JP2003115109A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JP2003115109A
JP2003115109A JP2002220912A JP2002220912A JP2003115109A JP 2003115109 A JP2003115109 A JP 2003115109A JP 2002220912 A JP2002220912 A JP 2002220912A JP 2002220912 A JP2002220912 A JP 2002220912A JP 2003115109 A JP2003115109 A JP 2003115109A
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Hideki Hayashi
秀樹 林
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 複数の記録層を有する情報記録媒体へ情報を
記録/再生する際に、記録層の数に応じた必要な光パワ
ーを有する光ビームを情報記録媒体に照射する情報記録
再生装置を提供する。 【解決手段】 情報記録再生装置1000は、所定の光
パワーPpreを有する第1の光ビームを発する光源1
と、情報記録媒体9が有する記録層の数を判別する判別
手段20と、第1の光ビームの透過量を調整する光ビー
ム透過調整手段1002と、第1の光ビームを情報記録
媒体に集光する集光手段1003とを備える。情報記録
媒体9が1層である場合には、光ビーム透過調整手段1
002は、所定の光パワーPpreを第1の光パワーP
に調整し、情報記録媒体9が2層ある場合には、光ビ
ーム透過調整手段1002は、所定の光パワーPpre
を第2の光パワーPに調整し、所定の光パワーP
preと第1の光パワーPと第2の光パワーP
は、関係P<P≦Ppreを満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1層の記録層また
は複数の記録層を有する情報記録媒体に情報を記録し、
情報記録媒体に記録された情報を再生するための情報記
録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルバーサタイルディスク(DV
D)は、デジタル情報をコンパクトディスク(CD)の
約6倍の記録密度で記録することができることから、大
容量のデータを記録可能な情報記録媒体(光ディスク)
として知られている。近年、情報記録媒体に記録される
べき情報量の増大に伴い、さらに容量の大きい情報記録
媒体が求められている。情報記録媒体を大容量にするた
めには、情報記録媒体に情報を記録する際および情報記
録媒体に記録された情報を再生する際に情報記録媒体に
照射される光が形成する光スポットを小さくすることに
より、情報の記録密度を高くする必要がある。光源のレ
ーザ光を短波長にし、かつ、対物レンズのNAを大きく
することによって、光スポットを小さくすることができ
る。DVDでは、波長660nmの光源と、開口数(N
A)0.6の対物レンズとが使用されている。例えば、
波長405nmの青色レーザと、NA0.85の対物レ
ンズとを使用することによって、現在のDVDの記録密
度の5倍の記録密度が達成される。
【0003】また、青色レーザによるレーザ光の短波長
化に加えて、2倍の記録密度を達成するために、複数の
記録層を有する情報記録媒体の開発も行われている。例
えば、2層の記録層を有する光ディスクが可能になれ
ば、上記レーザ光の短波長化およびNAの大きな対物レ
ンズの使用と合わせて、1層の記録層を有するDVDの
約10倍の記録密度を達成することが可能となる。
【0004】しかしながら、上述の青色レーザを光源と
して用いた高密度光ディスク装置では、青色レーザにお
ける再生用の光パワーのマージンは極めて小さく、光源
の量子ノイズの問題を引き起こす。量子ノイズの問題に
対処した光ヘッドが、特開平2000−195086号
公報に記載されている。特開平2000−195086
号公報に記載の光ヘッドは、光ディスクの盤面パワーを
低く保ちながら、光ディスクの劣化およびデータの誤消
去の発生を防止し、かつ、半導体レーザの量子ノイズを
低く保ちながら良質の再生を行うことができる。
【0005】図6は、従来技術による光ヘッド600の
構成を示す。
【0006】光ヘッド600は、光源161と、強度フ
ィルタ162と、ビームスプリッタ163と、コリメー
トレンズ164と、ミラー165と、対物レンズ166
と、マルチレンズ168と、フォトダイオード169と
を備える。
【0007】光源161は、GaN系の青色発光する半
導体レーザである。光源161はまた、光ディスク16
7の記録層に記録/再生するためのコヒーレント光を発
する。
【0008】強度フィルタ162は、光を吸収する吸収
膜を含む光学素子である。図6に示される光学系では、
強度フィルタ162は、光学系の光路へ機械的に出し入
れ可能である。
【0009】ビームスプリッタ163は、光源161が
発する光ビームを分離する光学素子である。コリメータ
レンズ164は、光源161が発する光ビームを平行光
に変換するレンズである。ミラー165は、入射する光
ビームを反射させ、反射された光ビームを光ディスク1
67へと指向させる光学素子である。対物レンズ166
は、光ビームを光ディスク167の記録層に集光するレ
ンズである。マルチレンズ168は、フォトダイオード
169に光ビームを集光させるレンズである。フォトダ
イオード169は、光ディスク167の記録層で反射さ
れた光ビームを受け取り、電気信号に変換する。
【0010】次に、光ヘッド600の動作を説明する。
【0011】光ディスク167に情報を記録する場合、
強度フィルタ162は、光学系の光路外に位置する。光
源161は、記録されるべき情報に従って変調された光
ビームを発する。光ビームは、ビームスプリッタ163
で反射され、コリメートレンズ164で平行になる。次
いで光ビームは、ミラー165で反射され、対物レンズ
166を透過して光ディスク167上に集光する(すな
わち、光スポットが光ディスク167上に形成され
る)。光スポットが形成される部分の記録層の状態が、
その情報に応じて変化する(例えば、光スポット部分の
結晶状態が変化する)。これにより光ディスク167に
は、記録層の状態の変化として情報が記録される。
【0012】光ディスク167に記録された情報を再生
する場合、強度フィルタ162は、光路内に位置する。
光源161は、変調されない光ビームを発する。光源1
61が発した光ビームは、強度フィルタ162を透過
し、光ビームの光量(光パワー)が減衰される。次い
で、減衰された光ビームは、ビームスプリッタ163で
反射され、コリメートタレンズ164で平行光になる。
次いで光ビームは、ミラー165で反射され、対物レン
ズ166を透過して、光ディスク167上に集光する。
光ビームは、光ディスク167の記録層の状態に応じた
反射率で反射される。記録層で反射した光ビームは、再
び対物レンズ166を透過し、ミラー165で反射す
る。その後光ビームはコリメータレンズ164を透過
し、マルチレンズ168を透過してフォトダイオード1
69に集光する。フォトダイオード169において、光
ディスク167に記録された情報を示す情報信号と、非
点収差法を用いて、光ディスク167上における光ビー
ムの合焦状態を示すフォーカス誤差信号と、光ビームの
照射位置を示すトラッキング誤差信号とが取り出され
る。フォーカス制御手段(図示せず)は、フォーカス誤
差信号に基づいて対物レンズ166の位置を光軸方向に
制御して、光ビームを光ディスク167上に合焦状態で
集光させる。トラッキング制御手段(図示せず)は、ト
ラッキング誤差信号に基づいて対物レンズ166の位置
を光軸方向に垂直な方向に制御して、光ビームを光ディ
スク167上の所望のトラックに集光させる。フォトダ
イオード169はまた、情報信号を再生する。これによ
り光ディスク167に記録された情報が再生される。
【0013】従来技術の光ヘッド600によれば、再生
時には、光源161の光パワーを、量子ノイズを十分に
低く保った状態に設定することができ、かつ、盤面パワ
ーを光ディスク167の劣化およびデータの誤消去が発
生しない低いパワーに押さえた状態で情報の再生をする
ことができる。一方、記録時には、光源161の光パワ
ーを減衰させることなくそのまま用いて光ディスク16
7に記録することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成を有する光ヘッド600では、記録と再生との切り
替え時に強度フィルタ162を光路に機械的に出し入れ
する必要がある。光ディスク167のアドレスを再生し
た後に、瞬時に記録を行う場合、強度フィルタ162の
出し入れの速度が問題となる。例えば、DVDよりも高
密度な次世代高密度光ディスクでは、100n秒程度の
切り替えが必要とされる。しかしながら、従来の光ヘッ
ド600における強度フィルタ162では、機械的に光
路の内外へ出し入れを必要とするため、約100n秒で
のフィルタの切り替えは不可能である。例え、強度フィ
ルタ162として液晶素子等を用いても達成するのは困
難である。
【0015】また、1種類の記録感度を有する情報記録
媒体(すなわち、1層の記録層を有する情報記録媒体)
を記録/再生する際には、光源として用いる半導体レー
ザによっては、再生時に強度フィルタを配置して、光ビ
ームの光パワーの減衰を行うことなく、量子ノイズが低
減された光ビームを情報記録媒体に照射することができ
る。しかしながら、異なる記録感度を有する情報記録媒
体、例えば、1層の記録層を有する情報記録媒体および
2層の記録層を有する情報記録媒体を同一の光ヘッドを
用いて記録/再生しようとした場合、光ビームの量子ノ
イズを低減するのは困難である。一般に、1層の記録層
を有する情報記録媒体を記録/再生するための光ビーム
に対して、2層の記録層を有する情報記録媒体を記録/
再生するための光ビームは、約2倍の光パワーを必要と
する。2層の記録層を有する情報記録媒体を記録するた
めの光ビームの光パワーを確保しつつ、かつ、1層の記
録層を有する情報記録媒体を再生するための量子ノイズ
を低減した光ビームを確保することは困難である。
【0016】従って、本発明の目的は、複数の記録層を
有する情報記録媒体に情報を記録する、または、上記情
報記録媒体に記録された情報を再生する際に、記録層の
数に応じた必要な光パワーを有する光ビームを上記情報
