JP4218580B2 - 車椅子用固定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車椅子用固定装置に関するものである。
車両に積み込んだ車椅子を固定する装置として、特許文献1に開示されているものが知られている。この装置は、車両のフロア内に設けた巻取り装置と、車椅子のフレームに係止するための前後2つのフックが設けられた細長い操作部材と、巻取り装置と操作部材とを連結する可撓性を有する引張り部材とを備えている。操作部材の基端部を掴んで2つのフックを車椅子のフレームに係止し、この状態で巻取り装置を駆動して引張り部材を巻き取ると、引張り部材の引張りによって操作部材が車椅子を下方へ押し付け、この押付けによって車椅子がフロアに固定されるようになっている。
特開2002−78741公報
上記のような固定装置の場合、操作部材の基端部を掴んだ状態で2つのフックを同時に車椅子に係止させることは難しいことから、まず先端側のフックを車椅子に係止し、その後、先端側のフックの係止位置を支点として操作部材の向きを上下又は左右に傾けるように操作しつつ基端側のフックを車椅子に係止する、という手順で作業が行われる。ところが、従来のものでは、2つのフックが操作部材に対して相対的に姿勢が変わらない状態で取り付けられていたため、一方のフックを係止した後で操作部材の向きを変えようとしたときに、係止済みのフックと車椅子との間でこじりが生じて操作部材の動きが制約され、操作部材を傾ける操作に支障を来す虞がある。
また、上記従来のものでは、2つのフックの係止位置の間隔が異なる複数種類の車椅子に対応するために、一方のフックが操作部材に対して相対的に変位し得るようになっているとともに、この可動側のフックを車椅子に係止する際の作業性向上のために、その可動側のフックをバネで一方向へ付勢することによって待機位置に保持するようになっている。しかし、この可動側のフックを付勢するためのバネが、操作部材に内蔵されているため、操作部材が重たくなり、操作部材を摘んでフックを係止する際の作業が行い難くなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、操作部材を掴んでフックを車椅子に係止する際の作業性の向上を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、車両のフロアに設けた巻取り装置と、全体として棒状をなし、フックを有する操作部材と、前記巻取り装置と前記操作部材とを連結する可撓性を有する引張り部材とを備えており、前記操作部材を掴んで前記フックを前記車椅子に係止し、前記巻取り装置の駆動により前記引張り部材を巻き取ることで、前記車椅子を前記フロアに固定するようになっている車椅子用固定装置であって、前記フックを前記操作部材に対して首振り状に変位し得るように支持する支持手段と、前記フックを弾力的に所定の姿勢に保持する付勢手段とを備えているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記引張り部材は前記フックに連結され、前記付勢手段は、前記巻取り装置に設けられることで、前記引張り部材を巻取り方向に付勢する構成としたところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記フックを前記操作部材に対して長さ方向へのスライド可能とし、前記フックに前記引張り部材を連結し、前記フックを、常には、前記付勢手段の付勢によってスライド可能領域における所定の待機位置に保持する構成としたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、車両のフロアに設けた巻取り装置と、全体として棒状をなし、フックを有する操作部材と、前記巻取り装置と前記操作部材とを連結する可撓性を有する引張り部材とを備えており、前記操作部材を掴んで前記フックを前記車椅子に係止し、前記巻取り装置の駆動により前記引張り部材を巻き取ることで、前記車椅子を前記フロアに固定するようになっている車椅子用固定装置であって、前記フックを前記操作部材に対して長さ方向へのスライド可能とし、前記フックに前記引張り部材を連結し、前記巻取り装置に設けた付勢手段によって前記引張り部材を巻取り方向に付勢することで、前記フックを、スライド領域の所定の待機位置に保持する構成としたところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
車椅子を固定する際には、フックを車椅子に係止するが、フックは、付勢手段によって姿勢の安定化が図られているので、ふらつきを生じることがなく、フックを車椅子に対して容易且つ確実に係止させることができる。また、車椅子に係止済みのフックは操作部材に対して首振り状に相対変位し得るので、フックを係止した後に、係止済みのフックの係止位置を支点として操作部材の向きを上下又は左右に傾けるように操作したときに、係止済みのフックと車椅子との間でこじりを生じる事がなく、操作部材の向きを変える作業を円滑に行うことができる。
<請求項2の発明>
フックは、付勢手段により引張り部材を介してフロア側へ弾性的に引っ張られるので、操作部材の向きが変わっても、フックは概ね一定の姿勢に保たれ、車椅子に係止する作業が容易となる。
<請求項3の発明>
