JP2005108281A - 光ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】球面収差を検出するための複雑な検出手段を用いることなく、その発生要因をより簡便かつ的確に検出することのできる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】光ディスクのフォーカスサーチに際して光ディスクに対する対物レンズの相対距離をリニアに変化させた時に、受光素子を介して得られる光ディスク表面でのフォーカスエラー信号と同光ディスクの第1の反射層でのフォーカスエラー信号と第2の反射層でのフォーカスエラー信号との時間差をそれぞれ測定する。そして、これら時間差に基づいて、光ディスク表面から第1のカバー層までの厚さ、及び同第1反射層を含む光ディスク表面から第2の反射層までのカバー層の厚さを各々検出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、特に高密度、大容量の光ディスクの再生、あるいは記録再生を行う上で有益な光ディスク装置に関する。
現在、光ディスクとしてはCD、CD−ROM、CD−R、CD−RW等のCD系光ディスク、また赤色レーザを用いてより高密度、大容量のデータを記録再生可能な光ディスクとして、DVD、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、DVD+R、DVD+RW等のDVD系光ディスクがある。特に近年は、ブルーレーザを用いてさらに高密度、大容量のデータを記録再生可能にしたBlu−lay規格やAOD(Advanced Optical Disc)規格が提案されており、それらの規格を用いた光ディスクやドライブ装置の商品化が進められつつある。
ここで、このような光ディスク装置のデータ読み取り機構(ピックアップ)として、例えばBlu−lay規格の光ディスク装置に従来採用されている機構を例にとって、図9を参照しつつ、その概要を説明する。
同図9に示すように、この種の光ディスク装置は、通常、ディスク読み取り機構を構成するピックアップ50を備えている。このピックアップ50は、基本的には、レーザ光を発振する半導体レーザ発振器LDと、レーザ光を反射する45度反射ミラー56と、レーザ光を絞り込んで光ディスクの反射層(記録層)Rに焦点を合わせる対物レンズLと、光ディスク及び45度反射ミラー56からの反射光を受光素子PDに導くための偏光ビームスプリッタ51とを備えて構成される。そして、その補助機構としてさらに、フォーカシング(焦点合わせ)のために、上記対物レンズLを上下方向に微動可能にするレンズアクチュエータ(図示略)なども備えている。ちなみに、この対物レンズLは、回折限界までビームを絞るために高い性能が要求されており、そのレンズ開口率も、例えばNA=0.85程度の高いレンズ開口率に設定されている。
なお、この例において、光源として用いられる上記半導体レーザ発振器LDには、主に405nmの波長を有する青紫色レーザダイオードが用いられている。そして、入射されるレーザ光を整形して、対物レンズに対し平行光を入射するためにコリメータレンズ53を備え、さらには装着されている光ディスクの反射層Rから反射されるレーザ光の反射光を集光する機構として、集光レンズ57及び円筒レンズ58なども備えている。
そして、より詳しくは、この半導体レーザ発振器LDから発せられた直線偏光のレーザ光は、偏光ビームスプリッタ51によって所定の偏光成分のみがディスク側に透過され、1/4波長板52により円偏光に変換される。さらにコリメータレンズ53より平行光とされたレーザ光が45度反射ミラー56によって反射され、対物レンズLで絞り込まれて光ディスクの反射層Rに照射される。一方、反射層Rから反射されたレーザ光は、45度反射ミラー56及びコリメータレンズ53を介して1/4波長板52に至り、ここで元の偏光方向とは90度位相が異なる直線偏光にされる。そして、偏光ビームスプリッタ51では、上記反射された偏光成分とは異なる偏光成分のみが反射されて集光レンズ57及び円筒レンズ58にて反射光が集光されて、受光素子PDに入射される。受光素子PDは、この入射されたレーザ光を電気信号に変換する部分であり、この変換された電気信号は増幅されてピックアップ50の外部に送られ、そこで周知の復調処理が行われる。
そして、このようなピックアップのフォーカシングに際しては、レンズアクチュエータ
の駆動により、上記対物レンズを上下方向に動かし、ディスク表面と対物レンズとの距離を調整する処理が行われる。
ところで、このような高密度の光ディスクを記録、再生するには、半導体レーザ発振器(レーザ光源)から発せられたレーザ光のディスク上における集光スポットのスポット径を小さくする必要がある。そして、このスポット径は、基本的には以下のような計算式で計算される。
スポット径=レーザ光源の波長λ/対物レンズの開口率NA…(1)
この(1)式から分かるように、集光スポットのスポット径はレーザ光源の波長λに比例し、対物レンズのレンズ開口率NAに反比例する。そのため、レーザ光源の波長λを短波長化する、あるいはレンズ開口率NAの高い対物レンズを使用することにより、集光スポットのスポット径を小さくすることができる。例えばBlu−lay規格の光ディスクでは、レーザ光源の波長λが「405nm」、対物レンズの開口率NAが「0.85」である。
