JP2012245114A - 車椅子固定装置 - Google Patents

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博臣 宮坂
Yoshisuke Morishita
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Abstract

【課題】部品点数の増加を招くカバー部材を設けなくても、弛んだワイヤ等の長尺牽引部材が歯車に引っ掛かることのない車椅子固定装置を、軽量、且つ、安価に提供する。
【解決手段】車両の車椅子収容室に車椅子Wcの後方移動を規制する第1規制手段及び車椅子の前方移動を規制する第2規制手段とを備える。第2規制手段は、車椅子収容室10aのフロアFに板状ベース部材2を備える。ベース部材2の下方の板面には、第1ワイヤ5aが巻き掛けられたドラム3が回転可能に取り付けられている。ベース部材2の上方の板面には、第1歯車4がドラム3に回転軸心を一致させて一体に取り付けられている。車両内部の車椅子収容室に収容した車椅子の後方側フレームWc2にフック51を係止させた状態で、動力伝達手段8によりドラム3を巻き取り方向に回転駆動させて、長尺牽引手段5を第1規制手段との共働により緊張させることで車椅子を動かないように固定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の車椅子収容室に収容した車椅子を固定する車椅子固定装置に関する。
従来より、車椅子が収容可能な車両の車椅子収容室には、車椅子を動かないように固定する車椅子固定装置が設けられている。例えば、特許文献1に開示されている車椅子固定装置は、車椅子収容室のフロア前方に取り付けられた第1規制手段と、車椅子収容室のフロア後方に取り付けられた第2規制手段とを備え、上記第1規制手段は、先端を車椅子前方側フレームに係止して車椅子の後方移動を規制する規制ベルトを備えている。
一方、上記第2規制手段は、略矩形板状のベース部材を備えていて、該ベース部材上面の車幅方向両側には、一対の円盤状ドラムが回転可能に取り付けられ、該各ドラムには、ワイヤが巻き掛けられている。上記ドラムの上方には、歯車が上記ドラムに回転軸心を一致させて一体に取り付けられていて、上記ベース部材に取り付けられたモータの回転トルクを上記歯車に伝達させることにより、上記ドラムが回転駆動して上記ワイヤの送出・巻取りを行うようになっている。
また、上記ベース部材における各ドラムの車両前方側には、滑車が車幅方向に延びる軸部により回転可能に軸支されていて、上記滑車は、上記ドラムから水平に延びるワイヤを車椅子に向かって上方に変位させている。
そして、上記車椅子の後方側フレームにワイヤ先端のフックを係止して上記モータによりドラムを巻取り方向に回転駆動させると、上記ワイヤが上記規制ベルトとの共働により緊張し、上記車椅子が上記車椅子収容室に固定されるようになっている。
ところで、車椅子を車椅子固定装置から外すためにワイヤをドラムから送出すると、ワイヤが弛んで不意にドラムから外れてしまい、外れたワイヤが上記歯車の歯部に引っ掛かって外周面が損傷したり、上記ドラムと歯車との間にワイヤが噛み込むおそれがある。
これを回避するために、特許文献1の車椅子固定装置では、上記ドラムの上面及び外周縁を覆う樹脂製カバー部材を上記ドラムと上記歯車との間に設けていて、ワイヤが弛んで不意にドラムから外れても、上記カバー部材が上記ワイヤの歯車側への移動を防ぐようになっている。
特開2010−82051号公報(段落0012〜0014欄、図1)
しかし、上述の如くカバー部材を設けてワイヤが歯車の歯部に引っ掛からないようにすると、上記カバー部材が必要な分だけ部品点数が増加するとともに、車椅子固定装置全体の重量が増大し、コストも嵩んでしまう。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、部品点数の増加を招くカバー部材を設けなくても、弛んだワイヤ等の長尺牽引部材が歯車に引っ掛かることのない車椅子固定装置を、軽量、且つ、安価に提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、ベース部材に対するドラム及び歯車の取付位置に工夫を凝らしたことを特徴とする。
