JP4217293B2 - 静電荷像現像用トナー、画像形成方法及び現像装置ユニット - Google Patents

静電荷像現像用トナー、画像形成方法及び現像装置ユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電荷像を現像するためのトナー、該トナーを用いる画像形成方法及び現像装置ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法として、多くの方法が知られている。一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に静電荷像を形成し、次いで該静電荷像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、熱,圧力などによりトナー画像を定着し複写画像又はプリントを得るものである。また、トナーを用いて現像する方法あるいはトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案されている。
【0003】
従来、これらの目的に用いるトナーは一般に熱可塑性樹脂と染料又は顔料からなる着色剤とを溶融混練し、均一に分散した後、微粉砕装置により微粉砕し、微粉砕物を分級機により分級して所望の粒径を有するトナーを製造している。
【0004】
この製造方法はかなり優れたトナーを製造し得るが、トナー用材料の選択範囲に制限がある。例えばトナー粒子を製造するための着色剤分散樹脂組成物が十分に脆く、経済的に実用可能な製造装置で微粉砕し得るものでなければならない。ところが、こういった要求を満たすために着色剤分散樹脂組成物を脆くすると、微粉砕により生成した粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に微粒子が多く含まれるという問題が生じる。更に、このように脆性の高い着色剤分散樹脂組成物から生成したトナー粒子は、複写機又はプリンタに使用する際、更に粉砕されやすい。また、この方法では、着色剤の如き固体微粒子を樹脂中へ均一に分散することが困難であり、その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性の低下、透明性の低下の原因となる。また、破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0005】
一方、これら粉砕法によるトナー粒子の課題を改善するため、特公昭36−10231号公報、同43−10799号公報及び同51−14895号公報により懸濁重合法によるトナー粒子の製造方法が提案されている。懸濁重合法においては、重合性単量体,着色剤,重合開始剤、更に必要に応じて架橋剤,荷電制御剤,その他添加剤を、均一に溶解または分散せしめて単量体組成物を調製した後、単量体組成物を分散安定剤を有する水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、単量体組成物の粒子を生成し、該粒子中の重合性単量体を重合し、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
【0006】
この方法は、粉砕工程が含まれないため、トナー粒子に脆性が必要ではなく、軟質の材料をトナー粒子内に内包することができ、また、トナー粒子表面への着色剤の露出が生じにくく、トナー粒子は均一な摩擦帯電性を有するという利点がある。
【0007】
しかしながら、懸濁重合法により生成したトナー粒子は、重合時に生成した樹脂微粒子及び/又は乳化樹脂微粒子が表面に付着しており、単に風力分級しただけでは、トナー粒子から樹脂微粒子を除去することは困難である。樹脂微粒子をトナー粒子表面に多数付着しているトナーは、多数枚耐久時、トナーあるいは現像剤が劣化しやすく、耐久性の向上したトナーが待望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、多数枚耐久性に優れている静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、多数枚耐久性の摩擦帯電特性が安定している静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0011】
本発明の目的は、現像スリーブやトナー塗布材料を汚染しにくい静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0012】
本発明の目的は、転写性に優れている静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0013】
本発明の目的は、上記トナーを使用する画像形成方法を提供することにある。
【0014】
本発明の目的は、上記トナーを保有している現像装置ユニットを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
具体的には、本発明は、トナー粒子及び外添剤を少なくとも有する静電荷像現像用トナーであり、該トナー粒子は、懸濁重合法によって生成した粒子に対して、風力分級を行なうことにより得られたものであり、該トナー粒子は、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であり、該トナーは、コウルターカウンター法(Coulter counter法)による重量平均粒径が4〜10μmであり、該トナーは、(i)ノニオン型界面活性剤0.1mgを溶解している水10mlにトナー5mgを分散して分散液を調製し、20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に5分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜50個数%であり、(ii)20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に1分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜40個数%であり、(iii)(C/C)×100の値Cが111〜150であることを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0016】
さらに、本発明は、静電荷像保持体を帯電し、帯電された静電荷像保持体を露光して静電荷像を形成し、静電荷像保持体に形成された静電荷像を、トナー担持体、該トナー担持体表面にトナーを塗布するためのトナー塗布手段及びトナーを保有しているトナー容器を少なくとも有する現像装置ユニットにより現像して静電荷像保持体上にトナー像を形成し、静電荷像保持体上のトナー像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材へ転写し、転写材上のトナー像を加熱加圧定着手段により定着する画像形成方法であり、該トナーが、上記トナーであることを特徴とする画像形成方法にある。
【0017】
さらに、本発明は、トナー担持体、該トナー担持体にトナー担持体表面にトナーを塗布するためのトナー塗布手段及びトナーを保有しているトナー容器を少なくとも有する現像装置ユニットであって、
該現像装置ユニットは、画像形成装置本体に着脱可能であり、
トナーが、上記トナーであることを特徴とする現像装置ユニットに関する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のトナーは、フロー式粒子像分析装置による分析法(以下、「FPIA法」と称す)において、下記条件を満足している。
【0019】
(i)ノニオン型界面活性剤0.1mgを溶解している水10mlにトナー5mgを分散して分散液を調製し、20kHz,50W/10cm3 の超音波を分散液に5分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C1 が3〜50個数%であり、
(ii)20kHz,50W/10cm3 の超音波を分散液に1分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C2 が2〜40個数%であり、
(iii)(C1 /C2 )×100の値Cが105〜150である。
【0020】
該分散液に20kHz,50W/10cm3 の超音波を1分間照射するとトナー粒子表面に外添されている外添剤及びトナー粒子表面に弱く付着している微粒子がトナー粒子から遊離して測定値C2 としてカウントされる。
【0021】
該分散液に20kHz,50W/10cm3 の超音波の照射をさらに続けていくと、照射時間1分間の時点ではトナー粒子表面に付着していた微粒子がトナー粒子から遊離する。超音波の照射時間5分間の時点での測定値C1 は、照射時間1分以降にトナー粒子から遊離した微粒子が加算されてカウントされる。その結果、(C1 /C2 )×100の値Cは、測定値C2 に対する測定値C1 の増加率を示している。(C1 /C2 )×100の値Cが105〜150の範囲にあると、トナーは長期的に安定してトナー担持体上に塗布され、トナーの摩擦帯電量も経時的に安定化する。測定値Cが105未満であると、トナーのトナー担持体上への塗布の安定性が低下し、トナー担持体上のトナー層が過度に厚くなる傾向が高まる。
【0022】
値Cが150を超えると多数枚耐久によりトナー粒子表面から遊離する微粒子量が過度に増加し、摩擦帯電性の低下、画像ムラ、転写性の低下が生じやすくなる。
【0023】
値Cは、より好ましくは110〜145であり、最も好ましくは115〜140である。
【0024】
測定値C1 は3〜50個数%であり、好ましくは測定値C1 は3〜45個数%、より好ましくは測定値C1 は3〜40個数%である。
【0025】
測定値C1 が50個数%を超えると、粒径0.6乃至2.0μmの粒子(以下、「微粒子」と呼ぶ)が、現像スリーブや帯電部材を汚染しやすく、トナーの摩擦帯電性の低下や、現像スリーブ上にトナーを均一にコートしにくくなり、画像にスジムラが発生しやすい。また、該微粒子は、外添剤と一体化してしまい、トナーの流動性を低下させ、トナーの転写性が多数枚耐久時に、低下してしまう。一方、測定値C1 が3個数%未満の場合、低湿環境下でトナーの帯電量が増加(チャージアップ)し、現像スリーブにトナーを均一にコートしにくくなり、ハーフトーン画像に波状のムラが発生しやすくなる。
【0026】