フックをスライド可能としたので、操作部材に別のフックを設けることにより、2つのフックの係止位置の間隔が異なる複数種類の車椅子を固定することが可能となる。また、スライド可能なフックは、スライド領域内を遊動することなく、付勢手段によって待機位置に保持されているので、車椅子への係止作業を円滑に行うことができる。さらに、付勢手段が、フックの姿勢を安定化させる手段と、フックを待機位置に保持する手段とを兼ねているので、構造の簡素化を図ることができる。
<請求項4の発明>
フックをスライド可能としたので、操作部材に別のフックを設けることにより、2つのフックの係止位置の間隔が異なる複数種類の車椅子を固定することが可能となる。また、スライド可能なフックは、スライド領域内を遊動することなく、付勢手段によって待機位置に保持されているので、車椅子への係止作業を円滑に行うことができる。本発明によれば、スライド可能なフックを待機位置に保持するための付勢手段を、操作部材にではなく、フロアの巻取り装置に設けたので、操作部材を軽量化することが可能となる。これにより、操作部材を摘んでフックを係止する際の作業性向上を図ることができる。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図21を参照して説明する。本実施形態の車椅子用固定装置は、ワンボックスタイプの車両Wに積み込んだ車椅子60を車内のフロアに固定するためのものである。尚、以下の説明において、前後方向については車両Wの前進方向を前側とし、左右方向についても車両Wを基準とする。
車両Wは、後端部にリフトバックタイプのバックドアDを有し、車内におけるバックドアDの近傍には乗降装置70が取り付けられている。この昇降装置は、車椅子60を載置可能な水平なプラットホーム10(本発明の構成要件であるフロア)と、このプラットホーム10を車椅子60が乗込み可能な車外の乗降位置と車室内の格納位置との間で変位させるさせるものである。乗降装置70は、基端を車体に支持された左右一対の平行リンクアーム71と、この平行リンクアーム71の先端に上端部が連結された左右一対の支持アーム72とを有し、これらのアーム71,72により、プラットホーム10が、図1に示す車外の乗降位置と、図2に示す車内の格納位置との間で平行移動するようになっている。格納位置にあるプラットホーム10の上面は車両Wのフロアを構成する。
プラットホーム10には、その上面に載置した車椅子60を固定するための車椅子用固定装置が設けられている。車椅子用固定装置は、プラットホーム10内に設けた巻取り装置20と、車椅子60に係止されるサービスバー40(本発明の構成要件である操作部材)と、サービスバー40を巻取り装置20側へ引き寄せるためのケーブル32(本発明の構成要件である引張り部材)と、ケーブル32を巻取り装置20側へ付勢するためのスプリング29(本発明の構成要件である付勢手段)と、サービスバー40を格納するための凹部12を有している。
次に、巻取り装置20について説明する。
プラットホーム10内に設けた取付けスペースには、図5(図5及び図6においては左方を前方とする)に示すように、上下方向の回転軸22を中心とする回転を可能とされた4つのピニオン21が前後方向に並んで設けられているとともに、4つのピニオン21に係合可能なラック歯24を有するラック体23が、前後方向(ピニオン21の並列方向)への変位を可能に設けられている。ピニオン21の前方に設けたモータ25の出力ギヤ26には減速ギヤ27が連結され、減速ギヤ27の偏心位置に連結されたリンク28がラック体23の前端部に連結されている。モータ25が駆動すると、ラック体23は、図5に示すようにラック歯24をピニオン21から解離させることでピニオン21の自由回転を許容するロック解除位置と、図6に示すようにラック歯24をピニオン21に係合させることでピニオン21の回転を規制するロック位置との間で、前後方向に一定ストロークだけ往復移動するようになっている。また、ラック体23がロック解除位置とロック位置との間で変位する過程では、ラック歯24がピニオン21に係合しつつ前方又は後方へ変位することにより、ピニオン21が一定角度だけ正逆方向(ケーブル32の巻取り、繰出し方向)へ回転駆動されるようになっている。
各ピニオン21と回転軸22とは一体回転するように固着されており、各ピニオン21の上方には渦巻きバネからなるスプリング29が、ピニオン21と同軸状に配置されている。スプリング29の中心側の端部は、ピニオン21の回転軸22に対して一体的に回転するように連結され、スプリング29の外周側の端部は、プラットホーム10に固定されたスプリングケース30に固着されている。また、各ピニオン21には、図5に示すように同心円形のリール31が一体回転し得るように固着され、各リール31には、夫々、金属細線を撚り合わせてなるケーブル32の基端が固着されている。ピニオン21が図5及び図6における反時計回り方向へ回転するとケーブル32がリール31に巻き取られ、ピニオン21が図5及び図6における時計回り方向へ回転するとケーブル32がリール31から繰り出されるようになっている。また、各ケーブル32は、スプリング29の付勢により、巻取り方向に付勢されている。即ち、ピニオン21とリール31も、スプリング29の付勢によって巻取り方向(図5及び図6における反時計回り方向)に付勢されている。
