JP4222778B2 - ガラス成形体の製造方法および光学素子の製造方法 - Google Patents

ガラス成形体の製造方法および光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス成形体の製造方法および光学素子の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、所定重量に制御された溶融ガラス塊または溶融ガラスより、プレス成形用プリフォームなどのガラス成形体を、あるいは軟化状態のガラスよりガラス成形体を生産性よく安定して製造する方法、および前記プリフォームを用いた光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶融ガラスを連続滴下する流出ノズルから、所定量の溶融ガラスを複数の成形型で次々と受けて球状あるいはその他の形状に成形し、得られたガラス成形体をモールドオプティクス成形用などのプレス成形用プリフォームとして使用する方法が知られている(例えば特開平2−14839号公報参照)。この方法は、溶融ガラスから直接、プリフォームを生産できるので生産効率が高い、プリフォームの重量精度を高くできる、表面が清浄で滑らかなプリフォームを得ることができるなどの特徴を有している。
【0003】
しかしながら、この方法においては、成形型を所定のタイミングで溶融ガラスを受け取る位置に搬入、搬出する必要があり、それに応じた大掛かりな成形型移送手段が必要になる。さらに、場合によっては、成形型上でガラスを浮上させるための浮上ガス供給手段が必要になる。また、溶融ガラスの滴下間隔に応じて上記成形型搬入、搬出タイミングを制御しなければならない上、滴下間隔が短くなった場合には、通常の成形型移送手段では追従不能となるおそれが出てくる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、高い品質のプリフォームなどのガラス成形体を、生産性よく安定して効率よく製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、所定重量に制御された溶融ガラス塊または溶融ガラスを、該ガラスのガラス転移温度よりも低い沸点を有する沸騰している、もしくはガラス熱量で沸騰する液体中に、それぞれ投入または滴下して、ガラス成形体を成形することにより、あるいは軟化状態のガラスを成形し、沸騰している、もしくはガラスの熱量で沸騰する液体中で冷却することにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】
) 溶融ガラスよりガラス成形体を成形するガラス成形体の製造方法において、
ガラスの熱量で沸騰する液体中に溶融されたガラスから取出された所定重量の溶融ガラスより形成された溶融ガラス塊を投入して、前記液体の沸騰により生じる気体がガラスの周囲を取り囲むようにして該ガラスの冷却スピードを低減させ、前記重量と等しい重量のガラス成形体を成形し、ガラス成形体に接する部分の液体が沸騰している間に前記ガラス成形体を回収することを特徴とするガラス成形体の製造方法、
) ノズルより流出する溶融ガラス流の先端部を支持部材により受けた後、ノズルと支持部材の間で溶融ガラスを切断または分離して所定重量の溶融ガラスを取出すとともに、取出された溶融ガラスより溶融ガラス塊を形成する上記()項に記載のガラス成形体の製造方法、
【0008】
) 溶融ガラスを滴下してガラス成形体を成形するガラス成形体の製造方法において、
ガラスの熱量で沸騰する液体中に、所定重量の溶融ガラスをノズルより滴下し、前記重量と等しい重量のガラス成形体を成形し、ガラス成形体に接する部分の液体が沸騰している間に前記ガラス成形体を回収することを特徴とするガラス成形体の製造方法、
【0009】
) ガラス成形体が、プレス成形用プリフォームである上記(1)ないし()項のいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法、
【0010】
) 上記()項に記載の方法によりプリフォームを作製し、該プリフォームを加熱、軟化し、プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
() プレス成形されたガラスに研削、研磨加工を施す上記()項に記載の光学素子の製造方法、および
(7)上記()項に記載の方法によりプリフォームを作製し、該プリフォームを加熱、軟化し、精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法、
を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のガラス成形体の製造方法においては、所定重量に制御された溶融ガラスまたは溶融ガラスより形成された溶融ガラス塊を、前記ガラス成形体を構成するガラスのガラス転移温度よりも低い沸点を有する沸騰している、もしくはガラスの熱量で沸騰するよう予め温度調整された液体中に滴下または投入し、冷却・成形された前記液体投入前と等しい重量のガラス成形体(以下、ガラス素子と称すことがある。)を回収することが行われる。なお、上記のガラスの熱量で沸騰するとは、液体全体が沸騰する場合に加え、滴下または投入されたガラスに接する部分の液体が沸騰する場合も含む。また、上記温度調整としては、液体を加熱する、あるいは溶融ガラス塊を繰返し滴下または投入することにより、液体が滴下、投入されるガラスの熱量で沸騰するよう、滴下、投入の間隔を設定するなどの方法を例示することができる。
【0012】
このガラス成形体の製造方法の実施態様については、添付図面に従い、ガラス素子成形の概要、溶融ガラスの重量精度、液体への滴下または投入・成形、成形されたガラス素子の回収、ガラス素子に使用するガラスの順に詳細に説明する。
【0013】
〈ガラス素子成形の概要〉
図1は液体成形装置の1例の概略図である。この図1に示した装置の溶融ガラス供給部1の上方にはガラスの材料である溶融ガラスが収容されている溶融炉(図示せず)があり、この炉から溶融ガラスが溶融ガラス供給部1へと連続的に供給され、溶融ガラス供給部1の先端部に設けられた流出口(以下ノズルと称す。)2よりガラスが滴下もしくは連続流出される。ガラスの重量精度の安定化のため、ガラス供給部1に流れるガラスの流速は常に一定になるように温度制御が行われている。ガラスの重量を制御する方法には幾つかあり(大まかに滴下と切断)、その1例として図1では溶融ガラス支持部材3を用いて制御する。詳しい動作は後に述べる。
【0014】
