JP2001180945A - ガラスレンズの製造方法 - Google Patents

ガラスレンズの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的失透性の高いガラス種を用いた場合で
あっても、レンズの白濁や形状不良および金型の劣化を
生じさせることなく、所望の厚みおよび形状のガラスレ
ンズをガラスモールド法を用いて容易に製造できるガラ
スレンズの製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 溶融ガラス滴4を、上方向に吹き出され
たガス流によって浮遊させながら冷却する工程、および
冷却された溶融ガラス滴を第1金型11上に落下させた
後、第1金型11と該金型に対向する第2金型12によ
ってプレス成形する工程を含むガラスレンズの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラスレンズの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、坩堝内部で溶融された溶融ガ
ラスをノズル先端から滴下し、滴下された溶融ガラス滴
を直接的に鏡面金型で受け、プレス成形することにより
ガラスレンズを得る方法が知られている(特公平4−1
6414号公報)。この方法は研摩工程なしで性能の良
いガラスレンズを得ることができるため、実用上非常に
価値の高いものである。しかしながら、この方法を適用
できるガラス種は限定され、比較的失透性の低いものを
使用する必要があった。失透とは、溶融ガラスの冷却中
にガラス中の成分からなる結晶体がガラス中で、分離、
析出する現象をいう。
【0003】すなわち、上記方法に、LaF系、PKS
系、LaK系およびSK系ガラス等の比較的失透性の高
いガラス種を適用すると、ガラス滴が成形可能な粘性を
有するような低い温度でノズルの先端で溜めたとき、当
該ガラス滴は失透して滴下できないという問題があっ
た。一方で、失透させることなく、ガラス滴をノズル先
端から滴下するためには、比較的高い温度(液相温度よ
り高い温度)で滴下する必要があるため、当該温度で直
接的に金型上に滴下すると、粘度が低すぎて所望の厚み
を有するガラスレンズが得られないという問題があっ
た。また、金型上での急激な熱収縮による形状不良(ヘ
ソ等の発生)が起こったり、高温による金型劣化が起こ
るといった問題があった。
【0004】そこで、ノズルから滴下した溶融ガラス滴
が金型に達する前に、ガラス滴表面の一部を冷却板に一
時的に接触させることにより強制冷却(急冷)して、所
望の粘性を達成し、その後金型に落下させる方法が知ら
れている(特開平4−331727号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法ではガラス滴が所望の粘度を有するまで充分に
冷却することは困難であり、ガラス滴の温度制御に問題
があった。このため、上記問題を完全に解決するには至
っていないのが現状である。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、比較的失透性の高いガラス種を用いた場合であっ
ても、失透やレンズの形状不良および金型の劣化を生じ
させることなく、所望の厚みおよび形状のガラスレンズ
をガラスモールド法を用いて容易に製造できるガラスレ
ンズの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融ガラス滴
を、上方向に吹き出されたガス流によって浮遊させなが
ら冷却する工程、および冷却された溶融ガラス滴を第1
金型上に落下させた後、第1金型と該金型に対向する第
2金型によってプレス成形する工程を含むガラスレンズ
の製造方法に関する。
【0008】本発明においては、坩堝の下部に形成され
たノズルから滴下された溶融ガラス滴を金型で受け、プ
レス成形するガラスモールド法において、溶融ガラス滴
を滴下した後、当該ガラス滴を金型で受ける前に、溶融
ガラス滴を一旦、上方向に吹き出されたガス流によって
浮遊させながら冷却することを特徴とする。本発明の方
法においてはこのように、溶融ガラス滴をガス流によっ
て浮遊させながら冷却(急冷)するため、ガラス滴を所
