JP4318542B2 - 球状ガラス製造装置及び球状ガラスの製造方法 - Google Patents

球状ガラス製造装置及び球状ガラスの製造方法 Download PDF

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    • C03B19/1045Forming solid beads by bringing hot glass in contact with a liquid, e.g. shattering

Description

本発明は、DVD、CD、光磁気ディスク(MO)等の光ピックアップレンズ、カメラ付き携帯電話用のレンズ、光通信用レンズや光学機器等に用いられるレンズやプリズム等の光学素子を精密プレス成形により得るためのプリフォーム材やレンズ等として用いるための球状ガラスを製造する球状ガラス製造装置及び球状ガラスの製造方法に関する。
近年、製造コスト削減のために、レンズ等の光学素子は、ガラスプリフォーム材を加熱軟化させ、高精度な成形面をもつ金型でプレス成形し、成形後の研削、研磨工程を省略して直接、レンズ等の光学素子を得ることができる精密プレス成形により製造されるようになってきており、例えば、DVD等の光ピックアップレンズ、カメラ付き携帯電話用のレンズや、光通信等の分野で用いられるフォトダイオードやレーザーダイオードと光ファイバとの光結合用レンズ等の微小なレンズを精密プレス成形により製造する際に、微小な球状プリフォーム材が使用されるようになってきている。また、上記光結合用レンズ等として微小な球レンズが使用されることもあり、上記微小な球状プリフォーム材や微小な球状レンズ等として、直径が約0.8mm〜約2.4mm程度の球状ガラスが求められている。
プリフォーム材を低コストで量産する方法としては、ガラス溶融炉において溶解されたガラスを流出ノズルから流下させ、流下したガラスを何らかの方法で分割するとともに冷却する方法が一般的であり、ここで、流出ノズルの先端から流出するガラスを分割して、小粒径のガラスゴブを製造する方法として、溶融炉で溶解された溶融ガラスを流出ノズルから連続流として流出させ、溶融ガラスの流量、流速、粘性等を調整することにより、連続流として流下した溶融ガラスが表面張力により途中で一列に落下する液滴状のガラス塊に変化するようにする。そして、一列に落下するガラス塊を液槽内に受けてプリフォーム材やレンズ等として使用するガラスゴブを回収する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記特許文献1に開示されているガラスゴブの製造方法において、連続流として流出した溶融ガラスは、流下中に表面張力により溶融ガラス間の糸引きが切断されることによって液滴状のガラス塊に変化するが、その際、上下に互いに隣接する2個のガラス塊同士が表面張力により引き合うため、互いの落下速度に差が生じ、一列に落下している途中で、2個のガラス塊同士が接触または衝突して、1個のガラス塊に再結合してしまうことがあった。
そして、このように再結合したガラス塊は、結合時の温度と粘度とによって完全に1個に結合したり、2個のガラス塊のうち一部分のみが結合したり、様々な形状をなしており、得られたガラスゴブは重量や形状が不均一であった。また、再結合して1個になっているものであっても内部に脈理が発生していることがあるので、光学素子として使用することができなかった。
さらに、再結合しなかったガラス塊についても、落下中に上下に隣接するガラス塊同士が互いに接触していれば表面に傷が付いている場合があるため、光学素子として使用することができなかった。
以上のことから、上下に隣接するガラス塊同士が再結合したり、接触する前にガラス塊を回収しなければならず、ガラス塊の落下距離を短くすることによって上記問題点を回避することができるが、落下距離が短いと高温のままのガラス塊を回収しなければならないので、ガラス塊の熱衝撃による割れを防ぐためにガラス塊を高温の油等の中に受けて回収しなければならないという問題が生じた。具体的には、高温で粘度の低い軟化状態のガラス塊を高温の油等の中に受けて回収した場合、液面と衝突した際の衝撃でガラス塊が変形して得られるガラスゴブの形状が不均一になるという問題が生じ、また、ガラス塊を高温の油で受けて回収した場合、ガラス塊をプリフォーム材や光学素子として使用するためには、ガラス塊の洗浄を入念に行なう必要があり洗浄に時間とコストを要するうえ、洗浄中にガラス塊の表面に傷がつきやすいという問題が生じ、さらに、高温のガラス塊を高温の油で受ける際、油が発火する可能性があり安全上の問題もあった。
また、ガラス塊を精密プレス成形のためのプリフォーム材として使用する場合、上述した再結合等により重量が不均一であったり、内部に脈理が発生したプリフォーム材を精密プレス成形しても光学素子として使用できず、形状が不均一なプリフォーム材を精密プレス成形すると成形品の表面の一部がへこむ不良(ヒケ)が生じたり、成形品の厚みが偏り光軸が傾く不良が生じたりして、光学素子として使用できないことがあり、表面に傷が付いているプリフォーム材を精密プレス成形すると、成形時に、傷または傷の周囲の部分のガラス表面が折りたたまれてガラス内部に入りその状態のままガラスが固化する不良(折れ込み)や傷の部分から気体がガラス内部に入り微小な気泡が成形品の内部に生じる不良が生じて、光学素子として使用できないことがあった。
一方、保持容器内に保持した溶融ガラスを、該溶融ガラスに振動を付与しながら前記保持容器の一部に設けたオリフィスより気相中に排出してガラス液滴を形成し、該ガラス液滴を前記気相中または液相中を落下させながら凝固する球体ガラスの製造技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
上記公報に開示されている球体ガラスの製造技術では、溶融ガラスに振動を付与することにより、排出口から連続する柱状のガラス液滴の側面において、柱状のガラス液滴の断面半径を小さくするように、振動に連動する窪みを形成し、窪みを形成した柱状のガラス液滴は、落下速度の増加にしたがって振動により形成を制御された窪み部分で分断され、体積の制御された液滴を形成する。しかしながら、柱状のガラス液滴が窪み部分で分断される際に、上述した特許文献1のガラスゴブの製造方法と同様の理由により、上下に隣接する分離した2個のガラス塊の落下速度に差が生じる。そのため、分離したガラス液滴に何らかの力(力について特許文献2には何も開示されていないが、例えば、回収チャンバ中の気相中に発生する対流等の不規則な外乱要因等が考えられる)が加わり、特許文献2の図1に示されているように、ガラス液滴の落下軌道がばらついた場合には、上下に隣接する2個のガラス液滴の再結合や上下に隣接するガラス液滴同士の接触による傷の発生は比較的生じにくいが、落下する液滴に、上述したような力が加わらない場合、あるいは、殆ど加わらない場合には、分離したガラス液滴は、一列、又は、ほぼ一列になって落下し、その途中で、上述した特許文献1のガラスゴブの製造方法と同様の理由により、2個のガラス液滴が1個のガラス液滴に再結合したり、上下隣接するガラス液滴同士の接触による傷が発生するという問題が生じることがある。そして、これらの問題を回避するためには、ガラス液滴を高温の油等の中に受けて回収しなければならず、上述した特許文献1のガラスゴブの製造方法と同様の問題点がある。
