JP4884539B2 - 車両用昇降装置 - Google Patents

車両用昇降装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4884539B2
JP4884539B2 JP2010003923A JP2010003923A JP4884539B2 JP 4884539 B2 JP4884539 B2 JP 4884539B2 JP 2010003923 A JP2010003923 A JP 2010003923A JP 2010003923 A JP2010003923 A JP 2010003923A JP 4884539 B2 JP4884539 B2 JP 4884539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
platform
link
lifting
driving force
lower link
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2010003923A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010076766A (ja
Inventor
公彌 吉瀬
Original Assignee
株式会社オーテックジャパン
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社オーテックジャパン filed Critical 株式会社オーテックジャパン
Priority to JP2010003923A priority Critical patent/JP4884539B2/ja
Publication of JP2010076766A publication Critical patent/JP2010076766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4884539B2 publication Critical patent/JP4884539B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Step Arrangements And Article Storage (AREA)

Description

本発明は、車椅子などを搭載可能なプラットホームを地上と車両との間で昇降させる車両用昇降装置に関する。
従来の車椅子昇降装置としては、車室に設けられたベースと、プラットホームを前後にスライド可能に支持する保持部材と、この保持部材と前記ベースに沿って 前後にスライドするランナとを2本のリンクで連結して構成されたリンク機構とを、ランナをベースに沿ってスライドさせるとともに、リンク機構を作動させて プラットホームを昇降させ、かつ、プラットホームを保持部材に対して前後スライドさせることにより、プラットホームを車室内と地上との間で移動させるよう に構成された装置が知られている。なお、このような従来技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。
特開平10−217831号公報
しかしながら、従来の車両用昇降装置には、以下に列挙する解決すべき課題を有していた。
(a)プラットホームをリンク機構により上下させるが、このリンク機構にあっては、プラットホームを支持する側に対して駆動力を入力する側のレバー比が短い構造とせざるを得ず、駆動手段により入力する駆動力として大きな力が必要となる。そこで、できるだけ駆動力の入力を効率的に行って、できるだけ少ない駆動力でプラットホームの昇降を行って、駆動手段のコンパクト化ならびに作動効率性の向上を図ることが望まれる。
(b)駆動手段とリンク機構とが、常時接続であるため、万一装置が故障したときに、プラットホームを手動で動かそうとしたときに、駆動手段側の減速機などがその負荷となって、動かすことができない。
(c)駆動手段の駆動力をチェーンを介してリンク機構に伝える構成の場合、チェーンとリンク側の部材との間に左右で組付誤差や寸法誤差があった場合、チェーンに対して捻りや曲げなどの力が発生して、チェーンの寿命が短くなり、装置の耐久性に悪影響を及ぼす。
(d)プラットホームを保持部材に対して前端まで移動させた車両格納時、およびプラットホームを保持部材に対して後端まで移動させた地上下降時において、プラットホームをロックさせて前後に移動しないようにさせるのが好ましいが、そのためには、ロック装置が必要であり、それだけ部品点数の増加を招く。
(e)プラットホームを保持部材に対して前後にスライドさせるにあたり、動き始めならびに停止直前には、徐々に速度を低下させるようにすると、ショックや音の発 生が無く好ましいものであるが、プラットホームのスライド速度をこのように変化させるには、従来、モータなどの駆動手段の駆動速度を制御する必要があり、制御手段を追加する分、コストアップを招く。
本発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、作動効率性の向上を図ること、万一の故障時に手動による作動を可能として使い勝手の向上を図ること、チェーンに無駄な力が入力されないようにして耐久性の向上を図ること、プラットホームをスライドの前端および後端で速度低下させるとともにロックさせることを部品点数の増加を招くことのない安価な手段で達成すること目的としている。
上述の課題を解決するため、請求項1に係る発明では、昇降対象物を搭載可能な平面を有したプラットホーム(8)と、このプラットホーム(8)を略水平に保持する左右一対の保持部材(9)と、これら保持部材(9)を、車室内に配置された所定の格納位置と、地面に当接あるいは近接された所定の車外位置との間で移動させる昇降機構と、前記プラットホーム(8)を保持部材(9)に対して前後方向に移動させるスライド機構と、を備えた車両用昇降装置であって、前記スライド機構(28)は、前記プラットホーム(8)の左右両端部と前記保持部材(9)との間に設けられて、両者の相対移動を可能とするスライド支持手段(8a,13)と、前記プラットホーム(8)の左右両端部に前後方向に延在され、前後両端部に上方あるいは下方に変位した円弧部(14a)が形成されたラックギヤ(14)と、このラックギヤ(14)に噛合され、かつ、駆動手段(18)により駆動力を与えられて回転するスライドギヤ(17)と、このスライドギヤ(17)を支持し、保持部材(9)に上下方向に移動可能に支持されたギヤ支持部材(16)と、前記ラックギヤ(14)の前端近傍ならびに後端近傍に取り付けられ、前記スライドギヤ(17)が円弧部(14a)に沿って垂直方向に移動するのを許容して前記ギヤ支持部材(16)に設けられた案内部(16a)をガイドするするとともに、垂直方向に移動した状態では案内部(16a)が前後方向に移動するのを規制する案内溝(15a)を有した案内板(15)と、を備えていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、車両室後部に前後方向に延在されたべ一ス(2)と、
