JP4743129B2 - ホログラム記録媒体、ホログラム記録方法及びその装置、ホログラム再生方法及びその装置 - Google Patents

ホログラム記録媒体、ホログラム記録方法及びその装置、ホログラム再生方法及びその装置 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラフィーを利用して情報を記録するホログラム記録媒体に関し、特に情報を高密度に記録できるホログラム記録媒体に関する。また、本発明は、ホログラム記録媒体に情報を高密度に記録するホログラム記録方法及びその装置、並びに情報が高密度に記録されたホログラム記録媒体の再生を行うホログラム再生方法及びその装置に関する。
ホログラフィーを利用して記録媒体に情報を記録するホログラム記録が従来提案されている。ホログラム記録は、ユーザデータ情報に応じて変調された2次元の光強度変調パターンを有する信号光と、所定の光強度パターンを有する参照光と、を記録媒体の内部で重ね合わせ、そのときにできる干渉縞を記録媒体に書き込むことによって行われる。このホログラム記録は、例えば角度多重方式、シフト多重方式、位相コード多重方式等の種々の多重記録方式によって行われ、記録媒体の同一位置又は互いに重なる領域に情報を多重して記録できるために、超高密度光記録が可能になるとされ、注目を集めている。
ところで、ホログラム記録媒体に情報を多重記録する場合、ホログラム記録媒体に対する情報光及び参照光の位置決めが重要となる。この点、例えば特許文献1には、光情報記録媒体に対する記録または再生のための光の位置決めを精度良く行えるようにした光情報記録媒体について紹介されている。
図11は、特許文献1に紹介される光情報記録媒体(ホログラム記録媒体)100の構成を説明するための図である。図11に示すように、光情報記録媒体100は、ポリカーボネート等によって形成された透明基板101の一面に、ボリュームホログラフィを利用して情報が記録される情報記録層としてのホログラム層102と、反射膜103と、保護層104と、をこの順番で積層して構成されている。そして、ホログラム層102と保護層104との境界には、半径方向に延びる複数の位置決め領域としてのアドレス・サーボエリア105が所定の角度間隔で設けられ、隣り合うアドレス・サーボエリア105間の扇形の区間がデータエリア106になっている。
このように光情報記録媒体100は、情報光、記録用参照光、及び再生用参照光の位置決めのための情報が記録される位置決め領域(アドレス・サーボエリア105)を備えるために、記録又は再生のための光の位置決めを精度良く行うことが可能となる。しかし、特許文献1の示される光情報記録媒体の場合、記録媒体の厚み方向について一つの体積ホログラムしか形成されず、記録容量の点で効率的でない。このため、特許文献2には、ホログラフィーを利用して情報が記録される光情報記録媒体であって、より高密度に情報を記録することができる光情報記録媒体が紹介されている。
図12は、特許文献2に紹介される光情報記録媒体(ホログラム記録媒体)200の構成を示す説明図である。図12に示すように、光情報記録媒体200は、厚み方向に積層され、それぞれ、情報を担持した情報光と記録用参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されると共に、再生参照光が照射されたときに、記録されている情報に対応した再生光を発生するための複数の情報記録層201と、各情報記録層201に対する情報光、記録用参照光、及び再生用参照光の位置決めのために用いられる位置決め層202と、を備えている。このため、光情報記録媒体200は、記録媒体の厚み方向に複数の情報を記録することが可能となり、より高密度に情報を記録することが可能となる。
特開平10−124872号公報 特開平11−126335号公報
しかしながら、特許文献2に示される構成の光情報記録媒体(ホログラム記録媒体)の場合、一つの情報記録層を2つの位置決め層で挟んだ層を複数積層する構成であるために、厚み方向に記録できる情報の数を増やすことにより、光情報記録媒体の厚みが厚く成りやすい。また、特許文献2に示される構成の光情報記録媒体の場合、厚み方向の情報の記録を行った場合にクロストークが発生して、情報の再生品質が劣化する可能性がある。
以上の点を鑑みて、本発明の目的は、記録又は再生のための光の位置決めを精度良く行え、高密度に情報を記録することができるホログラム記録媒体を提供することである。また、本発明の他の目的は、高密度に情報を記録することができるとともに、クロストークを低減できるホログラム記録媒体を提供することである。更に本発明の目的は、そのようなホログラム記録媒体の記録を行う方法及びその装置、そのようなホログラム記録媒体に記録される情報の再生を行う方法及びその装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、信号光と参照光との干渉による干渉パターンによってホログラム記録媒体に情報を記録するホログラム記録装置において、前記ホログラム記録媒体は、前記情報が記録されるホログラム記録層と、前記信号光及び前記参照光の位置決めのために用いられる複数の位置決め層と、を有し、前記複数の位置決め層が、前記ホログラム記録層に対して同一面側に配置されるように形成され、前記信号光及び前記参照光とは異なる波長の光を出射する光源と、前記光源から出射されて前記位置決め層で反射された反射光を受光する光検出部と、を備え、前記光検出部で取得した情報に基づいて、前記信号光及び前記参照光の照射位置を制御しながら情報の記録を行うことを特徴としている。
また、上記目的を達成するために本発明は、信号光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されるホログラム記録媒体において、前記情報が記録されるホログラム記録層と、前記信号光及び前記参照光の位置決めのために用いられる複数の位置決め層と、を備え、前記複数の位置決め層は、前記ホログラム記録層に対して同一面側に配置されることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のホログラム記録媒体において、前記位置決め層のそれぞれには、前記信号光及び前記参照光を照射する位置を決めるために用いられる位置決めマークが形成されており、前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記複数の位置決め層の間で、前記位置決めマークが形成される位置は互いにずれていることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のホログラム記録媒体において、前記位置決め層のそれぞれには、前記信号光及び前記参照光を照射する領域を決めるために用いられるトラックが形成されており、前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記複数の位置決め層の間で、前記トラックが形成される位置は互いにずれていることを特徴としている。
