JP2005038523A - 光ピックアップ及び光ディスク記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
2つの光源の戻り光ノイズを部品点数削減、信頼性向上を図りながら、簡単で確実に抑えることができる光ピックアップ及びその光ピックアップを用いた光ディスク記録再生装置を提供すること。
【解決手段】
光ピックアップ4は第1及び第2の光源から第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dを、nを実効屈折率、Lを共振器長として(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように第1及び第2の光ディスクの反射面に、光学手段で第1及び第2のレーザ光を結ぶこととしたので、例えば図5の戻り光ノイズが発生しない範囲Hに光路長Dを収めることができ、1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができ、かつ部品点数削減、信頼性向上を図ることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えばCD(Conpact Disk)及びDVD(Digital versatile Disk)などの種々の光ディスクの記録再生に用いられる光ピックアップ及びその光ピックアップを用いた光ディスク記録再生装置に関する。
従来、一つの光ピックアップで例えばCDとDVDとの両方の記録媒体へ記録可能な光ディスク記録再生装置は、CD用のLD(Laser Diode)とDVD用のLDとの2個を用意していたが、部品点数も多く、信頼性も低下するなどの欠点も有った。
そこで、CDの波長帯の光源とDVDの波長帯の光源とを1つのパッケージに集約した1CAN2波長LDを用いることで、部品点数削減、信頼性向上を得ることが可能となった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−143312号公報(段落[0005]から[0011]、図1)。
しかしながら1CAN2波長LDは、DVD用の光源とCD用の光源との発光点がほぼ同じ位置にあるが、CDとDVDではその基板の厚みがCD側で1.2mm、DVD側で0.6mmと異なる。そのため、光ディスクの反射面から光源の発光点までの光路長の違いからCD用光源とDVD用光源との両方の戻り光ノイズを十分に抑えることが、容易にはできないなどの問題があった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、2つの光源の戻り光ノイズを部品点数削減、信頼性向上を図りながら、簡単で確実に抑えることができる光ピックアップ及びその光ピックアップを用いた光ディスク記録再生装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の主たる観点に係る光ピックアップは、第1の光ディスクに第1のレーザ光を照射する第1の光源と、前記第1の光ディスクの基板厚と異なる基板厚の第2の光ディスクに前記第1のレーザ光の波長と異なる第2のレーザ光を照射する第2の光源と、前記第1及び第2の光源から前記第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dが、jを整数、nを前記第1及び第2の光源の実効屈折率、Lを前記第1及び第2の光源の共振器長として、(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように前記第1及び第2のレーザ光の焦点を前記第1及び第2の光ディスクの反射面に結ぶ光学手段とを具備することを特徴とする。
ここで、「実効屈折率」とは、光源例えば半導体レーザ中の導波光が平均的に感じる屈折率のことであり、「共振器長」とは、例えば半導体レーザにある平行鏡の間隔Lのことである。また、「焦点を第1及び第2の光ディスクの反射面に結ぶ光学手段」とは対物レンズに限られるものではなく、例えば光源から光ディスクの反射面に第1及び第2のレーザ光が到達するまでのすべての光学手段をいうものとする。
本発明は、第1及び第2の光源から第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dを、(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように光学手段で第1及び第2の光ディスクの反射面に、第1及び第2のレーザ光を結ぶこととしたので、例えば1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができ、かつ部品点数削減、信頼性向上を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記第1の光ディスクと第2の光ディスクとの基板厚の差とその基板の屈折率との積が、前記((j+1)×nL/2)−0.5から前記(j×nL/2)+0.5を引いたものより小さいことを特徴とする。これにより、戻り光ノイズが大きく現れるj×nL/2とその隣の(j+1)×nL/2との光ディスクの面ぶれを除いた範囲に、第1及び第2の光ディスクによる光路長Dの差の幅が全て入るように光学手段などにより容易に調整ができ、例えば1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができる。
