JP4165287B2 - 光記録媒体および光記録再生装置、光記録再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大記録容量化を図った光記録媒体および光記録再生装置に関わる。
【0002】
【従来の技術】
光記録ディスクにおける記録層としては、相変化材料、色素材料等が広く用いられている。これらは、レーザ光の照射によって、記録層にレーザ光の吸収による発熱によって、反射率変化、形状変化等を生じさせることによる記録マークの形成がなされる。
ところで、光記録ディスクにおいて、大記録容量化の要求によって、上述した記録層を積層した多層記録層構造とすることの提案がなされている。
しかしながら、この場合において、上述した記録層を積層することは、各記録層におけるレーザ光の吸収や反射によって下層の記録層に対するレーザ光の照射が阻害され、エラーや、ノイズが大となり、3層以上の積層は、記録や、再生が困難となる。
【0003】
また、光透過率の高い、色素系の記録層を用いる場合においても、光吸収から、実際には、6層以上の積層は困難である。
また、透明媒体を記録する方式として、2光子吸収などにより光記録が可能であるが、フェムト秒レーザなどのようにレーザパワーの尖頭値が著しく高く、特殊で、かつ高価なレーザが必要である。
【0004】
更に、色素とフォトクロミック材料を用い、多層の記録、再生などが提案されているが、記録にTi:サファイヤレーザを用いるとか、Nd:YAGレーザを用い、蛍光を発光することがないようにする記録手法によるものであり、大掛かりで、高価な光源を必要とする。
また、蛍光媒体を紫外線レーザ光などで記録し、多層のROM(Read Only Memory)ディスクを形成することの提案もなされている。
しかしながら、この場合においても、小型で安価な記録方式によるものではない。
また、多層記録がなされ、各層に対するフォーカシングや、トラッキングなどのサーボを行うガイド面が基板に設けられた構造による光記録媒体の提案もなされている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−301226号公報、(第1欄、請求項1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、多層記録層による光記録媒体として種々の提案がなされているが、いずれも、その記録層の積層数が余り多くとれないとか、装置が大掛かりとなり、高価となるなどの問題がある。
本発明においては、更に、大記録容量とし、また、その記録再生装置の少なくとも光源部を小型廉価に構成することができる光記録媒体および光記録再生装置を提供するものである。
【0007】
すなわち、大記録容量化の光記録媒体として、DVD(Digital Versatile Disc)の次の世代を担う青紫色レーザ光を用いる記録媒体、例えばBlu−ray Discと呼称される光ディスクが注目されている。この光記録媒体においては、その記録再生を半導体による青紫色レーザ光によって行うものであることから、その記録再生装置が、小型、廉価に構成することができる。
【0008】
本発明は、このような青紫色レーザ光対応の光記録媒体と、その記録または/および再生がなされる装置(本明細書においては、記録再生装置と呼称する。)であり、その光記録媒体の記録層数を充分大にすることができて大記録容量化を可能にし、更に、この光記録媒体に対する記録または/および再生を行う記録再生装置を小型廉価に構成することを可能にするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による光記録媒体は、表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、情報凹凸パターン上に形成され、情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、感光反応による記録がなされる、4−ジアゾ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−フェネチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−β−フェノキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−フェニルモルホリンのいずれか一種より成る感光反応記録層が、多層に積層された多層記録層と、を有する構成とする。
また、他の本発明による光記録媒体は、表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、情報凹凸パターン上に形成され、情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、発光特性を低下させる記録がなされる、アルミニウムキノリノール錯体より成る発光記録層が、多層に積層された多層記録層と、を有する構成とする。
【0010】
これら記録層は、所要パワーの第2の波長の光によって、感光反応による記録がなされる感光反応記録層によるか、所要パワーの第2の波長の光によって、発光特性の低下による記録がなされる発光記録層によって構成される。