記録媒体に照射する情報記録再生装置を提供することで
ある。
【0017】本発明のさらなる目的は、光源が発する光
ビームの光パワーのダイナミックレンジを変化させるこ
となく、情報記録再生装置から出射される光ビームの光
パワーのダイナミックレンジを変化させることを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による情報記録再
生装置は、1層または2層の記録層を有する情報記録媒
体に情報を記録し、前記情報記録媒体に記録された前記
情報を再生する情報記録再生装置であって、所定の光パ
ワーPpreを有する第1の光ビームを発する光源と、
前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層の記
録層を有するかを判別する判別手段と、前記判別手段に
おける判別結果に基づいて、前記第1の光ビームの透過
量を調整する光ビーム透過調整手段と、前記光ビーム透
過調整手段を透過した前記第1の光ビームを前記情報記
録媒体に集光する集光手段とを備え、前記情報記録媒体
が1層の記録層を有すると判別された場合には、前記光
ビーム透過調整手段は、前記所定の光パワーPpre
第1の光パワーPに調整し、前記情報記録媒体が2層
の記録層を有すると判別された場合には、前記光ビーム
透過調整手段は、前記所定の光パワーPpreを第2の
光パワーPに調整し、前記所定の光パワーP
preと、前記第1の光パワーPと、前記第2の光パ
ワーPとは、関係P<P≦Ppreを満たし、こ
れにより上記目的を達成する。
【0019】前記光源は、前記第1の光ビームの代わり
に、前記所定の光パワーPpreより小さいパワーを有
する第2の光ビームを出射し、前記判別手段は、前記光
ビーム透過調整手段を透過し、かつ、前記情報記録媒体
によって反射された前記第2の光ビームの反射光量を検
出し、前記反射光量に応じて、前記情報記録媒体が1層
の記録層を有するか、2層の記録層を有するかを判別し
てもよい。
【0020】前記判別手段は、前記反射光量を示す信号
電圧Vと基準電圧VPthとを比較することにより、
前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層の記
録層を有するかを判別し、前記判別手段は、前記信号電
圧Vと前記基準電圧VPt とが関係V>VPth
を満たす場合には、前記情報記録媒体は1層の記録層を
有すると判別し、前記判別手段は、前記信号電圧V
前記基準電圧VPthとが関係V<VPthを満たす
場合には、前記情報記録媒体は2層の記録層を有すると
判別してもよい。
【0021】前記判別手段は、前記反射光量を示す信号
電圧の変動数mと基準変動数とを比較することにより、
前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層の記
録層を有するかを判別し、基準変動数は第1の変動数m
および第2の変動数m(m<m)を含み、前記
判別手段は、前記変動数mと前記基準変動数とが関係m
=mを満たす場合には、前記情報記録媒体は1層の記
録層を有すると判別し、前記判別手段は、前記変動数m
と前記基準変動数とが関係m=mを満たす場合には、
前記情報記録媒体は2層の記録層を有すると判別しても
よい。
【0022】前記判別手段は、前記反射光量を示す信号
電圧と、第1の信号電圧および第2の信号電圧とを比較
することにより、前記情報記録媒体が1層の記録層を有
するか、2層の記録層を有するかを判別し、前記第1の
信号電圧は、1層の記録層を有する情報記録媒体におい
て前記第2の光ビームの反射光量を示す信号電圧であ
り、前記第2の信号電圧は、2層の記録層を有する情報
記録媒体において前記第2の光ビームの反射光量を示す
信号電圧であり、前記判別手段は、前記信号電圧が第1
の信号電圧と一致する場合には、前記情報記録媒体は1
層の記録層を有すると判別し、前記判別手段は、前記信
号電圧が第2の信号電圧と一致する場合には、前記情報
記録媒体は2層の記録層を有すると判別してもよい。
【0023】前記光ビーム透過調整手段は、液晶素子
と、偏光ホログラムとを含んでもよい。
【0024】前記光ビーム透過調整手段は、液晶素子
と、偏光ビームスプリッタとを含んでもよい。
【0025】前記光ビーム透過調整手段は、光学フィル
タを含んでもよい。
【0026】前記光源は、緑色から紫外線の波長領域に
おいて発光する半導体レーザであってもよい。
【0027】前記光源は、青色の波長領域において発光
する半導体レーザであってもよい。
【0028】本発明による情報記録再生装置は、1層、
2層、…、または、N層(N>2、Nは自然数)の記録
層を有する情報記録媒体に情報を記録し、前記情報記録
媒体に記録された前記情報を再生する情報記録再生装置
であって、所定の光パワーP preを有する第1の光ビ
ームを発する光源と、前記情報記録媒体が有する記録層
の数を判別する判別手段と、前記判別手段における判別
結果に基づいて、第1の光ビームの透過量を調整する光
ビーム透過調整手段と、前記光ビーム透過調整手段を透
過した前記第1の光ビームを前記情報記録媒体に集光す
る集光手段とを備え、前記情報記録媒体がn層(n=
1、2、…、N、nは自然数)の記録層を有すると判別
された場合には、前記光ビーム透過調整手段は、前記所
定の光パワーPpreを第nの光パワーPに調整し、
前記所定の光パワーPpreと前記第nの光パワーP
とは、関係P<P<…<P<…<PN−1≦P
を満たし、これにより上記目的を達成する。
【0029】前記光源は、前記第1の光ビームの代わり
に、前記所定のパワーPPreよりも小さい光パワーを
有する第2の光ビームを出射し、前記判別手段は、前記
光ビーム透過調整手段を透過し、かつ、前記情報記録媒
体によって反射された前記第2の光ビームの反射光量を
検出し、前記反射光量に応じて、前記情報記録媒体が有
する記録層の数を判別してもよい。
【0030】前記判別手段は、前反射射光量を示す信号
電圧Vと基準電圧VPthnとを比較することによ
り、前記情報記録媒体が有する記録層の数を判別し、前
記基準電圧VPthnは、第1の基準電圧VPth1
第2の基準電圧VPth2、…、および、第N−1の基
準電圧VPthN−1を含み、第1の基準電圧VPth
と、第2の基準電圧VPth2と、…、第N−1の基
準電圧VPthN−1とは、関係VPth1>V
Pth2>…>VPthN−1を満たし、前記判別手段
は、前記信号電圧Vと前記基準電圧VPthnとが関
係V>VPth1を満たす場合には、前記情報記録媒
体は1層の記録層を有すると判別し、前記判別手段は、
前記信号電圧Vと前記基準電圧VPthnとが関係V
<VPthN− を満たす場合には、前記情報記録媒
体はN層の記録層を有すると判別し、前記判別手段は、
前記信号電圧Vと前記基準電圧VPthnとがV
Pthk−1>V>VPthkを満たす場合には、前
記情報記録媒体はk層(k=2、3、…、N−1、kは
自然数)の記録層を有すると判別してもよい。
【0031】前記判別手段は、前記反射光量を示す信号
電圧の変動数mと基準変動数とを比較することにより、
前記情報記録媒体が有する記録層の数を判別し、基準変
動数は第1の変動数m、第2の変動数m、…、およ
び、第Nの変動数mを含み、第1の変動数m、第2
の変動数m、…、および、第Nの変動数mは、関係
<m<…<m満たし、前記判別手段は、前記信
号電圧の変動数mが前記基準変動数のうち第nの変動数
(n=1、2、…、N、nは自然数)と一致する場
合には、前記情報記録媒体はn層の記録層を有すると判
別してもよい。
【0032】前記判別手段は、前記反射光量を示す信号
電圧と、第1〜第Nの信号電圧とを比較することによ
り、前記情報記録媒体が有する記録層の数を有するかを
判別し、第n(n=1、2、…、N、nは自然数)の信
号電圧は、n層の記録層を有する情報記録媒体において
前記第2の光ビームの反射光量を示す信号電圧であり、
前記判別手段は、前記信号電圧が前記第nの信号電圧と
一致する場合には、前記情報記録媒体はn層の記録層を
有すると判別してもよい。
【0033】前記光ビーム透過調整手段は、液晶素子
と、偏光ホログラムとを含んでもよい。
【0034】前記光ビーム透過調整手段は、液晶素子
と、偏光ビームスプリッタとを含んでもよい。
【0035】前記光ビーム透過調整手段は、光学フィル
タを含んでもよい。
【0036】前記光源は、緑色から紫外線の波長領域に
おいて発光する半導体レーザであってもよい。
【0037】前記光源は、青色の波長領域において発光
する半導体レーザであってもよい。
【0038】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本発明
の実施の形態1による情報記録再生装置1000の構成
を示す。情報記録再生装置1000は、情報記録媒体
(光ディスク)9に情報を記録し、または情報記録媒体
9に記録された情報を再生する。光ディスク9は、1層
の記録層を有する(以降では、1層ディスクと呼ぶ)
か、または、2層の記録層を有する(以降では、2層デ
ィスクと呼ぶ)。 1.情報記録再生装置1000の構成 情報記録再生装置1000は、光源1と、指令回路18
と、判別手段20と、光量調整手段1001と、光ビー
ム透過調整手段1002と、集光手段1003とを含
む。
【0039】光源1は、GaN系の半導体レーザであ
る。光源1は、波長405nmを有する記録/再生用の
コヒーレントな光ビームを発する。
【0040】ここで、図2を参照して、本発明の光源1
を詳細に説明する。
【0041】図2は、青色半導体レーザのレーザ出力
(光パワー)と量子ノイズとの関係を示す。図2の横軸
は、半導体レーザが発する光ビームのレーザ出力であ
り、単位はmWである。図2の縦軸は、半導体レーザが
発する光ビームの量子ノイズを相対雑音強度(RIN)
で表しており、単位はdB/Hzである。相対雑音強度
については、ラジオ技術社によって出版された「光ディ
スク技術」p41を参照されたい。図2に示される3つ
のトレース(それぞれ、●、▲、および、■で示され
る)は、GaN系半導体レーザの代表的な例である。
【0042】近年、GaN系半導体レーザの高出力化が
報告されており、ピーク出力が50mWを超えたという
報告もある。50mWのピーク出力を有する半導体レー
ザを光源として情報記録再生装置に用いた場合、通常の
ヘッド光学透過率(すなわち、約25%のレーザ出力効
率)を有する情報記録再生装置においても、光ヘッドか
ら出射される光ビームの光パワーのピーク値は、12.
