JPH09185839A - 光記録又は光再生装置 - Google Patents

光記録又は光再生装置

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JPH09185839A
JPH09185839A JP7330577A JP33057795A JPH09185839A JP H09185839 A JPH09185839 A JP H09185839A JP 7330577 A JP7330577 A JP 7330577A JP 33057795 A JP33057795 A JP 33057795A JP H09185839 A JPH09185839 A JP H09185839A
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JP
Japan
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polarization
laser beam
objective lens
reproducing apparatus
optical recording
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Application number
JP7330577A
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English (en)
Inventor
Yoichi Tsuchiya
洋一 土屋
Seiji Kajiyama
清治 梶山
Yasuyuki Kano
康行 加納
Shuichi Ichiura
秀一 市浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板厚の異なる光ディスクを、1個の光ピッ
クアップで互換再生する。 【解決手段】 薄型の光ディスクの再生時には、TN形
液晶4に電圧を加えない。この時、半導体レーザ1より
発せられる短波長のレーザビームはハーフミラー2にお
いて半分が反射し、コリメータレンズ3にて平行光とさ
れ、TN形液晶4で偏光方向を90度回転され、偏光フ
ィルタ5をほぼ全て透過し、対物レンズ6に入射し、信
号記録面7aに集光する。また、標準厚の光ディスクの
再生時には、TN形液晶4に電圧を加える。この時、コ
リメータレンズ3から出射したレーザビームは偏光フィ
ルタ5で外周部を遮光され、対物レンズ6に入射し、信
号記録面7aに集光する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、読取面の基板厚ま
たは記録密度の異なる複数種類の光ディスクを再生する
光再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CD−ROMのように半導体レーザを用
いて情報を読み出す約1.2mmの厚さの光ディスクが
提供されている。この種の光ディスクではピックアップ
用対物レンズにフォーカスサーボ及びトラッキングサー
ボをかけることにより、記録面のピット列にレーザビー
ムを照射させ、信号を再生している。また、最近では長
時間の動画を記録するための高密度化が進んでいる。
【0003】例えば、CD−ROMと同じ直径12cm
の光ディスクに、片面で約5Gbyteの情報を記録す
るSD規格が提案されている。SDのディスク厚は約
0.6mmであり、これを両面貼り合わせることによ
り、1枚で約10Gbyteの情報を記録できる。ま
た、CD−ROMと同じ直径12cmの光ディスクに、
1層で約3.7Gbyteの情報を記録するMMCD規
格が提案されている。MMCDのディスク厚は約1.2
mmであり、2層構造にすることにより、片面で約7.
4Gbyteの情報を記録できる。
【0004】一方、光ピックアップの対物レンズは、対
象とするディスクの基板の厚さとレーザビーム波長とを
織り込んで設計してあり、設計と異なる厚さの光ディス
クを記録/再生しようとすると、当該光ディスクの情報
記録面にはビームスポットが集光せず、記録/再生が不
可能となる。例えば、1.2mmの基板厚の光ディスク
用に設計されている対物レンズでは、0.6mmの基板
厚の光ディスクの記録面にはビームスポットが集光せ
ず、信号を再生することができない。
【0005】そこで、特開平5−303766号公報に
は、厚さ0.6mmの薄型基板を有する高密度の光ディ
スクと、厚さ1.2mmの標準厚基板を有する標準密度
の光ディスクとを、1個の光ピックアップによって再生
できるようにする技術が提案されている。この技術は短
波長のレーザビームにて薄型の光ディスクを再生すべく
設計された開口数0.6の対物レンズを用い、標準厚で
標準密度の光ディスクを再生する場合に、収差補正手段
にレーザビームの外周側を遮光して実効的な開口数を減
少させるアパーチャを付加したものを対物レンズの光源
側に介挿する技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−30376
6号公報の技術において、対物レンズはトラッキング制
御によりレーザビームの光軸に対してトラッキング方向
に変位する。しかし、アパーチャは、トラッキング制御
とは無関係にレーザビームの光軸に対し固定されてい
る。従って、アパーチャを介在した対物レンズが、アパ
ーチャが存在しない場合と同様のトラッキング範囲で変
位すると、レーザビームの光軸に対する対物レンズの光
軸のズレ量に応じて、記録面に照射されるビームスポッ
トの変形の度合いが大きくなる。その理由は、アパーチ
ャによりレーザビームの径が小さくなる為、対物レンズ
の変位量が相対的に拡大されたかの様に、ビームスポッ
トが大きく変形する為である。
【0007】この照射スポットは、トラッキング方向に
もトラック方向にも変形するが、トラッキング方向の変
形はクロストークノイズの原因に、またトラック方向の
変形はジッタ悪化の原因となる。そのため、基板厚が約
1.2mmの光ディスクを再生する場合、安定に再生す
ることができない。また、MMCDは再生することがで
きない。
【0008】今後、現行密度で基板厚が約1.2mmの
光ディスク(CD、CD−ROM)と、高密度で基板厚
が約1.2mmの光ディスク(MMCD)と、高密度で
基板厚が約0.6mmの光ディスク(SD)とが併存す
ることが予想される。本発明は、SDとCD等といった
基板厚の異なる光ディスクを1個の光ピックアップで安
定に再生し、さらにはMMCDも再生することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、トラッキング
制御により変位する対物レンズを用いて標準厚の基板ま
たは薄型の基板を有する光ディスクの信号記録面にレー
ザビームを照射させるとともに、信号記録面で反射され
るレーザビームを光検出器へ導く光学手段を備えた光記
録又は光再生装置であって、複数の領域に分割されてお
り、それぞれの領域において、選択的に偏光方向を回転
させて透過させる偏光面回転素子から成る偏光面切換手
段と、特定方向に偏光するレーザビームのみを透過させ
る偏光選択素子を全面的に設けた偏光選択手段とを有
し、偏光面回転素子と偏光選択手段は、対物レンズと一
体化されており対物レンズと共にトラッキング制御によ
り変位することを特徴とする。
【0010】また、本発明は、偏光選択手段が光ディス
クとは反対側の前記対物レンズ表面に形成されているこ
とを特徴とする。また、本発明は、偏光選択手段が光デ
ィスク側の偏光面切換手段表面に形成されていることを
特徴とする。また、本発明は、対物レンズが収差を小さ
くするように設計されていることを特徴とする。
【0011】また、本発明は、偏光面切換手段が電気的
にレーザビームの偏光面を回転させることを特徴とす
る。また、本発明は、偏光面切換手段が磁気的にレーザ
ビームの偏光面を回転させることを特徴とする。また、
本発明は、偏光面切換手段が選択的に偏光方向を回転さ
せて透過させる液晶であることを特徴とする。
【0012】また、本発明は、液晶がTN型液晶である
ことを特徴とする。また、本発明は、液晶がSTN型液
晶であることを特徴とする。また、本発明は、液晶が強
誘電性型液晶であることを特徴とする。また、本発明
は、偏光面切換手段がポッケルスセルであることを特徴
とする。また、本発明は、偏光面切換手段がファラデー
素子であることを特徴とする。
【0013】また、本発明は、偏光選択手段が偏光フィ
ルタであることを特徴とする。また、本発明は、偏光選
択手段が偏光性選択性ホログラムであることを特徴とす
る。また、本発明は、偏光選択手段がゲストホスト型液
晶であることを特徴とする。
【0014】また、本発明は、偏光選択手段が一定の偏
光方向を有する光のみを透過させる偏光ガラスであるこ
とを特徴とする。また、本発明は、偏光選択手段が光学
材料の表面に偏光ビームの選択性を有する光学薄膜を設
けてなることを特徴とする。また、本発明は、偏光面切
換手段が内側を再生状態に応じて可変できる円形状若し
くは楕円形状若しくは多角形状により複数に分割されて
いることを特徴とする。
【0015】また、本発明は、偏光面切換手段が内側を
円形状若しくは楕円形状により複数に分割されているこ
とを特徴とする。また、本発明は、偏光面切換手段が内
側を多角形状により複数に分割されていることを特徴と
する。また、本発明は、レーザビームの波長が350〜
700nmであることを特徴とする。
【0016】また、本発明は、対物レンズの実効的開口
数が0.20〜0.65であることを特徴とする。ま
た、本発明は、対物レンズが薄型ディスク基板に合わせ
て設計されており、偏光選択手段が標準厚の基板の光デ
ィスクの再生時にはレーザビームの外側を遮光すること
を特徴とする。
【0017】また、本発明は、薄型の光ディスクの基板
の厚さが0.55〜0.65mmで、標準厚の光ディス
クの基板の厚さが1.1〜1.3mmであることを特徴
とする。また、本発明は、レーザビームの波長が350
〜450nmであり、対物レンズの開口数が0.55〜
0.65であり、偏光選択手段により対物レンズの実効
的開口数が0.36〜0.46若しくは0.20〜0.
30となることを特徴とする。
【0018】また、本発明は、レーザビームの波長が3
50〜450nmであり、対物レンズの開口数が0.3
6〜0.60であり、偏光選択手段により対物レンズの
実効的開口数が0.20〜0.30となることを特徴と
する。また、本発明は、レーザビームの波長が415〜
445nmであることを特徴とする。
【0019】また、本発明は、レーザビームの波長が4
50〜550nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、偏光選択手段により対物レンズの
実効的開口数が0.45〜0.55若しくは0.25〜
0.35となることを特徴とする。また、本発明は、レ
ーザビームの波長が450〜550nmであり、対物レ
ンズの開口数が0.45〜0.60であり、偏光選択手
段により対物レンズの実効的開口数が0.25〜0.3
5となることを特徴とする光記録又は光再生装置。
【0020】また、本発明は、レーザビームの波長が5
17〜547nmであることを特徴とする。また、本発
明は、レーザビームの波長が585〜685nmであ
り、対物レンズの開口数が0.55〜0.65であり、
偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が0.3
0〜0.40となることを特徴とする。
【0021】また、本発明は、レーザビームの波長が6
20〜650nmであることを特徴とする。また、本発
明は、レーザビームの波長が600〜700nmであ
り、対物レンズの開口数が0.55〜0.65であり、
偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が0.3
1〜0.41となることを特徴とする。
【0022】また、本発明は、レーザビームの波長が6
35〜665nmであることを特徴とする。また、本発
明は、偏光面回転素子がレーザビームの光軸を中心とす
る1つの円若しくは楕円若しくは多角形により2つの領
域(以下、外側から順に第1領域、第2領域と称す)に
分割されており、0.55〜0.65mm厚の薄型高密
度光ディスクの再生時には、偏光回転素子の第1領域と
第2領域を透過したレーザビームが、偏光選択手段で遮
光されず全面的に透過し、対物レンズの実効的開口数は
0.55〜0.65となり、1.1〜1.3mm厚の標
準厚標準密度光ディスクの再生時には、偏光回転素子の
第1領域を透過したレーザビームが、偏光選択手段によ
り遮光され、対物レンズの実効的開口数は0.30〜
0.40となることを特徴とする。
【0023】また、本発明は、偏光面回転素子は、レー
ザビームの光軸を中心とする2つの円若しくは楕円若し
くは多角形により3つの領域(以下、外側から順に第1
領域、第2領域、第3領域と称す)に分割されており、
0.55〜0.65mm厚の薄型高密度光ディスクの再
生時には、偏光回転素子の第1領域、第2領域、第3領
域を透過したレーザビームが、偏光選択手段で遮光され
ず全面的に透過し、対物レンズの実効的開口数は、0.