すなわち、第1の発明では、車両の車椅子収容室に設けられ、車椅子の後方移動を規制する第1規制手段及び車椅子の前方移動を規制する第2規制手段を備え、上記第2規制手段は、上記車椅子収容室のフロアに固定される板状ベース部材と、上記車椅子のフレームに係止する係止部を有する長尺牽引手段と、上記ベース部材の一方の板面に回転可能に取り付けられ、上記長尺牽引手段が巻き掛けられた円盤状のドラムと、上記ベース部材の他方の板面側で上記ドラムに回転軸心を一致させて一体に取り付けられた歯車と、該歯車に回転トルクを伝達して上記ドラムを回転駆動させる動力伝達手段とを備え、車両内部の車椅子収容室に収容した上記車椅子のフレームに上記係止部を係止させた状態で、上記動力伝達手段により上記ドラムを巻取り方向に回転駆動させて、上記長尺牽引手段を上記第1規制手段との共働により緊張させることで上記車椅子を動かないように固定することを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記長尺牽引手段は、一端側が上記ドラムに巻き取られる第1索条と、両端に上記係止部を1つずつ有する第2索条と、上記第1索条の他端と上記第2索条の中途部とを連結する連結具とを備えていることを特徴とする。
第3の発明では、第2の発明において、上記連結具は、上記第2索条の中途部が掛け渡される滑車を備えていることを特徴とする。
第4の発明では、第3の発明において、上記連結具は、上記滑車を収容するケースを備え、該ケースには、上記第2索条が挿通する挿通孔が上記滑車の両側に対応して一対形成されていることを特徴とする。
第5の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、上記ベース部材には、上下に開口し上記ドラムから水平に延びる長尺牽引手段を上方に変位させてガイドするガイド孔を有するガイド部材が設けられ、上記ガイド孔は、中途部から上下の開口に向かうにつれて次第に孔径が大きくなるように空間断面形状が略鼓形状をなしていることを特徴とする。
第6の発明では、第5の発明において、上記ガイド部材は、超高分子量ポリエチレンで形成されていることを特徴とする。
第7の発明では、第5又は第6の発明において、上記ガイド部材は、上記ベース部材に車両前後方向に延びる軸部により揺動可能に軸支されていることを特徴とする。
第1の発明では、長尺牽引手段が瞬間的に弛んでも、ベース部材が上記長尺牽引手段の歯車側への移動を防ぐので、長尺牽引手段が歯車の歯部に引っ掛かって外周面が損傷したり、ドラムと歯車との間に長尺牽引手段が噛み込んでしまうといった事態を防ぐことができる。また、特許文献1の如きドラムと歯車との間にカバー部材を設ける必要が無いので、当該カバー部材の分だけ部品点数が減り、軽量、且つ、安価な車椅子固定装置にできる。
第2の発明では、第2索条両端の2つの係止部を車椅子の左右両側のフレームにそれぞれ係止させると、1つのドラムの回転動作により車椅子の左右両側の各フレームを同時に車両後方へ引っ張ることができるようになるので、特許文献1に比べて部品点数を減らして軽量、且つ、安価にしつつ、車椅子をバランス良く固定することができる。
第3の発明では、第2索条の左右の引張力がばらついた時に、左右の引張力が均等になるように滑車が第2索条を移動するようになる。したがって、車椅子収容室に収容する車椅子の収容位置がずれたような場合においても、上記第2索条の左右の引張力が均等になり、車椅子をバランス良く固定することができる。
第4の発明では、第2索条が挿通孔に挿通されているため、滑車が第2索条を移動して該第2索条が揺れても、第2索条は滑車から外れることがない。
第5の発明では、鼓形状のガイド孔に沿って上記長尺牽引手段が滑らかに水平方向から上方にガイドされるようになる。したがって、特許文献1の如きベース部材に滑車を回転可能に取り付けて長尺牽引手段の方向を変位させる場合に比べ、ドラムの回転駆動による長尺牽引手段の送出・巻取り動作の際に、長尺牽引手段が滑車から不意に外れて車椅子固定装置が作動しなくなるという事態を防ぐことができる。
第6の発明では、ガイド部材の耐摩耗性が高くなり、連続使用によるガイド孔の径が大きくなり過ぎるのを抑えて、車椅子固定装置の耐久性を高めることができる。