5mW(=50mW×25%)となり、2層ディスクの
記録/再生が可能になる。この際、再生時の光劣化を防
ぐためには、2層ディスクに記録された情報を再生する
ための光ビームの光パワー(すなわち、情報記録再生装
置から光ディスクへと出射される光ビームの光パワー)
は、約0.8mW以下であることが必要である。
【0043】波長405nmの光ビームと、NA0.8
5の対物レンズを用いた情報記録再生装置と、従来のM
Dシステムのような波長780nmの光ビームと、NA
0.45の対物レンズとを用いた情報記録再生装置とを
比較した場合、前者の情報記録再生装置では、後者の情
報記録再生装置よりも小さな光パワーを用いて記録再生
することになる。これは、波長が短く、かつ、NAの大
きな情報記録再生装置では、光ディスクに形成される光
スポットのエネルギー密度が高いためである。
【0044】本実施の形態1では、1層ディスクに情報
を記録するために必要な盤面パワー(記録パワー)を6
mW、1層ディスクに記録された情報を再生するために
必要な盤面パワー(再生パワー)を0.4mW、2層デ
ィスクの記録パワーを12mW、2層ディスクの再生パ
ワーを0.8mWと設定している。2層ディスクの記録
/再生パワーが、1層ディスクの記録/再生パワーの約
2倍である理由は、2層ディスクの情報記録再生装置1
000側に近い記録層(L0層)の透過率を約50%に
設定しているからである。
【0045】2層ディスクの場合、情報記録再生装置1
000の集光手段1003から出射される光ビームの再
生パワーが約0.8mWになるためには、GaN系半導
体レーザが発する光ビームは、半導体レーザの効率バラ
ツキを含む約2.5〜4mW(図2にAで示される領
域)の光パワーを必要とする。この場合、半導体レーザ
の量子ノイズは、−125dB/Hzより小さい。この
値は、2層ディスクの再生に許容可能な十分なレベルで
ある。なお、2層ディスクを記録する場合には、半導体
レーザの光パワーを約2.5〜4mWから約50mWに
切り換えればよい。当然のことながら、光パワーが約5
0mWである場合の量子ノイズは−125dB/Hzよ
り小さい。
【0046】1層ディスクの場合、上述したように、1
層ディスクの記録/再生パワーは、2層ディスクの記録
/再生パワーの約半分である。つまり、情報記録再生装
置1000の集光手段1003から出射される光ビーム
のピーク値が、6mW(=12mW×50%)であれ
ば、1層ディスクの記録/再生を行うことができる。こ
の際、再生時の光劣化を防ぐためには、1層ディスクの
再生パワーは、上述したように約0.4mW以下である
ことが必要である。情報記録再生装置1000の集光手
段1002から出射される光ビームの再生パワーが約
0.4mWになるためには、GaN系半導体レーザが発
する光ビームは、半導体レーザの効率バラツキを含む約
1.2〜2.0mW(図2にBで示される領域)の光パ
ワーを必要とする。この場合、半導体レーザの量子ノイ
ズは、−125dB/Hzより大きくなり、−115〜
−125dB/Hzとなる。この値は、1層ディスクの
再生に許容不可能なレベルである。
【0047】従って、本発明では、1層ディスクの記録
/再生にも、2層ディスクの記録/再生に使用される光
パワーの光ビームを採用する。つまり、1層ディスクお
よび2層ディスクの記録時には、光源1は、約50mW
の光パワー(所定の光パワー)を有する光ビームを発す
るように設定される。1層ディスクおよび2層ディスク
の再生時には、光源1は、約2.5〜4mWの光パワー
(所定の光パワー)を有する光ビームを発するように設
定される。すなわち、本発明では、光源1の記録/再生
の各光パワーのダイナミックレンジを変化させないの
で、量子ノイズを低く保つことができる。本明細書中に
おいて、光源1が発する記録/再生用の光ビームを第1
の光ビームと呼ぶ。
【0048】光源1はまた、後述する、光ディスク9の
記録層の数を判別する際に用いられる光ビーム(第2の
光ビーム)を発する。第2の光ビームの光パワーは、第
1の光ビームの光パワーよりも小さい。なお、光源1
は、GaN系半導体レーザに限定されない。光源1は、
量子ノイズを低く保ち、かつ、2層ディスクの記録/再
生が可能な光パワーを有する光ビームを発することがで
きる、任意の材料から作製された半導体レーザであり得
る。
【0049】再度図1を参照する。指令回路18は、光
源1および光学素子3の設定を任意の設定にする指令を
光量調整手段1001および光ビーム透過調整手段10
03に発する。指令回路18はまた、スピンドルモータ
28の制御も行う。
【0050】光量調整手段1001は、ビームスプリッ
タ2と、第1の光検出器12と、光量制御回路15とを
含む。ビームスプリッタ2は、透過率が90%であり、
反射率が10%である光学素子である。ビームスプリッ
タ2で反射した光ビームは、第1の光検出器12に入射
する。第1の光検出器12は、受け取った光ビームの光
パワーを電気信号に変換し、光量制御回路15に入力す
る。この電気信号は、光源1の光ビームの光パワーをモ
ニタするための信号である。光量制御回路15は、光源
1が指令回路18による指令に従う光ビームを発するよ
うに、電気信号に基づいて光源1を制御する。
【0051】光ビーム透過調整手段1002は、液晶素
子と偏光ホログラムと含む光学素子3と、第1の集光レ
ンズ10と、第2の光検出器13と、光学素子制御回路
16とを含む。光学素子3の透過率は、光学素子制御回
路16からの信号により変化する。実施の形態1では、
光源1の光ビームの光パワーのダイナミックレンジを変
えることなく、1層ディスクまたは層ディスクの記録/
再生パワーを満たすために、光学素子3は、表1に示さ
れる透過率を達成するように設定される。
【0052】
【表1】 しかしながら、光学素子3の透過率は、上記の値に限定
されない。光学素子3の透過率は、任意の値に設定する
ことができる。第2の光検出器13は、第1の集光レン
ズ10を介して集光された光ビームを受け取り、電気信
号に変換し、光学素子制御回路16に入力する。この電
気信号は、光学素子3を透過した光ビームの光パワー
(または、透過率)のみをモニタするための信号であ
る。これは、光源1が発する光ビームの光パワーは、光
量調整手段1001によって正確に制御されているため
である。光学素子制御回路16は、光学素子3が指令回
路18による指令に従って光パワーを減衰するように
(すなわち、光学素子3が最適な透過率を有するよう
に)、電気信号に基づいて光学素子3を制御する。以上
のようにして、光ビーム透過調整手段1002は、光源
1が発する光ビームの透過量を調整する。
【0053】集光手段1003は、回折格子4と、偏光
ビームスプリッタ5と、コリメータレンズ6と、1/4
波長板17と、ミラー7と、対物レンズ8とを含む。回
折格子4は、ガラス表面にフォトリソグラフィーを用い
て所望のパターンをパターニングし、エッチングして形
成されたグレーティングである。回折格子4の0次回折
効率は約90%である。回折格子4の±1次回折効率は
約10%である。偏光ビームスプリッタ5は、光源1が
発する直線偏光を有する光ビームを90%透過し、10
%を反射する。偏光ビームスプリッタ5は、光源1が発
する直線偏光と直交する方向の直線偏光を有する光ビー
ムを100%反射する。コリメータレンズ6は、光源1
が発する発散した光ビームを平行光にする。1/4波長
板17は、光ビームの偏光を円偏光に変換する。ミラー
7は、1/4波長板17から出射された光ビームを反射
して、光ディスク9に指向する。対物レンズ8は、光ビ
ームを光ディスク9に集光させて、光ディスク9の記録
層に光スポットを形成する。
【0054】なお、対物レンズ8は、本発明では単レン
ズを用いているが、高NAを有する組レンズを用いても
よい。この場合、高NAにより光ビーム径が小さくな
り、高密度記録が可能になる。本発明の対物レンズ8と
してこのような高NAの組レンズを用いれば、光源の量
子ノイズを小さく抑え、安定した再生信号を得ることが
できるので、従来の情報記録再生装置に比べ有効であ
る。
【0055】判別手段20は、第2の集光レンズ11
と、第3の光検出器14と、コンパレータ回路19と、
基準電圧発生回路101とを含む。第3の光検出器14
は、第2の集光レンズ11を介して集光された光ビーム
を受け取り、電気信号に変換し、コンパレータ回路19
に入力する。コンパレータ回路19は、受け取った電気
信号と基準電圧発生回路101で発生される電圧信号と
を比較する。その結果、コンパレータ回路19は、光デ
ィスク9が1層の記録層を有するか、2層の記録層を有
するかを判別する。
【0056】本発明による情報記録再生装置1000に
おいて、集光手段1003の光学系におけるヘッド光学
透過率(光ヘッドの光学系全体(但し、光ビーム透過調
整手段1002を除く)の透過率)は、約25%であ
る。 2.判別手段20の判別動作 次に、判別手段20における判別動作を説明する。
【0057】指令回路18の指令に従って、光源1は、
1.2mWの光パワーを有する光ビーム(第2の光ビー
ム)を発する。この光パワーは、第1の光パワーよりも
小さい。指令回路18の指令に従って、光学素子3は、
透過率が100%となるように設定されている。上記設
定の場合、光源1が発する光ビームが、ビームスプリッ
タ2、光学素子3を透過し、集光手段1003を出射す
る際には、その光パワーは約0.3mW(=1.2mW
×25%)となる。1層ディスクの再生パワーが0.4
mW以下であるので、記録層の数が未知である光ディス
ク9に、0.3mWの光ビームを照射したとしても、光
ディスク9を破損、誤消去するといった心配はない。
【0058】上記設定の第2の光ビームは、ビームスプ
リッタ2、光学素子3、集光手段1003を透過し光デ
ィスク9に照射され、公知の光ディスク装置の技術を用
いて、光ディスク9の情報トラックに追従される。光デ
ィスク9で反射した第2の光ビームは、再度対物レンズ
8を透過するが、偏光ビームスプリッタ5で反射され、
第3の光検出器14に入射する。第3の光検出器14
は、受け取った第2の光ビームの光パワー(反射光量に
相当する)を信号電圧Vに変換する。信号電圧V
は、コンパレータ回路19に入力される。コンパレー
タ回路19は、信号電圧Vと、基準電圧発生回路10
1で発生される基準電圧VPthとを比較する。
【0059】コンパレータ回路19は、信号電圧V
基準電圧VPthとが関係V>V Pthを満たす場合
には、光ディスク9が1層ディスクであることを示すH
igh信号を指令回路18に出力する。コンパレータ回
路19は、信号電圧Vと基準電圧VPthとが関係V
<VPthを満たす場合には、光ディスク9が2層デ
ィスクであることを示すLow信号を指令回路18に出
力する。