また、上記特許文献2には、振動数に依存して柱状のガラス液滴は一定体積に分離し、均一な体積の分離したガラス液滴を得ることができると記載されている。しかしながら、保持容器の一部に設けたオリフィスの排出口の内径よりも大きな直径の球体ガラスを得ようとする場合、上記排出口の内径よりも若干大きな直径の球体ガラスは、表面張力により排出口の内径よりも直径が若干大きいガラス液滴を落下させることにより得ることができる。しかし、より大きな直径の球体ガラスを得るためには、オリフィスの排出口の内径がより大きい保持容器に変えて直径の大きなガラス液滴を落下させる必要がある。そのため、体積がかなり異なる種々の球体ガラスを製造する場合、オリフィスの排出口の内径が異なる何種類もの保持容器を準備しなければならないが、溶融された光学ガラスを保持する容器は、高品質な光学ガラスを得るために、通常、白金でできており、非常に高価であるため、何種類もの保持容器を用意するのは、経済的に大変不利であり、さらに保持容器の交換に手間や時間がかかるという問題もある。
さらに、特許文献2に開示されている技術では、溶融ガラスを保持容器の一部に設けたオリフィスより、気相中に排出してガラス液滴を形成するため、一旦、溶融ガラスの排出を始めると、保持容器内の溶融ガラスが排出しきるまで、溶融ガラスの排出を止めることが困難である。そのため、非常時に溶融ガラスの排出を緊急停止することが困難であり、安全上の問題がある。
特開平9−235122号公報 特開2003−104744号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、均一な重量で形状の揃った球状ガラスを製造することができ、かつ、十分に冷却された状態で回収することのできる球状ガラス製造装置及び球状ガラスの製造方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、溶融ガラスを連続流として流下させる流出ノズルと、連続流として流出した溶融ガラスを流下中に液滴状のガラス塊に変化させた後に、これらガラス塊を回収する回収槽とを備えた球状ガラス製造装置であって、
前記ガラス塊が落下する際に、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変える軌道変更手段を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引する孔部を有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道を中心に回転しながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引することを特徴とする。
例えば、図1及び図2に示すように、溶融ガラスAを連続流として流下させる流出ノズル3と、連続流として流出した溶融ガラスを流下中に、液滴状のガラス塊Bに変化させた後に、これらガラス塊を回収する回収槽6とを備えた球状ガラス製造装置1であって、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道を中心に回転して、前記上下に互いに隣接するガラス塊に気体を噴出、又は、前記上下に互いに隣接するガラス塊を吸引することによって、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変える落下軌道を変える気体ノズル59を有する球状ガラス製造装置である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段の回転数を調節することによって、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにすることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊の落下軌道の周囲に複数固設されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の球状ガラスの製造装置において、
前記軌道変更手段より上方に設けられて、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーを備え、該センサーからの信号により、前記軌道変更手段によるガラス塊への気体の噴出又はガラス塊の吸引のタイミングを制御する制御手段を有することを特徴とする。
この制御手段としては、例えば、センサーからの信号によって弁が開閉することにより、気体を噴出し、もしくは、気体の噴出を止め、又は、吸引し、もしくは、吸引を止める電磁弁が挙げられる。
請求項7の発明は、請求項2に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して上下に振子動または往復動しながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引することを特徴とする。
ここで、上記振子動は、気体を噴出、あるいは、吸引されて軌道変更されたガラス塊が、上方から落下して来るガラス塊と接触しないように落下軌道と直交する水平面より下方の範囲で上下に振子動することが好ましい。
請求項8の発明は、請求項2に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して水平方向に振子動または往復動しながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して上下に振子動または往復動し、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方のガラス塊を弾く板状体、又は、樋状体であることを特徴とする。
ここで、上記振子動または往復動は、弾かれて軌道変更されたガラス塊が、上方から落下して来るガラス塊と接触しないように落下軌道と直交する水平面より下方の範囲で上下に振子動または往復動することが好ましい。
また、板状体の上面は、球状または略球状となって落下してくるガラス塊を弾きやすいように平面または凹状の曲面であることが好ましく、同様の理由から樋状体の断面形状は、上面が凹状の曲面であることが好ましい。また、板状体及び樋状体は、耐熱性のある金属製等であることが好ましく、弾く際にガラス塊に加わる衝撃を緩和するために、板状体及び樋状体の上面をポーラス金属等の多孔質材により形成し、板状体及び樋状体の内部にエアー等の気体を供給して板状体及び樋状体の上面の多孔質面から気体を噴出させるようにしてもよい。また、板状体及び樋状体の内部又は下面に冷却管を設け、冷却管内にエアー等の気体や水等の液体を通して板状体及び樋状体を冷却し、板状体及び樋状体が過熱しないようにすることが好ましい。
請求項10の発明は、請求項1に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して水平方向に振子動または往復動し、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方のガラス塊を弾く板状体であることを特徴とする。
ここで、板状体は、落下してくるガラス塊を一方の垂直面のみで弾くようにしてもよいし、両方の垂直面で弾くようにしてもよく、垂直面は、ガラス塊を弾きやすいように平面であることが好ましい。また、板状体は、耐熱性のある金属製等であることが好ましく、弾く際にガラス塊に加わる衝撃を緩和するために、板状体のガラス塊を弾く垂直面をポーラス金属等の多孔質材により形成し、板状体の内部にエアー等の気体を供給して板状体のガラス塊を弾く垂直面の多孔質面から気体を噴出させるようにしてもよい。また、板状体の内部に冷却管を設け、冷却管内にエアー等の気体や水等の液体を通して板状体を冷却し、板状体が過熱しないようにすることが好ましい。
