JPH09223324A - 光記録又は光再生装置 - Google Patents

光記録又は光再生装置

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JPH09223324A
JPH09223324A JP8092724A JP9272496A JPH09223324A JP H09223324 A JPH09223324 A JP H09223324A JP 8092724 A JP8092724 A JP 8092724A JP 9272496 A JP9272496 A JP 9272496A JP H09223324 A JPH09223324 A JP H09223324A
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清治 梶山
Yoichi Tsuchiya
洋一 土屋
Yasuyuki Kano
康行 加納
Shuichi Ichiura
秀一 市浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は基板厚、トラックピッチ及びピット
長の異なる光ディスクを、アパーチャを選択的に介在さ
せて互換的に記録又は再生できる装置を提供するもので
ある。 【解決手段】 本発明では、半導体レーザ1より発せら
れる短波長のレーザビームをコリメータレンズ2にて平
行光とし、偏光ビームスプリッタ3、1/4波長板、を
介してトラッキング方向に長い透孔を有するアパーチャ
9aに入射し、トラッキング方向に長いレーザビームを
トラッキング方向に変位する対物レンズ5に入射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板厚と記録密度
の異なる複数種類の光ディスクを再生する光再生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】CD−ROMのように半導体レーザを用
いて情報を読み出す約1.2mmの厚さの光ディスクが
提供されている。この種の光ディスクではピックアップ
用対物レンズにフォーカスサーボ及びトラッキングサー
ボをかけることにより、信号記録面のピット列にレーザ
ビームを照射させ、信号を再生している。また、最近で
は長時間の動画を記録するための高密度化が進んでい
る。
【0003】例えば、CD−ROMと同じ直径12cm
の光ディスクに、片面で約5Gbyteの情報を記録す
るSD規格が提案されている。SDのディスク厚は約
0.6mmであり、これを両面貼り合わせることによ
り、1枚で約10Gbyteの情報を記録できる。ま
た、CD−ROMと同じ直径12cmの光ディスクに、
1層で約3.7Gbyteの情報を記録するMMCD規
格が提案されている。MMCDのディスク厚は約1.2
mmであり、2層構造にすることにより、片面で約7.
4Gbyteの情報を記録できる。
【0004】一方、光ピックアップの対物レンズは、対
象とするディスクの基板の厚さとレーザビーム波長とを
織り込んで設計してあり、設計と異なる厚さの光ディス
クを記録/再生しようとすると、当該光ディスクの情報
記録面にはビームスポットが集光せず、記録/再生が不
可能となる。例えば、0.6mmの厚さの高密度ディス
ク用に設計されている対物レンズでは、1.2mmの厚
さの標準密度のCDや高密度のMMCDの信号記録面に
はビームスポットが集光せず、信号を再生することがで
きない。
【0005】そこで、特開平5−303766号公報に
は、厚さ0.6mmの薄型基板を有する高密度の光ディ
スクと、厚さ1.2mmの標準厚の基板を有する標準密
度の光ディスクとを、1個の光ピックアップによって再
生できるようにする装置が提案されている。この技術は
短波長のレーザビームにて高密度のディスクを再生すべ
く設計された開口数0.6の対物レンズを用い、標準厚
で標準密度の光ディスクを再生する場合に、収差補正手
段にレーザビームの外周側を遮光して実行的な開口数を
減少させるアパーチャを付加したものを対物レンズの光
源側に介挿する装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−30376
6号公報の技術において、対物レンズはトラッキング制
御によりレーザビームの光軸に対してトラッキング方向
に変位する。しかし、アパーチャは、トラッキング制御
とは無関係にレーザビームの光軸に対し固定されてい
る。従って、アパーチャを介在した対物レンズが、アパ
ーチャが存在しない場合と同様のトラッキング範囲で変
位すると、レーザビームの光軸に対する対物レンズの光
軸のズレ量に応じて、信号記録面に照射されるビームス
ポットの変形の度合いが大きくなる。その理由は、アパ
ーチャによりレーザビームの径が小さくなる為、対物レ
ンズの変位量が相対的に拡大されたかの様に、ビームス
ポットが大きく変化する為である。
【0007】この照射スポットは、トラッキング方向に
もトラック方向にも変形するが、トラッキング方向の変
形はクロストークノイズの原因に、またトラック方向の
変形はジッタ悪化の原因となる。図3は、トラキッング
追随量に対するジッタ量を示す図であり、従来装置の場
合黒丸印を結んだグラフで示すように、対物レンズのト
ラッキング追従範囲が大きくなるに従って、対物レンズ
の中心と前記アパーチャの中心のずれが大きくなりジッ
タが急激に大きくなることが分かる。尚、白丸印を結ん
だグラフは、対物レンズに図2のアパーチャを貼り付け
た場合のジッタ量の変化を示す。
【0008】今後、現行密度で基板厚が約1.2mmの
光ディスク(CD,CDーROM)と、高密度で基板厚
が約1.2mmの光ディスク(MMCD)と、高密度で
基板厚が約0.6mmの光ディスク(SD)とが併存す
ることが予想される。このため、CD等とMMCDとS
Dといった光ディスクを全て再生することが出来る光再
生装置が望まれる。本発明は、CD等とMMCDとSD
といった光ディスクを、アパーチャを選択的に介在させ
る1個の光ピックアップにより再生する場合に、ジッタ
量を低減することを目的とする。
【0009】また、CD、SD及びSDよりさらに高密
度の次世代SDの互換再生及び互換記録を可能とする光
記録又は光再生装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、トラッキング
制御により基体に対して変位する対物レンズを用いて基
板厚又は記録密度の異なる光ディスクの信号記録面に発
光体が発するレーザビームを照射させるとともに、信号
記録面で反射されるレーザビームを光検出器へ導く光学
手段を備えた光記録又は光再生装置であって、再生する
光ディスクの基板厚又は記録密度に応じて、トラック方
向よりもトラッキング方向に長くなるようにレーザビー
ムの外側を遮光する絞り手段を設けることを特徴とす
る。
【0011】また、本発明は、絞り手段がアパーチャで
あることを特徴とする。また、本発明は、前記アパーチ
ャが固定形状であり、アパーチャは、レーザビームの光
路に対して選択的に介挿することを特徴とする。また、
本発明は、アパーチャが機械的に長孔を形成する絞り手
段であることを特徴とする。
【0012】また、本発明は、アパーチャが電気的に長
孔を形成する絞り手段であることを特徴とする。また、
本発明は、電気的に長孔を形成する絞り手段が液晶であ
ることを特徴とする。また、本発明は、絞り手段が偏光
方向を回転させて透過させる偏光面切換手段と、特定方
向に偏光するレーザビームのみを透過させる偏光選択手
段とより成ることを特徴とする。
【0013】また、本発明は、偏光面切換手段がトラッ
ク方向よりもトラッキング方向に長くなるようにレーザ
ビームの外側の偏光面を切り換えることを特徴とする。
また、本発明は、偏光選択手段がトラック方向よりもト
ラッキング方向に長くなるようにレーザビームの外側を
遮光することを特徴とする。また、本発明は、偏光面切
換手段が電気的に偏光面を回転させることを特徴とす
る。
【0014】また、本発明は、偏光面切換手段がTN型
液晶であることを特徴とする。また、本発明は、偏光面
切換手段が強誘電性型液晶であることを特徴とする。ま
た、本発明は、偏光面切換手段がSTN型液晶であるこ
とを特徴とする。また、本発明は、レーザビームが液晶
を通過することによってレーザビームの偏光方向が変化
しない状態で薄型の光ディスクの再生を行い、レーザビ
ームが液晶を通過することによってレーザビームの偏光
方向が変化する状態で標準厚の光ディスクの再生を行う
ことを特徴とする。
【0015】また、本発明は、液晶の内、レーザビーム
の光路に相当する領域にはギャップ剤が挿入されていな
いことを特徴とする。また、本発明は、液晶が封入され
る領域が複数に分割されており、レーザビームの光路に
相当する領域以外の領域にギャップ剤が挿入されている
ことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、ギャップ剤の直径が4〜
10μmの範囲であることを特徴とする。また、本発明
は、ギャップ剤の直径が5〜7μmの範囲であることを
特徴とする。また、本発明は、偏光面切換手段がポッケ
ルスセルであることを特徴とする光記録又は光再生装
置。
【0017】また、本発明は、偏光面切換手段が磁気的
に偏光面を回転させることを特徴とする。また、本発明
は、偏光面切換手段がファラディー素子であることを特
徴とする。また、本発明は、偏光方向が互いに直交する
2種類のレーザビームを出射する2個のレーザダイオー
ドを有し、偏光面切換手段が2種類のレーザビームを切
り換えるレーザ切換手段であることを特徴とする。
【0018】また、本発明は、発光体が別個に形成した
2個のレーザ素子を基盤上に固着させたことを特徴とす
る。また、本発明は、発光体が同一基盤上に2個のレー
ザ素子を同時に形成したことを特徴とする。また、本発
明は、偏光面切換手段がレーザダイオード自体を90度
回転させるレーザ回転手段であることを特徴とする。
【0019】また、本発明は、偏光選択手段が有機膜を
用いた偏光フィルタであることを特徴とする。また、本
発明は、偏光選択手段が内側にレーザビームの透過率を
低下させるフィルタを有することを特徴とする。また、
本発明は、偏光選択手段が偏光ガラスであることを特徴
とする。
【0020】また、本発明は、偏光選択手段が偏光選択
性ホログラムであることを特徴とする。また、本発明
は、偏光選択手段がゲストホスト素子であることを特徴
とする。また、本発明は、偏光選択手段が偏光ビームス
プリッタであることを特徴とする。
【0021】また、本発明は、偏光選択手段が偏光選択
性回折格子であることを特徴とする。また、本発明は、
偏光選択手段の選択方向がレーザビームの偏光方向と一
致することを特徴とする。また、本発明は、レーザビー
ムを発する発光体と、偏光ビームスプリッタと、1/4
波長板とを有し、1/4波長板は、偏光ビームスプリッ
タと対物レンズの間に位置し、絞り手段は、1/4波長
板と前記対物レンズの間に設けることを特徴とする。
【0022】また、本発明は、レーザビームを発する発
光体と、偏光ビームスプリッタと、1/4波長板とを有
し、1/4波長板は、偏光ビームスプリッタと前記対物
レンズの間に位置し、絞り手段は、発光体と前記偏光ビ
ームスプリッタの間、あるいは偏光ビームスプリッタと
前記1/4波長板の間に設けることを特徴とする。ま
た、本発明は、レーザビームを発する発光体と、ハーフ
ミラーとを有し、絞り手段は、ハーフミラーと対物レン
ズの間に設けることを特徴とする。
【0023】また、本発明は、レーザビームを発する発
光体と、ハーフミラーとを有し、絞り手段は、発光体と
前記ハーフミラーの間に設けることを特徴とする。ま
た、本発明は、絞り手段がトラック方向に対してトラッ
キング方向を1.1倍以上長く設定した長孔であること
を特徴とする。また、本発明は、レーザビームの波長が
350〜700nmであることを特徴とする。
【0024】また、本発明は、対物レンズのトラック方
向の実効的な開口数が0.20〜0.65であることを特
徴とする。また、本発明は、開口数が再生状態に応じて
可変できることを特徴とする。また、本発明は、長孔の
トラッキング方向両端が円弧状に形成されていることを
特徴とする。
【0025】また、本発明は、長孔が長方形であること
を特徴とする。また、本発明は、長孔が六角形以上の多
角形であることを特徴とする。また、本発明は、絞り手
段がトラック方向に対してトラッキング方向を1.1〜
2倍以上長く設定した長孔であることを特徴とする。ま
た、本発明は、 絞り手段がトラック方向の長さに比
し、トラッキング方向の長さが1.2〜1.4倍である
ことを特徴とする。
【0026】また、本発明は、 対物レンズが薄型ディ
スク基板に合わせて設計されており、絞り手段は、標準
厚の基板の光ディスクの再生時にはレーザビームの外側
を遮光することを特徴とする。また、本発明は、薄型の
光ディスクの基板の厚さが0.55〜0.65mmで、
標準厚の光ディスクの基板の厚さが1.1〜1.3mm
であることを特徴とする。
【0027】また、本発明は、レーザビームの波長が3
50〜450nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、アパーチャを介挿することにより
対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.36
〜0.46若しくは0.20〜0.30となることを特
徴とする。また、本発明は、レーザビームの波長が35
0〜450nmであり、対物レンズの開口数が0.36
〜0.60であり、アパーチャを介挿することにより対
物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.20〜
0.30となることを特徴とする。
【0028】また、本発明は、レーザビームの波長が4
15〜445nmであることを特徴とする。また、本発
明は、レーザビームの波長が450〜550nmであ
り、対物レンズの開口数が0.55〜0.65であり、ア
パーチャを介挿することにより対物レンズのトラック方
向の実効的な開口数が0.45〜0.55若しくは0.2
5〜0.35となることを特徴とする。
【0029】また、本発明は、レーザビームの波長が4
50〜550nmであり、対物レンズの開口数が0.4
5〜0.60であり、アパーチャを介挿することにより
対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.25
〜0.35となることを特徴とする。また、本発明は、
レーザビームの波長が517〜547nmであることを
特徴とする。
【0030】また、本発明は、レーザビームの波長が6
20〜650nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、アパーチャを介挿することにより
対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.30
〜0.40となることを特徴とする。また、本発明は、
レーザビームの波長が635〜665nmであり、対物
レンズの開口数が0.55〜0.65であり、アパーチ
ャを介挿することにより対物レンズのトラック方向の実
効的な開口数が0.31〜0.41となることを特徴と
する。
【0031】また、本発明は、 対物レンズが薄型ディ
スク基板に合わせて設計されており、絞り手段は、薄型
の基板の超高密度光ディスクの再生時にはレーザビーム
を遮光することなく、薄型の基板の高密度光ディスクの
再生時にはレーザビームの外側を遮光することを特徴と
する。また、本発明は、薄型の光ディスクの基板の厚さ
が0.55〜0.65mmであることを特徴とする。
【0032】また、本発明は、薄型の基板の超高密度光
ディスクは、ピットの深さが62〜82nmであり、ピ
ット長が0.20〜0.30μmであり、トラックピッチ
が0.42〜0.58μmであり、薄型の基板の高密度光
ディスクは、ピットの深さが95〜115nmであり、
ピット長が0.38〜0.42μmであり、トラックピッ
チが0.69〜0.79μmであることを特徴とする。
【0033】また、本発明は、レーザビームの波長が3
50〜450nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、アパーチャを介挿することにより
対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.36
〜0.46となることを特徴とする。また、本発明は、
レーザビームの波長が420〜450nmであることを
特徴とする。
【0034】また、本発明は、薄型の基板の超高密度光
ディスクは、ピットの深さが78〜98nmであり、ピ
ット長が0.20〜0.30μmであり、トラックピッチ
が0.42〜0.58μmであり、薄型の基板の高密度光
ディスクは、ピットの深さが95〜115nmであり、
ピット長が0.38〜0.42μmであり、トラックピッ
チが0.69〜0.79μmであることを特徴とする。
【0035】また、本発明は、レーザビームの波長が4
50〜550nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、アパーチャを介挿することにより
対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.45
〜0.55となることを特徴とする。また、本発明は、
レーザビームの波長が517〜547nmであることを
特徴とする。
【0036】また、本発明は、対物レンズが標準厚のデ
ィスクより浅く、薄型のディスクより深い位置にレーザ
ビームが集光するように設計されていることを特徴とす
る。また、本発明は、 薄型の光ディスクの基板の厚さ
が0.55〜0.65mmであり、標準厚の光ディスク
の基板の厚さが1.1〜1.3mmであることを特徴と
する。
【0037】また、本発明は、レーザビームの波長が6
20〜650nmであり、対物レンズは、深さ0.7か
ら0.9mmの位置にレーザビームが集光するように設
計されていることを特徴とする。また、本発明は、レー
ザビームの波長が635〜665nmであり、対物レン
ズは、深さ0.7から0.9mmの位置にレーザビーム
が集光するように設計されていることを特徴とする。
【0038】また、本発明は、対物レンズは、深さ0.