【0060】ここで、基準電圧VPthは、第2の光ビ
ームが1層ディスクに照射した場合の反射光量を示す信
号電圧と、第2の光ビームが2層ディスクに照射した場
合の反射光量を示す信号電圧との中間の電圧値に設定さ
れている。
【0061】このようにして、判別手段20は、光ディ
スク9が1層ディスクであるか、2層ディスクであるか
を判別する。指令回路18は、判別手段20の判別結果
に基づいて、光ディスク9に情報を記録する指令、また
は、光ディスク9に記録された情報を再生する指令を発
する。
【0062】光ディスク9の判別の別の例を示す。対物
レンズ8を光軸方向に往復運動させる。このように対物
レンズ8を光軸方向に往復運動させることによって、例
えば、1層ディスクの場合であれば、1層目の記録層
(L0層)の表面で反射する光ビーム、および、1層目
の記録層と基板との間の界面で反射する光ビームの2種
類が得られる。2層ディスクの場合であれば、1層目の
記録層(L0層)の表面で反射する光ビーム、1層目の
記録層と2層目の記録層との界面で反射する光ビーム、
および、2層目の記録層と基板との界面で反射する光ビ
ームの3種類の光ビームが得られる。
【0063】これら各光ビームは、それぞれ異なる光パ
ワーを有しているので、第3の光検出器で変換される信
号電圧は、光ビームの種類に応じた変動数mを有する。
変動数mがコンパレータ回路19に入力される。コンパ
レータ回路19は、入力された信号電圧の変動数mと、
第1の変動数mおよび第2の変動数mを含む基準変
動数とを比較する。mとmとは、関係m<m
満たす。第1の変動数mは、1層ディスクにおける信
号電圧の変動数を示す。第2の変動数mは、2層ディ
スクにおける信号電圧の変動数を示す。
【0064】コンパレータ回路19は、変動数mと基準
変動数mおよびmとが関係m=mを満たす場合に
は、光ディスク9が1層ディスクであることを示すHi
gh信号を指令回路18に出力する。コンパレータ回路
19は、変動数mと基準変動数mおよびmとが関係
m=mを満たす場合には、光ディスク9が2層ディス
クであることを示すLow信号を指令回路18に出力す
る。
【0065】光ディスク9の判別のさらに別の例を示
す。
【0066】光ディスク9がユーザに渡る前、すなわ
ち、光ディスク9の製造時に、光ディスク9の記録領域
の一部に、予め、自身が有する記録層の数を示す情報を
記録してもよい。記録層の数を示す情報は、好ましく
は、反射率に関する情報である。例えば、反射率に関す
る情報は、第2の光ビームを1層ディスクに照射した場
合の反射光量が示す電圧値、または、第2の光ビームを
2層ディスクに照射した場合の反射光量が示す電圧値で
ある。
【0067】予め光ディスク9が上記情報を有している
場合、コンパレータ19は、受け取った信号電圧が、1
層ディスクを示す電圧値に一致するか、または、2層デ
ィスクを示す電圧値に一致するかを特定すればよい。
【0068】3.情報記録再生装置1000の記録動作 次に、再度図1を参照して、判別手段20において光デ
ィスク9が1層ディスクであると判別された場合の、情
報記録再生装置1000の光ディスク9への情報の記録
動作を説明する。
【0069】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
情報を記録するための所定の光パワーPpre(例え
ば、50mW)を有する第1の光ビームを発するという
指令を光量制御手段1001に出す。指令回路18はま
た、光学素子3が第1の光ビームの光パワーを第1の光
パワーP(例えば、約50%減衰した光パワー)に調
整するという指令を光ビーム透過調整手段1002の光
学素子制御回路16に出す。
【0070】指令回路18の指令に従って、光源1は、
記録されるべき情報に従って変調された所定の光パワー
preを有する第1の光ビームを発する。第1の光ビ
ームの偏光は、直線偏光である。第1の光ビームは、ビ
ームスプリッタ2を透過し、光学素子3に入射する。光
学素子3は、指令回路18によって第1の光ビームの所
定の光パワーPpreを第1の光パワーPに調整す
る。所定の光パワーP reが約50%減衰した第1の
光パワーPを有する第1の光ビームは、集光手段10
03に入射する。第1の光ビームは、回折格子4で一部
が回折され残りは透過される。第1の光ビーム(回折光
および透過光)は、偏光ビームスプリッタ5に入射す
る。偏光ビームスプリッタ5を透過した第1の光ビーム
は、コリメータレンズ6で平行光になる。第1の光ビー
ムの偏光は、1/4波長板17で円偏光になる。その
後、第1の光ビームはミラー7で90°反射され、光デ
ィスク9へ指向される。第1の光ビームは、対物レンズ
8を介して光ディスク9に集光し、光スポットを形成す
る。光スポットが形成される部分の記録層の状態が、そ
の情報に応じて変化する(例えば、光スポット部分の結
晶状態が変化する)。これにより光ディスク9には、記
録層の状態の変化として情報が記録される。
【0071】光ディスク9に照射される記録パワーは、
6mW(=50mW×25%(ヘッド光学透過率)×5
0%(光学素子3による透過率))となる。これは、上
述したように、1層ディスクの許容可能な記録パワーで
ある。
【0072】次に、判別手段20において光ディスク9
が2層ディスクであると判別された場合の、情報記録再
生装置1000の光ディスク9への情報の記録動作を説
明する。
【0073】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
情報を記録するための所定の光パワーPpre(例え
ば、50mW)を有する第1の光ビームを発するという
指令を光量制御手段1001に出す。指令回路18はま
た、光学素子3が第1の光ビームの所定の光パワーP
preを第2の光パワーP(例えば、約0%減衰した
光パワー)に調整するという指令を光ビーム透過調整手
段1002の光学素子制御回路16に出す。
【0074】以降の動作は、光ビーム透過調整手段10
02の光学素子3において、第1の光ビームの所定の光
パワーPpreが第2の光パワーPに調整される以外
は同じであるので説明を省略する。光学素子3は、約1
00%の透過率に設定されるので、第2の光パワーP
は所定の光パワーPpreに実質的に等しい。
【0075】この場合の光ディスク9に照射される記録
パワーは、12.5mW(=50mW×25%(ヘッド
光学透過率)×100%(光学素子3による透過率))
となる。これは、上述したように、2層ディスクの許容
可能な記録パワーである。
【0076】4.情報記録再生装置1000の再生動作 次に、再度図1を参照して、判別手段20において光デ
ィスク9が1層ディスクであると判別された場合の、情
報記録再生装置1000の光ディスク9に記録された情
報の再生動作を説明する。
【0077】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
記録された情報を再生するための所定の光パワーP
pre(例えば、約2.5〜4mW)を有する第1の光
ビームを発するという指令を光量制御手段1001に出
す。指令回路18はまた、光学素子3が第1の光ビーム
の光パワーを第1の光パワーP(例えば、約50%減
衰した光パワー)に調整するという指令を光ビーム透過
調整手段1002の光学素子制御回路16に出す。
【0078】指令回路18の指令に従って、光源1は、
変調されない所定の光パワーPpr を有する第1の光
ビームを発する。第1の光ビームの偏光は、直線偏光で
ある。第1の光ビームは、ビームスプリッタ2を透過
し、光学素子3に入射する。光学素子3は、指令回路1
8によって第1の光ビームの所定の光パワーPpre
第1の光パワーPに調整する。所定の光パワーP
preが約50%減衰した第1の光パワーPを有する
第1の光ビームは、集光手段1003に入射する。第1
の光ビームは、回折格子4で一部が回折され残りは透過
される。第1の光ビーム(回折光および透過光)は、偏
光ビームスプリッタ5に入射する。偏光ビームスプリッ
タ5を透過した第1の光ビームは、コリメータレンズ6
で平行光になる。第1の光ビームの偏光は、1/4波長
板17で円偏光になる。その後、第1の光ビームはミラ
ー7で90°反射され、光ディスク9へ指向される。第
1の光ビームは、対物レンズ8を介して光ディスク9に
集光し、光スポットを形成する。
【0079】第1の光ビームは、記録層の状態に応じた
反射率で光ディスク9の記録層において反射される。光
ディスク9の記録層で反射した第1の光ビームは、再度
集光手段1003に入射する。第1の光ビームは、対物
レンズ8を透過し、ミラー7で1/4波長板17へと反
射される。第1の光ビームの偏光は、1/4波長板17
で、往路(すなわち、コリメータレンズ6から1/4波
長板17に出射される光ビームの直線偏光)と直交する
直線偏光に変換される。その後、第1の光ビームは、コ
リメータレンズ6を透過し、偏光ビームスプリッタ5で
反射される。第1の光ビームは、第2の集光レンズ11
を介して第3の光検出器14に入射する。第3の光検出
器14において、光ディスク9に記録された情報を示す
情報信号と、光ディスク9上における第1の光ビームの
合焦状態を示すフォーカス誤差信号と、第1の光ビーム
の照射位置を示すトラッキング誤差信号とが取り出され
る。
【0080】トラッキング誤差信号は、再生専用情報記
録媒体の場合には位相差法によって得られ、記録用情報
記録媒体の場合には回折格子4において回折された回折
光を用いた3ビーム法によって得られる。
【0081】フォーカス制御手段(図示せず)は、フォ
ーカス誤差信号に基づいて対物レンズ8の位置を光軸方
向に制御して、第1の光ビームを光ディスク9上に合焦
状態で集光させる。トラッキング制御手段(図示せず)
は、トラッキング誤差信号に基づいて対物レンズ8の位
置を光軸方向に垂直な方向に制御して、第1の光ビーム
を光ディスク9上の所望のトラックに集光させる。
【0082】光ディスク9に照射される再生パワーは、
0.4mW(=約2.5〜4mW×25%(ヘッド光学
透過率)×50%(光学素子3による透過率))とな
る。これは、上述したように、1層ディスクの許容可能
な再生パワーである。
【0083】次に、判別手段20において光ディスク9
が2層ディスクであると判別された場合の、情報記録再
生装置1000の光ディスク9に記録された情報の再生
動作を説明する。
【0084】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
記録された情報を再生するための所定の光パワーP
pre(例えば、約2.5〜4mW)を有する第1の光
ビームを発するという指令を光量制御手段1001に出
す。指令回路18はまた、光学素子3が第1の光ビーム
