JP2009518777A - 光学データ記憶媒体と、その中のデータの読取り/記録方法 - Google Patents

光学データ記憶媒体と、その中のデータの読取り/記録方法 Download PDF

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Abstract

光学データ記憶媒体を提供する。本データ記憶媒体は、光学ビームを起因とする多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る少なくとも1つの記録層であって、複数の記録面をその中に形成するための厚さを有する記録層と、記録層の上下表面の少なくとも1つの表面上に形成され記録層とは蛍光特性が異なる少なくとも1つの非記録層と、記録層と非記録層との間の境界である反射表面を有する少なくとも1つの基準層と、を含む。

Description

本発明は光学データ記憶媒体(optical data carriers)分野におけるものであり、多層の光学データ記憶媒体とその中のデータの読取り/記録方法に関する。より具体的には、本発明は、記録層と基準層を含む光記憶媒体であって情報が基準層に基づいて記録層内の複数の記録面に記録される光記憶媒体に関する。
光学データ記憶媒体に対する既存の手法は反射媒体の使用に基づく。したがって、市販の光学データ記憶媒体は1つまたは2つのデータ層を有する。後者の場合、該2層は約50ミクロンの距離で分離される。
微細パターンのピット長およびトラックピッチを提供するため、レーザ波長を短縮するため、そして開口数(NA)を増加した対物レンズを使用することにより記憶密度を増すために様々な技術が光学式記録媒体の分野において開発されている。
最近、記憶密度をさらに増加させる目的のために、多層の記録面を含む記録媒体が提案されている。記録用光ビームが、高輝度で、ある位置に集束されると、記録層の光相互作用(例えば蛍光)特性は集束された位置上でのみ変化し、結果としてデータが記録される。
このような多層光学記録媒体内のデータ記録は、媒体の厚さ方向(すなわち焦点方向)の所望位置に対する記録/読取りビームのビームスポットの精密な制御を必要とする。例えば、特許文献1と特許文献2には、複数記録層記録媒体と該媒体用の走査装置とを有する光学情報記憶システムが開示されている。この走査装置は、積層による走査点の単一高さに起因する球面収差が補正された放射ビームを生成する。積層の高さはシステムに許される最大球面収差により決定される。積層数は層間の最小距離により決定され、これは現在走査されていない層による誤差信号のクロストークに依存する。
多層記録方式のために最近開発された別の技術は、単一または複数光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する記録媒体を採用する(例えば、本出願の譲受人に譲渡した出願についての特許文献3を参照)。この方式では、記録データは離間したデータスポットの3次元パターンの形態である。したがって記録面は物理的に形成されない。このため従来の方式は、所望位置上の記録面での精密な記録には使用することができない。
米国特許第5,408,453号明細書 米国特許第6,538,978号明細書 国際公開第2004/032134号パンフレット
本発明は、少なくとも1つの記録層(記録媒体)内に配置された複数の記録面にデータを記録し該記録面からデータを再生する(読取る)ことを可能にするように構成された新規な光学データ記憶媒体を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明のデータ記憶媒体は、反射面を与える1つ以上の基準層と1つ以上の非記録層とを利用する。本発明は、また、このようなデータ記憶媒体に、およびこのようなデータ記憶媒体からデータを記録/再生するための方法を提供する。
基準層は1つ以上の記録層に関連付けられる。非記録層は記録層とは異なる蛍光特性を有する。これは、ある蛍光特性を有する非記録層を選択することにより実現することができ、一方、記録層は記録データがない状態ではこのような特性を有さず、蛍光特性は記録プロセス中の多光子相互作用の結果としてその中に生成される。あるいは、記録層は初期蛍光特性(すなわち記録されていない状態)を有し、一方、非記録層は初期蛍光特性を有しない。
こうして、本発明は、モノリシック光学記録媒体内で情報を記録または再生するための光学データ記憶媒体の構造と、該媒体内で記録および再生する方法とを提供する。より具体的には、本発明は、記録面があらかじめ(その製造時に)決定される必要のない光学データ記憶媒体を提供する。ここでは、情報は、多光子吸収を利用して記録媒体の蛍光特性を変更することにより記録される。光学的に記録されたデータは、多光子吸収により生じた励起に基づく蛍光特性の変化を検知することにより検索される。
したがって本発明の一側面によると、
光学ビームを起因とする多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料からなる少なくとも1つの記録層であって、複数の記録面をその中に形成するための厚さを有する記録層と、
記録層の上下表面の少なくとも1つの表面上に形成され記録層とは蛍光特性が異なる少なくとも1つの非記録層と、
記録層と非記録層との間の境界である反射表面を有する少なくとも1つの基準層と、
を含む光学データ記憶媒体が提供される。
本発明の好ましい実施態様では、基準層は、一定のパターン(表面リリーフ)で形成される。このパターンは、記録/再生ビームの集束と、記録/再生ビームとは独立した基準ビームの集束との影響を検知するように構成される。
基準パターンは離間したピットのアレイの形態であることが好ましい。ピットの容積(例えば深さ)はトラッキング用サーボ信号を最大にするように選択される。
本発明のいくつかの実施態様によると、ピットのアレイは、実質的に矩形断面形状で構成され(λ/4n+k×λ/2n)の深さに光学的に対応する深さを有するピットを含む。ここで、λは基準ビームの波長であり、nは、基準層に向かう光学ビームの伝搬方向において基準層とその上流側でインターフェースする材料の波長λでの屈折率であり、kは1以上の整数である。
本発明の他のいくつかの実施態様によると、ピットのアレイは、実質的に矩形断面形状で構成され(λ/8n+k×λ/2n)の深さに光学的に対応する深さを有するピットを含む。
ピットのアレイは、基準ビームのビームスポットの断面寸法より小さくなるように選択された幅を有する少なくとも1つの第1のピットと、基準ビームのビームスポット断面寸法に等しいかあるいはそれより大きくなるように選択された幅を有する少なくとも1つの第2のピットを含むことができる。ピットの幅bはA/2<b<Aの条件を満足するように選択される。ここで、Aは基準ビームのビームスポット断面寸法である。一般的には、第1のピットと第2のピットは異なる容積のもの、すなわち実質的に同じ深さで異なる幅またはその逆であってよい。第1のピットの深さは、ピットの底とピットの上端からの基準ビームの反射が干渉により互いに相殺するように選択されてよい。他のいくつかの実施態様では、ピットのアレイは、蛍光応答と基準ビームの反射を最大にするピット容積を定義する実質的に同じ深さと幅のピットを含んでよい。
その構成は、第1のピットがλ/4nの深さ有し、第2のピットが第1のピットよりk×λ/2nだけ大きい深さを有するようなものでよい。他のいくつかの実施態様では、第1のピットはλ/4nの深さで構成され、第2のピットは3λ/4nの深さで構成される。