このベースに沿って前後にスライド可能なランナ(4)と、昇降対象物を搭載可能な平面を有したプラットホーム(8)と、このプラットホーム(8)を略水平に保持する保持部材(9)と前記ランナ(4)とを連結するアッパリンク(6)およびロアリンク(7)を含んでプラットホーム(8)を上下に昇降可能な構成のリンク機構(30)と、前記ランナ(4)に、ロアリンク(7)と同軸で回動可能であるとともに、所定の角度でロアリンク(7)と駆動力を伝達可能な係合状態となるよう取り付けられた昇降補助リンク(10)と、前記プラットホーム(8)を昇降させる駆動源となる駆動手段(19)と、この駆動手段から駆動力を伝達されて前記ベース(2)に沿って移動するとともに、前記昇降補助リンク(10)に対して接続ピン(11)により着脱可能に連結された駆動力伝達部材(12)と、この駆動力伝達部材(12)の移動をガイドし、動力伝達部材(12)を前後方向に水平にガイドする直線ガイド部(25a)と、この直線ガイド部(25a)の後方に連続して形成されて駆動力伝達部材(12)を上方に持ち上がるガイドを行う斜面ガ イド部(25b)とを有したガイド部材(25)と、前記ベース(2)の後端部に取り付けられた昇降補助ローラ(26)と、前記ロアリンク(7)に形成され、ロアリンク(7)を前後方向に移動したときに相対的な転動により前記昇降補助ローラ(26)による支持点が相対変位することでロアリンク(7)を所定の軌跡で回動させる転動面(7b)と、を備え、前記駆動力伝達部材(12)をガイド部材(25)の直線ガイド部(25a)に沿って移動させて昇降補助リン ク(10)を水平移動させる際には、ロアリンク(7)の転動面(7b)と駆動昇降補助ローラ(26)との相対移動により転動面(7b)の形状に基づいてロアリンク(7)を回動させ、駆動力伝達部材(12)をガイド部材(25)の斜面ガイド部(25b)に沿って移動させて昇降補助リンク(10)を回動させる 際には、この昇降補助リンク(10)がロアリンク(7)と係合状態となってから、斜面ガイド部(25b)の形状に基づく昇降補助リンク(10)の回動軌跡 に応じてロアリンク(7)を回動させる構成である車両用昇降装置に、前記スライド機構(28)が設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、前記駆動伝達手段(12)には、ループ状にチェーン(27)が連結され、このチェーン(27)に駆動手段(19)の駆動力を伝達するとともにテンションを調節可能なスプロケット(21,22,23)が設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、前記駆動力伝達部材(12)に円筒形穴(12a)が形成され、この円筒形穴(12a)に前記接続ピン(11)の先端に設けられた先端嵌合部(11a)が差し込み嵌合されて連結され、前記先端嵌合部(11a)の外周面は、円筒形穴(12a)の内周に線接触となるよう湾曲形状に形成され、前記接続ピン(11)は円筒形穴(12a)に対して軸直方向に変位可能であるとともに揺動可能に構成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、前記接続ピン(11)の頭部は、ホイルレンチにより回転可能に構成されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、前記ロアリンク(7)の転動面(7b)の断面と、前記昇降補助ローラ(26)の断面を同じ半径のR形状の山型と谷型とに形成したことを特徴とする。
請求項7に係る発明では、前記ギヤ支持部材(16)に、駆動手段としてのスライドモータ(18)が支持されていることを特徴とする。
本願発明では、プラットホームを車室内から地上へ移動させるときには、昇降機構を作動させて保持部材を地上へ降下させるとともに保持部材に対してスライド機構によりプラットホームを後方にスライドさせる。
ここでスライド機構によりプラットホームを保持部材に対してスライドさせる際の作動を説明すると、プラットホームが保持部材に対して前端に配置されている 格納状態では、スライドギヤはラックギヤの後端部の円弧部、あるいは円弧部から上方あるいは下方に連続している部分に噛み合い状態で配置されている。ま た、ギヤ支持部材に設けられている案内部は、プラットホームに取り付けられた案内部の案内溝に配置されて前後方向の移動を規制されている。
したがって、この格納状態では、プラットホームの前後方向の移動が規制されているものであり、このような移動規制を特別なロック装置を用いることなく実行できる。
次に、上記格納状態からプラットホームを地上に移動させる際には、プラットホームを保持部材に対して後方に移動させる。この場合、駆動手段によりスライド ギヤを回転させると、スライドギヤはラックギヤの円弧部を上方あるいは下方の垂直方向に移動し、これに伴ってスイライドギヤを支持するギヤ支持部材は、案 内部が案内溝に案内されながら、保持部材を垂直方向に移動する。この垂直方向の移動が終了すると、スライドギヤはラックギヤの水平部分と噛み合い、スライドギヤの回転に伴って、プラットホームが後方にスライドする。