また、上記目的を達成するために本発明は、信号光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されるホログラム記録媒体において、前記情報が記録される複数のホログラム記録層と、前記信号光及び前記参照光の位置決めのために用いられる複数の位置決め層と、を備え、前記ホログラム記録層と前記位置決め層とは交互に配置され、前記位置決め層のそれぞれには、前記信号光及び前記参照光を照射する位置を決めるために用いられる位置決めマークが形成され、前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記複数の位置決め層の間で、前記位置決めマークが形成される位置は互いにずれていることを特徴としている。
また、上記目的を達成するために本発明は、信号光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されるホログラム記録媒体において、前記情報が記録される複数のホログラム記録層と、前記信号光及び前記参照光の位置決めのために用いられる複数の位置決め層と、を備え、前記ホログラム記録層と前記位置決め層とは交互に配置され、前記位置決め層のそれぞれには、前記信号光及び前記参照光を照射する領域を決めるために用いられるトラックが形成され、前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記複数の位置決め層の間で、前記トラックが形成される位置は互いにずれていることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のホログラム記録媒体に情報の記録を行うホログラム記録方法であって、前記位置決め層を用いて前記信号光及び前記参照光の照射位置を制御しながら記録を行うことを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のホログラム記録媒体に情報の記録を行うホログラム記録装置であって、前記位置決め層を用いて前記信号光及び前記参照光の照射位置を制御することを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のホログラム記録媒体に記録される情報の再生を行うホログラム再生方法であって、前記位置決め層を用いて前記参照光の照射位置を制御しながら再生を行うことを特徴としている。
また、本発明は、上記構成のホログラム記録媒体に記録される情報の再生を行うホログラム再生装置であって、前記位置決め層を用いて前記参照光の照射位置を制御することを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、信号光と参照光との干渉による干渉パターンによってホログラム記録媒体に情報を記録するホログラム記録装置において、ホログラム記録媒体が複数の位置決め層を有し、この位置決め層を利用してホログラム記録を行う信号光と参照光の照射位置を制御する構成となっているために、例えばシフト多重による多重記録に加えて、ホログラム記録媒体の厚み方向にも多重記録を行える。すなわち、高密度記録可能なホログラム記録装置を提供できる。
また、本発明の第2の構成によれば、複数の位置決め層を設ける構成であるために、例えばシフト多重による多重記録に加えてホログラム記録媒体の厚み方向にも精度良く多重記録することが可能となる。このため、本発明のホログラム記録媒体は高密度に情報を記録することができる。また、ホログラム記録媒体が備えるホログラム記録層を一層としてホログラム記録媒体の記録密度を増大できるため、高密度記録とホログラム記録媒体の厚み増加の抑制を両立できる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成のホログラム記録媒体において、複数の位置決め層の間で、信号光及び参照光を照射する位置を決めるために用いられる位置決めマークの形成位置を互いにずらす構成であるために、クロストークの低減が可能である。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2の構成のホログラム記録媒体において、複数の位置決め層の間で、信号光及び参照光を照射する領域を決めるために用いられるトラックの形成位置を互いにずらす構成であるために、クロストークの低減が可能である。
また、本発明の第5の構成によれば、複数のホログラム記録層及び複数の位置決め層を設ける構成であるために、例えばシフト多重による多重記録に加えてホログラム記録媒体の厚み方向にも精度良く多重記録することが可能となる。このため、本発明のホログラム記録媒体は高密度に情報を記録することができる。また、複数の位置決め層の間で、信号光及び参照光を照射する位置を決めるために用いられる位置決めマークの形成位置を互いにずらす構成であるために、クロストークの低減が可能である。
また、本発明の第6の構成によれば、複数のホログラム記録層及び複数の位置決め層を設ける構成であるために、例えばシフト多重による多重記録に加えてホログラム記録媒体の厚み方向にも精度良く多重記録することが可能となる。また、複数の位置決め層の間で、信号光及び参照光を照射する領域を決めるために用いられるトラックの形成位置を互いにずらす構成であるために、クロストークの低減が可能である。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第2から第6のいずれか構成のホログラム記録媒体に対して記録を行うホログラム記録方法において、複数の位置決め層を用いて信号光及び参照光の照射位置を制御しながらホログラム記録を行うために、例えばシフト多重による多重記録に加えてホログラム記録媒体の厚み方向にも精度良く多重記録することができ、情報の高密度記録が可能となる。