の所定の光パワーPpreを第2の光パワーP(例え
ば、約0%減衰した光パワー)に調整するという指令を
光ビーム透過調整手段1002の光学素子制御回路16
に出す。
【0085】以降の動作は、光ビーム透過調整手段10
02の光学素子3において、第1の光ビームの所定の光
パワーPpreが第2の光パワーPに調整される以外
は同じであるので説明を省略する。光学素子3は、約1
00%の透過率に設定されるので、第2の光パワーP
は所定の光パワーPpreに実質的に等しい。
【0086】この場合の光ディスク9に照射される再生
パワーは、0.8mW(=約2.5〜4mW×25%
(ヘッド光学透過率)×100%(光学素子3による透
過率))となる。これは、上述したように、2層ディス
クの許容可能な再生パワーである。
【0087】なお、本明細書中において、「実質的に等
しい」とは、所定の光パワーPpr eeと第2の光パワ
ーPとが完全に同じ値ではないものの、光ディスク9
への情報の記録動作、または、光ディスク9に記録され
た情報の再生動作おいて問題にならない程度であること
をいう。
【0088】以上説明してきたように、本発明の実施の
形態1によれば、1層ディスクを記録/再生する際に
は、光源1が発する第1の光ビームの所定の光パワーP
pre(2層ディスクの記録/再生用に適した光パワ
ー)を約12.5%(=25%(ヘッド光学透過率)×
50%(光学素子3による透過率))に落とすことによ
り、記録/再生を可能にする。1層ディスクの再生パワ
ーが0.4mWであっても、本発明による情報記録再生
装置1000を用いた場合には、光源1は、2層ディス
クの再生パワー(0.8mW)のための光パワー(すな
わち、約2.5〜4mW)を有する光ビームを発する必
要がある。このため、量子ノイズは、−125dB/H
zより小さく保つことができる。記録の場合には、光源
1の光パワーを例えば、約50mWの光パワーに変調す
るだけでよい。すなわち、本発明の実施の形態1によれ
ば、光源1が発する光ビームの光パワーの記録および再
生の各ダイナミックレンジを変化させることなく、1層
ディスクおよび2層ディスクのそれぞれに応じて、記録
用の広いダイナミックレンズおよび再生用の広いダイナ
ミックレンジを得ることができる。
【0089】本発明の実施の形態1によれば、光ディス
ク9が1層ディスクであるか、2層ディスクであるかを
判別後、1層ディスクであると判別された時のみ、光ビ
ーム透過調整手段1002の光学素子3の透過率を約5
0%にする。これにより、1層ディスクおよび2層ディ
スクの両方に対して、再生時に光源1の光パワーの量子
ノイズを十分に低く保つことができる。さらに、盤面パ
ワーを、光ディスク9の劣化および光ディスク9に記録
された情報の誤消去が生じない低い光パワーに保ちつ
つ、光ディスク9の情報を再生することができる。
【0090】光学素子3の透過率の切り替えには、光デ
ィスク9の判別後ある程度時間を要する。しかしなが
ら、再生動作から記録動作への切り替えには、光ディス
ク9のアドレスを再生した後、瞬時に記録を行うことが
できる。これは、素子動作(透過率の切り替えおよび光
路への機械的な出し入れ)を必要としないためである。
また、光学素子3の透過率は、電気信号によって切り換
えられるので、従来の機械的に出し入れする光ヘッド6
00に比べて、本発明による情報記録再生装置1000
を小型化することができる。
【0091】実施の形態1では、1層ディスクの記録/
再生パワーが、2層ディスクの記録/再生パワーの半分
となるように設定され、所定の光パワーPpreと、第
1の光パワーPと、第2の光パワーPとは、関係P
×2=P=Ppreを満たす。しかしながら、本発
明は、上記設定に限定されない。本発明は、光源1の所
定の光パワーPpreの設定に応じて、1層ディスクの
記録/再生パワーと2層ディスクの記録再生パワーとの
関係が上記関係と異なっていてもよい。但し、この場合
でも、所定の光パワーPpreと、第1の光パワーP
と、第2の光パワーPとは、関係P<P≦P
preを満たす。
【0092】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2による情報記録再生装置3000の構成を示す。
【0093】1.情報記録再生装置3000の構成 情報記録再生装置3000は、光源1と、指令回路18
と、判別手段20と、光量調整手段3001と、光ビー
ム透過調整手段3002と、集光手段3003とを含
む。図3において、図1に示される構成要素と同一の構
成要素には同一の参照番号を付し、その説明を省略す
る。
【0094】図3に示される実施の形態2では、光量調
整手段3001、光ビーム透過調整手段3002、およ
び、集光手段3003の構成が、実施の形態1と異な
る。
【0095】光量調整手段3001は、第1の集光レン
ズ310と、第1の光検出器12と、光量制御回路15
とを含む。第1の光検出器12は、第1の集光レンズ3
10を介して集光された光ビームを受け取り、電気信号
に変換し、光量制御回路15に入力する。光量調整手段
3001の動作の説明は、図1に示される光量調整手段
1001と同様であるため省略する。
【0096】光ビーム透過調整手段3002は、液晶素
子を含む光学素子23と、偏光ビームスプリッタ25
と、光学素子制御回路16とを含む。光学素子23の偏
光方向は、光学素子制御回路16からの信号により変化
する。偏光ビームスプリッタ25は、光源1が発する直
線偏光を有する光ビームを100%透過し、光源1が発
する直線偏光と直交する方向の直線偏光を有する光ビー
ムを100%反射する。実施の形態2では、光学素子2
3は、光ビームの偏光方向を変化させ、光ビームを50
%透過させるか、または、光ビームの偏光方向を変化さ
せず、光ビームを100%透過させるように設定され
る。実施の形態2では、しかしながら、光学素子23お
よび偏光ビームスプリッタ25は、光ビームの偏光方向
を任意の量だけ変化させ、任意の量だけ光ビームを透過
させることができる。
【0097】集光手段3003は、回折格子4と、偏光
ビームスプリッタ25と、光吸収素子21と、コリメー
タレンズ6と、1/4波長板17と、ミラー27と、対
物レンズ8とを含む。光吸収素子21は、光を吸収して
迷光の発生を防ぐ。ミラー27は、入射する光ビームの
偏光が円偏光である場合に、光ビームの10%を透過
し、光ビームの90%を反射する。ミラー27は、反射
した光ビームを光ディスク9に指向する。
【0098】本発明による情報記録再生装置3000に
おいて、集光手段3003の光学系におけるヘッド光学
透過率は、約25%である。
【0099】実施の形態1と同様にして、判別手段20
が光ディスク9が1層の記録層を有するか、2層の記録
層を有するかを判別する。
【0100】2.情報記録再生装置1000の記録動作 次に、判別手段20において光ディスク9が1層ディス
クであると判別された場合の、情報記録再生装置300
0の光ディスク9への情報の記録動作を説明する。
【0101】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
情報を記録するための所定の光パワーPpre(例え
ば、50mW)を有する第1の光ビームを発するという
指令を光量制御手段3001に出す。指令回路18はま
た、光学素子23の偏光方向を変更するという指令を光
ビーム透過調整手段3002の光学素子制御回路16に
出す。
【0102】指令回路18の指令に従って、光源1は、
記録されるべき情報に従って変調された所定の光パワー
preを有する第1の光ビームを発する。第1の光ビ
ームの偏光は、直線偏光である。第1の光ビームは、光
学素子23に入射する。光学素子23は、指令回路18
によって第1の光ビームの偏光方向を変更する。第1の
光ビームは、集光手段3003に入射する。第1の光ビ
ームは、回折格子4で一部が回折され残りは透過され
る。第1の光ビーム(回折光および透過光)は、偏光ビ
ームスプリッタ25に入射する。第1の光ビームのうち
約50%が偏光ビームスプリッタ25を透過し、残り約
50%が偏光ビームスプリッタ25で反射する。これに
より、光源1が発する第1の光ビームの所定の光パワー
preは、約50%減衰した第1の光パワーPに調
整される。偏光ビームスプリッタ25を透過した第1の
光ビームは、コリメータレンズ6で平行光になる。光吸
収素子21は、偏光ビームスプリッタ25で反射した光
ビームを受け取り、迷光の発生を防ぐ。第1の光ビーム
の偏光は、1/4波長板17で円偏光になる。その後、
1/4波長板17から出射された第1の光ビームのうち
90%が、ミラー27で90°反射され、光ディスク9
へ指向される。残りの10%の第1の光ビームは、ミラ
ー27を透過して光量調整手段3001の第1の光検出
器12に入射する。光量調整手段3001の動作は上述
した通りである。ミラー27で反射した第1の光ビーム
は、対物レンズ8を介して光ディスク9に集光し、光ス
ポットを形成する。光スポットが形成される部分の記録
層の状態が、その情報に応じて変化する(例えば、光ス
ポット部分の結晶状態が変化する)。これにより光ディ
スク9には、記録層の状態の変化として情報が記録され
る。
【0103】実施の形態1と同様に、光ディスク9に照
射される記録パワーは、6mW(=50mW×25%
(ヘッド光学透過率)×50%(光学素子23による透
過率))となる。これは、上述したように、1層ディス
クの許容可能な記録パワーである。
【0104】次に、判別手段20において光ディスク9
が2層ディスクであると判別された場合の、情報記録再
生装置3000の光ディスク9への情報の記録動作を説
明する。
【0105】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
情報を記録するための所定の光パワーPpre(例え
ば、50mW)を有する第1の光ビームを発するという
指令を光量制御手段3001に出す。指令回路18はま
た、光学素子23が第1の光ビームの偏光方向を変更し
ないという指令を光ビーム透過調整手段3002の光学
素子制御回路16に出す。
【0106】以降の動作は、光ビーム透過調整手段30
02の光学素子23において、第1の光ビームの偏光方
向が偏光されず、第1の光ビームの所定の光パワーP
preが維持される以外は同じであるので説明を省略す
る。
【0107】実施の形態1と同様に、この場合の光ディ
スク9に照射される記録パワーは、12.5mW(=5
0mW×25%(ヘッド光学透過率)×100%(光学
素子23による透過率))となる。これは、上述したよ
うに、2層ディスクの許容可能な記録パワーである。
【0108】3.情報記録再生装置3000の再生動作 判別手段20において光ディスク9が1層ディスクであ
