JP4224512B2 - 光ピックアップ装置、情報記録再生装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本願は、光ディスク等の情報記録媒体に対する情報の記録及び再生に用いる光ピックアップ装置及びこれを用いた情報記録再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からDVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)のような規格の異なる各種の光ディスクに対して、データの記録及び再生を行うコンパチブルプレーヤ等の情報記録再生装置(以下、単に「情報記録再生装置」という)が各種提供されている。この種の情報記録再生装置においてはユーザの利便性を向上させると共に他製品との差別化を図る観点からDVD-R等の光ディスクに対するデータの記録スピードの向上が望まれている現状にある。
【0003】
しかしながら、DVD-RやDVD-RW等の光ディスクは、所定の単位時間あたりに照射される光ビームのエネルギー総量が所定の閾値を越えた場合に色素変色或いは相変化を生じ、これにより各種データが記録される構成となっているため、記録スピードを向上させ光ビームに対する光ディスクの相対速度が上昇すると照射される光ビームのエネルギー量を増加させなければデータの記録が実現できないこととなる。
【0004】
その一方、この種の情報記録再生装置に用いられる光源は、出力可能ワット数の向上に伴い放熱量が増加し、現状、放熱対策等の観点から150mW(ミリワット)程度の光源が実現されているにすぎない。このため、理論的な最高の記録スピードが光源の性能に依存することとなり新たな光源が開発されない限り、これ以上記録スピードの向上が望めない。
【0005】
そこで、従来、例えば、CD-Rに対するデータの記録時に波長780nm及び650nmの各光ビームに対応した2つの光源を同時点灯し、波長780nmの光ビームを利用してトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を取得することにより、データの記録に用いる650nmの光ビームの利用効率を高める提案がなされている(特許文献1参照)。
【特許文献1】
特開2000−173084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
[0006]
しかしながら、実際にトラッキング及びフォーカスの補正を行う場合、特許文献1に記載の発明のように波長の大きな光ビームを利用して、波長の小さな光ビームのトラッキング等の補正を高精度に行うことは困難である。
[0007]
また、光ディスクに対するデータの記録時には、光ディスク上における両波長の光ビームの照射領域(以下、「集光スポット」という)を一致させることが必要となるが、上記特許文献1に記載の装置の場合、2つの光ビームに光軸ズレが生じ、両光ビームの集光スポットに位置ズレが発生してしまうと、これを補正することができない。
[0008]
本願は以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、その課題の一例としては、光ディスクに対して複数の光ビームを同時に照射する構成を採用する場合であっても、各光ビームの集光スポットを確実に一致させつつ、トラッキング等のエラー補正を高精度に行うことを可能とする光ピックアップ装置及び情報記録再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
[0009]
上述した課題を解決するため、本願の一つの観点において請求項1に記載の光ピックアップ装置は、第1光ビーム及び第2光ビームを同時に情報記録媒体に照射する第1光源及び第2光源を有し、当該情報記録媒体からの前記第1光ビーム及び第2光ビームの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、記第1光ビーム及び第2光ビームを前記情報記録媒体に集光させる対物レンズと、サブレンズを有すると共に、前記サブレンズの配置位置を前記第2光ビームのフォーカス方向及びトラッキング方向並びにジッタ方向に対して変位させることにより、前記第2光ビームの前記情報記録媒体における集光照射位置を変位させる照射位置変更手段と、前記反射光を、前記第1光ビームの反射光である第1反射光及び第2光ビームの反射光である第2反射光とに各々分光する分光手段と、前記第1反射光を受光して第1受光信号を出力すると共に、前記第2反射光を受光して第2受光信号を出力する受光手段と、前記第2受光信号に基づいて前記照射位置変更手段を制御して、前記第1光ビームの集光照射位置に対する前記第2光ビームの集光照射位置のズレを補正する制御手段と、を具備することを特徴とする。
[0010]
また、本願の他の観点において請求項16に記載の情報記録再生装置は、第1光ビーム及び第2光ビームを同時に情報記録媒体に照射する第1光源及び第2光源を有し、当該情報記録媒体からの前記第1光ビーム及び第2光ビームの反射光を受光する光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置であって、前記光ピックアップ装置は、前記第1光ビーム及び第2光ビームを前記情報記録媒体に集光させる対物レンズと、サブレンズを有すると共に、前記サブレンズの配置位置を前記第2光ビームのフォーカス方向及びトラッキング方向並びにジッタ方向に対して変位させることにより、前記第2光ビームの集光照射位置を変位させる照射位置変更手段と、前記反射光を、前記第1光ビームの反射光である第1反射光及び第2光ビームの反射光である第2反射光とに各々分光する分光手段と、前記第1反射光を受光して第1受光信号を出力すると共に、前記第2反射光を受光して第2受光信号を出力する受光手段と、前記第2受光信号に基づいて前記照射位置変更手段を制御して、前記第1光ビームの集光照射位置に対する前記第2光ビームの集光照射位置のズレを補正する制御手段と、を具備することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
[0011]
[図1]第1実施形態における情報記録再生装置RPの構成を示すブロック図である。
[図2]同実施形態における光ディスクDK上の集光スポット及び当該集光スポット上におけるエネルギー分布を示す概念図である。
[図3]同実施形態におけるフォトディテクタ17の構成と、メインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSの回路構成を示す図である。
[図4]同実施形態におけるサブアクチュエータ部20の第1構成例を示す図である。
[図5]同実施形態におけるサブアクチュエータ部20の第2構成例を示す図である。
[図6]同実施形態における波長フィルタ18を無機EC材料を用いて構成した場合の構成例を示す図である。
[図7]同実施形態における波長フィルタ18を有機EC材料を用いて構成した場合の構成例を示す図である。
[図8]同実施形態において制御部Cが光ディスクDKに対するデータの記録時に出力する信号の関係を示す図である。
[図9]第1実施形態の変形例1−1において、ジッタエラー信号を取得するためのフォトディテクタ及びサブサーボ回路SSの回路構成の一例を示す図である。
[図10]第1実施形態の変形例1−1において、ジッタエラー信号を取得するためのフォトディテクタ及びサブサーボ回路SSの回路構成の一例を示す図である。
【図11】第1実施形態の変形例1-3における情報記録再生装置RP2の構成を示すブロック図である
【図12】第2実施形態における情報記録再生装置RP3の構成を示すブロック図である。
【図13】同実施形態における情報記録再生装置RP3において第1光ビームと第2光ビームの間に光軸ズレが発生した場合にフォトディテクタ17において得られる受光信号の変化状態を示す概念図である。
【図14】第3実施形態における情報記録再生装置RP4の構成を示すブロック図である。
【図15】第3実施形態の変形例3-2における情報記録再生装置RP5の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0012】
DK・・・光ディスク
RP、RP2、RP3、RP4・・・情報記録再生装置
SP・・・信号処理部
C・・・制御部
D・・・駆動回路
PU・・・光ピックアップ
MS・・・メインサーボ回路
SS・・・サブサーボ回路
P・・・再生部
LD・・・LPP検出回路
PD・・・位相ディテクタ回路
ZS・・・Z軸サーボ回路
VFC・・・駆動電圧
SPC・・・制御パルス
ISPC・・・反転制御パルス
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[1]第1実施形態
[1.1]第1実施形態の構成
(1)第1実施形態にかかる情報再生装置の概要
以下、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPの構成を示す図1を参照しつつ本実施形態にかかる情報記録再生装置RPの概要について説明する。なお、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPは、CD及びDVDの両規格に対応した光ディスクDKに対するデータの記録及び再生を行うコンパチブルプレーヤに本願発明を応用したものである。
【0014】
同図に示すように本実施形態にかかる情報記録再生装置RPは、信号処理部SPと、制御部Cと、駆動回路Dと、光ピックアップPUと、再生部Pと、メインサーボ回路MSと、サブサーボ回路SSと、を有し、光ディスクDKに対して光ビームを照射し、当該光ディスクDKからの反射光を受光することによりCD及びDVDの各規格に対応した光ディスクDKに対するデータの記録及び再生を行う。なお、「特許請求の範囲」における「制御手段」及び「レンズ制御手段」は、例えば、制御部C及びメインサーボ回路MS、サブサーボ回路SSに対応している。
【0015】