ノズル2の下方には液体4が収容された断熱容器5が配置され、滴下もしくは切断された溶融ガラスは、この液体にて冷却または表面張力による球状化と冷却が行われ、断熱容器5の下部に設置されたガラス成形体受け容器6に収容される。7は溶融ガラスである。
【0015】
本発明においては、前記液体4として、液体の沸点がガラスの転移温度(ガラスが変形しなくなる温度)より低く、沸騰している、もしくはガラスの熱量で沸騰するよう予め温度調整された液体が用いられる。具体的には、溶融ガラスあるいは成形後の転移点より少し温度が下がった状態のガラス素子を液体に投入した際、ガラスの回りの液体は瞬時に気化される必要がある。
【0016】
ところで、液体窒素のような超低温の液化媒体に溶融ガラス滴を投入すると、一般的には熱衝撃によりガラスが破損してしまうと考えられるが、実際は破損することなく良質なガラス素子が得られることが確認された。この理由は、液体そのものの熱容量が小さいことと、溶融ガラスが液体に投入された際、液体の蒸発熱が小さいため、溶融ガラスに接触した液体は溶融ガラスの熱によって瞬時に沸騰し気体になる。この気体の層がガラスの表面を保護すると考えられる。また、気体がガラスの周囲を取り囲むことによってガラスの冷却スピードが低減し、熱衝撃によるガラスの破損が防止されていると考えられる。
【0017】
当該液体は水でもよい、ただし水のように蒸発熱が大きな液体を用いる場合は、あらかじめ媒体が沸騰しやすいように加熱しておくのが有利である。水を用いる注意点として、溶融ガラスの熱が液体に奪われ溶融ガラスの周囲を気化させられなくなり、液体とガラスの接触に変わった瞬間に溶融ガラスが割れてしまう現象が現れる可能性がある。その場合は、溶融ガラスから成形されたガラス成形体に接する部分の液体が沸騰している間に、ガラス成形体を液体中から回収することが望ましい。溶融ガラスが転移温度以下になったのを見計らい、液体から取り出してやることが望ましい。水の場合、このような手間が増えるが、液体窒素に代表される超低温液体を用いるより、扱いやすく、かつ入手しやすいという利点がある。
【0018】
当該液体の例としては、液体ヘリウム、液体窒素、液体酸素、液体アルゴン、エタノール、水あるいはこれらの混合物などを挙げることができる。先に説明したように、エタノールや水を用いる場合は、これら液体を加熱して用いることが好ましい。
【0019】
滴下もしくは切断された溶融ガラスは液体中で複数に分裂することなく、滴下もしくは切断にて重量制御されたときと等しい重量でガラス素子に成形される。このような成形を可能にするのは、溶融ガラスをノズルより流出させ所定の重量に制御しているからであり、坩堝などから溶かしたガラスを直接注ぎ込むのではガラス素子の重量を正確に制御することはできないばかりか、液体中で溶融ガラスが不定重量の複数のガラスに分裂し、目的の重量のガラス素子を得ることができない。
【0020】
溶融ガラスを成形型で受けてガラス素子を成形する方法では、多数の成形金型を用意して、溶融ガラスを受ける位置に成形型を搬入、搬出を繰り返して、順次溶融ガラスからガラス素子を成形する。これに対し、上記液体を使用した方法では、液体が入った断熱容器5の移送を行う必要がないので、きわめてシンプルな装置で成形を行うことができる。
【0021】
〈溶融ガラスの重量精度〉
ガラス供給部から流出する溶融ガラスを目的の重量に制御する方法としては、ガラス供給部から流出するガラスが液滴になるように滴下させ、ガラスの滴下間隔を制御する方法と、図1に示したガラス供給部から流出するガラスを連続流出するようにし、溶融ガラス支持部材3が一定周期で切断動作を繰り返すことにより、重量制御を行う方法がある。
【0022】
前者の滴下間隔の制御方法としては、重力とガラス供給部先端の表面張力との釣合いによる自然滴下による方法、落下方向に外力を加えることにより重力と外力との合計とガラス供給部先端の表面張力の釣合いで重量を制御する方法、この外力の強さを変化させそのタイミングで重量を制御する方法などがある。
【0023】
後者の重量制御方法にはガラス供給部から連続流出しているガラスを、シャーと呼ばれる刃で切断する方法や、図1に示したように支持部材3でガラスを受け、所定重量のガラスをためた後、支持部材のガラス支持部を下方に急降下させることによりガラスを分離させる方法もある。いずれも切断機構の繰返し精度が重量の精度に影響している。
【0024】
このように重量制御方法にいくつかの方法があるのは、ガラスの粘性や重量により適切な方法でないと制御が行えなくなるからであり、滴下で重量を制御する場合は、表面張力と重力の釣合いである、mg=2πrγ(m:ガラス塊の質量、g:重力加速度、r:パイプ先端の半径、γ:ガラスとパイプとの表面張力)の関係より大きな質量の滴を作ることができない。したがって、それ以上の重量を得るためには、重量制御装置により切断する必要があり、支持部材や金型等でガラスを受けることにより、理論上は無限大の重量のガラス塊を得ることができるはずである。この場合、一般的に大容量のガラスを液中に落とした場合、ガラスが解砕されてしまうと考えられそうだが、実際は支持部材で受けている時間があり、その間に下面が支持部材からの冷却を受け、下面が固化してくる。このため、その形状を維持したまま液中に投入すれば、ガラスが分裂することなく目的の重量のガラス素子を得ることができる。
【0025】
目的とするガラス素子の形状が球形ではなくレンズ形状等にしたい場合は、プレス金型を必要とし、液体へ投入する前に転移点温度まで冷却する必要があるため、この場合は複数の金型とそれを搬送する機構およびプレスする機構等を付加する必要がある。
【0026】
次に、溶融ガラスの重量を制御するための溶融ガラス支持部材の動作について説明する。なお、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
図2、図3および図4は、それぞれ溶融ガラス支持部材における溶融ガラスの重量制御のための動作の異なる例を示す説明図である。なお、該支持部材は重量制御装置に組み込まれており、下記の動作を行う。
【0027】
図2においては、溶融ガラス支持部材3は、例えば該支持部材に連結するシリンダーの伸縮により、水平状態または任意の角度の傾斜状態になり得る構造を有している。まず、(1)で示すように、ガラス供給部1のノズル2から流出する溶融ガラス7を、支持部材3が水平の状態で受ける。この際、ガラス供給部1のノズル2から連続流出している溶融ガラス7は徐々に成長する。次に、(2)で示すように、目的の重量になるタイミングにてシリンダー(図示せず)が収縮し、それに連続して支持部材3が傾斜した状態となり、ガラス供給部1から重量制御されたガラス塊7’が分離される。さらに、(3)で示すように、支持部材3を傾斜させることにより、分離されたガラス塊7’は、重力により下方に配置された液体容器に収容される。この(1)〜(3)の動作を繰返すことにより、連続的にガラス塊を成形する。