ると判別された場合の、情報記録再生装置3000の光
ディスク9に記録された情報の再生動作を説明する。
【0109】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
記録された情報を再生するための所定の光パワーP
pre(例えば、約2.5〜4mW)を有する第1の光
ビームを発するという指令を光量制御手段3001に出
す。指令回路18はまた、光学素子23の偏光方向を変
更するという指令を光ビーム透過調整手段3002の光
学素子制御回路16に出す。
【0110】指令回路18の指令に従って、光源1は、
変調されない所定の光パワーPpr を有する第1の光
ビームを発する。第1の光ビームの偏光は、直線偏光で
ある。第1の光ビームは、光学素子23に入射する。光
学素子23は、指令回路18によって第1の光ビームの
偏光を変更する。具体的には、第1の光ビームのうち約
50%が光学素子23を透過し、残り約50%が光学素
子23で反射する。これにより、光源1が発する第1の
光ビームの所定の光パワーPpreは、約50%減衰し
た第1の光パワーPに調整される。その後、第1の光
ビームは、記録時と同様にして、光ディスク9に光スポ
ットを形成する。
【0111】第1の光ビームは、記録層の状態に応じた
反射率で反射される。光ディスク9の記録層で反射した
第1の光ビームは、再度集光手段3003に入射する。
第1の光ビームは、対物レンズ8を透過し、ミラー27
で1/4波長板17へと反射される。第1の光ビームの
偏光は、1/4波長板17で往路(すなわち、コリメー
タレンズ6から1/4波長板17に出射される光ビーム
の直線偏光)と直交する直線偏光に変換される。その
後、第1の光ビームは、コリメータレンズ6を透過し、
偏光ビームスプリッタ25で反射される。第1の光ビー
ムは、第2の集光レンズ11を介して第2の光検出器1
4に入射する。第2の光検出器14において、光ディス
ク9に記録された情報を示す情報信号と、光ディスク9
上における第1の光ビームの合焦状態を示すフォーカス
誤差信号と、第1の光ビームの照射位置を示すトラッキ
ング誤差信号とが取り出される。
【0112】実施の形態1と同様の方法を用いてトラッ
キング誤差信号は得られる。実施の形態1で説明したよ
うに、フォーカス制御手段(図示せず)およびトラッキ
ング制御手段(図示せず)が、フォーカス誤差信号およ
びトラッキング誤差信号に基づいて対物レンズ8の位置
を制御する。
【0113】実施の形態1と同様に、光ディスク9に照
射される再生パワーは、0.4mW(=約2.5〜4m
W×25%(ヘッド光学透過率)×50%(光学素子2
3による透過率))となる。これは、上述したように、
1層ディスクの許容可能な再生パワーである。
【0114】次に、判別手段20において光ディスク9
が2層ディスクであると判別された場合の、情報記録再
生装置3000の光ディスク9に記録された情報の再生
動作を説明する。
【0115】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
記録された情報を再生するための所定の光パワーP
pre(例えば、約2.5〜4mW)を有する第1の光
ビームを発するという指令を光量制御手段3001に出
す。指令回路18はまた、光学素子23が第1の光ビー
ムの偏光方向を変更しないという指令を光ビーム透過調
整手段3002の光学素子制御回路16に出す。
【0116】以降の動作は、光ビーム透過調整手段30
02の光学素子23において、第1の光ビームの偏光方
向が偏光されず、第1の光ビームの所定の光パワーP
preが維持される以外は同じであるので説明を省略す
る。
【0117】実施の形態1と同様に、この場合の光ディ
スク9に照射される再生パワーは、0.8mW(=約
2.5〜4mW×25%(ヘッド光学透過率)×100
%(光学素子23による透過率))となる。これは、上
述したように、2層ディスクの許容可能な再生パワーで
ある。
【0118】(実施の形態3)図4は、本発明の実施の
形態3による情報記録再生装置4000の構成を示す。
【0119】1.情報記録再生装置4000の構成 情報記録再生装置4000は、光源1と、指令回路18
と、判別手段20と、光量調整手段3001と、光ビー
ム透過調整手段4002と、集光手段4003とを含
む。図4において、図1および図3に示される構成要素
と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、その説明
を省略する。
【0120】図3に示される実施の形態2では、光ビー
ム透過調整手段4002および集光手段4003の構成
が、実施の形態2と異なる。
【0121】光ビーム透過調整手段4002は、光学フ
ィルタを含む光学素子33と、光学素子制御回路16と
を含む。
【0122】実施の形態3の光学フィルタは、光源1が
発する光ビームを50%透過する。光学フィルタは、例
えば、クロム等の金属薄膜をガラス上に堆積することに
よって形成される。光学フィルタの透過率は、形成され
た金属薄膜の厚さを制御することによって任意に設定さ
れ得る。また、マスクを用いることによって、1つの光
学フィルタに異なる透過率を有する複数の部分を設ける
ことができる。例えば、1つの光学フィルタに、光ビー
ムを50%と透過する部分と、光ビームを25%透過す
る部分とを設けてもよい。
【0123】指令回路18の指令に従って、光学素子制
御回路16は、光学素子33が、光源1と回折格子4と
の間の光路内に機械的に出し入れされることを制御す
る。
【0124】集光手段4003は、図3に示される光吸
収素子21を含まない点、および、実施の形態3の偏光
ビームスプリッタ25の代わりに実施の形態1の偏光ビ
ームスプリッタ5を用いる点以外は、図3に示される集
光手段3003と同様である。集光手段4003におい
て、光吸収素子21を設ける必要がないのは、実施の形
態3では、光学素子33において、光ビームの偏光が変
更されないので、偏光ビームスプリッタ5において迷光
が生じる心配がないためである。
【0125】本発明による情報記録再生装置4000に
おいて、集光手段4003の光学系におけるヘッド光学
透過率は、約25%である。
【0126】実施の形態1と同様にして、判別手段20
が光ディスク9が1層の記録層を有するか、2層の記録
層を有するかを判別する。 2.情報記録再生装置4000の記録動作 次に、判別手段20において光ディスク9が1層ディス
クであると判別された場合の、情報記録再生装置400
0の光ディスク9への情報の記録動作を説明する。
【0127】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
情報を記録するための所定の光パワーPpre(例え
ば、50mW)を有する第1の光ビームを発するという
指令を光量制御手段3001に出す。指令回路18はま
た、光学素子33を光源1と回折格子4との間の光路に
入れるという指令を光ビーム透過調整手段4002の光
学素子制御回路16に出す。
【0128】指令回路18の指令に従って、光源1は、
記録されるべき情報に従って変調された所定の光パワー
preを有する第1の光ビームを発する。第1の光ビ
ームの偏光は、直線偏光である。第1の光ビームは、光
学素子33に入射する。光学素子33において、第1の
光ビームの所定の光パワーPpreは、約50%減衰し
た第1の光パワーPに調整される。第1の光パワーP
を有する第1の光ビームは、集光手段4003に入射
する。その後、第1の光ビームは、実施の形態2の記録
動作で説明したのと同様にして、光ディスク9に光スポ
ットを形成し、情報を記録する。
【0129】実施の形態1および2と同様に、光ディス
ク9に照射される記録パワーは、6mW(=50mW×
25%(ヘッド光学透過率)×50%(光学素子33に
よる透過率))となる。これは、上述したように、1層
ディスクの許容可能な記録パワーである。
【0130】次に、判別手段20において光ディスク9
が2層ディスクであると判別された場合の、情報記録再
生装置4000の光ディスク9への情報の記録動作を説
明する。
【0131】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
情報を記録するための所定の光パワーPpre(例え
ば、50mW)を有する第1の光ビームを発するという
指令を光量制御手段3001に出す。指令回路18はま
た、光学素子33を光源1と回折格子4との間の光路に
入れないという指令を光ビーム透過調整手段4002の
光学素子制御回路16に出す。
【0132】指令回路18の指令に従って、光源1は、
記録されるべき情報に従って変調された所定の光パワー
preを有する第1の光ビームを発する。光源1によ
ってア発せられた第1の光ビームが、光学素子33を透
過することなく、直接集光手段4003に入射する。そ
の後、第1の光ビームは、実施の形態2の記録動作で説
明したのと同様にして、光ディスク9に光スポットを形
成し、情報を記録する。
【0133】実施の形態1および2と同様に、この場合
の光ディスク9に照射される記録パワーは、12.5m
W(=50mW×25%(ヘッド光学透過率))とな
る。これは、上述したように、2層ディスクの許容可能
な記録パワーである。 3.情報記録再生装置4000の再生動作 判別手段20において光ディスク9が1層ディスクであ
ると判別された場合の、情報記録再生装置4000の光
ディスク9に記録された情報の再生動作を説明する。
【0134】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
記録された情報を再生するための所定の光パワーP
pre(例えば、約2.5〜4mW)を有する第1の光
ビームを発するという指令を光量制御手段3001に出
す。指令回路18はまた、光学素子33を光源1と回折
格子4との間の光路に入れるという指令を光ビーム透過
調整手段4002の光学素子制御回路16に出す。
【0135】指令回路18の指令に従って、光源1は、
変調されない所定の光パワーPpr を有する第1の光
ビームを発する。第1の光ビームの偏光は、直線偏光で
ある。第1の光ビームは、光学素子33に入射する。光
学素子33において、第1の光ビームの所定の光パワー
preは、約50%減衰した第1の光パワーPに調
整される。その後、第1の光ビームは、実施の形態2に
おいて説明したのと同様にして、光ディスク9に達す
る。第1の光ビームは光ディスク9で反射し、第2の光
検出器14に入射する。第2の光検出器において、情報
信号と、フォーカス誤差信号と、トラッキング誤差信号
とが得られる。
【0136】実施の形態1および2と同様に、光ディス
ク9に照射される再生パワーは、0.4mW(=約2.