また、本発明の第8の構成によれば、上記第2から第6のいずれか構成のホログラム記録媒体に記録を行うホログラム記録装置において、複数の位置決め層を用いて信号光及び参照光の照射位置を制御してホログラム記録を行うために、例えばシフト多重による多重記録に加えてホログラム記録媒体の厚み方向にも精度良く多重記録することが可能となる。
また、本発明の第9の構成によれば、上記第2から第6のいずれか構成のホログラム記録媒体の再生を行うホログラム再生方法において、複数の位置決め層を用いてホログラム記録媒体の厚み方向に多重記録した情報についても高品質で再生することが可能である。
また、本発明の第10の構成によれば、上記第2から第6のいずれか構成のホログラム記録媒体の再生を行うホログラム再生装置において、複数の位置決め層を用いてホログラム記録媒体の厚み方向に多重記録が行われたホログラム記録媒体に対して、情報を高品質で再生できる。
以下、本発明の内容について実施形態を挙げ、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のホログラム記録媒体1の構成を説明するための図で、図1(a)は、ホログラム記録媒体1の概略平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A位置における概略断面図である。なお、図1(a)においては、便宜的にホログラム記録媒体1のトラック1aの一部を示している。また、図1(a)のA−A方向は、トラック1a位置における接線方向(タンジェンシャル方向)に該当する。
図1に示すように、ホログラム記録媒体1は、円板状の基板2上に、第1位置決め層3a、ギャップ層4a、第2位置決め層3b、ギャップ層4b、ダイクロイックミラー層5、ギャップ層4c、ホログラム記録層6、保護層7が、この順番に積層された構造となっている。
第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bは、ホログラム記録媒体1へのホログラム記録を行う際に用いられる信号光及び参照光、あるいはホログラム記録媒体1に記録された情報の再生を行う際に用いられる参照光の照射位置について、位置決めを行うために用いられる層である。第1位置決め層3及び第2位置決め層3bには、凹凸ピットが連続して成るトラックが形成されている。このトラックは、円板状に形成される基板2の中心に対して同心円状に形成されている。なお、本実施形態では、トラックを同心円状に形成する構成としているが、これに限定されず、螺旋状等としても、もちろん構わない。
第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bには、例えばAl、Ag、Au、又はそれらの合金等を用いた反射膜が形成されている。なお、少なくとも第2位置決め層3bに形成される反射膜は、ホログラム記録媒体1に入射した全ての赤色レーザ光を反射するのではなく、その一部のみを反射する半反射膜となっている。
また、図1に示すように、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとに形成されるトラックは、ホログラム記録媒体1を上から見た場合に同一位置となっている。ただし、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとの間では、ホログラム記録媒体1を上から見た場合に、凹凸ピットの凹凸の位置関係がずれた状態となるように形成されている。これにより、ホログラム記録媒体1に記録される情報のクロストークを低減することが可能となる。なお、このように形成される第1位置決め層3及び第2位置決め層4の作用の詳細については、後述する。
ホログラム記録媒体1を構成するギャップ層4a〜4cは、層間に所定厚さのギャップを形成する役割を有し、光の入射を妨げないものから成っている。例えば、位置決め層3aと位置決め層3bとの間に設けられるギャップ層4aの厚さは、40〜50μm程度とされる。また、ギャップ層4b、4cは、例えば、位置決め層3bとホログラム記録層6と間隔が1〜2mm程度となるように形成される。ギャップ層4a〜4cを構成する材料については特に限定されるものではないが、例えば、ガラス、ポリカーボネートやポリイミド等のプラスチック、紫外線硬化型のアクリル樹脂などの材料が用いられる。
ホログラム記録層6は、信号光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録される層であり、その厚さは例えば500μm程度である。このホログラム記録層6は、光が照射されたときに光の強度に応じて屈折率、誘電率、反射率等の光学的特性が変化する材料から成っており、例えばフォトポリマーが用いられる。
ダイクロイックミラー層5は、保護層7側から入射する緑色のレーザ光を反射し、赤色のレーザ光を透過する。すなわち、ダイクロイックミラー層5によって、ホログラム記録媒体1への記録再生に利用される緑色のレーザ光は、位置決め層3a、3bに達する前に反射される。一方、信号光及び参照光の位置決め(サーボ)のために用いられる赤色のレーザ光は、位置決め層3a、3bに到達することとなる。
なお、本実施形態においては、ダイクロイックミラー層5は、緑色のレーザ光を反射して、赤色のレーザ光を透過する構成としているが、これに限定される趣旨ではなく、ホログラム記録媒体1の記録や再生を行うために使用するレーザ光の種類によってその構成を適宜変更して構わない。
保護層7は、ホログラム記録層6を保護するもので、光の入射を妨げないものから成っている。保護層7を構成する材料については特に限定されるものではないが、例えば、ガラス、ポリカーボネートやポリイミド等のプラスチック、紫外線硬化型のアクリル樹脂などの材料が用いられる。
次に、以上のように構成されるホログラム記録媒体1の記録を行うホログラム記録装置と、ホログラム記録媒体1に記録された情報を再生するホログラム再生装置とが一体となったホログラム記録再生装置21について説明する。
図2は、ホログラム記録再生装置21の構成を示すブロック図である。なお、図2においては、本発明にかかわる特徴的な部分を主に示している。22はスピンドルモータであり、ホログラム記録媒体1はスピンドルモータ22の先端に設けられるチャック部(図示せず)にチャックされ、これにより記録再生時に回転される。スピンドルモータ22の回転制御はスピンドルモータ駆動回路23によって行われる。
