JP2007087493A - 光ピックアップ装置、光ディスクドライブ、及び、対物レンズ切換え方法 - Google Patents

光ピックアップ装置、光ディスクドライブ、及び、対物レンズ切換え方法 Download PDF

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啓至 酒井
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文雄 小久保
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Abstract

【課題】 機械的な機構により装置の大型化や切換え速度の低下を招来することなく、複数の対物レンズを切り替えて、複数の規格の光記録媒体に対する情報の記録および再生が可能な光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 光源から出射された光ビームの偏光方向を切り換えることなく、透過モードと反射モードとが切換え制御可能な光学素子14を備え、該光学素子14にて反射された光ビームの光路上に第1の対物レンズ17aを配置し、該光学素子14を透過した光ビームの光路上に第2の対物レンズ17bを配置する。第1の対物レンズ17aは、例えばHD−DVDの記録および再生に最適化された対物レンズであり、第2の対物レンズ17bは、Blu−rayディスクの記録および再生に最適化された対物レンズである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光記録媒体に対する情報の記録および再生を行う光ピックアップ装置、特に複数の規格の光記録媒体に対する情報の記録および再生が可能な光ピックアップ装置、及び、光ディスクドライブに関する。
次世代のDVD規格としては、HD−DVD規格とBlu−ray規格との、2つの規格が存在する。このため、既に商品化されているBlu−rayディスクに加え、HD−DVDの商品化が実現すると、市場には2種類の異なる規格を有する光ディスクが普及することになる。従って、光ピックアップ装置および光ディスクドライブ装置には、これらの2種類の規格の光ディスクに対して、安定した記録再生を可能にする技術が求められている。
ところが、HD−DVD規格とBlu−ray規格とでは、使用光源の波長こそ405nmと同一であるが、対物レンズ開口数と基板厚みとにおいて規定値が大きく異なる。すなわち、HD−DVD規格においては、対物レンズ開口数は0.65、基板厚みは0.6mmと規定されているのに対し、Blu−ray規格においては、対物レンズ開口数が0.85、基板厚みが0.1mmと規定されている。
従来の、DVDとCDとの互換、あるいは、Blu−rayディスクとDVDとの互換は、対物レンズ開口数と基板厚みとがそれぞれ異なっていても、光源波長も同時に異なっていたため、波長選択型の互換素子を用いることにより実現可能であった。しかしながら、HD−DVDとBlu−rayディスクとでは、光源波長が同一であるため、波長選択型の互換素子を用いて互換性を実現することはできない。
HD−DVDとBlu−rayディスクとでは、上述したように、対物レンズ開口数と基板厚みとにおいて規定値が大きく異なるため、単一の対物レンズを用いて互換性を実現するのは困難である。そこで、HD−DVDとBlu−rayディスクとに対して、それぞれ専用の対物レンズを搭載し、これらの対物レンズを切り替えて使用することにより互換性を実現することが考えられる。複数の対物レンズを搭載し、これらの対物レンズを切り替えて使用する光ピックアップ装置としては、特許文献1、および、特許文献2に記載の光ピックアップ装置が知られている。
図8、および、図8は、HD−DVDとBlu−rayディスクとの互換が可能な従来の光ピックアップ装置を例示したものである。
まず、図8に示した光ピックアップ装置50について説明する。図8(a)は光ピックアップ装置50の側面図であり、図8(b)は光ピックアップ装置50の上面図である。
光ピックアップ装置50における往路光学系は、光源51、コリメートレンズ52、偏光ビームスプリッタ53、立上げミラー54、球面収差補償素子55、λ/4板56、および、対物レンズ57を含む。
単一波長の光源51から出た光はコリメートレンズ52で平行光束に変換された後、偏光ビームスプリッタ53を透過し、立上げミラー54に入射する。立上げミラー54により光路を90°変換された光は、球面収差補償素子55およびλ/4板56を透過して円偏光に変換された後、対物レンズ57に入射する。そして、対物レンズ57により集光された光ビームは、図示しないディスク基板上に照射される。
光ピックアップ装置50における復路光学系は、上記偏光ビームスプリッタ53、立上げミラー54、球面収差補償素子55、λ/4板56、および、対物レンズ57に加え、受光レンズ60、および、光検出器61を含む。
上記光ディスクにより反射された戻り光は、再び対物レンズ57を透過し、λ/4板56に入射する。そして、λ/4板56により入射直線偏光に対して90°偏光方向の異なる直線偏光に変換された後、球面収差補償素子55を透過し、立上げミラー54により反射される。立上げミラー54により反射された戻り光は、図8(b)に示したように、偏光ビームスプリッタ53により光路を変えられ、受光レンズ60へと導かれる。そして、受光レンズ60により集光された戻り光は、光検出器61に入射する。
上記光ピックアップ装置50においては、上述した対物レンズ57の他に、対物レンズ57とは異なる開口数を有し、異なる基板厚みに最適化された対物レンズ59がλ/4板58とともに備えられている。対物レンズ57および対物レンズ59は、光ディスクの種類に応じて、切り替え可能であり、いずれか一方の対物レンズが立上げミラー54の直上に位置するようになっている。