請求項11の発明は、請求項9又は10に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段より上方に設けられて、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーを備え、該センサーからの信号により、前記軌道変更手段がガラス塊を弾くタイミングを制御する制御手段を有することを特徴とする。
この制御手段としては、例えば、センサーからの信号により、前記軌道変更手段の上下振子動または往復動、あるいは、水平方向の振子動または往復動を制御するアクチュエータが挙げられる。
請求項12の発明は、請求項1に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段は、前記ガラス塊を受けて落下させる傾斜面を有し、前記ガラス塊が落下する際に、水平方向に回転又は水平方向に振子動し、前記傾斜面のガラス塊の落下軌道に対する向きを変えながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を前記傾斜面で受けて落下させることにより、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変えることを特徴とする。
ここで、立体は、例えば、傾斜して設けられた板状体または樋状体、あるいは上面が傾斜面である三角柱であり、板状体及び三角柱の上面は、球状または略球状となって落下してくるガラス塊を受けやすいように上面が平面または凹状の曲面であることが好ましく、同様の理由から樋状体の断面形状は、上面が凹状の曲面であることが好ましい。また、板状体、樋状体及び三角柱は、耐熱性のある金属製等であることが好ましく、ガラス塊を受ける際にガラス塊に加わる衝撃を緩和するために、板状体、樋状体及び三角柱の上面をポーラス金属等の多孔質材により形成し、板状体、樋状体及び三角柱の内部にエアー等の気体を供給して板状体及び樋状体の上面の多孔質面から気体を噴出させるようにしてもよい。また、板状体及び樋状体の内部又は下面に冷却管を設け、あるいは、三角柱の内部に冷却管を設け、冷却管内にエアー等の気体や水等の液体を通して板状体、樋状体及び三角柱を冷却し、板状体、樋状体及び三角柱が過熱しないようにすることが好ましい。
請求項13の発明は、請求項9〜12のいずれか一項に記載の球状ガラス製造装置において、
前記軌道変更手段と前記回収槽との間に、落下するガラス塊を加熱して溶融する加熱溶融手段を設けたことを特徴とする。
この加熱溶融手段としては、例えば、筒状の溶融炉等が挙げられる。
請求項14の発明は、請求項1〜13のいずれか一項に記載の球状ガラス製造装置において、
前記流出ノズルが、前記溶融ガラスを導入するパイプの下端に接続されていることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項1〜14のいずれか一項に記載の球状ガラス製造装置を使用して、球状ガラスを製造する球状ガラスの製造方法であって、
前記流出ノズルから溶融ガラスを連続流として流出させ、連続流として流出した溶融ガラスを流下中により液滴状のガラス塊に変化させた後に、前記ガラス塊が落下する際に、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変えた後、これらガラス塊を前記回収槽に回収することを特徴とする。
なお、上述した請求項2〜8の発明においては、例えば気体ノズル等の孔部から気体を噴出するが、噴出する気体は、ガラス塊に影響を与えない、あるいは、殆ど影響を与えないことから、エアー又は窒素、アルゴン等の不活性ガスあるいはこれらの混合気体であることが好ましい。
また、同様の理由から、上述した請求項9〜12の発明において、多孔質面から気体を噴出する場合、噴出する気体は、エアー又は窒素、アルゴン等の不活性ガスあるいはこれらの混合気体であることが好ましい。
また、上述した請求項1〜12及び15の発明において、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり、接触したりすることをより確実に防ぐために、上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して、所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることが好ましい。
請求項1〜12及び15の発明によれば、上下に隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が他方のガラス塊の落下軌道と異なる方向に変えられ、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してはずれるため、落下中に2個のガラス塊が1個に再結合することを防ぐことができる。
よって、1個のガラス塊のまま回収することができ、均一な重量で形状の揃った球状ガラスを製造することが可能となり、内部に脈理が発生することもない。また、2個のガラス塊が互いに接触することも防ぐことができるため、ガラス塊の表面に傷が付くこともない。
したがって、従来では落下中にガラス塊が再結合したり、接触することを防ぐために落下距離を短くしなければならなかったが、本発明では液滴状のガラス塊の落下距離を長くすることができ、ガラス塊が落下中に冷却されて、低温の状態で球状のガラス塊を回収することが可能となる。このことから回収槽の液温を低くすることも可能となる。
例えば、請求項3の発明において、上下に互いに隣接するガラス塊の両方に気体を噴出、又は、両方のガラス塊を吸引する場合、軌道変更手段が、液滴状のガラス塊の落下軌道を中心に回転しながら、その孔部からガラス塊に気体を噴出、又は、その孔部によりガラス塊を吸引することによって、まず、上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が変えられる。その後、前記一方のガラス塊に気体を噴出、又は、吸引した位置とは異なる位置に回転移動した軌道変更手段から他方のガラス塊に気体を噴出、又は、吸引するので、他方のガラス塊の落下軌道が一方のガラス塊の落下軌道と異なる方向に変えられる。このように、順次回転した軌道変更手段から気体を噴出又は吸引することで、上下に互いに隣接するガラス塊の落下軌道がそれぞれ変えられ、落下中に2個のガラス塊が1個に再結合することを防ぐことができる。
請求項4の発明によれば、軌道変更手段の回転数を調節することによって、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにするので、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単に防ぐことができ、しかも、回転数を調節することにより、容易に、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単かつ確実に防ぐことができる。