【0028】
一方、図3においては、溶融ガラス支持部材3は、例えば該支持部材3に連結するモーターおよびシリンダーにより、それぞれ回転運動および上下運動を受ける構造を有している。まず、(1)で示すように、支持部材3の球穴部がガラス供給部1の真下になる角度を基点とし、ノズル2から流出する溶融ガラス7を受ける。次に、(2)で示すように、目的の重量になるタイミングにてシリンダー(図示せず)が収縮して、支持部材3が鉛直下方に移動し、この際、ガラス供給部1から重量制御されたガラス塊7’が分離される。さらに、(3)で示すように、モーター(図示せず)により、支持部材3を回転させることにより、ガラス塊7’が回転方向に飛び出し、その下方に配置された液体容器に収容される。この(1)〜(3)の動作を繰返すことにより、連続的にガラス塊を成形する。
【0029】
さらに、図4においては、溶融ガラス支持部材3は、例えば該支持部材3に連結する回転用モーター、シリンダーおよび左右開閉用モーターにより、それぞれ回転運動、上下運動および左右開閉運動を受ける。この特徴は、支持部材3が2つに分かれており、左右対称の動きをし、2つ合さった部分でガラスを受けることにある。まず、(1)で示すように、支持部材3aと3bとが合さった状態で、ガラス供給部1のノズル2から流出する溶融ガラス7を受ける。次いで、(2)で示すように、目的の重量になるタイミングにてシリンダー(図示せず)が収縮し、支持部材3が鉛直下方に移動し、この際、ガラス供給部1から重量制御されたガラス塊7’が分離される。さらに、(3)で示すように、支持部材3は、回転用モーター(図示せず)と左右開閉用モーター(図示せず)が同時に作動し、ガラス塊7’は、鉛直下方に配置された液体容器に収容される。この(1)〜(3)の動作を繰返すことにより、連続的にガラス塊を成形する。
【0030】
以上の方法で用いられる支持部材の材質には、例えば耐熱金属にメッキ等の表面処理を施したものやカーボンなどが用いられる。支持部材は高温の溶融ガラスとの接触を繰返し受けるので酸化しやすい。溶融ガラスとの接触面が酸化すると焼き付きと呼ばれる現象によりガラスと支持部材の離型が悪化したり、ガラス塊の表面に欠陥を及ぼすといった問題を起こすおそれがある。これらの問題を解決するために支持部材を水冷することが望ましい。また、ガラスとの接触面を多孔質状の材質にし微量のガスを送ることによりガラスを半浮上状態にしてガラスを受けることが望ましい。
【0031】
〈液体への投入・成形〉
このようにして液体中に投入された溶融ガラスは、まだ変形可能な粘性を有しており、液体中において、表面張力により球形になる。
【0032】
精密プレス成形用素材のガラス塊には、表面が清浄、滑らかであるとともに、高い内部品質、プレス成形に適した形状を有し、ひび割れなどの破損部分がなく、重量が目的の重量と正確に一致することが要求される。液体への溶融ガラス投入によってガラス塊を成形する方法では、上記滴下や支持部材を使用する方法によって重量精度が高められる一方、ガラスが十分変形可能な温度にあるうちに液体中に投入することにより、表面が清浄、滑らかであるとともに、高い内部品質、精密プレス成形に適した形状を有し、ひび割れなどの破損部分がないという上記要求を満たすガラス素子が得られる。ガラスが十分変形可能な温度にあるうちに液体中に投入するには、液体に落ち込む直前でガラスがなお、流動性を有していることが好ましい。
【0033】
ここで流動性を有する状態とは、液体の液面の高さに板を置き、同じ条件で溶融ガラスを滴下した際、ガラスが表面張力によって形作る形状ではなく、板にぶつかることによって変形する状態をいう。
【0034】
ただし、目的とするガラス素子の形状が球形ではなくレンズ形状等にしたい場合は、プレス金型にて成形、冷却し、液体へ投入する前に転移点温度まで冷却する必要がある。また、溶融ガラスをノズルから直接液体へ滴下し、前記液体として液体窒素等の超低温液化媒体を用いる場合、ガラスが十分変形可能な温度にあるうちに液体中に投入されるとともに、液体によるノズル温度低下を避けるため、液体の液面から100mm以上の高さに流出ノズルの流出口を配置することが好ましい。また、沸騰、蒸発した媒体は、気相状態に戻ってもなお低温状態にあるので、蒸発した媒体がノズルにかかるとノズルの温度が下がり、滴下条件の外乱要因となってしまう。そこで、蒸発した媒体が低温であり、大気よりも比重が大きいことを利用して、前記液体を収容する容器の側壁上端の少なくとも一部または全部を溶融ガラスを滴下するノズルの流出口よりも低くして、蒸発した媒体がノズルにかからないで、容器の外へ流れ落ちるようにすることが好ましい。
【0035】
液体に液体窒素等の低温液化媒体を使用する場合、液体を収容する容器は、液化媒体が低温に保たれるよう、断熱構造を備えていることが好ましい。液化媒体は常に沸騰、蒸発しているので、常に成形に必要な量が収容されているよう、適宜補充する。また、液体が水のように沸騰によって蒸気になり、上昇する場合は、液体表面付近のみにガスを流すなどして、蒸気がノズルにかからないようにすることが好ましい。
【0036】
液体の液面から容器底部までの距離は、投入したガラスが容器の底に到達した際にガラス転移温度以下となるように設定することが望ましい。液面から容器底部までの距離が小さいと、滴下、投入された溶融ガラスが未だ変形可能な状態にあるときに容器底部に衝突して変形してしまう。また、前記距離が長いとガラスの溶融、流出、滴下設備を合わせ、高さ方向に極めて大きな装置が必要となり、従来の成形型を備えた設備への置換えが難しくなってしまう。また、容器が深いと液体が多量に必要になるばかりでなく、成形されたガラス素子の回収に手がかかり生産性向上の妨げとなるおそれがでてくる。このような観点から溶融ガラスを滴下する位置における液体の深さを60〜120cmとすることが望ましい。
【0037】
そこで、実質的には深い容器を必要とせず、ガラスが容器底部に衝突して変形しないようにする方法として、液体内に投入されたガラスを案内するガイドを配置し、前記ガイドによってガラスを案内しながらガラスを降下させて冷却・成形する方法を用いることができる。1例として、樋状のガイドを液体中に配置して、液体に投入され減速したガラスをこの樋状のガイド上部に受け、ガイド内を転がしながら球状のガラス素子に成形する方法などを例示することができる。また滴下位置に液体の上昇流を形成し、ガラスと容器底部の衝突を防ぐようにしてもよい。