しかし、このように対物レンズのレンズ開口率NAを高くすると、ディスクの傾きに対する許容度が小さくなる。ちなみにディスクの傾きに対する許容度は、以下のような計算式で計算される。
ディスクの傾きに対する許容度=レーザ光源の波長λ/(対物レンズの開口率NA)…(2)
この(2)式から分かるように、ディスクの傾きに対する許容度はレーザ光源の波長に比例し、対物レンズの開口率の3乗に反比例して低下する。このため、開口率の高い対物レンズが用いられるBlu−lay規格の光ディスクでは、ディスクの傾きに対する許容度を確保するために、特にディスクのカバー層の厚みを薄くする必要がある。
ちなみに、Blu−lay規格の光ディスクの傾きに対する許容度は、DVD規格(レーザ光源の波長λが「650nm」、対物レンズのレンズ開口率NAが「0.6」)の光ディスクの傾きに対する許容度の約「1/5」である。このため、DVD規格の光ディスクのカバー層の厚み「600μm」に対して、Blu−lay規格の光ディスクでは、そのカバー層の厚みを「100μm」程度にする必要がある。
さらに、高密度の光ディスクでは、データの記録容量を高めるために、片面に2層の反射層(記録層)を設けることを想定している。第1の反射層(記録層)及び第2の反射層(記録層)どちらか一方からの反射光が他方からの反射光に影響を及ぼさない様に、第1の反射層と第2の反射層との相関距離を極力(例えば「25μm」程度)離す必要がある。このため、第1の反射層と第2の反射層とはディスク表面からのカバー層の厚みが異なることとなる。そして、特にディスクのカバー層の厚みを薄くしたBlu−lay規格では、もともと光ディスクのカバー層が薄いため、ディスクのカバー層の厚み「100μm」に対する第1の反射層、第2の反射層それぞれのカバー層の厚みの誤差比率が大きくなる。
一方、対物レンズは、ディスクのカバー層の厚みを考慮して設計されるが、ディスクのカバー層の厚みが規格値「100μm」より外れると光ディスクの反射層上で球面収差が発生する。
次に、このような球面収差とディスクのカバー層の厚さとの関係について図10を参照しつつ、その概要を説明する。なお、図10は、ディスクのカバー層が薄い場合(図10(a))と、ディスクのカバー層が規格値の厚さの場合(図10(b))と、ディスクの
カバー層が厚い場合(図10(c))とについて、それぞれそのカバー層と焦点との関係を拡大して示した図である。
図10(a)に示すように、規定値よりもディスクのカバー層が薄い場合には、フォーカスサーチ時において、対物レンズはカバー層の厚みが規定値と等しい場合に比べてややディスクから遠い位置でフォーカス位置が認識されることとなる。このため、光ディスクより反射されたレーザ光は反射層の手前でフォーカスエラー(FE)信号が確認されるようになる。そして、レーザ光はこのように、ディスク反射層の手前で交差するため、結果的にディスク反射層上では、集光スポットのスポット径が大きくなり、球面収差が発生する。また、図10(b)に示すように、ディスクのカバー層の厚みが規格値と等しい場合には、フォーカスサーチ時において、ディスクの反射層上でフォーカスエラー(FE)信号が確認されるため、ディスク反射層に焦点位置を合わせることが可能となる。一方、図10(c)に示すように、規定値よりもディスクのカバー層が厚い場合には、フォーカスサーチ時において、対物レンズはカバー層の厚みが規定値と等しい場合に比べてややディスクに近い位置でフォーカス位置が確認されることとなる。このため、光ディスクより反射されたレーザ光は対物レンズ側からディスク奥側にかけて焦点位置を結ぶこととなる。そして、光ディスクより反射されたレーザ光はこのように、反射層の奥側でフォーカスエラー信号が確認されることから、結果的にディスク反射層上では、集光スポットのスポット径が大きくなり、やはり球面収差が発生する。
また一方で、球面収差は、基本的には以下のような計算式で計算される。
球面収差=(カバー層の厚み誤差Δd/規定値のカバー層の厚みd)×(対物レンズの開口率NA)…(3)
この(3)式から分かるように、球面収差は対物レンズの開口率NAの4乗に比例する。
このような球面収差が生じる場合、光ディスクの反射層上で適正な集光スポット径を得ることができなくなり、ひいては光ディスク装置としての記録あるいは再生機能も自ずと低下するようになる。
そこで従来は、例えば特許文献1にみられるように、ホログラム素子を用いて、上記球面収差の検出を行うようにした光ディスク装置なども提案されている。ちなみにこの光ディスク装置では、上記ホログラム素子を利用して対物レンズの光軸から遠い周辺部を透過する光と、光軸に近い中央部を透過する光とを分離し、その分離した光量の差分を得ることで球面収差の検出を行っている。
特開2002−367197号公報
このように、光ディスク装置に球面収差を検出する手段を設け、この検出された球面収差信号に基づいて球面収差補正用のアクチュエータをフィードバック制御するなどにより、上記球面収差を補正することはできる。
しかしながら、光ディスク装置に上述のような球面収差を検出する手段を設けるとなると、検出機構が複雑となるばかりか部品点数も増大し、ひいてはその調整作業が必要になるなど、製造工数、製造コストの増加が避けられないものとなる。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、球面収差を検出するための複雑な検出手段を用いることなく、その発生要因をより簡便かつ的確に検出することのでき