8mmの位置にレーザビームが集光するように設計され
ていることを特徴とする。また、本発明は、対物レンズ
の開口数が0.55〜0.65であり、薄型の基板の光
ディスクの再生時には絞り手段により対物レンズのトラ
ック方向の実効的な開口数が0.50〜0.54とな
り、標準厚の基板の光ディスクの再生時には絞り手段に
より対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.
43〜0.47となることを特徴とする。
【0039】また、本発明は、検出器から出力される再
生信号が再生する光ディスクに応じて再生出力特性を変
更する補正回路に入力されることを特徴とする。また、
本発明は、補正回路が超高域特性を強調しクロストーク
補正量を増加する回路を有することを特徴とする。ま
た、本発明は、対物レンズが1.2mm厚のディスク基
板に合わせて設計されており、絞り手段は、基板厚が
1.15〜1.25mmの高密度光ディスクの再生時に
はレーザビームを遮光することなく、基板厚が1.1〜
1.3mmの標準密度光ディスクの再生時にはレーザビ
ームの外側を遮光することを特徴とする。
【0040】また、本発明は、レーザビームの波長が6
20〜650nmであり、対物レンズの開口数が0.5
0〜0.54であり、アパーチャを介挿することにより
対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が0.30
〜0.40となることを特徴とする。また、本発明は、
レーザビームの波長が635〜665nmであり、対物
レンズの開口数が0.50〜0.54であり、アパーチ
ャを介挿することにより対物レンズのトラック方向の実
効的な開口数が0.31〜0.41となることを特徴と
する。
【0041】また、本発明は、波長630〜640nm
のレーザビームを発する前記発光素子がレーザビームの
偏光方向のずれ角を補償するように設置されていること
を特徴とする。また、本発明は、発光素子中の半導体レ
ーザが水平から3〜10度の範囲で傾斜した台座に設置
されていることを特徴とする。
【0042】また、本発明は、発光素子中の半導体レー
ザが水平から5〜7度の範囲で傾斜した台座に設置され
ていることを特徴とする。また、本発明は、発光素子が
基準位置に対し3〜10度の範囲で回転して設置されて
いることを特徴とする。また、本発明は、発光素子が基
準位置に対し5〜7度の範囲で回転して設置されている
ことを特徴とする。
【0043】
【発明の実施の形態】
第1実施例 図1に、深さ0.6mmの位置で焦点が合うように設計
された対物レンズを用いて、厚さ1.2(許容誤差±
0.1)mmの標準厚の基板を有する標準密度の光ディ
スク、即ちCD、CD−ROM(以下第1光ディスクと
称す)と、厚さ0.6(許容誤差±0.05)mmの薄
型の基板を有する高密度の光ディスク、即ちSD(以下
第2光ディスクと称す)の両者を再生する第1実施例の
光再生装置の光学系を示す。
【0044】まず、基板厚0.6mmの第2光ディスク
の再生動作について述べる。半導体レーザ1から出力さ
れる波長635(許容誤差±15)nmのレーザビーム
は、コリメータレンズ2で平行ビームにされ、偏光ビー
ムスプリッタ3と、1/4波長板4とを介して対物レン
ズ5に入射する。なお、波長635nmのレーザビーム
については、その範囲を635±50nmに設定しても
再生可能であった(以下の説明において、635nmの
レーザ波長の範囲についてはこの範囲が適用できる)。
この対物レンズ5は、波長635nmのレーザを用いて
厚さ0.6mmの第2光ディスクの記録面に対してレー
ザビームが最適の集光照射状態となる様に設計された開
口数0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4m
mのレンズであり、図示省略したトラッキング制御機構
とフォーカス制御機構によりトラッキング方向とフォー
カス方向に変位可能に支持されている。従って、前記対
物レンズ5を経たレーザビームは集光され、厚さ0.6
mmのポリカーボネート製の基板60を通って、当該光
ディスクの信号記録面60aに照射される。記録面に形
成されるビームスポット径は0.91(許容誤差±0.
1)μmである。更に、前記信号記録面60aで反射さ
れたレーザビームは、前記基板60、前記対物レンズ
5、前記1/4波長板4を介して戻り、前記偏光ビーム
スプリッタ3で反射され集光レンズ7により、光検出器
8の信号検出部に集光照射される。ここで、前記半導体
レーザ1、前記コリメータレンズ2、前記偏光ビームス
プリッタ3、前記1/4波長板4、前記集光レンズ7及
び前記光検出器8は、光ピックアップの基体に固定さ
れ、前記対物レンズ5は光ピックアップの基体に対して
可動できるようになっている(以下、同じ)。
【0045】次に、基板厚1.2mmの第1光ディスク
の再生動作について述べる。この標準厚のディスクが再
生される場合には、対物レンズ5の光源側でアパーチャ
9aが機械的に介挿される。この機械的介挿機構につい
ては図示していないが、プランジャ等で動く通常のスラ
イド機構を採用すれば良く特別な機構ではない。尚、ア
パーチャの介挿は、必ずしも機械的に行う必要はなく、
透明板または1/4波長板4に液晶シャッタを貼り付
け、この液晶シャッタにより電気的にトラッキング方向
に長い透孔を持つアパーチャを形成すれば機構部分を解
消でき、故障等に強くなる。いずれにしても、このアパ
ーチャは、レーザビームの光軸に対し、トラッキング制
御動作に連動することなくピックアップ本体に対して固
定的に位置決めされている。このアパーチャの透孔は、
図4に示す様な形状であり、トラック方向の長さaを
2.35mm、トラッキング方向の長さbを3.7mm
としている。その結果、対物レンズ5のトラック方向の
実効的開口数は、0.35(許容誤差±0.01)とな
った。また、トラッキング方向の透孔寸法に関しては
2.58mm以上、即ちトラック方向の1.1倍以上の
範囲でジッタ抑制効果を確認できた。
【0046】図1において、上述するアパーチャ9aが
介挿されると、1/4波長板4を通過したレーザビーム
の外周側が遮光され点線で示した内周部分が対物レンズ
5に入射することになる。そして、厚さ1.2mmのポ
リカーボネート製の基板6を通って、当該光ディスクの
信号記録面6aに照射される。本実施例において形成さ
れるビームスポットはトラック方向に1.5(許容誤差
±0.1)μm、トラッキング方向に1.6(許容誤差
±0.1)μmである。また、前記アパーチャ9aの透
孔は、トラック方向よりもトラッキング方向にトラッキ
ング追従範囲の2倍程長くなっているので、前記対物レ
ンズ5がトラッキング方向に移動してもトラッキング方
向のスポット径は1.6(許容誤差±0.1)μm以上
になることはない。更に、前記信号記録面6aで反射さ
れたレーザビームは、前記基板6、前記対物レンズ5、
前記1/4波長板4を介して戻り、前記偏光ビームスプ
リッタ3で反射され集光レンズ7により、光検出器8の
信号検出部に集光照射される。
【0047】前述する様に、本実施例のアパーチャ9a
を用いた場合のトラッキング追従範囲と2倍速再生時の
ジッタ量の関係が、図3の四角印を結ぶグラフで示され
ている。この図より明らかなように、円形アパーチャ9
に比してトラッキング追従範囲が拡大するに従ってジッ
タ量が大幅に改善されていることが分かる。また、波形
等価回路等を用いることにより、再生ジッタ値もアパー
チャをアクチュエータに付加した場合(グラフ中の白
丸)と同等の値を得ることが出来る。
【0048】なお、本実施例装置には、1/4波長板4
と対物レンズ5の間には光路を90度変えるための反射
ミラー(立ち上げミラー)が在るが、図を見易くするた
めに図示を省略している。この立ち上げミラーは、上記
のごとく光路を変えることにより、光ピックアップをコ
ンパクト化するものである。この立ち上げミラーは、1
/4波長板4と兼用するプリズムであってもよい。
【0049】また、上記の例では、偏光ビームスプリッ
タ3と1/4波長板4を用いているが、これらに代えて
ハーフミラーを代用してもよい。また、本実施例におい
ては、図1の光学系に替えて図24に示す光学系であっ
てもよい。この光学系における基板厚0.6mmの第2
光ディスクの再生動作は次の通りである。半導体レーザ
1から出力される波長635nmのレーザビームは、回
折格子2a、ハーフミラー3aを通してコリメータレンズ
2へ入り、コリメータレンズ2で平行ビームにされ、立
ち上げミラー4aを介して対物レンズ5に入射する。こ
の対物レンズ5は、波長635nmのレーザを用いて厚
さ0.6mmの第2光ディスクの記録面に対してレーザ
ビームが最適の集光照射状態となる様に設計された開口
数0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4mm
のレンズであり、図示省略したトラッキング制御機構と
フォーカス制御機構によりトラッキング方向とフォーカ
ス方向に変位可能に支持されている。従って、前記対物
レンズ5を経たレーザビームは集光され、厚さ0.6m
mのポリカーボネート製の基板60を通って、当該光デ
ィスクの信号記録面60aに照射される。記録面に形成
されるビームスポット径は0.91(許容誤差±0.
1)μmである。更に、前記信号記録面60aで反射さ
れたレーザビームは、前記基板60、前記対物レンズ
5、立ち上げミラー4a、コリメータレンズ2を介して
戻り、ハーフミラー3aで反射され集光レンズ7によ
り、光検出器8の信号検出部に集光照射される。基板厚
1.2mmの第1光ディスクの再生動作は上記と同じで
あるので省略する。本光学系を用いると、図1に示す光
学系を用いた場合に比べ、部品点数を少なくでき、光ピ
ックアップを小さくできるとともに低コストにも繋が
る。
【0050】また、前記アパーチャ9aは半導体レーザ
1とコリメータレンズ2の間、コリメータレンズ2と偏
光ビームスプリッタ3の間、偏光ビームスプリッタ3と
1/4波長板4の間であってもよい。上述の実施例で
は、前記アパーチャ9aのトラック方向の透孔の長さは
前記対物レンズ5の実効的な開口数がトラック方向に
0.35になるように決定している。また、前記アパー
チャ9aのトラッキング方向の透孔の長さはトラック方
向の透孔の長さにトラッキング追従範囲の2倍を加える
ことにより決定している。
【0051】しかし、前記アパーチャ9aのトラック方
向の透孔の長さを前記対物レンズ5の実効的な開口数が
トラック方向に0.35以下になるように決定し、前記
アパーチャ9aのトラッキング方向の透孔の長さをトラ
ック方向の透孔の長さにトラッキング追従範囲の2倍を
加えることにより決定してもよい。ただし、この時前記
対物レンズ5のトラッキング方向の実効的な開口数が
0.35より小さくならないようにする。
【0052】また、本実施例では、レーザビーム波長を
635nmとしたが、レーザビーム波長を650(許容
誤差±15)nmとする場合は、照射スポット径が0.
1μm程拡大するが、アパーチャ介挿による対物レンズ
5のトラック方向の実効的開口数を0.36〜0.41
とすることで、十分交換可能である。なお、波長635
nmと650nmのレーザビームについては、それぞ
れ、その範囲を635±50nm、650±50nmに
設定しても再生可能であった。 第2実施例 図5に、深さ0.8mmの位置で焦点が合うように設計
された対物レンズを用いて、厚さ1.2(許容誤差±
0.1)mmの標準厚の基板を有する標準密度の光ディ
スク、即ちCD、CD−ROM(以下第1光ディスクと
称す)と、厚さ0.6(許容誤差±0.05)mmの薄
型の基板を有する高密度の光ディスク、即ちSD(以下
第2光ディスクと称す)と、厚さ1.2(許容誤差±
0.05)mmの標準厚の基板を有する高密度の光ディ
スク、即ちMMCD(以下第3光ディスクと称す)とを
再生する第2実施例の光再生装置の光学系を示す。図5
においては、矢印の方向がトラック方向である。
【0053】本実施例において用いた対物レンズ50
は、波長635(許容誤差±15)nmのレーザを用い
て深さ0.8mmの位置でレーザビームが最適の集光照
射状態となる様に設計された開口数0.6(許容誤差±
0.05)、有効光束直径4mmのレンズである。この
対物レンズ50と波長635nmのレーザビームを用い
て、基板厚0.6mmの光ディスクに集光させるとき、
対物レンズ50の実効的開口数と集光スポット径の関係
は図6のようになる。即ち、開口数0.6(許容誤差±
0.05)の対物レンズを用いた時の実効的開口数が
0.52のとき、集光スポット径は1(許容誤差±0.