【0038】
溶融ガラスを転移点以上の温度で液体に投入した場合は、このようなガイドの有無によらず、上記のようにガラスは蒸発した媒体に取り囲まれた状態で冷却されるので、真球に近い球状のガラス素子を容易に成形することができる。球状ガラス素子は精密プレス成形によってレンズなどの回転対称性の高い成形品を作製する上で、利用価値が高い。ガラス素子の真球度合いを[(長径−短径)/(長径と短径の相加平均)]×100であらわすと、この方法によって0.1〜5%の範囲のものを容易に作ることができる(この値がゼロに近いほど真球に近いことを意味する)。
【0039】
球以外の形状の精密プレス用ガラス素材を成形するには、溶融ガラス滴を支持部材上に受け、下面を偏平化した後、液体中で再成形してマーブル状等のガラス素子を得る方法を用いることができる。また、液体中でガラスが変形可能な状態で支持し、偏平化する方法もあるが、この場合、次々と投入される溶融ガラス滴同士が衝突しないような措置を講じる必要がある。なお、マーブル形状などの偏平形状のガラス素子を成形するには、溶融ガラス滴の重量がある程度大きいほうが有利であり、50mg以上のものを目安にすることが望ましい。
【0040】
また、前記方法によれば、オレンジピールと呼ばれる細かな凹凸が表面に発生せず、滑らかかつひび割れなどもなく、内部品質の高いガラス素子を作ることができる。なお、液体への投入は、このように溶融ガラスの状態で行ってもヒケや割れの問題がなく成形できるが、流出ノズルと液体の液面との距離を大きくとれる場合などは、溶融ガラスが硬化した状態で投入してもよい。このようにすることにより、ガラスの表面に傷を付けることなく、均一かつゆっくりと冷却することが可能になる。
【0041】
〈ガラス成形体の回収〉
成形されたガラス素子を液体より回収する方法の1例として、液体が収容されている容器内に金網などのネット状の受けを入れ、成形されたガラス素子がその受けに貯まるようにしておき、ある程度の個数が貯まったらガラス素子を受けごとすくい上げる方法を挙げることができる。また、メッシュベルトの一端を容器の底に沈め一定速度で回転させることにより、連続的にガラス素子を取出す方法も用いることができる。また、ガラス素子と接する部分の液体が沸騰している間に、ガラス素子を液体から取出し回収する方法の1例では、液体からガラス素子を搬出するコンベアを設置し、コンベアのスピードをガラス素子がガラス転移温度以下に冷却され、かつ上記沸騰が見られる間に液体の外へ搬出されるように設定する。
【0042】
本発明で液体として使用される液体ヘリウム、液体窒素、液体酸素、液体アルゴン、フルオロエーテル、エタノール、水の大気圧下における沸点は、次のとおりであるから、回収されたガラス素子の温度もこれらの媒体の沸点近くまで冷却されているものと考えられる。
【0043】
液体ヘリウムの沸点 −267℃
液体窒素の沸点 −196℃
液体酸素の沸点 −183℃
液体アルゴンの沸点 −186℃
フルオロエーテルの1種であるハイドロフルオロエーテル(スリーエム社製、商品名「ノベックHFE7200」の沸点) 76℃
エタノール 78℃
水 100℃
【0044】
ここで液体ヘリウム、液体窒素、液体酸素、液体アルゴン等を使用して成形した場合、極めて低温になったガラス素子を大気中に曝しておくと表面が結露し、そのまま放置するとガラス素子の表面にヤケと呼ばれる変質層ができる。ヤケができたガラス素子をそのまま精密プレス成形用として使用することはできないから、次のようにしてヤケの原因となる結露を防止する措置をとることが好ましい。
【0045】
その方法は、液体中より回収したガラス素子を揮発性液体に浸漬した後に乾燥させる方法である。浸漬する時間は、ガラス素子表面に結露が生じない温度にまでガラス素子の温度が上昇するのに十分な時間とする。この揮発性液体の温度は、成形雰囲気の露点より高く、揮発性液体の揮発温度よりも低温とすることが好ましく、室温とするのが取扱上、都合がよい。揮発性液体としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、フロンなどを例示することができる。次に揮発性液体から取出したガラス素子を乾燥させて、表面の揮発性液体を除去する。このようにすることにより、大気中における成形でも、表面にヤケを作らずにガラス素子を量産することができる。
【0046】
前述の本発明のガラス成形体の製造方法は、特にプレス成形用プリフォーム成形に好適に用いられる。本発明においては、該プレス成形用プリフォームの製造方法として、所定重量の溶融ガラスをノズルより滴下し、前記滴下したガラスを常温常圧で気相状態を呈する物質を冷却、液化して得られた液化媒体で受けて前記重量と等しい重量のプリフォームを成形し、回収する方法を用いることができる。
【0047】
次に、このプレス成形用プリフォームの製造方法について、添付図面に従って説明する。
図5は、プリフォーム成形装置の1例の概略図、図6は該成形装置のノズルおよびノズルカバー付近の1例の拡大部分断面図、図7は、該成形装置のノズル先端部の1例の拡大部分断面図である。
【0048】
図5に示した装置の溶融ガラス供給部11の上方にはプリフォームの材料である溶融ガラスが収容されているガラス溶解炉(図示せず)があり、この炉から溶融ガラスが溶融ガラス供給部11へと連続的に供給され、溶融ガラス供給部11の下方にあるノズル12の先端部12aに設けられた流出口より滴下される。プリフォームの成形では一定量の溶融ガラスを成形することになるが、そのため、ノズル12からの溶融ガラスの流出スピードとともに溶融ガラスの滴下間隔を一定に保ち、溶融ガラス滴19’の重量が常に一定に保たれるようにする。
【0049】
ノズル12の鉛直下方には液化媒体20が収容された断熱容器18が配置され、滴下した溶融ガラスはこの液化媒体で受けてプリフォームに成形される。
この場合、前記液化媒体20として、常温常圧で気相状態を呈する物質を冷却、液化したものが用いられる。このような液体媒体としては、液体窒素、液体酸素、液体アルゴン、液体ヘリウム、液体空気あるいはそれらを混合したものなどを用いることができるが、これらの中で取扱や価格の面より液体窒素が好ましい。
【0050】
まず、最初に説明する溶融ガラスの滴下法は、ノズルから溶融ガラスを連続滴下させるとともに、前記ノズルの外周面に沿って前記滴下の方向に連続して一定流量で流れる気流を発生させ、該気流により前記ノズルの先端部より出現した溶融ガラスに風圧を加え、前記溶融ガラスを液化媒体中に滴下させるものである。