かかる機能を実現するため本実施形態にかかる光ピックアップPUには、DVD規格に対応した波長660nmの光ビーム(以下、「第1光ビーム」という)を出力する第1光源11と、CD規格に対応した波長780nmの光ビーム(以下、「第2光ビーム」という)を出力する第2光源12が設けられている(なお、両者を特に区別する必要がないときは、単に「光ビーム」という)。
【0016】
また、この情報記録再生装置RPは、光ディスクDKに対するデータの記録時、これら第1光源11及び第2光源12の双方を制御して、光ディスクDKの記録面上(以下、単に「光ディスク上」という)に第1及び第2光ビームの双方を同時に照射することにより、光ディスクDK上に照射される光ビームのエネルギー量を増加させ、もって、光ディスクDKに対するデータの記録スピードを向上させる構成が採用されている。なお、CD規格に従った光ディスクDKに対するデータ記録時に両光ビームを照射するか否かは任意であるが、説明をより具体的なものとするため、本実施形態においてはDVD規格に従った光ディスクDKに対するデータの記録時にのみ両光ビームを照射するものとして以下の説明を行う。
【0017】
かかる方法を採用した場合における、光ディスクDK上における集光スポットと、当該集光スポット内の光ビームのエネルギー分布との関係を図2に示す。なお、同図においては、集光スポットf及びs上の各位置と、グラフ上の横軸とが対応付けてある。
【0018】
同図に示すように、本実施形態において第1及び第2光ビームを同時照射した場合、第2光ビーム(CD)の集光スポットs内に、第1光ビーム(DVD)の集光スポットfが現れることとなる。両集光スポットf及びsについての、エネルギー分布はガウス分布に従うことから、両スポットf及びsが中心点において完全に一致している状態においては、光の重ね合わせの原理から各点におけるエネルギー量の和が光ディスクDK上における光ビームのエネルギー量になり、本構成により光ディスクDK上に照射される光ビームのエネルギー量を増加させることが可能となることが分かる。
【0019】
しかしながら、かかる構成を採用する場合、集光スポットfと集光スポットsの中心を一致させることができなければ、所望するエネルギー量を得ることができない。例えば、図2に示す場合において集光スポットsの外にスポットfがはみ出してしまうと、当該はみ出した部分に関しては光の重ね合わせが生じないため、光ディスクDK上のエネルギー量の確保が困難となってしまう。従って、かかる方法を採用する場合、両スポットf及びsを光ディスクDK上において一致させることが必須となるのである。
【0020】
そこで、本実施形態にかかる光ピックアップPUには、光ディスクDKに対して光ビームを集光させる対物レンズ及びこの対物レンズの位置を変更する駆動機構を含むメインアクチュエータ部15の他に、第2光源12の直前にサブレンズを含むサブアクチュエータ部20が設けられており、両アクチュエータ部15及び20を利用することにより、両集光スポットf及びsを一致させる構成となっている。
【0021】
例えば、図2に示した例において、第1光ビーム(DVD用)を基準に第2光ビームの光軸ズレが発生し、集光スポットfとsとが一致しなくなった場合(すなわち、集光スポットfとsとの間に位置ズレが生じた場合)を考える。この状態において、メインアクチュエータ部15のみで補正を行ったとしても、両集光スポットf及びsは同一方向に動いてしまい、既に発生した光軸ズレを補正して、両集光スポットf及びsを一致させることができない。そこで、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPおいてはサブアクチュエータ部20を用いて第2光ビームの光軸のみを可変し、集光スポットsの位置を変更することにより、集光スポットfに対する集光スポットsの位置ズレを補正する構成を採用している。なお、この場合、第1光ビームに関して発生するトラッキングエラー及びフォーカスエラーは、メインアクチュエータ部15を用いて補正されることとなる。
【0022】
ここで、問題となるのは、光軸ズレの発生する方向である。通常光軸ズレが発生する場合、その発生方向は、光ディスクDKの半径方向(以下、「トラッキング方向」という)及びフォーカス方向に限られず、光ディスクDKの円周方向(以下「ジッタ方向」という)についても発生するものである。従って、サブアクチュエータ部20として、従来の2軸アクチュエータを利用したとしても、正確な光軸あわせを行うことができない。このため、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいてはサブアクチュエータ部20として3軸方向にサブレンズを移動可能な3軸アクチュエータを採用している。なお、このサブアクチュエータ部20の具体的な構成については後述する。
【0023】
一方、これらメインアクチュエータ部15とサブアクチュエータ部20を同一方向に駆動したとしても、光軸ズレを解消することはできない。従って、両光ビーム間に発生した光軸ズレを補正するためには、これらメインアクチュエータ部15とサブアクチュエータ部20を別個独立に制御しなければならず、本実施形態においては、以下のような方法が採用されている。
【0024】
まず、第1及び第2光ビームの光ディスクDK上における反射光(以下、夫々「第1反射光」及び「第2反射光」という)の光路上に、透過波長を電気的に変更可能な波長フィルタ18を配置する(なお、特に特定する必要のない場合、単に「反射光」という)。この波長フィルタ18の透過波長を予め定められた時間間隔にて変化させ、フォトディテクタ17に受光される反射光を時分割にて切り換える。すなわち、波長フィルタ18の透過波長が660nm及び780nmの間において時分割にて切り換えられる結果、フォトディテクタ17には第1反射光及び第2反射光が時分割に受光される状態となるのである。
【0025】
本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、このようにして時分割にて受光された反射光の内、第1反射光の受光状態に対応する検出信号に基づきメインアクチュエータ部15を駆動し、第2反射光の受光状態に対応する検出信号に基づきサブアクチュエータ部20を駆動する構成が採用されている。
【0026】
具体的には、次のような方法による。まず、フォトディテクタ17における受光状態に応じた検出信号をフォトディテクタ17からメインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSの双方に供給し、両サーボ回路MS及びSSにおいて当該検出信号に基づいてトラッキングエラー信号等の補正信号を生成する。この際、フォトディテクタ17からは第1反射光が受光されている時間帯なのか及び第2反射光が受光されている時間帯なのかの区分なく、検出信号が両サーボ回路MS及びSSにフィードバックされることとなる。このため、当該検出信号に従って補正信号を生成し、そのまま、アクチュエータ部15及び20を駆動しても、所望の補正結果が得られない。
【0027】
このため、本実施形態においては、両サーボ回路MS及びSSから両アクチュエータ部15及び20に対する信号線上にスイッチSW1及びSW2を設け、波長フィルタ18における透過波長の変更タイミングに合わせて、これらスイッチSW1及びSW2のオンオフを切り換える。
【0028】
この結果、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、第1反射光がフォトディテクタ17に受光されている状態においてスイッチSW1が「オン」、スイッチSW2が「オフ」の状態に維持され、メインアクチュエータ部15が第1反射光の受光状態に応じて制御される。一方、第2反射光がフォトディテクタ17に受光されている状態においては、スイッチSW2が「オン」、スイッチSW1が「オフ」の状態に維持され、サブアクチュエータ部20が第2反射光の受光状態に応じて制御されることとなる。
【0029】
(2)情報記録再生装置RPの具体的構成及び動作
次に、以上説明した情報記録再生装置RPの具体的な構成について、上述した図1を参照しつつ順次説明することとする。
【0030】
まず、信号処理部SPは、入力端子を有しており、この端子を介して外部から入力されたデータに信号処理を施して制御部Cに出力する。この信号処理部SPにおいて行う具体的な処理内容については任意であり、例えば、入力されたデータをMPEG(Moving Picture Experts Group)等の圧縮方式にて圧縮した後、当該データを制御部Cに出力するようにしても良い。
【0031】
制御部Cは、主としてCPU(Central Processing Unit)により構成され、情報記録再生装置RPの各部を制御する。例えば、光ディスクDKに対してデータを記録する場合、制御部Cは、信号処理部SPから入力されたデータに対応した信号を駆動回路Dに出力する。また、光ディスクDKに記録されているデータの再生を行う場合、制御部Cは、信号処理部SPからのデータ入力の有無にかかわらず所定の信号を駆動回路Dに出力する。
【0032】
更に、制御部Cは、上記時分割受光を実現するため、波長フィルタ18に対して駆動電圧VFCを供給し、波長フィルタ18の透過可能波長を変更させる。この際、制御部Cは、スイッチSW1及びスイッチSW2に接続されるラインLに対して制御パルスSCPを供給し、スイッチSW1及びSW2のオンオフ切替えを行う。なお、制御部Cによる、駆動電圧VFC及び制御パルスSCPの具体的な出力方法に関しては、動作の項にて詳述する。
【0033】
駆動回路Dは主として増幅回路により構成され、制御部Cから入力された信号を増幅した後、光ピックアップPUに供給する。この駆動回路Dにおける増幅率は制御部Cにより制御され、光ディスクDKにデータを記録する場合には、光ピックアップPUから光ディスクDKに相変化或いは色素変色を生じさせることができるエネルギー量(以下、「記録パワー」という)の光ビームが出力されるように増幅率が制御される。一方、光ディスクDKに記録されているデータを再生する場合、光ディスクDKにおいて相変化等の変化が生じないエネルギー量(以下、「再生パワー」という)の光ビームが光ピックアップPUから出力されるように増幅率が制御される。
【0034】
メインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSは、フォトディテクタ17から出力される検出信号に基づいて、トラッキングエラー信号等の補正信号を生成する。そして、メインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSは、この生成した補正信号に従って、夫々、メインサーボ回路MSはスイッチSW1を介してメインアクチュエータ部15に駆動電力を供給すると共に、サブサーボ回路SSはスイッチSW2を介してサブアクチュエータ部20に駆動電力を供給する。
【0035】
再生部Pは、出力端子を有しており、フォトディテクタ17から供給されるRF信号を増幅し、この出力端子を介して出力する。
【0036】
光ピックアップPUは、駆動回路Dから供給される信号に基づいて、光ディスクDKに対して光ビームを照射し、光ディスクDKに対するデータの記録及び再生を行うために用いられる。かかる機能を実現するため、本実施形態において、光ピックアップPUは、例えば、第1光源11と、第2光源12と、光学部2と、集光レンズ16と、フォトディテクタ17と、波長フィルタ18と、シリンドリカルレンズ19と、を有している。
【0037】
なお、「特許請求の範囲」における「対物レンズ」及び「レンズ移動手段」は例えばメインアクチュエータ部15に、「照射位置変更手段」は例えばサブアクチュエータ部20に、「分光手段」は例えば波長フィルタ18及び制御部Cに、「受光手段」は例えばフォトディテクタ17に、各々対応している。
【0038】
第1光源11及び第2光源12は、共にレーザダイオードにより構成されており、駆動回路Dから供給される信号に基づき、各々第1光ビーム或いは第2光ビームを出力する。
【0039】
光学部2は、第1光源11及び第2光源12から出力された光ビームを光ディスクDKに集光する機能を有し、例えば、ダイクロイックミラーから構成される第1及び第2ビームスプリッタ13及び14と、メインアクチュエータ部15と、サブアクチュエータ部20と、から構成される。なお、ダイクロイックミラーにより第1及び第2ビームスプリッタ13及び14を構成する場合、第1ビームスプリッタ13については660nmの光ビームを90%反射、10%透過すると共に780nmの光ビームについては100%透過するダイクロイックミラーを、第2ビームスプリッタ14については780nmの光ビームを90%反射、10%透過すると共に660nmの光ビームについては100%透過するダイクロイックミラーを採用することが望ましい。
【0040】
シリンドリカルレンズ19は、メインアクチュエータ部15の対物レンズ、第1及び第2ビームスプリッタ13及び14を透過して入射される反射光に対して非点収差を与える。集光レンズ16は、シリンドリカルレンズ19において非点収差を与えられた反射光をフォトディテクタ17に集光させる。
【0041】
フォトディテクタ17は、例えば、フォトダイオードにより構成され、集光レンズ16から照射される反射光を受光して、当該受光状態に応じた検出信号をメインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSに出力すると共に、反射光の受光結果に対応したRF信号を制御部Cに出力する。
【0042】
なお、第1光ビーム及び第2光ビームの光路上に1/4波長板を設けるか否かについては任意である。
【0043】
以上のような構成を有する情報記録再生装置RPにおいて第1光源11から出力される第1光ビームは、第1ビームスプリッタ13に直接照射され、この第1ビームスプリッタ13において反射された後、第2ビームスプリッタ14及びメインアクチュエータ部15の対物レンズを透過して光ディスクDKに集光される。一方、第2光源12から出力される第2光ビームは、サブアクチュエータ部20に設けられているレンズを透過して第2ビームスプリッタ14にて反射された後、メインアクチュエータ部15の対物レンズを透過して光ディスクDKに集光されることとなる。
【0044】
このようにして、光ディスクDK上に第1及び第2光ビームが集光された場合、当該光ビームは光ディスクDKの記録面において反射された後、再度、メインアクチュエータ部15の対物レンズを介して第2ビームスプリッタ14及び第1ビームスプリッタ13の順に透過し、波長フィルタ18に入射される。この波長フィルタ18に入射された反射光は、波長フィルタ18において時分割にて分光され、透過する光ビームの波長が所定の周期にて変更されることとなる。
【0045】
(3)フォトディテクタ17及び両サーボ回路MS及びSSの構成
次に、図3を参照しつつ、本実施形態にかかるフォトディテクタ17の具体的な構成と、当該フォトディテクタ17からの検出信号に基づいて補正信号を取得するサーボ回路MS及びSSの回路構成について説明する。なお、図3においては、紙面左右方向を光ディスクDKのトラッキング方向、紙面上下方向をジッタ方向として示している。
【0046】
まず、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、上記のように第1反射光及び第2反射光が、順次、時分割にてフォトディテクタ17に受光されることとなるが、第1及び第2光ビームの集光スポットf及びsの中心を光ディスクDK上において一致させるためには、両反射光のフォトディテクタ17における受光位置をフォトディテクタ17の中心位置に補正することが必要となる。
【0047】
そこで、本実施形態においては、次の方法が採用されている。
【0048】
まず、図3に示すようにフォトディテクタ17を紙面左右方向(トラッキング方向)及び上下方向(ジッタ方向)に対して各々2分割し、4つの領域A、B、C、Dを設けて、各領域A、B、C、Dにおける検出信号を、各々、メインサーボ回路MSとサブサーボ回路SSの双方に出力する。
【0049】
一方、メインサーボ回路MSは、各領域A〜Dから供給される検出信号に基づき補正信号としてトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を生成する。また、サブサーボ回路SSは、これらの補正信号と共に、ジッタ方向の補正信号(以下、「ジッタエラー信号」という)を生成する。かかる機能を実現するため、本実施形態においてメインサーボ回路MSには加算回路P1〜P4と差分回路D1〜D2が、サブサーボ回路SSには加算回路P1〜P6と差分回路D1〜D3が設けられている。
【0050】
これらの演算回路の内、加算回路P1及びP2と差分回路D1は、メインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSの双方に設けられた演算回路となっており、かかる演算回路によりトラッキングエラー信号が取得される。これらの演算回路中、加算回路P1には領域A及びCからの検出信号、加算回路P2には領域B及びDからの検出信号が各々入力され、両加算回路P1及びP2からの出力が差分回路D1に入力される。この結果、差分回路D1からは、トラッキングエラー信号として、Tr=(A+C)−(B+D)・・・(式1)なる演算式により表される信号が出力されることとなる。
【0051】
また、加算回路P3及びP4と差分回路D2はメインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSの双方に設けられた演算回路となっており、かかる演算回路によりフォーカスエラー信号が取得される。具体的には、本実施形態の場合、シリンドリカルレンズ19により反射光に対して非点収差を与え、非点収差法を用いてフォーカス補正を行うため、各演算回路には、夫々、加算回路P3に領域A及びD、加算回路P4に領域B及びCからの検出信号が入力され、この結果、差分回路D2からフォーカスエラー信号としてF=(A+D)−(B+C)・・・(式3)なる演算式により表される信号が出力される。
【0052】
一方、加算回路P5及びP6と差分回路D3は、サブサーボ回路SSにのみ設けられた演算回路となっており、これら演算回路によりジッタエラー信号が取得される。各演算回路には、夫々、加算回路P5に領域A及びB、加算回路P6に領域C及びDからの検出信号が入力され、全体としてJ=(A+B)−(C+D)・・・(式2)なるジッタエラー信号が得られることとなる。
【0053】
かかる演算により各補正信号が得られると、両サーボ回路MS及びSSは、当該補正信号に従いメインアクチュエータ部15或いはサブアクチュエータ部20に駆動電力を供給する。この際、両サーボ回路MS及びSSは、上記式1〜3の演算結果が「0」となるように各アクチュエータ部15或いは20を駆動させる。この結果、光ディスクDKの記録面上に現れる集光スポットf及びsは、光ディスクDK上において一致することとなる。なお、具体的な補正方法については任意であり、補正信号値に応した補正量及び補正方向のテーブルを保持しておき当該テーブルに基づいてメインアクチュエータ部15及びサブアクチュエータ部20を駆動するようにしても良い。
【0054】
(4)アクチュエータ部の具体的な構造
次に、本実施形態にかかるサブアクチュエータ部20の構成例について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
【0055】
<第1構成例>
まず、サブアクチュエータ部20の第1構成例を図4に示す。同図に示すように、本実施形態において利用されるサブアクチュエータ部20は、筐体200の開口部内に、一対のマグネット201a及び201bと、支持部材202と、ピエゾ素子203と、対物レンズ204aの固定されたレンズホルダ204と、一対のプリントコイル205a及び205bと、4本のサスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dと、を設けた構成となっている。
【0056】
支持部材202は、ピエゾ素子203の背面に固定されるバネ等の弾性材であり、ピエゾ素子203の固定される面と対向する面にて筐体200の開口部端部に固定される。この支持部材202には、図示せぬ基板が設けられており、この基板は、サブサーボ回路SSと接続されると共に、ピエゾ素子203及びサスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dと電気的に接続されている。