24は光ピックアップであり、これにより、ホログラム記録媒体1に対して信号光と参照光とを照射して情報を記録することが可能となるとともに、ホログラム記録媒体1に対して参照光を照射して、ホログラム記録媒体1に記録されている情報の再生が可能となる。図3は、ホログラム記録再生装置21が備える光ピックアップ24の光学系を示す概略図である。なお、本実施形態においては、信号光と参照光とを同一の光軸方向から入射させる所謂コリニア方式の光学系となっている。
図3に示すように、光ピックアップ24は、第1光源31と、シャッタ32と、コリメートレンズ33と、空間光変調器34と、反射ミラー35と、第1ビームスプリッタ36と、ダイクロイックプリズム37と、対物レンズ38と、検出レンズ39と、2次元イメージセンサ40と、第2光源41と、第2ビームスプリッタ42と、フォトディテクタ43と、を備える。
第1光源31は、Nd−YAGレーザであり、波長532nmの緑色のレーザ光を出射する。なお、第1光源31は、これに限らず、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。すなわち、例えば、半導体レーザ等としても構わず、使用する波長についても、適宜変更可能であり、例えば青色領域の波長等としても構わない。
シャッタ32は、第1光源31から出射されたレーザ光の通過と遮蔽を適宜切り替えるものである。これにより、ホログラム記録媒体1に照射される信号光や参照光の照射タイミングが制御される。コリメートレンズ33は、第1光源31から出射されたレーザ光を平行光に変換する。
空間光変調器34は、記録時においては、入射光の中心部の光を、ページデータ(2次元データ)に応じて光強度変調された2次元の光強度変調パターンを有する信号光として取り出す。そして、入射光の外周部については、ページデータに応じた光強度変調を行わず、所定の光強度パターンを有する参照光として取り出す。図4は、空間光変調器34を経たレーザ光の構成を模式的に示した図である。図4に示すように、空間光変調器34を経たレーザ光は、その中心部に信号光が存在し、その周囲に参照光が存在する構成となる。
なお、ページデータの生成は、図示しない記録情報処理部によって、外部から入力されたメインデータを所定のエンコーディング方式によってエラー訂正符号化する等によって行われる。また、空間光変調器34は、図示しないドライバによって、生成されたページデータに応じて駆動される。
空間光変調器34は、再生時においては、記録時に信号光を取り出し部分について消光し、レーザ光を取り出さないようにする。また、記録時に参照光を取り出した部分については、記録時と同一の光強度パターンを有するレーザ光を参照光として取り出すようにする。すなわち、再生時においては、空間光変調器34によってドーナツ形状を有する参照光のみが取り出されることとなる。
なお、空間光変調器34としては、電気光学素子や磁気光学素子や液晶を用いて制御するデバイスや、いわゆるDMD(Digital Micromirror Device;登録商標)等が用いられる。
反射ミラー35は、空間光変調器34から送られてきたレーザ光を反射して第1ビームスプリッタ36に送る。第1ビームスプリッタ36は、反射ミラー35から送られてきたレーザ光を反射してホログラム記録媒体1側へ導くとともに、ホログラム記録媒体1で反射された反射光を透過して、2次元イメージセンサ40側へと導く。ダイクロイックプリズム37は、第1光源31から出射される緑色のレーザ光を透過し、後述する第2光源41から出射される赤色レーザ光を反射する。
対物レンズ38は、信号光及び参照光(記録時)、又は参照光のみ(再生時)をホログラム記録媒体1に集光する。そして、これにより記録時においては、対物レンズ38によってホログラム記録媒体1に集光された信号光と参照光との干渉によって形成される干渉縞が、屈折率変化あるいは透過率変化としてホログラム記録媒体1のホログラム記録層6に書き込まれる。この屈折率変化あるいは透過率変化は回折格子として作用する。一方、再生時においては、対物レンズ38によってホログラム記録媒体1に集光された参照光は、ホログラム記録層6に書き込まれた回折格子によって回折作用を受け、ホログラム記録媒体1から再生光として出射される。なお、本実施形態では、再生光はホログラム記録媒体1から反射光として取り出される。
また、対物レンズ38は、アクチュエータ44に搭載されており、このアクチュエータ44により、対物レンズ38はフォーカス方向(光軸と平行な方向)、及びトラッキング方向(ホログラム記録媒体1の半径方向と平行な方向)に移動可能となっている。そして、これにより、信号光及び参照光をホログラム記録媒体1の所望の位置に正しく位置決めして照射することが可能となる。なお、アクチュエータ44の制御については後述する。
ホログラム記録媒体1から取り出された再生光は、対物レンズ38、ダイクロイックプリズム37、第1ビームスプリッタ36の順に透過し、検出レンズ39によって、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等から成る2次元イメージセンサ40へと導かれる。2次元イメージセンサ40は、図示しない再生情報処理部へ画像信号を送り、これによりホログラム記録媒体1に記録されるページデータの再生が行われる。
第2光源41は、例えば赤色のレーザ光を出射する半導体レーザである。第2光源41から出射されるレーザ光を赤色としている理由は、この第2光源31から出射されるレーザ光は、ホログラム記録媒体1に形成される位置決め層3a、3bを用いて前述の信号光及び参照光の位置決め(サーボ)を行えるようにするものであり、ホログラム記録層6に用いるフォトポリマーに対して感受性がないレーザ光である必要があるからである。
第2ビームスプリッタ42は、第2光源41から出射されたレーザ光を透過するとともに、ホログラム記録媒体1の位置決め層3a、3bで反射された赤色の戻り光を反射してフォトディテクタ43へと導く。フォトディテクタ43は、ホログラム記録媒体1の位置決め層3a、3bで反射された赤色レーザ光を受光して電気信号へと変換する。