55〜0.65となり、1.1〜1.3mm厚の標準厚
高密度光ディスクの再生時には、偏光回転素子の第1領
域を透過したレーザビームが、偏光選択手段により遮光
され、対物レンズの実効的開口数は、0.50〜0.5
4となり、1.1〜1.3mm厚の標準厚標準密度光デ
ィスクの再生時には、偏光回転素子の第1領域と第2領
域を透過したレーザビームが、偏光選択手段により遮光
され、対物レンズの実効的開口数は0.30〜0.40
となることを特徴とする。
【0024】また、本発明は、対物レンズが薄型ディス
ク基板に合わせて設計されており、偏光選択手段が薄型
の基板の超高密度光ディスクの再生時にはレーザビーム
を遮光することなく、薄型の基板の高密度光ディスクの
再生時にはレーザビームの外側を遮光することを特徴と
する。また、本発明は、薄型の光ディスクの基板の厚さ
が0.55〜0.65mmであることを特徴とする。
【0025】また、本発明は、薄型の基板の超高密度光
ディスクはピットの深さが62〜82nmであり、ピッ
ト長が0.20〜0.30μmであり、トラックピッチ
が0.42〜0.58μmであり、薄型の基板の高密度
光ディスクはピットの深さが95〜115nmであり、
ピット長が0.38〜0.42μmであり、トラックピ
ッチが0.69〜0.79μmであることを特徴とす
る。
【0026】また、本発明は、レーザビームの波長が3
50〜450nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、偏光選択手段により対物レンズの
実効的開口数が0.36〜0.46となることを特徴と
する。また、本発明は、レーザビームの波長が420〜
450nmであることを特徴とする。
【0027】また、本発明は、薄型の基板の超高密度光
ディスクはピットの深さが78〜98nmであり、ピッ
ト長が0.20〜0.30μmであり、トラックピッチ
が0.42〜0.58μmであり、薄型の基板の高密度
光ディスクはピットの深さが95〜115nmであり、
ピット長が0.38〜0.42μmであり、トラックピ
ッチが0.69〜0.79μmであることを特徴とす
る。
【0028】また、本発明は、レーザビームの波長が4
50〜550nmであり、対物レンズの開口数が0.5
5〜0.65であり、偏光選択手段により対物レンズの
実効的開口数が0.45〜0.55となることを特徴と
する。また、本発明は、レーザビームの波長が517〜
547nmであることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
第1実施例 図21は、第1実施例において再生すべき2種類のディ
スクの定格値と再生条件を比較する図表である。この図
表より明らかな様に、第1実施例では、読取面側基板厚
0.6(許容幅0.55〜0.65)mm、トラックピ
ッチ0.74(許容幅0.73〜0.75)μm、最短
ピット長0.4(許容幅0.3〜0.5)μmの高密度
で薄型のSD(以下第1光ディスクと称す)と、読取面
側基板厚1.2(許容幅1.1〜1.3)mm、トラッ
クピッチ1.6(許容幅1.5〜1.7)μm、最短ピ
ット長0.83(許容幅0.80〜0.90)μmの標
準密度で標準厚のCD、CD−ROM(以下第2光ディ
スクと称す)の両方を再生出来るようにしたことを特徴
とする。
【0030】このように、記録密度も読取面側基板厚も
異なるディスクを共通のレーザ波長635nmで再生す
る場合に、対物レンズを薄型の第1ディスクに合わせて
設計し、その実効開口数を、第1光ディスクでは、0.
6(許容幅0.55〜0.65)、第2光ディスクでは
0.35(許容幅0.30〜0.40)とすべく、第2
光ディスクの再生時に、レーザビームの光束を絞ってい
る。
【0031】図1は、第1実施例の光学再生装置の光学
系を示す。図1において、半導体レーザ1から出射され
る波長635(許容誤差±15)nmのレーザビーム
は、ハーフミラー2で半分が反射され、コリメータレン
ズ3で平行ビームにされ、TN型液晶4、偏光フィルタ
5を通って、対物レンズ6に入射される。この偏光フィ
ルタ5と対物レンズ6は一体化されており、図示省略し
たトラッキング制御機構とフォーカス制御機構によりト
ラッキング方向とフォーカス方向に変位可能に支持され
ている。従って、対物レンズ6を経たレーザビームは集
光され、ポリカーボネート製の基板7を通って、当該光
ディスクの記録面7aに照射される。更に、前記記録面
7aの反射ビームは、前記基板7、前記対物レンズ6、
前記偏光フィルタ5、前記TN型液晶4、前記コリメー
タレンズ3を介して戻り、ハーフミラー2で半分が透過
され、集光レンズ8で集光され、光検出器9に照射し信
号が検出される。
【0032】ここで、前記偏光フィルタ5は図2に示す
構造をしている。即ち、偏光フィルム51が透明ガラス
52により挟まれ、偏光フィルム51のない内周部には
レーザビームの透過率を低下させるための偏光選択性の
ないフィルタ53が取り付けられている。偏光フィルム
51は特定方向に偏光するレーザビームを透過させる
が、それでも70〜90%程度である。そのため、内周
部においてもレーザビームの透過率を外周部と同じ程度
まで低下させないと第1光ディスクの再生時において集
光特性が悪くなる。フィルタ53を取り付けているのは
そのためである。また、透明ガラス52は、透明で光学
特性の優れた物なら何でもよく、例えば樹脂(ポリカー
ボネート、PMMA等)でも構わない。軽い材質の物を
使うとそれだけ対物レンズのトラッキング制御及びフォ
ーカス制御を安定にすることができる。また、前記対物
レンズ6は、好ましくは、前記基板7の厚さが異なる場
合に発生する収差を小さくするように設計されている対
物レンズを用いる(以下の対物レンズにおいて同じ)。
【0033】偏光フィルタ5の偏光特性は図3に示すよ
うになっている。即ち、前記偏光フィルタ5は外周部5
aでは、偏光フィルム51により特定方向に偏光するレ
ーザビームのみを70〜90%程度透過させる。また、
内周部5b(透孔)でレーザビームの偏光方向に関係な
く外周部5aと同じ透過率(70〜90%)で透過させ
る。本実施例においては、外周部5aでは紙面に平行な
偏光面を持つレーザビームのみを透過させるものとす
る。なお、前記偏光フィルタ5の内周部5bの直径は開
口数0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4m
mの対物レンズの場合、実効的開口数が0.35(許容
誤差±0.05)になるように直径2.3(許容誤差±
0.2)mmの円形とする。なお、有効光束直径4mm
以外の場合、これに比例してアパーチャの透孔の大きさ
を実効的開口数が0.35となる大きさとする。
【0034】まず、基板厚0.6mmの第1光ディスク
の再生動作について図4を用いて説明する。この薄型の
光ディスクが再生される場合には、TN型液晶4に電圧
を加えない。その結果、コリメータレンズ3から出た紙
面に垂直な方向に偏光するレーザビームは、TN型液晶
4により全面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平行
な方向に偏光するようになり、偏光フィルタ5で遮光さ
れず全面的に透過し、対物レンズ6に入射し、ポリカー
ボネート製の基板70を通って、当該光ディスクの記録
面70aに照射される。記録面70aに形成されるビー
ムスポット径は0.9(許容誤差±0.1)μmであ
る。その他の動作については図1の説明と同じなので省
略する。
【0035】次に、基板厚1.2mmの第2光ディスク
の再生動作について図5を用いて説明する。この標準厚
の光ディスクが再生される場合には、TN型液晶4に電
圧を加える。その結果、コリメータレンズ3から出た紙
面に垂直な方向に偏光するレーザビームは、TN型液晶
4により全面的に偏光方向を変えられずに透過し、偏光
フィルタ5で外周部が遮光され内周部だけが対物レンズ
6に入射し、ポリカーボネート製の基板71を通って、
当該光ディスクの記録面71aに照射される。記録面7
1aに形成されるビームスポット径は1.5(許容誤差
±0.1)μmである。この場合も、その他の動作につ
いては図1の説明と同じなので省略する。
【0036】また、本実施例装置には、コリメータレン
ズ3と偏光フィルタ5の間には光路を90度変えるため
の反射ミラー(立ち上げミラー)が在るが、図を見易く
するために図示を省略している。この立ち上げミラー
は、上記のごとく光路を変えることにより、光ピックア
ップをコンパクト化するものである。また、本実施例で
は、TN型液晶4はコリメータレンズ3と偏光フィルタ
5の間に位置するが、半導体レーザ1とハーフミラー2
の間、ハーフミラー2とコリメータレンズ3の間であっ
てもよい。
【0037】尚、図3の偏光フィルタは、内周側に円形
の透孔を形成したが、必ずしも円形とする必要はなく、
図22に多数例示する様に、透孔を3角〜8角の多角形
に形成することも十分可能である。また、本実施例で
は、偏光選択手段として、偏光フィルタに代えて、偏光
選択性のホログラムや、ゲストホスト素子や、偏光ガラ
スを用いても良い。更に、偏光選択手段としては、光学
材料の表面に偏光ビームの選択性を有する光学薄膜を設
けたものでもよい。
【0038】前述するゲストホスト素子は、図23に図
示する様に、ゲストホスト型液晶を透孔の外側に設け、
電圧を印加した場合にのみ偏光選択特性を呈する素子で
ある。前述する偏光ガラスは、図24に図示する様にガ
ラス中に銀化合物を一定方向に配向させた状態で、表面
を外周を還元させて銀を析出させたものであり、還元さ
せた銀膜が偏光選択特性を呈するもである。尚、材料の
銀については、偏光選択性を有するものであれば、他の
金属材料であっても良い。但し、銀を用いたこの偏光ガ
ラスは、偏光面が共通のレーザビームを100%透過す
ることが可能であり、図3に図示する様に、中央の光孔
部分において減光膜を設ける必要がなく、レーザビーム
の光束を絞った場合に、減光膜がないことにより十分な
光量が得られると言う利点がある。
【0039】更に、前述する実施例の様に、偏光フィル
タを対物レンズの背面(ディスクと反対側)に一体に支
持すれば、対物レンズの光軸と偏光フィルタの透孔の中
心とがいつでも一致し、対物レンズがトラッキングによ
り移動してもレーザビームの光束が変化することがな
い。しかし対物レンズとは独立してレーザビームの光軸
に対して固定的に偏光フィルタを配し、再生特性が十分
得られない場合は、対物レンズの移動方向に沿って、透
孔を拡張させれば良く、偏光選択手段を、対物レンズと
一体に支持する必要は必ずしもない。
【0040】一方、偏光フィルタと対物レンズを一体に
支持する場合に、対物レンズの表面に偏光フィルタを貼
り付ければ、更にコンパクトになる。また更に、本実施
例では、偏光面切換手段として、電気的に偏光面を回転
させる液晶としてTN型液晶を用いたが、STN型液晶
でも強誘電性型液晶でも良く、更に電気的に偏光面を回
転させる素子としてポッケルスセルを採用することも可
能である。また、磁気的に偏光面を回転させる素子とし
てファラデー素子も採用できる。
【0041】前述する強誘電性型液晶は、正の電圧を短
時間加えると、レーザビームの偏光方向を45度回転さ
せるようになり、その状態を保持する。また、負の電圧
を短時間加えると、正電圧を加えた時とは逆方向にレー
ザビームの偏光方向を45度回転させるようになり、そ
の状態を保持する。結果として、正の電圧を加えたとき
と負の電圧を加えたときでは、透過後のレーザビームの
偏光方向は90度の差がある。この原理を利用してレー
ザビームの偏光方向を、90度回転させると、電圧を短
時間印加するだけで済み、省エネルギになる。
【0042】また、前述するポッケルスセルは、図25
の原理図より明らかな様に、電圧印加時にレーザビーム
の偏光面を回転させるものである。このポッケルスセル
は、印加電圧を調整することにより偏光面の角度を変化
させることが出来、組立調整が容易である。また、前述
するファラデー素子は、図26の原理図より明らかな様
に、磁界の印加時にレーザビームの偏光面を回転させる
ものである。このファレデー素子は図より明らかな通
り、光の通過方向と磁界の印加方向が共通でありファラ
デー素子を支持する鏡筒にコイルを巻き付けることによ
り偏光面が回転出来、組立構成が簡単になる。
【0043】尚、偏光面切換手段を前述する電気的また
は磁気的手段以外の方法で偏光するには、機械的に1/
2波長板をレーザビームの光路に対して着脱する方法が
ある。また、本実施例では、ハーフミラー2を用いた
が、偏光フィルタ5と対物レンズ6の間に1/4波長板
を介挿して、ハーフミラー2の代わりに偏光ビームスプ
リッタを用いてもよい。このような構成にすると、レー
ザビームの利用効率が向上する。
【0044】また、本実施例では、レーザビーム波長を
635nmとしたが、レーザビーム波長を650(許容
誤差±15)nmとする場合は、レーザビームスポット
が0.1μm程拡大するが、十分交換可能である。な
お、波長635nmと650nmのレーザビームについ
ては、それぞれ、その範囲を635±50nm、650
