JP3361690B2 - 福祉車両用昇降装置 - Google Patents

福祉車両用昇降装置

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JP3361690B2 JP11112096A JP11112096A JP3361690B2 JP 3361690 B2 JP3361690 B2 JP 3361690B2 JP 11112096 A JP11112096 A JP 11112096A JP 11112096 A JP11112096 A JP 11112096A JP 3361690 B2 JP3361690 B2 JP 3361690B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子に乗ったま
ま乗用車に乗り降りできる福祉車両用昇降装置に係り、
特に、車両の床面下方に全装置を収納可能として車両室
内を最大限に広く使えるようにした福祉車両用昇降装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5は、従来の福祉車両用昇降
装置の典型例を示すもので、概略的に、車両Mの室内に
固定される基部91と、この基部91に垂直軸を中心と
して回動可能に取り付けられた回動枠体92と、回動枠
体92に上下方向に往復運動可能に取り付けられた車椅
子載置用台93とから構成されている。
【0003】車椅子載置用台93には、車椅子Wが移動
中脱落しないように保持するプラットホームと呼ばれる
平坦部93aの左右及び前方に固定された車止め板部材
93bと、平坦部93aの後方にヒンジ結合され後方車
止め板93cとが設けられている。また、車椅子載置用
台93に連結して平坦部93aの上方に、車椅子Wの使
用者が移動中掴んでいる補助棒94が設けられている。
これらは、いずれも車椅子Wが車椅子載置用台93の昇
降時及び回動時に車椅子載置用台93から脱落しないよ
うにするための工夫である。
【0004】図5を用いて従来の福祉車両用昇降装置の
使用方法について説明すると、まず、回動枠体92を基
部91に対して90度回動し、車椅子載置用台93を車
両Mの室外に出す。次に、車椅子載置用台93を下降さ
せ路面に接地させ、後方車止め板93cを倒して車椅子
Wが進入できるように態勢を整える。この状態で、車椅
子Wを車椅子載置用台93の後方側から前進で進入さ
せ、車椅子Wの使用者に補助棒94を掴んでもらう(図
5(a)参照)。後方車止め板93cを垂直に立てて車
椅子Wが落ちないように車止めし、しかる後、車椅子載
置用台93を車内の床よりも僅かに高い位置まで上昇さ
せる(図5(b)参照)。次に、回動枠体92を基部9
1に対して90度回動し車椅子載置用台93を車両の室
内に入れた後、僅かに車椅子載置用台93を下降させて
車内の床に接触させる(図5(c)参照)。再び、後方
車止め板93cを倒して車椅子Wを車椅子載置用台93
から出し、車椅子Wを車両の進行方向を向かせて専用の
車椅子固定ベルト95で車椅子Wを車両Mに固定する
(図5(d)参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の福祉車
両用昇降装置では、装置全体が車両Mの室内に収納され
るものであるため、室内にデッドスペースが生じる欠点
を有している。
【0006】また、基部にはかなり大きな力が加わるた
め、車体の構造材料に強固に固定しなければならない。
しかるに、一般の乗用車では車体のフレームはエンジ
ン、ステアリング、サスペンションなどを支えるため十
分な剛性を有しているが、車両のボディを提供するボデ
ィシェルの部分ではそれ程の剛性を得ることはできな
い。そこで、上述したような福祉車両用昇降装置を取り
付けるためには、車体そのものに基部を取り付けても大
丈夫なように補強材料を配置しなければならず、そのた
めの設置作業に多大な費用がかかるという欠点を有して
いた。
【0007】本発明は、上述した従来技術の欠点を解決
し、車両の床面下方に全装置を収納可能として車両室内
を最大限に広く使えるようにした福祉車両用昇降装置を
提供することを目的とする。
【0008】本発明は、また、十分な剛性を有する車両
のフレームに固定することができるように構成したこと