望の粘度および温度まで充分に冷却することが可能にな
るだけでなく、ガラス滴の温度制御が容易になり、比較
的失透性の高いガラス種を用いた場合であっても、失透
やレンズの形状不良および金型の劣化を生じさせること
なく、所望の厚みおよび形状のガラスレンズを容易に製
造できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法を図面を用い
て説明する。図1は、本発明のガラスレンズの製造方法
を実施するガラスレンズの製造装置の一例の概略図を示
す。この装置は基本的にはガラス材料を溶融する坩堝
1、該坩堝の下部に形成され、溶融したガラス2をガラ
ス滴4として外部に導くノズル3、該ノズルから滴下さ
れた溶融ガラス滴を、上方向に吹き出されたガス流によ
って浮遊させながら冷却するための冷却部材5、ならび
に冷却された溶融ガラス滴をプレス成形するための第1
金型11および第2金型12を含んでなる。なお、図1
においては複数のガラス滴が示されているが、全てのガ
ラス滴が同時に存在することを意味するものではなく、
それらのガラス滴はガラス滴の経時的な動きを示すため
に便宜的に表されているにすぎない。
【0010】本発明においてはまず、ガラス材料を坩堝
1内で溶融する。坩堝1内には溶融ガラス2を均質化さ
せるための撹拌棒(図示しない)が備えられていてもよ
い。坩堝1およびノズル3の温度は通常、図示されない
加熱ヒータを調節することにより所望の温度に設定され
る。坩堝1およびノズル3の温度は、ノズルから滴下さ
れるガラス滴の大きさ、ガラス材料の種類および性質、
ノズル寸法等に応じて適宜設定すればよく、通常、70
0〜1400℃の範囲内である。特に、ガラス材料とし
て後述する失透性の高い材料を使用する場合において
は、当該材料の液相温度より高い温度に設定される。液
相温度とは降温する際、失透(結晶化)が起こりはじめ
る温度をいう。
【0011】本発明で使用可能なガラス材料としては従
来から光学素子の材料として用いられている公知のガラ
ス材料が挙げられるが、本発明においては従来、成形が
困難であった、比較的失透性の高いガラス材料、例え
ば、LaF系、PKS系、LaK系、SFL系およびS
K系ガラスを使用することが有効である。
【0012】本発明においては次いで、溶融状態のガラ
スを坩堝1の下部に形成されたノズル3から滴下し、該
溶融ガラス滴4を、上方向に吹き出されたガス流によっ
て浮遊させながら冷却する。図1においては、ガラス滴
を捕集するためのラッパ形状を有する凹部6および該凹
部の下端に設けられた開口部7からガス流を上方向に吹
き出すためのガスパイプ8からなる冷却部材5によっ
て、溶融ガラス滴を受け、該溶融ガラス滴をガス流によ
って浮遊させながら冷却する構成を示しているが、ガス
流を上方向に吹き出すためのガスパイプのみからなる冷
却部材を用いて、ガス流によって直接的に溶融ガラス滴
を受け、当該ガス流によって浮遊させながら冷却する構
成であってもよい。溶融ガラス滴をガス流によって直接
的に受け、浮遊させながら冷却する場合、例えば、ガラ
ス滴が落下し始めるのをセンサーで検知する等して、ガ
ラス滴を受けるときにガス流の流量を瞬間的に比較的大
きくし、その後は定常的にガラス滴が浮遊できるように
ガス流の流量を小さくする手段等を設けて、ガス流の流
量を制御すればよい。なお、このときノズルがガス流に
吹き付けられ、ノズル先端温度が低下するのを防止する
ため、ノズルの先端からガス流発射口までの間に水平に
シャッター(間仕切り板)を設置し、当該シャッターに
おけるガラス滴落下路に開閉口を設けて、ガラス滴が通
過するときのみ当該開閉口を開けるようにすることが好
ましい。
【0013】以下、図1に示す構成を有する冷却部材を
用いて、溶融ガラス滴を受け、該溶融ガラス滴をガス流
によって浮遊させながら冷却する場合について詳しく説
明する。
【0014】図1において、滴下された溶融ガラス滴は
ラッパ形状を有する凹部6の内壁を転がって該凹部下端
の開口部7に至り、当該開口部下方に設けられたガスパ
イプ8から上方向に吹き出されたガス流によって浮遊さ
れつつ回転されながら冷却される。本発明においては、
このように滴下された溶融ガラス滴の第1金型への到達
に先だって、該ガラス滴をガス流によって浮遊状態で冷