データ記憶媒体は、記録層が2つの基準層間に配置されるか、あるいは基準層が2つの記録層間に配置されるように構成されてよい。
本発明の別の側面によると、2光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る記録層と、それぞれあらかじめフォーマットされた反射面を形成するために記録層の両方の表面上に形成された少なくとも2つの基準層とを含む光学データ記憶媒体が提供される。
さらに本発明の別の側面によると、多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る少なくとも2つの記録層と、あらかじめフォーマットされた反射面を形成するために記録層間に形成された基準層とを含む光学データ記憶媒体が提供される。
さらに、本発明の別の側面によると、上記光学データ記憶媒体においてデータを記録/再生するための方法であって、基準層に形成されたパターンからの光の反射の検出とデータ記憶媒体からの蛍光応答の検出の少なくとも1つに基づき、記録層に多層記録するあるいはそれからデータを再生する工程を含む方法が提供される。
データを記録する工程は基準ビームの反射の検出を制御することを含むことができ、一方、記録データを再生する工程は、データ記憶媒体からの光応答の検出を制御することと、そして好ましくは基準ビームの反射の検出を制御することとを含む。
データ記憶媒体内の基準層のうち2つを使用することを考慮すると、上記記録/再生方法は、基準層に形成されたパターンからの光の反射の検出とデータ記憶媒体からの蛍光応答の検出の少なくとも1つに基づき、記録層の両方の表面で、記録層に多層記録するあるいはそれから再生する工程を含んでよい。
さらに本発明の別の側面によると、光学データ記憶媒体においてデータを記録/再生するための方法であって、該光学データ記憶媒体は、多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る少なくとも2つの記録層と、記録層の上側または下側のいずれかで形成される非記録層であって、記録層とは蛍光特性が異なる非記録層と、あらかじめフォーマットされた反射表面を形成するために記録層間に形成された基準層と、を含み、本方法は、基準層に形成されたパターンからの光の反射の検出とデータ記憶媒体からの蛍光応答の検出の少なくとも1つに基づき、基準層の両方の表面で、記録層に多層記録するあるいはそれから再生する工程を含む、方法が提供される。
上記記録する方法は、基準ビームと記録/再生ビームの両方を第1の基準層上の基準トラック上に集束する工程と、基準ビームの焦点を第1の基準層上の基準トラック上に維持しかつ両方のビームを互いに同軸となるように維持しつつ、記録/再生ビームを、蛍光特性が変化する境界または表面である第2の基準層上に集束するために記録/再生ビームの焦点位置を移動する工程と、フォーカスサーボ機構の較正を行なうために第1と第2の基準層間の距離を測定する工程と、を含むことができる。
上記は、フォーカス機構の校正結果に基づいて記録する記録/再生ビームの焦点位置を移動させることにより実現される。ここで、上記移動は、基準ビームの焦点を第1の基準層上の基準トラック上に維持しかつ上記両方のビーム間の位置関係を維持しながら行われる。
他のいくつかの実施態様によると、データを記録する工程は、ある基準層上に基準ビームを集束させ、基準層上の基準トラック上に基準ビームを集束させた状態に保つトラッキング制御を行なうことと、基準ビームと同じ基準層上に記録/再生ビームを集束させることと、基準層上の基準トラック上に基準ビームの焦点を維持しつつ、情報を記録または再生する記録/再生ビームの焦点位置を移動させることと、を含む。
本発明は、また、その広範な側面では、光学データ記憶媒体を読取る方法であって、多層記録用の記録層に記録された記録用ピットに対し再生ビームの焦点位置を焦点方向に第1の周波数で振動させながら再生信号を読取る工程と、再生信号の強度の変化と焦点位置の移動方向との間の関係に基づき、再生用ビームのフォーカス制御を記録用ピットに対し行なう工程とを含む方法を提供する。
さらに他の実施態様では、本発明は、光学データ記憶媒体におけるデータ記録のための方法であって、記録層に記録マークを形成するために、記録用ビームの焦点位置を焦点方向に第1の周波数で多層記録用の記録層に対し振動させる工程を含む方法を提供する。
本発明を理解し、それがどのように実際に行なわれ得るかを見るために、非限定的な実施例として、好ましい実施態様につき添付図面を参照して説明する。
以下に添付図面を参照し本発明のいくつかの実施形態を例示する。
図1Aには、光学記録媒体10においてデータを記録し/読取るための、全般として1000Aで示される光学システムの構成例を示す。光学記録媒体10は、例えば多光子(例えば2光子)吸収の発生に伴いデータを記録し/読取ることができる非線形媒体である。このような記録媒体は、本出願の譲受人に譲渡された様々な特許出願および特許において開示されている。例えば、特許協力条約(PCT)公開の国際公開第01/73779号パンフレットは、活性媒体から成る、容積内に情報を記憶するための非線形3次元メモリを開示している。活性媒体は、実質的に第1の閾値エネルギーに等しいエネルギーを有する光ビームの放射に対する応答として第1から第2の異性体に変化することができる。ある容積部分における第1と第2の異性体間の集光比が一データ単位を表わす。このPCT公開は、ジアリールアルケン誘導体、トリエン誘導体、ポリエン誘導体、またはその混合物を含む光記憶媒体を開示している。光活性群を有する光記憶媒体は、本出願の譲受人に譲渡された様々なPCT公開公報において開示されている(例えば、国際公開第2006/0117791号、国際公開第2006/075326号、国際公開第2001/073779号、国際公開第2006/075328号、国際公開第2003/070689号、国際公開第2006/111973号、国際公開第2006/075327号、国際公開第2006/075329号のパンフレット)。
データ記憶媒体10は、少なくとも1つの記録層1、少なくとも1つの基準層2、少なくとも1つの接着層3を含む。本例では、複数の記録層は、記録層1(最上部のものを除く)が2つの局所的に隣接する基準層2の間に設置されるように配置されて示される。また、本例では、各記録層はその関連する基準層を有する。但し、一般的には1つの基準層は2つ以上の記録層に対し機能し得ることに留意すべきである。基準層2は反射層である。記録層1は、以下にさらに説明するように、その中に複数の記録面を生成できるように構成される。
システム1000Aは、記録/読取り光ビームLを放射するように動作する第1の光(レーザー)源装置11と基準光ビームLを放射するように動作する第2の基準光(レーザー)源21とにより形成された光源系を含む。システム1000Aは、さらに、本例では2つの検知ユニット16、27により形成される光検出系と、記録/読取りビームを媒体10内の所望の場所に導いて集束させ、媒体応答から戻る光を検出系方向に導くように構成された全体として17で示す光指向系とを含む。検知ユニット16は、その集光光学部15(本例では2つのレンズにより形成される)に関連付けられており、読取りビームに対する媒体の光応答を検知するのに役立つ。検知ユニット27もまたその結像光学部26(例えば2つのレンズ)に関連付けられており、基準層2からの基準ビームの反射を検知するために役立つ。システム1000Aには、また、光源系と検出系(場合に応じて有線または無線信号伝送を介す)に接続可能であり光源系の動作モードを調整し検出系の出力を受信し解析するように動作する制御ユニット30が設けられる。