±50nmとした場合にも再生可能であった。
【0045】また、図6に示すような回路構成を採用す
ると、厚さ1.2(許容誤差±0.05)mmの標準厚
の基板を有する高密度の光ディスク、即ちMMCD(以
下、第3光ディスクと称す)の再生も可能となる。即
ち、第3光ディスクの再生時には、アンプ90aに切り
換えて再生信号のゲインアップの程度と高域成分の強調
程度を第1光ディスクや第2光ディスクの場合よりも大
きくし、これを再生信号処理部90cへ送る。また、ア
ンプ91aに切り換えてトラッキングエラー信号のゲイ
ンアップの程度を第1光ディスクや第2光ディスクの場
合よりも大きくし、これをトラッキングサーボ制御回路
91cへ送る。逆に、第1光ディスクや第2光ディスク
の再生時には、アンプ90bに切り換えて再生信号のゲ
インアップの程度と高域成分の強調程度を第3光ディス
クの場合よりも小さくし、これを再生信号処理部90c
へ送る。また、アンプ91bに切り換えてトラッキング
エラー信号のゲインアップの程度を第3光ディスクの場
合よりも小さくし、これをトラッキングサーボ制御回路
91cへ送る。このような回路処理を行うことで、ジッ
タ成分が多く、ノイズの大きい再生信号を補償すること
ができる。
【0046】また、本実施例では、深さ0.6mmの位
置で焦点が合うように設計された開口数0.6の対物レ
ンズを用いたが、深さ1.2mmの位置で焦点が合うよ
うに設計された開口数0.52の対物レンズを用いる
と、第2光ディスクと第3光ディスクの2種類の光ディ
スクを再生することができるようになる。この場合、第
2光ディスクの再生時には、対物レンズの実効的開口数
を0.35にしなくても再生は可能であるが、対物レン
ズの実効的開口数を0.35にすると、基板が傾いた時
や反った時に発生するコマ収差が小さくなるので良好な
再生が可能となる。
【0047】また、本実施例においては、偏光フィルタ
5の外周部5aでは紙面に平行な偏光面を持つレーザビ
ームのみを透過させる偏光フィルム51を用いたが、レ
ーザビームの偏光方向の切り換えを本実施例と逆にする
と、紙面に垂直な偏光面を持つレーザビームのみを透過
させる偏光フィルムを用いることも可能である。 第2実施例 図7に、深さ0.6mmの位置で焦点が合うように設計
された対物レンズを用いて、厚さ0.6(許容誤差±
0.05)mmの薄型の基板を有する高密度の光ディス
ク、即ちSD(以下、第1光ディスクと称す)と、厚さ
1.2(許容誤差±0.1)mmの標準厚の基板を有す
る標準密度の光ディスク、即ちCD、CD−ROM(以
下、第2光ディスクと称す)の2種類の光ディスクを再
生する第2実施例の光再生装置の光学系を示す。
【0048】図7において、半導体レーザ1から出射さ
れる波長635(許容誤差±15)nmのレーザビーム
は、ハーフミラー2で半分が反射され、コリメータレン
ズ3で平行ビームにされ、偏光フィルタ5を通って、対
物レンズ6に入射される。この偏光フィルタ5と対物レ
ンズ6は一体化されており、図示省略したトラッキング
制御機構とフォーカス制御機構によりトラッキング方向
とフォーカス方向に変位可能に支持されている。従っ
て、対物レンズ6を経たレーザビームは集光され、ポリ
カーボネート製の基板7を通って、当該光ディスクの記
録面7aに照射される。更に、前記記録面7aの反射ビ
ームは、前記基板7、前記対物レンズ6、前記偏光フィ
ルタ5、前記コリメータレンズ3を介して戻り、ハーフ
ミラー2で半分が透過され、集光レンズ8で集光され、
光検出器9に照射し信号が検出される。
【0049】ここで、前記偏光フィルタ5は図2に示す
構造をしている。即ち、偏光フィルム51が透明ガラス
52により挟まれ、偏光フィルム51のない内周部には
レーザビームの透過率を低下させるための偏光選択性の
ないフィルタ53が取り付けられている。偏光フィルム
51は特定方向に偏光するレーザビームを透過させる
が、それでも70〜90%程度である。そのため、内周
部においてもレーザビームの透過率を外周部と同じ程度
まで低下させないと第1光ディスクの再生時において集
光特性が悪くなる。フィルタ53を取り付けているのは
そのためである。また、透明ガラス52は、透明で光学
特性の優れた物なら何でもよく、例えば樹脂(ポリカー
ボネート、PMMA等)でも構わない。軽い材質の物を
使うとそれだけ対物レンズのトラッキング制御及びフォ
ーカス制御を安定にすることができる。
【0050】偏光フィルタ5の偏光特性は図3に示すよ
うになっている。即ち、前記偏光フィルタ5は外周部5
aでは、偏光フィルム51により特定方向に偏光するレ
ーザビームのみを70〜90%程度透過させる。また、
内周部5bではレーザビームの偏光方向に関係なく外周
部5aと同じ透過率(70〜90%)で透過させる。本
実施例においては、外周部5aでは紙面に平行な偏光面
を持つレーザビームのみを透過させるものとする。な
お、前記偏光フィルタ5の内周部5bの直径は開口数
0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4mmの
対物レンズの場合、実効的開口数が0.35(許容誤差
±0.05)になるように直径2.3(許容誤差±0.
2)mmの円形とする。なお、有効光束直径4mm以外
の場合、これに比例してアパーチャの透孔の大きさを実
効的開口数が0.35となる大きさとする。
【0051】まず、基板厚0.6mmの第1光ディスク
の再生動作について説明する。この薄型の第1光ディス
クが再生される場合には、紙面に垂直な方向に偏光する
レーザビームが半導体レーザ1から出射され、偏光フィ
ルタ5で遮光されず全面的に透過し、対物レンズ6に入
射し、ポリカーボネート製の基板を通って、当該光ディ
スクの記録面に照射される。記録面に形成されるビーム
スポット径は0.9(許容誤差±0.1)μmである。
その他の動作については図7の説明と同じなので省略す
る。
【0052】次に、基板厚1.2mmの第2光ディスク
の再生動作について説明する。この標準厚の第2光ディ
スクが再生される場合には、紙面に平行な方向に偏光す
るレーザビームが半導体レーザ1から出射され、偏光フ
ィルタ5で外周部が遮光され内周部だけが対物レンズ6
に入射し、ポリカーボネート製の基板を通って、当該光
ディスクの信号記録面に照射される。信号記録面に形成
されるビームスポット径は1.5(許容誤差±0.1)
μmである。この場合も、その他の動作については図7
の説明と同じなので省略する。
【0053】上述のように、偏光方向が互いに直交する
2種類のレーザビームを、再生するディスクにより切り
換える方法としては、例えば図8から図11に示すよう
な方法が考えられる。図8に示す方法は、偏光方向が互
いに直交する2種類のレーザビームを出射する2つのレ
ーザ素子を別個に形成し、1つの基盤上に固着させ、レ
ーザビームを切り換える方法である。
【0054】図9に示す方法は、偏光方向が互いに直交
する2種類のレーザビームを出射する2つのレーザ素子
を同時に形成し、レーザビームを切り換える方法であ
る。図10に示す方法は、1つのレーザ基盤を90度回
転させ、偏光方向が互いに直交する2種類のレーザビー
ムを切り換える方法である。図11に示す方法は、偏光
方向が互いに直交する2種類のレーザビームを出射する
2つの半導体レーザを用いて、レーザビームを切り換え
る方法である。図11において、第1半導体レーザ11
から出射された紙面に平行な方向に偏光するレーザビー
ムは偏光ビームスプリッタ21を透過し、光ディスクか
らの反射光は偏光ビームスプリッタ22を透過し、集光
レンズ81で集光され、光検出器91に照射し信号が検
出される。また、第2半導体レーザ12から出射された
紙面に垂直な方向に偏光するレーザビームは偏光ビーム
スプリッタ21で反射し、光ディスクからの反射光は偏
光ビームスプリッタ22で反射し、集光レンズ82で集
光され、光検出器92に照射し信号が検出される。その
他の動作については図7の説明と同じなので省略する。
図11に示すように、2つの光検出器91及び92を用
いると、半導体レーザ11に対して光検出器の位置決め
をした後に、該光検出器に対して半導体レーザ12の位
置決めをするという動作が不要となる。
【0055】また、本実施例装置には、コリメータレン
ズ3と偏光フィルタ5の間には光路を90度変えるため
の反射ミラー(立ち上げミラー)が在るが、図を見易く
するために図示を省略している。この立ち上げミラー
は、上記のごとく光路を変えることにより、光ピックア
ップをコンパクト化するものである。尚、図3の偏光フ
ィルタは、内周側に円形の透孔を形成したが、必ずしも
円形とする必要はなく、図22に多数例示する様に、透
孔を3角〜8角の多角形に形成することも十分可能であ
る。
【0056】また、本実施例では、偏光選択手段とし
て、偏光フィルタに代えて、偏光選択性のホログラム
や、ゲストホスト素子や、偏光ガラスを用いても良い。
更に、偏光選択手段としては、光学材料の表面に偏光ビ
ームの選択性を有する光学薄膜を設けたものでもよい。
前述するゲストホスト素子は、図23に図示する様に、
ゲストホスト型液晶を透孔の外側に設け、電圧を印加し
た場合にのみ偏光選択特性を呈する素子である。
【0057】前述する偏光ガラスは、図24に図示する
様にガラス中に銀化合物を一定方向に配向させた状態
で、表面を外周を還元させて銀を析出させたものであ
り、還元させた銀膜が偏光選択特性を呈するもである。
尚、材料の銀については、偏光選択性を有するものであ
れば、他の金属材料であっても良い。但し、銀を用いた
この偏光ガラスは、偏光面が共通のレーザビームを10
0%透過することが可能であり、図3に図示する様に、
中央の光孔部分において減光膜を設ける必要がなく、レ
ーザビームの光束を絞った場合に、減光膜がないことに
より十分な光量が得られると言う利点がある。
【0058】更に、前述する実施例の様に、偏光フィル
タを対物レンズの背面(ディスクと反対側)に一体に支
持すれば、対物レンズの光軸と偏光フィルタの透孔の中
心とがいつでも一致し、対物レンズがトラッキングによ
り移動してもレーザビームの光束が変化することがな
い。しかし対物レンズとは独立してレーザビームの光軸
に対して固定的に偏光フィルタを配し、再生特性が十分
得られない場合は、対物レンズの移動方向に沿って、透
孔を拡張させれば良く、偏光選択手段を、対物レンズと
一体に支持する必要は必ずしもない。
【0059】一方、偏光フィルタと対物レンズを一体に
支持する場合に、対物レンズの表面に偏光フィルタを貼
り付ければ、更にコンパクトになる。また更に、本実施
例では、偏光面切換手段として、電気的に偏光面を回転
させる液晶としてTN型液晶を用いたが、STN型液晶
でも強誘電性型液晶でも良く、更に電気的に偏光面を回
転させる素子としてポッケルスセルを採用することも可
能である。また、磁気的に偏光面を回転させる素子とし
てファラデー素子も採用できる。
【0060】前述する強誘電性型液晶は、正の電圧を短
時間加えると、レーザビームの偏光方向を45度回転さ
せるようになり、その状態を保持する。また、負の電圧
を短時間加えると、正電圧を加えた時とは逆方向にレー
ザビームの偏光方向を45度回転させるようになり、そ
の状態を保持する。結果として、正の電圧を加えたとき
と負の電圧を加えたときでは、透過後のレーザビームの
偏光方向は90度の差がある。この原理を利用してレー
ザビームの偏光方向を、90度回転させると、電圧を短
時間印加するだけで済み、省エネルギになる。
【0061】また、前述するポッケルスセルは、図25
の原理図より明らかな様に、電圧印加時にレーザビーム
の偏光面を回転させるものである。このポッケルスセル
は、印加電圧を調整することにより偏光面の角度を変化
させることが出来、組立調整が容易である。また、前述
するファラデー素子は、図26の原理図より明らかな様
に、磁界の印加時にレーザビームの偏光面を回転させる
ものである。このファレデー素子は図より明らかな通
り、光の通過方向と磁界の印加方向が共通でありファラ
デー素子を支持する鏡筒にコイルを巻き付けることによ
り偏光面が回転出来、組立構成が簡単になる。
【0062】尚、偏光面切換手段を前述する電気的また
は磁気的手段以外の方法で偏光するには、機械的に1/
2波長板をレーザビームの光路に対して着脱する方法が
ある。また、本実施例では、偏光フィルタを用いたが、
偏光選択性ホログラムであってもよい。
【0063】また、本実施例では、ハーフミラー2を用
いたが、偏光フィルタ5と対物レンズ6の間に1/4波
長板を介挿して、ハーフミラー2の代わりに偏光ビーム
スプリッタを用いてもよい。このような構成にすると、
レーザビームの利用効率が向上する。また、本実施例で
は、レーザビーム波長を635nmとしたが、レーザビ
ーム波長を650(許容誤差±15)nmとする場合
は、レーザビームスポットが0.1μm程拡大するが、
十分交換可能である。なお、波長635nmと650n
mのレーザビームについては、それぞれ、その範囲を6
35±50nm、650±50nmとしても再生可能で
あった。
【0064】また、図6に示すような回路構成を採用す