却し、ガラス滴の温度および粘度を容易に制御できるた
め、失透性の高いガラス種を用いた場合であっても、失
透やレンズの形状不良および金型の劣化を生じさせるこ
となく、所望の厚みおよび形状を有するガラスレンズを
容易に製造できる。
【0015】浮遊状態において、ガラス滴の浮遊位置は
特に制限されないが、通常、安定性の観点から、ガラス
滴が凹部6の内壁を転がって開口部7に至ったとき、は
じめてガス流と接触する位置の近辺とされる。このと
き、ガラス滴は開口部の周辺にほとんど接触せずに浮遊
する。
【0016】当該冷却工程においては、後述のプレス成
形工程においてレンズの形状不良や金型の劣化を引き起
こすことなく所望の厚みおよび形状を有するガラスレン
ズが成形され得る程度の粘度および温度を、冷却後のガ
ラス滴が有し、かつガラス滴に失透が生じないように、
溶融ガラス滴は冷却(急冷)される。すなわち、冷却後
のガラス滴の粘度および温度は、使用されるガラス材料
の種類、ガラス滴の大きさ(所望のレンズ重量)、後述
の第1金型および第2金型の温度、レンズ形状等に依存
して適宜設定されるため、一概に規定できないが、直後
のプレス成形工程においてレンズの形状不良や金型の劣
化を引き起こすことなく、所望の厚みおよび形状を有す
るガラスレンズを成形できるような粘度および温度とす
る。冷却後のガラス滴の温度が低すぎると、粘度が高く
なりすぎて金型の転写面が転写され難くなるだけでな
く、ガラス滴の所望形状への成形が困難になる。一方、
冷却後のガラス滴の温度が高すぎると金型劣化が起こる
だけでなく、粘度が低くなりすぎてレンズにヘソ等の形
状不良が生じ、また所望厚みのレンズが得られない。
【0017】上記のような冷却はガス流の流量と温度、
冷却時間(浮遊時間)、ノズル温度等を適宜選択するこ
とによって達成される。ガス流の温度は、当該ガス流を
用いた冷却によってガラス滴に失透が生じない程度に急
冷できれば特に制限されないが、製造コストの観点から
室温を採用することが好ましい。ただし、滴重量が小さ
い場合等、急冷されすぎて時間による制御が困難になる
場合には、予め加熱したガスを用いるのが好ましい。冷
却時間、すなわちガラス滴の浮遊時間は、使用されるガ
ラス種、ガラス滴の大きさ(所望のレンズ重量)、ガス
流の温度、金型温度、レンズ形状等に依存して適宜設定
される。例えば、約150mgのLaF系ガラス滴を温度
20℃のガス流で浮遊させながら冷却する場合、冷却時
間は0.5〜5秒、好ましくは1〜2秒とすることが望
ましい。
【0018】使用されるガス種は特に制限されず、例え
ば、空気、窒素、およびアルゴン、ヘリウム、ネオン等
の不活性ガス等を使用できる。なお、金型の劣化防止の
観点から、本発明の一連の工程を非酸化性雰囲気中で行
う場合においては、使用される非酸化性雰囲気のための
ガスと同一のガスが使用される。
【0019】ガス流の流量は、所定のガラス滴を当該ガ
ス流によって浮遊させながら保持できる程度の流量とす
る。
【0020】上記凹部6は滴下されたガラス滴をガス流
が吹き出す開口部に捕集できれば特に制限されず、図1
に示される円錐形状のほか、例えば、図2(a)に示さ
れるような放物面形状や図2(b)に示されるような球
面形状を有していてよい。凹部6の材料としては、当該
凹部は比較的高温のガラス滴と接触するため、ガラスと
濡れにくく、かつ耐熱性を有する材料を用いることが好
ましい。そのような材料として、例えば、カーボン、窒
化ホウ素(BN)、白金等の材料のほか、これらの材料
またはダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の保護
膜をステンレス等の金属に設けたものも使用できる。
【0021】凹部6の下端に設けられている開口部7
は、ガス流吹き出し用と冷却後のガラス滴落下用を兼ね
ているため、得ようとするガラス滴の直径以上の直径を
有していれば特に制限されないが、あまり大きく設定す
ると滴下位置がばらつく原因となるほか、ガス流の流速
が低下し、ガラス滴の浮遊を確保するためにガス流の流
量を上げる必要があるため、ガラス滴の直径の約1.5
倍以下とすることが好ましい。
【0022】上記のように溶融ガラス滴が冷却された後
は、当該ガラス滴を第1金型11上に落下させた後、第
1金型11と該金型に対向する第2金型12によってプ