【0051】
図5及び図6に示されている装置は、溶融ガラスを流出、滴下するとともに軸が鉛直(重力の方向)に保たれているノズル12、溶融ガラス供給部11から供給される溶融ガラスをノズル12へと導く溶融ガラス導入管13、ノズル先端部12aを除くノズル12の側面を覆うノズルカバー14、溶融ガラス導入管13の側面とノズルカバー14の側面を覆うように配置された高周波誘導加熱部15を備えている。なお、溶融ガラスに接する溶融ガラス導入管13の内壁は、通常白金または白金合金でできている。ノズルカバー14の先端部14aと、ノズル先端部12aとの間にはノズルカバー開口部21が形成されており、ノズルカバー14の先端部14aに対しノズル先端部12aが突出している。
【0052】
ノズルカバー14にはノズルカバー開口部21より噴出するガスを供給するガス供給管16の一端が取付けられている。ガス供給管16の他端はマスフローコントローラー17を介してガスボンベ(図示せず)に接続されている。ノズル先端部14aの流出口に出現した溶融ガラスには、ノズルとノズルカバーの間を通って導かれたガスがあたり、鉛直下向き方向の風圧を加える。このような風圧を加えた状態で流出口から所定重量の溶融ガラスを滴下して、容器に収容された液化媒体で受け、球状のプリフォームに成形する。
【0053】
図6において、ガス供給管16はノズル保持部12’の外周全域にわたって設けられた流路20aへとガスを供給する。ガスはさらに流路20aに接続しているノズル保持部12’の外周面とノズルカバー14との間に、ノズル保持部12’の外周全域にわたって均等な隙間で配置されているスリット20bを通り、ノズル12の外周面とノズルカバー14の間に形成された流路20cへと導かれ、ノズルカバー14の開口部21から外部へと噴出する。ここで、スリット20bはノズル12の軸方向に沿って延びており、ガスがスリット20bを通過することによって、ガスの流動によって生じる気流がノズル12の外周面に沿って鉛直下方に向かうように整流される。スリット20bは整流板(図示せず)によって形成されたもので、この整流板については後述する図8における整流板と同様である。
【0054】
図7は、ノズル先端部12a及びノズルカバー開口部21周辺の拡大図であって、ノズル12の外径、ノズルカバー14の内径はともに先端部で絞り込まれて、ノズル先端部12a、ノズルカバー先端部14aとなり、ノズル先端部12aとノズルカバー先端部14aとの間にノズルカバー開口部21が形成される。このノズルカバー開口部21で気流の流路断面積は小さくなり、流速が高められる。気流30の方向は、ノズル先端部12aにおいても鉛直下方を向いている。ノズル先端部12aでは、ノズル12を通って流下する溶融ガラス19が液滴状に成長し、溶融ガラス表面は気流30による鉛直下方の風圧を受けることになる。気流がない自然滴下法ではノズル先端部12aより出現した溶融ガラスに働く重力が表面張力などによってノズル先端部12aに止まろうとする力よりも大きくなると滴下がおきる。本発明のように、連続して一定流量で流れる気流30によって溶融ガラス19に鉛直下方に風圧を加えると、自然滴下時より少ない重量で溶融ガラスを滴下させることができる。供給されるガスの流量は上述したマスフローコントローラー17によって一定に保たれているので、ノズルカバー開口部21より鉛直下方に流れる気流の流量も一定に保たれる。そして気流30もノズル先端部12aの外周全域にわたり、溶融ガラス19が滴下する鉛直下方に揃えられているため、ノズル先端部12aより出現した溶融ガラス19に安定した風圧を加えることができる。このように、プリフォームの重量精度を向上させる上で、前記気流を前記ノズルの全外周面に沿って流すことが好ましい。このように層流状態と見なせる気流によって溶融ガラスに風圧を加えることができるので、滴下する溶融ガラス滴の重量が一定し、高い重量精度を有するプリフォームを得ることができる。気流の方向がノズル先端部12aで揃っていないと互いに衝突した気流が乱流となって、溶融ガラスに加えられる風圧の大きさや方向が安定しなくなる。風圧の大きさや方向が不安定になると滴下毎に滴下のタイミングにバラツキが生じ、プリフォームの重量バラツキの原因となってしまう。
【0055】
プリフォームの重量バラツキを低減するためには、前記ノズルの外周面をノズルカバーで覆って、前記ノズルと前記ノズルカバーの間に前記気流の流路を形成すると共に、前記ノズルカバーの先端部とノズル先端部との間にノズルカバー開口部を形成し、前記ノズルカバーの先端部に対し前記ノズル先端部が突出した状態で、前記気流を発生させる方法や、少なくとも前記ノズルカバー開口部付近における前記ノズルと前記ノズルカバーの間隔をノズルの全周にわたり均等とする方法、これらの方法の組合わせが好ましい。
【0056】
図8は、ノズルとノズルカバー付近の他の態様を示す概略図であり、図8(1)は拡大部分断面図、図8(2)は図8(1)を図示A方向から見た平面図、図8(3)は図8(2)部分拡大図である。
図8(1)〜(3)に示すように、ノズル先端部12aとノズルカバー先端部14aとの間に形成されるノズルカバー開口部21、及び流路20cの一部に、整流板22を設けることによって、気流を平行に揃えることができ、気流を安定して層流状態に保つことができる。
【0057】
隣接する整流板22の間隔は、0.1〜0.5mm程度が好ましい。整流板22は、気流を乱さぬように薄くすることが好ましい。整流板22の数や、形成位置は、図8(1)及び(2)に示す態様に限定されず、例えば、ノズル先端部12aとノズルカバー先端部14aとの間にのみ整流板22を形成することができ、図8(1)における流路20cの中間位置付近まで整流板22を形成することもできる。
【0058】
また気流の流量の微小変化に対するプリフォームの重量変化が該プリフォームの目的重量において後述する重量精度が得られるように前記流量を設定し、溶融ガラスの滴下を行なうことが好ましい。前記気流の温度を前記ノズル先端部の温度±50℃以内とすることが好ましい。
【0059】
上述した滴下法(層流成形という)は、特に微小プリフォームを成形する際の滴下法として優れている。その他の滴下法としては、ノズル先端に出現した溶融ガラスに滴下させたいタイミングで下向きの風圧が加わるようにガスを間欠的に吹き付ける方法、一定の下向き風圧を連続して加えた上で滴下させたいタイミングでさらに下向きの風圧を間欠的に加える方法があるが、プリフォームの重量精度向上という面では層流成形が好ましい方法である。層流成形によって得られるプリフォームの重量精度は±3%以内、好ましくは±1%以内、より好ましくは±0.1%以内とするのがよい。プリフォームの重量精度向上の面から好ましい方法としては、風圧を加えることなく自然滴下する方法もある。本方法では前記した方法より重量が大きいプリフォームを得る場合に好ましく、プリフォームの重量は流出させるノズルの外径で制御する。自然滴下する方法によって得られるプリフォームの重量精度は、通常±4%以内、好ましくは±0.5%以内である。