ると、厚さ1.2(許容誤差±0.05)mmの標準厚
の基板を有する高密度の光ディスク、即ちMMCD(以
下、第3光ディスクと称す)の再生も可能となる。即
ち、第3光ディスクの再生時には、アンプ90aに切り
換えて再生信号のゲインアップの程度と高域成分の強調
程度を第1光ディスクや第2光ディスクの場合よりも大
きくし、これを再生信号処理部90cへ送る。また、ア
ンプ91aに切り換えてトラッキングエラー信号のゲイ
ンアップの程度を第1光ディスクや第2光ディスクの場
合よりも大きくし、これをトラッキングサーボ制御回路
91cへ送る。逆に、第1光ディスクや第2光ディスク
の再生時には、アンプ90bに切り換えて再生信号のゲ
インアップの程度と高域成分の強調程度を第3光ディス
クの場合よりも小さくし、これを再生信号処理部90c
へ送る。また、アンプ91bに切り換えてトラッキング
エラー信号のゲインアップの程度を第3光ディスクの場
合よりも小さくし、これをトラッキングサーボ制御回路
91cへ送る。このような回路処理を行うことで、ジッ
タ成分が多く、ノイズの大きい再生信号を補償すること
ができる。
【0065】また、本実施例では、深さ0.6mmの位
置で焦点が合うように設計された開口数0.6の対物レ
ンズを用いたが、深さ1.2mmの位置で焦点が合うよ
うに設計された開口数0.52の対物レンズを用いる
と、厚さ1.2(許容誤差±0.05)mmの標準厚の
基板を有する高密度の光ディスク、即ちMMCDと、厚
さ1.2(許容誤差±0.1)mmの標準厚の基板を有
する標準密度の光ディスク、即ちCD、CD−ROMの
2種類の光ディスクを再生することができるようにな
る。この場合、CD、CD−ROMの再生時には、対物
レンズの実効的開口数を0.35にしなくても再生は可
能であるが、対物レンズの実効的開口数を0.35にす
ると、基板が傾いた時や反った時に発生するコマ収差が
小さくなるので良好な再生が可能となる。
【0066】また、本実施例においては、偏光フィルタ
5の外周部5aでは紙面に平行な偏光面を持つレーザビ
ームのみを透過させる偏光フィルム51を用いたが、レ
ーザビームの偏光方向の切り換えを本実施例と逆にする
と、紙面に垂直な偏光面を持つレーザビームのみを透過
させる偏光フィルムを用いることも可能である。 第3実施例 図12に、深さ0.8mmの位置で焦点が合うように設
計された対物レンズを用いて、厚さ0.6(許容誤差±
0.05)mmの薄型の基板を有する高密度の光ディス
ク、即ちSD(以下、第1光ディスクと称す)と、厚さ
1.2(許容誤差±0.1)mmの標準厚の基板を有す
る標準密度の光ディスク、即ちCD、CD−ROM(以
下、第2光ディスクと称す)と、厚さ1.2(許容誤差
±0.05)mmの標準厚の基板を有する高密度の光デ
ィスク、即ちMMCD(以下、第3光ディスクと称す)
の3種類の光ディスクを再生する第3実施例の光再生装
置の光学系を示す。
【0067】図12において、半導体レーザ1から出射
される波長635(許容誤差±15)nmのレーザビー
ムは、ハーフミラー2で半分が反射され、コリメータレ
ンズ3で平行ビームにされ、非球面収差補正手段10、
TN型液晶4、偏光フィルタ5を通って、対物レンズ6
に入射される。この偏光フィルタ5と対物レンズ6は一
体化されており、図示省略したトラッキング制御機構と
フォーカス制御機構によりトラッキング方向とフォーカ
ス方向に変位可能に支持されている。従って、対物レン
ズ6を経たレーザビームは集光され、ポリカーボネート
製の基板7を通って、当該光ディスクの信号記録面7a
に照射される。更に、前記信号記録面7aの反射ビーム
は、前記基板7、前記対物レンズ6、前記偏光フィルタ
5、前記TN型液晶4、前記非球面収差補正手段10、
前記コリメータレンズ3を介して戻り、ハーフミラー2
で半分が透過され、集光レンズ8で集光され、光検出器
9に照射し信号が検出される。
【0068】ここで、前記偏光フィルタ5は図2に示す
構造をしている。即ち、偏光フィルム51が透明ガラス
52によりはさまれ、偏光フィルム51のない内周部に
はレーザビームの透過率を低下させるための偏光選択性
のないフィルタ53が取り付けられている。偏光フィル
ム51は特定方向に偏光するレーザビームを透過させる
が、それでも70〜90%程度である。そのため、内周
部においてもレーザビームの透過率を外周部と同じ程度
まで低下させないと第1光ディスクの再生時において集
光特性が悪くなる。フィルタ53を取り付けているのは
そのためである。また、透明ガラス52は、透明で光学
特性の優れた物なら何でもよく、例えば樹脂(ポリカー
ボネート、PMMA等)でも構わない。軽い材質の物を
使うとそれだけ対物レンズのトラッキング制御及びフォ
ーカス制御を安定にすることができる。
【0069】偏光フィルタ5の偏光特性は図3に示すよ
うになっている。即ち、前記偏光フィルタ5は外周部5
aでは、偏光フィルム51により特定方向に偏光するレ
ーザビームのみを70〜90%程度透過させる。また、
内周部5bではレーザビームの偏光方向に関係なく外周
部5aと同じ透過率(70〜90%)で透過させる。本
実施例においては、外周部5aでは紙面に平行な偏光面
を持つレーザビームのみを透過させるものとする。な
お、前記偏光フィルタ5の内周部5bの直径は開口数
0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4mmの
対物レンズの場合、実効的開口数が0.52(許容誤差
±0.02)になるように直径3.47(許容誤差±
0.13)mmの円形とする。なお、有効光束直径4m
m以外の場合、これに比例してアパーチャの透孔の大き
さを実効的開口数が0.35となる大きさとする。
【0070】まず、基板厚0.6mmの第1光ディスク
の再生動作について図13を用いて説明する。この薄型
の光ディスクが再生される場合には、薄型用非球面収差
補正手段100が介挿され、TN型液晶4には電圧を加
えない。その結果、コリメータレンズ3から出た紙面に
垂直な方向に偏光するレーザビームは、薄型用非球面収
差補正手段100により収差が補正され、TN型液晶4
により全面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平行な
方向に偏光するようになり、偏光フィルタ5で遮光され
ず全面的に透過し、対物レンズ6に入射し、ポリカーボ
ネート製の基板70を通って、当該光ディスクの信号記
録面70aに照射される。信号記録面70aに形成され
るビームスポット径は0.9(許容誤差±0.1)μm
である。その他の動作については図12の説明と同じな
ので省略する。
【0071】次に、基板厚1.2mmの第2光ディスク
及び第3光ディスクの再生動作について図14を用いて
説明する。この標準厚の光ディスクが再生される場合に
は、標準厚用非球面収差補正手段101が介挿され、T
N型液晶4に電圧を加える。その結果、コリメータレン
ズ3から出た紙面に垂直な方向に偏光するレーザビーム
は、標準厚用非球面収差補正手段101により収差が補
正され、TN型液晶4により全面的に偏光方向を変えら
れずに透過し、偏光フィルタ5で外周部が遮光され内周
部だけが対物レンズ6に入射し、ポリカーボネート製の
基板71を通って、当該光ディスクの信号記録面71a
に照射される。信号記録面71aに形成されるビームス
ポット径は1.1(許容誤差±0.1)μmである。こ
の場合も、その他の動作については図12の説明と同じ
なので省略する。
【0072】また、本実施例装置には、コリメータレン
ズ3と偏光フィルタ5の間には光路を90度変えるため
の反射ミラー(立ち上げミラー)があるが、図を見易く
するために図示を省略している。この立ち上げミラー
は、上記のごとく光路を変えることにより、光ピックア
ップをコンパクト化するものである。また、本実施例で
は、TN型液晶4は非球面収差補正手段10と偏光フィ
ルタ5の間にあり、非球面収差補正手段10はコリメー
タレンズ3とTN型液晶4の間にあるが、TN型液晶4
と非球面収差補正手段10は、それぞれ半導体レーザ1
とハーフミラー2の間、ハーフミラー2とコリメータレ
ンズ3の間、コリメータレンズ3と偏光フィルタ5の
間、即ち偏光フィルタ5の光源側ならどこにあってもよ
い。また、TN型液晶4と非球面収差補正手段10は位
置が逆であっても構わない。
【0073】尚、図3の偏光フィルタは、内周側に円形
の透孔を形成したが、必ずしも円形とする必要はなく、
図22に多数例示する様に、透孔を3角〜8角の多角形
に形成することも十分可能である。また、本実施例で
は、偏光選択手段として、偏光フィルタに代えて、偏光
選択性のホログラムや、ゲストホスト素子や、偏光ガラ
スを用いても良い。更に、偏光選択手段としては、光学
材料の表面に偏光ビームの選択性を有する光学薄膜を設
けたものでもよい。
【0074】前述するゲストホスト素子は、図23に図
示する様に、ゲストホスト型液晶を透孔の外側に設け、
電圧を印加した場合にのみ偏光選択特性を呈する素子で
ある。前述する偏光ガラスは、図24に図示する様にガ
ラス中に銀化合物を一定方向に配向させた状態で、表面
を外周を還元させて銀を析出させたものであり、還元さ
せた銀膜が偏光選択特性を呈するもである。尚、材料の
銀については、偏光選択性を有するものであれば、他の
金属材料であっても良い。但し、銀を用いたこの偏光ガ
ラスは、偏光面が共通のレーザビームを100%透過す
ることが可能であり、図3に図示する様に、中央の光孔
部分において減光膜を設ける必要がなく、レーザビーム
の光束を絞った場合に、減光膜がないことにより十分な
光量が得られると言う利点がある。
【0075】更に、前述する実施例の様に、偏光フィル
タを対物レンズの背面(ディスクと反対側)に一体に支
持すれば、対物レンズの光軸と偏光フィルタの透孔の中
心とがいつでも一致し、対物レンズがトラッキングによ
り移動してもレーザビームの光束が変化することがな
い。しかし対物レンズとは独立してレーザビームの光軸
に対して固定的に偏光フィルタを配し、再生特性が十分
得られない場合は、対物レンズの移動方向に沿って、透
孔を拡張させれば良く、偏光選択手段を、対物レンズと
一体に支持する必要は必ずしもない。
【0076】一方、偏光フィルタと対物レンズを一体に
支持する場合に、対物レンズの表面に偏光フィルタを貼
り付ければ、更にコンパクトになる。また更に、本実施
例では、偏光面切換手段として、電気的に偏光面を回転
させる液晶としてTN型液晶を用いたが、STN型液晶
でも強誘電性型液晶でも良く、更に電気的に偏光面を回
転させる素子としてポッケルスセルを採用することも可
能である。また、磁気的に偏光面を回転させる素子とし
てファラデー素子も採用できる。
【0077】前述する強誘電性型液晶は、正の電圧を短
時間加えると、レーザビームの偏光方向を45度回転さ
せるようになり、その状態を保持する。また、負の電圧
を短時間加えると、正電圧を加えた時とは逆方向にレー
ザビームの偏光方向を45度回転させるようになり、そ
の状態を保持する。結果として、正の電圧を加えたとき
と負の電圧を加えたときでは、透過後のレーザビームの
偏光方向は90度の差がある。この原理を利用してレー
ザビームの偏光方向を、90度回転させると、電圧を短
時間印加するだけで済み、省エネルギになる。
【0078】また、前述するポッケルスセルは、図25
の原理図より明らかな様に、電圧印加時にレーザビーム
の偏光面を回転させるものである。このポッケルスセル
は、印加電圧を調整することにより偏光面の角度を変化
させることが出来、組立調整が容易である。また、前述
するファラデー素子は、図26の原理図より明らかな様
に、磁界の印加時にレーザビームの偏光面を回転させる
ものである。このファレデー素子は図より明らかな通
り、光の通過方向と磁界の印加方向が共通でありファラ
デー素子を支持する鏡筒にコイルを巻き付けることによ
り偏光面が回転出来、組立構成が簡単になる。
【0079】尚、偏光面切換手段を前述する電気的また
は磁気的手段以外の方法で偏光するには、機械的に1/
2波長板をレーザビームの光路に対して着脱する方法が
ある。また、本実施例では、ハーフミラー2を用いた
が、偏光フィルタ5と対物レンズ6の間に1/4波長板
を介挿して、ハーフミラー2の代わりに偏光ビームスプ
リッタを用いてもよい。このような構成にすると、レー
ザビームの利用効率が向上する。
【0080】また、本実施例では、レーザビーム波長を
635nmとしたが、レーザビーム波長を650(許容
誤差±15)nmとする場合は、レーザビームスポット
が0.1μm程拡大するが、十分交換可能である。な
お、波長635nmと650nmのレーザビームについ
ては、それぞれ、その範囲を635±50nm、650
±50nmとした場合にも再生可能であった。
【0081】また、本実施例では、深さ0.8mmの位
置で焦点が合うように設計された対物レンズを用いた
が、深さ0.8mm以外で、深さ0.6mmから深さ
1.2mmの間で焦点が合うように設計された対物レン
ズを用いていもよい。深さ0.6mmの近くで焦点が合
うように設計された対物レンズを用いると、基板厚0.