本発明の一の形態によれば、前記第1及び第2の光源の実効屈折率と共振器長との積が夫々ほぼ同一であり、かつ、3.8ミリメートル以上であることを特徴とする。これにより、光ディスクの面ぶれを考慮しても、例えば1CAN2波長LDを用いた場合にレーザ光源からの戻り光ノイズを容易に抑制できる。
本発明の一の形態によれば、前記第1及び第2の光源は、互いに近接して配置されていることを特徴とする。これにより、全体の面積を大幅に減縮できると共に部品点数も少なくでき、信頼性も向上させながら例えば1CAN2波長LDを用いた場合にレーザ光源からの戻り光ノイズを容易に抑制できる。
本発明の他の観点にかかる光ディスク記録再生装置は、第1の光ディスクに第1のレーザ光を照射する第1の光源と、前記第1の光ディスクの基板厚と異なる基板厚の第2の光ディスクに前記第1のレーザ光の波長と異なる第2のレーザ光を照射する第2の光源と、前記第1及び第2の光源から前記第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dが、jを整数、nを前記第1及び第2の光源の実効屈折率、Lを前記第1及び第2の光源の共振器長として、(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように前記第1及び第2のレーザ光の焦点を前記第1及び第2の光ディスクの反射面に結ぶ光学手段とを具備する光ピックアップを備えることを特徴とする。
本発明は、第1及び第2の光源から第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dを、(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように光学手段で第1及び第2の光ディスクの反射面に、第1及び第2のレーザ光を結ぶこととしたので、例えば1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができ、かつ部品点数削減、信頼性向上を図ることができる。
本発明の一の形態によれば、前記光ピックアップは、前記第1の光ディスクと第2の光ディスクとの基板厚の差とその基板の屈折率との積が、前記((j+1)×nL/2)−0.5から前記(j×nL/2)+0.5を引いたものより小さいことを特徴とする。これにより、戻り光ノイズが大きく現れるj×nL/2とその隣の(j+1)×nL/2との光ディスクの面ぶれを除いた範囲に、第1及び第2の光ディスクによる光路長Dの差の幅が全て入るように光学手段などにより容易に調整ができ、例えば1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができる。
本発明の一の形態によれば、前記光ピックアップは、前記第1及び第2の光源の実効屈折率と共振器長との積が夫々ほぼ同一であり、かつ、3.8ミリメートル以上であることを特徴とする。これにより、光ディスクの面ぶれを考慮しても、例えば1CAN2波長LDを用いた場合にレーザ光源からの戻り光ノイズを容易に抑制できる。
本発明の一の形態によれば、前記光ピックアップの前記第1及び第2の光源は、互いに近接して配置されていることを特徴とする。これにより、部品点数も少なくでき、信頼性も向上させながら例えば1CAN2波長LDを用いた場合にレーザ光源からの戻り光ノイズを容易に抑制できる。
以上のように、本発明によれば、2つの光源の戻り光ノイズを部品点数削減、信頼性向上を図りながら、簡単で確実に抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。なお、以下実施形態を説明するにあたっては、光ピックアップを用いた光ディスク記録再生装置のCD及びDVDの再生を中心に説明するが、これに限られるものではない。
図1は本発明の第1の実施形態に係る光ディスク記録再生装置のブロック図である。