【0011】
また、本発明による記録再生装置は、上述した本発明構成による光記録媒体に対する記録または/および再生を行うものであり、青紫色レーザ光において互いに波長を異にする第1および第2の各波長の光を発生する第1および第2の光源部を有する第1および第2の光学系と、これら両光学系に対して共通の対物レンズとを有して成る。
【0012】
上述の本発明による光記録媒体によれば、短波長の青紫色レーザ光が用いられ、高解像記録が可能であり、かつ多層記録層構造としたことにより、大容量光記録媒体が構成される。
そして、本発明による光記録媒体においては、多層記録層の記録層が、感光反応層によるか、発光層によって構成されていることから、感光反応層によるときは、冒頭に述べたレーザ光吸収による熱による記録によらないことから、下層の記録層に対して高い感度をもって記録を行うことができ、発光記録層によるときは、高い再生出力が得られることから、下層の記録層からも十分な再生出力が得られる。
したがって、本発明によれば、十分層数の多い多層記録層を得ることができる。
【0013】
また、本発明による記録再生装置は、青紫色レーザ光において互いに波長を異にする第1および第2の各波長の光を発生する第1および第2の光源部を有する第1および第2の光学系と、これら両光学系に対して共通の対物レンズとを有し、光記録媒体として、上述の本発明構成の光記録媒体を用いる。
また、本発明による記録再生方法は、互いに波長を異にする青紫色の波長帯域の第1および第2の各波長の光を用いて、第1の波長の光を、光記録媒体の第1の光を透過する多層記録層を介して情報凹凸パターンに導いて、その戻り光を検出して、光記録媒体の記録または/および再生におけるトラッキングサーボ信号を再生し、第2の波長の光を光記録媒体の多層記録層の各記録層に導いて、その戻り光を検出して各記録層の記録または/および再生を行い、その光記録媒体として、上述の本発明構成の光記録媒体を用いる。
本発明による記録再生装置及び記録再生方法は、上述した本発明による光記録媒体の記録再生装置であり、上述した第1および第2の波長の光を用いるものの、多層記録層が、第1の波長の光を透過する構成としたことから、第1および第2の光を光記録媒体の記録層を有する側から照射させる構成とすることによって、共通の対物レンズを配置した構成とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明による光記録媒体および光記録再生装置の実施の形態を説明する。しかしながら本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
まず、光記録媒体の実施の形態について、図1の概略断面図を参照してBlu−ray対応の光ディスクについて説明する。この光ディスクは、WO(Write Once)型の光ディスク構成による。
【0015】
[光記録媒体の第1の実施の形態]
この場合、光ディスク、すなわち光記録媒体11を構成する媒体基体1、例えばポリカーボネート等よりなる基板の1主面に、少なくともトラッキングサーボ信号の情報を得るトラッキングサーボ用グルーブあるいはピット列による情報凹凸パターン2が形成される。
この情報凹凸パターン2は、通常の光ディスクにおけるデータ情報、トラッキングサーボ用のグルーブ等の凹凸パターンの形成方法と同様に、例えば射出成型法によって媒体基体1の成型と同時に、この基体自体の表面に形成するとか、基体表面に形成したフォトレジストに凹凸パターンを形成する2P(Photopolymerization)等によって形成することができる。
あるいは、ガラス基板等によって、媒体基体1を形成する場合は、パターンエッチングによって形成することができる。
この情報凹凸パターン上には、図示しないが、必要に応じて金属反射膜を形成することができる。
【0016】
そしてこの媒体基体1の情報凹凸パターン2が形成された主面上に、全体的厚さが、例えばBlu−rayの仕様におけるカバー層に相当する厚さの、例えば100μmとする多層記録層3を構成する。
多層記録層3は、青紫色レーザ光の波長の範囲において、第1の波長例えば420nm〜440nmの波長範囲の特定波長に対して光透過性を有し、複数の記録層4が、スペーサ層5と更に表面層6とが相互に積層して構成される。
【0017】
この記録層4は、感光反応によって光学的特性、特に屈折率変化を生じる感光反応記録層によって構成される。
この感光反応記録層としては、例えば4−ジアゾ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−フェネチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−β−フェノキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−フェニルモルホリン等による感光反応記録層によって構成することができる。
また、スペーサ層5および表面層6は、SiO2、SiN、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等によって形成し得る。
【0018】
このような構成による光記録媒体11に対して、第1および第2の波長のレーザ光を、相対的に移動させて走査する。