そして、プラットホームが後端に移動すると、スライドギヤはラックギヤ の前端部と噛み合っており、その前端の円弧部において、スライドギヤおよびこれを支持するギヤ支持部材は、保持部材に対して垂直方向に移動し、上述したの と同様に、プラットホームが前後に移動できない状態となる。このように、本発明にあっては、プラットホームが移動範囲の前端部ならびに後端 部に達すると、スライドギヤとラックとの噛み合い、ならびに保持部材側のギヤ支持部材の案内部と、プラットホーム側の案内板の案内溝との係合により、プラットホームの前後の移動が規制されるものであり、ロック装置を設けることなく移動規制を行うことができ、構成の簡略化ならびにコスト低減を図ることができるという効果が得られる。また、このようにプラットホームが前端あるいは後端に達したときには、スライドギヤが円弧部を移動するため、前後方向の移動速 度が徐々に低下し、スムーズなプラットホームの移動が得られるとともに、停止時に発生するショックを極めて低いレベルに抑えることができ、製品品質の向上 を安価な手段により図ることができるという効果が得られる。
請求項2ないし6に記載の車両用昇降装置では、プラットホームを車内から地上へ降下させる場合には、駆動手段を駆動させると、駆動力伝達部材がガイド部材 の直線ガイド部に案内されて後方へ移動し、それに伴って、駆動力伝達部材に昇降補助リンクを介して接続されているランナがベースに沿って後方へスライドする。さらに、ランナに接続されたロアリンクも後方へスライドし、このとき、ロアリンクの転動面が昇降補助ローラに沿って移動し、転動面の形状に基づいて所定の位置からロアリンクが回動を開始し、プラットホームは後方に移動した後に、転動面の形状に基づく軌跡で下降を始める。なお、この作動の開始時点などのプラットホームが下降を開始する前の時点で、プラットホームは保持部材に対して後端までスライドさせておく。このように、駆動力伝達部材をガイド部材の直 線ガイド部により案内するときには、ロアリンクを昇降補助ローラにより支持した状態でロアリンクを回動させるものであり、駆動力伝達部材は、ランナを前後 にスライドさせるだけであり、大きなモーメントが作用することが無い。
その後、駆動力伝達部材がガイド部材の斜面ガイド部に達して斜面ガイド部を登り始めると昇降補助リンクがランナに対して回動を始め、昇降補助リンクとロアリンクが係合状態となった時点で、ロアリンクは昇降補助リンクと共に回動し始め、プラットホームは、この昇降補助リンクに基づく軌跡を描いて地上まで下降する。このように、昇降補助リンクとロアリンクとが係合状態となって、ロアリンクにおいて保持部材との距離に基づくレバー比が作用して、駆動力の入力側に大きな荷重が作用することになるが、ロアリンクに直接駆動力を入力するのではなく、昇降補助リンクを介して入力するようにしているため、レバー比に基づく荷重に対向して駆動させる時間を短縮できて、作動性の改善ならびに耐久性の向上を図ることができるという効果が得られ、しかも、駆動力の入力側にも、レバー比を確保して効率の良い駆動力伝達を行うことができるという効果が得られ、かつ、このとき駆動力伝達 部材を斜面に沿って上昇させながら昇降補助リンクを作動させることにより、駆動力の入力を昇降補助リンクの回動中心に対して、接線方向などの効率の良い方 向から入力させて効率良く作動させることができるという効果が得られる。なお、プラットホームを地上から車室に戻す場合には、上述したのと逆の作動を行う。
次に、万一装置が故障して、プラットホームを移動させる場合には、接続ピンにより昇降補助リンクと駆動力伝達部材との連結を解除 する。したがって、ランナが駆動手段側の負荷を受けることなく自由にスライド可能となるため、手動によりランナおよびこのランナにリンク機構ならびに保持 部材を介して支持されているプラットホームを自由に移動させることが可能となる。したがって、万一の故障時などには手動による作動が可能となり、使い勝手 の向上を図ることができるという効果が得られる。
また、請求項3に記載の発明では、駆動手段の駆動力はスプロケットから、これらスプロケットにループ状に掛け渡されているチェーンに伝達される。したがって、チェーンを直線ガイド部ならびに斜面ガイド部に沿って配索させておくことにより、チェーンに連結されている駆動力伝達部材をガイド部材の直線ガイド部および斜面ガイド部に沿って移動させることを容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明にあっては、左右のベースに沿って設けられたチェーンおよび駆動力伝達手段と、同じく左右のベースに沿って移動するランナおよび昇降 補助リンクとの間で、組付誤差や各部品の寸法誤差などがあった場合、その駆動力伝達系路の途中において、捻れや曲げなどの力が発生することになるが、本発明にあっては、このような力を、接続ピンの先端嵌合部が円筒形穴に対して軸方向に変位したり、あるいは軸直行方向に揺動したりすることで吸収することがで き、駆動力伝達系、特にチェーンなどに捻れや曲げが作用しないようにして、円滑な作動を行うようにすることができるとともに、耐久性を向上させることがで きるという効果が得られる。
請求項5に記載の発明にあっては、接続ピンを抜いて昇降補助リンクと駆動力伝達部材との連結を絶つ場合、ホイルレンチなどのような所定の車載工具により接続ピンを回転させながら抜くことができる。
また、請求項6に記載の発明にあっては、昇降補助ローラがロアリンクの転動面と相対的に転がってロアリンクの回動を案内するにあたり、昇降補助ローラと転動面とは、山型のR形状と谷型のR形状とを一致させて、全面で当接しながら転動する。したがって、ロアリンクの転動面と昇降補助ローラとの接触時の角度ずれによるローラの片当たり防止することができるとともに、本発明装置を左右方向に傾斜した路面で使用したときでも、プラットホームが左右にずれるのを防止して、確実な安定した作動を得ることができる。
実施の形態の車椅子昇降装置を車両の斜め後方から見た斜視図である。 図1に示す実施の形態の車椅子昇降装置を側方から見た構成説明図である。 実施の形態における要部の構造を示す断面図である。 実施の形態の要部を示す側面図である。 実施の形態の要部を示す断面図である。 実施の形態の要部を示す側面図である。 実施の形態の要部を示す断面図である。 実施の形態の要部を示す側方から見た作動説明図である。 実施の形態の要部を示す側方から見た作動説明図である。 実施の形態の要部を示す側方から見た作動説明図である。 実施の形態の要部を示す側面図である。 実施の形態の要部を示す斜視図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。 実施の形態の作動を示す作動説明図である。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。この実施の形態は、全請求項に記載の発明に対応したものであり、かつ、車両用昇降装置として車椅子用の車椅子昇降装置を例に挙げる。