【0057】
レンズホルダ204は、サスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dを介してピエゾ素子203に固定されており、このピエゾ素子203に対してトラッキング方向、ジッタ方向及びフォーカス方向に移動可能な状態に保持されている。
【0058】
サスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dは、導電材料により形成された棒状部材であり、支持部材202の基板とプリントコイル205a及び205bとを電気的に接続している。プリントコイル205a及び205bは、レンズホルダ204の両側面に固定されており、サスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dを介して供給される駆動電力に基づいて磁界を発生させる。
【0059】
以上の構成により、サブサーボ回路SSから駆動電力が供給されると、トラッキング方向及びフォーカス方向に関しては、当該駆動電力がサスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dを介してプリントコイル205a及び205bに供給され、このプリントコイル205a及び205bの発生する磁界とマグネット201a及び201bによって発生している磁界との相互作用により、レンズホルダ204の位置がトラッキング方向及びフォーカス方向に変更されることとなる。これに対して、ジッタ方向に関しては、当該電力に基づいてピエゾ素子203が伸縮することにより、レンズホルダ204の位置が変更されることとなる。
【0060】
<第2構成例>
次に、サブアクチュエータ部20の第2構成例を図5に示す。なお、同図において上記図4と同様の要素については同様の符号を付してある。ここで、上記第1構成例にかかるサブアクチュエータ部20は、ジッタ方向の補正を実現するためにピエゾ素子を用いた構成を採用していた。これに対して図5に示す構成例の場合、ジッタ方向の補正についても磁界による相互作用を用いて実現しようとするものである。
【0061】
かかる機能を実現するため、本実施形態においてサブアクチュエータ部20は、4枚のマグネット201a、201b、201c、201dによりレンズホルダ204を囲んだ構成を採用している。また、各マグネット201a、201b、201c、201dとの磁界による相互作用を発生させるべく、レンズホルダ204の各マグネット201a、201b、201c、201dに対向する側面にはプリントコイル205a、205b、205c、205dが設けられており、各プリントコイル205a、205b、205c、205dにはサスペンションワイヤ206a、206b、206c、206dを介してサブサーボ回路SSから駆動電力が供給されるようになっている。
【0062】
(5)波長フィルタ18の具体的構成
次に、波長フィルタ18の具体的構成について説明する。
【0063】
まず、本実施形態において波長フィルタ18は、例えば、EC(Electrochromic)材料と呼ばれる材料を利用して構成されている。このEC材料は、印加電圧により可逆的に吸収波長が変化するエレクトロクロイズム現象を起こす材料であり、印加電圧により透明な状態から所定波長の光線のみを吸光して各色を呈した状態に変化する特性を有している。このEC材料としては、無機系、有機系の2系統が存在し、無機系EC材料としては、例えば、電気吸光反応を利用したWO3(三酸化タングステン)、MoO3(三酸化モリブデン)等のカソードEC(還元により着色)や、プルシアンブルー(KxFeyFez(CN)6)、Ni(OH)n等のアノーディックEC(酸化により着色)があり、有機EC材料としては、有機EL(Electro Luminescent)材料として用いられる、ポリフェナザシリン等の機能性高分子がある。
【0064】
図6に、無機ECを用いた場合の波長フィルタ18の構成例を、図7に有機ECを用いた場合の波長フィルタ18の構成例を示す。
【0065】
まず図6において1801は基板であり、例えば、SiO2(二酸化珪素)のような透過性の高い基材により構成される。この基板1801上には透明電極1802が形成され、この透明電極1802上にゾル・ゲル法或いは引き上げ法、蒸着等の方法により製膜後、焼成を行うことによりEC層1803が形成される。また、このEC層1803上には、更に透明電極1804が積層され、この結果、透明電極1802と1804の間にエレクトロクロミック層1803がサンドイッチされた状態にて形成されることとなる。この波長フィルタ18上に設けられた両透明電極1802及び1804は、夫々、制御部Cと接続されており、制御部Cは両電極1802及び1804間に電位差を生じさせることによりEC層1803における吸収波長を可逆的に変化させることとなる。
【0066】
なお、波長フィルタ18を設計するに際しては、660nm〜780nmの間に急峻な吸光特性を設けることが望ましい。例えば、EC層1803としてプルシアンブルーを利用する場合、0.2Vの電位差を与えることにより無色から青色、更に1.0Vの電位差にて青色から緑色へと変化する。従って、電位差を変化させることにより吸収波長を780nm或いは660nmに調節することが可能となり、適切な膜圧を選択することにより低電圧にて必要とされるフィルタ特性を得ることが可能となる。また、用いる材料によっては、異なるEC材料により形成されるEC層1803を複数積層し、各波長の光ビームの吸光率を高めるようにしても良い。
【0067】
次に、有機ECを用いた場合、波長フィルタ18は、2枚の透明基板1811及び1814を間隙を持って張り合わせ、両基板間に有機EC材料1813を充填して構成されることとなる。各透明基板1811及び1814の対向面上には夫々透明電極1812及び1815が形成されており、各透明電極1812及び1815は制御部Cに接続され、制御部Cは両透明電極1812及び1815間に電位差を生じさせることにより有機EC材料1813における吸収波長を可逆的に変化させることとなる。なお、この場合においてもEC層1813の厚さや印加電圧値等を適宜設計する必要があることは、上記無機系のEC材料を用いた場合と同様である。
【0068】
ここで、この波長フィルタ18を採用する場合、透過及び吸光される光ビームの他に波長フィルタ18において反射される光ビームも発生する。従って、光ビームの入射軸を法線とする面上に波長フィルタ18を設置してしまうと、当該波長フィルタ18上にて反射された光ビームが光軸上にて迷光する可能性がある。従って、波長フィルタ18は、光ビームの入射軸に対して所定の角度θをもって設置し、フィルタ18において当該入射軸上に反射光が発生しないようにすることが必要となる。
【0069】
また、波長フィルタ18を第1ビームスプリッタ13及び第2ビームスプリッタよりもメインアクチュエータ部15側に設置してしまうと、両光源11及び12から出力された光ビームが光ディスクDKに照射される前に吸光若しくは反射が発生するため、波長フィルタ18は、必ず、両ビームスプリッタ13及び14よりもフォトディテクタ17側に設置することが必要となる。
【0070】
[1.2]情報記録再生装置RPの動作
次に、図8を参照しつつ、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいてDVD-R等のデータの記録及び再生が可能な光ディスクDKに対してデータを記録する際の動作について以下説明する。
【0071】
まず、情報記録再生装置RPにおいて光ディスクDKに対してデータを記録する場合、制御部Cは信号処理部SPから供給されるデータに対応した信号を駆動回路Dに出力する。この制御部Cから出力された信号は、駆動回路Dにおいて増幅され、第1光源11及び第2光源12の双方に供給される。この結果、第1光源11及び第2光源12の各々から記録パワーの第1及び第2光ビームが出力され、光学部2を介して光ディスクDK上に照射される。
【0072】
このようにして、光ディスクDK上に照射された光ビームは、再度光学系2を透過してシリンドリカルレンズ19に入射し、非点収差を与えられた後、波長フィルタ18に照射されることとなる。
【0073】
かかる一連の動作と連動して、制御部Cは、波長フィルタ18に対する駆動電圧VFCの供給を開始すると共に、スイッチSW1及びスイッチSW2に接続されたラインLに対する制御パルスSCPの供給を開始する。
【0074】
この制御部Cが光ディスクDKに対するデータの記録時に出力する信号の関係を図8に示す。なお、同図においては、時刻T0から制御部Cによる制御が開始された場合を例示している。
【0075】
まず、時刻T0において制御部Cは、制御パルスSCPの供給を開始し、時刻T0からT1までの間、制御パルスSCPのレベルを「H」レベルに維持する。この結果、スイッチSW1に印加されている電圧値が「L」レベルから「H」レベルに変化し、スイッチSW1がオン状態へと移行する。
【0076】
一方、この制御パルスSCPは、反転回路Iにおいて反転され、反転制御パルスISCPとして出力される。この結果、時刻「T0〜T1」の間、反転制御パルスISCPは、「L」レベルに維持され、スイッチSW2がオフの状態に維持されることとなる。
【0077】
この結果、時刻T0〜T1の間、スイッチSW1がオン、スイッチSW2がオフの状態となり、メインサーボ回路MSから出力される駆動電力がメインアクチュエータ部15に供給され、サブサーボ回路SSからの駆動電力はサブアクチュエータ部に供給されることなく遮断された状態になる。換言するならば、この間、メインアクチュエータ部15の制御のみが行われている状態となるのである。
【0078】
また、この間にメインアクチュエータ部15の制御を実現するためには、フォトディテクタ17において第1反射光、すなわち、DVD用の660nmの反射光のみが受光されている状態にすることが必要となる。そこで、制御部Cは、時刻T0〜T1までの間、駆動電圧VFCの値を「V1」に維持する。この結果、波長フィルタ18における吸収波長が780nm前後に変化し、光ディスクDKからの反射光の内、第1反射光、すなわち、波長660nmの反射光のみが透過する状態となる。