この場合、上述した第1の波長のレーザ光L1は、情報凹凸パターン2に、フォーカシングすなわち合焦点させて、この情報凹凸パターン2に記録された情報、例えばトラッキングサーボ信号を読み出す。
一方、記録情報例えばデータ情報によって、オン・オフ変調させた第2の波長のレーザ光L2を、選択された記録層4にフォーカシングさせ、かつ上述した情報凹凸パターンからのトラッキングサーボ信号によって例えばトラッキング制御して走査し、各記録層に光学特性の屈折率変化を生じさせて、データ情報の記録を行う。
【0019】
再生にあたっては、同様に第1のレーザ光L1を情報凹凸パターン2に照射して、トラッキングサーボ信号を得て、これによってトラッキングサーボされ、情報記録時のパワーに比して低パワーとされた第2の波長によるレーザ光L2を、選択された記録層4に照射し、各記録層4の記録情報を読み出す。
【0020】
[光記録媒体の第2の実施の形態]
この第2の実施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同様の構成によるものの、第1の実施の形態においては、多層記録層3の各記録層4が、感光反応記録層によって構成した場合であるが、この第2の実施形態においては、第1の実施の形態の構成において、その記録層4を発光記録層による構成とするものである。
この発光記録層は、図2にその吸収スペクトルと発光スペクトルを示すように、吸収スペクトルのピークを示す波長λabが、上述した400nm〜420nmの範囲の第2の波長にあり、光吸収および発光をほとんど示すことがない波長λsが、上述した420nm〜440nmの範囲の第1の波長にある。
【0021】
この発光記録層は、上述した吸収波長の第2の波長のレーザ光を記録光としてそのパワーの選定によって発光機能を低下させて、例えばデータ情報の記録を行う。また、発光記録層の発光機能を低下させることのない、すなわち、記録時のパワーより十分低いパワーの第2の波長のレーザ光によって、図2で示す発光スペクトルの波長λphの発光によって、記録情報の再生を行う。
この発光記録層は、例えば蛍光体層によって形成し得る。
【0022】
この蛍光体層としては、Alq3すなわちアルミニウムキノリノール錯体(aluminato−tris−8−hydroxyquinolate)によって構成することができる。
ちなみに、この発光体層Alq3の吸収発光スペクトルのピーク波長λab、すなわち、第2の波長は、400nm近傍の波長であり、吸収が生じことがなく、また、発光の波長とは異なる波長λsすなわち第1の波長は、440nm近傍である。
また、発光スペクトルのピーク値λphは、530nm近傍であり、その半値幅は約80nmという広い範囲を示し、この範囲を検出することによって記録層における情報記録の再生を行うことができる。
【0023】
すなわち、この場合、上述したサーボ信号を取り出す第1の波長のレーザ光L1として、440nmに選定し、各記録層4に対する記録および再生レーザ光L2は、400nm程度例えば406nmとする。そして、記録においては、レーザ光のパワーの選定、記録情報によるオン・オフ変調によって、記録情報に応じての照射部に温度上昇を生じさせ、発光記録層を構成する例えばAlq3を変成して発光特性を低下させることによって情報記録を行う。
そして、これに対する再生光は、発光層による記録層を励起し得る400nm近傍の波長に選定し、これによって励起させて、上述した記録部、すなわち変成が生じている部分以外からの励起発光を検出することによって、記録情報の再生を行う。
【0024】
次に、この光記録媒体11、すなわち光ディスクに対する記録再生装置の実施の形態を、図3の概略構成3を参照して説明する。
[記録再生装置の実施の形態]
この実施の形態例においては、光記録媒体11、すなわち光ディスクが、その軸心Oを回転中心軸として回転駆動する構成とされている。
一方、前述したサーボ信号、例えばトラッキングサーボ信号を再生する第1の波長および第2の波長のレーザ光L1およびL2、例えば440nmおよび406nmのレーザ光をそれぞれ発光する例えば半導体レーザによる第1および第2の光源部21および22と、これら光源部21および22に対応して設けられた光学系31および32と、34と、光学系21および22からの第1および第2のレーザ光L1およびL2を、共通の対物レンズ34に対し光軸上に一致させて向かわせ、かつ光記録媒体11からの各戻り光を各第1および第2の光学系31および32に向かわせる第3の光学系33とを有する。
【0025】
第1および第2の光学系31および32は、コリメートレンズ40、アナモルフィックレンズ41、1/2波長板42、グレーティングレンズ43、偏光ビームスプリッタ44、アフォーカル部45、球面収差補正素子46を有して成る。
更に、第1および第2の光学系31および32と、第3の光学系33との間の光路上には、それぞれ第1および第2の波長のバンドパスフィルタ47,57と、1/4波長板48とが配置される。
対物レンズ34は、電磁アクチュエータ35によって、光軸方向に微調整されるようになされている。この対物レンズ34は、例えば2群レンズ構成による、その開口数N.A.0.85の対物レンズとする。
【0026】