記録/再生レーザ源装置11は、データ記憶媒体10におけるデータ記録/読取りのための多光子相互作用を起こすのに好適な波長領域(例えば約671nmの波長λ)の光を放射することができる光源を含む。レーザ源11は、記録および読取り処理に好適な光パターン(例えば、記録用の1Wの平均出力と約数十ピコ秒のパルス幅の光、読取り/再生用の1.0Wの平均出力と約数十ピコ秒のパルス幅の光)を選択的に放射するためにその出力を制御可能に変化させるように構成される。
基準レーザ源装置21は、データ記憶媒体10のトラッキングサーボとフォーカスサーボに対し動作可能な光源を含む。この光源は、好適な波長範囲(記録/読取りビームのものと異なってもよい、または記録/読取りビームのものと異ならなくてもよい)の基準光ビーム(レーザービーム)Lを放射し、例えば約780nmの波長λを有する。基準光源装置は、また、放射された基準ビームLの光路内に偏光ビーム分割器22と偏光回転子(例えば1/4波長板)23とを含むことが好ましい。
光指向およびフォーカス系(light directing and focusing system)17は、記録/読取りビームと基準ビームL、Lの光路内にビーム分割器/合成器12と、基準光ビームL(適切な偏光の)をビーム分割器/合成器12上に集束するように構成された基準光系の出力のフォーカス光学部24(1つまたは複数のレンズ、例えば本例で示されるような2つのレンズにより形成される)と、入射光(光学ビーム)を媒体内の所望の場所に集束し、媒体から戻る光を集光するためのフォーカス/集光光学部14(1つまたは複数のレンズにより形成され、本例ではこのような2つのレンズが示される)と、を含む。また、光指向およびフォーカス系17内に設けられるのが好ましいものは、以下にさらに説明される目的のための記録/読取りビームLの光路内に収容される制御可能に移動可能な反射板ユニット28(例えば、ピエゾ素子によりその動きが駆動されるミラー)である。さらに設けられるのは、入射光をフォーカス光学部28に導き、そして媒体から戻る光であって光学部28により集光される光をビーム分割器/合成器12に導くために、ビーム分割器/合成器12から伝播する入射光の光路内に収容されるミラー13である。
システム1000Aは次のように動作する。上述のように基準ビームLが媒体に向かって導かれる(すなわち、好ましくはその偏光は適切に調整される)と、次に、基準ビームLは光学部24によりビーム結合器12上に集束され、ミラー13により反射され、さらに、光学部14により所望の基準層2上に集束される。この基準光は基準層2で反射され、同じ光路、すなわち光学部14、ミラー13、ビーム分割器/合成器12、光学部24、偏光ビーム分割器22を通って戻る。後者は基準ビームLを反射し結像レンズ26を通過して検出器27まで到達させる。検出器27からの出力信号(コントローラ30により解析される)に基づき、フォーカス光学系14、24は、基準ビームLの焦点位置が常に実質的に基準層2と一致するように制御される(同じコントローラ30により、あるいは場合に応じ別の制御ユニットにより)。例えば4分割検出器が検知ユニット27において使用されることを考慮すると、周知のプッシュプル方式を使用することによりトラッキング制御を行うことができる。
同様に、記録/再生ビームLはビーム分割器/合成器12を通過し、ミラー13により反射され、基準ビームLが集束するのと同じ媒体10内の基準層2上にフォーカス光学系14により集束される。特に、記録/再生ビームLは、以下に述べられるように光軸方向に沿ってウォブリング(wobbling)を行なうようにフォーカス光学系24を動作させることにより、基準ビームLと同じ基準層2上に集束される。
次に、ピエゾミラー28の動作により、記録/再生ビームLは基準ビームLが集束されるのと同じトラック上に、あるいはそれに関連するあるトラック上に集束される。この状態では、基準ビームLは、サーボ機構としてのコントローラ30により制御されるフォーカス光学系14の動作により基準層2上に常に集束される。その後、フォーカス光学系24を駆動することにより、データ記憶媒体厚さ方向の記録/再生ビームLの焦点位置は一定距離だけ移動される。記録するのに好適な輝度になるように記録/再生ビームLの輝度を制御することにより、記録層1の蛍光特性(多光子相互作用による媒体励起をなす)は焦点位置上で変化しデータ記録が行われる。データ読取りプロセス中に、記録/再生ビームLが記録位置上に集束されると、記録位置上の状態にしたがって蛍光(媒体の光応答をなす)が放射される。次に、該蛍光はレンズ15通って検出器16に導かれ、その検知信号に基づき記録データを再生することができる。所望の記録面上に精密に記録/再生ビームLのビームスポットを形成するために、ビームの投影光路を形成する光学系14は球面収差補正された光学系として構成される。さらに、フォーカス光学系14は、所定の公差より大きないかなる球面収差も起こさないように設計される。基準ビームLについては、通常、小さな球面収差は許容される。
光学記録媒体10においてデータを記録し/読取るための、全体として1000Bで示される光学システムの別の例を示す図1Bを参照する。理解を容易にするため、本発明の実施例において共通である部品を識別するために同じ参照符号を使用する。図に示すように、システム1000Bは一般的には上記システム1000Aと同様に構成されるが、ここでは光源系は加熱光ビームLを放射する個別の加熱ビームレーザ源40も含む点で上記システム1000Aと区別される。加熱光ビームLは、記録プロセス中、記録/再生ビームLと一緒にかつ同時に記録位置に導かれる。この目的を達するために、本例では、ミラー13は波長選択性素子(ダイクロイックミラー)であり、記録/再生ビームと基準光ビームL、Lを反射し、加熱光ビームLを透過させ、光学部14により媒体10内の所望の面上に集束させることができる。加熱ビームLは、フォーカス光学系14により、記録/再生ビームLとほぼ同じ位置上に集束される。トラッキングサーボおよびフォーカスサーボ制御は、検出器16、27からの検知信号に基づきコントローラ30により行われる。これについては、以下にさらに詳細に説明する。
本発明の実施形態による光学データ記憶媒体10の例を概略的に示す図2を参照する。データ記憶媒体10は、媒体の上部表面(すなわち、入射光にさらされる表面)からの方向の順に繰り返し積層される記録層1、基準層2、接着層3を含む。記録層1は、その中にデータを記録し、そして書き込まれたデータをそこから再生する役目を果たす。基準層2は、記録層1内の所望位置に記録/再生ビームを集束するための基準表面として機能する。以下にさらに説明するように、記録/再生ビームの集束は、基準層2からの基準ビームの反射と記録層からの蛍光応答の少なくとも1つの検出により制御される。より具体的には、記録中は、記録/再生ビームの集束は基準ビームの反射の検出により制御され、読取り中は、記録/再生ビームの集束は、記録層からの蛍光応答と、そして好ましくは基準ビームの反射の検出により制御される。集束を制御する目的のための蛍光応答の検出について言うと、この蛍光応答は、これらの層の蛍光特性の選択された変化による記録層または非記録層からのものであってよいということに留意すべきである。接着層3は、複数の記録層1を互いに(その関連する基準層2と一緒に)接着する役目をする。単一の基準層が使用された場合(複数の記録面と一緒に形成可能である)、層3は全体構造を担う基板として機能することに留意すべきである。この層3は、記録不可能な層(すなわち、データをその中で記録/読取ることを意図しない)であってもよいし、あるいは主記録層(板)1と同じかまたは異なる材料成分を有する記録層であってもよい。この特定の例であってこれに限定しない例においては、記録層1、基準層2、接着層3は繰り返し形成され、別の記録層1が最下層として形成される。