測定値C2 は2〜40個数%、より好ましくは3〜35個数%、最も好ましくは8〜25個数%であることが良い。さらに、測定値C1 、測定値C2 及び値Cとのバランスにおいて、測定値C1 が5〜40個数%(より好ましくは、10〜35個数%)であり、且つ、測定値C2 が3〜35個数%(より好ましくは、8〜25個数%)であり、且つ、値Cが110〜145(より好ましくは、115〜140)であることが多数枚耐久時におけるトナー担持体上のトナーの摩擦帯電量、及びトナー層のコート状態を安定化する上で良い。
【0027】
フロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)を使用した測定方法に関して以下に説明する。
【0028】
トナー、トナー粒子及び外添剤のフロー式粒子像分析装置による測定は、例えば、東亜医用電子社(株)製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定することができる。
【0029】
測定は、フィルターを通して微細なごみを取り除き、その結果として10‐3cmの水中に測定範囲(円相当径0.60μm以上159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオン系界面活性剤(好ましくは和光純薬社製コンタミノンN)を数滴加え、更に、測定試料を5mg加え、超音波分散器STM社製UH−50で20kHz,50W/10cmの条件で1分間分散処理を行い、さらに、合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4000〜8000個/10−3cm(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定する。
【0030】
測定の概略は、東亜医用電子社(株)発行のFPIA−1000のカタログ(1995年6月版)、測定装置の操作マニアル及び特開平8−136439号公報に記載されているが、以下の通りである。
【0031】
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行な一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
【0032】
約1分間で、1200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、表1に示す通り、0.06−400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
【0033】
【表1】
Figure 0004217293
【0034】
FPIA法によるトナーの粒度分布の測定結果の一例を図4に示す。外添剤が平均粒径の小さいシリカ微粉体のような場合は、測定値C1 、測定値C2 、値Cは外添前後で各値は実質的に同一値を示す。
【0035】
チタン酸ストロンチウム微粉体の如く平均粒径が大きくなると、測定値C2 の値が若干大きくなるが、測定値C1 の値はかわらず、Cの値が小さくなる。
【0036】
本発明において、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であるトナー粒子が使用される。トナー粒子の形状係数SF−1が160よりも大きく、又は/及び形状係数SF−2が140よりも大きくなると外添剤の添加効果が低下するとともに、トナーの転写効率が低下し、多数枚耐久性が低下する。特に、非磁性一成分現像用トナーの場合に、その現像が顕著である。
【0037】
好ましくは、トナー粒子の形状係数SF−1は100〜150、さらに好ましくは100〜130であり、形状係数SF−2は100〜130、さらに好ましくは100〜125が良い。
【0038】
本発明に用いられる形状係数を示すSF−1、SF−2とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い500倍のトナー粒子の像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェイスを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を本発明においては形状係数SF−1及びSF−2と定義する。
【0039】
トナー粒子のSF−1(トナー粒子の球形度)及びSF−2(トナー粒子の凹凸度)が小さくなると、トナーの転写効率が良くなりますが、反面トナー粒子が球状で凹凸がないと、外添剤の量及びトナー粒子に付着している樹脂微粒子の量の影響がより明白に画質及び耐久性に出る傾向にある。そのため、SF−1及びSF−2が小さくなればなる程、測定値C1 、測定値C2 及び値Cをより厳密に調整することが必要である。
【0040】
【外1】
Figure 0004217293
(AREAはトナー粒子の投影面積を示し、MXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、PERIはトナー粒子の周長を示す)
【0041】
上記測定法において、トナー粒子に外添剤が外添されているトナーにおいては、未外添のトナー粒子の形状係数SF−1とSF−2と実質的に同一の値を通常は示す。
【0042】
本発明においては、トナー粒子は、重量平均粒径が4〜10μm(より好ましくは、4〜8μm)である。トナー粒子の重量平均粒径が10μmより大きいと解像性が低下し、一方、トナー粒子の重量平均粒径が4μm未満になると、ベタ画像部の画像濃度が低下する。トナー粒子の重量平均粒径が4〜10μmであると、非磁性一成分現像の場合でも現像スリーブ上に均一なトナー層を形成しやすい。
【0043】
コールターカウンター法によるトナー粒子及びトナーの平均粒径の測定装置としては、例えばコールターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザーII(コールター社製)が用いられる電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON−II(コールター社製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を、0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。それから、トナーの重量基準の重量平均粒径(D4)を求める。
【0044】
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
【0045】
上記測定法において、トナー粒子に外添剤が外添されていても、トナーの重量平均粒径は、トナー粒子の重量平均粒径と実質的に同一の値を通常は示す。
【0046】
トナー粒子には、定着性を改善するために、低軟化点物質が含有されていることが好ましい。低軟化点物質はASTM D3418−8に準拠し測定された吸熱メインピークが、温度40〜90℃を示すものが好ましい。吸熱メインピークが40℃未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット性が弱くなり好ましくない。一方吸熱メインピークが、90℃を超えると定着温度が高くなり、好ましくない。更に、直接重合法によりトナー粒子を得る場合においては、水系媒体中で造粒及び重号を行うため低軟化物質の吸熱メインピークの温度が高いと、造粒時に低軟化点物質が軟化しなく、粒度分布をシャープにすることが困難なため好ましくない。
【0047】
低軟化点物質の吸熱曲線の作成には、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルはアルミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。
【0048】
低軟化点物質としてはパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートローピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等が挙げられる。
【0049】
また、低軟化点物質はトナー粒子中へ3〜30重量%添加することが好ましい。3重量%未満の添加では定着性及び耐オフセット性が低下し、また30重量%を超える場合は、重合法による製造においても造粒時にトナー粒子同士の合一が起きやすく、粒度分布の広いものが生成しやすい。
【0050】
低軟化点物質を内包化せしめる具体的方法としては、水系媒体中での材料の極性を主要単量体より低軟化点物質の方を小さく設定し、更に少量の極性の大きな樹脂又は単量体を添加せしめることで低軟化点物質を外殻樹脂で被覆したコア/シェル構造を有するトナー粒子を得ることができる。トナー粒子の粒度分布の制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法や造粒装置の撹拌条件(例えばローターの周速、水系分散媒体のパス回数、撹拌羽根形状等)や容器形状又は、水溶液中での固形分濃度及び水溶液中の重合体組成物の粘度を制御することにより所定の粒径のトナー粒子を得ることができる。
【0051】
トナー粒子の断層面を測定する具体的方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナー粒子を分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させた硬化物をダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナーの断層形態を測定する。低軟化点物質と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラストを付けるため四三酸化ルテニウム染色法(必要により四三酸化オスミウムを併用)を用いることが好ましい。
【0052】
結着樹脂を生成するための重合性単量体としては、スチレン,o(m−,p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレンの如きスチレン誘導体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の如き(メタ)アクリル酸エステル単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミド等のエン系単量体が挙げられる。これらは、単独または出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜75℃を示すように複数の単量体が用いられる。理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性やトナーの多数枚耐久安定性が低下しやすく、一方75℃を超える場合は定着温度が高くなる。特にフルカラー画像形成用カラートナーの場合においては各色トナーの混色が低下し色再現性に乏しく、更にOHP画像の透明性を低下させる。