図1に戻って、サーボ用検出回路25は、フォトディテクタ43から送られてきた信号に基づいて、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等を生成する。なお、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号は、例えばCD、DVD等の光ディスクにおいてフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を得る公知の手法と同様の手法を用いて生成することができる。
生成されたフォーカス信号及びトラッキング信号はサーボ駆動回路26、スライドモータ駆動回路27に送られる。また、サーボ用検出回路25は、フォトディテクタ43から送られる電気信号から位置決め層3a、3bで反射された反射光の反射率に関する情報を得て、これをシステムコントローラ29に送信する。
サーボ駆動回路26は、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、アクチュエータ44(図3参照)のフォーカス方向とトラッキング方向のサーボ制御を行う。また、スライドモータ駆動回路27は、トラッキングエラー信号及びシステムコントローラ29からの指令に基づいて、光ピックアップをホログラム記録媒体1の半径方向に移動する駆動装置(図示せず)の制御を行う。
このサーボ駆動回路26及びスライドモータ駆動回路27による制御により、対物レンズ38が適宜所望の位置に位置決めされ、信号光及び参照光の照射位置について、正しく位置決めすることが可能となる。
シャッタ駆動回路28は、システムコントローラ29からの指令に基づいて、シャッタ32(図3参照)位置におけるレーザ光(緑色)の通過と遮蔽の切り替えを制御する。なお、システムコントローラ29は、前述したサーボ用検出回路25から送られてきた反射率に関する情報により、信号光及び参照光(記録時)、或いは参照光のみ(再生時)を照射するタイミングを決定する。
システムコントローラ29は、以上に示した働きに他に、ホログラム記録再生装置21のシステム全体の制御を行う。
次に、ホログラム記録再生装置21を用いてホログラム記録媒体1に記録再生を行う方法の一例について説明する。まず、ホログラム記録媒体1に記録を行う方法について、図5を用いて説明する。なお、図5(a)は、第2位置決め層3bによってサーボを行いながらホログラム記録を行う様子を示し、図5(b)は、第1位置決め層3aによるサーボ時のホログラム記録と、第2位置決め層3bによるサーボ時のホログラム記録とを対比して示した図である。
ホログラム記録媒体1にホログラム記録を行う場合、スピンドルモータ22(図2参照)によってホログラム記録媒体1が回転され、第2光源41(図3参照)から赤色レーザ光が常時出射された状態となり、第2位置決め層3bを用いてサーボ制御(フォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御)が行われる。そして、先の記録位置に対して記録位置をトラックに沿ってシフトさせて多重記録を行う。この際、シフト量は、例えば、10μm程度で、信号光と参照光が形成するスポットサイズ以下に設定される。
本実施形態においては、図5(a)に示すように、第2位置決め層3bに形成される凹凸ピットのうち、凹ピットOPの位置(凹ピットOPと凸ピットTPではその反射率が異なるために、凹ピットOPの位置が判断される)で、信号光及び参照光がホログラム記録媒体1に照射(第1光源31から出射されるレーザ光がシャッタ32を通過する)されてホログラム記録が行われる。
そして、第2位置決め層3bの凹凸ピットで形成される全てのトラックに従って上述のホログラム記録が行われると、次に、第1位置決め層3aによってサーボ制御が行われるように、アクチュエータ44によって対物レンズ38の位置が調整される(図5(b)の点線で示す対物レンズ38が該当する)。この後、第2位置決め層3bによるサーボ制御が行われている場合と同様に、凹凸ピットの凹ピットOPの位置で、ホログラム記録が行われる。
このように、ホログラム記録を行う場合、例えば従来行われていたシフト多重による多重記録に加えて、ホログラム記録媒体1の厚み方向についても多重記録を精度良く行えるために、ホログラム記録媒体1の記録密度を高記録密度とできる。そして、本実施形態の場合、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとで、ホログラム記録を行うために照射する信号光及び参照光の照射位置を決める凹ピットOPの位置がずらしてあるために、ホログラム記録媒体1のホログラム記録層6に記録される情報についてクロストークを低減できるようになっている。
ホログラム記録媒体1に記録される情報を再生する場合には、スピンドルモータ22によってホログラム記録媒体1が回転され、第2光源41(図3参照)から赤色レーザ光が常時出射された状態となり、第2位置決め層3bによってサーボ制御が行われる。そして、第2位置決め層3bの凹ピットOPの位置で、参照光が照射されてホログラム記録媒体1に記録された情報が再生される。
そして、第2位置決め層3bの凹凸ピットで形成される全てのトラックに従って情報の再生が行われると、次に、第1位置決め層3aによってサーボが行われるように、アクチュエータ44によって対物レンズ38の位置が調整される。この後、第2位置決め層3bによるサーボ制御が行われている場合と同様に、凹ピットOPの位置で参照光が照射されて情報の再生が行われる。
なお、本実施形態においては、第2位置決め層3bに形成されるトラックの全てに従ってホログラム記録を行った後に、第1位置決め層3aに形成されるトラックに従ってホログラム記録を行う構成としているが、これに限定される趣旨ではなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。すなわち、例えば、第1位置決め層3aに形成されるトラックに従ってホログラム記録を行った後に、第2位置決め層3bに形成されるトラックに従ってホログラム記録を行うようにしても構わない。また、例えば、トラック一周ごとに、第1位置決め層3aによるサーボと第2位置決め層3bによるサーボを切り替えながら、ホログラム記録を行う構成等としても構わない。