6mmの光ディスクの再生が安定となり、深さ1.2m
mの近くで焦点が合うように設計された対物レンズを用
いると、基板厚1.2mmの光ディスクの再生が安定と
なる。また、深さ0.6mmの位置で焦点が合うように
設計された対物レンズを用いると薄型用非球面収差補正
手段100が不必要となり、深さ1.2mmの位置で焦
点が合うように設計された対物レンズを用いると標準厚
用非球面収差補正手段101が不必要となる。
【0082】また、本実施例では、偏光フィルタに入射
するレーザビームの偏光方向の切り換えをTN型液晶で
行っているが、TN型液晶の代わりに半導体レーザ自体
で切り換えてもよい。レーザビームの偏光方向を半導体
レーザ自体で切り換える方法としては、例えば図8から
図11に示すような方法が考えられる。図8に示す方法
は、偏光方向が互いに直交する2種類のレーザビームを
出射する2つのレーザ素子を別個に形成し、1つの基盤
上に固着させ、レーザビームを切り換える方法である。
【0083】図9に示す方法は、偏光方向が互いに直交
する2種類のレーザビームを出射する2つのレーザ素子
を同時に形成し、レーザビームを切り換える方法であ
る。図10に示す方法は、1つのレーザ基盤を90度回
転させ、偏光方向が互いに直交する2種類のレーザビー
ムを切り換える方法である。図11に示す方法は、偏光
方向が互いに直交する2種類のレーザビームを出射する
2つの半導体レーザを用いて、レーザビームを切り換え
る方法である。図11において、第1半導体レーザ11
から出射された紙面に平行な方向に偏光するレーザビー
ムは偏光ビームスプリッタ21を透過し、光ディスクか
らの反射光は偏光ビームスプリッタ22を透過し、集光
レンズ81で集光され、光検出器91に照射し信号が検
出される。また、第2半導体レーザ12から出射された
紙面に垂直な方向に偏光するレーザビームは偏光ビーム
スプリッタ21で反射し、光ディスクからの反射光は偏
光ビームスプリッタ22で反射し、集光レンズ82で集
光され、光検出器92に照射し信号が検出される。その
他の動作については、TN型液晶4を用いていないこと
以外は、図12の説明と同じなので省略する。図11に
示すように、2つの光検出器91及び92を用いると、
半導体レーザ11に対して光検出器の位置決めをした後
に、該光検出器に対して半導体レーザ12の位置決めを
するという動作が不要となる。
【0084】また、本実施例においては、偏光フィルタ
5の外周部5aでは紙面に平行な偏光面を持つレーザビ
ームのみを透過させる偏光フィルム51を用いたが、レ
ーザビームの偏光方向の切り換えを本実施例と逆にする
と、紙面に垂直な偏光面を持つレーザビームのみを透過
させる偏光フィルムを用いることも可能である。 第4実施例 図15に、深さ0.8mmの位置で焦点が合うように設
計された対物レンズを用いて、厚さ0.6(許容誤差±
0.05)mmの薄型の基板を有する高密度の光ディス
ク、即ちSD(以下、第1光ディスクと称す)と、厚さ
1.2(許容誤差±0.1)mmの標準厚の基板を有す
る標準密度の光ディスク、即ちCD、CD−ROM(以
下、第2光ディスクと称す)と、厚さ1.2(許容誤差
±0.05)mmの標準厚の基板を有する高密度の光デ
ィスク、即ちMMCD(以下、第3光ディスクと称す)
の3種類の光ディスクを再生する第4実施例の光再生装
置の光学系を示す。
【0085】図15において、半導体レーザ1から出射
される波長635(許容誤差±15)nmのレーザビー
ムは、ハーフミラー2で半分が反射され、コリメータレ
ンズ3で平行ビームにされ、非球面収差補正手段10、
TN型液晶4、偏光フィルタ5を通って、対物レンズ6
に入射される。このTN型液晶4と偏光フィルタ5と対
物レンズ6は一体化されており、図示省略したトラッキ
ング制御機構とフォーカス制御機構によりトラッキング
方向とフォーカス方向に変位可能に支持されている。従
って、対物レンズ6を経たレーザビームは集光され、ポ
リカーボネート製の基板7を通って、当該光ディスクの
信号記録面7aに照射される。更に、前記信号記録面7
aの反射ビームは、前記基板7、前記対物レンズ6、前
記偏光フィルタ5、前記TN型液晶4、前記非球面収差
補正手段10、前記コリメータレンズ3を介して戻り、
ハーフミラー2で半分が透過され、集光レンズ8で集光
され、光検出器9に照射し信号が検出される。
【0086】ここで、TN型液晶4は図16に示すよう
に第1領域41、第2領域42、第3領域43に分割さ
れている。該TN型液晶4は、これらのそれぞれの領域
に対して電圧のオン・オフの制御が可能で、電圧を加え
ている領域ではレーザビームの偏光方向を変えずにその
まま透過させ、電圧を加えていない領域ではレーザビー
ムの偏光方向を90度変えて透過させる。なお、開口数
0.6(許容誤差±0.05)、有効光束直径4mmの
対物レンズの場合、前記TN型液晶4の第2領域は、実
効的開口数が0.52(許容誤差±0.02)になるよ
うに直径3.47(許容誤差±0.13)mmの円形と
し、第3領域は、実効的開口数が0.35(許容誤差±
0.05)になるように直径2.3(許容誤差±0.
2)mmの円形とする。なお、有効光束直径4mm以外
の場合、これに比例して第2領域及び第3領域の直径を
実効的開口数が0.52または0.35となる長さとす
る。
【0087】また、偏光フィルタ5は図17に示す構造
をしている。即ち、特定方向に偏光するレーザビームの
みを透過させる偏光フィルム54が透明ガラス55によ
り全面的にはさまれている。本実施例においては、偏光
フィルム54は、紙面に平行な偏光面を持つレーザビー
ムのみを透過させるものとする。また、透明ガラス55
は、透明で光学特性の優れた物なら何でもよく、例えば
樹脂(ポリカーボネート、PMMA等)でも構わない。
軽い材質の物を使うとそれだけ対物レンズのトラッキン
グ制御及びフォーカス制御を安定にすることができる。
【0088】まず、基板厚0.6mmで高密度の第1光
ディスクの再生動作について図18を用いて説明する。
この薄型の高密度光ディスクが再生される場合には、薄
型用非球面収差補正手段100が介挿され、TN型液晶
4の第1領域41、第2領域42、第3領域43に電圧
を加えない。その結果、コリメータレンズ3から出た紙
面に垂直な方向に偏光するレーザビームは、薄型用非球
面収差補正手段100により収差が補正され、TN型液
晶4により全面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平
行な方向に偏光するようになり、偏光フィルタ5で遮光
されず全面的に透過し、対物レンズ6に入射し、ポリカ
ーボネート製の基板70を通って、当該光ディスクの信
号記録面70aに照射される。信号記録面70aに形成
されるビームスポット径は0.9(許容誤差±0.1)
μmである。その他の動作については図15の説明と同
じなので省略する。
【0089】次に、基板厚1.2mmで標準密度の第2
光ディスクの再生動作について図19を用いて説明す
る。この標準厚の標準密度光ディスクが再生される場合
には、標準厚用非球面収差補正手段101が介挿され、
TN型液晶4の第1領域41と第2領域42に電圧を加
える。その結果、コリメータレンズ3から出た紙面に垂
直な方向に偏光するレーザビームは、標準厚用非球面収
差補正手段101により収差が補正され、TN型液晶4
の第1領域41と第2領域42に入射したレーザビーム
については偏光方向を変えられずに透過し、第3領域4
3に入射したレーザビームについては偏光方向を90度
変えられ透過し、偏光フィルタ5で第1領域41と第2
領域42を透過した紙面に垂直な方向に偏光するレーザ
ビームが遮光され、第3領域43を透過した紙面に平行
な方向に偏光するレーザビームが対物レンズ6に入射
し、ポリカーボネート製の基板72を通って、当該光デ
ィスクの信号記録面72aに照射される。信号記録面7
2aに形成されるビームスポット径は1.5(許容誤差
±0.1)μmである。この場合も、その他の動作につ
いては図15の説明と同じなので省略する。
【0090】次に、基板厚1.2mmで高密度の第3光
ディスクの再生動作について図20を用いて説明する。
この標準厚の高密度光ディスクが再生される場合には、
標準厚用非球面収差補正手段101が介挿され、TN型
液晶4の第1領域41に電圧を加える。その結果、コリ
メータレンズ3から出た紙面に垂直な方向に偏光するレ
ーザビームは、標準厚用非球面収差補正手段101によ
り収差が補正され、TN型液晶4の第1領域41に入射
したレーザビームについては偏光方向を変えられずに透
過し、第2領域42と第3領域43に入射したレーザビ
ームについては偏光方向を90度変えられ透過し、偏光
フィルタ5で第1領域41を透過した紙面に垂直な方向
に偏光するレーザビームが遮光され、第2領域42と第
3領域43を透過した紙面に平行な方向に偏光するレー
ザビームが対物レンズ6に入射し、ポリカーボネート製
の基板73を通って、当該光ディスクの信号記録面73
aに照射される。信号記録面73aに形成されるビーム
スポット径は1.1(許容誤差±0.1)μmである。
この場合も、その他の動作については図15の説明と同
じなので省略する。
【0091】また、本実施例装置には、コリメータレン
ズ3とTN型液晶4の間には光路を90度変えるための
反射ミラー(立ち上げミラー)があるが、図を見易くす
るために図示を省略している。この立ち上げミラーは、
上記のごとく光路を変えることにより、光ピックアップ
をコンパクト化するものである。また、本実施例では、
同一の支持体に対物レンズ6、偏光フィルタ5及びTN
型液晶4が分離して固定されているが、このような構造
に限られず、偏光フィルタ5は対物レンズ6の表面(光
ディスクとは反対側)に貼付された構造、又はTN型液
晶4の表面(光ディスク側)に貼付された構造であって
もよい。このように偏光フィルタ5をTN型液晶4又は
対物レンズ6に貼付して一体化することにより光ピック
アップの部品点数が少なくなり、更にコンパクト化でき
る。
【0092】また、本実施例では、非球面収差補正手段
10はコリメータレンズ3とTN型液晶4の間にある
が、非球面収差補正手段10は、それぞれ半導体レーザ
1とハーフミラー2の間、ハーフミラー2とコリメータ
レンズ3の間、即ちTN型液晶4の光源側ならどこにあ
ってもよい。尚、図17の偏光フィルタは、内周側に円
形の透孔を形成したが、必ずしも円形とする必要はな
く、上述した図22に多数例示するように、透孔を3角
〜8角の多角形に形成することも十分可能である。
【0093】また、本実施例では、偏光選択手段とし
て、偏光フィルムを用いたが、これに限るものでなく、
偏光選択性ホログラム、ゲストホスト素子、偏光ガラス
を用いてもよい。また、前述するゲストホスト素子は、
図23に示すように、ゲストホスト型液晶を透孔の外側
に設け、電圧を印加した場合にのみ偏光選択特性を呈す
る素子である。
【0094】また、前述する偏光ガラスは、図24に示
すように、ガラス中に銀化合物を一定方向に配向させた
状態で、表面の外周を還元させて銀を析出させたもので
あり、還元させた銀膜が偏光特性を呈するものである。
尚、材料の銀については、偏光選択性を有するものであ
れば、他の金属材料であってもよい。但し、銀を用いた
この偏光ガラスは、偏光面が共通のレーザビームを10
0%透過することが可能であり、図3に図示するよう
に、中央の光孔部分において減光膜を設ける必要がな
く、レーザビームの光束を絞った場合に、減光膜がない
ことにより十分な光量が得られるという利点がある。
【0095】さらに、本実施例では、偏光面切換手段と
して、電気的に偏光面を回転させる液晶としてTN型液
晶を用いたが、STN型液晶でも強誘電性型液晶でも良
い。電気的に偏光面を回転させる手段としては液晶に限
定されず、ポッケスルセルを採用することも可能であ
る。また、磁気的に偏光面を回転させる素子としてファ
ラデー素子も採用できる。
【0096】前述する強誘電性型液晶は、正の電圧を短
時間加えるとレーザビームの偏光方向を45度回転させ
るようになり、その状態を保持する。また、負の電圧を
短時間加えると正の電圧を加えた時とは逆の方向にレー
ザビームの偏光方向を45度回転させるようになり、そ
の状態を保持する。結果として、正の電圧を加えたとき
と負の電圧を加えたときでは、透過後のレーザビームの
偏光方向には90度の差がある。即ち、出射時のレーザ
ビームの偏光方向を本実施例における偏光方向より、あ
らかじめ45度回転させておくと、本実施例と同じ動作
が可能となる。強誘電性型液晶を用いると、電圧を加え
るのは最初の短時間だけでよいので省電力になる。
【0097】また、前述するポッケルスセルとファラデ
ー素子は、図25に示したように、電圧印加時にレーザ
ビームの偏光面を回転させるものである。このポッケル
スセルは、印加電圧を調整することにより偏光面の角度
を変化させることができ、組立調整が容易である。ま
た、前述するファラデー素子は、図26に示したよう
に、磁界の印加時にレーザビームの偏光面を回転させる
ものである。このファラデー素子は図より明らかな通
り、光の通過方向と磁界の印加方向が共通でありファラ
デー素子を支持する鏡筒にコイルを巻き付けることによ
り偏光面を回転でき、組立構成が簡単になる。
【0098】また、本実施例では、ハーフミラー2を用
いたが、偏光フィルタ5と対物レンズ6の間に1/4波
長板を介挿して、ハーフミラー2の代わりに偏光ビーム
スプリッタを用いてもよい。このような構成にすると、
レーザビームの利用効率が向上する。また、本実施例で
は、レーザビーム波長を635nmとしたが、レーザビ