【0053】
結着樹脂(外殻樹脂)の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される。具体的なGPCの測定方法としては、予めトナー粒子又はトナーをソックスレー抽出器を用いトルエンで20時間抽出を行った後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留去せしめ、更に低軟化点物質は溶解するが結着樹脂は溶解しない有機溶剤(例えばクロロホルム等)を加え十分洗浄を行った後、テトラヒドロフラン(THF)に可溶した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターでろ過してサンプルを作成する。作成したサンプルを例えばウォーターズ社製150Cを用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、803、804、805、806、807を連結し標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定し得る。得られた樹脂成分の重量平均分子量(Mw)は、5000〜1,000,000で有り、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、2〜100を示す結着樹脂が本発明には好ましい。
【0054】
本発明においては、コア/シェル構造を有するトナー粒子を製造する場合、外殻樹脂中に低軟化点物質を内包化せしめるため外殻樹脂の他に更に極性樹脂を添加せしめることが特に好ましい。本発明に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体,マレイン酸共重合体,飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,ポリカーボネイト樹脂が好ましく用いられる。該極性樹脂は、外殻樹脂又は単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不飽和基を有する極性樹脂を含む場合においては、外殻樹脂層を形成する単量体と架橋反応が起き樹脂成分が過度に高分子量になるためフルカラー画像用カラートナーとしては、三色トナーの混色性が低下する。
【0055】
また、本発明においては、トナー粒子の表面にさらに最外殻樹脂層を設けても良い。
【0056】
該最外殻樹脂層のガラス転移温度は、耐ブロッキング性のさらなる向上のため外殻樹脂層のガラス転移温度より高温にすること、さらに定着性を損なわない程度に架橋されていることが好ましい。また、該最外殻樹脂層には帯電性向上のため極性樹脂や荷電制御剤が含有されていても良い。
【0057】
該最外殻層を設ける方法としては、特に限定されるものではないが例えば以下のような方法が挙げられる。
【0058】
1)重合反応後半または終了後、反応系中に必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を溶解、分散したモノマーを添加し重合粒子に吸着させ、重合開始剤を添加し重合を行う方法。
【0059】
2)必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノマーからなる乳化重合粒子またはソープフリー重合粒子を反応系中に添加し、重合粒子表面に凝集、必要に応じて熱等により固着させる方法。
【0060】
3)必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を含有したモノマーからなる乳化重合粒子またはソープフリー重合粒子を乾式で機械的にトナー粒子表面に固着させる方法。
【0061】
本発明に用いられる着色剤としては、黒色着色剤としてカーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げられる。
【0062】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が挙げられる。
【0063】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が挙げられる。
【0064】
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が挙げられる。
【0065】
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー粒子中への分散性の点から選択される。該着色剤は、樹脂100重量部に対し1〜20重量部用いるのが好ましい。
【0066】
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、樹脂100重量部に対し40〜150重量部用いるのが好ましい。
【0067】
トナーに用いられる荷電制御剤としては、公知のものが利用できる。無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更にトナー粒子の製法において直接重合法を用いる場合には、重合阻害性が無く水系媒体への可溶化物が無か又は少ない荷電制御剤が特に好ましい。具体的化合物としては、ネガ系荷電制御剤としてサリチル酸、ナフトエ酸又はダイカルボン酸の金属化合物;スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物;ホウ素化合物;尿素化合物;ケイ素化合物;カリークスアレーン等が挙げられる。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩,該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物,グアニジン化合物,イミダゾール化合物等が挙げられる。該荷電制御剤は樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部が好ましい。しかしながら、本発明において荷電制御剤の添加は必須ではなく、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリヤーとの摩擦帯電を利用し、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を用いた場合においてもブレード部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナー中に必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0068】
直接重合方法でトナー粒子を生成する場合には、重合開始剤として、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられる。該重合開始剤の添加量は、結着樹脂の目的とする分子量により変化するが一般的には単量体100重量部に対し0.5〜20重量部添加使用される。重合開始剤の種類は、重合法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、単独又は混合して使用する。
【0069】
重合度を制御するための公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0070】
トナー粒子の製造に懸濁重合を利用する場合には、用いる分散剤として無機系分散剤として、リン酸カルシウム塩、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機系分散剤としては、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が挙げられる。これら分散剤は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜10.0重量部を使用することが好ましい。
【0071】
これら分散剤は、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得るために、分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合物を生成させることもできる。例えば、リン酸三カルシウムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合法に好ましい分散剤を得ることができる。
【0072】
これら分散剤の微細化の為に、0.001〜0.1重量部の界面活性剤を併用してもよい。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオン型の界面活性剤が利用でき、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデニル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0073】
トナー粒子の製造に直接重合方法を用いる場合においては、以下の如き製造方法によってトナー粒子を製造することが可能である。重合性単量体、低軟化点物質、着色剤、重合開始剤その他の添加剤をホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に通常の撹拌機またはホモミキサー、ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体組成物からなる液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度、時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが良い。また、重合反応後半に昇温しても良い。更に、多数枚耐久特性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄し、濾過し、乾燥する。懸濁重合法においては、単量体組成物100重量部に対して水系媒体300〜3000重量部を使用するのが好ましい。