1)μmで極小となる。
【0054】従って、深さ0.8mmの位置で合焦する
ように設計された開口数0.52の対物レンズと波長6
35nmのレーザビームを用いると、第2光ディスクの
再生が可能である。また、この対物レンズと波長635
nmのレーザビームを用いて、基板厚1.2mmの光デ
ィスクに集光させるときは、対物レンズの開口数と集光
スポット径の関係は図7のようになる。即ち、開口数
0.6(許容誤差±0.05)の対物レンズを用いた時
の実効的開口数が0.45のとき、集光スポット径は
1.2(許容誤差±0.1)μmで極小となる。
【0055】従って、深さ0.8mmの位置で合焦する
ように設計された開口数0.45の対物レンズと波長6
35nmのレーザビームを用いると、第1光ディスクと
第3光ディスクの再生が可能である。まず、基板厚0.
6mmの第2光ディスクの再生動作について述べる。こ
の薄型厚のディスクが再生される場合には、対物レンズ
50の光源側でアパーチャ9bが機械的に介挿される。
この機械的介挿機構については図示していないが、プラ
ンジャ等で動く通常のスライド機構を採用すれば良く特
別な機構ではない。尚、アパーチャの介挿は、必ずしも
機械的に行う必要はなく、透明板または1/4波長板4
に液晶シャッタを貼り付け、この液晶シャッタにより電
気的にトラッキング方向に長い透孔を持つアパーチャを
形成すれば機構部分を解消でき、故障等に強くなる。い
ずれにしても、このアパーチャ9bは、レーザビームの
光軸に対し、トラッキング制御動作に連動することなく
ピックアップ本体に対して固定的に位置決めされてい
る。このアパーチャ9bの透孔は、図4に示す様な形状
であり、トラック方向の長さaを3.47mm、トラッ
キング方向の長さbを4mmとしている。その結果、対
物レンズ50のトラック方向の実効的開口数は、0.5
2(許容誤差±0.02)となった。また、トラッキン
グ方向の透孔寸法に関しては3.8mm以上、即ちトラ
ック方向の1.1倍以上の範囲でジッタ抑制効果を確認
できた。
【0056】図5において、上述するアパーチャ9bが
介挿されると、1/4波長板4を通過したレーザビーム
の外周側が遮光され点線で示した内周部分が対物レンズ
50に入射することになる。そして、厚さ0.6mmの
ポリカーボネート製の基板60を通って、当該光ディス
クの信号記録面60aに照射される。この時は、前述の
ように、信号記録面60aに形成されるビームスポット
径はトラック方向に1(許容誤差±0.1)μm、トラ
ッキング方向に1.1(許容誤差±0.1)μmであ
る。また、前記アパーチャ9bの透孔は、トラック方向
よりもトラッキング方向にトラッキング追従範囲の2倍
程長くなっているので、前記対物レンズ50がトラッキ
ング方向に移動してもトラッキング方向のスポット径は
1.1μm以上になることはない。更に、前記信号記録
面60aで反射されたレーザビームは、前記基板60、
前記対物レンズ50、前記1/4波長板4を介して戻
り、前記偏光ビームスプリッタ3で反射され集光レンズ
7により、光検出器8の信号検出部に集光照射される。
【0057】次に、基板厚1.2mmの第1光ディス
ク、第3光ディスクの再生動作について述べる。この標
準厚のディスクが再生される場合には、対物レンズ50
の光源側でアパーチャ9cが機械的に介挿される。この
機械的介挿機構については図示していないが、プランジ
ャ等で動く通常のスライド機構を採用すれば良く特別な
機構ではない。尚、アパーチャの介挿は、必ずしも機械
的に行う必要はなく、透明板または1/4波長板4に液
晶シャッタを貼り付け、この液晶シャッタにより電気的
にトラッキング方向に長い透孔を持つアパーチャを形成
すれば機構部分を解消でき、故障等に強くなる。いずれ
にしても、このアパーチャ9cは、レーザビームの光軸
に対し、トラッキング制御動作に連動することなくピッ
クアップ本体に対して固定的に位置決めされている。こ
のアパーチャ9cの透孔は、図4に示す様な形状であ
り、トラック方向の長さaを3mm、トラッキング方向
の長さbを4mmとしている。その結果、対物レンズ5
0のトラック方向の実効的開口数は、0.45(許容誤
差±0.02)となった。また、トラッキング方向の透
孔寸法に関しては3.3mm以上、即ちトラック方向の
1.1倍以上の範囲でジッタ抑制効果を確認できた。
【0058】図5において、上述するアパーチャ9cが
介挿されると、1/4波長板4を通過したレーザビーム
の外周側が遮光され一点鎖線で示した内周部分が対物レ
ンズ50に入射することになる。そして、厚さ1.2m
mのポリカーボネート製の基板6を通って、当該光ディ
スクの信号記録面6aに照射される。この時は、前述の
ように、信号記録面6aに形成されるビームスポット径
はトラック方向に1.2(許容誤差±0.1)μm、ト
ラッキング方向に1.3(許容誤差±0.1)μmであ
る。また、前記アパーチャ9cの透孔は、トラック方向
よりもトラッキング方向にトラッキング追従範囲の2倍
程長くなっているので、前記対物レンズ50がトラッキ
ング方向に移動してもトラッキング方向のスポット径は
1.3μm以上になることはない。更に、前記信号記録
面6aで反射されたレーザビームは、前記基板6、前記
対物レンズ50、前記1/4波長板4を介して戻り、前
記偏光ビームスプリッタ3で反射され集光レンズ7によ
り、光検出器8の信号検出部に集光照射される。
【0059】このように、本実施例は、深さ0.8mm
の位置で合焦するように設計された開口数0.6の対物
レンズ50を用いて、0.6mmと1.2mmの2種類
の基板厚のディスクを再生するものであるから、高域の
持ち上げ量が異なるため波形等価回路の切り換えも必要
となる。また、第2光ディスクや第3光ディスクの再生
時においては、スポット径は正規のスポット径よりもや
や大きいので、トラッキング方向の分解能もやや低下
し、隣接トラックからのクロストークが増加する可能性
がある。そのため、クロストーク除去回路を各々のディ
スクに対応して設け、それを切り換えることが好まし
い。
【0060】本実施例のように、図4に示すようなトラ
ック方向よりもトラッキング方向に長い透孔を持つアパ
ーチャ9b、9cを用いると、円形の透孔を持つアパー
チャ9を用いるよりも、トラッキング追従範囲が拡大す
るに従ってジッタ量が大幅に改善される。また、波形等
価回路等を用いることにより、再生ジッタ値もアパーチ
ャをアクチュエータに付加した場合と同等の値を得るこ
とが出来る。
【0061】なお、本実施例装置には、前記1/4波長
板4と対物レンズ50の間には光路を90度変えるため
の反射ミラー(立ち上げミラー)が在るが、図を見易く
するために図示を省略している。この立ち上げミラー
は、上記のごとく光路を変えることにより、光ピックア
ップをコンパクト化するものである。この立ち上げミラ
ーは、1/4波長板4と兼用するプリズムであってもよ
い。
【0062】また、上記の例では、偏光ビームスプリッ
タ3と1/4波長板4を用いているが、これらに代えて
ハーフミラーを代用してもよい。また、前記アパーチャ
9b、9cは半導体レーザ1とコリメータレンズ2の
間、コリメータレンズ2と偏光ビームスプリッタ3の
間、偏光ビームスプリッタ3と1/4波長板4の間であ
ってもよい。
【0063】上述の実施例では、前記アパーチャ9cの
トラック方向の透孔の長さは前記対物レンズ50の実効
的な開口数がトラック方向に0.45になるように決定
している。また、前記アパーチャ9cのトラッキング方
向の透孔の長さはトラック方向の透孔の長さにトラッキ
ング追従範囲の2倍を加えることにより決定している。
しかし、前記アパーチャ9cのトラック方向の透孔の
長さを前記対物レンズ50の実効的な開口数がトラック
方向に0.45以下になるように決定し、前記アパーチ
ャ9cのトラッキング方向の透孔の長さをトラック方向
の透孔の長さにトラッキング追従範囲の2倍を加えるこ
とにより決定してもよい。ただし、この時前記対物レン
ズ50のトラッキング方向の実効的な開口数が0.45
より小さくならないようにする。
【0064】また、前記アパーチャ9bのトラック方向
の透孔の長さは前記対物レンズ50の実効的な開口数が
トラック方向に0.52になるように決定している。ま
た、前記アパーチャ9bのトラッキング方向の透孔の長
さはトラック方向の透孔の長さにトラッキング追従範囲
の2倍を加えることにより決定しているが、対物レンズ
50の有効光束直径4mmを超える場合は、当該有効光
束直径4mmでよい。
【0065】しかし、前記アパーチャ9bのトラック方
向の透孔の長さを前記対物レンズ50の実効的な開口数
がトラック方向に0.52以下になるように決定し、前
記アパーチャ9bのトラッキング方向の透孔の長さをト
ラック方向の透孔の長さにトラッキング追従範囲の2倍
を加えることにより決定してもよい。ただし、この時前
記対物レンズ50のトラッキング方向の実効的な開口数
が0.52より小さくならないようにする。
【0066】また、本実施例では、深さ0.8mmの位
置で合焦するように設計された対物レンズ50を用いた
が、深さ0.7〜0.9mmの位置で合焦するように設
計された対物レンズを用いても一応の再生は可能であ
る。また、本実施例では、レーザビーム波長を635n
mとしたが、レーザビーム波長を650(許容誤差±1
5)nmとする場合は、照射スポット径が0.1μm程
拡大するが、十分交換可能である。なお、波長635n
mと650nmのレーザビームについては、それぞれ、
その範囲を635±50nm、650±50nmに設定
しても再生可能であった。
【0067】また、本実施例では、深さ0.8mmの位
置で合焦するように設計された開口数0.6の対物レン
ズを用いたが、深さ1.2mmの位置で焦点が合うよう
に設計された開口数0.52(許容誤差±0.02)の
対物レンズを用いると、第1光ディスクと第3光ディス
クの2種類の光ディスクを安定に再生することができる
ようになる。即ち、第1光ディスクの再生時には、トラ
ック方向よりもトラッキング方向に長い透孔を持つ前記
アパーチャ9dを介挿し、第3光ディスクの再生時に
は、前記アパーチャ9dを除去する。この場合のアパー
チャの透孔の大きさは、対物レンズのトラック方向の実
効的開口数が0.35(許容誤差±0.03)になるよ
うに、図4において、トラック方向の長さaを2.35
mm、トラッキング方向の長さbを3.7mmとする。
この場合、第1光ディスクの再生時には前記アパーチャ
9dを介挿しなくても一応の再生が可能であるが、前記
アパーチャ9dを介挿し対物レンズのトラック方向の実
効的開口数を0.35にすると、基板が傾いた時や反っ
ている時に発生するコマ収差が小さくなるので良好な再
生が可能となる。 第3実施例 図8、図9に、深さ0.6mmの位置で焦点が合うよう
に設計された対物レンズを用いて、厚さ1.2(許容誤
差±0.1)mmの標準厚の基板を有する標準密度の光
ディスク、即ちCD、CD−ROMと、厚さ0.6(許
容誤差±0.05)mmの薄型の基板を有する高密度の
光ディスク、即ちSDの両者を再生する第3実施例の光
再生装置の光学系を示す。
【0068】図8、図9において、TN形液晶91は図
10に示すように外周部91a、内周部91bに分割さ
れている。該TN形液晶91は、これらのそれぞれの領
域に対して電圧のオン・オフの制御が可能で、電圧を加
えている領域ではレーザビームの偏光方向を変えずにそ
のまま透過させ、電圧を加えていない領域ではレーザビ
ームの偏光方向を90度変えて透過させる。開口数0.