ーム波長を650(許容誤差±15)nmとする場合
は、レーザビームスポットが0.1μm程拡大するが、
十分交換可能である。なお、波長635nmと650n
mのレーザビームについては、それぞれ、その範囲を6
35±50nm、650±50nmとした場合にも再生
可能であった。
【0099】また、本実施例では、深さ0.8mmの位
置で焦点が合うように設計された対物レンズを用いた
が、深さ0.8mm以外で、深さ0.6mmから深さ
1.2mmの間で焦点が合うように設計された対物レン
ズを用いていもよい。深さ0.6mmの近くで焦点が合
うように設計された対物レンズを用いると、基板厚0.
6mmの光ディスクの再生が安定となり、深さ1.2m
mの近くで焦点が合うように設計された対物レンズを用
いると、基板厚1.2mmの光ディスクの再生が安定と
なる。また、深さ0.6mmの位置で焦点が合うように
設計された対物レンズを用いると薄型用非球面収差補正
手段100が不必要となり、深さ1.2mmの位置で焦
点が合うように設計された対物レンズを用いると標準厚
用非球面収差補正手段101が不必要となる。また、本
実施例においては、偏光フィルタ5では紙面に平行な偏
光面を持つレーザビームのみを透過させる偏光フィルム
54を用いたが、レーザビームの偏光方向の切り換えを
本実施例と逆にすると、紙面に垂直な偏光面を持つレー
ザビームのみを透過させる偏光フィルムを用いることも
可能である。 第5実施例 図27に、深さ0.6mmの位置で焦点が合うように設
計された対物レンズを用いて、厚さ0.6(許容誤差±
0.05)mmの薄型の基板を有する高密度の光ディス
ク、即ちSD(以下、第1光ディスクと称す)と厚さ
1.2((許容誤差±0.1)mmの標準厚の基板を有
する標準密度の光ディスク、即ちCD、CD−ROM
(以下、第2光ディスクと称す)の2種類の光ディスク
を再生する第5の実施例の光再生装置の光学系を示す。
【0100】図27において、半導体レーザ1から出射
される波長635(許容誤差±15)nmのレーザビー
ムは、ハーフミラー2で半分が反射され、コリメータレ
ンズ3で平行光にされ、TN型液晶4、偏光フィルタ5
を通って、対物レンズ6に入射される。このTN型液晶
4と偏光フィルタ5及び対物レンズ6は一体化されてお
り、図示省略したトラッキング制御機構とフォーカス制
御機構によりトラッキング方向とフォーカス方向に変位
可能に支持されている。従って、対物レンズ6を経たレ
ーザビームは集光され、ポリカーボネート製の基板7を
通って、当該光ディスクの信号記録面7aに照射され
る。更に、前記信号記録面7aの反射ビームは、前記基
板7、前記対物レンズ6、前記変更フィルタ5、前記T
N型液晶4、前記コリメータレンズ3を介して戻り、ハ
ーフミラー2で半分が透過され、集光レンズ8で集光さ
れ、光検出器9に照射し信号が検出される。
【0101】ここで、TN型液晶は図28に示すように
第1領域41、第2領域42に分割されている。該TN
型液晶4は、これらのそれぞれの領域に対して電圧のオ
ン・オフの制御が可能で、電圧を加えている領域ではレ
ーザビームの偏光方向を変えずにそのまま透過させ、電
圧を加えていない領域ではレーザビームの偏光方向を9
0度変えて透過させる。なお、開口数0.6(許容誤差
±0.05)、有効光束直径4mmの対物レンズの場
合、前記TN型液晶4の第2領域42は、実効的開口数
が0.35(許容誤差±0.05)になるように直径
2.3(許容誤差±0.2)mmとする。なお、有効光
束直径が4mm以外の場合、これに比例して第2領域の
直径を実効的開口数が0.35となる長さとする。
【0102】また、偏光フィルタ5は図17に示す構造
をしている。即ち、特定方向に偏光するレーザビームの
みを透過させる偏光フィルム54が透明ガラス55によ
り全面的に挟まれている。本実施例においては、偏光フ
ィルム54は、紙面に平行な偏光面を持つレーザビーム
のみを透過させるものとする。また、透明ガラス55
は、透明で光学特性の優れた物なら何でもよく、例えば
樹脂(ポリカーボネート、PMMA等)でも構わない。
軽い材質の物を使うとそれだけ対物レンズのトラッキン
グ制御及びフォーカス制御を安定にすることができる。
【0103】まず、基板厚0.6mmで高密度の第1光
ディスクの再生動作について図29を用いて説明する。
この薄型の高密度光ディスクが再生される場合には、T
N型液晶4の第1領域41と第2領域42に電圧を加え
ない。その結果、コリメータレンズ3から出た紙面に垂
直な方向に偏光するレーザビームは、TN型液晶4によ
り全面的に偏光方向を90度変えられ紙面に平行な方向
に偏光するようになり、偏光フィルタ5で遮光されず全
面的に透過し、対物レンズ6に入射し、ポリカーボネー
ト製の基板80を通って、当該光ディスクの信号記録面
80aに照射される。信号記録面80aに形成されるビ
ームスポット径は0.9(許容誤差±0.1)μmであ
る。その他の動作については図27の説明と同じなので
省略する。
【0104】次に、基板厚1.2mmで標準密度の第2
光ディスクの再生動作について図30を用いて説明す
る。この標準厚の標準密度光ディスクが再生される場合
には、TN型液晶4の第1領域41に電圧を加える。そ
の結果、コリメータレンズ3から出た紙面に垂直な方向
に偏光するレーザビームは、TN型液晶4の第1領域に
入射したレーザビームについては偏光方向を変えられず
に透過し、第2領域42に入射したレーザビームについ
ては偏光方向を90度変えられて透過し、偏光フィルタ
5で第1領域41を透過した紙面に垂直な方向に偏光す
るレーザビームが遮光され、第2領域42を透過した紙
面に平行な方向に偏光するレーザビームが対物レンズ6
に入射し、ポリカーボネート製の基板81を通って、当
該光ディスクの信号記録面81aに照射される。信号記
録面81aに形成されるビームスポット径は1.66
(許容誤差±0.1)μmである。この場合も、その他
の動作については図27の説明と同じなので省略する。
なお、ビームスポット径1.66μmは、図33に示す
スポット径と対物レンズの実効的開口数との関係からビ
ームスポット径が最小になるビームスポット径として決
定された。
【0105】また、本実施例装置には、コリメータレン
ズ3とTN型液晶4の間には光路を90度変えるための
反射ミラー(立ち上げミラー)があるが、図を見易くす
るために図示を省略している。この立ち上げミラーは、
上記の如く光路を変えることにより、光ピックアップを
コンパクト化するものである。また、本実施例では、T
N型液晶4、偏光フィルタ5及び対物レンズ6は図27
に示すように同一の支持体に固定されているが、各々は
分離している。本実施例では、このような構造に限られ
ず、図31と32に示すように、偏光フィルタ5は対物
レンズ6の表面(光ディスクとは反対側)に貼付された
構造、又はTN型液晶4の表面(光ディスク側)に貼付
された構造であってもよい。このように偏光フィルタ5
をTN型液晶4又は対物レンズ6に貼付して一体化する
ことにより光ピックアップの部品点数が少なくなり、更
にコンパクト化できる。
【0106】尚、図28のTN型液晶は、内周側に円形
の透孔を形成したが、必ずしも円形とする必要はなく、
上述した図22に多数例示するように、透孔を楕円若し
くは3〜8角の多角形に形成することも十分可能であ
る。また、本実施例では、偏光選択手段として、偏光フ
ィルムを用いたが、これに限るものではなく、偏光選択
性ホログラム、ゲストホスト素子、偏光ガラスを用いて
もよい。
【0107】また、前述するゲストホスト素子は、図2
3に示すように、ゲストホスト型液晶を透孔の外側に設
け、電圧を印加した場合にのみ偏光選択特性を呈する素
子である。また、前述する偏光ガラスは、図24に示す
ように、ガラス中に銀化合物を一定方向に配向させた状
態で、表面の外周を還元させて銀を析出させたものであ
り、還元させた銀膜が偏光特性を呈するものである。
尚、材料の銀については、偏光選択性を有するものであ
れば、他の金属材料であってもよい。但し、銀を用いた
この偏光ガラスは、偏光面が共通のレーザビームを10
0%透過することが可能であり、図3に図示するよう
に、中央の光孔部分において減光膜を設ける必要がな
く、レーザビームの光束を絞った場合に、減光膜がない
ことにより十分な光量が得られるという利点がある。
【0108】更に、本実施例では、偏光面切換手段とし
て、電気的に偏光面を回転させる液晶としてTN型液晶
を用いたが、STN型液晶でも強誘電性型液晶でもよ
い。電気的に偏光面を回転させる手段としては液晶に限
定されず、ポッケルスセルを採用することも可能であ
る。また、磁気的に偏光面を回転させる素子としてファ
ラデー素子も採用できる。
【0109】前述する強誘電性型液晶は、正の電圧を短
時間加えるとレーザビームの偏光方向を45度回転させ
るようになり、その状態を保持する。また、負の電圧を
短時間加えると正の電圧を短時間加えた時とは逆の方向
にレーザビームの偏光方向を45度回転させるようにな
り、その状態を保持する。結果として、正の電圧を加え
たときと負の電圧を加えたときでは、透過後のレーザビ
ームの偏光方向には90度の差がある。即ち、出射時の
レーザビームの偏光方向を本実施例における偏光方向よ
り、あらかじて45度回転させておくと、本実施例と同
じ動作が可能となる。強誘電性型液晶を用いると、電圧
を加えるのは最初の短時間だけでよいので省電力にな
る。
【0110】また、前述するポッケルスセルは図25に
示したように、電圧印加時にレーザビームの偏光面を回
転させるものである。このポッケルスセルは、印加電圧
を調整することにより偏光面の角度を変化させることが
でき、組立調整が容易である。また、前述するファラデ
ー素子は、図26に示したように、磁界の印加時にレー
ザビームの偏光面を回転させるものである。このファラ
デー素子は図より明らかな通り、光の通過方向と磁界の
印加方向が共通でありファラデー素子を支持する鏡筒に
コイルを巻き付けることにより偏光面を回転でき、組立
構成が簡単になる。
【0111】また、本実施例では、ハーフミラー2を用
いたが、偏光フィルタ5と対物レンズ6の間に1/4波
長板を介挿して、ハーフミラー2の代わりに偏光ビーム
スプリッタを用いてもよい。このように構成すると、レ
ーザビームの利用効率が向上する。また、本実施例で
は、レーザビーム波長を635nmとしたが、レーザビ
ーム波長を650(許容誤差±15)nmとする場合
は、レーザビームスポットが0.1μm程拡大するが、
十分交換可能である。なお、波長635nmと650n
mのレーザビームについては、それぞれ、その範囲を6
35±50nm、650±50nmとした場合にも再生
可能であった。
【0112】また、本実施例においては、偏光フィルタ
5では紙面に平行な偏光面を持つレーザビームのみを透
過させる偏光フィルム54を用いたが、レーザビームの
偏光方向の切り換えを本実施例と逆にすると、紙面に垂
直な偏光面を持つレーザビームのみを透過させる偏光フ
ィルムを用いることも可能である。尚、本実施例におい
ては、図27に替えて図34に示す光学系であってもよ
い。この光学系における基板厚0.6mmの第1光ディ
スクの再生動作は次の通りである。半導体レーザ1から
出力される波長635nmのレーザビームは、回折格子
200、ハーフミラー2を通してコリメータレンズ3へ
入り、コリメータレンズ3で平行ビームにされ、立ち上
げミラー201を介してTN型液晶4a、偏光フィルタ
5を通して対物レンズ6に入射される。従って、前記対
物レンズ6を経たレーザビームは集光され、厚さ0.6
mmのポリカーボネート製の基板7を通って、当該光デ
ィスクの信号記録面7aに照射される。記録面に形成さ
れるビームスポット径は0.91(許容誤差±0.1)
μmである。更に、前記信号記録面7aで反射されたレ
ーザビームは、前記基板7、前記対物レンズ6、立ち上
げミラー201、コリメータレンズ3を介して戻り、ハ
ーフミラー2で反射され集光レンズ8により、光検出器
9の信号検出部に集光照射される。基板厚1.2mmの
第2光ディスクの再生動作は上記と同じなので省略す
る。本光学系を用いると、図27に示す光学系を用いた
場合に比べ、部品点数を少なくでき、光ピックアップを
小さくできるとともに低コスト化に繋がる。 第6実施例 上記第1〜第5実施例では、レーザビームの波長を58
5〜685nm若しくは600〜700nmとして説明
したが、これらの波長に限定されるものではなく、さら
に短波長のレーザビームであってもよく、350〜70
0nmの範囲のレーザビームを利用できる。また、対物
レンズの実効的開口数は、上記第1〜第5実施例で示し
た開口数に限定されるものではなく、0.20〜0.6
5の範囲で設定可能である。さらに、対象とする光ディ
スクは、基板厚1.2mmの光ディスクと基板厚0.6
mmで高密度の光ディスクとしたが、これらに限定され
るものではない。
【0113】図35にブルーレーザ(波長:350〜4
50nm、典型波長:415〜445nm、以下同じ)
を用いた時の厚さ1.2(許容誤差±0.1)mmの標
準厚の基板を有する標準密度の光ディスク、即ちCD、
CD−ROM(以下、第2光ディスクと称す)と厚さ
0.6(許容誤差±0.05)mmの薄型の基板を有す
る高密度の光ディスク、即ちSD(以下、第1光ディス
クと称す)と、厚さ0.6(許容誤差±0.05)mm
の薄型を有する超高密度の光ディスク、即ち高密度SD
(以下、第4光ディスクと称す)のピット長、ピット深
さ及びトラックピッチと、ビームスポット径と対物レン
ズの開口数を示す。また、図36にグリーンレーザ(波