第7の発明では、車椅子収容室に収容する車椅子の位置がずれて上記長尺牽引手段が車幅方向に傾いたような時でも、それに合わせてガイド部材が揺動して傾くので、長尺牽引手段とガイド孔との間の摩擦力が減り、長尺牽引手段及びガイド部材の寿命を延ばすことができる。
本発明の実施形態に係る車椅子固定装置が設けられた車椅子収容室に車椅子を固定している状態を示す車両後部の側面図である。 本発明の実施形態に係る車椅子固定装置の平面図である。 本発明の実施形態に係る車椅子固定装置の第2規制手段の一部を分解した平面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 本発明の実施形態に係る車椅子固定装置の連結具を分解した平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
図1は、本発明の実施形態に係る車椅子固定装置1が設けられた車椅子収容室10aを車両後部内側に備えた車両10を示す。該車両10のルーフR後端には、バックドア10bが上下に開閉可能に取り付けられ、上記車椅子収容室10aのフロアF後端には、テールゲート10c及びスライド式スロープ10dがそれぞれ上下に回動可能に取り付けられている。そして、上記バックドア10bを上方に開けて、上記テールゲート10c及びスロープ10dを下方に回動させ、さらに、上記スロープ10dを引き出して車椅子収容室10aの車両後端と地面Gとの間に架け渡すことにより、被介護者Hを乗せた車椅子Wcを地面Gからスロープ10dを通って車椅子収容室10aまで移動させ、上記車椅子収容室10aに収容できるようになっている。
上記車椅子固定装置1は、車椅子Wcを上記車椅子収容室10a内で動かないように固定するものであり、上記車椅子収容室10aのフロアF前方に取り付けられた第1規制手段1aと、車椅子収容室10aのフロアF後方に取り付けられた第2規制手段1bとを備えている。
上記第1規制手段1aは、一端にフック11aが取り付けられたベルト11と、該ベルト11の車両前方への巻き取り及び上記ベルト11の車両後方への引き出しが可能なベルト収容ケース12とを備えている。
該ベルト収容ケース12は、車両後方に向かって所定の力が上記ベルト11に作用すると、当該ベルト11の車両後方への引き出しを禁止する構成となっている。したがって、上記フック11aを車椅子Wcの前方側フレームWc1に係止させた状態で車両後方に向かって所定の力が上記車椅子Wcに作用すると、上記第1規制手段1aは、上記車椅子Wcの後方移動を規制するようになっている。
上記第2規制手段1bは、図2乃至図4に示すように、略矩形板状の鉄製ベース部材2と、該ベース部材2全体を覆う樹脂カバー9とを備え、上記ベース部材2は、上記車椅子収容室10aのフロアF上に該フロアFと上方に間隔をあけて固定されている。
上記ベース部材2の車幅方向一方側には、貫通孔2a(図4にのみ示す)が形成され、該貫通孔2aには、軸受部材Beが取り付けられている。
上記ベース部材2の下方には、円盤状の鉄製ドラム3が上記ベース部材2の板面に沿って設けられ、その中央には、軸孔3aが形成されている。
該軸孔3aには、シャフトShの下端側が嵌め込まれて溶着により一体に固定され、上記シャフトShを上記軸受部材Beに下方から嵌め込むことにより、上記ドラム3が上記ベース部材2に対して回転可能になっている。
また、上記ドラム3の外周縁には、径方向外側に開口する断面凹状の溝部3bが形成され、該溝部3bには、第1ワイヤ(第1索条)5aの一端側が巻き掛けられている。
一方、上記ベース部材2の上方には、平歯車である鉄製第1歯車4が上記ベース部材2の板面に沿って設けられ、上記第1歯車4の外周縁全体には、複数の歯部4bが等ピッチで連続して形成されている。
上記第1歯車4の中央には、軸孔4aが形成され、該軸孔4aに上記シャフトShの上部を下方から押し込んで嵌め込み、上記第1歯車4及びシャフトShを互いに溶着することにより、上記第1歯車4が上記ドラム3に回転軸心を一致させた状態で一体に取り付けられている。
上記第1歯車4の上方には、図2乃至図4に示すように、上記シャフトShを中心に渦巻状に巻かれた渦巻バネSpが設けられている。該渦巻バネSpは、当該渦巻バネSpの中心側端部がシャフトShの上端側に固定され、上記ドラム3を上記第1ワイヤ5aの巻取り方向(X1方向)に付勢するようになっていて、上記渦巻バネSpの上面及び外周縁は、平面視で略円形をなす蓋部材Cvで覆われている。