図1に示すように光ディスク記録再生装置1は、例えば音楽情報や映像情報などが記録された光ディスク2がセットされており、光ディスク2を回転させるスピンドルモータ3、光ディスク2にレーザ光を照射させ電気信号に変換などする光ピックアップ4、そのスピンドルモータ3及び光ピックアップ4などを駆動させるドライバ5、そのドライバ5を制御するドライバ制御部6、光ピックアップ4から受光素子であるPD(Photo Detector)の出力信号を増幅などするアンプ7、アンプ7からの再生信号を復調、誤り検出及び訂正などの処理をして音楽情報等の信号を再生する信号処理部8、信号処理部8からの信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ9、D/Aコンバータ9によりアナログ信号に変換された信号を音楽情報等に変換し出力すると共に、操作ボタンなどによる操作情報を入力する入出力部10、入出力部10から入力された音響情報などの図示しないエンコード処理手段や変調回路などを有する記録制御回路11及び光ディスク記録再生装置1全体の動作の制御をする制御部12などから構成されている。
ここで、光ディスク2は音楽情報等が記録されたCD、映像情報などが記録されたDVDなどの記録媒体である。
図2は光ピックアップの概略説明図である。
光ピックアップ4は例えば図2に示すようにレーザ光を射出するレーザ光源13、そのレーザ光を3ビームに回折分離するグレーティング14、分離された3ビームを光ディスク2に照射する方向に反射などするビームスプリッタ15、そのビームスプリッタ15からのレーザ光を平行光にするコリメータレンズ16、コリメータレンズ16により平行光にされたレーザ光を光ディスク2方向に反射させるミラー17、ミラー17により反射されたレーザ光を光ディスク2上に集光させる対物レンズ18、光ディスク2からの反射光でビームスプリッタ15を透過したレーザ光の光軸を調節する光軸合成素子19、光軸を調整されたレーザ光が入射する例えばシリンドリカルレンズなどにより構成される調整レンズ20及びその調整レンズ20からのレーザ光を受光する受光素子としてのPD21などを有する。
レーザ光源13は、例えば波長780nmのレーザ光を射出する第1の光源である第1の発光点22と波長650nmのレーザ光を射出する第2の光源である第2の発光点23とを一つのパッケージに集約したものである。
また、レーザ光源13は例えばワンチップに形成された第1及び第2の光源ともにほぼ同じ実効屈折率nと共振器長Lとを有しており、その積nLは3.8mm以上となるように形成されている。これにより、詳しくは後述するレーザ光の戻り光ノイズが大きく現れる一定周期の間に、その光ディスク2の面ぶれも考慮して容易に第1及び第2の光源の両方ともその光路長Dが入ることとなり、ワンチップに形成された2波長レーザ光源のレーザ光の戻り光ノイズを抑制することができる。
なお、積nLは例えば3.8mm以上であればよく光ピックアップ4として実装できる範囲が上限となる。更にCD及びDVDのレーザ光源13の実効屈折率は、4前後であり、例えばCD側の実効屈折率のほうがDVD側の実効屈折率より、0.1〜0.2程度小さくなっている。
また、グレーティング14はレーザ光源13から射出されたレーザ光を1つのメインビームと2つのサブビームの3つのビームに分離するための回折格子であり、これによりトラッキング検出に3ビーム法などを用いることができる。
更にビームスプリッタ15は、グレーティング14からのレーザ光を45°の傾斜を有する反射面により後述するコリメータレンズ方向に反射させ射出させると共に、光ディスク2からの反射光をグレーティング14からのレーザ光と分離し透過させ、後述する光軸合成素子へ射出させることができる。
また、対物レンズ18は2波長例えば780nm及び650nmのレーザ光を確実にその情報記録面に集光できるように形成されており、図示しない二軸アクチュエータによって、フォーカシング方向及びトラッキング方向に移動可能なように支持されている。
更に光軸合成素子19は、例えばレーザ光源13から射出される2つのレーザ光のうち第2の波長である650nmのレーザ光はそのまま透過させ、第1の波長である780nmのレーザ光については回折または、屈折させることができる。これにより、第1の波長のレーザ光は例えば第2の波長のレーザ光の反射光が集光するPD上の位置に、その光路が変更され集光させることができることとなる。
図3は受光素子としてのPDの説明図である。
PD21は、図2に示すようにビームスプリッタ15を透過したレーザ光を受光して電気信号に変換する受光素子であり、例えば図3に示すようにメインビームを受光する4分割された4分割用PD24、その両隣に配置されたサブビームを受光するサブビーム用PD25,26を有する。これにより、4分割用PD24の各分割領域からの出力信号からフォーカシングエラー信号、トラッキングエラー信号及びRF信号を生成することができると共に、4分割用PD24とサブビーム用PD25,26との出力信号により、例えば3ビーム法でトラッキングエラー信号を生成することができる。なお、DVDのトラッキングエラー信号は例えばDPP法(ディファレンシャルプッシュプル法)で生成してもよい。
次に、ドライバ5は例えば図示しないフォーカスドライバ、トラッキングドライバ及びスピンドルドライバなどを有し、光ピックアップ4の対物レンズ18をフォーカス方向及びトラッキング方向などに動かすことができる。また、スピンドルドライバは、スピンドルモータ3の回転を制御することができる。