上記対物レンズの切り替えは、例えば図8(b)に示したように、対物レンズ57と対物レンズ59とを対物レンズホルダに保持し、この対物レンズホルダを2つの対物レンズの中心を通る回転軸に関して180度回転することにより実現できる。あるいは、上記立上げミラー54を、往路光学系において立上げミラー54に入射する光ビームの光軸方向に平行移動することにより、反射光を入射させる対物レンズを切り替えるようにしても良い。
対物レンズ57および対物レンズ59は、それぞれλ/4板56およびλ/4板58と一体化されている。対物レンズ57は、さらに、ディスク基板厚みの変化により発生する球面収差を補正する球面収差補償素子55と一体化されている。
例えば、光源51として波長405nmの青紫色半導体レーザを用い、対物レンズ57にはHD−DVD規格(開口数:0.65、基板厚み:0.6mm)に最適化された対物レンズを、対物レンズ59にはBlu−ray規格(開口数:0.85、基板厚み:0.1mm)に最適化された対物レンズを採用すれば良い。
次に、図9に示した他の光ピックアップ装置70について説明する。図9(a)は光ピックアップ装置70の側面図であり、図9(b)は光ピックアップ装置70の上面図である。
光ピックアップ装置70における往路光学系は、光源71、コリメートレンズ72、偏光方向回転素子73、偏光ビームスプリッタ74、反射ミラー75、立上げミラー76、球面収差補償素子77、λ/4板78、および、対物レンズ79が備えられている。またさらに、光ピックアップ装置70には、上記立上げミラー76、λ/4板78、対物レンズ79とは別に、立上げミラー80、λ/4板81、および、対物レンズ82が備えられている。
光源71は単一波長の直線偏光を出射する。出射光の偏光方向は、光軸に対して垂直な面内にあり、図9(a)および図9(b)においては、出射光の光軸方向をx方向、出射光の偏光方向をz方向としている。
光源71から出た偏光(P偏光)は、コリメートレンズ72により平行光束に変換された後、偏光方向回転素子73に入射する。偏光方向回転素子73は、入射したP偏光をそのまま透過させるか、あるいは、偏光方向を光軸に対して90度回転させてS偏光として出射するかを外部から制御できるようになっている。具体的には、偏光方向回転素子73として、液晶素子やλ/2板を用いれば良い。
光源71から出射される光ビームの光軸上には、偏光方向回転素子73に引き続き、偏光ビームスプリッタ74が配置されている。偏光ビームスプリッタ74は、入射したP偏光をそのまま透過させるとともに、入射したS偏光を反射して、図示したy方向に導く反射面を備えている。このため、偏光方向回転素子73を透過したP偏光は、偏光ビームスプリッタ74をそのまま透過する一方、偏光方向回転素子73により偏光方向を変えられたS偏光は、偏光ビームスプリッタ74により、図示したy方向へと反射される。
偏光ビームスプリッタ74を透過したP偏光である光ビームは、反射ミラー75により図示したy方向に反射され、立上げミラー76に入射する。そして、光ビームは、さらに、立上げミラー76により図示したz方向に反射され、対物レンズ79へと導かれる。立上げミラー76と対物レンズ79との間には、球面収差補償素子77およびλ/4板78が設けられており、立上げミラー76により反射されたP偏光である光ビームは、円偏光に変換されて対物レンズ79に入射する。対物レンズ79は、入射した光ビームを、図示しない光ディスクの基板上に集光する。
一方、偏光ビームスプリッタ74により反射されたS偏光である光ビームは、立上げミラー80により図示したz方向に反射され、上記対物レンズ79とは異なる対物レンズ82へと導かれる。立上げミラー80と対物レンズ82との間には、λ/4板81が設けられている。このため、立上げミラー80により反射されたS偏光である光ビームは、円偏光に変換されて対物レンズ82に入射する。そして、対物レンズ82は、入射した光ビームを、対物レンズ79に対応した光ディスクとは異なる種類の光ディスクの基板上に集光する。
上記対物レンズ79により集光され、光ディスクの記録層により反射された戻り光は、対物レンズ79、λ/4板78、球面収差補償素子77、立上げミラー76、反射ミラー75、偏光ビームスプリッタ74、および、受光レンズ83からなる復路光学系を経て、光検出器84に至る。
具体的には、光ディスクの記録層により反射された円偏光である戻り光は、対物レンズ79により平行光束とされてλ/4板78に入射する。そして、戻り光は、λ/4板78の作用により、S偏光として反射ミラー75に入射する。反射ミラー75は、戻り光を反射し、偏光ビームスプリッタ74へと導く。偏光ビームスプリッタ74に設けられた反射面74aはS偏光を反射するので、偏光ビームスプリッタ74に入射したS偏光である戻り光は、反射面74aにより反射され、受光レンズ83に入射する。さらに受光レンズ83により集光された戻り光は、光検出器84に入射する。
一方、上記対物レンズ82により集光され、光ディスクの記録層により反射された戻り光は、対物レンズ82、λ/4板81、立上げミラー80、偏光ビームスプリッタ74、および、受光レンズ83からなる復路光学系を経て、光検出器84に至る。
具体的には、光ディスクの記録層により反射された円偏光である戻り光は、対物レンズ82により平行光束とされてλ/4板81に入射する。そして、戻り光は、λ/4板78の作用により、P偏光として偏光ビームスプリッタ74に入射する。偏光ビームスプリッタ74に設けられた上記反射面74aはP偏光を透過するので、偏光ビームスプリッタ74に入射したP偏光である戻り光は、反射面74aを透過し、受光レンズ83に入射する。さらに受光レンズ83により集光された戻り光は、光検出器84に入射する。
上記光ピックアップ装置70では、偏光方向回転素子73により偏光方向を操作することにより、利用する対物レンズを切換えることが可能となっている。
特開平9−17003号公報(1997年1月17日公開) 特開平9−153229号公報(1997年6月10日公開)
しかしながら、従来の光ピックアップ装置においては、光ビームを入射させる対物レンズの切換えを機械的な機構により実現するため、装置の大型化や切換え速度の低下を招来するという課題があった。
上記課題に関して、さらに具体的に説明すれば以下の通りである。
