JP4222085B2 - 防湿加工用合成樹脂エマルジョン、防湿加工用樹脂組成物および防湿材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防湿加工用合成樹脂エマルジョン、当該エマルジョンを含有してなる防湿加工用樹脂組成物、および、当該防湿加工用樹脂組成物を基材上に塗布してなる防湿材に関するものである。さらに詳しくは、紙、不織布、繊維基材、木材等に塗工または含浸することによって、防湿性の層を形成させる防湿加工用樹脂組成物、特に故紙や損紙の回収が容易な防湿加工用樹脂組成物と、これに用いる防湿加工用合成樹脂エマルジョンに関し、特に包装紙の分野に適用されるものであり、防湿材としては、特に防湿紙が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】
従来から防湿紙としては、ポリエチレンラミネ−ト紙や原紙に塩化ビニリデン樹脂を塗工した防湿コ−ト紙などがあり、防湿性能の面で良好であるため包装紙分野に適用されている。
【0003】
しかしながら、近年、資源の有効利用および公害対策の面から故紙や損紙の回収に際して、紙に再生することが容易か否かという問題がある。この観点からポリエチレンラミネート紙の場合は、樹脂層と紙との解離が困難であり、故紙や損紙を回収しても再生し難いという問題がある。また、塩化ビニリデン樹脂を塗工した場合は、塗工紙を焼却廃棄処理するときハロゲン系有毒ガス発生が、最近環境上問題となっている。このように、上記防湿紙には問題があり、代替防湿紙の開発が強く要求されている。
【0004】
この代替技術として、水性樹脂エマルジョンと酸価50〜250mgKOH/gの樹脂の水性ワニスを特定の固形分重量比で含有する水性バインダーを防湿加工用塗工剤として用いる防湿加工紙の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この製造方法で得られる防湿加工紙は防湿性と離解性に優れるが、耐ブロッキング性に劣るという問題がある。
【0005】
また、酸価50〜350mgKOH/gの高分子乳化剤の存在下で重合体のガラス転移温度が90℃以下のラジカル重合性単量体を乳化重合して得られる水性樹脂エマルジョンとワックスの水性エマルジョンと金属架橋剤を含有する紙加工用塗工剤を用いる撥水塗工紙の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、この製造方法で得られる塗工紙は撥水性と後加工性と離解性に優れるが、防湿性を賦与するものではなく、防湿性に劣る。
【0006】
そこで、ポリエチレンラミネ−ト紙以上の防湿性を付与できると共に、故紙と損紙の回収再生が容易な、即ち、再生に際し樹脂層と紙との離解性が良好で、防湿性と耐ブロッキング性に優れるエマルジョン系の防湿加工用樹脂組成物の開発が望まれている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−184988号公報(第2〜5頁)
【特許文献2】
特開平8−003895号公報(第3〜6頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ポリエチレンラミネ−ト紙以上の高防湿性能(JIS Z−0208)を付与することができ、再生に際し樹脂層と紙との離解性が良好で、耐ブロッキング性に優れる防湿材が得られる防湿加工用樹脂組成物、この防湿加工用樹脂組成物に含有させる防湿加工用合成樹脂エマルジョン、および、この防湿加工用樹脂組成物を基材上に塗布してなる防湿材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下の知見(1)〜(2)を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)脂肪族共役ジエン系単量体(a1)とカルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)と内部架橋剤(a4)を含有する単量体類(a)を乳化重合してなる、酸価25〜180mgKOH/gの合成樹脂のエマルジョンは、防湿加工用合成樹脂エマルジョンとして好適であること。
(2)前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)とワックス(B)を含有する防湿加工用樹脂組成物や、前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)とワックス(B)と充填剤(C)を含有する防湿加工用樹脂組成物は、これを基材上に塗布することにより、ポリエチレンラミネ−ト紙以上の高防湿性能(JIS Z−0208)を付与することができ、離解性に優れ、耐スベリ性がよく、ワックスの脱落がなく、耐ブロッキング性に非常に優れる防湿材が得られること。
【0010】
即ち、本発明は、酸価25〜180mgKOH/gの合成樹脂のエマルジョンであって、脂肪族共役ジエン系単量体(a1)としてのブタジエンと、カルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)とアルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)と内部架橋剤(a4)としての1,6−ヘキサンジオールジアクリレートまたはエチレングリコールジメタアクリレートまたはジエチレングリコールジメタアクリレートを含有する単量体類(a)を乳化重合してなり、前記単量体類(a)の全量に対して、前記脂肪族共役ジエン系単量体(a1)の含有率が0.5〜20重量%であり、前記アルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)の含有率が30〜80重量%で、かつ、前記内部架橋剤(a4)の含有率が0.5〜5重量%の範囲である防