【0079】
この結果、時刻T0〜T1までの間、フォトディテクタ17には、第1反射光のみが受光されている状態となり、第1反射光に従って、メインアクチュエータ部15が駆動されることとなる。
【0080】
次に、時刻T1が到来した時点で、制御部Cは、制御パルスSCPを「L」レベルに変化させる。すると、反転回路Iの出力段における反転制御パルスは「H」レベルに変化し、スイッチSW1がオフ、スイッチSW2がオンの状態に移行する。この状態になると、メインサーボ回路MSからの駆動電力が遮断されると共に、サブサーボ回路SSからの駆動電力がサブアクチュエータ部20に供給される状態となり、サブアクチュエータ部20において光軸補正が実行されることとなる。
【0081】
また、この際、制御部Cは駆動電圧VFCの電圧値を「V2」変更し、波長フィルタ18における吸収波長を変更させる。すると、波長フィルタ18を透過する反射光の波長が660nmから780nmに変更され、フォトディテクタ17に受光される反射光が第1反射光から第2反射光に変化することとなる。この結果、時刻T1〜T2の間、第2反射光、すなわち、CD用の第2光ビームの反射光の受光状態に基づいてサブアクチュエータ部20が駆動されることとなる。
【0082】
その後、時刻T2〜T3においてメインアクチュエータ部15が駆動され、時刻T3〜T4においてサブアクチュエータ部20が駆動され、順次、かかる制御が繰り返されることにより、第1反射光及び第2反射光のフォトディテクタ17おける集光位置がフォトディテクタ17の中心位置に一致するようにメインアクチュエータ部15及びサブアクチュエータ部20が駆動されることとなる。
【0083】
なお、上記の時分割制御を行うにあたって、スイッチSW1及びSW2がオフになったときには、スイッチオン時にそれぞれのアクチュエータ(すなわちメインアクチュエータ又はサブアクチュエータ)を駆動しているサーボ回路からの駆動信号(電圧)をサンプルホールド回路などで保持しておくことで、それぞれのアクチュエータに対する制御をスムーズに行うことができる。
【0084】
このようにして、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、第1光ビーム及び第2光ビームを同時に光ディスクDKに照射する第1光源11及び第2光源12を有し、当該光ディスクDKからの反射光を受光する光ピックアップPUであって、第1光ビーム及び第2光ビームを光ディスクDKに集光させる対物レンズを有するメインアクチュエータ部15と、第2光ビームの光ディスクDKにおける集光照射位置を変化させるサブレンズを有するサブアクチュエータ部20と、反射光を第1光ビームの反射光である第1反射光及び第2光ビームの反射光である第2反射光とに各々分光する波長フィルタ18及び制御部Cと、第1反射光を受光して対応する検出信号を出力すると共に、第2反射光を受光して対応する検出信号を出力するフォトディテクタ17と、第2反射光に対応する検出信号に基づいてサブアクチュエータ部20を制御する制御部C及びサブサーボ回路SSとを具備する構成を採用している。
【0085】
この構成により、光ディスクDKの記録面上の集光スポットf及びsに位置ズレが生じた場合であっても、第2反射光に対応する検出信号に基づいてサブアクチュエータ部20が駆動され、サブアクチュエータ部20に設けられたサブレンズにより、第2光ビームの照射方向が変更されて、集光スポットf及びsの位置ズレが補正されることとなる。
【0086】
このため、光ディスクDKに対して複数の光ビームを同時に照射する構成を採用した場合でも、各光ビームの集光スポットを確実に一致させつつ、トラッキング等のエラー補正を高精度に行うことが可能となる。
【0087】
特に、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、フォトディテクタ17において受光された第2反射光に基づいてサブサーボ回路SSにおいて補正信号を生成し、当該補正信号に基づいてサブアクチュエータ部20を制御することにより集光スポットfに対する集光スポットsのズレが補正されるため、装置構成を複雑化させることなく両集光スポットf及びsを一致させることが可能となる。
【0088】
また、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、メインアクチュエータ部15に対物レンズの可動機構を設け、第1反射光に対応する検出信号に基づいてメインアクチュエータ部15が駆動される構成となっているため、光ディスクDKの記録面に対する第1光ビームの光軸ズレが発生したり、或いは、光ディスクDKに撓みが発生している場合であっても、対物レンズを面アクチュエータ部15により移動させ、的確なトラッキングサーボ及びフォーカスサーボを行うことが可能となる。
【0089】
また更に、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、波長フィルタ18の透過波長を時分割で変化させることにより、第1反射光と第2反射光とを波長フィルタ18において分光し、両反射光をフォトディテクタ17において時分割受光する構成となっている。
【0090】
この構成により、第1反射光に基づいてメインアクチュエータ部15が駆動されると共に、第2反射光に基づいてサブアクチュエータ部20が駆動されこととなり、メインアクチュエータ部15において第1光ビームのトラッキング等の補正を行い、この補正後の第1光ビームの集光スポットfに対する第2光ビームの集光スポットs位置を変更し、もって両光ビームの集光スポットf及びsの位置を一致させることが可能となる。
【0091】
更に、本実施形態において波長フィルタ18は、印加電圧により吸収波長を変更可能な材料により構成され、制御部Cは、波長フィルタ18に対する印加電圧を予め定められたタイミングにて変更することにより、第1光ビーム及び第2光ビームを分光する構成となっているため、透過波長を制御するための複雑な機構を設けることなく簡易に第1光ビームと第2光ビームを分光することが可能となる。なお、この波長フィルタ18は、反射光の光路に対して予め定められた角度を持って設置されることにより、反射光の光路上における迷光を防止する構成となっている。
【0092】
更にまた、サブアクチュエータ部20は、サブレンズを第2光ビームのフォーカス方向及びトラッキング方向、ジッタ方向に変位させることにより、第2光ビームの集光照射位置を変化させる構成となっている。この構成により、第2光ビームをトラッキング及びジッタ方向に移動させ、確実に第1光ビームと第2光ビームの集光スポット位置を一致させることが可能となる。また、この構成によれば、フォーカス補正に関しても、メインアクチュエータ部15とは、別個に行うことが可能となるため、第1及び第2光ビームの波長差に基づくフォーカス位置のズレをも補正することが可能となる。
【0093】
このサブアクチュエータ部20の可動機構は、サブレンズをピエゾ素子を用いて変位させることことにより、構成の簡易化を図りサブアクチュエータ部20の小型化に寄与するものとなっている。
【0094】
なお、上記実施形態においては、波長フィルタ18をEC材料により構成した例について説明したが、コレスティック液晶のように温度により透過率を変更可能な材料を用いて波長フィルタ18を構成し、制御部Cから供給する電圧を制御することにより、何れか一方の波長を有する光ビームを透過するように構成しても良い。
【0095】
また、上記実施形態においてはCD及びDVDの両規格に対応した光ディスクDKに対する情報の記録及び再生を行う装置RPについて説明したが、例えば、ブルーレイディスクとCD、或いは、ブルーレイディスクとDVDの規格に対応した光ディスクDKに対する情報の記録及び再生を行う装置についても上記と同様の構成により実現可能である。
【0096】
また更に、本実施形態においては、第1光源11及び第2光源12から出力された光ビームを第1ビームスプリッタ13及び第2ビームスプリッタ14の双方に対して直接照射する構成となっている。しかし、光源とビームスプリッタの間に回折格子を設置し、第1光源11或いは第2光源12から出力された光ビームを主ビーム(0次回折光)及び副ビーム(±1次回折光)に分割した後、第1ビームスプリッタ13及び第2ビームスプリッタ14に照射するようにしても良い。但し、かかる構成を採用する場合、フォトディテクタ17には、主ビームを受光するための領域を設け当該領域を4分割形状とすると共に、この主ビームを受光するための領域の左右に、副ビームを受光するための領域を設けることが必要となる。また、この副ビームを受光するための領域については、更に左右2分割の形状とすることにより、副ビームを利用したトラッキングサーボ、フォーカスサーボを行うことが可能となる。
【0097】
更に、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、制御部C及び駆動回路Dを光ピックアップPUと別体のCPU等の装置により構成した例について説明したが、これらは光ピックアップPUと一体的に構成するようにしても良い。
【0098】
更にまた、本実施形態においてはメインアクチュエータ部15に対物レンズの可動機構を設けた構成としているが、第1光ビームの光軸が高精度に合わせられている場合、必ずしも対物レンズの可動機構は必要とならない。
【0099】
なお、本実施形態においては、第2光源12から第2ビームスプリッタ14への第2光ビームの光路上にサブアクチュエータ部20を設けた構成を採用していた。しかし、サブアクチュエータ部20を設けなくとも、第2光源12をピエゾ素子を介して筐体に固定し、当該ピエゾ素子に対して電圧を印可することにより、第2光源12自体を移動させる構成としても良い。
【0100】
[1.3]第1実施形態の変形例
(1)変形例1 - 1
上記第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPは、フォトディテクタ17を4分割形状とすると共に、メインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSを図3に示すような演算回路にて構成することにより、1つのフォトディテクタ17によりサブアクチュエータ部20の制御に利用する各補正信号を取得する構成が採用されていた。