【0074】
トナー粒子に外添する添加剤(外添剤)としては、たとえば、以下のようなものが用いられる。
【0075】
金属酸化物微粉体(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛など);窒化物微粉体(窒化ケイ素など);炭化物微粉体(炭化ケイ素など);金属塩微粉体(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど);脂肪酸金属塩(微粉体(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど);カーボンブラック;シリカ微粉体など。
【0076】
特に、外添剤としてはBET比表面が20〜400m2 /gの疎水性シリカ微粉体が好ましい。疎水性シリカ微粉体と組み合わせて、平均粒径0.1〜3.0μmの無機酸化物粒子、より好ましくは平均粒径0.1〜3.0μmの無機の複合酸化物粒子、特に好ましくは、平均粒径0.1〜3.0μmのチタン酸ストロンチウム粒子又はチタン酸カルシウム粒子が良い。
【0077】
これら外添剤は、トナー粒子100重量部に対し、0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは、0.05〜5重量部が用いられる。これら外添剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良い。疎水化処理を行ったものは、トナーの環境安定性を高める上で好ましい。
【0078】
本発明における測定値C1 、測定値C2 、値C、SF−1、SF−2及び重量平均粒径を満足するトナーを製造するためには、懸濁重合法により所定粒径のトナー粒子を生成し、生成したトナー粒子の表面に付着している樹脂微粒子の量を調整することが好ましい。懸濁重合時に副生した樹脂微粒子は、さまざまな強度でトナー粒子の表面に付着しているので、弱い強度でトナー粒子の表面に付着している樹脂微粒子は、トナー粒子を高速エアー流で処理して、トナー粒子の表面から樹脂微粒子を遊離させ、分級により遊離している樹脂微粒子を除去することが好ましい。この様な、高速エアー流によりトナー粒子の処理と、遊離した樹脂微粒子を分級し除去するための好ましい風力分級機及び風力分級システムを図5乃至10を参照しながら以下に説明する。
【0079】
本発明のトナーの調製に使用し得る気流式分級機の一例として図5(断面図)及び図6及び図7(斜視図)に示す形式の装置を一具体例として例示する。
【0080】
気流式分級装置及びその装置を利用した風力分級システムにおいては、鉛直方向に対して好ましくはθ=45°以下の角度で設置されている原料供給ノズルの後端部に、高圧エアー導入管と粉体原料導入ノズルを具備し、粉体原料導入ノズルの上方に有する原料供給口からトナー粒子を供給し、供給されたトナー粒子は粉体原料導入口下部から高圧エアー導入管の外周より放射され、高圧エアーにのって加速されて良好に分散し、トナー粒子の表面に弱く付着している樹脂微粒子はトナー粒子から遊離され、良好に分散されたトナー粒子を原料供給ノズルに供給できる。そして、分級域の形状を変更する場合には、分級域が拡大し、分級点を大幅に変更できると共に、分級エッジ先端付近での気流の乱れを発生させることなく分級点を精度良く調整できるものである。粉体原料供給部におけけるトナー粒子の吸引吐出の原理は、高圧エアー導入管からの高圧エアーの粉体原料供給ノズルにおける膨張減圧エゼクター効果による。
【0081】
図5及び図6及び図7において、側壁122及び123は分級室の一部を形成し、分級エッジブロック124及び125は分級エッジ117及び118を具備している。分級エッジ117及び118は、軸117a及び118aを中心にして、回動可能であり、分級エッジを回動して分級エッジ先端位置を変えることができる。各分級エッジブロック124及び125は上下に設置位置をスライドさせることが可能であり、それにともなってそれぞれのナイフエッジ型の分級エッジ117及び118も上下にスライドする。この分級エッジ117及び118により、分級室132の分級ゾーンは3分画されている。
【0082】
トナー粒子を導入するための原料供給口140を原料供給ノズル116の最後端部に有し、該原料供給ノズル116の後端部に高圧エアー導入管141と粉体原料供給部を有する粉体原料導入ノズル142とを有し且つ分級室132に開口部を有する原料供給ノズル116を側壁122の右側に設け、該原料供給ノズル116の右側接線の延長方向に対して長楕円弧を描いたコアンダブロック126が設置されている。分級室132の左側ブロック127は、分級室132の左側方向にナイフエッジ型の入気エッジ114を具備し、更に分級室132の左側には分級室132に開口する入気管114及び115を設けてある。入気管114及び115にはダンパーのごとき第1気体導入調節手段120及び第2気体導入調節手段121と静圧計128及び静圧計129を設けてある。
【0083】
高速エアー導入管141に導入する高圧エアーの圧力は、通常の分級では1.0〜3.0Kg/cm2 であるが、トナー粒子の表面に付着している樹脂微粒子を効率良く遊離させ、かなりの強度で樹脂微粒子がある程度量付着しているトナー粒子を調製するためには、高圧エアーの圧力は、3.0Kg/cm2 よりも高く、好ましくは3.5乃至6.0Kg/cm2 、であるのが良い。分級エッジ117及び118及び入気エッジ119の位置は、トナー粒子の種類及び所望の粒径により調節される。
【0084】
分級室132の右側にはそれぞれの分画域に対応させて、分級室内に開口する排出口111、112及び113を有し、排出口111、112及び113にはパイプの如き連通手段が接続されており、それぞれにバルブ手段のごとき開閉手段を設けてよい。
【0085】
原料供給ノズル116は直角筒部と角錐筒部とから成り、直角筒部の内径と角錐筒部の最も狭い箇所の内径の比を20:1から1:1、好ましくは10:1から2:1に設定すると、良好な導入速度から得られる。
【0086】
以上のように構成してなる多分割分級域での分級操作は例えば次のようにして行なう。排出口111、112、113の少なくとも1つを介して分級室内を減圧し、分級室内に開口部を有する原料供給ノズル116中を高圧エアーと該減圧によって流動する気流によって、好ましくは流速50〜300m/秒の速度で粉体を原料供給ノズル116を介して分級室に噴出する。
【0087】
分級室に導入された粉体中の粒子はコアンダブロック126のコアンダ効果による作用と、その際流入する空気のごとき気体の作用とにより湾曲線130a、130b、130c等を描いて移動し、それぞれの粒子の粒径及び慣性力の大小に応じて、大きい粒子(粗粒子)は気流の外側(すなわち分級エッジ118の外側の第1分画)、中間の粒子は分級エッジ118と117の間の第2分画、小さい粒子は分級エッジ117の内側の第3分画に分級され、分級された大きい粒子は排出口111より排出され、分級された中間の粒子は排出口112より排出され、分級された小さい粒子は排出口113よりそれぞれ排出される。
【0088】
トナー粒子の分級において、分級点はトナー粒子が分級室132内へ飛び出す位置であるコアンダブロック126の下端部分に対する分級エッジ117及び118のエッジ先端位置によって主に決定される。さらに、分級点は分級気流の流量あるいは原料供給ノズル16からのトナー粒子の噴出速度等の影響を受ける。
【0089】
気流式分級装置において、原料供給口140からトナー粒子を供給し、供給されたトナー粒子は粉体原料導入口142下部から高圧エアー導入管141の外周より放射され、高圧エアー導入管141から噴出している高圧エアーに乗って加速されて良好に分散し、瞬時に原料供給ノズル116から分級室内へ導入され分級されて、分級機系外へ排出されるため、分級機へ導入されるトナー粒子は原料供給ノズル116から分級室内の導入口部位によって、個々の粒子の軌跡が撹乱せずに凝集粉が一次粒子まで分散された状態で推進力をもって飛翔することが重要である。原料供給ノズル116内から流動する粒子流はトナー粒子を上部から導入するとき、原料供給ノズル116の開口部より側位にコアンダブロック126を具備している分級室132にトナー粒子流を導入すると、粒子の飛翔軌跡が乱れることなく粒子の大きさに応じて分散して粒子流が形成されるので、その流線に添った向きに分級エッジを移動させ、次いで分級エッジのエッジ先端位置を固定し、所定の分級点に設定することができる。この分級エッジ117及び118の移動に際し、分級エッジブロック124及び125との同時移動により、コアンダブロック126に沿って飛翔する粒子流の流れ方向にエッジの向きを沿わすことができる。
【0090】
具体的には、図10において、原料供給ノズル116の先端開口部116aの側面部に対応するコアンダブロック126中の例えば位置Oを中心として、分級エッジ117の先端とコアンダブロック126の側面との距離L4 及び分級エッジ117の側面とコアンダブロック126の側面との距離L1 は、分級エッジブロック124を位置決め部材133に沿って上下に移動させることで、位置決め部材134に沿って分級エッジ117を上下に移動させ、さらに分級エッジ117の先端を軸117aを中心にして回動させることにより調節可能である。
【0091】
同時に、分級エッジ118の先端とコアンダブロック126の側壁との距離L5 及び分級エッジ117の側面と分級エッジ118の側面との距離L2 もしくは分級エッジ118の側面と側壁123の側面との距離L3 は、分級エッジブロック125を位置決め部材138に沿って上下に移動させることで、位置決め部材136に沿って分級エッジ118を上下に移動させ、さらに分級エッジ118の先端を軸118aを中心にして回動させることにより調整可能である。
【0092】
原料供給ノズル116の先端開口部116aの側面部にコアンダブロック126、分級エッジ117及び118を設置させ、かつ分級エッジブロック124または/及び分級エッジブロック125の設置位置の変更に伴って、分級室の分級域が拡大し、分級点を容易に且つ大幅に変更することができる。
【0093】
そのため、分級エッジ先端部による流れの乱れが防止でき、排出導管111a、112a及び113aを介しての減圧による吸引流の流量を調節することで粒子の飛翔速度を増加させて分級域でのトナー粒子の分散をより向上させ、より高い粉塵濃度でも良好な分級精度が得られ、製品の収率低下を防止できるだけでなく、同じ粉塵濃度でもより良好な分級精度と製品の収率の向上が可能になる。