により車両自体の補強は不要とした福祉車両用昇降装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は、車体の床面下方に配置固定される主枠と、主枠に
対し直線往復運動可能に取り付けられた滑動部材と、滑
動部材に平行リンク機構を介して取り付けられた載置用
取付部材と、載置用取付部材にほぼ水平となるように且
つ該載置用取付部材に対し直線往復運動可能に取り付け
られた車椅子載置用台と、滑動部材を前記主枠に対して
直線往復運動させると同時に同一方向に車椅子載置用台
を載置用取付部材に対して直線往復運動させる第一の駆
動機構と、車椅子載置用台をほぼ水平に維持したまま載
置用取付部材を上下方向に往復運動させる第二の駆動機
構とを備えて構成されてなる福祉車両用昇降装置を提供
する。
【0010】請求項2に記載の本発明は、前記発明にお
いて、第一の駆動機構が、滑動部材に取り付けられたモ
ータと、モータによって回転駆動される第一のピニオン
歯車と、第一のピニオン歯車と噛み合うように前記主枠
に固定された第一のラック歯車と、載置用取付部材に回
転自在に取り付けられた第二のピニオン歯車と、第二の
ピニオン歯車と噛み合うように車椅子載置用台に固定さ
れた第二のラック歯車と、そして、第一のピニオン歯車
の回転駆動力を第二のピニオン歯車に伝達する回転伝達
機構とを備えて構成されてなることを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の本発明において、回転伝達機構が、第一のピニオン
歯車と同軸状に固定される第一のプーリと、第二のピニ
オン歯車と同軸状に固定される第二のプーリと、そし
て、第一のプーリと第二のプーリとの間に掛け渡された
タイミングベルトとを備えて構成されてなることを特徴
とする。
【0012】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれか1項に記載の発明において、第二の駆動機構
が、第一のピニオン歯車と同軸状態に、しかし、相互に
独立して回転可能な平行リンク機構の一軸に固定された
腕部材と、そして、滑動部材と腕部材との間にヒンジ結
合された電動油圧シリンダとを備えて構成されてなるこ
とを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4
のいずれか1項に記載の発明において、主枠と滑動部材
との間及び載置用取付部材と車椅子載置用台との間に、
直線状の軌道とこの軌道に直線運動可能に係合したベア
リングボディとからなる精密直線運動案内装置を配置し
てなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明に係る
福祉車両用昇降装置について詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明に係る福祉車両用昇降装置
の一実施形態の斜視図であり、図2は、図1に示された
福祉車両用昇降装置を反対方向から見た状態の分解斜視
図である。
【0016】本発明に係る福祉車両用昇降装置は、ワン
ボックスカー、キャンピングカー、バスなどの乗用車の
車両の床面下方に全装置を収納可能として車両室内を最
大限に広く使えるようにしたものである。本発明の福祉
車両用昇降装置は、概略的に、車体の床面下方に配置固
定される主枠10と、主枠10に対し直線往復運動可能
に取り付けられた滑動部材20と、滑動部材に平行リン
ク機構30を介して取り付けられた載置用取付部材40
と、載置用取付部材40にほぼ水平となるように且つ該
載置用取付部材40に対し直線往復運動可能に取り付け
られた車椅子載置用台50と、滑動部材20を主枠10
に対して直線往復運動させると同時に同一方向に車椅子
載置用台50を載置用取付部材40に対して直線往復運
動させる第一の駆動機構60と、車椅子載置用台50を
ほぼ水平に維持したまま載置用取付部材40を上下方向
に往復運動させる第二の駆動機構70とを備えている。
【0017】図示された好ましい実施形態では、主枠1
0は、それぞれ軌道面が内側を向くように配置された一
対の軌道11と、それらに直交する前後一対の且つ上下
に並列して配置された横断部材12、13とから構成さ
れている。横断部材12、13の端部は、それぞれ、断
面コ字形の構造材14によって連結固定されている。図
1の手前側の前後一対の構造材14には、軌道11と平