【0060】
さらに、大きなプリフォームを作製する場合には、流出パイプより流出する溶融ガラス流の先端部を支持機構で受け、所定のタイミングで溶融ガラス流の先端部の支持を取り除いて、先端部を溶融ガラス流から分離し、分離された溶融ガラス塊を液化媒体中に投入するようにしてもよい。上記所定のタイミングは、目的重量の溶融ガラス塊が得られるタイミングとすればよい。そのためには、この方法でも溶融ガラスの流出スピードを一定にしておくことが好ましい。このようにして得られるプリフォームの重量精度は、通常±5%以内、好ましくは±1%以内である。
【0061】
なお、液化媒体への溶融ガラスの投入間隔の設定、維持は、層流成形では気流の流量、ノズルの温度、溶融ガラスの流出速度を制御することにより、ノズル先端部に出現した溶融ガラスに間欠的に風圧を加える方法ではノズルの温度に加え、風圧を加えるタイミング、溶融ガラスの流出速度を制御することにより、自然滴下法ではノズルの温度、溶融ガラスの流出速度を制御することにより、支持部材を用いる方法では支持を取除くタイミングとノズルの温度、溶融ガラスの流出速度を制御することにより行われる。なお、ノズルの温度は成形しようとするガラスによって調整を要するが、概ね800〜1100℃の範囲とすればよい。
【0062】
ここで、ガラスの温度、粘度についての一応の目安を示しておく。滴下する際のガラスの温度は800〜1100℃、その粘度は0.1〜10Pa・sとすればよい。また、支持部材を使用する場合は、例えば支持部材の温度を100〜500℃の範囲とし、液化媒体への投入時のガラスの温度を600〜1000℃、その粘度を1〜10Pa・sとすればよい。
【0063】
本発明はまた、軟化状態のガラスを成形して、ガラス成形体を製造する方法において、沸騰している、もしくはガラスの熱量で沸騰する液体中で前記ガラス成形体を冷却するガラス成形体の製造方法をも提供する。例えば軟化状態のガラスを成形し、ガラス転移温度以下まで温度を下げたガラス素子の冷却用として、前記液体を用いることができる。
【0064】
〈ガラス成形体に使用するガラス〉
前述の本発明の方法によって成形されるプレス成形用プリフォームは、非球面レンズ、マイクロレンズを始めとする光学素子などの精密プレス成形用として好適であるから、後工程で研磨加工を施すために表面規格の甘いプレス品にも、本発明の方法が適用できることはいうまでもない。また、軟化状態のガラスを成形し、転移温度以下の温度まで下げたガラス素子の冷却用としても、前記液体を用いることができるが、この場合も、該ガラス素子は光学素子用として用いるため、レンズ形状やプリズム形状などに成形したものを液体中に投入することになる。
【0065】
したがって、本発明において用いられるガラスは、光学ガラスが得られる溶融ガラスまたは軟化状態のガラスからなるものであればよく、その種類については特に制限はない。
しかし、液体として、常温常圧で気相状態を呈する物質を冷却、液化して得られた液化媒体を用い、所定重量の溶融ガラスをノズルより、該液化媒体中に滴下し、プレス成形用プリフォームを製造する方法においては、以下に示すガラスを用いることが好ましい。
【0066】
上記方法が適用されるガラスとしては、ノズルより流出可能な粘度になる温度が液相温度よりも高いものであればよく、特に制限はないが、液相温度が1000℃以下のガラスが好適である。また、ガラス塊を精密プレス成形用のプリフォームとして使用するためには、屈伏点が640℃以下のガラスが好ましい。このようなガラスとしては、アルカリ金属酸化物を含む硼珪酸ガラス、上記硼珪酸ガラスであってアルカリ金属酸化物が酸化リチウムである硼珪酸ガラス、アルカリ金属酸化物を含むリン酸ガラス、上記リン酸ガラスであって酸化亜鉛とアルカリ土類金属酸化物の中から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物をさらに含むガラスなどが好適なガラスとして例示でき、より具体的には、Li2O、CaO、BaO、La23を含むアルミノ硼珪酸ガラス、Li2O、CaO、ZrO2、TiO2、Nb25を含む硼珪酸ガラスなどを好適なものとして示すことができる。
【0067】
また、従来の成形型を用いたプリフォーム成形では型に融着しやすいP25を含む光学ガラス(特にPの含有量が20モル%以上のもの)に対してこの製造方法は好適である。なお、Pは精密プレス成形用ガラスとしては重要な役割を果たす成分である。
【0068】
さらに遷移金属元素および/またはTiを含む光学ガラスからなるプリフォームの製造にも好適である。遷移金属元素やTiは屈折率調整成分として光学ガラスでは特に重要な成分である場合が多いが、このような成分を含む光学ガラスは還元によって着色しやすく、液化媒体以外の液体、例えば有機溶剤などに滴下すると高温のガラスと溶剤が反応してガラス中の金属イオンを還元し、その結果、光学素子に成形すべきプリフォームが着色する場合がある。一方、液化媒体を用いる場合では、このような還元反応による着色が生じないことから特に上記光学ガラスを用いた成形に好適である。なお、着色しやすい遷移金属元素としてはNb,Wを例示することができる。またTiも着色しやすい。
【0069】
また、該方法は鉛を実質上含まない光学ガラスからなるプリフォームの製造に好適である。鉛を含む溶融ガラスをノズルから滴下しようとするとノズル先端の外周面に濡れ上がり、プリフォームの脈理や失透の原因になる。さらに鉛は環境への影響から使用を控えるべき物質であるから、鉛を含まないガラスを対象にすることが好ましい。
【0070】
また、該方法はフッ素を実質的に含まない光学ガラスからなるプリフォームの製造に好適である。フッ素を含むガラスは液相温度が高く、ガラスの失透防止のためにはノズルから溶融ガラスを流出する際の温度を高くしなければならない。その結果、流出時のガラスの粘性が著しく低下し、ノズルからの滴下状態を作り出すことが極めて困難になり、溶融ガラス流となって液化媒体に流れ込むことになる。このような状態では、プリフォームの重量制御は困難になる。したがって、該方法はフッ素を実質的に含まないガラスを対象にすることが望まれる。