また、ドライバ制御部6は例えば図示しないフォーカス制御回路やトラッキング制御回路などを有し、制御部12のコントロール下、アンプ7からのフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号などに基づいて、ドライバ5を制御することができる。
更にアンプ7は、例えば制御部12のコントロール下、4分割用PD24からの出力信号を所定の大きさまで増幅して、フォーカスエラー信号を生成したり、4分割の各領域からの信号を位相比較し、DPD法(Differential Phase Detection法)によるトラッキングエラー信号を生成したり、4分割の各領域からの信号を合算し、RF(Radio Frequency)信号などを生成することができる。生成されたフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号は、制御部12を介しドライバ制御部6に供給され、RF信号は信号処理部8に供給される。
また、アンプ7は例えば制御部12のコントロール下、4分割用PD24とサブビーム用PD25,26とからの出力信号を所定の大きさまで増幅し、3ビーム法でトラッキングエラー信号を生成し、制御部12を介しドライバ制御部6に供給される。
更に入出力部10は、図示しない音響部、表示部、撮像部及び操作部などを有し、例えば制御部12のコントロール下、D/Aコンバータ9から供給されるアナログ信号に変換された音楽情報などを音響部のスピーカなどにより音声などにして出力することができる。
また、入出力部10は操作部の操作ボタンなどからの操作情報を制御部12に受け渡すことができる。
更に制御部12は例えば図示しない演算と制御とをするCPU(Central Processing Unit)、必要に応じて一時的に情報を記録し光ディスク記録再生装置1の制御をより円滑に行うRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びデータ格納部などを有する。
次に、以上のように構成された光ディスク記録再生装置1の動作についてCDの再生を中心に説明する。
まず、図1に示すように光ディスク記録再生装置1に光ディスク2がセットされ入出力部10のボタン操作などにより電源が投入されると、制御部12はドライバ制御部6及びドライバ5によりスピンドルモータ3を所定の回転数で回転させる。
また、制御部12はドライバ制御部6及びドライバ5により図示しないスレッドモータを駆動させ、所定の光ディスク2の位置に光ピックアップ4を移動させると共に、ドライバ制御部6及びドライバ5によりレーザ光源13に電流をリードパワーレベルに調節して、供給させる。
更に必要な電流が供給されたレーザ光源13は、第1の発光点22から例えば波長780nmのレーザ光を射出する。射出されたレーザ光は例えば図2に示す点線(実線は第2の波長例えば650nmのレーザ光の光線を示す。)のようにまず、グレーティング14に入射し3つのビームに分離されビームスプリッタ15に入射する。すなわち、回折格子であるグレーティング14により、メインビームとサブビームに分離され、サブビームは信号を読み取るためのメインビームからトラックの左右方向に例えば1/2トラックだけずれた位置に照射されるように回折される。
また、ビームスプリッタ15に入射した3つのビームからなるレーザ光は、更にビームスプリッタ15中に形成された45°の傾斜を有する反射面により、コリメータレンズ16の方向に反射され、コリメータレンズ16に入射し平行光にされる。
更にコリメータレンズ16から射出した平行光にされたレーザ光は、ミラー17により光ディスク2の方向に反射され、対物レンズ18に入射する。そして、対物レンズ18により光ディスク2の反射面に集光されることとなる。
次に、情報が記録された光ディスク2の反射面で反射された3つのビームからなるレーザ光は、対物レンズ18及びミラー17を逆に戻り、ビームスプリッタ15に入射する。
ビームスプリッタ15に入射した光ディスク2からの反射光は、グレーティング14からのレーザ光と分離され透過して、光軸合成素子19へ射出される。このとき、光ディスク2からの一部の反射光は、光軸合成素子19へ射出されずにビームスプリッタ15中に形成された45°の傾斜を有する反射面により、グレーティング14の方向に反射され戻り光となる場合がある。
ここで、戻り光から戻り光ノイズが発生する場合と戻り光ノイズの発生を抑える場合の仕組み(動作)について、そのレーザ光源13中の共振器長L及び実効屈折率nとレーザ光源13の第1及び第2の発光点22,23から光ディスク2の反射面までの光路長Dとの関係を踏まえて簡単に説明する。
図4は光路長差の説明図、図5は戻り光を抑える光路長Dの範囲の説明図である。