第3の光学系33は、所要の角度をもってV字状に配置されたダイクロイックミラーが界面に配置されたプリズムより成るいわゆるフィリップス型プリズム36を有してなる。
【0027】
一方、第1および第2の光学系31および32には、各光源部21および22からの各レーザ光の一部を、偏光ビームスプリッタ44によって分離し、集光レンズ50と、フォトダイオード等による光検出素子51が設けられ、各光源部21および22の半導体レーザの出力を、光検出素子51によってそれぞれモニターし、このモニターによる出力によって各半導体レーザの出力を制御するようになされている。
【0028】
更に、第1および第2光学系31および32には、第1および第2のレーザ光の、光記録媒体11からの戻り光を、偏光ビームスプリッタ44によってそれぞれ光源部21および22からの第1および第2のレーザ光L1およびL2と分離し、それぞれフォトダイオード等の光検出素子60に向かわせる、コリメートレンズ61、ホログラムオプティカルレンズ62、マルチレンズ62が配置される。
【0029】
この構成により、例えばデータ情報を、光記録媒体11の所定の記録層に記録する。この記録は、第1の光源部21からの、上述した第1の波長のレーザ光L1を、光学系31およびプリズム36を通じて対物レンズ34によって、光記録媒体11の情報凹凸パターン2にフォーカシング、すなわち合焦させる。そして、この情報凹凸パターン2の干渉光による戻り光を、プリズム36によって、第1の光学系31に導入し、偏光ビームスプリッタ44によって光検出素子60に向かわせ、トラッキングサーボ信号を得る。
【0030】
一方、第2の光源部22からの、上述した第2の波長のレーザ光L2を、光学系32およびプリズム36を通じて対物レンズ34によって、光記録媒体11の選択された記録層4例えば感光反応記録層に、フォーカシングさせる。そして、この感光反応記録層に、所要の情報例えばデータ情報の記録を行う。この場合、上述したトラッキングサーボ信号によって、トラッキングサーボを行いつつ記録がなされる。
【0031】
また、光記録媒体11からの記録情報の再生は、上述したと同様に第1のレーザL1を情報凹凸パターンにフォーカシングさせて、トラッキングサーボ信号を得て、トラッキングサーボを行いつつ、記録時の第2のレーザ光L2より低い所要の再生パワーをもって所定の情報記録層2の記録層4にフォーカシングするように、第1および第2に照射し、記録層4からの戻り光を同様に第2の光学系32の光検出素子60よって再生信号として取り出す。
【0032】
上述した記録および再生に際しては、アフォーカル部45の調整によってレーザ光L2を、目的とする記録層4に、合焦すなわちフォーカシングさせる。
そして、上述した積層記録層3の記録層4間のスペーサ5の厚さは、対物レンズ34の焦点深度以上の厚さに選定する
【0033】
また、光記録媒体11の多層記録層3の記録層4が、発光記録層とされるときは、例えば第3の光学系33のプリズム36を、発光記録層から、励起発光する例えば530nmの光を直進透過する構成とし、その進行方向に、再生光をバンドパスフィルタ52、レンズ53、ピンホール54を通じてフォトダイオード等の光検出素子55に導き、これを検出することができるようにし、発光部と非発光部との差によって、記録情報の再信号を得るようにする。
【0034】
そして、上述した本発明による記録再生装置においては、各記録層の深さが異なることから球面収差が発生する。そこで、第1および第2の光学系31および32には、上述したように、収差補正素子46が設けられる。
【0035】
図4においては、収差補正素子46に代えて、アフォーカル部45の対のレンズ45Aおよび45B間に、各記録層4の深さ、すなわち、光記録媒体11の、対物レンズ34との対向面から各記録層までの距離に対応する段差を有する収差補正板70を配置して収差補正を行う構成とすることもできる。
すなわち、この構成において、例えば一方のレンズ45Bを矢印aに示す光軸方向に移動調整することによって、N.A調整を行い、矢印bに示す光軸と直交する補正板70の板面方向に移動して、光路上をの板厚を変更することによって収差調整を行うことができる。
【0036】
上述の記録再生装置においても、通常のように、トラッキングは、電磁アクチュエータ3によって、シークは、光学系全体もしくは光記録媒体とその駆動部の移動によって行う。
【0037】
なお、本発明は、上述した形態および形態例に限られるものではなく、同一光記録媒体において、感光反応記録層および発光記録層の組み合わせによって多層記録層とすることなど、本発明において、種々の変形、変更を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
上述したように、本発明による光記録媒体によれば、短波長の青紫色レーザ光が用いられ、高解像記録が可能であり、かつ多層記録層構造としたことにより、大容量光記録媒体が構成される。
そして、本発明による光記録媒体においては、多層記録層の記録層が、感光反応層によるか、発光層によって構成されていることから、感光反応層によるときは、冒頭に述べたレーザ光吸収による熱による記録によらないことから、下層の記録層に対して高い感度をもって記録を行うことができる。そして、発光記録層によるときは、高い再生出力が得られることから、下層の記録層からも十分な再生出力が得られる。