長:450〜550nm、典型波長:517〜547n
m、以下同じ)を用いた時の第1、第2及び第4光ディ
スクのピット長、ピット深さ、トラックピッチ、ビーム
スポット径及び対物レンズの開口数を示す。ブルーレー
ザを用いて上記第1光ディスク、第2光ディスク及び第
4光ディスクを再生するには、第2光ディスクに対して
対物レンズの実効的開口数を0.20〜0.30に、第
1光ディスクに対しては0.36〜0.46に、第4光
ディスクに対しては0.55〜0.65に設定する必要
がある。対物レンズの実効的開口数の変化は、上記第1
〜第5実施例に示した方法で行うことができる。従っ
て、ブルーレーザを用いて第1光ディスク、第2光ディ
スク及び第4光ディスクを再生することができるが、こ
のレーザビームでは、好ましくは第2光ディスクと第4
光ディスクの再生に適している。
【0114】また、グリーンレーザを用いて第1光ディ
スク、第2光ディスク及び第4光ディスクを再生するに
は、第2光ディスクに対して対物レンズの開口数を0.
25〜0.35に、第1光ディスクに対しては0.45
〜0.55に、第4光ディスクに対しては0.55〜
0.65に設定する必要がある。対物レンズの実効的開
口数の変化は、上記第1〜第5実施例に示した方法で行
うことができる。グリーンレーザを用いた場合には、第
1光ディスクと第2光ディスクの再生に適しているが、
第4光ディスクも再生することができる。
【0115】更に、ブルーレーザを用いて第1光ディス
クと第2光ディスクのみを再生するように構成すること
も可能であり、その場合には、対物レンズの開口数を
0.36〜0.60に設定し、透孔の実効的開口数を
0.25〜0.35の範囲に選択的に切り換えるだけで
よい。また、グリーンレーザの場合には対物レンズの開
口数を0.45〜0.60に設定し、透孔の実効的開口
数を0.20〜0.30に切り換えるだけでよい。 第7実施例 上記第1〜第6実施例では、光ディスクの再生のみにつ
いて説明したが、本発明は、上記第1光ディスク、第2
光ディスク及び第4光ディスクの記録をも可能とするも
のである。即ち、レーザビームの波長が680(許容誤
差±15)nm若しくは650(許容誤差±50)nm
若しくは635(許容誤差±50)nm若しくは500
(許容誤差±50)nm若しくは400(許容誤差±5
0)nmでパワーが30mWの半導体レーザを用いれ
ば、上記第1〜第6実施例で説明した各ピックアップを
用い、ピックアップ中の対物レンズの実効的開口数を上
記第1〜第6実施例で示した各光ディスク、各波長に適
した実効的開口数に設定することにより第1光ディス
ク、第2光ディスク及び第4光ディスクの記録が可能で
ある。 第8実施例 前述する実施例では、記録又は再生する光ディスクの基
板厚や記録トラックピッチに応じて、透孔の大きさを切
り換えたが、透孔のサイズを多段に変化させることがで
きるように液晶の電極構造(図37参照)を変更し、図
38に示すように信号処理回路202中の誤り検出回路
203の出力を、誤り率検出回路204に入力して一定
期間内に発生する誤り率を求め、この誤り率をコントロ
ーラ205に入力して、液晶ドライブ回路206を制御
することにより、ピックアップ201中の液晶の透孔形
状を変化させ、ジッタ量と相関のある前記誤り率が最小
となる様、液晶の透孔サイズを設定するようにすれば、
前述する実施例のような面倒な設定は解消する。
【0116】また、透孔の形状についても円形である必
要はなく、図39に示すように長方形若しくは六角形以
上とすることができる。
【0117】
【発明の効果】本発明によれば、再生条件の異なる光デ
ィスクの信号面に、レーザビームを照射し、記録面より
反射されるレーザビームを光検出器に導く光学手段と、
レーザビームの偏光方向を再生条件に応じて選択的に特
定方向に変更させる偏光面切換手段と、偏光面切換手段
を透過した光を入射して、特定方向に偏光するレーザビ
ームの外周側を遮光する偏光選択手段とを設けるだけで
再生条件の異なるディスクを共通の対物レンズを用いて
記録又は再生できる。
【0118】また、本発明によれば、読取面側の基板の
厚さが異なるディスクを共通の対物レンズで記録又は再
生できる。また、本発明によれば、レーザビームの光路
に偏光面切換素子を選択的に介在させるだけで各種光デ
ィスクに応じた記録又は再生条件を実現できる。また、
本発明によれば、光ディスクの基板厚、対物レンズの実
効開口数に応じて、電気的にレーザビームの偏光面を回
転させ、偏光選択素子を対物レンズと一体化することに
より、光ディスクに応じた再生レーザビームをディスク
に照射でき、横ブレの影響を受けない。
【0119】また、本発明によれば、偏光面切換手段と
して液晶を用いることにより、簡便な手法で偏光面切換
素子を作成できる。また、本発明によれば、ポッケルス
セルを偏光面切換手段として光路中に設けることによ
り、ポッケルスセルに印加する電圧に応じて偏光面の回
転角度を任意に変えられる。
【0120】また、本発明によれば、ファラデー素子を
偏光面切換手段として用い、光路方向にコイルを巻くこ
とだけでファラデー素子に磁界を印加でき、印加する磁
界の強さに応じて偏光面の回転角度を変えられる。ま
た、本発明によれば、ゲストホスト型の液晶に電圧を印
加することにより、ゲストホストが偏光素子として機能
する結果、SDとCDの記録又は再生ができる。
【0121】また、本発明によれば、金属原子を規則的
に配列して一定の偏光方向を有する光のみを透過する偏
光ガラスを光路中に設けることにより、通常用いていた
減光手段を偏光素子の内周部に設けなくてよい。また、
本発明によれば、約400nmのレーザビームにより超
高密度SDと高密度SDとCDを記録又は再生できる。
【0122】また、本発明によれば、約500nmのレ
ーザビームにより超高密度SDと高密度SDとCDを記
録又は再生できる。また、本発明によれば、レーザビー
ム波長を620〜665nmと、開口数を0.55〜
0.65とすることにより、SDとCDの記録又は再生
ができる。また、本発明によれば、基板厚の薄い光ディ
スクに合わせて対物レンズが設計されており、標準厚の
光ディスクの再生時にはレーザビームが遮光されるよう
な偏光選択手段を設けることにより、SDとCDが共通
の光学系で記録又は再生できる。
【0123】また、本発明によれば、偏光選択手段を対
物レンズ又は偏光面切換手段と一体化することにより組
立が簡単になり、コンパクトな光ピックアップを作製で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例において光ディスクを再生する時の
光学系を模式的に示す図である。
【図2】第1、2、3実施例における偏光フィルタの構
成を示す断面図である。
【図3】第1、2、3実施例における偏光フィルタの偏
光特性を示す説明図である。
【図4】第1実施例において薄型の光ディスクを再生す
る時の光学系を模式的に示す図である。
【図5】第1実施例において標準厚の光ディスクを再生
する時の光学系を模式的に示す図である。
【図6】第1、2実施例においてMMCDを再生する時
の信号処理部を示すブロック図である。
【図7】第2実施例において光ディスクを再生する時の
光学系を模式的に示す図である。
【図8】2種類のレーザビームを出射する半導体レーザ
の一例である。
【図9】2種類のレーザビームを出射する半導体レーザ
の一例である。
【図10】2種類のレーザビームを出射する半導体レー
ザの一例である。
【図11】2個の半導体レーザを用いて光ディスクを再
生するときの光学系を模式的に示す図である。
【図12】第3実施例において光ディスクを再生する時
の光学系を模式的に示す図である。
【図13】第3実施例において薄型の光ディスクを再生
する時の光学系を模式的に示す図である。
【図14】第3実施例において標準厚の光ディスクを再
生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図15】第4実施例において光ディスクを再生する時
の光学系を模式的に示す図である。
【図16】第4実施例におけるTN型液晶の平面図であ
る。
【図17】第4、5実施例における偏光フィルタの構成
を示す断面図である。
【図18】第4実施例において薄型で高密度の光ディス
クを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図19】第4実施例において標準厚で標準密度の光デ
ィスクを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図20】第4実施例において標準厚で高密度の光ディ
スクを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図21】第1実施例において再生する2種類の光ディ
スクの定格値とその再生条件を示す図表である。
【図22】第1、2、3、4、5実施例における偏光フ
ィルタの他の透孔形状を示す説明図である。
【図23】第1、2、3、4、5実施例におけるゲスト
ホスト型液晶の動作原理を示す説明図である。
【図24】第1、2、3、4、5実施例における偏光フ
ィルタの他の実施例示す説明図である。
【図25】第1、2、3、4、5実施例における偏光面
切換手段であるポッケルスセルの模式的動作原理説明図
である。
【図26】第1、2、3、4、5実施例における偏光面
切換手段であるファラデー素子の模式的動作原理説明図
である。
【図27】第5実施例において光ディスクを再生する時
の光学系を模式的に示す図である。
【図28】第5実施例におけるTN型液晶の平面図であ
る。
【図29】第5実施例において薄型で高密度の光ディス
クを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図30】第5実施例において標準厚で標準密度の光デ
ィスクを再生する時の光学系を模式的に示す図である。
【図31】第5実施例においてTN型液晶、偏光フィル
タ、対物レンズの構成を模式的に示す図である。
【図32】第5実施例においてTN型液晶、偏光フィル
タ、対物レンズの構成を模式的に示す図である。
【図33】第5実施例においてレーザビームスポット径
と対物レンズの実効的開口数の関係を示す図である。
【図34】第5実施例において光ディスクを再生する時
の光学系を模式的に示す図である。
【図35】第6実施例における各光ディスクの定格値と
再生条件である。
【図36】第6実施例における各光ディスクの定格値と
再生条件である。
【図37】第8実施例における可変型透孔を示す模式図
である。
【図38】第8実施例において実効的開口数を光ディス
クに応じて可変する制御回路である。
【図39】第8実施例における透孔の他の形状を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 ハーフミラー 3 コリメータレンズ 4 TN型液晶 5 偏光フィルタ 6 対物レンズ 7 光ディスク基板 70 薄型光ディスク基板 71 標準厚光ディスク基板 72 標準厚標準密度光ディスク基板 73 標準厚高密度光ディスク基板 8 集光レンズ 9 光検出器 10 非球面収差補正手段 100 薄型用非球面収差補正手段 101 標準厚用非球面収差補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 19/12 501 G11B 19/12 501E (72)発明者 市浦 秀一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラッキング制御により変位する対物レ
    ンズを用いて標準厚の基板または薄型の基板を有する光
    ディスクの信号記録面にレーザビームを照射させるとと
    もに、該信号記録面で反射されるレーザビームを光検出
    器へ導く光学手段を備えた光記録又は光再生装置であっ
    て、 複数の領域に分割されており、それぞれの領域におい
    て、選択的に偏光方向を回転させて透過させる偏光面回
    転素子から成る偏光面切換手段と、 特定方向に偏光するレーザビームのみを透過させる偏光
    選択素子を全面的に設けた偏光選択手段とを有し、 前記偏光面回転素子と該偏光選択手段は、前記対物レン
    ズと一体化されており前記対物レンズと共にトラッキン
    グ制御により変位する、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記偏光選択手段は、前記光ディスクとは反対側の前記
    対物レンズ表面に形成されていることを特徴とする光記
    録又は光再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記偏光選択手段は、前記光ディスク側の前記偏光面切
    換手段表面に形成されていることを特徴とする光記録又
    は光再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3において、 前記対物レンズは、収差を小さくするように設計されて
    いることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4において、 前記偏光面切換手段は、電気的にレーザビームの偏光面
    を回転させることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から4において、 前記偏光面切換手段は、磁気的にレーザビームの偏光面
    を回転させることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 前記偏光面切換手段は、選択的に偏光方向を回転させて