6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4mmの対物
レンズの場合、このTN形液晶91の内周部91bは、
トラック方向の長さcを2.35mm、トラッキング方
向の長さdを3.7mmとしている。その結果、対物レ
ンズ5のトラック方向の実効的開口数は、0.35(許
容誤差±0.01)となった。また、トラッキング方向
の寸法に関しては2.58mm以上、即ちトラック方向
の1.1倍以上の範囲でジッタ抑制効果を確認できた。
【0069】また、偏光フィルタ92は図11に示す構
造をしている。即ち、特定方向に偏光するレーザビーム
のみを透過させる偏光フィルム92aが透明ガラス92
bにより全面的にはさまれている。本実施例において
は、偏光フィルム92aは、紙面に平行な偏光面を持つ
レーザビームのみを透過させるものとする。また、透明
ガラス92bは、透明で光学特性の優れた物なら何でも
よく、例えば樹脂(ポリカーボネート、PMMA等)で
も構わない。軽い材質の物を使うとそれだけ対物レンズ
のトラッキング制御及びフォーカス制御を安定にするこ
とができる。
【0070】まず、基板厚0.6mmで高密度の第2光
ディスクの再生動作について図9を用いて説明する。こ
の薄型の高密度光ディスクが再生される場合には、TN
型液晶91の外周部91a、内周部91bに電圧を加え
ない。その結果、半導体レーザ1から出射される紙面に
垂直な方向に偏光する波長635(許容誤差±15)n
mのレーザビームは、コリメータレンズ2で平行ビーム
にされ、ハーフミラー31で半分が透過し、TN型液晶
91により全面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平
行な方向に偏光するようになり、偏光フィルタ92で遮
光されず全面的に透過し、対物レンズ5に入射する。こ
の対物レンズ5は、図示省略したトラッキング制御機構
とフォーカス制御機構によりトラッキング方向とフォー
カス方向に変位可能に支持されている。従って、対物レ
ンズ5を経たレーザビームは集光され、ポリカーボネー
ト製の基板60を通って、当該光ディスクの信号記録面
60aに照射される。更に、前記信号記録面60aの反
射ビームは、前記基板60、前記対物レンズ5、前記偏
光フィルタ92、前記TN型液晶91を介して戻り、前
記ハーフミラー31で半分が反射され、集光レンズ7に
より、光検出器8の信号検出部に集光照射される。この
時、信号記録面60aに形成されるビームスポット径は
0.91(許容誤差±0.1)μmである。
【0071】次に、基板厚1.2mmで標準密度の第1
光ディスクの再生動作について図8を用いて説明する。
この標準厚の標準密度光ディスクが再生される場合に
は、TN形液晶91の外周部91aに電圧を加える。そ
の結果、半導体レーザ1から出射される紙面に垂直な方
向に偏光する波長635(許容誤差±15)nmのレー
ザビームは、コリメータレンズ2で平行ビームにされ、
ハーフミラー31で半分が透過し、TN型液晶91の外
周部91aに入射したレーザビームについては偏光方向
を変えられずに透過し、内周部91bに入射したレーザ
ビームについては偏光方向を90度変えられ透過し、偏
光フィルタ92で外周部91aを透過した紙面に垂直な
方向に偏光するレーザビームが遮光され、内周部91b
を透過した紙面に平行な方向に偏光するレーザビームが
対物レンズ5に入射する。この対物レンズ5は、図示省
略したトラッキング制御機構とフォーカス制御機構によ
りトラッキング方向とフォーカス方向に変位可能に支持
されている。従って、対物レンズ5を経たレーザビーム
は集光され、ポリカーボネート製の基板6を通って、当
該光ディスクの信号記録面6aに照射される。更に、前
記信号記録面6aの反射ビームは、前記基板6、前記対
物レンズ5、前記偏光フィルタ92、前記TN形液晶9
1を介して戻り、前記ハーフミラー31で半分が反射さ
れ、集光レンズ7により、光検出器8の信号検出部に集
光照射される。この時、信号記録面6aに形成されるビ
ームスポット径はトラック方向に1.5(許容誤差±
0.1)μm、トラッキング方向に1.6(許容誤差±
0.1)μmである。
【0072】本実施例のように、図10に示すような内
周部91bがトラック方向よりもトラッキング方向に長
いTN型液晶91を用いると、内周部91bが円形のT
N型液晶91を用いるよりも、トラッキング追従範囲が
拡大するに従ってジッタ量が大幅に改善される。また、
波形等価回路等を用いることにより、再生ジッタ値もT
N型液晶91と偏光フィルタ92をアクチュエータに付
加した場合と同等の値を得ることが出来る。
【0073】また、本実施例装置には、偏光フィルタ9
2と対物レンズ5の間には光路を90度変えるための反
射ミラー(立ち上げミラー)があるが、図を見易くする
ために図示を省略している。この立ち上げミラーは、上
記のごとく光路を変えることにより、光ピックアップを
コンパクト化するものである。また、本実施例では、ハ
ーフミラー31を用いたが、偏光フィルタ92と対物レ
ンズ5の間に1/4波長板を介挿して、ハーフミラー3
1の代わりに偏光ビームスプリッタを用いてもよい。こ
のような構成にすると、レーザビームの利用効率が向上
する。
【0074】また、本実施例では、TN型液晶91と偏
光フィルタ92はハーフミラー31と対物レンズ5の間
にあるが、TN型液晶91と偏光フィルタ92は、それ
ぞれ半導体レーザ1とコリメータレンズ2の間、コリメ
ータレンズ2とハーフミラー31の間であってもよい。
また、TN型液晶91と偏光フィルタ92は必ずしも連
続的に位置する必要はなく、TN型液晶91が偏光フィ
ルタ92の光源側にあれば離れていても構わない。
【0075】また、本実施例では、偏光フィルタ92を
用いたが、偏光選択性ホログラム、ゲストホスト素子、
偏光ガラス、偏光ビームスプリッタであってもよい。ま
た、前述するゲストホスト素子は、図20に示すように
ゲストホスト型液晶を透孔の外側に設け、電圧を印加し
た場合にのみ偏光選択特性を呈する素子である。
【0076】また、前述する偏光ガラスは、図21に示
すようにガラス中に銀化合物を一定方向に配向させた状
態で、表面の外周を還元させて銀を析出させたものであ
り、還元させた銀膜が偏光特性を呈するものである。
尚、材料の銀については、偏光選択性を有するものであ
れば、他の金属材料であってもよい。但し、銀を用いた
この偏光ガラスは、偏光面が共通のレーザビームを10
0%透過することが可能であり、通常の場合のように中
央の光孔部分において減光膜を設ける必要がなく、レー
ザビームの光束を絞った場合に、減光膜がないことによ
り十分な光量が得られると言う利点がある。
【0077】また、本実施例では、TN型液晶91を用
いたが、強誘電性型液晶、STN型液晶であってもよ
い。また、電気的に偏光面を回転させる方法であれば液
晶に限られず、ポッケルスセルを採用することも可能で
ある。また、磁気的に偏光面を回転させる素子としてフ
ァラデー素子も採用できる。前述する強誘電性型液晶
は、正の電圧を短時間加えるとレーザビームの偏光方向
を45度回転させるようになり、その状態を保持する。
また、負の電圧を短時間加えると正の電圧を加えた時と
は逆の方向にレーザビームの偏光方向を45度回転させ
るようになり、その状態を保持する。結果として、正の
電圧を加えたときと負の電圧を加えたときでは、透過後
のレーザビームの偏光方向には90度の差がある。即
ち、出射時のレーザビームの偏光方向を本実施例におけ
る偏光方向より、あらかじめ45度回転させておくと、
本実施例と同じ動作が可能となる。強誘電性型液晶を用
いると、電圧を加えるのは最初の短時間だけでよいので
省電力になる。
【0078】また、前述するポッケルスセルは、図22
に示すように電圧印加時にレーザビームの偏光面を回転
させるものである。このポッケルスセルは、印加電圧を
調整することにより偏光面の角度を変化させることがで
き、組立調整が容易である。また、前述するファラデー
素子は、図23に示すように磁界の印加時にレーザビー
ムの偏光面を回転させるものである。このファラデー素
子は図より明らかな通り、光の通過方向と磁界の印加方
向が共通でありファラデー素子を支持する鏡筒にコイル
を巻き付けることにより偏光面を回転でき、組立構成が
簡単になる。
【0079】上述の実施例では、前記TN型液晶91の
内周部のトラック方向の長さは前記対物レンズ5の実効
的な開口数がトラック方向に0.35になるように決定
している。また、前記TN型液晶91の内周部のトラッ
キング方向の長さはトラック方向の長さにトラッキング
追従範囲の2倍を加えることにより決定している。しか
し、前記TN型液晶91の内周部のトラック方向の長さ
を前記対物レンズ5の実効的な開口数がトラック方向に
0.35以下になるように決定し、前記TN型液晶91
の内周部のトラッキング方向の透孔の長さをトラック方
向の長さにトラッキング追従範囲の2倍を加えることに
より決定してもよい。ただし、この時前記対物レンズ5
のトラッキング方向の実効的な開口数が0.35より小
さくならないようにする。
【0080】また、本実施例においては、偏光フィルタ
92では紙面に平行な偏光面を持つレーザビームのみを
透過させる偏光フィルム92aを用いたが、半導体レー
ザ1から出射されるレーザビームの偏光方向を本実施例
と逆にするかTN型液晶91の電圧のオン・オフを逆に
すると、紙面に垂直な偏光面を持つレーザビームのみを
透過させる偏光フィルムを用いることも可能である。
【0081】また、本実施例では、レーザビーム波長を
635nmとしたが、レーザビーム波長を650(許容
誤差±15)nmとする場合は、レーザビームスポット
が0.1μm程拡大するが、十分交換可能である。な
お、波長635nmと650nmのレーザビームについ
ては、それぞれ、その範囲を635±50nm、650
±50nmに設定しても再生可能であった。
【0082】また、本実施例では、深さ0.6mmの位
置で焦点が合うように設計された対物レンズ5を用いた
が、深さ0.7mmから深さ0.9mmの間で焦点が合う
ように設計された対物レンズを用いてもよい。例えば、
深さ0.8mmの位置で焦点が合うように設計された開
口数0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4m
mの対物レンズを用いる場合は、図25におけるTN型
液晶91の第2領域91cのトラック方向の長さgを
3.47mm、トラッキング方向の長さdを4mmとす
る。その結果、対物レンズ5のトラック方向の実効的開
口数は0.52(許容誤差±0.02)となり、第2光
ディスクの再生時に信号記録面60aに形成されるビー
ムスポット径はトラック方向に1(許容誤差±0.1)
μm、トラッキング方向に1.1(許容誤差±0.1)
μmとなる。次に、第1光ディスクの再生時には、図2
5におけるTN型液晶91の第3領域91bのトラック
方向の長さcを3mm、トラッキング方向の長さdは上
記と同じ4mmとする。その結果、対物レンズ5のトラ
ック方向の実効的開口数は0.45(許容誤差±0.0
2)となり、第1光ディスクの再生時に信号記録面6a
に形成されるビームスポット径はトラック方向に1.2
(許容誤差±0.1)μm、トラッキング方向に1.3
(許容誤差±0.1)μmとなるので、第1光ディスク
と同じ動作原理で、厚さ1.2(許容誤差±0.05)
mmの標準厚の基板を有する高密度の光ディスク、即ち
MMCDの再生も可能となる。
【0083】また、本実施例では、深さ0.6mmの位
置で合焦するように設計された開口数0.6の対物レン
ズを用いたが、深さ1.2mmの位置で焦点が合うよう
に設計された開口数0.52(許容誤差±0.02)の
対物レンズを用いると、第1光ディスクと第3光ディス
クの2種類の光ディスクを安定に再生することができる
ようになる。即ち、第1光ディスクの再生時には、TN
型液晶91の外周部91aに電圧を加え、第3光ディス
クの再生時には、TN型液晶91の外周部91aに電圧
を加えない。この場合のTN型液晶91の内周部91b
の大きさは、対物レンズのトラック方向の実効的開口数
が0.35(許容誤差±0.03)になるように、図1
0において、トラック方向の長さcを2.35mm、ト
ラッキング方向の長さdを3.7mmとする。この場
合、第1光ディスクの再生時にはレーザビームの外周部
を遮光しなくても一応の再生が可能であるが、レーザビ
ームの外周部を遮光し、対物レンズのトラック方向の実
効的開口数を0.35にすると、基板が傾いた時や反っ
ている時に発生するコマ収差が小さくなるので良好な再
生が可能となる。 第4実施例 図12、図13に、深さ0.6mmの位置で焦点が合う
ように設計された対物レンズを用いて、厚さ1.2(許
容誤差±0.1)mmの標準厚の基板を有する標準密度
の光ディスク、即ちCD、CD−ROMと、厚さ0.6
(許容誤差±0.05)mmの薄型の基板を有する高密
度の光ディスク、即ちSDの両者を再生する第4実施例
の光再生装置の光学系を示す。
【0084】図12、図13において、偏光フィルタ9
4は図14に示す構造をしている。即ち、偏光フィルム
94aが透明ガラス94bによりはさまれ、偏光フィル
ム94aのない内周部にはレーザビームの透過率を低下
させるための偏光選択性のないフィルタ94cが取り付
けられている。偏光フィルム94aは特定方向に偏光す
るレーザビームを透過させるが、それでも70〜90%
程度である。そのため、内周部においてもレーザビーム
の透過率を外周部と同じ程度まで低下させないと第1光
ディスクの再生時において集光特性が悪くなる。フィル
タ94cを取り付けているのはそのためである。また、
透明ガラス94bは、透明で光学特性の優れた物なら何
でもよく、例えば樹脂(ポリカーボネート、PMMA
等)でも構わない。軽い材質の物を使うとそれだけ対物
レンズのトラッキング制御及びフォーカス制御を安定に
することができる。
【0085】偏光フィルタ94の偏光特性は図15に示
すようになっている。即ち、前記偏光フィルタ94は外
周部94dでは、偏光フィルム94aにより特定方向に
偏光するレーザビームのみを70〜90%程度透過させ
る。また、内周部94eではレーザビームの偏光方向に
関係なく外周部94dと同じ透過率(70〜90%)で
透過させる。本実施例においては、外周部94dでは紙
面に平行な偏光面を持つレーザビームのみを透過させる
ものとする。開口数0.6(許容誤差±0.05)、有
効光束直径4mmの対物レンズの場合、この偏光フィル
タ94の内周部94eは、トラック方向の長さeを2.