具体的には示さないが、データ記憶媒体構成は好ましくはその外側表面では保護層により形成されるということに留意すべきである。これは最上部の記録層1の上部表面と最下部の記録層1の下部表面の上に好適な透明な膜を貼り付けることにより実現可能である。但し、保護層は、媒体のそれぞれの上部と下部表面から一定の距離(深さ)に最上部および最下部記録層1を配置することにより、同じ記録媒体により形成することができることが好ましい。ここで、この深さは、その中を通過する周辺光がいかなる有害な相互作用も起こさないレベルまで減衰されるように選択される。
記録層1は、多光子(2光子)吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る。このような材料は、4−メトキシ−4’−(8−アクリルオキシオクチルオキシ)−トランス−α、β−ジシアノスチルベネ(以下、化合物トランス−Aと呼ぶ)とメタクリル酸メチルとの共重合体であってもよいし、また本出願の譲受人に譲渡した国際公開第03/070689号パンフレットに記載される他の材料でもよい。複数の記録面(例えば数十の層)を1つの記録層1内に形成することができる。記録層1自体は、本出願の譲受人に譲渡された国際公開第06/075327号パンフレットにおいて検討されたような波長分解能に対しモノリシックであるバルク基板である。このようなバルク基板は、2光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する単一材料から成ってもよいし、また、2光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有し基板材料内に一様に溶解あるいは実質的に一様に分散された材料から成ってもよい。記録層は、半径方向(トラッキング方向)またはデータ記憶媒体厚さ方向(焦点方向)のいずれかに専用の位置情報を含む必要はない。以下にさらに説明するように位置情報は基準層2から与えられる。基準層2内のトラッキング方向位置信号と基準層2から記録層までの焦点方向距離を設定するためのデータとの助けによりデータを記録することができる。
記録層1には、多層記録用の記録面の数にしたがって厚さを与える。記録面の数は、非線形媒体の応答、光学部(例えば、インタロゲーション波長または開口数)、記録/再生光学系の精度、データ記憶媒体自体の寸法精度から決定される。
図2に示すように、30枚の記録面を基準層2の上にそして24枚の記録面をその下に形成するためには(以下にさらに詳細に説明される)、1つの記録層1の厚さは約300〜600μmであってよい。上に示したように、基準層2は反射表面を有する。これは、凹凸表面(周知のスタンパーを使用することにより各記録層1の下の表面にあらかじめフォーマットされる)上に蒸着された低反射率(約2〜50%)の膜で形成することができる。あるいは、反射表面は、記録層1と接着層3間の屈折率の差により形成されてもよい。
反射表面2は、一定の幅または深さを有するピットを含む(以下に説明される)。ピットは、トラッキング方向と焦点方向における基準ビーム(図1A、1BのL)と記録/再生ビームLの較正に使用される。このため、以下にさらに詳細に説明されるように、ピットは基準層2上の記録/再生ビームLの集束と基準層2上の基準ビームLの集束とを検知するために形成される。
接着層3は、基準ビームLと記録/再生ビームLの波長に対する透過性が高く、その材料成分はデータ記憶媒体に使用される記録層1の材料とは蛍光特性が異なる。例えば、非記録層の材料として、ポリカーボネート、メタクリル酸メチル共重合体(PMMA)、光硬化性アクリル系光重合性接着剤を使用することができる。これらの材料は、必要十分条件である異なる蛍光特性を有する。したがって、接着層3自体は、蛍光特性を全く持たない材料、あるいは記録層1とは蛍光放射効率または発光波長が異なる材料から成ってもよい。あるいは、記録層1自体は通常は(書き込む前は)弱い蛍光特性有する材料から成り、一方、接着層3が強い蛍光特性を有する材料から成ってもよい。メタクリル酸メチルと4−メトキシ−4’−(8−アクリルオキシオクチルオキシ)−シス−α、β−ジシアノスチルベネ(以下、化合物シス−Aと呼ぶ)との共重合体を記録層1に使用し、上記トランス−A化合物とアクリル系光硬化性接着剤との共重合体を接着層3に使用してもよい。これにより、層1、3に対し異なる蛍光特性を与える。
さらに他の選択肢によると、記録層1と接着層3の両方は、これらの層の1つが主に化合物トランス−A(トランス−リッチ)から成り他方が主に化合物シス−A(シス−リッチ)から成る化合物Aの共重合体などの同じ材料の異性体共重合体で生成されてもよい。これは、また、層1、3における異なる蛍光特性の要件を満足する。非記録層は空気で形成されてもよい。空気層は蛍光特性を有さないので、上記構成と同じ効果を達成することができる。
この特別の実施形態では、基準層に形成されたパターンはピット状のものと溝状のものとを含む。本明細書では、用語「ピット」と「溝」は集合的に「ピット」と呼ばれる。
ピットパターンはトラッキングサーボ制御に使用される。本発明は、サーボ信号と書き込み(記録)信号の両方を効率的に捕捉するためのピットの形状を提供する。
ピットから書き込み信号を読取ることにより制御する方法について、以下に説明する。基準層2に形成されたピット形状の例について、基準層2内のピット形成部分の断面図(周囲方向の)と平面図を示す図3を参照して説明する。この特定の例であって限定しない例においては、基準層2内のピット201は、記録/再生ビームLと基準ビームLの両方に関係したサーボ誤差信号を生成するように構成される。ピット201の断面形状が正確な矩形状であると仮定すると、ピット201は、D=λ/4n+k×λ/2nの深さに光学的に対応する深さDを有するように形成される。ここで、kは1以上の整数であり、nは、基準層に向かう入射光の伝搬方向において基準層2とその上流側で境界をもつ材料の波長λでの屈折率を示し、例えばk=1では、D=3λ/4nである。この深さにより、記録/再生ビームLと基準ビームLの両方を検知することが可能になる。実際には、ピット201の断面形状は、矩形状ではなく台形状、樽形状などの他の形状であってもよい。このような場合、まず、λ/4n+k×λ/2nの深さを有する矩形形状を仮定し、次に、コンピューターシミュレーションを適用し、矩形状ピットパターンと実質的に同じ反射光パターンを得ることができるようなピットパターンから別の形状の深さを算出する。