したがって、本発明によれば、上述したように、例えば10層から20層の記録層を構成する場合において、1層において25GBの記録がなされると、500GBにおよぶ大容量の光記録媒体を構成することができる。
【0039】
また、本発明による記録再生装置は、上述した本発明による光記録媒体の記録再生装置であり、上述した第1および第2の波長の光を用いるものの、多層記録層が、第1の波長の光を透過する構成としたことから、第1および第2の光を光記録媒体の記録層を有する側から照射させる構成とすることによって、共通の対物レンズを配置した構成とするものである。
【0040】
そして、第1および第2の光源としては、半導体レーザを用いることができることから、全体として小型に廉価に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光記録媒体の一例の要部の概略断面図である。
【図2】本発明による光記録媒体の一例の記録層の吸収および発光スペクトル図である。
【図3】本発明による光記録再生装置の一例の構成図である。
【図4】本発明による光記録再生装置の一例のアフォーカル部の一例の構成図である。
【符号の説明】
1・・・媒体基板、2・・・情報凹凸パターン、3・・・多層記録層、4・・・記録層、5・・・スペーサ層、6・・・表面層、11・・・光記録媒体、21・・・第1の光源部、22・・・第2の光源部、31・・・第1の光学系、32・・・第2の光学系、33・・・第3の光学系、34・・・対物レンズ、35・・・電磁アクチュエータ、36・・・フィリップス型プリズム、40・・・コリメートレンズ、41・・・アナモルフィックレンズ、42・・・1/2波長板、43・・・グレーティングレンズ、44・・・偏光ビームスプリッタ、45・・・アフォーカル部、46・・・球面収差補正素子、47,57・・・バンドパスフィルタ、48・・・1/4波長板、50・・・集光レンズ、51・・・光検出素子、52・・・バンドパスフィルタ、53・・・集光レンズ、54・・・ピンホール、55,60・・・光検出素子、61・・・コリメートレンズ、62・・・ホログラムオプティカルレンズ、63・・・マルチレンズ、70・・・収差補正板、L1・・・第1の波長のレーザ光、L2・・・第2の波長のレーザ光
Claims (16)
- 表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、
上記情報凹凸パターン上に形成され、上記情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、上記第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、感光反応による記録がなされる、4−ジアゾ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−フェネチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−β−フェノキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−フェニルモルホリンのいずれか一種より成る感光反応記録層が、多層に積層された多層記録層と、
を有する光記録媒体。 - 表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、
上記情報凹凸パターン上に形成され、上記情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、上記第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、発光特性を低下させる記録がなされる、アルミニウムキノリノール錯体より成る発光記録層が、多層に積層された多層記録層と、
を有する光記録媒体。 - 上記第1の波長は、420nm〜440nmであり、
上記第2の波長は、400nm〜420nmであって、相互に異なる波長より選定して成る請求項1又は2に記載の光記録媒体。 - 上記情報凹凸パターンは、上記多層記録層の各記録層に対する記録および再生におけるトラッキングに用いるトラッキングサーボ信号を少なくとも含む情報を有する請求項1又は2に記載の光記録媒体。
- 上記発光記録層は、上記第2の波長の光を吸収して励起発光し、所要パワーの上記第2の波長の光によって発光特性が低下する蛍光体層である請求項2に記載の光記録媒体。
- 請求項1又は2に記載の光記録媒体が、遮光性カートリッジ内に収容された光記録媒体。
- 青紫色レーザ光において互いに波長を異にする第1および第2の各波長の光を発生する第1および第2の光源部を有する第1および第2の光学系と、
これら両光学系に対して共通の対物レンズとを有し、
上記光記録媒体として、
表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、