レス成形する。ガラス滴を落下させるに際して、その手
段は、冷却されたガラス滴を第1金型上に移動させるこ
とができれば特に制限されず、例えば、ガス流の供給を
停止し、ガスパイプ8を速やかに移動させることによっ
て、ガラス滴に開口部7を通過させながらガラス滴を自
重によって、当該開口部の真下に位置する第1金型11
上に落下させてよい。このとき、ガスパイプとして図3
に示されるようなタイプのものを使用することが好まし
い。詳しくは、図3に示されるようなタイプのガスパイ
プには弁9が設けられており、供給口Aよりガス流が供
給されたときは弁9は水平になり、ガス流は上方向B
(開口部7方向)に吹き出すようになっており、ガス流
の供給が停止すると弁9は直立し、パイプ上下方向の通
路を確保するようになっている。このため、ガス流の供
給を停止した後は、パイプを移動しなくても、ガラス滴
の落下路は確保され、ガラス滴を第1金型11上に落下
させることができる。なお、このとき図3におけるC方
向に適度に吸引することが好ましい。
【0023】ガラス滴を落下させた後、プレス成形する
に際しては、公知の方法によって、第1金型11および
第2金型12を用いて加圧・成形される。成形温度、す
なわち第1金型11および第2金型12の温度は、冷却
されたガラス滴を所望の形状を有するよう成形でき、ま
た転写面を転写できれば、特に制限されないが、面精度
確保の観点からガラス材料のガラス転移点より低い温度
であることが好ましい。成形圧は特に制限されず、冷却
されたガラス滴を所望の形状および厚みを有するよう成
形できる圧力とする。
【0024】第1金型および第2金型の形状は得ようと
するガラスレンズの形状に応じて適宜選択され、例え
ば、平面状、曲面状(凹状、凸状)、球面状(凹状、凸
状)等いかなる形状を有していて良い。また、これらの
金型の転写面は鏡面加工されていることが好ましく、本
発明においてはそのような転写面が良好に転写される。
【0025】また、第1金型および第2金型の材料とし
ては、例えば、超硬合金等の耐熱合金やCr23、Si
C等のセラミックスのほか、カーボン、白金、BN等か
らなる保護膜をステンレス等の金属に設けたものも使用
できる。
【0026】本発明においては、ガラス滴をノズルから
直接的に第1金型上に滴下(落下)させる場合と異な
り、ガラス滴は上述した冷却によって適度な粘度および
温度を有するため、当該プレス成形工程において、失透
やレンズの形状不良および金型の劣化を引き起こすこと
なく、所望の厚みおよび形状を有するガラスレンズを有
効に得ることができる。
【0027】以上のようなガラスレンズの一連の製造工
程を連続的に行った場合には、冷却部材5、特に凹部6
の温度が上昇し、ガラス滴となじみが良くなり、良好な
浮遊状態の確保が困難になるおそれがあるため、冷却部
材を冷却することが好ましい。冷却方法としては、例え
ば、ガラス滴を浮遊させていない場合においても、ガス
パイプ8によってガス流を開口部7に供給し続けること
によって冷却部材を冷却してもよいし、またはガスパイ
プ8由来のガス流とは別に冷却部材冷却用のエアーを冷
却部材に周囲から吹き付けることによって冷却部材を冷
却しても良い。いかなる冷却方法を採用する場合であっ
ても、冷却部材5とともにノズル3も冷却されてノズル
3の先端温度が低下するのを防止するため、少なくとも
ノズルが冷却されないよう、例えば、ノズルの先端と冷
却部材との間に水平にシャッター(間仕切り板)を設置
し、当該シャッターにおけるガラス滴落下路に開閉口を
設け、ガラス滴が通過するときのみ当該開閉口を開ける
ようにすることが好ましい。
【0028】図1の装置は、ノズル3から滴下されたガ
ラス滴を凹部6の内壁を転がして該凹部下端の開口部7
に至らせ、ガス流によって浮遊させながら冷却する構成
を有しているが、ノズル3の真下に開口部7が位置する
こと以外、図1の装置と同様の構成とし、溶融ガラス滴
をガス流に直接的に滴下し、浮遊させてもよい。この場
合において、ガス流がノズルを冷却し、ノズル先端でガ
ラス滴が固化するのを防止するため、上述のようにノズ
ルの先端と冷却部材との間に水平に開閉口付きシャッタ
ー(間仕切り板)を設置することが好ましい。本発明を
以下の実施例によりさらに詳しく説明する。