上記ベース部材2における上記第1歯車4の車幅方向他方側には、図3に示すように、平歯車で、且つ、有効径が第1歯車4より小さい鉄製第2歯車6が上記ベース部材2に回転可能に軸支されている。
上記第2歯車6の回転軸周りには、円弧状のスリット6cが形成されている。該スリット6cには、上記ベース部材2の上面に突設されたガイドピン2bが挿通され、当該ガイドピン2bが上記スリット6cに沿って移動できる範囲でのみ上記第2歯車6が回転可能となっている。
また、上記第2歯車6における外周縁の約3/4の箇所には、複数の歯部6bが等ピッチで連続して形成され、残りの約1/4の箇所は、上記歯部6bが形成されていない歯無部6aとなっている。該歯無部6aは、車椅子固定装置1を使用していない状態で、上記第1歯車4の歯部4bに対応する側に位置し、上記第1歯車4の歯部4bと第2歯車6の歯部6bとが互いに噛み合わないようになっている。したがって、車椅子Wcの後方側フレームWc2にフック51を引っ掛ける際に、上記第1歯車4の歯部4bと第2歯車6の歯部6bとが互いに噛み合っていないので、ドラム3から第1ワイヤ5aを車両前方に容易に引き出せるようになっている。
そして、図3に示すように、上記第2歯車6がY2方向に回転すると、ガイドピン2bがスリット6cの一方の端部に接触するまで上記歯部6bと上記第1歯車4の歯部4bとが互いに噛み合ってドラム3が第1ワイヤ5aを巻き取る一方、上記第2歯車6がY1方向に回転してガイドピン2bがスリット6cの他方の端部に接触すると、上記歯無部6aが上記第1歯車4の歯部4bに対応する位置となり、上記第1歯車4の歯部4bと第2歯車6の歯部6bとの噛み合いが外れるようになっている。
上記ベース部材2における上記第2歯車6の車両前側には、有効径が第2歯車6より小さく、且つ、上記第2歯車6の歯部6bに噛み合う鉄製ピニオンギアPgが上記ベース部材2に回転可能に軸支されている。
上記第2歯車6及びピニオンギアPgの上方には、図2及び図3に示すように、該ピニオンギアPgに噛み合うウォームギア(図示せず)を収容するギアケース81と、上記ウォームギア(図示せず)を回転駆動させるモータ82と、上記ピニオンギアPgを覆う短筒状ギアカバー83とが配設され、上記モータ82の回転トルクを、ウォームギア(図示せず)、ピニオンギアPg及び第2歯車6を介して、上記第1歯車4に伝達して上記ドラム3を回転駆動させるようになっている。尚、上記第2歯車6、ピニオンギアPg、ウォームギア(図示せず)を収容するギアケース81、モータ82及びギアカバー83により動力伝達手段8が構成されている。
上記ベース部材2における車幅方向略中央の前端縁寄りには、略矩形状の貫通孔2cが形成され、且つ、該貫通孔2cの車幅方向一方側の一辺を除く他の三辺から平面視で略U字状のブラケット20が上方に突設され、該ブラケット20の内方には、超高分子量ポリエチレンからなる筒状のガイド部材7が、車両前後方向に延びる軸部20aにより車幅方向に揺動可能に軸支されている。
上記ガイド部材7には、上下に開口し上記ドラム3から車両前方に向かって水平に延びる第1ワイヤ5aを上方に変位させてガイドするガイド孔7aが形成されていて、該ガイド孔7aは、図5に示すように、中途部から上下の開口に向かうにつれて次第に孔径が大きくなるように空間断面形状が略鼓形状をなしている。
上記第1ワイヤ5aの他端側には、図2及び図3に示すように、両端に車椅子WcのフレームWc2に係止するS字状フック(係止部)51を1つずつ有する第2ワイヤ(第2索条)5bと、上記第1ワイヤ5aの他端と上記第2ワイヤ5bの中途部とを連結する連結具5cとが設けられていて、上記第1ワイヤ5a、第2ワイヤ5b及び連結具5cにより、長尺牽引手段5が構成されている。
上記連結具5cは、図6に示すように、滑車52を回転自在に軸支する連結具本体50と、該連結具本体50全体を覆って上記滑車52を収容する樹脂性ケース53とを備え、上記滑車52には、上記第2ワイヤ5bの中途部が架け渡されている。
上記ケース53は、滑車回転軸方向一方側に位置する第1ケース54と、滑車回転軸方向他方側に位置する第2ケース55とに滑車回転軸方向略中央の位置で分割されている。