5〜4mW×25%(ヘッド光学透過率)×50%(光
学素子33による透過率))となる。これは、上述した
ように、1層ディスクの許容可能な再生パワーである。
【0137】次に、判別手段20において光ディスク9
が2層ディスクであると判別された場合の、情報記録再
生装置4000の光ディスク9に記録された情報の再生
動作を説明する。
【0138】指令回路18は、光源1が2層ディスクに
記録された情報を再生するための所定の光パワーP
pre(例えば、約2.5〜4mW)を有する第1の光
ビームを発するという指令を光量制御手段3001に出
す。指令回路18はまた、光学素子33を光源1と回折
格子4との間に光路に入れないという指令を光ビーム透
過調整手段4002の光学素子制御回路16に出す。
【0139】指令回路18の指令に従って、光源1は、
変調されない所定の光パワーPpr を有する第1の光
ビームを発する。第1の光ビームの偏光は、直線偏光で
ある。第1の光ビームは、光学素子33を透過すること
なく、直接集光手段4003に入射する。その後、第1
の光ビームは、実施の形態2において説明したのと同様
にして、光ディスク9に達する。第1の光ビームは光デ
ィスク9で反射し、第2の光検出器14に入射する。第
2の光検出器14において、情報信号と、フォーカス誤
差信号と、トラッキング誤差信号とが得られる。
【0140】実施の形態1および2と同様に、この場合
の光ディスク9に照射される再生パワーは、0.8mW
(=50mW×25%(ヘッド光学透過率))となる。
これは、上述したように、2層ディスクの許容可能な再
生パワーである。
【0141】(実施の形態4)実施の形態1〜3では、
1層の記録層または2層の記録層を有する光ディスク9
について、情報を記録/再生する情報記録再生装置10
00、3000および4000を説明してきた。しかし
ながら、本発明は、光ディスク9の有する記録層の数は
1層または2層に限定されない。本発明は、1層の記録
層、2層の記録層、…、または、N層の記録層(Nは3
以上の自然数)を有する光ディスクに対しても、同様
に、情報を記録/再生することができる。
【0142】図5は、本発明の実施の形態4による情報
記録再生装置5000の構成を示す。情報記録再生装置
5000は、情報記録媒体(光ディスク)59に情報を
記録し、または情報記録媒体59に記録された情報を再
生する。光ディスク59は、n層(n=1、2、…、
N)の記録層を有する(以降では、n層ディスクと呼
ぶ)。 1.情報記録再生装置5000の構成 情報記録再生装置5000は、光源51と、指令回路1
8と、判別手段5020と、光量調整手段1001と、
光ビーム透過調整手段5002と、集光手段1003と
を含む。
【0143】情報記録再生装置5000は、光源51、
光ビーム透過調整手段5002、および、判別手段50
20が異なる点以外は、実施の形態1の情報記録再生装
置1000(図1)と同様である。図5において、図1
に示される構成要素と同一の構成要素には同一の参照番
号を付し、その説明を省略する。
【0144】光源51は、N層ディスクの記録に必要な
所定の光パワーPpre=25×2 N−1(N=3、
4、…、Nは3以上の自然数)mW、および、N層ディ
スクの再生に必要な所定の光パワーPpre=2.5×
N−1(N=3、4、…、Nは3以上の自然数)を出
力可能な半導体レーザである。例えば、N=3の場合、
すなわち、3層ディスクの場合、3層ディスクの記録に
必要な光源51の光パワーは、100mW(=25×2
)であり、3層ディスクの記録に必要な光源51の光
パワーは、5mW(=2.5×2)である。これは、
3層ディスクの場合には2層ディスクの2倍の光パワー
が必要であるためである。図2に示したレーザ出力と量
子ノイズとの関係から、N層ディスクの場合の、光ビー
ムの相対雑音強度(RIN)は、−125dB/Hz以
下を十分確保できることが分かる。
【0145】光ビーム透過調整手段5002は、液晶素
子と偏光ホログラムと含む光学素子53と、第1の集光
レンズ10と、第2の光検出器13と、光学素子制御回
路16とを含む。光学素子53の透過率は、光学素子制
御回路16からの信号により変化する。実施の形態4で
は、光源51の光ビームの光パワーのダイナミックレン
ジを変えることなく、1〜N層のディスクの記録/再生
パワーを満たすために、光学素子53は、表2に示され
る透過率を達成するように設定される。
【0146】表2は、1〜N層ディスクの記録/再生パ
ワーと透過率とを示す。
【0147】
【表2】 なお、光ビーム透過調整手段5002の動作は、実施の
形態1の光ビーム透過調整手段1002と同様であるた
め説明を省略する。
【0148】本発明による情報記録再生装置5000に
おいて、集光手段1003の光学系におけるヘッド光学
透過率は、約25%である。 2.判別手段5020の判別動作 次に、判別手段5020における判別動作を説明する。
【0149】実施の形態1で説明したように、指令回路
18の指令に従って、光源1は、1.2mWの光パワー
を有する光ビーム(第2の光ビーム)を発する。第2の
光ビームは、光ディスク59の記録層の数を判別するた
めの光ビームである。
【0150】上記設定の第2の光ビームは、実施の形態
1で説明したように、光ディスク59で反射され、第3
の検出器14に入射する。第3の光検出器14は、受け
取った第2の光ビームの光パワー(反射光量に相当す
る)を信号電圧Vに変換する。信号電圧Vは、コン
パレータ回路19に入力される。コンパレータ回路19
は、信号電圧Vと、基準電圧発生回路101で発生さ
れる基準電圧VPthnとを比較する。
【0151】ここで、基準電圧VPthnは、第1の基
準電圧VPth1と、第2の基準電圧VPth2と、
…、第N−1の基準電圧VPthN−1とを含む。第1
の基準電圧VPth1と、第2の基準電圧V
Pth2と、…、第N−1の基準電圧V thN−1
は、関係VPth1>VPth2>…>VPthN−1
を満たす。
【0152】第1の基準電圧VPth1は、第2の光ビ
ームが1層ディスクに照射した場合の反射光量を示す信
号電圧と、第2の光ビームが2層ディスクに照射した場
合の反射光量を示す信号電圧との中間の電圧値に設定さ
れている。
【0153】第2の基準電圧VPth2は、第2の光ビ
ームが2層ディスクに照射した場合の反射光量を示す信
号電圧と、第2の光ビームが3層ディスクに照射した場
合の反射光量を示す信号電圧との中間の電圧値に設定さ
れている。
【0154】同様に、第N−1の基準電圧は、第2の光
ビームがN−1層ディスクに照射した場合の反射光量を
示す信号電圧と、第2の光ビームがN層ディスクに照射
した場合の反射光量を示す信号電圧との中間の電圧値に
設定されている。
【0155】コンパレータ回路19は、信号電圧V
基準電圧VPthnとが関係V>VPth1を満たす
場合には、光ディスク59が1層ディスクであることを
示す信号を指令回路18に出力する。
【0156】コンパレータ回路19は、信号電圧V
基準電圧VPthnとが関係V<VPthN−1を満
たす場合には、光ディスク59がN層ディスクであるこ
とを示す信号を指令回路18に出力する。
【0157】コンパレータ回路19は、信号電圧V
基準電圧VPthnとが関係VPt hk−1>V>V
Pthkを満たす場合には、光ディスク59がk層ディ
スク(k=2、3、…、N−1、kは自然数)であるこ
とを示す信号を指令回路18に出力する。
【0158】このようにして、判別手段5020は、光
ディスク59の記録層の数を判別する。指令回路18
は、判別手段5020の判別結果に基づいて、光ディス
ク59に情報を記録する指令、または、光ディスク59
に記録された情報を再生する指令を発する。
【0159】実施の形態1と同様に、信号電圧の変動数
mを用いて光ディスク59の記録層の数を判別すること
もできる。この場合、コンパレータ19は、変動数mと
基準変動数とを比較する。
【0160】ここで、N層ディスクの場合の基準変動数
は、第1の変動数mと、第2の変動数mと、…、第
Nの変動数mとを含む。第1の変動数mと、第2の
変動数mと、…、第Nの変動数mとは、関係m
<…<mを満たす。
【0161】コンパレータ回路19は、変動数mが第1
〜第Nの変動数のいずれに一致するかを特定すればよ
い。変動数mが、第nの変動数m(n=1、2、…、
N、nは自然数)と一致する場合には、コンパレータ回
路19は、光ディスク59がn層ディスクであることを
示す信号を指令回路18に出力する。
【0162】また、実施の形態1と同様に、予め、光デ
ィスク59の記録領域の一部に自身が有する記録層の数
を示す情報を記録してもよい。記録層の数を示す情報
は、好ましくは、反射率に関する情報である。反射率に
関する情報は、例えば、第2の光ビームをn層ディスク
に照射した場合の反射光量が示す電圧値である。
【0163】予め光ディスク59が上記情報を有してい
る場合、コンパレータ19は、受け取った信号電圧が、
第1〜第Nの電圧値のいずれに一致するかを特定すれば
よい。受け取った信号電圧が、第nの電圧値に一致する
場合には、コンパレータ19は、光ディスク59がn層
ディスクであることを示す信号を指令回路18に出力す
る。
【0164】判別手段5020において、光ディスク5
9がn層ディスクであると判別された場合の記録/再生
動作は、実施の形態1で説明したのと同様である。但
し、表2に示されるn層ディスクの透過率を達成するよ
うに、光学素子53が制御される。光学素子53におい
て、記録/再生用の第1の光ビームの所定の光パワーP
preは、表3に示されるように、第nの光パワーP
を有する第1の光ビームに調整される。
【0165】表3は、1〜N層ディスクの記録/再生に
おける、光学素子53において調整された第1の光ビー
ムの第nの光パワーを示す。
【0166】
【表3】 以上説明してきたように、光源51の所定の光パワーP
preを上述の値に設定するとともに、光学素子53の
透過率を表2に示される値に設定する(これによって、
所定の光パワーPpreが表3に示される第nの光パワ
ーPに設定される)ことによって、N層の記録層を有
する情報記録媒体についても、実施の形態1と同様の効
果が得られる。
【0167】実施の形態4では、1〜N層ディスクの記
録/再生パワーが、表2および表3に示す関係を満た
し、かつ、光源51が上述の所定の光パワーPpre
発するように設定された。しかしながら、本発明は、上
記設定に限定されない。本発明は、光源51の所定の光
パワーPpreの設定に応じて、1〜N層ディスクの記
録/再生パワー間の関係が表2および表3の関係と異な
っていてもよい。但し、この場合でも、所定の光パワー
preと、第1の光パワーPと、第2の光パワーP
と、…、第Nの光パワーPとは、関係P<P
…<P≦Ppr を満たす。
【0168】なお、実施の形態4は、実施の形態2の情
報記録再生装置3000および実施の形態3の情報記録
再生装置4000を用いても同様に実現可能である。こ
の場合も、光学素子23(図3)および光学素子33
(図4)は、表1に示す透過率を有するように設定され
る。
【0169】また、実施の形態1〜4は、いずれも無限
系の光学系を情報記録再生装置に採用したが、本発明
は、コリメータレンズを用いない有限系の光学系を採用
した情報記録再生装置にも適用可能である。
【0170】また、実施の形態1〜4は、光ビームによ
って情報記録媒体に情報を記録し、情報記録媒体に記録
された情報を再生する情報記録再生装置について説明し
てきた。しかしながら、本発明は、磁気によって情報記
録媒体に情報を記録し、情報記録媒体に記録された情報
を再生する情報記録再生装置にも適用可能である。
【0171】実施の形態1〜4では、情報記録媒体が光
ディスクである例について説明してきた。しかしなが
ら、本発明は、カード状の情報記録媒体等の類似の機能
を実現する情報記録再生装置にも適用可能である。
【0172】
【発明の効果】本発明による情報記録再生装置は、所定
の光パワーPpreを有する第1の光ビームを発する光
源と、情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層の
記録層を有するかを判別する判別手段と、判別手段にお
ける判別結果に基づいて、第1の光ビームの透過量を調
整する光ビーム透過調整手段と、光ビーム透過調整手段
を透過した第1の光ビームを情報記録媒体に集光する集
光手段とを備える。
【0173】情報記録媒体が1層の記録層を有すると判
別された場合には、光ビーム透過調整手段は、所定の光
パワーPpreを第1の光パワーPに調整する。ま
た、情報記録媒体が2層の記録層を有すると判別された
場合には、光ビーム透過調整手段は、所定の光パワーP