また、本実施形態では、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとで、位置決めマーク(本実施形態の凹ピットOPが該当)の位置をずらした構成としているが、必ずしも位置決めマークの位置をずらさなくても良い。この場合にも、ホログラム記録媒体1の厚み方向についても多重記録を精度良く行えるために、ホログラム記録媒体1の記録密度を高めることができる。ただし、クロストークを低減するために、位置決めマークをずらすのが好ましい。
また、本実施形態においては、凹凸ピットから成るトラックを形成して、凹ピットOPを位置決めマークとしているが、この構成に限定される趣旨ではない。例えば、グルーブから成るトラックを形成し、グルーブの欠落部分(全部欠落又は一部欠落)やグルーブの幅を太くした部分等を位置決めマークとしても構わない。
また、本実施形態では、信号光及び参照光を照射する位置を位置決めマーク(凹ピットOP)が設けられている位置となるように構成しているが、必ずしもこの構成に限定される趣旨ではない。すなわち、例えば、位置決めマークを全く設けない構成とし、信号光及び参照光を照射する位置については、スピンドルモータ22の回転速度と所定の基準位置とから判断する構成等としても良い。また、本実施形態のように信号光及び参照光を照射する全ての位置に対してそれぞれ位置決めマークを設けるのではなく、一部に対してのみ位置決めマークを設け、この位置決めマークを基準に信号光及び参照光を照射する位置を判断する構成等としても構わない。
また、本実施形態においては、図6(a)に示すように、ホログラム記録層6の下側に第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bを形成する構成としたが、図6(b)に示すように、第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bをホログラム記録層6の上側に配置する構成としても、もちろん構わない。この場合にも、ホログラム記録媒体1の厚み方向についても多重記録を精度良く行え、ホログラム記録媒体1に高密度に情報を記録することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態の説明にあたっては、第1実施形態と重複する部分については、特に必要がない場合にはその説明を省略する。また、第1実施形態と重複する構成要素については、同一の符号を付して説明する。なお、以上の点については、この後に説明する第3実施形態についても同様である。
図7は、第2実施形態のホログラム記録媒体51の構成を説明するための図で、図7(a)は、ホログラム記録媒体51の概略平面図、図7(b)は、図7(a)のB−B位置における概略断面図である。なお、図7(a)においては、便宜的にホログラム記録媒体51のトラック51aの一部を示している。また、図7(a)のB−B方向は、ホログラム記録媒体1の半径方向(ラジアル方向)に該当する。
第2実施形態のホログラム記録媒体51を構成する要素は第1実施形態のホログラム記録媒体1と同様で、その積層順も同様である。ただし、第2実施形態のホログラム記録媒体51においては、第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bにグルーブから成るトラックTRが形成されており、このトラックTRが形成される位置が、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとで互いにずれている(ホログラム記録媒体51を上から見た場合に、互いにずれている)点が、第1実施形態のホログラム記録媒体1と異なる。
なお、トラックTRには、第1実施形態と同様に位置決めマーク(その形状は第1実施形態のところで述べたように種々の構成とできるが、本実施形態ではグルーブの欠落部分を位置決めマークとしている)が形成されている。この位置決めマークの位置は、第1実施形態の場合と同様に形成でき、例えば、信号光及び参照光を照射する全ての位置に対応するように形成される。また、トラックTRの構成についても、必ずしもグルーブとする必要はなく、例えば第1実施形態の場合と同様に連続凹凸ピットによって形成する構成等としても構わない。
次に、ホログラム記録再生装置を用いてホログラム記録媒体51に記録再生を行う方法の一例について説明する。なお、ホログラム記録媒体51の記録再生を行うホログラム記録再生装置は、第1実施形態のホログラム記録再生装置21と同様であるために、ここではその説明は省略する。
まず、ホログラム記録媒体51に記録を行う方法について、図8を参照して説明する。なお、図8は、第1位置決め層3aによるサーボ時のホログラム記録と、第2位置決め層3bによるサーボ時のホログラム記録とを対比して示した図である。
ホログラム記録媒体51にホログラム記録を行う場合、スピンドルモータ22(図2参照)によってホログラム記録媒体51が回転され、第2光源41(図3参照)から赤色レーザ光が常時出射された状態となり、第2位置決め層3bを用いてサーボ制御(フォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御)が行われる。そして、先の記録位置に対して記録位置をトラックに沿ってシフトさせて多重記録を行う。この際、シフト量は、例えば、10μm程度で、信号光と参照光が形成するスポットサイズ以下に設定される。
本実施形態においては、第1実施形態と同様に、第2位置決め層3bに形成されるトラックTRに設けられる位置決めマークの所で、信号光と参照光がホログラム記録媒体51に照射されてホログラム記録が行われる。そして、第2位置決め層3bの全てのトラックTRに従って上述のホログラム記録が行われると、次に、第1位置決め層3aによってサーボ制御が行われるように、アクチュエータ44によって対物レンズ38の位置が調整される(図8の点線で示す対物レンズ38が該当する)。この後、第2位置決め層3bによるサーボ制御が行われている場合と同様に、第1位置決め層3aに形成される位置決めマークの所で、ホログラム記録が行われる。
このように、ホログラム記録を行う場合、従来行われていたシフト多重による多重記録に加えて、ホログラム記録媒体1の厚み方向についても多重記録を精度良く行えるために、ホログラム記録媒体1の記録密度を高記録密度とできる。そして、本実施形態の場合、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとで、トラックTRが形成される位置が異なるために、ホログラム記録媒体51のホログラム記録層6に記録される情報についてクロストークを低減できるようになっている。