行に且つ軌道11よりも僅かに高い位置に第一の駆動機
構60のラック歯車部材61が固定されている。なお、
軌道11は、安価に入手できる鉄道用レールを利用する
ことができる。図示されていないが、主枠10は、車両
Mの床面F下方に配置されるフレームに直接ボルト・ナ
ットを用いて、或いは、電気溶接を用いて固定される。
フレームは、十分な剛性を有しているため、従来技術の
ように、シャーシその他に補強部材を設ける必要がな
く、本装置の据付は簡単且つ短時間に安く行うことがで
きる効果がある。主枠10は、図4及び図5に示された
ように、車両Mの側方に車椅子載置用台50が伸縮する
ようにも、車両Mの後方に伸縮するようにも構成するこ
とができる。
【0018】滑動部材20は、図2に最も良く示されて
いるように、平面略コ字形の滑動部材本体22と、この
滑動部材本体22に揺動可能に取り付けられた第二の駆
動機構70の駆動源である電動油圧シリンダ72と、後
述する平行リンク機構30の一軸を回転可能に軸支する
支持ブラケット24とを有している。滑動部材本体22
は、滑動方向に長い一対の板状部材22aを有してい
る。これら板状部材22aは、横断部材22bによって
連結固定されている。横断部材22bと平行に延びる一
対の短横断部材22cは、その長手方向において整列し
ている。電動油圧シリンダ72を挿着するように間隔を
開けて配置された一対の板部材22d、22dは、前述
の短横断部材22cの一方と横断部材22bとにより支
持固定されている。
【0019】さらに、各板状部材22aの外側を向く側
面上には、前後一対のベアリングボディ28、28が固
定されている。ベアリングボディ28は無限循環するボ
ールを有しており、このボールが軌道11の長手方向に
設けられた軌道面を転がり走ることによってベアリング
ボディ28を軌道11に沿って精密往復運動させる。従
って、これら軌道11及びベアリングボディ28は、共
同して直線運動案内装置を提供する。
【0020】また、横断部材22b上には、後述する第
一の駆動機構60の駆動源である電動モータ62が従来
周知の締結手段を用いて固定されている。電動モータ6
2の駆動軸62aには、歯車62bが固定されている。
【0021】図示された好ましい実施形態では、電動油
圧シリンダ72は、電動モータ74により送り出される
油圧をシリンダ本体72aの出入口ポート72bに送る
ことにより、シリンダロッド72cを伸縮させる。図示
されているように、シリンダ本体72aは、軸72dの
両端を支持板76に設けられた軸受け76aに挿入して
おり、この軸受け76aを中心として回動可能となって
いる。支持板76と板部材22dとは従来周知の固定手
段により連結固定される。
【0022】支持ブラケット24は、横断部材22bに
適当な固定手段により連結固定される。支持ブラケット
24の先端には丸軸を回転可能に支持するブッシュ24
aが固定されている。
【0023】平行リンク機構30は、左右に一対設けら
れており、それぞれ、平行なリンク部材31、32と、
前述した滑動部材20のほぼ水平な滑動部材本体22の
板状部材22aと、そして、後述する載置用取付部材4
0のほぼ水平に維持される本体42とにより構成され
る。左右のリンク部材31、31は、支持ブラケット2
4のブッシュ24aに回転自在に軸支された丸軸棒34
と補強部材35で連結固定されている。丸軸棒34のほ
ぼ中央には一対の腕部材36、36が固定されており、
その間にシリンダロッド72cの先端に固定された取付
頭部72eを挿入し、ピン72fによって両者をヒンジ
結合している。他方のリンク部材32、32は、その両
端が板状部材22aと本体42に、それぞれ、回転自在
に軸支され、リンク部材31、31と協働して本体42
をほぼ水平に保持し、上下方向に往復移動させる。
【0024】丸軸棒34には、また、同軸状に歯車ユニ
ット64が回転自在に装着されている。歯車ユニット6
4は、星形歯車64aと、タイミングベルト用プーリ6
4bと、そして、ピニオン歯車64cとを一体的に結合
したものである。星形歯車64aは、電動モータ62の
歯車62bと噛み合っており、プーリ64bはタイミン
グベルト63が掛け渡されており、そして、ピニオン歯
車64cは主枠10に固定されたラック歯車部材61と
噛み合っている。
【0025】従って、電動モータ62を駆動すると、歯