【0071】
次に、本発明の光学素子の製造方法においては、前述のようにして得られたプリフォームを加熱、軟化し、精密プレス成形することにより、光学素子を製造する。以下、プリフォームを用いた精密プレス成形について説明する。
【0072】
〈プリフォームを用いた精密プレス成形〉
精密プレス成形は、プリフォームを加熱、軟化した状態で成形型によってプレス成形し、非球面レンズやマイクロレンズなどを初めとする光学素子などの極めて高精度のプレス成形品を直接作製する方法であり、一般にはモールドオプティクス成形などと呼ばれている。精密プレス成形に使用される成形型の成形面は、光学素子などの最終製品の形状が精密にガラスに転写されるよう、極めて高精度に加工が施されている。成形型の母材には、炭化珪素や超硬合金などの材料が使用されており、その成形面には炭素膜や白金合金膜などの離型膜を形成して用いる場合がある。
【0073】
精密プレス成形では、プリフォームを加熱して、ガラスの粘度が106〜108Pa・sの範囲になった際に、窒素雰囲気などの非酸化性雰囲気中にて上記成形型によりプレス成形される。このようなプレス成形によって非球面レンズの光学機能面などが精密にガラスに転写して光学素子が作られる。
溶融ガラスから光学素子となるまでの一連の流れとして見た場合、高品質なプリフォームを高い生産性のもとに量産できることは、光学素子の製造法としても高い品質のものを高い生産性のもとに製造できることになる。
【0074】
なお、上記プレス成形法は精密プレス成形についてのものであるが、精密プレス成形法以外のプレス成形法のプリフォームの成形に上記成形方法を用いることができる。その場合、プリフォームの求められる重量精度は左程高くなくてもよい。このような方法では、大気中にてプリフォームを加熱、軟化し、上型、下型を備えた成形金型を用いてプレス成形する。レンズなどの光学素子を製造する場合は、このプレス成形により最終製品である光学素子の形状に近い形状の光学素子ブランクと呼ばれる中間成形体を作り、このブランクを研削、研磨して最終製品である光学素子に仕上げる。このように最終段階で研削、研磨加工が施されるので、プレス成形時の成形精度は精密プレス成形と比べて多少甘くてもよい。
【0075】
なお、精密プレス成形、その他のプレス成形を問わず、作製された光学素子には反射防止膜などの光学薄膜を適宜形成することもできる。
このようにして非球面レンズ、マイクロレンズなどのレンズやフィルター、プリズムを初めとする各種光学素子、光通信等の分野で使用される光部品実装部品などを作製することができる。
【0076】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
【0077】
実施例1〜5
図5に示す装置を用いて、大気中にて溶融ガラスの滴下を行い、溶融ガラス滴を液体窒素によって受けて球状プリフォームに成形した。溶融ガラスは、清澄、均質化が十分行われたもので、ニオブ含有、かつ鉛およびフッ素を実質上含まない重フリント系光学ガラスである。
【0078】
プリフォームの成形には、溶融ガラスを流出するノズル部分のサイズが異なる3種の装置を用いた。いずれの装置のノズル部分も白金合金製で、サイズはそれぞれ外径1.1mm、内径0.4mmのもの、外径3.7mm、内径1.0mmのもの、外径6.0mm、内径3.0mmのものである。流出中はノズルの温度が940℃に保持されている。実施例1〜4については、ノズル外周の全周にわたり、鉛直下方に均一に流れる乾燥窒素ガスの流量をマスフローコントローラーによって精密に調整して、連続的に滴下を行った。また実施例5については、300℃に加熱した支持部材を用いて溶融ガラス塊を作り、液体窒素中に連続的に投入した。液体窒素中で成形され、容器中に蓄積されたプリフォームを予め容器内にセットしておいたネットによってすくい上げ、揮発性液体であるエタノール内に2分間浸漬した後、揮発性液体を濾過して取り除き、乾燥機で乾燥させた。プリフォームは速やかに乾燥し、表面に結露は生じなかった。なお、揮発性液体の液温は室温である。
【0079】
液体窒素の液面を基準とした場合のノズル先端の高さ、滴下位置における液体窒素の深さ、滴下間隔、得られたプリフォームの重量、プリフォームの真球の度合い、プリフォームの表面状態を表1に示す。
【0080】
【表1】
Figure 0004222778
【0081】
このように各成形条件で良好な球状プリフォームの成形を行うことができた。前述した樋状のガイドを用いた場合でも同様に良好な結果を得ることができた。
上記各実施例は、液化媒体として液体窒素を用いたが、液体酸素、液体アルゴン、液体ヘリウム、液体空気のいずれの媒体を用いても良好な結果を得た。液体酸素を使用する場合、蒸発した高濃度の酸素ガスは速やかに空気、あるいは窒素により希釈するか、排気経路を設けるなどして火災などに十分注意する必要がある。
なお、Ti、Wなどを含むガラスからなるプリフォームの成形でもガラスの着色は見られなかった。
【0082】
参考例
次に、液体窒素の液面からの深さを前述の好ましい範囲外としてプリフォームの成形を行った。実施例3における液面からのノズル先端の高さを100mm、滴下位置における液体窒素の深さを100mmとした以外は、実施例3と同様にして滴下成形を行ったところ、オレンジピールなどの表面欠陥はないが、歪んだ形状かつ容器の底と接触した痕がついたプリフォームが得られた。
【0083】
実施例6〜10
実施例6〜10では液体として加熱、沸騰中の水を使用した。使用した装置、ガラスは実施例1〜5と同様である。ノズルも実施例6は実施例1、実施例7は実施例2、実施例8は実施例3、実施例9は実施例4と同様のものを使用した。実施例10は実施例5と同様、300℃に加熱した支持部材を用いて溶融ガラス塊を作り、上記沸騰中の水に連続的に投入した。また、水面付近に空気を流して、沸騰中の水から発生する水蒸気がノズルにかからないようにした。成形されたプリフォームは実施例1〜5と同様に液体容器から回収され、揮発性液体であるエタノール内に浸漬した後、乾燥機で乾燥させた。またエタノールに浸漬せずに乾燥機で乾燥させてもよい。
【0084】
表1と同様、実施例6〜10の成形条件、成形結果を表2に示す。また、実施例6〜10においても実施例1〜5と同様、樋状のガイドを用いることもできる。
なお、実施例6〜10では液体として沸騰中の水を用いたが、滴下、投入されたガラスのまわりの水がガラスの熱量により沸騰するよう100℃未満に加熱されている水を使用してもよい。水の温度は滴下、投入するガラスの熱量、滴下間隔(投入間隔)、水の量によって適宜調整すればよく、適温であるかどうかは、滴下、投入されたガラスのまわりで水が沸騰している様子で確認すればよい。