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)と、融点が45〜115℃のパラフィンワックス(B)と、充填剤(C)とを含有してなり、前記ワックス(B)が、前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)の樹脂固形分100重量部に対して0.3〜10重量部含有することを特徴とする防湿加工用樹脂組成物を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)とワックス(B)を含有することを特徴とする防湿加工用樹脂組成物、および、前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)とワックス(B)と充填剤(C)を含有することを特徴とする防湿加工用樹脂組成物を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンは、酸価25〜180mgKOH/gの合成樹脂のエマルジョンであって、脂肪族共役ジエン系単量体(a1)とカルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)と、内部架橋剤(a4)を含有する単量体類(a)を乳化重合してなることが必要であり、例えば、脂肪族共役ジエン系単量体(a1)と、カルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)と、アルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)と、内部架橋剤(a4)を必須とし、必要に応じて共重合可能な他のビニル系単量体(a5)を含有する単量体類を乳化重合してなる、酸価25〜180mgKOH/gの合成樹脂が水性媒体中に分散されたエマルジョンが挙げられる。前記合成樹脂の酸価が25mgKOH/g未満の場合では離解性および耐ブロッキング性に優れる防湿材が得られなくなることから、また、合成樹脂の酸価が180mgKOH/gを越える場合では防湿性に優れる防湿材が得られなくなることから、それぞれ好ましくない。本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンとしては、なかでも酸価40〜150mgKOH/gの合成樹脂が水性媒体中に分散されたエマルジョンであることが好ましい。
【0013】
前記単量体類(a)としては、なかでも、摩耗後の防湿性と離解性に優れる防湿材が得られることから脂肪族共役ジエン系単量体(a1)の含有率が0.5〜20重量%であることが好ましく、また、防湿性と離解性に優れる防湿材が得られることからアルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)の含有率が30〜80重量%であることが好ましく、さらに、耐ブロッキング性と防湿性に優れる防湿材が得られることから内部架橋剤(a4)の含有率が0.5〜5重量%であることが好ましい。
【0014】
更に、耐ブロッキング性、成膜性、防湿性の調和が良好となることから、合成樹脂(固形分)のガラス転移温度(Tg)が−10〜30℃の合成樹脂エマルジョンであることが好ましい。
【0015】
前記本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンを製造するための乳化重合は、例えば、反応性乳化剤の存在下で行えばよいが、なかでも離解性に優れるものを製造する場合には、2段重合により、カルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)をできるだけエマルジョン粒子表面に偏在させる処方をとるのが好ましい。すなわち、第1段の重合で、前記エマルジョンの乳化重合に用いる単量体類(a)の中のカルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)の全量と、その他の単量体類、例えば(a1)、(a3)、(a4)および(a5)から選ばれる1種以上の単量体類の一部とを重合せしめた後、残りの単量体類を第2段で重合せしめることにより、第2段重合では、第1段で重合せしめた粒子内での重合が起こり、第1段重合で用いたカルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)は粒子表面に偏在し易くなる。このような2段重合で得られるエマルジョンのなかでも、第1段で乳化重合して得られる重合体のガラス転移温度(Tg)が11〜100℃で、第2段の重合で乳化重合して得られる重合体のガラス転移温度(Tg)が−55〜−1℃である防湿加工用合成樹脂エマルジョンが好ましい。
【0016】
なお、本発明でいうガラス転移温度(Tg)とは、下記の式で計算されるガラス転移温度である。なお、下記式のガラス転移温度は絶対温度(°K)である。
Tg−1=ΣXi・Tgi −1
ここで重合体は、i=1〜nまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの重量分率で、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度である。モノマーの単独重合体のガラス転移温度は、Polymer Handbook(4th Edition)J.Brandrup,E.H.Immergut,E.A.Grulke著(Wiley Interscience)記載の値を使用した。上記に記載のないものについては、便宜的に適宜仮定した値を用いた。
【0017】
前記本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンの製造に用いる脂肪族共役ジエン系単量体(a1)としては、例えば、ブタジェン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられ、なかでもブタジェンが好ましい。