サービスバー40は、1つの車椅子60を固定するために左右対称のものが2本用いられる。以下、右側に配されるものについて説明するが、左側のものについては説明を省略する。サービスバー40は、図8に示すように、全体として前後方向に細長い本体41と、この本体41の後端側から斜め後方に延出するグリップ42とからなり、サービスバー40の本体41には、前後2つのフック50F,50Rが取り付けられている。
本体41の上面は、そのほぼ全域に亘って略面一領域43となっている。また、グリップ42は、本体41の後端から斜め左後方へ延出した形態であり、これにより、フック50F,50Rを車椅子60に係止する際に、グリップ42を掴んだ手が車椅子60に当たらずに済むようになっている。また、本体41に比べると、グリップ42は少し下方に位置している。
本体41には、その右側面(即ち、フック50F,50Rが位置する側の側面)に開口するガイド溝44Fが、前後方向に細長く直線状に延びる形態で形成されている。ガイド溝44Fの上下両面は、図13に示すように、右方に向かって上下の間隔が次第に広がるテーパ状をなしている。また、本体41の内部には、その左側面に近い領域を切欠することで、前後方向に細長く直線状に延びる逃がし空間45Fが形成されている。ガイド溝44Fと逃がし空間45Fとは互いに連通しており、ガイド溝44Fと逃がし空間45Fの形成領域は、本体41の前端近くから後端よりも少し前方の位置に至る広い範囲となっている。逃がし空間45Fの上下寸法はガイド溝44Fの上下寸法よりも大きく、この寸法差により、逃がし空間45Fの右内側面におけるガイド溝44Fの開口部の上下両側には、前後方向に細長い上下一対の弧状断面の支持面46Fが形成されている。また、ガイド溝44Fの後端部には、図14に示すように、逃がし空間45Fの上下寸法と同じかそれよりも少し小さい寸法の略円形の着脱孔47Fが形成されている。さらに、ガイド溝44Fにおける着脱孔47Fの前方に隣接する位置には、ガイド溝44Fの下側の内面を上方へ突出させた形態の係止突部48Fが形成されている。尚、逃がし空間45Fは、その大部分の領域、即ち前端側領域、中央領域、及び着脱孔47Fと係止突部48Fを含む後端側領域においてのみ、本体41の左側面側に開口されている。つまり、本体41の左側面においては、逃がし空間45Fの開口領域のうち前端側領域と中央領域との間の位置、及び中央領域と後端側領域との間の位置の前後2箇所が補強部49により上下に繋がった形態となっており、この補強部49によって、本体41の剛性が保たれている。
また、本体41の後端部には、ガイド溝44Fよりも後方の領域に位置し、且つ本体41の右側面に開口する支持溝44Rが形成されている。支持溝44Rは、ガイド溝44Fよりも短いが、前後方向に延びた形態となっている。さらに、本体41には、支持溝44Rと対応するとともに本体41の左側面に開口する逃がし溝45Rが形成されている。支持溝44Rの上下両面は互いに平行であり、支持溝44Rの左右方向の寸法はガイド溝44Fの左右方向の寸法よりも長く設定されている。同じく本体41の後端部には、支持溝44Rと対応し、且つ本体41の左側面を切欠した形態の逃がし溝45Rが形成されている。逃がし溝45Rは、前後方向に長く、支持溝44Rと連通している。逃がし溝45Rの上下寸法は支持溝44Rの上下寸法よりも大きく、この寸法差により、逃がし溝45Rの右内側面における支持溝44Rの開口部の上下両側には、前後方向に細長い上下一対の弧状断面の支持面46Rが形成されている。また、支持溝44Rの前端部には、逃がし溝45Rの上下寸法と同じかそれよりも少し小さい寸法の略円形の着脱孔47Rが形成されている。さらに、支持溝44Rにおける着脱孔47Rの後方に隣接する位置には、支持溝44Rの下側の内面を上方へ突出させた形態の係止突部48Rが形成されている。
前後両フック50F,50Rは、同一のものであり、細長い金属材からなり、弧状に湾曲した鈎部51F,51Rと、この鈎部51F,51Rの基端から延出する連結部52F,52Rと、鈎部51F,51Rの基端から左側方へ延出する軸部53F,53Rと、軸部53F,53Rの延出端に形成された拡径部54F,54Rとを有している。軸部53F,53Rの横断面形状は、概ねかまぼこ形、即ち真円の外周側部分を櫛型に切欠した形状をなし、軸部53F,53Rの外周面は、円弧状面と平面とから構成されている。また、拡径部54F,54Rは、軸部53F,53Rと略同心の円形をなす。鈎部51F,51Rは、軸部53F,53Rの軸線と平行な二次元平面、若しくは軸部53F,53Rの軸線を含む二次元平面に沿って湾曲した形態とされている。連結部52F,52Rは、鈎部51F,51Rの湾曲経路を含む二次元平面に沿うように、且つ軸部53F,53Rの軸線に対して斜め方向に延びている。
前フック50Fは、軸部53Fをガイド溝44Fに貫通させるとともに、拡径部54Fを逃がし空間45F内に収容した状態で、本体41に取り付けられている。取付け状態では、拡径部54Fが支持面46Fに当接するとともに、鈎部51Fの基端部が本体41の右側面に当接することにより、前フック50Fは、本体41に対して僅かなストロークだけ左右方向(軸部53Fの軸線方向)へ変位し得るようになっている。また、ガイド溝44Fと逃がし空間45Fは前後方向に長く延びているので、前フック50Fはガイド溝44Fに案内されつつ本体41に対して前後方向に自在にスライドできるようになっている。