まず、戻り光ノイズとは、光ディスク2からの反射光の一部がビームスプリッタ15中に形成された45°の傾斜を有する反射面によりグレーティング14の方向に反射され、レーザ光源13に戻る戻り光となり、この戻り光によりいわゆる縦モード競合やモードホップなどの現象が生じ、ノイズとなるものである。
特にその戻り光ノイズは、レーザ光源13の発光点から光ディスク2の反射面までの光路長(距離と屈折率との積)Dが、レーザ光源13の実効屈折率nと共振器長Lとの積nLに対し、下記の条件を満たすときに大きく現れる。
D=(整数)×nL/2 [数1]
例えば図5に示すように[数1]の戻り光ノイズが大きく現れるDの位置がnL/2ごとに現れる(図5中のB、C)。ただし、図5のjは整数であり、縦軸にJitter[%]OR[ns]をとり、横軸に光ピックアップの光路長D[mm]をとるものとする。尚、[%]はDVD用であり[ns]はCD用である。
また、図5から光ディスク2の面ぶれのマージンを±0.5mmとすると、レーザ光源13の戻り光ノイズが生じないようにするには、例えば図5に示す光路長Bから+0.5mmの範囲Fと光路長Cから−0.5mmの範囲Gとを、戻り光ノイズが大きく現れる光路長Bのj×nL/2と光路長Cの(j+1)×nL/2との間の範囲から除いた範囲(図5中のH)の中に、例えば2波長のレーザ光源13の光路長Dが入っていることが必要となることがわかる。
以上のことを数式で表すと以下のようになる。
(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5 [数2]
次に、例えば第1及び第2の波長が夫々780nm及び650nmである1CAN2波長LDでは、図4に示すように第1及び第2の発光点22,23がほぼ同じ位置にあるが、CDとDVDとでは基板の厚みがCD側で1.2mm、DVD側で0.6mmと異なり、基板の屈折率を約1.5とすると、CD側光路長D1とDVD側光路長D2とで0.6×1.5=0.90(mm)もの差(図4中のA)が現れる。
従って、CD側光路長D1とDVD側光路長D2との両方が、図5の戻り光ノイズの生じない範囲Hに入るためには、少なくとも範囲Hが図4及び図5中のAの範囲と同じかそれより大きくなければならない。そのことを数式で表すと以下のようになる。
(j+1)×nL/2−0.5−(j×nL/2+0.5)≧0.90
nL/2−1≧0.90
nL/2≧1.90 [数3]
であり、nLの条件はnL≧3.80(mm) [数4]
となる。
これにより、[数4]の条件を満たすレーザ光源13を用いることで、レーザ光の戻り光ノイズの発生を抑えた光ピックアップ4及び光ディスク記録再生装置1を構成することができる。
以上で、戻り光から戻り光ノイズが発生する場合と戻り光ノイズの発生を抑える場合の仕組み(動作)についての説明を終了する。
次に、ビームスプリッタ15に入射した光ディスク2からの反射光が、グレーティング14からのレーザ光と分離され透過して、光軸合成素子19へ射出された後の動作について続けて説明する。
光軸合成素子19に入射したレーザ光は、例えば第2の波長である650nmのレーザ光はそのまま透過させ、第1の波長である780nmのレーザ光については回折または、屈折させてその光軸を第2の波長のレーザ光の光軸に合わせられる。
従って、光軸合成素子19を射出したレーザ光は例えば2波長で同一光軸上を調整レンズ20に入射し、調整レンズ20中のシリンドリカルレンズや球面レンズなどによりPD21上に3ビームのレーザ光が照射される。
すなわち、2波長のメインビームは4分割用PD24に照射されて夫々の分割領域からの電気信号が出力され、アンプ7に供給される。また、サブビーム用PD25,26には2波長のサブビームが照射されて夫々のPDから電気信号が出力され、アンプ7に供給される。
ここで、アンプ7に4分割用PD24の各領域から供給された出力信号は、制御部12のコントロール下、所定の大きさまで増幅され、フォーカスエラー信号を生成して制御部12を介してドライバ制御部6に供給される。ドライバ制御部6は、フォーカスエラー信号をドライバ5に伝え、ドライバ5のフォーカスドライバにより光ピックアップ4の図示しない例えば2軸アクチュエータのフォーカスコイルによって、フォーカシングが行われる。
また、アンプ7にサブビーム用PD25,26から供給された出力信号は、制御部12のコントロール下、所定の大きさに増幅され、その信号と4分割用PD24による出力信号とにより例えば3ビーム法を用いて、トラッキングエラー信号が生成されて、制御部12を介してドライバ制御部6に供給される。ドライバ制御部6は、トラッキングエラー信号をドライバ5に伝えドライバ5のトラッキングドライバにより光ピックアップ4の図示しない例えば2軸アクチュエータのトラッキングコイルによって、トラッキングが行われる。
これにより、対物レンズ18を常に適正な位置に保つことができ、再生の精度を確保できる。
更にアンプ7は、例えば制御部12のコントロール下、4分割用PDの各領域から増幅された信号を合算し、RF信号を生成して信号処理部8に供給する。