【0101】
しかし、トラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を取得するためのフォトディテクタとジッタエラー信号を取得するためのフォトディテクタを別個に構成するようにすることも可能である。
【0102】
かかる構成を採用する場合、波長フィルタ18と集光レンズ16との間に、例えば、ハーフミラー(50%を透過、50%を反射)を配置し、反射光を分光する。そして、当該ハーフミラーにおいて分光された反射光を2つのフォトディテクタにおいて受光するのである。この構成を採用する場合であっても、トラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号を取得するためのフォトディテクタの形状及び演算回路の構成については上記図3と同様である。
【0103】
一方、ジッタエラー信号を取得するためのフォトディテクタ及び演算回路については、例えば、図9又は図10に示すような構成を採用する。図9に示す例の場合、ジッタエラー信号用のフォトディテクタは中心の一致した2つの円A及びBに分割して構成することが必要となる。そして、円Aにおける検出信号と、円Bにおける検出信号との差分を差分回路D4により算出し、これをジッタエラー信号として利用することとなる。
【0104】
これに対して、図10に示す例の場合、ジッタエラー信号用のフォトディテクタは、ジッタ方向に2分割し、各領域A及びBからの検出信号を差分回路D5により算出することによりジッタエラー信号を取得することとなる。
【0105】
他の部分については、上記第1実施形態と同様である。このように本変形例によれば、上記第1実施形態と異なる方法によりサブアクチュエータ部20を駆動するための各補正信号を取得することが可能となる。
【0106】
(2)変形例1 - 2
上記第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPにおいては、非点収差法を用いてフォーカスエラー信号を取得し、当該フォーカスエラー信号に基づいてフォーカス補正を行う構成が採用されていた。しかし、領域A、B、C、Dの全てから出力される検出信号の和、すなわち、RF信号レベルがジャストフォーカス状態においてピークとなることに着目した、所謂山登り法によりフォーカスエラー補正を行うことも可能である。この方法を採用する場合、各サーボ回路MS及びSSは、光ディスクDKに対するデータの記録再生時に、一定方向に対してフォーカス補正を行い、この結果、RF信号レベルが低下した場合には当該補正方向と反対方向に対して補正を行い、RF信号レベルが上昇した場合には当該補正方向と同一方向に対して補正を行うこととなる。
【0107】
(3)変形例1 - 3
図11は、本変形例にかかる情報記録再生装置RP2の構成を示すブロック図である。なお、同図において上述した図1と同様の要素については同様の符号を付してある。
【0108】
ここで、上記第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPは、波長フィルタ18を用いて第1反射光と第2反射光を分光し、時分割にて受光を行うことにより、一つのフォトディテクタ17にて第1及び第2反射光の双方を受光する構成が採用されていた。これに対して本変形例にかかる情報記録再生装置RP2は、光ピックアップPU2に2つのフォトディテクタ17a及び17bを設け、フォトディテクタ17aにより第1反射光、すなわち、波長660nmの反射光を受光すると共に、フォトディテクタ17bにより第2反射光を受光し、フォトディテクタ17aにおける受光結果に基づいてメインアクチュエータ部15を駆動すると共に、フォトディテクタ17bにおける受光結果に基づいてサブアクチュエータ部20を駆動しようとするものである。なお、両フォトディテクタ17a及び17bの分割方法及びメインサーボ回路MS及びサブサーボ回路SSの具体的な構成については上記図3と同様である。
【0109】
かかる機能を実現するため、本変形例にかかる情報記録再生装置RP2の光ピックアップPU2には、波長フィルタ18は設けられておらず、これに代えて集光レンズ16と両フォトディテクタ17a及び17bとの間に波長分割素子21が設けられている。この波長分割素子21は、例えば、グレーティングにより構成されており、集光レンズ16を透過して照射される反射光を第1反射光と第2反射光に分光し、第1反射光についてはフォトディテクタ17aに集光させると共に、第2反射光についてはフォトディテクタ17bに集光させる。そして、両フォトディテクタ17a及び17bにおける受光状態に基づいてメインアクチュエータ部15及びサブアクチュエータ部20を駆動するのである。なお、かかる構成を採用する場合、上記第1実施形態のように時分割受光を実現するための制御を行う必要がないため、スイッチSW1及びSW2を設ける必要はなく、また、制御部Cから制御パルスSCPを出力する必要性もない。
【0110】
このようにして、本変形例にかかる情報記録再生装置RP2は、第1光源11及び第2光源12から各々波長の異なる光ビームを照射し、この第1光ビームと第2光ビームの反射光を波長分割素子21により回折して分光し、2つのフォトディテクタ17a及び17bにより受光する構成となっている。
【0111】
この構成により、波長分割素子21により分光された第1反射光及び第2反射光が各々異なるフォトディテクタ17a及び17bに受光され、各フォトディテクタ17a及び17bにおける検出信号に基づいてメインアクチュエータ部15及びサブアクチュエータ部20が制御されることとなる。このため、時分割受光を行うことなくリアルタイムに両フォトディテクタ17a及び17bに受光されている反射光を用いてトラッキング、ジッタ及びフォーカスの補正を行うことが可能となり、もって、装置及び制御の簡略化を図ることが可能となる。
【0112】
[2]第2実施形態
図12は、本願の第2実施形態にかかる情報記録再生装置RP3の構成を示すブロック図である。なお、同図において上述した図1と同様の要素については、同様の符号を付してある。
【0113】
ここで、上述した第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPおいては、サブサーボ回路SSを図3に示すような演算回路にて構成することにより、サブサーボ回路SSにおいてトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号及びジッタエラー信号を取得し、これに基づいてサブアクチュエータ部20を駆動する構成が採用されていた。これに対して、本実施形態にかかる情報記録再生装置RP3は、サブサーボ回路SSによりトラッキング及びフォーカスのみの補正を行い、ジッタ方向の補正に関しては他の回路により行う構成を採用している。
【0114】
具体的な補正方法は、以下のとおりである。
【0115】
まず、通常、DVD-R、-RW規格に従った、光ディスクDKにはディスク上にウォブリングされたグルーブトラックとランドトラックとが交互に配置されると共に、ランドトラック上にランドプリピット(以下、「LPP」)と呼ばれるピットが一定周期にて形成されており、このLPPによりディスク上のアドレスやディスク情報が記録されている。このLPPは光ディスクDKに対するデータの記録再生時に受光信号のピーク的な変化として検出され(以下、受光信号と区別して「LPP信号」という)、アドレス管理等の制御に用いられる。
【0116】
本実施形態においては、このLPPによる受光信号の変化に着目し、次のような方法によりジッタ方向の補正量を算出する。まず、第1光ビーム(DVD用)及び第2光ビーム(CD用)の間にジッタ方向の光軸ズレが発生した場合を想定する。この場合、図13に示すように、第1反射光による受光信号FRFと、第2反射光による受光信号SRFとの間には位相差が発生し、この位相差に起因してLPP信号の発生タイミング、すなわち、位相にもズレが発生する。
【0117】
一方、ジッタ方向の光軸ズレが生じていない状態においては、受光信号FRFとSRFとの間には位相差は発生せず、LPP信号の位相も一致した状態となる。従って、受光信号FRFとSRFとの間の位相差、すなわち、LPP信号の位相差をなくす方向にサブアクチュエータ部20を駆動すれば、集光スポットf及びs(図2参照)のジッタ方向のズレが補正されることとなる。
【0118】
そこで、本実施形態にかかる情報記録再生装置RPには、ジッタ方向の補正量を算出すると共に、当該算出値に基づいてサブアクチュエータ部20をジッタ方向に駆動するため、LPP検出回路LDと、位相ディテクタ回路PDと、Z軸サーボ回路ZSと、が設けられている。
【0119】
LPP検出回路LDは、フォトディテクタ17から出力される受光信号を取得し、当該受光信号に含まれているLPP信号の第1反射光(DVD用)に対応する成分と、第2反射光(CD用)に対応する成分とを分離して、各々異なる系統にて位相ディテクタPDに出力する。なお、この際、LPP検出回路LDにおいてRF信号中のウォブリング信号成分を除去せずに、受光信号をそのまま位相ディテクタ回路PDに入力するようにしても良い。
【0120】
ここで、本実施形態の場合、第1及び第2反射光は時分割にてフォトディテクタ17に受光される構成となっているため、そのまま、両反射光に対応する受光信号を分割してしまうと、正常なLPP信号を取得することができず、細切れの状態でしか取得することができなくなる。そこで、本実施形態にかかるLPP検出回路LDは、時分割にて得られるRF信号を線形予測等の方法を用いて補間する構成を採用している。
【0121】
次いで、位相ディテクタ回路PDは、LPP検出回路LDから各々異なる系統にて入力される、LPP信号の第1反射光成分と第2反射光成分の位相を比較し、当該位相差に基づいてZ軸サーボ回路ZSに出力される信号の電圧レベルを変化させる。
【0122】
Z軸サーボ回路ZSは、位相ディテクタ回路PDから供給される信号の電圧レベルに基づいてジッタ方向の補正量及び補正方向を算出し、当該算出結果に応じた駆動電力をサブアクチュエータ部20に供給する。なお、具体的な算出方法については任意であり、電圧レベルに対応した補正量及び補正方向のテーブルを保持しておき当該テーブルに基づいて算出するようにしても良い。