さらに、軸部53Fの最大外径寸法はガイド溝44Fの上下寸法よりも小さく、拡径部54Fの外径は逃がし空間45Fの上下寸法より大きいので、前フック50Fは、図19に示すように、左右方向の軸部53Fを中心として自由に回転し得るとともに、いずれの回転姿勢であっても軸部53Fの軸線を上下に傾けるように首振り変位し得るようになっている。尚、ガイド溝44Fと逃がし空間45Fは前後方向に連続して細長く延びているので、前フック50Fは軸部53Fを前後方向に傾けるように首振り変位することも可能である。尚、ガイド溝44Fと支持面46Fと軸部53Fと拡径部54Fは、本発明の支持手段を構成する。
後フック50Rは、軸部53Rを支持溝44Rに貫通させるとともに、拡径部54Rを逃がし溝45R内に収容した状態で、本体41に取り付けられている。取付け状態では、拡径部54Rが支持面46Rに当接するとともに、鈎部51Rの基端部が本体41の右側面に当接することにより、後フック50Rは、本体41に対して僅かなストロークだけ左右方向(軸部53Rの軸線方向)へ変位し得るようになっている。また、軸部53Rの最大外径寸法は支持溝44Rの上下寸法よりも小さく、拡径部54Rの外径は逃がし溝45Rの上下寸法より大きいので、後フック50Rは、左右方向の軸部53Rを中心として自由に回転し得るとともに、図15に示すように、いずれの回転姿勢であっても軸部53Rの軸線を上下に傾けるように首振り変位し得るようになっている。尚、支持溝44Rと逃がし溝45Rは前後方向に連続して細長く延びているので、後フック50Rは軸部53Rを前後方向に傾けるように首振り変位することも可能である。尚、支持溝44Rと支持面46Rと軸部53Rと拡径部54Rは、本発明の支持手段を構成する。また、前フック50Fのガイド溝44Fの上下両面をテーパ状とし、前フック50Fのガイド溝44Fの左右方向の寸法を支持溝44Rよりも小さくしているので、前フック50Fの上下方向への首振り可能な最大角度は、後フック50Rの上下方向の首振り可能な最大角度よりも大きくなっている。
また、後フック50Rがその鈎部51Rを軸部53Rよりも上方に位置させる姿勢(図16を参照)になったときには、図20に示すように、軸部53Rの弧状面が支持溝44Rの下側の面に当接するとともに、軸部53Rの平面と支持溝44Rの上側の面との間に大きく間隔が空いた状態となり、支持溝44Rの下側の面から突出する係止突部48Rに対して軸部53Rが干渉し得る状態となる。したがって、支持溝44R内の軸部53Rが前方へ変位したときには、軸部53Rは、係止突部48Rに突き当たることによって着脱孔47R側への変位を規制され、支持溝44R内に留まるため、後フック50Rを本体41からに外すことはできない。
これとは、逆に、図17に示すように後フック50Rがその鈎部51Rを軸部53Rよりも下方に位置させる姿勢(連結部52Rを軸部53Rよりも上方に位置させる姿勢)になったときには、軸部53Rの弧状面が支持溝44Rの上側の面に当接又は接近するとともに、軸部53Rの平面と支持溝44Rの下側の面との間に大きく間隔が空いた状態となり、支持溝44Rの下側の面から突出する係止突部48Rに対して軸部53Rが干渉を回避し得る状態となる。したがって、支持溝44R内の軸部53Rが前方へ変位したときには、軸部53Rは、係止突部48Rに突き当たらずに、これを通過して着脱孔47R内に変位することができる(図21を参照)。この状態では、拡径部54Rが支持面46Rから外れるので、後フック50Rを本体41から右方へ外すことが可能である。
また、図示は省略するが、前フック50Fについても、後フック50Rと同様に、鈎部51Fを軸部53Fよりも上方に位置させる姿勢になったときには、ガイド溝44F内の軸部53Fが後端部まで変位しても、軸部53Fが係止突部48Fに突き当たることによって着脱孔47F側への変位を規制されるため、ガイド溝44F内に留まる。したがって、本体41から前フック50Fを外すことはできない。これとは、逆に、前フック50Fがその鈎部51Fを軸部53Fよりも下方に位置させる姿勢(連結部52Fを軸部53Fよりも上方に位置させる姿勢)になったときには、軸部53Fは、係止突部48Fに突き当たらずに着脱孔47F内に変位することができ、前フック50Fを本体41から右方へ外すことができる。
プラットホーム10の上面には、図1に示すように、車椅子60を固定しないときにサービスバー40を収容するための左右一対の凹部12が設けられている。凹部12は、プラットホーム10の上面を構成する上面板11をプレスなどにより部分的に凹ませたものである。凹部12は、図3に示すように、プラットホーム10の上面に車椅子60を載せた状態において、その車椅子60の車輪62よりも内側に配置されたフック50F,50Rが係止されるようになっているフレーム61よりも更に内側(中央寄り)に位置している。
凹部12は、図4(図4においては上方を前方とする)に示すように、前後方向に細長く、サービスバー40の本体41を左右方向への大きなガタ付きなく収容する本体収容部13と、グリップ42を収容するグリップ収容部14と、前フック50Fを収容する前フック収容部15と、後フック50Rを収容する後フック収容部16とからなる。グリップ収容部14には、グリップ42を取り出す際に作業者の指を差し込むことができるように拡幅部17が形成されている。また、前フック収容部15の前端部にはプーリ収容部18が形成され、このプーリ収容部18には、軸線を概ね左右方向に向けたプーリ33が回転自由に収容されている。一方、後フック収容部16の後端部にもプーリ収容部18が形成され、このプーリ収容部18にも、軸線を概ね左右方向に向けたプーリ33が回転自由に収容されている。
