドドア12をスイングドアとし、リヤサイドドア14をスライドドアとしたが、これに代えて、リヤサイドドア14をスイングドアとし、フロントサイドドア12をスライドドアとしても良い。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、車両側部における前後のドアのうち、一方がスイングドアで他方がスライドドアであるセンターピラーレス車両のドア連結装置において、スイングドアに配設されたフック及びストライカと、スライドドアに配設されたフック及びストライカと、スイングドアのドアハンドル操作によって、スイングドアのフックとスライドドアのストライカとの連結状態を解除するスイングドア連結解除手段と、スライドドアのドアハンドル操作によって、スライドドアのフックとスイングドアのストライカとの連結状態を解除するスライドドア連結解除手段と、を有し、連結状態にあるスイングドアのフックとスライドドアのストライカとの間にスライドドアの開方向に沿った隙間が形成されており、連結状態にあるスライドドアのフックとスイングドアのストライカとの間にスイングドアの開方向に沿った隙間が形成されているため、ヒンジ機構が複雑でなく、フロントサイドドアとリヤサイドドアの開閉自由度が高く、且つ側突時の連結性能を向上できるという優れた効果を有する。
【0054】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のセンターピラーレス車両のドア連結装置において、スイングドア連結解除手段とスライドドア連結解除手段とがリンク機構であるため、電気系統が故障した場合にも、機械的にフックとストライカとの連結状態を解除することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るセンターピラーレス車両のドア連結装置が適用された車両を示す概略側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るセンターピラーレス車両のドア連結装置の要部を示す車体斜め前方外側から見た斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るフロントサイドドアの開作用を説明する図2の3−3線に沿った拡大断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るリヤサイドドアの開作用を説明する図3に対応する断面である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るフロントサイドドアの閉作用を説明する図3に対応する断面である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るリヤサイドドアの閉作用を説明する図3に対応する断面である。
【図7】本発明の第2実施形態に係るセンターピラーレス車両のドア連結装置の要部を示す車体斜め前方外側から見た斜視図である。
【図8】従来例のセンターピラーレス車両のドア連結装置におけるフロントサイドドアのヒンジ機構を示す平面図である。
【符号の説明】
10 車両
12 フロントサイドドア(スイングドア)
14 リヤサイドドア(スライドドア)
22 フロントサイドドアハンドル
32 リヤサイドドアハンドル
40 リンク機構(スイングドア連結解除手段)
42 リヤサイドドアのストライカ
44 フロントサイドドアのフック
50 リンク機構(スライドドア連結解除手段)
52 フロントサイドドアのストライカ
54 リヤサイドドアのフック
60 スイッチ(スイングドア連結解除手段)
62 電気式アクチュエータ(スイングドア連結解除手段)
64 スイッチ(スライドドア連結解除手段)
66 電気式アクチュエータ(スライドドア連結解除手段)
Claims (2)
- 車両側部における前後のドアのうち、一方がスイングドアで他方がスライドドアであるセンターピラーレス車両のドア連結装置において、
前記スイングドアに配設されたフック及びストライカと、
前記スライドドアに配設されたフック及びストライカと、
前記スイングドアのドアハンドル操作によって、前記スイングドアのフックと前記スライドドアのストライカとの連結状態を解除するスイングドア連結解除手段と、
前記スライドドアのドアハンドル操作によって、前記スライドドアのフックと前記スイングドアのストライカとの連結状態を解除するスライドドア連結解除手段と、
を有し、連結状態にある前記スイングドアのフックと前記スライドドアのストライカとの間に前記スライドドアの開方向に沿った隙間が形成されており、連結状態にある前記スライドドアのフックと前記スイングドアのストライカとの間に前記スイングドアの開方向に沿った隙間が形成されていることを特徴とするセンターピラーレス車両のドア連結装置。 - 前記スイングドア連結解除手段と前記スライドドア連結解除手段とがリンク機構であることを特徴とする請求項1記載のセンターピラーレス車両のドア連結装置。
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