【0094】
入気エッジ119の先端とコアンダブロック126の壁面との距離L6 は、軸119aを中心として入気エッジ119先端を回動させることにより調節可能であり、これにより、入気管114及び115からの気体の流入量及び流入速度を調節することで、分級点のさらなる調整が可能である。
【0095】
上記の設定距離は粉体原料の特性等に応じて適宜決定されるが、トナー粒子の真密度が0.3〜1.4g/cm3 の非磁性トナー粒子のとき、
0 <L1 +L2 <nL3 (n≧1:実数)
1.4g/cm3 を越える場合、
0 <L3 <L1 +L2
を満足することが好ましい。この条件を満足する場合は、シャープな粒度分布を有するトナー粒子を効率良く得ることができる。
【0096】
気流式分級装置は、相互の機器をパイプのごとき連通手段で連結し、装置システムに組み込まれて使用される。そうした装置システムの好ましい例を図10に示す。図10に示す一体装置システムは、3分割分級機1(図5及び図6に示される分級装置)、定量供給機202、振動フィーダー203、捕集サイクロン204、205、206を連通手段で連結してなるものである。
【0097】
この装置システムにおいて、粉体は、適宜の手段により、定量供給機202に送り込まれ、ついで振動フィーダー203を介し、原料供給ノズル116により3分割分級機201内に導入される。導入に際しては、50〜300m/秒の流速で3分割分級機201内に粉体を導入する。3分割分級機201の分級室を構成する大きさは通常〔10〜50cm〕×〔10〜50cm〕なので、粉体は0.1〜0.01秒以下の瞬時に3種以上の粒子群に分級し得る。そして、3分割分級機201に、大きい粒子(粗粒子)、中間の粒子、小さい粒子に分級される。その後、大きい粒子は排出導管11aを通って、捕集サイクロン206に送られ回収される。中間の粒子は排出導管112aを介して系外に排出され捕集サイクロン205で捕集される。小さい粒子は、排出導管113aを介して系外に排出され捕集される。捕集サイクロン204、205、206は粉体を原料供給ノズル116を介して分級室に吸引導入するための吸引減圧手段としての働きをすることも可能である。
【0098】
次に、本発明のトナーを用いた画像形成方法を添付図に沿って説明する。
【0099】
図1は電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンター)である。中間転写体として中抵抗の弾性ローラ20を使用している。図2は中間転写体としてベルトを使用したカラー画像形成装置である。
【0100】
図1及び2において、1は、感光ドラムを示し、2は、一次帯電器を示し、3は、像露光手段を示し、6は、二時転写ベルトを示し、8は、クリーニング用帯電部材を示し、9は、転写残トナー回収部材を示し、10は、転写材ガイドを示し、11は、転写材供給ローラを示し、13は、感光ドラムのクリーニング装置を示し、15は、定着器を示し、20は、中間転写体(ドラム状中間転写体又はベルト状中間転写体)を示し、21は、芯金を示し、22は、弾性層を示し、26は、バイアス電源を示し、27は、バイアス電源を示し、28は、バイアス電源を示し、29は、バイアス電源を示し、41は、イエロー色現像装置を示し、42は、マゼンタ色現像装置を示し、43は、シアン色現像装置を示し、44は、ブラック色現像装置を示し、61はテンション・ローラを示し、62は、二次転写ベルトを帯電させるための帯電ローラを示し、63は転写ローラを示す。
【0101】
1は第1の画像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラムと記す)であり、矢示の反時計方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器2により所定の極性及び電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手段(カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受けることにより、目的のカラー画像の第1の色成分像(例えばイエローカラー成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0102】
次いで、その静電潜像が第1現像器41(イエロー現像器)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。このとき第2〜第4の現像器42,43,44(マゼンタ、シアン、ブラックの各現像器)は作動−オフになっていて感光ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器42〜44により影響を受けない。
【0103】
これら第1〜第4の現像器は、トナー担持体、該トナー担持体表面にトナーを塗布するためのトナー塗布手段及び該トナーを保持するための容器を有している。また、現像器を、トナー担持体、トナー塗布手段及びトナー容器を一体として有する装置ユニットにすることで、ユニットごと画像形成装置本体に着脱することができる。
【0104】
次に、本発明のトナーを使用して一成分非磁性現像を行う場合の現像方法の一例を、図3を参照して説明する。本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。図3は、静電荷像保持体上に形成された静電荷像を現像する装置を示す。98は静電荷像保持体であり、静電荷像形成は図示しない電子写真プロセス手段又は静電記録手段により成される。99は現像スリーブであり、アルミニウム或いはステンレス等からなる非磁性スリーブである。該現像スリーブは、アルミニウム或いはステンレスの粗管をそのまま用いてもよいが、その表面をガラスビーズを吹き付けて均一に粗したものや、鏡面処理したもの、或いは樹脂組成物でコートしたものを用いても良い。
【0105】
トナー100は、ホッパー101に貯蔵されており、トナー供給ローラー102によって現像スリーブ99上へ供給される。供給ローラー102はポリウレタンフォームの如き発泡材により成っており、現像スリーブ99に対して、順又は逆方向に0でない相対速度をもって回転し、トナー供給と共に、現像スリーブ99上の現像後のトナー(未現像トナー)の剥ぎ取りも行っている。現像スリーブ99上に供給されたトナーは、現像剤塗布ブレード103によって均一且つ薄層に塗布される。
【0106】
現像剤塗布ブレード103は、所望の極性にトナーを帯電するのに適した摩擦帯電系列の材質のものを用いることが好ましい。本発明においては、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等が好適である。更に、ポリアミド、ポリイミド、ナイロン、メラミン、メラミン架橋ナイロン、フェノール樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂等の有機樹脂層を設けてもよい。また、導電性ゴム、導電性樹脂等を使用したり、金属酸化物、カーボンブラック、無機ウィスカー、無機繊維の如きフィラーや荷電制御剤を、現像剤塗布ブレードのゴム中や樹脂中に分散し適度の導電性、帯電付与性を与えたりすることにより、トナーを適度に帯電させることも好ましい。
【0107】
中間転写体20は矢示の時計方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動され、パイプ状の芯金21と、その外周面に形成された弾性層22からなる。感光ドラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写体20とのニップ部を通過する過程で、中間転写体20に印加される一次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写体20の外周面に順次中間転写されていく。以下同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3のシアントナー画像、第4のブラックトナー画像が順次中間転写体20上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
【0108】
感光ドラム1から中間転写体20への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源29から印加される。感光ドラム1から中間転写体20への第1〜第4色のトナー画像の順次転写実行工程において、転写ベルト6は中間転写体20から接離可能としている。
【0109】
転写ベルト6は、中間転写体20に対応し平行に軸受けさせて下面部に接触させて配設してある。転写ベルト6は転写ローラ62とテンションローラ61とによって支持され、転写ローラ62には、バイアス電源28によって所望の二次転写バイアスが印加され、テンションローラ61は接地されている。
【0110】
中間転写体20上に重畳転写された合成カラートナー画像の転写材Pへの転写は、転写ベルト6が中間転写体20に当接されると共に、不図示の給紙カセットから転写材供給ローラ11、転写材ガイド10を通過して中間転写体20と転写ベルト6との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが供給され、同時に二次転写バイアスがバイアス電源28から転写ローラ62に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写体20から転写材Pへ合成カラートナー画像が転写される。トナー画像転写を受けた転写材Pは定着器15へ導入され加熱定着される。
【0111】
図2は電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンター)である。中間転写ベルト20は中抵抗の弾性体を使用している。
【0112】
1は第1の画像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の反時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0113】
感光ドラム1は回転過程で、一次帯電器2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の像露光手段3(カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受けることにより目的のカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0114】