車62bを介して星形歯車64aが回転駆動され、それ
によって、プーリ64b及びピニオン歯車64cが同期
して回転駆動される。プーリ64bと噛み合っているタ
イミングベルト63は、これによりタイミングベルト6
3を長手方向に送る。一方、ピニオン歯車64cと噛み
合っているラック歯車部材61が車両に対して固定され
ていることにより、ピニオン歯車64c、すなわち、滑
動部材20は、主枠10に沿って往復運動する。
【0026】載置用取付部材40も、左右に一対設けら
れており、それぞれ、薄板状の本体42と、本体42に
固定された前後一対のベアリングボディ44とを含んで
構成されている。このベアリングボディ44は、前述し
たベアリングボディ28と同様の構成を持っている。平
行リンク機構30の1つのリンク要素である滑動部材本
体22の板状部材22aがほぼ水平に保持されるため、
リンク部材31、32をそれぞれの軸を中心として回動
させた場合、この本体42もほぼ水平状態を維持して上
下方向に往復移動する。このように、平行リンク機構3
0を駆動させる駆動源は、前述した第二の駆動機構70
である。第二の駆動機構70の電動油圧シリンダ72を
作動させると、すなわち、電動モータ74を作動させて
シリンダロッド72cを伸縮させると、ピン72fを介
して腕部材36を前後方向に移動させる。腕部材36は
丸軸棒34に固定されているため、丸軸棒34はその軸
芯を中心として回動する。前述のように、この丸軸棒3
4の両端にリンク部材31が固定されているため、電動
油圧シリンダ72の作動により平行リンク機構30が駆
動され、載置用取付部材40をほぼ水平に維持しつつ上
下方向に往復運動させる。
【0027】本体42には、また、歯車ユニット65が
回転自在に装着された軸42aが固定されている。歯車
ユニット65は、タイミングベルト用プーリ65aと、
そして、ピニオン歯車65bとを一体的に結合したもの
である。プーリ65aはタイミングベルト63が掛け渡
されており、そして、ピニオン歯車65bは後述する第
一の駆動機構60のラック歯車部材66と噛み合ってい
る。
【0028】車椅子載置用台50は、プラットホームと
呼ばれる平坦な長方形板材52と、長方形板材52の両
側面にそれぞれ軌道面が外側を向くように配置された一
対の軌道54、54とを備えて構成されている。軌道5
4には、載置用取付部材40のベアリングボディ44が
長手方向に精密往復運動可能に装着されている。従っ
て、軌道54とベアリングボディ44とは、共同して直
線運動案内装置を提供する。
【0029】図示された好ましい実施形態では、ラック
歯車部材66の上面を覆うカバー部材56が設けられて
いる。使用者の安全のためである。また、長方形板材5
2の前後方向には、それぞれ、車椅子Wの進入を滑らか
にするフラップ板57と、車椅子載置用台50から車両
の室内に移る時のための渡り板58とがヒンジ結合され
ている。
【0030】なお、図面中、80、81、82及び83
は、本装置内部に異物が進入するのを防止するための前
カバー、後カバー、上側カバー及び下側カバーであり、
84は本体42を覆う保護カバーである。
【0031】次に、本発明に係る福祉車両用昇降装置の
使用方法について説明する。
【0032】図3(a)に示されているように、本発明
に係る福祉車両用昇降装置は、福祉車両Mの床面下方に
おいて車両の構造部材であるフレームに固定設置され
る。使用に際しては、先ず、電動モータ62を作動させ
る。歯車62bを介して歯車ユニット64が回転せしめ
られ、それによって、滑動部材20が主枠10に沿って
滑動し、同時に、車椅子載置用台50が載置用取付部材
40に沿って滑動し車両Mの外方に突出する。滑動部材
20が最も外側に移動した位置にリミットスイッチL1
を設けておき、その検知信号により電動モータ62の駆
動を停止する。
【0033】次に、電動モータ74を作動させて電動油
圧シリンダ72のシリンダロッド72cを伸長させる。
これにより、丸軸棒34、従って、リンク部材31を回
動させて、車椅子載置用台50を路面に接触させる。フ
ラップ板57を倒して、長方形板材52と路面との間の
段差をなくしてから、車椅子Wを長方形板材52上に進
入させる。フラップ板57を立てて、上昇中における車
椅子Wの落下を防止した後、電動モータ74を作動させ
て電動油圧シリンダ72のシリンダロッド72cを収縮