すなわち、従来の光ピックアップ装置50のように、対物レンズの切換えを機械的に行う光ピックアップ装置においては、対物レンズホルダを回転させることによって対物レンズの切換えを行う機構、あるいは、立上げミラーの位置を切換える機構を設ける必要があった。このため、装置が大型化し、さらに、切換え速度も遅いという問題があった。また、機械的に対物レンズの切換えを行う光ピックアップ装置においては、上述のような可動部を設けることが避けられず、このため、光軸の傾き精度を高精度に維持することが困難であるという問題があった。
また、従来の光ピックアップ装置70のように、偏光方向回転素子を用いて対物レンズの切換えを行う光ピックアップ装置においては、対物レンズの周囲に、ビームスプリッターや反射ミラーを複数配置する必要がある。このため、反射面数が増えるに従い、光軸の傾き精度が悪化していく傾向がある。さらには、光検出器を含む検出光学系まで配置する必要があるため、装置も大型化してしまう。偏光方向回転素子としては、液晶素子やλ/2板を利用できるが、どちらの場合も、切換え速度は遅い。特に、液晶素子は、光ピックアップ装置に用いた場合の耐環境性能が悪く、特性変化が大きいという問題がある。また、λ/2板を用いる場合は、該λ/2板を、光路中に出し入れ、あるいは、回転させるための可動機構が必要になる。従って、光ピックアップ装置50と同様の問題が生じていた。
上記課題を解決するために、本発明に係る光ピックアップ装置は、特定の波長を有する光ビームの光軸上に配置され、上記光ビームを透過する透過モードと上記光ビームを反射する反射モードとを、光ビームの偏光方向を切り換えることなく切換え制御可能な光学素子と、上記光学素子により反射された反射光の光路上に配置され、上記反射光を第1の光記録媒体の記録層上に集光する第1の対物レンズと、上記光学素子を透過した透過光の光路上に配置され、上記透過光を第2の光記録媒体の記録層上に集光する第2の対物レンズとを備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、上記光学素子を反射モードに制御することにより第1の対物レンズを用いて光ビームを集光し、上記光学素子を透過モードに制御にすることにより第2の対物レンズを用いて光ビームを集光することが可能になる。このため、好適に利用できる対物レンズが異なる二つの光記録媒体(第1の光記録媒体および第2の光記録媒体)に対して互換性を有する光ピックアップ装置を実現できるという効果を奏する。
また、上記構成よれば、上記2つの対物レンズにより集光される光ビームの波長は同一であるから、同一波長の光ビームにより情報の記録あるいは再生が行われる光記録媒体に対する互換性を実現できるという効果を奏する。
また、上記構成によれば、上記2つの対物レンズを切換えるために光ビームの偏光方向を切換えることがないので、上記光ピックアップ装置は、光ビームの偏光方向を切換えるために必要な、λ/2板を出し入れするための可動部、あるいは、液晶素子を必要としない。このため、装置の大型化、光軸の傾き精度の悪化、あるいは、対環境性能の悪化を招来することなく、上述した対物レンズの切換えを実現できるという効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置においては、上記光学素子は上記特定の波長の光を選択的に反射する波長選択素子であって、電圧が印加されたとき上記特定の光ビームを透過する透過モードに制御される波長選択素子であることが好ましい。
上記構成によれば、上記光学素子に電圧を印加することにより、上記光学素子の透過モードと反射モードとを自由に制御できる。すなわち、上記光学素子に電圧を印加することにより、二つの対物レンズを切換え制御できる。このため、光ピックアップ装置に可動部を設けることなく、対物レンズの切り替えを実現できる。従って、上記構成によれば、小型で信頼性の高い光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置の上記光学素子は、導波モード共鳴格子素子であることが好ましい。
導波モード共鳴格子素子においては、数MHzから数十MHz程度のスイッチング速度で透過モードと反射モードの切り替え制御が可能である。また、導波モード共鳴格子素子の反射特性は温度依存性が小さい。このため、上記構成によれば、従来の光ピックアップ装置と比べ、より高速な光路の切換えが可能な光ピックアップ装置を実現できる。また、上記構成によれば、温度変化に対して安定な光ピックアップ装置を実現できる。
本発明に係る光ピックアップ装置の上記第1の対物レンズは、開口数が0.65であることが好ましい。
上記構成によれば、HD−DVD規格の光記録媒体に好適な光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置の上記第1の対物レンズは、厚み0.6mmの基板を備えた光記録媒体の記録層上に光ビームを集光するとき、集光スポットにおける球面収差の発生量が最小になるよう設計された対物レンズであることが好ましい。
上記構成によれば、HD−DVD規格の光記録媒体にさらに好適な光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置の上記第2の対物レンズは、開口数が0.85であることが好ましい。
上記構成によれば、Blu−ray規格の光記録媒体に好適な光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置の上記第2の対物レンズは、厚み0.1mmの基板を備えた光記録媒体の記録層上に光ビームを集光するとき、集光スポットにおける球面収差の発生量が最小になるよう設計された対物レンズであることが好ましい。
上記構成によれば、Blu−ray規格の光記録媒体にさらに好適な光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置においては、上記特定の波長は380nm以上460nm以下であることが好ましい。