請求項6の発明によれば、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーからの信号により気体の噴出又は吸引のタイミングを制御することによって、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにすることがでるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単に防ぐことができ、しかも、上記タイミングを制御することにより、容易に、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単かつ確実に防ぐことができる。
請求項11の発明によれば、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーからの信号によりガラス塊を弾くタイミングを制御することによって、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単に防ぐことができ、しかも、上記タイミングを制御することにより、容易に、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単かつ確実に防ぐことができる。
請求項13の発明によれば、ガラス塊を軌道変更手段である板状体又は樋状体により弾き、あるいは、軌道変更手段の傾斜面で受けた際に、ガラス塊が変形し又はガラス塊の表面に傷が生じた場合であっても、そのようなガラス塊が、加熱溶融手段である、例えば図7、図8及び図10に示すような、電気加熱装置を備えた円筒状の溶融炉内を通過する際に溶融されることにより、表面の傷は消滅する。また、ガラス塊が溶融炉内を通過する際、あるいは、溶融炉内を通過した後、さらに落下する途中で、表面張力により球状となるので、表面に傷がない球状のガラス塊を回収することができる。
請求項14の発明によれば、パイプの温度を下げることによりパイプ内部の溶融ガラスを固化させることによって、流出ノズルへの溶融ガラスの導入を容易に止めることができる。そのため、その間にパイプ先端の流出ノズルをその先端の内径が異なる流出ノズルと交換した後、パイプの温度を上げ、流出ノズルへの溶融ガラスの導入を再開することにより、後述するようにガラス塊の粒径(重量)を容易、かつ、短時間に変更することができる。また、非常時に流出ノズルからの溶融ガラスの流下を緊急停止させることもできるため安全性が高い。
請求項1〜12及び15の発明によれば、液滴状のガラス塊が落下中に再結合したり接触することを防止することができ、これによって、均一な重量で形状の揃った球状ガラスを製造することができる。
また、ガラス塊の落下距離を長くすることができ、低温の状態でガラス塊を回収することができる。このことから回収槽の液温を低くすることが可能となり、水のように極めて低コストで、安全で取り扱いが非常に容易であり、環境負荷が小さく、しかも、回収したガラス塊(球状ガラス)を洗浄することなく乾燥させ、あるいは、簡単に洗浄して乾燥させるだけでプリフォーム材またはレンズ等の光学素子として使用可能な液体を用いてガラス塊を回収し球状ガラスを得ることができる。
請求項4の発明によれば、軌道変更手段の回転数を調節することによって、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにするので、上下に互いに隣接する2個のガラス塊が再結合したり接触することを簡単に防ぐことができる。特に、回転数を調節することにより、容易に、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単かつ確実に防ぐことができる。
請求項6の発明によれば、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーからの信号により気体の噴出又は吸引のタイミングを制御することによって、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単に防ぐことができる。しかも、上記タイミングを制御することにより、容易に、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単かつ確実に防ぐことができる。
請求項11の発明によれば、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーからの信号によりガラス塊を弾くタイミングを制御することによって、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにことがでるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単に防ぐことができる。しかも、上記タイミングを制御することにより、容易に、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにすることができるため、上下に互いに隣接するガラス塊が再結合したり接触することを簡単かつ確実に防ぐことができる。
請求項13の発明によれば、ガラス塊を軌道変更手段との接触により、ガラス塊が変形し又はガラス塊の表面に傷が生じた場合であっても、ガラス塊が加熱溶融手段である、例えば溶融炉の筒内を通過する際に熔融されることにより、表面の傷は消滅し、また、ガラス塊が筒内を通過する際、あるいは、筒内を通過した後、さらに落下する途中で、表面張力により球状となるので、表面に傷がない球状のガラス塊を回収することができる。
請求項14の発明によれば、パイプの温度を下げることにより、流出ノズルへの溶融ガラスの導入を容易に止めることができる。そのため、その間にパイプ先端の流出ノズルをその先端の内径が異なる流出ノズルと交換し、その後パイプの温度を上げ、流出ノズルへの溶融ガラスの導入を再開することにより、ガラス塊を回収して得られる球状ガラスの直径を容易、かつ、短時間に変更することができる。また、非常時に流出ノズルからの溶融ガラスの流下を緊急停止させることもできるため安全性が高い。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の球状ガラス製造装置の構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の好適な一例を示すためのものであり、球状ガラス製造装置の側断面図、図2は、回転ノズル部の側断面図である。なお、図面の関係上、図1の回転ノズル部は図2の回転ノズル部を簡略化している。
図1に示すように、本発明の球状ガラス製造装置1は、ガラスを溶融するための溶融炉2と、溶融ガラスAを連続流として流下させる流出ノズル3と、溶融炉2から流出ノズル3への溶融ガラスAの経路(導管)となるパイプ4と、流出ノズル3から流出した溶融ガラスAを流下中に、液滴状のガラス塊Bに変化させた後に、このガラス塊Bの落下軌道を中心に回転して、ガラス塊Bにエアーを噴出することによって上下に互いに隣接するガラス塊Bの落下軌道を変える気体ノズル59を有する回転ノズル部5と、これらガラス塊Bを回収する回収槽6とを備えている。
溶融炉2は、ガラスを溶融する際の容器となるルツボ21と、ルツボ21の周囲を被う耐火レンガ等の耐熱材からなる炉体22と、ルツボ21内の溶融ガラスAを攪拌するための攪拌機23と、加熱装置(図示しない)とを備えている。
ルツボ21は、ガラスを溶融、清澄することができるとともに、溶融ガラスAの温度を所定の温度に保つことができるように加熱を制御できる周知のものである。
攪拌機23は、水平方向に回転して攪拌翼24により溶融ガラスAを攪拌して均質化するものである。