る光ディスク装置を提供することを目的とする。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、データが記録される反射層が透光性のカバー層によって覆われてなる光ディスクの反射層上にレーザ光源から照射されるレーザ光を前記カバー層を介して集光するための対物レンズと、前記光ディスクの反射層からの反射光を受光してこれを電気信号に変換する受光素子とを備えて、前記光ディスクの反射層に対するデータ記録及び同反射層からのデータ再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置において、前記光ディスクのフォーカスサーチに際して前記光ディスクに対する前記対物レンズの相対距離をリニアに変化させたときに前記受光素子を介して得られる光ディスク表面でのフォーカスエラー信号と同光ディスクの前記反射層でのフォーカスエラー信号との時間差に基づいて前記カバー層の厚さを検出する検出手段を備えることをその要旨とする。
光ディスク装置としてのこのような構成によれば、前述した球面収差を検出ための何ら特別な手段を設けずとも、上記フォーカスエラー信号に基づき検出されるカバー層の厚さからその影響の有無、すなわち球面収差の発生の有無やその度合い等を、間接的ではあるものの正確に把握することが可能となる。上記カバー層の厚さ誤差が球面収差の発生要因となることも前述した通りであり、こうしてカバー層の厚さを正確に把握することで、該光ディスク装置としての適正な運用を図ることができるようにもなる。
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の光ディスク装置において、前記光ディスクは片面に第1の反射層と第2の反射層とが所定の間隔をおいて積層形成された2層構造を有し、前記検出手段は、前記光ディスクのフォーカスサーチに際して前記光ディスクに対する前記対物レンズの相対距離をリニアに変化させたときに前記受光素子を介して得られる光ディスク表面でのフォーカスエラー信号と同光ディスクの前記第1の反射層でのフォーカスエラー信号と前記第2の反射層でのフォーカスエラー信号との時間差に基づいて、前記光ディスク表面から前記第1の反射層までのカバー層の厚さ、及び同第1の反射層を含む前記光ディスク表面から前記第2の反射層までのカバー層の厚さを各々検出することをその要旨とする。
例えば前述したBlu−lay規格の光ディスクなどは、片面に第1の反射層と第2の反射層とが所定の間隔をおいて積層形成された2層構造を有している。そして現状では、このBlu−lay規格の光ディスクこそが、その光学系(ピックアップ)として開口率の高い対物レンズが必要とされることから、上記カバー層の厚さ誤差が球面収差の発生要因として無視できないものとなっている。この点、上記構成によれば、こうした片面2層構造の光ディスクに対しても、光ディスク表面から第1の反射層までのカバー層の厚さ、及び該第1の反射層を含む同光ディスク表面から第2の反射層までのカバー層の厚さがそれぞれ正確に把握されるため、例えば上記Blu−lay規格の光ディスクとの間でデータの読み書きを行う光ディスク装置としても、その適正な運用を図ることができるようになる。
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の光ディスク装置において、前記検出手段は、前記光ディスクに対する前記対物レンズの相対距離をリニアに変化させるためのアクチュエータの駆動電圧から前記対物レンズの移動速度を求める手段を有し、この求められた対物レンズの移動速度を前記時間差に乗算して前記カバー層の厚さを検出するものであることをその要旨とする。
通常、上記アクチュエータの駆動電圧は極めて安定した電圧であり、上記光ディスクに対する対物レンズの相対距離をリニアに変化させる際の該対物レンズの移動速度も、この
電圧にほぼ比例するようになる。したがって、上記対物レンズの移動速度を求める手段として、例えばこれらの関係を予めテーブル化しておくなどすることにより、上記カバー層の厚さについて、これを極めて高い精度で検出することができるようなる。
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ディスク装置において、前記検出手段を通じて検出される光ディスクのカバー層の厚さに応じて前記対物レンズによる集光態様を補正する補正手段を更に備えることをその要旨とする。
光ディスク装置としてのこうした構成によれば、当該光ディスク装置自体で、上記光ディスクのカバー層の厚さ誤差に起因して生じる球面収差を自動補正することができるようになる。そして、このような機能の追加は、上記Blu−lay規格の光ディスクとの間でデータの読み書きを行う光ディスク装置にとって特に有益である。
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項4に記載の光ディスク装置において、前記補正手段が、少なくとも2つのレンズの組み合わせによって前記対物レンズに対するレーザ光の入射径を可変とするビームエキスパンダからなることをその要旨とする。