上記構成によれば、HD−DVD規格の光記録媒体とBlu−ray規格の光記録媒体との双方に好適な光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置は、上記特定の波長を有する光ビームを出射する第1の光源と、上記第1の光源から出射され、上記第1の対物レンズにより集光されて第1の光記録媒体の記録層で反射された戻り光と、上記第1の光源から出射され、上記第2の対物レンズにより集光されて第2の光記録媒体の記録層で反射された戻り光と、を受光するための第1の光検出器と、を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、単一の光源で、情報を記録あるいは再生するために必要な光ビームの波長が異なる二つの光記録媒体(第1の光記録媒体および第2の光記録媒体)に対して互換性を有する光ピックアップ装置を実現できるという効果を奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置は、上記特定の波長とは異なる波長を有する光ビームを出射する第2の光源と、上記第2の光源から出射され、上記第1の対物レンズで集光されて第3の光記録媒体の記録層で反射された戻り光を受光するための第2の光検出器と、をさらに備えていることが好ましい。
上記構成によれば、上記特定の波長の光ビームにより情報が記録あるいは再生される光記録媒体に加え、さらに異なる波長を有する光ビームにより情報が記録あるいは再生される光記録媒体に対応した光ピックアップ装置を提供できる。例えば、HD−DVD規格およびBlu−ray規格の光記録媒体に加え、CD規格あるいはDVD規格の光記録媒体に対しても互換性を有する光ピックアップ装置を提供できる。
本発明に係る光ピックアップ装置においては、光源と光検出器が一体化されていることが好ましい。
上記構成によれば、組み立てが容易で、より小型な光ピックアップ装置が提供できる。
本発明に係る光ディスクドライブにおいては、上記光ピックアップを具備するとともに、上記光学素子に電圧を印加し、透過モードと反射モードとを切換え制御する制御回路を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、記録あるいは再生しようとする光記録媒体の種類に応じて使用する対物レンズを自動的に切換えることが可能になる。
本発明に係る光ピックアップ装置は、以上のように、特定の波長を有する光ビームの光軸上に配置され、上記光ビームを透過する透過モードと上記光ビームを反射する反射モードとを、光ビームの偏光方向を切り換えることなく切換え制御可能な光学素子と、上記光学素子により反射された反射光の光路上に配置され、上記反射光を第1の光記録媒体の記録層上に集光する第1の対物レンズと、上記光学素子を透過した透過光の光路上に配置され、上記透過光を第2の光記録媒体の記録層上に集光する第2の対物レンズとを備えていることを特徴としているので、同一波長の光ビームを要求する異なる光記録媒体の互換性を、装置の大型化や精度の悪化を招来することなく実現することが可能になる。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について、図1〜5に基づいて説明すれば以下の通りである。
本発明の光ピックアップ装置について、図1に基づいて説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置1の側面図であり、図1(b)は光ピックアップ装置1の上面図である。光ピックアップ装置1は、図1(a)(b)に示したように、光源11、コリメートレンズ12、偏光ビームスプリッタ13、光路切換え素子14(光学素子)、球面収差補償素子15、λ/4板16a、λ/4板16b、対物レンズ17a(第1の対物レンズ)、対物レンズ17b(第2の対物レンズ)、立上げミラー18、受光レンズ19、および、光検出器20を備えている。
はじめに、光ピックアップ装置1の上記各構成要素について、光源1から出射される光の光路に沿って説明する。
光源1は特定の波長の光を発する光源である。具体的には、青紫色半導体レーザであり、波長405nmの光を放射する。
光源1から放射された光はコリメートレンズ12により平行光束(光ビーム)に変換される。図1(a)および図1(b)では、この光ビームの光軸方向をx軸方向としている。また、この光ビームは、光軸に対して垂直な面内に偏光方向を有する直線偏光(P偏光)である。図1(a)および図1(b)では、この偏光方向をz軸としている。
コリメートレンズ12から出射した光ビームの光軸L1上には、偏光ビームスプリッタ13が配置されている。偏光ビームスプリッタ13は、P偏光を透過する一方、S偏光を反射する機能面13aを備えている。このため、偏光ビームスプリッタ13は、コリメートレンズ12から射出されたP偏光である光ビームを透過する一方、S偏光である後述の戻り光を反射して光検出器20へと導く。
偏光ビームスプリッタ13を透過した光ビームは、光路切換え素子14に入射する。光路切換え素子14は、後述するように、入射した光ビームを透過する透過モードと、入射した光ビームを反射する反射モードとを切換え制御可能な光学素子である。図1(a)に示すように、光路切換え素子14は、反射面を有する板状に形成されており、該反射面が光ビームの光軸L1と45度をなすように配置されている。このため、反射モードにある光路切換え素子14に入射した光ビームは、光路切換え素子14にて反射され、図示したz軸方向に、光路を90度変える。
光路切換え素子14により反射された反射光の光路上には、さらに、球面収差補正素子15、λ/4板16a、および、対物レンズ17aが設けられている。光路切換え素子14に反射された反射光は、球面収差補償素子15を透過して、λ/4板16aに入射する。そして、λ/4板16aの作用により円偏光にされた光ビームは、対物レンズ17aにより、光ディスクなどの光記録媒体の記録層上に集光される。具体的には、対物レンズ17aにより、光ディスク150の記録層151上に集光される。以下、光記録媒体として光ディスクを例に挙げて説明する。