ピット201は深さD=λ/4n+k×λ/2nを有するので、ピット201のピークと谷からの基準ビームLの反射光成分は、kの値にかかわらず波長の半分に等しい位相差を有し、したがって反転位相を与える。このため、両方の光成分は干渉により互いに相殺し合う。したがって、ピット201に衝突する光成分とピット201以外の部分に衝突する光成分は光輝度に大きな差がある。こうして、ピット201に対する基準ビームLのトラッキングおよびフォーカス制御を精密に行なうことができる。
一方、kの値を1以上に設定すると、ピット201上の記録/再生ビームLと相互作用する媒体としない媒体の領域間の蛍光の量の変化を高めることができる。こうして、記録/再生ビームLのトラッキングおよびフォーカス制御もまた精密に行なうことができる。ピット深さDは正確に条件D=λ/4n+k×λ/2nを満足する必要はなく、むしろλ/4nを基準に30%程度上記条件から変動してもよい。
ピット201の幅b1はA/2<b1<Aの範囲に決定される。ここで、Aは、基準ビームLのビームウェスト(beam waist)位置におけるビームスポットの断面寸法(例えば直径)である。このような幅により、基準ビームLの反射光の集束を検知することができる(例えば、図1A、1Bの検出器27により)。さらに、記録/再生ビームLとの媒体相互作用に起因する蛍光の量の変化に基づき、集束の検出をより精密に行うことができる。
ここで、基準層2上に集束された記録/再生ビームLを検知する原理について図4を参照し説明する。上述のように、記録層1と接着層3は異なる蛍光特性を有する。本明細書では、記録層1は蛍光特性(例えば、蛍光との2光子相互作用により励起され得る)を有し接着層3は蛍光特性を有さないと仮定する。この場合、図4に示すように、読取りビームスポットが完全に記録層1内に置かれると(位置B1)、蛍光の量はその最大値に達する。ビームスポットが記録層1内の半分に置かれると(位置B2)、蛍光の量は位置B1の半分すなわち中間値を表わす。ビームスポットが完全に接着層3内に置かれると(位置B3)、蛍光の量はその最小値に達する。記録/再生ビームLの焦点位置が蛍光の中間の量を有する位置に制御されると、記録/読取りビームLと基準ビームL間の較正を行うことができる。
図5を参照すると、基準層2内に形成されたピット形状の別の例が示される。この例では、2つのタイプのピット、すなわち、図3の例を参照し上に説明したように、基準ビームLの検出に使用することを意図したピット201と、記録/再生ビームLの検出に使用するピット202とが基準層2内に形成される。
ピット201の断面形状が図3の例のような正確な矩形状であると仮定すると、ピット深さDと幅b1は、それぞれD=λ/4n+k×λ/2n、A/2<b1<Aである。ピット202はピット201と同じピット深さDを有するが、ビームスポット径Aに等しいかあるいはそれより大きい幅b2を有する(例えば、b2>A)。この結果、ピット202内の媒体場所とピット202外の媒体場所からの基準ビームLの反射は実質的に同じ光輝度である。このため、ピット202は基準ビームLの検出に役立たない。逆に、記録/再生ビームLがピット202に衝突すると、それから生じる蛍光量の差は、拡張された幅に対応する程度だけ増やすことができる。したがって、このようなピット202の使用により、記録/再生ビームLのフォーカス制御の精度を高めることができる。
図6には、基準層2内に形成されたピット形状の別の例をさらに示す。この例では、基準層2は、λ/4nの深さを有する正確な矩形断面形状のピット203(ここで、nは、基準層とその上流側でインターフェースする材料の波長λ2での屈折率)と、λ/4n+k×λ/2nの深さを有するピット204(ここで、kは1以上の整数)とを含む。換言すれば、ピット203、204は異なるピット深さと実質的に同じ幅b1を有する。ピット203、204は、基準ビームLに関係した同様のサーボ誤差信号を生成する。記録/再生ビームLに関係したサーボ誤差信号を生成するために、ピット204はピット203の深さD2よりk×λ/2n(D1=D2×k×λ/2n)だけ大きな深さD1を有する。
基準層2内に形成されるのに好適なピット形状のさらに他の例について、図7を参照して説明する。ここで、基準層2は、基準ビームLの検出のために構成されたピット205と記録/再生ビームLの検出のためのピット206とを含む。ピット205は、その断面形状が図6のピット203のような正確な矩形状であると仮定すると、λ/4nの深さを有する。これにより、ピット205内の集束場所上とピット205外の場所上との基準ビーム反射光の輝度の差を最大にする。ピット206は大きな深さλ/2nを有する。このため、基準ビームLがピット206に衝突した場合でも、そこからの反射光は、光路長間の差に関係してピット206外の位置からのものと類似している。このように、ピット206は、基準ビームLの集束の検出に影響を及ぼさない。それと反対に、記録/再生ビームLに関して、ピット205、206の深さの差は、記録/再生ビームLの基準層内のそれぞれの場所との相互作用に関係する蛍光の量の差を与える。したがって、基準層2に集束される記録/再生ビームLを検知するために、この蛍光の量の差を使用することができる。
以下は、基準層2内のパターンからのトラッキング誤差信号を検出することによりサーボ制御を行う際、ピット形状がどのようにサーボ信号を最大にするかの説明である。
この場合、ピットは矩形断面形状を有し、プッシュプル方式を使用するサーボ制御が採用され、サーボ信号を最大にするピットの好適な深さはλ/8nであると仮定する。ここで、λは基準ビームの波長であり、nは、基準層とその上流側でインターフェースする材料の波長λ2での屈折率である。
しかしながら、ピットのこの深さλ/8nは、ピット領域からの媒体の弱い蛍光信号をもたらす。このため、k×λ/2n(ここでkは1以上の整数)を当該深さに加算することが好ましい。好ましい例は5λ/8nである。これは図8〜図10に示される。図8には、図5と概ね同様な基準層構成、すなわち実質的に同じ深さと異なる幅のピット201、202を利用するが、ピット深さは5λ/8n(図5の3λ/4nの代わりに)である構成を示す。図9、10には、図6、7と概ね同様な構成をそれぞれ示す。ここでは、基準層2は、異なる(光学)深さと実質的に同じ幅(図9)のピット203、204と、異なる深さと実質的に同じ幅(図10)のピット205、206とを有するが、ピット204の深さが5λ/8n、ピット206の深さがλ/2n、そしてピット203、205の深さがλ/8nであるという点で図6、7の例とは異なる。
基準層2内に形成されたパターンからトラッキング誤差信号と読取り信号(蛍光応答)の両方を効率的に捕捉するためには、ピットの深さはλ/6nであることが好ましい。λは基準ビームLの波長であり、nは入射光側で基準層2とインターフェースする材料の波長λでの屈折率である。
しかしながら、この深さλ/6nは、媒体のピット領域からの弱い蛍光信号をもたらすかもしれない。このため、k×λ/2n(ここでkは1以上の整数)を当該深さに加算することが好ましい。好ましい例は2λ/3nである。これは図11〜図13に自明のやり方で示される。
図1A、1Bと図2を参照して上に説明したように、光学データ記憶媒体は、垂直方向に配置された2つの基準層2の間にはさまれた中間記録層1を含む。この構成により、較正動作により記録層1の厚さを測定することができ、そしてその結果に基づいて、1つの記録層1内に形成される記録面の数とその間の間隔とを制御することができる。これについて図14と図15を参照し説明する。