上記第1ケース54には、上記連結具本体50の滑車回転軸方向一方側の形状に対応する凹部54aと、上記滑車52に架け渡されて略V字状に延びる第2ワイヤ5bの形状に対応する一対の溝54bとが形成されている。
一方、上記第2ケース55には、上記凹部54aに対応する凹部55aと、上記各溝54bにそれぞれ対応する2つの溝55bとが形成されている。
そして、第1ケース54及び第2ケース55を組み立てると、凹部54a及び凹部55aで連結具本体50を収容可能な連結具本体収容室53aが形成され、溝54b及び溝55bで第2ワイヤ5bが挿通する挿通孔53bが上記滑車52の両側に対応して一対形成されるようになっていて、上記連結具本体収容室53aに上記連結具本体50が収容され、上記挿通孔53bに第2ワイヤ5bが挿通するようになっている。
そして、上記車椅子固定装置1は、車両内部の車椅子収容室10aに収容した上記車椅子Wcの前方側フレームWc1に第1規制手段1aのフック11aを係止させ、且つ、車椅子Wcの左右両側の各後方側フレームWc2に第2規制手段1bのフック51をそれぞれ係止させた状態で、上記動力伝達手段8により上記ドラム3を巻取り方向(X1方向)に回転駆動させて、上記第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bを上記第1規制手段1aとの共働により緊張させることで上記車椅子Wcを動かさないように固定している。
次に、車両10の車椅子収容室10aに車椅子Wcを収容固定する手順について説明する。
まず、介護者等は、図1に示すように、上記車両10のバックドア10bを上方に開け、且つ、上記テールゲート10cを下方に回動させ、車椅子Wcの乗り入れ体勢を整える。
次いで、介護者等は、上記スロープ10dを下方に回動させ、且つ、当該スロープ10dを引き出して車椅子収容室10aの車両後端と地面Gとの間に架け渡す。
そして、介護者等は、上記フック11aが地面G上にある車椅子Wcまで届くように、ベルト収容ケース12からベルト11を車両後方側へと引き出して上記フック11aを車椅子Wcの前方側フレームWc1に係止する。
しかる後、介護者等は、車椅子Wcの後方から当該車椅子Wcを上記スロープ10dを通して地面Gから車椅子収容室10aまで押し上げる。その際、ベルト11の他端側は、上記ベルト収容ケース12によって車両前方に巻き取られる。
その後、介護者等は、第2規制手段1bから第1ワイヤ5aを車両前方側へと引き出し、図2及び図3に示すように、上記車椅子収容室10aまで押し上げた車椅子Wcの左右両側の各後方側フレームWc2にそれぞれ第2規制手段1bのフック51を係止する。
そして、図示しないリモコン等を操作して動力伝達手段8のモータ82を回転駆動させ、図3に示すように、ピニオンギアPgをZ1方向に回転させる。すると、第2歯車6がY2方向に回転して歯部6bが第1歯車4の歯部4bに噛み合い、上記第1歯車4がX1方向に回転するのに伴って上記ドラム3が第1ワイヤ5aの巻取り方向(X1方向)に回転駆動する。そして、第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bが第1規制手段1aとの共働により緊張し、車椅子Wcが動かないように車椅子収容室10aに固定される。
その後、上記スロープ10dを重ねるとともに上方に回動させて車椅子収容室10aに格納し、さらに上記テールゲート10cを上方に回動させた後、上記バックドア10bを閉じて車椅子Wcの車椅子収容室10aへの収容が完了する。
一方、車両10から車椅子Wcを降ろす場合、まず、介護者等は、上記車両10のバックドア10bを上方に開けて、上記テールゲート10cを下方に回動させ、車椅子Wcを車椅子収容室10aから地面Gへ降ろす体勢を整える。
次いで、介護者等は、上記スロープ10dを下方に回動させ、且つ、当該スロープ10dを引き出して車椅子収容室10aの車両後端と地面Gとの間に架け渡す。
その後、介護者等は、図示しないリモコン等を操作して動力伝達手段8のモータ82を回転駆動させ、図3に示すように、ピニオンギアPgをZ2方向に回転させる。すると、第2歯車6がY1方向に回転するとともに第1歯車4がX2方向に回転し、第1ワイヤ5aがドラム3から送出されて第1ワイヤ5a、第2ワイヤ5b及びベルト11が弛む。そして、介護者等は、車椅子Wcの後方側フレームWc2からフック51を外す。