次いで、その静電荷像が第1の現像器(イエロー色現像器41)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。この時第2〜第4の現像器(マゼンタ色現像器42、シアン色現像器43、ブラック色現像器44)の各現像器は作動−オフになっていて感光ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けない。
【0115】
中間転写ベルト20は時計方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0116】
感光ドラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像が、感光ドラム1と中間転写ベルト20とのニップ部を通過する過程で、一次転写ローラ62から中間転写ベルト20に印加される一次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写ベルト20の外周面に順次中間転写(一次転写)されていく。
【0117】
中間転写ベルト20に対応する第1色のイエロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリーニング装置13により清掃される。
【0118】
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写ベルト20上に重ね合わせて転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
【0119】
63は二次転写ローラで、二次転写対向ローラ64に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト20の下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0120】
感光ドラム1から中間転写ベルト20への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写バイアスはトナーとは逆極性で、バイアス電源29から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜2kVの範囲である。
【0121】
感光ドラム1から中間転写ベルト20への第1〜第3色のトナー画像の一次転写工程において、二次転写ローラ63及び中間転写ベルトクリーナー7は中間転写ベルト20から離間することも可能である。
【0122】
中間転写ベルト20上に転写された合成カラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、二次転写ローラ63が中間転写ベルト20に当接されると共に、給紙ローラ11から転写材ガイド10を通って、中間転写ベルト20と二次転写ローラ63との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが供給され、二次転写バイアスがバイアス電源28から二次転写ローラ63に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写ベルト20から第2の画像担持体である転写材Pへ合成カラートナー画像が転写(二次転写)される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着器15へ導入され加熱定着される。
【0123】
図3は、現像スリーブ99、塗布ブレード103、塗布ローラ102、トナー100及びトナー容器101を有する現像装置ユニットの一例である。現像装置ユニットは、画像形成装置本体に着脱自在である。現像装置ユニットに加えて、図3において、104は現像スリーブ99にバイアス電圧を印加するためのバイアス印加手段を示し、98は静電荷像担持体(すなわち、感光ドラム)を示す。
【0124】
以下、トナーの実施例及び比較例をもって本発明をさらに詳細に説明する。
【0125】
実施例1
イオン交換水700重量部に、0.1M−Na3 PO4 水溶液450重量部を投入し、60℃に加温した後、造粒機(クレアミックス、エム・テクニック社製)を用いて、撹拌羽根の回転数を15000rpmにて撹拌した。これに、1.0M−CaCl2 水溶液68重量部を徐々に添加し、燐酸カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
【0126】
スチレン(重合性単量体) 170重量部
n−ブチルアクリレート(重合性単量体) 30重量部
C.I.ピグメントブルー15:3(シアン着色剤) 10重量部
ジ−アルキル−サリチル酸の金属化合物(荷電制御剤,ボントロンE84,オ
リエント化学工業社製) 2重量部
飽和ポリエステル樹脂 15重量部
(極性レジン酸価10,数平均分子量6000,ピーク分子量8500)
エステル系ワックス(離型剤,吸熱メインピーク温度65℃) 35重量部
【0127】
上記材料を60℃に加温し、造粒機を用いて、撹拌羽根の回転数を15000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0128】
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2 雰囲気下において、造粒機の撹拌羽根の回転数にて9000rpmで10分間撹拌しつつ、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、70℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、温度80℃で減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加え燐酸カルシウム塩を溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥して、シアントナー粒子(A−1)を得た。
【0129】
シアントナー粒子(A−1)を電子顕微鏡写真(1万倍)で観察するとトナー粒子の表面には、造粒時に副生したスチレン−n−ブチルアクリレート共重合体からなる樹脂微粒子及び樹脂超微粒子が付着していた。シアントナー粒子(A−1)スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体100重量部当り、シアン着色剤が約5重量部、荷電制御剤が約1重量部、極性樹脂が約7.5重量部、離型剤が約17.5重量部含有していた。
【0130】
得られたシアントナー粒子(A−1)のFPIA法による測定値C1 は52個数%であり、測定値C2 は22個数%であり、値Cは236であった。
【0131】
次に、シアントナー粒子(A−1)を図5乃至10に示すコアンダ効果を利用した多分割風力分級機及び分級システムにて分級して、シアントナー粒子(A−1)の表面に付着している樹脂微粒子及び樹脂超微粒子の量を調製した。シアントナー粒子(A−1)を分級した後のシアントナー粒子(A−2)のFPIA法による測定値C1 は15個数%であり、測定値C2 は13個数%であり、値Cは115であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−2)の重量平均粒径は6.5μmであり、シアントナー粒子(A−2)の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は105であった。
【0132】
シアントナー粒子(A−2)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体(一次平均粒径0.01μm)1.5重量部とを混合してシアントナーNo.1を調製した。シアントナーNo.1のFPIA法による測定値C1 は15個数%であり、測定値C2 は13個数%であり、値Cは115であり、コールターカウンター法によるシアントナーNo.1の重量平均粒径は6.5μmであり、シアントナーNo.1の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は105であった。測定値C2 から測定値C1 への増加は、シアントナー粒子から遊離したスチレン−n−ブチルアクリレート共重合体の微粒子であることが確認された。
【0133】
多分割風力分級機によるシアントナー粒子(A−1)の分級工程及び分級条件について以下に記載する。
【0134】
シアントナー粒子(A−1)を供給機202を介して、振動フィーダー203及び原料供給ノズル116(粉体原料供給部142、高圧エアー導入管141及び変形筒部143)を介して10kg/hの割合でコアンダ効果を利用して粗紛、トナー粒子及び微紛(超微紛も含む)の3種に分級するために図5に示す多分割分級機201に導入した。
【0135】
導入に際しては排出口111、112、113に連通している捕集サイクロン204、205、206の吸引減圧による系内の減圧から派生する吸引力と原料供給ノズル116に取付けた高圧エアー導入管141のインジェクションエアー導入管131からの圧縮空気を利用した。
【0136】
圧縮空気の圧力は、5.0kg/cm2 に設定した。
【0137】
原料供給口140から導入されるシアントナー粒子(A−1)が圧縮空気と接する際に、シアントナー粒子(A−1)に表面に弱く付着しているスチレン−n−ブチルアクリレート共重合体の微粒子及び超微粒子はシアントナー粒子(A−1)の表面から遊離し、多分割分級工程で除去され、ある程度以上の強い付着力で付着しているスチレン−n−ブチルアクリレート共重合体の微粒子及び超微粒子のみがシアントナー粒子の表面に残留する。
【0138】
図9に示す各々の部材の距離を下記の如く設定した。
0 =6mm(原料供給ノズル排出口116aの高さ径)
1 =25mm(分級エッジ117の側面とコアンダブロック126の側面との距離)
2 =20mm(分級エッジ117の側面と分級エッジ118の側面との距離)
3 =35mm(分級エッジ118の側面と側壁123の側面との距離)
4 =16mm(分級エッジ117の先端とコアンダブロック126の側面との距離)
5 =30mm(分級エッジ118の先端とコアンダブロック126の壁面との距離)
6 =25mm(入気エッジ119の先端とコアンダブロック126の壁面との距離)