まず、構成について説明する。本実施の形態の車椅子昇降装置は、図示を省略した車体においてバックドアの直前位置の車体フロアに設置されている。図1は、この実施の形態の車椅子昇降装置を車両の斜め後方から見た斜視図であって、前記図示を省略したバックドアにより開閉される開口部の直前の位置に設けられ、装置全体を支持する左右一対のベース2,2と、図外の車椅子などを載せる長方形の平面状のプラットホーム8と、このプラットホーム8の左右と各ベース2,2とを連結するとともに、ベース2,2に対してプラットホーム8を上下および前後方向に移動させる4節リンクを形成するリンク機構30とを備えている。なお、プラットホーム8の側部には、手摺部材50が立設され、また、プラットホーム8の後端部には、フラップ40が起立および倒伏可能に設けられている。
前記ベース2,2は、前後方向に延在されて対向して取り付けられている。また、各ベース2の車両中央側の側面に沿って略全長に亘ってチャンネル状の案内レール3が取り付けられ、かつ、この案内レール3の上側に、後述する駆動力伝達部材12およびチェーン27が動く軌跡を制御するガイド部材25が前後方向に延在されている。なお、このガイド部材25は、図5に示すように、動力伝達部材12と係合する形状に形成された樹脂製のガイドシュー25cと、このガイドシュー25cの支持するバックプレート25dとを備えている。
前記リンク機構30は、ベース2に沿って移動するランナ4,4と、プラットホーム8の左右を支持する保持部材9,9と、各保持部材9とランナ4とを連結するアッパリンク6およびロアリンク7とを備えている。なお、左右の保持部材9,9は、図外の連結部材により連結されて一体的な構造となっている。
前記ランナ4は、前後にローラ5が回転自在に取り付けられていてこれらローラ5が案内レール3内を転動することによりランナ4はベース2に沿って前後方向にスライド自在となっている(側方から見た説明図である図2参照)。なお、図3に示すように、ローラ5は、ランナ4の左右に一対設けられている。
前記ランナ4には、アッパリンク6およびロアリンク7の一端がそれぞれ回動自在に取り付けられており、これらアッパリンク6とロアリンク7のもう一端はプラットホーム8の左右を支持する保持部材9に回動自在に取り付けられ、これらランナ4と両リンク6,7と保持部材9とにより4節のリンク機構が形成されている。すなわち、図2に示すように、前記アッパリンク6は、図示のように1本の棒状を成し、一端が、回動軸6pによりランナ4の後端上部に回動可能に取り付けられ、他端が、保持部材9の後端上部に回動軸6qにより回動可能に取り付けられている。また、ロアリンク7は、図示のように、幅を有した略弓形に形成され、一端が回動軸7pによりランナ4の後端下部に回動可能に取り付けられ、他端が、保持部材9の中央下端部に回動軸7qにより回動可能に取り付けられている。
前記ロアリンク7のランナ4側の回動軸7pは、後側のローラ5と同軸に配置され、さらに、これらと同軸に昇降補助リンク10が回動可能に取り付けられている。すなわち、図3に示すように、ランナ4を貫通して固定され、両端に一対のローラ5,5を回転可能に支持する支軸5dの中間部に、前記ロアリンク7と昇降補助リンク10が回動可能に支持されている。この昇降補助リンク10には、図4に示すように、ピン部10aが側方に突出されている一方で、ロアリンク7には、このピン部10aが挿通されて係合された円弧状の係合穴7aが形成され、ロアリンク7と昇降補助リンク10とは、所定の回動範囲では相対回動可能であるが、この範囲を超えるとピン部10aと係合穴7aの端部とが係合して相対回動ができない構成となっている。さらに、前記昇降補助リンク10の先端部には、接続ピン11が脱着可能に取り付けられ、図5に示すように、この接続ピン11の先端が、後述する駆動力伝達部材12に差し込まれて連結されている。すなわち、前記昇降補助リンク10の先端部に貫通穴10dが穿設され、その内周に雌ねじ10eが形成され、この雌ねじ10eに接続ピン11の外周に形成された雄ねじ11dが螺合され、この螺合に基づいて着脱可能となっている。なお、接続ピン11の頭部には、一般に車両においてタイヤ脱着作業を行うために搭載されているホイルナットレンチにより回転させることができる六角形状の頭部11hが設けられている。また、前記駆動力伝達部材12は、後述するチェーン27に連結されており、図示のように円筒形穴12aが車両中央方向に向かって形成されており、この円筒形穴12aに前記接続ピン11の先端嵌合部11aを差し込み嵌合させることで、駆動力を伝達可能に連結されている。したがって、前記接続ピン11は、昇降補助リンク10から離脱させた際には、駆動力伝達部材12との駆動力伝達可能な連結も絶たれることになる。さらに、前記先端嵌合部11aは、その外周面が例えば球のような湾曲面形状に形成されて円筒形穴12aの内周に対して線接触状態となっており、かつ、この先端嵌合部11aよりも頭部11h側の位置には、湾曲状に凹ませた凹部11fが形成されている。よって、接続ピン11は、円筒形穴12aに対して、軸方向に変位可能であるとともに、先端嵌合部11aを中心として揺動可能に連結されている。
また、図1に戻り、車両左側のベース2の車外側面には、電動機19が設けられている。この電動機19の出力軸には減速機20が取り付けられ、この減速機20がベース2に支持されている。この減速機20の出力軸には、図6に示す駆動スプロケット21が取り付けられチェーン27を駆動可能に構成されている。このチェーン27は、一端が駆動スプロケット21からベース2の後端部に配置されたスプロケット22に噛み合わされた後、反転して後方に戻り駆動力伝達部材12に接続され、もう一端が、駆動スプロケット21からスプロケット24およびテンショナースプロケット23を経由して前記駆動力伝達部材12に接続されて、図示のようにループ状になっている。なお、ベース2の前端部に設けられている左右のスプロケット22の回転軸は図外の駆動シャフトを介して連結されており、電動機19により発生した駆動力が左右両方のスプロケット22に分配されて、左右で同期して作動する構成となっている。