図14の例に示されるように、光学データ記憶媒体10は2つの基準層2a、2bとその間にはさまれた記録層1bとを含む。図15には、基準層2aを検知する方法のフローチャートを示す。基準ビームLが照射され、そしてサーボ機構(図1A、1Bのコントローラ30)を使用することにより基準ビームLは基準層2aに集束される(工程S1)。
その後、記録/再生ビームLが照射され、その焦点位置は、コントローラ30によるサーボ機構を使用することにより(すなわちフォーカス光学系24を制御するために蛍光の輝度を監視することにより)、基準層2と一致するように制御される。次に、ピエゾミラー(図1A、1Bにおける28)を移動させて蛍光輝度の変化を検知することにより、基準ビームLと同じ基準トラック上への記録/再生ビームLの集束を制御する。次に、ピエゾミラー28を固定した状態で、フォーカス光学系24は、記録/再生ビームLの焦点位置を上方に移動させるように制御される。記録/再生ビームLの焦点位置は、ビームLの蛍光輝度の変曲点まで移動される(工程S2)。この場合、ピエゾミラー28の位置が固定された状態でビームLの焦点位置を移動させるので、記録/再生ビームLの伝搬の光学軸は基準ビームLの伝搬の光学軸と一致するように維持される。ビームLの焦点位置が他の基準層2bと一致するとき、蛍光輝度の変曲点が得られる(工程S3)。
次に、ビームLの焦点位置の移動の距離d(境界間の距離)が算出される。この移動距離dに基づいて、n個の記録面が1つの記録層内に形成される場合、隣接する記録面間の移動距離δはd/(n+l)として計算することができる(工程S4)。フォーカスサーボ機構の較正は上述のように行なわれる。この較正の終了後、記録/再生ビームLによる記録を開始することができる。記録する際、サーボ機構の動作により、基準ビームLの焦点位置は基準層2上の基準トラック上に維持され、ピエゾミラー28は固定された状態で維持される。したがって、記録/再生ビームLの光学軸は、基準ビームLの光学軸に一致した状態で維持される。この状態で、記録/再生ビームLの輝度を高めることにより情報記録を行うことができる。
データ記憶媒体が1つの基準層2のみを有するが、異なる蛍光特性を有する境界または表面が存在し、該境界または表面は基準層2に平行であると仮定しよう。この場合、該境界または表面と基準層2とを使用して上述したのと同じ動作を行なうことにより、記録面間の移動距離を校正することができる。この方法を使用した較正を行なうことにより、記録媒体間の個体差に起因する影響、経時的な特性の変化、記録/再生装置の差などを抑制することができ、これにより高精度の記録/再生が可能となる。
境界間の距離dと記録面の数Nに関しては、標準規格により与えられる値をそのまま、すなわち標準規格により規定されたように使用されるということに留意すべきである。あるいは、様々な種類の標準規格が存在する場合、使用される標準規格に関する特定の情報をデータ記憶媒体の基準層2内に記録することができ、次に、この情報は、本媒体を使用して媒体内の記録層間の所望距離と、記録層とその対応層間の所望距離とを設定すると、基準層から読取ることができる。
図16を参照し、基準層の上下に配置された2つの記録層内に記録面を形成する手順を説明する。この手順は、記録/再生ビームLの球面収差の影響を可能な限り抑制することを目的としている。例えば、2つの記録層1a、1b間にはさまれた基準層2aにおいて、記録/再生ビームLと基準ビームLの較正が行なわれる(同じ層/トラックに対し調整された2つのビームにより開始する)。その後、基準ビームLが基準層2a上に集束された状態で、フォーカス光学系(図1A、1Bにおける24)は、基準層2aを横切る垂直方向の記録/再生ビームLの焦点位置を変化するように駆動される。この手順によると、基準層の単一面に配置された記録層のみに記録することと比較して、基準層からの記録/再生ビームLの焦点位置の移動距離を短くすることができる。これは記録/再生ビームLへの球面収差の導入を可能な限り小さく抑制するのに効果的である。換言すれば、例えば、中間記録層1bの厚さが0.4mmで、唯一つの層2bが基準層として使用される場合、中間記録層内に記録/再生ビームスポットを配置するために、記録/再生ビームLが基準層2bから移動しなければならない距離は0.4mmである。しかし基準層2aと基準層2bの両方が使用される場合、記録/再生ビームLは基準層のいずれからもわずか0.2mmだけ移動すればよい。また、再生時、記録/再生ビームLと基準ビームLの較正を行なうために上記方法を採用してもよい。この結果、再生ビームLを記録面上に精密に集束させながら読取りを精密に行なうことができる。
好ましくは、データ記憶媒体10からのデータ再生時、データ記憶媒体厚さ方向の基準ビームLの焦点位置を変化させるために、フォーカス光学系14(図1A、1B)は、基準層の基準トラック上の基準ビームLの焦点位置に対する再生ビームの一定の相対的焦点位置を基準として設定し、一定周期(ウォブリング周波数f1)で駆動される。換言すれば、この特定な例では、記録プロセスは平面内で走査しながら進行する(理想的には、記録用ビームのいわゆる「ぜんまい」運動)。この結果、図17に示すように、読取り中の記録/再生ビームLの基準焦点位置は、データ記憶媒体厚さ方向にウォブリングされる(光軸方向のウォブリング)。このような方式では、再生(読取り)信号の強度は焦点位置の変動周期にしたがって検出器(図1A、1Bにおける16)において変化する。したがって、図1A、1Bのようにデータ読取り用の1つの検出器16のみが設けられた場合でも、記録/再生ビームLの最適な焦点位置を規定することができる。様々な検出方法は、本出願の譲受人に譲渡された国際公開第03/070689号パンフレットと国際公開第2005/015552号パンフレットに記載されている。このように、焦点位置は、図17を参照し具体的に説明したように記録面上で精密に制御することができる。
図18には、記録/再生ビームLの焦点位置(読取り対象の記録面の位置が零点と決定されたときの)と、検出器(図1A、1Bにおける16)で受信される蛍光の量との間の関係を示す。焦点位置のまわりを焦点方向にウォブリングする間に、焦点位置が記録面と精密に一致すると、上方向振動時に検出器16で受信された光量は下方向振動時のものにほぼ等しい。一方、図18にAで示されるように、焦点位置が正しい位置から上方へシフトされた場合、焦点方向のウォブリングの間、上方向振動時の光量の低下は下方向振動時のものより大きくなる。反対に、図18にBで示されるように、焦点位置が正しい位置から下方へシフトされた場合、焦点方向のウォブリングの間、上方向振動時の光量の低下は下方向振動時のものより小さくなる。この事実は、焦点位置が上方向にシフトされているのかあるいは下方向にシフトされているのかを示す。焦点位置は、上方向移動時の光量の低下が下方向移動時のものと一致するように制御することができる。この場合、単一の検出器でも、記録/再生ビームLの集束を制御することができる。基準層2の基準トラックから相対的に離れた位置を基準として設定してウォブリングを行なうことにより、データ記憶媒体の変形などが生じても安定したトラッキングを容易に行うことができる。