ホログラム記録媒体51に記録される情報を再生する場合には、スピンドルモータ22によってホログラム記録媒体51が回転され、第2光源41(図3参照)から赤色レーザ光が常時出射された状態となり、第2位置決め層3bによってサーボ制御が行われる。そして、第2位置決め層3bに形成されるトラックTRに設けられる位置決めマークの所で、参照光が照射されてホログラム記録媒体51に記録された情報が再生される。そして、第2位置決め層3bのトラックTRに従って情報の再生が行われると、次に、第1位置決め層3aによってサーボ制御が行われるように、アクチュエータ44によって対物レンズ38の位置が調整される。この後、第2位置決め層3bによるサーボ制御が行われている場合と同様に、トラックTRに形成される位置決めマークの所で参照光が照射されて情報の再生が行われる。
なお、第2実施形態のホログラム記録媒体51についても、第1実施形態のホログラム記録媒体1の場合と同様に、第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bの位置をホログラム記録層6の上側に配置する構成としても、もちろん構わない。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態のホログラム記録媒体61の構成を示す概略断面図である。なお、図9は、円盤状のホログラム記録媒体をトラック位置でタンジャンシャル方向に沿って切った断面図である。
図9に示すように、ホログラム記録媒体61は、円板状の基板2の上に、第1位置決め層3a、ギャップ層4a、第1ホログラム記録層6a、ギャップ層4b、第2位置決め層3b、ギャップ層4c、第2ホログラム記録層6b、保護層7が、この順で積層された構成となっている。
第1位置決め層3aは、第1ホログラム記録層6aにホログラム記録を行う際に用いられる信号光及び参照光、あるいは第1ホログラム記録層6aに記録された情報の再生を行う際に用いられる参照光の照射位置について、位置決めを行うために用いられる層である。一方、第2位置決め層3bは、第2ホログラム記録層6bの記録や再生を行う場合における、信号光及び参照光の照射位置について位置決めを行うために用いられる層である。
第1位置決め層3及び第2位置決め層3bには、凹凸ピットが連続して成るトラックが形成されている。そして、このトラックは、円板状の形成される基板2の中心に対して同心円状に形成されている。また、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとに形成されるトラックは、ホログラム記録媒体61を上から見た場合に同一位置となっている。ただし、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとの間では、ホログラム記録媒体61を上から見た場合に、凹凸ピットの凹凸の位置関係がずれた状態となるように形成されている。
なお、第1位置決め層3a及び第2位置決め層3bには反射膜が形成されている。そして、少なくとも第2位置決め層3bに形成される反射膜は、ホログラム記録媒体61に入射した全てのレーザ光を反射するのではなく、その一部のみを反射する半反射膜となっている。
ギャップ層4a〜4c、ホログラム記録層6a、6b、及び保護層7の構成については、第1実施形態の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
次に、このように構成されるホログラム記録媒体61に対する情報の記録、及びホログラム記録媒体61に記録された情報の再生時に作用について説明する。なお、本実施形態のホログラム記録媒体61は、例えば、第1実施形態に示したホログラム記録再生装置21を用いて、第1実施形態に示したのと同様の記録及び再生方法で、その記録再生が行える。
ホログラム記録媒体61は、第1位置決め層3aを用いて第1ホログラム記録層6aに対して信号光及び参照光の照射位置を正確に決めてホログラム記録ができる。また、第1ホログラム記録層6aに記録された情報を再生する際には、第1位置決め層3aを用いて参照光の照射位置について正確に位置決めをしながら情報の再生が行える。
同様に、ホログラム記録媒体61においては、第2位置決め層3bを用いて第2ホログラム記録層6bに対する情報の記録再生を信号光及び参照光の照射位置について、正確に位置決めをして行える。すなわち、ホログラム記録媒体61においては、ホログラム記録媒体61の厚み方向について、情報の記録を行えるために情報の記録密度を高めることができる。
そして、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとで、信号光及び参照光の照射位置の位置決めを行う位置決めマーク(例えば、それぞれの層に形成される凹凸ピットのうちの凹ピットOPが該当)の位置がずらしてあるために、ホログラム記録媒体61のホログラム記録層6a、6bに記録される情報についてクロストークを低減できる。
なお、本実施形態においては、クロストークを低減するために、トラックに沿って形成される位置決めマークの位置を第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとの間で互いにずらす構成としているが、これに限定される趣旨ではない。すなわち、図10に示すように、第1位置決め層3aと第2位置決め層3bとの間で、ホログラム記録媒体61を上から見た場合にトラックTRの位置が互いにずれた状態となるように構成しても構わない。
また、本実施形態では、各ホログラム記録層6a、6bの記録再生を行う際に用いる位置決め層3a、3bの位置をそれぞれホログラム記録層6a、6bの下側に配置する構成としたが、それぞれホログラム記録層6a、6bの上側に配置する構成としても、もちろん構わない。
(その他)
以上に示した実施形態においては、位置決め層の数が2つである場合について示したが、これに限定される趣旨でなく、位置決め層の数は3つ以上であっても、もちろん構わない。
また、以上に示した実施形態においては、ホログラム記録媒体、ホログラム記録装置、及びホログラム再生装置について、反射型の構成の場合について示したが、これに限定される趣旨ではなく、透過型の構成の場合にも本発明は適用可能である。