【0018】
また、カルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸およびその無水物、フマル酸、イタコン酸:マレイン酸モノメチル、フマル酸モノエチル、イタコン酸モノノルマルブチル等の不飽和ジカルボン酸モノアルキルエステルなどが挙げられる。
【0019】
さらに、アルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)としては、例えば、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アルリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等が挙げられ、なかでもアルキル基の炭素原子数が4〜7の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体が好ましく、防湿性と離解性に優れる防湿材が得られることから、2−エチルヘキシルアクリレ−トが特に好ましい。
【0020】
内部架橋剤(a4)としては、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェンールAのエチレンまたはプロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート等の2官能性ビニル単量体が挙げられる。
【0021】
必要に応じて併用する共重合可能な他のビニル系単量体(a4)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等のアルキル基の炭素原子数が1〜2の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン、2,4―ジブロモスチレン等のエチレン性不飽和芳香族単量体;アクリロニトリル、メタクロニトリル等の不飽和ニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の如きビニルエステル;塩化ビニリデン臭化ビニリデン等のビニリデンハライド;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルミド等が挙げられる。
【0022】
前記乳化重合を行う際に使用する乳化剤としては、各種の陰イオン性界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両イオン界面活性剤などを使用することができるが、これらのうちでも防湿性をより高めるためには反応性乳化剤を用いることが好ましい。この反応性乳化剤を用いることによりソープフリー型の合成樹脂エマルジョンが得られる。
【0023】
上記反応性乳化剤としては、例えば、アリル基含有ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、プロペニル基含有ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プロペニル基含有ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、メタアクリル酸ポリオキシアルキレンエーテル硫酸エステル塩、特開昭58−203960号公報で示されるスルホコハク酸型反応性活性剤等、各種エチレン性不飽和基を有する乳化剤が挙げられる。
【0024】
乳化剤の使用量としては、特に制限されるものではないが、乳化重合して得られるエマルジョン(I)の固形分100重量部に対して、乳化剤の有効成分が0.1〜3重量部の範囲が好ましい。
【0025】
本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンを製造するに際しては、前記した単量体類(a)を、フリ−ラジカル発生触媒、例えば過硫酸カリウム(K2S2O8)、過硫酸ナトリウム(Na2S2O8)、過硫酸アンモニウム[(NH4)2S2O8]、過酸化水素等の水性触媒、tert−ブチルハイドパ−オキサイド、クメンハイドロパ−オキサイド等の油性触媒の存在下で乳化重合を行なえばよい。2段重合による合成樹脂エマルジョンの製造についても同様に行われる。
【0026】
また、ラジカル重合に通常用いられる添加剤、例えば、連鎖移動剤、エチレンジアミン四酢酸、pH調整のためのアルカリ物質等を必要に応じて使用することができる。
【0027】
本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンを製造する際の重合反応は、前記単量体類(a)を反応容器に全量仕込んで行ってもよく、また滴下してもよい。さらに単量体類(a)の一部を重合させた後、残量を加えて重合してもよく、残量を全量仕込んでも、滴下してもよい。すなわち、第1段の重合で、当該エマルジョンの重合に供する単量体類(a)の中のカルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)の全量と、その他の単量体類の一部とを重合せしめた後、残りの単量体類を第2段で重合せしめてもよい。また、重合にあたって、シード重合法をとることもでき、シード用エマルジョンの組成等は限定されるものではない。
【0028】
本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンは、重合反応終了後のエマルジョン中の合成樹脂が有する未中和のカルボキシル基を塩基性化合物により中和して、pHを6.0〜9.0に調整することにより安定化することができる。中和に用いる塩基性化合物は、例えば、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、アミノメチプロパノール等のアルコールアミン類;モルホリン、またエチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の多価アミン類、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基性化合物等が挙げられる。