信号処理部8は、例えば制御部12のコントロール下、供給されたRF信号を復調、誤り検出及び訂正などの処理をして音楽情報などの信号を生成し、D/Aコンバータ9に供給する。
また、D/Aコンバータ9は、例えば制御部12のコントロール下、供給された音楽情報などの信号をアナログ信号に変換し、入出力部10に供給する。
更に入出力部10は、例えば制御部12のコントロール下、供給された音響情報などを図示しない音響部のスピーカなどにより音楽などにして出力し、光ディスク2に記録された音楽情報などが再生されることとなる。
以上で光ディスク記録再生装置1の動作の説明を終了する。
このように本実施形態によれば、光ピックアップ4は第1及び第2の光源から第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dを、nを実効屈折率、Lを共振器長として(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように第1及び第2の光ディスクの反射面に、光学手段で第1及び第2のレーザ光を結ぶこととしたので、例えば図5の戻り光ノイズが発生しない範囲Hに光路長Dを収めることができ、1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができ、かつ部品点数削減、信頼性向上を図ることができる。
また、第1の光ディスクと第2の光ディスクとの基板厚の差とその基板の屈折率との積の値が、前記(j+1)×nL/2−0.5からj×nL/2+0.5を引いた値より小さいこととしたので、戻り光ノイズが大きく現れるj×nL/2とその隣の(j+1)×nL/2との光ディスクの面ぶれを除いた範囲に、第1及び第2の光ディスクによる光路長Dの差の幅が全て入るように光学手段などにより容易に調整ができ、例えば1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができる。
更に第1及び第2の光源の実効屈折率と共振器長との積nLが夫々ほぼ同一であり、かつ、3.8ミリメートル以上であることとしたので、光ディスクの面ぶれを考慮しても、例えば1CAN2波長LDとして780nm及び650nmの波長を用いて、夫々CD及びDVDを光ディスク2として再生した場合に、いずれの波長のレーザ光源からの戻り光ノイズも容易に抑制できる。
また、第1及び第2の光源は、互いに近接して配置することとしたので、例えば1CAN2波長LDを用いた場合に全体の面積を大幅に縮小することができ、部品点数も少なくできると共に、信頼性も向上させながら2波長のレーザ光源からの戻り光ノイズを容易に抑制できる。
更に光ディスク記録再生装置1は、その光ピックアップ4が第1及び第2の光源から第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dを、(j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5となるように第1及び第2の光ディスクの反射面に、光学手段で第1及び第2のレーザ光を結ぶこととしたので、例えば1CAN2波長LDを用いた場合でも、容易に2つの光源からの戻り光ノイズを抑えることができ、かつ部品点数を削減し、信頼性向上を図ることができる。
尚、本発明は上述したいずれの実施形態にも限定されず、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更して実施できる。
例えば上述した実施形態では、レーザ光源13のnLを3.8ミリメートル以上として説明したがこれに限られるものではなく、2波長のレーザ光源13から光ディスク2の反射面までの光路長Dの全てが図5の戻り光ノイズが生じない範囲であるHの範囲に入るようなnLであればよい。これにより、より多様な光学部品や光ディスク2を用いながら、レーザ光源の戻り光ノイズの発生を抑制できることとなる。
また、上述した実施形態では光ディスク2の再生の場合について主に説明したがこれに限られるものではなく、レーザ光を用いて記録再生するものであれば他の記録媒体であってもよく、更に光ディスク2への音楽情報や映像情報などの記録の場合でも勿論よい。これにより、よりカスタマイズ化を図りながらLDの出力が大きい場合でも容易にレーザ光源の戻り光ノイズの発生を抑制できる。
更に上述した実施形態では、1CAN2波長LDを中心に説明したがこれに限られるものではなく、3波長以上のレーザ光源を用いる場合でもよいし、逆に1波長のレーザ光源を用いるものであってもよい。これにより、よりカスタマイズ化を図りながら容易にレーザ光源の戻り光ノイズの発生を抑制できることとなる。