35mm、トラッキング方向の長さfを3.7mmとし
ている。その結果、対物レンズ5のトラック方向の実効
的開口数は、0.35(許容誤差±0.01)となっ
た。また、トラッキング方向の寸法に関しては2.58
mm以上、即ちトラック方向の1.1倍以上の範囲でジ
ッタ抑制効果を確認できた。まず、基板厚0.6mmで
高密度の第2光ディスクの再生動作について図13を用
いて説明する。この薄型の高密度光ディスクが再生され
る場合には、TN型液晶93に電圧を加えない。その結
果、半導体レーザ1から出射される紙面に垂直な方向に
偏光する波長635(許容誤差±15)nmのレーザビ
ームは、コリメータレンズ2で平行ビームにされ、ハー
フミラー31で半分が透過し、TN型液晶93により全
面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平行な方向に偏
光するようになり、偏光フィルタ92で遮光されず全面
的に透過し、対物レンズ5に入射する。この対物レンズ
5は、図示省略したトラッキング制御機構とフォーカス
制御機構によりトラッキング方向とフォーカス方向に変
位可能に支持されている。従って、対物レンズ5を経た
レーザビームは集光され、ポリカーボネート製の基板6
0を通って、当該光ディスクの信号記録面60aに照射
される。更に、前記信号記録面60aの反射ビームは、
前記基板60、前記対物レンズ5、前記偏光フィルタ9
4、前記TN型液晶93を介して戻り、前記ハーフミラ
ー31で半分が反射され、集光レンズ7により、光検出
器8の信号検出部に集光照射される。この時、信号記録
面60aに形成されるビームスポット径は0.91(許
容誤差±0.1)μmである。
【0086】次に、基板厚1.2mmで標準密度の第1
光ディスクの再生動作について図12を用いて説明す
る。この標準厚の標準密度光ディスクが再生される場合
には、TN型液晶93に電圧を加える。その結果、半導
体レーザ1から出射される紙面に垂直な方向に偏光する
波長635(許容誤差±15)nmのレーザビームは、
コリメータレンズ2で平行ビームにされ、ハーフミラー
31で半分が透過し、TN型液晶93により全面的に偏
光方向を変えられずに透過し、偏光フィルタ94で外周
部が遮光され内周部だけが対物レンズ5に入射する。こ
の対物レンズ5は、図示省略したトラッキング制御機構
とフォーカス制御機構によりトラッキング方向とフォー
カス方向に変位可能に支持されている。従って、対物レ
ンズ5を経たレーザビームは集光され、ポリカーボネー
ト製の基板6を通って、当該光ディスクの信号記録面6
aに照射される。更に、前記信号記録面6aの反射ビー
ムは、前記基板6、前記対物レンズ5、前記偏光フィル
タ94、前記TN型液晶93を介して戻り、前記ハーフ
ミラー31で半分が反射され、集光レンズ7により、光
検出器8の信号検出部に集光照射される。この時、信号
記録面6aに形成されるビームスポット径はトラック方
向に1.5(許容誤差±0.1)μm、トラッキング方
向に1.6(許容誤差±0.1)μmである。
【0087】本実施例のように、図15に示すような内
周部94eがトラック方向よりもトラッキング方向に長
い偏光フィルタ94を用いると、内周部94eが円形の
偏光フィルタを用いるよりも、トラッキング追従範囲が
拡大するに従ってジッタ量が大幅に改善される。また、
波形等価回路等を用いることにより、再生ジッタ値もT
N型液晶93と偏光フィルタ94をアクチュエータに付
加した場合と同等の値を得ることが出来る。
【0088】また、本実施例装置には、偏光フィルタ9
4と対物レンズ5の間には光路を90度変えるための反
射ミラー(立ち上げミラー)があるが、図を見易くする
ために図示を省略している。この立ち上げミラーは、上
記のごとく光路を変えることにより、光ピックアップを
コンパクト化するものである。また、本実施例では、ハ
ーフミラー31を用いたが、偏光フィルタ94と対物レ
ンズ5の間に1/4波長板を介挿して、ハーフミラー3
1の代わりに偏光ビームスプリッタを用いてもよい。こ
のような構成にすると、レーザビームの利用効率が向上
する。
【0089】また、本実施例では、TN型液晶93と偏
光フィルタ94はハーフミラー31と対物レンズ5の間
にあるが、TN型液晶93と偏光フィルタ94は、それ
ぞれ半導体レーザ1とコリメータレンズ2の間、コリメ
ータレンズ2とハーフミラー31の間であってもよい。
また、TN型液晶93と偏光フィルタ94は必ずしも連
続的に位置する必要はなく、TN型液晶93が偏光フィ
ルタ94の光源側にあれば離れていても構わない。
【0090】また、本実施例では、偏光フィルタ94を
用いたが、偏光選択性ホログラム、ゲストホスト素子、
偏光ガラス、偏光ビームスプリッタであってもよい。ま
た、前述するゲストホスト素子は、図20に示したよう
にゲストホスト型液晶を透孔の外側に設け、電圧を印加
した場合にのみ偏光選択特性を呈する素子である。
【0091】また、前述する偏光ガラスは、図21に示
したようにガラス中に銀化合物を一定方向に配向させた
状態で、表面の外周を還元させて銀を析出させたもので
あり、還元させた銀膜が偏光特性を呈するものである。
尚、材料の銀については、偏光選択性を有するものであ
れば、他の金属材料であってもよい。但し、銀を用いた
この偏光ガラスは、偏光面が共通のレーザビームを10
0%透過することが可能であり、通常の場合のように中
央の光孔部分において減光膜を設ける必要がなく、レー
ザビームの光束を絞った場合に、減光膜がないことによ
り十分な光量が得られると言う利点がある。
【0092】また、本実施例では、TN型液晶93を用
いたが、強誘電性型液晶、STN型液晶であってもよ
い。また、電気的に偏光面を回転させる方法であれば液
晶に限られず、ポッケルスセルを採用することも可能で
ある。また、磁気的に偏光面を回転させる素子としてフ
ァラデー素子も採用できる。前述した強誘電性型液晶
は、正の電圧を短時間加えるとレーザビームの偏光方向
を45度回転させるようになり、その状態を保持する。
また、負の電圧を短時間加えると正の電圧を加えた時と
は逆の方向にレーザビームの偏光方向を45度回転させ
るようになり、その状態を保持する。結果として、正の
電圧を加えたときと負の電圧を加えたときでは、透過後
のレーザビームの偏光方向には90度の差がある。即
ち、出射時のレーザビームの偏光方向を本実施例におけ
る偏光方向より、あらかじめ45度回転させておくと、
本実施例と同じ動作が可能となる。強誘電性型液晶を用
いると、電圧を加えるのは最初の短時間だけでよいので
省電力になる。
【0093】また、前述するポッケルスセルは、図22
に示したように電圧印加時にレーザビームの偏光面を回
転させるものである。このポッケルスセルは、印加電圧
を調整することにより偏光面の角度を変化させることが
でき、組立調整が容易である。また、前述するファラデ
ー素子は、図23に示したように磁界の印加時にレーザ
ビームの偏光面を回転させるものである。このファラデ
ー素子は図より明らかな通り、光の通過方向と磁界の印
加方向が共通でありファラデー素子を支持する鏡筒にコ
イルを巻き付けることにより偏光面を回転でき、組立構
成が簡単になる。
【0094】上述の実施例では、前記偏光フィルタ94
の内周部のトラック方向の長さは前記対物レンズ5の実
効的な開口数がトラック方向に0.35になるように決
定している。また、前記偏光フィルタ94の内周部のト
ラッキング方向の長さはトラック方向の長さにトラッキ
ング追従範囲の2倍を加えることにより決定している。
しかし、前記偏光フィルタ94の内周部のトラック方
向の長さを前記対物レンズ5の実効的な開口数がトラッ
ク方向に0.35以下になるように決定し、前記偏光フ
ィルタ94の内周部のトラッキング方向の長さをトラッ
ク方向の長さにトラッキング追従範囲の2倍を加えるこ
とにより決定してもよい。ただし、この時前記対物レン
ズ5のトラッキング方向の実効的な開口数が0.35よ
り小さくならないようにする。
【0095】また、本実施例では、偏光フィルタ94に
入射するレーザビームの偏光方向の切り換えをTN型液
晶93で行っているが、TN型液晶93の代わりに半導
体レーザ自体で切り換えてもよい。レーザビームの偏光
方向を半導体レーザ自体で切り換える方法としては、例
えば図16から図19に示すような方法が考えられる。
【0096】図16に示す方法は、偏光方向が互いに直
交する2種類のレーザビームを出射する2個のレーザ素
子を別個に形成し、1個の基盤上に固着させ、レーザビ
ームを切り換える方法である。図17に示す方法は、偏
光方向が互いに直交する2種類のレーザビームを出射す
る2個のレーザ素子を同時に形成し、レーザビームを切
り換える方法である。
【0097】図18に示す方法は、1つのレーザ基盤を
90度回転させ、偏光方向が互いに直交する2種類のレ
ーザビームを切り換える方法である。図19に示す方法
は、偏光方向が互いに直交する2種類のレーザビームを
出射する2個の半導体レーザ11、12を用いて、レー
ザビームを切り換える方法である。図19において、第
1半導体レーザ11から出射された紙面に平行な方向に
偏光するレーザビームは偏光ビームスプリッタ32を透
過し、光ディスクからの反射光は偏光ビームスプリッタ
33を透過し、集光レンズ71で集光され、光検出器8
1に照射し信号が検出される。また、第2半導体レーザ
12から出射された紙面に垂直な方向に偏光するレーザ
ビームは偏光ビームスプリッタ32で反射し、光ディス
クからの反射光は偏光ビームスプリッタ33で反射し、
集光レンズ72で集光され、光検出器82に照射し信号
が検出される。その他の動作については、TN型液晶9
3を用いていないこと以外は、図12及び図13の説明
と同じなので省略する。図19に示すように、2つの光
検出器81及び82を用いると、第1半導体レーザ11
に対して光検出器の位置決めをした後に、該光検出器に
対して第2半導体レーザ12の位置決めをするという動
作が不要となる。
【0098】また、本実施例においては、偏光フィルタ
94では紙面に平行な偏光面を持つレーザビームのみを
透過させる偏光フィルム94aを用いたが、半導体レー
ザから出射されるレーザビームの偏光方向を本実施例と
逆にするかTN型液晶93の電圧のオン・オフを逆にす
ると、紙面に垂直な偏光面を持つレーザビームのみを透
過させる偏光フィルムを用いることも可能である。
【0099】また、本実施例では、レーザビーム波長を
635nmとしたが、レーザビーム波長を650(許容
誤差±15)nmとする場合は、レーザビームスポット
が0.1μm程拡大するが、十分交換可能である。な
お、波長635nmと650nmのレーザビームについ
ては、それぞれ、その範囲を635±50nm、650
±50nmに設定しても再生可能であった。
【0100】また、本実施例では、深さ0.6mmの位
置で焦点が合うように設計された対物レンズ5を用いた
が、深さ0.7mmから深さ0.9mmの間で焦点が合う
ように設計された対物レンズを用いてもよい。例えば、
深さ0.8mmの位置で焦点が合うように設計された開
口数0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4m
mの対物レンズを用いる場合は、図26における偏光フ
ィルタ94fの第2領域94gのトラック方向の長さh
を3.47mm、トラッキング方向の長さfを4mmと
する。その結果、対物レンズ5のトラック方向の実効的
開口数は0.52(許容誤差±0.02)となり、第2
光ディスクの再生時に信号記録面60aに形成されるビ
ームスポット径はトラック方向に1(許容誤差±0.
1)μm、トラッキング方向に1.1(許容誤差±0.
1)μmとなる。次に、第1光ディスクの再生の時は、
図26における偏光フィルタ94dの第2領域94eの
トラック方向の長さeを3mm、トラッキング方向の長
さfは上記と同じ4mmとする。その結果、対物レンズ
5のトラック方向の実効的開口数は0.45(許容誤差
±0.02)となり、第1光ディスクの再生時に信号記
録面6aに形成されるビームスポット径はトラック方向
に1.2(許容誤差±0.1)μm、トラッキング方向
に1.3(許容誤差±0.1)μmとなるので、第1光
ディスクと同じ動作原理で、厚さ1.2(許容誤差±
0.05)mmの標準厚の基板を有する高密度の光ディ
スク、即ちMMCDの再生も可能となる。この場合に
は、再生される光ディスクの種類に応じて偏光フィルタ
94dと94fが機械的に選択介挿されることになる。
この機械的介挿機構については図示していないが、プラ
ンジャ等で動く通常のスライド機構を採用すればよく特
別な機構ではない。
【0101】また、本実施例では、深さ0.6mmの位
置で合焦するように設計された開口数0.6の対物レン
ズを用いたが、深さ1.2mmの位置で焦点が合うよう
に設計された開口数0.52(許容誤差±0.02)の
対物レンズを用いると、第1光ディスクと第3光ディス
クの2種類の光ディスクを安定に再生することができる
ようになる。即ち、第1光ディスクの再生時には、TN
型液晶93に電圧を加え、第3光ディスクの再生時に
は、TN型液晶93に電圧を加えない。この場合の偏光
フィルタ94の内周部94eの大きさは、対物レンズの
トラック方向の実効的開口数が0.35(許容誤差±
0.03)になるように、図15において、トラック方
向の長さeを2.35mm、トラッキング方向の長さf
を3.7mmとする。この場合、第1光ディスクの再生
時にはレーザビームの外周部を遮光しなくても一応の再
生が可能であるが、レーザビームの外周部を遮光し、対
物レンズのトラック方向の実効的開口数を0.35にす
ると、基板が傾いた時や反っている時に発生するコマ収
差が小さくなるので良好な再生が可能となる。 第5実施例 上記第1〜第4実施例では、レーザビームの波長を58
5〜685nm若しくは600〜700nmとして説明
したが、これらの波長に限定されるものではなく、さら
に短波長のレーザビームであってもよく、350nm〜
700nmの範囲のレーザビームを利用できる。また、
対物レンズの実効的開口数は、上記第1〜第4実施例で
示した開口数に限定されるものではなく、0.20〜0.