更に、以上に示した実施形態では、ホログラム記録装置及びホログラム再生装置の光学系についてコリニア方式とした。しかし、本発明はコリニア方式の場合に限らず、信号光と参照光とを別々の方向からホログラム記録媒体に入射させる2光束方式の場合にも、もちろん適用可能である。
本発明のホログラム記録媒体、ホログラム記録方法及びその装置によれば、例えばシフト多重による多重記録に加えて、ホログラム記録媒体の厚み方向についても多重記録を精度良く行える。このため、ホログラム記録媒体の記録密度を高めることが可能となる。また、ホログラム記録媒体に記録される情報についてクロストークを低減できる。また、本発明のホログラム再生方法及びその装置によれば、高密度に情報が記録されたホログラム記録媒体について高品質の再生が可能となる。従って、本発明はホログラム記録媒体、ホログラム装置の分野において非常に有用である。
は、第1実施形態のホログラム記録媒体の構成を説明するための図である。 は、第1実施形態のホログラム記録再生装置の構成を示すブロック図である。 は、第1実施形態のホログラム記録再生装置が備える光ピックアップの光学系の構成を示す概略図である。 は、第1実施形態の光ピックアップが備える空間光変調器を経たレーザ光の構成を模式的に示した図である。 は、第1実施形態のホログラム記録媒体に記録を行う方法について説明するための図である。 は、第1実施形態のホログラム記録媒体の変形例を説明するための図である。 は、第2実施形態のホログラム記録媒体の構成を説明するための図である。 は、第2実施形態のホログラム記録媒体に記録を行う方法について説明するための図である。 は、第3実施形態のホログラム記録媒体の構成を示す概略断面図である。 は、第3実施形態のホログラム記録媒体の変形例を説明するための図である。 は、従来のホログラム記録媒体の構成を説明するための図である。 は、従来のホログラム記録媒体の構成を説明するための図である。
符号の説明
1、51、61 ホログラム記録媒体
3a 第1位置決め層
3b 第2位置決め層
6 ホログラム記録層
21 ホログラム記録再生装置(ホログラム記録装置及びホログラム 再生装置)
41 第2光源
43 フォトディテクタ(光検出部)
OP 凹ピット(位置決めマーク)
TR トラック

Claims (10)

  1. 信号光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されるホログラム記録媒体において、
    前記情報が記録されるホログラム記録層と、
    前記信号光及び前記参照光の位置決めのために用いられる複数の位置決め層と、
    を備え、
    前記複数の位置決め層は、前記ホログラム記録層に対して同一面側に配置され、
    前記位置決め層のそれぞれには、前記信号光及び前記参照光を照射する領域を決めるために用いられる位置決めマークを有するトラックが形成されており、
    前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記複数の位置決め層の間で、前記位置決めマークが形成される位置は互いに前記トラックの接線方向に沿ってずれていることを特徴とするホログラム記録媒体。
  2. 信号光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報が記録されるホログラム記録媒体において、
    前記情報が記録される複数のホログラム記録層と、
    前記信号光及び前記参照光の位置決めのために用いられる複数の位置決め層と、
    を備え、
    前記ホログラム記録層と前記位置決め層とは交互に配置され、
    前記位置決め層のそれぞれには、前記信号光及び前記参照光を照射する位置を決めるために用いられる位置決めマークを有するトラックが形成され、
    前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記複数の位置決め層の間で、前記位置決めマークが形成される位置は互いに前記トラックの接線方向に沿ってずれていることを特徴とするホログラム記録媒体。
  3. 前記トラックはグルーブから成り、
    前記位置決めマークは前記グルーブの幅を太くした部分であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラム記録媒体。
  4. 前記トラックはグルーブから成り、
    前記位置決めマークは前記グルーブの欠落部分であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラム記録媒体。
  5. 前記トラックは凹凸ピットから成り、
    前記位置決めマークが凸ピットであり、
    前記位置決め層と直交する方向から見た場合に、前記トラックの接線方向において前記凸ピットは凹ピットよりも長いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラム記録媒体。
  6. 前記トラックは、同心円状又は螺旋状に形成されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のホログラム記録媒体。
  7. 請求項から6のいずれかに記載のホログラム記録媒体に情報の記録を行うホログラム記録方法であって、
    前記位置決め層を用いて前記信号光及び前記参照光の照射位置を制御しながら情報の記録を行うことを特徴とするホログラム記録方法。
  8. 請求項から6のいずれかに記載のホログラム記録媒体に情報の記録を行うホログラム記録装置であって、
    前記位置決め層を用いて前記信号光及び前記参照光の照射位置を制御することを特徴とするホログラム記録装置。
  9. 請求項から6のいずれかに記載のホログラム記録媒体に記録される情報の再生を行うホログラム再生方法であって、
    前記位置決め層を用いて前記参照光の照射位置を制御しながら再生を行うことを特徴とするホログラム再生方法。
  10. 請求項から6のいずれかに記載のホログラム記録媒体に記録される情報の再生を行うホログラム再生装置であって、
    前記位置決め層を用いて前記参照光の照射位置を制御することを特徴とするホログラム再生装置。
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