【0029】
さらに、本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンは、未反応モノマーの臭気を低減する等のため、例えば、ストリッピング等の方法によって、必要とされる固形分含量に濃縮されて使用することが好ましい。
【0030】
本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンの最低造膜温度(MFT)としては、特に制限はないが、皮膜形成性を考慮すれば50℃以下が好ましく、0〜40℃がより好ましい。
【0031】
本発明の防湿加工用樹脂組成物は、本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)とワックス(B)を含有する樹脂組成物、および、本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)とワックス(B)と充填剤(C)を含有する樹脂組成物である。
【0032】
ここで用いるワックス(B)としては、各種のワックスが使用でき、例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス等が挙げられるが、ワックスの融点は45〜115℃であることが好ましい。
【0033】
ワックス(B)の形態としては、固形状またはこの固形状のものを乳化分散したエマルジョン状のものが挙げられ、いずれの形態も使用することができるが、本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョン等との相溶性が良好なことからエマルジョン状のものが好ましい。
【0034】
ワックスの市販品としては、例えば、115、120、125、130、135、140、150、155、POLYCOAT−3155、Hi−Mic−2095,WEISSEN−T−40、FNP−0115〔以上、日本精蝋(株)製〕等の固形状ワックス;EMUSTER−1015、1115、0135、0136、1055、1155、1070、1170、0001、042X〔以上、日本精蝋(株)製〕、ハリックス WE200〔ハリマ化成(株)製〕、セロゾール428、B−460、B−608、B−982、686〔以上、中京油脂(株)製〕、ノプコ1245−M−SN、ノプコートPEM−17〔以上、サンノプコ(株)製〕等のエマルジョン状ワックスなどが挙げられる。
【0035】
これらワックスのなかでは、パラフィンワックスが好ましく、ノルマルパラフィンを90重量%以上含むもの、例えば、ノルマルパラフィンを90重量%以上含み、イソパラフィンとシクロパラフィンが10重量%以下のものが、防湿性に優れることからで好ましい。
【0036】
上記ワックス(B)の使用量は、本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)の樹脂固形分100重量部に対して0.3〜10重量部の範囲が好ましく、2〜8重量部の範囲が特に好ましい。
【0037】
本発明の防湿加工用樹脂組成物で用いる充填剤(C)としては、各種の粉末が使用でき、例えば、無機系物質としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、タルク、カオリン、雲母、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ等の粉末が、有機系物質としては、ポリオレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、石油系ロジン、ロジンエステル等の粉末が、それぞれ挙げられ、なかでも耐ブロッキング性、造膜性、防湿性に優れ、表面状態の良好な防湿材が得られることから、平均粒子径が0.5〜80μmの炭酸カルシウム粉末や水酸化アルミニウム粉末が特に好ましいが、平均粒子径が0.5〜80μmの有機系粉末、例えばアクリル樹脂粉末やポリスチレン樹脂粉末も好ましい。
【0038】
また、充填剤(C)の使用量は、耐ブロッキング性、皮膜形成性に優れる防湿材が得られることから、本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンの樹脂固形分100重量部に対して、2〜100重量部の範囲が好ましく、5〜50重量部の範囲が特に好ましい。
【0039】
本発明の防湿加工用樹脂組成物を、基材に塗布又は含浸させることにより、防湿材が得られる。基材としては、紙、不織布、繊維基材、木材などが挙げられる。
【0040】
基材に本発明の防湿加工用樹脂組成物を塗布又は含浸する方法としては、各種コ−タ−による塗工、含浸機による含浸加工、サイズプレスによる加工等、多種多様な加工方法を用いることができる。
【0041】
基材への本発明の防湿加工用樹脂組成物を塗工量としては、乾燥性や高い防湿性が得られることから、固形分換算で5〜50g/m2となるよう塗工するのが好ましく、より好ましい塗工量は10〜40g/m2である。
【0042】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、例中の部および%はすべて重量基準である。
【0043】
実施例1