パイプ4には、図示しない加熱装置が設けられており、パイプ4の温度を制御することによりパイプ4中の溶融ガラスAの粘性を制御するとともに、パイプ4中の溶融ガラスAの流速を制御できるようになっている。
流出ノズル3は、先端に向かうにつれて細くなる円錐状となっており、その先端に溶融ガラスAを流出する流出口3aが形成されている。
また、流出ノズル3には、図示しない加熱装置が設けられており、流出ノズル3の温度を制御できるようになっており、流出ノズル3の先端から流出される溶融ガラスAの温度を制御して溶融ガラスAの粘性を制御できるようになっている。また、流出ノズル3はその先端の内径が例えば0.1〜5.0mmであることが好ましく、流出ノズル3の先端の内径を変更することにより、流量、流速の調整と、連続流が液滴状に変化したガラス塊Bの粒径(重量)を変更することができるようになっている。すなわち、流出ノズル3の先端の内径を小さくすることにより、小さな球状ガラスを得ることができる。図3に、溶融ガラスAがランタン系ガラスの場合において、流出ノズル先端の内径と回収して得られた球状ガラスの直径との関係の例を示す。図3に示すように、流出ノズル3の先端の内径を変更することにより、所望の直径の球状ガラスが得られることが分かる。
回収槽6には、室温の水が入れられており、回収槽6は、水C内にガラス塊Bを落下させることにより水Cにより衝撃を吸収するとともにガラス塊Bを冷却してガラス塊Bを球状ガラスとして回収するものである。
また、回収槽6内に回収されるガラス塊Bの温度と水Cとの温度差を減少して温度差による影響を少なくするために図示しない加熱装置を設けて、回収槽6内の水を加熱するようにしてもよい。
回転ノズル部5は、図2に示すように、ベースプレート51、サーボモータ52、ハウジング53、回転シャフト54、タイミングプーリ55、55、タイミングベルト56、ベアリング57,…、エアー室58、気体ノズル59等を備えている。
ベースプレート51には、サーボモータ52とハウジング53とがそれぞれナット511、511やボルト512,…によって固着され支持されている。
円筒状のハウジング53には円筒状の回転シャフト54が挿通されており、該回転シャフト54の内部を液滴状のガラス塊Bが落下するようになっている。回転シャフト54は、該回転シャフト54の外周に上下に配されたベアリング57,…により軸回りに回転自在にハウジング53に支持されている。
また、サーボモータ52のモータ軸52a及び回転シャフト54の上端部には、それぞれタイミングプーリ55、55が軸着され、これらタイミングプーリ55、55にタイミングベルト56が張架されている。そして、サーボモータ52を駆動させることによってサーボモータ52からの回転が、タイミングベルト56を介して回転シャフト54に伝達されるようになっている。
また、回転シャフト54とハウジング53との間、すなわち、上下に配されたベアリング57、57間にはエアー室58が設けられている。
エアー室58は、ハウジング53を介して外部に連通するエアー供給口58aと、回転シャフト54の内部を通って下端部からエアーが排出されるエアー排出口58bとを有している。エアー供給口58aには図示しないがエアー供給源に接続されるエアー供給管が取り付けられ、エアー排出口58bには気体ノズル59が取り付けられている。
気体ノズル59は、回転シャフト54の外周下端部に配されて、該下端部から下方に延出するとともに、先端部分が回転シャフト54の径方向を向くようにナット591によって取り付けられている。気体ノズル59は、先端に向かうにつれて細くなる円錐状となっており、その先端にエアーを噴出する噴出口59aが形成されている。
そして、エアー供給源から供給されたエアーは、エアー供給管及びエアー供給口58aを介してエアー室58内に入った後、エアー排出口58bに設けられた気体ノズル59から噴出されるようになっている。
また、回転ノズル部5の全体は、上カバー7aと下カバー7bとによって覆われている。
以上のように回転ノズル部5を構成することによって、サーボモータ52が駆動すると、サーボモータ52からの回転が回転シャフト54に伝達され、回転シャフト54とともに気体ノズル59が軸方向(ガラス塊Bの落下軌道を中心)に回転する。したがって、回転シャフト54の内部を落下するガラス塊Bに対して、気体ノズル59が回転しながらエアーを噴出し、これによって上下に互いに隣接するガラス塊Bの落下軌道が変えられるようになっている。
ここで、ガラス塊Bの落下軌道を変えるには、サーボモータ52の回転数を調節することによって気体ノズル59の回転数を変更するようにする。特に、本発明では上下に互いに隣接する液滴状のガラス塊Bのうち、一方のガラス塊Bの落下軌道に対して他方のガラス塊Bの落下軌道がガラス塊Bの直径より大きくずれるように調節することが好ましい。
また、気体ノズル59の先端部分の内径を調節することによって、又は、エアーの供給量を調節することによって、エアーの噴出量を変更し、上下に互いに隣接するガラス塊B同士の間隔を変更しても良い。
なお、本実施の形態では、流下するガラス塊Bに、気体ノズル59からエアーを噴出する場合について説明したが、例えば、気体ノズル59でガラス塊Bを吸引することによって上下に互いに隣接するガラス塊Bの落下軌道を変えるように構成しても良い。また、気体ノズル59から窒素、アルゴン等の不活性ガスまたはこれらの混合気体あるいはエアー及び不活性ガスの混合気体を噴出させるようにしても良い。
また、ルツボ21、攪拌機23、攪拌翼24、パイプ4、流出ノズル3等は、これらの耐熱性、ガラスに対する耐侵食性及び溶融ガラスAの品質への影響が少ないこと等を考慮して白金または白金合金製であることが好ましいが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
また、流出ノズル3は、先端に向かうにつれて細くなる円錐状に限定されるものではなく、例えば、パイプ状、ノズル先端がテーパー状に広がっているもの等、様々な形状や構成の周知のもの用いることができる。
また、上記加熱装置は、電熱器、電気ヒーター、通電発熱体、高周波誘導加熱や、バーナー等を使用したガス等の燃焼により加熱するものなど周知のものを用いることができ、パイプ4及び流出ノズル3は、直接電気を通電して加熱できるようになっていることが好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。なお、例えば図4、図6〜図8、図10のように流出ノズル3の先端をガスバーナー等を用いてガス燃焼により加熱する場合、流出ノズル3の先端から流下する溶融ガラスの周辺の雰囲気に与える影響を無くし、かつ、流出ノズル3の先端がなるべく均一に加熱されるように流出ノズル3の先端の周囲にカバー63を設け、該カバー63の外側から加熱することが好ましい。
また、溶融炉2においては、ガラス原料を溶融した後、急冷して固化させ、破砕したカレットや、ガラス原料をルツボ21において溶融、清澄し、攪拌機23を回転させて攪拌し均質化させるバッチ式で溶融ガラスAを流出ノズル3に供給するものとしても、ルツボ21に溶融、清澄されたガラスを連続的に追加できる構成とし、攪拌機23を回転させて攪拌し均質化させた溶融ガラスAを連続的に流出ノズル3に供給するものとしてもよい。