凹部12(収容部)にサービスバー40を収容した状態では、図7に示すように、本体41の上面の略面一領域43が、プラットホーム10の上面に対してほぼ同じ高さ、即ち面一状となり、グリップ42の上面はプラットホーム10の上面よりも低い位置となる。また、前フック50Fと後フック50Rは、その鈎部51F,51Rの湾曲経路がプラットホーム10の上面と略平行をなすように倒れた姿勢(寝た姿勢)で、プラットホーム10の上面よりも低い位置に収容される。つまり、サービスバー40は、プラットホーム10の上面に対して概ね面一の状態となるのであって、サービスバー40の一部がプラットホーム10の上面側へ突出することはない。
また、巻取り装置20の各リール31から繰り出されたケーブル32は、各プーリ33に掛け回されて、各フックの連結部52F,52Rの延出端に固着されている。このとき、前フック50Fの鈎部51Fは軸部53Fよりも後方に位置し、後フック50Rの鈎部51Rは軸部53Rよりも前方に位置するため、各連結部52F,52Rからケーブル32が概ね真っ直ぐに導出される自然な形態で連結されることになる。ケーブル32には、上述したようにスプリング29によって巻取り方向の付勢力が付与されているので、このスプリング29の付勢により、前フック50Fはガイド溝44Fの前端の待機位置に保持され、後フック50Rは支持溝44Rの後端位置に保持される。そして、このスプリング29の付勢によって保持された状態で、各フック50F,50Rが所定のフック収容部15,16内に納まるようになっている。
車椅子60は、フレーム61に左右一対の車輪62と着座部63を支持したものである。フレーム61は、車輪62の車軸64よりも低く且つ車輪62よりも内側(中心寄り)に位置する前後方向に細長い左右一対の水平フレーム61Hと、この水平フレーム61Hから立ち上がる前フレーム61Fと、水平フレーム61Hにおける前フレーム61Fよりも後方の位置から立ち上がって車輪62の車軸64を支持する後フレーム61Rとを備えて構成されている。水平フレーム61Hと前フレーム61Fとが直角に連なる部分は前係止部65Fとなっており、水平フレーム61Hと後フレーム61Rとが直角に連なる部分は後係止部65Rとなっている。前係止部65Fは、凹部12の前側のプーリ33よりも後方に位置しており、後係止部65Rは、凹部12の後側のプーリ33よりも前方に位置している。
次に、本実施形態の作用を説明する。
車椅子60を固定しない状態では、サービスバー40が凹部12内に格納される。このとき、巻取り装置20ではラック体23のラック歯24がピニオン21と係合しない状態であっても、スプリング29によりケーブル32に付与されている巻き取り方向の付勢力により、前フック50Fが前方に、後フック50Rが後方に引っ張られるため、サービスバー40は、凹部12から上方へ浮き上がることなく、格納状態に保持される。尚、ラック体23のラック歯24をピニオン21に係合させてケーブル32を繰出し不能にロックしてもよい。
さて、プラットホーム10に載せられた車椅子60を固定する際には、まず、ケーブル32を繰り出し可能な状態(ラック歯24がピニオン21から外れている状態)にしておき、拡幅部17内に指を差し入れてグリップ42を握り、図8に示すように、凹部12内のサービスバー40を上へ持ち上げる。このとき、前後両フック50F,50Rは、前後方向において最も離間した位置関係にある。そして、持ち上げたサービスバー40の後方へ移動させつつその前端部を車椅子60の前係止部65Fに近づけ、図9及び図11に示すように、前フック50Fの鈎部51Fを前係止部65Fに対して斜め後上方から係止させる。この間、前フック50Fは、ケーブル32により斜め前下方へ弾性的に引っ張られているので、前フック50Fは、ガイド溝44Fの前端の待機位置に保持されるとともに、軸部53Fを支点として鈎部51Fが後傾する姿勢に安定して保持されている。したがって、前フック50Fを前係止部65Fに係止させる作業を容易且つ確実に行うことができる。
この後、サービスバー40を全体的に前方へ変位させることで、後フック50Rを後係止部65Rに接近させる。このとき、車椅子60に係止済みの前フック50Fは、ガイド溝44Fに案内されつつサービスバー40に対して相対的に後方へスライドすることになる。また、図11に示すように、サービスバー40は、係止済みの前フック50Fを支点として左方(中央寄り)へ傾けることで、後フック50Rが水平フレーム61や後フレーム61と干渉しないようにするが、前フック50Fは本体41に対して上下左右に首振り可能であるため、前フック50Fと車椅子60のフレーム61との間でこじりが生じることはない。
そして、図10及び図12に示すように、後フック50Rを後係止部65Rに対して斜め前上方から係止させる。この間、後フック50Rは、ケーブル32により斜め後下方へ弾性的に引っ張られているので、後フック50Rは、支持溝44Rの後端に当接する位置に保持されるとともに、軸部53Rを支点として鈎部51Rが前傾する姿勢に安定して保持されている。したがって、後フック50Rを後係止部65Rに係止させる作業を容易且つ確実に行うことができる。