R=8mm(コアンダブロック126の弧の半径)
【0139】
実施例2
高圧エアー導入管141に導入する圧縮空気の圧力を4.5kg/cm2 に変更する以外は、実施例1と同様にしてシアントナー粒子(A−1)を分級してシアントナー粒子(A―3)を調製した。シアントナー粒子(A−3)のFPIA法による測定値C1 は23個数%であり、測定値C2 は18個数%であり、値Cは128であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−3)の重量平均粒径は6.4μmであり、シアントナー粒子(A−3)の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は108であった。シアントナー粒子(A−3)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合してシアントナーNo.2を調製した。シアントナーNo.2のFPIA法による測定値C1 は23個数%であり、測定値C2 は18個数%であり、値Cは128であり、シアントナーNo.2のコールターカウンター法による重量平均粒径は6.4μmであり、シアントナーNo.2の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は108であった。
【0140】
実施例3
高圧エアー導入管141に導入する圧縮空気の圧力を4.0kg/cm2 に変更する以外は、実施例1と同様にしてシアントナー粒子(A−1)を分級してシアントナー粒子(A―4)を調製した。シアントナー粒子(A−4)のFPIA法による測定値C1 は37個数%であり、測定値C2 は26個数%であり、値Cは142であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−4)の重量平均粒径は6.2μmであり、シアントナー粒子(A−4)の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は110であった。 シアントナー粒子(A−4)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合してシアントナーNo.3を調製した。シアントナーNo.3のFPIA法による測定値C1 は37個数%であり、測定値C2 は26個数%であり、値Cは142であり、シアントナーNo.3のコールターカウンター法による重量平均粒径は6.3μmであり、シアントナーNo.3の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は110であった。
【0141】
比較例1
シアントナー粒子(A−1)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合して、比較シアントナーNo.1を調製した。比較シアントナーNo.1のFPIA法による測定値C1 は52個数%であり、測定値C2 は22個数%であり、値Cは236であり、コールターカウンター法による比較シアントナーNo.1の重量平均粒径は6.2μmであり、比較シアントナーNo.1の形状係数SF−1は108であり、形状係数SF−2は110であった。
【0142】
比較例2
実施例1において、重合反応終了後に80℃で減圧下で残存モノマーを留去後に、反応系を加圧下で温度120℃で10時間加熱処理することを除いて、実施例1と同様にしてシアントナー粒子(A−5)を調製した。
【0143】
シアントナー粒子(A−5)のFPIA法による測定値C1 は2個数%であり、測定値C2 は2個数%であり、値Cは100であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−5)の重量平均粒径は6.3μmであり、シアントナー粒子(A−5)の形状係数SF−1は105であり、形状係数SF−2は108であった。 シアントナー粒子(A−5)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合して比較シアントナーNo.2を調製した。比較シアントナーNo.2のFPIA法による測定値C1 は2個数%であり、測定値C2 は2個数%であり、値Cは100であり、比較シアントナーNo.2のコールターカウンター法による重量平均粒径は6.3μmであり、比較シアントナーNo.2の形状係数SF−1は105であり、形状係数SF−2は108であった。
【0144】
比較例3
スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体(共重合体比85:15,重量平均分子量12.5万、数平均分子量3.5万)200重量部と、シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3)10重量部と、負荷電制御剤(ジ−アルキル−サリチル酸の金属化合物,ボントロンE81,オリエント化学工業社製)2重量部と、飽和ポリエステル樹脂(酸価10mgKOH/g,数平均分子量6000,ピーク分子量8500)15重量部と、離型剤(エステル系ワックス,吸熱メインピーク温度65℃)35重量部とを充分に混合後、二軸押出機に導入して溶融混練し、混練物を冷却し、冷却した混練物をハンマーミルにて粗粉砕し1mmメッシュパスの粗砕物を得た。得られた粗砕物を機械式微粉砕機にて中粉砕して重量平均粒径約25μmの中粉砕物を得、さらに、ジェット式微粉砕機にて中粉砕物を微粉砕し、重量平均粒径6.5μmの微粉砕物を得た。得られた微粉砕物を、高圧エアー導入管に導入する圧縮空気の圧力を2.0kg/cm2 に変更する以外は、実施例1と同様にして図5乃至図10に示す多分割風力分級機及び分級システムを使用して分級し、シアントナー粒子(A−6)を得た。
【0145】
シアントナー粒子(A−6)のFPIA法による測定値C1 は9個数%であり、測定値C2 は9個数%であり、値Cは100であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−6)の重量平均粒径は6.5μmであり、シアントナー粒子(A−6)の形状係数SF−1は163であり、形状係数SF−2は150であった。 シアントナー粒子(A−5)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合して比較シアントナーNo.3を調製した。比較シアントナーNo.3のFPIA法による測定値C1 は9個数%であり、測定値C2 は9個数%であり、値Cは100であり、比較シアントナーNo.3のコールターカウンター法による重量平均粒径は6.5μmであり、比較シアントナーNo.3の形状係数SF−1は163であり、形状係数SF−2は150であった。
【0146】
比較例4
比較例3で調製したシアントナー粒子(A−6)を表面改質機(奈良ハイブリダイゼイションシステム,NHS−1型,奈良機械株製)を使用して表面処理し、シアントナー粒子(A−7)を調製した。
【0147】
シアントナー粒子(A−7)のFPIA法による測定値C1 は4個数%であり、測定値C2 は4個数%であり、値Cは100であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−7)の重量平均粒径は7.2μmであり、シアントナー粒子(A−7)の形状係数SF−1は130であり、形状係数SF−2は145であった。 シアントナー粒子(A−7)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合して比較シアントナーNo.4を調製した。比較シアントナーNo.4のFPIA法による測定値C1 は4個数%であり、測定値C2 は4個数%であり、値Cは100であり、比較シアントナーNo.4のコールターカウンター法による重量平均粒径は7.2μmであり、比較シアントナーNo.4の形状係数SF−1は130であり、形状係数SF−2は145であった。
【0148】
比較例5
離型剤(エステル系ワックス)の量を6重量部に変更する以外は、比較例3と同様にしてシアントナー粒子(A−8)を調製した。
【0149】
シアントナー粒子(A−8)のFPIA法による測定値C1 は9個数%であり、測定値C2 は9個数%であり、値Cは100であり、コールターカウンター法によるシアントナー粒子(A−7)の重量平均粒径は6.4μmであり、シアントナー粒子(A−8)の形状係数SF−1は164であり、形状係数SF−2は148であった。 シアントナー粒子(A−8)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体1.5重量部とを混合して比較シアントナーNo.5を調製した。比較シアントナーNo.5のFPIA法による測定値C1 は9個数%であり、測定値C2 は9個数%であり、値Cは100であり、比較シアントナーNo.5のコールターカウンター法による重量平均粒径は6.4μmであり、比較シアントナーNo.5の形状係数SF−1は164であり、形状係数SF−2は148であった。
【0150】
実施例4
シアントナー粒子(A−2)100重量部と、BET比表面積200m2 /gの疎水性シリカ微粉体(一次平均粒径0.01μm)1.5重量部と、BET比表面積2.0m2 /gのチタン酸ストロンチュウム微粉体(一次平均粒径1.2μm)0.5重量部とを混合してシアントナーNo.4を調製した。
【0151】
シアントナーNo.4のFPIA法による測定値C1 は15個数%であり、測定値C2 は13.5個数%であり、値Cは111であり、シアントナーNo.4のコールターカウンター法による重量平均粒径は6.6μmであり、シアントナーNo.4の形状係数SF−1は110であり、形状係数SF−2は105であった。
【0152】
実施例5及び6
懸濁重合条件及び分級条件を変更してシアントナー粒子(A−9)及び(A−10)を調製し、実施例1と同様にしてシアントナーNos5及び6を調製した。
【0153】
各シアントナー粒子及び各シアントナーの物性を表2及び表3に示す。
【0154】
【表2】
Figure 0004217293
【0155】
【表3】
Figure 0004217293
【0156】
実施例7乃至12及び比較例6乃至10
上記シアントナーNos1乃至6及び比較シアントナーNos1乃至5を、図1に示した画像形成装置のシアントナー現像器43に導入し、単色モードにて画出し試験をおこなった。結果を表4に示す。
【0157】