上記ビームエキスパンダは、こうした光ディスク装置の光学系(ピックアップ)として一般に採用されていることが多い。したがって、このようなビームエキスパンダを補正手段として用いる上記構成によれば、部品点数の増加等を招くことなく、上述した球面収差の自動補正を行うことができるようになる。
この発明によれば、球面収差を検出ための何ら特別な手段を設けずとも、フォーカスエラー信号に基づき検出されるカバー層の厚さからその影響の有無、すなわち球面収差の発生の有無やその度合い等を、間接的ではあるものの正確に把握することが可能となる。そして、こうしてカバー層の厚さを正確に把握することで、光ディスク装置としての適正な運用を図ることができるようにもなる。
以下、この発明にかかる光ディスク装置の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態では、一例として第1の反射層と第2の反射層との2層構造を有するBlu−lay規格の光ディスクに書き込まれたデータを再生する装置について説明する。
はじめに、図1、図2を参照して、この実施の形態にかかる光ディスクのカバー層の厚さを検出する検出手段について、その検出原理を説明する。
第1の反射層R1と第2の反射層R2との2層構造を有するBlu−lay規格の光ディスクODは図1(a)、(b)、(c)ではその概念を模式的に示しているものの、規定値では光ディスク表面DFから第1の反射層R1までのカバー層の厚みが「100μm」、第1の反射層R1から第2の反射層R2までのカバー層の厚みが「25μm」である。
図1(a)は、フォーカスサーチ(焦点合わせ)の際に、対物レンズLのレンズアクチュエータを駆動させて同レンズを光ディスクODに近づけていったときに、光ディスク表面DFで焦点位置が合ったときの状態を概念的に示している。図1(b)、(c)についても同じく、フォーカスサーチの際に、対物レンズLのレンズアクチュエータを駆動させて同レンズを光ディスクODに更に近づけていったときに、それぞれ第1の反射層R1、第2の反射層R2で焦点位置が合ったときの状態を概念的に示している。
図2(a)は、こうしたフォーカスサーチに際して、上記対物レンズL(図1)を光ディスクOD(図1)から遠い位置からディスクに近い位置にリニアに移動させたときの同対物レンズLの軌跡を示している。こうした軌跡からも明らかなように、対物レンズLの移動量はレンズアクチュエータに印加されるアクチュエータ駆動電圧とアクチュエータの駆動時間とによって求めることができる。なお、対物レンズの移動量は「アクチュエータの移動速度×アクチュエータの駆動時間」で求めることができ、しかもアクチュエータの移動速度はアクチュエータの駆動電圧に比例している。そこでここでは、アクチュエータの駆動電圧に対するアクチュエータの移動速度の関係を予め変換テーブルに用意しておき、このテーブルを用いて対物レンズの移動速度を求めることとしている。
一方、レンズアクチュエータを駆動させて対物レンズL(図1)を光ディスクOD(図1)に近づけていくと、合焦点付近でレーザ光の反射光が検出され、フォーカスエラー(FE)信号としてS字形の誤差信号が現れる。図2(b)は、こうしたフォーカスエラー(FE)信号の発生態様を図2(a)に示した対物レンズLの軌跡との対応のもとに示したものである。すなわち、このFE信号がゼロクロスするタイミングでレンズのフォーカス位置(合焦点位置)がそれぞれ認識されることとなる。例えば図1(a)の光ディスク表面DFに対応しては、図2(a)の軌跡中、「A点」で、図2(b)に示すようなS字形の最初のFE信号が現れる。また、図1(b)の第1の反射層R1に対応しては、図2(a)の軌跡中、「B点」で、図2(b)に示すような2番目のFE信号現れる。このFE信号は、反射層(記録層)に対応して現れる信号であるため、上記「A点」でのFE信号よりも大きな振幅を有して現れる。さらに、図1(c)の第2の反射層R2に対応しては、図2(a)の軌跡中、「C点」で、図2(b)に示すような3番目のFE信号が現れる。このFE信号も、反射層(記録層)に対応して現れる信号であるため、上記「B点」でのFE信号と同程度の振幅を有して現れる。そしてここでは、これらFE信号の発生間隔(時間)と上述したアクチュエータの駆動電圧(対物レンズLの移動速度)とに基づき、以下のようにしてその時々の対物レンズLの移動量、すなわち光ディスクのカバー層の厚さを求める。
(イ)ディスク表面「A点」から第1の反射層「B点」までの対物レンズ移動量「M1」=(「A点」から「B点」までのアクチュエータ駆動時間)×(対物レンズの移動速度)=ディスク表面「A点」から第1の反射層「B点」までのカバー層の厚さ。
(ロ)第1の反射層「B点」から第2の反射層「C点」までの対物レンズ移動量「M2」=(「B点」から「C点」までのアクチュエータ駆動時間)×(対物レンズの移動速度)=第1の反射層「B点」から第2の反射層「C点」までのカバー層の厚さ。
(ハ)ディスク表面「A点」から第2の反射層「C点」までのカバー層の厚さ「M1+M2」。
次に、図3〜図5を参照して、こうした原理に基づいて構成したこの実施の形態にかかる光ディスク装置についてその概要を説明する。