光ディスクの記録層により反射された円偏光である前記戻り光は、対物レンズ17aにより平行光束とされてλ/4板16aに入射する。そして、λ/4板16aの作用によりS偏光となった戻り光が、光路切換え素子14に入射する。
光路切換え素子14の反射モードは偏光方向に依存しないので、光路切換え素子14は戻り光を反射し、偏光ビームスプリッタ13へと導く。偏光ビームスプリッタ13に設けられた上記機能面13aは、上述の通りS偏光を反射する。従って、偏光ビームスプリッタ74に入射したS偏光である戻り光は、この機能面13aにより反射され、受光レンズ19に入射する。そして、受光レンズ19により集光された戻り光は、光検出器20に入射する。
一方、透過モードにある光路切換え素子14を透過した透過光の光路上には、さらに、立上げミラー18、λ/4板16b、および、対物レンズ17bが設けられている。
図1(a)に示したように、立上げミラー18は、反射面18aが上述した光路切換え素子14の反射面と平行になるよう配置されている。このため、光路切換え素子14を透過した光ビームは立上げミラー18にて反射され、図示したz軸方向に、光路を90度変える。
立上げミラー18により反射された反射光は、さらに、λ/4板16bの作用により円偏光となって、対物レンズ17bに入射する。対物レンズ17bは光ディスク140の記録層141上に光ビームを集光する。
光ディスクの記録層により反射された円偏光である戻り光は、対物レンズ17bにより平行光束とされてλ/4板16bに入射する。そして、戻り光は、λ/4板16bの作用により、S偏光として光路切換え素子14に入射する。
光路切換え素子14の透過モードは偏光方向に依存しないので、光路切換え素子14は戻り光を透過して偏光ビームスプリッタ13へと導く。偏光ビームスプリッタ13に設けられた機能面13aは、上述の通りS偏光を反射する。従って、偏光ビームスプリッタ74に入射したS偏光である戻り光は、この機能面13aにより反射され、受光レンズ19に入射する。そして、受光レンズ19により集光された戻り光は、光検出器20に入射する。
このように、光路切換え素子14にて反射された反射光の光路上に対物レンズ17aを配置し、また、光路切換え素子14を透過した透過光の光路上に対物レンズ17bを配置したことにより、光路切換え素子14の反射モードと透過モードとを切り替えることによって、対物レンズ17aと対物レンズ17bとの切換えが実現できる。
なお、上記対物レンズ17aは、HD−DVDに最適化された対物レンズとすることが可能である。すなわち、開口数0.65mmの対物レンズであり、厚さ0.6mmの基板を透過させて光ビームを記録層に集光するとき、集光スポットにおける球面収差が最小になるよう設計された対物レンズとすることができる。
一方、上記対物レンズ17bは、Blu−rayディスクに最適化された対物レンズとすることができる。すなわち、開口数0.85mmの対物レンズであり、厚さ0.1mmの基板を透過させて光ビームを記録層に集光するとき、集光スポットにおける球面収差が最小になるよう設計された対物レンズとすることができる。
このように対物レンズを選択することで、光路切換え素子14が反射モードにあるとき、HD−DVDの記録および再生に好適であり、光路切換え素子が透過モードにあるとき、Blu−rayディスクの記録および再生に好適である、光ピックアップ装置を実現することができる。
上記光路切換え素子14として、特定の波長領域の光を選択的に反射する波長選択素子であって、電圧を印加して反射波長領域を制御できる波長選択素子を用いることができる。
より具体的には、上記光路切換え素子14として、導波モード共鳴格子素子を用いることが可能である。導波モード共鳴格子素子は、特定波長の光に対して大きい反射率を示し、特定波長以外の波長の光を透過することを特徴とする素子である。また、後述するように、導波モード共鳴格子素子に電圧を印加することにより、該素子が選択的に反射する波長領域を変化させることが可能である。
図2は導波モード共鳴格子素子の断面図であり、該素子の構成を示している。図2に示したように、上記光路切換え素子14として機能する導波モード共鳴格子素子30は、格子層31、導波路層32、基板33を備えている。
より具体的には、導波モード共鳴格子素子30は、サファイア等の透明部材で形成された基板33上に、PLZT(チタン酸ランタン酸ジルコン酸鉛)の導波路層32を設け、さらにその上に棒状の透明電極を周期的に配置してなる格子層31を設けることにより形成されている。導波路層32の厚みcは130nm、格子層31の格子高さbは50nm、格子ピッチaは360nmとしている。また、基板33の屈折率は1.76、導波路層32の屈折率は2.54、格子層31を形成する透明電極の屈折率は2.07である。
上記導波モード共鳴格子素子30の反射率特性を図3に示す。図3におけるグラフの横軸は入射波の波長、縦軸は反射率である。実線で示すように、導波モード共鳴格子素子30は、特定の波長λ1において100%に近い反射率を示す一方、それ以外の波長の入射波については、ほとんど反射せずに透過する。ここで、ピークの半値幅dは、格子構成により変化させることが可能であり、1nm程度の急峻な素子から10nm以上のブロードな素子まで形成可能である。
次に、導波モード共鳴格子素子30における透過モードと反射モードとの切換え制御について説明する。図3に示したように、導波モード共鳴格子素子30は特定の波長λ1を有する入射光を選択的に反射する。すなわち、導波モード共鳴格子素子30は、波長λ1の入射光に対して、該入射光を反射する反射モードにある。
一方、導波モード共鳴格子素子30の透過モードは、格子層11を構成する格子電極に電圧を印加することにより実現される。図4に示したように、格子電極に交互に正負の電圧を印加すると、導波路32内に矢印で示した電場ができる。導波路32であるPLZTは電気光学効果を有するため、上記電場により導波路32の屈折率が変化する。そして、この導波路32の屈折率変化に基づいて、導波路32内での共振モードが変化し、導波モード共鳴格子素子30が選択的に反射する反射波長がシフトする。