上記情報凹凸パターン上に形成され、上記情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、上記第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、感光反応による記録がなされる、4−ジアゾ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−フェネチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−β−フェノキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−フェニルモルホリンのいずれか一種より成る感光反応記録層が、多層に積層された多層記録層と、
を有する光記録媒体が用いられる
光記録再生装置。 - 青紫色レーザ光において互いに波長を異にする第1および第2の各波長の光を発生する第1および第2の光源部を有する第1および第2の光学系と、
これら両光学系に対して共通の対物レンズとを有し、
上記光記録媒体として、
表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、
上記情報凹凸パターン上に形成され、上記情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、上記第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、発光特性を低下させる記録がなされる、アルミニウムキノリノール錯体より成る発光記録層が、多層に積層された多層記録層と、
を有する光記録媒体が用いられる
光記録再生装置。 - 上記第1および第2の波長の光は、これら第1および第2に関わる光学系により、上記光記録媒体に対する合焦点位置を、上記光記録媒体の深さ方向に相違するように選定されて成る請求項7又は8に記載の光記録再生装置。
- 上記第2の波長の光に関わる光学系に、上記光記録媒体の上記多層記録層の各記録層にそれぞれ合焦点調整させる機能を有する請求項7又は8に記載の光記録再生装置。
- 上記第2の波長の光に関わる光学系に、上記光記録媒体の上記多層記録層の各記録層に合焦位置を変化させたときに生じる収差を補正する収差補正素子が設けられ、
上記収差補正素子を上記第2の波長の光に関わる光学系上で移動可能とする駆動部が設けられる請求項7又は8に記載の光記録再生装置。 - 上記第1の波長は、420nm〜440nmであり、
上記第2の波長は、400nm〜420nmであって、相互に異なる波長より選定して成る請求項7又は8に記載の光記録再生装置。 - 上記発光記録層は、上記第2の波長の光を吸収して励起発光し、所要パワーの上記第2の波長の光によって発光特性が低下する蛍光体層であることを特徴とする請求項8に記載の光記録再生装置。
- 上記多層記録層を一括消去する消去手段を具備する請求項7又は8に記載の光記録再生装置。
- 互いに波長を異にする青紫色の波長帯域の第1および第2の各波長の光を用いて、
上記第1の波長の光を、光記録媒体の上記第1の光を透過する多層記録層を介して情報凹凸パターンに導いて、その戻り光を検出して、上記光記録媒体の記録または/および再生におけるトラッキングサーボ信号を再生し、
上記第2の波長の光を上記光記録媒体の上記多層記録層の各記録層に導いて、その戻り光を検出して上記各記録層の記録または/および再生を行い、
上記光記録媒体として、
表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、
上記情報凹凸パターン上に形成され、上記情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、上記第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、感光反応による記録がなされる、4−ジアゾ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−フェネチルアニリン,4−ジアゾ−N−エチル−N−β−フェノキシエチルアニリン,4−ジアゾ−N−フェニルモルホリンのいずれか一種より成る感光反応記録層が、多層に積層された多層記録層と、
を有する光記録媒体を用いる
光記録再生方法。 - 光記録媒体に対して、青紫色レーザ光を照射して、記録または/および再生がなされる光記録再生装置であって、
互いに波長を異にする青紫色の波長帯域の第1および第2の各波長の光を用いて、
上記第1の波長の光を光記録媒体の上記第1の光を透過する多層記録層を介して情報凹凸パターンに導いて、その戻り光を検出して、上記光記録媒体の記録または/および再生におけるトラッキングサーボ信号を再生し、
上記第2の波長の光を上記光記録媒体の上記多層記録層の各記録層に導いて、その戻り光を検出して上記各記録層の記録または/および再生を行い、
上記光記録媒体として、
表面に情報凹凸パターンが形成された媒体基体と、
上記情報凹凸パターン上に形成され、上記情報凹凸パターンの情報再生がなされる青紫色の波長範囲の第1の波長の光を透過し、上記第1の波長とは異なる青紫色の波長範囲の第2の波長を吸収し、発光特性を低下させる記録がなされる、アルミニウムキノリノール錯体より成る発光記録層が、多層に積層された多層記録層と、
を有する光記録媒体を用いる
光記録再生方法。
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