また、溶融炉2の替わりに、攪拌槽の周囲を被う耐熱材と、攪拌槽内の溶融ガラスを攪拌するための白金または白金合金製等の攪拌機と、溶融ガラスAの温度を所定の温度に保つ加熱装置とを備えた、白金または白金合金製等の攪拌槽を用いて、攪拌槽に、溶融、清澄されたガラスを連続的に供給し、攪拌機により攪拌し均質化させた溶融ガラスを連続的に流出ノズル3に供給するものとするなど、周知の構成や形状のガラス溶融炉やガラス攪拌槽を用いることができる。
また、攪拌機23及びその攪拌翼24の形状は、特に限定されるものではなく、
例えば、スクリュー状のものなど、周知の形状や構成のものを用いることができる。
回収槽6に入れる液体は、水に限定されるものではないが、特に本発明では、後述するがガラス塊Bの落下距離を長くすることができ、ガラス塊Bが放熱することによって低温のガラス塊Bを回収できることから、極めて低コストで、安全で取り扱いが非常に容易であり、環境負荷が小さく、しかも、回収したガラス塊(球状ガラス)を洗浄することなく乾燥させ、あるいは、簡単に洗浄して乾燥させ、プリフォーム材またはレンズ等の光学素子として使用できることから水を用いることが好ましい。また、製造装置全体の高さ等の制約から、落下距離を短くして比較的高温のガラス塊Bを回収しなければならない場合は、液体はその沸点までしか加温できないので、落下するガラス塊Bとの温度差を小さくするために、沸点の比較的高い液体で、取り扱い及び回収後の洗浄が容易な液体を用いてもよい。
次に、上述した球状ガラス製造装置1を使用して球状ガラスを製造する球状ガラスの製造方法について、図1及び図2を参照して説明する。
まず、カレットやガラス原料をルツボ21に投入して、図示しない加熱装置により加熱して、溶融炉2のルツボ21において溶融し、溶融ガラスAとし、溶融ガラスAを清澄し、攪拌機23を回転させて、攪拌翼24により溶融ガラスAを攪拌し均質化する。
次いで、溶融ガラスAをパイプ4から流出ノズル3に導き、流出ノズル3から溶融ガラスAを流出させる。
この際に、溶融炉2、パイプ4、流出ノズル3の加熱温度を調節することにより流出ノズル3から溶融ガラスAが連続流として流出し、回転ノズル部5に到達する前に溶融ガラスAの連続流が液滴状のガラス塊Bに変化するように溶融ガラスBの粘性、流量等を調整する。もしくは、流出ノズル3から流出した溶融ガラスAの連続流が液滴状のガラス塊Bに変化する位置に、回転ノズル部5を上下に移動して設置する。
上記のように流出ノズル3から連続流として流出した溶融ガラスAは、回転ノズル部5に至る前に一列に落下する液滴状のガラス塊Bに変化する。そして、この液滴状のガラス塊Bの状態で回転シャフト54の内部に落下させる。
この際に、サーボモータ52を回転させることによって回転シャフト54とともに気体ノズル59を軸方向(ガラス塊Bの落下軌道を中心)に回転させながら、落下するガラス塊B、1滴ずつに気体を噴出させる。これによって、まず、上下に互いに隣接するガラス塊Bのうち、一方のガラス塊Bの落下軌道が変えられる。その後、前記一方のガラス塊Bにエアーを噴出した位置とは異なる位置に回転移動した気体ノズル59から他方のガラス塊Bにエアーが噴出されるので、前記他方のガラス塊Bの落下軌道が前記一方のガラス塊Bの落下軌道と異なる方向に変えられる。このように、順次回転した気体ノズル59からエアーを噴出することで、上下に互いに隣接するガラス塊Bの落下軌道がそれぞれ変えられ、再結合したり接触することがなくなる。
ここで、特に、気体ノズル59の回転数を調節することによって、前記一方のガラス塊Bの落下軌道が、前記他方のガラス塊Bの落下軌道に対して所望の球状ガラスの直径より大きくずれるようにする。
そして、気体ノズル59によって落下軌道が変えられたガラス塊Bを、そのまま下方へ落下させて回収槽6に回収し、回収槽6内に回収されたガラス塊Bを球状ガラスとする。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
なお、以下に示す実施例1〜実施例5では、上述した図1に示す球状ガラス製造装置1を使用して球状ガラスを製造する。比較例1、比較例2では上記球状ガラス製造装置1において回転ノズル部5を備えていない装置を使用し、流出ノズル3から流出した溶融ガラスAを、落下中に液滴状のガラス塊Bに変化させた後、そのまま回収槽6によって回収する。実施例6〜実施例9は、後述するように上記ガラス製造装置1において図4及び図5に示す部分を備えた装置、実施例10〜実施例12は図6に示す部分を備えた装置、実施例13は図7に示す部分を備えた装置を使用する。そして、各装置において、流出ノズル3から流出した溶融ガラスAを、落下中に液滴状のガラス塊Bに変化させた後、ガラス塊Bの落下軌道を変え、回収槽6によって回収する。
[比較例1]
白金ルツボ21の炉温を1100℃、流出ノズル3の温度を1080℃とし、先端の内径が0.5mmの流出ノズル3から、溶融ガラスAとしてランタン系ガラス(比重:3.24)を流出量34.3g/minで流出させた。流出した溶融ガラスAが流下中に液滴状に変化したガラス塊Bの1個の大きさを確認するために1m落下時に金属板上に受けて取得したガラス塊Bの1個の重量は、サンプル1g中5.7mgが100%であったが、24m落下後に室温の水中で回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中90%以上が11.4mgであった。
[実施例1]
比較例1の条件で、液滴状のガラス塊Bを回収する前に、流出ノズル3から0.5m下方の位置に配置された気体ノズル59を用いて、エアーを2.5L/minで噴出させ、かつ、気体ノズル59を回転数3000rpmで回転させたところ、24m落下後に室温の水中で回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中5.7mgが100%であった。
[比較例2]
白金ルツボ21の炉温を1300℃、流出ノズル3の温度を1255℃とし、先端の内径が0.215mmの流出ノズル3から、溶融ガラスAとしてランタン系ガラス(比重:4.49)を流出量10.6g/minで流出させた。流出した溶融ガラスAが流下中に液滴状に変化したガラス塊Bの1個の大きさを確認するために1m落下時に金属板上に受けて取得したガラス塊Bの1個の重量は、サンプル1g中1.8mgが100%であったが、24m落下後に室温の水中で回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中3.6mgが100%であった。
[実施例2]
比較例2の条件で、液滴状のガラス塊Bを回収する前に、流出ノズル3から0.5m下方の位置に配置された気体ノズル59を用いて、エアーを2.3L/minで噴出させ、かつ、気体ノズル59を回転数3000rpmで回転させたところ、24m落下後に室温の水中で回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例3]
噴出させる気体をエアーの替わりに窒素とした他は、実施例2と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例4]
噴出させる気体をエアーの替わりにアルゴンとした他は、実施例1と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中5.7mgが100%であった。
[実施例5]