させる。これにより、丸軸棒34、従って、リンク部材
31を回動させて、車椅子載置用台50を車両Mの床面
Fと同一高さの位置まで上昇させそこに停止させる。渡
り板58を倒して、長方形板材52と車両Mの床面Fと
の隙間に渡り板58を渡し、車椅子Wを車両の室内に移
動させる。
【0034】使用が終った本装置は、渡り板58を立て
た後、電動油圧シリンダ72を作動させて車椅子載置用
台50を中立位置まで戻し、さらに、電動モータ62を
作動させて滑動部材20及び車椅子載置用台50を同時
に初期位置まで戻す。滑動部材20が最も内側に移動し
た位置にリミットスイッチL2を設けておき、その検知
信号により電動モータ62の駆動を停止する。これによ
り、本装置の1サイクルが終了し、装置全体が車両Mの
下方に完全に収納された状態で保管される。使用後は、
車両の室内に本装置のいかなる部品も残存しないから、
車両Mの室内を最大限に広く使える効果がある。
【0035】また、本装置は、車椅子Wを前進させて車
椅子載置用台50の上に載り、平行リンク機構30によ
る上昇の後、再び前進して車両Mの室内に入るため、車
椅子Wの使用者が使用し易い構造となっている。これに
対し、前述した従来の福祉車両用昇降装置の場合、回動
枠体を基部に対して90度回動し車椅子載置用台を車両
の室内に入れる間及び車内に入って車椅子Wを車椅子載
置用台から車両の床面に降りる動作が、いずれも後進動
作であるため使用者にとって不安感を呼び起こす動作で
あった。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る福祉車両用昇降装置は、車
体の床面下方に配置固定される主枠と、主枠に対し直線
往復運動可能に取り付けられた滑動部材と、滑動部材に
平行リンク機構を介して取り付けられた載置用取付部材
と、載置用取付部材にほぼ水平となるように且つ該載置
用取付部材に対し直線往復運動可能に取り付けられた車
椅子載置用台と、滑動部材を前記主枠に対して直線往復
運動させると同時に同一方向に車椅子載置用台を載置用
取付部材に対して直線往復運動させる第一の駆動機構
と、車椅子載置用台をほぼ水平に維持したまま載置用取
付部材を上下方向に往復運動させる第二の駆動機構とを
備えて構成されてなるため、使用後は、車両の室内に本
装置のいかなる部品も残存しないようにでき車両の室内
を最大限に広く使える効果がある。
【0037】請求項2に記載の本発明は、第一の駆動機
構が、滑動部材に取り付けられたモータと、モータによ
って回転駆動される第一のピニオン歯車と、第一のピニ
オン歯車と噛み合うように前記主枠に固定された第一の
ラック歯車と、載置用取付部材に回転自在に取り付けら
れた第二のピニオン歯車と、第二のピニオン歯車と噛み
合うように車椅子載置用台に固定された第二のラック歯
車と、そして、第一のピニオン歯車の回転駆動力を第二
のピニオン歯車に伝達する回転伝達機構とを備えて構成
されてなるから、短時間に車椅子載置用台を車両の外側
に引き出したり、あるいは、その逆に車両の床面下方に
収納することができる効果がある。
【0038】本発明の福祉車両用昇降装置は、また、車
体の床面下方に配置固定される主枠を十分な剛性を有す
る車両のフレームに固定することができるように構成し
たことにより車両自体の補強は不要とすることができ、
本装置の据付け作業を簡単且つ安価とすることができる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る福祉車両用昇降装置の一実施形
態の斜視図である。
【図2】 図1に示された福祉車両用昇降装置の分解斜
視図である。
【図3】 本発明に係る福祉車両用昇降装置の使用方法
を説明するためのもので、(a)〜(c)はそれぞれ各
段階における概略正面図である。
【図4】 従来の福祉車両用昇降装置の斜視図である。
【図5】 図4に示した福祉車両用昇降装置の使用方法
を説明するためのもので、(a)〜(d)は、それぞ
れ、各段階における概略平面図である。
【符号の説明】
10 主枠 11 軌道 12、13 横断部材 14 構造材 20 滑動部材 22 滑動部材本体、22a 板状部材、22b 横断