図5は、上記電圧を印加した状態の導波モード共鳴格子素子30の反射特性を示すグラフである。導波モード共鳴格子素子30における反射率特性のピークは急峻であるため、反射波長がλ2にシフトした状態では、波長λ1を有する入射光は導波モード共鳴格子素子を透過する。すなわち、導波モード共鳴格子素子30は、格子電極に電圧が印加されたとき、波長λ1の入射光に対して、該入射光を透過する透過モードにある。
導波モード共鳴格子素子30の上記特性により、該素子の透過モードと反射モードとの切換え制御が可能になる。すなわち、電圧を印加することにより導波モード共鳴格子素子30を透過モードに制御し、また、電圧印加を中止することにより導波モード共鳴格子素子30を反射モードに制御することができる。すなわち、電圧のオン・オフにより、透過モードと反射モードとを高い効率で切換えることができる。
また、導波モード共鳴格子素子30における透過モードと反射モードとの切換えは、数MHzから数十MHz程度のスイッチング速度で実現することができる。このため、液晶素子による光ビームの偏光方向の切換えや機械駆動による対物レンズの切換え、あるいは、立上げミラーの切換え方式と比べ、高速な光路の切換えが実現できる。また、導波モード共鳴格子素子30の反射特性は温度依存性が小さいため、温度変化に対しても安定した光路の切換えが実現できる。
なお、上記説明においては、光源1は青紫色半導体レーザであり、波長405nmの光を放射するものとした。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、当該光ピックアップ装置を用いて記録再生する光記録媒体の種類に応じて適宜設定することが可能である。HD−DVDおよびBlu−rayディスクに対して情報の記録を行う場合、光源1から出射する光ビームの波長は、380nm以上460nm以下とすると好適である。
本実施の形態に係る光ピックアップ装置1は、光ディスクドライブ装置に搭載することが可能である。図6は、光ピックアップ装置1を搭載した光ディスクドライブ40の概略構成を示すブロック図である。
光ディスクドライブ装置40は、図6に示すように、光ディスクに対して情報の記録再生を行う光ピックアップ装置1の他に、光ディスクを回転駆動するスピンドルモータ41と、光ピックアップ装置1およびスピンドルモータ41の回転制御を行う駆動制御部42とを備えている。
上記駆動制御部42は、上記スピンドルモータ41の駆動制御を行うスピンドルモータ駆動回路、対物レンズ17aおよび17bを各々フォーカス方向(すなわち、光ディスクに入射する光ビームの光軸方向であり、図1に示したz軸方向)に移動させるフォーカス・アクチュエータの駆動制御を行うフォーカス駆動回路、対物レンズ17aおよび17bをラジアル方向(すなわち、光ディスクの動径方向であって、図1に示したx軸方向)に移動させるトラッキング・アクチュエータの駆動制御を行うトラッキング駆動回路を有するとともに、上記光ピックアップ装置1から得られた信号から上記の各制御回路への制御信号を生成するための制御信号生成回路、上記光ピックアップ装置1から得られた信号から光ディスクに記録されている情報を再生し、再生信号を生成するための情報再生回路を有している。さらに、上記駆動制御部42は、記録再生する光ディスクの種類を判定し、判定した結果に基づいて使用する対物レンズを切り替えるよう、光路切換え素子14を制御する対物レンズ切換え回路43(制御回路)を備えている。
上記構成により、光ディスクドライブ装置40は、記録再生する光ディスクの種類に応じて、使用する対物レンズをより好適な対物レンズに自動的に切り替えて、光ディスクに対する情報の記録あるいは再生を行うことが可能になる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7(a)および図7(b)に基づいて説明すれば以下の通りである。
図7(a)は本実施の形態に係る光ピックアップ装置100の側面図、図7(b)は該光ピックアップ装置100の上面図である。光ピックアップ装置100は、HD−DVDおよびBlu−rayディスクに加え、さらにCDおよびDVDにも対応する。
図7(a)(b)とに示したように、光ピックアップ装置100は、光集積モジュール110、120、波長選択ビームスプリッタ101、コリメートレンズ102、λ/4板103、光路切換え素子104、立上げミラー105、対物レンズ106(第2の対物レンズ)、対物レンズ107(第1の対物レンズ)、および、球面収差補償素子108を備えている。
光集積モジュール110には、2種類の波長の光を放射可能な光源111と光記録媒体に反射された戻り光を受光する光検出器112とが、導光素子113とともに、集積されている。導光素子113は、光源111から出射された光を透過するとともに、光集積モジュール110に入射する戻り光を光検出器112へと導く。このため、光集積モジュール110は、出射光と同一の光軸を有する戻り光を光検出器120で受光できる。上記2種類の波長は、DVDに対応した655nmと、CDに対応した785nmとに設定されている。
光集積モジュール110から出射された光は、波長選択ビームスプリッタ101に入射する。波長選択ビームスプリッタ101は、光集積ユニット110から射出される光の波長(655nmおよび785nm)を含む特定の波長領域の入射波を選択的に反射する反射面101aを有しており、光集積ユニット110から出射された光を図示したx方向へと反射する。なお、x方向は、光集積モジュール120から出射される光の光軸の方向に一致している。
波長選択ビームスプリッタ101により反射された反射光は、コリメートレンズ102により平行光束(光ビーム)にされて、λ/4板103に入射する。λ/4板103は、光軸に対して垂直な面内に偏光方向を有する直線偏光(P偏光)である入射光を円偏光に変換して出射する。
λ/4板103から出射された光ビームは、光路切換え素子104に入射する。光路切換え素子104は、波長405nmの入射光を選択的に反射する導波モード共鳴格子素子である。このため、光集積モジュールから射出された光(波長655nmおよび785nm)は、光路切換え素子104を透過する。