65の範囲で設定可能である。さらに、対象とする光デ
ィスクは、基板厚1.2mmの光ディスクと基板厚0.6
mmで高密度の光ディスクとしたが、これらに限定され
るものではない。
【0102】図27にブルーレーザ(波長:350〜4
50nm、典型波長:415〜445nm、以下同じ)
を用いた時の厚さ1.2(許容誤差±0.1)mmの標
準厚の基板を有する標準密度の光ディスク、即ちCD、
CD−ROM(以下、第1光ディスクと称す)と、厚さ
0.6(許容誤差±0.05)mmの薄型の基板を有す
る高密度の光ディスク、即ちSD(以下、第2光ディス
クと称す)と、厚さ0.6mm(許容誤差±0.05)m
mの薄型を有する超高密度の光ディスク、即ち高密度S
D(以下、第4光ディスクと称す)のピット長、ピット
深さ及びトラックピッチと、ビームスポット径と対物レ
ンズの開口数を示す。また、図28にグリーンレーザ
(波長:450〜550nm、典型波長:517〜54
7nm、以下同じ)を用いた時の第1、第2及び第4光
ディスクのピット長、ピット深さ、トラックピッチ、ビ
ームスポット径及び対物レンズの開口数を示す。ブルー
レーザを用いて上記第1光ディスク、第2光ディスク及
び第4光ディスクを再生するには、第1光ディスクに対
して対物レンズの実効的開口数を0.20〜0.30に、
第2光ディスクに対しては0.36〜0.46に、第4光
ディスクに対しては0.55〜0.65に設定する必要が
ある。対物レンズのトラック方向の実効的開口数の変化
は、上記第1〜第4実施例に示した方法で行うことがで
きる。従って、ブルーレーザを用いて第1光ディスク、
第2光ディスク及び第4光ディスクを再生することがで
きるが、このレーザビームでは、好ましくは第2光ディ
スクと第4光ディスクの再生に適している。
【0103】また、グリーンレーザを用いて第1光ディ
スク、第2光ディスク及び第4光ディスクを再生するに
は、第1光ディスクに対して対物レンズの実効的開口数
を0.25〜0.35に、第2光ディスクに対しては0.
45〜0.55に、第4光ディスクに対しては0.55〜
0.65に設定する必要がある。対物レンズのトラック
方向の実効的開口数の変化は、上記第1〜第4実施例に
示した方法で行うことができる。グリーンレーザを用い
た場合には第1光ディスクと第2光ディスクの再生に適
しているが、第4光ディスクも再生することができる。
【0104】更に、ブルーレーザを用いて第1光ディス
クと第2光ディスクのみを再生するように構成すること
も可能であり、その場合には、対物レンズの開口数を
0.36〜0.60に設定し、長孔の実効的開口数を0.
25〜0.35の範囲に選択的に切り換えるだけでよ
い。また、グリーンレーザの場合には対物レンズの開口
数を0.45〜0.60に設定し、長孔の実効的開口数を
0.20〜0.30に切り換えるだけでよい。 第6実施例 上記第1〜第5実施例では、光ディスクの再生のみにつ
いて説明したが、本発明は、上記第1光ディスク、第2
光ディスク及び第4光ディスクの記録をも可能とするも
のである。即ち、レーザビームの波長が680(許容誤
差±15)nm若しくは650(許容誤差±50)nm
若しくは635(許容誤差±50)nm若しくは500
(許容誤差±50)nm若しくは400(許容誤差±5
0)nmで、パワーが30mWの半導体レーザを用いれ
ば、上記第1〜第5実施例で説明した各ピックアップを
用い、ピックアップ中の対物レンズの実効的開口数を上
記第1〜第5実施例で示した各光ディスク、各波長に適
した実効的開口数に設定することにより第1光ディス
ク、第2光ディスク及び第4光ディスクの記録が可能で
ある。 第7実施例 前述する実施例では、アパーチャを記録又は再生する光
ディスクの基板厚や記録トラックピッチに応じて、長孔
の大きさを切り換えたが、長孔のサイズを多段に変化さ
せることができるように液晶の電極構造(図29参照)
を変更し、図30に示すように信号処理回路202中の
誤り検出回路203の出力を、誤り率検出回路204に
入力して一定期間内に発生する誤り率を求め、この誤り
率をコントローラ205に入力して、液晶ドライブ回路
206を制御することにより、ピックアップ201中の
液晶の長孔形状を変化させ、ジッタ量と相関のある前記
誤り率が最小となる様、液晶の長孔サイズを設定する様
にすれば、前述する実施例の様な面倒な設定は解消す
る。
【0105】また、長孔のトラック方向とトラッキング
方向の比は、少なくとも、1.1以上とすることが可能
であり、望ましくは1.1〜2.0、更に、望ましくは
1.2〜1.4とする必要がある。更に、長孔の形状につ
いてもトラッキング方向両端が円弧であるとしたが、図
31に示す様に長方形若しくは六角形以上とすることが
できる。 第8実施例 上記第1〜第7実施例においては、基板厚0.6mmの
第2光ディスクの再生時には、光源である半導体レーザ
から発せられるレーザビームの偏光面を90度回転さ
せ、基板厚1.2mmの第1光ディスクの再生時には、
前記レーザビームの偏光面を回転せずに光ディスクにレ
ーザビームを照射したが、これに限るものではなく、好
ましくは、基板厚0.6mmの第2光ディスクの再生時
には、前記レーザビームの偏光面を回転せず、基板厚
1.2mmの第1光ディスクの再生時には、前記レーザ
ビームの偏光面を90度回転して光ディスクにレーザビ
ームを照射する。即ち、図32に示すように、半導体レ
ーザ1から発せられるレーザビームの偏光面の方向と偏
光フィルタ94の外周部94bの偏光特性の方向とを一
致させた構成でレーザビームの外周部の遮光の有無によ
り第1光ディスクと第2光ディスクとを再生することに
なる。前記偏光フィルタ94の内周部94aは偏光特性
を示さず、全面的にレーザビームを透過させる。
【0106】まず、第2光ディスクの再生動作について
図33を用いて説明する。この薄型の光ディスクが再生
される場合には、TN型液晶93に電圧を印加する。そ
の結果、前記半導体レーザ1から発した紙面に垂直な方
向に偏光する波長635(許容誤差±15)nmのレー
ザビームは、コリメータレンズ2で平行にされ、ハーフ
ミラー31で半分が透過し、TN型液晶93により全面
的に偏光方向を変えられずに透過する。その後、偏光フ
ィルタ94で遮光されず全面的に透過し、対物レンズ5
に入射する。この対物レンズ5は、図示省略したトラッ
キング制御機構とフォーカス制御機構によりトラッキン
グ方向とフォーカス方向に変位可能に支持されている。
従って、対物レンズ5を経たレーザビームは集光され、
ポリカーボネート製の基板60を通って、当該光ディス
クの記録面60aに照射される。更に、前記記録面60
aで反射されたビームは、前記基板60、前記対物レン
ズ5、前記偏光フィルタ94、前記TN型液晶93を介
して戻り、前記ハーフミラー31で半分が反射され、集
光レンズ7により、光検出器8の信号検出部に集光照射
される。また、記録面60aに形成されるビームスポッ
ト径は、0.91(許容誤差±0.1)μmである。
【0107】次に、第1光ディスクの再生動作について
図34を用いて説明する。この標準厚の光ディスクが再
生される場合には、TN型液晶93に電圧を加えない。
その結果、半導体レーザ1から出射される紙面に垂直な
方向に偏光する波長635(許容誤差±15)nmのレ
ーザビームは、コリメータレンズ2で平行にされ、ハー
フミラー31で半分が透過し、TN型液晶93により全
面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平行な方向に偏
光するようになり、偏光フィルタ94で外周部が遮光さ
れ、内周部だけが対物レンズ5に入射する。この対物レ
ンズ5は、図示省略したトラッキング制御機構とフォー
カス制御機構によりトラッキング方向とフォーカス方向
に変位可能に支持されている。従って、対物レンズ5を
経たレーザビームは集光され、ポリカーボネート製の基
板6を通って、当該光ディスクの記録面6aに照射され
る。更に、前記記録面6aで反射されたビームは、前記
基板6、前記対物レンズ5、前記偏光フィルタ94、前
記TN型液晶93を介して戻り、前記ハーフミラー31
で半分が反射され、集光レンズ7により、光検出器8の
信号検出部に集光照射される。また、記録面6aに形成
されるビームスポット径は、トラック方向に1.5(許
容誤差±0.1)μm、トラッキング方向に1.6(許容
誤差±0.1)μmである。 第9実施例 上記第8実施例では、前記偏光フィルタ94が内周部と
外周部にパターニングされている場合について述べた
が、これに限るものではなく、前記TN型液晶93が内
周部と外周部にパターニングされていても良い。即ち、
図35(a)に示すように、前記TN型液晶93の外周
部93bの領域のみにTN型液晶と電圧印加用の透明電
極とが形成され、内周部93aにはTN型液晶と透明電
極の両方が形成されていないパターンである。第2光デ
ィスクの再生動作について図36を用いて説明する。こ
の薄型の光ディスクが再生される場合には、TN型液晶
93の外周部93bに電圧を印加する。その結果、前記
半導体レーザ1から発した紙面に垂直な方向に偏光する
波長635(許容誤差±15)nmのレーザビームは、
コリメータレンズ2で平行にされ、ハーフミラー31で
半分が透過し、TN型液晶93により全面的に偏光方向
を変えられずに透過する。その後、偏光フィルタ94で
遮光されず全面的に透過し、対物レンズ5に入射する。
この対物レンズ5は、図示省略したトラッキング制御機
構とフォーカス制御機構によりトラッキング方向とフォ
ーカス方向に変位可能に支持されている。従って、対物
レンズ5を経たレーザビームは集光され、ポリカーボネ
ート製の基板60を通って、当該光ディスクの記録面6
0aに照射される。その他の動作は図33と同じなので
省略する。
【0108】次に、第1光ディスクの再生動作について
図37を用いて説明する。この標準厚の光ディスクが再
生される場合には、TN型液晶93の外周部93bに電
圧を加えない。その結果、半導体レーザ1から出射され
る紙面に垂直な方向に偏光する波長635(許容誤差±
15)nmのレーザビームは、コリメータレンズ2で平
行にされ、ハーフミラー31で半分が透過し、TN型液
晶93により外周部93bを通過するレーザビームのみ
が偏光方向を90度変えられ紙面に平行な方向に偏光す
るようになり、偏光フィルタ94で外周部が遮光され、
内周部だけが対物レンズ5に入射する。この対物レンズ
5は、図示省略したトラッキング制御機構とフォーカス
制御機構によりトラッキング方向とフォーカス方向に変
位可能に支持されている。従って、対物レンズ5を経た
レーザビームは集光され、ポリカーボネート製の基板6
を通って、当該光ディスクの記録面6aに照射される。
その他の動作は図34と同じなので省略する。
【0109】本第9実施例においては、前記TN型液晶
93には、TN型液晶を形成した領域としない領域とが
存在するが、内周部と外周部での光の透過率に変化はな
いので、これによる再生特性への悪影響は生じない。 第10実施例 上記第9実施例では、TN型液晶を一部分に用いた場合
について述べたが、これに限るものではなく、図35
(b)に示すようにぜTN型液晶を内周部と外周部とに
パターニングし、各々独立に電圧を印加できるように透
明電極もパターニングした構造でもよい。第2光ディス
クの再生動作について図38を用いて説明する。この薄
型の光ディスクが再生される場合には、TN型液晶93
の内周部93aと外周部93bとに電圧を印加する。そ
の結果、前記半導体レーザ1から発した紙面に垂直な方
向に偏光する波長635(許容誤差±15)nmのレー
ザビームは、コリメータレンズ2で平行にされ、ハーフ
ミラー31で半分が透過し、TN型液晶93により全面
的に偏光方向を変えられずに透過する。その後、偏光フ
ィルタ94で遮光されず全面的に透過し、対物レンズ5
に入射する。この対物レンズ5は、図示省略したトラッ
キング制御機構とフォーカス制御機構によりトラッキン
グ方向とフォーカス方向に変位可能に支持されている。
従って、対物レンズ5を経たレーザビームは集光され、
ポリカーボネート製の基板60を通って、当該光ディス
クの記録面60aに照射される。その他の動作は図33
と同じなので省略する。
【0110】次に、第1光ディスクの再生動作について
図39を用いて説明する。この標準厚の光ディスクが再
生される場合には、TN型液晶93の内周部93aには
電圧を印加し、外周部93bには電圧を加えない。その
結果、半導体レーザ1から出射される紙面に垂直な方向
に偏光する波長635(許容誤差±15)nmのレーザ
ビームは、コリメータレンズ2で平行にされ、ハーフミ
ラー31で半分が透過し、TN型液晶93により外周部
93bを通過するレーザビームのみが偏光方向を90度
変えられ紙面に平行な方向に偏光するようになり、偏光
フィルタ94で外周部が遮光され、内周部だけが対物レ
ンズ5に入射する。この対物レンズ5は、図示省略した
トラッキング制御機構とフォーカス制御機構によりトラ
ッキング方向とフォーカス方向に変位可能に支持されて
いる。従って、対物レンズ5を経たレーザビームは集光
され、ポリカーボネート製の基板6を通って、当該光デ
ィスクの記録面6aに照射される。その他の動作は図3
4と同じなので省略する。
【0111】上記第8〜第10実施例において、TN型
液晶に電圧を印加するとは、レーザビームがTN型液晶
を通過することによってレーザビームの偏光面が変化し
ないことを意味し、TN型液晶に電圧を印加しないと
は、レーザビームがTN型液晶を通過することによって
レーザビームの偏光面が回転することを意味する。ま
た、半導体レーザ1から発せられるレーザビームの偏光
方向は紙面に垂直な方向に限られず、紙面に平行な方向
であっても良い。この場合には、偏光フィルタ94の偏
光特性の方向も紙面に平行な方向となる。
【0112】尚、偏光選択手段としては、偏光フィルタ
に限られず、上述の偏光選択性ホログラム、ゲストホス
ト素子、偏光ガラスを使用できることは言うまでもな
い。また、偏光面回転素子としては、TN型液晶に限ら
れず、上述のSTN型液晶、強誘電性型液晶、ポッケル
スセル、ファラデー素子を使用できることも言うまでも
ない。 第11実施例 従来の半導体レーザのマウントへの設置においては、図
40(a)に示すように水平なマウント1bに半導体レ
ーザ1を設置していた。この方式で設置された前記半導
体レーザから発せられる紙面に垂直な方向に偏光する波
長630〜640nmのレーザビームは、実際には、図
40(b)に示すように紙面に垂直な方向から3〜10
度(典型値:5〜7度)ずれているので、前記TN型液
晶93、前記偏光フィルタ94において所望の特性が得
られない。そこで、図41(a)に示すように半導体レ
ーザを水平方向から3〜10度、好ましくは、5〜7度
傾いたマウント2b上に設置することにより図41
(b)に示すように紙面に垂直な方向に偏光するレーザ
ビームが得られ、前記TN型液晶93による偏光面の回
転、前記偏光フィルタ94による遮光において所望の特
性が得られる。
【0113】このレーザビームの偏光方向のずれの補償
は、前記半導体レーザを設置するマウントに傾斜を設け
る場合のみならず、水平なマウント上に半導体レーザを
設置した状態で、半導体レーザチップをずれ角の分だけ
回転させて設置しても良い。即ち、図42に示すよう
に、従来の方式ではレーザビームの偏光方向は垂直方向
に対して3〜10度(典型値:5〜7度)ずれているが
(図42(a)、(b))、本発明による方式では、下
側から見た半導体レーザチップが3〜10度、好ましく
は、5〜7度回転しているので、レーザビームの偏光方
向は垂直となっている(図42(c)、(d))。この
場合において、半導体レーザチップの回転は図42
(c)の切り込みを基準として回転する。上記において
は、レーザビームの偏光面は垂直に対して右側にずれて
いる場合について説明したが、レーザチップの作成方法
によっては左側にずれている場合も考えられるので、そ
の場合には上記の説明とは反対に傾斜を設けたり、回転
させるることになる。
【0114】また、本実施例により630〜640nm
のレーザビームの偏光面のずれ角を補償することによ
り、光ディスクの再生特性においてジッタが1%改善す
る。 第12実施例 上記実施例においては、偏光選択手段として偏光フィル
タ、偏光選択性ホログラム、ゲストホスト素子、偏光ガ
ラスを用いるとして説明したが、これに限られず、図4
3に示すように、偏光選択性回折格子を用いても良い。
この偏光選択性回折格子は、一定方向に偏光するレーザ
ビームは、そのまま透過し、その他の方向に偏光するレ
ーザビームは回折により外側に逃がすように機能する。
従って、図43に示すようにレーザビームの外周部は縦
方向に偏光するレーザビームに対しては、そのまま透過
し、横方向に偏光するレーザビームは回折により外側に
逃がし、中心部はレーザビームの偏光方向に関係なく透
過させる。これにより、縦方向に偏光するレーザビーム
は全面的に透過し、横方向に偏光するレーザビームは、
実質的に外周部を遮光されることになり、上記の偏光フ
ィルタ、偏光選択性ホログラム、ゲストホスト素子、偏
光ガラスと同様の機能を果たすことになる。 第13実施例 本発明においては、液晶を偏光切換手段として用いてい
るが、当該液晶素子を2枚の平行なガラスの間に精密に
封入することは、光ディスクの記録/再生特性の面から
非常に重要である。通常は、封入する液晶中に直径5〜
7μm程度のビーズ玉を混入させ、2枚のガラスを平行
にしている。しかし、混入したビーズ玉がレーザビーム
に悪影響を及ぼし、記録/再生特性が低下する。そこ
で、図44(a)に示すように、TN型液晶93にはビ
ーズ玉202を混入せず、2つの封止剤201a、20
1bの間に直径4〜10μm、好ましくは、5〜7μm
のビーズ玉202を挿入し、2枚のガラス203を平行
にする。これにより、前記TN型液晶93を4〜10μ
m、好ましくは、5〜7μmの間隔で平行に保たれた2
枚のガラスの間に封入でき(図44(b)参照)、前記
TN型液晶93中にビーズ玉202が混入しないので、
偏光切換手段による光ディスクの記録/再生特性の低下
はない。ビーズ玉の混入方式は図44(a)に示すもの
に限らず、レーザビームの光路ではない部分にビーズ玉
を挿入する方式なら何でも良い。
【0115】また、2枚のガラスの間に挿入するギャッ
プ剤はビーズ玉に限られず、ファイバーを用いても良
い。
【0116】
【発明の効果】本発明によれば、対物レンズがトラッキ
ング制御をしても、トラッキング方向に長いレーザビー
ムが対物レンズに入射される為、照射スポットの形状変
化が少なく、ジッタ成分の発生を緩和することが出来