【0029】
【実施例】実施例1 図1に示す構成を有する装置を用いてガラスレンズを作
製した。底部に外径2mm、内径0.5mmの円筒形白
金製ノズル3を有する白金製坩堝1にLaF系ガラスを入
れ、撹拌しながら1200℃に加熱し、溶融した。ノズ
ル部分を1230℃に加熱し、溶融ガラス滴4を自然落
下させた。このとき、溶融ガラスはノズル先端に約20
0mg溜まった時点で自重が表面張力にまさってガラス
滴となり落下した。ノズル先端から凹部6までの距離は
約20cmであった。
【0030】次いで、滴下された溶融ガラス滴を、ラッ
パ形状を有する凹部(カーボン製)6で受けた。ガラス
滴は凹部6の内壁を転がりながら該凹部下端の開口部
(開口面積30mm2)7に至ると、当該開口部下方に
設けられたガスパイプ8から上方向に継続して吹き出さ
れているガス流によって浮遊した。詳しくは、溶融ガラ
ス滴は開口部7の周辺にほとんど接触せずに浮遊した状
態で回転しながら2秒間保持され冷却された。
【0031】溶融ガラス滴を冷却した後、ガスパイプ8
を外してガス流をにがすことにより、ガラス滴を、開口
部7の真下に位置する550℃に加熱された第1金型1
1上に落下させた。ガラス滴の浮遊位置から第1金型1
1までの距離は10cmであった。落下されたガラス滴
が載った第1金型11を、550℃に加熱された第2金
型12の位置まで移動し、これらの金型によってガラス
滴を5秒間プレス成形し圧力0.6kg/mm2、ガラス
レンズ(平−凹形状)を得た。得られたガラスレンズは
所望の形状および厚み(2.5mm)を有し、金型の転
写面が良好に転写されており、当該レンズには失透や急
激な熱収縮による形状不良(ヘソ等)は見られなかっ
た。また、金型の劣化は起こらなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明の方法により、比較的失透性の高
いガラス種を用いた場合であっても、失透やレンズの形
状不良および金型の劣化を生じさせることなく、所望の
厚みおよび形状のガラスレンズをガラスモールド法を用
いて容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施する装置の一例の概略縦
断面図を示す。
【図2】 (a)および(b)は本発明で使用可能な冷
却部材を構成する凹部の一例の概略縦断面図を示す。
【図3】 本発明で使用可能なガスパイプの一例の概略
縦断面図を示す。
【符号の説明】
1:坩堝、2:溶融ガラス、3:ノズル、4:溶融ガラ
ス滴、5:冷却部材、6:凹部、7:開口部、8:ガス
パイプ、9:弁、11:第1金型、12:第2金型。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ガラス滴を、上方向に吹き出された
    ガス流によって浮遊させながら冷却する工程、および冷
    却された溶融ガラス滴を第1金型上に落下させた後、第
    1金型と該金型に対向する第2金型によってプレス成形
    する工程を含むガラスレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも、ラッパ形状を有する凹部お
    よび該凹部の下端に設けられた開口部からガス流を上方
    向に吹き出すためのガスパイプからなる冷却部材によっ
    て、溶融ガラス滴を受け、該溶融ガラス滴をガス流によ
    って浮遊させながら冷却することを特徴とする請求項1
    に記載のガラスレンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 冷却部材が冷却されることを特徴とする
    請求項2に記載のガラスレンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 ガラス材料として、LaF系、PKS
    系、SFL系、LaK系およびSK系ガラスからなる群
    から選択される1またはそれ以上のガラス材料を用いる
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のガラス
    レンズの製造方法。
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