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水120部、反応性乳化剤S−180〔花王(株)製不飽和アルキル硫酸塩〕2.4部、エチレンジアミン四酢酸0.15部、ブタジエン5部、アクリル酸2−エチルヘキシル35部、スチレン52部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート1部およびメタクリル酸7部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸アンモニウム0.2部を添加して反応を開始させた。重合率が98%に達したとき冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは重合率98.2%であった。次いで、25%アンモニア水でpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分50.7%、酸価47mg/KOH、ガラス転移温度22℃の合成樹脂エマルジョン(Em−1)を得た。
【0044】
実施例2
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水140部、反応性乳化剤S−180 1.1部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.07部、ブタジエン7部、メタアクリル酸メチル21部およびメタアクリル酸20部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が70℃に達したとき、過硫酸カリウム0.1部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なった。この時点での重合率は92.3%であり、合成樹脂のガラス転移温度は89℃であった。
【0045】
次いで、水27部を加え、25%アンモニア水でpHを7.7に調整した後、S−180 1.3部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.08部、アクリル酸2−エチルヘキシル50部およびエチレングリコールジメタアクリレート2部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸カリウム0.1部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは、重合率98.9%であった。次いで、25%アンモニア水で合成樹脂エマルジョンのpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分44.8%、酸価134mg/KOH、ガラス転移温度3℃の合成樹脂エマルジョン(Em−2)を得た。なお、アクリル酸2−エチルヘキシル50部およびエチレングリコールジメタアクリレート2部の合成樹脂のガラス転移温度は−47℃である。
【0046】
実施例3
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水90部、S−180 0.7部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.04部、ブタジエン5部、スチレン10部およびアクリル酸15部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸カリウム0.06部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なった。この時点での重合率は96.5%であり、合成樹脂のガラス転移温度は87℃であった。
【0047】
次いで、水56部を加え、25%アンモニアでpHを7.8に調整した後、S−180 1.7部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.11部、スチレン16部、アクリル酸−2−エチルヘキシル53部および1,6−ヘキサンジオールジアクリレート1部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸カリウム0.14部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは重合率99.0%であった。次いで、25%アンモニア水で合成樹脂エマルジョンのpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分46.9%、酸価100mg/KOH、ガラス転移温度−2℃の合成樹脂エマルジョン(Em−3)を得た。なお、スチレン16部、アクリル酸−2−エチルヘキシル53部および1,6−ヘキサンジオールジアクリレート1部の合成樹脂のガラス転移温度は−26℃である。
【0048】
実施例4
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水105部、S−180 1部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.07部、ブタジエン12部、メタアクリル酸メチル20部およびアクリル酸10部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸カリウム0.09部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なった。この時点での重合率は96.5%であり、合成樹脂のガラス転移温度は18℃であった。
【0049】
次いで、水41部を加え、25%アンモニアでpHを7.7に調整した後、S−180 1.4部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.08部、メタアクリル酸メチル21部、アクリル酸2−エチルヘキシル34部およびジエチレングリコールジメタアクリレート3部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸カリウム0.11部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは重合率98.9%であった。次いで、25%アンモニア水で合成樹脂エマルジョンのpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分48.7%、酸価78mg/KOH、ガラス転移温度5℃の合成樹脂エマルジョン(Em−4)を得た。なお、メタアクリル酸メチル24部、アクリル酸2−エチルヘキシル31部およびジエチレングリコールジメタアクリレート3部の合成樹脂のガラス転移温度は−5℃である。