また、図示のように、チェーン27および駆動力伝達部材12は、前記ガイド部材25によりガイドされるもので、このガイド部材25は、ベース2の後端部から中間部まで延在されて前後方向に水平にガイドする直線ガイド部25a,25aと、ベース2の前部に設けられて後方に向かうに連れて上昇する傾斜の斜面ガイド部25b,25bとを備えている。
図2に示すように、ベース2の後端部には、昇降補助ローラ26が設置されていて、前記ロアリンク7の下面に設けられている転動面7bが当接するようになっている。このロアリンク7の転動面7bの断面は、図7に示すように、昇降補助ローラ26の断面の山型形状と同じRの円弧を有した谷型形状に形成され、昇降補助ローラ26と転動面7bとが片当たりしない構成となっている。なお、図示のように昇降補助ローラ26は、ボールベアリング26bにより円滑に回転するように支持されている。
次に、前記保持部材9とプラットホーム8との関係について説明する。図1に戻り、前記プラットホーム8の左右の下部には、前後方向全長に亘ってレール部8aが設けられ、一方、前記左右の保持部材9の下部において前後2箇所には、図4に示すように、支持ローラ13が回転自在に設けられ、この支持ローラ13が前記レール部8a内を転動可能に装着され、よって、プラットホーム8は保持部材9に対し前後にスライド自在に支持されている。
さらに、プラットホーム8と保持部材9との間には、プラットホーム8を前後にスライドさせるスライド機構28が設けられている。すなわち、プラットホーム8の左右の上部には、図8,9,10に示すように、ラックギヤ14が前後方向に延在され、このラックギヤ14の前後両端部に上方に円弧状なした円弧部14aが設けられている。また、前記ラックギャ14の前後端部付近のプラットホーム8には、案内板15が取り付けられている。図11はプラットホーム8の前端部を示す側面図であり、この図に示すように、案内板15には、ラックギヤ14の円弧部14aと共通の中心を有した円弧形状を有して略J形状に形成された案内溝15aが設けられている。
一方、前記保持部材9には、ギヤ支持部材16が上下に移動可能に取り付けられている。すなわち、図9〜10あるいは図12に示すように、ギヤ支持部材16は、保持部材9に上下方向に形成された3つの長穴9c,9c,9cに対してピン16p,16p,16pなどを挿通させて上下に所定量だけ移動可能に支持されている。ちなみに、この所定量とは、後述するスライドギヤ17が円弧部14aにより上下方向に移動可能な量である。また、このギヤ支持部材16には、前記ラックギヤ14と噛み合ってプラットホーム8を前後に駆動させるスライドギヤ17が回動自由に取り付けられているとともに、このスライドギヤ17と同軸にロッド状の案内部16aが取り付けられている。この案内部16aは、前記案内板15に形成された案内溝15aに沿って移動可能な外径寸法に形成されている。さらに、前記ギヤ支持部材16には、プラットホーム8を動かすために必要な駆動力を発生するスライドモータ18が一体的に連結されている。このスライドモータ18は、図示のように保持部材9を挟んでギヤ支持部材16とは反対側に設けられているもので、前記長穴9cを通して連結され、また、このスライドモータ18の出力は前記スライドギヤ17に伝達される構成となっている。
次に、実施の形態の作用を説明する。実施の形態の車椅子昇降装置によりプラットホーム8を、図1あるいは図2に示すように、車両外側に引き出し、かつ地面に着地させた状態から、車室内に格納するまでを順を追って説明する。図2および図13〜図19は、この作動を順を追って示している図であり、図2に示すようにプラットホーム8が地面に着地している状態では駆動力伝達部材12は、ベース2の後部においてガイド部材25の最上段に位置している。この状態から電動機19を格納駆動方向に駆動させると、この回転が減速機20で減速された後、駆動スプロケット21を回転させて、チェーン27に接続された駆動力伝達部材12は車両前方に引っ張られることになる。なお、左右のスプロケット22は、図外の駆動シャフトを介して連結されているため、電動機19が設置されているのとは反対側のスプロケット22も同期駆動し、左右のベース2にそれぞれ設けられている駆動力伝達部材12が同期して車両前方に引っ張られる。
このように、駆動力伝達部材12が車両前方に引っ張られると、駆動力伝達部材12は、前方に移動すると同時にガイド部材25の斜面ガイド部25bにより下方向に案内される。この時、駆動力伝達部材12と接続ピン11を介して結合されている昇降補助リンク10は、図2に示す起立位置から前端部を徐々に下降させて倒伏する方向に回動しながらランナ4を車両前方に引き込む。このように昇降補助リンク10が回動すると、昇降補助リンク10のピン部10aがロアリンク7の係合穴7aの下端に係合して押し下げ、ロアリンク7が後端部を上昇させるように回動し、リンク機構30の作動に基づいてプラットホーム8は水平状態を保ったまま略垂直上方に持上げられる(図2の状態から図13の状態に変化する)。なお、この時、プラットホーム8が昇降するときの軌跡はガイド部材25に案内された駆動力伝達部材12の軌跡に依存する。また、この時、昇降補助リンク10の回転中心に対し、チェーン27および駆動力伝達部材12を介して接線方向に近い方向に引っ張ることになるため、効率良くプラットホーム8を持上げることができる。加えて、接続ピン11の先端嵌合部11aは、その外周を湾曲面形状に形成しているため、図5に示すように、駆動力伝達部材12と接続ピン11の左右方向位置ずれおよび角度ずれを吸収することができ、よって、チェーン27に対して捩じりや曲げなどのチェーン寿命を短縮するような力を発生することが無いとともに、各部品の寸法精度の良し悪しの影響を受けにくくすることができ、これにより耐久性の向上を図ることができる。
図13の状態からさらにチェーン27を引き込むと、ベース2の後端付近に設置された昇降補助ローラ26がロアリンク7の転動面7bに接触してロアリンク7が昇降補助ローラ26に支持され、これと入れ替わりに昇降補助リンク10のピン部10aとロアリンク7の係合穴7aとの係合が外れる。これ以降、昇降補助リンク10は、ランナ4を前方に移動させるためのみに機能すれば良く、駆動力伝達部材12は、ガイド部材25の直線ガイド部25aに沿って水平に前方に案内され、昇降する際の軌跡の決定はロアリンク7の転動面7bの形状に依存することになる。この転動面7bによる移動の状態を示すのが、図13,図14,図15である。