図3に示す光ディスク装置において、ピックアップ(光ピックアップ)100は、レーザ光により光ディスクODに記録されたデータを読み取り電気信号に変換する部分である。その内部には、光源としての半導体レーザ発振器LDや対物レンズLなど複数のレンズ、ミラー、ビームスプリッタ等を備えた光学系、対物レンズを駆動するアクチュエータ110、例えばビームエキスパンダで構成される球面収差補正手段120、並びに受光素子PDを備えている。そして、光ディスクODの反射層にレーザ光を照射するとともに、反射層から反射されるレーザ光を上記受光素子PDで受光して電気信号に変換する。この変換された電気信号は適宜に増幅され、FE信号として、演算回路200に送られる。
また、演算回路200では、フォーカスサーチ動作時にピックアップ100から入力される上記電気信号を周知の演算方法にて演算してFE信号を生成する。こうして生成されたFE信号は図3に示すように、制御回路300に出力される。
また、図3に示す制御回路300は、内蔵するメモリ等に格納された格納された各種制御プログラム、並びに図示しない外部のプロセッサユニット(パーソナルコンピュータ、プレーヤ、レコーダ等)からインターフェースを介して伝達される命令に基づいて当該光ディスク装置としての各種機能を総括的に制御する部分である。以下に説明するLD(半導体レーザ発振器)駆動回路400も、この制御回路300からの指令をもとに、必要とされる処理を実行する。具体的には、制御回路300は、LD駆動回路に対してLD駆動信号を出力することによって、上記ピックアップ100の半導体レーザ発振器LDを駆動させる。また、対物レンズのアクチュエータ110に対してアクチュエータ駆動信号を出力することによって、ピックアップ100における上述したフォーカスサーチが可能となる。
さらに、制御回路300では、こうして演算されたFE信号からフォーカス(合焦点)位置を認識する。そして、上述した検出手段で検出されたディスクカバー層の厚さとBlu−lay規格の光ディスクのカバー層の規格値(ディスク表面から第1の反射層までのカバー層の厚さ「100μm」、第1の反射層から第2の反射層までのカバー層の厚さ「25μm」)とからカバー層の厚さの誤差が判定される。そして、ディスクのカバーの厚さ判定に基づき、球面収差補正手段120を構成するビームエキスパンダに所要の駆動信号を出力して前記球面収差の補正を行う。
また、同じく図3に示すLD駆動回路400は、制御回路300から与えられるLD駆動信号に基づいてピックアップ100内の半導体レーザ発振器LDの発振を制御する部分である。
さらに、本実施の形態の光ディスク装置では、図示しないエンコーダ/デコーダを備えており、上記制御回路300との協働のもとにエンコード(変調)処理やデコード(復調)処理を行うこととなる。
例えば、光ディスクへのデータ記録(書き込み)に際しては、インターフェースを介して上記外部のプロセッサユニットから転送されるデータに対し、制御回路300から与えられる対象となる光ディスクの仕様に沿ったエンコード処理を実行する。併せて、LD駆動回路400に対してはレーザの発振を制御する信号を送ってピックアップ100を制御しつつ、上記エンコード処理したデータを該当する光ディスクの反射層に書き込む。
他方、光ディスクからのデータ再生に際しては、上記演算回路200から入力されるディスク読み取り時のデータ信号(RF信号)に基づき、制御回路300から与えられる対象となる光ディスクの仕様に沿ったデコード処理を実行する。そして、このデコード処理したデータをインターフェースを介して上記外部のプロセッサユニットに転送する。なお、上記インターフェースとしては、例えばATAPI(AT Attachment Packet Interface)やSCSI(Small Computer System Interface)などの規格に対応した回路が適宜採用可能である。
図4、図5は、上記ピックアップ100について、その内部構造をより具体的に示したものであり、同図4並びに図5を参照して、このピックアップ100の構造を更に詳述する。なお、本実施の形態のピックアップ100は、基本的に先の図9に示した構造を有しているが、上記球面収差補正手段120としてのビームエキスパンダを新たに設けている。
図4に示すように、ピックアップ100は、レーザ光を発振する半導体レーザ発振器LDと、レーザ光を反射する45度反射ミラー156と、レーザ光を絞り込んで光ディスクの反射層Rに焦点を合わせる対物レンズLと、光ディスク及び45度反射ミラー156からの反射光を受光素子PDに導くための偏光ビームスプリッタ151とを備えて構成される。そして、その補助機構としてさらに、フォーカシング(焦点合わせ)のために、上記対物レンズLを上下方向に微動可能にするレンズアクチュエータ(図示略)なども備えている。ちなみに、この対物レンズLは、回折限界までビームを絞るために高い性能が要求されており、そのレンズ開口数も、例えばNA=0.85程度の高いレンズ開口数に設定されている。
さらに、コリメータレンズ153と対物レンズLとの間に球面収差補正手段として凹レンズ154と凸レンズ155とのレンズ2枚構成からなるビームエキスパンダを備えている。
なお、この例において、光源として用いられる上記半導体レーザ発振器LDには、405nmの波長を有する青紫色レーザダイオードが用いられている。そして、入射されるレーザ光を整形して、対物レンズに対し平行光を入射するためにコリメータレンズ153を備え、さらには装着されている光ディスクの反射層Rから反射されるレーザ光の反射光を集光する機構として、集光レンズ157及び円筒レンズ158なども備えている。