回転ノズル部5にエアーを供給し、気体ノズル59からエアーを噴出させる替わりに、図示しない真空ポンプを用いて気体ノズル59によりガラス塊を吸引する構成とした他は、図1に示した球状ガラス製造装置1と同じ構成の球状ガラス製造装置を用いた。そして、気体ノズル59からエアーを噴出させる替わりに、気体ノズル59によりガラス塊Bを吸引した他は、実施例2と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例6]
回転ノズル部5を備えておらず、図4及び図5に示した部分を備えている他は図1に示した球状ガラス製造装置1と同じ構成の球状ガラス製造装置を用いた。すなわち、図4及び図5に示すように、レーザー光を発射する発光部60と、レーザー光を検知する受光部64とを備えた透過型センサー65が設けられている。この透過型センサー65は、ガラス塊Bによりレーザー光が遮断されることによって、落下するガラス塊Bの位置を検出し、検出信号を発信するものである。透過型センサー65の下方には、回転しない気体ノズル59,…が異なる4方向に配置されている。そして、このような装置を用いて、気体ノズルの回転数以外の条件は、実施例2と同じ条件で、落下するガラス塊Bの位置を透過型センサー65で検出し、透過型センサー65からの検出信号により図示しない電磁弁を開閉させて気体ノズル59,…からのエアー噴出のタイミングを制御して、それぞれ異なる位置に設置した気体ノズル59,…から順次、ガラス塊Bに向かってエアーを噴出し、落下してくるガラス塊Bの落下軌道を1個ずつ変えたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例7]
噴出させる気体をエアーの替わりに窒素とした他は、実施例6と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例8]
噴出させる気体をエアーの替わりにアルゴンとした他は、実施例6と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例9]
回転ノズル部5を備えておらず、図4及び図5に示した部分を備えており、気体ノズル59にエアーを供給、噴出させる替わりに、図示しない真空ポンプを用いて気体ノズル59によりガラス塊Bを吸引する構成とした以外は、図1に示した球状ガラス製造装置1と同じ構成の球状ガラス製造装置を用いた。そして、気体ノズル59から順次、ガラス塊Bに向かってエアーを噴出する替わりに気体ノズル59により順次、ガラス塊Bを吸引した他は、実施例6と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例10]
回転ノズル部5を備えておらず、図6に示した部分を備えている他は図1に示した球状ガラス製造装置1と同じ構成の球状ガラス製造装置を用いた。すなわち、図6に示すように落下するガラス塊Bに対して縦方向へ上下に振子動する気体ノズル59が配置されている。なお、この気体ノズル59は回転しないものとする。そして、このような装置を用いて、気体ノズルの回転数以外の条件は、実施例2と同じ条件で、気体ノズル59をガラス塊Bの落下軌道と直交する水平面より下方の範囲で上下に振子動させながら気体ノズル59からエアーを噴出し、落下してくるガラス塊Bの落下軌道を1個ずつ変えたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例11]
噴出させる気体をエアーの替わりに窒素とした他は、実施例10と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例12]
噴出させる気体をエアーの替わりにアルゴンとした他は、実施例10と同じ条件としたところ、回収したガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
[実施例13]
回転ノズル部5を備えておらず、図7に示した部分を備えている他は図1に示した球状ガラス製造装置1と同じ構成の球状ガラス製造装置を用いた。すなわち、図7に示すように、図4に示したものと同様の透過型センサー65が設けられており、この透過型センサー65の下方に、落下するガラス塊Bを1個ずつ縦方向に弾いて落下軌道を変える金属板61が配置されている。この金属板61は、その下端部が下方に傾斜するように配置されている。また、この金属板61の下面には図示しない冷却管が設けられており、この冷却管内を通る冷却水によって金属板61は冷却されている。さらに、金属板61の下方には、金属板61によって弾かれたガラス塊Bを電気加熱により溶融する円筒状の溶融炉62が設けられている。そして、このような装置を用いて、気体ノズルの回転数以外の条件は、実施例2と同じ条件で、落下するガラス塊Bの位置を透過型センサー65で検出し、透過型センサー65からの検出信号により作動する図示しないアクチュエータを用いて、金属板61をガラス塊Bの落下軌道と直交する水平面より下方の範囲で上下に振子動させ、かつ、金属板61によりガラス塊Bを弾くタイミングを制御して、落下してくるガラス塊Bを1個ずつ弾き、次いで、弾かれたガラス塊Bが溶融炉62内を通過する際、ガラス塊Bを電気加熱により溶融し、溶融炉62を通過したガラス塊Bをさらに落下させて回収したところ、ガラス塊Bの1個の重量はサンプル1g中1.8mgが100%であった。
以上の結果より、比較例1では、ガラス塊の1m落下時に比して、24m落下時の方が、ガラス塊Bの1個当たりの重量はサンプル1g中90%以上が2倍になっていることから、落下中に上下に互いに隣接するガラス塊Bが再結合されたことがわかる。また、比較例2では、ガラス塊の1m落下時に比して、24m落下時の方が、ガラス塊Bの1個当たりの重量はサンプル1g中100%が2倍になっていることから、落下中に上下に互いに隣接するガラス塊Bが再結合されたことがわかる。
一方、実施例1〜13では、24m落下時のガラス塊Bの1個当たりの重量が、比較例1、2における1m落下時のガラス塊Bの1個当たりの重量と等しいことから、落下距離を長くしてもガラス塊Bが再結合されず、その重量も小さく、ほぼ均一であることが確認された。
したがって、実施例1〜13のように液滴状のガラス塊Bを回収する前に、ガラス塊Bにエアーもしくは窒素もしくはアルゴンを噴出もしくはガラス塊Bを吸引、又は、気体ノズル59、59や金属板62の上下振子動を制御させて落下軌道を変えることで、上下に互いに隣接する2個のガラス塊Bが1個のガラス塊に再結合するのを防ぐことができ、均一な重量で形状の揃った球状ガラスを製造することができると言える。また、ガラス塊Bの落下距離を長くすることができ、ガラス塊Bが落下中に冷却されて、低温の状態でガラス塊Bを回収することができるため、回収槽6の液温を低くすることが可能となる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記軌道変更手段のその他の変形例として、図8、図9に示すように、金属板61を水平方向に振子動させるようにしても良い。なお、図9において、実線で示した矢印Fは、ガラス塊Bを実線で示した位置の金属板61で弾くことにより、変更されたガラス塊Bの落下軌道の方向を示し、点線で示した矢印Gは、ガラス塊Bを点線で示した位置に移動した金属板61で弾くことにより、変更されたガラス塊Bの落下軌道の方向を示す。また、図7では、金蔵板61を上下に振子動させたが、上下に往復動させても良い。また、図8及び図9では金属板61を水平方向に振子動させたが、水平方向に往復動させても良い。さらには図10に示すように、金属板61をその下端部が下方に向くように傾斜させて傾斜面を形成した上で、この金属板61を水平方向に回転させるようにしても良い。