シアントナー現像器43は、図3に示す如く、現像スリーブ99、塗布ローラ102、塗布ブレート103を有しており、感光ドラムの静電荷像は、非磁性一成分現像方式により、反転現像により現像した。
【0158】
【表4】
Figure 0004217293
【0159】
転写効率は、以下の式に基づき測定した。
【0160】
転写効率(%)=(紙上トナー量/感光体上転写前トナー量)×100
【0161】
画像欠陥は定着画像を目視により判定した。
【0162】
画像濃度は(5mm角のベタ画像)をマクベス濃度計(マクベス社製)にて測定した。
【0163】
摩擦帯電量は温度23℃,温度60%RHの環境下で現像スリーブ上のトナーをブローオフ法により測定した。
【0164】
【発明の効果】
本発明のトナーは、現像スリーブや帯電部材を汚染せず、転写性に優れ、耐久時でも安定した画像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法に使用し得るローラ形状の中間転写体を用いたカラー画像出力装置の一例の概略図である。
【図2】本発明の画像形成方法に使用し得るベルト形状の中間転写体を用いたカラー画像出力装置の一例の概略図である。
【図3】一成分非磁性現像を行うための本発明の現像装置ユニットの一例の概略図である。
【図4】FPIA法によるトナーの測定データの一例を示す図である。
【図5】トナー粒子に付着している樹脂微粒子の量を調製するためのコアンダ効果を利用した気流式分級装置の概略的断面図を示す。
【図6】図5に示す気流式分級装置の斜視図である。
【図7】図5に示す気流式分級装置の斜視図である。
【図8】図5におけるA−A′断面図である。
【図9】図5の要部を示す図である。
【図10】トナー粒子の分級に用いた分級プロセスの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 像露光手段
6 転写ベルト
8 クリーニング用帯電部材
9 転写残トナー回収部材
10 転写材ガイド
11 転写材供給ローラ
13 感光ドラムのクリーニング装置
15 定着器
20 中間転写体
21 芯金
22 弾性層
26 バイアス電源
27 バイアス電源
28 バイアス電源
29 バイアス電源
41 イエロー色現像装置
42 マゼンタ色現像装置
43 シアン色現像装置
44 ブラック色現像装置
61 テンション・ローラ

Claims (23)

  1. トナー粒子及び外添剤を少なくとも有する静電荷像現像用トナーであり、
    該トナー粒子は、懸濁重合法によって生成した粒子に対して、風力分級を行なうことにより得られたものであり、
    該トナー粒子は、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であり、
    該トナーは、コウルターカウンター法(Coulter counter法)による重量平均粒径が4〜10μmであり、
    該トナーは、
    (i)ノニオン型界面活性剤0.1mgを溶解している水10mlにトナー5mgを分散して分散液を調製し、20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に5分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜50個数%であり、
    (ii)20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に1分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜40個数%であり、
    (iii)(C/C)×100の値Cが111〜150であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. トナーの測定値C〜40個数%である請求項1のトナー。
  3. トナーの測定値C〜40個数%であり、トナーの測定値C〜35個数%であり、値Cが111〜145である請求項1のトナー。
  4. トナーの測定値Cが10〜35個数%であり、トナーの測定値Cが8〜25個数%であり、値Cが115〜140である請求項1のトナー。
  5. トナー粒子は形状係数SF−1が100〜150であり、形状係数SF−2が100〜130である請求項1乃至4のいずれかのトナー。
  6. トナー粒子は形状係数SF−1が100〜130であり、形状係数SF−2が100〜125である請求項1乃至4のいずれかのトナー。
  7. トナー粒子は、非磁性トナー粒子である請求項1乃至6のいずれかのトナー。
  8. 非磁性トナー粒子は、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有している請求項7のトナー。
  9. 外添剤は、シリカ微粉体である請求項1乃至8のいずれかのトナー。
  10. 外添剤は、疎水性シリカ微粉体である請求項1乃至8のいずれかのトナー。
  11. 外添剤は、疎水性シリカ微粉体及びチタン酸ストロンチュウム粒子である請求項1乃至8のいずれかのトナー。
  12. トナーの測定値Cとトナーの測定値Cとの差が、トナー粒子から遊離した樹脂粒子に起因している請求項1乃至11のいずれかのトナー。
  13. トナー粒子の結着樹脂がスチレン−アクリル共重合体であり、トナー粒子から遊離した樹脂微粒子は、スチレン−アクリル共重合体から形成されている請求項1乃至12のいずれかのトナー。
  14. 静電荷像保持体を帯電し、帯電された静電荷像保持体を露光して静電荷像を形成し、
    静電荷像保持体に形成された静電荷像を、トナー担持体、該トナー担持体表面にトナーを塗布するためのトナー塗布手段及びトナーを保有しているトナー容器を少なくとも有する現像装置ユニットにより現像して静電荷像保持体上にトナー像を形成し、
    静電荷像保持体上のトナー像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材へ転写し、
    転写材上のトナー像を加熱加圧定着手段により定着する画像形成方法であり、
    該トナーは、トナー粒子及び外添剤を少なくとも有し、
    該トナー粒子は、懸濁重合法によって生成した粒子に対して、風力分級を行なうことにより得られたものであり、
    該トナー粒子は、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であり、
    該トナーは、コウルターカウンター法(Coulter counter法)による重量平均粒径が4〜10μmであり、
    該トナーは、
    (i)ノニオン型界面活性剤0.1mgを溶解している水10mlにトナー5mgを分散して分散液を調製し、20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に5分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜50個数%であり、
    (ii)20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に1分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜40個数%であり、
    (iii)(C/C)×100の値Cが111〜150であることを特徴とする画像形成方法。
  15. トナーは、非磁性トナーであり、静電荷像は非磁性一成分現像法により現像される請求項14の画像形成方法。
  16. 静電荷像は反転現像法により現像される請求項14又は15の画像形成方法。
  17. 非磁性トナーは、弾性ブレードを有するトナー塗布手段によりトナー担持体の表面に塗布される請求項15又は16の画像形成方法。
  18. 非磁性トナーは、塗布ローラを有するトナー塗布手段によりトナー担持体の表面に塗布される請求項15又は16の画像形成方法。
  19. 該トナーが請求項2乃至13のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする請求項14乃至18のいずれかに記載の画像形成方法。
  20. トナー担持体、該トナー担持体にトナー担持体表面にトナーを塗布するためのトナー塗布手段及びトナーを保有しているトナー容器を少なくとも有する現像装置ユニットであって、
    現像装置ユニットは、画像形成装置本体に着脱可能であり、
    トナーは、トナー粒子及び外添剤を少なくとも有しており、
    該トナー粒子は、懸濁重合法によって生成した粒子に対して、風力分級を行なうことにより得られたものであり、
    トナー粒子は、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であり、
    該トナーは、コウルターカウンター法(Coulter counter法)による重量平均粒径が4〜10μmであり、
    該トナーは、
    (i)ノニオン型界面活性剤0.1mgを溶解している水10mlにトナー5mgを分散して分散液を調製し、20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に5分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置(Flow Particle Image Analyzer)による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜50個数%であり、
    (ii)20kHz,50W/10cmの超音波を分散液に1分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値C〜40個数%であり、
    (iii)(C/C)×100の値Cが111〜150であることを特徴とする現像装置ユニット。
  21. トナーが非磁性トナーであり、トナー塗布手段が弾性ブレードである請求項20の現像装置ユニット。
  22. トナーが非磁性トナーであり、トナー塗布手段がトナー塗布ローラである請求項20の現像装置ユニット。
  23. 該トナーが請求項2乃至13のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする請求項20乃至22のいずれかに記載の現像装置ユニット。
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