【0123】
一方、本実施形態においては、ジッタエラー信号をサブサーボ回路SSにて生成する必要性がないため、サブサーボ回路SSは、メインサーボ回路MSと同様の構成を有しており、加算回路P1〜P4と、差分回路D1、D2により構成されている。
【0124】
なお、他の構成に関しては、上記図1に示す情報記録再生装置RPと同様である。
【0125】
このようにして、本実施形態にかかる情報記録再生装置RP3においては、フォトディテクタ17から出力される受光信号に含まれるのLPP信号の位相差を特定するLPP検出回路LD及び位相ディテクタPDが設けられており、サブアクチュエータ部20のサブレンズの補正量であって、ジッタ方向の変位量をこの位相差に基づいて算出し、当該算出結果に基づいてサブアクチュエータ部20を駆動する構成となっている。
【0126】
この構成により、受光信号に基づいてサブアクチュエータ部20の補正量が算出され、当該算出結果に応じてサブアクチュエータ部20が駆動されることとなる。このため、上記第1実施形態とは、異なる方法にてサブアクチュエータ部20を駆動し、第1光ビームと第2光ビームの集光スポットf及びsを一致させることが可能となる。
【0127】
なお、本実施形態にかかる情報記録再生装置RP3においては、LPP検出回路LDを用いて受光信号に含まれるLPP信号を第1反射光に対応する成分と、第2反射光に対応する成分に分離し、両LPP信号の位相差に基づいて位相ディテクタ回路PD及びZ軸サーボ回路ZSによりサブアクチュエータ部20を駆動する構成が採用されていた。しかし、例えば、DVD+RやDVD+RW規格に従った光ディスクDKの場合、LPPが設けられていないためLPP信号を用いてジッタ方向の補正量を算出することが不可能となる。そこで、これらの規格に従った光ディスクDKに対するデータの記録時にはLPP信号を用いることなく、例えば、受光信号に含まれているウォブリング信号成分を比較して、補正量を算出することが必要となる。
【0128】
[3]第3実施形態
[3.1]第3実施形態の構成及び動作
図14は、本実施形態にかかる情報記録再生装置RP4の構成を示す図である。なお、同図において上記図1に示した要素と同様の要素については、同様の符号を付してある。
【0129】
ここで、上述した第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPは、DVD±Rのようなデータの記録及び再生が可能な光ディスクDKに対してデータを記録する際にDVD用の第1光源11(波長660nm)と、CD用の第2光源12(波長780nm)を同時点灯することにより、光ディスクDKに照射される光ビームの光量を増加させ、もって、データの記録スピードの向上を図るためのものであった。これに対して、本実施形態にかかる情報記録再生装置RP4は、波長660nmの光ビームを出力する光源を2つ設けると共に、DVD±RやDVD±RWといった光ディスクDKに対するデータ記録時に両光源を同時に点灯させて、光ディスクDKに照射される光ビームのエネルギー量の向上を図ろうとするものである。
【0130】
かかる機能を実現するため、本実施形態にかかる情報記録装置RP4の光ピックアップPU4には、メインアクチュエータ部15と、集光レンズ16と、サブアクチュエータ部20と、が設けられると共に、第1ホログラムレーザ22(以下、「ホログラムレーザ」を「Hレーザ」と略称する)と、第2Hレーザ23と、ビームスプリッタ24と、が設けられている。
【0131】
これら第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23は、共に波長660nmの光ビームを出力するレーザチップと受光素子が同一基板上に設置されると共に、当該基板の光ビームの出力側に対向してホログラム素子が設けられた構成となっている。このホログラム素子は、レーザチップから出力された光ビームを、そのまま透過すると共に、当該光ビームの入射面と反対の面から入射される光ビームを屈折させ基板上の受光素子に集光させるためのものである。
【0132】
本実施形態においては、光ディスクDKに対するデータ記録時に、これらHレーザ22及び23の双方から光ビームを出力されることとなる。
【0133】
ここで、本実施形態のごとく、同一波長の2つの光ビームを利用する場合、異波長の光ビームを利用する場合に比べて光ビームの利用効率を向上させることが可能となり、第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPよりも記録スピードの向上を図ることができる一方、発生した光軸ズレを補正するために同一波長の光ビームを如何にして分光するのかが問題となる。本実施形態においては、かかる課題点を解決すべく次のような方法を採用している。
【0134】
まず、第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23の各々から互いに異なる偏光面に対して直線偏光した光ビームを出力する構成を採用する。なお、直線偏光の方向及び偏光法については任意であるが、本実施形態においてはHレーザ22及び23の各々に対して波長板を設け、第1Hレーザ22からの光ビームについてはP偏光(TE波)、第2Hレーザ23からの光ビームについてはS偏光(TM波)するものとして説明を行う(以下、「P偏光光ビーム」及び「S偏光光ビーム」という)。
【0135】
また、第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23からの光路上には、ビームスプリッタ24としてPBS(偏光ビームスプリッタ)を設け、P偏光光ビームについては透過させると共に、S偏光光ビームについては反射させる。この結果、第1Hレーザ22から出力された光ビームについてはビームスプリッタ24及び集光レンズ16を透過し、メインアクチュエータ部15の対物レンズにより光ディスクDK上に集光されて、反射された後、再度、対物レンズ、集光レンズ、ビームスプリッタ24を透過して第1Hレーザ22に受光される。
【0136】
一方、第2Hレーザ23から出力された光ビームについてはサブアクチュエータ部20のサブレンズを透過してビームスプリッタ24において反射され、集光レンズ16及び対物レンズを透過して光ディスクDK上に集光される。そして、この光ビームは光ディスクDKにおいて反射され、対物レンズ、集光レンズ16を透過して、ビームスプリッタ24にて反射された後、サブレンズを透過し、第2Hレーザ23に受光される。
【0137】
なお、光ディスクDK上における光ビームの反射は固定端反射となるため、位相差は生じず、よって偏光面の変化も生じないため上記受光形態が実現される。但し、ビームスプリッタ24とメインアクチュエータ部15との間に1/4波長板を設けた場合、波長板を透過する際に偏光面が変化してしまうため、上記受光形態が実現できなくなる。従って、本実施形態においては波長板を設けていないものとして説明を行う。この波長板を設けた構成については後述する。
【0138】
以上の構成を有する情報記録再生装置RP4においては、DVD-R等の光ディスクDKに対するデータの記録時に第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23の双方からP偏光光ビーム及びS偏光光ビームを出力し、光ディスクDK上に集光させる。そして、両光ビームの集光スポットを一致させるべく、第1Hレーザ22における検出信号に基づいてメインサーボ回路MSにてメインアクチュエータ部15を駆動する。また、サブアクチュエータ部20の補正量に関しては、第2Hレーザ23における検出信号に基づいてサブサーボ回路SSにおいて算出することとなる。
【0139】
なお、メインサーボ回路MS、サブサーボ回路SSの回路構成及び、第1及び第2Hレーザ22及び23に設ける受光素子の分割形態については、上記図3と同様である。また、本実施形態においては、第1実施形態にかかる情報記録再生装置RPのごとく時分割受光を実現する必要性もないことから、制御部Cから制御パルスSCPを出力するためのラインLを設ける必要はない。
【0140】
このようにして、本実施形態にかかる情報記録再生装置RP4においては、第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23から各々異なる偏光方向に偏光されたP偏光光ビーム及びS偏光光ビームが出力され、各光ビームに対応する反射光をビームスプリッタ24(偏光ビームスプリッタ)により分光して、各々、第1Hレーザ22及び第2Hレーザにて受光する構成となっている。このため、同一波長の光ビームを複数利用して光ディスクDKに照射される光ビームのエネルギー量を増加させる場合であっても、両光ビームを分光し、両光ビームに対応する集光スポット位置を一致させることが可能となる。
【0141】
なお、本実施形態においては、第2Hレーザ23からビームスプリッタ24へのS偏光光ビームの光路上にサブアクチュエータ部20を設けた構成を採用していた。しかし、サブアクチュエータ部20を設けなくとも、第2Hレーザ23内に設けられているレーザチップをピエゾ素子を介して筐体に固定し、当該ピエゾ素子に対して電圧を印可することにより、レーザチップ自体を移動させる構成としても良い。
【0142】
[3.2]第3実施形態の変形例
(1)変形例3 - 1
上述のように、上記情報記録再生装置RP4においては、1/4波長板を設けない構成を採用している。しかし、光ピックアップPU4のS/N(Signal/Noise)比を確保しようとする場合、ビームスプリッタ24とメインアクチュエータ部15との間に1/4波長板を設けることが望ましい。そこで、本変形例においては、集光レンズ16とビームスプリッタ24との間に1/4波長板を設けた場合の構成例を示す。
【0143】
まず、上述したように1/4波長板を設けた場合、第1及び第2Hレーザ22及び23から出力される光ビーム(P偏光、S偏光)は、1/4波長板において円偏光され、集光レンズ16に照射されることとなる。また、この光ビームに対する反射光は、再度、1/4波長板において偏光され、直線偏光された状態に戻ることとなる。