部材、22c 短横断部材、22d 板部材 24 支持ブラケット、24a ブッシュ 28 ベアリングボディ 30 平行リンク機構 31、32 リンク部材 34 丸軸棒 35 補強部材 36 腕部材 40 載置用取付部材 42 本体、42a 軸 44 ベアリングボディ 50 車椅子載置用台 52 長方形板材 54 軌道 56 カバー部材 57 フラップ板 58 渡り板 60 第一の駆動機構 61 ラック歯車部材 62 電動モータ、62a 駆動軸、62b 歯車 63 タイミングベルト 64 歯車ユニット、64a 星形歯車、64b プー
リ、64c ピニオン歯車 65 歯車ユニット、65a プーリ、65b ピニオ
ン歯車 66 ラック歯車部材 70 第二の駆動機構 72 電動油圧シリンダ、72a シリンダ本体、72
b 出入口ポート、72c シリンダロッド、72d
軸、72e 取付頭部、72f ピン 74 電動モータ 76 支持板、76a 軸受け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−285368(JP,A) 特開 平7−291003(JP,A) 特開 平5−23304(JP,A) 実開 平3−40132(JP,U) 実開 昭57−103237(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60P 1/44

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の床面下方に配置固定される主枠
    と、 前記主枠に対し直線往復運動可能に取り付けられた滑動
    部材と、 前記滑動部材に平行リンク機構を介して取り付けられた
    載置用取付部材と、 前記載置用取付部材にほぼ水平となるように且つ該載置
    用取付部材に対し直線往復運動可能に取り付けられた車
    椅子載置用台と、 前記滑動部材を前記主枠に対して直線往復運動させると
    同時に同一方向に前記車椅子載置用台を前記載置用取付
    部材に対して直線往復運動させる第一の駆動機構と、 前記車椅子載置用台をほぼ水平に維持したまま前記載置
    用取付部材を上下方向に往復運動させる第二の駆動機構
    と、 を備えて構成されてなる福祉車両用昇降装置。
  2. 【請求項2】 前記第一の駆動機構は、前記滑動部材
    に取り付けられたモータと、前記モータによって回転駆
    動される第一のピニオン歯車と、前記第一のピニオン歯
    車と噛み合うように前記主枠に固定された第一のラック
    歯車と、前記載置用取付部材に回転自在に取り付けられ
    た第二のピニオン歯車と、前記第二のピニオン歯車と噛
    み合うように前記車椅子載置用台に固定された第二のラ
    ック歯車と、そして、前記第一のピニオン歯車の回転駆
    動力を前記第二のピニオン歯車に伝達する回転伝達機構
    とを備えて構成されてなることを特徴とする請求項1に
    記載の福祉車両用昇降装置。
  3. 【請求項3】 前記回転伝達機構は、前記第一のピニ
    オン歯車と同軸状に固定される第一のプーリと、前記第
    二のピニオン歯車と同軸状に固定される第二のプーリ
    と、そして、第一のプーリと第二のプーリとの間に掛け
    渡されたタイミングベルトとを備えて構成されてなるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の福祉車両用昇降装置。
  4. 【請求項4】 前記第二の駆動機構は、前記第一のピ
    ニオン歯車と同軸状態に、しかし、相互に独立して回転
    可能な前記平行リンク機構の一軸に固定された腕部材
    と、そして、前記滑動部材と前記腕部材との間にヒンジ
    結合された電動油圧シリンダとを備えて構成されてなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    福祉車両用昇降装置。
  5. 【請求項5】 前記主枠と前記滑動部材との間及び前
    記載置用取付部材と前記車椅子載置用台との間に、直線
    状の軌道とこの軌道に直線運動可能に係合したベアリン
    グボディとからなる精密直線運動案内装置を配置してな
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の福祉車両用昇降装置。
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