【0085】
さらにプリフォームの液体からの回収も、ネットによってすくい上げる方法以外に、液体容器内にベルトコンベアを配置しておき、滴下、投入されたガラスが液体中を落下して、あるいは樋状のガイドを転がりベルトコンベア上に載るようにする。そしてベルトコンベアによってプリフォームが液体の外へ運びだされるために要する時間(ベルトコンベアの搬送スピードに対応する)を、液体外へ運び出されるまでプリフォームのまわりで液体の沸騰が見られるように設定する。またプリフォームの温度がガラス転移温度以下に冷却されるのに十分な時間とする。蒸発熱が大きい液体を予め沸騰させずに使用する場合、ガラス破損防止による歩留まり向上の観点から上記の取出し方法は好ましい。
なお、液体としてガラスの熱量でガラスのまわりの液体が沸騰するように加熱されたエタノールやフルオロエーテルを使用してもよい。
【0086】
【表2】
Figure 0004222778
【0087】
実施例11
実施例1〜10で成形されたプリフォームを再加熱、軟化して窒素雰囲気中において成形型により精密プレス成形して、非球面レンズ、マイクロレンズなどの光学素子を作製した。得られた光学素子はいずれも要求される性能を満たすものであった。
各光学素子の光学機能面には、必要に応じて反射防止膜などの光学薄膜を形成した。
【0088】
実施例12
実施例1〜10で成形されたプリフォームを大気中で再加熱、軟化してプレス成形した後、アニールを施して、レンズに近似した形状の光学素子ブランクを作製した。次にこのブランクを研削、研磨してレンズに仕上げた。レンズ表面には必要に応じて反射防止膜などの光学多層膜を設けることもできる。ここで、プレス成形された直後の光学素子ブランクを液体窒素に投入してブランクを冷却することもできる。このような冷却による光学素子ブランクの形状精度低下は見られず、良好な冷却ができる。ここで液体窒素のかわりに沸騰中の水などを使用してもよい。
なお、上記の方法においてアニールを施したプリフォームをバレル研磨して、プレス成形してもよい。
【0089】
実施例11ではプリフォームをプレス成形して得られる光学素子ブランクを液体窒素や沸騰中の水に投入したが、溶融ガラスをプレス成形型に供給してガラスが軟化状態にある間にプレス成形してガラス成形体を作り、この成形体を液体窒素や沸騰中の水に投入して冷却することもできる。
【0090】
【発明の効果】
本発明によれば、所定重量に制御された溶融ガラス塊または溶融ガラスより、プレス成形用プリフォームなどのガラス成形体を、あるいは軟化状態のガラスより、ガラス成形体を生産性よく安定して、効率よく製造することができる。
本発明の方法により得られたプレス成形用プリフォームを加熱、軟化し、精密プレス成形することにより、所望の性能を有する非球面レンズやマイクロレンズなどの光学素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法において用いられる液体成形装置の1例の概略図である。
【図2】溶融ガラス支持部材における、溶融ガラスの重量制御のための動作の1例を示す説明図である。
【図3】溶融ガラス支持部材における、溶融ガラスの重量制御のための動作の別の例を示す説明図である。
【図4】溶融ガラス支持部材における、溶融ガラスの重量制御のための動作のさらに別の例を示す説明図である。
【図5】本発明の方法において用いられるプリフォーム成形装置の1例の概略図である。
【図6】図5で示すプリフォーム成形装置のノズルおよびノズルカバー付近の1例の拡大部分断面図である。
【図7】図5で示すプリフォーム成形装置のノズル先端部の1例の拡大部分断面図である。
【図8】図5で示されるプリフォーム成形装置のノズルおよびノズルカバー付近の他の態様を示す概略図である。
【符号の説明】
1 溶融ガラス供給部
2 ノズル
3、3a、3b 溶融ガラス支持部材
4 液体
5 断熱容器
6 ガラス成形体受け容器
7 溶融ガラス
7’ ガラス塊
11 ガラス供給部
12 ノズル
12’ ノズル保持部
12a ノズル先端部
13 溶融ガラス導入管
14 ノズルカバー
14a ノズルカバー先端部
15 高周波誘導加熱部
16 ガス供給管
17 マスフローコントローラー
18 断熱容器
19’ 溶融ガラス滴
19 溶融ガラス
20 液化媒体
20a 流路
20b スリット
20c 流路
21 ノズルカバー開口部
22 整流板
30 気流

Claims (7)

  1. 溶融ガラスよりガラス成形体を成形するガラス成形体の製造方法において、
    ガラスの熱量で沸騰する液体中に溶融されたガラスから取出された所定重量の溶融ガラスより形成された溶融ガラス塊を投入して、前記液体の沸騰により生じる気体がガラスの周囲を取り囲むようにして該ガラスの冷却スピードを低減させ、前記重量と等しい重量のガラス成形体を成形し、ガラス成形体に接する部分の液体が沸騰している間に前記ガラス成形体を回収することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  2. ノズルより流出する溶融ガラス流の先端部を支持部材により受けた後、ノズルと支持部材の間で溶融ガラスを切断または分離して所定重量の溶融ガラスを取出すとともに、取出された溶融ガラスより溶融ガラス塊を形成する請求項に記載のガラス成形体の製造方法。
  3. 溶融ガラスを滴下してガラス成形体を成形するガラス成形体の製造方法において、
    ガラスの熱量で沸騰する液体中に、所定重量の溶融ガラスをノズルより滴下し、前記重量と等しい重量のガラス成形体を成形し、ガラス成形体に接する部分の液体が沸騰している間に前記ガラス成形体を回収することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  4. ガラス成形体が、プレス成形用プリフォームである請求項1ないしのいずれか1項に記載のガラス成形体の製造方法。
  5. 請求項に記載の方法によりプリフォームを作製し、該プリフォームを加熱、軟化し、プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
  6. プレス成形されたガラスに研削、研磨加工を施す請求項に記載の光学素子の製造方法。
  7. 請求項に記載の方法によりプリフォームを作製し、該プリフォームを加熱、軟化し、精密プレス成形することを特徴とする光学素子の製造方法。
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