そして、より詳しくは、この半導体レーザ発振器LDから発せられた直線偏光のレーザ光は、偏光ビームスプリッタ151によって所定の偏光成分のみがディスク側に透過され、1/4波長板152により円偏光される。さらにコリメータレンズ153より平行光とされたレーザ光がビームエキスパンダを構成する凹レンズ154によって拡散光とされ、さらに同ビームエキスパンダを構成する凸レンズ155によって収束光とされる。そして、収束光とされたレーザ光は45度反射ミラー156によって反射され、対物レンズLで絞り込まれて光ディスクの反射層Rに照射される。一方、反射層Rから反射されたレーザ光は、45度反射ミラー156及びコリメータレンズ153を介して1/4波長板152に至り、ここで元の偏光方向とは90度位相が異なる直線偏光にされる。そして、偏光ビームスプリッタ151では、上記反射された偏光成分とは異なる偏光成分のみが反射されて集光レンズ157及び円筒レンズ158にて反射光が集光されて、受光素子PDに入射される。受光素子PDは、この入射されたレーザ光を電気信号に変換する部分であり、この変換された電気信号は増幅されてピックアップ100の外部に送られ、そこで周知の復調処理が行われる。
そして、このようなピックアップ100のフォーカシングに際しては、レンズアクチュエータの駆動により、上記対物レンズを上下方向に動かし、ディスク表面と対物レンズとの距離を調整する処理が行われる。
なお、図5(a)は図4をX−Y軸平面から見た上記ピックアップ100の構成を示しており、図5(b)は図4をX−Z軸平面から見た同ピックアップ100の構成を示している。
次に、この実施の形態にかかる光ディスク装置による上記ディスクのカバー層の厚さ判別に基づき球面収差を補正しつつ実行される光ディスクの記録/再生動作について、図6及び図7を併せ参照して詳細に説明する。
この実施の形態にあって、上記制御回路300(図3)は、図6にその全体の処理手順を示すように、まずはフォーカスサーチを行って、ディスク厚判別、球面収差補正を実行
する。
すなわち、この光ディスクの記録/再生に際してはまず、先の図1及び図2に例示した態様でのフォーカスサーチが実行される(ステップS101)。
次に、ステップS102では、このフォーカスサーチに伴って検出されたFE信号からディスク表面のフォーカス(合焦点)位置、第1の反射層のフォーカス位置及び第2の反射層のフォーカス位置を認識し、上述した検出手段で対物レンズの移動量を検出する。そして、この検出した対物レンズの移動量からディスクのカバー層の厚さが判断される。そして、検出されたディスクのカバー層の厚さとBlu−lay規格の光ディスクのカバー層の規格値とからカバー層の厚さの誤差が判定される。
次に、ステップS103では、ステップS102で判定されたディスクカバー層の誤差に基づいて、球面収差補正手段120を構成するビームエキスパンダのレンズ(この例では凸レンズ155)を図示しない適宜のアクチュエータによって前後に移動させる。
図7(a)〜(c)は、このようなディスクのカバー層の判定に基づき、ビームエキスパンダを通じて球面収差を補正する処理の一例を示したものである。
図7(a)〜(c)は、図4、図5において説明したように、コリメータレンズ153と対物レンズLとの間に球面収差補正手段120として凹レンズ154と凸レンズ155とのレンズ2枚構成からなるビームエキスパンダの操作例を示している。なお、凹レンズ154に入射するレーザ光は、図4において説明したように、円偏光された平行光となっている。
ここで例えば、ステップS102において、ディスクのカバー層の厚さが規定値よりも薄いと判別された場合には、図7(a)に示すように、凹レンズ154と凸レンズ155との相対距離を広げることで、凹レンズ154によって拡散された拡散光は、より拡散して凸レンズ155に入射されることとなる。そして、凸レンズ155の外周方向に拡径して入射された拡散光は凸レンズ155の回折特性によって収束光とされ、該収束光が対物レンズLに入射される。対物レンズLに収束光で入射したレーザ光は対物レンズLの回折特性により、通常(平行光で入射)の焦点位置よりもディスクに対して手前で焦点位置を結ぶ。そしてさらに、対物レンズLの位置をディスク側に近づける方向に移動することで、焦点位置をディスク反射層上に合わせることが可能となる。
一方、上記ステップS102において、ディスクのカバー層の厚さが規定値と等しいと判別された場合には、図7(b)に示すように、凹レンズ154と凸レンズ155との相対距離を変化させずに維持する。そのため、凹レンズ154によって拡散された拡散光は、凸レンズ155の回折特性により平行光とされ、平行光が対物レンズLに入射される。そのため、通常の焦点位置で焦点が結ばれる。
他方、上記ステップS102において、ディスクのカバー層の厚さが厚いと判別された場合には、図7(c)に示すように、凹レンズ154と凸レンズ155との相対距離を狭くすることで、凹レンズ154によって拡散された拡散光は、凸レンズ155にてさらに拡散されて対物レンズLに入射されることとなる。対物レンズLに拡散光で入射されたレーザ光は対物レンズの回折特性により、通常(平行光で入射)の焦点位置よりもディスクに対して遠くで焦点位置を結ぶ。そしてさらに、対物レンズLの位置をディスク側から遠ざける方向に移動することで、焦点位置をディスク反射層上に合わせることが可能となる。
そして、ステップS104において、ディスクの記録/再生において必要なその他の条件(例えば半導体レーザ発振器LD(図3)のレーザパワー等)が最適条件ならば(YE