このように図15に示す位置までプラットホーム8が上昇したら、その後は、水平方向のみの移動となり、リンク機構30を構成する部材が全て車室内に格納されるまでランナ4は車両前方に移動する。この変化を示すのが図16および図17であり、このランナ4の前方移動は、保持部材9が図17に示すようにベース2の後端に達するまで成される。
次に、リンク機構30の全体が格納された後には、プラットホーム8を車室内に格納する。このリンク機構30の全体が格納された時には、保持部材9がベース2の最後端に位置し、かつ、プラットホーム8は保持部材9に対し最後端に位置している。このようにプラットホーム8が保持部材9に対して最後端に位置している時は、図8に示すように、保持部材9に取り付けられているギヤ支持部材16の案内部16aが、プラットホーム8に取り付けられた案内板15の案内溝15aの上下方向に延在する部分に配置されてギヤ支持部材16と案内板15との前後方向の相対移動が規制されているとともに、保持部材9のギヤ支持部材16に取り付けられたスライドギヤ17が、プラットホーム8に設置されているラックギヤ14の円弧部14aあるいは円弧部14aから上方に連続する部分であるラックギヤ14の後端部に位置し、ラックギヤ14とスライドギヤ17との前後方向の相対移動も規制され、これらの規制によってプラットホーム8が保持部材9に対して前方に移動するのが規制されている。
上記のように、プラットホーム8の前方移動が規制されている状態で、次に、スライドモータ18を起動する。これにより、スライドギヤ17が回転して、スライドギヤ17は、まずラックギヤ14の円弧部14aをスムーズに噛み合いながら下方に移動し(図9参照)、これに伴って、ギヤ支持部材16の案内部16aが案内板15の案内溝15aのJ形状をトレースするように動く。こうしてスライドギヤ17がラックギヤ14の水平部分の位置まで下降した時点で、ギヤ支持部材16の下方移動が規制され、スライドギヤ17は、案内板15が無くてもラックギヤ14との噛み合い位置関係を一定にしてラックギヤ14に沿って前方に進み、プラットホーム8は、図17に示す位置から図18および図19に示すように車室内(ベース2,2の間)に格納される。図19に示すように、プラットホーム8が前方移動端付近まで来ると、図示は省略するが前述した図8などに示す案内板15と前後対称的に設けられた案内板15によりスライドギヤ17がラックギヤ14の前端の円弧部14aに沿って上方に案内され、スライドギヤ17は、円弧部14aまたはそれから上方に続く垂直方向の直線部分にて停止し、プラットホーム8の前後移動を規制した状態で格納を完了すると共に車両用車椅子昇降装置の上昇動作を完了する。なお、車両用車椅子昇降装置によるプラットホーム下降作動時は、上述した説明の逆の動作となる。
また、本実施の形態にあっては、何らかの不具合の発生などによりプラットホーム8を手動により移動させる場合には、ホイルレンチなどにより接続ピン11を回して、接続ピン11と昇降補助リンク10との連結を解除する。これによりランナ4と電動機19との接続が絶たれ、ランナ4をベース2に対して自由に移動させることが可能になり、よって、ランナ4を移動させることによりプラットホーム8を上述の移動軌跡に従って移動させることが可能となる。
以上説明してきたように、本実施の形態の車両用車椅子昇降装置にあっては、以下に列挙する効果を得ることができる。
(a)ガイド部材25の形状により昇降時のプラットホーム8の移動軌跡を決定することができるとともに、昇降補助リンク10の回転中心に対し、接線方向により近い方向に引っ張ることで効率良くプラットホーム8を持上げることができる。
(b)駆動力伝達部材12と接続ピン11の左右方向位置ずれおよび角度ずれを吸収することができるため、チェーン27に対して捩じりや曲げ等のチェーン寿命を短縮するような力を発生することが無い。また、各部品の寸法精度の良し悪しの影響を受けにくくすることができる。
(c)プラットホーム8が、保持部材9に対して前端または後端に位置し、保持部材9に対して確実に固定したい時において、ラックギヤ14およびスライドギヤ17またはスライドモータ18内の減速機の強度に依存せず、案内板15と案内板15に当接しているギヤ支持部材16の案内部16aの強度で持たせるために、別置きのロック機構を必要とせず、構成の簡略化を図ることができる。また、スライドギヤ17が円弧部14aを移動すると、前後方向の速度成分が、プラットホーム8が動き始めるときには0から徐々に増加し、停止するときには徐々に減少し0になるため、特別な電気的制御を行わなくても起動時および停止時のショックを大幅に低減できる。
(d)万が一の故障時に車載工具だけで電動機との結合を切り離し、人力でプラットホーム8を持上げ格納位置に移動させることができる。
(e)ロアリンク7の転動面7bと昇降補助ローラ26の接触時の角度ずれによるローラの片当りを防止できるとともに、昇降装置を左右方向傾斜路面で使用した時でも、プラットホーム8が左右にずれることを防止できるという効果が得られる。
以上、図面により実施の形態について説明してきたが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態では、車両用昇降装置として、車椅子昇降装置を例として示したが、荷物の積み降ろし用の昇降装置にも適用することができる。また、実施の形態では、駆動伝達手段としてチェーン27を示したが、ワイヤやギヤなどを用いることも可能である。また、プラットホーム8を保持手段にスライド自在に支持するスライド支持手段として、レール部8aと支持ローラ13とを示したが、レールとスライダのような構造でもよく、その場合、いずれをプラットホーム8に設けるかは問わない。ラックギヤ14の円弧部14aは、上方に向かう形状としたが、下方に向かう形状としてもよい。その場合、ギヤ支持部材16は、実施の形態とは上下逆の動きとなる。
2 ベース
3 案内レール
4 ランナ
5 ローラ
5d 支軸
6 アッパリンク
6p 回動軸
6q 回動軸
7 ロアリンク
7a 係合穴
7b 転動面
7p 回動軸