る。また、本発明によれば、対物レンズの光源側の空間
を有効に利用してアパーチャを介在させることが出来
る。
【0117】また、本発明によれば、大きな開口数が要
求される薄型の基板の第2光ディスクに合わせて対物レ
ンズを設計し、標準厚の基板の光ディスクの再生時にア
パーチャを介在させることにより初めて両方のディスク
が記録又は再生可能になる。また、本発明によれば、ア
パーチャを物理的な移動により介挿する場合には、動作
点検が容易になり、電気的に形成される遮光体により選
択的に介挿する場合には摩耗等による故障が少なく組立
も容易になる。
【0118】また、本発明によれば、SDと称される薄
型の高密度光ディスクと、CDと称される標準厚の標準
密度光ディスクの両方が記録又は再生できる。また、本
発明によれば、SD再生用の約4mmの対物レンズに所
定サイズの透孔を持つアパーチャを介在させて、CDの
記録又は再生が可能になる。また、本発明によれば、約
400nmのレーザビームにより高密度SDとSDとC
Dを記録又は再生できる。
【0119】また、本発明によれば、約500nmのレ
ーザビームにより高密度SDとSDとCDを記録又は再
生できる。また、本発明によれば、約635nmのレー
ザビームによりSDとCDの両方の記録又は再生が出来
る。また、本発明によれば、約650nmのレーザビー
ムによりSDとCDの両方の記録又は再生が出来る。
【0120】また、本発明によれば、光ディスク基板の
0.6mmより深く1.2mmより浅い位置で焦点が合
うように対物レンズを設計し、1.2mm厚の基板の光
ディスクの再生時にアパーチャを介在させることによ
り、SDとCD更にMMCDと称される標準厚の高密度
ディスクの記録又は再生が出来る。また、本発明によれ
ば、再生する光ディスクに応じて、再生信号の高域を強
調し、クロストーク補正量を増加することで、SDとC
DとMMCDの3種類の光ディスクを安定に記録又は再
生出来る。
【0121】また、本発明によれば、光ディスク基板の
1.2mmの位置で焦点が合うように対物レンズを設計
し、標準密度の光ディスクの再生時にアパーチャを介在
させることにより、CDとMMCDの両方の記録又は再
生を安定にすることが出来る。また、本発明によれば、
トラック方向よりもトラッキング方向に長い長円形によ
り、複数の領域に分割された偏光面回転素子と、特定方
向に偏光するレーザビームのみを透過させる偏光選択素
子を全面的に設ける偏光選択手段を用いると、トラック
方向よりもトラッキング方向に長いレーザビームが対物
レンズに入射される為、照射スポットの形状変化が少な
く、ジッタ成分の発生を緩和することが出来る。
【0122】また、本発明によれば、TN型液晶又は強
誘電性型液晶又はSTN型液晶により偏光面を回転させ
ることが出来る。また、本発明によれば、ポッケルスセ
ルを光路中に設けることにより、ポッケルスセルに印加
する電圧に応じて偏光面の回転角度を任意に変えられ
る。また、本発明によれば、ファラデー素子を偏光面切
換手段として用い、光路方向にコイルを巻くことだけで
ファラデー素子に磁界を印加でき、印加する磁界の強さ
に応じて偏光面の回転角度を変えられる。
【0123】本発明によれば、偏光ガラスを偏光選択手
段として用いることにより、通常は透過率を70〜90
%にするために必要である内周側のフィルタが不必要に
なる。また、本発明によれば、レーザビームの偏光方向
を選択的に変更させる偏光面切換手段と、特定方向に偏
光するレーザビームのみを透過させる偏光選択素子をト
ラック方向よりもトラッキング方向に長い内周部を除く
部分(外周部)に設ける偏光選択手段を用いると、トラ
ック方向よりもトラッキング方向に長いレーザビームが
対物レンズに入射される為、照射スポットの形状変化が
少なく、ジッタ成分の発生を緩和することが出来る。
【0124】また、本発明によれば、レーザビームの偏
光方向を半導体レーザ自体で切り換えることができる。
また、本発明によれば、偏光選択手段の内周部にフィル
タを付加することにより、内周部と外周部の透過率を等
しくすると、薄型光ディスクの記録又は再生時に、集光
特性が良くなる。
【0125】また、本発明によれば、光ディスク基板の
1.2mmの位置で焦点が合うように対物レンズを設計
し、標準密度の光ディスクの再生時に偏光選択手段で外
周部を遮光することにより、CDとMMCDの両方の記
録又は再生を安定にすることが出来る。また、本発明に
よれば、レーザビームの偏光方向と偏光フィルタの選択
方向とを一致させることができるので、レーザビームの
偏光面を回転せずに薄型の光ディスクを、レーザビーム
の偏光面を回転させた状態で標準厚の光ディスクを再生
することができる。
【0126】また、本発明によれば、レーザビームの光
路中にはギャップ剤を挿入しないので、光記録又は光再
生の特性が低下しない。また、本発明によれば、波長6
30〜640nmのレーザビームの偏光面のずれを補償
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における光学再生装置の光学系を模
式的に示す図である。
【図2】従来の光学再生装置のアパーチャと対物レンズ
の関係を示す図である。
【図3】トラッキング追従範囲とジッタ量の関係を示す
図である。
【図4】本発明の光学再生装置のアパーチャと対物レン
ズの関係を示す図である。
【図5】第2実施例における光学再生装置の光学系を模
式的に示す図である。
【図6】0.8mm用の対物レンズで0.6mm厚のデ
ィスク基板に集光させた場合の開口数と集光スポット径
の関係を示す図である。
【図7】0.8mm用の対物レンズで1.2mm厚のデ
ィスク基板に集光させた場合の開口数と集光スポット径
の関係を示す図である。
【図8】第3実施例において1.2mm厚の光ディスク
を再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図9】第3実施例において0.6mm厚の光ディスク
を再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図10】第3実施例におけるTN形液晶の平面図であ
る。
【図11】第3実施例における偏光フィルタの構成を示
す断面図である。
【図12】第4実施例において1.2mm厚の光ディス
クを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図13】第4実施例において0.6mm厚の光ディス
クを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図14】第4実施例における偏光フィルタの構成を示
す断面図である。
【図15】第4実施例における偏光フィルタの偏光特性
を示す説明図である。
【図16】第4実施例において2種類のレーザビームを
出射する半導体レーザの一例を示す説明図である。
【図17】第4実施例において2種類のレーザビームを
出射する半導体レーザの一例を示す説明図である。
【図18】第4実施例において2種類のレーザビームを
出射する半導体レーザの一例を示す説明図である。
【図19】第4実施例において2個の半導体レーザを用
いて光ディスクを再生するときの光学系を模式的に示す
図である。
【図20】第3、4実施例におけるゲストホスト型液晶
の動作原理を示す説明図である。
【図21】第3、4実施例における偏光ガラスの説明図
である。
【図22】第3、4実施例における偏光面切換手段であ
るポッケルスセルの模式的動作原理説明図である。
【図23】第3、4実施例における偏光面切換手段であ
るファラデー素子の模式的動作原理説明図である。
【図24】第1実施例における光学再生装置の光学系を
模式的に示す図である。
【図25】第3実施例におけるTN形液晶の平面図であ
る。
【図26】第4実施例における偏光フィルタの偏光特性
を示す説明図である。
【図27】第5実施例における各光ディスクの定格値と
再生条件である。
【図28】第5実施例における各光ディスクの定格値と
再生条件である。
【図29】第7実施例における可変型長孔を示す模式図
である。
【図30】第7実施例において実効的開口数を光ディス
クに応じて可変する制御回路である。
【図31】第7実施例における長孔の他の形状を示す模
式図である。
【図32】第8実施例におけるレーザビームの偏光方向
と偏光フィルタの偏光特性の方向との関係を示す図であ
る。
【図33】第8実施例における薄型の光ディスクの再生
動作を示す模式図である。
【図34】第8実施例における標準厚の光ディスクの再
生動作を示す模式図である。
【図35】第9と第10実施例におけるTN型液晶にパ
ターニング方式を示す図である。
【図36】第9実施例における薄型の光ディスクの再生
動作を示す模式図である。
【図37】第9実施例における標準厚の光ディスクの再
生動作を示す模式図である。
【図38】第10実施例における薄型の光ディスクの再
生動作を示す模式図である。
【図39】第10実施例における標準厚の光ディスクの
再生動作を示す模式図である。
【図40】従来の半導体レーザの設置方向とレーザビー
ムの偏光方向を示す図である。
【図41】第11実施例における半導体レーザの設置方
向とレーザビームの偏光方向を示す図である。
【図42】第11実施例における半導体レーザの設置方
向とレーザビームの偏光方向を示す図である。
【図43】第12実施例における偏光選択性回折格子を
示す模式図である。
【図44】第13実施例における液晶の封入方式を示す
図である。
【符号の説明】
1、11、12 半導体レーザ 2 コリメータレンズ 3、32、33 偏光ビームスプリッタ 31 ハーフミラー 4 1/4波長板 5 0.6mm用対物レンズ 51 0.8mm用対物レンズ 6 標準厚光ディスク基板 6a 標準厚光ディスク信号記録面 60 薄型光ディスク基板 60a 薄型光ディスク信号記録面 7、71、72 集光レンズ 8、81、82 光検出器 9、9a、9b、9c アパーチャ 91、93 TN型液晶 92、94 偏光フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市浦 秀一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (86)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラッキング制御により基体に対して変
    位する対物レンズを用いて基板厚又は記録密度の異なる
    光ディスクの信号記録面に発光体が発するレーザビーム
    を照射させるとともに、該信号記録面で反射されるレー
    ザビームを光検出器へ導く光学手段を備えた光記録又は
    光再生装置であって、 再生する光ディスクの基板厚又は記録密度に応じて、ト
    ラック方向よりもトラッキング方向に長くなるように前
    記レーザビームの外側を遮光する絞り手段を、 設けることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記絞り手段は、アパーチャであることを特徴とする光
    記録又は光再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記アパーチャは、固定形状であり、前記アパーチャ
    は、前記レーザビームの光路に対して選択的に介挿する
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記アパーチャは、機械的に長孔を形成する絞り手段で
    あることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 前記アパーチャは、電気的に長孔を形成する絞り手段で
    あることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 電気的に長孔を形成する絞り手段は、液晶であることを
    特徴とする光記録又は光再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 前記絞り手段は、 偏光方向を回転させて透過させる偏光面切換手段と、 特定方向に偏光するレーザビームのみを透過させる偏光
    選択手段と、 より成ることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記偏光面切換手段は、トラック方向よりもトラッキン
    グ方向に長くなるように前記レーザビームの外側の偏光
    面を切り換えることを特徴とする光記録又は光再生装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 前記偏光選択手段は、トラック方向よりもトラッキング
    方向に長くなるように前記レーザビームの外側を遮光す
    ることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項8において、 前記偏光面切換手段は、電気的に偏光面を回転させるこ
    とを特徴とする光記録又は光再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、 前記偏光面切換手段は、TN型液晶である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  12. 【請求項12】 請求項9又は10において、 前記偏光面切換手段は、強誘電性型液晶である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  13. 【請求項13】 請求項9又は10において、 前記偏光面切換手段は、STN型液晶である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  14. 【請求項14】 請求項11又は13において、 前記レーザビームが前記液晶を通過することによって前
    記レーザビームの偏光方向が変化しない状態で薄型の光
    ディスクの再生を行い、 前記レーザビームが前記液晶を通過することによって前
    記レーザビームの偏光方向が変化する状態で標準厚の光
    ディスクの再生を行うことを特徴とする光記録又は光再
    生装置。
  15. 【請求項15】 請求項11から14において、 前記液晶の内、前記レーザビームの光路に相当する領域
    にはギャップ剤が挿入されていないことを特徴とする光
    記録又は光再生装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 前記液晶が封入される領域が複数に分割されており、 前記レーザビームの光路に相当する領域以外の領域にギ
    ャップ剤が挿入されていることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 前記ギャップ剤の直径は、4〜10μmの範囲であるこ
    とを特徴とする光記録又は光再生装置。
  18. 【請求項18】 請求項16において、 前記ギャップ剤の直径は、5〜7μmの範囲であること
    を特徴とする光記録又は光再生装置。
  19. 【請求項19】 請求項9又は10において、 前記偏光面切換手段は、ポッケルスセルである、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  20. 【請求項20】 請求項8又は9において、 前記偏光面切換手段は、磁気的に偏光面を回転させるこ
    とを特徴とする光記録又は光再生装置。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 前記偏光面切換手段は、ファラディー素子であることを
    特徴とする光記録又は光再生装置。
  22. 【請求項22】 請求項9において、 偏光方向が互いに直交する2種類のレーザビームを出射
    する2個のレーザダイオードを有し、 前記偏光面切換手段は、前記2種類のレーザビームを切
    り換えるレーザ切換手段である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  23. 【請求項23】 請求項22において、 前記発光体は、別個に形成した2個のレーザ素子を基盤
    上に固着させたことを 特徴とする光記録又は光再生装置。
  24. 【請求項24】 請求項22において、 前記発光体は、同一基盤上に2個のレーザ素子を同時に
    形成したことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  25. 【請求項25】 請求項9において、 前記偏光面切換手段は、レーザダイオード自体を90度
    回転させるレーザ回転手段である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  26. 【請求項26】 請求項9において、 前記偏光選択手段は、有機膜を用いた偏光フィルタであ
    る、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  27. 【請求項27】 請求項26において、 前記偏光選択手段は、内側にレーザビームの透過率を低
    下させるフィルタを有する、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  28. 【請求項28】 請求項9において、 前記偏光選択手段は、偏光ガラスである、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  29. 【請求項29】 請求項9において、 前記偏光選択手段は、偏光選択性ホログラムである、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  30. 【請求項30】 請求項9において、 前記偏光選択手段は、ゲストホスト素子である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  31. 【請求項31】 請求項9において、 前記偏光選択手段は、偏光ビームスプリッタである、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  32. 【請求項32】 請求項9において、 前記偏光選択手段は、偏光選択性回折格子である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  33. 【請求項33】 請求項26から32において、 前記偏光選択手段の選択方向は、前記レーザビームの偏