本発明の第1の実施形態に係る光記録再生装置のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ピックアップの概略説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る受光素子としてのPDの説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光記録再生装置の光路長差の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る光記録再生装置の戻り光ノイズを抑える光路長Dの範囲の説明図である。
符号の説明
1 光ディスク記録再生装置
2 光ディスク
3 スピンドルモータ
4 光ピックアップ
5 ドライバ
6 ドライバ制御部
7 アンプ
8 信号処理部
9 D/Aコンバータ
10 入出力部
11 記録制御回路
12 制御部
13 レーザ光源
14 グレーティング
15 ビームスプリッタ
16 コリメータレンズ
17 ミラー
18 対物レンズ
19 光軸合成素子
20 調整レンズ
21 PD
22 第1の発光点
23 第2の発光点
24 4分割用PD
25、26 サブビーム用PD

Claims (8)

  1. 第1の光ディスクに第1のレーザ光を照射する第1の光源と、
    前記第1の光ディスクの基板厚と異なる基板厚の第2の光ディスクに前記第1のレーザ光の波長と異なる第2のレーザ光を照射する第2の光源と、
    前記第1及び第2の光源から前記第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dが、jを整数、nを前記第1及び第2の光源の実効屈折率、Lを前記第1及び第2の光源の共振器長として、
    (j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5
    となるように前記第1及び第2のレーザ光の焦点を前記第1及び第2の光ディスクの反射面に結ぶ光学手段と
    を具備することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記第1の光ディスクと第2の光ディスクとの基板厚の差とその基板の屈折率との積が、前記((j+1)×nL/2)−0.5から前記(j×nL/2)+0.5を引いたものより小さいことを特徴とする光ピックアップ。
  3. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記第1及び第2の光源の実効屈折率と共振器長との積が夫々ほぼ同一であり、かつ、3.8ミリメートル以上であることを特徴とする光ピックアップ。
  4. 請求項1に記載の光ピックアップにおいて、
    前記第1及び第2の光源は、互いに近接して配置されていることを特徴とする光ピックアップ。
  5. 第1の光ディスクに第1のレーザ光を照射する第1の光源と、
    前記第1の光ディスクの基板厚と異なる基板厚の第2の光ディスクに前記第1のレーザ光の波長と異なる第2のレーザ光を照射する第2の光源と、
    前記第1及び第2の光源から前記第1及び第2の光ディスクの反射面までの夫々の光路長Dが、jを整数、nを前記第1及び第2の光源の実効屈折率、Lを前記第1及び第2の光源の共振器長として、
    (j×nL/2)+0.5<D<((j+1)×nL/2)−0.5
    となるように前記第1及び第2のレーザ光の焦点を前記第1及び第2の光ディスクの反射面に結ぶ光学手段とを具備する光ピックアップを備えることを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  6. 請求項5記載の光ディスク記録再生装置において、
    前記光ピックアップは、前記第1の光ディスクと第2の光ディスクとの基板厚の差とその基板の屈折率との積が、前記((j+1)×nL/2)−0.5から前記(j×nL/2)+0.5を引いたものより小さいことを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  7. 請求項5記載の光ディスク記録再生装置において、
    前記光ピックアップは、前記第1及び第2の光源の実効屈折率と共振器長との積が夫々ほぼ同一であり、かつ、3.8ミリメートル以上であることを特徴とする光ディスク記録再生装置。
  8. 請求項5記載の光ディスク記録再生装置において、
    前記光ピックアップの前記第1及び第2の光源は、互いに近接して配置されていることを特徴とする光ディスク記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007080925A1 (ja) * 2006-01-12 2007-07-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 光ピックアップ装置および当該光ピックアップ装置を備えた情報処理装置

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