7q 回動軸
8 プラットホーム
8a レール部
9 保持部材
9c 長穴
10 昇降補助リンク
10a ピン部
10d 貫通穴
11 接続ピン
11a 先端嵌合部
11f凹部
11h 頭部
12 駆動力伝達部材
12a 円筒形穴
13 支持ローラ
14 ラックギヤ
14a 円弧部
15 案内板
15a 案内溝
16 ギヤ支持部材
16a 案内部
16p ピン
17 スライドギヤ
18 スライドモータ
19 電動機
20 減速機
21 駆動スプロケット
22 スプロケット
23 テンショナースプロケット
24 スプロケット
25 ガイド部材
25a 直線ガイド部
25b 斜面ガイド部
26 昇降補助ローラ
26b ボールベアリング
27 チェーン
28 スライド機構
30 リンク機構
40 フラップ
50 手摺部材

Claims (7)

  1. 昇降対象物を搭載可能な平面を有したプラットホーム(8)と、
    このプラットホーム(8)を略水平に保持する左右一対の保持部材(9)と、
    これら保持部材(9)を、車室内に配置された所定の格納位置と、地面に当接あるいは近接された所定の車外位置との間で移動させる昇降機構と、
    前記プラットホーム(8)を保持部材(9)に対して前後方向に移動させるスライド機構と、
    を備えた車両用昇降装置であって、
    前記スライド機構(28)は、
    前記プラットホーム(8)の左右両端部と前記保持部材(9)との間に設けられて、両者の相対移動を可能とするスライド支持手段(8a,13)と、
    前記プラットホーム(8)の左右両端部に前後方向に延在され、前後両端部に上方あるいは下方に変位した円弧部(14a)が形成されたラックギヤ(14)と、
    このラックギヤ(14)に噛合され、かつ、駆動手段(18)により駆動力を与えられて回転するスライドギヤ(17)と、
    このスライドギヤ(17)を支持し、保持部材(9)に上下方向に移動可能に支持されたギヤ支持部材(16)と、
    前記ラックギヤ(14)の前端近傍ならびに後端近傍に取り付けられ、前記スライドギヤ(17)が円弧部(14a)に沿って垂直方向に移動するのを許容して前記ギヤ支持部材(16)に設けられた案内部(16a)をガイドするするとともに、垂直方向に移動した状態では案内部(16a)が前後方向に移動するのを規制する案内溝(15a)を有した案内板(15)と、
    を備えていることを特徴とする車両用昇降装置。
  2. 車両室後部に前後方向に延在されたべ一ス(2)と、
    このベースに沿って前後にスライド可能なランナ(4)と、
    昇降対象物を搭載可能な平面を有したプラットホーム(8)と、
    このプラットホーム(8)を略水平に保持する保持部材(9)と前記ランナ(4)とを連結するアッパリンク(6)およびロアリンク(7)を含んでプラットホーム(8)を上下に昇降可能な構成のリンク機構(30)と、
    前記ランナ(4)に、ロアリンク(7)と同軸で回動可能であるとともに、所定の角度でロアリンク(7)と駆動力を伝達可能な係合状態となるよう取り付けられた昇降補助リンク(10)と、
    前記プラットホーム(8)を昇降させる駆動源となる駆動手段(19)と、
    この駆動手段から駆動力を伝達されて前記ベース(2)に沿って移動するとともに、前記昇降補助リンク(10)に対して接続ピン(11)により着脱可能に連結された駆動力伝達部材(12)と、
    この駆動力伝達部材(12)の移動をガイドし、動力伝達部材(12)を前後方向に水平にガイドする直線ガイド部(25a)と、この直線ガイド部(25a)の後方に連続して形成されて駆動力伝達部材(12)を上方に持ち上がるガイドを行う斜面ガ イド部(25b)とを有したガイド部材(25)と、
    前記ベース(2)の後端部に取り付けられた昇降補助ローラ(26)と、前記ロアリンク(7)に形成され、ロアリンク(7)を前後方向に移動したときに相対的な転動により前記昇降補助ローラ(26)による支持点が相対変位することでロアリンク(7)を所定の軌跡で回動させる転動面(7b)と、
    を備え、
    前記駆動力伝達部材(12)をガイド部材(25)の直線ガイド部(25a)に沿って移動させて昇降補助リン ク(10)を水平移動させる際には、ロアリンク(7)の転動面(7b)と駆動昇降補助ローラ(26)との相対移動により転動面(7b)の形状に基づいてロアリンク(7)を回動させ、駆動力伝達部材(12)をガイド部材(25)の斜面ガイド部(25b)に沿って移動させて昇降補助リンク(10)を回動させる 際には、この昇降補助リンク(10)がロアリンク(7)と係合状態となってから、斜面ガイド部(25b)の形状に基づく昇降補助リンク(10)の回動軌跡 に応じてロアリンク(7)を回動させる構成である車両用昇降装置に、前記スライド機構(28)が設けられていることを特徴とする車両用昇降装置。
  3. 前記駆動伝達手段(12)には、ループ状にチェーン(27)が連結され、このチェーン(27)に駆動手段(19)の駆動力を伝達するとともにテンションを調節可能なスプロケット(21,22,23)が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用昇降装置。
  4. 前記駆動力伝達部材(12)に円筒形穴(12a)が形成され、この円筒形穴(12a)に前記接続ピン(11)の先端に設けられた先端嵌合部(11a)が差し込み嵌合されて連結され、前記先端嵌合部(11a)の外周面は、円筒形穴(12a)の内周に線接触となるよう湾曲形状に形成され、前記接続ピン(11)は円筒形穴(12a)に対して軸直方向に変位可能であるとともに揺動可能に構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の車両用昇降装置。
  5. 前記接続ピン(11)の頭部は、ホイルレンチにより回転可能に構成されていることを特徴とする請求項2ないし4いずれか1つに記載の車両用昇降装置。
  6. 前記ロアリンク(7)の転動面(7b)の断面と、前記昇降補助ローラ(26)の断面を同じ半径のR形状の山型と谷型とに形成したことを特徴とする請求項2ないし5いずれか1つに記載の車両用昇降装置。