Sの場合)、記録/再生が可能となり、実際に記録/再生が行われる(ステップS105)。
一方、ディスクの記録/再生において必要な条件が最適条件でないならば(ステップS104でNOの場合)、上記レーザパワー等の記録条件を変更して(ステップS106)、再び最適条件かどうかの判断を行う(ステップS104)。同処理は、上記条件が最適条件となるまで繰り返し実行され、該条件が満たされた時点で、実際の記録/再生が行われる(ステップS105)。
以上詳述したように、この実施の形態にかかる光ディスク装置によれば、以下に列記するような優れた効果が得られるようになる。
(1)例えばBlu−lay規格の光ディスクODは、片面に第1の反射層R1と第2の反射層R2とが所定の間隔をおいて積層形成された2層構造を有している。そして現状では、このBlu−lay規格の光ディスクこそが、その光学系(ピックアップ)として開口率の高い対物レンズが必要とされることから、上記カバー層の厚さ誤差が球面収差の発生要因として無視できないものとなっている。この点、上記構成によれば、こうした片面2層構造の光ディスクに対しても、光ディスク表面DFから第1の反射層R1までのカバー層の厚さ、及び該第1の反射層R1を含む同光ディスク表面DFから第2の反射層R2までのカバー層の厚さをそれぞれ正確に検出することができる。すなわち、球面収差を検出するための何ら特別な手段を設けずとも、その発生要因となる情報(ディスクのカバー層の厚さ誤差)を正確に検出することができる。
(2)通常、上記フォーカスサーチに用いられるアクチュエータの駆動電圧は極めて安定した電圧であり、上記光ディスクODに対する対物レンズLの相対距離をリニアに変化させた際の該対物レンズの移動速度も、この電圧にほぼ比例するようになる。したがって、上記対物レンズの移動速度を求める手段として、これらの関係を予めテーブル化しておいたことにより、上記カバー層の厚さについて、これを簡易に且つ、極めて高い精度で検出することができるようなる。
(3)上記光ディスクODのカバー層の厚さ誤差に起因して生じる球面収差を例えばビームエクスパンダにて自動補正することとした。このような機能の追加は、上記Blu−lay規格の光ディスクとの間でデータの読み書きを行う光ディスク装置にとって特に有益である。
(4)上記ビームエキスパンダは、こうした光ディスク装置の光学系(ピックアップ)として一般に採用されていることが多い。したがって、このようなビームエキスパンダを補正手段として用いた上記構成によれば、部品点数の増加等を招くことなく、上述した球面収差の自動補正を行うことができるようになる。
なお、この発明にかかる光ディスク装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施の形態では、ディスクから遠い位置からディスクに近い位置に対物レンズを移動させてフォーカスサーチを行うこととしたが、逆に図8に示すように、ディスクに近い位置からディスクから遠い位置に対物レンズLを移動させてフォーカスサーチを行うようにしてもよい。ちなみに、図8(a)において、「D点」は先の図1(c)の第2の反射層R2で焦点位置が合ったときの状態に対応し、「E点」は同じく図1(b)の第1の反射層R1で焦点位置が合ったときの状態に対応し、また「F点」は図1(a)の光ディスク表面DFで焦点位置が合ったときの状態に対応している。そして、これら各点で焦点位置が合う毎に、図8(b)に示される態様で、先の図2(b)に示したFE信号とは逆位相のFE信号が現れるようになる。このため、このような態様でフォーカスサーチを行
った場合であれ、対物レンズLの移動量M3に対応して第1の反射層R1から第2の反射層R2までカバー層の厚さを求めることができ、対物レンズLの移動量M4に対応して光ディスク表面DFから第1の反射層R1までのカバー層の厚さを求めることができる。そしてこの場合も、「M3+M4」が、第1の反射層R1を含んだ光ディスク表面DFから第2の反射層R2までのカバー層の厚さに対応したものとなる。
・上記実施の形態では、ビームエキスパンダは、凹レンズ154と凸レンズ155とのレンズ2枚構成としたが、ビームエキスパンダの構成としてはこのような構成に限るものではない。例えば2枚の凸レンズでビームエキスパンダを構成してもよいし、3枚以上のレンズで同ビームエキスパンダを構成してもよい。すなわち、ビームエキスパンダとしての物理的構造は任意である。
・上記実施の形態では、球面収差の補正手段としてビームエキスパンダを用いたが、球面収差の補正手段としてはビームエキスパンダに限らない。要はカバー層の厚さに応じて対物レンズへの入射光を平行光/収束光/拡散光のいずれかに自由に可変制御できればよく、球面収差補正手段としての物理的構造は任意である。さらに、上記実施の形態では、球面収差の補正手段はコリメータレンズ153と対物レンズLとの間としたが、カバー層の厚さに応じて対物レンズへの入射光を平行光/収束光/拡散光のいずれかに自由に可変制御できれば、その配設位置についても任意である。
・上記実施の形態では、対物レンズの移動速度を求める手段として、対物レンズの移動速度とアクチュエータの駆動電圧の関係を予めテーブル化しておくとしたが、対物レンズの移動速度の求め方はこれに限るものではない。例えば、対物レンズの移動速度を常に一定に制御することでも対物レンズの移動速度を決めることはできる。