しかる後、介護者等は、車椅子Wcの後方から当該車椅子Wcの後方移動の動作を補助しつつ、上記車椅子Wcを上記スロープ10dを通して車椅子収容室10aから地面Gまで降ろす。
その後、第1規制手段1aのフック11aを車椅子Wcの前方側フレームWc1から外して、ベルト収容ケース12にベルト11を巻き取らせる。そして、上記スロープ10dを重ねるとともに上方に回動させて車椅子収容室10aに格納し、さらに上記テールゲート10cを上方に回動させた後、上記バックドア10bを閉じ、車椅子Wcを車椅子収容室10aから地面Gへ降ろす作業が終了する。
したがって、本発明の実施形態では、第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bが瞬間的に弛んでも、ベース部材2が上記第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bの第1歯車4側への移動を防ぐので、第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bが第1歯車4の歯部4bに引っ掛かって外周面が損傷したり、ドラム3と第1歯車4との間に第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bが噛み込んでしまうといった事態を防ぐことができる。また、特許文献1の如きドラム3と第1歯車4との間にカバー部材を設ける必要が無いので、当該カバー部材の分だけ部品点数が減り、軽量、且つ、安価な車椅子固定装置1にできる。
また、上記第2ワイヤ5b両端の2つのフック51を車椅子Wcの左右両側の後方側フレームWc2にそれぞれ係止させると、1つのドラム3の回転動作により車椅子Wcの左右両側の各後方側フレームWc2を同時に車両後方へ引っ張ることができるようになるので、特許文献1に比べて部品点数を減らして軽量、且つ、安価にしつつ、車椅子Wcをバランス良く固定することができる。
また、第2ワイヤ5bの左右の引張力がばらついた時に、左右の引張力が均等になるように滑車52が第2ワイヤ5bを移動するようになる。したがって、車椅子収容室10aに収容する車椅子Wcの収容位置がずれたような場合においても、上記第2ワイヤ5bの左右の引張力が均等になり、車椅子Wcをバランス良く固定することができる。
また、第2ワイヤ5bが挿通孔53bに挿通されているため、滑車52が第2ワイヤ5bを移動して該第2ワイヤ5bが揺れても、第2ワイヤ5bは滑車52から外れることがない。
また、鼓形状のガイド孔7aに沿って上記第1ワイヤ5aが滑らかに水平方向から上方にガイドされるようになる。したがって、特許文献1の如きベース部材2に滑車52を回転可能に取り付けて第1ワイヤ5aの方向を変位させる場合に比べ、ドラム3の回転駆動による第1ワイヤ5aの送出・巻取り動作の際に、第1ワイヤ5aが滑車52から不意に外れて車椅子固定装置1が作動しなくなるという事態を防ぐことができる。
また、ガイド部材7が超高分子量ポリエチレンからなるので、ガイド部材7の耐摩耗性が高くなり、連続使用によるガイド孔7aの径が大きくなり過ぎるのを抑えて、車椅子固定装置1の耐久性を高めることができる。
また、車椅子収容室10aに収容する車椅子Wcの位置がずれて上記第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bが車幅方向に傾いたような時でも、それに合わせてガイド部材7が揺動して傾くので、第1ワイヤ5aとガイド孔7aとの間の摩擦力が減り、第1ワイヤ5a及びガイド部材7の寿命を延ばすことができる。
尚、本発明の実施形態では、第1ワイヤ5a及び第2ワイヤ5bを連結具5cで連結して長尺牽引手段5とし、これを用いて車椅子Wcを引っ張っているが、これに限らず、1本のワイヤで車椅子Wcを引っ張るようにしてもよい。
また、第2ワイヤ5bの中途部を滑車52に架け渡すことにより、第1ワイヤ5aと第2ワイヤ5bとを連結しているが、第1ワイヤ5aに第2ワイヤ5bの中途部を固定して第1ワイヤ5aと第2ワイヤ5bとを連結してもよい。
また、長尺牽引手段5にワイヤを用いているがこれに限らず、例えば、例えば、鎖状部材や紐状部材であってもよい。