【0050】
比較例1
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水120部、反応性乳化剤S−180 2.4部、エチレンジアミン四酢酸0.15部、ブタジエン5部、アクリル酸2−エチルヘキシル35部、スチレン53部およびメタクリル酸7部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸アンモニウム0.2部を添加して反応を開始させた。重合率が98%に達したとき冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは重合率98.6%であった。次いで、25%アンモニア水でpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分50.7%、酸価47mg/KOH、ガラス転移温度22℃の合成樹脂エマルジョン(Em−1′)を得た。
【0051】
比較例2
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水120部、反応性乳化剤S−180 2.4部、エチレンジアミン四酢酸0.15部、アクリル酸2−エチルヘキシル40部、スチレン52部、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート1部およびメタクリル酸7部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が60℃に達したとき、過硫酸アンモニウム0.2部を添加して反応を開始させた。重合率が98%に達したとき冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは重合率98.2%であった。次いで、25%アンモニア水で合成樹脂エマルジョンのpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分50.1%、酸価47mgKOH/g、ガラス転移温度25℃の合成樹脂エマルジョン(Em−2′)を得た。
【0052】
比較例3
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水180部、S−180 1.7部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.11部、ブタジエン12部、スチレン29部およびメタアクリル酸30部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が70℃に達したとき、過硫酸カリウム0.14部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なった。この時点での重合率は97.1%であり、合成樹脂のガラス転移温度は48℃であった。
【0053】
次いで、水15部を加え、25%アンモニアで合成樹脂エマルジョンのpHを7.8に調整した後、S−180 0.3部、エチレンジアミン四酢酸アンモニウム塩0.04部およびアクリル酸−2−エチルヘキシル29部を仕込み、攪拌下で昇温し、重合容器内温度が70℃に達したとき、過硫酸カリウム0.06部を添加して反応を開始させた。8時間後に80℃に昇温し、5時間後冷却を行なって合成樹脂エマルジョンを得た。得られた合成樹脂エマルジョンは重合率99.1%であった。次いで、25%アンモニア水でpHを9.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分43.1%、ガラス転移温度12℃、酸価200mg/KOHの合成樹脂エマルジョン(Em−3′)を得た。なお、アクリル酸−2−エチルヘキシル29部の合成樹脂のガラス転移温度は−50℃である。
【0054】
比較例4
攪拌装置を備えた耐圧重合容器に、水72部、シード粒子の水分散体(固形分として)0.45部および乳化剤エマール2Fペースト〔花王(株)製ラウリル硫酸ソ−ダ塩〕1部を仕込み、80℃に昇温し、t−ドデシルメルカプタン0.2部、α―メチルスチレンダイマー0.1部、ブタジエン29部およびスチレン11部の混合物を2時間で添加し、同時に水21部、エマール2Fペースト1部、水酸化ナトリウム0.1部および過硫酸カリウム0.7部の混合物を6時間で添加し、さらに1時間反応を継続して合成樹脂エマルジョンを得た。この合成樹脂のガラス転移温度は−55℃である。
【0055】
次いで、スチレン35部、アクリル酸2−エチルヘキシル23部およびアクリル酸2部の混合物を2時間かけて添加し、さらに2時間反応を継続して合成樹脂エマルジョンを得た。次いで、水酸化ナトリウム5%で合成樹脂エマルジョンのpHを8.0に調整し、その後水蒸気蒸留によって固形分48%、ガラス転移温度−14℃、酸価16mg/KOHの合成樹脂エマルジョン(Em−4′)を得た。なお、スチレン35部、アクリル酸2−エチルヘキシル23部およびアクリル酸2部の合成樹脂のガラス転移温度は24℃である。
【0056】
実施例5〜16および比較例5〜10
攪拌装置を備えた容器に、実施例1〜4および比較例1〜4で得られた防湿加工用合成樹脂エマルジョン(Em−1)〜(Em−4)および(Em−1′)〜(Em−4′)、融点61℃のパラフィンワックスエマルジョン、水酸化アルミニウム B103、B153、B303またはB53、炭酸カルシウム SS30、有機樹脂粉末ケミスノー SGP−70C、ゼオン F−360を、それぞれが第1表〜第3表に示す固形分重量になるように配合して、本発明と比較対照用の防湿加工用組成物を得た。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