このようにして前後両フック50F,50Rを車椅子60に係止させた状態では、スプリング29の付勢によりサービスバー40がプラットホーム10側(下方)へ弾性的に引っ張られているので、サービスバー40から手を離しても、前フック50Fと後フック50Rが車椅子60から外れることはない。サービスバー40から手を離した後は、巻取り装置20のモータ25を駆動させる。すると、ラック体23のラック歯24がピニオン21に係合し、係合の過程でピニオン21が回転してケーブル32が巻き取られることにより、弛んでいたケーブル32が緊張状態となる。そして、ラック体23が所定位置まで移動したところで、モータ25が停止し、ピニオン21が回転不能にロックされ、ひいては、ケーブル32が繰出し不能にロックされる。これにより、フック50F,50Rが係止部65F,65Rに対して係止する状態にロックされ、車椅子60がプラットホーム10の上面に載置された状態で固定される。
この状態から車椅子60の固定を解除する際には、モータ25を駆動してラック歯24をピニオン21から外す方向へ移動させる。この過程で、ピニオン21が回転してケーブル32が少し繰り出され、ラック歯24がピニオン21から外れたところで、モータ25が停止する。これにより、ピニオン21が回転自由になるとともに、ケーブル32のスプリング29の付勢による巻き取り動作と、ケーブル32のスプリング29の付勢に抗した繰出し動作とが許容される。この状態から、グリップ42を斜め前上方へ移動させることにより、後フック50Rを後係止部65Rから外す。この後、サービスバー40を後方へ移動させることで、前フック50Fを本体41に対して相対的に前方へスライドさせる。そして、前フック50Fが前端の待機位置に達し、それ以上のスライド動作を規制されたところで、サービスバー40の前端部を斜め後上方へ持ち上げて前フック50Fを前係止部65Fから外す。
このようにして前後両フック50F,50Rを車椅子60から外した後は、ケーブル32に付与されているスプリング29の付勢に従い、サービスバー40を凹部12内に収容する。この間、前フック50Fは、ケーブル32に引っ張られることにより鈎部51Fを後傾させるように姿勢を変化させ、後フック50Rは、ケーブル32に引っ張られることにより鈎部51Rを前傾させるように姿勢を変化させるので、両フック50F,50Rは引っ掛かりを生じることなく円滑にフック収容部15,16内に格納される。
また、前係止部65Fと後係止部65Rとの前後の間隔が、本実施形態のサービスバー40の前後両フック50F,50Rの最大離間間隔よりも大きい別の車椅子(図示せず)を固定する場合には、前後両フックの最大離間間隔を本実施形態のものよりも大きく設定できる別のサービスバー(図示せず)と交換する。この交換するサービスバーは、本実施形態のサービスバー40のガイド溝44Fを前方へ延長したものであり、それ以外の構成は、本実施形態のサービスバー40と同じである。
さて、サービスバー40を交換する場合は、両フック50F,50Rを本体41から外す。このとき、フック50F,50Rを軸部53F,53Rを支点として回転させ、鈎部51F,51Rが軸部53F,53Rよりも下方に位置する姿勢(ケーブル32との連結部52F,52Rが軸部53F,53Rよりも上方となる姿勢)、即ち通常の固定作業における姿勢とは上下反転した姿勢にする。この状態で、ガイド溝44F又は支持溝44R内の軸部53F,53Rを着脱孔47F,47R側へスライドさせる。このとき、軸部53F,53Rは係止突部48F,48Rよりも上方の位置にあるので、軸部53F,53Rは係止突部48F,48Rを通過して着脱孔47F,47R内に到達することができる。この後は、フック50F,50Rを本体41から右方へ引っ張れば、拡径部54F,54Rが着脱孔47F,47Rを通過しつつフック50F,50Rがサービスバー40から外れる。
この後、新規のサービスバーにフック50F,50Rを取り付けるが、このとき、フック50F,50Rを上記と同様に鈎部51F,51Rが軸部53F,53Rよりも下方となる姿勢(ケーブル32との連結部52F,52Rが軸部53F,53Rよりも上方となる姿勢)にした状態で、拡径部54F,54Rを着脱孔47F,47Rに差し込み、そのままのフック50F,50Rの姿勢を保ちつつ軸部53F,53Rをガイド溝44F側又は支持溝44R側へスライドさせればよい。そして、その後は、フック50F,50Rを上下反転させ、鈎部51F,51Rが軸部53F,53Rよりも上方に位置する姿勢に戻せば、フック50F,50Rはサービスバー40に対して離脱不能に取り付けられる。
本実施形態によれば、次のような作用、効果を奏する。
(1)車椅子60を固定しないときには、プラットホーム10の上面に設けた凹部12内にサービスバー40を収容するようになっており、そのサービスバー40の本体41の外面(上面)には、凹部12に収容した状態においてプラットホーム10の上面に対してほぼ同じ高さとなる略面一領域43が設けられている。このような略面一領域43を設けたことにより、凹部12に蓋を設けなくても、車椅子60を固定しない間、凹部12を含めたプラットホーム10の上面全体をほぼ面一状にすることができる。
(2)巻取り装置20に、ケーブル32を巻取り方向に付勢する付勢手段としてのスプリング29を設けたので、凹部12内に収容されたサービスバー40は、ケーブル32に付与されている巻取り方向の付勢力により凹部12内に保持される。したがって、走行中の振動などによってサービスバー40が凹部12外へ飛び出すことが防止される。