光路切換え素子104を透過した光ビームは、立上げミラー105により反射されて光路を90度変え、対物レンズ107へ入射する。対物レンズ107は、CD、DVD、および、HD−DVDに最適化された対物レンズである。このため、対物レンズ107は、光ビームを光記録媒体140(CDあるいはDVD)の記録層141上に収差無く集光する。記録層141で反射された戻り光は、上記往路光学系を逆に辿り、光集積モジュール110に入射する。
もう一方の光集積モジュール120には、特定の波長の光を放射可能な光源121と光記録媒体に反射された戻り光を受光する光検出器122とが、導光素子123とともに集積されている。ここで、上記特定の波長は、Blu−rayディスク、及び、HD−DVDに対応した405nmに設定されている。
光集積モジュール120から上記x方向に出射された光は、球面収差補償素子108を透過して、波長選択ビームスプリッタ101に入射する。波長選択ビームスプリッタ101は、上述したように光集積ユニット110から射出される光の波長(655nmおよび785nm)を含む特定の波長領域の入射波を選択的に反射する反射面101aを有している。しかしながら、波長405nmは上記波長領域に含まれないため、光集積ユニット120から出射された光は、波長選択ビームスプリッタ101をそのまま透過する。
波長選択ビームスプリッタ101を透過した光は、コリメートレンズ102により平行光束(光ビーム)にされて、λ/4板103に入射する。λ/4板103は、光軸に対して垂直な面内に偏光方向を有する直線偏光(P偏光)である入射光を円偏光に変換して出射する。
λ/4板103から出射された光ビームは、光路切換え素子104に入射する。光路切換え素子104は、透過モードにあるとき、入射した光ビームをそのまま透過し、反射モードにあるとき、入射した光ビームを図示したz軸方向に反射する。なお、z軸方向は、上記x軸方向に垂直であり、かつ、対物レンズ106,107のフォーカス方向に一致している。
光路切換え素子104を透過した透過光は、立上げミラー105により反射されて光路を90度変え、対物レンズ107へ入射する。対物レンズ107はHD−DVDにも最適化された対物レンズである。このため、対物レンズ107は、光ビームを光記録媒体140(HD−DVD)の記録層141上に収差無く集光する。記録層141で反射された戻り光は、上記往路光学系を逆に辿り、光集積モジュール120に入射する。
一方、光路切換え素子104により反射された反射光は、対物レンズ106へ入射する。対物レンズ106は、Blu−rayディスクに最適化された対物レンズである。従って、対物レンズ106は、光ビームを光記録媒体150(Blu−rayディスク)の記録層151上に収差無く集光する。記録層151で反射された戻り光は、上記往路光学系を逆に辿り、光集積モジュール120に入射する。
光ピックアップ装置100は、上記構成を備えたことにより、CD、DVD、HD−DVD、Blu−rayディスクの4種類の規格の光ディスクに対して情報の記録再生が行える。すなわち、光ピックアップ装置100は、光集積モジュール110から785nmの光ビームを射出することによりCDに対応する。また、光集積モジュール100は、光集積モジュール110から655nmの光ビームを射出することによりCDに対応する。また、光ピックアップ装置100は、光集積モジュール120から405nmの光ビームを出射し、かつ、光路切換え素子104を透過モードに制御することでHD−DVDに対応する。また、光ピックアップ装置100は、光集積モジュール120から405nmの光ビームを出射し、かつ、光路切換え素子104を反射モードに制御することでBlu−rayディスクに対応する。そして、光路切換え可能な素子104により、可動部レスで対物レンズを選択可能となるため、複数の規格の光記録媒体への対応が可能であるにも関わらず、小型の光ピックアップ装置を提供することが可能となる。さらに、高精度を維持しながら、高速で光路切換えが可能であり、高信頼性も有する。
なお、光ピックアップ装置100においては、光源、光検出器、および、導光素子が一体化された光集積モジュールを採用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらを個別に搭載した光ピックアップ装置に対しても適用可能である。
また、光ディスクドライブ装置100は、当該光ピックアップ装置100の他に、光記録媒体を回転駆動するスピンドルモータと、光ピックアップ装置およびスピンドルモータの回転制御を行う駆動制御部とを備えた光ディスクドライブに搭載することが可能である。さらに、上記駆動制御部に、記録再生する光記録媒体の種類を判定し、判定した結果に基づいて使用する対物レンズを切り替えるよう、光路切換え素子104を制御する対物レンズ切換え回路を備えたことで、記録再生する光記録媒体に種類に応じて、使用する対物レンズを自動的に切り替える光ディスクドライブを実現することができる。
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項で示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る光ピックアップ装置は、単一の波長に対応した異なる光記録媒体、例えば、HD−DVDとBlu−rayディスク、に対して互換性を有する光ピックアップ装置に適用できる。
(a)は本発明の一実施形態に係る光ピックアップ装置の側面図であり、(b)はその光ピックアップ装置の上面図である。 導波モード共鳴格子素子の構成を示す断面図である。 導波モード共鳴格子素子の光波長に対する反射率特性を表すグラフである。 導波モード共鳴格子素子の格子電極に電圧を印加した状態を示す説明図である。 格子電極に電圧を印加した状態の導波モード共鳴格子素子の反射率特性を示すグラフである。 図1(a)(b)の光ピックアップ装置を搭載した光ディスクドライブの概略構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の他の実施形態に係る光ピックアップ装置の側面図、(b)はその光ピックアップ装置の上面図である。 (a)は従来の光ピックアップ装置の側面図であり、(b)はその光ピックアップ装置の上面図である。 (a)は従来の光ピックアップ装置の側面図であり、(b)はその光ピックアップ装置の上面図である。