また、ベース部材2、ドラム3、第1歯車4、第2歯車6及びピニオンギアPgを鉄材から形成しているが、軽量化のためにアルミニウム合金材で形成してもよいし、その他の材料を用いて形成してもよい。
また、本発明の実施形態では、車椅子収容室10a内における車椅子Wcの後方移動の規制をベルト11及びフック11aで行っているがこれに限らず、例えば、車椅子Wcの車輪をフロアFに固定する構造等を用いて車椅子Wcの後方移動の規制を行ってもよい。
また、本発明の実施形態では、ベース部材2をフロアFに取り付けたときに、ドラム3がベース部材2の下側に、第1歯車4や第2歯車6等がベース部材2の上側に位置するようになっているが、ベース部材2の下側に第1歯車4や第2歯車6等が位置し、ベース部材2の上側にドラム3が位置する構造であってもよい。
本発明は、車両の車椅子収容室に収容した車椅子を固定する車椅子固定装置に適している。
1 車椅子固定装置
1a 第1規制手段
1b 第2規制手段
2 ベース部材
3 ドラム
4 第1歯車
5 長尺牽引手段
5a 第1ワイヤ(第1索条)
5b 第2ワイヤ(第2索条)
5c 連結具
7 ガイド部材
7a ガイド孔
8 動力伝達手段
10 車両
10a 車椅子収容室
20a 軸部
51 フック(係止部)
52 滑車
53 ケース
53a 挿通孔
Wc 車椅子
Wc1 前方側フレーム
Wc2 後方側フレーム
F フロア
G 地面

Claims (7)

  1. 車両の車椅子収容室に設けられ、車椅子の後方移動を規制する第1規制手段及び車椅子の前方移動を規制する第2規制手段を備え、
    上記第2規制手段は、上記車椅子収容室のフロアに固定される板状ベース部材と、
    上記車椅子のフレームに係止する係止部を有する長尺牽引手段と、
    上記ベース部材の一方の板面に回転可能に取り付けられ、上記長尺牽引手段が巻き掛けられた円盤状のドラムと、
    上記ベース部材の他方の板面側で上記ドラムに回転軸心を一致させて一体に取り付けられた歯車と、
    該歯車に回転トルクを伝達して上記ドラムを回転駆動させる動力伝達手段とを備え、
    車両内部の車椅子収容室に収容した上記車椅子のフレームに上記係止部を係止させた状態で、上記動力伝達手段により上記ドラムを巻取り方向に回転駆動させて、上記長尺牽引手段を上記第1規制手段との共働により緊張させることで上記車椅子を動かないように固定することを特徴とする車椅子固定装置。
  2. 請求項1に記載の車椅子固定装置において、
    上記長尺牽引手段は、一端側が上記ドラムに巻き取られる第1索条と、
    両端に上記係止部を1つずつ有する第2索条と、
    上記第1索条の他端と上記第2索条の中途部とを連結する連結具とを備えていることを特徴とする車椅子固定装置。
  3. 請求項2に記載の車椅子固定装置において、
    上記連結具は、上記第2索条の中途部が掛け渡される滑車を備えていることを特徴とする車椅子固定装置。
  4. 請求項3に記載の車椅子固定装置において、
    上記連結具は、上記滑車を収容するケースを備え、
    該ケースには、上記第2索条が挿通する挿通孔が上記滑車の両側に対応して一対形成されていることを特徴とする車椅子固定装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の車椅子固定装置において、
    上記ベース部材には、上下に開口し上記ドラムから水平に延びる長尺牽引手段を上方に変位させてガイドするガイド孔を有するガイド部材が設けられ、
    上記ガイド孔は、中途部から上下の開口に向かうにつれて次第に孔径が大きくなるように空間断面形状が略鼓形状をなしていることを特徴とする車椅子固定装置。
  6. 請求項5に記載の車椅子固定装置において、
    上記ガイド部材は、超高分子量ポリエチレンで形成されていることを特徴とする車椅子固定装置。
  7. 請求項5又は6に記載の車椅子固定装置において、
    上記ガイド部材は、上記ベース部材に車両前後方向に延びる軸部により揺動可能に軸支されていることを特徴とする車椅子固定装置。
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