    透過させる液晶であることを特徴とする光記録又は光再
    生装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記液晶は、TN型液晶であることを特徴とする光記録
    又は光再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、 前記液晶は、STN型液晶であることを特徴とする光記
    録又は光再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項7において、 前記液晶は、強誘電性型液晶であることを特徴とする光
    記録又は光再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項5において、 前記偏光面切換手段は、ポッケルスセルであることを特
    徴とする光記録又は光再生装置。
  12. 【請求項12】 請求項6において、 前記偏光面切換手段は、ファラデー素子であることを特
    徴とする光記録又は光再生装置。
  13. 【請求項13】 請求項8から12において、 前記偏光選択手段は、偏光フィルタであることを特徴と
    する光記録又は光再生装置。
  14. 【請求項14】 請求項8から12において、 前記偏光選択手段は、偏光性選択性ホログラムであるこ
    とを特徴とする光記録又は光再生装置。
  15. 【請求項15】 請求項8から12において、 前記偏光選択手段は、ゲストホスト型液晶であることを
    特徴とする光記録又は光再生装置。
  16. 【請求項16】 請求項8から12において、 前記偏光選択手段は、一定の偏光方向を有する光のみを
    透過させる偏光ガラスであることを特徴とする光記録又
    は光再生装置。
  17. 【請求項17】 請求項8から12において、 前記偏光選択手段は、光学材料の表面に偏光ビームの選
    択性を有する光学薄膜を設けてなることを特徴とする光
    記録又は光再生装置。
  18. 【請求項18】 請求項1から17において、 前記偏光面切換手段は、内側を再生状態に応じて可変で
    きる円形状若しくは楕円形状若しくは多角形状により複
    数に分割されていることを特徴とする光記録又は光再生
    装置。
  19. 【請求項19】 請求項1から18において、 前記偏光面切換手段は、内側を円形状若しくは楕円形状
    により複数に分割されていることを特徴とする光記録又
    は光再生装置。
  20. 【請求項20】 請求項1から18において、 前記偏光面切換手段は、内側を多角形状により複数に分
    割されていることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  21. 【請求項21】 請求項18から20において、 前記レーザビームの波長は、350〜700nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  22. 【請求項22】 請求項18から20において、 前記対物レンズの実効的開口数は、0.20〜0.65
    であることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  23. 【請求項23】 請求項18から22において、 前記対物レンズは、薄型ディスク基板に合わせて設計さ
    れており、 前記偏光選択手段は、標準厚の基板の光ディスクの再生
    時にはレーザビームの外側を遮光することを特徴とする
    光記録又は光再生装置。
  24. 【請求項24】 請求項23において、 前記薄型の光ディスクは、基板の厚さが0.55〜0.
    65mmで、前記標準厚の光ディスクは、基板の厚さが
    1.1〜1.3mmであることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  25. 【請求項25】 請求項24において、 前記レーザビームの波長は、350〜450nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は0.55〜0.65であり、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.36〜0.46若しくは0.20〜0.30となる
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  26. 【請求項26】 請求項24において、 前記レーザビームの波長は、350〜450nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は0.36〜0.60であり、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.20〜0.30となることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  27. 【請求項27】 請求項25又は26において、 前記レーザビームの波長は、415〜445nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  28. 【請求項28】 請求項24において、 前記レーザビームの波長は、450〜550nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は0.55〜0.65であり、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.45〜0.55若しくは0.25〜0.35となる
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  29. 【請求項29】 請求項24において、 前記レーザビームの波長は、450〜550nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は0.45〜0.60であり、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.25〜0.35となることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  30. 【請求項30】 請求項28又は29において、 前記レーザビームの波長は、517〜547nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  31. 【請求項31】 請求項24において、 前記レーザビームの波長は、585〜685nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は0.55〜0.65であり、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.30〜0.40となることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  32. 【請求項32】 請求項31において、 前記レーザビームの波長は、620〜650nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  33. 【請求項33】 請求項24において、 前記レーザビームの波長は、600〜700nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は0.55〜0.65であり、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.31〜0.41となることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  34. 【請求項34】 請求項33において、 前記レーザビームの波長は、635〜665nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  35. 【請求項35】 請求項32または34において、 前記偏光面回転素子は、レーザビームの光軸を中心とす
    る1つの円若しくは楕円若しくは多角形により2つの領
    域(以下、外側から順に第1領域、第2領域と称す)に
    分割されており、 0.55〜0.65mm厚の薄型高密度光ディスクの再
    生時には、前記偏光回転素子の第1領域と第2領域を透
    過したレーザビームが、前記偏光選択手段で遮光されず
    全面的に透過し、前記対物レンズの実効的開口数は0.
    55〜0.65となり、 1.1〜1.3mm厚の標準厚標準密度光ディスクの再
    生時には、前記偏光回転素子の第1領域を透過したレー
    ザビームが、前記偏光選択手段により遮光され、前記対
    物レンズの実効的開口数は、0.30〜0.40とな
    る、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  36. 【請求項36】 請求項32または34において、 前記偏光面回転素子は、レーザビームの光軸を中心とす
    る2つの円若しくは楕円若しくは多角形により3つの領
    域(以下、外側から順に第1領域、第2領域、第3領域
    と称す)に分割されており、 0.55〜0.65mm厚の薄型高密度光ディスクの再
    生時には、前記偏光回転素子の第1領域、第2領域、第
    3領域を透過したレーザビームが、前記偏光選択手段で
    遮光されず全面的に透過し、前記対物レンズの実効的開
    口数は、0.55〜0.65となり、 1.1〜1.3mm厚の標準厚高密度光ディスクの再生
    時には、前記偏光回転素子の第1領域を透過したレーザ
    ビームが、前記偏光選択手段により遮光され、前記対物
    レンズの実効的開口数は、0.50〜0.54となり、 1.1〜1.3mm厚の標準厚標準密度光ディスクの再
    生時には、前記偏光回転素子の第1領域と第2領域を透
    過したレーザビームが、前記偏光選択手段により遮光さ
    れ、前記対物レンズの実効的開口数は、0.30〜0.
    40となる、 ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  37. 【請求項37】 請求項18から22において、 前記対物レンズは、薄型ディスク基板に合わせて設計さ
    れており、 前記偏光選択手段は、薄型の基板の超高密度光ディスク
    の再生時にはレーザビームを遮光することなく、薄型の
    基板の高密度光ディスクの再生時にはレーザビームの外
    側を遮光することを特徴とする光記録又は光再生装置。
  38. 【請求項38】 請求項37において、 前記薄型の光ディスクは、基板の厚さが0.55〜0.
    65mmであることを特徴とする光記録又は光再生装
    置。
  39. 【請求項39】 請求項38において、 前記薄型の基板の超高密度光ディスクは、ピットの深さ
    が62〜82nmであり、ピット長が0.20〜0.3
    0μmであり、トラックピッチが0.42〜0.58μ
    mであり、 前記薄型の基板の高密度光ディスクは、ピットの深さが
    95〜115nmであり、ピット長が0.38〜0.4
    2μmであり、トラックピッチが0.69〜0.79μ
    mであることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  40. 【請求項40】 請求項39において、 前記レーザビームの波長は、350〜450nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であ
    り、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.36〜0.46となることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  41. 【請求項41】 請求項40において、 前記レーザビームの波長は、420〜450nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
  42. 【請求項42】 請求項38において、 前記薄型の基板の超高密度光ディスクは、ピットの深さ
    が78〜98nmであり、ピット長が0.20〜0.3
    0μmであり、トラックピッチが0.42〜0.58μ
    mであり、 前記薄型の基板の高密度光ディスクは、ピットの深さが
    95〜115nmであり、ピット長が0.38〜0.4
    2μmであり、トラックピッチが0.69〜0.79μ
    mであることを特徴とする光記録又は光再生装置。
  43. 【請求項43】 請求項42において、 前記レーザビームの波長は、450〜550nmであ
    り、 前記対物レンズの開口数は、0.55〜0.65であ
    り、 前記偏光選択手段により対物レンズの実効的開口数が
    0.45〜0.55となることを特徴とする光記録又は
    光再生装置。
  44. 【請求項44】 請求項43において、 前記レーザビームの波長は、517〜547nmである
    ことを特徴とする光記録又は光再生装置。
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