図19を参照すると、データ記憶媒体からのデータ再生時ではなくデータ記憶媒体への記録時、読取りはデータ平面内で進行する一方で、記録/再生ビームLの焦点位置は例えばウォブリング周波数fで光軸方向にウォブリングすることができることが示されている。しかしながら、各層は製造工程のために実際には精密ではない平坦性を有するので、それにしたがって平面走査は調整されることに留意すべきである。この場合、フォーカス制御は、上記と同じ効果を有するウォブリング周波数fに従わないように再生時に行なうことができる。同様な考え方はトラッキング制御に適用可能である。図20に示すように再生時または記録時のトラッキング制御において、ウォブリングを行なうことができる(ウォブリング周波数f、fで)。この場合、フォーカス制御とトラッキング制御を区別するために、集束方向のウォブリング周波数(第1の周波数、f,f)とトラッキング方向のウォブリング周波数または位相(第2の周波数、f、f)は互いと異なるように設定される。次に、上記処理のために、再生信号からこれら2つの周波数成分が分離され抽出される。上記較正を行ない、その校正結果に基づいて記録/再生ビームLの焦点位置を記録面の1つに大まかに位置合わせし、この大まかに位置合わせさされた位置を基準にウォブリングを行うことにより、記録/再生ビームLの微妙な位置合わせを行なうことができる。
図21A〜21Dと図22を参照し、記録トラック(ここでは基準層は図示しない)の可能な構造を説明する。図21A〜21Dには、半径方向のスポット位置の変調周波数が軸方向のものと同じである実施形態を示す。図21A、21Bに示すように、記録トラックは、公称位置を中心とする螺旋状の小さなサイクルを形成し、ここでは半径方向と軸方向の変調振幅の比が螺旋の楕円率を決定する。変調位相差π/2が使用される。フォーカス誤差信号(FES)とトラッキング誤差信号(TES)は、略オントラック(on track)時のこの信号の振幅変調に位相ロックする第1の工程と、例えば次式の窓積分器(ウィンドサイズTを有する)の出力を使用することにより誤差信号を導出する第2の工程とにより導くことができる。
Figure 2009518777
ここで、インデックスiは特定の誤差信号(FESまたはTES)を指し、mは導出された位相ロックした内部信号であり、I(t)は媒体からの信号である。
略オントラックのビーム位置は、基準層からの制御された距離を使用することと、半径方向と軸方向のいずれかの緩慢な動きと、トラックの螺旋形状は”一周に一回(once around)”略オントラックとなるのに役立つという事実とにより、実現することができる。
上記のように、2つの周波数を使用することは、また、FESとTESの信号成分を分離するための方法である。図21C、21Dには記録パターンの別の実施形態を示す。この実施形態ではトラックの形態がさらに複雑である。両方の位相差が制御され、かつ周波数差が利用されると、誤差信号を導出することができる。この特定の実施形態では、変調周波数と位相は(sin(t+π/4)、cos(2*t))となるように選択され、その結果生成されるトラック形態は、公称トラックの中心にクロスオーバーを有する複雑な螺旋形状である。図21Dには、その形状を定性的に示すためのトラックの誇張表現の3Dプロットを示す。図21Cには、公称トラック位置に対するトラックの射影を示す。図22により詳細に示すように、公称記録トラックによりこの射影内にリサジュパターンが形成される。点線の楕円は、この射影では読取りビームの相対位置を示す。矢印1〜4は、一旦、トラック信号に位相ロックすると、公称トラックに対する運動を導出することができるので読取りビームを変調する必要がないということを概略的に示す。公称トラックに対する読取りビーム焦点の必要な運動は公知であるので、正しい位置に対する補正を行なうことができる。
光学データ記憶媒体内でデータを記録/再生するための本発明の光学システムの2つの例をそれぞれ示す。 光学データ記憶媒体内でデータを記録/再生するための本発明の光学システムの2つの例をそれぞれ示す。 本発明の光学データ記憶媒体の例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内のピットが形成された部分の断面図(周囲方向)と平面図を例示する。 基準層上に記録/再生ビームを集束することを制御するための本発明の原理を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の使用に好適な、基準層内に形成されたピット形状のさらに幾つかの例を示す。 本発明の光学データ記憶媒体の例を示す。 1つの記録層内に形成される記録面の数とその間隔を制御する本発明の方法のフローチャートを例示する。 基準層2の上下に配置された2つの記録層1に記録する記録方法を示す。 本発明の再生方法を例示する。 記録/再生ビームの焦点位置(読取り対象の記録面の位置を零と決定した場合の)と、検出器で受信された蛍光量との間の関係を示す。 本発明の記録方法を示す。 本発明による、トラッキング制御において行なわれるウォブリングを示す。 本発明で使用されるウォブリング技術の別の例をさらに示す。 本発明で使用されるウォブリング技術の別の例をさらに示す。 本発明で使用されるウォブリング技術の別の例をさらに示す。 本発明で使用されるウォブリング技術の別の例をさらに示す。 本発明で使用されるウォブリング技術の別の例をさらに示す。

Claims (31)

  1. 光学ビームを起因とする多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る少なくとも1つの記録層であって、複数の記録面をその中に形成するための厚さを有する記録層と、
    前記記録層の上下表面の少なくとも1つの表面上に形成され、前記記録層とは蛍光特性が異なる少なくとも1つの非記録層と、
    前記記録層と前記非記録層との間の境界である反射表面を有する少なくとも1つの基準層と、を含む光学データ記憶媒体。
  2. 前記基準層は、記録/再生ビームの集束と前記記録/再生ビームとは独立の基準ビームの集束との影響を検知するように構成されたパターンを有する、請求項1に記載の光学データ記憶媒体。
  3. 前記パターンは離間したピットのアレイの形態である、請求項1または請求項2に記載の光学データ記憶媒体。
  4. 前記ピットの深さはトラッキング用サーボ信号を最大にするように選択される、請求項3に記載の光学データ記憶媒体。
  5. 前記ピットのアレイは、実質的に矩形断面形状で構成され(λ/4n+k×λ/2n)の深さに光学的に対応する深さを有するピットを含む、光学データ記憶媒体であって、λは前記基準ビームの波長であり、nは、前記基準層に向かう前記光学ビームの伝搬方向において前記基準層とその上流側でインターフェースする材料の波長λでの屈折率であり、kは1以上の整数である、請求項3または請求項4に記載の光学データ記憶媒体。
  6. 前記ピットのアレイは、実質的に矩形断面形状で構成され(λ/8n+k×λ/2n)の深さに光学的に対応する深さを有するピットを含む、光学データ記憶媒体であって、λは前記基準ビームの波長であり、nは、前記基準層に向かう前記光学ビームの伝搬方向において前記基準層とその上流側でインターフェースする材料の波長λでの屈折率であり、kは1以上の整数である請求項3または請求項4に記載の光学データ記憶媒体。
  7. 前記ピットのアレイは、
    前記基準ビームのビームスポットの断面寸法より小さくなるように選択された幅を有する少なくとも第1のピットと、
    前記基準ビームの前記ビームスポット断面寸法に等しいかあるいはそれより大きくなるように選択された幅を有する少なくとも第2のピットと、を含む、請求項3または請求項4に記載の光学データ記憶媒体。