  7. 前記ギヤ支持部材(16)に、駆動手段としてのスライドモータ(18)が支持されていることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つに記載の車両用昇降装置。
JP2010003923A 2010-01-12 2010-01-12 車両用昇降装置 Expired - Lifetime JP4884539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010003923A JP4884539B2 (ja) 2010-01-12 2010-01-12 車両用昇降装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010003923A JP4884539B2 (ja) 2010-01-12 2010-01-12 車両用昇降装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000323815A Division JP4527264B2 (ja) 2000-10-24 2000-10-24 車両用昇降装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010076766A JP2010076766A (ja) 2010-04-08
JP4884539B2 true JP4884539B2 (ja) 2012-02-29

Family

ID=42207673

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010003923A Expired - Lifetime JP4884539B2 (ja) 2010-01-12 2010-01-12 車両用昇降装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4884539B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101887037B1 (ko) * 2016-11-08 2018-08-09 주식회사 서연이화 차량용 수납장치 및 이를 갖춘 차량
KR102406042B1 (ko) 2016-12-07 2022-06-08 현대자동차주식회사 차량의 화물 적하역 장치
CN109729670B (zh) * 2019-01-31 2024-04-09 雅固拉国际精密工业(苏州)有限公司 一种同步抬升机构
CN110697607B (zh) * 2019-11-12 2024-04-19 山东丰汇工程检测有限公司 一种手自一体模块化装配式升降装置
KR102662583B1 (ko) * 2021-09-10 2024-05-07 주식회사 씨엠티아이 견인차량에 장착되는 리프팅 장치

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2982153B2 (ja) * 1993-08-31 1999-11-22 和光工業株式会社 車輛用昇降装置
JPH08300999A (ja) * 1995-05-08 1996-11-19 Toyota Auto Body Co Ltd 車両用リフタのリンクガイド機構
JP2770006B2 (ja) * 1995-12-29 1998-06-25 日本リフト株式会社 昇降装置
JP3361690B2 (ja) * 1996-04-09 2003-01-07 テイエチケー株式会社 福祉車両用昇降装置
JP2988416B2 (ja) * 1997-02-10 1999-12-13 トヨタ車体株式会社 車両のリフタ装置
JP2000190771A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Daifuku Co Ltd 車両用昇降装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010076766A (ja) 2010-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4884539B2 (ja) 車両用昇降装置
US6572172B1 (en) Rotating vehicle seat
US5380144A (en) Deployable vehicle access ramp
US7908695B2 (en) Manually-operated ramp for handicapped access
US8439144B2 (en) Electric vehicle
WO2020172914A1 (zh) 绞盘、导绳器和具有离合功能的传动装置
KR101558800B1 (ko) 차량용 캐리어 장치
KR20190119705A (ko) 테이블 가변형 콘솔장치
JP2009298298A (ja) ステアリング装置
JP4527264B2 (ja) 車両用昇降装置
JP4527263B2 (ja) 車両用昇降装置
JP4527262B2 (ja) 車両用昇降装置
KR20100048347A (ko) 롤러가 구비된 슬라이딩 램프
JP7135738B2 (ja) 作業車
JP3186284U (ja) 荷台傾斜装置
JP2013166486A (ja) 車両
JP2000177668A (ja) モータバイクなどの風防の調節装置
JP2007136026A (ja) 車椅子乗降装置
CN111825009A (zh) 航空器货物运输挂载装置
JP6157233B2 (ja) 鉄道車両の乗降口渡し板装置
JPS6226139A (ja) シ−トスライド装置
JP5141958B2 (ja) 車両用昇降装置
JP5050827B2 (ja) 車両用ステップ装置
JP2012245114A (ja) 車椅子固定装置
JP2006232171A (ja) 車両用乗降補助ステップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111206

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4884539

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term