符号の説明
1 光ピックアップ装置
11 光源
12 コリメートレンズ
13 偏光ビームスプリッタ
14 光路切換え素子(光学素子)
15 球面収差補償素子
16a,16b λ/4板
17a,17b 対物レンズ
18 立上げミラー
19 受光レンズ
20 受光素子(光検出器)
30 導波モード共鳴格子素子(光学素子)
40 光ディスクドライブ
41 スピンドルモータ
42 駆動制御部
43 対物レンズ切換え回路(制御回路)
140 光ディスク(第2の光記録媒体)
150 光ディスク(第1の光記録媒体)
141、151 記録層

Claims (15)

  1. 特定の波長を有する光ビームの光軸上に配置され、上記光ビームを透過する透過モードと上記光ビームを反射する反射モードとを、光ビームの偏光方向を切り換えることなく切換え制御可能な光学素子と、
    上記光学素子により反射された反射光の光路上に配置され、上記反射光を第1の光記録媒体の記録層上に集光する第1の対物レンズと、
    上記光学素子を透過した透過光の光路上に配置され、上記透過光を第2の光記録媒体の記録層上に集光する第2の対物レンズとを備えたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 上記光学素子は上記特定の波長の光を選択的に反射する波長選択素子であって、電圧が印加されたとき上記特定の光ビームを透過する透過モードに制御される波長選択素子であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 上記光学素子は、導波モード共鳴格子素子であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 上記第1の対物レンズは、開口数が0.65であることを特徴とする請求項1から3のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置。
  5. 上記第1の対物レンズは、厚み0.6mmの基板を備えた光記録媒体の記録層上に光ビームを集光するとき、集光スポットにおける球面収差の発生量が最小になるよう設計された対物レンズであることを特徴とする請求項1から4のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置。
  6. 上記第2の対物レンズは、開口数が0.85であることを特徴とする請求項1から5のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置。
  7. 上記第2の対物レンズは、厚み0.1mmの基板を備えた光記録媒体の記録層上に光ビームを集光するとき、集光スポットにおける球面収差の発生量が最小になるよう設計された対物レンズであることを特徴とする請求項1から6のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置。
  8. 上記特定の波長は380nm以上460nm以下であることを特徴とする請求項1から7のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置。
  9. 上記特定の波長を有する光ビームを出射する第1の光源と、
    上記第1の光源から出射され、上記第1の対物レンズにより集光されて上記第1の光記録媒体の記録層で反射された戻り光と、上記第1の光源から出射され、上記第2の対物レンズにより集光されて上記第2の光記録媒体の記録層で反射された戻り光とを受光するための第1の光検出器と、を備えたことを特徴とする請求項1から8のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置。
  10. 上記第1の光源と上記第1の光検出器は一体化されていることを特徴とする請求項9に記載の光ピックアップ装置。
  11. 上記特定の波長とは異なる波長を有する光ビームを出射する第2の光源と、
    上記第2の光源から出射され、上記第1の対物レンズで集光されて第3の光記録媒体の記録層で反射された戻り光を受光するための第2の光検出器とをさらに備えたことを特徴とする請求項9または10に記載の光ピックアップ装置。
  12. 上記第2の光源と上記第2の光検出器は一体化されていることを特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ装置。
  13. 請求項1から12のうち何れか一項に記載の光ピックアップ装置を具備することを特徴とする光ディスクドライブ。
  14. 上記光学素子に電圧を印加し、透過モードと反射モードとを切換え制御する制御回路を備えたことを特徴とする請求項13に記載の光ディスクドライブ。
  15. 特定の波長を有する光ビームの光軸上に配置され、上記光ビームを透過する透過モードと上記光ビームを反射する反射モードとを、光ビームの偏光方向を切り換えることなく切換え制御可能な光学素子と、
    上記光学素子により反射された反射光の光路上に配置され、上記反射光を第1の光記録媒体の記録層上に集光する第1の対物レンズと、
    上記光学素子を透過した透過光の光路上に配置され、上記透過光を第2の光記録媒体の記録層上に集光する第2の対物レンズとを備えた光ピックアップ装置において、上記光ビームを集光する対物レンズを切換える対物レンズ切換え方法であって、
    上記光学素子に電圧を印加することにより、上記光学素子を透過状態に制御することを特徴とする対物レンズ切換え方法。
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