また、図6では、気体ノズル59を縦方向に上下に振子動させたが、縦方向に上下に往復動させても構わないし、水平方向に振子動又は往復動させても構わない。
さらに、図1、2、図4〜図6における軌道変更手段としては、気体ノズル59に限らず、気体を噴出、又は、ガラス塊Bを吸引できる孔部を有していればどのような形態であっても構わない。
本発明の実施の形態を示すためのもので、球状ガラス製造装置を概略的に示した側断面図である。 同、回転ノズル部の側断面図である。 同、流出ノズル先端の内径と球状ガラスの直径との相関図である。 本発明の実施例6の球状ガラス製造装置の主要部を概略的に示した側面図である。 図4における切断線D−D’と交わる水平面からの主要部を概略的に示した下方視平面図である。 本発明の実施例10の球状ガラス製造装置の主要部を概略的に示した側面図である。 本発明の実施例13の球状ガラス製造装置の主要部を概略的に示した側面図である。 本発明の実施の形態の変形例を示すためのものであって、球状ガラス製造装置の主要部を概略的に示した側面図である。 図8における切断線E−E’と交わる水平面からの主要部を概略的に示した下方視平面図である。 本発明の実施の形態の別の変形例を示すためのものであって、球状ガラス製造装置の主要部を概略的に示した側面図である。
符号の説明
1 球状ガラス製造装置
3 流出ノズル
5 回転ノズル部
6 回収槽
59 気体ノズル
61 金属板
62 溶融炉
65 透過型センサー
A 溶融ガラス
B 液滴状のガラス塊

Claims (15)

  1. 溶融ガラスを連続流として流下させる流出ノズルと、連続流として流出した溶融ガラスを流下中に液滴状のガラス塊に変化させた後に、これらガラス塊を回収する回収槽とを備えた球状ガラス製造装置であって、
    前記ガラス塊が落下する際に、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変える軌道変更手段を有することを特徴とする球状ガラス製造装置。
  2. 前記軌道変更手段は、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引する孔部を有することを特徴とする請求項1に記載の球状ガラス製造装置。
  3. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道を中心に回転しながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引することを特徴とする請求項2に記載の球状ガラス製造装置。
  4. 前記軌道変更手段の回転数を調節することによって、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるようにすることを特徴とする請求項3に記載の球状ガラス製造装置。
  5. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊の落下軌道の周囲に複数固設されていることを特徴とする請求項2に記載の球状ガラス製造装置。
  6. 前記軌道変更手段より上方に設けられて、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーを備え、該センサーからの信号により、前記軌道変更手段によるガラス塊への気体の噴出又はガラス塊の吸引のタイミングを制御する制御手段を有することを特徴とする請求項5に記載の球状ガラス製造装置。
  7. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して上下に振子動または往復動しながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引することを特徴とする請求項2に記載の球状ガラス製造装置。
  8. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して水平方向に振子動または往復動しながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方に気体を噴出、あるいは、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を吸引することを特徴とする請求項2に記載の球状ガラス製造装置。
  9. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して上下に振子動または往復動し、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方のガラス塊を弾く板状体、又は、樋状体であることを特徴とする請求項1に記載の球状ガラス製造装置。
  10. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊が落下する際に、ガラス塊の落下軌道に対して水平方向に振子動または往復動し、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方のガラス塊を弾く板状体であることを特徴とする請求項1に記載の球状ガラス製造装置。
  11. 前記軌道変更手段より上方に設けられて、落下するガラス塊の位置を検出するセンサーを備え、該センサーからの信号により、前記軌道変更手段がガラス塊を弾くタイミングを制御する制御手段を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の球状ガラス製造装置。
  12. 前記軌道変更手段は、前記ガラス塊を受けて落下させる傾斜面を有し、前記ガラス塊が落下する際に、水平方向に回転又は水平方向に振子動し、前記傾斜面のガラス塊の落下軌道に対する向きを変えながら、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方を前記傾斜面で受けて落下させることにより、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変えることを特徴とする請求項1に記載の球状ガラス製造装置。
  13. 前記軌道変更手段と前記回収槽との間に、落下するガラス塊を加熱して溶融する加熱溶融手段を設けたことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の球状ガラス製造装置。
  14. 前記流出ノズルが、前記溶融ガラスを導入するパイプの下端に接続されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の球状ガラス製造装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の球状ガラス製造装置を使用して、球状ガラスを製造する球状ガラスの製造方法であって、
    前記流出ノズルから溶融ガラスを連続流として流出させ、連続流として流出した溶融ガラスを流下中に液滴状のガラス塊に変化させた後に、前記ガラス塊が落下する際に、前記上下に互いに隣接するガラス塊のうち、一方のガラス塊の落下軌道が、他方のガラス塊の落下軌道に対してずれるように、前記上下に互いに隣接するガラス塊の一方又は両方の落下軌道を変えた後、これらガラス塊を前記回収槽に回収することを特徴とする球状ガラスの製造方法。
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