(3)車椅子60を固定する際には、まず、前フック50Fを車椅子60に係止し、その後、係止済みの前フック50Fの係止位置を支点としてサービスバー40の向きを上下又は左右に傾けるように操作しつつ後フック50Rを車椅子60に係止するのであるが、係止済みの前フック50Fはサービスバー40に対して首振り状に相対変位し得るので、サービスバー40の向きを上下左右に傾けたときに、係止済みの前フック50Fと車椅子60との間でこじりを生じることがなく、サービスバー40の向きを変える作業を円滑に行うことができる。また、フック50F,50Rは、スプリング29の付勢によって姿勢の安定化が図られているので、ふらつきを生じることがなく、フック50F,50Rを車椅子60に対して容易且つ確実に係止させることができる。
(4)ケーブル32をフック50F,50Rに連結し、スプリング29を巻取り装置20に設けることでケーブル32を巻取り方向に付勢する構成としている。これにより、フック50F,50Rは、スプリング29によってケーブル32を介してプラットホーム10の上面側へ弾性的に引っ張られるようになるので、サービスバー40の向きや姿勢が変化しても、フック50F,50Rは概ね一定の姿勢に保たれ、車椅子60に係止する作業が容易となる。
(5)一方のフック50Fをサービスバー40に対してスライド可能としたので、2つのフック50F,50Rの係止位置の間隔が異なる複数種類の車椅子60を固定することができる。しかも、スライド可能な前フック50Fは、スライド領域内を遊動することなく、スプリング29によって前端の待機位置に保持されているので、車椅子60への係止作業を円滑に行うことができる。さらに、スプリング29が、フック50F,50Rの姿勢を安定化させる手段と、前フック50Fを待機位置に保持する手段とを兼ねているので、構造の簡素化を図ることができる。
(6)スライド可能な前フック50Fを待機位置に保持するためのスプリング29を、サービスバー40にではなく、プラットホーム10内の巻取り装置20に設けたので、サービスバー40を軽量化することが可能となる。これにより、サービスバー40を摘んでフック50F,50Rを車椅子60に係止する際の作業性向上を図ることができる。
(7)フック50F,50Rをサービスバー40に対して相対変位し得るように支持し、サービスバー40とフック50F,50Rに、互いに係止することでサービスバー40に対するフック50F,50Rの着脱を規制可能であり、且つフック50F,50Rがその変位領域内における所定の変位形態をとったときにのみ係止が外れてサービスバー40に対するフック50F,50Rの着脱を許容する係止手段(軸部53F,53Rと係止突部48F,48R)を設けた。したがって、フック50F,50Rをサービスバー40に対して所定の変位形態にすることで、フック50F,50Rをサービスバー40に対して着脱することができ、サービスバー40に取り付けたフック50F,50Rを、着脱可能な変位形態以外の形態に変位させると、フック50F,50Rはサービスバー40に取り付けた状態に保持される。本実施形態によれば、サービスバー40に対してフック50F,50Rを着脱するに際して、ネジを締め付けたり緩めたりするといった手間のかかる作業が不要であるから、作業性がよい。
(8)フック50F,50Rを、スプリング29による引張り方向と交差する軸部53F,53Rを中心として回転するように支持した上で、巻取り装置20にケーブル32を巻取り方向に付勢するスプリング29を設け、ケーブル32をフック50F,50Rに連結することで、フック50F,50Rをスプリング29によってプラットホーム10側へ引っ張られる方向へ付勢している。そして、係止手段(軸部53F,53Rと係止突部48F,48R)の係止が外れてフック50F,50Rの着脱が可能になる変位形態は、フック50F,50Rがスプリング29の付勢によりプラットホーム10側へ引っ張られているときとは概ね上下反転した形態である。したがって、フック50F,50Rがサービスバー40から外れるのを確実に防止することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では巻取り装置をフロア(プラットホーム)の中に内蔵したが、本発明によれば、巻取り装置をフロアの上面に露出させた状態で設けてもよい。
(2)上記実施形態では1つのスプリング(付勢手段)が、フックを待機位置に保持する手段と、フックの姿勢を安定化させる手段とを兼ねるようにしたが、本発明によれば、この2つの手段を別々に設けてもよい。
(3)上記実施形態では引張り部材を金属線を撚り合わせたケーブルとしたが、本発明によれば、引張り部材を布製のベルトとしてもよい。
(4)上記実施形態では車椅子が載置されるフロアが、車椅子を車両に対して積み降ろしするための移動可能なプラットホームである場合について説明したが、本発明は、フロアが車体に固定されている場合にも適用できる。
(5)上記実施形態では前後両方のフックをサービスバー(操作部材)に対して首振り変位し得るようにしたが、本発明によれば、車椅子に対して先に係止する方の前フックのみを首振りし得るようにしてもよい。
(6)上記実施形態ではスライド可能な前フックを他方の後フックから離間する方向に付勢したが、本発明によれば、スライド可能なフックを他方のフックに接近する方向へ付勢してもよい。
(7)上記実施形態ではケーブル(引張り部材)をフックに連結したが、請求項1の発明によれば、引張り部材はサービスバー(操作部材)の本体に連結してもよい。