・上記実施の形態では、光ディスクはBlu−lay規格の光ディスクであり、片面に第1の反射層と第2の反射層とが所定の間隔をおいて積層形成された2層構造であるとしたが、対象とする光ディスクは、2層構造のBlu−lay規格に限らず任意である。すなわち、1層構造、2層構造を問わずCD規格の光ディスク、DVD規格の光ディスク、AOD規格の光ディスクにおいても、この発明の適用は可能である。
対物レンズでのフォーカスサーチに際し、(a)はディスク表面での焦点位置、(b)は第1の反射層での焦点位置、(c)は第2の反射層での焦点位置をそれぞれ示す光ディスクと対物レンズとの概略側面図。 上記フォーカスサーチに伴う、(a)は対物レンズの移動軌跡、(b)はFE信号の発生態様をそれぞれ示すタイムチャート。 本発明にかかる光ディスク装置についてその一実施の形態を示すブロック図。 同実施の形態の光ディスク装置に用いられているピックアップの構造を示す概略斜視図。 (a)は上記ピックアップのX−Y平面図、(b)は同ピックアップのX−Z平面図。 同実施の形態の光ディスク装置の制御回路による処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(c)は、ビームエキスパンダによる球面収差の補正例を示す概略側面図。 フォーカスサーチに伴う、(a)は対物レンズの移動軌跡、(b)はFE信号の発生態様をそれぞれ示すタイムチャート。 従来の光ディスク装置に用いられているピックアップの構造例を示す概略斜視図。 (a)〜(c)はフォーカスサーチに伴う球面収差の有無、並びに発生例を示す光ディスクと対物レンズとの概略側面図。
符号の説明
50…ピックアップ、51…偏光ビームスプリッタ、52…1/4波長板、53…コリメータレンズ、56…45度反射ミラー、57…集光レンズ、58…円筒レンズ、100…ピックアップ、110…アクチュエータ、120…球面収差補正手段、151…偏光ビームスプリッタ、152…1/4波長板、153…コリメータレンズ、154…凹レンズ、155…凸レンズ、156…45度反射ミラー、157…集光レンズ、158…円筒レンズ、200…演算回路、300…制御回路、400…LD駆動回路、DF…光ディスク表面、PD…受光素子、L…対物レンズ、LD…半導体レーザ発振器、OD…光ディスク、R…反射層(記録層)、R1…第1の反射層(記録層)、R2…第2の反射層(記録層)。

Claims (5)

  1. データが記録される反射層が透光性のカバー層によって覆われてなる光ディスクの反射層上にレーザ光源から照射されるレーザ光を前記カバー層を介して集光するための対物レンズと、前記光ディスクの反射層からの反射光を受光してこれを電気信号に変換する受光素子とを備えて、前記光ディスクの反射層に対するデータ記録及び同反射層からのデータ再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置において、
    前記光ディスクのフォーカスサーチに際して前記光ディスクに対する前記対物レンズの相対距離をリニアに変化させたときに前記受光素子を介して得られる光ディスク表面でのフォーカスエラー信号と同光ディスクの前記反射層でのフォーカスエラー信号との時間差に基づいて前記カバー層の厚さを検出する検出手段を備える
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記光ディスクは片面に第1の反射層と第2の反射層とが所定の間隔をおいて積層形成された2層構造を有し、
    前記検出手段は、前記光ディスクのフォーカスサーチに際して前記光ディスクに対する前記対物レンズの相対距離をリニアに変化させたときに前記受光素子を介して得られる光ディスク表面でのフォーカスエラー信号と同光ディスクの前記第1の反射層でのフォーカスエラー信号と前記第2の反射層でのフォーカスエラー信号との時間差に基づいて、前記光ディスク表面から前記第1の反射層までのカバー層の厚さ、及び同第1の反射層を含む前記光ディスク表面から前記第2の反射層までのカバー層の厚さを各々検出する
    請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 前記検出手段は、前記光ディスクに対する前記対物レンズの相対距離をリニアに変化させるためのアクチュエータの駆動電圧から前記対物レンズの移動速度を求める手段を有し、この求められた対物レンズの移動速度を前記時間差に乗算して前記カバー層の厚さを検出するものである
    請求項1または2に記載の光ディスク装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ディスク装置において、
    前記検出手段を通じて検出される光ディスクのカバー層の厚さに応じて前記対物レンズによる集光態様を補正する補正手段を更に備える
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  5. 前記補正手段が、少なくとも2つのレンズの組み合わせによって前記対物レンズに対するレーザ光の入射径を可変とするビームエキスパンダからなる
    請求項4に記載の光ディスク装置。
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