    光方向と一致することを特徴とする光記録又は光再生装
    置。
  34. 【請求項34】 請求項1において、 レーザビームを発する発光体と、 偏光ビームスプリッタと、 1/4波長板とを有し、 該1/4波長板は、前記偏光ビームスプリッタと前記対
    物レンズの間に位置し、 前記絞り手段は、前記1/4波長板と前記対物レンズの
    間に設ける、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  35. 【請求項35】 請求項1において、 レーザビームを発する発光体と、 偏光ビームスプリッタと、 1/4波長板とを有し、 該1/4波長板は、前記偏光ビームスプリッタと前記対
    物レンズの間に位置し、 前記絞り手段は、前記発光体と前記偏光ビームスプリッ
    タの間、あるいは前記偏光ビームスプリッタと前記1/
    4波長板の間に設ける、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  36. 【請求項36】 請求項1において、 レーザビームを発する発光体と、 ハーフミラーとを有し、 前記絞り手段は、前記ハーフミラーと前記対物レンズの
    間に設ける、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  37. 【請求項37】 請求項1において、 レーザビームを発する発光体と、 ハーフミラーとを有し、 前記絞り手段は、前記発光体と前記ハーフミラーの間に
    設ける、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  38. 【請求項38】 請求項1から37において、 前記絞り手段は、トラック方向に対してトラッキング方
    向を1.1倍以上長く設定した長孔であることを特徴と
    する光記録又は光再生装置。
  39. 【請求項39】 請求項38において、 前記絞り手段は、トラック方向に対してトラッキング方
    向を1.1〜2.0倍以上長く設定した長孔であることを
    特徴とする光記録又は光再生装置。
  40. 【請求項40】 請求項39において、 前記絞り手段は、トラック方向の長さに比し、トラッキ
    ング方向の長さが1.2〜1.4倍である、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  41. 【請求項41】 請求項38から40において、 前記開口数は、再生状態に応じて可変できることを特徴
    とする光記録又は光再生装置。
  42. 【請求項42】 請求項38から41において、 前記長孔は、トラッキング方向両端が円弧状に形成され
    ていることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  43. 【請求項43】 請求項38から41において、 前記長孔は、長方形であることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  44. 【請求項44】 請求項38から41において、 前記長孔は、六角形以上の多角形であることを特徴とす
    る光記録又は光再生装置。
  45. 【請求項45】 請求項38から44において、 前記レーザビームの波長は、350〜700nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  46. 【請求項46】 請求項38から44において、 前記対物レンズのトラック方向の実効的な開口数は、
    0.20〜0.65であることを特徴とする光記録又は光
    再生装置。
  47. 【請求項47】 請求項38から46において、 前記対物レンズは、薄型ディスク基板に合わせて設計さ
    れており、 前記絞り手段は、標準厚の基板の光ディスクの再生時に
    はレーザビームの外側を遮光する、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  48. 【請求項48】 請求項47において、 前記薄型の光ディスクは、基板の厚さが0.55〜0.
    65mmで、前記標準厚の光ディスクは、基板の厚さが
    1.1〜1.3mmである、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  49. 【請求項49】 請求項48において、 前記レーザビームの波長は、350〜450nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であ
    り、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.36〜0.46若しくは
    0.20〜0.30となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  50. 【請求項50】 請求項48において、 前記レーザビームの波長は、350〜450nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.36〜0.60であり、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.20〜0.30となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  51. 【請求項51】 請求項49又は50において、 前記レーザビームの波長は、415〜445nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  52. 【請求項52】 請求項48において、 前記レーザビームの波長は、450〜550nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であり、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.45〜0.55若しくは
    0.25〜0.35となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  53. 【請求項53】 請求項48において、 前記レーザビームの波長は、450〜550nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.45〜0.60であり、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.25〜0.35となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  54. 【請求項54】 請求項52又は53において、 前記レーザビームの波長は、517〜547nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  55. 【請求項55】 請求項48において、 前記レーザビームの波長は、585〜685nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であり、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.30〜0.40となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  56. 【請求項56】 請求項55において、 前記レーザビームの波長は、620〜650nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  57. 【請求項57】 請求項48において、 前記レーザビームの波長は、600〜700nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であ
    り、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.31〜0.41とな
    る、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  58. 【請求項58】 請求項57において、 前記レーザビームの波長は、635〜665nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  59. 【請求項59】 請求項38から46において、 前記対物レンズは、薄型ディスク基板に合わせて設計さ
    れており、 前記絞り手段は、薄型の基板の超高密度光ディスクの再
    生時にはレーザビームを遮光することなく、薄型の基板
    の高密度光ディスクの再生時にはレーザビームの外側を
    遮光する、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  60. 【請求項60】 請求項59において、 前記薄型の光ディスクは、基板の厚さが0.55〜0.
    65mmであることを特徴とする光記録又は光再生装
    置。
  61. 【請求項61】 請求項60において、 前記薄型の基板の超高密度光ディスクは、ピットの深さ
    が62〜82nmであり、ピット長が0.20〜0.30
    μmであり、トラックピッチが0.42〜0.58μmで
    あり、 前記薄型の基板の高密度光ディスクは、ピットの深さが
    95〜115nmであり、ピット長が0.38〜0.42
    μmであり、トラックピッチが0.69〜0.79μmで
    あることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  62. 【請求項62】 請求項61において、 前記レーザビームの波長は、350〜450nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であ
    り、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.36〜0.46となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  63. 【請求項63】 請求項62において、 前記レーザビームの波長は、420〜450nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  64. 【請求項64】 請求項60において、 前記薄型の基板の超高密度光ディスクは、ピットの深さ
    が78〜98nmであり、ピット長が0.20〜0.30
    μmであり、トラックピッチが0.42〜0.58μmで
    あり、 前記薄型の基板の高密度光ディスクは、ピットの深さが
    95〜115nmであり、ピット長が0.38〜0.42
    μmであり、トラックピッチが0.69〜0.79μmで
    あることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  65. 【請求項65】 請求項64において、 前記レーザビームの波長は、450〜550nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であり、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.45〜0.55となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  66. 【請求項66】 請求項65において、 前記レーザビームの波長は、517〜547nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  67. 【請求項67】 請求項38から46において、 前記対物レンズは、標準厚のディスクより浅く、薄型の
    ディスクより深い位置にレーザビームが集光するように
    設計されている、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  68. 【請求項68】 請求項67において、 前記薄型の光ディスクは、基板の厚さが0.55〜0.
    65mmで、前記標準厚の光ディスクは、基板の厚さが
    1.1〜1.3mmである、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  69. 【請求項69】 請求項68において、 前記レーザビームの波長は、585〜685nmであ
    り、 前記対物レンズは、深さ0.7から0.9mmの位置に
    レーザビームが集光するように設計されている、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  70. 【請求項70】 請求項69において、 前記レーザビームの波長は、620〜650nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  71. 【請求項71】 請求項68において、 前記レーザビームの波長は、600〜700nmであ
    り、 前記対物レンズは、深さ0.7から0.9mmの位置に
    レーザビームが集光するように設計されている、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  72. 【請求項72】 請求項71において、 前記レーザビームの波長は、635〜665nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  73. 【請求項73】 請求項69から72において、 前記対物レンズは、深さ0.8mmの位置にレーザビー
    ムが集光するように設計されている、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  74. 【請求項74】 請求項68から73において、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であ
    り、 薄型の基板の光ディスクの再生時には前記絞り手段によ
    り前記対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が
    0.50〜0.54となり、 標準厚の基板の光ディスクの再生時には前記絞り手段に
    より前記対物レンズのトラック方向の実効的な開口数が
    0.43〜0.47となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  75. 【請求項75】 請求項69から74において、 検出器から出力される再生信号は、再生する光ディスク
    に応じて再生出力特性を変更する補正回路に入力され
    る、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  76. 【請求項76】 請求項75において、 前記補正回路は、超高域特性を強調しクロストーク補正
    量を増加する回路を有する、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  77. 【請求項77】 請求項38から46において、 前記対物レンズは、1.2mm厚のディスク基板に合わ
    せて設計されており、 前記絞り手段は、基板厚が1.15〜1.25mmの高
    密度光ディスクの再生時にはレーザビームを遮光するこ
    となく、基板厚が1.1〜1.3mmの標準密度光ディ
    スクの再生時にはレーザビームの外側を遮光する、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  78. 【請求項78】 請求項77において、 前記レーザビームの波長は、585〜685nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.50〜0.54であ
    り、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.30〜0.40とな
    る、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  79. 【請求項79】 請求項78において、 前記レーザビームの波長は、620〜650nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  80. 【請求項80】 請求項77において、 前記レーザビームの波長は、600〜700nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.50〜0.54であ
    り、 前記アパーチャを介挿することにより対物レンズのトラ
    ック方向の実効的な開口数が0.31〜0.41とな
    る、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  81. 【請求項81】 請求項80において、 前記レーザビームの波長は、635〜665nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  82. 【請求項82】 請求項23から25において、 波長630〜640nmのレーザビームを発する前記発
    光素子は、前記レーザビームの偏光方向のずれ角を補償
    するように設置されていることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  83. 【請求項83】 請求項82において、 前記発光素子中の半導体レーザは、水平から3〜10度
    の範囲で傾斜した台座に設置されていることを特徴とす
    る光記録又は光再生装置。
  84. 【請求項84】 請求項82において、 前記発光素子中の半導体レーザは、水平から5〜7度の
    範囲で傾斜した台座に設置されていることを特徴とする
    光記録又は光再生装置。
  85. 【請求項85】 請求項82において、 前記発光素子は、基準位置に対し3〜10度の範囲で回
    転して設置されていることを特徴とする光記録又は光再
    生装置。
  86. 【請求項86】 請求項82において、 前記発光素子は、基準位置に対し5〜7度の範囲で回転
    して設置されていることを特徴とする光記録又は光再生
    装置。
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