  8. 前記ピットの幅bはA/2<b<Aの条件を満足するように選択され、Aは前記基準ビームのビームスポット断面寸法である、請求項3または請求項4に記載の光学データ記憶媒体。
  9. 前記ピットは少なくとも1つの第1のピットと少なくとも1つの第2のピットを含み、前記第2のピットは前記第1ピットより容積が大きい、請求項3または請求項4に記載の光学データ記憶媒体。
  10. 前記第1と第2のピットは実質的に同じ深さで異なる幅のものである、請求項9に記載の光学データ記憶媒体。
  11. 前記第1と第2のピットは実質的に同じ幅で異なる深さのものである、請求項9に記載の光学データ記憶媒体。
  12. 前記第1のピットは、前記ピットの底と前記ピットの上端からの前記基準ビームの反射が干渉により互いに相殺するように選択される深さを有する、請求項9に記載の光学データ記憶媒体。
  13. 前記ピットのアレイは、蛍光応答と前記基準ビームの反射を最大にする前記ピット容積を定義する実質的に同じ深さと幅のピットを含む、請求項3に記載の光学記録媒体。
  14. 前記第1のピットはλ/4nの深さ有し、前記第2のピットは前記第1のピットよりk×λ/2nだけ大きい深さを有する、光学データ記憶媒体であって、kは1以上の整数であり、λ2は前記基準ビームの波長であり、nは、前記基準層に向かう前記光学ビームの伝搬方向において前記基準層とその上流側でインターフェースする材料の屈折率である、請求項10に記載の光学データ記憶媒体。
  15. 前記第1のピットはλ/4nの深さで構成され、前記第2のピットは3λ/4nの深さで構成された、光学データ記憶媒体であって、λは前記基準ビームの波長であり、nは、前記基準層に向かう前記光学ビームの伝搬方向において前記基準層とその上流側でインターフェースする材料の屈折率である、請求項10に記載の光学データ記憶媒体。
  16. 前記記録層は2つの基準層間に配置される、請求項1から請求項15のいずれかに記載の光学データ記憶媒体。
  17. 前記基準層は2つの記録層間に配置される、請求項1から請求項16のいずれかに記載の光学データ記憶媒体。
  18. 前記非記録層は空気層である、請求項1から請求項17のいずれかに記載の光学データ記憶媒体。
  19. 2光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る記録層と、
    それぞれあらかじめフォーマットされた反射面を形成するために、前記記録層の両方の表面上に形成された少なくとも2つの基準層と、を含む光学データ記憶媒体。
  20. 多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る少なくとも2つの記録層と、
    あらかじめフォーマットされた反射面を形成するために、前記記録層間に形成された基準層と、を含む光学データ記憶媒体。
  21. 請求項1から請求項20のいずれかに記載の光学データ記憶媒体においてデータを記録/再生するための方法であって、
    前記基準層に形成されたパターンからの光の反射の検出と前記データ記憶媒体からの蛍光応答の検出の少なくとも1つに基づき、前記記録層に多層記録するあるいはそれからデータを再生する工程、を含む方法。
  22. 前記データを記録する工程は、前記基準ビームの前記反射の検出を制御することを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記記録データを再生する工程は、前記データ記憶媒体からの前記光応答の検出を制御することを含む、請求項21または請求項22に記載の方法。
  24. 前記記録データを再生する工程は前記基準ビームの反射の検出を制御することを含む、請求項21から請求項23のいずれかに記載の方法。
  25. 請求項19に記載され、かつ前記基準層の2つを含む光学データ記憶媒体においてデータを記録/再生するための方法であって、
    前記記録層の両方の表面において、前記基準層に形成されたパターンからの光の反射を検出することと前記データ記憶媒体からの蛍光応答を検出することの少なくとも1つに基づいて、前記記録層に多層記録するあるいはそれから再生する工程を、含む、請求項19に記載の方法。
  26. 光学データ記憶媒体においてデータを記録/再生するための方法であって、前記光学データ記憶媒体は、多光子吸収の発生に伴い変化し得る蛍光特性を有する材料から成る少なくとも2つの記録層と、前記記録層の上側または下側のいずれかに形成される非記録層であって、前記記録層とは蛍光特性が異なる非記録層と、あらかじめフォーマットされた反射表面を形成するために前記記録層間に形成された基準層と、を含み、前記方法は、
    前記基準層に形成されたパターンからの光の反射の検出と前記データ記憶媒体からの蛍光応答の検出の少なくとも1つに基づき、前記基準層の両方の表面で、前記記録層に多層記録するあるいはそれから再生する工程を含む、方法。
  27. 請求項1または請求項3に記載の光学データ記憶媒体にデータを記録するための方法であって、
    基準ビームと記録/再生ビームの両方を、前記第1の基準層上の基準トラック上に集束する工程と、
    前記基準ビームの焦点を前記第1の基準層上の前記基準トラック上に維持しかつ前記両方のビームを互いに同軸となるように維持した状態で、前記蛍光特性が変化する境界または表面である第2の基準層上に前記記録/再生ビームを集束するために、前記記録/再生ビームの焦点位置を移動する工程と、
    フォーカスサーボ機構の較正を行なうために前記第1と第2の基準層間の距離を測定する工程と、を含む方法。
  28. 請求項24に記載の光学データ記憶媒体にデータを記録するための方法であって、前記フォーカス機構の前記校正結果に基づいて記録するための前記記録/再生ビームの焦点位置を移動させる工程をさらに含み、前記移動は、前記基準ビームの焦点を前記第1の基準層上の前記基準トラック上に維持しかつ前記両方のビーム間の位置関係を維持する、方法。
  29. 請求項1または請求項2に記載の光学データ記憶媒体にデータを記録するための方法であって、
    ある基準層上に基準ビームを集束させ、前記基準層上の基準トラック上に前記基準ビームを集束させた状態に維持するトラッキング制御を行なう工程と、
    前記基準ビームと同じ前記基準層上に記録/再生ビームを集束させる工程と、
    前記基準層上の前記基準トラック上に前記基準ビームの焦点を維持した状態で、情報を記録または再生するために前記記録/再生ビームの焦点位置を移動させる工程と、を含む方法。
  30. 光学データ記憶媒体を読取る方法であって、
    多層記録用の記録層に記録された記録用ピットに対し焦点方向に第1の周波数で再生ビームの焦点位置を振動させながら再生信号を読取る工程と、
    前記再生信号の強度の変化と前記焦点位置の移動の方向との間の関係に基づいて、前記記録用ピットに対し前記再生用ビームのフォーカス制御を行なう工程と、を含む方法。
  31. 光学データ記憶媒体にデータを記録するための方法であって、記録層に記録マークを形成するために、焦点方向に第1の周波数で、多層記録用の記録層に対し記録用ビームの焦点位置を振動させる工程を含む方法。
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