【0144】
ここで、かかる過程を経た場合、往路及び復路において夫々1/4波長づつ位相差を生じ、この結果、P偏光光ビームは復路においてS偏光された状態にてビームスプリッタ24に入射することとなる。一方、S偏光光ビームはP偏光された状態にてビームスプリッタ24に入射する。
【0145】
この結果、第1Hレーザ22から出力された光ビームは、第2Hレーザ23に受光され、第2Hレーザ23から出力された光ビームは、第1Hレーザ22に受光されることとなる。従って、1/4波長板を設けた場合、第2Hレーザ23における検出信号に基づいてメインアクチュエータ部15の補正量を算出し、第1Hレーザ22における検出信号に基づいてサブアクチュエータ部20の補正量を算出することが必要となるのである。
【0146】
かかる構成を採用した場合、上記情報記録再生装置RP4と同様の構成を採用した場合であっても、1/4波長板を設け、光ピックアップPU4におけるS/N比を確保することが可能となる。
【0147】
(2)変形例3 - 2
上記第3実施形態にかかる情報記録再生装置RP4においては、サブサーボ回路SSを上記図3と同様の回路構成とし、このサブサーボ回路SSにおいてトラッキング、フォーカス及びジッタの各方向についての補正量を算出する構成が採用されていた。しかしながら、ジッタ方向の補正量に関しては、上記第2実施形態と同様にLPP信号を用いて算出するようにしても良い。
【0148】
かかる構成を採用した本変形例にかかる情報記録再生装置RP5の構成を図15に示す。なお、図15において上述した図14と同様の要素については、同様の符号を付してある。
【0149】
同図に示すように、本変形例にかかる情報記録再生装置RP5は、上記図14に示した情報記録再生装置RP4の有する各要素に加えて、LPP検出回路LDと、位相ディテクタPDと、Z軸サーボ回路ZSと、を有している。これらLPP検出回路LD、位相ディテクタ回路PD、Z軸サーボ回路ZSは共に、上述した第2実施形態と同様の要素である。すなわち、LPP検出回路LDは、第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23の各々から受光信号を取得し、この受光信号に含まれているLPP信号を分離して、各々異なる系統にて位相ディテクタPDに出力する。そして、位相ディテクタ回路PDが第1Hレーザ22からのLPP信号と第2Hレーザ23からのLPP信号とを比較して、Z軸サーボ回路ZSが両LPP信号の位相差をなくす方向に対してサブアクチュエータ部20を駆動させるのである。
【0150】
かかる構成とした場合、サブサーボ回路SSにおいてジッタエラー信号を生成する必要がなくなるため、サブサーボ回路SSはメインサーボ回路MSと同様の回路構成により構成されることとなる。この点についても、上記第2実施形態と同様である。
【0151】
なお、具体的な処理方法については上記第2実施形態と同様である。なおまた、本変形例にかかる情報記録再生装置RP5においては、時分割受光は行われず、随時、第1Hレーザ22及び第2Hレーザ23にて反射光が受光されている状態に有るため、上記第2実施形態のごとくLPP検出回路LDにおいて受光信号の補間を行うことは必要とならない。
【0152】
このようにして、本変形例にかかる情報記録再生装置RP5にかかる情報記録再生装置RP5によれば、同一波長の光ビームを同時に照射した場合であっても、上記第2実施形態と同様にLPP信号に基づいてサブアクチュエータ部20のジッタ方向の補正量を算出し、当該算出結果に基づいてサブアクチュエータ部20を駆動することが可能となる。
Claims (14)
- 第1光ビーム及び第2光ビームを同時に情報記録媒体に照射する第1光源及び第2光源を有し、当該情報記録媒体からの前記第1光ビーム及び第2光ビームの反射光を受光する光ピックアップ装置であって、
前記第1光ビーム及び第2光ビームを前記情報記録媒体に集光させる対物レンズと、
サブレンズを有すると共に、前記サブレンズの配置位置を前記第2光ビームのフォーカス方向及びトラッキング方向、ジッタ方向に対して変位させることにより、前記第2光ビームの前記情報記録媒体における集光照射位置を変位させる照射位置変更手段と、
前記反射光を、前記第1光ビームの反射光である第1反射光及び第2光ビームの反射光である第2反射光とに各々分光する分光手段と、
前記第1反射光を受光して第1受光信号を出力すると共に、前記第2反射光を受光して第2受光信号を出力する受光手段と、
前記第2受光信号に基づいて前記照射位置変更手段を制御して、前記第1光ビームの集光照射位置に対する前記第2光ビームの集光照射位置のズレを補正する制御手段と、
を具備することを特徴とする光ピックアップ装置。 - 前記対物レンズの配置位置を変位させるレンズ移動手段と、
前記第1受光信号に基づいて前記レンズ移動手段を制御するレンズ制御手段と、
を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記第1光源と前記第2光源は各々波長の異なる光ビームを照射し、
前記分光手段は、前記光ビームの透過波長を変化させるフィルタと、当該フィルタの透過波長を制御するフィルタ制御手段とを更に有することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記フィルタ制御手段は前記フィルタの透過波長を時分割で変化させて、前記受光手段に前記第1反射光又は前記第2反射光の何れかを時分割で受光させることを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ装置。
- 前記フィルタは、印加電圧により吸収波長を変更可能な材料により構成され、
前記フィルタ制御手段は、前記フィルタに対する前記印加電圧を予め定められたタイミングにて変更することにより、前記第1反射光及び前記第2反射光を分光する
ことを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ装置。 - 前記フィルタは、前記反射光の光路に対して予め定められた角度を持って設置されていることを特徴とする請求項4に記載の光ピックアップ装置。
- 前記第1光源と前記第2光源は各々波長の異なる光ビームを照射し、
前記分光手段は前記反射光を前記第1反射光及び前記第2反射光に分光する回折格子であると共に、
前記受光手段は、前記第1反射光を受光して第1受光信号を出力する第1受光信号出力手段と、前記第2反射光を受光して第2受光信号を出力する第2受光信号出力手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記第1光ビームと前記第2光ビームは各々異なる偏光方向を有し、
前記分光手段は、前記第1反射光又は前記第2光反射光の何れか一方を透過させると共に他方の反射光を反射することにより前記第1反射光と前記第2反射光とを分光する偏光ビームスプリッタであると共に、
前記受光手段は、前記第1反射光を受光して第1受光信号を出力する第1−1受光信号出力手段と、前記第2反射光を受光して第2受光信号を出力する第1−2受光信号出力手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記第1光源及び前記第2光源から照射される各々の光ビームの照射光路上に円偏光を与える波長板を配置することを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ装置。
- 前記受光手段は少なくとも前記ジッタ方向に対して2分割された2つの領域により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記受光手段は第1の円と、当該第1の円よりも小さな第2の円とを中心を一致させて重ね合わせた形状に分割され、第1の円内の領域であって前記第2の円と重複した領域を除く第1領域と、第2の円による第2領域とにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記制御手段は、前記受光手段から出力される前記第1受光信号及び第2受光信号の位相差を特定する位相差特定手段を更に有する共に、
前記特定された位相差に応じて、前記ジッタ方向の補正量を算出し、当該補正量に基づいて前記照射位置変更手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。 - 前記位相差特定手段は、前記受光手段から出力される第1受光信号及び第2受光信号に含まれるランドプリピット信号及びウォブル信号の少なくとも何れか一方に基づいて前記位相差を特定することを特徴とする請求項14に記載の光ピックアップ装置。
- 第1光ビーム及び第2光ビームを同時に情報記録媒体に照射する第1光源及び第2光源を有し、当該情報記録媒体からの前記第1光ビーム及び第2光ビームの反射光を受光する光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置であって、
前記光ピックアップ装置は、
前記第1光ビーム及び第2光ビームを前記情報記録媒体に集光させる対物レンズと、
サブレンズを有すると共に、前記サブレンズの配置位置を前記第2光ビームのフォーカス方向及びトラッキング方向、ジッタ方向に対して変位させることにより、前記第2光ビームの集光照射位置を変位させる照射位置変更手段と、
前記反射光を、前記第1光ビームの反射光である第1反射光及び第2光ビームの反射光である第2反射光とに各々分光する分光手段と、
前記第1反射光を受光して第1受光信号を出力すると共に、前記第2反射光を受光して第2受光信号を出力する受光手段と、
前記第2受光信号に基づいて前記照射位置変更手段を制御して、前記第1光ビームの集光照射位置に対する前記第2光ビームの集光照射位置のズレを補正する制御手段と、
を具備することを特徴とする情報記録再生装置。
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2005
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