(第1表〜第3表の脚注)
・パラフィンワックスエマルジョン;日本精蝋(株)製E−0136(軟化点61℃のパラフィンワックス含有、固形分含有率40%)
・水酸化アルミニウム B103;日本軽金属(株)製水酸化アルミニウム粉末、平均粒子径8μm。
・水酸化アルミニウム B153;日本軽金属(株)製水酸化アルミニウム粉末、平均粒子径15μm。
・炭酸カルシウム SS30;日東粉化(株)製炭酸カルシウム粉末、平均粒子径7.4μm。
・ケミスノー SGP−70C;綜研化学(株)製架橋ポリスチレン粉末、平均粒子径25μm。
・ゼオン F−360;日本ゼオン(株)製ポリメタアクリル酸メチル粉末、平均粒子径35μm。
【0061】
得られた本発明と比較対照用の防湿加工用樹脂組成物を、固形分の塗工量が25g/m2程度となるように、それぞれ市販の上質紙(坪量70g/m2)に塗工し、熱風乾燥機にて120℃、1分間乾燥し、本発明と比較対照用の防湿塗工紙を得た。
【0062】
このようにして得られた本発明と比較対照用の防湿塗工紙と、市販ポリエチレンラミネ−ト紙(比較例10)について、下記の方法により、塗工量、透湿度、磨耗後の透湿度、摩擦係数、離解性、耐ブロッキング性及び表面状態を評価した。その結果を第4表〜第6表に示す。
【0063】
第4表〜第6表の各物性は、以下の試験方法により測定して評価した。
<評価方法>
・塗工量;上質紙と防湿加工用樹脂組成物を塗工後の防湿加工紙との1m2当たりの重量差を求め、塗工量とした。
【0064】
・透湿度(g/m2・24hr);JIS Z−0208に準じた恒温恒湿条件下、40℃、90%RHでのカップ法で測定した。
【0065】
・磨耗後の透湿度(g/m2・24hr);防湿塗工紙の塗工面と非塗工面を合わせ、荷重10kg/cm2をかけながら振盪機を用いて2分間左右に振盪を行って塗工面を磨耗した後、透湿度を前記と同じくJIS Z−0208に準じて測定した。
【0066】
・摩擦係数;摩擦係数試験法JIS P−8147(水平法)に準じて測定した。
【0067】
・離解性;50℃の温水500mlと3cm角にカットした塗工紙10gを家庭用ミキサ−ポット中に入れて5分間攪拌し、樹脂と紙の離解性を下記の基準で目視により判定した。
○:離解性あり。 △:離解性一部なし。 ×:離解性なし。
【0068】
・耐ブロッキング性;防湿塗工紙の塗工面とA2コート紙を合わせ、プレス温度40℃、プレス圧45kg/cm2にて1時間プレスを行い、下記の基準で目視により判定した。
○:ブロッキングなし。
△:ブロッキングややあり。
×:ブロッキングあり。
【0069】
・表面状態;防湿塗工紙の塗工面に赤色染料で着色した溶剤(トルエン)を刷毛塗りし、溶剤の塗工紙裏面への浸透の状態を下記の基準で目視で判定した。
○:浸透なし。 △:少し滲みあり。 ×:完全に浸透している。
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】
【発明の効果】
本発明の防湿加工用合成樹脂エマルジョンをワックスおよび疎水性粉末と共に含有してなる防湿加工用樹脂組成物を用いて得られる防湿材、特に防湿紙は、従来のポリエチレンラミネ−ト紙以上の高防湿性能を有し、耐スベリ性がよく、摩耗後ワックスの脱落が少なく、耐ブロッキング性に非常に優れ、樹脂と紙との離解性が良好で再パルプ化が容易である。
Claims (5)
- 酸価25〜180mgKOH/gの合成樹脂のエマルジョンであって、脂肪族共役ジエン系単量体(a1)としてのブタジエンと、カルボキシル基含有ビニル系単量体(a2)とアルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)と内部架橋剤(a4)としての1,6−ヘキサンジオールジアクリレートまたはエチレングリコールジメタアクリレートまたはジエチレングリコールジメタアクリレートを含有する単量体類(a)を乳化重合してなり、前記単量体類(a)の全量に対して、前記脂肪族共役ジエン系単量体(a1)の含有率が0.5〜20重量%であり、前記アルキル基の炭素原子数が3〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体(a3)の含有率が30〜80重量%で、かつ、前記内部架橋剤(a4)の含有率が0.5〜5重量%の範囲である防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)と、融点が45〜115℃のパラフィンワックス(B)と、充填剤(C)とを含有してなり、前記ワックス(B)が、前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)の樹脂固形分100重量部に対して0.3〜10重量部含有することを特徴とする防湿加工用樹脂組成物。
- 前記防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)のガラス転移温度(Tg)が−10〜30℃である請求項1に記載の防湿加工用樹脂組成物。
- 充填剤(C)として平均粒子径が0.5〜80μmの粉末を、防湿加工用合成樹脂エマルジョン(A)の樹脂固形分100重量部に対して2〜100重量部含有する請求項1に記載の防湿加工用樹脂組成物。
- 請求項1〜3に記載の防湿加工用樹脂組成物が、固形分換算で5〜50g/m2となる塗布量で基材上に塗布されていることを特徴とする防湿材。
- 基材が紙である請求項4記載の防湿材。
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