preを第2の光パワーPに調整する。上記所定の光
パワーPpreと、第1の光パワーPと、第2の光パ
ワーPとは、関係P<P≦Ppreを満たす。
【0174】1層の記録層を有する情報記録媒体に照射
される光ビームの光パワーは、2層の記録層を有する情
報記録媒体に照射される光ビームの光パワーよりも小さ
い。これにより、1層の記録層を有する情報記録媒体に
記録されている情報を破壊することを防ぐことができ
る。また、光源によって光パワーが調整されるのではな
くて、光ビーム透過調整手段によって光パワーが調整さ
れるので、光源が発する光ビームの量子ノイズを低く保
つことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による情報記録再生装置
1000の構成
【図2】青色半導体レーザのレーザ出力(光パワー)と
量子ノイズとの関係
【図3】本発明の実施の形態2による情報記録再生装置
3000の構成
【図4】本発明の実施の形態3による情報記録再生装置
4000の構成
【図5】本発明の実施の形態4による情報記録再生装置
5000の構成
【図6】従来技術による光ヘッド600の構成
【符号の説明】
1 光源 2 ビームスプリッタ 3 光学素子 4 回折格子 5 偏光ビームスプリッタ 6 コリメータレンズ 7 ミラー 8 対物レンズ 9 情報記録媒体 10、11 第1、第2の集光レンズ 12、13、14 第1、第2、第3の光検出器 17 1/4波長板 20 判別手段 28 スピンドルモータ 1000 情報記録再生装置 1001 光量調整手段 1002 光ビーム透過調整手段 1003 集光手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 G11B 7/135 Z

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1層または2層の記録層を有する情報記
    録媒体に情報を記録し、前記情報記録媒体に記録された
    前記情報を再生する情報記録再生装置であって、 所定の光パワーPpreを有する第1の光ビームを発す
    る光源と、 前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層の記
    録層を有するかを判別する判別手段と、 前記判別手段における判別結果に基づいて、前記第1の
    光ビームの透過量を調整する光ビーム透過調整手段と、 前記光ビーム透過調整手段を透過した前記第1の光ビー
    ムを前記情報記録媒体に集光する集光手段とを備え、 前記情報記録媒体が1層の記録層を有すると判別された
    場合には、前記光ビーム透過調整手段は、前記所定の光
    パワーPpreを第1の光パワーPに調整し、 前記情報記録媒体が2層の記録層を有すると判別された
    場合には、前記光ビーム透過調整手段は、前記所定の光
    パワーPpreを第2の光パワーPに調整し、 前記所定の光パワーPpreと、前記第1の光パワーP
    と、前記第2の光パワーPとは、関係P<P
    preを満たす、情報記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記光源は、前記第1の光ビームの代わ
    りに、前記所定の光パワーPpreより小さいパワーを
    有する第2の光ビームを出射し、 前記判別手段は、前記光ビーム透過調整手段を透過し、
    かつ、前記情報記録媒体によって反射された前記第2の
    光ビームの反射光量を検出し、前記反射光量に応じて、
    前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層の記
    録層を有するかを判別する、請求項1に記載の情報記録
    再生装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、前記反射光量を示す信
    号電圧Vと基準電圧VPthとを比較することによ
    り、前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層
    の記録層を有するかを判別し、 前記判別手段は、前記信号電圧Vと前記基準電圧V
    Pthとが関係V>V Pthを満たす場合には、前記
    情報記録媒体は1層の記録層を有すると判別し、 前記判別手段は、前記信号電圧Vと前記基準電圧V
    Pthとが関係V<V Pthを満たす場合には、前記
    情報記録媒体は2層の記録層を有すると判別する、請求
    項2に記載の情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】 前記判別手段は、前記反射光量を示す信
    号電圧の変動数mと基準変動数とを比較することによ
    り、前記情報記録媒体が1層の記録層を有するか、2層
    の記録層を有するかを判別し、基準変動数は第1の変動
    数mおよび第2の変動数m(m<m)を含み、 前記判別手段は、前記変動数mと前記基準変動数とが関
    係m=mを満たす場合には、前記情報記録媒体は1層
    の記録層を有すると判別し、 前記判別手段は、前記変動数mと前記基準変動数とが関
    係m=mを満たす場合には、前記情報記録媒体は2層
    の記録層を有すると判別する、請求項2に記載の情報記
    録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記判別手段は、前記反射光量を示す信
    号電圧と、第1の信号電圧および第2の信号電圧とを比
    較することにより、前記情報記録媒体が1層の記録層を
    有するか、2層の記録層を有するかを判別し、 前記第1の信号電圧は、1層の記録層を有する情報記録
    媒体において前記第2の光ビームの反射光量を示す信号
    電圧であり、 前記第2の信号電圧は、2層の記録層を有する情報記録
    媒体において前記第2の光ビームの反射光量を示す信号
    電圧であり、 前記判別手段は、前記信号電圧が第1の信号電圧と一致
    する場合には、前記情報記録媒体は1層の記録層を有す
    ると判別し、 前記判別手段は、前記信号電圧が第2の信号電圧と一致
    する場合には、前記情報記録媒体は2層の記録層を有す
    ると判別する、請求項2に記載の情報記録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記光ビーム透過調整手段は、液晶素子
    と、偏光ホログラムとを含む、請求項1に記載の情報記
    録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記光ビーム透過調整手段は、液晶素子
    と、偏光ビームスプリッタとをさらに含む、請求項1に
    記載の情報記録再生装置。
  8. 【請求項8】 前記光ビーム透過調整手段は、光学フィ
    ルタを含む、請求項1に記載の情報記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記光源は、緑色から紫外線の波長領域
    において発光する半導体レーザである、請求項1に記載
    の情報記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記光源は、青色の波長領域において
    発光する半導体レーザである、請求項1に記載の情報記
    録再生装置。
  11. 【請求項11】 1層、2層、…、または、N層(N>
    2、Nは自然数)の記録層を有する情報記録媒体に情報
    を記録し、前記情報記録媒体に記録された前記情報を再
    生する情報記録再生装置であって、 所定の光パワーPpreを有する第1の光ビームを発す
    る光源と、 前記情報記録媒体が有する記録層の数を判別する判別手
    段と、 前記判別手段における判別結果に基づいて、第1の光ビ
    ームの透過量を調整する光ビーム透過調整手段と、 前記光ビーム透過調整手段を透過した前記第1の光ビー
    ムを前記情報記録媒体に集光する集光手段とを備え、 前記情報記録媒体がn層(n=1、2、…、N、nは自
    然数)の記録層を有すると判別された場合には、前記光
    ビーム透過調整手段は、前記所定の光パワーP pre
    第nの光パワーPに調整し、 前記所定の光パワーPpreと前記第nの光パワーP
    とは、関係P<P<…<P<…<PN−1≦P
    を満たす、情報記録再生装置。
  12. 【請求項12】 前記光源は、前記第1の光ビームの代
    わりに、前記所定のパワーPPreよりも小さい光パワ
    ーを有する第2の光ビームを出射し、 前記判別手段は、前記光ビーム透過調整手段を透過し、
    かつ、前記情報記録媒体によって反射された前記第2の
    光ビームの反射光量を検出し、前記反射光量に応じて、
    前記情報記録媒体が有する記録層の数を判別する、請求
    項11に記載の情報記録再生装置。
  13. 【請求項13】 前記判別手段は、前反射射光量を示す
    信号電圧Vと基準電圧VPthnとを比較することに
    より、前記情報記録媒体が有する記録層の数を判別し、 前記基準電圧VPthnは、第1の基準電圧
    Pth1、第2の基準電圧V th2、…、および、
    第N−1の基準電圧VPthN−1を含み、第1の基準
    電圧VPth1と、第2の基準電圧VPth2と、…、
    第N−1の基準電圧VPt hN−1とは、関係V
    Pth1>VPth2>…>VPthN−1を満たし、 前記判別手段は、前記信号電圧Vと前記基準電圧V
    Pthnとが関係V>VPth1を満たす場合には、
    前記情報記録媒体は1層の記録層を有すると判別し、 前記判別手段は、前記信号電圧Vと前記基準電圧V
    Pthnとが関係V<VPthN−1を満たす場合に
    は、前記情報記録媒体はN層の記録層を有すると判別
    し、 前記判別手段は、前記信号電圧Vと前記基準電圧V
    PthnとがVPthk −1>V>VPthkを満た
    す場合には、前記情報記録媒体はk層(k=2、3、
    …、N−1、kは自然数)の記録層を有すると判別す
    る、請求項12に記載の情報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 前記判別手段は、前記反射光量を示す
    信号電圧の変動数mと基準変動数とを比較することによ
    り、前記情報記録媒体が有する記録層の数を判別し、 基準変動数は第1の変動数m、第2の変動数m
    …、および、第Nの変動数mを含み、第1の変動数m
    、第2の変動数m、…、および、第Nの変動数m
    は、関係m<m<…<m満たし、 前記判別手段は、前記信号電圧の変動数mが前記基準変
    動数のうち第nの変動数m(n=1、2、…、N、n
    は自然数)と一致する場合には、前記情報記録媒体はn
    層の記録層を有すると判別する、請求項12に記載の情
    報記録再生装置。
  15. 【請求項15】 前記判別手段は、前記反射光量を示す
    信号電圧と、第1〜第Nの信号電圧とを比較することに
    より、前記情報記録媒体が有する記録層の数を有するか
    を判別し、 第n(n=1、2、…、N、nは自然数)の信号電圧
    は、n層の記録層を有する情報記録媒体において前記第
    2の光ビームの反射光量を示す信号電圧であり、 前記判別手段は、前記信号電圧が前記第nの信号電圧と
    一致する場合には、前記情報記録媒体はn層の記録層を
    有すると判別する、請求項12に記載の情報記録再生装
    置。
  16. 【請求項16】 前記光ビーム透過調整手段は、液晶素
    子と、偏光ホログラムとを含む、請求項11に記載の情
    報記録再生装置。
  17. 【請求項17】 前記光ビーム透過調整手段は、液晶素
    子と、偏光ビームスプリッタを含む、請求項11に記載
    の情報記録再生装置。
  18. 【請求項18】 前記光ビーム透過調整手段は、光学フ
    ィルタを含む、請求項11に記載の情報記録再生装置。
  19. 【請求項19】 前記光源は、緑色から紫外線の波長領
    域において発光する半導体レーザである、請求項11に
    記載の情報記録再生装置。
  20. 【請求項20】 前記光源は、青色の波長領域において
    発光する半導体レーザである、請求項11に記載の情報
    記録再生装置。
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