(8)上記実施形態ではフックの姿勢を安定化させるためのスプリング(付勢手段)を巻取り装置に設けたが、請求項1の発明によれば、付勢手段を操作部材に設けてもよい。この場合、操作部材の向きに応じてフックの姿勢も追従して変化することになるが、フックの姿勢のふらつきは防止できる。
(9)上記実施形態ではスライド可能な前フックを待機位置に保持するためのスプリング(付勢手段)を巻取り装置に設けたが、請求項1の発明によれば、スライド可能な前フックを待機位置に保持するスプリング(付勢手段)をサービスバー(操作部材)に設けてもよい。
(10)上記実施形態では一方(前側)のフックをサービスバー(操作部材)の長さ方向にスライドし得るようにしたが、請求項1の発明によれば、前後いずれのフックもスライドしない構成としてもよい。
(11)上記実施形態ではフックがサービスバー(操作部材)の本体に対して首振り可能としたが、請求項4の発明によれば、フックがサービスバー(操作部材)の本体に対して首振りせずにスライドする構成としてもよい。
(12)上記実施形態では2つのフックのうち一方のみをスライド可能としたが、本発明によれば、2つのフックの両方共にスライド可能としてもよい。
(13)上記実施形態ではフックをスプリングの付勢によってガイド溝の前端位置に保持するようにしたが、本発明によれば、ガイド溝内又は支持溝内の端部以外の任意の位置に周知の係合部(ストッパ)を設け、この係合部にフックを係止させることにより、スプリングの付勢に抗してフックをその任意の位置に保持する構成としてもよい。
実施形態1の全体構成をあらわす斜視図 フロアに車椅子が載置された状態の側面図 車椅子を固定した状態の平面図 操作部材をフロアの凹部に収容した状態の平面図 巻取り装置において引張り部材の巻取りと繰出しが可能な状態をあらわす平面図 巻取り装置において引張り部材の巻取りと繰出しが規制されたロック状態をあらわす平面図 巻取り装置の断面図 車椅子を固定する作業工程をあらわす部分拡大側面図 車椅子を固定する過程で前フックを車椅子に係止した状態をあらわす部分拡大側面図 車椅子の固定作業が完了した状態をあらわす部分拡大側面図 車椅子を固定する過程で前フックを車椅子に係止した状態をあらわす部分拡大平面図 車椅子の固定作業が完了した状態をあらわす部分拡大平面図 前フックを車椅子に係止した状態をあらわす部分拡大背面図 操作部材の側面図 操作部材に後フックを支持する支持手段をあらわす部分拡大断面図 図15の部分拡大図 フックが操作部材から離脱可能な姿勢をとっている状態をあらわす支持手段の部分拡大断面図 後フックを操作部材から外した状態をあらわす断面図 操作部材に前フックを支持するための支持手段をあらわす部分拡大断面図 後フックを操作部材に支持している状態をあらわす部分拡大側面図 後フックを上下反転させて操作部材に対して着脱可能とした状態をあらわす部分拡大側面図
符号の説明
10…プラットホーム(フロア)
20…巻取り装置
29…スプリング(付勢手段)
32…ケーブル(引張り部材)
40…サービスバー(操作部材)
44F…ガイド溝(支持手段)
44R…支持溝(支持手段)
46F,46R…支持面(支持手段)
50F,50R…フック
53F,53R…軸部(支持手段)
54F,54R…拡径部(支持手段)
60…車椅子

Claims (4)

  1. 車両のフロアに設けた巻取り装置と、
    全体として棒状をなし、フックを有する操作部材と、
    前記巻取り装置と前記操作部材とを連結する可撓性を有する引張り部材とを備えており、
    前記操作部材を掴んで前記フックを前記車椅子に係止し、前記巻取り装置の駆動により前記引張り部材を巻き取ることで、前記車椅子を前記フロアに固定するようになっている車椅子用固定装置であって、
    前記フックを前記操作部材に対して首振り状に変位し得るように支持する支持手段と、
    前記フックを弾力的に所定の姿勢に保持する付勢手段とを備えていることを特徴とする車椅子用固定装置。
  2. 前記引張り部材は前記フックに連結され、
    前記付勢手段は、前記巻取り装置に設けられることで、前記引張り部材を巻取り方向に付勢する構成としたことを特徴とする請求項1記載の車椅子用固定装置。
  3. 前記フックを前記操作部材に対して長さ方向へのスライド可能とし、
    前記フックに前記引張り部材を連結し、
    前記フックを、常には、前記付勢手段の付勢によってスライド可能領域における所定の待機位置に保持する構成としたことを特徴とする請求項2記載の車椅子用固定装置。
  4. 車両のフロアに設けた巻取り装置と、
    全体として棒状をなし、フックを有する操作部材と、
    前記巻取り装置と前記操作部材とを連結する可撓性を有する引張り部材とを備えており、
    前記操作部材を掴んで前記フックを前記車椅子に係止し、前記巻取り装置の駆動により前記引張り部材を巻き取ることで、前記車椅子を前記フロアに固定するようになっている車椅子用固定装置であって、
    前記フックを前記操作部材に対して長さ方向へのスライド可能とし、
    前記フックに前記引張り部材を連結し、
    前記巻取り装置に設けた付勢手段によって前記引張り部材を巻取り方向に付勢することで、前記フックを、スライド領域所定の待機位置に保持する構成としたことを特徴とする車椅子用固定装置。
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